(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-24
(45)【発行日】2023-06-01
(54)【発明の名称】多重入出力アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
H01Q 23/00 20060101AFI20230525BHJP
H01Q 21/06 20060101ALI20230525BHJP
H01Q 1/24 20060101ALI20230525BHJP
H01Q 1/38 20060101ALI20230525BHJP
H04B 1/38 20150101ALI20230525BHJP
【FI】
H01Q23/00
H01Q21/06
H01Q1/24 Z
H01Q1/38
H04B1/38
(21)【出願番号】P 2022003030
(22)【出願日】2022-01-12
(62)【分割の表示】P 2020555219の分割
【原出願日】2019-04-11
【審査請求日】2022-01-12
(31)【優先権主張番号】10-2018-0041987
(32)【優先日】2018-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0042379
(32)【優先日】2019-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン ウー ヨー
(72)【発明者】
【氏名】ミン シク パク
(72)【発明者】
【氏名】ジン ソー ヨ
【審査官】佐々木 洋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0019769(US,A1)
【文献】特開2017-118455(JP,A)
【文献】特開平09-167917(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0156240(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01P 1/00-11/00
H01Q 1/00-25/04
H04B 1/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に複数のアンテナ素子が配列されたアンテナ基板と、
前面に電気的駆動によって発熱する複数の第1発熱素子が備えられた
送受信モジュール基板と、
前記アンテナ基板のアンテナ素子および前記送受信モジュール基板の前記第1発熱素子を信号連結する複数のRFエアラインと、
前記複数の第1発熱素子の熱を放熱させるための前方放熱部と、
前記複数のRFエアラインの前後方向長さを前記前方放熱部の前後方向長さよりも長くなるよう設けることで、前記アンテナ基板の後面と前記送受信モジュール基板の前面との間に形成された離隔空間とを備え、
前記複数の第1発熱素子
の熱は
、前記前方放熱部および前記離隔空間
の四方から吹き込まれる風により放熱される、多重入出力アンテナ装置。
【請求項2】
前記前方放熱部は、
前記送受信モジュール基板の前面が密着するように配置され、前方に複数のメイン放熱フィンが突出して備えられた前方放熱本体と、
前記前方放熱本体を貫通するように配置され、一端部が前記送受信モジュール基板の前記第1発熱素子の少なくとも一部と密着し、他端部に前記第1発熱素子から伝導された熱を外部に放熱させる複数のサブ放熱フィンが備えられた複数の前方単位放熱体とを含む、請求項
1に記載の多重入出力アンテナ装置。
【請求項3】
前記複数の前方単位放熱体は、前記複数のサブ放熱フィンが前記離隔空間に露出する、請求項
2に記載の多重入出力アンテナ装置。
【請求項4】
前記複数の前方単位放熱体は、
前記第1発熱素子のいずれか1つに接触するように前記前方放熱本体に結合させる結合部と、
前記結合部を介して伝導された熱を前記離隔空間に伝達させる伝導部と、
前記伝導部の外周に積層式で離隔具備された前記複数のサブ放熱フィンとを含む、請求項
2に記載の多重入出力アンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多重入出力アンテナ装置(MULTI INPUT AND MULTI OUTPUT ANTENNA APPARATUS)に関し、より詳しくは、無線通信用多重入出力アンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術、例えば、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術は、複数のアンテナを用いてデータ伝送容量を画期的に増加させる技術であって、送信機ではそれぞれの送信アンテナを介して互いに異なるデータを伝送し、受信機では適切な信号処理により送信データを区分するSpatial multiplexing手法である。
【0003】
したがって、送受信アンテナの個数を同時に増加させることによりチャネル容量が増加してより多くのデータを伝送可能にする。例えば、アンテナ数を10個に増加させると、現在の単一アンテナシステムに比べて同じ周波数帯域を用いて約10倍のチャネル容量を確保する。
【0004】
