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特許7285335コンテンツ無断複写探知方法及びこれを用いるサービスサーバー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-24
(45)【発行日】2023-06-01
(54)【発明の名称】コンテンツ無断複写探知方法及びこれを用いるサービスサーバー
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230525BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021562915
(86)(22)【出願日】2020-03-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-27
(86)【国際出願番号】 KR2020003875
(87)【国際公開番号】W WO2020218744
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2021-10-21
(31)【優先権主張番号】10-2019-0047429
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520498343
【氏名又は名称】ネイバーウェブトゥーン リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ノ,インウー
(72)【発明者】
【氏名】ソ,チュンヒョン
【審査官】池田 聡史
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-045409(JP,A)
【文献】特開2015-219816(JP,A)
【文献】特開2018-195024(JP,A)
【文献】特開2016-053809(JP,A)
【文献】特開2011-250217(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0125692(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスサーバーのコンテンツ無断複写探知方法であって、
複数のイメージを含むコンテンツを端末装置に提供する段階と、
前記コンテンツの閲覧時にユーザが前記端末装置に印加するスクロール入力を収集し、前記スクロール入力からスクロールログ情報を生成する段階と、
前記スクロールログ情報を、前記端末装置の識別情報又は前記サービスサーバーに登録されたユーザアカウント別に集め、データベースを構築する段階と、
前記コンテンツをキャプチャーするか、前記コンテンツの閲覧場面を動画撮影して生成した無断複写本が入力されると、前記無断複写本に対応するスクロールログ情報を検索し、前記無断複写本を生成した端末装置又はユーザアカウントを抽出する段階と
を含むコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項2】
前記端末装置又はユーザアカウントを抽出する段階は、
前記無断複写本に含まれた複数のキャプチャーイメージを抽出する段階と、
それぞれのキャプチャーイメージに対応する前記コンテンツ上のキャプチャー位置を抽出する段階と、
前記キャプチャー位置と前記スクロールログ情報とを比較し、前記キャプチャー位置でスクロール移動を中断した端末装置又はユーザアカウントを抽出する段階とを含む、
請求項に記載のコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項3】
前記端末装置又はユーザアカウントを抽出する段階は、
前記無断複写本に含まれた前記コンテンツの閲覧場面から、前記コンテンツのスクロールが基準値以上停止してディスプレイされた特定表示領域を抽出する段階と、
それぞれの特定表示領域に対応する前記コンテンツ上のスクロール停止位置を抽出する段階と、
前記スクロール停止位置と前記スクロールログ情報とを比較し、前記スクロール停止位置でスクロール移動を中断した端末装置又はユーザアカウントを抽出する段階とを含む、
請求項に記載のコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項4】
前記コンテンツは、複数のイメージを縦方向に連結して形成するウェブトゥーン又はウェブ小説であることを特徴とする、
請求項1に記載のコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項5】
前記スクロールログ情報は、前記スクロール入力に対応して前記端末装置にディスプレイされる前記コンテンツの表示領域を示す位置座標情報と、前記表示領域がディスプレイされた表示時間情報とを含むことを特徴とする、
請求項1に記載のコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項6】
前記スクロールログ情報を生成する段階は、前記スクロール入力に対応して、前記コンテンツのスクロールが停止した状態で維持される表示維持時間が基準値以上である表示領域を有効表示領域として抽出し、前記有効表示領域の位置座標情報及び表示時間情報を含む前記スクロールログ情報を生成することを特徴とする、請求項に記載のコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項7】
前記コンテンツが縦方向スクロールを支援する場合、前記位置座標情報は、前記表示領域の最上端座標値及び最下端座標値を含み、前記表示時間情報は、前記表示領域の表示開始時点、表示終了時点及び表示維持時間の少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする、
