(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-25
(45)【発行日】2023-06-02
(54)【発明の名称】機器管理システム、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/00 20220101AFI20230526BHJP
G08B 17/00 20060101ALI20230526BHJP
G08B 31/00 20060101ALI20230526BHJP
【FI】
H04L67/00
G08B17/00 C
G08B31/00 B
(21)【出願番号】P 2018226058
(22)【出願日】2018-11-30
【審査請求日】2021-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】珍坂 舞
(72)【発明者】
【氏名】高橋 秀晃
(72)【発明者】
【氏名】田中 敬一
【審査官】木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-199141(JP,A)
【文献】特開2012-119011(JP,A)
【文献】特開2005-228078(JP,A)
【文献】特開2001-101541(JP,A)
【文献】特開2018-036678(JP,A)
【文献】特開2015-118421(JP,A)
【文献】特開2017-104456(JP,A)
【文献】特開2014-002660(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
G08B 17/00
G08B 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器を1又は複数と、前記機器と通信可能に接続される制御システム
とを備える機器管理システムであって
、
前記機器は、前記機器自身の内的事象の発生を音及び光のうちの少なくとも一方で
報知する報知部
を備え、
前記制御システムは、
前記機器から、前記機器自身に発生する内的事象に関する機器情報を取得する取得部と、
前記機器情報に基づいた前記内的事象の発生予兆に関する予兆情報を
前記機器以外の装置に出力する出力部と、
を備え、
前記内的事象の発生予兆とは、前記機器において前記内的事象の発生が確定するよりも先となる予兆である、
機器管理システム。
【請求項2】
前記取得部は、前記機器の検知部が出力する特定の事象に応じた検知信号を、前記機器情報として、前記機器から取得する、
請求項1に記載の
機器管理システム。
【請求項3】
前記制御システムは、前記検知信号に基づいて、前記機器に前記内的事象の発生予兆があるか否かを判定する判定部を、更に備え、
前記出力部は、前記判定部で判定した判定結果を前記予兆情報に含めて出力する、
請求項2に記載の
機器管理システム。
【請求項4】
前記取得部は、前記機器の検知部が出力する特定の事象に応じた検知信号に基づいて前記機器に前記内的事象の発生予兆があるか否か判定された判定結果を、前記機器情報として、前記機器から取得する、
請求項1に記載の
機器管理システム。
【請求項5】
前記出力部は、前記予兆情報を、所定の外部の連絡先に、出力する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の
機器管理システム。
【請求項6】
前記制御システムは、前記予兆情報が、前記内的事象の発生予兆があることを示す場合に、その旨を報知する報知部を、更に備える、
請求項1~5のいずれか1項に記載の
機器管理システム。
【請求項7】
前記制御システムは、前記機器における前記機器情報の前記制御システムへの出力に関する有効及び無効を切り替える指示情報を、前記機器に出力する指示部を、更に備える、
請求項1~6のいずれか1項に記載の
機器管理システム。
【請求項8】
前記制御システムは、前記出力部における前記予兆情報の出力に関する有効及び無効を切り替える切替部を、更に備える、
請求項1~7のいずれか1項に記載の
機器管理システム。
【請求項9】
前記内的事象は、時間経過に伴ってその度合いが進行する事象である、
請求項1~8のいずれか1項に記載の
機器管理システム。
【請求項10】
前記制御システム又は前記機器は、
前記機器において前記内的事象の発生が確定するよりも先にその予兆の発生を判定するための判定基準となる予兆値を記憶し、
前記予兆値と、前記機器の検知部が出力する特定の事象に応じた検知信号とに基づいて、前記内的事象の発生予兆があるか否かを判定する、
請求項1~9のいずれか1項に記載の
機器管理システム。
【請求項11】
機器を1又は複数と、前記機器と通信可能に接続される制御システムとを備える機器管理システムの制御方法であって、前記機器は、前記機器自身の内的事象の発生を音及び光のうちの少なくとも一方で報知する報知部を備え、
前記制御システムにより前記機器から、前記機器自身に発生する内的事象に関する機器情報を取得する取得ステップと、
前記制御システムにより前記機器情報に基づいた前記内的事象の発生予兆に関する予兆情報を前記機器以外の装置に出力する出力ステップと、
を有し、
前記内的事象の発生予兆とは、前記機器において前記内的事象の発生が確定するよりも先となる予兆である、
制御方法。
【請求項12】
コンピュータシステムに請求項11記載の制御方法を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、機器管理システム、制御方法、及びプログラムに関し、より詳細には、機器を1又は複数と機器と通信可能に接続される制御システムとを備える機器管理システム、当該機器管理システムの制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として、特許文献1に記載の火災警報器を例示する。この火災警報器は、温度又は煙濃度が火災閾値を超えているか否かを判定して超えている場合に火災と判定して火災の発生を検出する火災検出部と、火災の発生を検出することで、火災警報として表示灯を点灯し、火災の発生を音声警報する警報部と、を備えている。また火災警報器は、交換時期に達したことを検出する交換検出部と、交換時期に達したことを検出すると交換警報を行う警報部と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば交換時期(取り換え時期)等の、その火災警報器(機器)自身に起こり得る内的事象に関して、内的事象が実際に発生した後にユーザに通知を行なっても、ユーザに知らせるタイミングとしては遅い可能性がある。一方で、火災警報器(機器)自身が単にタイミングを早めて交換警報を行うと、ユーザに不快感を与え、利便性が損なわれる可能性がある。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされ、機器の利便性が損なわれる可能性を低減しつつ、機器の状態に関する情報の早期通知化を図ることができる、機器管理システム、制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る機器管理システムは、機器を1又は複数と、前記機器と通信可能に接続される制御システムとを備える。前記機器は、前記機器自身の内的事象の発生を音及び光のうちの少なくとも一方で報知する報知部を備える。前記制御システムは、取得部と、出力部と、を備える。前記取得部は、前記機器から、前記機器自身に発生する内的事象に関する機器情報を取得する。前記出力部は、前記機器情報に基づいた前記内的事象の発生予兆に関する予兆情報を前記機器以外の装置に出力する。前記内的事象の発生予兆とは、前記機器において前記内的事象の発生が確定するよりも先となる予兆である。