4G LTE-advancedでは8個のアンテナまで用いており、現在、pre-5G段階で64または128個のアンテナを装着した製品が開発されており、5Gでははるかに多い数のアンテナを有する基地局装備が用いられると予想され、これをMassive MIMO技術という。現在のCell運営が2-Dimensionであるのに対し、Massive MIMO技術が導入されると3D-Beamformingが可能になるので、FD-MIMO(Full Dimension)とも呼ぶ。
【0005】
Massive MIMO技術では、ANTの数字が増えるにつれ、これによるtransmitterとFilterの数字も一緒に増加する。それにも、設置場所のリース費用や空間的な制約によって、RF部品(Antenna/Filter/Power Amplifier/Transceiver etc.)を小さくて軽く、安価に作ることが、Massive MIMOはCoverage拡張のためには高出力が必要になるが、このような高出力による消耗電力と発熱量は重量およびサイズを減少させるのに否定的な要因として作用する。
【0006】
特に、RF素子とデジタル素子が実現されたモジュールが積層構造で結合されたMIMOアンテナを限られた空間に設ける時、設置容易性や空間活用性を極大化するためにMIMOアンテナを構成する複数のレイヤに対するコンパクト化および小型化設計の必要性が浮上し、この場合、複数のレイヤに実装された通信部品で発生する熱に対する新たな放熱構造に関する設計が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、高出力を実現することができ、放熱特性に優れた多重入出力アンテナ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための、本発明の一実施例による多重入出力アンテナ装置は、前面に複数のアンテナ素子が配列されたアンテナ基板と、前面に電気的駆動によって発熱する複数の第1発熱素子が備えられ、前記アンテナ基板に対して離隔空間を有するように配置された送受信モジュール基板とを含み、前記複数の第1発熱素子から発熱した熱は前記送受信モジュール基板の前方の前記離隔空間に放熱される。
【0009】
好ましい実施形態に係る多重入出力アンテナ層の送受信モジュール基板では、後面に電気的駆動によって発熱する複数の第2発熱素子が備えられ、アンテナ基板に対して離隔空間を有するように配置されている。前記複数の第2発熱素子から発熱した熱は前記送受信モジュール基板の後方に放熱される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、発熱量が多い発熱素子を選択的に集中して外部により効率的な放熱性能を有するように放熱できる効果を有することはもちろん、製品を小型化することにより、5G多重入出力アンテナ装置の追加設置が容易であるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施例による多重入出力アンテナ装置の前方部を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例による多重入出力アンテナ装置の後方部を示す斜視図である。
【
図3】
図1の多重入出力アンテナ装置の前方部の分解斜視図である。
【
図4】
図2の多重入出力アンテナ装置の後方部の分解斜視図である。
【
図5A】本発明による多重入出力アンテナ装置の構成のうち一側放熱部および他側放熱部を示す前方部の分解斜視図である。
【
図5B】本発明による多重入出力アンテナ装置の構成のうち一側放熱部および他側放熱部を示す後方部の分解斜視図である。
【
図6】本発明による多重入出力アンテナ装置の前方および後方への放熱の様子を説明するための多様な部位の断面を示す図である。
【
図7】本発明による多重入出力アンテナ装置の前方および後方への放熱の様子を説明するための多様な部位の断面を示す図である。
【
図8】本発明による多重入出力アンテナ装置の前方および後方への放熱の様子を説明するための多様な部位の断面を示す図である。
【
図9A】本発明による多重入出力アンテナ装置の構成のうちBB boardおよびその放熱構造を示す前方部の分解斜視図である。
【
図9B】本発明による多重入出力アンテナ装置の構成のうちBB boardおよびその放熱構造を示す後方部の分解斜視図である。
【
図10】
図9Aの結合された状態におけるD-D線に沿った断面図およびその部分拡大図である。
【
図11】
図1の構成のうち取付ブラケットの結合の様子を示す分解斜視図である。
【
図12A】取付ブラケットの構成のうち水平回動ブラケットと上下回動ブラケットによるロテーティングおよびティルティングの様子を示す平面図である。
【
図12B】取付ブラケットの構成のうち水平回動ブラケットと上下回動ブラケットによるロテーティングおよびティルティングの様子を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の多重入出力アンテナ装置の一実施例を、添付した図面を参照して詳しく説明する。
【0013】
図1および
図2は、本発明の一実施例による多重入出力アンテナ装置の前方部および後方部を示す斜視図であり、
図3および
図4は、
図1および
図2のアンテナ装置の前方部の分解斜視図および後方部の分解斜視図である。
【0014】
本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例は、図示しない電源供給モジュールから電源が供給され、内蔵された無線送受信モジュールを介して外部端末または基地局と無線通信することができる。本発明の一実施例によるアンテナ装置1は、MIMO(Multi Input Multi Output)無線通信アンテナシステムに関連する。
