IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ リンナイ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-気液溶解装置 図1
  • 特許-気液溶解装置 図2
  • 特許-気液溶解装置 図3
  • 特許-気液溶解装置 図4
  • 特許-気液溶解装置 図5
  • 特許-気液溶解装置 図6
  • 特許-気液溶解装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-24
(45)【発行日】2023-06-01
(54)【発明の名称】気液溶解装置
(51)【国際特許分類】
   B01F 21/00 20220101AFI20230525BHJP
   B01F 23/232 20220101ALI20230525BHJP
   B01F 25/10 20220101ALI20230525BHJP
   B01F 35/00 20220101ALI20230525BHJP
   B01F 35/75 20220101ALI20230525BHJP
【FI】
B01F21/00
B01F23/232
B01F25/10
B01F35/00
B01F35/75
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019116555
(22)【出願日】2019-06-24
(65)【公開番号】P2021000611
(43)【公開日】2021-01-07
【審査請求日】2022-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松枝 和輝
【審査官】太田 一平
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-155213(JP,A)
【文献】特開2013-111504(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0040385(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 21/00 - 25/90
B01F 35/00 - 35/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を収容可能なタンクと、
前記タンクの内部に配置されている気液溶解部と、を備えており、
前記気液溶解部の内部において気体が液体に溶解し、その液体が前記気液溶解部から流出して前記タンクの内部に収容される気液溶解装置であって、
前記タンクの内部に収容された液体の液位を検出するために前記タンクの内部かつ前記気液溶解部の外部において前記タンクの高さ方向に延在している電極と、
前記電極の周囲において前記タンクの高さ方向に延在して前記電極を囲んでいる壁部と、を備えており、
前記気液溶解部は、外側ケースと、前記外側ケースの内部に収容されている内側ケースと、を備えており、
前記内側ケースは、前記外側ケースの内部へ液体が流出する液体流出口を備えており、
前記外側ケースは、前記タンクの内部へ液体が流出する流出部を備えており、前記気液溶解部の内部で気体が溶解した後の液体が前記流出部から前記タンクの内部に流出するように構成されており、
前記電極の下端が前記流出部の下端及び上端よりも高い位置にあり、かつ、前記壁部の上端よりも低い位置にあり、
前記壁部の下端が前記流出部の下端よりも低い位置にあり、
前記壁部の上端が、前記流出部の上端よりも高い位置にある、気液溶解装置。
【請求項2】
前記壁部によって囲まれている部分と前記タンクの内部とが、前記壁部の上端の位置において連通している、請求項1に記載の気液溶解装置。
【請求項3】
前記壁部は、前記気液溶解部に固定されている、請求項1又は2に記載の気液溶解装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、気液溶解装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に加圧容器が開示されている。特許文献1の加圧容器は、水を収容可能なタンクと、タンクの内部に配置されているターゲット部材とを備えている。特許文献1の加圧容器では、タンクの内部に注入された水がターゲット部材に衝突し、その際にタンクの内部の空気が水に溶解する。また、特許文献1の加圧容器は、タンクの内部に収容された水の水位を検出するためにタンクの内部においてタンクの高さ方向に延在している電極と、電極の周囲においてタンクの高さ方向に延在して電極を囲んでいるカバーとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-111504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の加圧容器では、タンクの内部に配置されているターゲット部材に水を衝突させることによって水に空気を溶解させている。また、特許文献1の加圧容器では、水位を検出するための電極の下端がターゲット部材の下端よりも低い位置にある。
