(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-24
(45)【発行日】2023-06-01
(54)【発明の名称】角部を増肉した、熱冷複合成形された正方形/長方形鋼管及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
B21C 37/15 20060101AFI20230525BHJP
C21D 9/08 20060101ALI20230525BHJP
【FI】
B21C37/15 D
C21D9/08 H
(21)【出願番号】P 2021525351
(86)(22)【出願日】2019-07-09
(86)【国際出願番号】 CN2019095284
(87)【国際公開番号】W WO2020015557
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2021-02-10
(31)【優先権主張番号】201810785443.4
(32)【優先日】2018-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521023218
【氏名又は名称】広州欣諾精密鋼管産業研究院有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】韓 静涛
(72)【発明者】
【氏名】徐 海峰
(72)【発明者】
【氏名】王 宇
【審査官】池田 安希子
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-023736(JP,A)
【文献】特開平01-266913(JP,A)
【文献】特開2005-112031(JP,A)
【文献】特開平08-117840(JP,A)
【文献】特開昭63-230222(JP,A)
【文献】特開平07-144223(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0225264(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21C 37/00 - 43/04
B21C 99/00
C21D 9/00 - 9/44
C21D 9/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
角部を増肉した正方形/長方形鋼管
の製造方法であって、
前記正方形/長方形鋼管の外角半径は、
6<t≦10mmである場合、0<R<0.75tであり、
t>10mmである場合、0<R<1.0tである条件を満たし
ただし、tは正方形/長方形鋼管の直管部分の肉厚であり、Rは正方形/長方形鋼管の四隅の外角半径であり、
前記正方形/長方形鋼管の角部の肉厚は1.0t~1.8tの間であ
り、
正方形/長方形鋼管の製造方法は、
1)予備完成品の正方形/長方形鋼管を、圧延した後、後続の生産システムにスムーズかつ対称的に導入するステップと、
2)誘導コイルで正方形/長方形鋼管の四隅を局所的に加熱するステップと、
3)角部が加熱された正方形/長方形鋼管は順番に配置される複数の仕上げ成形ユニットに順次入り、各仕上げ成形ユニットが正方形/長方形鋼管の4つの角部を圧延成形し、かつ、隣接する仕上げ成形ユニット2つごとの圧延中の圧延ロールの回転速度の差分値を制御することにより、正方形/長方形鋼管が隣接する2つの仕上げ成形ユニット間で熱張力作用を生成するようにさせ、熱間仕上げ中に余分な変形が発生することを解消するステップと、
4)水冷システムの正方形/長方形鋼管に対する冷却制御により、完成品の正方形/長方形鋼管の強度性能を保証し、その後に空冷するステップと、
5)完成品の正方形/長方形鋼管を切断するステップと、を含む、
ことを特徴とする角部を増肉した正方形/長方形鋼管
の製造方法。
【請求項2】
前記正方形/長方形鋼管の角部の肉厚は1.0t~1.2tである、
ことを特徴とする請求項1に記載
の正方形/長方形鋼管
の製造方法。
【請求項3】
シングルシームの正方形/長方形鋼管の断面の周長は80mm~4800mmであり、
シングルシームの正方形/長方形鋼管の直管の肉厚は6mm~70mmであり、
