(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-24
(45)【発行日】2023-06-01
(54)【発明の名称】サービス提供システム、サービス提供方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230525BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021177780
(22)【出願日】2021-10-29
【審査請求日】2021-10-29
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福島 祥子
(72)【発明者】
【氏名】諸伏 勇人
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-025958(JP,A)
【文献】特開2019-185256(JP,A)
【文献】特開2023-025957(JP,A)
【文献】特許第7191161(JP,B1)
【文献】特開2021-086344(JP,A)
【文献】特許第6760631(JP,B1)
【文献】特許第7078784(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1アプリに基づいて第1サービスがユーザに提供され、第2アプリに基づいて第2サービスが前記ユーザに提供されるサービス提供システムであって、
前記第1アプリ及び前記第2アプリが連携した状態で前記第1アプリが起動した場合に、前記ユーザのユーザ端末に、
前記第1サービスで前記ユーザを識別可能な第1識別情報と、前記第2サービスで前記ユーザを識別可能な第2識別情報と、を含む読取用画像を表示させる表示制御手段と、
前記第1アプリの前記読取用画像が読み取られた場合に、
前記第2識別情報に基づいて、前記第2サービスに関する第2処理を実行する第2処理実行手段と、
を含むサービス提供システム。
【請求項2】
前記サービス提供システムは、前記第1アプリの前記読取用画像が読み取られた場合に、
前記第1識別情報に基づいて、前記第1サービスに関する第1処理を実行する第1処理実行手段を更に含む、
請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記第1アプリ及び前記第2アプリが連携した状態で前記第1アプリが起動した場合に、前記読取用画像と、前記第1アプリと連携した前記第2アプリに関する第2アプリ画像と、を前記ユーザ端末に表示させる、
請求項1又は2に記載のサービス提供システム。
【請求項4】
複数の前記第2アプリに対応する複数の前記第2サービスが提供され、
前記表示制御手段は、前記読取用画像と、前記第1アプリと連携した前記複数の第2アプリに対応する複数の前記第2アプリ画像と、を前記ユーザ端末に表示させる、
請求項3に記載のサービス提供システム。
【請求項5】
前記第2処理実行手段は、前記複数の第2サービスのうち、前記読取用画像が読み取られた場所に応じた前記第2サービスの前記第2処理を実行し、
前記表示制御手段は、前記場所に関係なく、前記複数の第2アプリ画像を前記ユーザ端末に表示させる、
請求項4に記載のサービス提供システム。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記複数の前記第2サービスの各々の利用状況に基づいて、前記複数の第2アプリ画像の表示順を決定し、当該決定された表示順に基づいて、前記複数の第2アプリ画像を前記ユーザ端末に表示させる、
請求項4又は5に記載のサービス提供システム。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記複数の第2サービスの各々の利用状況に基づいて、前記複数の第2アプリ画像の表示態様を決定し、当該決定された表示態様に基づいて、前記複数の第2アプリ画像を前記ユーザ端末に表示させる、
請求項4~6の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項8】
前記サービス提供システムは、前記第1アプリが起動した場合の
時間に基づいて、前記複数の第2アプリのうちの少なくとも1つを選択する選択手段を更に含み、
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された少なくとも1つの第2アプリの前記第2アプリ画像を、前記ユーザ端末に表示させる、
請求項4~7の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項9】
前記サービス提供システムは、前記第1アプリが起動した場合の前記ユーザの位置に関するユーザ位置情報に基づいて、前記
複数の第2アプリのうちの少なくとも1
つを選択する
選択手段を更に含み、
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された少なくとも1つの第2アプリの前記第2アプリ画像を、前記ユーザ端末に表示させる、
請求項
4~7の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項10】
複数の前記第2アプリに対応する複数の前記第2サービスが提供され、
前記第2処理実行手段は、前記第1アプリの前記読取用画像が読み取られた場合に、前記複数の第2サービスの各々の前記第2処理を実行する、
請求項1~9に記載のサービス提供システム。
【請求項11】
前記サービス提供システムは、
前記第1サービスに登録された前記ユーザの第1ユーザ情報と、前記第2サービスに登録された前記ユーザの第2ユーザ情報と、が一致するか否かを判定する一致判定手段と、
前記第1ユーザ情報と前記第2ユーザ情報とが一致していない場合に、前記第1ユーザ情報と前記第2ユーザ情報の少なくとも一方の変更を促す通知をする通知手段と、
を更に含む請求項1~10の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項12】
前記サービス提供システムは、前記第1サービスに関連付けられた前記ユーザに関する情報に基づいて、前記第2アプリ上で所定の情報を提供する情報提供手段を更に含む、
請求項1~11の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項13】
前記サービス提供システムは、前記第1アプリを利用して取得された前記ユーザの位置に関するユーザ位置情報に基づいて、前記第2アプリから利用可能な機能を制限する制限手段を更に含む、
請求項1~12の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項14】
前記第1サービスは、決済サービスであり、
前記第2サービスは、前記ユーザが所属する組織に関するサービスであり、
前記第2処理は、前記組織に関する処理である、
請求項1~13の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項15】
前記第1サービスは、決済サービスであり、
前記第2サービスは、前記ユーザが保有するポイントを管理するサービスであり、
前記第2処理は、前記ポイントに関する処理である、
請求項1~14の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項16】
前記第1アプリは、スーパーアプリであり、
前記第2アプリは、前記スーパーアプリから利用可能なミニアプリである、
請求項1~15の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項17】
第1アプリに基づいて第1サービスがユーザに提供され、第2アプリに基づいて第2サービスが前記ユーザに提供されるサービス提供方法であって、
コンピュータが、
前記第1アプリ及び前記第2アプリが連携した状態で前記第1アプリが起動した場合に、前記ユーザのユーザ端末に、
前記第1サービスで前記ユーザを識別可能な第1識別情報と、前記第2サービスで前記ユーザを識別可能な第2識別情報と、を含む読取用画像を表示させる表示制御ステップと、
前記第1アプリの前記読取用画像が読み取られた場合に、
前記第2識別情報に基づいて、前記第2サービスに関する第2処理を実行する第2処理実行ステップと、
を
実行するサービス提供方法。
【請求項18】
第1アプリに基づいて第1サービスがユーザに提供され、第2アプリに基づいて第2サービスが前記ユーザに提供される場合にコンピュータを、
前記第1アプリ及び前記第2アプリが連携した状態で前記第1アプリが起動した場合に、前記ユーザのユーザ端末に、
前記第1サービスで前記ユーザを識別可能な第1識別情報と、前記第2サービスで前記ユーザを識別可能な第2識別情報と、を含む読取用画像を表示させる表示制御手段、
として機能させ、
前記第1アプリの前記読取用画像が読み取られた場合に、
前記第2識別情報に基づいて、前記第2サービスに関する第2処理が実行される、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サービス提供システム、サービス提供方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定のアプリに基づいて、所定のサービスをユーザに提供する技術が知られている。例えば、特許文献1には、スーパーアプリ上で選択された場合に起動するミニアプリが記載されている。例えば、非特許文献1には、決済アプリが起動した場合に、決済サービスを利用するためのコード画像と、ユーザに対する通知を示すアイコンと、をユーザ端末に表示させる技術が記載されている。例えば、非特許文献2には、決済アプリが起動した場合に、決済サービスを利用するためのコード画像と、複数のポイントの中から選択された何れかのポイントのアイコンと、をユーザ端末に表示させる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献】
【0004】
【文献】「PayPay(ペイペイ)-キャッシュレス決済のスマホアプリ」,インターネット,2021年10月8日検索,online,https://paypay.ne.jp/
【文献】「ファミリーマート公式アプリファミペイ」,インターネット,2021年10月8日検索,online,https://www.family.co.jp/famipay.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1及び非特許文献1の技術では、スーパーアプリとミニアプリが連携しているが、スーパーアプリに登録されたユーザ情報がミニアプリに流用される程度の連携であり、ユーザの利便性を十分に高める連携とはいえない。非特許文献2の技術は、そもそも複数のアプリが連携するものではない。あるアプリの読取用画像が読み取られた場合に、このアプリと連携する他のアプリに関する処理が実行されるようにすれば、ユーザの利便性が高まると考えられる。
【0006】
本開示の目的の1つは、複数のアプリを利用するユーザの利便性を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るサービス提供システムは、第1アプリに基づいて第1サービスがユーザに提供され、第2アプリに基づいて第2サービスが前記ユーザに提供されるサービス提供システムであって、前記第1アプリ及び前記第2アプリが連携した状態で前記第1アプリが起動した場合に、前記ユーザのユーザ端末に、所定の読取用画像を表示させる表示制御手段と、前記第1アプリの前記読取用画像が読み取られた場合に、前記第2サービスに関する第2処理を実行する第2処理実行手段と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、複数のアプリを利用するユーザの利便性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】サービス提供システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】学生証アプリが追加される前の決済アプリの画面の一例を示す図である。