【0015】
より詳しくは、本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例は、前面に複数のアンテナ素子13が配列されたアンテナ基板11と、前面に電気的駆動によって発熱する複数の第1発熱素子、および後面に電気的駆動によって発熱する複数の第2発熱素子が備えられ、アンテナ基板11に対して離隔空間を有するように配置された送受信モジュール基板110とを含む。
【0016】
以下、本発明を理解するにあたり混線を防止するために、後述するアンテナ取付支柱が備えられた方向は「後方」と定義し、逆に後述するレドーム5が備えられた方向を「前方」と定義し、アンテナ取付支柱に、実質的に本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例が固定されたと仮定して各方向を定義して説明する。ただし、これは説明の便宜および理解の混線を防止するためのものに過ぎず、これによって本発明の権利範囲が制限されてはならない。
【0017】
アンテナ基板11は、
図1~
図4に示すように、アンテナハウジング10の内部に収容されるが、アンテナ基板11に収容されたアンテナ素子13が前方に露出して収容配置される。アンテナ基板11に実装される通信部品は、前記複数のアンテナ素子13だけでなく、マルチバンドフィルタ(Multi-Band Filter:MBF)も実装できる。
【0018】
アンテナ基板11の前方部には、レドーム5がカバーリングするように配置される。このようなレドーム5は、アンテナ素子13からまたはアンテナ素子13に伝播される無線信号が透過する材質からなり、例えば、電気絶縁性プラスチックからなってもよい。
【0019】
本発明の一実施例による多重入出力アンテナ装置1では、レドーム5が最前方に備えられると定義して説明する。
【0020】
一方、レドーム5とアンテナハウジング10のサイズはほぼ同一に形成されるが、アンテナハウジング10に収容されるアンテナ基板11に対比される比率で形成される。好ましくは、本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例では、5Gにおいて追加的に後述するアンテナ取付支柱に設けられる時、上下の長さによる予め設置された、または追って設置されるべき他のアンテナ装置1との設置干渉が減少するように、アンテナ基板11は、上下幅の長さより左右幅の長さがより大きい長方形に形成される。
【0021】
図1~
図4に示すように、本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例は、アンテナアセンブリがRF素子とデジタル素子が実現されたモジュールがそれぞれ積層構造で結合された形態を取る。例示されたアンテナアセンブリの主要モジュールは、3つのレイヤ(Layer)に区分される。
【0022】
第1レイヤである前記アンテナ基板11には、キャリブレーションネットワークが実現された印刷回路基板(Printed Circuit Board:PCB)として、前面に複数のアンテナ素子13が配置され、後面に複数のマルチバンドフィルタ(Multi-Band Filter:MBF)が実装される。
【0023】
一方、第2レイヤである送受信モジュール基板110は、第1レイヤとの間に上述した所定の離隔空間を有するように信号結合される。送受信モジュール基板110の前面には、上述した複数のアンテナ素子13と信号連結された複数のRFIC125が実装される。ここで、複数のRFIC125を含む複数の通信部品は、電気的に作動する時、所定の熱を発生させる発熱素子であって、ここでは「複数の第1発熱素子」と定義することができる。
【0024】
同時に、送受信モジュール基板110の後面には、アナログ/デジタル変換器から変換されたデジタル信号を受けて、基底帯域信号に変換するなどのデジタル信号処理動作を行う複数のFPGA115が実装される。また、送受信モジュール基板110の後面には、パワー増幅器(Power Amplifier:PA)などのアナログプロセッシング回路が実現され、アナログプロセッシング回路に含まれた各パワー増幅器は、上述したMBFとRFインターフェースを介して電気的に連結される。そして、送受信モジュール基板110の後面には、デジタルプロセッシング回路が実現され、パワーサプライユニット(PSU)が実装される。デジタルプロセッシング回路は、基地局BBU(Base Band Unit)から受信されるデジタル信号をアナログRF信号に変換し、アンテナから受信されるアナログRF信号をデジタル信号に変換して基地局BBUに伝送する機能を行う。
【0025】
ここで、複数のFPGA115およびパワーサプライユニットは、上記の複数の第1発熱素子と同じく、電気的に作動する時、所定の熱を発生させる発熱素子であって、以下、「複数の第2発熱素子」と定義することができる。
【0026】
本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例では、アンテナ基板11の全体形状において上下幅を減少させるように設計することで、5Gにおける追加的なアンテナ装置1の設置を容易にする利点を提供する。
【0027】