ダブルシームの正方形/長方形鋼管の断面の周長は1600mm~9600mmであり、
ダブルシームの正方形/長方形鋼管の直管の肉厚は20mm~80mmである、
ことを特徴とする請求項1に記載
の正方形/長方形鋼管
の製造方法。
【請求項4】
ステップ2)において、加熱温度の範囲は750℃~1100℃であり、加熱時間は15秒以上である、
ことを特徴とする請求項
1から請求項3のいずれか1項に記載の正方形/長方形鋼管の製造方法。
【請求項5】
ステップ3)において、火炎ランス保温システムで正方形/長方形鋼管の4つの隅を加熱することにより、熱間仕上げ段階で正方形/長方形鋼管の温度が一定になるように確保し、その温度の低下を防止し、
温度制御範囲は700~950℃であり、
隣接する仕上げ成形ユニット2つごとに、ロールの直径の差は1~5mmである、
ことを特徴とする請求項
1から請求項3のいずれか1項に記載の正方形/長方形鋼管の製造方法。
【請求項6】
ステップ3)において、仕上げ成形ユニットの数は5つであり、第1、第3、第5の仕上げ成形ユニットは固定されたものであり、第2、第4の仕上げ成形ユニットは回転可能なものである、
ことを特徴とする請求項
1から請求項3のいずれか1項に記載の正方形/長方形鋼管の製造方法。
【請求項7】
正方形/長方形鋼管は各仕上げ成形ユニットを通った後、その断面積の変化の程度は0~5%の範囲である、
ことを特徴とする請求項
1から請求項3のいずれか1項に記載の正方形/長方形鋼管の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属材料加工技術の分野に関し、さらに、角部を増肉した、熱冷複合成形された正方形/長方形鋼管及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、人々は、ますます軽量化を求めている。正方形/長方形管は軽量化の発展を推進する担体であり、例えば、鋼構造における正方形/長方形管は、独自の構造特徴により、元のレンガコンクリート混合構造と比べて約80%軽くすることができるとともに、その降伏強度が高く、曲げ断面係数が大きく、せん断中心と図心が重なり、ねじり抵抗性能がよく、同時施工が速い。正方形/長方形管は、H形鋼や丸管などの他の形の鋼と比べて、総合的な性能に優れており、最適な鋼構造の柱材である。
【0003】
しかし、現段階で、使用されている正方形/長方形管に、従来の冷間曲げ成形工程が使用されるため、加工中に、二次加工硬化効果が現れ、特に、正方形/長方形管の角部に明らかに現れ、残留応力が非常に大きいとともに、角部の半径も非常に大きいが、厚さは薄くなるため、正方形/長方形管の使用が大きく制限され、高層ビルには、従来の冷間曲げによる正方形/長方形管を主要材料として使用できず、大フィレットも正方形/長方形管の溶接性能を弱める。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の冷間曲げによる正方形/長方形鋼管の角部の欠陥を解決するために、角部を増肉した、熱冷複合成形された正方形/長方形鋼管及びその製造方法を提供する。従来のロール曲げ成形工程に熱間成形技術、即ち局所誘導加熱技術を導入した。高温で、材料の成形力を低下させ、材料の成形性能を向上させるだけでなく、加工硬化により生成される残留応力、及び発生可能なひび割れる現象を解消するとともに、熱冷複合成形された正方形/長方形鋼管の角部の輪郭は緻密であり、内外角の半径は小さく、角部の角度は90°に近く、角部の増肉を伴う。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つ目の目的は、角部を増肉した、熱冷複合成形された正方形/長方形鋼管を提供することである。
【0006】
前記正方形/長方形鋼管の外角半径は、
t≦6mmである場合、0<R<2.0tであり、0<R<1.5tが好ましく、0<R<0.5tがより好ましく、
6<t≦10mmである場合、0<R<2.5tであり、0<R<2.0tが好ましく、0<R<0.75tがより好ましく、
t>10mmである場合、0<R<3.0tであり、0<R<2.5tが好ましく、0<R<1.0tがより好ましい条件を満たす。
