(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-24
(45)【発行日】2023-06-01
(54)【発明の名称】喫煙品の組立てに関する改良
(51)【国際特許分類】
A24C 5/47 20060101AFI20230525BHJP
【FI】
A24C5/47
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021176071
(22)【出願日】2021-10-28
(62)【分割の表示】P 2019117596の分割
【原出願日】2012-06-01
【審査請求日】2021-11-11
(32)【優先日】2011-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ZA
(73)【特許権者】
【識別番号】512001371
【氏名又は名称】タバコ リサーチ アンド ディベロップメント インスティテュート (プロプリエタリー) リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ル・ルー、ジェラルド マラン
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-174834(JP,A)
【文献】特開2010-57478(JP,A)
【文献】特開2005-27670(JP,A)
【文献】特開平7-265049(JP,A)
【文献】特開昭60-98977(JP,A)
【文献】特表2007-511228(JP,A)
【文献】特表2005-507252(JP,A)
【文献】国際公開第2010/142498(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/143034(WO,A1)
【文献】西独国特許出願公告第1006324(DE,B)
【文献】英国特許出願公開第2259847(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24C 1/00-5/60
A24D 1/00-3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のモジュールを含む喫煙品組立用モジュール式装置であって、
各モジュールは、モジュールを通じてロッド状部品を移送するための搬送経路を形成する複数のドラムと、喫煙材ロッドをそれぞれ搬入、搬出する送込部、送出部とを含み、
前記モジュール式装置は、受け取った喫煙材ロッドに第1の一連の作業を施すようになっており、各モジュールの少なくとも1つのドラムが喫煙品を組み立てるための操作を少なくとも1つ実行するように構成されており、
前記モジュール式装置は、受け取った喫煙材ロッドに前記第1の一連の作業と異なる第2の一連の作業を施すように、前記複数のドラムの少なくとも1つを置き換えることで再構成可能であり、前記第1及び第2の一連の作業はそれぞれ第1及び第2の喫煙品組立工程の少なくとも一部を形成し、各喫煙品は、使用時に喫煙される前記喫煙材ロッドを含むものであり、
前記モジュール式装置は、2本の喫煙材ロッドの間に第1のロッド部材を挿入するように構成された第1の挿入手段、
前記第1のロッド部材を少なくとも2つの部分に分割するように構成された第1のロッド分割手段、
1本の喫煙材ロッド及び前記2つの部分の一方を含む第1の群と1本の喫煙材ロッド及び前記2つの部分の他方を含む第2の群とを分離させるように構成された分離手段、並びに、
第2のロッド部材が喫煙品の第1のロッド部材に隣接して位置するように第2のロッド部材を挿入するように構成された第2の挿入手段
を含むモジュール式装置。
【請求項2】
さらに、前記第2のロッド部材を少なくとも2つの部分に分割するように構成された第2のロッド分割手段、並びに、
ロッド部材が前記2本の喫煙材ロッドの間に挿入された後且つ前記挿入されたロッド部材がロッド分割手段によって分割される前に、前記挿入されたロッド部材に少なくとも部分的に包装材を巻き付けるように構成された巻付部を含むことを特徴とする請求項1に記載のモジュール式装置。
【請求項3】
前記モジュール式装置は、前記第1の挿入手段を含む第1のモジュールと、前記第2の挿入手段を含む第2のモジュールを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のモジュール式装置。
【請求項4】
複数の挿入手段であって、各前記挿入手段はロッド部材を2本の喫煙材ロッドの間に挿入するように構成された複数の挿入手段、
複数のロッド分割手段であって、各前記ロッド分割手段は、ロッド部材を少なくとも2つの部分に分割するように構成された複数のロッド分割手段、並びに、
複数の巻付部であって、各前記巻付部は、ロッド部材が2本の喫煙材ロッドの間に挿入された後且つ前記挿入されたロッド部材がロッド分割手段によって分割される前に、前記挿入されたロッド部材に少なくとも部分的に包装材を巻き付けるように構成された複数の巻付部を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項5】
前記モジュール式装置は、それぞれ基部ユニットと1つ以上のドラムを有する2つ以上のモジュールを含み、前記2つ以上のモジュールのそれぞれは、同数のドラムを受け入れるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項6】
前記2つ以上のモジュールのそれぞれは、それぞれの基部ユニットに関して対応する位置にドラムを受け入れるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のモジュール式装置。
【請求項7】
前記第1の喫煙品組立工程によって第1の形態の喫煙品が形成され、前記第2の喫煙品組立工程によって前記第1の形態と異なる第2の形態の喫煙品が形成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項8】
前記第1及び第2の一連の作業により、喫煙材ロッドがそれぞれ1つ以上のロッド部材と連結されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項9】
前記喫煙材ロッドを受け取るようになっている複数のモジュールを含み、前記複数のモジュールは、前記喫煙材ロッドに前記第1の一連の作業を施すように構成された複数の機能ユニットを含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項10】
前記機能ユニットは、喫煙材ロッドに前記第1の一連の作業を施すモジュール式装置内の搬送経路を画定するように配列された複数の搬送要素を含むことを特徴とする請求項9に記載のモジュール式装置。
【請求項11】
前記モジュール式装置の前記再構成は、モジュール同士の位置関係を変えること、および/または1つ以上のモジュールを取り除くこと、および/または1つ以上のさらなるモジュールを追加することを含むことを特徴とする請求項9または10に記載のモジュール式装置。
【請求項12】
前記複数のモジュールは再構成可能なモジュールを含み、前記モジュール式装置の再構成は、前記再構成可能なモジュールを再構成することを含むことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項13】
前記モジュール式装置が再構成された場合、前記モジュール式装置は複数のモジュールを含み、前記複数のモジュールは、喫煙材ロッドに前記第2の一連の作業を施すように構成された複数の機能ユニットを含むことを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項14】