【
図3】学生証アプリを追加する流れの一例を示す図である。
【
図4】学生証アプリが追加された後の決済アプリの画面の一例を示す図である。
【
図5】第1実施形態で実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。
【
図8】第1実施形態で実行される処理の一例を示すフロー図である。
【
図9】第1実施形態で実行される処理の一例を示すフロー図である。
【
図10】第2実施形態でポイント管理アプリが追加される流れの一例を示す図である。
【
図11】ポイント管理アプリが追加された後の決済アプリの画面の一例を示す図である。
【
図12】第3実施形態における決済アプリの画面の一例を示す図である。
【
図13】変形例の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図14】複数のポイント管理アプリと連携した場合の決済アプリの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[1.第1実施形態]
本開示に係るサービス提供システムの実施形態の一例である第1実施形態を説明する。
【0011】
[1-1.サービス提供システムの全体構成]
図1は、サービス提供システムの全体構成の一例を示す図である。サービス提供システムSは、第1サーバ10、第2サーバ20、ユーザ端末30、店舗端末40、及びチェックイン端末50を含む。これらは、インターネット等のネットワークNに接続可能である。サービス提供システムSは、少なくとも1つのコンピュータを含めばよく、
図1の例に限られない。
【0012】
第1サーバ10は、サーバコンピュータである。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。記憶部12は、RAM等の揮発性メモリと、ハードディスク等の不揮発性メモリと、を含む。通信部13は、有線通信用の通信インタフェースと、無線通信用の通信インタフェースと、の少なくとも一方を含む。第1サーバ10は、第1サービスの提供者により管理される。
【0013】
第1実施形態では、第1サービスの一例として、決済サービスを説明する。このため、決済サービスと記載した箇所は、第1サービスと読み替えることができる。決済サービスは、電子決済(キャッシュレス決済)を提供するサービスである。決済サービスで利用可能な決済手段は、任意の種類であってよく、例えば、クレジットカード、電子マネー、ポイント、銀行口座、デビットカード、ウォレット、又は仮想通貨であってもよい。決済サービス以外の第1サービスの例は、後述の変形例で説明する。
【0014】
第2サーバ20は、サーバコンピュータである。制御部21、記憶部22、及び通信部23の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。第2サーバ20は、第2サービスの提供者により管理される。
【0015】
第1実施形態では、第2サービスの一例として、デジタル学生証サービスを説明する。このため、デジタル学生証サービスと記載した箇所は、第2サービスと読み替えることができる。デジタル学生証サービスは、ユーザの学生証を登録すると、学校生活に関する機能が提供されるサービスである。例えば、通学証明の表示、授業の出席登録、時間割の確認、学校との連絡、又は図書館等の施設へのチェックインといった機能が提供される。デジタル学生証サービス以外の第2サービスの例は、後述の変形例で説明する。
【0016】
ユーザ端末30は、ユーザのコンピュータである。例えば、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、又はパーソナルコンピュータである。制御部31、記憶部32、及び通信部33の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。通信部13は、NFC(Near Field Communication)が可能な通信インタフェースを含んでもよい。
【0017】
操作部34は、タッチパネル等の入力デバイスである。表示部35は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである。撮影部36は、少なくとも1つのカメラを含む。ICチップ37は、任意の規格のチップであってよく、例えば、FeliCa(登録商標)のチップ、又は、非接触型規格におけるいわゆるTypeA若しくはTypeBのチップである。決済サービスは、ICチップ37から利用されてもよい。GPS受信部38は、衛星からの信号を受信する受信機を含む。
【0018】
店舗端末40は、店舗に配置されたコンピュータである。例えば、店舗端末40は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、又はスマートフォンである。制御部41、記憶部42、通信部43、操作部44、及び表示部45の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、通信部13、操作部34、及び表示部35と同様である。通信部43は、NFCが可能な通信インタフェースを含んでもよい。読取部46は、コードリーダ又はカメラを含む。読取部46は、店舗端末40の外部に接続されてもよい。
【0019】
チェックイン端末50は、ユーザがチェックインする場所に配置されたコンピュータである。例えば、チェックイン端末50は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、又はスマートフォンである。制御部51、記憶部52、通信部53、操作部54、表示部55、及び読取部56の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、通信部13、操作部34、表示部35、及び読取部46と同様である。
【0020】
なお、第1サーバ10、第2サーバ20、ユーザ端末30、店舗端末40、及びチェックイン端末50の各々に記憶されるプログラムは、ネットワークNを介して供給されてもよい。また、情報記憶媒体に記憶されたプログラムが、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、光ディスクドライブやメモリカードスロット)、又は、外部機器とデータの入出力をするための入出力部(例えば、USBポート)を介して供給されてもよい。
【0021】
[1-2.第1実施形態の概要]
サービス提供システムSでは、決済アプリに基づいて決済サービスがユーザに提供される。決済アプリは、第1アプリの一例である。このため、決済アプリと記載した箇所は、第1アプリと読み替えることができる。第1アプリは、第1サービスを提供するためのアプリケーションである。第1アプリは、ユーザ端末30にダウンロードされてインストールされる。なお、第1アプリは、ユーザ端末30にインストールされるものではなく、第1サーバ10上で実行されるタイプであってもよい。ユーザ端末30には、第1サーバ10上で実行された第1アプリの実行結果がブラウザ等を利用して表示されてもよい。
【0022】
サービス提供システムSでは、学生証アプリに基づいてデジタル学生証サービスがユーザに提供される。学生証アプリは、第2アプリの一例である。このため、学生証アプリと記載した箇所は、第2アプリと読み替えることができる。第2アプリは、第2サービスを提供するためのアプリケーションである。第2アプリは、ユーザ端末30にダウンロードされてインストールされる。なお、第2アプリは、ユーザ端末30にインストールされるものではなく、第2サーバ20上で実行されるタイプであってもよい。ユーザ端末30には、第2サーバ20上で実行された第2アプリの実行結果がブラウザ等を利用して表示されてもよい。
【0023】
第1実施形態では、決済アプリがスーパーアプリであり、学生証アプリが当該スーパーアプリから利用可能なミニアプリである場合を例に挙げる。スーパーアプリは、複数のアプリが統合されたプラットフォームの役割を果たすアプリである。ミニアプリは、スーパーアプリから利用可能なアプリである。ここでは、ユーザが、ユーザ端末30に決済アプリをインストール済みであるが、まだ学生証アプリを追加していないものとする。
【0024】
図2は、学生証アプリが追加される前の決済アプリの画面の一例を示す図である。ユーザが決済アプリを起動させると、決済アプリのトップ画面G1が表示部35に表示される。例えば、トップ画面G1には、決済処理を実行するためのコード画像C10が表示される。コード画像C10が店舗端末40の読取部46で読み取られると、決済処理が実行されて決済完了画面G2が表示部35に表示される。
【0025】
トップ画面G1には、利用中のミニアプリのアイコンI11も表示される。ユーザがアイコンI11を選択すると、ミニアプリが起動する。ユーザは、リンクL12を選択することによって、ミニアプリを追加できる。例えば、ユーザがリンクL12を選択すると、ミニアプリを選択するための選択画面が表示部35に表示される。ここでは、ユーザが学生証アプリを追加する流れを説明する。
【0026】
図3は、学生証アプリを追加する流れの一例を示す図である。例えば、選択画面G3には、ユーザが追加できるミニアプリの一覧が表示される。ユーザが選択画面G3から学生証アプリを選択すると、学生証アプリがユーザ端末30にダウンロード及びインストールされる。学生証アプリのインストールが完了すると、学生証を登録するための登録画面G4が表示部35に表示される。学生証を登録するとは、学生証に含まれる情報を学生証アプリに登録することである。
【0027】
第1実施形態では、ユーザの学生証は、学生番号等の種々の情報が記録されたICチップを含むものとする。ユーザは、通信部33のNFC機能を利用して、学生証をスキャンする。学生証のスキャンが完了すると、ユーザの学生証が学生証アプリに登録されて登録完了画面G5が表示部35に表示される。以降、ユーザは、スーパーアプリである決済アプリから、ミニアプリである学生証アプリを呼び出すことによって、デジタル学生証サービスを利用できる。
【0028】
図4は、学生証アプリが追加された後の決済アプリの画面の一例を示す図である。
図4のトップ画面G1のように、学生証アプリのアイコンI11が追加される。ユーザが学生証アプリのアイコンI11を選択すると、学生証アプリのトップ画面G6が表示部35に表示される。ユーザは、トップ画面G6から、デジタル学生証サービスが提供する種々の機能を利用できる。
【0029】
例えば、トップ画面G6からチェックイン機能が選択されると、図書館等の施設にチェックインするためのコード画像が表示される。コード画像には、デジタル学生証サービスにおいてユーザを識別可能な情報が含まれているものとする。ユーザは、コード画像を、施設に配置されたチェックイン端末50の読取部56にかざす。チェックイン端末50は、コード画像を読み取ってユーザの正当性が確認されると、ユーザは施設にチェックインできる。
【0030】
第1実施形態では、ユーザが学生証アプリを追加すると、ユーザは、決済アプリから特定の機能を利用できるようになる。第1実施形態では、この機能の一例として、デジタル学生証サービスのチェックイン機能を説明する。この機能は、学生証アプリが追加されたことを条件として利用できるようになる機能であればよく、チェックイン機能に限られない。例えば、チェックイン機能以外にも、授業への出席登録等の他の機能が決済アプリから利用可能になってもよい。
【0031】
