(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-25
(45)【発行日】2023-06-02
(54)【発明の名称】標識柱
(51)【国際特許分類】
E01F 9/658 20160101AFI20230526BHJP
F16J 15/06 20060101ALI20230526BHJP
【FI】
E01F9/658
F16J15/06 M
(21)【出願番号】P 2019088383
(22)【出願日】2019-05-08
【審査請求日】2022-03-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000004385
【氏名又は名称】NOK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福上 明
【審査官】亀谷 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-206169(JP,A)
【文献】特開2013-185330(JP,A)
【文献】特開2007-262866(JP,A)
【文献】登録実用新案第3187068(JP,U)
【文献】特開2013-142241(JP,A)
【文献】特開2014-201954(JP,A)
【文献】米国特許第06422783(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 9/00-11/00
F16J 15/00-15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
標識柱本体と、
前記標識柱本体の下端側に設けられるネジ部材と、
前記標識柱本体が取り付けられる側に開口し、前記ネジ部材のオネジ部が締結されるメネジ部を有する穴が形成されており、かつ、道路に埋設される埋設用脚と、
を備える標識柱であって、
前記穴は、前記メネジ部が形成されている小径部と、該小径部よりも前記標識柱本体が取り付けられる側に位置し、前記小径部よりも大径となる大径部とを有する段付き穴により構成されると共に、
前記ネジ部材の軸部のうち前記オネジ部が設けられていない部位と前記大径部との間の環状隙間を封止する単一のガスケットと、
前記ガスケットと前記段付き穴の段差面との間に設けられ、前記ガスケットを前記軸部に対して位置決め固定する固定部材と、
を備え
、前記固定部材は、前記軸部における不完全ネジ山部よりも頭部側に位置するナットであることを特徴とする標識柱。
【請求項2】
前記
ナットは、外周が多角形状により構成され、前記大径部の内周面に接す
ることを特徴とする請求項1に記載の標識柱。
【請求項3】
標識柱本体と、
前記標識柱本体の下端側に設けられるネジ部材と、
前記標識柱本体が取り付けられる側に開口し、前記ネジ部材のオネジ部が締結されるメネジ部を有する穴が形成されており、かつ、道路に埋設される埋設用脚と、
を備える標識柱であって、
前記穴は、前記メネジ部が形成されている小径部と、該小径部よりも前記標識柱本体が取り付けられる側に位置し、前記小径部よりも大径となる大径部とを有する段付き穴により構成されると共に、
前記ネジ部材の軸部のうち前記オネジ部が設けられていない部位と前記大径部との間の環状隙間を封止する単一のガスケットと、
前記ガスケットと前記段付き穴の段差面との間に設けられ、前記ガスケットを前記軸部
に対して位置決め固定する固定部材と、
を備え、
前記固定部材は、その内周面が、前記ネジ部材の軸部のうち前記オネジ部が設けられている部位と設けられていない部位の双方に密着し、かつ、一端側と他端側が、前記ガスケットと前記段付き穴の段差面にそれぞれ密着する弾性体からなる環状部材であることを特徴とす
る標識柱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路標識等に用いられる標識柱に関する。
【背景技術】
【0002】
道路標識等に用いられる標識柱においては、道路に埋設用脚を埋設させておき、埋設用脚に設けられたメネジ部に対して、標識柱本体に設けられたオネジ部を締結可能にすることで、標識柱本体の着脱を可能とする技術が知られている。このような技術においては、路面に散布された凍結防止剤等がネジ締結部に侵入し、オネジ部とメネジ部とが固着してしまうことがあり、標識柱本体を交換する等の際に作業が大掛かりになってしまうことがある。そこで、本願の出願人は、ネジ締結部に凍結防止剤等が侵入してしまうことを抑制するガスケットを設ける技術を提案している(特許文献1参照)。
【0003】
図7を参照して、従来例に係る標識柱について説明する。