【0007】
ここで、tは正方形/長方形鋼管の肉厚であり、Rは正方形/長方形鋼管の四隅の外角半径である。
【0008】
前記正方形/長方形鋼管の角部の肉厚は1.0t~1.8tの間であり、1.0t~1.2tの間が好ましい。
【0009】
好ましくは、
単溶接の正方形/長方形鋼管の断面の周長は80mm~4800mmであり、
単溶接の正方形/長方形鋼管の直管の肉厚は6mm~70mmであり、
二重溶接の正方形/長方形鋼管の断面の周長は1600mm~9600mmであり、
二重溶接の正方形/長方形鋼管の直管の肉厚は20mm~80mmである。
【0010】
本発明の2つ目の目的は、角部を増肉した、熱冷複合成形された正方形/長方形鋼管の製造方法を提供することである。
【0011】
1)予備完成品の正方形/長方形鋼管を、圧延した後、後続の生産システムにスムーズかつ対称的に導入するステップと、
2)誘導コイルで正方形/長方形鋼管の四隅を局所的に加熱するステップと、
3)角部が加熱された正方形/長方形鋼管は仕上げ成形ユニットに順次入り、各成形ユニットが正方形/長方形鋼管の4つの角部を圧延成形し、同時に、隣接するユニット2つごとの圧延中の圧延ロールの回転速度の差分値を制御することにより、正方形/長方形鋼管が隣接する2つのユニット間で熱張力作用を生成するようにさせ、熱間仕上げ中に余分な変形が発生することを解消するステップと、
4)水冷システムの正方形/長方形鋼管に対する冷却制御により、完成品の正方形/長方形鋼管の強度性能を保証し、その後に空冷するステップと、
5)完成品の正方形/長方形鋼管を切断するステップと、を含む。
【0012】
ここで、好ましくは、
ステップ2)において、加熱温度の範囲は750℃~1100℃であり、加熱時間は15秒以上であり、
ステップ3)において、火炎ランス保温システムで正方形/長方形鋼管の4つの隅を加熱することにより、熱間仕上げ段階で正方形/長方形鋼管の温度が一定になるように確保し、その温度の低下を防止し、
温度制御範囲は700~950℃であり、
ステップ3)において、隣接する仕上げ成形ユニット2つごとに、ロールの直径の差は1~5mmであり、
ステップ3)において、仕上げ成形ユニットの数は5つで、5つの仕上げ成形ユニットのうち、第1、第3、第5のユニットは固定されたもので、第2、第4のユニットは回転できるもので、タービンウォーム装置を介して回転が実現され、
ステップ3)において、正方形/長方形鋼管は各仕上げ成形ユニットを通った後、その断面積の変化の程度は0~5%の範囲である。
【0013】
本発明は、具体的に以下の技術的解決手段を採用できる。
【0014】
本発明の角部を増肉した、熱冷複合成形された正方形/長方形鋼管の製造方法は、二次熱間成形工程に属し、前記角部を増肉した、正方形/長方形管の角部の厚さは元の板金の肉厚以上であり、厚さの範囲はt~1.8tの間であり、表面に微小な亀裂がなく、角部の関与応力は基本的になくなり、かつ、フィレットの半径が従来の冷間曲げによる正方形/長方形管より小さく、外角半径Rについて、肉厚がt≦6mmである場合、0<R<2.0tであり、6<t≦10mmである場合、0<R<2.5tであり、t>10mmである場合、0<R<3.0tであり、また、当該工程で生産された正方形/長方形管は全ての鋼材の種類に適用でき、生産規模は、周長80mm~9600mm、肉厚6mm~80mmである。当該工程で生産された正方形/長方形管は、角部の残留応力がなくなったため、延性が強くなり、角部の半径が小さくなり、厚さが増加することにより、断面の性能が明らかに向上するとともに、その溶接性能が改善された。
【0015】
その生産工程は、以下のステップを含む。
【0016】
1)材料供給と導入しシステムであって、予備完成品の正方形/長方形鋼管を、圧延した後、後続の生産システムにスムーズかつ対称的に導入する。
【0017】
2)局所誘導加熱システムであって、本システムにおいて、誘導コイルで大フィレット半径の正方形/長方形管の四隅を局所的に加熱するとともに、自動フィードバックシステムにより加熱温度の正確性と安定性を保証し、加熱温度の範囲は750℃~1100℃である。
【0018】