例えば、ユーザが学生証アプリを追加すると、学生証アプリに学生証を登録した学校の生徒であることを示す情報がコード画像C10に含まれるようになる。チェックイン端末50は、この情報により、ユーザが特定の学校の生徒であることを特定できる。ユーザは、学生証アプリのトップ画面G6からコード画像を表示させなくても、決済アプリのトップ画面G1に表示されたコード画像C10に含まれる情報に基づいて、図書館等の施設にチェックインできるようになる。
【0032】
図4のように、決済アプリのトップ画面G1には、学生証アプリが連携済みであることを示す通知画像I13が表示される。例えば、通知画像I13には、決済アプリのコード画像C10で利用可能な学生証アプリの機能の内容が示される。第1実施形態では、学生証アプリのチェックイン機能をコード画像C10で利用可能なので、通知画像I13には、図書館等の施設にチェックインできることが示される。
【0033】
ユーザが、学校の図書館等の施設に配置されたチェックイン端末50の読取部56にコード画像C10を読み取らせると、チェックインが実行されたことを示すチェックイン完了画面G7が表示部35に表示される。ユーザが、店舗端末40の読取部46に同じコード画像C10を読み取らせると、決済処理が実行されて決済完了画面G2が表示部35に表示される。ユーザは、同じコード画像C10で、決済サービス及びデジタル学生証サービスの両方を利用できる。即ち、決済アプリ及び学生証アプリを連携させることによって、両方のサービスを利用可能なハイブリッドなコード画像C10になる。
【0034】
以上のように、第1実施形態のサービス提供システムSは、決済アプリ及び学生証アプリを連携させることによって、チェックイン端末50でコード画像C10を読み取るだけで施設にチェックインできるようになる。これにより、ユーザが図書館等の施設でいちいち学生証を提示しなくても、通常のチェックイン時の流れと同様の流れでチェックインできる。更に、決済アプリからいちいち学生証アプリを呼び出さなくても、決済アプリのファーストビューとして表示されるコード画像C10を利用して、デジタル学生証サービスの機能も利用できるようになる。以降、第1実施形態の詳細を説明する。
【0035】
[1-3.第1実施形態で実現される機能]
図5は、第1実施形態で実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。
【0036】
[1-3-1.第1サーバで実現される機能]
データ記憶部100は、記憶部12を主として実現される。第1提供部101は、制御部11を主として実現される。
【0037】
[データ記憶部]
データ記憶部100は、ユーザに決済サービスを提供するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部100は、第1データベースDB1を記憶する。
【0038】
図6は、第1データベースDB1の一例を示す図である。
図6に示すように、第1データベースDB1は、決済サービスにおけるユーザに関する情報が格納されたデータベースである。このユーザは、決済サービスの利用登録をしたユーザである。例えば、第1データベースDB1には、ユーザID、パスワード、ユーザ情報、コードID、有効期限、決済情報、ミニアプリ情報、及び利用履歴情報が格納される。第1データベースDB1に格納される情報は、ユーザに関する任意の情報であってよく、
図6の例に限られない。
【0039】
ユーザIDは、決済サービスにおいてユーザを識別可能なユーザ識別情報の一例である。ユーザ識別情報は、任意の情報であってよく、例えば、ユーザアカウントと呼ばれる情報、メールアドレス、又は電話番号であってもよい。例えば、ユーザ識別情報は、文字、数字、その他の記号、又はこれらの組み合わせである。ユーザID及びパスワードは、第1サービスにログインするために利用される。
【0040】
ユーザ情報は、ユーザが登録した情報である。例えば、ユーザ情報は、ユーザの個人情報である。例えば、ユーザ情報は、ユーザの氏名、性別、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、職業、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。例えば、ユーザ情報は、ユーザが所属する組織の名前を含んでもよい。第1実施形態では、組織の一例として学校を説明するが、組織自体は、任意の種類であってよく、学校に限られない。例えば、組織は、会社、役所、地方公共団体、非営利団体、部活、又はサークルであってもよい。組織は、機関ということもできる。組織は、複数の組織であってもよい。
【0041】
コードIDは、コード画像C10に含まれる情報である。コードIDは、決済サービスを利用しようとしているユーザを識別可能な情報である。コードIDは、ユーザ識別情報の一例である。第1実施形態では、コードIDがコード画像C10に含まれる場合を説明するが、ユーザID等の他のユーザ識別情報がコード画像C10に含まれてもよい。有効期限は、コードIDが発行されてから所定時間後の時点である。有効期限は、任意の長さであってよく、例えば、1分~1時間程度であってもよいし、数時間~数日程度であってもよい。コードIDには、有効期限が設定されなくてもよい。
【0042】
例えば、第1サーバ10は、所定の発行ルールに基づいて、他のコードIDと重複しないようにコードIDを発行する。コードIDは、有効期限内の他のコードIDと重複しないようにすればよく、有効期限切れの他のコードIDとは重複してもよい。コードIDは、任意のタイミングで発行可能である。例えば、決済アプリが起動した場合、有効期限が経過した場合、コードIDを更新する操作が行われた場合、又は所定の日時が訪れた場合に、コードIDが発行されてもよい。
【0043】
決済情報は、ユーザの決済手段に関する情報である。例えば、決済手段がクレジットカードであれば、決済情報は、クレジットカード番号、有効期限、及び名義人を含む。決済手段が電子マネーであれば、決済情報は、電子マネーを識別可能な電子マネーIDと、電子マネーの残高と、を含む。決済手段が銀行口座であれば、決済情報は、銀行口座の支店名(支店番号)、口座番号、及び名義人を含む。他の決済手段も同様に、決済情報は、決済手段に応じた情報を含めばよい。複数の決済手段を登録可能な決済サービスであれば、決済情報は、支払い元として設定された決済手段を識別可能な情報を含んでもよい。
【0044】
ミニアプリ情報は、ユーザが利用するミニアプリに関する情報である。例えば、ミニアプリ情報は、ミニアプリを識別可能なミニアプリIDを含む。ユーザがリンクL12を選択してミニアプリを追加すると、このミニアプリのミニアプリIDがミニアプリ情報に追加される。トップ画面G1のアイコンI11は、ミニアプリ情報に基づいて表示される。第1実施形態では、ミニアプリの利用状況に関する利用状況情報が第2データベースDB2に格納される場合を説明するが、ミニアプリの利用状況情報は、第1データベースDB1に格納されてもよい。他にも例えば、ミニアプリ情報には、学生証アプリに登録された学生証に関する各種情報が含まれてもよい。この情報は、学生証アプリの登録時にユーザ端末30からアップロードされて第1データベースDB1に登録されてもよい。この情報は、学生証のICカード又は券面に含まれる情報であり、例えば、学生番号、氏名、入学年といった情報であってよい。
【0045】
利用履歴情報は、決済サービスの利用履歴に関する情報である。例えば、利用履歴情報は、決済サービスの利用日時、利用場所、及び利用額を含む。ユーザが決済サービスを利用するたびに、このユーザの利用履歴情報が更新される。
【0046】
[第1提供部]
第1提供部101は、ユーザ端末30の決済アプリに基づいて、ユーザに決済サービスを提供する。第1実施形態では、第1提供部101は、トップ画面G1に表示されたコード画像C10に基づいて、ユーザに決済サービスを提供する。例えば、店舗端末40は、コード画像C10が読取部46で読み取られた場合に、第1サーバ10に決済要求を送信する。決済要求は、決済処理を要求するための通知である。例えば、決済要求には、店舗の店舗ID、店舗端末40の端末ID、コード画像C10から取得されたコードID、及び利用額が含まれる。
【0047】
第1提供部101は、第1サーバ10が受信した決済要求に基づいて、ユーザに決済サービスを提供する。例えば、第1提供部101は、第1データベースDB1を参照し、決済要求に含まれるコードIDの有効期限を取得する。コードIDの有効期限が経過している場合、決済処理は実行されない。第1提供部101は、コードIDの有効期限内である場合、コードIDに関連付けられた決済情報に基づいて、決済処理を実行する。決済処理自体は、公知の処理を利用可能である。第1提供部101は、決済処理の実行結果に基づいて、コードIDに関連付けられた利用履歴情報を更新する。
【0048】
以上の一連の処理は、決済アプリが起点となるので、第1提供部101は、決済アプリに基づいて、ユーザに決済サービスを提供することになる。第1提供部101は、決済アプリがインストールされたユーザ端末30と直接的に通信することによって、ユーザに決済サービスを提供してもよい。例えば、ユーザが決済アプリから決済サービスを利用する店舗を選択する場合には、第1提供部101は、ユーザ端末30から決済要求を受信することによって、ユーザに決済サービスを提供する。この場合、ユーザが利用額を入力してもよい。
【0049】
例えば、店舗端末40に表示されたコード画像をユーザ端末30で読み取ることによって、決済処理が実行されてもよい。この場合、このコード画像には、店舗ID、端末ID、及び利用額といった情報が含まれてもよい。ユーザ端末30は、コード画像を読み取ると、第1サーバ10に決済要求を送信する。第1サーバ10が決済要求を受信した後の流れは、コード画像C10が店舗端末40で読み取られた場合の流れと同様であってもよい。他にも例えば、店舗に掲示されたコード画像をユーザ端末30で読み取ることによって、決済処理が実行されてもよい。
【0050】
[1-3-2.第2サーバで実現される機能]
データ記憶部200は、記憶部22を主として実現される。第2提供部201は、制御部21を主として実現される。
【0051】
[データ記憶部]
データ記憶部200は、ユーザにデジタル学生証サービスを提供するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部200は、第2データベースDB2を記憶する。
【0052】
図7は、第2データベースDB2の一例を示す図である。第2データベースDB2は、デジタル学生証サービスにおけるユーザに関する情報が格納されたデータベースである。このユーザは、学生証アプリに学生証を登録したユーザである。例えば、第2データベースDB2には、学校ID、学生番号、パスワード、ユーザ情報、及び利用状況情報が格納される。学校IDは、学校を一意に識別可能な学校識別情報の一例である。学校識別情報は、学校名等の他の情報であってもよい。
【0053】
学生番号は、デジタル証明書サービスにおいてユーザを識別可能なユーザ識別情報の一例である。学生番号は、学籍番号と呼ばれることもある。このユーザ識別情報は、任意の情報であってよく、例えば、ユーザID、ユーザアカウント、メールアドレス、又は電話番号であってもよい。デジタル証明書サービスのユーザ識別情報と、決済サービスのユーザ識別情報と、は同じであってもよい。学生番号及びパスワードは、デジタル学生証サービスにログインするために利用される。なお、ある学校と他の学校で学生番号が同じになることがあるので、学校ID及び学生番号の組み合わせによってユーザが識別されてもよい。
【0054】