図7は従来例に係る標識柱の一部拡大断面図である。標識柱は、標識柱本体110と、標識柱本体110の下端に設けられるコア部120と、コア部120が装着される台座部130とを備えている。コア部120には、ボルト140の頭部が埋設されており、このボルト140の軸部の一部はコア部120から飛び出すように構成されている。
【0004】
そして、この標識柱においては、道路に埋設される埋設用脚500が設けられている。埋設用脚500は、脚本体510と、道路に形成された穴と脚本体510との間の隙間に充填され、硬化することによって、脚本体510を道路に固定させる接着剤硬化部520とを備えている。脚本体510には、メネジ部が形成された段付き穴が設けられており、標識柱本体110自体を正逆回転させることで、ボルト140のオネジ部を脚本体510のメネジ部に対して締結または締結解除することができる。これにより、標識柱本体110を着脱することができる。そして、この従来例に係る標識柱においては、2つのガスケット531,532と止め輪540が設けられている。これにより、ネジ締結部に凍結防止剤等が侵入してしまうことを抑制することができる。
【0005】
しかしながら、一般的に、標識柱本体に備えられるオネジ部については規格が設けられており、寸法や形状は定められるものの、埋設用脚については、製造メーカによって、寸法や形状にバラツキがある。そのため、脚本体510の寸法及び形状によっては、脚本体510によるガスケット531,532に対する締め付け力が大きくなり過ぎて、標識柱本体110を取り外す際に、ガスケット531,532や止め輪540が埋設用脚500に取り残されてしまうことがあり、作業性を低下させてしまうことがあった。このように、未だ、改善の余地が残されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、標識柱本体を埋設用脚から取り外す際にガスケットが取り残されてしまうことを抑制可能な標識柱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0009】
すなわち、本発明の標識柱は、
標識柱本体と、
前記標識柱本体の下端側に設けられるネジ部材と、
前記標識柱本体が取り付けられる側に開口し、前記ネジ部材のオネジ部が締結されるメネジ部を有する穴が形成されており、かつ、道路に埋設される埋設用脚と、
を備える標識柱であって、
前記穴は、前記メネジ部が形成されている小径部と、該小径部よりも前記標識柱本体が取り付けられる側に位置し、前記小径部よりも大径となる大径部とを有する段付き穴により構成されると共に、
前記ネジ部材の軸部のうち前記オネジ部が設けられていない部位と前記大径部との間の環状隙間を封止する単一のガスケットと、
前記ガスケットと前記段付き穴の段差面との間に設けられ、前記ガスケットを前記軸部に対して位置決め固定する固定部材と、
を備え、前記固定部材は、前記軸部における不完全ネジ山部よりも頭部側に位置するナットであることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、固定部材によって、ガスケットは軸部に固定されるため、標識柱本体が埋設用脚から取り外される際に、ガスケットが埋設用脚に取り残されてしまうことが抑制される。
【0011】
前記ナットは、外周が多角形状により構成され、前記大径部の内周面に接するとよい。
【0012】
これにより、ガスケットがネジ部材の軸部から外れてしまうことが抑制されるだけでなく、ナットが大径部の内周面に接することで、ガスケットは、軸部に対して、より確実に位置決めされた状態で固定される。
【0013】
また、本発明の他の標識柱は、
標識柱本体と、
前記標識柱本体の下端側に設けられるネジ部材と、
前記標識柱本体が取り付けられる側に開口し、前記ネジ部材のオネジ部が締結されるメネジ部を有する穴が形成されており、かつ、道路に埋設される埋設用脚と、
を備える標識柱であって、
前記穴は、前記メネジ部が形成されている小径部と、該小径部よりも前記標識柱本体が
取り付けられる側に位置し、前記小径部よりも大径となる大径部とを有する段付き穴により構成されると共に、
前記ネジ部材の軸部のうち前記オネジ部が設けられていない部位と前記大径部との間の環状隙間を封止する単一のガスケットと、
前記ガスケットと前記段付き穴の段差面との間に設けられ、前記ガスケットを前記軸部に対して位置決め固定する固定部材と、
を備え、
前記固定部材は、その内周面が、前記ネジ部材の軸部のうち前記オネジ部が設けられている部位と設けられていない部位の双方に密着し、かつ、一端側と他端側が、前記ガスケットと前記段付き穴の段差面にそれぞれ密着する弾性体からなる環状部材であることを特徴とする。