複数のモジュールが1列に配列されて前記喫煙材ロッドに前記第1及び第2の一連の作業を施すことを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項15】
前記第2の一連の作業のために前記モジュール式装置が再構成される場合、少なくとも1つのモジュールが変更されないままであることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項16】
前記変更されないままの少なくとも1つのモジュールは、喫煙材ロッドを受け取るようになっている送込モジュールを含むことを特徴とする請求項15に記載のモジュール式装置。
【請求項17】
各モジュールはサーボモーターを含み、これらのサーボモーター同士が同期されることを特徴とする請求項9乃至16のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項18】
前記モジュール式装置は、喫煙材ロッドをロッド部材と結合して第1の群を形成するように構成された第1の群形成装置、及びロッド部材を前記第1の群と結合して第2の群を形成するように構成された第2の群形成装置を含むことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項19】
前記モジュール式装置は、前記第1の群形成装置を含む第1のモジュール、及び前記第2の群形成装置を含む第2のモジュールを含むことを特徴とする請求項18に記載のモジュール式装置。
【請求項20】
前記喫煙品に第1の包装材を巻き付ける第1の巻付部、及び前記第1の包装材が巻き付けられた後に前記喫煙品に第2の包装材を巻き付ける第2の巻付部を含むことを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項21】
前記第2の巻付部は、前記第2の包装材が前記第1の包装材に重なるように前記第2の包装材を巻き付けるようになっていることを特徴とする請求項20に記載のモジュール式装置。
【請求項22】
前記第2の巻付部は、前記第1の包装材と前記第2の包装材との間に長手方向の隙間が生じるように前記第2の包装材を巻き付けるようになっていることを特徴とする請求項20に記載のモジュール式装置。
【請求項23】
前記第1の巻付部は第1のモジュールに含まれ、前記第2の巻付部は第2のモジュールに含まれることを特徴とする請求項20乃至22のいずれか1項に記載のモジュール式装置。
【請求項24】
請求項1乃至23のいずれか1項に記載のモジュール式装置を含む喫煙品組立装置。
【請求項25】
さらに喫煙材ロッド供給源を含み、前記モジュール式装置は前記喫煙材ロッド供給源から喫煙材ロッドを受け取るようになっていることを特徴とする請求項24に記載の喫煙品組立装置。
【請求項26】
前記モジュール式装置は前記喫煙材ロッド供給源から直接的に喫煙材ロッドを受け取るようになっていることを特徴とする請求項25に記載の喫煙品組立装置。
【請求項27】
請求項1乃至23のいずれか1項に記載のモジュール式装置のモジュール。
【請求項28】
請求項9乃至17のいずれか1項に記載のモジュール式装置の再構成方法であって、モジュール同士の位置関係を変えること、および/または1つ以上のモジュールを取り除くこと、および/または1つ以上のさらなるモジュールを追加すること、および/または1つ以上のモジュールを再構成することを含む再構成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は喫煙品の組立て及び関連機械に関する。特に、本発明は、複数のモジュールを含む紙巻きタバコ組立機に関するが、それらに限定されるものではない。
【背景技術】
【0002】
既知のフィルター付き紙巻きタバコ組立機は、フィルターとタバコロッドとを連結してフィルター付き紙巻きタバコを形成するフィルター連結ユニットを含む。既知のフィルター連結ユニットにおいては、所謂「2倍長」フィルターロッド(「2連」ロッドとも呼ばれる。)がその両端において2本のタバコロッドと一直線状となるように配置され、これら3本のロッドが「チッピング紙」として知られる包装材で包まれて互いに連結される。その後、この中央に配置された2連フィルターロッドが2つに切断されて2本のフィルター付き紙巻きタバコが形成される。この工程自体は当業者には周知である。
【0003】
既知のフィルターロッド及びタバコロッドはフィルター連結ユニットにおいて複数の円筒形のドラムによって搬送される。その際、ロッド部材はドラムからドラムへと移動してフィルター連結ユニット内を搬送される。既知のドラムは、搬送中にロッド部材を保持する複数の溝を有し、これらの溝は、ドラムの湾曲した外面の周囲に間隔をあけて配置され、各溝はドラムの軸方向に延びている。
【0004】
特定のドラムは、ロッド部材が当該ドラムによって搬送されるときに特定の作業が行われるようになっている。例えば、既知のフィルター連結機は、チッピング紙が巻き付けられる前に2本のタバコロッドと2連フィルターロッドを長手方向に圧着させる斜板ドラム、及び巻き手と協働してチッピング紙片をこれら3本のロッドに巻き付ける巻きドラムを含む。他の既知のドラムは、切断刃と協働してロッド部材を切断する切断ドラム、ロッド部材同士を分離させる分離ドラム、フィルターが存在するか検査するかまたは漏れ試験を行う検査ドラム、フィルターロッドに熱で小孔を穿つレーザードラム、及び紙巻きタバコの向きを変える変向ドラムを含む。他の既知のドラムは、移送ドラム(「中間ドラム」とも呼ばれる。)、引取ドラム、及び供給ドラムを含む。既知のフィルター連結機は、個々のチッピング紙の切片(チッピング「パッチ」として知られる。)を供給するチッピング紙供給ユニット、及び接着剤をチッピング紙に塗布する接着剤塗布ユニットも含む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の様々な実施形態に従って、喫煙品組立用モジュール式装置が提供される。このモジュール式装置は、喫煙材ロッドを受け取り、受け取った喫煙材ロッドに第1の一連の作業を施すようになっており、このモジュール式装置は、受け取った喫煙材ロッドに第1の一連の作業と異なる第2の一連の作業を施すように再構成可能であり、これらの第1及び第2の一連の作業はそれぞれ第1及び第2の喫煙品組立工程の少なくとも一部を形成し、各喫煙品は、使用時に喫煙される前記喫煙材ロッドを含む。
【0006】
このモジュール式装置は、2本の喫煙材ロッドの間に第1のロッド部材を挿入するように構成された第1のロッド挿入手段、第1のロッド部材を2つの部分に分割するように構成された第1のロッド分割手段、1本の喫煙材ロッド及び前記2つの部分の一方を含む第1の群と1本の喫煙材ロッド及び前記2つの部分の他方を含む第2の群とを分離させるように構成されたロッド分離手段、並びにこれら第1の群と第2の群との間に第2のロッド部材を挿入するように構成された第2のロッド挿入手段を含んでもよい。
【0007】
本発明の実施形態によれば、組立工程の変更を容易にする柔軟性を持つように構成可能な喫煙品組立装置が提供される。
【0008】
この柔軟性を持った装置により、製品開発に有用な手段も提供される。特定の一連の組立作業を行う専用の機械を設計して建造する代わりに、モジュール式装置を、その一連の組立作業を行うように構成してもよい。これにより、新製品を開発するための時間と費用を削減することができる。
【0009】