また、本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例では、送受信モジュール基板110に集積された各種通信部品を、放熱が容易となるように、送受信モジュール基板110の前面および後面に分散配置するが、送受信モジュール基板110の前面に備えられた第1発熱素子から発熱した熱は送受信モジュール基板110の前方に放熱させ、送受信モジュール基板110の後面に備えられた第2発熱素子から発熱した熱は送受信モジュール基板110の後方に放熱させるように構成される。
【0028】
特に、送受信モジュール基板110の前面の第1発熱素子から発熱した熱をその前方部に配置されたアンテナ素子13との影響を最小化できるように、アンテナ基板11と送受信モジュール基板110は、上述のように所定の離隔空間を有するように配置し、前記離隔空間に第1発熱素子から発熱した熱を放熱させることができる。
【0029】
図5Aおよび
図5Bは、本発明による多重入出力アンテナ装置の構成のうち一側放熱部および他側放熱部を示す前方部の分解斜視図および後方部の分解斜視図であり、
図6は、
図1のA-A線に沿った断面図であり、
図7は、
図1のB-B線に沿った断面図であり、
図8は、
図1のC-C線に沿った断面図である。
【0030】
本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例は、
図5Aおよび
図5Bに示すように、アンテナ基板11と送受信モジュール基板110は、離隔空間に配置された前方放熱部20によって区画できる。ここで、前方放熱部20は、金属材質で備えられる。このように前方放熱部20が金属材質で備えられる場合、送受信モジュール基板110に備えられた複数の通信部品と、前方のアンテナ基板11に配置された複数のアンテナ素子13との間の電波からの影響を最小化することができる。
【0031】
一方、本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例は、
図5Aおよび
図5Bに示すように、送受信モジュール基板110の外側には、後方放熱部30がカバーリングするように配置される。したがって、送受信モジュール基板110は、前面側に備えられた第1発熱素子と接触するように前方放熱部20が配置され、後面側に備えられた第2発熱素子と接触するように後方放熱部30が配置される。
【0032】
ここで、前方放熱部20は、離隔空間に配置される。このように、前方放熱部20は、離隔空間に配置されることにより、アンテナ基板11と送受信モジュール基板110との間の離隔した空間である離隔空間そのものを満たすように備えられる。しかし、離隔空間のすべてを満たすことは、実質的に前方放熱部20の放熱に関与できる外部空気の流入を遮断して放熱性能が低下しうるので、前方放熱部20の前端とアンテナ基板11が収容されたアンテナハウジング10との間がある程度離隔するように備えられることが好ましい。
【0033】
後方放熱部30は、送受信モジュール基板110を中心に上述した離隔空間に対向する外側空間に配置される。すなわち、後方放熱部30は、送受信モジュール基板110の他面を完全にカバーリングするように配置される。
【0034】
前方放熱部20は、
図5Aおよび
図7に示すように、送受信モジュール基板110の前面が密着するように配置され、前方に複数のメイン放熱フィン23が突出して備えられた前方放熱本体21と、前方放熱本体21を貫通するように配置され、一端部が送受信モジュール基板110の第1発熱素子の少なくとも一部と密着し、他端部に第1発熱素子から伝導された熱を外部に放熱させる複数のサブ放熱フィン43が備えられた複数の前方単位放熱体40とを含むことができる。
【0035】
以下、後述する後方放熱部30の各構成との区別のために、前方放熱本体21に備えられた「メイン放熱フィン」は、「前方メイン放熱フィン23」と区分して称し、前方単位放熱体40に備えられた「サブ放熱フィン」は、「前方サブ放熱フィン43」と区分して称する。
【0036】
複数の前方メイン放熱フィン23は、第1発熱素子から前方放熱本体21に伝達された熱を、流入する外部空気と熱交換して放熱させる役割をする。したがって、前方放熱本体21は、熱伝導が容易な金属材質で備えられるとともに、複数の前方メイン放熱フィン23も、熱伝導が容易な金属材質で備えられる。
【0037】
ここでの複数の前方メイン放熱フィン23は、前方放熱本体21の前面に形成され、例えば、前方放熱本体21と一体に成形される。しかし、本発明はこれに限定されず、複数の前方メイン放熱フィン23は、別の部材として作製され、前方放熱本体21の前面上に熱伝導性接着剤で接着されるか、またはボルトのような別の締結部材で固定されてもよい。
【0038】
一方、複数の前方単位放熱体40は、複数の第1発熱素子、特に後述のように、複数のアンテナ素子13と信号連結されたRFIC125から発熱する前方放熱本体21とは別個に、上述した離隔空間に放熱させる役割をする。
【0039】
本発明の一実施例による多重入出力アンテナ装置1は、特に、第1発熱素子の中で発熱量が多い通信部品のうちRFIC125から発熱した熱を個別的に放熱させる構造を採用する。これによって、前方放熱本体21の放熱性能とは関係なく、複数のRFIC125から発熱した熱をより迅速に放熱することができる。
【0040】
一方、前方放熱本体21の前面に形成された複数の前方メイン放熱フィン23は、上側に向かって傾斜して配置される。すなわち、
