(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-25
(45)【発行日】2023-06-02
(54)【発明の名称】GaNデバイスのための非対称プラグ技術
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20230526BHJP
H01L 29/778 20060101ALI20230526BHJP
H01L 29/812 20060101ALI20230526BHJP
H01L 21/28 20060101ALI20230526BHJP
H01L 29/417 20060101ALI20230526BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20230526BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20230526BHJP
H01L 23/522 20060101ALI20230526BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20230526BHJP
H01L 29/78 20060101ALI20230526BHJP
【FI】
H01L29/80 H
H01L29/80 F
H01L21/28 301B
H01L29/50 M
H01L21/90 A
H01L21/88 Z
H01L29/78 301B
H01L29/78 301S
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018175459
(22)【出願日】2018-09-19
【審査請求日】2021-09-02
(32)【優先日】2017-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501315784
【氏名又は名称】パワー・インテグレーションズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100181
【氏名又は名称】阿部 正博
(74)【復代理人】
【識別番号】100125818
【氏名又は名称】立原 聡
(72)【発明者】
【氏名】リンリン リュウ
(72)【発明者】
【氏名】アレクセイ クディモフ
(72)【発明者】
【氏名】ジャマール ラムダニ
【審査官】恩田 和彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-187946(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0154839(US,A1)
【文献】特開2013-219273(JP,A)
【文献】中国実用新案第205564759(CN,U)
【文献】特開2009-200256(JP,A)
【文献】特開2013-131758(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0264452(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/778
H01L 29/812
H01L 21/338
H01L 21/28
H01L 29/417
H01L 21/768
H01L 21/3205
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘテロ構造電界効果トランジスタ(HFET)であって、
前記HFETが、
第1のバンドギャップをもつ第1の半導体材料を含む第1の活性層と、
第2のバンドギャップをもつ第2の半導体材料を含む第2の活性層と、
前記第1のバンドギャップと前記第2のバンドギャップとの間におけるバンドギャップエネルギーの差に応じて前記第1の活性層と前記第2の活性層との近くに形成された電荷層と、
前記第2の活性層の近くに位置するゲート誘電体であって
、前記第2の活性層
が前記第1の活性層と前記ゲート誘電体との間に位置する
、ゲート誘電体と、
接点領域と、
を備え、
前記接点領域が、
a)前記HFETから電荷を供給または引き抜くように結合された接点と、
b)前記接点と前記ゲート誘電体との近くに位置するパッシベーション層であって
、前記接点の少なくとも一部
が前記パッシベーション層と前記第2の活性層との間に位置する
、パッシベーション層と、
c)中間層誘電体と、
d)非対称プラグ相互接続構造物と、
を含み、
前記非対称プラグ相互接続構造物が、
前記パッシベーション層を通って延びた、およ
び前記接点に結合された相互接続体であって
、前記パッシベーション層
が前記相互接続体の第1の部分と前記第2の活性層との間に位置するように、前記相互接続体の前記第1の部分
が前記パッシベーション層上に位置
しており、および前記相互接続体の第2の部分が前記パッシベーション層を通って延びており、断面側面を見たとき前記相互接続体の前記第2の部分が台形を実質的に形成しており、前記台形の第1の平行側部が金属を含み、および前記接点に結合されており、前記台形の非平行側部が金属を含み、前記台形の第2の平行側部が酸化物を含み、および前記第1の平行側部より大きく、前記中間層誘電体が前記相互接続体の近くに位置し
、前記相互接続体の前記第1の部分
が前記中間層誘電体と前記パッシベーション層との間に位置
している、
相互接続体と、
前記中間層誘電体内に延びた
プラグであって、前記プラグが前記相互接続体の前記第1の部分の上方に形成されており、および前記相互接続体の前記第1の部分に結合された
、プラグと、
を含む、
HFET。
【請求項2】
前記相互接続体が、窪んだ中心部をもち、
酸化物が、前記窪んだ中心部を充填している、
請求項1に記載のHFET。
【請求項3】
前記パッシベーション層が、前記接点と前記相互接続体の前記第1の部分との間に位置し、
前記相互接続体の前記第1の部分が、前記接点の第1の側と実質的に横方向に同一の範囲に広がった、
請求項
1に記載のHFET。
【請求項4】
前記中間層誘電体内に延びた、および、前記相互接続体の前記第1の部分に結合された、前記プラグを含む、複数のプラグをさらに備える、
請求項
1に記載のHFET。
【請求項5】
前記接点領域が、前記HFETのソース領域またはドレイン領域のうちの少なくとも1つに含まれる、