【0005】
しかしながら、他の構成によって水(液体)に空気(気体)を溶解させることもある。例えば、タンクの内部に配置されている気液溶解部の内部に液体を導入することによって、気液溶解部の内部において気体を液体に溶解させることもある。この構成では、気液溶解部の内部において気体を液体に溶解させた後に、その液体を気液溶解部に設けられている流出部からタンクの内部に流出させることがある。また、水位(液位)を検出するための電極の下端の位置を、例えば気液溶解部に設けられている流出部の下端の位置よりも高い位置にすることがある。
【0006】
気体が溶解している液体では、液面が泡立つことや、それによって液面が波打つことがある。上記の構成では、タンクの内部に収容されている液体の液面が気液溶解部の流出部付近まで上昇すると、流出部付近において液面が特に泡立つことや波打つことがある。液体の液面が泡立ったり波打ったりすると、それによって液体が電極に触れてしまうことがある。そうすると、液体の液面がまだ電極の下端よりも低い位置にあるにもかかわらず、液体が電極に触れることによって、そのときの液体の液位が検出されてしまうことがある。そうすると、タンクの内部の液体の液位を精度良く検出することができない。そこで、本明細書は、タンクの内部の液体の液位を精度良く検出することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書が開示する気液溶解装置は、液体を収容可能なタンクと、前記タンクの内部に配置されている気液溶解部と、を備えていてもよい。前記気液溶解部の内部において気体が液体に溶解し、その液体が前記気液溶解部から流出して前記タンクの内部に収容される気液溶解装置であってもよい。気液溶解装置は、前記タンクの内部に収容された液体の液位を検出するために前記タンクの内部かつ前記気液溶解部の外部において前記タンクの高さ方向に延在している電極と、前記電極の周囲において前記タンクの高さ方向に延在して前記電極を囲んでいる壁部と、を備えていてもよい。前記気液溶解部は、外側ケースと、前記外側ケースの内部に収容されている内側ケースと、を備えていてもよい。前記内側ケースは、前記外側ケースの内部へ液体が流出する液体流出口を備えていてもよい。前記外側ケースは、前記タンクの内部へ液体が流出する流出部を備えており、前記気液溶解部の内部で気体が溶解した後の液体が前記流出部から前記タンクの内部に流出するように構成されていてもよい。前記電極の下端が前記流出部の下端及び上端よりも高い位置にあり、かつ、前記壁部の上端よりも低い位置にあってもよい。前記壁部の下端が前記流出部の下端よりも低い位置にあってもよい。前記壁部の上端が、前記流出部の上端よりも高い位置にあってもよい。
【0008】
この構成によれば、気液溶解部の内部において気体が液体に溶解し、その液体が気液溶解部の流出部から流出してタンクの内部に収容される。上記の構成によれば、気液溶解部の流出部付近において液体の液面が泡立つことや波打つことがあるとしても、電極の下端が流出部の下端よりも高い位置にあり、壁部の下端が流出部の下端よりも低い位置にあるので、泡立ちや波打ちを生じた液面からの液体が電極に触れることがない。そのため、タンクの内部の液体の液面が電極の下端よりも低い位置にあるときに、液体が電極に触れることを抑制でき、そのときに液体の液位が検出されてしまうことを抑制できる。したがって、タンクの内部の液体の液位を精度良く検出することができる。
【0009】
前記壁部によって囲まれている部分と前記タンクの内部とが、前記壁部の上端の位置において連通していてもよい。
【0010】
この構成によれば、壁部によって囲まれている部分において液体から抜けだした気体がタンクの内部に還流する。タンクの内部に還流した気体を気液溶解部で再利用することができる。
【0011】
前記壁部は、前記気液溶解部に固定されていてもよい。
【0012】