第1の一連の作業のうちのいくつかの作業は、第2の一連の作業に含まれてもよい。いくつかの実施形態においては、第1の一連の作業と第2の一連の作業で1つの作業のみが異なってもよい。あるいは、第2の一連の作業は、第1の一連の作業の全ての作業を含んでもよく、第1の一連の作業に含まれない1つ以上のさらなる作業を第2の一連の作業が含むという点で異なってもよい。あるいは、第1の一連の作業と第2の一連の作業は、それぞれ、同じ作業が異なる順序で配列されて成るものであってもよい。例えば、第1の一連の作業と第2の一連の作業は、第1の一連の作業での2つの作業の順番が第2の一連の作業では入れ替わっているという点で異なってもよい。あるいは、いくつかの実施形態においては、第1の一連の作業での作業が第2の一連の作業に全く含まれなくてもよい。
【0010】
モジュール式装置は、前記第1のロッド挿入手段を含む第1のモジュールと、前記第2のロッド挿入手段を含む第2のモジュールを含んでもよい。
【0011】
モジュール式装置は、さらに、第2のロッド部材を2つの部分に分割するように構成された第2のロッド分割手段を含んでもよい。モジュール式装置は、さらに、ロッド部材が2本の喫煙材ロッドの間に挿入された後且つこの挿入されたロッド部材がロッド分割手段によって分割される前に、この挿入されたロッド部材に少なくとも部分的に包装材を巻き付けるように構成された巻付部を含んでもよい。前記挿入されたロッド部材は、前記第1のロッド挿入手段によって挿入された前記第1のロッド部材、または前記第2のロッド挿入手段によって挿入された前記第2のロッド部材を含んでもよい。
【0012】
モジュール式装置は複数のロッド挿入手段を含んでもよく、各ロッド挿入手段は、ロッド部材を2本の喫煙材ロッドの間に挿入するようになっている。モジュール式装置は複数のロッド分割手段を含んでもよく、各ロッド分割手段は、ロッド部材を2つの部分に分割するようになっている。モジュール式装置は複数の巻付部を含んでもよく、各巻付部は、ロッド部材が2本の喫煙材ロッドの間に挿入された後且つこの挿入されたロッド部材がロッド分割手段によって分割される前に、この挿入されたロッド部材に少なくとも部分的に包装材を巻き付けるようになっている。
【0013】
好ましくは、第1の喫煙品組立工程によって第1の形態の喫煙品を形成し、第2の喫煙品組立工程によって第1の形態と異なる第2の形態の喫煙品を形成する。
【0014】
その結果、このモジュール式装置により、製造する紙巻きタバコの種類の変更が容易になる。従って、種々の紙巻きタバコを製造するために工場内に別々の専用の機械を設ける代わりに、単一の柔軟性を持った機械を設ける。このようにして、工場内の床面積を節約することができる。
【0015】
第1及び第2の一連の作業により、喫煙材ロッドをそれぞれ1つ以上のフィルターロッド等のロッド部材と連結してもよい。
【0016】
好ましくは、各喫煙材ロッドはタバコロッドを含む。
【0017】
モジュール式装置は複数のモジュールを含んでもよい。これらのモジュールは、前記喫煙材ロッドに前記第1の一連の作業を施すように構成された複数の機能ユニットを含んでもよい。
【0018】
いくつかの機能ユニットは、例えばドラム(例として斜板ドラム、巻きドラム、切断ドラム、分離ドラムまたは移送ドラム)等の搬送要素を含んでもよい。モジュールはドラム以外の機能ユニット、例えばチッピング紙供給ユニットまたは接着剤塗布ユニットも含んでもよい。
【0019】
好ましくは、ドラムは、喫煙材ロッドに前記第1の一連の作業を施すモジュール式装置内の搬送経路を形成するように配列される。
【0020】
モジュール式装置の再構成は、モジュール同士の位置関係を変えることを含んでもよい。また、1つ以上のさらなるモジュールを追加してもよい。また、1つ以上のモジュールを取り除いてもよい。
【0021】
場合によっては、モジュール式装置にさらなるモジュールを1つだけ追加することにより、またはモジュールを1つだけ別のモジュールと交換することにより、要求する所望の形態の紙巻きタバコの製造を実現することができる。
【0022】
これらのモジュールは、1つ以上の再構成可能なモジュールを含んでもよい。モジュール式装置の再構成は、再構成可能なモジュールの再構成を含んでもよい。
【0023】
モジュール式装置が再構成された場合、好ましくは、このモジュール式装置は複数のモジュールを含み、前記複数のモジュールは、搬送経路を画定し且つ喫煙材ロッドに前記第2の一連の作業を施すように構成された複数の機能ユニット(例えばドラム)を含む。
【0024】
好ましくは、複数のモジュールを1列に配列して前記喫煙材ロッドに前記第1及び第2の一連の作業を施す。好ましくは、これらのモジュールを一直線状に並べて1列に配列する。ただし、場合によっては、これらのモジュールを曲線状に並べて1列に配列してもよい。
【0025】
前記第2の一連の作業のためにモジュール式装置を再構成する場合、少なくとも1つのモジュールを変更せずにおいてもよい。例えば、喫煙材ロッドを受け取るようになっている送込モジュールをモジュール式装置の再構成の前後で同じ位置に同じ方法で構成してもよい。
【0026】
モジュール式装置は、喫煙材ロッドを第1のロッド部材と結合して第1の群を形成するように構成された第1の群形成装置、及び第2のロッド部材を第1の群と結合して第2の群を形成するように構成された第2の群形成装置を含んでもよい。第1の群形成装置は第1のモジュールに含まれてもよく、第2の群形成装置は第2のモジュールに含まれてもよい。
【0027】
モジュール式装置は、ロッド連結ユニットに接続された1つ以上のモジュールを含んでもよい。適切なロッド連結ユニットは、例えばHauni Maschinenbau社製「Max S」ユニット、同じくHauni Maschinenbau社製「Max
90」ユニット、またはGD AF12ユニットの1つを含んでもよい。他の適切なロッド連結ユニットは、Hauni社製M5またはM8フィルターチップ連結ユニット、GD 121フィルター連結ユニット、または同様の機械を含む。当業者には、これらの代わりに他のロッド連結ユニットを使用することができることが分かっている。
【0028】
1つ以上の前記ロッド挿入手段がロッド連結ユニットに含まれてもよい。このロッド連結ユニットは、モジュール式装置のモジュールから直接的にまたは間接的に少なくとも1本の喫煙材ロッドを受け取り、その喫煙材ロッドにロッド部材を連結して喫煙品を形成するように構成してもよい。
【0029】
様々な実施形態によれば、モジュール式装置の1つ以上のモジュールを含む喫煙品組立装置が提供される。
【0030】
喫煙品組立装置は喫煙材ロッド供給源を含んでもよい。喫煙材ロッド供給源は喫煙材ロッド作製ユニットを含んでもよい。あるいは、喫煙材ロッド供給源は喫煙材ロッド貯蔵・供給手段を含んでもよい。モジュール式装置は、喫煙材ロッド供給源から喫煙材ロッドを直接的に受け取るように構成してもよく、間接的に受け取るように構成してもよい。
【0031】
モジュール式装置の少なくとも1つのモジュールは、複数の異なる部品を取り外し可能に受け入れるように構成された基部ユニットを含む再構成可能なモジュールであってもよい。このモジュールは、第1及び第2のドラムを選択的に受け入れるように適合されたドラム受容部を含んでもよい。このモジュールは、第1のドラムと第2のドラムのいずれかに吸引力を加えるように構成された吸引制御要素を含んでもよい。
【0032】
モジュール式装置は、それぞれ同数のドラムを同じ配置で受け入れるように構成されたいくつかのモジュールを含んでもよい。このようなモジュールが2つ以上(例えば再構成可能なモジュールが2つ以上)存在してもよい。これらのモジュール同士でドラムの数及び配置は同じであってもよいが、これらのモジュールの望まれる構成によってドラムの種類が異なってもよい。これにより、異なるモジュール同士で同様に配置されるドラムの機能性を異ならせることができる。実施形態においては、他と異なる数のドラムを有してもよい先頭の送込モジュールを除いて、モジュール式装置の全てのモジュールは、同数のドラムを同様の配置で受け入れるように構成されてもよい。
