(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-24
(45)【発行日】2023-06-01
(54)【発明の名称】宇宙太陽光発電システムのエネルギー輸送方法、宇宙空間から地球へのエネルギー輸送方法
(51)【国際特許分類】
B64G 1/66 20060101AFI20230525BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20230525BHJP
B64G 1/44 20060101ALI20230525BHJP
B64U 50/34 20230101ALI20230525BHJP
H02J 50/30 20160101ALI20230525BHJP
【FI】
B64G1/66 Z
B64C39/02
B64G1/44 Z
B64U50/34
H02J50/30
(21)【出願番号】P 2023007722
(22)【出願日】2023-01-22
【審査請求日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】P 2022015274
(32)【優先日】2022-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2022086263
(32)【優先日】2022-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】714009083
【氏名又は名称】西沢 克弥
(72)【発明者】
【氏名】西沢 克弥
【審査官】志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-266929(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0333019(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110071192(CN,A)
【文献】特開2003-134700(JP,A)
【文献】特開2019-206235(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109428538(CN,A)
【文献】特開平06-307257(JP,A)
【文献】特開平03-186500(JP,A)
【文献】特表2021-518101(JP,A)
【文献】国際公開第2022/094269(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64G 1/00 ~ 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
宇宙空間から電力又はエネルギーを
地球の空中に届けるエネルギー輸送方法であって、
人工衛星・宇宙空間に配置された
、発電部
・パワープラント・宇宙太陽光発電所・太陽光エネルギー収集部より生じた
前記電力又はエネルギーを
、地球の空中に届ける前記エネルギー輸送方法
であって、
前記発電部
・パワープラント・宇宙太陽光発電所・太陽光エネルギー収集部から電力又はエネルギーの供給を受け光子を発生させる光子発生部(1)
と、
成層圏又は対流圏以上の高度
の空中に配置可能な航空機(3)
であって、前記光子発生部(1)から照射
・発射された光子を受光可能な受光部(2)
を備えさせた前記航空機(3)とを用いた前記エネルギー輸送方法であって、
前記光子発生部(1)から前記受光部(2)へ光子を照射
・発射するステップ
・手順を含む前記エネルギー輸送方法
であって、
前記光子
は波長280nmから波長1nmの光子
であって、前記光子はオゾン・酸素分子・酸素原子との光反応・化学反応により吸収される特徴を持つ光子であって、
前記エネルギー輸送方法は、前記光子と、前記成層圏又は前記対流圏以下の高度に存在する大気に含まれるオゾン・酸素分子・酸素原子との光反応・化学反応により吸収され前記光子が地上へ到達することを防ぐ特徴を有する、エネルギー輸送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願(本特許出願又は実用新案登録出願)は、宇宙太陽光発電システムの宇宙・空中・地上間の送電システム・エネルギーの輸送方法に関するものである。 宇宙空間から地球へのエネルギー輸送方法も含む。
【0002】
発明者は本願は優先権主張をする必要はない独立した出願・考案であると考えている。しかし本願の発明者が過去1年以内に出願した出願の中に本願と関連のある内容(例えば粒子加速器とアンジュレータ等を用いて生じさせる放射光、及び放射光で発生可能な光子、例えば紫外線光子が大気に吸収される旨の記載を含む優先権主張可能文献1と、電力を宇宙から地上に送電しえるケーブルを備えてもよい軌道エレベータに関する記載を持つ優先権主張可能文献2)があり、それら文献は日本国特許庁で公開されているので、本願では前記2つの文献について優先権を主張し、参照して援用する。前記優先権主張可能文献1は特願2022-015274又は特開2022-058853であって、前記優先権主張可能文献2は特願2022-086263又は特開2022-105726である。本願は特願2022-015274号と特願2022-086263号を参照して援用・引用する。また特許文献3と特許文献4として引用する。
【背景技術】
【0003】
宇宙太陽光発電システム(SSPS:Space Solar Power Systems)では宇宙空間に配置した太陽光発電システム(又は太陽光エネルギー収集装置)により得られた電力・エネルギーを地上の電力・エネルギー需要を持つ地上部・ユーザ部に届ける必要があった。
【0004】
<ワイヤレス電力送電システム>そこで特許文献1や非特許文献1のようにSSPSから宇宙空間、空中を経由して地上へ電力を送電するワイヤレス電力送電・ワイヤレス電力伝送・ワイヤレス伝送が検討されている。前記ワイヤレス電力伝送には波長の長い光子でもあるマイクロ波など電波を用いるものと、波長の短い光子である赤外線等光子やそのレーザー光を用いるものが提唱され検討されている。またスマートフォンや電気自動車、無線式タグ等電気機器への前記ワイヤレス電力伝送・給電も検討されている。
【0005】
<燃料物質・エネルギー貯蔵物質を製造し需要地に輸送するシステム>他方、ワイヤレス電力送電・ワイヤレス電力伝送を使わず、SSPS近傍のその場で電力を消費したり、その場で燃料物質・エネルギー貯蔵物質・物体を製造し地上等へ運ぶ系があってもよい。
●SSPSで発電された電力を宇宙空間や宇宙基地、月面基地等で電力を発電したのちその場で利用できれば好ましい。前記その場で用いる場合として、例えば
図3や
図4のように月面(又は宇宙空間)で電力を用い何らかの燃料を製造し宇宙基地や地上に送り届ける系も検討されうる。
【0006】
●
図3のように、燃料合成のため地上から例えば水(水素の酸化物)を送り、水を月面で電気分解し水素と酸素を得て再度地上に届ける場合、ロケット等の打上手段9(又は月から地上へのロケット等投下手段9)が高コストという課題がある。※但し打ち上げコストが低下した場合、この手法は利用されうる。低コストなロケットによる方法やマスドライバ、軌道エレベータなど非ロケットな方法の実現が期待される。※またSSPSの構築・建造のために部品や基材の打上に低コストな打上手段9があると好ましい。●本願は打上手段に関する考案ではないのでマスドライバ等打上手段の詳細に関する事項は省略する。
【0007】
●
図4のように、月の岩石等資源に含まれる二酸化ケイ素(又は酸化アルミニウム等金属酸化物、酸化鉄、若しくは水・酸化された水素を含む物質等の月面上酸化物)をSSPSで得られた電力により還元し金属ケイ素等還元された物質を得て地上に輸送・投下して届けて、地上にて金属ケイ素等還元された物質等を何らかの方法で酸化させる系により酸化還元によるエネルギーを得てもよい。※ただし、この系では月面の物質を採掘し還元・エネルギー貯蔵に用い地上に届けるため、月面の物質を取り除いて地球に移し替えている事になり、月の質量を減らしてしまいかねない。(短期的には問題は生じないかもしれないが、長期的に見ると地上で燃料として使い終わった使用済み燃料物質を再度月面に輸送して月の質量を保つ必要があるかもしれない。その場合地上から月への打上が必要になりコストが生じる。)
【0008】
●上記燃料物質を輸送する案では、その燃料製造事業の始めの時期では月面の物質を採掘し還元又はエネルギー貯蔵し地上に向け燃料を出荷できる。しかし長期的に見れば月から取り去った物体の量を補うように月へ物体を打ち上げる必要があり、月の質量を回復させる場合、安価な打上方法が必要である。●地上から月に打ち上げる安価な方法や、月面から地球に向け送り届けるマスドライバ等9があってもよい。(特許文献2で触れている分野での非ロケットな打上方法の進展や再利用可能なロケットの利用進展が望まれる。)
【0009】
特願2021-181539や特表2022-527127によれば、宇宙空間の真空を用いて機能膜(半導体膜・金属膜等)を製膜し太陽電池・レーダ・鏡デバイス(望遠鏡・反射鏡、太陽光を反射させる大面積鏡デバイス)など大面積の部品を製造する方法に関する記載があり、本願の
図4のSSPSを用いる系でもそれら方法により太陽電池・太陽エネルギーを収集し利用する装置の宇宙・月基地近傍の(その場)製造に用いてよい。
【0010】
●月に含まれる二酸化ケイ素等無機物を用いて太陽電池や太陽エネルギーを収集し利用する装置を製造してもよい。地上から打ち上げる部材を少なくするため、月にある資材・資源を利用してもよい。例えば
図4の月面では太陽電池を月の資源(酸化ケイ素やその他無機物)とSSPSの電力と地球から持ち込んだ製造設備等を用い、酸化ケイ素SiO2を還元しシリコンSiを得て、シリコン太陽電池を製造し、SSPSに利用してよいし、太陽電池用に製造した結晶シリコンSiや太陽電池グレードでないシリコン・ポリシリコン・不純物の混ざる金属シリコン(発明の範囲を限定しないように記載する場合、還元された物質5MCでもよい)を燃料として月面にて利用したり地上に投下してよい。
●また地上から打ち上げる部材を少なくするため月の資源にSSPSのエネルギーを蓄積させ地球に投下して地上にてエネルギーを利用してもよく、
図4のような燃料製造方法を利用してよい。
【0011】
または特願2021-181539明細書に記載のように、打上装置9を用いて地上から太陽電池材料を宇宙空間・月に輸送し、前記太陽電池材料を用いて太陽電池・太陽エネルギーを収集し利用する装置(太陽電池、鏡、反射鏡)を製造してもよい。
【0012】
地上から打上する際に、直接遷移型・直接遷移型で吸光係数が大きく光電変換に必要な光電変換層・機能膜が薄く済む、省資源な材料(該材料の例:化合物半導体材料、CIGS太陽電池等で利用)を用いてもよい。ガリウムやインジウム等月で採掘できるか不透明な材料が必要な場合には地上から輸送してよい。
【0013】
<エネルギーの輸送方法>
本願はワイヤレス送電・ワイヤレス電力伝送・ワイヤレス電力送電・ワイヤレス伝送や燃料輸送を含めた エネルギーの輸送方法を開示する。
本願ではSSPSから地上又は空中に対してワイヤレス送電手段を用いてよい。非特許文献1によればマイクロ波やレーザー光による電力送電が検討されている。但し、マイクロ波やレーザー光を用いる系ではSSPSから発せられたマイクロ波・レーザーを受信する際に、送信電力が高い場合、地上側での受信部・受光部近くの人体・生物・環境・電気機器等・無線機器・通信機器に影響・被害が出る恐れがあった。この改善策として、送信電力を低下させて運用する事が想定されている。
【0014】
●本願では、受信部2・受光部2の面積を大きくとり、低い送信電力であっても広い面積の受信部2・受光部2(マイクロ波の場合レクテナ等、レーザーの場合受光素子・光電池・太陽電池・反応器・化学反応器・光や熱による化学反応器等)にて受信・受光させる構成があってもよい。(例えば太陽光のエネルギー密度は稀薄であるが、それを地上の大面積太陽電池で受光するように、SSPSの送信部の発する光を地上の大面積受信部で受け止めるようなイメージ)
【0015】
●送信電力を低下させて運用する方式では、マイクロ波・電波の場合受信部2・受光部2が大面積になる事が必要であり大面積レクテナなどによる高コスト化や用地確保の問題を含んでいる。●また(レーザー光・電波の形態で)送信に用いる光子は大気を透過する波長であるため、送信出力を低下させたとしても受信部・受光部近くの住民は大気透過性のある波長の光子が届く・届いているかもしれないと心配させる恐れがあった。●SSPS衛星の向きが少し変わり受信部でない居住区に向けて大気を透過する光子・電波が送信され到達しうること、そのように人々を心配させうる光子の種類・波長を用いることが課題であるかもしれない。●このように、地上にSSPSの電力を大気の窓を透過できる光子の形で届けることで地上に住む人や生物、環境に悪影響を与えるのではないかという課題があった。
【0016】
<地上に到達しにくい波長の光子を地球上空の空中構造物3で受け止める方式>
地上の設備2で受信する場合、大気を透過する光子を用いることで上記課題が生じうる。そこで本願では大気を透過しない・しにくい光子を用いSSPSのワイヤレス電力送電システム(ワイヤレス電力伝送システム)を構成しSSPSの電力又はエネルギーの送信・送電・伝達・伝送に用いる事を提案する。
【0017】
大気を透過しない光子であっても、(例えば対流圏の上部、成層圏、成層圏の上層部で)
図1の受光部2により受信するために、高空であって大気の密度が少ない・稀薄大気下に配置された、高高度通信プラットフォーム(HAPS)の3や高高度に配置された航空機3・電動気球3に、本願
図1や
図2等のように本願SSPSの受光部2(空中受信部・受光部2、高高度受信部・受光部2)を備えさせ、宇宙空間に配置されたSSPS等の送信部1・発光部1(SSPS及びSSPSからのレーザー光をリンクさせるSSPS中継衛星1LINK、SSPSとSSPS中継衛星の群・コンステレーションに複数含まれてよい送信部1・発光部1)から送信・発光・照射・発射された大気を透過しない光子の波長を持つレーザー光を、前記受信部2・受光部2に向けて発射・照射・送信させ(又は受光部2へ発光部1のレーザー光を命中・受光・光電変換、物体物質の加熱や化学反応等させ)ワイヤレス電力伝送・ワイヤレスエネルギー伝送を行う事を本願では提案する。
【0018】
<既報との比較>特許文献1の
図1等ではマイクロ波・レーザを受信する空中・対流圏(高度10から16km)上空の飛行船(5)に受信部(1)を備える構成が開示されている。本願では受信部2と航空機3の高度は50kmから20kmの成層圏に配置してよい。(※航空機の実績では高高度気球では高度53kmまで気球を上昇させた例がある。無人気球到達高度の世界記録更新について、令和5年1月19日閲覧、インターネット、JAXA、https://www.jaxa.jp/press/2013/09/20130920_ballon_j.html)
【0019】
<高高度での大気密度、組成>●対流圏において酸素・オゾンは地上と同じく存在しており、対流圏での大気密度は地上の密度(1.293kg/立方メートル)の13%である。それよりも高高度の成層圏(成層圏プラットフォームの配置される高度20km以上)では高度20kmで気圧100hPaであり、高度32kmでは0.013kg/立方メートルである。高度40kmで気圧10hPaである。(参考:気象庁HP、大気の構造と流れ、令和5年1月8日閲覧、インターネット、https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/whitep/1-1-1.html)●高度16kmの対流圏やその境界面の上空では大気密度0.16kg/立方メートル、高度32kmでは0.013kg/立方メートルである。(高度68kmでは0.00011kg/立方メートルであり成層圏近傍で大気密度、酸素の密度が減少する)地上から高度80kmまで大気組成、酸素・窒素などの成分比は地上と同じであり、16kmから32kmでは酸素量が10分の1に低下するため、酸素と紫外線により化学反応・光反応するUV-C等の短波長の光子(紫外線からエックス線までの短波長光子)を受光部に到達させるときの射線中で減衰させずに受光部2へ受光させるには、高度16kmの対流圏より高度32kmの成層圏上層側のほうが好ましい。したがって本願では受光部2と航空機3の高度は50kmから20kmの成層圏とすることが好ましい。(但し、
図1や
図2の例などで受光部2を含む航空機3と燃料合成航空機3FUELを用いる場合、3FUELでもある3は地上から成層圏までを航行してよく、3の高度を一定に保たない・問わない形での利用も検討されうる。)
【0020】
<対流圏と地上での空気密度と光子吸収度合>
●対流圏上層は地上の空気密度の13%で約10分の1である。例えば酸素・オゾンにより反応する紫外線側寄りの短波長光子の吸収度合いも対流圏上層では地上の約10分の1となり地上の吸収度合いよりも減少する。
前記短波長光子を受光する受光部2の高度を対流圏上層の高度(高度16kmか)とした場合でも、或る波長の光子について仮に高度16kmで或る量(X%)が大気に光子が吸収されたとしても残りの量(100%-X%)は受光部2で受光できるかもしれず、本願で大気を透過しにくい光子の利用を行う構成にて実用上利用できるかもしれない。その為、受光部2を配置すべき地上からの高度に関しては実証開発により条件を決める必要がある。
本願は例えば酸素・オゾン等紫外線の光子や、或いは大気により吸収される紫外線や一部赤外線の光子を大気減衰性のある光子・レーザー光としてSSPSの空中・地上へのエネルギー輸送利用する事を開示しており、受光部2の高度を成層圏に限定することは考えていない。(前記光子については例えば本願では1つの光子のエネルギーが大きい、大気や酸素・オゾンにより吸収されうる紫外線寄り短波長側の光子の場合についていくつか開示している。また赤外線の波長域では大気分子により吸収される波長が存在し、本願受光部2において前記波長の光子は利用はできるかもしれない。)
●本願の1つの目的は、地上の人家や、対流圏を航行する航空機の安全の確保であって、地上へ届きにくい光子を用い、発光部1からの誤射により受光部2で取り逃した光子が地上に到達しないようにする事であって、特許文献1に記載のように対流圏を超える高度(高度16km~)に受光部2を配置させてよい。地上から20kmから50kmの高度、若しくは50km以上の高度に受信部2を配置してよい。
【0021】
●受光部2は航空機3に搭載されてよく、航空機3はプロペラモータやジェットエンジンの動作できない(空気の薄い)高度であっても姿勢制御や推進等の航空機の移動や方向転換・移動を行わせるために、モーターやジェットエンジンのほか例えばロケットや光子セイルやイオン推進器のような推進装置3THを搭載していてもよい。(本願航空機3は本願
図11の構成や特許文献2の
図6や
図7のようなソーラープレーン3である航空機3でもよい。高高度プラットフォームHAPSとなる航空機3でもよい。)
【0022】
●常時受光部2へエネルギー伝送可能なSSPSにおいて、SSPSによる電力・エネルギーを発光部1から受光部2に送信し、例えば航空機3に取り付けた受光部2において得たエネルギーを熱気球やロジェ気球の気体・流体を温める熱に用いる、航空機3が熱気球やロジェ気球の要素を含む、航空機3やソーラープレーン3でもよい。