請求項に記載のコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項8】
前記スクロールログ情報は、前記コンテンツを示すコンテンツ識別情報及び前記表示領域内にディスプレイされたイメージの固有番号の少なくともいずれか一つをさらに含むことを特徴とする、
請求項に記載のコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項9】
前記データベースを構築する段階は、機械学習を用いて前記スクロールログ情報を学習し、前記コンテンツ閲覧時に行うスクロール入力のパターンを分析することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項10】
前記データベースを構築する段階は、前記コンテンツをキャプチャーして生成した無断複写本に対応するスクロールログ情報をサンプルとして機械学習し、前記無断複写本の生成時に行うスクロール入力に対応する無断複写パターンを抽出することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項11】
前記スクロールログ情報を前記無断複写パターンと比較し、前記コンテンツに対する無断複写の有無を判別する段階をさらに含むことを特徴とする、
請求項10に記載のコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項12】
前記無断複写の有無を判別する段階は、前記無断複写と判別されると、前記端末装置又はユーザアカウントに警告メッセージを伝送するか、前記コンテンツの提供を中断することを特徴とする、
請求項11に記載のコンテンツ無断複写探知方法。
【請求項13】
ハードウェアと結合して、請求項1~12のいずれか一項のコンテンツ無断複写探知方法を実行させるために媒体に保存されたコンピュータプログラム。
【請求項14】
サービスサーバーであって、
複数のイメージを含むコンテンツを端末装置に提供するコンテンツ提供部と、
前記コンテンツの閲覧時にユーザが前記端末装置に印加するスクロール入力を収集し、前記スクロール入力からスクロールログ情報を生成するスクロールログ情報生成部と、
前記スクロールログ情報を、前記端末装置の識別情報又はユーザアカウント別に集めて保存する保存部と、
前記コンテンツをキャプチャーするか、前記コンテンツの閲覧場面を動画撮影して生成した無断複写本が入力されると、前記無断複写本に対応するスクロールログ情報を検索し、前記無断複写本を生成した端末装置又はユーザアカウントを抽出する無断複写判別部と
を含むサービスサーバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、コンテンツ無断複写探知方法及びこれを用いるサービスサーバーに関するものであり、ユーザのスクロールログを無断複写本と比較してコンテンツに対する無断複写を探知できるコンテンツ無断複写探知方法及びこれを用いるサービスサーバーに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ネットワークを通じたオンライン(online)を媒介とするコンテンツ(contents)の掲載及び共有機能が活性化されており、これを用いてコンテンツを製作して流通する著作権者は、種々のポータルサイトを介して自分のコンテンツをアップロードして流通しており、これにより、ユーザは様々なコンテンツ著作物をオンラインを通じて容易に取得することができる。
【0003】
しかしながら、オンラインを通じたコンテンツの取得が容易になるにつれ、オンラインを通じたコンテンツ複製がよりし易くなっており、このため、ポータルサイトを介して掲載されたコンテンツをキャプチャーしたりスキャンツールを用いてスキャンしたりして複製コンテンツを生成し、それを不正にオンラインを通じて流通させる違法事例の頻度がより一層増加しつつある。
【0004】
これにより、著作権者の権利が無分別に侵害されている他、著作物への正当な費用を払ってコンテンツを購読するユーザも被害を受けている。
【0005】
かかるコンテンツの中でもウェブトゥーン(web toon)のようなインターネット漫画関連コンテンツは最も人気の高いコンテンツの一つであるが、それだけに最も多い違法複製コンテンツが乱舞する状況であり、現在、このようなインターネット漫画と関連した違法複製コンテンツを予防するための様々な技術を適用して違法複製コンテンツを識別し予防するための技術が登場している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願は、ユーザのスクロールログを無断複写本と比較し、無断複写本を生成したユーザを探知できるコンテンツ無断複写探知方法及びこれを用いるサービスサーバーを提供しようとする。
【0007】
本出願は、ユーザのスクロールログを無断複写パターンと比較し、実時間で無断複写を行うユーザを探知して警告できるコンテンツ無断複写探知方法及びこれを用いるサービスサーバーを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例に係るサービスサーバーのコンテンツ無断複写探知方法は、複数のイメージを含むコンテンツを端末装置に提供する段階;前記コンテンツの閲覧時にユーザが前記端末装置に印加するスクロール入力を収集し、前記スクロール入力からスクロールログ情報を生成する段階;及び、前記スクロールログ情報を、前記端末装置の識別情報又は前記サービスサーバーに登録されたユーザアカウント別に集合し、データベースを構築する段階を含むことができる。