【0033】
各モジュールは基部ユニットと2つ以上のドラムを含んでもよい。1つ以上のモジュールは4つのドラムあるいは3つ以下のドラムを有してもよい。1つ以上のモジュールは5つ以上のドラムを有してもよい。
【0034】
本発明では、モジュール式装置を組み立てるための一組の部品も提供される。好ましくは、この一組の部品は複数のモジュールを含む。
【0035】
本発明では、モジュール同士の位置関係を変えること、および/または1つ以上のモジュールを取り除くこと、および/または1つ以上のモジュールを追加すること、および/または1つ以上のモジュールを再構成することを含む、モジュール式装置の再構成法も提供される。
【0036】
本発明では、使用時に喫煙される喫煙材ロッドに1つ以上のロッド部材を連結することによって喫煙品を組み立てる組立手段であって、喫煙品に第1の包装材を巻き付ける第1の巻付部、及び第1の包装材が巻き付けられた後に喫煙品に第2の包装材を巻き付ける第2の巻付部を含む組立手段も提供される。
【0037】
第1のモジュールが第1の巻付部を含んでもよく、第2のモジュールが第2の巻付部を含んでもよい。
【0038】
本明細書で用いられる用語「ロッド部材」は、タバコロッド等の喫煙材ロッド、フィルターロッド、及び喫煙品に含ませるのに適した他のロッド状部材を含む。ロッド部材は、単一のロッドから形成してもよく、あるいは2つ以上の部分を含んでもよい。
【0039】
本明細書で用いられる用語「フィルターロッド」とは、煙から特定の成分を除去するのに適した材料を含むロッドを言う。フィルターロッドは、最終的に得られる紙巻きタバコのフィルターエレメントよりも長くてもよい。例えば、フィルターロッドは、紙巻きタバコの組立中に複数の部分に分割され、最終的に得られる紙巻きタバコにおいて各部分が1本の喫煙材ロッドと連結される「2連」または「4連」ロッドであってもよい。当技術分野において知られるように、「2連フィルターロッド」とは、2つの部分に分割されることが意図されたフィルターロッドを言い、「4連フィルターロッド」とは、4つの部分に分割されることが意図されたフィルターロッドを言う。同様に、「6連フィルターロッド」とは、6つの部分に分割されることが意図されたフィルターロッドを言う。
【0040】
本明細書で用いられる用語「喫煙品」は、タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコまたはタバコ代替品のいずれを基礎材料としているかにかかわらず、紙巻きタバコ、葉巻タバコ及びシガリロ等の喫煙することができる製品、並びに加熱するが燃焼させない製品を含む。喫煙品には、喫煙者が吸い込む気流を濾過するフィルターが設けられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
本発明の理解を助けるために、以下に、単なる例示として、添付の図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【
図1】紙巻きタバコ製造装置の要素を示す概略図である。
【
図7】第1の形態の紙巻きタバコを製造するための変更されたMAX Sユニットに接続されたモジュール群の配列を示す。
【
図7A】この配列に対応する紙巻きタバコ組立工程を示す。
【
図8】第2の形態の紙巻きタバコを製造するためのモジュール群の配列を示す。
【
図8A】この配列に対応する紙巻きタバコ組立工程を示す。
【
図9】4つのドラムが取り付けられた
図2、3、4のモジュールの基部ユニットの斜視図である。
【
図10】1つのドラムが取り外された
図9の斜視図である。
【
図11】ドラムに吸引力が加えられる領域、及びドラムの回転方向を示す概略図である。
【
図12】吸引制御要素及び吸引枠が取り外された
図10の斜視図である。
【
図13】
図9の基部ユニットを後側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1は、紙巻きタバコ製造装置100の要素を示す概略図である。装置100は喫煙材ロッド作製機101及び紙巻きタバコ組立機104を含む。図示の通り、紙巻きタバコ組立機104は、1列に配列されたモジュール102aの群102及びフィルター連結ユニット103を含むモジュール式装置を含む。図示の通り、
図1のモジュール102aは、喫煙材ロッド作製機101とフィルター連結ユニット103との間に配置され、喫煙材ロッド作製機101から直接的に喫煙材ロッドを受け取る。
【0043】
モジュール群102は、装置100によって異なる形態の紙巻きタバコが製造される種々の製造方法を提供するように種々構成可能である。モジュール群102は、1つ以上のモジュールを追加するかまたは取り除くこと、モジュール同士の位置関係を変えること、および/または個々のモジュールを再構成することによって、異なる形態の紙巻きタバコを製造するように再構成されてもよい。このようにして、製造する紙巻きタバコの種類の変更を容易にする弾力的な紙巻きタバコ組立機が提供される。
【0044】
図1A、2、3、4は例示的なモジュール1、2、3、4を示し、
図7、8はモジュール式装置102、103の例示的な構成を示す。
図7の構成は、3つの部分からなるフィルターを有する紙巻きタバコを形成するものであり、より詳しくは後述する。
図8の構成は、延長可能なフィルターを有する紙巻きタバコを形成するものであり、より詳しくは後述する。
【0045】
図1Aは第1の形態のモジュール1を示す。モジュール1は、当該モジュール1内でロッド部材を搬送する複数のドラム6、7、8が取り付けられた基部ユニット5を含む。ドラム群6、7、8は、引取ドラム6、切断ドラム7及び分離ドラム8を含む。引取ドラム6は、喫煙材ロッド作製機から2倍長喫煙材ロッドを受け取るようになっている。喫煙材ロッドは、引取ドラムによって搬送されて切断ドラム7に受け渡される。図示の通り、切断ドラム7は、各2倍長ロッドを切断して2本の喫煙材ロッドにするように構成された円形の刃7aを有し、これら2本の喫煙材ロッドが切断ドラムから分離ドラム8に供給される。分離ドラム8は、これら2本の喫煙材ロッドを長手方向に分離させ、その後これらをモジュール1から送り出すようになっている。分離ドラム8は、各側面に、軌道カム内を移動するカム追従体を有した4つの部分を有する既知の形態のものである。喫煙材ロッドを保持したこれらの部分は、内側位置から外側位置に移動して喫煙材ロッド同士の間に隙間を生じさせることができる。
【0046】
図2は第2の形態のモジュール2を示す。図示の通り、このモジュール2は、供給ドラム10、切断ドラム11及び円形の刃11a、中間ドラム12並びに分離ドラム13が取り付けられた基部ユニット9を含む。図示の通り、ドラム群10、11、12、13はモジュール2内のロッド部材の搬送経路を形成する。
【0047】
モジュール2は、受け取ったロッド部材の群の中央のロッドを2つの部分に切断した後、この切断部分同士を分離させて、間隔をあけて配置された2つのロッド群を形成するようになっている。
【0048】
図2Aに示すように、モジュール2は、例えば前段のモジュールから2本の喫煙材ロッド14を中央に配置される1本のフィルターロッド15と共に受け取り、供給ドラム10の溝内にこれら3本のロッドが互いに一直線状に配列されるようになっていてもよい。この場合、供給ドラム10によってこれら3本の一直線状に配列されたロッドは切断ドラム11の溝内に送り込まれ、この切断ドラム11の溝内で中央のフィルターロッド15が2つの部分15a、15bに切断される。次いで、分離ドラム13によってこれらのロッドは2つの群に分離され、各群は切断部分15a、15bの1つと1本の喫煙材ロッド14を含むものとされる。その後、双方の群は分離ドラム13によってモジュール2から送り出される。