ユーザ情報は、デジタル学生証サービスに登録されたユーザ情報という意味で、第1データデータDB1に格納されたユーザ情報と異なるが、ユーザ情報の言葉の意味自体は、先述した通りである。第2データベースDB2に格納されたユーザ情報は、学生証に含まれる情報であってもよいし、学生証には含まれない情報であってもよい。学生証に含まれる情報とは、学生証のICチップに格納された情報、又は、学生証の券面に形成された情報である。例えば、ユーザ情報は、学生証に含まれる学生番号、氏名、生年月日、学科、学年、入学年、又は顔写真を含んでもよい。ユーザ情報は、ユーザの時間割の情報や学校とやり取りしたメッセージ等を含んでもよい。
【0055】
利用状況情報は、デジタル学生証サービスの利用状況に関する情報である。例えば、利用状況情報には、授業への出欠状況、ユーザの時間割、学校との連絡内容、又は図書館等の施設へのチェックイン状況といった情報が格納される。ユーザが学生証アプリからデジタル学生証サービスを利用すると、利用状況情報が更新される。利用状況情報は、デジタル学生証サービスに関する任意の情報を含んでもよい。例えば、利用状況情報は、テストやレポートの成績、単位の取得状況、又は就職活動等のセミナーへの申し込み状況といった情報を含んでもよい。
【0056】
[第2提供部]
第2提供部201は、ユーザ端末30の学生証アプリに基づいて、ユーザにデジタル学生証サービスを提供する。例えば、第2提供部201は、ユーザ端末30で学生証アプリが起動すると、所定のログイン処理を実行する。第2提供部201は、ログイン処理が成功すると、第2データベースDB2に格納された、デジタル学生証サービスにログインしたユーザの情報に基づいて、ユーザにデジタル学生証サービスを提供する。
【0057】
例えば、第2提供部201は、ユーザが通学証明の表示を要求した場合、ユーザ情報に含まれる学科や学年等に基づいて、通学証明の画面をユーザ端末30に表示させる。第2提供部201は、ユーザが授業への出席登録を要求した場合、ユーザが要求した授業に出席したことを示すように利用状況情報を更新する。第2提供部201は、ユーザが時間割の表示を要求した場合、ユーザ情報に含まれる時間割の画面をユーザ端末30に表示させる。
【0058】
例えば、第2提供部201は、ユーザがメッセージの表示を要求した場合、ユーザ情報に含まれるメッセージをユーザ端末30に表示させる。第2提供部201は、ユーザが図書館等の施設へのチェックインを要求した場合、学生証アプリにチェックイン用のコード画像を表示させる。このコードには、ユーザの学生番号が含まれてもよいし、決済アプリのコードIDのように一時的なIDが含まれてもよい。
【0059】
[1-3-3.ユーザ端末で実現される機能]
データ記憶部300は、記憶部32を主として実現される。表示制御部301は、制御部31を主として実現される。
【0060】
[データ記憶部]
データ記憶部300は、ユーザが決済サービス及びデジタル学生証サービスの各々を利用するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部300は、決済アプリ及びコードIDを記憶する。ユーザ端末30は、第1サーバ10により発行されたコードIDを受信して自身のデータ記憶部300に記録する。ユーザ端末30は、コードIDの有効期限も受信した場合には、有効期限も自身のデータ記憶部300に記録する。
【0061】
例えば、データ記憶部300は、学生証アプリと、学生証アプリに登録された学生証に関する情報と、を記憶する。この情報は、第2データベースDB2に格納されたユーザ情報の全部又は一部であってもよいし、学生証が学生証アプリに登録されたか否かを示すだけの情報であってもよい。データ記憶部300は、後述の連携済み情報を記憶する。データ記憶部300は、学生証アプリ以外のミニアプリと、ミニアプリに関する情報と、も記憶する。
【0062】
[表示制御部]
表示制御部301は、決済アプリに基づいて、
図2~
図4で説明した画面を表示部35に表示させる。例えば、表示制御部301は、決済アプリ及び学生証アプリが連携した状態で決済アプリが起動した場合に、ユーザのユーザ端末30に、所定のコード画像C10を表示させる。
【0063】
決済アプリ及び学生証アプリが連携した状態とは、決済アプリ及び学生証アプリの間における情報共有が可能な状態である。決済アプリから学生証アプリへの情報共有と、学生証アプリから決済アプリへの情報共有と、の少なくとも一方が可能であればよい。第1実施形態では、決済アプリがスーパーアプリであり学生証アプリがミニアプリなので、決済アプリから学生証アプリを追加することは、決済アプリ及び学生証アプリが連携した状態に相当する。
【0064】
例えば、学生証アプリは、学生証が登録されて初めてデジタル学生証サービスの実質的な機能を利用できるようになるので、学生証アプリに学生証が登録された場合に、決済アプリ及び学生証アプリが連携した状態になる。即ち、第2アプリである学生証アプリにおいて、何らかの所持認証が完了することが決済アプリ及び学生証アプリが連携した状態に相当してもよい。
【0065】
所持認証では、ユーザの正当性を証明する物が確認される。第1実施形態では、この物が学生証である場合を説明するが、所持認証では、任意の物を利用可能である。例えば、免許証又は個人番号カード等の身分証明書、クレジットカード、キャッシュカード、又はデビットカードが所持認証で用いられてもよい。所持認証自体は、公知の種々の方法を利用可能である。例えば、第1実施形態で説明したNFCを利用する方法以外にも、画像を利用した方法であってもよい。例えば、eKYCとよばれる方法が利用されてもよい。
【0066】
なお、決済アプリ及び学生証アプリは、スーパーアプリとミニアプリの関係になくてもよい。この場合には、決済アプリ及び学生証アプリの両方を、別々のアプリとしてインストールすることが、決済アプリ及び学生証アプリが連携した状態に相当してもよい。更に、決済アプリ及び学生証アプリがインストールされた後に、これらを連携させることに同意する操作をユーザが行うことが、決済アプリ及び学生証アプリが連携した状態に相当してもよい。先述したように、これらが連携した状態になると、決済サービス及びデジタル学生証サービスの両方を利用可能なハイブリッドなコード画像C10になる。
【0067】
コード画像C10は、読取用画像の一例である。このため、コード画像C10と記載した箇所は、読取用画像と読み替えることができる。読取用画像は、光学的に読み取りが可能な画像である。読取用画像は、任意の画像であってよく、バーコード又は二次元コードといったコード画像C10に限られない。例えば、読取用画像は、文字、数字、記号、写真、CG、又はこれらの組み合わせであってもよい。例えば、読取用画像は、時間経過に応じて変化する画像であってもよい。例えば、読取用画像は、電子透かしが埋め込まれた画像であり、学生番号が電子透かしに埋め込まれていてもよい。
【0068】
表示制御部301は、決済アプリに基づいて、コードIDを含むコード画像C10をトップ画面G1に表示させる。コード画像C10は、コードID以外の任意の情報を含んでよい。決済アプリ及び学生証アプリが連携した場合には、これらが決済アプリ及び学生証アプリが連携したことを識別可能な連携済み情報がコード画像C10に含まれてもよい。連携済み情報は、デジタル学生証サービス側でユーザを識別可能な情報ということもできる。連携済み情報を決済サービスにも共有する場合には、連携済み情報は、決済サービス側でもユーザを識別可能な情報になる。
【0069】
第1実施形態では、連携済み情報が学校ID及び学生番号である場合を説明するが、連携済み情報は、任意の情報であってよく、例えば、予め定められた文字、数値、記号、又はこれらの組み合わせであってもよい。連携済み情報は、学校ID及び学生番号とは別に、デジタル学生証サービス側でユーザを識別可能な情報であってもよい。例えば、決済サービスを利用するためのコードIDとは異なるコードIDが第1サーバ10又は第2サーバ20により発行され、当該異なるコードIDが連携済み情報としてコード画像C10に含まれてもよい。
【0070】
なお、
図2~
図4のコード画像C10は、バーコードと二次元コードを含むが、連携済み情報は、バーコードと二次元コードの少なくとも一方に含まれていればよい。例えば、バーコードの桁数では、決済サービスのコードIDと、連携済み情報と、の両方を表現できない場合には、二次元コードだけに連携済み情報が含まれてもよい。この場合、チェックイン端末50の読取部56は、二次元コードを読み取り可能であるものとする。他にも例えば、コード画像C10には、バーコード又は二次元コードの何れかだけが含まれてもよい。
【0071】
第1実施形態では、表示制御部301は、決済アプリ及び学生証アプリが連携した状態で決済アプリが起動した場合に、コード画像C10と、決済アプリと連携した学生証アプリに関する通知画像I13と、をユーザ端末30に表示させる。通知画像I13は、第2アプリ画像の一例である。このため、通知画像I13と記載した箇所は、第2アプリ画像と読み替えることができる。
【0072】
第2アプリ画像は、第1アプリ及び第2アプリが連携した場合に表示される画像である。第2アプリ画像は、第2アプリを識別可能な画像である。例えば、第2アプリ画像は、第2アプリの名前、又は、第2アプリのアイコンである。第2アプリ画像は、コード画像C10と同じ画面に表示される。第2アプリ画像は、コード画像C10が読み取られると実行される処理の説明を含んでもよい。第2アプリ画像は、第1アプリ及び第2アプリが連携していることを示す文字を含んでもよい。
【0073】
[1-3-4.店舗端末で実現される機能]
データ記憶部400は、記憶部42を主として実現される。第1処理実行部401は、制御部41を主として実現される。
【0074】
[データ記憶部]
データ記憶部400は、決済サービスの提供に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部400は、店舗端末40が配置された店舗の店舗IDと、店舗端末40を識別可能な端末IDと、を記憶する。
【0075】
[第1処理実行部]
第1処理実行部401は、決済アプリのコード画像C10が読み取られた場合に、決済サービスに関する決済処理を実行する。決済処理は、第1処理の一例である。このため、決済処理と記載した箇所は、第1処理と読み替えることができる。第1処理は、第1サービスを提供するための処理である。第1処理は、第1サービスに応じた内容であればよい。決済サービス以外の第1サービスにおける第1処理の例は、後述の変形例で説明する。
【0076】
決済処理は、ユーザの決済手段に基づいて決済を実行するための処理である。第1実施形態では、第1サーバ10及び店舗端末40が協働して決済処理を実行する。例えば、店舗端末40は、コード画像C10を読み取ると、コード画像C10に含まれるコードIDを抽出し、第1サーバ10にコードIDを含む決済要求を送信する。決済要求には、店舗ID、端末ID、及び利用額といった情報も含まれているものとする。これらの一連の処理は、決済処理に相当する。即ち、これらの一連の処理は、第1処理に相当する。
【0077】
第1サーバ10は、店舗端末40から決済要求を受信すると、決済要求に含まれるコードIDの有効性を確認する。第1サーバ10は、コードIDが有効であることを確認すると、第1データベースDB1を参照し、コードIDに関連付けられた決済情報を取得する。第1サーバは、当該取得された決済情報に基づいて、決済要求に含まれる利用額を支払うための処理を実行する。これらの一連の処理も、決済処理に相当する。即ち、店舗端末40側の処理だけではなく、第1サーバ10が行うこれらの一連の処理も第1処理に相当する。
【0078】
[1-3-5.チェックイン端末で実現される機能]
データ記憶部500は、記憶部52を主として実現される。第2処理実行部501は、制御部51を主として実現される。
【0079】
[データ記憶部]
データ記憶部500は、デジタル学生証サービスの提供に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部500は、チェックイン端末50が配置された施設の施設IDと、チェックイン端末50を識別可能な端末IDと、を記憶する。