【0009】
本発明の一実施例に係るサービスサーバーは、複数のイメージを含むコンテンツを端末装置に提供するコンテンツ提供部;前記コンテンツの閲覧時にユーザが前記端末装置に印加するスクロール入力を収集し、前記スクロール入力からスクロールログ情報を生成するスクロールログ情報生成部;及び、前記スクロールログ情報を、前記端末装置の識別情報又は前記サービスサーバーに登録されたユーザアカウント別に集めて保存する保存部を含むことができる。
【0010】
なお、上述した課題の解決手段は、本発明の特徴を全て挙げたものではない。本発明の様々な特徴及びそれによる長所と効果は、下記の具体的な実施形態を参照してより詳細に理解されるであろう。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一実施例に係るコンテンツ無断複写探知方法及びこれを用いるサービスサーバーによれば、無断複写本をそれぞれのスクロールログと比較し、無断複写本を生成したユーザを探知することができる。ここで、スクロールログは、ユーザがコンテンツを閲覧する時に印加するスクロール入力に対応するものであり、コンテンツ内に別の標識などを含まなくとも容易に無断複写者を特定することが可能になる。
【0012】
本発明の一実施例に係るコンテンツ無断複写探知方法及びこれを用いるサービスサーバーによれば、ユーザのスクロールログを実時間又は事後的に分析し、ユーザが無断複写したか否かを判別することが可能になる。したがって、ユーザが無断複写を行う中であると判断される場合には、ユーザに警告メッセージを伝送するか、当該ユーザへのコンテンツ提供を中断することができる。
【0013】
ただし、本発明の実施例に係るコンテンツ無断複写探知方法及びこれを用いるサービスサーバーが達成できる効果は、以上で言及したものに制限されず、言及していない別の効果は、以下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例に係るコンテンツ無断複写探知システムを示す概略図である。
図2】本発明の一実施例に係るサービスサーバーを示すブロック図である。
図3】本発明の一実施例に係るコンテンツのディスプレイを示す概略図である。
図4】本発明の一実施例に係るコンテンツの表示領域を示す概略図である。
図5】本発明の一実施例に係るスクロールログ情報を示すグラフである。
図6】本発明の一実施例に係るコンテンツ無断複写探知方法を示すフローチャートである。
図7】本発明の他の実施例に係るコンテンツ無断複写探知方法を示すフローチャートである。
図8】本発明の他の実施例に係るコンテンツ無断複写探知方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照して、本明細書に開示の実施例を詳細に説明するが、図面に関係なく同一又は類似の構成要素には同一の参照番号を付し、それに関する重複説明は省略するものとする。以下の説明で使われる構成要素に対する接尾辞“モジュール”及び“部”は、明細書作成上の容易さだけを考慮して付与又は混用されるものであり、それ自体で互いに区別される意味又は役割を有するものではない。すなわち、本発明で使われる‘部’という用語は、ソフトウェア、FPGA又はASICのようなハードウェア構成要素を意味し、‘部’はいずれかの役割を担う。しかし、‘部’がソフトウェア又はハードウェアに限定される意味ではない。‘部’は、アドレシングできる記録媒体に含まれるように構成されてもよく、一つ又はそれ以上のプロセッサを再生させるように構成されてもよい。したがって、例えば、‘部’は、ソフトウェア構成要素、客体指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素と、プロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバー、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ及び変数を含む。構成要素と‘部’内で提供される機能は、より少ない数の構成要素及び‘部’に結合してもよく、追加の構成要素と‘部’に分離されてもよい。
【0016】
また、本明細書に開示の実施例を説明するに当たって、関連する公知技術に関する具体的な説明が本明細書に開示の実施例の要旨を曖昧にさせ得ると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、添付の図面は、単に、本明細書に開示の実施例を容易に理解させるためのものであり、添付の図面によって本明細書に開示の技術的思想は制限されず、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物又は代替物を含むものとして理解されるべきである。
【0017】
図1は、本発明の一実施例に係るコンテンツ無断複写探知システムを示す概略図である。
【0018】
図1を参照すると、本発明の一実施例に係るコンテンツ無断複写探知システムは、端末装置1及びサービスサーバー100を含むことができる。
【0019】
以下、図1を参照して、本発明の一実施例に係るコンテンツ無断複写探知システムを説明する。
【0020】
端末装置1は、種々のアプリケーションを実行でき、実行中のアプリケーションを視覚や聴覚などで表示してユーザに提供することができる。端末装置1は、アプリケーションを視覚的に表示するためのディスプレイ部を含むことができ、ユーザの入力が印加される入力部、通信部、少なくとも一つのプログラムが保存されたメモリー及びプロセッサを含むことができる。
【0021】