図5Aおよび
図5Bの図面上、本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例は上下方向に配置されるが、離隔空間に外部空気が容易に流入するように、複数の前方メイン放熱フィン23は、上下方向への空気流路を有するように形成されることが好まれる。さらに、本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例は、前記離隔空間への外部空気の流入量がさらに増加するように複数の前方メイン放熱フィン23が上向き傾斜して配置されて、前方放熱本体21の下側だけでなく、側部からも外部空気の流入が容易である。
【0041】
このような複数の前方メイン放熱フィン23は、図面上、左側から前方放熱本体21の上下中心線に向かって上向き傾斜して配置された左側放熱フィン部と、右側から前方放熱本体21の上下中心線に向かって上向き傾斜して配置された右側放熱フィン部とを含むことができる。
【0042】
すなわち、複数の前方メイン放熱フィン23は、左側放熱フィン部および右側放熱フィン部の2グループに形成されるが、前方放熱本体21の左側部からは左側放熱フィン部を介して外部空気が流入して流動するが、前方放熱本体21の前面中間方向に上向き流動し、前方放熱本体21の右側部からは右側放熱フィン部を介して外部空気が流入して流動するが、前方放熱本体21の前面中間方向に上向き流動する。
【0043】
ここで、前方放熱本体21の前面中間方向に集まった両側の熱交換空気は、左側放熱フィン部および右側放熱フィン部の間空間である上側に吐出できる。
【0044】
一方、複数の前方単位放熱体40は、
図7に示すように、一端部は、前方放熱本体21に固定され、他端部は、アンテナ基板11が収容されたアンテナハウジング10の後面に固定される。
【0045】
より詳しくは、複数の前方単位放熱体40は、前記一端部として第1発熱素子のいずれか1つに接触するように前方放熱本体21に結合させる結合部41と、結合部41を介して伝導された熱を離隔空間に伝達させる伝導部42と、伝導部42の外周に積層式で離隔具備された複数のサブ放熱フィン43とを含むことができる。伝導部42の先端は、前記他端部としてアンテナハウジング10の後面に固定される。
【0046】
一方、複数の前方サブ放熱フィン43は、放熱面積がすべて同一に形成される。これは、複数の前方サブ放熱フィン43の放熱面積が異なると、一部の前方サブ放熱フィン43が複数の前方メイン放熱フィン23を覆うか、オーバーラップされるように配置されることが可能なため、放熱性能の増加値が大きくないからである。
【0047】
同時に、複数の前方単位放熱体40は、複数の前方サブ放熱フィン43が離隔空間に露出できる。すなわち、複数の前方単位放熱体40の前後の長さは、前方放熱本体21に一端部が結合されるが、他端部が前方放熱本体21に形成された前記複数の前方メイン放熱フィン23より離隔空間にさらに突出する大きさに形成される。このように、複数の前方単位放熱体40は、その一部が複数の前方メイン放熱フィン23の端部分とアンテナハウジング10との間の離隔空間に露出することで、より迅速な放熱が行われる。
【0048】
前方放熱本体21には、上述した複数の前方単位放熱体40の結合部41が結合される結合ホール(図示せず)が形成される。複数の前方単位放熱体40の結合部41は、前方放熱本体21の結合ホール37を貫通して第1発熱素子の少なくともいずれか1つの発熱面に密着して配置される。この時、結合部41は、結合ホールにねじ締結方式で結合できる。
【0049】
しかし、前方放熱本体21に対する前方単位放熱体40の結合方式がねじ締結方式によって限定されるものではない。すなわち、複数の前方単位放熱体40は、第1発熱素子の発熱面に密着して結合される限度で、図示しないものの、複数の前方単位放熱体40の結合部41の外周面に雄ねじ山が形成され、前方放熱本体21の結合ホール37の内周面に雌ねじ山が形成されて、単純な回転結合方式による結合も可能であることは当然というべきである。
【0050】
図9Aおよび
図9Bは、本発明による多重入出力アンテナ装置の構成のうちBB boardおよびその放熱構造を示す前方部および後方部の分解斜視図であり、
図10は、
図9Aの結合された状態におけるD-D線に沿った断面図およびその部分拡大図である。
【0051】
本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例は、
図5Aおよび
図5Bに示すように、送受信モジュール基板110の後面は、後方放熱部30によってカバーリングできる。すなわち、後方放熱部30は、送受信モジュール基板110の後面を遮蔽することにより、外部の汚染物質などから送受信モジュール基板110を保護する役割をする。
【0052】
ここで、後方放熱部30は、熱伝導性に優れた金属材質で備えられる。ただし、熱伝導性に優れた材質であればいかなる材質で備えられても構わないが、後方放熱部30の材質がこれに限定されるものではない。
【0053】
送受信モジュール基板110は、上述のように、前面側に備えられた第1発熱素子から発熱した熱は前方放熱部20によって離隔空間に放熱され、後面側に備えられた第2発熱素子から発熱した熱は後方放熱部30によって外側空間に放熱されるように備えられる。
【0054】
後方放熱部30は、
図5Bおよび