【0049】
いくつかの例示的な構成においては、モジュール2は、2本の喫煙材ロッドと中央に配置される単一のフィルターロッドを受け取る代わりに、2本の喫煙材ロッドと当該喫煙材ロッド同士の間の中央に配置される3本のフィルターロッドを受け取るようになっていてもよい。この場合、切断ドラム11は、中央のフィルターロッドを中間地点で2つの部分に切断するようになっていてもよく、分離ドラム12は、これらのロッドを2つの群に分離させ、各群を前記切断部分のうちの1つ、切断ドラム11によって切断されなかった1本のフィルターロッド及び1本の喫煙材ロッドを含むものとするようになっていてもよい。
【0050】
なお、他の構成においては、モジュール2は2本の喫煙材ロッドを5本のフィルターロッドまたは他の奇数本のフィルターロッドと共に受け取ってもよい。いくつかの例においては、中央に配置される1本または複数本のフィルターロッドは、モジュール2によって受け取られたときに、1つまたは複数の包装材で喫煙材ロッドと(および/または互いに)連結されてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態においては、いくつかのまたは全てのフィルターロッドは、複数の部分からなるフィルターロッドであってもよい。これとは別にフィルターロッドは単一の部分からなるロッドであってもよい。
【0052】
図3は第3の形態のモジュール3を示す。
図3のモジュール3は、当該モジュール3がさらにフィルター供給機構16を含むこと以外は、
図2のモジュール2と同様のものである。従って、対応する機構には引き続き同じ参照番号が付されている。モジュール3は、隙間を介して長手方向に分離された2本の喫煙材ロッドを受け取り、この隙間にフィルターロッドを挿入し、この挿入されたフィルターロッドを2つの部分に切断した後、この切断部分同士を分離させて、間隔をあけて配置された2つのロッド群を形成するように作動する。
【0053】
モジュール3に適したフィルター供給機構16自体は既知である。例えば、既知の「Max S」及び「Max 90」装置からの供給機構を使用してもよい。フィルター供給機構は、例えば2連あるいは4連フィルターロッド等の所望の形態のロッド部材を送り出すように構成されてもよい。
図3に示すように、フィルター供給機構16は、フィルターロッドを受け取る送込部17、及び供給ドラム10上にフィルターロッドを供給するように配置された送出部18を有する。フィルター供給機構は、さらに、受け取った各ロッドをフィルターの2つのロッドセグメントに切断する切断機構を含み、これらのロッド部分が後に供給ドラム上に供給されるようになっていてもよい。例えば、フィルター供給機構は、4連ロッドを受け取り、各4連ロッドを2本の2連ロッドに切断した後、各2連ロッドを供給ドラム上に供給してもよい。あるいは、フィルター供給機構は、例えば6連ロッド等の異なる長さのフィルターロッドを受け取ってもよく、且ついくつかの構成においては、受け取ったロッドを切断して所望の長さのセグメントを形成するようになっていてもよい。
【0054】
従って、モジュール3は、前段のモジュールから喫煙材ロッドを受け取ると共に、フィルター供給機構16からフィルターロッドを受け取ってもよい。喫煙材ロッド同士は、適切な隙間をあけて供給ドラム上に受け取られ、この隙間は、フィルター供給機構16からロッド部材を受け入れる大きさに形成される。
【0055】
図3Aに示すように、いくつかの構成においては、供給ドラム10の溝は前段のモジュールから2本の一直線状に配列された喫煙材ロッド14を受け取ってもよく、これらの喫煙材ロッド同士は隙間を介して分離される。フィルター供給機構は、喫煙材ロッドが供給ドラムによって搬送されているときに、この隙間に2連フィルターロッド15を配置するようになっていてもよい。切断ドラム11は、この挿入されたフィルターロッド15を中央で切断するようになっており、分離ドラム12は、これらのロッドを2つの群に分離させ、各群を1つのフィルター部分15aと1本の喫煙材ロッド14を含むものとするようになっている。その後、これら2つの群はモジュール3から送り出される。
【0056】
他の構成においては、モジュール3は、前段のモジュールから2本の喫煙材ロッドを2本のフィルターロッドと共に受け取り、これら4本のロッドが供給ドラム10の溝内に一直線状に配列されるようになっていてもよい。これらのロッド部材は、中央にさらなる「2連」フィルターロッドを受け入れる大きさの隙間をあけて受け取られてもよい。この場合、モジュール4は、(1)この隙間に1本の2連フィルターロッドを挿入し、(2)この挿入されたフィルターロッドを2つのロッドに切断した後、(3)これらのロッドを2つの群に分離させ、各群をこの挿入されたフィルターロッドの切断されたセグメントの1つ、前段のモジュールから受け取ったフィルターロッドのうちの1本及び喫煙材ロッドのうちの1本を含むものとするようになっていてもよい。
【0057】
図4は第4の形態のモジュール4を示す。図示の通り、モジュール4は、フィルター供給機構16、供給ドラム19、斜板ドラム20、巻きドラム21、巻き手22、移送ドラム23、チッピング紙供給ユニット24及び接着剤塗布ユニット25が取り付けられた基部ユニット9を含む。モジュール4は、受け取った2本の喫煙材ロッドの間にフィルターロッド等のロッド部材を挿入し、チッピング紙の形態の包装材を巻き付けるようになっている。
【0058】
図4Aに示すように、供給ドラム19は、前段のモジュールから2本の喫煙材ロッドを受け取ってもよい。喫煙材ロッド同士は、1本の「2連」フィルターロッドを受け入れる大きさに形成された隙間を介して分離されてもよい。フィルター供給機構は、この隙間に1本の2連フィルターロッドを嵌め込むように構成されている。その後、斜板ドラム20、巻きドラム21、巻き手22、チッピング紙供給ユニット24及び接着剤塗布ユニット25が協働して、当業者に周知の方法でこれら3本のロッドをチッピング紙で巻いてこれらを連結する。より詳しくは、斜板ドラムがこれら3本のロッド部材を長手方向に圧着させるように作動し、その後、接着剤で覆われたチッピング紙のパッチが巻きドラムに装着されてこれら3本のロッド部材を連結する。その後、連結された2本の喫煙材ロッド及び1本の2倍長フィルターロッドの群は移送ドラム23によってモジュール4から送り出される。
【0059】
前述の通り、チッピング紙供給ユニット24、接着剤塗布ユニット25及び巻き手22自体は周知の要素ではあるが、以下に、これらの要素について簡単に説明する。
【0060】
チッピング紙供給ユニット
チッピング紙供給ユニット24は、超硬ドラムに接触して切断する超硬刃を有し、この超硬刃によってチッピング紙が所要の長さに切断される。その後、チッピングパッチは超硬ドラム(チッピングドラム)によって紙巻きタバコ上に移送される。チッピングパッチの長さは、接着剤塗布ユニットの前に設置された供給ローラーによって決定され、変更可能である。通常、チッピングパッチの長さは、紙巻きタバコの外周長に2mm程度加えた長さと等しくされる。チッピング紙供給ユニットは、使用するチッピング紙の幅に応じて種々の幅のパッチを装着可能である。
【0061】
接着剤塗布ユニット
接着剤塗布ユニット25は、接着剤中で回転する接着剤ローラーを含む。このローラーは、その後、接着剤を転移ローラーに転移させる。チッピング紙が転移ローラー上を移動することにより、接着剤が転移ローラーからチッピング紙に転移する。
【0062】
巻き手/巻きドラム