3)熱間仕上げ圧延システムであって、角部が加熱された正方形/長方形鋼管は、5つの仕上げ成形ユニットに順次入り、ここで、各成形ユニットは、いずれも正方形/長方形鋼管の4つの角部を圧延成形し、正方形/長方形鋼管の平板領域に対して成形を行わず、このような角部を圧延する方式で四隅の厚さを増加させ、四隅の半径を減少させる効果を実現し、同時に、ロールの直径の差は1~5mmである、隣接するユニット2つごとの圧延中の圧延ロールの回転速度の差分値を制御することにより、正方形/長方形鋼管が隣接する2つのユニット間で熱張力作用を生成するようにさせ、熱間仕上げ中に余分な変形が発生することを解消し、この段階で温度を700~950℃に制御する。
【0019】
5つの仕上げ成形ユニットのうち、第1、第3、第5のユニットは固定されたもので、方形/長方形管の成形中の移動方向及び成形方向の安定性を確保し、第2、第4のユニットは回転できるもので、生産中に発生する歪み、反りなどの余分な変形を即座に矯正、修正し、様々な欠陥を解消して、得られた正方形/長方形管製品の外径の正確性と性能の品質を大幅に向上させる。
【0020】
5)火炎ランス保温システムであって、本システムで正方形/長方形鋼管の熱間仕上げ段階での温度が一定になるように確保し、その温度の低下を防止する。
【0021】
6)水冷システムであって、水冷システムにより正方形/長方形管に対して冷却制御を行い、完成品の正方形/長方形鋼管の強度性能を保証する。
【0022】
7)切断システムであって、完成品の正方形/長方形管を切断する。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、従来の技術と比べて、以下の有益な効果を有する。
【0024】
(1)二次熱間ロール曲げ成形工程は、従来のロール曲げ成形工程と比べて、生産できる鋼種がより多く、生産できる正方形/長方形管のサイズがより大きく、明らかな技術的優位性及び広い適用範囲を有する。二次熱間ロール曲げ成形工程は、熱間押出成形工程と比べて、生産効率が高く、エネルギー消費を低下させ、生産する製品の性能がよりよく、また、成形装置に対する要求も低い。
【0025】
(2)局所的に加熱する技術により、正方形/長方形管の四隅に対する加熱が実現され、冷間圧延成形中の加工硬化による残留応力を解消し、角部性能を改善するとともに、ベース材料自体に影響せず、原材料全体の性能を保証する。また、熱間成形生産工程と比べて、この工程は、加熱領域が小さく、加熱方式は誘導加熱であり、生産効率が高く、環境にやさしく、エネルギー消費及びコストを大幅に低減する。
【0026】
(3)本発明は、保温システム及び水冷システムを導入して、圧延と冷却を制御し、正方形/長方形管の材料の性能を最大限に改善することができ、保温システムは、二次熱間成形中に材料が常に一定の温度を保つように確保することができ、水冷システムは成形後の正方形/長方形管の冷却を制御することができ、正方形/長方形管の強度性能を向上させる。
【0027】
具体的には、以下の側面で具現化される。
【0028】
1、本願の熱冷複合成形圧延ユニットの圧延ロールは、正方形/長方形管の4つの角部に分布され、正方形/長方形管の4つの外角を直接圧延成形し、かつ、4つの角部の圧延ロールは、横方向、縦方向、及び成形方向への移動を同時に行うことができるため、異なるサイズの正方形/長方形管の成形に適用できる。直接的な効果は、正方形/長方形管の成形可能なサイズの範囲は、以前と比べて大幅に向上し、最大で周長が9600mmで、肉厚が80mmの正方形/長方形鋼管を生産できるということである。また、既存の設備では、生産する正方形/長方形管の辺長の長さに応じて、それに対応する長さの圧延ロールを必要とするため、大型サイズの正方形/長方形管の生産が大きく制限され、1セットの設備では1規格の製品しか生産できないが、本発明は、正方形/長方形管の角部を圧延成形するため、圧延ロールを交換せず、1セットの設備ですべての規格の製品を生産することができ、生産コストを大幅に低減した。
【0029】