請求項
4に記載のHFET。
【請求項6】
前記HFETの前記ソース領域または前記ドレイン領域のうちの前記少なくとも1つにおいて前記半導体材料内において位置合わせされた前記接点領域を含む、複数の接点領域をさらに備える、
請求項
5に記載のHFET。
【請求項7】
前記接点領域における前記プラグが、前記複数の接点領域における第2の接点領域における第2のプラグより、前記HFETの第1の側に対してより近くに位置し、
前記第2のプラグが、前記HFETの前記第1の側の反対側にある第2の側に対してより近くに位置する、
請求項
6に記載のHFET。
【請求項8】
前記第2の接点領域の配向が、前記接点領域の鏡像である、
請求項
7に記載のHFET。
【請求項9】
前記プラグが、幅、長さ、および高さをもち、
前記プラグの前記長さが、前記幅より大きく、
前記高さが、前記中間層誘電体の厚さ以上である、
請求項1に記載のHFET。
【請求項10】
ヘテロ構造電界効果トランジスタ(HFET)における1つまたは複数の接点領域を形成する方法であって、前記方法が、
半導体材料の表面上に位置するゲート誘電体とともに、第1の活性層と第2の活性層とを含む前記半導体材料を提供することであって
、前記第2の活性層
が前記ゲート誘電体と前記第1の活性層との間に位置する
、提供することと、
前記第2の活性層を通って前記第1の活性層内に延びた、前記半導体材料への接点を形成することと、
パッシベーション層を堆積させることであって
、前記ゲート誘電体
が前記パッシベーション層と前記第2の活性層との間に位置する
、堆積させることと、
相互接続体とプラグとを備える非対称プラグ相互接続構造物を形成することと、
を含み、
前記非対称プラグ相互接続構造物を形成することが、
i)前記パッシベーション層を通って延びた、およ
び前記接点に結合された
前記相互接続体を形成することであって
、前記パッシベーション層
が前記相互接続体の第1の部分と前記第2の活性層との間に位置するように、前記相互接続体の前記第1の部分
が前記パッシベーション層上に位置
し、前記相互接続体を形成することが、前記パッシベーション層を通って前記接点まで延びた溝をエッチングすることと、前記相互接続体を形成するために前記溝内に金属を堆積させることであって、前記金属が、前記溝の壁を裏打ちし、前記溝内の前記金属が窪んだ中心部を規定し、酸化物が前記窪んだ中心部を充填する、堆積させることと、を含む、前記相互接続体を形成することと、
ii)前記相互接続体の
上方に中間層誘電体を堆積させることであって
、前記相互接続体の前記第1の部分が、前記中間層誘電体と前記パッシベーション層との間に位置する
、堆積させることと、
iii)前記中間層誘電体内に延びた
前記プラグを形成することであって、前記プラグが前記相互接続体の前記第1の部分の上方に形成され、および前記相互接続体の前記第1の部分に結合される
、形成することと、
を含む
、
方法。
【請求項11】
前記金属を熱的にアニーリングすることをさらに含み、
前記接点が、前記第1の活性層および前記第2の活性層へのオーミック接点を形成するように結合された、
請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記相互接続体を形成することが、
前記パッシベーション層を通って前記接点まで延びた溝をエッチングすることと、
前記溝内に、および前記パッシベーション層上に金属を堆積させて、前記相互接続体を形成することと、
を含み、
前記金属が、前記相互接続体の第2の部分において前記溝の壁を裏打ちし、前記相互接続体の前記第1の部分において、前記金属が、前記パッシベーション層と実質的に同一平面上にある、
請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
前記相互接続体上にオルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を堆積させて、シリコン酸化物を使用して前記相互接続体の前記第2の部分における空所を充填することとと、
前記接点を平坦化して、残留シリコン酸化物を除去することと、
をさらに含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記プラグを形成することが、
前記中間層誘電体を通って前記相互接続体の前記第1の部分まで延びた溝をエッチングすることと、
前記溝内に金属を堆積させて前記プラグを形成することと、
前記中間層誘電体を平坦化して、前記中間層誘電体の前記表面上に位置する残留金属を除去することと、
を含む、
請求項
10に記載の方法。
【請求項15】
前記プラグを形成することが、幅、長さ、および高さをもつ前記溝をエッチングすることを含み、
前記溝の前記長さが、前記幅より大きく、
前記高さが、前記中間層誘電体の厚さに等しい、
請求項
14に記載の方法。
【請求項16】
前記1つまたは複数の接点領域を含む複数の接点領域を形成することをさらに含み、
前記プラグが、前記複数の接点領域における第2の接点領域における第2のプラグより、前記HFETの第1の側に対してより近くに位置し、
前記第2のプラグが、前記HFETの前記第1の側の反対側にある第2の側に対してより近くに位置する、
請求項
10に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の接点領域の配向が、前記1つまたは複数の接点領域の鏡像である、
請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記接点領域を含む前記HFETのソース電極またはドレイン電極のうちの少なくとも1つを形成することをさらに含む、
請求項
10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、半導体デバイスに関し、特に、高電圧ヘテロ構造電界効果トランジスタ(HFET:heterostructure field effect transistor)に関する。
【背景技術】
【0002】