この構成によれば、壁部を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例に係る気液溶解装置の側面図である。
図2】実施例に係る気液溶解装置のタンク上部を図示省略した状態の側面図である。
図3図1のIII-III断面図である。
図4図3のIV-IV断面図である(タンク上部に対応する部分の断面図である)。
図5】実施例に係る外側ケースの斜視図である。
図6】実施例に係る気液溶解装置のタンク上部を図示省略した状態の斜視図である。
図7】実施例に係る気液溶解部と高液位電極と壁部との関係を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施例に係る気液溶解装置について図面を参照して説明する。図1から図4に示すように、実施例に係る気液溶解装置1は、タンク10と、気体供給装置40と、液体導入管41と、液体排出管42とを備えている。また、気液溶解装置1は、タンク10の内部に配置されている気液溶解部20を備えている。
【0015】
タンク10は、気体及び液体を収容可能に構成されている。タンク10は、タンク上部11及びタンク下部12を備えている。タンク上部11とタンク下部12は、タンク10の高さ方向(Z方向)に並んでいる。タンク上部11とタンク下部12は、フランジ部13において固定されている。
【0016】
気体供給装置40は、タンク10の上方に配置されている。気体供給装置40は、タンク上部11に固定されている。気体供給装置40は、タンク10の内部に気体を供給する。供給される気体は、例えば空気である。気体供給装置40は、例えば供給管及び電磁弁(いずれも図示省略)を備えている。気体供給装置40の電磁弁が開弁すると供給管を通じてタンク10の内部に気体が供給される。
【0017】
液体導入管41は、タンク上部11に固定されている。液体導入管41は、タンク10の内部に配置されている気液溶解部20に接続されている。液体導入管41は、気液溶解部20の後述する内側ケース21に接続されている。液体導入管41は、内側ケース21の内部に液体を導入する。導入される液体は、例えば水である。
【0018】
液体排出管42は、タンク下部12に接続されている。タンク下部12と液体排出管42との接続部分には開閉弁(図示省略)が設けられている。開閉弁が開弁すると、タンク10の内部に収容されている液体が液体排出管42に排出される。
【0019】
タンク10の内部に配置されている気液溶解部20は、内側ケース21と、外側ケース22と、ケースカバー23とを備えている。内側ケース21は、外側ケース22の内部に配置されている。内側ケース21は、有底筒状に形成されている。内側ケース21は、底部24及び側壁部25を備えている。内側ケース21の側壁部25には液体導入口26が形成されている。液体導入口26には、上述した液体導入管41が接続されており、液体導入口26から内側ケース21の内部に液体が導入される。内側ケース21の内部に導入される液体は、内側ケース21の内部で旋回する。また、内側ケース21には後述するケースカバー23の気体導入孔37から気体が導入される。内側ケース21の内部では、導入された気体と液体が混ざり合い、気体が液体に溶解する。内側ケース21の底部24には液体流出口27が形成されている。内側ケース21の内部で気体が液体に溶解した後の液体が液体流出口27から内側ケース21の外部(外側ケース22の内部)に流出する。
【0020】
外側ケース22は、内側ケース21を収容している。外側ケース22は、有底筒状に形成されている。外側ケース22は、底部28及び側壁部29を備えている。外側ケース22の底部28は、内側ケース21の底部24の下方に配置されている。外側ケース22の側壁部29は、内側ケース21の側壁部25を囲んでいる。図5に示すように、外側ケース22の側壁部29には、第1流出部31、第2流出部32及び複数の第3流出部33が形成されている。各流出部31、32、33は、側壁部29が切り欠かれることによって形成されている。各流出部31、32、33は、側壁部29の高さ方向(Z方向)に延在している。各流出部31、32、33の上端は開放されている。各流出部31、32、33の深さ(上端から下端までの距離)は異なっている。第1流出部31の深さが最も深い。第1流出部31の下端311の位置は、第2流出部32の下端321及び第3流出部33の下端331よりも低い位置にある。図6に示すように、第1流出部31には、上述した液体導入管41の一部が配置される。各流出部31、32、33は、外側ケース22の内部の液体が外側ケース22の外部(タンク10の内部)に流出するときに液体が通過する部分である。各流出部31、32、33から流出した液体がタンク10の内部に収容される。