●本願
図6の3や3FCARの説明のように、SSPSによる受光部2への常時エネルギー供給を用いることで飛行機の航続距離や熱気球の稼働時間を増やす効果があるかもしれない。航空機3や3FCARの浮上機構に熱気球を用いる場合に、常時熱気球3がエネルギーを受け取り熱気球を加熱し続けられ浮遊時の燃料や充電が不要になり、航空機3の航続距離を増加(又は常時飛行・常時浮遊・常時浮上)できる効果が生じる。
【0023】
<光害>●本願の形式では紫外線からエックス線までの短波長光子は人にとっては不可視の光の為、夜中であっても、光が見えないメリットがある。夜間の光害のような影響を減らせるかもしれない。(光害について不可視な光子に着目する場合、紫外光の他、赤外線・ミリ波でもよい。)
【0024】
<本願の提案する短波長光子>●本願はUV-CやUV-Bのような大気中(地上から20kmから50km或いはそれ以上の高度における大気 )の酸素・オゾンと化学反応することにより吸収される系を用いてよい。本願は大気を利用する。
【0025】
●本願では大気圏・対流圏においてレーザーが大気の窓を透過できず、例えばレーザー光の光子の波長が近紫外線のUV-C(波長280-200nm)や遠紫外線(200-10nm)、真空紫外線(若しくは、使用時に安全性が確認でき可能であればエックス線・ガンマ線)等の短波長の光子であってもよい。
【0026】
UV-Bはオゾン、UV-Cは酸素・大気・オゾンにより吸収される特性があり、地上に到達しにくい利点を持ちながら、光子のエネルギーはマイクロ波・ミリ波よりも大きく取れるメリットがあるので本願の系で利用して良い。
【0027】
●UV-BやUV-Cを含む紫外線は1つあたりの光子エネルギーが大きいので受光部2から得たエネルギーを持ちいる反応装置を小型化したり、光電変換装置(光電池)の半導体バンドギャップを高くするなどして光起電力を高くできて、受光部2の小型化・高出力化につながるかもしれない。
【0028】
●前記紫外線は1光子当たりのエネルギーが可視光・赤外光・電波より高く、物質に化学反応を起こすことに利用しやすいので燃料製造の点でもメリットがある。例えば光触媒を考えると、ミリ波や赤外線のような低エネルギー光子では酸化チタンを用いての光触媒反応は起きない。酸化チタンのバンドギャップ以上のエネルギーを持つ紫外線など光子にて光触媒反応が起きる。
●仮に受光部2が光触媒的な装置・反応器である場合、マイクロ波やミリ波を用いる系では受光部2での光触媒反応は起こせないが、本願主張の例えば紫外線(UVーA・UV-B・UV-Cを用いる系)では受光部2で光触媒反応が起こせる。
【0029】
●このように光触媒若しくは光と物質の化学反応により燃料を作る場合には紫外線のような光子を受光部2で用いるメリットがあるかもしれない。
【0030】
●ミリ波やマイクロ波のような電波の形態の光子では化学反応に用いずらく、光電変換装置の起電力も低いかもしれない。(※受信部2において光子のエネルギーの大きさを問わず物体を加熱する場合、ミリ波やマイクロ波等電波により加熱可。またマイクロ波電波による加熱に用いる2や3では熱気球である3において、熱気球や、熱気球の気体加熱用素子の加熱に利用可能かもしれない。)
【0031】
●電波では大面積レクテナ等が必要で、エネルギーをレーザー光のように集中させにくい。他方、後述のタグ2TAG・ビーコンタグ・RFIDタグの形態ではエネルギーが拡散しやすいことを用いてタグの動作に用いる。航空機3からのタグ捜索、SSPS由来のエネルギーをレーザー光や電波で送信し航空機からのタグ捜索すること(見守に用いること)について開示する。
【0032】
本願では利用する光子の波長と大気圏での光子の吸収減衰を大気・対流圏の下にある居住地・人家に光子が届かず減衰するというフェイルセーフな設計に利用している構成である。
前記フェイルセーフな設計の意図は減衰を送信部1の向きずれなどで、受信部2ではない、人家のある方向に光子が照射されても、前記光子が短い波長であって、例えばUV-B、UV-Cからエックス線までの光子は原子分子に作用し例えば大気分子・原子との化学反応(UV-Cであればオゾン生成)を起こしながら減衰・大気吸収される光子であって、大気に吸収され地上に到達しない(地上に到達する光子を低減できる)ことを想定し、光子が地上に到達しないことで対流圏の固定翼型航空機や地上の人家・生物に対し安全性を確保する設計)
【0033】
<短波長な光子の発生・利用>紫外線を発光できる紫外線レーザー、又は紫外線からX線ガンマ線等を発生させうるシンクロトロンなど粒子加速器等で生じさせた放射光発生装置(又は自由電子レーザー発生装置)を用いてよい。
【0034】
●例えば、紫外線レーザの例には、バンドギャップが紫外線の光子のエネルギーに相当する大きさを持つ窒化アルミニウムガリウムAlGaN等の半導体により構成された長波長紫外線・中波長紫外線・短波長紫外線のレーザーダイオード等固体デバイスが公知でありそのような半導体による発光デバイス用いてよい。
【0035】
●また考案の範囲を限定しないよう列挙するとすれば、波長変換デバイス(例えば赤外光から紫外光への波長変換する装置・素子を用いてよい。Nd:YAG結晶による赤外線レーザ波長1064nmを紫外線266nmへと波長変換させる結晶を用いる系が想定される。)若しくはエキシマレーザー装置(例えばKrFを用いるときの波長248nmであるUV-Cの光子を生成)等を用いてよい。
【0036】
前記UV-B、(UV-A、)UV-C、遠紫外線、真空紫外線、エックス線・ガンマ線等の短波長の光子を発光部1・送信部1で生じさせ、前記短波長の光子を受光部2・受信部2に向けて発射・照射・送信し、受光部2・受信部2に備えさせた受光素子2PCEにより光電変換させ電力を得てもよい。※本願はSSPSのエネルギー輸送方法とその利用に関する発明・考案であるため、光子を生成する装置・素子に関する詳細な記載は省略する。
【0037】
●また前記短波長の光子の持つエネルギーを、反応器2REAや燃料原料に照射させ化学反応を起こし燃料製造してよい。(例えば受信部2で水から水素を生成する、地上の二酸化炭素を炭素・炭化水素と酸素へと還元する。受信部2でレーザー光を光電変換し電力として2や航空機3・輸送機器3・飛行機の編隊3FORM・飛行自動車3FCAR・ロボット3の動力に利用する。)
【0038】
●
図6の(a)のように受光部2にて光電変換した電力を2を含む航空機3を飛行させ航空機3のアクチュエータ等電気機器設備を動作させてもよい。また
図6の(a)のように受光部2で得たエネルギーを航空機3は、航空機3を含む3FORMに含まれる航空機3A1、3A2、3L1、3L2にワイヤレス電力送電を行い電力供給し動かしてもよい。また3は3A1、3L1等3FORMに含まれる物と通信できてもよい。3A1、3L1等3FORMに含まれる物と、接触又は非接触の手段によりエネルギーや電力の共有・融通をできてもよい。
【0039】
●
図6の(b)のように受光部2にて光電変換した電力を2を含む航空機3(3FCAR)を飛行させ、旅客や荷物の輸送を行わせてもよい。
【0040】
図6(b)のように航空機3に受光部2を備えさせ、クジラが息継ぎをするように適宜上空で前記光子の受光による3のリチウムイオン電池など二次電池や水素燃料・燃料電池系の充電を行わせた後、再度地上付近まで降下させ、3を輸送機器3として輸送用途に用いてよい。●航空機3は有人でもよいし無人でもよい。●無人飛行機3にて公知の運用、例えば、目的地までのナビゲーションや自動操縦・自動運転、スマートフォン端末での航空機3の配車(スマホで空中から地上へ3を召喚する)等を行ってもよい。●また見守り業務に用いてよく、例えば鳥獣被害に苦しむ山村の鳥獣の動向や威嚇など見守りや、町の警備に利用してもよい。
【0041】
無人航空機である3の場合、3が事故に遭遇した場合でも搭乗員がいないので被害を低減しうる。また無人航空機3はGNSS等により測位を行いドローンや自動運転車では公知の自動運転を行わせることができ、かつ自動運転に加え、無人の(プログラムされた)編隊飛行3FORMを行ったり、飛行型の農林業・水産業・各種産業の業務を行う飛行型ロボット3ROBOTや旅客運輸業の用途での乗物、空中のホテルや空中ステーション(宇宙ステーションのような空中の滞在施設・基地)のような住宅や住居・不動産の業務に利用されうる。
【0042】
●本願により航空機3(これは宇宙太陽光発電で随時給電またはエネルギー補給を受ける航空機3)はジェットエンジン機のような給油ステップや電池式ドローンのような充電ステップを無くすことができ、航空機3が地上に戻り待機する時間を減らす・無くす。
【0043】
●地上の空港が機能せず、空港に滞在したり燃料補給できない場合でも、本願の1と2と3を用いる系では、3は上空で充電・エネルギー補給が可能で、空港が使えない場合でも飛行を継続しうる。
【0044】
●
図6(b)では3機の飛行自動車3FCARがタクシーのように入れ替わり旅客や貨物を輸送する構成である。●他方、飛行自動車3FCARが例えば東京‐沖縄間や東京‐小笠原諸島‐グアム間の経路を飛行する際に、前記経路の上空で受光部2に対し1から光子を送信し前記充電・エネルギー供給できれば航続距離を延ばすことが可能になる。
●
図10では例えば日本から日本の裏側付近のウルグアイに向けて、途中で太平洋・大西洋洋上やニューヨーク付近の洋上の上空等で本願1と2により3・3FCARがエネルギー補給を受けながら飛行し旅客を輸送する概念の説明図を開示している。(地上に降りて充電・給油しなくとも、上空で1と2と前記光子により随時充電・エネルギー補給が可能になり3FCARの航続距離を増加できる)
【0045】
●
図6(a)の構成では3FORMを用いて空中にアドバルーン3FORM-AD-BALLOONや3FORMの編隊機構によるショー・演技・競技(例えばロボット型3FORMによる競争・レース競技・サバイバルゲーム)・ミッションを行う装置(3FORM-ACTING)若しくは編隊機構によりヒト型の四肢と胴体を持つ人型ロボットをショーや何かの労働・見守り業務・輸送業務・娯楽用・ロボット競技用にもちいるための編隊3FORMによる人型ロボット3FORM-HUMANOIDでもよい構成が開示されている。
【0046】
●3FORM-HUMANOIDは飛行機械であり自重を考慮する心配の少ない、やや巨大な人型ロボットや、ヒト・動物(虎や兎、干支の動物、ライオン・犬・猫など)・植物・架空の生物(竜等)・キャラクターを模した人形又は張子等オブジェクトを構成してよい。●この場合もSSPSと1と2の利用により地上での充電・エネルギー補給が不要で空中での常時ミッションが可能になるかもしれない。
【0047】
マイクロ波と比べ紫外線からエックス線領域の光子は光子1つ当たりのエネルギーが大きく、(大気分子と反応・化学反応するなどで吸収され減衰でき、)波長が短いことで受信部2の大きさを小型化できる。(マイクロ波領域の光子では受信部2はアンテナ・レクテナであるところ、紫外線よりも短波長な光子では光電池や水等物質を水素等燃料物質に化学変化させる反応器でよい。)
【0048】
<大気中で減衰する光子を受け取るための高高度受信部2>本願では前記減衰する光子を用いるため、地上から見て高高度な稀薄な大気である区間に受信部2を設置する事が必要となる。
【0049】
<大気を透過しない光子の発生・利用>上記UV-C域の光子(酸素・オゾンの化学反応を起こすことで大気中に吸収される光子)を例として示した。波長1nmから280nmの紫外線では大気の吸収が大きい。(1nmから200nmまでは特に吸収大)その1nmから280nmまでの光子を用いる系では地上まで光が透過せず、地上の安全が保てるかもしれない。紫外線の他に、大気を透過しない光子・大気の窓で遮られる光子として波長1マイクロメートルから10マイクロメートルの赤外線域の光子とそれを用いたレーザ光も検討されうる。非特許文献3では特許文献1ではミリ波について記載されている。ミリ波もまた大気中で吸収されうる。本願では大気中の分子に吸収される紫外線よりも短波長側の光子と赤外線よりも長波長側の光子、ミリ波など光子を用いてよい。
実際の実証時には光子の波長を選定する必要があり、本願では大気(例えば酸素・オゾン)に吸収される光子の系を開示するが、光子の波長は限定できていない。
【0050】
<空中の受光部2を含む航空機3で得られたエネルギーを地上に輸送する手段>特許文献1によれば宇宙空間から地上まで電波又はレーザーからなる系(光子のみの系)を用いてSSPSのエネルギーを地上に輸送することが開示されている。また非特許文献4には波長1070nm付近(近赤外)のレーザーにより地上にエネルギーを伝送することが開示されている。
【0051】
本願では
図1のように受光部2を含む航空機3に地上部へのケーブル12(例えば先の出願での空中構造物2と地上部を結ぶケーブル12や宇宙構造物1・空中構造物2と地上を結ぶ軌道エレベータ部のケーブル12を引用し参照する)やワイヤレス送電手段3WEPを備えさせることも検討したが、ワイヤレス送電では電波が拡散しやすいこと、ケーブルでは成層圏まで軽量かつ低抵抗の送電線が得られるか不明なことを考慮し、電力エネルギーを化学エネルギー・燃料に変換して届ける方法を
図2に開示する。また燃料を用いる系として
図3、
図4、
図5を開示する。その他形態・説明図は本願図面で開示する。
【0052】
特許文献2では軌道エレベータ、オービタルリングシステム・軌道リング、マスドライバ等非ロケットな打上方法に関する記載が開示されている。●SSPSの建造を含む宇宙開発分野において、低コストな打ち上げ手段(ロケットや非ロケットな方法を含む)がおおいに望まれる。
【0053】
●例えば特許文献2の
図1Aや
図1では軌道エレベータ部になるケーブル12は軌道リングでもよい、大規模な回転移動する環状構造物(1や2)に生じる遠心力等に空中・宇宙空間の高度に前記環状構造物が保持され、その環状構造物にケーブルがぶら下がる形でケーブルの重量を空中で釣り上げ保持する低軌道での軌道エレベータの構成である。●前記軌道リングや軌道エレベータはSSPSの建造やSSPSで得たエネルギーについて、宇宙‐地上間での建設物資の輸送と前記構造物・電線・ケーブルでの電力輸送・燃料輸送も可能にする一方、装置が大規模なことが課題であった。●しかし本願ではそのような大規模環状構造物はなく、航空機3の浮力等航空手段による力以外はケーブル12を釣り上げる大きな力の無い系であり、高高度気球などを用いてよく、SSPS由来のエネルギーにより加熱される熱気球でもよく、前記気球に充填する浮遊・浮上用のガスは水素ガス・ヘリウム・メタンなど空中に浮上可能なガスによる浮力のみの系でもよい系である。●本願は例えば特許文献2の所謂軌道リング・軌道エレベータと比較しコンパクト・小規模な気球であってもよい航空機3を用いSSPSからのエネルギーを地上に届けるための考案である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0054】
【文献】特開2004-266929号
【文献】特開2023-001372号
【文献】特開2022-058853号
【文献】特開2022-105726号
【非特許文献】
【0055】
【文献】宇宙太陽光発電システム(SSPS)の研究 [JAXA、令和5年1月6日閲覧、インターネット、https://www.kenkai.jaxa.jp/research/ssps/ssps-ssps.html]
【文献】The Atmospheric Window[アメリカ海洋大気庁NOAA、令和5年1月8日閲覧、https://www.noaa.gov/jetstream/satellites/absorb]
【文献】大気の窓[気象衛星センター、気象庁JMA、令和5年1月8日閲覧、インターネット、https://www.data.jma.go.jp/mscweb/ja/prod/band_window.html ]
【文献】レーザー無線エネルギー伝送技術の研究[JAXA、令和5年1月21日閲覧、インターネット、https://www.kenkai.jaxa.jp/research/ssps/ssps-lssps.html ]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0056】
次に本願における課題と解決方法を記載する。
<第1の課題>
発光部1・送信部1の方向のずれなどで、地上に向けて大気の窓を透過できるレーザー光やマイクロ波など電波の形態による送信方法では、地上まで光子或いはワイヤレス伝送・送電のエネルギーが送信されてしまう。その形態では送信電力を減らせるとしても地上に暮らす人々へ危害が及ぶ可能性があり、電波やレーザーの形態をとる光子が大気を透過して地上に届くのではないかという人々の不安を解消する方式が必要であった。
【0057】
●送信部1の送信する光子を地球の大気に吸収されやすい波長の物に限定し運用することで、地上の人々の安全を確保しつつSSPSによるワイヤレス電力送電を行う系を考案する必要があった。
【0058】
●本願では大気中で吸収される等で地上まで送信されない光子を用いることで、対流圏上層部や成層圏等の空中までエネルギーは届くが、地上までエネルギーは届かない構成を提案する。
【0059】
●特に、例として大気の窓により透過されない光子として大気中の酸素・オゾン等が化学反応するなどして吸収され、大気に対する透過率がゼロに近くなる光子の波長を用いることを提案する。
【0060】
<第2の課題>
地上のレクテナ等へ向けて航空機からマイクロ波で拡散させながらエネルギーを送信する場合、エネルギーが拡散し、効率よくエネルギー伝達できない事が想定される。例えば本願
図1の3WEPから地上の2LAND・2TAG・2WEPの区間で無線を用いると電波が拡散しながら前記部分に到達する。エネルギー密度の高い電波は地上の住人を不安にする等の問題がある。
【0061】
また電波・ワイヤレス手段でなく電線・ケーブルによる電力送電を行おうとしても重量面で空中の3から地上4までケーブルを配置することが困難である問題がある。
【0062】
●そこで空中の航空機3と地上部4の間で、ワイヤレス電力送電や電線・ケーブルによる送電など電磁気的方法に限定せずにエネルギーを輸送する系を考案する事が課題であると出願人は考えた。
【0063】
●その結果、
図2から
図4に記載の燃料を用いる系を開示する。●また月にてSSPSを運用しエネルギーを燃料として送る場合、
図4のように月資源の内、酸素と化合した物質(酸化ケイ素・酸化アルミニウム・酸化鉄・水等)を還元し地球へ投下する形態も開示する。
【0064】
<第3の課題、実施例での課題>
<<受光部2へ発光部1の光子を命中させる事と測位>>
●受光部2は小型であると好ましい。小型の場合、レーザー光を1から2に向けて(精度よく)照射させ・命中させる必要がある。(※受光部2は軌道エレベータや軌道リングのような規模の大きく複数の国の領土にまたがるものでないことが好ましい。日本国の領域の範囲内で提供できることが好ましい。)
【0065】
本願は
図10のように、例えば紫外線レーザを複数の1(1SSPS-SATの複数機のコンステレーションに含まれる複数の1)から2に照射したとき、命中せず誤射した場合でも酸素・オゾン・大気によりレーザが減衰する設計ではあるが、誤射時はエネルギーロスとなるので、誤射なく命中させる方法が必要であった。
【0066】
●特許文献1において測位衛星のQZSSでも用いられる準天頂軌道を用いていることに注目し、