巻き手22は、巻きドラム21の下方に位置する、静止した状態の湾曲した障害物である。巻きドラム上にある紙巻きタバコが巻き手の受入部に到達すると、へらによって紙巻きタバコが溝から押し出され、その後、紙巻きタバコは、次の溝に嵌まり込むまで、巻きドラムと巻き手の間で回転される。
【0063】
いくつかの構成においては、モジュール4は、間隔をあけて配置された2本の喫煙材ロッドを受け取る代わりに、2本の喫煙材ロッドを2本のフィルターロッドと共に受け取ってもよく、これらのロッド部材は前段のモジュールから受け取られる。これらの受け取られたフィルターロッドは、さらなる2連フィルターロッドを受け入れる大きさに形成された隙間を介して分離されてもよい。フィルター供給機構16は、この隙間に2連フィルターロッドを挿入するようになっていてもよい。この場合、斜板ドラムがこれら5本のロッド部材同士を圧着させるように作動し、この挿入されたフィルターロッドが巻きドラム面でチッピング紙で巻かれることにより、この挿入されたフィルターロッドと前段のモジュールから受け取られたロッドが連結される。
【0064】
いくつかの構成においては、モジュール4は、2つの分離された帯にチッピングを付けてもよい。帯状のチッピングを付ける構成は、従来のチッピングを付ける構成と同様であるが、さらに、単一のチッピング帯を2本の帯に分割する切裂刃が含まれる。また、接着剤を塗布する前にこれら2本の帯を所要の位置まで開くチッピング紙案内部材が設けられる。チッピング帯は、接着剤塗布装置より前の位置で接続ユニット及びへら(図示略)の後で切り裂かれる。
【0065】
実施形態においては、モジュール2、4によって挿入されるフィルターロッドは複数の部分を含んでもよい。即ち、これらのフィルターロッドは、例えば中央の「2倍長」ロッド部分とこの中央部分の両側に対する2つの「単倍長」ロッド部分から形成された、複数の部分からなるロッドを含んでもよい。ただし、これとは別に、いくつかの実施形態においては、挿入されるフィルターロッドは、単一の部分からなるロッドであってもよい。
【0066】
上記のモジュール群は、同一のまたは異なる形態の紙巻きタバコを形成する種々の一連の作業を提供するように、種々の配列で接続されてもよい。
【0067】
1つのモジュールの最後のドラムが次のモジュールの最初のドラムと一直線状に配列されてもよく、これによりロッドが1つのモジュールの送出部から次のモジュールの送込部に移動するようになる。
【0068】
個々のモジュールを再構成することにより、一層柔軟性を持った構成が実現可能である。
図2~4のモジュール2、3、4は、それぞれドラムを取り外し可能に受け入れるように適合された4つのドラム受容軸を有した基部ユニット9を共有する。従って、モジュール2、3、4の各ドラムを他の適切なドラムと交換することにより、モジュールの機能性を変えることができる。例えば、
図2の切断ドラム11は移送ドラムまたは斜板ドラムと交換可能である。
図2の中間移送ドラム12は巻きドラム、移送ドラム、排出ドラム、レーザードラムまたは他の適切なドラムと交換可能である。他の要素、例えばフィルター供給機構、チッピング紙供給ユニット、接着剤塗布ユニット、巻付装置及びレーザー穿孔用のレーザー等も追加あるいは取外してもよい。
【0069】
従って、第2の形態のモジュール2は、フィルター供給機構16を追加することを含む再構成工程によって第3の形態のモジュール3に変更可能である。さらに、第3の形態のモジュール3は、切断ドラム11を斜板ドラム20と交換すること、中間移送ドラム12を巻きドラム21と交換すること、分離ドラム13を移送ドラムと交換すること、並びにチッピング紙供給ユニット24、接着剤塗布ユニット25及び巻き手22を追加することを含む再構成工程によって第4の形態のモジュール4に変更可能である。
【0070】
基部ユニット9のドラムを交換する場合、交換用ドラムは、典型的には、この交換用ドラムと交換されるドラムと同数の溝を有する。
図2、3、4では、第1のドラム10、19は20個の溝を有してもよく、第2のドラム11、20は20個の溝を有してもよく、第3のドラム12、21は22個の溝を有してもよく、第4のドラム13、23は20個の溝を有してもよい。
【0071】
図9は、供給ドラム19、斜板ドラム20、巻きドラム21(及び巻き手22)並びに移送ドラム23が取り付けられた基部ユニット9を示す斜視図である。図示の通り、各ドラム19、20、21、23は、当該ドラムを回転させる軸19a、20a、21a、23aに取り付けられている。
図10に示すように、各ドラムは、その軸からネジ留めを解除して取り外すことができ、これにより他のドラムを代わりに取り付けることができる。
【0072】
図9、10に示すように、基部ユニット9は、ドラム19、20、21、23にロッド部材を保持して1つのドラムから次のドラムへとロッド部材を搬送するための吸引力を加える吸引枠200を含む。
図10を参照すると、吸引枠200は複数の吸引制御要素201と連通しており、これらの吸引制御要素201は、それぞれ、対応するドラムの回転中に適切な位置に選択的に吸引力を加えるように形成された吸引力出口202を有する。
【0073】
図11は、吸引制御要素によって吸引力が加えられる領域を陰影で示すと共に、ドラム19、20、21、23の回転方向を示す概略図である。
【0074】
いくつかのドラムは、吸引制御要素を変更せずに交換してもよい。例えば、モジュール2の中間ドラム12は、吸引制御要素を変更せずに切断ドラム11と交換してもよい。ただし、新たなドラムを取り付ける前に吸引要素を変更してもよい場合もある。
【0075】
図12は、ドラム19とその吸引制御要素201が取り外され、さらに吸引枠200も取り外された基部ユニット9を示す。図示の通り、基部ユニット9の穴203を介して吸引枠200に負圧が加えられてもよい。
【0076】
図13は基部ユニット9の背面図である。図示の通り、基部ユニットは、4つのドラムを同期させて回転させるように構成されたギアボックス205を含む。使用時には、サーボモーター(図示略)が軸の1つを駆動してドラム群を回転させる。
【0077】
図9に戻ると、図示の通り、基部ユニット9は両端に、他のモジュールの相補的な連結部材と重なる連結部材204を有する。これらの連結部材204によって確実に、2つのモジュールを互いに係合させたときに1つのモジュールの最後のドラムが自動的に次のモジュールの最初のドラムと一直線状に配列されるようになる。
【0078】
図5は、第2、第4、第3及び第1の形態のモジュール2、4、3、1が順番に1列に配列されたモジュール群26の1つの考え得る構成を示す。各モジュールは、モジュールのドラム同士の回転を同期させるようになっているギアボックスを含んでもよく、それらのドラムを駆動するサーボモーターを有してもよい。各モジュールのサーボモーター同士が互いに同期されてもよく、これにより特定の配列における全てのドラムの回転が同期される。他の要素、例えばチッピング紙供給ユニットや接着剤塗布ユニットがさらなるサーボモーターによって駆動されてもよい。これらのさらなるサーボモーターも、モジュールのドラムを駆動するのに使用されるサーボモジュールと適切に同期させてもよい。
【0079】
モジュール群26の組み合わせを、変更されたMax Sユニット等のフィルター連結ユニットに接続してさらなる加工を行ってもよい。
図6Aは市販のMax S装置27を示し、
図6Bは、モジュール1、2、3、4との使用に適合するように変更された装置28を示す。図示の通り、
図6Bの変更された装置28は、当該変更された装置28では送込部27aが取り除かれているという点が既知の装置27と異なる。
【0080】
変更されたユニット28は、送込ユニット27aがない点のみが既知のユニット27と異なるので、以下、さらなる詳細については説明を省略する。
【0081】