【0021】
図4に示すように、気液溶解部20のケースカバー23は、内側ケース21及び外側ケース22を覆っている。ケースカバー23は、カバー部35及び案内部36を備えている。カバー部35は、内側ケース21と外側ケース22の上方に配置されている。カバー部35には、気体導入孔37が形成されている。気体導入孔37は、タンク10の内部と内側ケース21の内部とを繋いでいる。タンク10の内部の気体が気体導入孔37を通じて内側ケース21の内部に導入される。ケースカバー23の案内部36は、カバー部35の周縁部から下方に向かって延びている。案内部36は、外側ケース22の側壁部29の周囲に配置されている。案内部36は、外側ケース22から流出する液体をタンク10の内部に案内する。
【0022】
図6に示すように、気液溶解装置1は、基準電極50と、低液位電極51と、高液位電極52とを備えている。また、気液溶解装置1は、高液位電極52を囲んでいる壁部60を備えている。
【0023】
基準電極50、低液位電極51及び高液位電極52は、タンク上部11に固定されている。基準電極50、低液位電極51及び高液位電極52は、タンク10の内部かつ気液溶解部20の外部においてタンク10の高さ方向に延在している。基準電極50、低液位電極51及び高液位電極52は、タンク10の内部に収容されている液体の液位を検出するための構成である。
【0024】
基準電極50の下端501と、低液位電極51の下端511とは、タンク下部12の内部に位置している。高液位電極52の下端521は、タンク上部11の内部に位置している。高液位電極52の下端521の位置は、基準電極50の下端501及び低液位電極51の下端511の位置よりも高い位置にある。タンク10の内部の液体の液位が低液位電極51の下端511の位置まで上昇すると、低液位電極51と基準電極50とが液体を介して通電することによって液体の液位が検出される。タンク10の内部の液体の液位が高液位電極52の下端521の位置まで上昇すると、高液位電極52と基準電極50とが液体を介して通電することによって液体の液位が検出される。高液位電極52によって検出される液体の液位は、低液位電極51によって検出される液体の液位よりも高い液位である。
【0025】
壁部60は、一対の板部材61を備えている。一対の板部材61は、気液溶解部20のケースカバー23に固定されている。一対の板部材61は、タンク10の内部かつ気液溶解部20の外部に配置されている。一対の板部材61は、タンク10の高さ方向に延在している。一対の板部材61は、間隔をあけて配置されている。一対の板部材61は、高液位電極52の周囲に配置されており、高液位電極52を囲んでいる。
【0026】
図7は、気液溶解部20と高液位電極52と壁部60との関係を模式的に示す図である。図7に示すように、高液位電極52は、一対の板部材61の上端611よりも高い位置からその上端611よりも低い位置まで延在している。高液位電極52の下端521は、ケースカバー23の案内部36の下端361よりも高い位置にある。高液位電極52の下端521は、外側ケース22の第1流出部31の下端311よりも高い位置にある。
【0027】
一対の板部材61の上端611は、ケースカバー23の案内部36の下端361よりも高い位置にある。一対の板部材61の下端612は、外側ケース22の第1流出部31の下端311よりも低い位置にある。一対の板部材61の下端612は、外側ケース22の底部28よりも高い位置にある。一対の板部材61によって囲まれている部分は、一対の板部材61の上端611の位置において、タンク10の内部と連通している。一対の板部材61の間隔Wは、例えば12mm未満である。
【0028】
次に、気液溶解装置1の動作について説明する。上記の気液溶解装置1では、気体供給装置40によってタンク10の内部に気体が供給される。また、液体導入管41によって気液溶解部20の内側ケース21の内部に液体が導入される。内側ケース21の内部に導入された液体は、内側ケース21の側壁部25に沿って旋回する。内側ケース21の内部において液体が旋回することによって、内側ケース21の内部において負圧が発生する。そうすると、タンク10の内部の空気が、ケースカバー23のカバー部35に形成されている気体導入孔37を通じて内側ケース21の内部に導入される。内側ケース21の内部では、液体導入管41から導入された液体と気体導入孔37から導入された気体とが混ざり合うことによって、気体が液体に溶解する。気体が液体に溶解した後の液体は、内側ケース21の底部24に形成されている液体流出口27から内側ケース21の外部(外側ケース22の内部)に流出する。