図8に示すように、送受信モジュール基板110の後面が密着するように配置され、後方に複数のメイン放熱フィン(以下、前方放熱部20の「前方メイン放熱フィン」との区分のために「後方メイン放熱フィン33」と称する)が突出して備えられた後方放熱本体31と、後方放熱本体31を貫通するように配置され、一端部が送受信モジュール基板110の第2発熱素子の少なくとも一部と密着し、他端部に第2発熱素子から伝導された熱を外部に放熱させる複数のサブ放熱フィン(以下、前方放熱部20の「前方サブ放熱フィン43」との区分のために「後方サブ放熱フィン53」と称する)が備えられた複数の後方単位放熱体50とを含むことができる。
【0055】
複数の後方メイン放熱フィン33は、第2発熱素子から後方放熱本体31に伝達された熱を外部空気と熱交換して放熱させる役割をする。したがって、前方放熱本体21と同じく、後方放熱本体31は、熱伝導が容易な金属材質で備えられると同時に、複数の後方メイン放熱フィン33も、熱伝導が容易な金属材質で備えられる。
【0056】
ここでの複数の後方メイン放熱フィン33は、後方放熱本体31の後面に形成され、例えば、後方放熱本体31と一体に成形できることはもちろん、複数の後方メイン放熱フィン33は、別の部材として作製され、後方放熱本体31の後面上に熱伝導性接着剤で接着されるか、またはボルトのような別の締結部材で固定されてもよい。
【0057】
一方、複数の後方単位放熱体50は、複数の第2発熱素子、特に後述のように、後方放熱本体31とは別個に、複数の第2発熱素子から発熱した熱を外側空間に放熱させる役割をする。
【0058】
特に、本発明の一実施例による多重入出力アンテナ装置1は、特に、第2発熱素子の中で発熱量が多い通信部品のうち複数のFPGA115から発熱した熱を個別的に放熱させる構造を採用する。ここで、複数のFPGA115は、アナログ/デジタル変換器から変換されたデジタル信号を受けて、基底帯域信号に変換するなどのデジタル信号処理動作を行う部品である。これによって、後方放熱本体31の放熱性能とは関係なく、発熱量が比較的多いFPGA115から発熱した熱をより迅速に放熱することができる。
【0059】
一方、後方放熱本体31の後面に形成された複数の後方メイン放熱フィン33は、複数の前方メイン放熱フィン23と同じく、上側に向かって傾斜して配置される。また、本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例は、複数の後方メイン放熱フィン33は、前記複数の後方メイン放熱フィン33の内部への外部空気の流入量がさらに増加するように上向き傾斜して配置される。したがって、後方放熱本体31の下側だけでなく、側部からも外部空気の流入が容易である利点を有する。
【0060】
このような複数の後方メイン放熱フィン33は、
図5Bの図面上、左側から後方放熱本体31の上下中心線に向かって上向き傾斜して配置された左側放熱フィン部34と、右側から後方放熱本体31の上下中心線に向かって上向き傾斜して配置された右側放熱フィン部35とを含むことができる。
【0061】
すなわち、複数の後方メイン放熱フィン33は、左側放熱フィン部34および右側放熱フィン部35の2グループに形成されるが、後方放熱本体31の左側部からは左側放熱フィン部34を介して外部空気が流入して流動するが、後方放熱本体31の前面中間方向に上向き流動し、後方放熱本体31の右側部からは右側放熱フィン部35を介して外部空気が流入して流動するが、後方放熱本体31の前面中間方向に上向き流動する。
【0062】
ここで、後方放熱本体31の前面中間方向に集まった両側の熱交換空気は、左側放熱フィン部34および右側放熱フィン部35が相互接する地点である、後述する放熱排気リブ36から外側空間に吐出できる。
【0063】
一方、複数の後方単位放熱体50は、
図5Bおよび
図8に示すように、一端部は、後方放熱本体31に固定され、他端部は、後述するアンテナ取付ブラケットと結合される。
【0064】
より詳しくは、複数の後方単位放熱体50は、前記一端部として第2発熱素子のいずれか1つに接触するように後方放熱本体31の後面に結合させる結合部51と、結合部51を介して伝導された熱を外側空間に伝達させる伝導部52と、伝導部52の外周に積層式で離隔具備された複数の後方サブ放熱フィン53とを含むことができる。伝導部52の先端は、前記他端部としてアンテナ取付ブラケットに固定される。
【0065】
一方、複数の後方サブ放熱フィン53は、その放熱面積が外部空間へいくほど次第に減少するように形成される。これは、後方放熱本体31、すなわち第2発熱素子から近い後方サブ放熱フィン53の面積を、さらに遠距離に備えられた後方サブ放熱フィン53の面積よりも大きく設計することで、より迅速に第2発熱素子から伝導された熱を放熱させるためである。
【0066】
同時に、複数の後方単位放熱体50は、後方放熱本体31に形成された前記複数の後方メイン放熱フィン33より外側空間にさらに突出する大きさに形成される。これは、後方メイン放熱フィン33によって後述するアンテナ取付ブラケットとの結合時に設置干渉が発生するのを防止するためである。
【0067】
後方放熱本体31には、上述した複数の後方単位放熱体50の結合部51が結合される結合ホール37が形成される。複数の後方単位放熱体50の結合部51は、後方放熱本体31の結合ホール37を貫通して第2発熱素子の少なくともいずれか1つの発熱面に密着して配置される。この時、結合部51は、結合ホール37にねじ締結方式で結合できる。