端末装置1は、スマートフォン、タブレットPCなどの移動端末機であってよく、実施例によってはデスクトップなどの固定型装置も含まれてよい。具体的に、端末装置1には、携帯電話、スマートフォン(Smart phone)、ノートパソコン(laptop computer)、デジタル放送用端末機、PDA(personal digital assistants)、PMP(portable multimedia player)、スレートPC(slate PC)、タブレットPC(tablet PC)、ウルトラブック(ultrabook)、ウェアラブルデバイス(wearable device;例えば、ウォッチ型端末機(smartwatch)、ガラス型端末機(smart glass)、HMD(head mounted display))などが含まれてよい。
【0022】
端末装置1は、アップストア(App store)又はプレイストア(play store)などに接続し、様々なアプリケーションをダウンロードして設置することができる。実施例によっては、サービスサーバー100又は他の機器(図示せず)との有線又は無線通信を通じてダウンロードすることも可能である。
【0023】
ここで、アプリケーションは、オンラインで提供されるウェブトゥーン又はウェブ小説、ゲーム、ニュース、イメージ、オーディオ、動画などのコンテンツを出力するウェブブラウザ(web browser)アプリケーション、又は特定分野のコンテンツの提供のための専用のアプリケーションであってよい。
【0024】
一方、端末装置1は、通信ネットワークを介してサービスサーバー100と連結されてよい。ここで、通信ネットワークは、有線ネットワークと無線ネットワークを含むことができ、具体的に、近距離ネットワーク(LAN:Local Area Network)、都市型ネットワーク(MAN:Metropolitan Area Network)、広帯域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)などの種々のネットワークを含むことができる。また、通信ネットワークは、公知のワールドワイドウェブ(WWW:World Wide Web)を含むことができる。ただし、本発明に係る通信ネットワークは、上に挙げられたネットワークに限定されず、公知の無線データネットワーク、公知の電話ネットワーク、公知の有線又は無線テレビジョンネットワークなどを含むことができる。
【0025】
サービスサーバー100は、アプリケーションを通じて端末装置1と連結されてよく、端末装置1の要請に応じて、ウェブトゥーンやウェブ小説、ゲーム、ニュース、イメージ、オーディオ、動画などの様々なコンテンツを提供することができる。
【0026】
実施例によっては、サービスサーバー100が、ウェブトゥーンやウェブ小説などの特定分野のコンテンツを提供する専用のサービスを提供することも可能である。すなわち、サービスサーバー100は、ユーザの要請に応じてそれぞれの端末装置1にウェブトゥーンやウェブ小説などのコンテンツを提供でき、この時、ウェブトゥーンやウェブ小説などは複数のイメージを含むことができる。
【0027】
一般に、全体ウェブトゥーンやウェブ小説は端末装置1上に一度でディスプレイされないため、ユーザは端末装置1においてそれぞれのウェブトゥーンやウェブ小説などをスクロールして全体内容を順次に閲覧することができる。
【0028】
このとき、一部のユーザは端末装置1のキャプチャー(capture)機能又は動画撮影機能などを用いてウェブトゥーンやウェブ小説の無断複写を行うことがあり、これを任意に変形したり違法的に配布する場合もある。これは、当該コンテンツの著作権を侵害する行為に相当するが、複製及び配布し易いデジタル媒体の特性の上、ユーザの無断複写行為などを探知したり流布者を探したりするには困難があった。
【0029】
これに対し、本発明の一実施例に係るサービスサーバー100によれば、無断複写本を生成したそれぞれのユーザを抽出することができ、コンテンツを閲覧するユーザが無断複写を行うか否かを探知することが可能である。以下、本発明の一実施例に係るサービスサーバー100を説明する。
【0030】
図2は、本発明の一実施例に係るサービスサーバーを示すブロック図である。
【0031】
図2を参照すると、本発明の一実施例に係るサービスサーバー100は、コンテンツ提供部110、スクロールログ情報生成部120、保存部130及び無断複写判別部140を含むことができる。
【0032】
以下、図2を参照して、本発明の一実施例に係るサービスサーバーを説明する。
【0033】
コンテンツ提供部110は、複数のイメージを含むコンテンツを端末装置1に提供することができる。コンテンツ提供部110は、種々のコンテンツを端末装置1に提供でき、実施例によっては、ウェブトゥーンやウェブ小説などのように複数のイメージを含むコンテンツを提供することができる。ウェブトゥーンは、それぞれの場面を示す絵と台詞などを含むカットイメージを含むことができ、ウェブ小説は、テキストや挿画などを含むページイメージを含むことができる。ここで、ウェブトゥーンやウェブ小説などのコンテンツaは、図3(a)に示すように、複数のイメージc1~c6を縦方向に連結して形成することができる。
【0034】
この場合、図3(b)に示すように、端末装置1にはコンテンツa中の一部イメージc2,c3,c4しか表示されず、ユーザは、全体コンテンツaの内容を閲覧するために端末装置1にスクロール入力を印加することができる。すなわち、コンテンツaを上、下にスクロールし、コンテンツa内に含まれたそれぞれのイメージc1~c6を順次に確認する方式で閲覧を行うことができる。
【0035】