【0080】
[第2処理実行部]
第2処理実行部501は、決済アプリのコード画像C10が読み取られた場合に、デジタル学生証サービスに関するチェックイン処理を実行する。チェックイン処理は、第2処理の一例である。このため、チェックイン処理と記載した箇所は、第2処理と読み替えることができる。第2処理は、第2サービスを提供するための処理である。第2処理は、第2サービスに応じた内容であればよい。例えば、第2実施形態のように、第2サービスが、ユーザが所属する組織に関するサービスであれば、第2処理は、組織に関する処理である。
【0081】
チェックイン処理は、ユーザが施設にチェックインするための処理である。第1実施形態では、第2サーバ20及びチェックイン端末50が協働してチェックイン処理を実行する。例えば、チェックイン端末50は、コード画像C10を読み取ると、コード画像C10に含まれる連携済み情報を抽出し、第2サーバ20に連携済み情報を含むチェックイン要求を送信する。チェックイン要求には、施設ID及び端末IDといった情報も含まれているものとする。これらの一連の処理は、チェックイン処理に相当する。即ち、これらの一連の処理は、第2処理に相当する。
【0082】
第2サーバ20は、チェックイン端末50からチェックイン要求を受信すると、チェックイン要求に含まれる連携済み情報の有効性を確認する。即ち、連携済み情報に含まれる学校ID及び学生番号の組み合わせが第2データベースDB2に存在するか否かが判定される。第2サーバ10は、学生番号が有効であることを確認すると、その確認結果をチェックイン端末50に送信する。これらの一連の処理も、チェックイン処理に相当する。即ち、チェックイン端末50側の処理だけではなく、第2サーバ20が行うこれらの一連の処理も第2処理に相当する。チェックイン端末50は、確認結果を受信すると、チェックインに必要な処理を実行する。例えば、チェックイン端末50は、施設に入場ゲートがあれば、入場ゲートを開く処理を実行する。
【0083】
[1-4.第1実施形態で実行される処理]
図8及び
図9は、第1実施形態で実行される処理の一例を示すフロー図である。この処理は、制御部11,21,31,41,51がそれぞれ記憶部12,22,32,42,52に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。
【0084】
図8のように、ユーザ端末30は、決済アプリが起動して、第1サーバ10との間で所定のログイン処理が実行されると(S100)、第1サーバ10は、コードIDを生成してユーザ端末30に送信する(S101)。ユーザ端末30は、コードIDを受信すると、決済アプリ及び学生証アプリが連携済みか否かを判定する(S102)。S102では、ユーザ端末30は、連携済み情報が記憶部32に記憶されているか否かを判定する。
【0085】
決済アプリ及び学生証アプリが連携済みであると判定されない場合(S102;N)、ユーザ端末30は、連携済み情報を含まずにコードIDを含むコード画像C10をトップ画面G1に表示させる(S103)。ユーザ端末30は、ユーザがリンクL12を選択すると、選択画面G3を表示部35に表示させる(S104)。ユーザ端末30は、ユーザが選択画面G3から学生証アプリを選択すると、登録画面G4を表示部35に表示させる(S105)。
【0086】
ユーザ端末30は、通信部33のNFC機能を利用して学生証をスキャンし(S106)、第2サーバ20に、学生証から読み取った学生番号等の情報を送信する(S107)。第2サーバ20は、学生番号等の情報を受信すると、その正当性を確認する(S108)。学生番号等の情報の正当性が確認されると、デジタル学生証サービスの利用を開始するための処理が実行され、ユーザ端末30は、学生証を学生証アプリに登録する(S109)。S109では、ユーザ端末30は、連携済み情報を記憶部32に記録する。
【0087】
一方、S102において、決済アプリ及び学生証アプリが連携済みであると判定された場合(S102;Y)、ユーザ端末30は、連携済み情報及びコードIDを含むコード画像C10と、通知画像I13と、をトップ画面G1に表示させる(S110)。店舗端末40は、S103又はS110で表示されたコード画像C10を読み取る(S111)。店舗端末40は、第1サーバ10に決済要求を送信し、第1サーバ10との間で決済処理を実行する(S112)。
【0088】
チェックイン端末50は、S104又はS111で表示されたコード画像C10を読み取り(S113)、コード画像C10に連携済み情報が含まれているか否かを判定する(S114)。S114では、チェックイン端末50は、チェックイン端末50が配置された学校の学校IDが連携済み情報に含まれるか否かを判定する。他にも例えば、学校IDではなく、所定形式の情報を連携済み情報に含めておき、この情報が含まれるか否かが判定されてもよい。
【0089】
連携済み情報が含まれていると判定された場合(S114;Y)、チェックイン端末50は、第2サーバ20にチェックイン要求を送信し、第2サーバ20との間でチェックイン処理を実行する(S115)。S115では、第2サーバ20は、連携済み情報に含まれる学校ID及び学生番号の組み合わせが第2データベースDB2に存在するか否かを判定する。この組み合わせが第2データベースDB2に存在する場合に、チェックインが許可される。連携済み情報が含まれていると判定されない場合(S114;N)、チェックイン要求が送信されずに本処理は終了する。この場合、決済アプリ及び学生証アプリが連携されていないので、コード画像C10では、図書館等の施設にチェックインできない。
【0090】
なお、ユーザ端末30で学生証アプリが起動してチェックイン用のコード画像が表示された場合には、チェックイン端末50でコード画像が読み取られると、S115と同様のチェックイン処理が実行される。このコード画像には、学生証アプリで表示させたかを識別可能な情報が含まれているものとする。チェックイン端末50は、この情報がある場合には、学生証アプリで表示されたコード画像であることを特定する。コード画像C10にも同様に、決済アプリで表示させたことを識別可能な情報が含まれているものとする。
【0091】
第1実施形態のサービス提供システムSによれば、決済アプリ及び学生証アプリが連携した状態で決済アプリが起動した場合に、コード画像C10をユーザ端末30に表示させ、決済アプリのコード画像C10が読み取られた場合に、デジタル学生証サービスにおけるチェックイン処理を実行する。これにより、決済アプリのコード画像C10でデジタル学生証サービスの機能も利用できるので、複数のアプリを利用するユーザの利便性が高まる。例えば、決済アプリから学生証アプリを呼び出すといった手間がなくなる。例えば、決済アプリのファーストビューでコード画像C10が表示される場合には、決済アプリのファーストビューさえ表示させれば、複数のサービスを利用可能な状態になるので、ユーザの利便性が高まる。
【0092】
また、サービス提供システムSは、決済アプリのコード画像C10が読み取られた場合に、決済処理を実行する。これにより、1つのコード画像C10で決済サービス及びデジタル学生証サービスの両方を利用できるので、ユーザの利便性がより高まる。例えば、決済サービスを利用する時もデジタル学生証サービスを利用する時も同じ操作で済むので、ユーザの操作負担も軽減できる。
【0093】
また、サービス提供システムSは、決済アプリ及び学生証アプリが連携した状態で決済アプリが起動した場合に、コード画像C10と、決済アプリと連携した学生証アプリに関する通知画像I13と、をユーザ端末30に表示させる。これにより、通知画像I13を確認することによって、決済アプリ及び学生証アプリが連携していることを理解できるので、ユーザの利便性がより高まる。
【0094】
また、サービス提供システムSは、第1サービスが決済サービスであり、第2サービスが学校に関するデジタル学生証サービスであり、第2処理は、学校に関する処理である。これにより、決済サービスとデジタル学生証サービスを効果的に連携させることができる。例えば、ユーザの学校で学生証アプリの利用が推奨されている場合には、ユーザが決済アプリを利用していなかったとしても、決済アプリをユーザ端末30にインストールすれば便利に利用できるので、ユーザ端末30に決済アプリをインストールする動機付けをユーザに与えることができる。このため、決済サービスの利用を促進できる。
【0095】
また、サービス提供システムSは、決済アプリがスーパーアプリであり、学生証アプリがスーパーアプリから利用可能なミニアプリである。これにより、スーパーアプリとミニアプリを効果的に連携させることができる。決済アプリと学生証アプリが別々のアプリである場合に比べて、アプリ同士の連携をしやすくなる。ユーザは、スーパーアプリである決済アプリから、学生証アプリ等のミニアプリを管理できるので、ユーザ端末30のアプリを管理しやすくなる。
【0096】
[2.第2実施形態]
第1実施形態では、第1サービスが決済サービスであり、第2サービスがデジタル学生証サービスである場合を説明したが、第1サービス及び第2サービスの各々は、任意のサービスであってよい。第2実施形態では、第1サービスが決済サービスであり、第2サービスがポイント管理サービスである場合を説明する。第2サーバ20は、ポイント管理サービスを提供するためのサーバコンピュータである。第2実施形態では、チェックイン端末50は省略可能である。第2実施形態では、第1実施形態と同様の点については説明を省略する。
【0097】
ポイント管理サービスは、ユーザが保有するポイントを管理するサービスである。ポイント管理サービスでは、ユーザが利用した店舗又はその店舗のグループにおけるポイントが管理される。例えば、ユーザがポイント管理サービスの会員になると、店舗でポイントカードを提示することによって、店舗の利用額に応じたポイントを獲得できる。ユーザは、自身が保有するポイントを店舗の支払で利用できる。ユーザは、第2アプリであるポイント管理アプリを利用することによって、ポイントカードを提示しなくてもポイント管理サービスを利用できるようになる。第2実施形態では、ポイント管理アプリがミニアプリである場合を説明する。
【0098】
図10は、第2実施形態でポイント管理アプリが追加される流れの一例を示す図である。
図10のように、ユーザが、ポイント管理アプリを追加していない状態でトップ画面G1のリンクL12を選択すると、ポイント管理アプリを選択可能な選択画面G3が表示部35に表示される。ユーザが、ポイント管理アプリを選択すると、自身が保有するポイントカードを登録するための登録画面G8が表示部35に表示される。
【0099】
ユーザは、ポイントカードに記載されたポイントカード番号を登録画面G8から入力してポイントカードを登録すると、完了画面G9が表示部35に表示される。第2サーバ20又は他のサーバコンピュータに、ポイントカード番号及びポイント残高等の情報が格納されたデータベースが記憶されており、ユーザが入力されたポイントカード番号がこのデータベースに存在すれば、ポイントカードの登録が完了する。このデータベースは、第2データベースDB2であってもよい。ポイントカードの登録は、氏名等の情報の入力が要求されてもよい。第1実施形態の学生証と同様に、ポイントカードは、NFCを利用して登録されてもよい。
【0100】
図11は、ポイント管理アプリが追加された後の決済アプリの画面の一例を示す図である。
図11のトップ画面G1のように、ポイント管理アプリのアイコンI11が追加される。ユーザがポイント管理アプリのアイコンI11を選択すると、ポイント管理アプリのトップ画面G10が表示部35に表示される。ユーザは、トップ画面G10から、ポイント管理サービスが提供する種々の機能を利用できる。
【0101】