【0068】
一方、本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例において、送受信モジュール基板110は、
図9A~
図10に示すように、複数の第2発熱素子の一部が実装され、後方放熱部30の左側部位に上下方向に長く配置された第1送受信基板111と、複数の第2発熱素子の一部が実装され、後方放熱部30の右側部位に上下方向に長く配置された第2送受信基板112と、複数の第2発熱素子の残りの一部が実装され、第1送受信基板111および第2送受信基板112の間に上下方向に長く配置された第3送受信基板113とを含むことができる。
【0069】
第1送受信基板111と第2送受信基板112には、それぞれFPGA115が上下方向に所定距離離隔して複数個備えられる。したがって、後方放熱本体31の外側に結合される複数の後方単位放熱体50の個数も、上述したFPGA115の個数に対応して備えられる。
【0070】
第3送受信基板113には、FPGA115のように比較的発熱量が多い通信部品を除いた残りの通信部品116が実装される。しかし、必ずしも、第1送受信基板111および第2送受信基板112にはFPGA115のみが備えられるか、第3送受信基板113にはFPGA115が備えられてはならないというわけではない。すなわち、FPGA115とこれを除いた残りの通信部品116は、放熱を考慮して、第1送受信基板111から第3送受信基板113のすべてに均衡あるように配置されてもよい。
【0071】
本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例では、比較的発熱量が多いFPGA115の場合には、上述した後方単位放熱体50によって個別的に放熱されるようにするとともに、FPGA115を除いた残りの通信部品116の場合、その基板面からの高さおよび形態が多様な理由から後方放熱本体31に直接接触することが容易でないことから、第3送受信基板113の後面に集中して配置し、後方放熱本体31に形成された後述する収容溝部39にFPGA115を除いた残りの通信部品116が収容されるように備えられた放熱構造を提案する。
【0072】
より詳しくは、後方放熱本体31には、
図9Aに示すように、第3送受信基板113の複数の第2発熱素子が収容される収容溝部39が上下方向に長く形成される。
【0073】
収容溝部39は、後方放熱本体31の前面から後面側に陥没して形成される。したがって、複数の後方メイン放熱フィン33が形成された後方放熱本体31の外側面(後面)には、
図9Aおよび
図9Bに示すように、収容溝部39が後方放熱本体31の内側面から外側面に向かって突出して陥没形成された放熱排気リブ36が備えられる。放熱排気リブ36の形状およびその具体的な機能については後で詳しく説明する。
【0074】
上述のように、収容溝部39に収容された複数の第2発熱素子の一部から発熱した熱は、収容溝部39の内側に集熱して後方放熱本体31の放熱排気リブ36または放熱排気リブ36に連結された複数の後方メイン放熱フィン33を介して外部に放熱される。
【0075】
一方、放熱排気リブ36は、三角形の頂点を有する水平断面を有するように形成される。ここで、複数の後方メイン放熱フィン33は、放熱排気リブ36の頂点まで延長形成される。より詳しくは、後方メイン放熱フィン33のうち左側放熱フィン部34は、その上端が放熱排気リブ36まで延び、後方メイン放熱フィン33のうち右側放熱フィン部35は、その上端が放熱排気リブ36まで延びる。
【0076】
放熱排気リブ36の後方放熱本体31の外側に突出した高さが後方メイン放熱フィン33部の高さと同一であると仮定する場合、後方メイン放熱フィン33部の間を流動する放熱空気は上側に移動しながら放熱排気リブ36に接し、放熱排気リブ36に接した放熱空気は三角形の頂点に向かうように流動しながら外側空間に容易に排気される。
【0077】
一方、本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例は、
図5Aおよび
図5Bに示すように、アンテナ基板11の複数のアンテナ素子13および送受信モジュール基板110の第1発熱素子を含む通信部品を信号連結する複数のRFエアライン100をさらに含むことができる。
【0078】
複数のRFエアライン100は、一端がアンテナハウジング10の後面に連結され、他端が前方放熱本体21の前面に連結される。このような複数のRFエアライン100を介して、アンテナ基板11のアンテナ素子13を含む通信部品と、送受信モジュール基板110のRFIC125およびFPGA115を含む通信部品との間の給電ラインが構築される。
【0079】
図11は、
図1の構成のうち取付ブラケットの結合の様子を示す分解斜視図であり、
図12Aおよび
図12Bは、取付ブラケットの構成のうち水平回動ブラケットと上下回動ブラケットによるロテーティングおよびティルティングの様子を示す平面図および側面図である。
【0080】
本発明による多重入出力アンテナ装置1の一実施例は、
図1~
図4および
図11に示すように、既存のアンテナ取付支柱への設置を介在する取付ブラケットをさらに含むことができる。
【0081】
取付ブラケットは、
図1~