図5では準天頂軌道に沿って運航・移動する複数の発光部1(又は複数の発行部1を備えたSSPS付き人工衛星1SSPS-SAT)を複数台準天頂軌道に配置し又は人工衛星コンステレーション1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAとしてよい。
【0067】
●1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAは準天頂軌道を運行することにより、日本の上空を常に1SSPS-SATが通過し、地上・空中側の受光部2に入れ替わり常時光子を照射できる構成としつつ、全球測位衛星システムGNSSやQZSSによる測位システムのように1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAから送信された測位用信号を、受光部2に追加して配置した測位部2POSIにより、QZSSによる測位システムを用いて測位できる構成としてよい。
【0068】
●受光部2の位置や受光部2と、1SSPS-SAT又は1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAとの距離関係・3次元空間内での座標情報を調べるため2や2POSIと1SSPS-SAT又は1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAはレーザーや電波による通信を行てもよく、前記通信手段を2や2POSIと1SSPS-SAT又は1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAは備えてよい。
【0069】
●2や2POSIの測位に役立てる為、2POSIやそれを含む航空機3に原子時計等時計や高度計・センサ類・計器類を搭載してよく、例えば光格子時計方式の重力センサ・重力測定系を備えてよく、高度計を備えてよい。高度計により2や2POSIの配置された三次元空間の情報のうち高度の成分を高度計により測定して、全球測位衛星システムGNSSやQZSSによる測位システムによる測位の結果と組み合わせて測位や利用(1から2へ発射する光子を2へ命中させることへの利用)をしてもよい。●前記測位結果を用いて2POSIを備えた2に対し1から光子を照射してよい。
【0070】
<<SSPS発光部1‐受光部2区間と、受光部2‐地上間4区間の分離>>
●
図5の(a)では1と2の間はその緯度経度の地上部に居住区の無い、例えば日本国の海上の上空に配置できる。2と3・3FUELにより光や電力のエネルギーを化学エネルギー・燃料に変換し、3FUELにより日本国の海上の上空から需要のある海洋の燃料貯留基地4STAT(若しくは地上や海上の基地・燃料タンク4STAT)に運搬できる。4STATから地上ユーザ6又は居住区6に運搬又はパイプラインによる燃料圧送をしてよい。
【0071】
●
図5の場合、受光部2を電線で電力網と接続する場合の送電ロスがない。また電線12を釣り上げる航空機3は不要である。航空機3は電線を持ち上げる必要がない。(例えば航空機3の浮上する性能を自機分だけにできる。)
【0072】
●航空機3はSSPSによるエネルギーを受け昼も夜も浮上の為のエネルギーを使うことができ、対流圏や成層圏を飛行できうる。この際に航空機3が電線を保持し上空に浮かび上がるだけの力・浮力・飛行による高度を維持する力を保ち、航空機3が例えば全長20kmにもなるケーブル12を保持できる場合は3FUEL等の燃料を介したプロセスは不要かもしれない。
(例えば地上による電線は横方向に電線を伸ばし、鉄塔は数百m等の感覚で配置されている。また地上での電線は送電線・電柱・電線地中化されたトンネル等により重量を支えられている。それに対し、本願の航空機3と地上部14や4とを結び付ける電線12・ケーブル12は航空機3により重量を支える。それを考慮すると、発明者はケーブルによる電力送電は排除しないが、20kmになるケーブル重量や送電距離の点で未知数な事があり、3FUELを用いた
図5の系を有用であるとして本願にて開示した。)なお本願で用いる航空機3等の電線・電極(プロペラが必要な場合モータ・コイル)など電気配線部材は軽量であると好ましい。
【0073】
●また
図5の場合、受光部2の直下・近辺に居住区でもあるユーザ部6や4を配置したくない需要に対応できる。(前記減衰する光子を用いたとしても、受光部2にはエネルギーが降り注ぐことに変わりなく、エネルギー関連設備・発電所の類であり、紛争時は標的になりえてその近くに住宅を構えたくない人もいるかもしれない。)
【0074】
●その場合でも本願
図5(a)構成では燃料・化学物質へのエネルギー変換プロセスを挟むことで SSPS発光部1‐受光部2区間と、受光部2‐地上間4区間の分離ができ、その結果居住地4の人々を安心させるメリットがあるかもしれない。
【0075】
●但しSSPS発光部1‐受光部2区間における光子や電気系のエネルギーは、受光部2‐地上間4区間で用いる化学系エネルギーに変換される際に変換損失(光・電気エネルギーから化学エネルギーへの変換時のロス)を生じる。そこで
図6のように航空機3の部分で(化学エネルギーに変換する前に)電気エネルギー・熱エネルギー等としてエネルギーを消費させ、輸送機器・旅客運輸業やロボットによる作業、ショー・編隊飛行・アドバルーン・広告・娯楽に用いることができれば、前記化学エネルギー変換損失をなくすことができるので、重要なことであると考え、
図6や
図7,
図8、
図9、
図10、
図12に航空機3の利用例を開示する。
【0076】
<<SSPSの電力・エネルギーを2を含む航空機3に輸送したのち、地上用に用いず、空中の用途に用いる場合>>
航空機は飛行・移動の為エネルギーを必要とする。燃料で駆動するジェットエンジン式航空機3やドローン3DRONE、或いは航空機の編隊3FORMは電池や燃料の制限により飛行時間が限られ、飛行機の運用時は燃料供給や充電のステップが必要であった。
【0077】
また稼働時間を長くできうる地球上の太陽電池とバッテリーを備えたソーラープレーン航空機3においても日中の充電量の制約から機体のパフォーマンスに制限が生じていた。
【0078】
そこで受光部2にで得たエネルギーを地上に送らず航空機3の駆動に用いる系も開示する。
●
図6、
図8では航空機3を用いて常時電力を給電され稼働しうる航空機の編隊飛行群3FORM又は編隊飛行により構成されるヒト型の人形装置又は人型ロボット3FORM-HUMANOID、3FORM-DOLL(MACHINE)もしくはそれらで動くロボット3FORM-ACTING、3ROBOT、さらにはそれらを広告や展示用に用いる3FORM-AD-BALLOONを開示する。●
図9では3ROBOTによる作業対象4WKへの(ロボットアームを用いてよい)除去加工と付加製造の例を記載する。
【0079】
<<SSPSの電力を2に輸送したのち、ワイヤレス電力送電に用いる場合>>
ワイヤレス電力送電時の用途として
図7に例を記載する。見守り用のタグや商品管理用のタグ、登山時の遭難者や雪崩に遭遇した人を探すビーコンやタグは公知である。子供や認知症患者の見守装置や見守用ウェアラブルデバイス2TAGも公知である。
しかしタグを動かす電力をタグに与えたりタグに充電させる方法に課題があるかもしれない。そこで本願の
図7では航空機3からワイヤレス送電により給電し無線通信やセンサの動作ビーコン動作の可能なタグ2TAG・2TAG-PATCHに関して開示している。
【課題を解決するための手段】
【0080】
<第1の課題解決手段>
●
図2・
図3・
図4・
図5・
図10・
図11に記載の受光部2と航空機3と燃料を用いる系を開示する。発光部1・送信部1と受光部2・受信部2の間でUV-C・UV-Bからエックス線のような大気中の分子に吸収される短波長光子を用いてワイヤレス伝送・送電可能な構成とし、なおかつ受光部2を高高度の空中・前記短波長光子を吸収しにくい高度に配置した航空機3や飛行船3等の輸送手段3・輸送機器3・配置手段3に取り付けて、受光部2が発光部1からの前記光子を受光できる構成とする。
発光部1・送信部1は紫外線レーザーや(粒子加速器とアンジュレータなどを用いて発生させる)放射光の発生装置等を用いてよく、その動作電力・エネルギーは太陽電池・SSPSの太陽光発電による電力・太陽光エネルギーから得てよい。
●また
図4のように月への打上を減らしつつ月で燃料を製造し月や地上にて前記燃料を用いる場合、月資源の内、酸素と化合した物質(酸化ケイ素・酸化アルミニウム・酸化鉄・水等)をSSPSの太陽光発電による電力・太陽光エネルギーにより還元し地球へ投下する形態を開示する。
【0081】
<第2の課題解決手段>
図2や
図5のように、空中の受光部2から地上部4、ユーザ側6へのエネルギー輸送時に電力や光ではなく燃料を用いる系を提案する。具体的には水を還元して得る水素や、水・二酸化炭素を還元して得る炭素や炭化水素、金属酸化物を還元して得る金属の利用を想定する。
受光部2でSSPSからのエネルギーを受け止めた後、受光部2を含む航空機3や3と接続可能な燃料合成用航空機3FUELを接続線又は接続部3WIRを用いて接続させ、電力・エネルギーを3と3FUEL間で共有・融通、又は3から3FUELへエネルギー伝達し、受光部2と航空機3・3FUELが保持するエネルギーと燃料の元になる原料から燃料を反応器又は電気分解装置3FUEL-GENにて合成し、航空機3・3FUELの流路やパイプライン・タンク3TANKに燃料を輸送・貯蔵し、地上部4のタンク4FUEL‐TANKと3TANKを3VALV・4VALVと接続用パイプ・ノズルなどを用いて接続させ、地上部4のタンク4FUEL‐TANKに燃料を輸送する。
●このようにSSPS由来のエネルギーを、1SSPSから受光部2、航空機3を経由して地上部4に輸送し貯蔵させその後ユーザ側6にて利用させる事で、地上‐空中間のワイヤレス電力伝送・送電を用いずにエネルギーをユーザへデリバリーする。
【0082】
<第3の課題解決手段>
ワイヤレス電力送電時の用途として
図6から
図9等に実施例を記載する。
図6では航空機3を用いて常時電力を給電され稼働しうる航空機3の編隊飛行群3FORM又は編隊飛行により構成されるヒト型の人形装置又は人型ロボット3FORM-HUMANOID、3FORM-DOLL(MACHINE)もしくはそれらで動くロボット3FORM-ACTINGさらにはそれらを広告や展示用に用いる3FORM-AD-BALLOONを開示する。
【0083】
図8の(a)と(b)は航空機3の編隊飛行群3FORM・航空機群3FORM又は編隊飛行により構成されるヒト型の人形装置又は人型ロボット3FORM-HUMANOIDの例である。ロボットアームを取り付けた航空機3であって人型ロボットの上半身3FORM-HUMANOID-UPPERと下半身3FORM-HUMANOID-LOWERが編隊飛行しながら人型ロボット3FORM-HUMANOIDとしてペイント用の付加製造ノズル3A1-AMを取り付けたロボットアームにて、ペイントノズルからペイント弾を発射するアクションをしながらペイントを行う(ペイント弾の発射の)説明図が記載されている。前記上半身・下半身からなる3FORM-HUMANOIDが手に持ったペイント装置を右側に吹き付ける動作している図が
図8の(b)に記載されている。
※ロボット競技で
図8のようなペイント弾を吹き付ける競技・展示・ショーの構成があってもよい。※
図8ではロボットアームにとりペイントなど人と同じ作業ができるよう検討した結果人型のロボットを例として開示したが、本願では人型に限らず、犬型猫型、鳥型、魚型、クジラ型、木・花植物型等の実在の動植物を模してもよいし、竜等架空の生き物・キャラクターを模してもよい。※また演劇等で或るシーンを再現・表現するための舞台装置を3FORMで構成してもよい。空中に配置しされた広告や動的なオブジェ、看板、展示、アドバルーンに利用されてよい。※例えば発光装置31を取り付けた各航空機3を用いて編隊飛行3FORMを行わせ、空に模様を描くパフォーマンス(例として東京2020オリンピック大会において夜空に展開された発光するドローンによる球体やピクトグラムの展示のような事)を行わせてよい。
図8は有人機又は無人機の航空機3を用いてよい。
【0084】
図9では付加製造装置や除去加工装置を持たせた又は装着したロボットアームを備えた航空機3について記載されている。
図9は例えば木の枝の枝打ち時に、3の除去加工装置により枝を切断する事についての説明を含む。
【0085】
図7では航空機3からワイヤレス送電により給電し無線通信やセンサの動作ビーコン動作の可能なタグ2TAG、2TAG-PATCHに関して開示している。
【0086】
図10は本願において準天頂軌道群の複数の発光部1から2へのレーザ照射時のレーザーの射線と、レーザーエネルギーの焦点と、大気により減衰するレーザーの説明図である。また遠隔地に行く途中で本願のSSPSによるエネルギーの輸送方法によりエネルギー補給を受ける3FCARや3の説明図が記載されている。
【0087】
●但し、本願では航空機3・3FUELが複数必要な構成であり、その航空機コストの課題があるかもしれない。又SSPSの建造に関して、依然として打上の低コスト化が望まれる。航空機について、電動航空機を用いる場合、電池や電線、モータが多く必要になる恐れがあり、軽量かつ低コスト・資源的制約の少ない配線部材・モータ等が望まれる。
●また航空機3に浮遊・浮上のための気球部を持たせる場合、ヘリウムなど希ガスを用いると資源に制約が出る恐れがある。そこで本願の
図11に開示のSSPSを用いる系でSSPSから2を通じて3が受け取ったエネルギーを用いて熱気球の加熱を行い、熱気球を航空機3の浮上に利用してよい。また熱気球による浮力と前記ガス気球による浮力を組みわせてよく、さらに(SSPSを用いて稼働する)推進装置3THにより重力に逆らい浮上する力や移動・飛行・推進の力を生じさせ、航空機3の浮上・浮遊・推進・飛行・移動の動作に利用してよい。)
●本願ではSSPSにより駆動される熱気球により航空機3の浮上を助けることで資源量に不安のあるヘリウムなど希ガスや引火しやすい水素・メタン、アルカリ性で毒性のあるアンモニウム等のガス気球用ガスの利用を少なくしたい意図がある。
【発明の効果】
【0088】
●受光部2・受信部2を小型化しつつ、発光部1・送信部1の光子が大気中で減衰しやすい波長の光子であることにより地上に到達しにくくして地上にいる人や物の安全を守る。(
図1,
図2,
図10等)
●受光部2から地上へのエネルギー輸送について、電線では重量・ワイヤレス送電ではユーザ側受信部の大面積化や透過性電波による懸念を無くすため化学エネルギー・燃料を用いる系としたことで、ワイヤレス送電や電線・ケーブル送電による送電の課題を乗り越え、SSPSで生産されたエネルギーをユーザに届けられるかもしれない。(
図1,
図2,
図5,
図10、
図11等)
●受光部2を備えた航空機3や編隊飛行3FORM・航空機群3FORMはSSPSのエネルギー供給を受けて稼働でき、地上での燃料補給・充電のステップを削減し、稼働時間延長ができるかもしれない。そして3は輸送や見守り・パトロール、作業、娯楽等の用途に利用されうる。(
図6、
図7、
図8、
図9、
図10、
図11、
図12等)
●SSPSのエネルギーで動作する熱気球3HAB(SSPS熱気球3HAB)やSSPS熱気球を用いた熱気球利用型航空機3を動かす場合、熱気球がSSPS由来のエネルギー供給を受け熱気球の気体を加熱することで、熱気球・航空機3の地上での燃料補給・充電のステップを削減し、熱気球の稼働時間を延長できるかもしれない。SSPS熱気球にはガス気球でみられる希ガス等資源の制約がない。SSPS熱気球には水素・メタン等引火危険性のあるガス気球用ガスを利用しない特徴がある。SSPS熱気球3HABを含む3は輸送や作業等を行えてもよい。(
図6、
図7、
図8、
図9、
図10、
図11、
図12等)※またSSPS熱気球3HABにより3は見守り・パトロール・捜索や3WEPによる地上や空中の相手とのワイヤレス給電をしてもよい。(
図1等)※2TAGの捜索・識別等を行えてもよい。(
図7、
図11等)
●またHAPSの浮上用途にSSPS熱気球3HABを用いてよい。本願の2を備える3等航空機をHAPSや無線通信のプラットフォームに用いてよい。
●航空機3によるタグ2TAGの給電・充電は2TAGの駆動・捜索・センシング・通信に利用できるかもしれない。3と通信できてもよい2TAGは重量測定機能付き試薬ビン・荷室・容器・トレイ・商品棚の他、自動車・航空機・輸送機器・鍵類・身分証類・物体・生物・衣服・下着・靴下・履物・モバイル端末・モバイル端末のケース・財布・装身具などに取り付けられ、モノの管理やモノのインターネットの用途に用いられるかもしれない。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【
図1】
図1は本願発光部1・送信部1と受光部2・受信部2、及び受光部2を含む航空機3や地上部4、ユーザ6、雲や対流圏・成層圏の領域等の本願構成を記載した宇宙空間から地球へのエネルギー輸送方法の説明図である(実施例1)
【
図2】
図2は受光部2・受信部2や航空機3から地上のエネルギー需要地までエネルギーを輸送する説明図。(水の電気分解で水素など燃料を航空機3で合成し、地上まで燃料を運び消費させる系若しくは手順の説明図。)(実施例1)
【
図3】
図3はSSPSへ燃料の原料を打上手段により打上て、SSPSで得られた電力により燃料を製造し、地上に向けて前記燃料を投下して利用する説明図である。(実施例2)
【
図4】
図4は月の資源・月の金属酸化物を月近傍のSSPSの電力又はエネルギーにより還元しアルミニウムやシリコンなどの金属5Mや還元された物質5MCを得て前記金属5Mや5MCを地上に輸送するシステムの説明図。(実施例3)
【
図5】
図5の上部は準天頂軌道(quasi-zenith orbit:QZO)に複数機・複数基展開されSSPSの人工衛星・宇宙機(1SSPS-SAT)がコンステレーションを成している系(1SSPS-SYS-QZSSーSEIZA)からの地上へのエネルギー輸送の説明図である。
図5の下部は軌道全般・静止軌道や月・月近傍の系(1SSPS-SYS-ORBIT、1SSPS-SYS-GEOS、1SSPS-SYS-MOON)からの地上へのエネルギー輸送の説明図である。(実施例4)(2の位置は1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAにより測位されてもよい。)
【
図6】
図6の上部は航空機3を用いて(常時)電力を給電され稼働しうる航空機の編隊飛行群3FORM、又は編隊飛行により構成されるヒト型の人形装置、又は人型ロボット3FORM-HUMANOIDの説明図。
図6の下部はフライングカー3FCARのタクシーや貨物輸送用途の説明図。(実施例5)
【
図7】航空機3や無人機3DRONEのワイヤレス送電によりタグ2TAGに電力・エネルギーを届けてタグとタグに貼り作られた物体の管理を行う場合の説明図。(
図7はSSPSの電力を受けた航空機3の有する電力・エネルギーをタグの駆動に用いてもよい。)(実施例6)
【
図8】3FORMにて形成される生物を模したロボット・展示物の例として、人型ロボット3FORM-HUMANOIDの説明図。(実施例7)
【
図9】基地局・ユーザ端末(3CON、4CON、6CON)により遠隔操縦式の作業(例:枝打ち)を行う無人式の飛行ロボット3であって、ロボットアームと道具・工具(例:鋸)を備える飛行ロボット3の説明図。(実施例8)
【