例えば、トップ画面G10からポイントカードの表示機能が選択されると、ポイントカード番号を含むコード画像が表示される。ユーザは、コード画像を、ポイントに対応可能な店舗の店舗端末40の読取部46にかざす。店舗端末40は、コード画像を読み取ってポイントカード番号の正当性が確認されると、ユーザは、店舗でポイントを利用したり、店舗の利用額に応じてポイントを貯めたりすることができる。これらの処理自体は、公知のポイント管理アプリの処理を適用可能である。
【0102】
第2実施形態では、ユーザがポイント管理アプリを追加すると、ユーザは、決済アプリから特定の機能を利用できるようになる。第2実施形態では、この機能の一例として、ポイント利用機能を説明する。この機能は、ポイント管理アプリが追加されたことを条件として利用できるようになる機能であればよく、任意の機能であってよい。例えば、ユーザがポイント管理アプリを追加すると、決済アプリ及びポイント管理アプリが連携したことを示す連携済み情報がコード画像C10に含まれるようになる。例えば、連携済み情報は、ポイントカード番号であってもよいし、ポイント管理サービス側で発行されたコードIDであってもよい。
【0103】
店舗端末40は、連携済み情報により、ユーザがポイント管理サービスの会員であることを特定できる。ユーザは、ポイント管理アプリのトップ画面G10からコード画像を表示させなくても、コード画像C10に含まれる情報に基づいて、店舗でポイントを利用したり、店舗の利用額に応じてポイントを貯めたりすることができるようになる。
図11のように、決済アプリのトップ画面G1には、ポイントカードの種別と、ポイントカード番号と、を示す通知画像I14が表示される。ユーザが店舗端末40の読取部46にコード画像C10を読み取らせると、ポイントを獲得したことを示す決済完了画面G2が表示部35に表示される。
【0104】
第2実施形態では、第2処理実行部501は、店舗端末40の制御部41を主として実現される。第2処理は、ポイントに関する処理である。この処理は、ポイントを獲得する処理、又は、ポイントを消費する処理である。以降、この処理をポイント処理と記載する。ポイント処理自体は、公知の処理を適用可能である。例えば、第2処理実行部501は、第2サーバ20と通信することによって、ユーザのポイント残高を増やす処理を実行したり、ユーザのポイント残高を消費する処理を実行したりする。
【0105】
例えば、店舗端末40でコード画像C10が読み取られると、店舗端末40は、第1サーバ10に決済要求を送信し、第2サーバ20にポイント利用要求を送信する。ポイント利用要求は、ポイント処理の実行要求である。例えば、ポイント利用要求には、店舗ID、端末ID、及びポイントの量が含まれる。ポイントの量は、支払で消費するポイントの量、又は、支払で獲得できるポイントの量である。ポイント利用要求には、ポイントの量ではなく、支払額が含まれてもよい。この場合、第2サーバ20側で支払額に応じたポイントの獲得量が計算されてもよい。
【0106】
第2実施形態のサービス提供システムSによれば、ポイント管理アプリにポイントカードを登録すると、店舗端末40でコード画像C10を読み取るだけで、決済処理と、ポイント処理と、の両方を一度に実行できる。これにより、ユーザが店舗でいちいちポイントカードを提示したり、決済アプリのトップ画面G1からポイント管理アプリのアイコンI11を選択したりしなくても、通常の決済処理の流れと同様の流れでポイント処理も実行できるので、ユーザの利便性が高まる。
【0107】
[3.第3実施形態]
第2実施形態では、決済アプリ及びポイント管理アプリが互いに連携する場合を説明したが、ポイント管理アプリがユーザ端末30になくてもよい。第3実施形態では、決済アプリに、ユーザの複数のポイントカードが登録される場合を説明する。第2サーバ20は、ポイント管理サービスの提供者ごとに存在してもよい。このため、複数の第2サーバ20が存在してもよい。第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態と同様の点については、説明を省略する。
【0108】
第3実施形態では、決済アプリが所定のアプリの一例であり、決済サービスが所定のサービスの一例である。このため、決済アプリと記載した箇所は、所定のアプリと読み替えることができる。決済サービスと記載した箇所は、所定のサービスと読み替えることができる。第3実施形態では、決済アプリがスーパーアプリではない場合を説明するが、第3実施形態の決済アプリも、スーパーアプリであってもよい。
【0109】
図12は、第3実施形態における決済アプリの画面の一例を示す図である。決済アプリのトップ画面G1には、決済アプリにポイントカードを登録するための複数のボタンB15が表示される。ユーザがボタンB15を選択すると、ポイントカード番号を入力するための入力画面G11が表示部35に表示される。ユーザが入力画面G11からポイントカード番号を入力すると、ポイントカード番号の正当性が第2サーバ20により確認される。ポイントカード番号の正当性が確認されると、決済アプリにポイントカードが登録される。この正当性の確認の流れは、第2実施形態と同様であってよい。
【0110】
決済アプリにポイントカードが登録されると、トップ画面G1には、アイコンI16が表示される。アイコンI16は、第2実施形態で説明した通知画像I13と似ているが、第3実施形態では、ポイント管理アプリがないので、アイコンI16は、決済アプリに登録されたポイントカードの種類を示す。トップ画面G1には、ポイント残高やポイントカード番号が表示されてもよい。店舗端末40の読取部46でコード画像C10が読み取られると、決済処理と、ポイント処理と、が実行される。この処理自体は、第2実施形態と同様であってよい。
【0111】
図12のように、ユーザが決済アプリに複数のポイントカードを登録すると、トップ画面G1には、複数のアイコンI16が表示される。決済アプリに登録された複数のポイントカードのうち、ユーザが訪れた店舗で利用可能なポイントカードのポイント処理が実行される。
図13のように、複数のポイントカードを同時に利用可能な店舗であれば、複数のポイントカードの各々のポイント処理が実行される。複数のポイントカードを利用可能であるが、どれか1つだけを利用可能な店舗であれば、任意のポイントカードが選択されてポイント処理が実行される。
【0112】
第3実施形態の表示制御部301は、決済アプリが起動した場合に、ユーザのユーザ端末30に、コード画像C10を表示させる。第2処理実行部501は、決済アプリのコード画像C10が読み取られた場合に、ユーザが保有する複数のポイントのうち、コード画像C10が読み取られた場所に対応するポイント処理を実行する。コード画像C10の表示やポイント処理は、決済アプリ及びポイント管理アプリが連携した場合に行われるものではない点で第2実施形態とは異なるが、他の点については、第2実施形態と同様である。コード画像C10が読み取られた場所に対応するポイント処理の詳細は、後述の変形例1で説明する。
【0113】
第3実施形態のサービス提供システムSによれば、ユーザ端末30に表示されたコード画像C10が読み取られた場合に、ユーザが保有する複数のポイントのうち、コード画像C10が読み取られた場所に対応するポイントに関する処理を実行する。これにより、ユーザは、複数のポイントカードを持ち歩く必要がなくなり、かつ、複数のポイント管理アプリをユーザ端末30に入れる必要もなくなるので、ユーザの利便性が高まる。また、ユーザは、どの店舗でどのポイントが貯まるかを意識しなくても、店舗でコード画像C10さえ読み取らせれば、その店舗で貯めることができるポイントを貯めたり、その店舗で利用可能なポイントを利用したりすることができる。
【0114】
[4.変形例]
本開示は、以上に説明した実施形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0115】
図13は、変形例の機能ブロックの一例を示す図である。選択部302、一致判定部303、通知部304、情報提供部305、及び制限部306の各々は、制御部31を主として実現される。以降説明する変形例では、第2実施形態のように、決済アプリ及びポイント管理アプリが連携する場合を例に挙げるが、第1実施形態のように、決済アプリ及び学生証アプリが連携してもよい。他にも例えば、後述の変形例9のように、複数のアプリが連携しなくてもよいし、後述のその他変形例のように、他のサービスのアプリ同士が連携してもよい。
【0116】
[4-1.変形例1]
例えば、複数のポイント管理アプリに対応する複数のポイント管理サービスが提供されてもよい。即ち、決済アプリは、複数のポイント管理アプリと連携してもよい。変形例1では、3つのポイント管理アプリを例に挙げるが、ポイント管理アプリの数は、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。決済アプリは、任意の数のポイント管理アプリと連携可能である。変形例1では、第2実施形態と同様に、3つのポイント管理アプリがミニアプリである場合を説明する。
【0117】
例えば、3つのポイント管理アプリには、それぞれ電子商取引サービスのポイントカード、コンビニエンスストアのポイントカード、及びドラッグストアのポイントカードが登録される。これらのポイントカードは、単一の店舗又はグループだけで利用可能であってもよいが、変形例1では、ポイントカードの種々の加盟店で利用可能であるものとする。このため、ユーザがある店舗で買い物をした場合に、この店舗で複数のポイントカードが利用可能な場合もある。この場合、複数のポイントカードのうちの何れかをユーザが選択する必要がある店舗もあれば、複数のポイントカードに同時にポイントが貯まる店舗もある。これらのポイントの仕組み自体は、公知の種々の仕組みを適用可能である。
【0118】
図14は、複数のポイント管理アプリと連携した場合の決済アプリの一例を示す図である。
図14のように、決済アプリと、3つのポイント管理アプリと、の連携が完了すると、表示制御部301は、コード画像C10と、決済アプリと連携した複数のポイント管理アプリに対応する複数のアイコンI17A~I17Cと、をユーザ端末30に表示させる。以降、アイコンI17A~I17Cを区別しない時は、単にアイコンI17と記載する。変形例1では、アイコンI17が第2アプリ画像に相当する。このため、アイコンI17と記載した箇所は、第2アプリ画像と読み替えることができる。
【0119】
アイコンI17は、ポイント管理アプリ及びポイント管理サービスを識別可能な画像である。即ち、アイコンI17は、ポイントの種類を識別可能な画像である。例えば、アイコンI17Aは、1つ目のポイントを提供する電子商取引サービスのロゴである。アイコンI17Bは、2つ目のポイントを提供するコンビニエンスストアのロゴである。アイコンI17Cは、3つ目のポイントを提供するドラッグストアのロゴである。
【0120】
なお、個々のポイント管理アプリを追加する流れは、第2実施形態と同様である。例えば、ユーザは、決済アプリの選択画面G3から、追加したいポイント管理アプリを選択してポイントカードを登録すると、ポイント管理アプリの追加が完了する。ポイント管理アプリが追加されると、ポイント管理アプリを起動させるためのアイコンI11と、コード画像C10が読み取られた時に貯まる可能性があるポイントを示すアイコンI17と、が表示されるようになる。
【0121】
第2処理実行部501は、複数のポイント管理サービスのうち、コード画像C10が読み取られた場所に応じたポイント管理サービスの第2処理を実行する。この場所は、決済サービスを利用可能な場所であり、例えば、店舗、イベント会場、ショッピングモール、公共施設、又は自動販売機が配置された場所であってもよい。変形例1では、この場所の一例として店舗を説明する。個々の店舗には、店舗端末40が配置されている。店舗端末40には、店舗で利用可能なポイント管理サービスを識別可能な情報が記憶されているものとする。
【0122】