【0008】
本開示の一態様に係る制御方法は、機器を1又は複数と、前記機器と通信可能に接続される制御システムとを備える機器管理システムの制御方法である。前記機器は、前記機器自身の内的事象の発生を音及び光のうちの少なくとも一方で報知する報知部を備える。当該制御方法は、取得ステップと、出力ステップと、を有する。前記取得ステップにて、前記制御システムにより前記機器から、前記機器自身に発生する内的事象に関する機器情報を取得する。前記出力ステップにて、前記制御システムにより前記機器情報に基づいた前記内的事象の発生予兆に関する予兆情報を前記機器以外の装置に出力する。前記内的事象の発生予兆とは、前記機器において前記内的事象の発生が確定するよりも先となる予兆である。
【0009】
本開示の一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに上記の制御方法を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、機器の利便性が損なわれる可能性を低減しつつ、機器の状態に関する情報の早期通知化を図ることができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る制御システムと、機器を複数とを備えた機器管理システムのブロック構成図である。
【
図2】
図2は、同上の機器管理システムの一適用例を説明する図である。
【
図3】
図3は、同上の機器管理システムにおける外部サーバ及び情報端末を説明する図である。
【
図4】
図4は、同上の複数の機器のうち子機の汚れに着目した機器管理システムの動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(1)概要
以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0013】
本実施形態に係る制御システム100は、機器1と通信可能に接続される制御システムである。また本実施形態に係る機器管理システム200は、
図1に示すように、制御システム100と、機器1を複数と、を備えている。
【0014】
機器1は、一例として、特定の事象を検知するものとする。言い換えると、機器1は、特定の事象に応じた検知信号を出力する検知部3を備えている。
【0015】
本開示における「特定の事象」は、例えば、防災の対象となる事象を含む。つまり、機器1は、防災機器とする。さらに「防災の対象となる事象」は、火災とする。つまり、機器1は、火災検知器とする。特に、機器1は、火災の発生を検知する検知機能と、火災の発生を検知した場合に報知する警報機能とを有した、住宅用火災警報器(以下、単に住警器と呼ぶこともある)とする。機器1は、例えば、火災の発生時に警報音等の音を出力する。ただし、防災の対象となる事象は、火災に限定されず、水害、地震等でもよい。また防災の対象となる事象は、ガス漏れ、又は不完全燃焼によるCO(一酸化炭素)の発生等でもよい。また「特定の事象」は、防災の対象となる事象を含まなくてもよい。言い換えると、機器1は、防災機器でなくてもよく、空調機等でもよい。
【0016】
ここでは一例として、本開示における「特定の事象」は、防災の対象となる事象に加えて、機器1自身に発生する内的事象を、更に含むものとする。
【0017】
本開示における「内的事象」とは、例えば、時間経過に伴ってその度合いが進行する事象である。内的事象は、一例として、機器1の取り換え時期(交換時期)、機器1の故障(回路部品の故障、及び断線等)、電池切れ(バッテリー23の残容量が残り僅かな状態)、機器1の汚れ、及び機器1内の異常温度等のうちの、少なくとも1つを含む。以下では一例として、内的事象が、交換時期、故障、電池切れ、及び汚れを含むものとして説明する。
【0018】
検知部3は、一例として、火災を検知する第1検知部31、機器1の交換時期を検知する第2検知部32、機器1の故障を検知する第3検知部33、電池切れを検知する第4検知部34、及び汚れ度合を検知する第5検知部35を、含む(
図1参照)。
【0019】
機器管理システム200は、例えば、施設7(
図2参照)に適用される。具体的には、複数の機器1は、施設7内の設置対象の空間にある天井、又は壁等に設置される。本実施形態では、複数の機器1は、
図2に示すように、施設7内の空間E1~E5(設置場所L1)にそれぞれ設置される。
【0020】
制御システム100は、一例として、1つの筐体に収容された1台の制御装置5であり、例えば施設7内に設置されるHEMS(home energy management system)のコントローラである。ただし、制御システム100は、1つの筐体に収容された制御装置5に限定されず、複数の機能が分散的に設けられた複数台の制御装置を含んでもよいし、さらに外部のサーバ装置を含んでもよい。
【0021】
上述の通り、機器1は、一例として住警器であり、施設7は、戸建の住宅であることを想定する。しかしながら、施設7は、は集合住宅(マンション)であってもよい。更に、施設7は、住宅に限らず、非住宅、例えば、オフィスビル、劇場、映画館、公会堂、遊技場、複合施設、飲食店、百貨店、学校、ホテル、旅館、病院、老人ホーム、幼稚園、図書館、博物館、美術館、地下街、駅、空港等であってもよい。
【0022】
ここで制御システム100(制御装置5)は、
図1に示すように、取得部51と、出力部52と、を備えている。取得部51は、機器1から、機器1自身に発生する内的事象に関する機器情報を取得する。出力部52は、機器情報に基づいた内的事象の発生予兆に関する予兆情報を出力する。
【0023】
この構成によれば、制御システム100は、機器1における内的事象の発生予兆に関する予兆情報を出力するため、例えば、出力先側においては、制御システム100を介して、発生予兆を知ることができる。したがって、機器1の利便性が損なわれる可能性を低減しつつ、機器1の状態に関する情報の早期通知化を図ることができる。
【0024】
(2)詳細
(2.1)全体構成
以下、本実施形態に係る制御装置5(制御システム100)、及び機器管理システム200の全体構成について詳しく説明する。
【0025】
機器管理システム200は、
図1に示すように、制御装置5と、複数(図示例では5つ)の機器1を備えている。機器管理システム200は、情報端末6及び外部サーバ8(
図3参照)を更に備えてもよい。
【0026】
複数の機器1は、いわゆる連動型の住警器であり、いずれの機器1で火災を検出しても、他の機器1と連動して(他の機器1と共に)、警報音の発報を行うように構成されている。本実施形態では、複数の機器1の間で、通信可能なネットワークが形成されている。ここでは、5つの機器1のうち、機器1Aが親機として機能し、他の機器1B~1Eが子機として機能し、親機と子機との間で通信可能である(