高電圧電界効果トランジスタ(FET:field effect transistor)の一種が、高電子移動度トランジスタ(HEMT:high-electron mobility transistor)とも呼ばれるヘテロ構造FET(HFET)である。窒化ガリウム(GaN)および他の広バンドギャップ窒化物III材料をベースとしたHFETは、それらの高電子移動度、高い絶縁破壊電圧、および高飽和電子速度といった特性を理由として、(電力スイッチおよび電力コンバーターなどの)高速スイッチングおよび高出力用途における電気デバイスとともに使用され得る。これらの物理的性質は、HFETが同様の電圧において同じ電流を伝導する他の半導体スイッチより実質的に速く状態を変化させることを可能にする。HFETの構築に使用される材料は、従来のシリコンベースの技術を使用するトランジスタより高い温度においてそれらが動作することをさらに可能にする。
【0003】
本発明の非限定的かつ非網羅的な例について、以下の図を参照しながら説明しており、異なる図の中の同様な参照符号は、別段の指定がない限り、同様な部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1A】本開示の実施形態に係る非対称プラグ相互接続構造物を使用し得る例示的な半導体デバイスの断面側面図である。
【
図1B】本開示の実施形態に係る非対称プラグ相互接続構造物を使用し得る別の例示的な半導体デバイスの断面側面図である。
【
図2】本開示の実施形態に係る非対称プラグ相互接続構造物を含む例示的な半導体デバイスの断面側面図である。
【
図3A】本開示の実施形態に係る非対称プラグ相互接続構造物および交互に位置するビア/プラグレイアウトを含む半導体デバイスの例示的なレイアウトの見下ろした図である。
【
図3B】本開示の実施形態に係る非対称プラグ相互接続構造物を含む例示的な半導体デバイスの断面側面図である。
【
図4】本開示の実施形態に係る非対称プラグ相互接続構造物および交互に位置するビア/プラグレイアウトを含む半導体デバイスの例示的なレイアウトの見下ろした図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る非対称プラグ相互接続構造物および交互に位置するビア/プラグレイアウトを含む半導体デバイスの例示的なレイアウトの見下ろした図である。
【
図6】本開示の実施形態に係る非対称プラグ相互接続構造物を含む半導体デバイスを製造するための例示的な一工程フローである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図面中の複数の図にわたり、対応する参照符号が、対応する構成要素を示す。当業者は、図中の要素が簡潔かつ明確であるように描かれることと、一定の縮尺で描かれるとは限らないこととを理解すると考えられる。例えば、図中のいくつかの要素の寸法は、本発明の様々な実施形態をより理解しやすくするために、他の要素より誇張される場合があり得る。さらに、市販に適した実施形態において有用または必要な、一般的だがよく理解される要素は、多くの場合、本発明に係るこれらの様々な実施形態の図が見づらくなるのを防ぐために、描かれない。
【0006】
高電圧デバイスのための接点プラグに関係する装置および方法の例が、本明細書において説明される。以下の説明では、本発明を十分に理解できるように、多くの特定の詳細事項が記載される。しかし、本発明を実施する際に特定の詳細事項を必ずしも使用する必要がないことが、当業者には明らかだと考えられる。他の例では、よく知られた材料または方法については、本発明が理解しにくくなるのを防ぐために、詳細には説明されない。以下の説明では、例を十分に理解できるように多くの具体的な詳細事項が記載される。しかし、本明細書において説明される技術が、具体的な詳細事項のうちの1つまたは複数なしに、または他の方法、構成要素、材料などとともに実施され得ることを当業者が認識すると考えられる。他の例では、よく知られた構造、材料、または動作は、特定の態様が理解しにくくなるのを防ぐために図示されず、詳細に説明することもされない。
【0007】
本明細書中での、「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「一例(one example)」、または「一例(an example)」についての言及は、実施形態または例との関連で説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書中の様々な場所で使用する「一実施形態において(in one embodiment)」、「一実施形態において(in an embodiment)」、「一例(one example)」または「例(an example)」という語句は、すべてが同じ実施形態または例に関するとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態または例において、任意の適切な組み合わせ、および/または部分的組み合わせで組み合わされ得る。加えて、本明細書とともに提供される図が当業者への説明を目的としていることと、図面が一定の縮尺で描かれるとは限らないこととが理解される。
【0008】
相互接続体およびプラグは、パッシベーション、酸化物、および/または中間層誘電体(ILD:interlayer dielectric)層により分離された金属を接続するために使用され得る。例えば、相互接続体およびプラグは、HFETのオーミック接点(例えばソースおよびドレイン)を、それらのそれぞれの金属層に結合するために使用され得る。これらの金属層は、パッシベーションおよびILD層の上方に位置し得る。パッシベーション、酸化物、およびILD層の全厚は、HFETが絶縁破壊なしに電圧を保持するために、概して非常に厚い。一例において、パッシベーション、ILD、および/または酸化物層の全厚は、少なくとも3.7マイクロメートル(μm)である。
【0009】
概して、ビア孔は、半導体材料への電気接点の上方に相互接続体金属を堆積させるために形成される。このビア孔はオーミック接点の中心に位置し、相互接続体はビア孔内に堆積される。次に、プラグが(凹所にある)相互接続体の中心に形成される。プラグが接点の中央に位置するとき、プラグの全体的な深さは、パッシベーション、ILD、および他の酸化物層の組み合わせの厚さ(例えば、3.7μm)と同じ深さであることを必要とし得る。使用され得るプラグの一種が、Wプラグとも呼ばれるタングステンプラグである。プラグの深さは、工程の制約に起因して、概して約2μmに制限される。従って、パッシベーション、ILD、および他の酸化物層に等価な厚さに達するために、(一方を他方の上部に重ねた)2つのプラグが必要とされ得る。2つのスタックされたプラグを形成するために必要とされる処理ステップは、1つのプラグを形成することに比べて、デバイスに追加的なコストを加算し得る。さらに2ステッププラグ工程を除くことにより、工程の信頼性が高められ得る。