図6A、6Bは変更されたMAX Sユニットを示すが、これに代えて、如何なるフィルター連結ユニット、例えば上記と同様の方法で(即ち送込部を取り除くことによって)変更されたGD AF12またはMax 90ユニット等の市販の装置もモジュール群に接続することができるかもしれない。例えばMax 90を使用する場合、その変更されたユニットは、フィルターロッドの追加、チッピングの取付及び巻付け、レーザー穿孔、切断、紙巻きタバコの変向、検査、並びに受皿式充填装置への接続を含むMax 90の全ての機能を実行することができる。
【0082】
図7は、特定の形態の紙巻きタバコを製造するための変更されたMAX Sユニット28に接続された連続するモジュール群の配列29を示す。図示の通り、配列29は、連続して1列に配列され、変更されたMAX Sユニット28に接続された第1の形態のモジュール1、第3の形態のモジュール3、第4の形態のモジュール4及び第2の形態のモジュール2を含む。第1のモジュール1が喫煙材ロッド作製機(図示略)から「2倍長」喫煙材ロッドを受け取り、受け取った喫煙材ロッドにモジュール群1、3、4、2及びそれに続くMAX Sユニット28で一連の作業を施してフィルター付き紙巻きタバコ30を形成する。
図7Aに示すように、最終的に得られる紙巻きタバコ30は、3つの部分からなるフィルターを含み、且つ隙間31を介して長手方向に分離された2枚の別々のチッピング紙で巻かれたものとなる。
【0083】
図7Aは、
図7の機械によって行われる一連の作業を示す。
図7Aの各箱は1つのモジュールで行われる作業を示す。図示の通り、各箱にはモジュール1、3、4、2のうちの1つの参照符号が付されており、その箱に示された作業が、参照されたモジュールで行われることを示す。
【0084】
図7Aを参照すると、モジュール1では、「2倍長」喫煙材ロッド32が喫煙材ロッド作製機(図示略)から受け取られ、均等な2つの部分32a、32bに切断される。その後、これら2つの部分が分離され、この分離された部分同士が次のモジュール3に送り込まれる。
【0085】
モジュール3では、モジュール1から受け取った2本の分離された喫煙材ロッド32a、32b同士の間の隙間に、このモジュール3のフィルター供給機構によって供給された2連フィルターロッド33が挿入される。次いで、フィルターロッド33は中央で2つの部分33a、33bに切断される。その後、1本の喫煙材ロッド32aと1つのフィルターロッド部分33aを含む第1の群34aが、1本の喫煙材ロッド32bと1つのフィルターロッド部分33bを含む第2の群34bから分離され、これら2つの分離された群34a、34b同士が次のモジュール4の最初のドラム上に供給される。
【0086】
次のモジュール4では、さらなるフィルターロッド35が2つの分離された群34a、34b同士の間の隙間内に追加される。次いで、モジュール4は、2つの分離された帯36a、36bにチッピングを付ける。第1の帯36aは喫煙材ロッド32a、フィルター
ロッド部分33a及びさらなるフィルターロッド35に巻き付けられてこれら3本のロッド同士を連結する。第2の帯36bは喫煙材ロッド32b、フィルターロッド部分33b及びさらなるフィルターロッド35に巻き付けられてこれらのロッド同士を連結する。そのため、フィルターロッド35は、帯36a、36bで巻かれることによって第1の群34aのフィルターロッド部分33a及び第2の群34bのフィルターロッド部分33bと連結される。その後、この帯36a、36bで巻かれたロッド34a、34b、33a、33b、35は次のモジュールに供給される。
【0087】
次のモジュール2において、中央に配置された2倍長フィルターロッド35は2つの部分35a、35bに切断される。次いで、フィルターロッド部分33a、フィルターロッド部分35a及び喫煙材ロッド32aを含む第1のロッド群G1は、フィルターロッド部分33b、フィルターロッド部分35b及び喫煙材ロッド32bを含む第2のロッド群G2から分離される。その後、
図7に示すように、分離された群G1、G2は、変更されたMax S装置28の第1のドラムに供給される。
【0088】
図7、7Aに示すように、変更されたMax Sユニットは、群G1と群G2の間に2連フィルターロッド37を挿入するフィルター供給機構38を有する。その後、2連フィルターロッド37は、単一の包装材39で巻かれることによって群G1のフィルターロッド部分35aと群G2のフィルターロッド部分35bとに連結される。包装材39は、帯36a、36bには重ならない大きさに形成される。それどころか、包装材39は、当該包装材39の各端部と帯36a、36bとの間に隙間31が生じる大きさに形成される。
【0089】
その後、包装材39で巻かれた2連フィルターロッド37が中央で2つの部分37a、37bに切断されることにより、互いに平行な配置となるように向きを変えられる2本の紙巻きタバコ30が形成される。図示の通り、これら2本の紙巻きタバコ30は同一のものであり、それぞれ3つのフィルター部分37a、35a、33a及び2枚の包装材を含み、これらの包装材同士は隙間31を介して長手方向に分離している。
【0090】
図8は、異なる形態の紙巻きタバコ41を製造するための連続するモジュール群の別の構成40を示す。最終的に得られる紙巻きタバコ41は、外鞘をスライドさせることによって2つのフィルター同士を距離を変えて分離させることができる延長可能(伸縮可能)な形態のものである。伸縮式紙巻きタバコ自体は、例えば下記特許文献1から既知である。
【0091】
図示の通り、構成40は6つのモジュール51、52、53、54、55、56を含む。
【0092】
第1のモジュール51は
図1Aのモジュール1と同様のものである。
【0093】
第2のモジュール52は
図4のモジュール4と同様のものである。
【0094】
第3のモジュール53は
図2のモジュール2の変更版を含む。第3のモジュール54は、第1のドラム(供給ドラム10)が切断ドラムと交換されており、第2のドラム(切断ドラム11)が分離ドラムと交換されており、且つ第4のドラム(分離ドラム13)が、フィルターが存在するか検査する検査ドラムと交換されているという点で
図2のモジュール2と異なる。
【0095】
第4のモジュール54は、
図4に示されるモジュール4と同様のものである。
【0096】
第5のモジュール55は、
図4に示されるモジュール4の変更を含む。モジュール55は、フィルター供給機構16が取り除かれているという点、及び第4のドラム(移送ドラム23)が、紙巻きタバコに小孔を形成するレーザードラムと交換されるという点でモジュール4と異なる。
【0097】
第6のモジュール56は、4つのドラム56a、56b、56c、56dを含むモジュールである。第1のドラム56aは切断ドラムであり、第2のドラム56bは移送ドラムであり、第3のドラム56cは変向ドラムであり、第4のドラム56dは、紙巻きタバコに漏れ試験を行うようになっている検査ドラムである。変向ドラム自体は既知であり、前列の紙巻きタバコを回転させて後列の紙巻きタバコと同じ向きにするようになっていてもよく、あるいは後列の紙巻きタバコを回転させて前列の紙巻きタバコと同じ向きにするようになっていてもよい。
【0098】
最終走査装置やさらなる下流側の機械への中継手段として機能する排出ドラムを含むさらなるモジュールが設けられてもよい(図示略)。
【0099】
図8Aは、紙巻きタバコ41を形成するために行われる一連の作業を示す。
図8Aの各箱は、モジュール51、52、53、54、55、56の1つで行われる作業を示す。図示の通り、各箱にはモジュール51、52、53、54、55、56のうちの1つの参照符号が付されており、その箱に示された作業が、参照されたモジュールで行われることを示す。
【0100】