図2参照)。以下では、子機として機能する4つの機器1B~1Eを、子機101と呼び、親機として機能する機器1Aを、親機102と呼ぶこともある。
【0027】
ここでは、機器1は、一例として電池式の住警器である。ただし、機器1は、外部電源(例えば商用の電力系統)に電気的に接続され、外部電源から供給される交流電力(例えば実効値100V)を直流電力に変換して駆動してもよい。
【0028】
以下では、
図2の例の通り、複数の機器1がいずれも、施設7(戸建の住宅)内における各部屋又は階段の天井面に設置されていることを想定する。具体的には、機器1Aが空間E1に、機器1Bが空間E2に、機器1Cが空間E3に、機器1Dが空間E4に、機器1Eが空間E5に、それぞれ配置される。空間E1は、例えば、居間である。空間E2は、例えば、寝室である。空間E3は、例えば、階段である。空間E4は、例えば、子供部屋である。空間E5は、例えば、台所である。
図2の例では、居間である空間E1で火災が発生している様子を示している。各機器1の詳細については後の「(2.2)機器」の欄で説明する。
【0029】
制御装置5は、複数の機器1を管理するように構成されている。制御装置5は、例えば無線通信により、複数の機器1と通信可能に接続される。
図2の例では、制御装置5は、空間E3における1階の階段横に設置されている。制御装置5、情報端末6及び外部サーバ8の詳細については、後の「(2.3)制御装置」の欄で説明する。
【0030】
(2.2)機器
以下、機器1の構成について説明する。複数の機器1において親機102と子機101とで構成が異なる場合には、区別して説明することもある。
【0031】
機器1は、防災の対象となる事象(ここでは、火災)が発生したことを検知するように構成されている。機器1は、施設7での火災の発生を検知する検知機能と、施設7で火災の発生を検知した場合に報知する警報機能を有している。機器1は、
図1に示すように、制御部10、記憶部20、第1通信部21、第2通信部22、バッテリー23、検知部3、及び報知部4を備えている。この他にも、機器1は、音響回路及び点灯回路等の回路モジュールを更に備えている。バッテリー23は、例えば、リチウム電池であり、機器1は、バッテリー23から供給される電力によって動作する。
【0032】
制御部10は、例えばプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部10として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0033】
検知部3は、上述の通り、第1検知部31、第2検知部32、第3検知部33、第4検知部34、及び第5検知部35を含む(
図1参照)。
【0034】
第1検知部31は、警報音の発報対象となる火災に関する情報を検知するように構成されている(検知機能)を有している。ここでは第1検知部31は、一例として、煙を検知する光電式のセンサである。したがって、火災に関する上記情報とは、例えば、煙に関する情報を含む。ただし、第1検知部31は、光電式のセンサに限定されず、例えば熱を検知する定温式のセンサでもよい。第1検知部31は、
図1に示すように、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の発光部311と、フォトダイオード等の受光部312とを有している。発光部311及び受光部312は、自機の筐体のラビリンス内において、受光部312の受光面が、発光部311の照射光の光軸上から外れるように配置されている。火災の発生時には、煙が筐体に設けられた孔を通じて、ラビリンス内に導入され得る。
【0035】
筐体のラビリンス内に煙が存在しない場合、発光部311の照射光は、受光部312の受光面にほとんど到達しない。一方、筐体のラビリンス内に煙が存在する場合、発光部311の照射光が煙によって散乱し、散乱した光の一部が受光部312の受光面に到達する。つまり、第1検知部31は、煙によって散乱された発光部311の照射光を受光部312で受光する。第1検知部31は、受光部312で受光された光量に応じた電圧レベルを示す電気信号(第1検知信号)を制御部10に出力する。第1検知部31は、上記光量を煙濃度に換算して、煙濃度に応じた電圧レベルを示す第1検知信号を出力してもよい。
【0036】
第2検知部32は、機器1の交換時期を検知するように構成されている。機器1が住警器の場合、機器1の設置後(電源が投入されてから)約10年が経過すると、その交換時期が到達したと判定される。機器1は、10年が経過すると、内部の回路部品の寿命、及び電池切れ等により、火災の感知や報知ができなくなる可能性があり、10年を目安に取り換えが推奨されている。第2検知部32は、タイマ等を有しており、当該タイマを用いて、例えば機器1の電源が投入されてから機器1の使用時間を計測する。第2検知部32は、累積の使用時間を示す電気信号(第2検知信号)を制御部10に出力する。
【0037】
第3検知部33は、機器1の故障を検知するように構成されている。故障とは、回路部品の故障、及び断線等である。第3検知部33は、検知対象となる各種回路における所定の電路の電圧値や電流値(電気的な物理量)、又は回路部品の温度等を監視する。第3検知部33は、抵抗分圧回路等を有してもよい。また第3検知部33は、サーミスタ等の熱検出素子を有してもよい。第3検知部33は、上記の電圧値、電流値、又は温度等を示す電気信号(第3検知信号)を制御部10に出力する。
【0038】
第4検知部34は、バッテリー23の電池切れを検知するように構成されている。第4検知部34は、バッテリー23の電池電圧を監視する。第4検知部34は、バッテリー23の電池電圧を示す電気信号(第4検知信号)を制御部10に出力する。第4検知部34は、バッテリー23の電池電圧と容量とが対応付けされた特性データをメモリに予め記憶し、検知した電池電圧に対応する容量(パーセント)を、第4検知信号として出力してもよい。
【0039】
第5検知部35は、汚れ度合を検知するように構成されている。ここで言う「汚れ」とは、第1検知部31に関する汚れとする。具体的には、汚れは、第1検知部31における煙の検知機能に影響を及ぼし得るもので、発光部311及び受光部312のレンズ表面等に付着したりラビリンスに堆積したりする塵、埃、油、虫等を指す。特に機器1が台所(空間E5)に設置される場合、調理等に起因する油や煙によって、他の空間に設置される場合に比べて汚れの進行は速い。汚れ度合が進行すると、実際には火災煙がラビリンス内に進入していないにも関わらず、受光部312で受光された光量に応じた電圧レベルが、機器1の出荷時における電圧レベルよりも上昇し、誤検知に繋がる可能性がある。要するに、機器1の感度が鋭敏になり、誤作動し易くなる可能性がある。第5検知部35は、ラビリンス内における煙濃度(又は受光部312で受光した光量)を示す電気信号(第5検知信号)を制御部10に出力する。煙濃度は、例えば第1検知部31が出力する第1検知信号の光量から得られてもよい。言い換えると、第5検知部35は、第1検知部31によって賄われてもよい。
【0040】
このように検知部3(31~35)は、それぞれ特定の事象(火災、交換時期、故障、電池切れ、及び汚れ)に応じた第1~第5検知信号を、制御部10に出力する。
【0041】
報知部4は、