【0010】
本開示の例では、非対称プラグ相互接続構造物が使用される。1つまたは複数のパッシベーション層がオーミック接点の上方に形成される。相互接続体金属が堆積されてオーミック接点に結合し得るように、ビア孔が1つまたは複数のパッシベーション層に形成される。相互接続ビアは、オーミック接点の中央軸から中心を外して形成される。相互接続体金属が堆積されたとき、「ウィング」が1つまたは複数のパッシベーション層の上方に形成され、1つまたは複数のプラグが、相互接続体金属のウィングの上方に形成され得る。加えて、1つまたは複数のプラグが、相互接続ビアにより形成された孔の反対側において、オーミック接点の中心軸から中心を外して形成される。示されるように、プラグおよびビア孔のレイアウトは、中心軸の周囲において交互であり得る。
【0011】
図1Aは、非対称プラグ相互接続構造物を使用し得る例示的な半導体デバイス100の断面側面図である。半導体デバイス100は、基材102、第1の活性層104、第2の活性層108、ゲート誘電体110、ゲート112、接点114および116、パッシベーション/相互接続領域118、および平坦化された表面120を含む。さらに、
図1Aに、電荷層106が示され、電荷層106は、第1の活性層104と第2の活性層108との間に(または第1の活性層104と第2の活性層108との界面近くに)、2つの層間におけるバンドギャップエネルギー差に起因して形成され得る。電荷層106は、横方向伝導チャネルを規定する。電子は二次元に自由に動くが第3の次元に強く閉じ込められるので、電荷層106は二次元電子気体(2DEG:two-dimensional electron gas)を含む。さらに、第1の活性層104はチャネル層とも呼ばれ、第2の活性層108は、障壁層またはドナー層とも呼ばれる。
【0012】
第1の活性層104は、基材102の上方に位置する。第2の活性層108は、第1の活性層104上に位置する。ゲート誘電体層110は、第2の活性層108上に位置する。ゲート112は、ゲート誘電体層110の上に形成され、接点114および116は、ゲート誘電体110を通って縦方向に下方に延び、第2の活性層108に電気的に接続することが示される。接点114はドレイン接点であり得、接点116はソース接点であり得る。示されるように、ソースオーミック接点114とドレインオーミック接点116とは、横方向に離間しており、ゲート112は、ソース接点114と116ドレイン接点との間に位置する。
【0013】
第1の活性層104は基材102の上方に位置し、基材102は、サファイア(Al2O3)、シリコン(Si)、または炭化ケイ素(SiC)などの材料により形成され得る。製造の様々な技術が、デバイスを構築しやすくするために、基材102と第1の活性層120との間に位置する他の材料の層を必要とし得る。第1の活性層104は、第1のバンドギャップをもつ第1の半導体材料を含み得る。いくつかの例において、第1の活性層104は、III族元素の窒化化合物を含有する半導体材料を含み得る。例えば、第1の活性層104は、基材102上に成長または堆積するようにされ得、GaNを含み得る。
【0014】
第2の活性層108は、第1の活性層104の第1のバンドギャップとは異なる第2のバンドギャップをもつ第2の半導体材料(例えばアルミニウムガリウム窒化物(AlGaN))を含み得る。他の例において、アルミニウムインジウム窒化物(AlInN)およびアルミニウムインジウムガリウム窒化物(AlInGaN)などの異なるIII族窒化物半導体材料が、第2の活性層108のために使用され得る。他の例において、第2の活性層108は、不定比化合物(例えば、0<X<1としたときのAlXGa1-XNなどのIII族窒化物半導体材料)を含み得る。このような材料において、元素の比は、通常の整数により簡単に表されない。第2の活性層108は、第1の活性層104上に成長または堆積され得る。
【0015】
ゲート誘電体110は、窒化ケイ素(SiN)またはSi
3N
4を含み得る。他の例において、窒化炭素(CN)または窒化ホウ素(BN)などの異なる窒化物ベースの化合物が、ゲート誘電体110のために使用され得る。
図1Aは、単一のゲート誘電体110を示すが、複数のゲート誘電体層が使用され得、例えば酸化アルミニウム(Al
2O
3)、酸化ハフニウム(HfO
2)、酸化ジルコニウム(ZrO
2)などの他の酸化物材料を含み得ることが理解されなければならない。ゲート誘電体110は、原子層堆積(ALD:atomic layer deposition)などを通して堆積され得る。
【0016】
図示された例において、ゲート112は、ゲート誘電体110に接触し、金ニッケル(NiAu)スタックを含み得る。別の一例において、ゲート112は、チタン金(TiAu)スタックまたはモリブデン金(MoAu)スタックを含み得る。動作時、ゲート112は、ドレイン端子(接点116)とソース端子(接点114)との間における順伝導路を制御する。接点116および接点114は、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、または金(Au)を含み得る。接点114/116およびドレイン112の上方にはパッシベーション/相互接続領域118がある。パッシベーション/相互接続領域118は、1つまたは複数のパッシベーション層、酸化物層、および中間層誘電体(ILD)を含み得る。パッシベーション/相互接続領域118の厚さは、Z1 121と示される。一例において、厚さZ1 121は、3.7μm以上であり得る。さらに、金属層は、パッシベーション/相互接続領域118の上部における平坦化された表面120上に位置し得る。さらに説明されるように、非対称プラグ相互接続構造物(図示されない)がパッシベーション/相互接続領域118内にあり、接点114および116に結合する。
【0017】
図1Bは、非対称プラグ相互接続構造物を使用し得る例示的な半導体デバイス101の断面側面図である。半導体デバイス101は、基材102、第1の活性層104、第2の活性層108、ゲート誘電体110、ゲート112、オーミック接点114および116、パッシベーション/相互接続領域118、および平坦化された表面120を含む。