図10】本願において準天頂軌道群の複数の発光部1から受光部2へのレーザ照射時のレーザーの射線と、レーザーエネルギー焦点、焦点通過後のレーザーエネルギー散乱の説明図。(本願においてレーザー照射時に地上の人家にエネルギーを届きにくくする主張の説明図)
【
図11】受光部2から得たエネルギーを電力・光又は燃料・化学物質等・各種エネルギーとして外部に出力可能な航空機3の系3EPF‐SYSの説明図。(また航空機3の電池や燃料やSSPSのエネルギーにて稼働してもよい熱気球3HAB・ガス気球3GAB・推進装置3THを備える航空機3の説明図。)
【
図12】受光部2を備えてもよい3FUELに、降雨・雨水・降雪を回収して得た水や地上の4H2Oから給水した水を投入し水素燃料を製造する方法の説明図。(および、SSPSで駆動される3FUELにより降雨・雨水を回収し地上の人や動植物、ユーザ6、需要のある場所・消火すべき場所等へ届ける、給水装置3や水の利用方法の説明図)(実施例9)
【発明を実施するための形態】
【0090】
【実施例1】
【0091】
<短波長を用いるSSPS由来のエネルギー輸送システム>
図1・
図2・
図5は本発明の実施例1・実施例4である。なおレーザー照射時にその射線上に通信衛星やそのコンステレーション・人工衛星の星座・宇宙機(例:通信衛星のコンステレーションなど)が到達する場合、一時的にレーザーをオフにできることが推奨される。レーザの他マイクロ波でも同様にオンオフできる事が好ましい。
※なお、非特許文献4でのL-SSPSのパイロットレーザーやビーコンレーザー・メインレーザーのビームの説明図のように、発光部1と受光部2の間でガイド用や通信用の光子・レーザー・電波をやり取りできてもよい。例えば発光部1の受光部2に対する向きを制御するためのガイド用の通信レーザによる通信を1と2の間で行えてもよい。
【0092】
<受光部2から地上部4までの燃料によるSSPS由来エネルギーの輸送系>
<<水・水素を用いる系>>
図11に受光部2や航空機3の内部要素の説明図を記載する。
図2に記載の受光部2・受信部2と燃料合成可能な航空機3FUELの系では、航空機により水を地上から受光部2(2の反応器2REA)や2を含む3(3の反応器3REA)に届け、受光部2や2から電力・エネルギーを受けた3・3FUELにより水を電気分解・分解し水素と酸素を発生させ、水素を航空機内のタンクに格納し地上まで運搬し地上のタンク4にて貯蔵し利用してもよい。利用時は水素を運搬し水素エンジンの駆動・燃料電池の駆動・水素利用型火力発電の実行・電力系へ送電してよい。
<<鉄を用いる系>>
図2に記載の受光部2と燃料合成可能な航空機3FUELの系では、水の他に金属酸化物を用いてよく、例えば酸化鉄を用いてよい。航空機により酸化鉄を地上から受信部2に届け、受信部2や2から電力・エネルギーを受けた3FUELにより酸化鉄を還元してよい。
【0093】
<<鉄と水を用いる系、金属と水を用いる系>>
図2に記載の受光部2と燃料合成可能な航空機3FUELの系では、2つの酸化された物質を用いてよい。例えば受光部2や2と接続可能な航空機3、航空機3FUELの系で、水素製鐵(水素還元製鉄)を行うために、地上から水と酸化鉄を航空機3FUELにて受光部2に送り届けてもよい。空中の受光部2と航空機3又は航空機3FUELの系で発光部1からの光子のエネルギーを基にして水の還元のエネルギー用い、水素を製造したのち、前記水素で酸化鉄を還元し鉄を製造してもよい。
水素と鉄を3で作り出す系では、酸化鉄や鉄は水素のように体積が大きくなく、3に積載するときに気体水素を加圧装填する水素ボンベ等は不要である。酸化鉄・鉄は例えば3による輸送時に水素ボンベのような加圧は不要で常圧で扱える利点がある。水素製鐵の為に水から水素をつくり水素にて酸化鉄を還元し鉄を得て水に戻しを繰り返し水は一定量2や3、3FUELに保持させればよく、酸化鉄を前記水素製鐵の系に投入することで2や3、3FUELにて鉄と酸素を製造できる。
また地上では鉄は鉄空気電池や、鉄を酸化させる懐炉の鉄粉のように、化学エネルギーから電気・熱を生じさせるように利用できる。水・水素や鉄の資源量は多い利点もある。(2や3、3FUELでは前記鉄の還元の他、亜鉛、金属リチウム・金属ナトリウム・金属マグネシウム、金属カルシウム、アルミニウム等も同様に金属酸化物を還元して利用できうる。)
【0094】
<<水素・水、二酸化炭素・炭化水素を用いる系>>
水・水素の系に、二酸化炭素・炭素源を投入し、二酸化炭素を還元し、炭化水素系の合成燃料を製造してもよい。炭素系の材料を二酸化炭素から製造してよい。
●地上に貯留・保存された二酸化炭素を受光部2と航空機3の系に3FUEL等で運搬し、SSPS由来でもよいエネルギーを用いて二酸化炭素を還元し炭素と酸素に分離する事で、地球上の二酸化炭素の削減に用いてよい。
●2と3や3FUELの系で空中から二酸化炭素を分離して二酸化炭素から炭素・炭素分を分離する形で大気中の二酸化炭素を回収してもよい。分離に関してはモノエタノールアミンに二酸化炭素を吸収させる方法、気体の膜分離や大気を冷却して分離する方法など公知の方法を用いてよい。
<<大気中からの大気成分の分離>>
●2と3や3FUELの系でSSPSによるエネルギーを用いて装置(例えば空気の成分分離用のポンプ・機械・反応器)を常時駆動させ、空中から二酸化炭素等を回収してよく、同様にSSPS由来でもよいエネルギーを用いてヘリウムやネオン等の希ガス・酸素・窒素・アルゴン等の大気を構成する成分を分離・回収してよい。さらに前記分離・回収した希ガスを3GABに装填してよい。●分離に関しては気体を圧縮機により圧縮し液化し分離する方法(深冷分離)でもよい。気体の膜分離や大気を冷却して分流する方法など公知の方法を用いて大気から大気の成分を分離してよい。<<アンモニアの製造>>例えば空気中の窒素と本願の1と2と3と水・水素運搬を行う3FUELを用いて3を浮上させるガス用途や化学品用途・肥料用途にアンモニアNH3を製造してもよい。
【0095】
<<3の気球>>
<ガス気球の場合:水素・ヘリウム・ネオン・メタン等空気よりも軽い気体による気球>
●航空機3が気球の部分を持つ場合、気球には水素、ヘリウム、ネオン、メタンなど気球を浮上させるのに適したガスを用いてよい。3はガス気球方式でもよい。
<熱気球の場合:1から2に届けられたエネルギーによる3の熱気球の稼働>>
●
図11に開示するようにSSPSのエネルギーを(例えば光子1HNUとして)受け取る航空機3は熱気球3HABを備えたものでもよい。航空機3はSSPSのエネルギーを用いて熱気球3HABの気体・流体を加熱する熱気球的動作をしてもよい。例えば航空機3に受光部2を備えさせ、受光部2により気体・流体が熱される気球部3HABを備えてよい。3は熱気球方式でもよい。前記受光部2によりガスが熱される気球部3HABを備える構成ではヘリウム等有限な元素による制限が減る効果がある。(ガス気球の資源制約による利用制限があってもSSPS利用型熱気球を用いることで気球を増産できる効果がある)ロジェ気球3GHABを用いた3でもよい。
●
図11では2で1HNUを2PCEにて光電変換し電力を得て、前記電力を制御部及び電力とその他部分3ETC・電気回路3WIRI等を経て3HABに電力を供給し、電力により3HABの気体・流体を加熱し熱気球として動作させる構成を開示している。
●3HABの気体・流体の加熱方法は
図11の電力による方法に限定されない。例えば、受光部2で1から受け取った1HNUを光子吸収体により吸収させ、光子を吸収したことで光子吸収体が発熱し、その熱により3HABが加熱される構成でもよい。
図11は例である。
【0096】
<<3の浮遊・推進>>航空機3は前記熱気球や前記ガス気球を含む気球方式で浮遊させてもよい。また3は特許文献2、特許文献3、特許文献4で開示された航空機3のように、ロケットや推進剤の噴射や光子または荷電粒子を用いて推進してもよく、例えばロケット・噴射剤の噴射・イオン推進器や光子セイル等光子を発射・反射させた反動で推進する航空機3でよい。
●本願の3は前記光子または荷電粒子を地上へ向け噴射・反射させその反動で空中に配置・浮遊していてもよい。ロケットや推進剤の噴射や光子または荷電粒子を用いて重力の向きと逆向きの推力を発生させてよい。(気球により浮力を得る場合と類似し、常時SSPSにより充電されるドローン3が上空で重力・自重に釣り合うように推進装置3THにて推力を生じさせホバリングを続けられるように、)本願のSSPSでエネルギー供給を受ける航空機3は推進装置3THによりホバリングや飛行・推進・移動・姿勢制御・機体の運動を行ってよい。
【0097】
<一般的な宇宙の軌道ORBIT、又は準天頂軌道の1や、1SSPSを含むGNSS・QZSSを用いた2の測位、2と1の通信、2への1の光子照射方向やオンオフ制御>
<公知の制御方法>
非特許文献4のL-SSPS模式図に記載のFSMやパイロットレーザービームとその受光部、メインレーザービームとビーコンレーザービームを本願の系で用いてよい。
●非特許文献4によれば近赤外でもよいメインレーザーの地上セグメント受光部への送信時に、地上からのパイロットビームを宇宙セグメントのレーザー発光部と併せて設けたパイロットレーザ受光部で受光してFSMでメインレーザー・ビーコンレーザを制御するように読み取れる構成が記載されている。
●本願で非特許文献4の構成を行う場合、例えば本願
図1や
図2等の航空機3に備えられた受光部2(2POSI部でもよい)にパイロットレーザービーム発光部2POSI-PLを備えさせ、前記発光部2POSI-PLから宇宙側・SSPS側の発光部1のパイロットレーザ受光部1POSI-PLにパイロットレーザーを照射してよい。レーザー発光部1はメインレーザーとパイロットレーザーを航空機3の受光部2や2POSIへ発射してよい。そしてそれらを用いて本願発光部1のメインレーザー・ビーコンレーザを制御して1から2へ光子を発射・照射し2へ命中させてよい。
【0098】
<<測位・通信>>
図5では本願の準天頂軌道におけるエネルギー輸送例と、静止軌道や月からのエネルギー輸送例を記載している。
図5上部の準天頂軌道において本願システムを構成する場合、SSPSに測位衛星や通信衛星、地上観測衛星等公知の人工衛星の機能を兼ねさせて良い。
●SSPSの衛星が配置された準天頂軌道に、SSPSに搭載された測位衛星の機能やQZSS測位衛星の機能により受光部2の位置を測位して、受光部2への発光部1からの光子照射の位置決めや発射の精度確保に用いてもよい。2と1の間で前記光子を1から2へ発射して命中させる為の測位情報や発射指示を含む通信してもよい。
●3や2や1は他の系、例えば宇宙空間に配置された衛星1LINKからインターネット・通信網に接続されてもよいし、地上局4やユーザ局6の端末・コンピュータと通信装置を介して接続されてもよいし、4や3を通じてインターネット・通信網に接続されてもよい。
●
図5(a)は
図1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAに含まれる準天頂軌道を運航する複数のSSPSを含む複数の発光部1から受光部2に対しエネルギーを送信する説明図。(2の位置は1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAにより測位されてもよい。)
【0099】
<<姿勢方向制御、光子照射制御>>
●2への1の光子照射方向やオンオフ制御を行えてよい。1は1の発射・発光・発信する光子の発射方向を変える手段(1の姿勢制御・方向制御装置、1の偏向装置)を備えてよく、ブレを抑える・制御する手段を備えてよく(例えばスタビライザ・ジンバル・雲台に備え付けられた1)、前記制御が1や1SSPSや1CONや外部ネットワーク・インターネットから行われてもよい。●1は1の発光のオンオフを行えてよい。例えば1は1CONや1LINK等から外部インターネットを通じ他の人工衛星・宇宙機の運航状況・運航予定・軌道情報・日時時刻を確認し、1から2への光子照射時にその射線上に宇宙機等が来る場合には光子の照射をオフにする制御をしてもよい。例えば1CONの制御により1はレーザーをオンオフする。
【0100】
<補足:デブリへのレーザー照射>本願の構成(1から2へのレーザー照射)はスペースデブリ1DBLの軌道変更に利用されるかもしれない。例えば、
図10の1DBLのように、或る軌道に1を配置し、成層圏・空中の2に向けレーザーを照射する時、宇宙機が1から2への射線中に存在する場合、レーザーをオフにし、スペースデブリが通る場合はオンのままとし、デブリがレーザーの照射を受ける(そして可能であればデブリを加熱し、或いはデブリの軌道を変更する)構成とする。
【実施例2】
【0101】
<燃料輸送によるSSPSのエネルギー輸送システム>
図3は宇宙へ燃料材料を打ち上げて1にて燃料を製造し地上に輸送する例である。
図3に示されるように地球上からSSPSまで化学エネルギーのみで輸送を行おう場合、打上手段9が必要である。
【実施例3】
【0102】
<現地資源の還元と燃料輸送を伴う月面SSPSのエネルギー輸送システム>
図4の実施例は、1にて月面の金属酸化物・酸化物を還元し金属シリコンや金属アルミニウム鉄等5M(または還元された粉末金属燃料)とし、若しくはそれらに関連する化合物5MCとし、地上へ金属5M(又は化合物5MC)を輸送する場合の説明図である。(月面において前記金属酸化物の他、水等の前記酸化物がある場合は水など酸化物を還元して水素など還元された物質を燃料として製造し用いてよい。)
図4の例は月から金属元素を取り去り地球の酸素を化合させるため、月の金属と地球の酸素を消費する欠点があるものの、月を開発しつつ宇宙太陽光発電の電力を地上に届けることができ、月開発の初期段階で地上でSSPSによるエネルギーを利用したいときには役立つかもしれない。(なお月で酸化物還元で生じた酸素5O2を月や宇宙の基地・拠点で用いてよいし、5O2を地球に投入し地上の酸素4O2として用いてもよい。)
【0103】
図4の変形例としてシリコン酸化物を還元し、還元された物質5MCやシリコン化合物5MCを得て前記シリコン化合物5MCを月面のある地域間(例えば1FUEL‐GEN・1CHEM1からパイプライン5PIPを通じて月面の他の地域の化学プラント1CHEM2や投下手段9近傍の1CHEM3)に輸送してもよい。(なお金属シリコン・粗シリコンは炭素や金属マグネシウムを用いた公知の方法で製造してよい。また金属マグネシウムは月で得たマグネシウム含有原料とSSPSの電力により製造してよい。)
拠点1CHEM1と1CHEM3の間を流体のケイ素系化合物5MCであるシラン(気体)や四塩化珪素、トリクロロシラン(結晶シリコンの原料でかつ液体)のパイプライン5PIPにて接続させてよい。ポンプなどで5PIPを通る流体の5MCを圧力で送ることが出来てよい。
【0104】
例えば5MCはパイプライン5PIP内で流体の5MCとして輸送された後、化学反応による変換部1CHEM1、1CHEM2、1CHEM3にて金属ケイ素5Mに変換されてもよい。例えば5PIPから1CHEM3までは流体の5MCで輸送され、1CHEM3から打上装置・投下装置9や地上の5TANKMでは金属シリコンに変換されていてもよい。(また5Mでなく5MCを地上に輸送しても差し支えない場合には、例えば5TANKMには金属ケイ素等5Mの代わりに5MCを搭載してもよい。)
【実施例4】
【0105】
図5の上部は準天頂軌道に複数機展開されSSPS衛星のコンステレーションをなしている系(1SSPS-SYS-QZSSーSEIZA)からの地上へのエネルギー輸送の説明図である。
図5の下部は宇宙空間の軌道に形成されたSSPS衛星のコンステレーション1SSPS-SYS-ORBIT、あるいは静止軌道のコンステレーション1SSPS-SYS-GEOSや月・月近傍ののコンステレーション1SSPS-SYS-MOON若しくは1の群1SSPS-SYS-MOONからの地上へのエネルギー輸送の説明図であり、SSPSに接続された1から空中の2へエネルギー・電力用レーザや信号用のレーザー等を送る場合(やり取りする場合)に中継衛星1LINKがあってもよい。※1LINKは(電波信号の中継を行う場合も考慮し)レーザーのみならず電波も中継してよい。
【0106】
1LINKはレーザー等光子を中継するための中継手段を含んでよく、例えば、レーザー光線の射線・軌道を光の反射により変える鏡デバイス1MRRや、レンズなど光学部品部1OPT(又は光学系1OPT)を含んでいてよい。また1LINKに受光部2と発光部1とそれらを動作させる手段を備えさせた中継衛星1LINKでもよい。
※1LINKや1OPTは、1LINKや1OPTに到達した、(1から1LINK間の遠距離を通過したことで広がった(ぼやけた))レーザーの光束を、光学系1OTP(レンズなど)で補正し、光束を1OPTで収束、若しくは/及び、光束を1MRRで1LINKや2等に向けて反射して、次の中継衛星1LINKか空中の受光部2へ届けてよい。
※1MRRは1LINKでの利用に限定されない。例えばSSPSの太陽電池や太陽光を得ようとする日光収集部分に対し、1MRRは日光収集部分に日光を送り届ける手段となってもよく、前記日光収集部分へ日光を反射する大面積でもよい鏡装置1MRRでもよい。(公知の大面積鏡により太陽電池部に集光する方式。)
【0107】
図5では準天頂軌道上の複数の1SSPS-SATから受光部2に対しレーザーを照射する図が示されているが、
図5は概念の説明図の一つで、
図5のコンステレーション1SSPS-SYS-SEIZAは
図5の準天頂軌道を巡る宇宙機群の記載に限らない。
●また
図10のように、コンステレーション1SSPS-SYS-SEIZAは1つのみならず複数用いて2を含む3にSSPS由来のエネルギーを補給・給電してよい。異なる軌道・発光部の箇所(LEOのコンステレーションと静止軌道GEO・QZOのコンステレーションや月面等)の複数の1から、2と3へSSPS由来のエネルギーを補給・給電をしてもよい。
●例えば
図10では日本国や他国遠洋・公海の上空に配置された或る軌道のコンステレーション1SSPS-SYS-SEIZAを3つ(複数)利用して、遠距離での輸送時や旅客の運輸時の航空機3について、途中区間(遠洋の海上上空等)で航空機3にエネルギー補給を行う概念が記載されている。
※非対称の8の字型準天頂軌道(例えば、JAXA、https://www.jaxa.jp/countdown/f18/overview/orbit_j.htmlに記載の軌道。令和5年1月20日閲覧、インターネット)では1機の人工衛星が日本上空に滞在できる時間は7時間程度とされる。
図5は例えば日本の上空に接近した(非対称8の字の日本上空にかかる小さな輪の部分の)複数の1SSPS-SATの衛星群の各1から順次レーザーの照射を受光部2が受ける構成であってもよい。受光部2が準天頂な角度で、
(地上より静止衛星を見上げた時の角度が0度・水平側よりも90度・垂直側・天頂側の角度で、)1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAの非対称8の字の日本側にかかる小さい丸部分の複数に並んでQZOを巡る衛星群の発光部1を見上げる形で、発光部1から受光部2へレーザー照射を行う構成でもよい。
【0108】
●準天頂衛星システムQZSS・測位装置QZSSでもある1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAを用いてよい。受光部2の2POSIと、測位装置QZSSでもある1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAを用いて、各1や受光部2・2POSIの位置関係を測位してよい。