図4に示すように、複数の後方単位放熱体50それぞれに結合される放熱ブラケット60と、放熱ブラケット60に結合され、アンテナ取付支柱の固定点に対して上下方向に回動可能に備えられた上下回動ブラケット70と、上下回動ブラケット70に結合され、アンテナ取付支柱の固定点に対して水平方向に回動するように備えられた水平回動ブラケット80と、一端は水平回動ブラケット80に結合され、他端はアンテナ取付支柱に結合される支柱固定ブラケット90とを含む。
【0082】
一般的に、本発明の一実施例と比較されるアンテナ装置1として、上下方向に長く形成されたアンテナ装置1をアンテナ取付支柱に上下の長手方向に設ける場合、上下方向の長さが長く形成される全体的な製品の形状のため、1つの取付ブラケットのみへの均衡的な固定は事実上不可能である。
【0083】
同時に、アンテナ装置1は、アンテナ取付支柱に設けられた後、アンテナ素子13に/から照射される波長方向を調節するために角度調節が必要になる。ところが、上下方向に長く形成されたアンテナ装置1の場合には、1つの取付ブラケットのみで固定する場合、外部の風のような風圧による上端部または下端部の物理的な揺動を防止できなくなる。したがって、一般的に、アンテナ装置1のアンテナ取付支柱に対する固定は、複雑な取付ブラケットが動員されなければならない。
【0084】
これに対し、本発明の一実施例による多重入出力アンテナ装置1に適用された取付ブラケットは、
図1~
図4および
図11に示すように、図示しないアンテナ取付支柱に対して片持ち梁形状に備えられ、アンテナ装置1の一実施例を固定させることができる。
【0085】
同時に、取付ブラケットの上下回動ブラケット70、水平回動ブラケット80、および支柱固定ブラケット90をそれぞれに対して回動可能に備えることにより、上述したアンテナ装置1の角度調整が可能である。
【0086】
仮に、
図12Aに示すように、アンテナ装置1が放熱ブラケット60を介在して上下回動ブラケット70の先端に設けられた後、水平回動ブラケット80が左右方向に水平回動する動作で水平方向の角度調整が可能であり、
図12Bに示すように、上下回動ブラケット70が水平回動ブラケット80に対して上下方向に垂直回動する動作で上下方向の角度調整が可能である。
【0087】
一方、放熱ブラケット60は、
図11に示すように、リング形状に形成され、上下回動ブラケット70の取付面を提供する取付リング部61と、取付リング部61の外側面に放射状に延びるが、前記複数の後方単位放熱体50に向かって延びた複数の固定部63とを含むことができる。
【0088】
ここで、取付リング部61は、複数の固定部63が後方放熱本体31と結合される場合、アンテナ装置1の全体的な重量均衡のために、後方放熱本体31の後面中間部分に位置できる。
【0089】
同時に、固定部63の外側面には、
図11の拡大図に示すように、複数の後方単位放熱体50から伝達された熱を放熱させるように、複数の残熱放熱フィン64が形成される。
【0090】
複数の残熱放熱フィン64は、複数の固定部63の表面積を増加させることにより、第2発熱素子に伝達された後方単位放熱体50の熱を効果的に放熱させることができる。
【0091】
一方、上下回動ブラケット70には、上下方向の回動をガイドする上下ガイドスロット71が形成される。上下ガイドスロット71には、水平回動ブラケット80の前端部が相互組み合わされるように連結され、上下ガイドスロット71は、水平回動ブラケット80に対する上下回動ブラケット70の上下水平移動をガイドする役割をする。
【0092】
また、支柱固定ブラケット90には、水平方向の回動をガイドする水平ガイドスロット91が形成される。水平ガイドスロット91には、水平回動ブラケット80の後端部が相互組み合わされるように連結され、水平ガイドスロット91は、支柱固定ブラケット90に対する水平回動ブラケット80の左右水平移動をガイドする役割をする。
【0093】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲で多様な修正および変形が可能であろう。
【0094】
したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は以下の請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれると解釈されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、前面に複数のアンテナ素子が配列されたアンテナ基板と、前面に電気的駆動によって発熱する複数の第1発熱素子、および後面に電気的駆動によって発熱する複数の第2発熱素子が備えられ、前記アンテナ基板に対して離隔空間を有するように配置された送受信モジュール基板とを含む多重入出力アンテナ装置を提供する。
【符号の説明】
【0096】
1:多重入出力アンテナ装置
5:レドーム
10:アンテナハウジング
11:アンテナ基板
13:アンテナ素子
20:前方放熱部
21:前方放熱本体
23:前方メイン放熱フィン
30:後方放熱部
31:後方放熱本体
33:後方メイン放熱フィン
36:放熱排気リブ
37:結合ホール
39:収容溝部
40:前方単位放熱体
50:後方単位放熱体
60:放熱ブラケット
61:取付リング部
63:固定部
64:残熱放熱フィン
70:上下回動ブラケット
80:水平回動ブラケット
90:支柱固定ブラケット
100:RFエアライン
110:送受信モジュール基板
115:FPGA
116:残りの通信部品