図1Bに示す半導体デバイス101に対して示される構造は、
図1Aに示される半導体デバイス100と同様であるが、半導体デバイス101は、金を使用しない工程を使用して形成され得る。同様に命名および番号付けされた要素は上述のように結合および機能するが、
図1Bにおいて、オーミック接点114および116は、ゲート誘電体110、第2の活性層108、第1の活性層104、および途中の電荷層106を通って延びることが理解されなければならない。オーミック接点は、接点114/116の金属が電荷層106を遮断するように形成される。ゲート112は、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、およびアルミニウム銅(AlCu)を含み得、接点114および116は、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)または窒化チタン(TiN)を含み得る。示されるように、接点114および116の一部が第2の活性層108の上に位置し、接点114および116の別の部分が、第2の活性層108、第1の活性層104、および電荷層106を通って延びる。第2の活性層108、第1の活性層104、および電荷層106を通って延びた接点114および116の一部の幅は、実質的に2~10μmである。第2の活性層108の上に位置する接点114および116の一部の長さは、実質的に0.5μmである。示されるように、各接点114および116は、第2の活性層108の上に位置する2つの部分を含む。
【0018】
図2は、非対称プラグ相互接続構造物を含む例示的な半導体デバイス200の断面側面図である。半導体デバイス200は、能動デバイス203(例えば、第1の活性層および第2の活性層、例えばGaN/AlGaN、ならびに、電荷層、例えば2DEGを含む
図1Aおよび
図1Bに示される半導体構造物の簡略図)、ゲート誘電体210、接点216、パッシベーション層222、二酸化ケイ素残部224、中間層誘電体(ILD)226、相互接続体金属228、およびプラグ230および232を含み得る。さらに、
図2に、厚さZ1 221、軸A238、ビア占有領域240、距離d1 242、距離d2 243、および深さZ2 248が示される。図示されるように、非対称プラグ相互接続構造物は、相互接続体228およびプラグ230および232を含む。
【0019】
示される例において、接点領域(例えば、能動デバイス203に接触するために使用される金属および半導体の構造物)は、ゲート誘電体210および第2の活性層を通って第1の活性層内に延びた接点216を含む。接点216は、電荷層(例えば、
図1Aおよび
図1Bにおける電荷層106)に結合され得る。パッシベーション層222は、接点216とゲート誘電体210との近くに位置し、接点216の少なくとも一部が、(能動デバイス203内において)パッシベーション層222と第2の活性層との間に位置する。いくつかの例において、接点216は、能動デバイス203とオーミック接点を形成する。より具体的には、接点216は、電荷層(例えば、
図1Aに示す電荷層106)から電子を供給/引き抜くように電気的に結合される。相互接続体228は、パッシベーション層222を通って延びて接点216に結合される。図示されるように、パッシベーション層222が相互接続体228の第1の部分と第2の活性層との間に位置するように、相互接続体228の第1の部分(例えば、パッシベーション層222上に位置し、およびパッシベーション層222と実質的に同一平面上にある相互接続体228の「ウィング」部)が位置する。さらに、相互接続体228の第1の部分は、実質的に横方向に接点216の第1の側と同一の範囲に広がり。逆に、相互接続体228の第2の部分は、パッシベーション層222を通って延びて、接点216に電気的に結合する。示されるように、相互接続体228の第2の部分は実質的に台形を形成し、台形の第1の平行側部は金属を含み、接点216に結合される。示されるように、台形の非平行側部は金属を含み、パッシベーション層222に接触する。台形の第2の平行側部は、酸化物(例えば残部224)を含み、第1の平行側部より大きい。
【0020】
図示された例において、中間層誘電体226は相互接続体228の近くに位置し、相互接続体228の第1の部分は中間層誘電体226とパッシベーション層222との間に位置する。プラグ230およびプラグ232(すなわち、複数のプラグ)は、中間層誘電体226内に延び、相互接続体228の第1の部分(例えば「ウィング」)に結合される。
【0021】
一例において、(金属を含み得る)接点216は、部分的にゲート誘電体層210の上に位置して、金を使用しない工程において電荷層とともにオーミック接点を形成する。しかし、金ベースの工程が使用されたとき、接点216は能動デバイス203の上に位置し得る。
【0022】
別の一例または同じ例において、パッシベーション層222は、ゲート誘電体層210、接点216の上方に位置する。パッシベーション層222は、窒化ケイ素SiNなどの窒化物ベースの化合物を含み得る。1つのパッシベーション層222しか示されないが、複数のパッシベーション層が使用され得る。複数のパッシベーション層は、また、酸化物層などと織り交ぜられ得る。パッシベーション/酸化物/ILD層は、プラズマ化学蒸着(PECVD:plasma enhanced chemical vapor deposition)を使用して堆積され得る。
【0023】
一例において、相互接続体228は、接点216の上方に位置し、パッシベーション層222を通って延びる。ビア占有領域240は、相互接続体金属228の側壁/溝を規定する。示されるように、ビア占有領域240は、接点216の中心(軸A238)からオフセットされる。ビア占有領域240の中心は、距離d2 243ぶん軸A238からオフセットされる。占有領域の幅は、距離d1 242と示される。ビア占有領域240の幅d1 242は、溝の底部の幅を規定する。溝の上部は、ビアの形成工程を理由として幅d1 242より幅が広い。相互接続体228のために使用される金属は、軸A238に沿ったビアの反対側に「ウィング」(例えば、相互接続体228の第1の部分)をさらに形成する。相互接続体228のウィングは、パッシベーション層222の上方に位置する相互接続体228の金属部である。相互接続体228は、(プラグ230および232とともに)平坦化された表面220に位置する他の金属層に接点216を結合するために使用される。