●受光部2の2POSIと、1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAや1は無線通信・レーザー通信を行ってよく、無線通信・レーザー通信等の通信により2等と1等の位置情報やその他本願のエネルギー輸送・輸送に関して必要なデータを送受信してよい。
●位置・時刻情報や1と2の間に通過する人工衛星がある場合はその運航情報を共有をして、例えばレーザーの向きや発射のオンオフ制御をしてよい。
【0109】
本願では受光部2に対し発光部1からレーザを照射し命中しやすくするための測位手段を備えさせて良いし、レーザーの中継手段1LINKを用いてレーザーを1から2へ導いてよい。(前記測位手段は2POSIと宇宙側の測位システム、GNSS、GPS、QZSS等でよく、若しくは1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAにQZSSのような測位システムを備えさせる等である。そのほか測位については公知の手段を用いてよい。)
【0110】
なお準天頂軌道に限らず、低軌道(LEO)を巡る複数の1SSPS-SATのコンステレーション1SSPS-SYS-ORBITであっても1から2へのレーザ照射(各1SSPS-SATの発光部1から受光部2へのレーザーの照射や、受光部2と発光部2間での通信、測位)は1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAの場合と同様に行われうる。
●準天頂軌道において本願システムを構成する場合、SSPSに測位衛星や通信衛星、地上観測衛星の機能を兼ねさせて良い。(準天頂軌道に限らずSSPS衛星に測位衛星や通信衛星、地上観測衛星の機能を兼ねさせて良い。)
【実施例5】
【0111】
図6や
図10は航空機3を用いて(常時)電力を給電され稼働しうる航空機の飛行機群3FORM・編隊飛行群3FORM又は航空機3やフライングカー3FCARによるタクシー・貨物輸送・旅客運輸の説明図である。●3FORMは地上の通信端末4CONや空中の通信端末3CON、ユーザの端末6CONと接続できてよく前記端末や3の通信部と通信網を用いてインターネットに接続できてよい。
●例えば
図6において、ユーザ携帯端末6がヘッドマウントディスプレイHMDを備えていてもよい。●ユーザ携帯端末6を有する前記HMDを装着したユーザが、インターネット等通信経路を介して3と離れた地点から、
図6に記載の人型の3FORMや飛行機3FCAR、若しくは
図9の3ROBOT(林業機械、林業機械であって木の枝打ち機械でもよい3ROBOT)を、遠隔操縦してよい。
【実施例6】
【0112】
見守りたい人や物体をビーコンやアクティブな無線通信部を有する・ウェアラブルデバイス2TAGや電子タグ2TAGにより見守ろうとした場合に電池の搭載や電池の交換が必要であった。そこで本願
図7の(a)には3DRONEや3に2TAGを捜索させながらワイヤレス伝送により無線のエネルギーを3DRONEにより2TAGへ照射して2TAGを充電させビーコン動作・無線通信動作をさせ、張り付けられた物体6OBJECT(6OBJECT-TAG-ATTACHED)を探すことを開示する。3や3DRONEをタグのスキャナ6TAGーSCANNERとして用い、2TAGを探してワイヤレス給電し無線通信やビーコン動作を行わせタグを識別する。なお前記充電のエネルギーは本願の1と2と3を用いたSSPS由来のエネルギーでもよい。
【0113】
また前記2TAGにセンサを搭載した構成を
図7の(b)に開示する。例えば人に張り付けた・備えさせた2TAGに加速度センサや荷重センサが含まれており3や3DRONE、あるいはスキャナ6TAGーSCANNERによりワイヤレス伝送を行いセンサ付き2TAGに電力を給電してセンサを給電中や給電で充電された間に動作させ物体の加速度、荷重、環境データを収集する。
図7の(b)は例として重量を管理すべき毒劇物など試薬ビンの底にセンサ(2TAGーSENSOR)として荷重センサを備える2TAGを張り付けて、2TAGの装着された物体6OBJECT-TAG-SEN-ATTACHEDを構成し、3や3DRONEのワイヤレス伝送により2TAGが充電された場合、2TAGが荷重センサ・重量計として動作して、2TAGは荷重センサの測定値を取得し、2TAGからタグスキャナ6TAGーSCANNERにビンの荷重センサの測位値を通信手段により伝えることができる。
●タグづけされた物体の重量に加え、傾き(例えば地上でタグ付けされた試薬ビンやドラム缶が横に倒れているか、)を調べたい場合、2TAGに荷重センサと傾きセンサ・加速度センサを組み合わせて用いて良い。
例えば試薬が保管されたビル内で3DRONEやロボットカー4CARがタグスキャナとして試薬ビンや試薬棚に備えられた荷重センサ付き2TAGを充電しながら巡回する場合、充電された2TAGがセンサとして動作し、荷重センサによる測定値を前記4CARや3DRONEに伝えることで、ビル内のタグづけられた試薬ビンなどの重量情報をタグスキャナに伝えたり、タグスキャナから通信網を経由して外部から閲覧できるようにしてよい。物品の管理、試薬管理に用いてよい。
<<フットウェアでの例>>
●特開2016-073366号に記載の中敷型見守り用無線式タグ(あるいはその関連用途として靴下・履物・フットウェア類に2TAGを貼り付ける・装着する用途)についても
図7の(b)のワイヤレス電力送電の方法や装置の構成を用いてよい。
●身に着けるものとして中敷・靴・靴下・フットウェア、下着・衣服類、眼鏡・HMD・被り物・ヘルメット・グローブ、腕時計・腕輪・指輪・宝飾品・装身具・携帯端末等に2TAGを貼付又は備え付けして、
図7の(b)のワイヤレス電力送電の方法や装置の構成を用いてよい。
●特開2016-073366号に記載の無線通信子機(1b、1a)について、(歩行による充電機能の搭載をせず、)SSPSから1と2と3の系により前記無線通信子機(1b、1a)を充電可能な、無線通信および測位機能を備えた中敷型無線通信子機を構成してもよい。
●3DRONEやSSPSで駆動する3DRONEによりワイヤレス伝送方式で充電して2TAGのセンサ部や無線通信部・ビーコンを動作させてよい。
●2TAGを歩行者の中敷に用いた場合、特開2016-073366号に記載のように、無線通信子機には起立時の中敷きに乗る人の体重の測定や、歩行によって踏まれることによって生じる圧力・荷重・体重の測定、足先の動き・加速度を中敷の加速度として測定してよい。歩行時の足裏の圧力分布の測定や、歩行分析をしてよい。体重測定や歩容の観察・測定をしてよい。個人の生体的特徴や健康管理に利用できる情報を2TAGを用いて収集してよい。また前記2TAGにGPS,GNSS、QZSSやその他衛星や無線局からの信号受信や通信による測位手段を搭載し、2TAGに位置測定を行わせてもよい。
【0114】
2TAGーSENSORは衛星からの無線通信・信号をセンシングしたり、GPS・GNSS等の衛星測位装置でよく、位置を測定・センシングする装置でもよい。本願
図7のように、タグスキャナ6TAGーSCANNER(これはドローン3やユーザのスマートフォン6CONでもよい)を用い、タグを捜索し、捜索時にタグ2TAGを充電・給電し2TAGの蓄電装置に蓄え、2TAGが蓄えた電力により(GPS、GNSS、QZSS又はその他衛星や航空機・地上の基地局でもよい)無線局からの信号を2TAGで受信し2TAGの位置や時刻などを得て、無線局や衛星による測位を行って、測位結果を2TAGから6TAGーSCANNERに伝えて、2TAGの位置情報を伝えてよい。
【0115】
●本願では上空を
図6や
図10のように2TAGと6TAGーSCANNERの系に本願の1と2と3を追加した場合、SSPSのエネルギーによって地上で給油・充電する事なく遠隔地を移動可能で、上空に滞在可能(例えば電動熱気球の場合、飛行・移動・推進用推進装置に要する電力と熱気球用の熱をSSPSにて供給可能)な空中の通信プラットフォームでもあるタグスキャナ6TAGーSCANNERと、前記タグスキャナにより捜索されるセンサ付きタグの系を構成できて、上空からの常時見守りに利用できうる。3が無人機である場合、2TAG用のパトロール装置として利用されうる。
【0116】
●
図8や
図6ではエネルギーの共有をワイヤレス伝送装置3WEP等のエネルギー共有手段にて行える編隊飛行や機体間連携可能な航空機群3FORMが記載されている。
図7では単体の3で見守りする記載となっているが、
図7においても航空機間でエネルギー共有可能な航空機の群を用いてよい。例えば成層圏側上空に2を備える3を配置し、前記3に対流圏や地上側を飛行してよい3FUELでもあるタグスキャナ6TAGーSCANNERが定期的に接続し充電や燃料補給によりエネルギー共有・補給できる構成でもよい。
【実施例7】
【0117】
図8は道具や工具・各種装置を備えさせた上半身型航空機3と下半身型航空機3が編隊飛行・連携可能なロボットアーム付き人型ロボット3FORM-HUMANOIDの静止時と動作時(飛行時やロボットアームの動作時)の説明図である。3FORM-HUMANOID-UPPERと3FORM-HUMANOID-UPPERは本願航空機3の構成に加え、それぞれ腕や足、四肢に似せた2つのロボットアームを備えており、両者を組み合わせて人の形(若しくは動物や架空の生物・キャラクター)を真似たロボットとして展示・ショー・作業等を行わせる。
図8の装置の操縦形態は有人でも無人でもよい。無人の場合3CONに外部無線局や通信網との通信装置を備えていてよいし、コンピュータの処理装置・記憶装置・入出力装置等コンピュータ関連装置を備えてよい。
航空機3は電池や燃料を備えてよい。航空機3は前記電池や燃料を用いてロボットアームやモータ・アクチュエータ・推進装置を動かしてよい。
【実施例8】
【0118】
図9は道具や工具・各種装置若しくは付加製造装置3A1-AM、除去加工装置3A1-RPを航空機3や航空機3(3ROBOT)のロボットアームに備えさせ、作業対象物体4WKの4WK-AMに付加製造を行い、4WK-RPに除去加工を行う構成の説明図である。また、
図9は基地局(3CON、4CON、6CON)から遠隔操縦により、除去加工の1つとして木の枝を切断し除去する枝打ちを行う無人式の飛行機3や飛行ロボット3ROBOTであって、ロボットアームと鋸・切削部・砥石でもよい3A1-RPを備える飛行ロボット3ROBOTの説明図である。
●本願ではSSPSのエネルギーにより給電を受け稼働し、4WKが飛行機3の側面や斜面・崖等のヒトや陸上を移動する機械では作業困難な場所に存在する場合でも、飛行機3ROBOTによりアクセスできる。(高所作業装置3ROBOTでもよい。鉄塔や電柱電線のモニタリングや作業に用いてもよい)
●
図4では4WKに対し3ROBOTがアクセスする構成が記載されているが、
図3の工具を取り付けた3ROBOTから構成される3FORMがSSPSのエネルギーで駆動され4WKに作業をする構成でもよい。3FORMのうちエネルギーが減った機体を順次充電された機械と交代させ常時作業を行わせてよい。
【実施例9】
【0119】
図12は参考図として開示されている。
図12は受光部2を備えてもよい3FUELに遠洋洋上の降雨・雨水を回収して得た水や地上の4H2Oから給水した水を投入し水素燃料を製造する方法の説明図。(および、SSPSで駆動される3FUELにより降雨・雨水を回収し地上の人や動植物、ユーザ6、需要のある場所(消火すべき場所)へ届ける、水の利用方法の説明図)
【0120】
本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。(※本願は考案に基づく出願である。出願時点では実証されていない。)
【産業上の利用可能性】
【0121】
宇宙太陽光発電所でもある発光部1から受光部2を含む飛行機3や高高度プラットフォーム3、及び地上までの電力送信・エネルギー輸送に用いられるかもしれない。宇宙太陽光発電の用途に限らず、宇宙空間や月面で発電された電力を大気を持つ地球の地上に送信する場合に用いられうる。
【0122】
飛行機や電動飛行機や熱気球をSSPS由来のエネルギーで駆動させることができた場合、地上での給油・充電ステップが不要になり、航続時間が増大し、長距離旅行可能な飛行機や旅客機、空中のホテルのような施設が提供に可能になる可能性がある。またSSPS由来のエネルギーを熱気球稼働のエネルギーに用いた場合希ガスを使わなくとも熱気球により浮上手段を提供できるようになるかもしれない。
【符号の説明】
【0123】
<<短波長光子によるSSPSから地上へのエネルギー輸送>>
<発光部1、SSPS区間>
1:発光部、送信部(レーザー送信部、レーザー発射部、光子発光部。電波送信部も含んでよい。)
1PP:発電所、パワープラント。(太陽光発電所の他、火力・化学エネルギー利用型発電所、大規模電池、原子力関係の発電所でもよい。)
1PV:太陽電池(※1PVは地上から打上された1PVでもよいし、月など天体の資源から原料を製造し、前記原料をドライプロセス等を用いて宇宙空間のその場の真空を用いて、利用地の近傍で製造した1PVでもよい。)
1PCL:太陽電池以外の、エネルギー変換手段
1LASERーGEN:1PVや1PCLにより得た電力・エネルギーを太陽光をレーザー光に変換する装置部(紫外線レーザやシンクロトロン等粒子加速器による放射光発生装置等のレーザー発生手段、発光手段、エネルギー送信手段)
1CON:1の通信部。制御部でもよい。SSPSやSSPSのエネルギーを地上に輸送する為に必要なその他部分を含む。
1FUEL―GEN:SSPSにより得たエネルギーを用いて燃料物質を合成する部分
1SSPS:宇宙太陽光発電システム、宇宙太陽光発電所
1SSPSーETC:1SSPSに関するその他一連のシステムや部品群
1SSPSーSYS:宇宙太陽光発電所の一連のシステム
1SSPS-SYS-QZSS:QZSSでもある宇宙太陽光発電システム(QZSS:準静止軌道衛星システム)
1SSPS-SYS-GEOS:静止軌道(geostationary orbit:GEO)の宇宙太陽光発電システム
1SSPS-SYS-MOON:静止軌道を運航する月の月面や月近傍宇宙空間の宇宙太陽光発電システム(又は月のような衛星や、他の惑星における宇宙太陽光発電システム)
1SSPS-SYS-QZSSーSEIZA:1SSPS-SYSの人工衛星群、人工衛星コンステレーション
1SSPS-SYS-QZSSーSEIZA:QZSSにおいて運用されている1SSPS-SYS-QZSSの人工衛星群、人工衛星コンステレーション
<QZSS>特許文献1の
図5等で触れられているが、本願も1はQZSSの形態であってもよい。1や1SSPS-SYSをQZSSの準天頂軌道(日本国上空に配置する場合、非対称の8の字軌道等)に複数配置して
図5のように利用してもよい。
※
図5の(a)の準天頂軌道でのSSPS衛星のコンステレーションから2、3を経由しての地上4へのエネルギー輸送図は説明の例の為に記載したものであって、実際は準天頂軌道上でなく、地上から見て宇宙空間の低軌道LEOや中軌道に配置してもよいし、地上から宇宙空間の1までの高度が高く距離が開いており、うまく1から2へ送信できない場合は中継衛星1LINK等を受光部2からは発光部2の間の高度・軌道に配置してもよい。
<低軌道LEOなどでのコンステレーション>
(例えばスペースX社やワンウェブ社の提供する、)低軌道(LEO)衛星コンステレーションにおいて、前記低軌道(LEO)衛星コンステレーションを構成する衛星が宇宙太陽光発電衛星1SSPS-SATであって、地上側のある地点・受光部2から見て常に人工衛星1SSPS-SATが2の近くに来るように衛星の隊列を編成し、人工衛星群を軌道に流れさせてコンステレーション1SSPS-SYSーSEIZAを運用してよい。該LEOにおける1SSPS-SYSーSEIZAの構成は、準天頂軌道や静止軌道よりも地上に近い低軌道側にSSPS衛星と発光部1を配置でき、1から2へ光子を発射し命中させる場合の(宇宙空間における)距離の長さを減らすことができる。
※低軌道や中軌道で人工衛星群が速度を持って移動しながらコンステレーションを形成している場合をSSPSのコンステレーションでも適用してよく、例えば高度300kmから500km又は1100kmの低軌道に複数台(数十から数万でもよい)のSSPS衛星の群れを編成し(地上側のある地点・受光部2から見て常に衛星が近くに来るように衛星の隊列を編成し、人工衛星群を軌道に流れさせて)それらを中継衛星1LINKとして用いたり、1SSPS-SYSーSEIZAとして用いてSSPSによる発光部1のエネルギーを受光部2へ照射してよい。
●本願の1SSPS-SYSーSEIZAは太陽光発電衛星およびエネルギー伝送衛星であるが、さらに衛星コンステレーションによる人工衛星通信網と通信サービスを提供してよいし、地上と衛星間の通信サービス提供を行ってもよい。
1LINK:SSPSから受光部2までのエネルギー・信号の中継衛星・中継航空機・中継手段
1HNU:1から照射・発射・発振・発信された光子、発光部1から受光部
2まで成層圏等の地上よりも空気密度や酸素密度の少ない空中を投下しながら到達する光子・光子の集団(1HNUはその発生を1にてオンオフできてもよい。1で1HNUの発生・発射をオンオフすることで、レーザーによる通信・光通信を1から2の部分で行ってもよい。)
1HNU‐EXT:地上に届かない又は減衰する光子。大気に吸収される特性・波長を持つ光子。送信部1の向きずれなどで受信部2の外(地上方向)にレーザが向いたときであって大気中で反応などで吸収・減衰される1の発した短波長レーザ光子、地上に到達するまでに吸収される光子。
LEO:低軌道
GEO:静止軌道
QZO(又はqzo):準天頂軌道
<
図10、衛星の出力とレーザー焦点と地上の安全>
●本願構成ではレーザーは大気により減衰し、またレーザーは1基の受光部2に対しn基(複数基)の1SSPSーSATや1SSPSから照射される構成をとることができ、前記複数基を用いることで受光部2に対するn基の1SSPS-SATの出力を1基の場合のXワットからX/nワットへと低減・分散でき、1機あたりの1SSPS-SATの発射するレーザーのエネルギーを低減し、地上へ照射されるエネルギーの出力を低下させ、地上の人々の安全を守る。(本願発光部1について単体のSSPS衛星の発光部1ではなく発光部1を備えたSSPS衛星を複数基編隊飛行させコンステレーションとし、発光部1を複数の衛星に分散させながらレーザーを受光部2に照射することで1機あたりのレーザーのエネルギーを低下させて運用できる。)
たとえば発生できるレーザー出力低い(具体的には紫外線光子の量が少ない)出力Xワットの1SSPS-SAT‐LOWPがあり、それを準天頂軌道やLEOにn基配置し、1SSPS-SYSーSEIZAを形成し、n基の1SSPS-SAT‐LOWPから受光部2へのエネルギー照射した場合、全基のレーザーを2やFCS-2にて受け取れた場合、FCS-2のポイントでn×Xワット(nXワット)を受け取れる。他方、焦点であるFCS-2から外れたポイントではレーザーエネルギーは軌跡FHNU-EXTに沿って直進し、大気により減衰・発散していく。FCS-2から外れて成層圏対流圏を通り地上に向かおうとする軌跡FHNU-EXTにあるレーザー・光子の出力はXワット以下であり、焦点FCS-2のnXワットよりも低い。このように焦点FCS-2以外の場所ではエネルギー密度低下が可能である。