一方、コンテンツ提供部110は、サービスサーバー100に会員加入してユーザアカウントを生成したユーザに限ってコンテンツを提供することができる。すなわち、サービスサーバー100にログインしたユーザの端末装置1にコンテンツを提供することができ、この場合、ログインしたユーザのユーザアカウントにより、当該コンテンツを閲覧したユーザを特定することができる。
【0036】
また、実施例によっては、サービスサーバー100に会員加入していないか、ログインしていないユーザにも、コンテンツを提供することが可能である。この場合、コンテンツ提供部110は、サービスサーバー100に接続した端末装置1の識別情報を用いて各端末装置1を区別することができる。例えば、コンテンツ提供部110は、サービスサーバー100に接続した端末装置1から、IPアドレス(Internet Protocol Address)、MACアドレス(Media Access Control Address)、IMSI(International Mobile Station Identity)情報などの識別情報を収集することができ、これを用いて各端末装置1を区別することができる。すなわち、端末装置1の識別情報を用いて、当該コンテンツを閲覧したユーザを特定することができる。
【0037】
スクロールログ情報生成部120は、コンテンツの閲覧時にユーザが端末装置1に印加するスクロール入力を収集でき、スクロール入力からスクロールログ情報を生成することができる。
【0038】
一般に、ウェブトゥーンなどのコンテンツを閲覧するユーザは、ウェブトゥーンに含まれた各イメージが順次に端末装置1にディスプレイされるようにスクロール入力を印加することができ、イメージに含まれた内容を確認するために一定時間スクロールを停止させることができる。ただし、図4(a)及び図4(b)に示すように、同じイメージc8を確認する場合であっても、スクロールが停止する位置(p1-p2,p3-p4)はユーザごとに異なることがある。すなわち、それぞれのイメージごとにスクロールを停止させた位置を比較し、コンテンツを閲覧した各ユーザを区別することができ、この時、コンテンツに含まれたイメージの個数が多いほどより多いユーザを区別することが可能である。したがって、ユーザがコンテンツ閲覧時に印加するスクロール入力から生成されるスクロールログ情報は、各ユーザごとに異なるように形成されることがあり、スクロールログ情報を用いて各ユーザを区別することが可能である。
【0039】
具体的に、スクロールログ情報は、スクロール入力によって端末装置1にディスプレイ中であるコンテンツの表示領域を示す位置座標情報と、それぞれの表示領域が端末装置1にディスプレイされた時間を示す表示時間情報などを含むことができる。表示時間情報には、各表示領域に対する表示開始時点、表示終了時点、表示維持時間などが含まれてよい。
【0040】
一方、コンテンツが縦方向スクロールを支援する場合、図4に示すように、表示領域d1,d2の最上端座標値p1,p3及び最下端座標値p2,p4を位置座標情報として用いることができる。ここで、コンテンツの開始地点から終了地点まで縦方向の位置座標値はあらかじめ定められていてよく、これを用いてそれぞれの表示領域d1,d2の最上端座標値及び最下端座標値を設定することができる。実施例によっては、コンテンツaに含まれたピクセルのピクセル座標値を用いることも可能である。
【0041】
表示領域d1,d2は、スクロール入力によって連続して設定されてよく、実施例によっては、図5に示すように、スクロールが停止した状態で維持された表示維持時間が基準値以上のとき、端末装置1にディスプレイされる領域を有効表示領域d1,d2と設定することも可能である。すなわち、全体表示領域のうち有効表示領域だけをスクロールログ情報に含ませることができる。ここで、図5の横軸は、コンテンツの開始地点から終了地点までの位置座標値であり、縦軸は、各位置座標が端末装置1にディスプレイされた表示維持時間であり得る。
【0042】
さらに、スクロールログ情報には、コンテンツを示すコンテンツ識別情報と、表示領域内にディスプレイされたそれぞれのイメージを示す固有番号などがさらに含まれてもよい。ここで、コンテンツ識別情報は、各コンテンツを区別するためのコンテンツ固有情報と、当該コンテンツがシリーズ物である場合、シリーズ物に含まれるそれぞれの話数を示す話数情報などを含むものであってよい。また、コンテンツに含まれた全体イメージには、固有番号があらかじめ設定されていてよく、スクロールログ情報には、当該表示領域内に含まれたそれぞれのイメージに対応する固有番号が含まれてよい。
【0043】
保存部130は、スクロールログ情報を、端末装置1の識別情報又はサービスサーバー100に登録されたユーザアカウント別に集め、データベースを構築することができる。すなわち、ユーザがサービスサーバー100に会員加入してユーザアカウントが存在する場合には、各スクロールログ情報をユーザアカウント別に集めて保存することができる。
【0044】
一方、ユーザがサービスサーバー100に会員加入していないか、サービスサーバー100にログインしていない状態でコンテンツが提供されるなどの場合には、ユーザアカウントが存在しないか、ユーザアカウントを確認することが不可能であり得る。この場合、保存部130は、ユーザアカウントに替えて、端末装置1の識別情報別にスクロールログ情報を集めて保存することができる。各端末装置1は、IPアドレス、MACアドレス、IMSI情報などの識別情報を含んでおり、サービスサーバー100との通信時に識別情報をサービスサーバー100に提供することができる。したがって、保存部130は、ユーザアカウントに替えて、端末装置1の識別情報別にスクロールログ情報を保存することができる。
【0045】