【0024】
別の一例または同じ例において、二酸化ケイ素残部224は、パッシベーション層222の上方に位置し、相互接続体金属228により形成されたビア/溝を充填する。オルトケイ酸テトラエチル(TEOS:Tetraethyl orthosilicate)は、二酸化ケイ素を堆積させて二酸化ケイ素残部224を形成するために使用され得る。しかし、二酸化ケイ素は、生理食塩水ベースのまたはダイサリン(disaline)ベースの工程を使用して堆積され得る。TEOSを使用して形成された二酸化ケイ素は、概してより低い密度であり、電気的な遮蔽のために使用され得る。同様に、中間層誘電体(ILD)226(例えば、酸化物)は、TEOS(シリコン酸化物)残部224の上方に位置する。中間層誘電体酸化物226の上部は平坦化されて、平坦化された表面220をもたらす。
【0025】
一例において、プラグ230および232は、ILD226を通って位置して、相互接続体228に接触する。プラグ230および232は、相互接続体228に装着され、(他の金属層に結合するように)平坦化された表面220内に位置する。一例において、プラグ230および232は、深さZ2 248のタングステンプラグである。プラグ230および232の深さは、概して工程により制限される。一例において、プラグ230の深さZ2 248は、プラグ230の幅の実質的に倍である。ゲート誘電体210から平坦化された表面220までの合計の厚さは、厚さZ1 221と示される。ビア占有領域がオーミック接点を中心として/軸Aに沿って位置するデバイスにおいて、プラグは、厚さZ1 221の全体を横断するのに十分深いことが必要である。示されるように、プラグ230および232は、およそILD酸化物226の深さにおいて相互接続体228のウィングに達するのに十分深く、ILD酸化物226の深さは厚さZ1 221よりかなり小さく、深さZ2 248として示される。これは、半導体デバイス200のための製造工程の簡潔化を可能にする。
【0026】
図3Aは、非対称プラグ相互接続構造物および交互に位置するビア/プラグレイアウトを含む半導体デバイス300の例示的なレイアウトの見下ろした図である。半導体デバイス300は、能動デバイス303の一部、接点領域399、オーミック接点/金属ドレイン占有領域314、オーミック接点/金属ソース占有領域316、ソースのためのプラグ占有領域331A、331B、および331C、ドレインのためのプラグ占有領域333A、333B、および333C、ソースのためのビア占有領域340A、340B、および340C、およびドレインのためのビア占有領域341A、341B、および341Cを含む。さらに、
図3Aに、さらに、ドレインのためのビア占有領域の幅の一例である距離d1 342が示される。
【0027】
示されるように、接点領域399は、HFETのソース領域(例えば、ソース接点316)またはドレイン領域(例えば、ドレイン接点314)のうちの少なくとも1つに含まれ、図示された例において、複数の接点領域398/399が、ソース電極とドレイン電極との両方に含まれ、(ページの向きに対して)縦方向に位置合わせされる。さらに、接点領域399におけるプラグ331Cは、HFETの第2の側(左側)に対してより近くに位置する第2の接点領域398に含まれる第2のプラグ331Bより、HFETの第1の側(ページの右側)に対してより近くに位置する。言い換えると、第2の接点領域398の配向は、接点領域399の鏡像である。
【0028】
さらに、図示された例に示されるように、プラグ331A/331B/331Cは幅と長さとをもち、プラグの長さは幅より大きい。他の図においてここまでに示したように、プラグ331A/331B/331Cの高さは、中間層誘電体の厚さ以上である。
【0029】
描かれた例は、能動デバイスの一部、すなわち、活性エリア303(例えば、第1の活性層、第2の活性層、および電荷層)の概略を示す(大きな破線のボックス)。同様に、第1の実線は、ドレイン接点314(例えば、ドレインのためのオーミック接点/金属)の上から見下ろした輪郭を示す。示されるように、ドレイン接点314は概して指形である。第2の実線は、ソース接点316(例えば、ソースのためのオーミック接点/金属)の上から見下ろした輪郭を示す。示されるように、ソース接点316は概して指形である。
【0030】
340A、340B、340Cのためのビア占有領域、および、ソース316のためのプラグの輪郭331A、331B、および331Cがさらに示される。示されるように、プラグ331A、331B、および331Cのグループのための上から見下ろした輪郭は、棒形である。示される例において、プラグ331A、331B、および331Cの各グループは、2つの棒を含む。ドレイン接点314とソース接点316との間における電流の流れの対称性に役立つように、ビア占有領域340A、340B、および340Cは、プラグ331A、331B、および331Cのグループと交互に位置する。ビアの輪郭340Aはソース接点316の左側にあり、プラグ331Aのグループは、ソース接点316の右側にある。逆に、ビアの輪郭340Bはソース接点316の右側にあり、プラグ331Bのグループは左側にある(例えば、プラグ331Aの鏡像である)。さらに、ビアの輪郭340Cは左側にあり、プラグ331Cのグループはソース接点316の右側にある。この鏡写しのパターンは、ソース接点316の全長にわたって続き得る。
【0031】
図示された例において、断面B-B’が、ビア占有領域340Aおよびプラグ331Aのグループにわたってさらに示される。
図2に示される例示的な半導体デバイス200は、断面B-B’における半導体デバイスの一例であり得る。
【0032】