図1に示すように、表示部41及び音響部42を有している。報知部4は、施設7での火災の発生を検知した場合に、火災の発生を報知する機能(報知機能)を有している。本実施形態では、報知部4は、光及び音で報知を行う。
【0042】
音響部42は、火災の発生を報知する機能を有している。音響部42は、音(音波)を出力する。音響部42は、施設7で火災が発生したと制御部10が判定したときに、火災の発生を報知するように警報音を出力する。
【0043】
音響部42は、電気信号を音に変換するスピーカにより構成される。スピーカは、振動板を有し、電気信号に従って振動板を機械的に振動させることにより警報音を発する。音響部42は、制御部10による制御下で、警報音(例えば「ピー」音)を出力する。音響部42は、警報音の大きさ(音圧レベル)を変化させて警報音を出力することが好ましい。警報音は、例えば、低音から高音にスイープさせたスイープ音を含んでもよい。警報音は、例えば「火事です。火事です。」といった音声メッセージを含んでもよい。ここでは、警報音は、スイープ音と、スイープ音に連続する音声メッセージとから構成されることを想定する。機器1は、自機が発報の連動元(火元)となる場合、「火事です。火事です。」という音声メッセージを出力し、他機から火災発生の旨を受けた場合、つまり発報の連動先となる場合、「ほかの部屋で火事です。ほかの部屋で火事です。」という音声メッセージを出力してもよい。
【0044】
警報音を発報中に機器1が、外部から、機器1の筐体に露出する押し釦式の操作部にて押し操作(又は引き紐にて引き操作)を受け付けると、音響部42は、警報音の出力を停止する。
【0045】
また音響部42は、いずれかの内的事象(交換時期、故障、電池切れ、又は汚れ)が発生したと、制御部10が判定したとき、内的事象の発生を報知するための音を出力する。以下、この音を、火災発生時の警報音と区別するために「報知音」と呼ぶこともある。例えば、機器1の交換時期に関する報知音の例は、「交換時期です。」といった音声メッセージを含む。また故障に関する報知音の例は「故障です。」といった音声メッセージを含む。また電池切れに関する報知音の例は「電池切れです。」といった音声メッセージを含む。また汚れに関する報知音の例は「掃除をしてください。」といった音声メッセージを含む。報知音は、警報音の音量の60~70%程度の音量で出力される。
【0046】
音響部42は、動作試験時においても、警報音及び報知音を試験的に出力する。動作試験は、操作部にて押し操作(又は引き紐にて引き操作)されることで実行可能となっている。
【0047】
表示部41は、火災の発生を報知する機能を有している。表示部41は、光源として赤色LED410を有している作動灯である。表示部41は、通常時(火災の監視時)には消灯しており、制御部10にて火災が発生したと判定したときに点滅(又は点灯)を開始する。この点滅は、警報音の発報が停止すると、制御部10の制御の下、停止する。
【0048】
記憶部20は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等から選択されるデバイスで構成される。記憶部20は、自身(自機)に割り当てられた固有の識別子(識別情報)を記憶している。「識別子(識別情報)」とは、その機器1のIPアドレス、Macアドレス、又は名称等である。また記憶部20は、警報音及び報知音として出力する音声メッセージに係るメッセージデータを記憶している。記憶部20は、制御部10のメモリであってもよい。
【0049】
第1通信部21は、第1周波数帯の電波を用いて他の機器1と無線通信を行うための通信インタフェースを有している。第1周波数帯とは、一例として、420MHz帯である。複数の機器1間における検知情報の送受信は、第1通信部21を介して行われる。検知情報は、施設7で火災を検知したことを知らせる情報であり、例えば、送信元の識別子、及び検知結果等を含み得る。さらに複数の機器1間における機器情報の送受信も、第1通信部21を介して行われる。機器情報は、第2~第5検知信号に関する情報である。
【0050】
第2通信部22は、第1周波数帯とは異なる第2周波数帯の電波を用いて、制御装置5と無線通信を行うための通信インタフェースを有している。第2周波数帯とは、一例として、920MHz帯である。複数の機器1のうち親機102が、第2通信部22を有している。第2通信部22は、子機101にとって必須の構成ではなく、子機101から省略されてもよい。あるいは、例えば同一の構成を有した機器1が、スイッチ等への切り替え操作に応じて子機101又は親機102のいずれかに設定可能である場合、子機101に設定された機器1は、たとえ第2通信部22の機能を備えていても、不使用であってもよい。第2通信部22は、自機の検知情報又は他機から受信した検知情報を、制御装置5に送信する。さらに第2通信部22は、自機の機器情報と他機から受信した機器情報とを、制御装置5に送信する。
【0051】
制御部10は、第1検知部31が出力した第1検知信号に基づいて、火災の発生の有無を判定する。例えば、制御部10は、第1検知信号が示す電圧レベルが予め定められた閾値以上である場合には、火災が発生したと判定する。
【0052】
制御部10は、自機が火災の発生を検知した場合、又は他機から検知情報を受信した場合、音響部42から警報音の出力を開始させる。例えば、制御部10は、音声メッセージを警報音として音響部42から出力させる場合には、記憶部20に記憶されているメッセージデータに基づいて、音声メッセージに対応した音声信号を生成する。音響部42は、制御部10が生成した音声信号に基づいた音声メッセージ(警報音)を出力する。また制御部10は、表示部41を点滅させるように、表示部41を制御する。
【0053】
子機101が火災の発生を検知した場合、子機101の制御部10は、連動元となって発報を連動させるために、第1通信部21から検知情報を親機102に送信する。一方、親機102の制御部10は、第1通信部21を介して子機101(連動元)から検知情報を受信すると、第2通信部22から連動元の検知情報を制御装置5に送信する。さらに親機102の制御部10は、発報を連動させるために、第1通信部21から他の子機101に発報指示を送信する。
【0054】
親機102が火災の発生を検知した場合、親機102の制御部10は、第2通信部22から検知情報を制御装置5に送信し、さらに連動元となって発報を連動させるために、第1通信部21から子機101に発報指示を送信する。
【0055】
各機器1の制御部10は、警報中(警報音を発報中)も火災の判定を行なっている。制御部10は、もし警報中に第1検知信号が示す電圧レベルが閾値未満になれば、つまり火災(煙)が無くなったと判定すると、音響部42からの警報音の出力を停止させて、表示部41の点滅も停止させる。
【0056】
また各機器1の制御部10は、第2検知部32が出力する第2検知信号を監視する。制御部10は、第2検知信号に基づいて、自機の累積の使用時間が10年を超えたか否かを判定する。制御部10は、累積の使用時間が10年に到達したと判定すると、例えば、表示部41から報知点滅をさせたり音響部42から「交換時期です。」といった音声メッセージを含む報知音を出力させたりする。
【0057】