さらに、保存部130は、スクロールログ情報を用いて、各ユーザがコンテンツ閲覧時に行うスクロール入力のパターンを分析することができる。コンテンツに対する無断複写を行うユーザは、各イメージが正確に示されるようにキャプチャー(capture)又は動画撮影することを目的とするため、スクロールを停止させる位置やスクロールを停止する時間間隔などが、一般ユーザのそれとは異なり得る。したがって、保存部130は、スクロール入力のパターン分析により、無断複写を行うユーザのスクロール入力パターンなどを抽出することができる。
【0046】
具体的に、保存部130は、無断複写本を生成したとされるユーザアカウント又は端末装置1から、無断複写本生成時のスクロールログ情報を収集することができる。その後、収集したスクロールログ情報をサンプル(sample)として用いて機械学習(machine learning)などを行うことができ、機械学習を用いて、無断複写本の生成時に行うスクロール入力に対応する無断複写パターンを抽出することができる。
【0047】
無断複写判別部140は、スクロールログ情報を無断複写パターンと比較し、コンテンツに対する無断複写の有無を判別することができる。すなわち、無断複写判別部140は、実時間又は事後的に、各ユーザの印加するスクロールログ情報を確認することができ、当該スクロールログ情報と無断複写パターンとの類似度を演算することができる。ここで、類似度が設定値以上であれば、ユーザが無断複写を行うと判断でき、この場合、無断複写判別部140は、端末装置1又はユーザアカウントに、無断複写行為に該当すると警告する警告メッセージを伝送することができる。実施例によっては、当該端末装置1又はユーザアカウントへのコンテンツの提供を中断することも可能である。
【0048】
一方、サービスサーバー100の管理者などは、オンライン上で流通されている無断複写本を収集でき、収集した無断複写本を無断複写判別部140に入力することができる。この場合、無断複写判別部140は、当該無断複写本を生成したユーザアカウント又は端末装置1を抽出して管理者に提供することができる。ここで、無断複写本は、コンテンツ提供部110から提供したコンテンツをキャプチャー又は動画撮影して生成したものであり得る。
【0049】
まず、コンテンツをキャプチャーして生成した無断複写本は、無断複写本内に複数のキャプチャーイメージが含まれてよく、無断複写判別部140は、登録されたコンテンツから各キャプチャーイメージに対応するキャプチャー位置を抽出することができる。ここで、キャプチャー位置は、コンテンツ上の位置座標情報で表示されてよく、実施例によっては、コンテンツのピクセル座標値で示すことも可能である。その後、無断複写判別部140は、キャプチャー位置とスクロールログ情報とを比較し、当該キャプチャー位置でスクロール移動を中断した端末装置1又はユーザアカウントを抽出することができる。
【0050】
このとき、無断複写判別部140は、全体キャプチャーイメージに対応するキャプチャー位置のうち、設定比率以上、スクロール移動を中断した位置が一致する端末装置1又はユーザアカウントを抽出することができる。1~2個のイメージは偶然に一致することがあるが、全体イメージのうち、設定比率(例えば、80~90%)以上のイメージにおいてキャプチャー位置とスクロール移動を中断した位置とが偶然に一致することは、確率上不可能に近いといえよう。したがって、無断複写判別部140は、無断複写本のキャプチャー位置とスクロール移動を中断した位置とが設定比率以上一致する端末装置1又はユーザアカウントを無断複写者と判別し抽出することができる。
【0051】
また、コンテンツの閲覧場面を動画などとして撮影して無断複写本を生成した場合には、まず、無断複写本に含まれたコンテンツの閲覧場面から、コンテンツのスクロールが基準値以上停止してディスプレイされた特定表示領域を抽出することができる。その後、各特定表示領域に対応するコンテンツ上のスクロール停止位置を抽出することができ、スクロール停止位置とスクロールログ情報とを比較し、当該スクロール停止位置でスクロール移動を中断した端末装置1又はユーザアカウントを抽出することができる。ここで、スクロール停止位置は、コンテンツ上の位置座標情報で表示されてよく、実施例によっては、コンテンツのピクセル座標値で示すことも可能である。このとき、無断複写判別部140は、全体動画のスクロール停止位置のうち、スクロール移動を中断した位置が設定比率以上一致する端末装置1又はユーザアカウントを抽出することができる。
【0052】
図6は、本発明の一実施例に係るコンテンツ無断複写探知方法を示すフローチャートである。
【0053】
図6を参照すると、本発明の一実施例に係るコンテンツ無断複写探知方法は、コンテンツ提供段階(S110)、スクロールログ情報生成段階(S120)、データベース構築段階(S130)、及び無断複写判別段階(S140)を含むことができる。ここで、各段階は、サービスサーバーによって行われてよい。
【0054】
以下、図6を参照して本発明の一実施例に係るコンテンツ無断複写探知方法を説明する。
【0055】
コンテンツ提供段階(S110)では、サービスサーバーが複数のイメージを含むコンテンツを端末装置に提供することができる。サービスサーバーは、種々のコンテンツを端末装置に提供でき、実施例によっては、ウェブトゥーンやウェブ小説などの複数のイメージを含むコンテンツを提供することができる。ここで、端末装置にはコンテンツの一部イメージだけが表示されてよく、ユーザは、全体コンテンツの内容を閲覧するために端末装置にスクロール入力を印加することができる。すなわち、コンテンツを上、下にスクロールし、コンテンツ内に含まれた各イメージを順次に確認する方式で閲覧を行うことができる。
【0056】