(また成層圏や対流圏上空の焦点FCS-2では空気密度が低く大気・酸素・オゾンが少ないので光子が吸収されず焦点FCS-2にて光子の収束ポイントが形成できるが、地上近くの空気密度が高い場所に焦点FCS-2を設定して1から光子を照射した場合には焦点FCS-2に到着する前に大気により減衰することを期待している)
●その結果焦点FCS-2から外れる地上部では、大気でレーザが減衰するという要素と、1本のレーザー出力はコンステレーションの全レーザー出力Xの前記1/nへと低減・分散できる要素とを組み合わせることができ、前記2要素で地上の安全を確保しようとする。(本願では大気に減衰することに加え、コンステレーションを組ませてレーザー出力を各1に分散させることで地上に向かうレーザーを弱めようとている。)
●準天頂軌道や低軌道等に複数台の衛星(小型・中型でもよい)を並べコンステレーションさせ、発光部1がYワットである前記衛星が受光部2に近づいたときに、近接した複数基・n基の衛星から発光部1よりレーザーを受光部2へ放ち、受光部2で受け止めることでnYワットの電力を得ることができ、受け止められず地上に向かおうとする光子が生じてもその出力はYワットに収められて、命中の不良により地上に向かってしまう光子の出力の低減・地上の安全確保に役立つかもしれない。
※出力の低い(Xワット)の発光部2を備えた衛星をn基用意する場合、nXワット大出力レーザー1基により2を狙うときよりも、2に命中しないで地上に向かうときのエネルギー量を低下できて安全かもしれない。
※SSPS衛星やSSPSを備える月の基地などで、発光部1の単体のレーザー出力(レーザー1本の出力)が大きくなる程に地上の人に不安感を与えうるので、レーザー出力分散のために複数の発光部1を配置し1つのレーザーの光束・ビームあたりのエネルギー密度を高くなりすぎないようにしてよく、前記を考慮すると、本願の装置は複数の発光部1を用い上空の受光部2に向けてレーザー照射する構成でもよい。
※受光部2の位置からずれた・又は受光部2が無い場合に発射した場合のレーザーの軌跡などを
図10に開示する。
図10にレーザーエネルギが地上に到着しにくくする検討を記載する。
FCS-2:1つの発光部1が狙うべき点、または複数の発光部1が狙うべきレーザー・光子の焦点。FCS-2は受光部2の光の受け止めるべきポイントと一致していてよい。本願では紫外線域のレーザーの大気での減衰を地上の安全確保に用いる狙いがあってFCS-2は成層圏にあってもよい。
FHNU-EXT:FCS-2から外れて成層圏対流圏を通り地上に向かおうとする軌跡。
<受光部2、空中区間>
2:受信部、受光部(レーザー受信部、レーザー受光部であって、航空機3・飛行船3に搭載されて、2は1のレーザーを受け取るように受光面の向きなど考慮して構成されている。受光部の姿勢制御や向きを変える装置を含んでよく、ジンバルや偏向装置、スタビライザ等含んでよい。)※受光部2は光電変換素子2PVでもよい。2PVの2を持つ光子駆動航空機3やソーラープレーン3でもよい。
2REA:2の反応器、化学反応器・光反応器(熱や紫外線等化学反応を起こすことの可能な光子エネルギー/バンドギャップを持つ光子により化学反応を起こさせる反応器。)
2WEP:2に関するワイヤレス電力受信装置
2PV:光電変換素子
2RANT:電波・電磁波を電力に変える部分(電磁誘導方式、磁界共鳴方式、電界結合方式、電波受信方式等のワイヤレス送電方式の内、電波受信方式の部分。アンテナ、整流回路、レクテナを含む)
2LAND:地上に配置された受信部(主に3WEPからの電力を受け取る部分)
<航空機3、空中区間、
図2や
図11等>
3:航空機など、飛行船など(受信部2をUV-C・Bでもよい紫外線レーザーの減衰の少ない高度、高高度・成層圏等に配置するための手段)
3EPF‐SYS:本願のSSPS由来のエネルギーを受光部3で受け止めて電気・電力や化学エネルギー・燃料として用いる航空機の系・システム
3GAB:3の水素・ヘリウム・ネオン・メタン・アンモニアなど大気よりも軽く浮上するガスによるガス気球
3HAB:3の熱気球(ガス、気体・流体に熱を与えることにより浮力を得る気球を含む。SSPS由来のエネルギーをガスに与えて加熱又は浮上に用いられるようにしてよい。)
3GHAB:3のガス熱気球、ロジェ気球。
3TH:3の推進器とその関連装置(航空機のプロペラモータ、モータ、アクチュエータ、ジェットエンジンに加え、宇宙機のロケット推進、電気推進器、イオン推進器、光子セイル、光子発射・反射の反動による推進器含む)
3BATT:3の電池(又は3や3ETC、3TH等を駆動する電池や燃料)
3ETC:3の制御系・コンピュータ系・通信系・電力系・電気配線系、センサ・計器、測位装置、3HABの制御装置・熱気球加熱装置、ガス気球3GAB制御装置、推進器3TH制御装置等を含む3を駆動するためのその他装置・機器群
3CON:3の制御部、通信部(外部の装置、外部の3、3FORMとの通信装置含む)
3SEN:航空用計器、センサ等
3WEP:3からみて外部の3や3FORMや地上へのワイヤレス電力送電手段
3WIR:受信部2を含む3と3FUELを接続する装置又はワイヤー・電力ケーブル・光の中継器、電力又はエネルギーの伝達路
3WIRI:3の電気配線路、電力配線路、信号配線路、光ファイバ等の電線・ケーブル・bus
3REA:3の反応器。(3REAは化学反応を行う装置。例えば熱・電気・光を用いる反応を行ってよい。光による化学反応や、電気化学的な反応装置・電気分解、熱による化学反応を行う装置で良い。例えば電気分解装置、光触媒又は光反応装置、熱による反応器、アンモニアの合成装置、各種化学用装置、セラミックスやセメント・石灰など材料の焼成窯、製鐵用の反応器・炉)
3RPL:2の反応器2REAで反応前物質・反応後物質(燃料等)を輸送する手段、化学物質のパイプライン、ポンプ等
3VALV:3FUEL内部の燃料タンクへの燃料の取り出し口・バルブ
3FUEL:2で得た電力又はエネルギーを用いて燃料を製造する航空機および/又は製造された燃料を輸送する航空機。燃料は例えば水素、金属リチウム、金属ナトリウム、金属マグネシウム、金属カルシウム、金属アルミニウム、金属シリコン、鉄、亜鉛等の金属や炭素・炭化水素・有機物でもよい。
3FUEL-GEN:3FUELの燃料製造部。例えば水をSSPSから1および2を経て得た電力により電気分解し水素と酸素を燃料として生成する装置。また逆に水と酸素を燃料として電気を生成する燃料電池・電池でもよい。※さらに発明の範囲を限定しないように表現するならば、SSPSにより1から2を経由して2や3が得たエネルギー(電気エネルギー・熱エネルギー・力学的エネルギー・熱機関的なエネルギー)を化学的なエネルギー・燃料に変換する部分であり、化学エネルギー・燃料を電気エネルギー・熱エネルギー・力学的エネルギー・熱機関的なエネルギーに変換(逆変換)してもよいエネルギーの変換器。
3TANK:荷室、タンク、燃料タンク[3FUEL-TANK:3FUELの燃料タンク(水素ガスの燃料タンクや気球でもよい。また酸化された金属を還元し燃料として利用してもよい。例えば水素、金属リチウム、金属ナトリウム、金属マグネシウム、金属カルシウム、金属アルミニウム、金属シリコン、鉄、亜鉛等の金属や炭素・炭化水素・有機物でも良い。]
3LUGG:3の荷室。3を動かす電池や燃料を積んでいてもよい。3を動かすヒトと3、3FORM等の操縦装置を搭乗させてよい。3、3FORM等を無人で動かす機器・操縦装置を搭載してよい。
3LUGG‐H2O:水の荷室、雨水を収集する装置及び水の荷室でもよい。※3が3FUELである場合、3FUELの3TANKと同じく、燃料(水素)のもとになる物質(水)を積載する荷室でもよい。
SWPーABSーLINE:大気にて吸収され・減衰する光子が到達する上限高度
(成層圏の範囲を含んでよい)
TPSーLINE:対流圏
AIR:大気
<地上区間>
4:地上側エネルギー供給系、地上部
4VALV:3VALVと連結する接続部・バルブ
4FUEL-TANK:4VALVと3VALVを介して3FUEL-TANKから輸送された燃料を貯蔵する燃料タンク。受光部2で受け取ったSSPS由来のエネルギーを3等の輸送手段を用いて地上へ運搬した後、蓄える為のタンク。パイプラインでもよい。燃料の保管場所や流路、ユーザへの流路。
<ユーザ区間>
6:ユーザ部。エネルギーを消費するユーザー部。4FUEL-TANKから6へ運搬・デリバリーされた燃料を消費してエネルギーを消費する部分。(またはSSPS由来のエネルギーを消費するユーザ部。例えばタグ2TAGを取り付けた物体も含む。)
<その他>
12:ケーブル(電力ケーブルを含んでよい。電力を光の形で誘導するケーブルでもよい。)
14:ケーブルの基礎部、1100と接続していてよい。(特許文献2に記載の12や14でもよい)
※<ケーブル重量の視点と3FUELの利用>
図1においてケーブル12は例として記載している。受光部2と地上の基礎部14や電力網1100を結ぶ電力ケーブル12は、高度20km以上の成層圏まで伸ばすとその重量が大きく、航空機3の浮かぶ力では2を含む3の高度を維持できない恐れがあった。そこで本願ではケーブルを利用しない例として
図2を開示している。
図2ではケーブル12の代わりに2で生じた電力やエネルギーを用いて燃料を合成する燃料合成航空機3FUELを用いて地上の4や6に燃料の形でSSPSのエネルギーを届け、ユーザは届けられた燃料の形でSSPSのエネルギーを利用する。
<ケーブル12と3FUELの比較>
図2の構成のように、本願のSSPSの発光部1・発信部1と受光部2・受信部2と3FUELを用いる場合、ケーブル12を不要にできるメリットがある。送信部1から受信部2を経てケーブル12や3のワイヤレス電力送信部3WEPを経て地上の4や6に電力のみの形式で送信する場合、空中から地上までのケーブル12の提供・実現に課題があって、本願では12の代わりに3FUELを用い、電力のみでなく電力から化学エネルギーへの変換を行う系とすることでSSPSから地上までのエネルギー輸送を行う。
17:3との接続部(特許文献2に記載の接続部17でもよい)
1100:電力網(特許文献2に記載の1100でもよい)
<
図3、打上による水素や金属の燃料製造図>
1VALV:1で得た電力により水から水素を作る場合に水や水素を装填するタンク5TANKを接続するための接続口
1FUEL‐GEN:1の燃料製造部、化学反応部
5VALV:5タンクの接続口
5TANK:タンク(水・水素、酸化された金属・還元された金属、燃料の原料・製造された燃料を装填するタンク)
5TANK1:燃料の原料を装填したタンク(例:水、金属酸化物、二酸化炭素。)
5TANK2:1VALVに接続されSSPSの電力又はエネルギーにより燃料を製造し装填中のタンク(例:水から水素と酸素を製造。金属酸化物から金属と酸素を製造。二酸化炭素から炭素と酸素を製造。水と二酸化炭素から炭化水素と酸素を製造)
5TANK3:燃料が装填されSSPSから地上に向けて投下されるタンク(例:水素/水素と酸素を装填したタンク、金属/金属と酸素を装填したタンク、炭素・炭化水素/炭素・炭化水素と酸素を装填)
9:打上手段。又は月から打上を行い地球・惑星・衛星・天体・宇宙空間へ投下する投下手段。(ロケット、非ロケットな方法、マスドライバ、軌道エレベータ等。金属酸化物や水の塊等打上時の加速度が高くとも問題ない燃料の原料物体はマスドライバによる輸送が検討されうる)
<
図4、月面での金属酸化物の還元による金属燃料製造>
※
図4の構成は月から金属元素を取り去って地球の酸素と化合させるプロセスの為、月の物質収支を壊すので永続できるサイクルではないが、(宇宙開発の途上で)短期的には二酸化炭素を排出せずに、(地上の水・酸化物を打ち上げる事が不要で、月にある資源をそのまま地上に投下でき、)月への打上物質を少なくしながら月近傍での宇宙太陽光発電の電力を地球上で(物質を燃料として)使用可能にする方式なので開示する。(下記5O2は月などの居住・移住・滞在用酸素やテラフォーミング用の酸素に用いてよい。月に限らず金属酸化物を含む衛星・惑星においてSSPSによる電力で居住用の酸素を製造して良い)
5MM:金属酸化物等月資源の鉱山・採掘元・採取元。及び物質の採取や選別・分離・精製・輸送等資源から燃料5M製造までの一連の手段を含んでよい。
5MOX:月で採掘・採取された金属酸化物等のSSPSのエネルギーにより燃料にできる燃料の原料(酸化ケイ素又は酸化アルミニウム等の金属酸化物)。発明の範囲を限定しないように記述するとSSPSのエネルギーを蓄えられる宇宙空間の現地(月・衛星・小惑星帯・宇宙に漂う隕石・彗星等小天体、天体)で調達できる物質・物体・装置。
1FUEL‐GEN:1の燃料製造部、化学反応部。5MOXと1SSPSの電力やエネルギーを用いて燃料又は化学エネルギーを蓄積させた物質を製造してよい。
1CHEM:1の化学反応部。1の化学プラント。1CHEM1、1CHEM2、1CHEM3(熱エネルギーによる化学反応や電気分解など可能な装置・反応部を含む。例えば5Mの製造の他に、月面基地のセメントなど土石製品の製造時に化学的または熱的なエネルギーにより物質を化学反応させ製品を作る部分でもよい。)
5O2:金属酸化物を還元したことにより生じた酸素の貯蔵先、パイプライン等。酸素関連部。
5M:1FUEL‐GENと1のSSPSの電力と5MOXにより製造された金属(酸素により酸化され酸化還元のエネルギーを生じる事の出来る月資源由来の金属)。5Mは例えば粉末の金属シリコン・金属アルミニウム・鉄粉でもよい。可燃性の粉末金属シリコンやアルミニウムでもよい。
5MC:月資源とSSPSにより得た酸素と化合可能な物質。(例えば流体であるシランやトリクロロシラン。※金属シリコンと比較すると取扱に注意が必要であるが、流体のためパイプラインによる5MCの輸送が可能な可能性を持つ。)
5TANKM:5Mや5MCの装填された地球・地上向けの輸送用容器。投下用容器・燃料投下ポッド。
4O2、6O2:地上又はユーザ側の酸素源。ユーザ6にて5Mを酸化させる為に利用。例えば月で金属酸化物を得て、それから製造した金属と酸素のうち酸素を月に保管し地球に金属を投下・酸素で反応させる場合、地球の酸素が金属に化合することで減少する。そのため好ましくは月で合成した酸素と金属の両方を地上に投下するほうが好ましいかもしれない。
6:金属燃料と酸素を消費しエネルギーを利用するユーザ
<
図5、準天頂軌道や月、静止軌道のSSPSにおける例>
1SSPS-SAT:1を含むSSPS用の人工衛星。
1SSPS-SYSーSEIZA:1を含むSSPS用の人工衛星により編成・構成されれる1SSPS群、人工衛星のコンステレーション。
1SSPS-SYS-QZSSーSEIZA:準天頂軌道における1SSPS群、コンステレーション
1SSPS-SYS-ORBIT:軌道上の1SSPS群、コンステレーション。
1SSPS-SYS-GEOS:静止軌道の1SSPS群、コンステレーション。
1SSPS-SYS-MOON:月付近の軌道や月面の1SSPS群。
1LINK:中継衛星。1SSPSの発光部1と受光部2の間を中継する。発光部1と受光部2の間を通過しようとする光子を中継する衛星・装置。
※例えばレーザー・光子を反射する鏡1MRRであって、前記鏡の向きを変える姿勢制御装置を備えた衛星など。静止軌道や月等遠方から地球までレーザーにより光子を1から2へ送る場合に精度の不足や1から生じたレーザー光の拡散を防ぐ。光を集束させるレンズ等の光学部品1OPTを備えてよい。1SSPSの1から中継衛星1LINKに届くまでにレーザーの光束が発散している場合に、1LINKの1OPTのレンズなどで発散したレーザーを再度収束したレーザーに光学的に修正してよい(又は整えてよい)。
※例えばレーザーの受光部2と発光部1を含む1LINK。レーザーの光束・ビームの拡散がレーザーの進む距離の増大で起きることを、中継衛星1LINKの光電変換装置・受光部2にてレーザー光のエネルギーとして回収し電力を得て、前記電力により再度光子を空中の3の受光部2や他の1LINKへ発射する。1LINKの2と1を用いて拡散して到達した光束を一旦電力に変換し再度発光し拡散していないレーザー光として発射し直す。
1MMR:光子を反射可能な鏡、又は反射可能な装置。1LINKに搭載されてもよい。※例えば1から照射された光子を反射して前記光子の軌道・射線を変える。
1OPT:光学系、光学部品、光を補正する手段。1LINKに搭載されてもよい。※例えば1から照射された光子が長距離を通過するときに光束・ビームが広がった場合(または拡散してぼやけた場合)に、光学系を用いて再度光束を収束させる。
2:受光部、3:航空機、3FUEL:燃料合成航空機・燃料運搬航空機、4:地上部、6:ユーザ部
<
図6、2から3へのエネルギーを3の駆動や3によるサービスに用いる例>
3FCAR:飛行機、飛行自動車。緊急車両・緊急用輸送機器でよく、警備・消防・救急・医療提供・医薬品の運搬を行う輸送機器でもよい。
3ROBOT:飛行型ロボット。工具を備えたロボットアームを取り付けていてよく、人型ロボットの形でもよい。(例えば
図8の3FORM、3FORM-HUMANOIDでもよい。例えば
図9のように林業において木の枝打ちを行うために浮遊し空中を推進可能な3ROBOTであって、人が遠隔により制御可能な無人の3ROBOTであって、枝打ち用の鋸3A1-RPをロボットアームに備え、前記鋸で枝打ちされるべき枝4WK-RPの根元を切断してよい。若しくは空中の航空機3の修理のために
図9の飛行型ロボットで修理部を工具・道具を用いて付加・除去してよいし、ロボットアームなど作業手段により3の修復個所の素材・部品の交換等をして修復してよい。)
※3FCARや3FORMロボットに作業を行わせてよい。例えば林業作業を3や3FCARや3FORMによるロボットに行わせてよく、3FCARや3FORMロボットに山林の木の枝打ちを行わせるように枝打ち用の装置・手段(枝を切断する装置、航空機の木や各枝に対する姿勢や位置を変える姿勢制御装置・推進装置、枝打ち装置・枝打ち手段)を備えさせ、枝打ちさせてよい。(3ROBOTに農業・林業・水産業等の諸作業のうち本願航空機の系で行える作業は行わせてよい。)※発明者は例えば長野県内の山林の木の枝打ち(木の加工)を安全にドローン等無人機を用いて行う手段を探しており、かつ山林内での無人機の運搬や充電・燃料補給がネックであると感じており、本願では航空機の継続した稼働(充電レスな稼働)が行えることを踏まえ、開示する。
※航空機3や3FCARは物体の配達または回収用途に用いてよい。(例えば郵便、燃料配達、物体の配達、通販EC、資源回収、水の配達、消火剤の運搬・投下)
※航空機3や3FCARは輸送機器でもよいし、ホテルや住宅用途を兼ねる航空機又は住居部(若しくは航空機型のキャンピングカー3FCAR、住宅型航空機)でもよい。
※3FCARは充電給油ステップがなく地球上空を1周する、客船のような旅行用の航空機3FCARとなるかもしれない。
<
図7、2から3へのエネルギーを2TAGに用いる例>
2:受信部
2WEP:2に関するワイヤレス電力受信装置、通信装置。※又はタグ2TAGがタグスキャナ6TAG-SCANNERとワイヤレス電力送信や通信等を行いタグ付けられた物体の見守り・管理に用いるための送電・通信部、タグの電源部。
2RANT:電波・電磁波を電力に変える部分。2WEPに含まれてよい(電磁誘導方式、磁界共鳴方式、電界結合方式、電波受信方式等のワイヤレス送電方式の内、電波受信方式の部分。アンテナ、整流回路、レクテナを含む)