変形例1では、店舗の一例として、コンビニエンスストア及びドラッグストアを説明する。電子商取引サービスのポイントは、コンビニエンスストア及びドラッグストアの両方で利用可能であるものとする。コンビニエンスストアのポイントは、ドラッグストアでは利用できず、コンビニエンスストアで利用可能であるものとする。ドラッグストアのポイントは、コンビニエンスストアでは利用できず、ドラッグストアで利用可能であるものとする。
【0123】
更に、コンビニエンスストアでは、電子商取引サービスのポイントと、コンビニエンスストアのポイントと、の両方を、1回の買い物で同時に貯めることができるものとする。ドラッグストアでは、電子商取引サービスのポイントと、コンビニエンスストアのポイントと、の両方を、1回の買い物で同時に貯めることができないものとする。即ち、ドラッグストアでは、電子商取引サービスのポイント又はコンビニエンスストアのポイントの何れかを選択する必要があるものとする。
【0124】
例えば、コード画像C10には、コードIDとともに、3つのポイントカード番号が含まれる。コード画像C10には、3つのポイントカード番号が示すポイントの種類を識別可能な情報も含まれる。
【0125】
例えば、コンビニエンスストアの店舗端末40でコード画像C10が読み取られると、コンビニエンスストアの店舗端末40は、コード画像C10から抽出した情報に基づいて、電子商取引サービスのポイントと、コンビニエンスストアのポイントと、をユーザが保有していることを特定する。コンビニエンスストアではドラッグストアのポイントは利用できないので、コンビニエンスストアの店舗端末40は、コード画像C10に含まれるドラッグストアのポイントカード番号は無視する。コンビニエンスストアの店舗端末40は、コード画像C10に含まれるコードIDに基づいて決済処理を実行しつつ、これらの両方のポイントを貯めるポイント処理を実行する。
【0126】
例えば、ドラッグストアの店舗端末40でコード画像C10が読み取られると、ドラッグストアの店舗端末40は、コード画像C10から抽出した情報に基づいて、電子商取引サービスのポイントと、ドラッグストアのポイントと、をユーザが保有していることを特定する。ドラッグストアではコンビニエンスストアのポイントは利用できないので、ドラッグストアの店舗端末40は、コード画像C10に含まれるコンビニエンスストアのポイントカード番号は無視する。ドラッグストアの店舗端末40は、コード画像C10に含まれるコードIDに基づいて決済処理を実行しつつ、これらの何れかのポイントを貯めるポイント処理を実行する。
【0127】
なお、ドラッグストアにおいて、電子商取引サービスのポイントと、ドラッグストアのポイントと、の何れを利用するかは、ユーザが口頭で店員に伝えてもよい。この場合、ドラッグストアの店舗端末40の表示部45に、電子商取引サービスのポイントと、ドラッグストアのポイントと、のうちの何れかを選択するための画像が表示され、店員又はユーザに何れかを選択させてもよい。決済処理が実行された場合には、電子商取引サービスのポイントと、ドラッグストアのポイントと、のうちの選択された方のポイントのポイント処理が実行される。
【0128】
以上のように、変形例1の表示制御部301は、コード画像C10が読み取られる場所に関係なく、複数のアイコンI17をユーザ端末30に表示させる。即ち、表示制御部301は、コード画像C10が読み取られる場所で利用可能なポイントを示すアイコンI17だけではなく、この場所で利用できないポイントを示すアイコンI17もユーザ端末30に表示させる。
【0129】
変形例1によれば、コード画像C10と、決済アプリと連携した複数のポイント管理アプリに対応する複数のアイコンI17と、をユーザ端末30に表示させる。これにより、ユーザは、複数のポイントカードを持ち歩く必要がなくなるので、ユーザの利便性が高まる。また、ユーザは、どの店舗でどのポイントが貯まるかを意識しなくても、店舗でコード画像C10さえ読み取らせれば、その店舗で貯めることができるポイントを貯めたり、その店舗で利用可能なポイントを利用したりすることができる。ユーザは、個々のポイント管理アプリをいちいち呼び出す必要もなくなるので、この点でもユーザの利便性が高まる。
【0130】
また、複数のポイント管理サービスのうち、コード画像C10が読み取られた場所に関係なく、複数のアイコンI17をユーザ端末30に表示させる。これにより、ユーザは、アイコンI17を見れば、決済アプリに連携したポイント管理アプリを理解できるので、ユーザの利便性が高まる。
【0131】
[4-2.変形例2]
例えば、表示制御部301は、複数のポイント管理サービスの各々の利用状況に基づいて、複数のアイコンI17の表示順を決定し、当該決定された表示順に基づいて、複数のアイコンI17をユーザ端末30に表示させてもよい。この利用状況は、第2データベースDB2に格納された利用状況情報が示す利用状況である。ポイント管理サービスの場合には、利用状況情報に、利用日時、利用場所、及びポイントの量が含まれる。利用状況情報には、第2サービスに応じた内容が含まれるようにすればよい。例えば、第2サービスがデジタル学生証サービスの場合には、第1実施形態で説明したような利用状況情報になる。
【0132】
利用日時は、ユーザがポイント管理サービスを利用した日時である。例えば、ユーザがポイントを貯めた日時、又は、ユーザがポイントを消費した日時は、利用日時に相当する。利用場所は、ユーザがポイント管理サービスを利用した場所である。例えば、ユーザが買い物をしてポイントが貯まった店舗、又は、ユーザが買い物をした時にポイントを消費した店舗は、利用場所に相当する。ポイントの量は、ポイント管理サービスの利用時におけるポイントの増減量である。例えば、ユーザが買い物をしてポイントを獲得した獲得量、又は、ユーザが買い物をした時にポイントを消費した消費量は、ポイントの量に相当する。ポイントの量は、ポイントの残高を意味してもよい。
【0133】
例えば、表示制御部301は、利用回数又は利用頻度の降順又は昇順になるように、アイコンI17の表示順を決定してもよい。例えば、表示制御部301は、継続して利用した期間の長さの降順又は昇順になるように、アイコンI17の表示順を決定してもよい。例えば、表示制御部301は、ポイントの量の総額の降順又は昇順になるように、アイコンI17の表示順を決定してもよい。利用回数、利用頻度、及びポイントの量の総額は、過去の全期間の集計であってもよいし、直近の一部の期間(例えば、直近半年程度)の期間の集計であってもよい。なお、ユーザ端末30は、個々のポイントの利用状況情報を、第2サーバ20から適宜取得可能であるものとする。
【0134】
変形例2によれば、複数のポイント管理サービスの各々の利用状況に基づいて決定された表示順に基づいて、複数のアイコンI17をユーザ端末30に表示させる。これにより、ユーザが、アイコンI17の表示順から利用状況を把握しやすくなる。例えば、ユーザが良く利用するポイントのアイコンI17を優先的に表示することによって、アイコンI17の視認性も高まる。
【0135】
[4-3.変形例3]
例えば、表示制御部301は、複数のポイント管理サービスの各々の利用状況に基づいて、複数のアイコンI17の表示態様を決定し、当該決定された表示態様に基づいて、複数のアイコンI17をユーザ端末30に表示させてもよい。この利用状況の意味は、変形例2で説明した通りである。表示態様とは、アイコンI17の見た目である。変形例3では、アイコンI17のサイズが表示態様に相当する場合を説明するが、表示態様は、他の任意の要素であってよい。例えば、アイコンI17の形状、輝度、色、又はエフェクトが表示態様に相当してもよい。
【0136】
例えば、表示制御部301は、利用回数又は利用頻度が多いほど、アイコンI17が大きくなるようにしてもよい。表示制御部301は、継続して利用した期間が長いほど、アイコンI17が大きくなるようにしてもよい。表示制御部301は、ポイントの量の総額が多いほど、アイコンI17が大きくなるようにしてもよい。他の表示態様も同様に、利用状況と、アイコンI17の表示態様と、関係が予め定められていればよい。表示制御部301は、個々のポイント管理サービスの利用状況に応じた表示態様になるように、このポイント管理サービスに対応するアイコンI17の表示態様を決定すればよい。
【0137】
変形例3によれば、複数のポイント管理サービスの各々の利用状況に基づいて決定された表示態様に基づいて、複数のアイコンI17をユーザ端末30に表示させる。これにより、ユーザが、アイコンI17の表示順から利用状況を把握しやすくなる。例えば、ユーザが良く利用するポイントのアイコンI17を目立つように表示することによって、アイコンI17の視認性も高まる。
【0138】
[4-4.変形例4]
例えば、サービス提供システムSは、決済アプリが起動した場合の状況に基づいて、複数のポイント管理アプリのうちの少なくとも1つを選択する選択部302を更に含んでもよい。この状況は、ユーザ端末30が検出可能な状況である。例えば、決済アプリが起動した時のユーザの場所、又は、決済アプリが起動した時の時間は、決済アプリが起動した場合の状況に相当する。
【0139】
変形例4では、ポイント管理アプリを利用可能な状況が限られているものとする。例えば、変形例1で説明したように、電子決済サービスのポイント管理アプリは、コンビニエンスストア及びドラッグストアの両方で利用可能であるが、コンビニエンスストアのポイント管理アプリは、コンビニエンスストアでしか利用できない。ドラッグストアのポイント管理アプリは、ドラッグストアでしか利用できない。
【0140】
他にも例えば、ある特定の時間でしか利用できないポイント管理アプリが存在してもよい。例えば、日中の買い物でのみ利用可能なポイント管理アプリと、夜間の買い物でのみ利用可能なポイント管理アプリと、が存在してもよい。他にも例えば、平日の買い物でのみ利用可能なポイント管理アプリと、週末の買い物でのみ利用可能なポイント管理アプリと、が存在してもよい。どのポイント管理アプリがどの状況に対応しているかは、予め定められていればよい。
【0141】
例えば、選択部302は、決済アプリが起動した場合のユーザの位置に関するユーザ位置情報に基づいて、少なくとも1つのポイント管理アプリを選択する。ユーザ位置情報は、ユーザ端末30で取得可能な情報であればよい。変形例4では、GPS受信部38が受信した信号に基づいてユーザ位置情報が取得される場合を説明するが、ユーザ位置情報の取得方法自体は、公知の種々の測位方法を利用可能である。例えば、無線LANのアクセスポイント情報、又は、携帯基地局情報が利用されてユーザ位置情報が取得されてもよい。
【0142】
選択部302は、ユーザ位置情報に基づいて、ユーザがどの店舗にいるかを推定する。店舗の位置は、ユーザ端末30に予め記録されていてもよいし、第1サーバ10又は第2サーバ20に記録されていてもよい。選択部302は、第1サーバ10又は第2サーバ20に、どの店舗にいるかを問い合わせてもよい。選択部302は、推定された店舗で利用可能なポイント管理アプリを選択する。どの店舗でどのポイント管理アプリを利用可能かについては、ユーザ端末30に予め記録されていてもよいし、第1サーバ10又は第2サーバ20に記録されていてもよい。選択部302は、第1サーバ10又は第2サーバ20に、どのポイント管理アプリを利用可能であるかを問い合わせてもよい。
【0143】
表示制御部301は、選択部302により選択された少なくとも1つのポイント管理アプリのアイコンI17を、ユーザ端末30に表示させる。例えば、表示制御部301は、選択部302により選択されなかったポイント管理アプリのアイコンI17を、ユーザ端末30に表示させないようにしてもよい。他にも例えば、表示制御部301は、選択部302により選択された少なくとも1つのポイント管理アプリのアイコンI17を、選択部302により選択されなかったポイント管理アプリのアイコンI17よりも、優先的にユーザ端末30に表示させてもよい。優先的とは、表示順が先であること、又は、表示態様が目立つことである。表示態様が目立つとは、サイズが大きいこと、色が有彩色であること、輝度が明るいこと、点滅や伸縮等のエフェクトを有することである。