また各機器1の制御部10は、第3検知部33が出力する第3検知信号を監視する。制御部10は、第3検知信号に基づいて、自機に故障が発生したか否かを判定する。具体的には、制御部10は、例えば、第3検知信号が示す電圧値(又は電流値)が基準値を下回れば、自機に故障が発生したと判定する。検知対象となる電路によっては、制御部10は、第3検知信号が示す電圧値(又は電流値)が基準値を上回れば、自機に故障が発生したと判定してもよい。あるいは、制御部10は、第3検知信号が示す温度が基準値を上回れば、自機に故障が発生したと判定する。制御部10は、自機に故障が発生したと判定すると、例えば、表示部41から報知点滅をさせたり音響部42から「故障です。」といった音声メッセージを含む報知音を出力させたりする。
【0058】
また各機器1の制御部10は、第4検知部34が出力する第4検知信号を監視する。制御部10は、第4検知信号に基づいて、電池切れが発生したか否かを判定する。具体的には、制御部10は、例えば、第4検知信号が示すバッテリー23の電池電圧に対応する残容量が容量の10%未満であれば、電池切れが発生したと判定する。制御部10は、自機に電池切れが発生したと判定すると、例えば、表示部41から報知点滅をさせたり音響部42から「電池切れです。」といった音声メッセージを含む報知音を出力させたりする。
【0059】
また各機器1の制御部10は、第5検知部35が出力する第5検知信号を監視する。制御部10は、第5検知信号に基づいて、汚れが発生したか否かを判定する。具体的には、制御部10は、例えば、所定期間(例えば1ヶ月間)における第5検知信号が示す煙濃度の最小値が、第1閾値以上であり、かつ第2閾値未満であると、汚れが発生したと判定する。第1閾値は、第2閾値よりも小さい。第2閾値は、火災が発生したと判定されるべき閾値に相当する。制御部10は、汚れが発生したと判定すると、例えば、表示部41から報知点滅をさせたり音響部42から「掃除をしてください。」といった音声メッセージを含む報知音を出力させたりする。なお、第5検知部35は必須の構成ではなく、制御部10は、第1検知部31が出力する第1検知信号に基づいて、汚れが発生したか否かを判定してもよい。
【0060】
ところで、各子機101の制御部10は、自機の機器情報を自機の識別子と対応付けて、第1通信部21から親機102に出力する。一方、親機102の制御部10は、子機101から受信した機器情報及び識別子を、第2通信部22から制御装置5に出力する。また親機102の制御部10は、自機の機器情報を自機の識別子と対応付けて、第2通信部22から制御装置5に出力する。
【0061】
ここで言う機器情報とは、一例として、内的事象(交換時期、故障、電池切れ、及び汚れ)が発生したという制御部10の判定結果を含む情報ではない。言い換えると、機器情報は、内的事象が発生したと判定されたタイミングで出力されるものではなく、例えば定期的に、制御装置5に出力される情報である。機器情報は、第2~第5検知部(32~35)から出力された第2~第5検知信号に関する情報であり、ほぼ無加工のまま制御装置5に出力さてもよいし、加工されて制御装置5に出力させてもよい。機器情報は、例えば、第2~第5検知信号が示す値の瞬時値でもよいし、移動平均により演算された値(移動平均値)でもよい。
【0062】
(2.3)制御装置
制御装置5は、上述の通り、例えば、HEMS(home energy management system)のコントローラであり、施設7に設けられた複数の電気機器と通信可能である。複数の電気機器は、例えば、空調機器、給湯器等を含み得る。本実施形態では、制御装置5は、さらに、施設7に設けられた親機102(機器1A)と通信可能である。また制御装置5は、親機102を介して、複数の子機101(機器1B~1E)とも通信可能である。
【0063】
制御装置5は、
図1に示すように、制御部50、通信部61、記憶部62、及び表示部63等を備えている。また制御装置5は、報知部U1を備えている。ただし、本実施形態では、表示部63が、報知部U1に相当する(
図1参照)。
【0064】
制御部50は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部50として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0065】
通信部61は、親機102等と通信を行うための第1(通信)インタフェース61Aを含んでいる。第1インタフェース61Aは、第2周波数帯(例えば、920MHz帯)の電波を利用した無線通信により、親機102等から種々の情報を受信する。また通信部61は、インターネット等のネットワークNT1(
図3参照)を介して情報端末6及び外部サーバ8と通信を行うための第2(通信)インタフェース61Bを有している。第2インタフェース61Bは、外部サーバ8等の他の装置を介して、情報端末6と通信を行ってもよい。情報端末6は、施設7のユーザ(例えば、住人)が所有するスマートフォン、又はタブレット端末等である。本実施形態では、情報端末6は、スマートフォンを想定している。情報端末6には、制御装置5と無線通信可能とする専用のアプリケーションソフトがインストールされている。外部サーバ8は、後述する連絡先X1に相当するサーバ装置である。
図3における外部サーバ8の数は1つであるが、複数あってもよい。つまり、連絡先X1は、複数あってもよい。
【0066】
記憶部62は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等から選択されるデバイスで構成される。
【0067】
記憶部62は、複数の機器1の各々の識別子(識別情報)等を記憶している。この他にも記憶部62は、連絡先X1、情報端末6及びセキュリティ会社が管理するサーバ装置等に関する情報(例えば、メールアドレス及び電話番号等)を記憶する。記憶部62が記憶するこれらの情報の少なくとも一部は、制御装置5とは別の装置(施設7の外部のサーバ装置等)に記憶されてもよい。
【0068】
制御部50は、
図1に示すように、取得部51、及び出力部52を有している。言い換えると、制御部50は、取得部51としての機能、及び出力部52としての機能を有している。
【0069】
また制御部50は、
図1に示すように、判定部53、指示部54、及び切替部55を更に有している。言い換えると、制御部50は、判定部53としての機能、指示部54としての機能、及び切替部55としての機能を更に有している。
【0070】
取得部51は、施設7で火災を検知したことを知らせる検知情報を、親機102から、第1インタフェース61Aを介して、取得するように構成されている。
【0071】
さらに取得部51は、機器1から、機器1自身に発生する内的事象(ここでは一例として交換時期、故障、電池切れ、及び汚れ)に関する機器情報を取得するように構成されている。ここでは、機器1は複数あり、取得部51は、親機102から、第1インタフェース61Aを介して、親機102自身の機器情報と、4つの子機101の機器情報とを取得する。取得部51は、親機102から、5つの機器1の機器情報を、一括で取得してもよいし、個別に(異なるタイミングで)取得してもよい。取得部51は、機器情報を、親機102から例えば定期的に取得するが、任意のタイミングで取得できてもよい。例えば、外部サーバ8又は情報端末6から受信する要求に応じて、制御装置5は、親機102に、機器情報を送信するように指示を出してもよい。