2TAG:受信部2を備えるタグ。主に物体や荷物、子供老人の見守りに用いるタグであって3WEPからの電力を受け取る部分を備え、3WEPからのワイヤレス給電により電力を得て無線通信やビーコンの動作、センシングや測位を行う。ワイヤレス送電により電力を得て稼働する無線式タグ・ビーコン装置。2TAGはコンピュータの機能を備えてよく、処理装置、記憶装置、入出力装置、通信装置を備えてよい。
2TAG-CAP:2TAGのワイヤレス給電による電力を蓄える部分
2TAG-SENSOR:2TAGに付属するセンサー(2TAGを用いて2TAGを張り付けたものの加速度を測定する場合は加速度センサ、重さ・荷重を測定する場合は荷重センサ、温度測定する場合は温度センサ、高度を測定する場合は高度計、磁気測定時は磁気センサ、煙や火気を検知する場合はそれら専用の消防用センサ。航空機3が2TAG-TAG近くまで接近し、ワイヤレス送電可能になり、2TAG-CAPが充電された場合に、センサーを充電電力により駆動する。航空機3やみちびき等の測位システム、1SSPS-SYS-QZSSーSEIZAからの電波信号により2TAGの測位や時刻取得を行ってもよい。)
2TAG-IN:2タグの入力装置。センサ2TAG-SENSORを含む。
2TAG-OUT:2タグの出力装置。例えばモノに張り付けた2TAGを探すときに2TAGに発音装置を2TAG-OUTとして備えさせ、2TAGは通信装置による通信結果や、処理装置・記憶装置におけるプログラムにより制御された処理部の要請に応じて音を鳴らしてよい。例えば簡単にはタグスキャナにより2TAGが充電された場合は発音装置を鳴らしてタグスキャナやタグスキャナに同伴する人にタグの存在を音で知らせてよい。
2PATCH:貼り薬でもよいパッチ。貼る布や包帯、タグにもなるフィルムでもよい。衣服下着などへの貼付式や縫い付け式のワッペンでもよい。※認知症治療薬である貼り薬・パッチ、禁煙薬のパッチ、湿布薬の貼り薬・テープ、子供の絆創膏・包帯でもよいパッチ、人の衣服下着類小物類に貼付可能なパッチでもよい。
※蚊などに刺されマラリア等病を防ぐため、虫の嫌がる成分・殺虫成分を放散させる機能を持つ、洋服などに貼る虫よけパッチでもよい。服の防虫剤用パッチでもよい。
2TAG-PATCH:2PATCHを備えた2TAG。又は2PATCHに貼付装着可能又は貼付装着・分離可能な2TAG。
※2TAG、2PATCH、2TAG-PATCHはタグや貼り薬、貼付用の布やフィルム・テープとして機能する部分や層を備えている。例えば2TAGの支持体2TAG-SPと粘着層2TAG-ADH。
※例えば2PATCHは物体に張り付けるための粘着剤と薬剤入りの薬物含有粘着層(膏体)がフィルムやテープなど支持体に塗布・積層されたもので良い。(2PATCHの例として、リバスチグミンテープ、パップ剤・テープ剤の湿布薬である。)2PATCHは絆創膏・包帯でもよい。
※例えば2PATCHは薬品・医薬品を含んでいないパッチでもよく、粘着層2PATCH‐ADHと支持体2PATCH-SPを含むテープ・フィルム・パッチでもよい。(医薬品パッチ型タグ2TAG-PATCHの場合、貼り薬の貼付時にタグの装着確認や貼り付け直し、新品タグへの交換ができるメリットがある。)
6OBJECT-TAG-ATTACHED:2TAG、2TAG-PATCHの貼り付け・装着された物体。パッチの貼付された人や動植物、物体。タグにより管理される物体又は物品。※物体の例:品物の管理の必要な刀剣類・銃器火器類・兵器類、アルコール製品、ニコチン含有製品、医薬・医療品、劇毒物など薬品類、貨物、荷物、鍵、自動車や輸送機器、輸送機器の鍵類、建物や家具、建物の鍵類、重要書類、骨董・宝物・貴金属類、コレクションアイテム、宝飾品・装身具・コンピュータ・スマートフォン・腕時計・ウェアラブルデバイス類、デバイス類、機械類、衣服、下着、靴下、履物、ヒト、動物(陸上動物、鳥、小鳥・小動物)、植物、生物。
6TAG-SCANNER:2TAG、2TAG-PATCHにワイヤレス給電を行い又は2TAG、2TAG-PATCHの発する無線通信信号やビーコンを受信しユーザにタグのあることを知らせる部分。タグスキャナ。※6TAG-SCANNERは例えばタグスキャナを備えた航空機3、3CON、ドローン3DRONE、4CON 地上基地局、6CON、6ユーザ局、6SMART-PHONE、6HANDY-TAG-SCANNER、自動車や輸送機器に搭載されたタグスキャナ等を含んで良い。
3、3DRONE:タグスキャナになってもよい、タグ捜索を無人で行い、飛行中に捜索先の地上や空中にワイヤレス電力送電・充電を行い、その最中充電されたタグがあった場合タグのビーコンや通信など応答を受信し、タグを捜索してもよいドローン又は航空機。
※3DRONEはタグを探すようにタグに向けて飛行・接近しつつ3WEPからタグへワイヤレス電力送信してよい。タグ・ドローン間で通信して良い。
6TAGーMONITORINGーUSE:タグをモニタリングに用いる用途の説明部。
図7の(a)。
6OBJECT-TAG-SEN-ATTACHED:センサ付き2TAG、2TAG-PATCHの貼付・装着された物体。(またタグをタグ付けられた物の測定センサに用いる用途の説明部。)※例えば研究所にて使用した量を監視する必要のある毒劇物の保管ボトルの底部にセンサ付き2TAG、2TAG-PATCHの貼付・装着し、ボトルを置いたときにボトルがタグの荷重センサ越しにボトル重量で押す力(ボトル質量m×重力加速度g)をボトル重量として検知する系であって、ボトル重量の変化を試薬変化量に毒劇物試薬の使用量として試薬管理する系。タグの駆動用電力はワイヤレス電力送電によるもの。
図7の(b)。
<
図8、3FORMの例>
※
図8はエンターテイメント用や作業用に本願構成3FORMを用いる例。
※
図8の(a)と(b)はロボットアーム・ロボット腕やロボット足、人や動物の胴体・四肢・頭部・脊椎部・尾部を持つ2つの飛行機が協調し編隊飛行する例であって、前記ロボットアームは
図9の3A1-RPや3A1-AMのように除去加工や付加製造を行う装置・道具・工具をロボットハンドにより操る・握る・保持する等してよいし、前記道具・工具等を装着していてよい。飛行機群(
図8では3A1・3A2・3L1・3L2)はロボットハンドを備えていてよい。
図8の(b)は米国特許公開第20140231590号のような航空機をショーに用いる例である。
図8では人型ロボットのように編隊飛行してよい。※3FORMが成層圏にあってジェットエンジン・プロペラによる推進が困難な場合、光子セイル、イオン推進器等の光子や粒子や荷電粒子を用いる電気推進機や、ロケット推進器が必要。
<
図9>
図9は受光部2で充電されていたり、2により製造された燃料により駆動していてもよい3にロボットアーム3A1を取り付けて3A1-RPや3A1-AMのように除去加工や付加製造を行う装置をロボットアーム除去加工や付加製造を行う説明図である。
3A1-RP:除去加工用装置・ロボットアーム
3A1-AM:付加製造用装置・ロボットアーム
4WK:作業対象、ワーク、作業対象の部品・製品・物体
4WK-AM:4WKの付加製造・成膜・積層の対象部、積層部
4WK-RP:4WKの切削加工・除去加工・切断・研磨の対象部
※なお、林業で3ROBOTを用いる想定では、4WKは例えば枝打ちされる木、4WK-AMは松くい虫防除剤など薬液やペイント剤・種子等作業対象に付加される物、4WK-RPは枝打ち用の木の枝打ちすべき枝等の作業対象から除去される物。
<
図10>
FCS-2:1つまたは複数の1が狙うべき焦点。FCS-2は受光部2の光の受け止めるべきポイントと一致していてよい。本願では紫外線域のレーザーの大気での減衰を地上の安全確保に用いる狙いがあってFCS-2は成層圏にあってもよい。
FHNU-EXT:FCS-2から外れて成層圏対流圏を通り地上向かおうとする軌跡
※
図10では例として日本からウルグアイ(日本から見て地球の裏側、地球半周の距離)まで航空機3が受光部2を用いてSSPSの発光部1から受け取ったエネルギーにより地上に降りずに移動する説明図が記載されている。(
図10では日本国からウルグアイまでを3を用いて旅行する場合でもよく、3は日本ウルグアイ間の経路にある公海上空やニューヨークの遠洋上空などで発光部1から受光部2に光子を受けてエネルギー補給されてよい)
1DBL:(光子を減衰させる大気など物体の無い)宇宙空間を巡るスペースデブリ
※宇宙空間においては1DBLを焦点としてレーザーを減衰させずに収束できうる。
<
図11、航空機3の説明図>
2:受光部
2POSI:光子・レーザを1から2へ照射し命中させるための測位装置や位置決め装置の部分。
<電気・電力・信号系統>
2PCE:光電変換装置
3ETC:電気・電力・コンピュータ・各種回路・通信部等の3の動作に必要な部分
3WIR:電力や光子を外部とやり取りする部分
3REA:3の反応器(電力を投入して電気炉動作や電気分解動作する装置でもよい。)
3WIRI:回路、配線
3BATT:電池
3LUGG:荷室
3SEN:センサ
3TH:推進装置、推進手段
3B:気球、浮遊装置、浮遊手段、浮上装置、浮上手段
3HAB:熱気球(SSPS由来のエネルギーで稼働してよい)
3GAB:(ヘリウムなど空気の平均分子量より軽い)ガスによる、ガス気球
3WEP:外部とのワイヤレス伝送手段
3CON:外部との通信部・制御部
<燃料・化学物質系統>
2REA:光子により反応を行わせる装置。(光反応、熱反応、)
3RPL:燃料関連物質のパイプライン、配管、タンク
3VALV:外部への燃料接続バルブ
3REA:3の反応器
3EPF‐SYS:本願のSSPS由来のエネルギーを受光部3で受け止めて電気・電力や化学エネルギー・燃料として用いる航空機の系、システム
※
図11はSSPSで駆動する推進装置やモータ、アクチュエータ、プロペラ、固定翼、回転翼、熱気球3HAB・ガス気球3GABを持つ航空機の形態を持ってもよい航空機3の説明図である。
※発明の範囲を限定しないように記載すると、本願ではSSPSによる1と2と3を用いたエネルギーの輸送システムを構成することで、SSPSによるエネルギーで(長時間又は常時)稼働する熱気球3HABや推進装置3THを持つ3を構成でき、3の浮遊・飛行・稼働の時間を増加させうる効果がある。
※昼夜を問わず2を含む航空機3へSSPS由来のエネルギーを届けることが可能であり、2を含む3から他の航空機3や3FUELや3FORMにエネルギーを伝達したり、それらとエネルギーを共有したりしてよい。
例えば
図2では受光部2を含む航空機3と燃料合成航空機3FUELが記載されているが、
図2では2を含む3に
図11の3HAB・3THを搭載してよいし3FUELに3HAB・3THを搭載してよく、前記3や3FUELをSSPS由来のエネルギーで動作するSSPS利用型かつ常時推進装置動作型航空機3・3FUELとしてよいし、SSPS利用型かつ常時熱気球動作型航空機3・3FUELとしてよい。
上記のように、飛び続ける推進器3THや浮遊し続ける熱気球3HABを含む浮遊装置3Bつきの航空機3を構成してよい。(3HABは浮上・浮遊装置3Bである。)
(熱気球の加熱にはミリ波マイクロ波等電波を用いてもよいし、光子やレーザーを用いてよい。)
<参考図、
図12>
3LUGG‐H2O:水用の荷室。降雨を受け止めて回収し水として用いてよい。受け止める水は例えば遠洋の洋上の雨雲の水が好ましい。(環境への影響、水利権等を考慮するべきである)
3H2O-LINE:水のパイプライン・タンク類・流路
3H2O-VALV:水を外部へ取り出すバルブ・ノズル。
4H2O:地上の給水部(主に想定される水供給元、河川やダム・溜池を含む)
6LIFE:水やりや給水を要する生物(人や動植物・生物、砂漠などに水を届ける)
6:ユーザ部。水の必要な人家、工場、町等
6FIRE:火元。(水投入により消火する)
※
図12ではSSPSによるエネルギーにより3が常時給水型の航空機として稼働する可能性を考え、水を3の外部から3内部へ給水し、前記バルブを介して3の内部から消費者に給水することを開示している。緊急用の給水用機器3・給水用輸送機器3でもよい。
※特に雨水は海水のように膜分離等で分離必要な塩を含まず(既に自然の循環の中で塩と分離された水として)、地上・洋上に降るものであって、海上の上空の雨雲から海面へと塩水でない雨水・雪が降り注いでいる。そこで本願ではSSPSのエネルギーにより稼働時間を長くした2を備える航空機3により遠洋の海上でもよい上空の雨水・降雨・降雪を手に入れて3に格納し需要地6に供給することを開示している。
※
図12の構成で、3や水の流路3H2O-LINEにろ過膜・濾過槽や、オゾンや薬品による殺菌手段、有害物質の除去手段を備えさせ、浄水器・浄水部を構成し、給水飛行機3として用いてもよい。
※
図12は雨水を収集する3FUELと水を搭載した3FUELの利用に関する。降雨・降雪を回収し水を得て、水をSSPSのエネルギーで分解し水素を得る方式として、
図11の右下側には、例えば、雲と、雲から降る雨・降雨と、降雨を収集する3LUGGを備えた航空機3、3FUELが図示されている。
【0124】
<O2、O、酸素原子>本願の請求の範囲の下位概念において地上の大気・酸素・酸素原子の利用を開示している。例えば大気中の酸素・オゾンによって減衰する光子の利用、さらには酸素を酸化剤に用いる系で、月の酸化物を還元し酸素原子の取り除かれた燃料の合成、空中の受光部2と航空機3FUELでの水素と酸素の製造、ユーザ6での前記燃料と前記酸素原子の利用が開示されている。
【0125】
<宇宙空間から地球へのエネルギー輸送方法>本願の請求の範囲の上位概念では宇宙太陽光発電の用途に限らなくともよい。例えば月面に素粒子や原子力を用いた発電所(ラジオアイソトープ、核分裂、核融合、反物質・対消滅など素粒子・核を用いる発電所)を備えさせ、前記発電所1PPの電力を発光部1に送り、発光部1から受光部2へエネルギーを光子の形で送り、受光部2から航空機3を動作させたり、地上にある物質を酸化還元し燃料を合成してもよい。(1から2へ送るときに1LINKのような中継衛星を用いてよい。)
【0126】
<宇宙原子力発電・宇宙物理電池発電・宇宙発電所>太陽光の得られないところでは素粒子や原子力を用いた核関連発電所又は物理電池により得た電力を本願の1と2や3を用いて地上に送電してよい。(月基地に情報の通信のための基地局を作る場合に核関連発電所を非常時電力に用いてよい。本願1と2と3、3FUELを用いる系はSSPSのエネルギーに限定されず、太陽光発電所や原子力発電所を含む発電所1PPによるものを用いてよい)
<宇宙原子力発電>地上にて濃縮前のウラン等核燃料の原料(ウラン235とウラン238の混合物)を打ち上げし、月基地等のその場で核燃料を濃縮し核燃料(ウラン235)を得て月面原子力発電所で原子力発電に用い、前記発電による電力を1から2を経由して地上に届けてよい。※ただし、発電後の廃棄物放射性物質が月基地に蓄積するので廃棄物を管理する(例えばテロに使われぬよう管理する)必要がある。使用済み核燃料や放射性物質が投下手段により地球に投下され汚染されないよう管理が必要である。(SSPSの場合、太陽電池・鏡等を大面積に展開し保守・運用する必要があるが放射性物質は生じない差異がある。)
【0127】
<<<
図7の貼り薬による見守りタグの説明>>>
次に
図7の見守りタグについて記載する。
<課題>老人見守り用又は行方不明時に発見するための装着型タグ又はビーコンを提供したい。前記タグ2TAGについては老人の好みや状態の差、関心の大きさにより、必ずしも靴・中敷やベルト、時計型タグ内蔵ウェアラブルデバイスを装着してくれるか不明であった。見守る親族などが老人への投薬の一環として装着できるタグがあってもよいと考えた。
<解決手段>貼付薬に無線式タグを貼り付けて備えさせ、ワイヤレス給電により充電しビーコン等動作させ、タグとタグの貼り付けられた老人を探索する。探索時にドローンによるタグ給電・ビーコン電波検出を行ってもよい。またSSPS等宇宙機からのタグ給電、人工衛星-タグ間での時刻情報・測位やタグ処理部制御に役立つ情報の送信、ビーコン検出する構成も提案する。
<説明>本願タグ2TAGとタグスキャナは、認知症患者の投薬用のパッチと無線タグを組み合わせたパッチ型無線式タグとすることで、認知症患者への貼付薬の投薬とタグ2TAGの貼り付け・貼付状態の維持を行えることを最も主要な特徴とする。2TAGは巡回・タグの探索をする航空機3のワイヤレス伝送手段により充電されビーコンや無線通信動作をしてよい。
<ワイヤレス給電方法>本願はパッシブ型のRFIDタグにおいて、ワイヤレス給電により電力を蓄電し蓄電した電力より無線信号(ビーコン信号)を発生させ、前記無線式ICタグと前記タグが張り付けられた物を探すための考案を含む。●公知技術によれば10m先まで給電可能な2.4GHz帯を用いる10m級給電技術(空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム)が提案されている。
●また宇宙開発が盛んになりつつあって、人工衛星や人工衛星のコンステレーションによる対宇宙や対地上への通信サービスが期待される。宇宙太陽光発電用途では無線による電力の送信(レクテナ利用によるワイヤレス電力伝送システム、宇宙と地上間でのワイヤレス電力伝送システム)が検討されており、本願での人物・動植物・物の捜索に前記タグ2TAGへの電力給電が利用されてもよい。●人工衛星の他、宇宙構造物、航空機、ドローン、無人航空機、高高度プラットフォームHAPS等でもタグ等給電先へのワイヤレス電力伝送システムの利用が想定される。
●前記10m級給電技術をドローンとUHFタグ機能を備えた貼り薬等に搭載し、パッチ型無線タグ2TAGとし、前記2TAGに前記ワイヤレス電力伝送システムにより給電させたのち、給電により得られた電力を前記2TAGのビーコン信号の発生に用いさせ場所の不明な物や人物の探索に用いる。
●[想定例・実施例1]:例えば山に迷い込んだ老人(或いは子供等見守りたい人物、捜索したい人物)に対し、前もって人の背中のパッチ1Pを剥がしにくい位置に前記2TAGを接着した・含む・備えた貼り薬やパッチを貼っておくことで、遭難時に前記10m級給電技術を搭載したドローンを山の周囲にて飛行させ、ワイヤレス給電の給電範囲に前記2TAGがある場合、2TAGは電力を給電して通信装置・ビーコン(若しくは物の前記捜索等に役立つ情報を含む信号の発信装置・通信装置)を動作させ、前記ドローンや前記2TAGが前記2TAGの通信装置の発した信号を受け取ることで前記2TAGの存在を検知し、前記捜索に役立てる意図を持つ。(または無線により前記2TAGを検出し、前記2TAGが貼り付けられているはずの物体THGの検出・捜索・見守・警備・管理、流通や輸送時の管理に用いる。)
●タグ1を探索する為の給電装置や読み取り装置(タグスキャナ)にドローンなど航空機や人工衛星等宇宙機を用いてよい。又街中を行き来する電源を有する自動車・電動アシスト自転車類・輸送機器に前記タグスキャナを備えさせて良い。例えばドローン3DRONEをタグスキャナとして用いて良い。(ドローン型タグ1スキャナは例であって、既存のRFIDタグのハンディスキャナ・ハンディタグスキャナにより探してもよい。)
例えば老人の場合、貼り薬を背中から取り外しにくい事を期待しているがそれは例であって、例えば犬や猫、ペットなど生物に対し首輪等前記生物が装着可能な形態のタグであって、前記給電による電力をビーコン生成に用いる前記タグであってもよい。