コンテンツ提供段階(S110)では、会員加入してユーザアカウントを生成したユーザにコンテンツを提供することができ、この場合、ログインしたユーザのユーザアカウントにより、当該コンテンツを閲覧したユーザを特定することができる。実施例によっては、サービスサーバーに会員加入していないか、ログインしていないユーザにコンテンツを提供することも可能であり、この場合、サービスサーバーに接続した端末装置の識別情報を用いて、当該コンテンツを閲覧した端末装置を特定することができる。例えば、サービスサーバーに接続した端末装置から、IPアドレス(Internet Protocol Address)、MACアドレス(Media Access Control Address)、IMSI(International Mobile Station Identity)情報などの識別情報を収集することができ、これを用いて各端末装置を区別することができる。
【0057】
スクロールログ情報生成段階(S120)では、サービスサーバーが、コンテンツの閲覧時にユーザが端末装置に印加するスクロール入力を収集し、スクロール入力からスクロールログ情報を生成することができる。
【0058】
ここで、コンテンツ内に複数のイメージを含む場合、それぞれのイメージを確認するためにスクロールを停止させる位置はユーザごとに異なり得る。すなわち、それぞれのイメージごとにスクロールを停止した位置を比較し、コンテンツを閲覧した各ユーザを区別することが可能である。したがって、ユーザがコンテンツ閲覧時に印加するスクロール入力から生成されるスクロールログ情報を用いて各ユーザを区別することができる。
【0059】
具体的に、スクロールログ情報は、スクロール入力によって端末装置にディスプレイ中であるコンテンツの表示領域を示す位置座標情報と、各表示領域が端末装置にディスプレイされた時間を示す表示時間情報などを含むことができる。表示時間情報には各表示領域に対する表示開始時点、表示終了時点、表示維持時間などが含まれてよい。
【0060】
コンテンツが縦方向スクロールを支援する場合、表示領域の最上端座標値及び最下端座標値を位置座標情報として用いることができる。ここで、コンテンツの開始地点から終了地点まで縦方向の位置座標値はあらかじめ定められていてよく、これを用いて各表示領域の最上端座標値及び最下端座標値を設定することができる。一方、実施例によっては、複数の表示領域のうち、表示維持時間が基準値以上である表示領域を有効表示領域として設定してもよく、スクロールログ情報には、有効表示領域に対応する位置座標情報及び表示時間情報を含ませることができる。
【0061】
さらに、スクロールログ情報には、コンテンツを示すコンテンツ識別情報と、表示領域内にディスプレイされた各イメージを示す固有番号などがさらに含まれてよい。ここで、コンテンツ識別情報は、各コンテンツを区別するためのコンテンツ固有情報と、当該コンテンツがシリーズ物である場合、シリーズ物に含まれるそれぞれの話数を示す話数情報などを含むことができる。また、コンテンツに含まれた全体イメージには固有番号があらかじめ設定されていてよく、スクロールログ情報には、当該表示領域内に含まれた各イメージに対応する固有番号が含まれてよい。
【0062】
データベース構築段階(S130)では、サービスサーバーが、スクロールログ情報を、端末装置の識別情報又はサービスサーバーに登録されたユーザアカウント別に集め、データベースを構築することができる。
【0063】
すなわち、ユーザがサービスサーバーに会員加入してユーザアカウントが存在する場合には、各スクロールログ情報をユーザアカウント別に集めて保存することができる。一方、ユーザがサービスサーバーに会員加入していないか、サービスサーバーにログインしていない状態でコンテンツが提供されるなどの場合には、端末装置の識別情報別にスクロールログ情報を集めて保存することができる。各端末装置は、IPアドレス、MACアドレス、IMSI情報などの識別情報を含んでおり、サービスサーバーとの通信時に、識別情報をサービスサーバーに提供することができる。したがって、サービスサーバーは、ユーザアカウントに替えて、端末装置の識別情報別にスクロールログ情報を保存することができる。
【0064】
さらに、サービスサーバーは、機械学習(Machine Learning)を用いてスクロールログ情報を学習し、各ユーザがコンテンツ閲覧時に行うスクロール入力のパターンを分析することができる。例えば、シリーズ物であるコンテンツの場合、スクロール入力のパターンに基づき、最新話が公開される度に直ちに閲覧するユーザと、一定数の話が公開された後に一度で閲覧するユーザとを区別し、それらに対する性向を分析することができる。また、ウェブトゥーンなどのコンテンツに、動画などの特殊効果を有するカットを含む場合、当該カットにおける表示維持時間などを比較し、ユーザの集中度などを分析することが可能である。
【0065】
その他にも、コンテンツの無断複写を行うユーザは、各イメージが正確に示されるようにキャプチャー(capture)又は動画撮影することを目的とするため、スクロールを停止させる位置やスクロールを停止する時間間隔などが、一般ユーザのそれとは異なり得る。したがって、サービスサーバーは、スクロール入力のパターン分析により、無断複写を行うユーザのスクロール入力パターンなどを抽出することが可能である。
【0066】
具体的に、サービスサーバーは、無断複写本を生成したとされるユーザアカウント又は端末装置から、無断複写本生成時のスクロールログ情報を収集でき、収集したスクロールログ情報をサンプル(sample)として用いて機械学習(machine learning)などを行うことができる。その後、機械学習により、無断複写本生成時に行うスクロール入力に対応する無断複写パターンを抽出することができる。