【0072】
本実施形態では、取得部51は、機器1の検知部3が出力する特定の事象に応じた検知信号を、機器情報として、機器1から取得する。言い換えると、機器1は、上述の通り、検知部3を有しており、機器情報は、検知部3の検知信号に関する情報である。ただし、ここでは、検知信号は、検知部3において第2検知部32~第5検知部35から出力される第2~第5検知信号とする。つまり、制御装置5は、特定の事象のうち、防災の対象となる火災(事象)を除く事象、すなわち内的事象に応じた第2~第5検知信号を、機器情報として受信する。
【0073】
判定部53は、取得部51にて取得した第2~第5検知信号に基づいて、機器1に内的事象の発生予兆があるか否かを判定する。
【0074】
ここで「内的事象の発生予兆」について説明する。機器1は、上述の通り、自機に内的事象(交換時期、故障、電池切れ、及び汚れのいずれか)が発生した時点で、自機の報知部4からその旨を報知する。これに対して、判定部53は、内的事象の発生が確定するよりも先に、その発生の予兆にあるか否かを判定する。以下では、その予兆の判定基準となる値を、予兆値と呼ぶこともある。
【0075】
例えば、交換時期に関して、累積の使用時間が10年に到達した時点で、交換時期の発生が確定するとすれば、その予兆は、累積の使用時間が、9年11ヶ月(予兆値)に到達することである。また故障に関して、電圧値等が基準値を下回った時点で、故障の発生が確定するとすれば、その予兆は、基準値よりも高い値(予兆値)を下回ることである。また電池切れに関して、残容量が容量の10%を下回った時点で、電池切れの発生が確定するとすれば、その予兆は、残容量が容量の20%(予兆値)を下回ることである。
【0076】
汚れに関して、所定期間における煙濃度の最小値が第1閾値以上であり、かつ第2閾値未満である時点で、汚れの発生が確定するとすれば、その予兆は、煙濃度の最小値が第1閾値よりも低い第3閾値(予兆値)以上で、かつ第1閾値未満となることである。
【0077】
判定部53は、親機102から取得した検知信号の種類に応じて、記憶部62内に予め記憶されている予兆値を参照して、各機器1に内的事象の発生予兆があるか否かを判定する。
【0078】
制御部50は、受信した各機器1の機器情報を、記憶部62に蓄積してもよい。判定部53は、蓄積された機器情報から、各機器1に内的事象の発生予兆があるか否かを判定してもよい。言い換えると判定部53の判定処理は、機器情報を取得したタイミングで行われなくてもよく、例えば、機器情報の取得周期が、1日であれば、判定処理は、1ヶ月ごとに行われてもよい。
【0079】
判定部53は、記憶部62に蓄積された各機器1の機器情報に基づいて各種の分析を行なってもよい。制御部50は、例えば、ある機器1のある検知信号が示す値の上昇率又は下降率が急峻であれば、発生予兆と見なしてもよい。
【0080】
出力部52は、取得部51にて検知情報を取得すると、施設7にて火災が発生した旨を、第2インタフェース61Bから、例えばセキュリティ会社が管理するサーバ装置等に出力(通知)するように構成されている。
【0081】
さらに出力部52は、機器情報に基づいた内的事象の発生予兆に関する予兆情報を出力するように構成されている。具体的には、出力部52は、判定部53で判定した判定結果を予兆情報に含めて、所定の外部の連絡先X1に出力する。連絡先X1は、例えば、施設7のハウスメーカー又は工務店等が管理する外部サーバ8を想定するが、特に限定されない。連絡先X1には、住人等のユーザが所有する情報端末6が含まれてもよい。出力部52は、記憶部62内の連絡先X1に関する情報を参照して、第2インタフェース61Bから、予兆情報を出力する。
【0082】
表示部63は、液晶ディスプレイ又は有機EL(electroluminescence)ディスプレイのような薄型のディスプレイ装置である。表示部63は、取得部51で取得した情報等を表示してもよい。表示部63は、予兆情報が、機器1に内的事象の発生予兆があることを示す場合に、その旨をユーザ(例えば住人)に報知する報知部U1に相当する。制御部50は、内的事象の発生予兆がある旨を、表示部63に表示させる。表示部63は、発生予兆の有無に関わらず、各機器1から取得した機器情報を表示してもよい。表示部63は、記憶部62に蓄積された機器情報をグラフ化して表示してもよい。制御装置5が報知部U1を備えていることで、制御装置5から、機器1の内的事象の発生予兆をユーザに報知することができる。
【0083】
ところで、施設7のユーザは、機器1が設置されたある空間(例えば空間E5)内で、一定の期間において、機器1から出力される機器情報に影響を及ぼす可能性の高い活動(例えば調理)を実行することが予め分かっている場合がある。具体的には、例えば煙が出やすい調理を実行する場合、第5検知信号が示す煙濃度が、一定の期間において、上昇する可能性がある。
【0084】
これに対して、指示部54は、機器1における機器情報の出力に関する有効及び無効を切り替える指示情報を、機器1に出力するように構成されている。制御装置5は、ユーザから操作入力を受け付けると、指示部54は、当該操作入力に応じた指示情報を、機器1(親機102)に出力する。有効から無効へ、又は無効から有効への切り替え操作は、例えば表示部63がタッチパネル式のディスプレイ装置であれば、表示部63に表示される設定画面上でタッチ操作等によって行われてもよい。あるいは、切り替え操作は、表示部63の横に設けられた操作ボタンへの押し操作等によって行われてもよい。また切り替えの実行期間(例えば11時から13時まで等)の指定ができてもよい。切り替えを実行する対象の機器1を識別子で指定できてもよいし、全ての機器1を一括で指定できてもよい。
【0085】
親機102は、制御装置5から、「無効」にする指示情報を受信すると、対象の機器1の機器情報の出力を停止する。言い換えると、親機102は、対象の機器1から機器情報を取得しても、制御装置5への出力は行わない。あるいは親機102は、対象の機器1に対して機器情報の出力の停止指示を出してもよい。
【0086】
制御装置5が指示部54を備えているため、ユーザの要望又は周囲の環境等に応じて、機器1からの機器情報の出力を容易に止める(無効にする)ことが可能となる。
【0087】
一方、切替部55は、出力部52における予兆情報の出力に関する有効及び無効を切り替えるように構成されている。制御装置5は、ユーザから操作入力を受け付けると、切替部55は、当該操作入力に応じて、予兆情報の出力を、有効から無効に又は無効から有効に切り替える。有効から無効へ又は無効から有効への切り替え操作は、例えば表示部63がタッチパネル式のディスプレイ装置であれば、表示部63に表示される設定画面上でタッチ操作等によって行われてもよい。あるいは、切り替え操作は、表示部63の横に設けられた操作ボタンへの押し操作等によって行われてもよい。また切り替えの実行期間の指定ができてもよい。
【0088】
制御装置5が切替部55を備えているため、ユーザの要望又は周囲の環境等に応じて、制御装置5からの予兆情報の出力を容易に止める(無効にする)ことが可能となる。
【0089】
なお、制御装置5は、指示部54及び切替部55のうちいずれか一方のみを備えてもよい。
【0090】