例えば子供の場合、子供に誘拐など危害をなそうとする者が2TAGのありそうな場所へ向けて給電用電波を送信し前記2TAGを給電し、チャージさせ、2TAGを起動しビーコン等動作させ子供を見つけることに利用する恐れがあるので、それを防ぐよう、給電時に通信を行い前記タグ1に給電できる資格の持つタグスキャナに限り、給電やビーコン等動作をできるようにしてよい。2TAGは2TAGを動かす条件や2TAGの置かれた環境によりビーコン等動作を行う。具体的には2TAGは認証手段を備えてよい。例えばパスワードやPINによる認証手段、タグ側でのボタンや入力部によるロック手段の設定・ビーコン機能等のオンオフやアクセスを制御する手段、タグ1内に備えたワンタイムパスワード認証手段。
<実際のタグ1>
例えば老人用の貼り薬2PATCHのタグ2TAGの用途で、パスワードが印字された2TAGであって、2TAGの制御部又はIC内に前記印字されたパスワードPWDが記録・記憶された2TAGであって、そのパスワードを基にして暗号化通信の暗号化キーとして、タグスキャナ又は通信経路・ネットワーク先に接続された端末と2TAGの間で暗号化通信を行わせてよい。
PWDの入力・記憶されたタグスキャナに限り2TAGとの通信や2TAGのビーコン等動作、2TAGへの給電が行われてよい。
2TAGは前記貼り薬2PATCHの上に重ねて貼る手段・固定手段・接着手段、若しくは2TAGと前記貼り薬の間で面ファスナーのような取付と取り外しの可能な手段を備えてよい。
<タグの医療品としての形態>
2TAGは医療品・医療手段である貼り薬としているが、2TAGは医療手段でありつつ見守りに用いるデバイスであってもよく、例えば腕時計型デバイスで心拍数を測定する医療デバイス・医療手段でもよい。
<装着式タグ>2TAGは人体に装着する装置という視点では、インソール、シューズ、眼鏡、コンタクトレンズ、コンタクトレンズ型出力デバイス、視力矯正可能な機器又は装置、ヘッドマウントディプレイ・VRゴーグル、補聴器、イヤホン・ヘッドホン、ワイヤレスイヤホンのようなウェアラブルデバイスでもよい。
●またインドにおける装飾用のシール(ビンディ)のように肌に貼り付けてよい。又衣服への装飾用シール・パッチ・ワッペンに2TAGを用いてよい。
●例えばワイヤレスイヤホンは小型で無くしやすい課題があるが、本願主張のタグ1としてふるまう部分を備えさせたり、貼付することで街中や家屋において紛失した前記ワイヤレスイヤホンを探す事に役立つかもしれない。
●紛失した物体に含まれる2TAGを探している人が視覚や聴覚を用いて探す場合には、公知のように2TAGに無線式のビーコンや発音式・発光式・振動式のビーコンを備えさせてよい。
<タグのパッチ>パッチ2PATCHとしてはリバスチグミン、リバスチグミンテープ等の医薬品で良い。例えば気管支を広げる薬、心臓の血管を広げる薬、禁煙を助ける薬であってもよい。例として禁煙用のニコチンを含む禁煙補助薬1Pやニコチンパッチ1Pでもよい。パッチ1Pは経皮吸収型製剤(パッチ剤1P)でもよい。パッチ1Pは湿布1P・鎮痛消炎剤1P等の医薬品でもよい。パッチ1Pは当て布でもよく、絆創膏1P・包帯1P・眼帯等1Pでもよい。
●薬物の管理用途:2PATCHは薬品を含んでよい。ニコチン等の薬物依存性がある薬物を取り扱う装置・ニコチン送達装置等に貼り付けてもよい。禁煙の敷地や部屋・区画でニコチン送達装置の持ち込みを検知するために2TAGと同じ機能をニコチン送達装置に備えさせていてもよい。
●管理の必要な薬品・モノにおける利用:医療用の処方の必要な薬品、あるいは大学など研究室で施錠され管理される劇毒物の容器においても、2TAGで主張されるビーコン等を利用した紛失物の捜索・管理・警備の方法を用いてもよい。
●銃器・火器・刀剣類(日本刀の登録証含む)に2TAGを用いてもよい。また骨董品・美術品・コレクションなど管理が必要なものでもよい。重要書類、図書館での本や博物館の展示品等でもよい。公知のICタグや無線式タグの用途での利用も想定される。
<人工衛星による給電と時刻等情報送付>
本願は物品や人物の位置を探すための考案を含む。例えば宇宙に配置された人工衛星又は人工衛星群・コンステレーションから地上の前記タグへ無線により情報・信号の伝達とワイヤレス給電を行う方法(宇宙太陽光発電における送電システム)を含む。人工衛星の他に空中の航空機でもよい。
<パッチを利用する背景>考案者は身近な親族の例から、老人は靴や腕輪といったウェアラブルを必ずしもつけるとは限らないことを認め、症状の進行具合などで老人の身につけているものへの集中の度合いが変わることも認めた。例えばモータリゼーションにより自動車での移動が当たり前となった人では歩くよりも車に乗る事のほうが重要であるかもしれない。(自動車が足となっている場合。)この場合、必ずしも保護者が意図した履物系デバイスを装着してくれるとは限らないかもしれない。●また腕時計では金属製の小型腕時計が記憶に残り、スマートウォッチメーカが製造するプラスチック製部分やスタイリッシュな意匠のスマートウォッチの類を装着しないかもしれない。●さらに、外出用のズボン、作業着や礼服・スーツ用ズボン等をはいた時の腰に巻くベルト類は、老人が着替えることすら意識できなくなり所謂寝巻状態でゴムひもにて固定するズボンのままで外に出てしまう恐れがあり、ベルト型デバイスでは装着すらされない恐れがあった。衣服の管理ができず、保護者側で見守り用又は遭難時対策用タグを仕込んだ衣服や腕時計や履物を用意しても、老人本人がそれを装着しない・できない・維持できない課題があった。
<貼付薬>そのような事を踏まえ、老人の生活を観察した結果、老人が常に装着していたことを認めたアイテムとして貼付薬用のリバスチミンパッチに注目し、本願のパッチ型無線2TAGを提案する。<貼付薬やパッチ、テープの皮膚以外への貼付>貼付薬は投与対象の人物の皮膚に張り付けられるが、皮膚から剥がれる可能性がある。(例えば夏場の汗の影響かパッチが剥がれる事もある。)本願では老人の皮膚の他、下着の生地、若しくは(肌により近い、屋外で脱ぎにくい、)アンダーウェア、インナーウェアに張り付けてよい。パッチはテープ式や下着とパッチ・タグが面ファスナーになっている方式でもよい。
<皮膚への貼付場所>背中であれば老人がパッチを外そうと手を伸ばしても伸ばしにくく、剥がされにくいいかもしれない。
<解決しようとする課題>解決しようとする主な課題は、老人等の見守り用装着型タグ、又は行方不明時に発見するための装着型タグを提供することである。
<装着を維持しやすいタグ形態の考案>解決しようとする問題点は、ウェアラブルデバイスとしてデバイスを用意しても老人ごとに個性があり必ずしも履物や腕時計など決まったモノを正常に装着してくれるか不明であって、装着し続けてくれるアイテムを探し、そのアイテムに適したRFIDタグ機能やタグの駆動方法、探索方法を考案することであった。
●見守る親族などが老人への投薬の一環として装着できるタグの方式を考案が課題であったかもしれない。●前記タグについては老人の好みや状態の差、関心の大きさにより、必ずしも靴やベルト、時計型タグ内蔵ウェアラブルデバイスを装着してくれるか不明であった。
<探索時の課題>●UHF方式(例えば900MHZ帯の貼付型タグ)でのタグスキャナによる検知範囲は2から5m程度であった。老人の街中や山中遭難時に検知範囲は広いことが好ましく、例えば5m以上となるよう給電方式や電力ストレージ(キャパシタ式か、1次電池式か、2次電池式か)の構成を検討し開示する。遠距離からのRFIDタグ機能(駆動形態ではパッシブ型、セミアクティブ型、アクティブ型含んでよい)を備えさせ、タグスキャナによりタグが電力を用いてタグの存在や識別情報をタグスキャナに送信できるようすることが課題であった。
<ドローン式タグスキャナ、航空機・宇宙機・人工衛星によるタグスキャナ、自動車・バイク・タクシーなど輸送機械に後付けのタグスキャナ>
2TAGを有する者が遭難にあった場合、捜索者がハンディタグスキャナを持って探索してもよいし、無人機・ドローン式タグスキャナにより捜索してもよい。
●例えば山中での遭難者を探すため複数機の無人機を遭難したと思われる山に無人機を放ち、2TAGが充電されるよう、無人機は捜索個所にワイヤレス電力送電を行い無線によるエネルギーを放射していく。無人機はGPS等の信号で位置を測位させ自動運転させつつ2TAGを探索させてもよい。
●例えば無線通信電力やアンテナの感度が許すならば、ドローン・航空機の代わりに、人工衛星、人工衛星のコンステレーション、宇宙機、宇宙構造物を用いて2TAGを探索してよい。
●例えばタクシーやバイク、宅配車両、或いは公的車両(郵便用車両、警察車両、消防・医療用車両、清掃車)にあらかじめタグスキャナを搭載し、街中で徘徊する2TAGの装着者がいないか調べていてもよい。
●2TAGを建物や設備自動車の鍵に装着し、前記タグスキャナを用いて2TAGを探索することで、鍵の管理・鍵の捜索に利用してもよい。
<携帯端末にタグスキャナを搭載する場合>スマートフォン等の携帯端末にタグスキャナを搭載してよい。スマホにタグスキャナを搭載するか後付けさせ、2TAGの貼り付けられた人や重要な物品に貼り付けられた2TAGを探してもよい。
<課題を解決するための手段>本発明のタグ2TAGとタグスキャナ6TAGーSCANNERは、認知症患者の投薬用のパッチと無線タグを組み合わせたパッチ型無線式タグとすることで、認知症患者への貼付薬の投薬とタグの貼り付け・貼付状態の維持を行えることを最も主要な特徴とする。さらに、貼付後のタグを駆動させる条件についても開示する。
<発明の効果>本発明のタグ2TAGとタグスキャナは、認知症患者の投薬用のパッチと無線タグを組み合わせたパッチ型無線式タグとすることで、認知症患者への貼付薬の投薬とタグの貼り付け・貼付状態の維持を行えるという利点がある。
<実施例>
図7に本発明の概念を記載する。本発明の主体は認知症患者の老人へ貼付薬の投薬を行うという老人の親族・看護者・介護者が行う治療的手順に、無線式タグ2TAGを装着・装着管理するという手順を取り入れて前記2つの手順を1つの手順で行えるようにしつつ、無線式タグ2TAGの捜索時は街中の自動車・輸送機器類やドローン等航空機や人工衛星等宇宙機からのワイヤレス給電によって、2TAGに電力を蓄電させビーコン信号の電力として解き放つことでワイヤレス給電の範囲を超える距離に向けビーコン信号をタグスキャナへ届けることで、老人に張り付けられていると期待される2TAGの捜索を行う方法にある。※基礎的なコンピュータ、電子部品・素子、通信、給電、ドローン・航空機・宇宙機、時刻同期技術、測位技術の詳細説明は公知の方法や既報の特許文献から説明できるので省略する。本願
図7や2TAGでは例えば無線LAN(IEEE 802.11系)、テザリングまたは無線PAN(IEEE 802.15系)、ワイヤレス給電を用いるが、それら技術は公知の文献によれば明らかであるので説明を省略する。
【0128】
<<請求の範囲>>
<請求項1>発電により生じた電力又はエネルギーを地上に届けるエネルギー輸送方法であって、前記エネルギー輸送時に大気又は酸素原子を用いる前記エネルギー輸送方法であって、月面又は衛星又は地球を除く惑星又は宇宙空間に配置された発電部の前記発電により生じた電力又はエネルギーを宇宙空間から空中を経由して地上又は空中にエネルギーを届ける事が可能な、エネルギー輸送方法。
<請求項2>宇宙太陽光発電により生じた電力又はエネルギーを、
地上に届けるエネルギー輸送方法であって、
月面又は衛星又は地球を除く惑星又は宇宙空間に配置された宇宙太陽光発電部の、
前記宇宙太陽光発電により生じた電力又はエネルギーにより生成された還元剤を、
宇宙から空中を経由して地上に届け、
地上の大気中の酸素を用いて酸化することにより、
化学エネルギーとして利用可能な、
請求項1に記載のエネルギー輸送方法。
<請求項3>前記酸素原子を用いる前記エネルギー輸送方法であって、
前記エネルギー輸送方法において、月から採掘・採取された、ケイ素酸化物又はSiO2又は金属酸化物又は酸化物を、前記宇宙太陽光発電により生じた電力又はエネルギーを用いて還元し、ケイ素又はSi又は金属又は還元された物体(5M又は5MC)を得て、前記金属ケイ素又は金属又は還元された物体を地球に投下して届けた後、地球にて地球上の酸素と、前記金属ケイ素又は金属又は還元された物体とを化学反応させることで、地上にて化学エネルギーを生じさせ地上のエネルギー需要地にてエネルギーを利用させる、
宇宙から空中を経由して地上にエネルギーを届ける事が可能な、請求項2に記載のエネルギー輸送方法。
<請求項4>前記エネルギー輸送方法において、
宇宙空間に打ち上げた燃料の原料を含む容器を用い、宇宙太陽光発電部にて得られた電力又はエネルギーにより前記原料を還元し還元剤を生成し、前記還元剤を地上に投下し、前記投下された還元剤を地上で酸化することによって、宇宙から空中を経由して地上にエネルギーを届ける事が可能な、請求項2に記載のエネルギー輸送方法。
<請求項5>宇宙太陽光発電部に光子を発生させる光子発生部(1)を備え、
成層圏以上の高度に配置可能な、又は対流圏以上の高度に配置可能な航空機(3)に前記光子発生部(1)から照射された光子を受光可能な受光部(2)を備えさせ、前記光子発生部(1)から前記受光部(2)へ光子を照射するステップと
前記受光部(2)で収集した前記光子のエネルギーを用い、
地上から輸送された燃料の原料を還元して還元剤を生成し、
前記還元剤を地上に投下し、
前記投下された還元剤を地上で酸化することによって、
宇宙から空中を経由して地上にエネルギーを届ける事が可能な、
請求項2に記載のエネルギー輸送方法。
<請求項6>前記光子が大気の窓を透過しない光子、若しくは、前記光子が大気に吸収され地上までは透過しない光子、若しくは、前記光子が紫外線よりも短波長の光子、若しくは、UV-Bよりも短波長の光子である、請求項5に記載のエネルギー輸送方法。
<請求項7>前記光子はレーザー又は粒子加速器にアンジュレータ・磁石などの放射光発生手段を用いて発生させた放射光の形態をとる、請求項6に記載のエネルギー輸送方法。
<請求項8>宇宙太陽光発電部に光子を発生させる光子発生部(1)を備え、
成層圏以上の高度に配置可能な、又は対流圏以上の高度に配置可能な航空機(3)に前記光子発生部(1)から照射された光子を受光可能な受光部(2)を備えさせ、
前記光子発生部(1)から前記受光部(2)へ光子を照射する手順と、
前記受光部(2)で収集した前記光子のエネルギーを用い動作する手順により、
エネルギー供給を受け、飛行・推進・浮遊・機器の動作を行う、
請求項1に記載のエネルギー輸送方法を用いて動力を得る、航空機。
<請求項9>請求項8に記載の航空機(3)を編隊飛行させ、
前記航空機(3)に備えさせた発光部又は無線送信部から信号を出力させることにより構成する、アドバルーン又は展示又は広告画像の出力装置を含む、展示装置。
<請求項10>請求項8に記載の航空機(3)を複数編隊飛行させて構成する航空機群。
<請求項11>請求項10に記載の複数の航空機(3)を編隊飛行させて構成する、
前記航空機群(3FORM)を用いるロボットシステムであって
ヒト型又は生物型・動物型の前記ロボットシステムであって、
ヒトまたは生物・動物の頭又は胴体と足又は手に該当するロボットアーム、
又はロボット式の四肢、又は複数機の航空機(3)を備える、
前記ロボットシステムであって、
ヒトまたは生物・動物の頭又は胴体と足又は手に該当する航空機のうち1機は前記受信部(2)又は受光部(2)を備える航空機であって、
ヒト型又は生物型・動物型となるよう前記複数の航空機を編隊飛行させる、
若しくは、
ヒトまたは生物・動物の頭又は胴体と足又は手に該当するロボットアーム、
又はロボット式の四肢、又は複数機の航空機(3)を動作・移動・駆動させる、
前記航空機群(3FORM)を用いるロボットシステム。
<請求項12>宇宙太陽光発電により得たエネルギーを前記受光部にて受け取り、
熱気球またはロジェ気球の熱気球用ガス又は流体の加熱に用いる特徴を備えた、
請求項8に記載の航空機。
<請求項13>宇宙太陽光発電部に光子・レーザー光を発生させる光子発生部(1)を備え、航空機(3)に前記光子発生部(1)から照射された光子を受光可能な受光部(2)を備えさせ、前記光子発生部(1)から前記受光部へ光子を照射するステップと、前記受光部(2)で収集した前記光子のエネルギーを用い、エネルギーを得る航空機(3)と、
前記航空機(3)の備える電波を用いたワイヤレス伝送設備(3WEP)から、地上又は空中のワイヤレス伝送の受電部または無線式タグ(2TAG)へ、ワイヤレス伝送を行うことで、宇宙から空中を経由して地上の受電部へエネルギーを届ける事が可能な、エネルギー輸送方法であって、
前記光子が大気の窓を透過しない光子、
若しくは、前記光子が大気に吸収され地上までは透過しない光子、
若しくは、前記光子が紫外線よりも短波長の光子、
若しくは、UV-Bよりも短波長の光子である、
請求項1に記載のエネルギー輸送方法。
<請求項14>前記ワイヤレス伝送によりエネルギー給電されビーコン又は無線通信を行う電力を得る無線式タグ(2TAG)であって、
前記航空機(3)又は無人航空機(3DRONE)により前記タグ(2TAG)の発するビーコン又は無線通信信号又はタグに含まれるセンサの測定情報の検知を行うことのできる、請求項13に記載の無線式タグ。
<請求項15>前記無線式タグをビーコン又は無線通信により検知する際に、用いられる無線式タグが貼付薬(2TAG-PATCH)と組み合わせて用いられる特徴を持つ、請求項14に記載の無線式タグ。
<請求項16>請求項15に記載の前記無線式タグを、
ヒト又は衣類又は下着に取り付けて、
前記ワイヤレス伝送により前記無線式タグを充電し、
前記ビーコン又は無線通信信号又はタグに含まれるセンサの測定情報の検知を行う、
ドローン(航空機3)に搭載したタグスキャナを用いて、
ヒト又は老人又は子供の見守りに用いる、見守り方法。
<<ドローン3が無人な巡回式・見守り式のタグスキャナーとなってタグ2TAGに近づきタグを充電しタグにビーコン・通信動作やセンシング動作等を行わせる構成。>>
<請求項WT1>地上又は空中に向けて航空機(3)の備えるワイヤレス送電設備(3WEP)を用いて無線式タグ(2TAG)へワイヤレス送電を行うことで、空中を経由して地上の無線式タグにエネルギーを届ける事が可能なエネルギー輸送方法であって、前記エネルギー輸送方法のワイヤレス給電方法によりエネルギー給電されビーコン又は無線通信を行う電力を得る無線式タグ(2TAG)であって、前記航空機(3)又は無人航空機(3DRONE)により前記タグ(2TAG)の発するビーコン又は無線通信信号の検知を行うことのできる、無線式タグ。
<請求項WT2>請求項WT2に記載の前記無線式タグをビーコン又は無線通信により検知する際に、用いられる無線式タグが貼付薬(2TAG-PATCH)と組み合わせて用いられる特徴を持つ、請求項WT1に記載の無線式タグ。
<請求項WT3>請求項WT2に記載の前記無線式タグを、ヒト又は衣類又は下着に取り付けて、ヒト又は老人又は子供の見守りに用いる、見守り方法。
【要約】
【課題】宇宙太陽光発電SSPSにおいて宇宙から地上まで発電による電力やエネルギーを届ける方法に課題があった。宇宙から空中まで電力を届ける事、電力を届けるときに電力を受け取る設備の周囲の安全を確保する事、宇宙から空中を経て地上までエネルギーを送電・輸送することに課題があった。
【解決手段】本願では宇宙空中間と空中地上間に関して検討し宇宙空中間ではUV-C等の酸素原子含む大気に吸収される短波長の光子を用いる光子の発光部1と受光部2からなる系を提案する。また空中地上間では前記受光部と接続可能な航空機3による水・酸素・水素による燃料の輸送系を提案する。さらに月面に配置したSSPSについては一時的に月面の酸素と化合した資源を還元し燃料として宇宙から地上へ投下し地上で利用する系を開示する。また前記受光部2により航空機3を稼働させる用途や、無線タグの給電用途を開示する。
【選択図】
図1