【0067】
無断複写判別段階(S140)では、サービスサーバーが、スクロールログ情報を無断複写パターンと比較し、コンテンツに対する無断複写の有無を判別することができる。すなわち、サービスサーバーは、実時間又は事後的に、各ユーザの印加するスクロールログ情報を確認することができ、当該スクロールログ情報と無断複写パターン間の類似度を演算することができる。ここで、類似度が設定値以上であれば、ユーザが無断複写を行っていると判断でき、この場合、端末装置又はユーザアカウントに、無断複写行為に該当すると警告する警告メッセージを伝送することができる。実施例によっては、当該端末装置又はユーザアカウントへのコンテンツの提供を中断することも可能である。
【0068】
図7は、本発明の他の実施例に係るコンテンツ無断複写探知方法を示すフローチャートである。
【0069】
図7を参照すると、サービスサーバーは、複数のイメージを含むコンテンツを端末装置に提供でき(S210)、コンテンツの閲覧時にユーザが端末装置に印加するスクロール入力を収集し、スクロール入力からスクロールログ情報を生成することができる(S220)。サービスサーバーは、生成した各スクロールログ情報を、端末装置の識別情報又はサービスサーバーに登録されたユーザアカウント別に集めてデータベースを構築することができる(S230)。
【0070】
その後、サービスサーバーの管理者などは、オンライン上で流通されている無断複写本を収集でき、収集した無断複写本をサービスサーバーに入力することができる。すなわち、サービスサーバーは、コンテンツをキャプチャー(capture)又は動画撮影して生成した無断複写本を受信することができ、無断複写本に対応するスクロールログ情報を検索し、無断複写本を生成した端末装置又はユーザアカウントを抽出することができる(S240)。
【0071】
具体的に、図8(a)を参照すると、サービスサーバーは、無断複写本に含まれた複数のキャプチャーイメージを抽出でき(S241)、登録されたコンテンツから、それぞれのキャプチャーイメージに対応するキャプチャー位置を抽出することができる(S242)。その後、キャプチャー位置とスクロールログ情報とを比較し、当該キャプチャー位置でスクロール移動を中断した端末装置又はユーザアカウントを抽出することができる(S243)。この時、サービスサーバーは、全体キャプチャーイメージに対応するキャプチャー位置のうち、スクロール移動を中断した位置が設定比率以上一致する端末装置又はユーザアカウントを抽出することができる。すなわち、全体イメージのうち、80~90%以上のキャプチャー位置とスクロール中断位置とが一致する場合が偶然であるとは考えられず、当該端末装置又はユーザアカウントを無断複写者と判別できる。
【0072】
実施例によっては、コンテンツの閲覧場面を動画などとして撮影して無断複写本を生成することも可能である。この場合、図8(b)に示すように、まず、無断複写本に含まれたコンテンツの閲覧場面から、コンテンツのスクロールが基準値以上停止してディスプレイされた特定表示領域を抽出することができる(S244)。その後、それぞれの特定表示領域に対応するコンテンツ上のスクロール停止位置を抽出でき(S245)、スクロール停止位置とスクロールログ情報とを比較し、当該スクロール停止位置でスクロール移動を中断した端末装置又はユーザアカウントを抽出することができる(S246)。ここで、スクロール停止位置は、コンテンツ上の位置座標情報で表示されてよく、実施例によっては、コンテンツのピクセル座標値で示すことも可能である。このとき、サービスサーバーは、全体動画のスクロール停止位置のうち、スクロール移動を中断した位置が設定比率以上一致する端末装置又はユーザアカウントを抽出することができる。
【0073】
前述した本発明は、プログラムの記録された媒体にコンピュータ可読コードとして具現することが可能である。コンピュータ可読媒体は、コンピュータで実行可能なプログラムを継続保存するか、実行又はダウンロードのために臨時保存するものであってよい。また、媒体は、単一又は数個のハードウェアが結合した形態の様々な記録手段又は保存手段であり得るが、あるコンピュータシステムに直接接続される媒体に限定されず、ネットワーク上に分散して存在するものであってもよい。媒体の例示は、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM及びDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical medium)、及びROM、RAM、フラッシュメモリーなどを含め、プログラム命令語が保存されるように構成されたものであってよい。また、他の媒体の例示として、アプリケーションを流通するアプリケーションストアやその他様々なソフトウェアを供給又は流通するサイト、サーバーなどで管理する記録媒体又は保存媒体も挙げることができる。したがって、上述の詳細な説明はいずれの面においても制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されるべきである。本発明の範囲は、添付する請求項の合理的解析によって決定されるべきであり、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。
【0074】
本発明は、前述の実施例及び添付の図面によって限定されるものでない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で、本発明に係る構成要素を置換、変形及び変更できるということは明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8