(2.4)動作
以下、機器管理システム200の動作について簡単に説明する。ここでは、ある子機101の「汚れ」のみに着目して
図4を用いて説明する。
【0091】
子機101は、検知部3の第5検知部35にて煙濃度を検知し(ステップST1)、自機の煙濃度を示す第5検知信号に関する情報を含んだ機器情報を、例えば毎日0時に親機102に出力する(ステップST2)。子機101は、第1通信部21から、機器情報を出力する。
【0092】
親機102は、第1通信部21を介して子機101の機器情報を取得すると、第2通信部22からその機器情報を制御装置5に出力する(ステップST3)。
【0093】
制御装置5は、子機101の機器情報を取得する度に記憶部62に記憶して、子機101の機器情報を蓄積する(ステップST4)。制御装置5は、例えば、1ヶ月に1回、当月の末日0時に、判定部53にて、蓄積された子機101の機器情報に基づき、子機101に汚れの発生予兆があるか否かを判定する。
【0094】
制御装置5は、例えば、1ヶ月間における煙濃度の最小値が、予兆値(第3閾値)以上で、かつ第1閾値未満であれば、汚れの発生予兆があると判定する(ステップST5)。そして、制御装置5は、予兆情報を連絡先X1である外部サーバ8に通知する(ステップST6)。
【0095】
連絡先X1側においては、受け取った予兆情報を確認することで、予兆情報の送信元における施設7の特定の子機101が、汚れに起因する火災の誤報が起きる可能性が高まりつつあることを、知ることができる。連絡先X1側の者は、子機101のユーザに対して、実際に汚れの発生が確定する前に、子機101のメンテナンス又は交換の促進を行うことができる。
【0096】
仮に子機101が、メンテナンス又は交換されることなく使用し続けられると、時間経過に伴い、汚れ度合が更に進む。子機101自身も、第5検知信号(煙濃度)を監視しており、汚れの発生が確定すると、自機の報知部4より、「掃除をしてください。」といった音声メッセージ等の報知音が出力される。この場合、子機101は、汚れの発生が確定した旨についても、親機102を介して、制御装置5に出力する。
【0097】
これによると、制御装置5(制御システム100)は、機器1における汚れ(内的事象)の発生予兆に関する予兆情報を出力するため、例えば、出力先側(連絡先X1)においては、制御システム100を介して、発生予兆を知ることができる。つまり、ユーザにとっては、発生予兆を、機器1自身からの報知音ではなく、連絡先X1から通知される可能性が高くなる。したがって、機器1の利便性が損なわれる可能性を低減しつつ、機器1の状態に関する情報の早期通知化を図ることができる。
【0098】
また発生予兆があるか否かを判定する判定部53が、制御装置5に設けられているため、例えば、機器1に発生予兆があるか否かを判定する判定機能が、機器1側に設けられる場合に比べて、機器1の構成を簡素化することができる。
【0099】
またここで言う内的事象は、時間経過に伴ってその度合いが進行する事象であるため、内的事象の発生前に、その予兆を判断し易い。したがって、その予兆を容易に出力先(連絡先X1)に知らせることができる。
【0100】
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、上記実施形態に係る制御システム100及び機器1と同様の機能は、制御システム100及び機器1の制御方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
【0101】
以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。以下では、上記実施形態を「基本例」と呼ぶこともある。
【0102】
本開示における制御システム100の制御部50及び機器1の制御部10は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における制御システム100の制御部50及び機器1の制御部10としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0103】
また制御システム100及び機器1の各々における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは制御システム100及び機器1に必須の構成ではなく、制御システム100及び機器1の各々の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、制御システム100の少なくとも一部の機能、例えば、制御システム100の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。同様に、機器1の少なくとも一部の機能、例えば、機器1の一部の機能がクラウド等によって実現されてもよい。反対に、基本例のように、制御システム100の複数の機能が、制御装置5として1つの筐体内に集約されて、機器1の複数の機能が1つの筐体内に集約されていてもよい。
【0104】
基本例では、制御装置5が、発生予兆に関する判定処理を行う判定部53を備えている。しかし、判定部53は、制御装置5にとって必須の構成要素ではなく、この判定処理は、機器1で行われてもよい。言い換えると、機器1の制御部10は、自機の検知部3が出力する特定の事象に応じた検知信号に基づいて、機器1に内的事象の発生予兆があるか否か判定するように構成されてもよい。あるいは、親機102の制御部10は、自機及び各子機101の検知部3にける検知信号に基づいて、自機だけでなく各子機101についても内的事象の発生予兆があるか否か判定するように構成されてもよい。機器1(例えば親機102)は、その判定結果を、制御装置5に送信してもよい。一方、制御装置5の取得部51は、その判定結果を、機器情報として、機器1から取得するように構成されてもよい。この場合、基本例のように機器1に内的事象の発生予兆があるか否かを判定する判定機能が、制御装置5に設けられる場合に比べて、制御装置5の構成を簡素化することができる。
【0105】
上述した判定処理は、制御装置5及び機器1ではなく、施設7の外部に設置されているサーバ装置で行われてもよい。言い換えると、制御システム100は、制御装置5と、1又は複数の外部のサーバ装置とを含んでもよい。この場合、制御装置5は、機器1から取得した機器情報を外部のサーバ装置に転送し、外部のサーバ装置で行われた判定処理の判定結果を受信してから、予兆情報を連絡先X1に出力してもよい。あるいは、基本例と同様に制御装置5が判定処理を行う一方で、制御装置5は、判定結果を外部のサーバ装置に送信し、外部のサーバ装置が予兆情報を連絡先X1へ出力してもよい。また外部のサーバ装置は、施設7ごとに対応する予兆情報の履歴、機器情報の履歴、及び予兆値等を記憶してもよい。
【0106】
基本例では、制御装置5は、機器1に内的事象の発生予兆があるか否かに関する判定結果を含む予兆情報を、連絡先X1に出力している。しかし、制御装置5は、予兆情報だけでなく、機器1から取得した機器情報を直接的に、つまり各検知信号が示す値又はそれに対応する情報をそのまま、連絡先X1に出力してもよい。また制御装置5は、予兆情報だけでなく、内的事象の発生が確定した場合にその旨を含む確定情報を連絡先X1に出力してもよい。確定情報が連絡先X1に出力された場合、機器1の報知部4が内的事象の発生を報知している最中、又はその報知後の状況下にある可能性が高い。