2、本願の熱冷複合成形圧延ユニットは、仕上げ成形ユニットを全部で5つ有し、そのうち、第1、第3、第5のユニットは固定されたもので、正方形/長方形管の成形中の移動方向及び成形方向の安定性を確保し、第2、第4のユニットは回転できるものであり、直接的な効果は、生産中に発生する歪み、反りなどの余分な変形を即座に矯正、修正し、様々な欠陥を解消して、得られた正方形/長方形管製品の外径の正確性と性能の品質を大幅に向上させるということである。また、仕上げ成形ユニットは全部で5つあるため、正方形/長方形管の角部形状がより直角に近づけるようにより大きく変更することができ、角部肉厚の増加がより明らかになり、これにより正方形/長方形管の断面性能が向上し、機械的性能及び溶接性能などがよりよくなるとともに、生産可能な正方形/長方形管の肉厚サイズの範囲も大きくなる。
【0030】
3、本願では、第1の仕上げ成形ユニット以外の4つの仕上げ成形ユニットは、それぞれの前部に保温装置を設置して、仕上げ成形過程全体をわたって正方形/長方形管の温度を一定に保つように確保し、直接的な効果は、正方形/長方形管の成形温度が一定であり、変形がより容易になり、正方形/長方形管の角部は直角になる能力があるだけでなく、より容易に直角になることができ、角部肉厚の増加も自然に行われ、生産可能な正方形/長方形管のサイズもより大きくなるとともに、得られた正方形/長方形管の性能条件もよりよいということである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明にて提供される角部を増肉した、長方形管の成形システムの模式図である。
【
図4】本発明の仕上げ成形ユニット構造の模式図である。
【
図5】本発明の仕上げ成形ユニットの圧延の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、実施例を参照しながら、本発明についてさらに説明する。
【0033】
実施例1
(1)Q235鋼板を、外側フィレット半径R=20.0mmである予備成形の正方形/長方形管に予め曲げ、サイズは200*200mmであり、ただし、平板領域の肉厚は8.0mmで、角部の肉厚は7.8mmである。
【0034】
(2)予備成形の正方形/長方形管を、ガイドロールを介して局所誘導加熱装置に送り込み、加熱温度は1050℃で、加熱時間は15秒である。
【0035】
(3)その後、5つの仕上げ成形ユニットを通って成形され、成形ユニット2つごと間の火炎ランス保温システムの温度は950℃であり、隣接する仕上げ成形ユニット2つごと間のロールの直径の差は3mmであり、各仕上げ成形ユニットの変形程度は約3%である。
【0036】
(4)熱間仕上げの後、サイズは193*193mmで、平板領域の肉厚は8mmで、角部の肉厚は8.8mmで、外側フィレット半径は2mmの長方形管を取得し、品質検出により、当該熱冷複合成形された正方形/長方形管の残留応力を解消し、加工硬化を解消し、塑性能力が強化される。
【0037】
実施例2
(1)Q235鋼板を、外側フィレット半径R=36.0mmである予備成形の正方形/長方形管に予め曲げ、サイズは400*400mmであり、ただし、平板領域の肉厚は20.0mmで、角部の肉厚は19.6mmである。
【0038】
(2)予備成形正方形/長方形管を、ガイドロールを介して局所誘導加熱装置に送り込み、加熱温度は1000℃で、加熱時間は15秒である。
【0039】
(3)その後、5つの仕上げ成形ユニットを通って成形され、成形ユニット2つごと間の火炎ランス保温システムの温度は950℃で、隣接する仕上げ成形ユニット2つごと間のロールの直径の差は3mmで、各仕上げ成形ユニットの変形程度は約3%である。
【0040】
(4)熱間仕上げの後、サイズは388*388mmで、平板領域の肉厚は20.0mmで、角部の肉厚は22.1mmで、外側フィレットの半径は5mmである長方形管を取得し、品質検出により、当該熱冷複合成形された正方形/長方形管の残留応力を解消し、加工硬化を解消し、塑性能力が強化される。
【符号の説明】
【0041】
1…材料供給装置、2…圧延導入ユニット、3…局所誘導加熱装置、4…仕上げ成形ユニット、5…温度計及び自動フィードバックシステム、6…火炎ランス保温装置、7…水冷装置、8…空冷エリア、9…切断装置、11…予備成形の正方形/長方形管、12…圧延ロール移動制御ノブ、13…圧延ロール、14…ラック回転制御ノブ、15珪素鋼板、16誘導加熱コイル