341A、341B、341Cのためのビア占有領域、およびドレイン接点314のためのプラグの輪郭333A、333B、および333Cがさらに示される。見下ろした図に示されるように、プラグ333A、333B、および333Cは棒形である。プラグ333A、333B、および333Cの各グループは、3つの棒を含む。概して、ドレイン接点314の幅は、ソース接点316の幅より幅が広い。従って、より多くのプラグが、ドレイン接点314内に含まれ得る。ドレイン接点314とソース接点316との間における電流の流れの対称性に役立つように、ビア占有領域341A、341B、341Cは、プラグ333A、333B、および333Cのグループと交互に位置する。ビアの輪郭341Aはドレイン接点314の左側にあり、プラグ333Aのグループはソース接点316の右側にある。逆に、ビアの輪郭341Bはドレイン接点314の右側にあり、プラグ333Bのグループは左側にある。さらに、ビアの輪郭341Cは左側にあり、プラグ333Cのグループはドレイン接点314の右側にある。このパターンは、ドレイン314の全長にわたって反復され得る。ドレインのC-C’に沿った断面は、
図3Bに示される。
【0033】
図3Bは、非対称プラグ相互接続構造物を含む別の例示的な半導体デバイス301の断面側面図である。半導体デバイス301は、
図3Aにおける断面C-C’に沿って切断され、非対称プラグ相互接続構造物を含む。構造物は、能動デバイス303、ゲート誘電体310、オーミック接点314、パッシベーション層322、二酸化ケイ素(TEOS)残部324、中間層誘電体(ILD)326、相互接続体金属328、ならびにプラグ330、332および334を含む。さらに、
図3Bに、厚さZ1 321、深さZ2 348、軸A338、ビア占有領域341、距離d1 342、d2 343、d3 344、d4 345、d5 346、およびd6 347が示される。示されるように、能動デバイス303は、
図1Aおよび
図1Bとの関連において説明される第1の活性層および第2の活性層ならびに電荷層を含み得る。示される例において、非対称プラグ相互接続構造物は、相互接続体328およびプラグ330、332、および334を含む。同様に命名および番号付けされた要素は上述のように結合および機能するが、
図2に示される2つのプラグの代わりに、3つのプラグ(330、332、および334)が示される。
【0034】
軸A338がオーミック接点314の中心を表すことが理解される。深さZ1 321は、平坦化された表面320からゲート誘電体層310までの深さを表す。深さZ2 348は、プラグ330、332、334の深さ、すなわち、平坦化された表面320からTEOS由来のシリコン酸化物324までの距離を表す。プラグ330、332、334の開口幅(距離d5 346と示される)は、プラグ330、332、334の深さ(深さZ2 348として示される)の実質的に半分であり、d5=1/2×Z2となる。距離d1 342は、相互接続体328のための溝を形成するために使用されるビアの幅を表す。距離d1 342の最小値は、実質的に2μmであり得る。距離d2 343は、相互接続体328のためのビアの中心と軸A338との間の距離を表す。一例において、距離d2 343は、実質的に距離d3 334の1/4である。距離d3 334は、接点314の長さを表す。示されるように、相互接続体328は、接点314と実質的に同じ長さをもち得る。しかし、相互接続体328の「ウィング」は、距離d3 334を越えて広がって、接点314のためのフィールドプレートを形成し得ることが理解されなければならない。距離d4 345は、相互接続体328のウィングの端部とプラグ334との間の距離を表す。この距離は、描かれるアーキテクチャを製造するために使用される処理ステップにより決定され得る。距離d4 345は、実質的にゼロであり得、プラグ334は、相互接続体328の「ウィング」の縁部から始まる。しかし、距離d4 345は、プラグを堆積させる工程の形状形成能力に依存する。距離d4 345は、0.5μmであり得る。距離d5 346は、プラグ開口の幅を表す。プラグ330、332、334は、上部(平坦化された表面320)においてより幅が広く、底部に向かってテーパ付けされている。一例において、平坦化された表面320におけるプラグ開口の幅に対するプラグの深さ(Z2 348)の比は、実質的に2である。言い換えると、距離d5 346は、深さZ2 348の実質的に半分である。一例において、距離d5 346は、実質的に1μmである。距離d6 347は、各プラグ間の距離を表す。一例において、距離は、実質的に0.6μmである。
【0035】
図4は、非対称プラグ相互接続構造物および交互に位置するビア/プラグレイアウトを含む半導体デバイス400の別の例示的なレイアウトの見下ろした図である。半導体デバイス400は、能動デバイス403の一部、オーミック接点/金属ドレイン占有領域414、オーミック接点/金属ソース占有領域416、接点領域499、ソースのためのプラグ占有領域431A、431B、および431C、ドレインのためのプラグ占有領域433A、433B、および433C、ソースのためのビア占有領域440A、440B、および440C、およびドレインのためのビア占有領域441A、441B、および441Cを含む。さらに
図4に、ソース接点416のためのビア占有領域の幅の一例である距離d1 442が示される。
【0036】
図4は
図3Aと同様であるが、プラグのための長い連続した棒の代わりに、示されるプラグは列になった円のグループを含む。
図2に示される断面は、断面D-D’における半導体デバイス400の一例であり得る。
図3Bに示される断面は、断面E-E’における半導体デバイス400の一例であり得る。
【0037】
図5は、非対称プラグ相互接続構造物および交互に位置するビア/プラグレイアウトを含む半導体デバイス500の例示的なレイアウトの平面図である。半導体デバイス500は、能動デバイス503の一部、オーミック接点/金属ドレイン占有領域514、オーミック接点/金属ソース占有領域516、接点領域599、ソースのためのプラグ占有領域531、ドレインのためのプラグ占有領域533、ソースのためのビア占有領域540Aおよび540B、およびドレインのためのビア占有領域541Aおよび541Bを含む。さらに
図5に、ソース接点516のためのビア占有領域の幅の一例である距離d1 542が示される。
【0038】
図5は
図3Aおよび
図4と同様であるが、
図3Aおよび
図4に示されるビアおよびプラグとは異なる横方向において、ビアとプラグとが交互に位置する。半導体デバイス500の断面は、
図2および
図3Bに示される半導体デバイスの断面と同様であるが、
図5に示されるデバイスは、より多くのプラグを含み得る。示される例において、非対称プラグ相互接続構造物のウィングにおいて、断面に示される6つのプラグが存在し得る。