【0144】
変形例4によれば、決済アプリが起動した場合の状況に基づいて選択された少なくとも1つのポイント管理アプリのアイコンI17を、ユーザ端末30に表示させる。例えば、多数のアイコンI17が表示されると視認性が悪くなるが、現在の状況では利用できないポイント管理アプリのアイコンI17を表示させないといったことができるので、アイコンI17の視認性が高まる。
【0145】
また、決済アプリが起動した場合のユーザの位置に関するユーザ位置情報に基づいて、少なくとも1つのポイント管理アプリを選択する。これにより、ユーザがいる場所に応じたアイコンI17を表示させることができるので、アイコンI17の視認性が高まる。ユーザは、今いる場所で利用可能なポイントを容易に理解できるので、ユーザの利便性が高まる。
【0146】
[4-5.変形例5]
例えば、変形例1でも多少説明したが、第2処理実行部501は、決済アプリのコード画像C10が読み取られた場合に、複数のポイント管理サービスの各々のポイント処理を実行してもよい。変形例1で説明したコンビニエンスストアのように、電子商取引サービスのポイントと、コンビニエンスストアのポイントと、の両方を同時に貯めたり消費したりすることができる場合には、第2処理実行部501は、コード画像C10が読み取られた場合に、電子商取引サービスのポイント処理と、コンビニエンスストアのポイント処理と、を実行する。例えば、第2処理実行部501は、電子商取引サービスのポイントを管理する第2サーバ20と通信して電子商取引サービスのポイント処理を実行し、コンビニエンスストアのポイントを管理する第2サーバ20と通信してコンビニエンスストアのポイント処理を実行する。
【0147】
変形例5によれば、決済アプリのコード画像C10が読み取られた場合に、複数のポイント管理サービスの各々のポイント処理を実行する。これにより、コード画像C10を読み取りさえすれば、複数のポイントを同時に貯めたり複数のポイントを同時に消費したりすることができるので、ユーザの利便性が高まる。
【0148】
[4-6.変形例6]
例えば、ユーザがあるサービスを利用する場合に、古いユーザ情報が登録されていることに気付かないことがある。この点、決済アプリ及びポイント管理アプリが連携しているので、互いに登録されたユーザ情報が一致しなかった場合に、ユーザに変更を促してもよい。ユーザ情報の意味は、第1実施形態で説明した通りである。変形例6のサービス提供システムSは、一致判定部303及び通知部304を含む。
【0149】
一致判定部303は、決済サービスに登録されたユーザの第1ユーザ情報と、ポイント管理サービスに登録されたユーザの第2ユーザ情報と、が一致するか否かを判定する。第1ユーザ情報は、第1データベースDB1に登録されたユーザ情報である。第2ユーザ情報は、第2データベースDB2に登録されたユーザ情報である。一致判定部303は、完全一致を判定してもよいし、部分一致を判定してもよい。一致判定部303は、ユーザ情報に含まれる比較可能な全ての項目の一致を判定してもよいし、住所又は電話番号といった一部の項目の一致のみを判定してもよい。
【0150】
通知部304は、第1ユーザ情報と第2ユーザ情報とが一致していない場合に、第1ユーザ情報と第2ユーザ情報の少なくとも一方の変更を促す通知をする。この通知は、任意の媒体を利用すればよく、例えば、決済アプリ内の通知、ポイント管理アプリ内の通知、電子メール、又はSMSであってもよい。この通知は、ユーザ情報の変更を促す旨のメッセージを含む。ユーザ情報のうちのどの項目が一致していないのかを識別可能な情報が通知に含まれてもよい。
【0151】
変形例6によれば、決済サービスに登録されたユーザの第1ユーザ情報と、ポイント管理サービスに登録されたユーザの第2ユーザ情報と、が一致していない場合に、第1ユーザ情報と第2ユーザ情報の少なくとも一方の変更を促す通知をする。これにより、決済サービス及びポイント管理サービスに最新のユーザ情報を登録させることができる。
【0152】
[4-7.変形例7]
例えば、サービス提供システムSは、決済サービスに関連付けられたユーザに関する情報に基づいて、ポイント管理アプリ上で所定の情報を提供する情報提供部305を更に含んでもよい。ユーザに関する情報は、第1データベースDB1に格納されたユーザ情報であってもよいし、利用履歴情報であってもよい。他にも例えば、決済サービスにおけるユーザIDに関連付けられた他の情報であってもよい。他の情報としては、決済サービスと連携する旅行予約サービスにおけるホテルの予約情報やチケット予約サービスにおけるチケットの予約情報であってもよい。変形例7では、ユーザに関する情報が、決済サービスと連携する旅行予約サービスにおけるホテルの予約情報である場合を説明する。第1サーバ10は、旅行予約サービスのサーバから予約情報を取得可能であるものとする。この場合、決済サービスと旅行予約サービスでユーザIDの共有が行われており、どのユーザの予約情報であるかを特定できるようになっているものとする。
【0153】
情報提供部305が提供する所定の情報は、任意の情報であってよく、例えば、予約情報そのものであってもよいし、予約情報に基づいてユーザが興味を持ちそうな情報であってもよい。例えば、予約情報と、ユーザに提供すべき情報と、の関係がデータ記憶部100に記憶されており、情報提供部305は、予約情報に応じた情報をユーザに提供する。例えば、情報提供部305は、予約情報が示す場所付近の店舗のおすすめ情報を、ポイント管理アプリ上でユーザに提供する。情報提供部305は、予約情報が示す日時に利用可能なクーポン情報を、ポイント管理アプリ上でユーザに提供する。他にも例えば、情報提供部305は、予約情報が示す施設で必要と推定される商品に関する情報を、ポイント管理アプリ上でユーザに提供する。情報の提供は、バナー広告等の任意の媒体を利用可能である。
【0154】
変形例7によれば、決済サービスに関連付けられたユーザに関する情報に基づいて、ポイント管理アプリ上で所定の情報を提供する。これにより、ユーザが興味を持つような情報を提供できるので、ユーザの利便性が高まる。ポイント管理アプリ又は決済アプリの利用を促進するような情報を提供すれば、これらのアプリの利用を促進できる。
【0155】
[4-8.変形例8]
例えば、サービス提供システムSは、決済アプリを利用して取得されたユーザの位置に関するユーザ位置情報に基づいて、ポイント管理アプリから利用可能な機能を制限する制限部306を更に含んでもよい。ユーザ位置情報は、変形例4で説明した通りである。決済アプリが起動した場合に、ユーザ位置情報が取得されるようにしてもよい。ユーザの位置と、ポイント管理アプリから利用可能な機能と、の関係は、データ記憶部100に予め記憶されているものとする。この関係は、変形例4で説明したように、ポイントを利用可能な店舗の場所や時間といった情報であってもよい。制限対象となる機能は、ポイント管理アプリの任意の機能であってよく、例えば、コード画像の表示機能であってもよい。この場合、制限部306は、ポイントを利用可能な店舗付近にユーザがいる場合にしか、ポイント管理アプリでコード情報を表示できないように制限してもよい。
【0156】
他にも例えば、第1実施形態のように第2サービスがデジタル学生証サービスである場合には、制限部306は、ユーザが学校の付近にいる場合にしか、デジタル学生証サービスの出席登録機能を利用できないように制限してもよい。即ち、制限部306は、ユーザが学校から離れた場所にいる場合には、出席のために利用されるコード画像のスクリーンショットを友人に送付して出席登録を試みても、このような出席登録ができないように制限してもよい。この場合、制限部306は、コード画像を表示できないように制限すればよい。
【0157】
変形例8によれば、決済アプリを利用して取得されたユーザの位置に関するユーザ位置情報に基づいて、ポイント管理アプリから利用可能な機能を制限する。これにより、ユーザの利便性が高まったり、特定の機能の不正利用を防止したりすることができる。
【0158】
[4-9.変形例9]
例えば、第3実施形態に変形例1-6を適用してもよい。なお、変形例7-8は、ポイント管理アプリを前提とするので、第3実施形態のように、決済アプリだけで完結可能な態様には適用されない。例えば、第3実施形態に変形例1を適用し、決済アプリに登録された複数のポイントカードの各々のアイコンI16が表示されてもよい。第3実施形態に変形例2を適用し、複数のポイントカードの各々の利用状況に基づいて、アイコンI16の表示順が決定されてもよい。第3実施形態に変形例3を適用し、複数のポイントカードの各々の利用状況に基づいて、アイコンI16の表示態様が決定されてもよい。
【0159】
第3実施形態に変形例4を適用し、決済アプリが起動した場合の状況に基づいて、複数のポイントカードの何れかが選択され、当該選択されたポイントカードのアイコンI16が表示されてもよい。第3実施形態に変形例5を適用し、コード画像C10が読み取られた場合に、複数のポイントの各々のポイント処理が実行されてもよい。第3実施形態に変形例6を適用し、複数のポイントカードの各々のユーザ情報同士が一致しているか否かが判定され、一致していないと判定された場合に、ユーザ情報の変更が要求されてもよい。
【0160】
[4-10.その他変形例]
例えば、上記説明した変形例を組み合わせてもよい。
【0161】
例えば、第1サービス及び第2サービスの各々は、任意のサービスであってよい。例えば、第1サービス及び第2サービスの各々は、電子商取引サービス、行政サービス、金融サービス、通信サービス、保険サービス、動画配信サービス、ポイント管理サービス、又はSNS(Social Networking Service)であってもよい。第1サービス及び第2サービスは、互いに異なる種類のサービスであってもよいし、互いに同種のサービスであってもよい。他にも例えば、第1サービスは、複数の第2アプリを統括して管理するためのサービスであってもよい。この場合、第1アプリは、複数のミニアプリを統括するためのアプリになる。例えば、第1アプリにより表示されたコード画像により、第1アプリと連携する複数の第2アプリの少なくとも1つの機能を利用できるようにしてもよい。
【0162】
例えば、第1サーバ10と第2サーバ20が分けられておらず、1つのコンピュータで各機能が実現されてもよい。例えば、第1サーバ10、第2サーバ20、ユーザ端末30、店舗端末40、及びチェックイン端末50の各々で実現されるものとして説明した機能は、複数のコンピュータで分担されてもよい。各機能は、少なくとも1つのコンピュータで実現されるようにすればよい。
【符号の説明】
【0163】
S サービス提供システム、N ネットワーク、10 第1サーバ、20 第2サーバ、30 ユーザ端末、40 店舗端末、50 チェックイン端末、11,21,31,41,51 制御部、12,22,32,42,52 記憶部、13,23,33,43,53 通信部、34,44 操作部、35,45 表示部、36 撮影部、37 ICチップ、38 GPS受信部、46,56 読取部、G1 トップ画面、G2 決済完了画面、G3 選択画面、G4 登録画面、G5 登録完了画面、G6 トップ画面、G7 チェックイン完了画面、G8 登録画面、G9 完了画面、100 データ記憶部、200 データ記憶部、300 データ記憶部、301 表示制御部、302 選択部、303 一致判定部、304 通知部、305 情報提供部、306 制限部、400 データ記憶部、401 第1処理実行部、500 データ記憶部、501 第2処理実行部、B15 ボタン、C10 コード画像、G10 トップ画面、G11 入力画面、I11,I17,I17A,I17B,I17C アイコン、I13 通知画像、I14 通知画像、L12 リンク。