【0107】
基本例では、各内的事象に対する予兆値は、1つである。しかし、各内的事象に対する予兆値は、複数あってもよい。つまり、例えば汚れの発生が確定する前の予兆を複数段階に分けてもよい。具体的には、例えば、予兆値は、第1予兆値、第2予兆値、及び第3予兆値を含んでもよい。制御装置5は、煙濃度(汚れ)が第1予兆値以上でかつ第2予兆値未満となると、予兆が第1段階目に入った旨を予兆情報として連絡先X1へ出力してもよい。同様に、制御装置5は、煙濃度が第2予兆値以上でかつ第3予兆値未満となると、予兆が第2段階目に入った旨を、煙濃度が第3予兆値以上でかつ第1閾値未満となると、予兆が第3段階目に入った旨を、それぞれ予兆情報として連絡先X1へ出力してもよい。
【0108】
また各内的事情に対する予兆値は、制御装置5、又は制御装置5と通信可能な外部のサーバ装置を介して適宜に設定変更可能でもよい。例えばある施設7の機器1については電池切れの予兆値(基本例では容量の20%)を25%に設定し、また別の施設7の機器1については電池切れの予兆値を30%に設定することができてもよい。
【0109】
(4)利点
以上説明したように、第1の態様に係る制御システム(100)は、機器(1)と通信可能に接続される制御システムである。制御システム(100)は、取得部(51)と、出力部(52)と、を備える。取得部(51)は、機器(1)から、機器(1)自身に発生する内的事象に関する機器情報を取得する。出力部(52)は、機器情報に基づいた内的事象の発生予兆に関する予兆情報を出力する。第1の態様によれば、制御システム(100)は、機器(1)における内的事象の発生予兆に関する予兆情報を出力するため、例えば、出力先側においては、制御システム(100)を介して、発生予兆を知ることができる。したがって、機器(1)の利便性が損なわれる可能性を低減しつつ、機器(1)の状態に関する情報の早期通知化を図ることができる。
【0110】
第2の態様に係る制御システム(100)に関して、第1の態様において、取得部(51)は、機器(1)の検知部(3)が出力する特定の事象に応じた検知信号を、機器情報として、機器(1)から取得することが好ましい。第2の態様によれば、検知部(3)の検知信号を、機器情報として取得するため、検知信号に基づいた内的事象の発生予兆に関する予兆情報を出力することができる。
【0111】
第3の態様に係る制御システム(100)は、第2の態様において、検知信号に基づいて、機器(1)に内的事象の発生予兆があるか否かを判定する判定部(53)を、更に備えることが好ましい。出力部(52)は、判定部(53)で判定した判定結果を予兆情報に含めて出力することが好ましい。第3の態様によれば、例えば、機器(1)に内的事象の発生予兆があるか否かを判定する判定機能が、機器(1)側に設けられる場合に比べて、機器(1)の構成を簡素化することができる。
【0112】
第4の態様に係る制御システム(100)に関して、第1の態様において、取得部(51)は、判定結果を、機器情報として、機器(1)から取得することが好ましい。判定結果とは、機器(1)の検知部(3)が出力する特定の事象に応じた検知信号に基づいて機器(1)に内的事象の発生予兆があるか否か判定された結果である。第4の態様によれば、例えば、機器(1)に内的事象の発生予兆があるか否かを判定する判定機能が、制御システム(100)側に設けられる場合に比べて、制御システム(100)の構成を簡素化することができる。
【0113】
第5の態様に係る制御システム(100)に関して、第1~第4の態様のいずれか1つにおいて、出力部(52)は、予兆情報を、所定の外部の連絡先(X1)に、出力することが好ましい。第5の態様によれば、例えば、外部の連絡先(X1)において、機器(1)の内的事象の発生予兆を知ることができる。
【0114】
第6の態様に係る制御システム(100)は、第1~第5の態様のいずれか1つにおいて、予兆情報が、内的事象の発生予兆があることを示す場合に、その旨を報知する報知部(U1)を、更に備えることが好ましい。第6の態様によれば、制御システム(100)から、機器(1)の内的事象の発生予兆をユーザに報知することができる。
【0115】
第7の態様に係る制御システム(100)は、第1~第6の態様のいずれか1つにおいて、機器(1)における機器情報の出力に関する有効及び無効を切り替える指示情報を、機器(1)に出力する指示部(54)を、更に備えることが好ましい。第7の態様によれば、ユーザの要望又は周囲の環境等に応じて、機器(1)からの機器情報の出力を容易に止める(無効にする)ことが可能となる。
【0116】
第8の態様に係る制御システム(100)は、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、出力部(52)における予兆情報の出力に関する有効及び無効を切り替える切替部(55)を、更に備えることが好ましい。第8の態様によれば、ユーザの要望又は周囲の環境等に応じて、制御システム(100)からの予兆情報の出力を容易に止める(無効にする)ことが可能となる。
【0117】
第9の態様に係る制御システム(100)に関して、第1~第8の態様のいずれか1つにおいて、内的事象は、時間経過に伴ってその度合いが進行する事象であることが好ましい。第9の態様によれば、時間経過に伴ってその度合いが進行する内的事象に関して、内的事象の発生前に、その予兆を、予兆情報の出力先に、知らせることができる。
【0118】
第10の態様に係る機器管理システム(200)は、第1~第9の態様のいずれか1つにおける制御システム(100)と、機器(1)を1又は複数と、を備える。第10の態様によれば、機器(1)の利便性が損なわれる可能性を低減しつつ、機器(1)の状態に関する情報の早期通知化を図ることが可能な機器管理システム(200)を提供できる。
【0119】
第11の態様に係る制御方法は、機器(1)と通信可能に接続される制御システム(100)の制御方法である。制御方法は、取得ステップと、出力ステップと、を有する。取得ステップにて、機器(1)から、機器(1)自身に発生する内的事象に関する機器情報を取得する。出力ステップにて、機器情報に基づいた内的事象の発生予兆に関する予兆情報を出力する。第11の態様によれば、機器(1)の利便性が損なわれる可能性を低減しつつ、機器(1)の状態に関する情報の早期通知化を図ることが可能な制御方法を提供できる。
【0120】
第12の態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに第11の態様における制御方法を実行させる。第12の態様によれば、機器(1)の利便性が損なわれる可能性を低減しつつ、機器(1)の状態に関する情報の早期通知化を図ることが可能な機能を提供できる。
【0121】
第2~9の態様に係る構成については、制御システム(100)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0122】
100 制御システム
51 取得部
52 出力部
53 判定部
54 指示部
55 切替部
U1 報知部
1 機器
3 検知部
X1 連絡先
200 機器管理システム