図示の通り、モジュール51は、例えば喫煙材ロッド作製機から「2倍長」喫煙材ロッド60を受け取るようになっている送込モジュールである。モジュール51では、各喫煙材ロッド60は2つの部分60a、60bに切断され、これらの部分60a、60bは互いに分離されて次のモジュール52に送り込まれる。
【0101】
次のモジュール52は、モジュール52から受け取った、分離された喫煙材ロッド同士の間に2連フィルターロッド61を挿入し、これら3本のロッド60a、60b、61を包装材62で巻いて、これらを連結するようになっている。その後、この包装材62で巻かれたロッド群は次のモジュール53に送り込まれる。
【0102】
次のモジュール53は、フィルターロッド61を2つの部分61a、61bに切断し、これらの部分同士を分離させて、1つのフィルターロッド部分61a、61bに連結された1本の喫煙材ロッド60a、60bをそれぞれ含む2つの群を形成するようになっている。各群は、最終的に得られる延長可能な紙巻きタバコ41の内側紙巻きタバコCを形成する。次いで、検査ドラムにより、フィルターが存在するかどうかの検査が行われる。その後、分離された内側紙巻きタバコC同士は次のモジュール54に供給される。
【0103】
次のモジュール54は、フィルターロッド部分61a、61b同士の間にさらなるフィルターロッド63を挿入し、喫煙材ロッド60a、60b、フィルターロッド部分61a、61b及びフィルターロッド63に幅広のチッピング紙のパッチ64を巻き付けるようになっている。接着剤塗布ユニットは、チッピングパッチ64が中央のフィルターロッド63とそれ自身のチッピング紙の重複部分にのみ接着されるように、チッピングパッチ64に接着剤を塗布するようになっており、これにより中央のフィルターロッド63にのみ結合された管が形成される。その後、このチッピングパッチ64で巻かれたロッド群は次のモジュール55に供給される。
【0104】
次のモジュール55は、チッピングパッチ64の周囲にさらなるチッピングパッチ65を巻き付けて、このチッピングパッチ65をチッピングパッチ64に重ねるようになっている。その後、レーザードラムがパルスビームを照射して、チッピング層64、65を貫通する小孔を形成する。
【0105】
次のモジュール56は、チッピング層64、65を介してフィルターロッド63を切断し、このフィルターロッド63を2つの部分63a、63bに分割することにより、2本の延長可能な紙巻きタバコ41a、41bを形成するようになっている。その後、変向ドラムがこれら2本の紙巻きタバコ41a、41bの向きを変え、これらを互いに平行にする。
【0106】
上記の通り、各延長可能紙巻きタバコ41aの内側紙巻きタバコCはチッピング層64、65に接着されていないため、チッピング層64、65によって形成された管内でこの内側紙巻きタバコCをスライドさせてフィルターロッド61a、61bとフィルターロッド63a、63bの間の分離距離を変えることができる。
【0107】
例えば1つ以上のドラムを交換することによってモジュールを再構成することにより、所望の通りに紙巻きタバコ組立工程を変更することができる。また、モジュール同士の位置関係を変えること、および/または1つ以上のモジュールを追加するかまたは取り除くことにより、さらに追加的な紙巻きタバコ組立方法を提供することができる。
【0108】
多くのさらなる改良及び変更が可能である。例えば、
図1Aのモジュール1は喫煙材ロッド作製機から1本ずつ「2倍長」喫煙材ロッドを受け取るが、いくつかの例においては、例えば「2連軌道」喫煙材ロッド作製機から一度に複数本の「2倍長」喫煙材ロッドを受け取ってもよい。
図14は、一度に2本の喫煙材ロッドを作製する「2連軌道」喫煙材ロッド作製機と共に使用される第1の形態のモジュール1の変更例を示す。図示の通り、
図14の変更されたモジュール1は、2本の喫煙材ロッドを受け取るように変更された引取ドラム6aと2つの追加中間移送ドラムI1、I2を有する。図示の通り、引取ドラム6aは、使用時に連続してそれぞれ外側に開き出して喫煙材ロッド作製機から2本の喫煙材ロッドを受け取る複数の回転腕を有する。引取ドラムが反時計回り方向にさらに回転すると、これらの腕は、引取ドラムに接触する位置に後退する。
図14に示すように、その後、これらの腕は喫煙材ロッドを1本ずつ第1の中間移送ドラムI1に送る。
【0109】
特定の構成においては、他のモジュールも組み込んで他の作業も行うようにしてもよい。例えば、いくつかの構成においては、排出モジュールを組み込み、組み立てられたロッド部材を種々の高さで排出するようにしてもよい。排出モジュールは、例えば排出されたロッド部材をさらなる加工用のさらなる機械に搬送するコンベヤ等の大規模連続供給手段に中継するために、特定の高さでロッド部材を排出するようになっていてもよい。あるいは、梱包装置への排出が必要な場合、または貯蔵のために受皿式充填装置への排出が必要な場合には、排出高さを変えてもよい。
【0110】
以上、フィルターロッドの喫煙材ロッドへの連結について説明したが、さらに、いくつかの構成においては、モジュールはフィルターロッド以外の要素(例として喫煙材ロッド等のロッド部材)、または1つ以上のプラスチック製の要素を含むロッド要素(例として、例えば下記特許文献2に記載のような、互いに相対回転させることによって喫煙品の特性を変化させることができる第1及び第2の部品を有する捻転可能な要素)を挿入してもよい。
【0111】
本発明のさまざまな実施形態によれば、モジュールは、搬送、挿入・分離、包装、回転、検査、排出、圧着、レーザー切断、変向、試験用紙巻きタバコの抽出、チッピング紙の巻付けのうちの1つ以上の作業を行うことができる。実施形態においては、各モジュールは、これらの作業のうちの2つ以上の作業を行う。個々の作業は、単一の機能ユニットによって(例えば単一のドラムによって)行われてもよい。
【0112】
以上から分かる通り、モジュールのドラムを選択することにより、各モジュールに選択された一連の組立作業を行わせることができる。また、モジュールの数及びそれらの位置関係を選択することにより、モジュール群にそれぞれの組立作業を選択された順番で連続して行わせることができる。
【0113】
種々の問題に対処して当業技術を向上させるために、本明細書の全体は、例として、特許請求の範囲に規定される1つまたは複数の発明が実施され、優れた装置及び方法を提供することができる種々の実施形態を示す。本明細書に開示した利点及び特徴は、実施形態の代表的な例に過ぎず、非包括的および/または非排他的なものである。これらは、特許請求の範囲に規定される特徴の理解を助け、特許請求の範囲に規定される特徴を教示するために提示されているに過ぎない。当然のことだが、本明細書に開示した利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、および/または他の態様は、特許請求の範囲によって規定される本明細書の開示を限定するもの、または特許請求の範囲の均等物を限定するものと看做されるべきではなく、本明細書の開示の範囲および/または趣旨から逸脱することなく、他の実施形態を用いることができ、且つ変更を加えることができる。種々の実施形態は、適宜、本明細書に開示された要素、成分、特徴、部分、工程、方法等の種々の組み合わせを含み、てもよく、これらの組み合わせにより構成されてもよく、本質的にこれらの組み合わせにより構成されてもよい。さらに、本明細書の開示は、現時点では特許請求の範囲に規定していないが、将来的に特許請求の範囲に規定することができる他の発明を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0114】
【文献】フランス特許第1547656号
【文献】欧州公開特許第0395291号