【0039】
図6は、非対称プラグ相互接続構造物を含む半導体デバイスを製造するための例示的な一工程フローである。本開示の利益を受ける当業者は、描かれる工程フローが、任意の順序で、および、さらには並列に実施され得ることを理解する。さらに、ブロックが、本開示の教示に従った工程フローに追加され得、および本開示の教示に従った工程フローから除去され得る。
【0040】
ブロック602は、第1の活性層および第2の活性層ならびに電荷層を含む能動デバイスを形成することを示す。ゲート誘電体も形成され得る。いくつかの例において、ゲート誘電体は半導体材料の表面上に位置し、第2の活性層は、ゲート誘電体と第1の活性層との間に位置する。
【0041】
ブロック604は、半導体材料に対するオーミック接点のためのビアを形成することを示す。一例において、ビアは、誘導結合プラズマ(ICP:inductively coupled plasma)などを使用してエッチングされ得る。エッチングされた溝は、ゲート誘電体、第2の活性層を通って第1の活性層内に延び得る。
【0042】
ブロック606は、金属を堆積させて接点を形成すること示す。一例において、金属は物理蒸着(PVD:physical vapor deposition)を使用して堆積され、金属は、ブロック604において形成された溝の壁を裏打ちする。金属は、ゲート酸化物から第1の活性層まで広がり得る。
【0043】
ブロック608は、急速熱アニーリング(RTA:rapid thermal annealing)などを使用して、金属と半導体との間における接点の金属をアニーリングすることを示す。
【0044】
ブロック610は、パッシベーションおよび中間層誘電体(ILD)を堆積させることを示す。これらの層は、プラズマ化学蒸着(PECVD)を使用して堆積され得る。
【0045】
ブロック612は、相互接続体のためのビアを形成することを示す。これは、パッシベーション層を通して溝をエッチングすることにより達成され得、溝は、接点に達し得る。
【0046】
ブロック614は、ブロック612において形成されたビア/溝内に相互接続体のための金属を堆積させることを示す。一例において、相互接続体金属は、物理蒸着(PVD)を使用して堆積される。金属は、溝内に、およびパッシベーション層上に堆積されて、相互接続体を形成し得る。金属は、(相互接続体の第2の部分において)溝の壁を裏打ちし得、(相互接続体の第1の「ウィング」部では)金属がパッシベーション層と実質的に同一平面上にある。相互接続体は、第1のパッシベーション層を通って延びて、第1の接点に電気的に結合し得る。パッシベーション層が相互接続体の第1の部分と第2の活性層との間に位置するように、相互接続体の第1の部分がパッシベーション層上に位置する。いくつかの例において、ブロック610、612、および614が、複数のパッシベーション層に対して反復され得ることが理解されなければならない。
【0047】
ブロック616は、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を使用してシリコン酸化物を堆積させることを示す。相互接続体上にオルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を堆積させることは、相互接続体の第2の部分の中心において空所を充填し得る。しかし、二酸化ケイ素は、生理食塩水またはジシラン(disilane)を使用して堆積され得る。
【0048】
ブロック618は、TEOS堆積から残留シリコン酸化物を平坦化することを示す。一例において、平坦化は、レジストエッチバック(REB:resist etch back)工程、または化学機械平坦化(CMP:chemical-mechanical planarization)工程を使用して実行され得る。平坦化された後、左半導体デバイス上に残されたものは、TEOSベースの二酸化ケイ素と呼ばれ得る。
【0049】
ブロック620は、相互接続体の近くに中間層誘電体を堆積させることを示す。一例において、相互接続体の第1の部分は、中間層誘電体とパッシベーション層との間に位置する。
【0050】
ブロック622は、エッチングすること、堆積させること、および次にプラグの上面を平坦化することによりプラグを形成することを示す。いくつかの例において、エッチングされた溝は、幅、長さ、および高さをもち得、溝の長さは幅より大きく、高さは中間層誘電体の厚さに等しい。誘導結合プラズマ(ICP)は、プラグをエッチングするために、およびプラグ材料(例えばタングステン)を堆積させるために使用され得、CMPは、プラグを平坦化するために使用され得る。平坦化は、中間層誘電体の表面上に位置する残留金属を除去するために使用され得る。
【0051】
本開示の利益を得た当業者は、1つまたは複数の接点領域を含む複数の接点領域を形成するために、描かれる工程フローが多くの回数反復され得ることを理解する。これらの例のうちのいくつかにおいて、第1のプラグは、第2の接点領域における第2のプラグより、HFETの第1の側に対してより近くに位置し得、第2のプラグは、HFETの第1の側の反対側にある第2の側に対してより近くに位置する。言い換えると、第2の接点領域の配向は、第1の接点領域の鏡像であり得る。
【0052】
本発明に関して示される例についての上述の説明は、要約で説明される事項を含め、網羅的であることも、開示される形態そのものへの限定であることも意図されない。本発明の特定の実施形態および例が、本明細書において例示を目的として説明されるが、本発明のより広い趣旨および範囲から逸脱することなく様々な同等な変更が可能である。実際、具体的で例示的な電圧、電流、周波数、出力範囲値、時間などが説明のために提示されることと、本発明の教示に従った他の実施形態および例において他の値も使用し得ることとが理解される。
【0053】
前述の詳細な説明を考慮して、本発明の例に対してこれらの変更が適用され得る。後述の請求項で使用される用語は、本発明を明細書および請求項に開示される特定の実施形態に限定するように解釈されてはならない。むしろ、範囲は、後述の請求項により完全に定義されなければならず、確立された請求項の解釈の原則に従って解釈されなければならない。従って、本明細書および図は、限定するものではなく例示的なものとみなされる。