【0029】
外側ケース22の内部に流出した液体は、外側ケース22の側壁部29に沿って旋回する。外側ケース22の側壁部29に沿って旋回する液体は、側壁部29に沿って旋回しながら上昇してゆき、側壁部29に形成されている第1流出部31、第2流出部32及び複数の第3流出部33(図5参照)から外側ケース22の外部(タンク10の内部)に流出する。各流出部31、32、33から流出した液体がタンク10の内部に収容される。
【0030】
タンク10の内部の液体の液位が低液位電極51の下端511の位置まで上昇すると、低液位電極51によって液体の液位が検出される。また、タンク10の内部の液体の液位が高液位電極52の下端521の位置まで上昇すると、高液位電極52によって液体の液位が検出される。
【0031】
以上、実施例に係る気液溶解装置1について説明した。上記の説明から明らかなように、気液溶解装置1は、タンク10の内部に収容された液体の液位を検出するためにタンク10の内部かつ気液溶解部20の外部においてタンク10の高さ方向に延在している高液位電極52と、高液位電極52の周囲においてタンク10の高さ方向に延在して高液位電極52を囲んでいる壁部60とを備えている。気液溶解部20は、液体が流出する第1流出部31を備えており、気液溶解部20の内部で気体が溶解した後の液体が第1流出部31からタンク10の内部に流出するように構成されている。上記の気液溶解装置1では、高液位電極52の下端521が第1流出部31の下端311よりも高い位置にある。また、壁部60の下端612が流出部の第1流出部31の下端311よりも低い位置にある。
【0032】
タンク10の内部に収容された液体は、気体が溶解しているので、液面が泡立つことや、それによって液面が波打つことがある。タンク10の内部の液体の液面が気液溶解部20の第1流出部31付近まで上昇すると、第1流出部31付近において液面が特に泡立つことや波打つことがある。上記の構成によれば、高液位電極52の下端521が第1流出部31の下端311よりも高い位置にあり、壁部60の下端612が流出部の第1流出部31の下端311よりも低い位置にあるので、第1流出部31付近において液体の液面が泡立つことや波打つことがあるとしても、泡立ちや波打ちを生じた液面からの液体が高液位電極52に触れることを抑制できる。そのため、タンク10の内部の液体の液面が高液位電極52の下端521の位置よりも低い位置にあるときに、そのときに液体の液位が検出されてしまうことを抑制できる。したがって、タンク10の内部の液体の液位を精度良く検出することができる。
【0033】
また、上記の気液溶解装置1では、壁部60によって囲まれている部分とタンク10の内部とが、壁部60の上端611の位置において連通している。この構成によれば、壁部60によって囲まれている部分において液体から抜けだした気体がタンク10の内部に還流する。タンク10の内部に還流した気体は、再び気体導入孔37を通じて気液溶解部20の内部に導入される。これによって、気体を再利用することができる。
【0034】
また、上記の気液溶解装置1では、壁部60が気液溶解部20に固定されている。この構成によれば、壁部60を安定させることができる。
【0035】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0036】
上記の実施例では、気液溶解部20において液体に溶解する気体が空気であったが、この構成に限定されるものではなく、他の実施例では、気体が炭酸ガスや水素等であってもよい。気体供給装置40がタンク10の内部に炭酸ガスや水素等を供給する構成であってもよい。
【0037】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0038】
1:気液溶解装置、10:タンク、11:タンク上部、12:タンク下部、13:フランジ部、20:気液溶解部、21:内側ケース、22:外側ケース、23:ケースカバー、26:液体導入口、27:液体流出口、31:第1流出部、32:第2流出部、33:第3流出部、37:気体導入孔、40:気体供給装置、41:液体導入管、42:液体排出管、50:基準電極、51:低液位電極、52:高液位電極、60:壁部、61:板部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7