【0014】
これにより、ガスケットがネジ部材の軸部から外れてしまうことが抑制されるだけでなく、環状部材の一端側と他端側が、ガスケットと段付き穴の段差面にそれぞれ密着することにより、ガスケットは、軸部に対して、より確実に位置決めされた状態で固定される。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、標識柱本体を埋設用脚から取り外す際にガスケットが取り残されてしまうことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は本発明の実施例に係る標識柱の一部破断正面図である。
【
図2】
図2は本発明の実施例1に係る標識柱の一部拡大断面図である。
【
図3】
図3は本発明の実施例1に係るナットの平面図である。
【
図4】
図4は本発明の実施例1に係るナットの側面図である。
【
図5】
図5は本発明の実施例2に係る標識柱の一部拡大断面図である。
【
図6】
図6は変形例に係る標識柱の一部拡大断面図である。
【
図7】
図7は従来例に係る標識柱の一部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に
詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0018】
<標識柱>
図1を参照して、本発明の実施例に係る標識柱の全体構成について説明する。
図1は本発明の実施例に係る標識柱の一部破断正面図である。本発明の実施例に係る標識柱は、例えば、中央分離帯などに設置される道路標識として用いられる。
【0019】
標識柱10は、標識柱本体110と、標識柱本体110の下端に設けられるコア部120と、コア部120が装着される台座部130とを備えている。標識柱本体110には、複数の反射シート111が貼り付けられている。また、コア部120には、ボルト140の頭部が埋設されており、このボルト140の軸部の一部はコア部120から飛び出すように構成されている。そして、この標識柱10においては、道路に埋設される埋設用脚300が設けられている。また、台座部130と道路の路面との間には、離型シート200が設けられている。
【0020】
(実施例1)
図2~
図4を参照して、本発明の実施例1に係る標識柱について説明する。
図2は本発明の実施例1に係る標識柱の一部拡大断面図であり、標識柱本体と埋設用脚との装着部分の付近を拡大した模式的断面図である。なお、本実施例に係る標識柱は、略回転対称形状であり、
図2においては、標識柱の中心軸線を含む面で標識柱を切断した断面を示している。
図3は本発明の実施例1に係るナットの平面図であり、
図4は本発明の実施例1に係るナットの側面図である。
【0021】
本実施例に係る標識柱本体110の下端側には、ネジ部材としてのボルト140が設けられている。上記の通り、ボルト140の頭部141は、コア部120に埋設されており、軸部の一部は、コア部120から飛び出すように構成されている。
【0022】
埋設用脚300は、脚本体310と、道路に形成された穴と脚本体310との間の隙間に充填され、硬化することによって、脚本体310を道路に固定させる接着剤硬化部320とを備えている。脚本体310には、標識柱本体110が取り付けられる側に開口し、ネジ部材であるボルト140のオネジ部143が締結されるメネジ部312を有する穴が形成されている。この穴は、メネジ部312が形成されている小径部と、この小径部よりも標識柱本体110が取り付けられる側に位置し、小径部よりも大径となる大径部とを有する段付き穴により構成されている。また、脚本体310の外周面には、環状溝313が形成されている。これにより、脚本体310が接着剤硬化部320から抜けてしまうことが抑制される。
【0023】
以上の構成により、標識柱本体110自体を正逆回転させることで、ボルト140のオネジ部143を脚本体310のメネジ部312に対して締結または締結解除することができる。これにより、標識柱本体110を着脱することができる。
【0024】
そして、本実施例に係る標識柱10においては、ボルト140の軸部のうちオネジ部143が設けられていない部位142と脚本体310に形成された段付き穴の大径部との間の環状隙間を封止する単一のガスケット330が設けられている。本実施例に係るガスケット330は、ボルト140の軸部に密着する円筒部331と、円筒部331の下端側から上端側かつ径方向外側に向かって伸び、脚本体310に形成された段付き穴の大径部の内周面に密着するリップ部332とを備えている。ただし、本発明におけるガスケットは、このような構成に限定されるものではなく、各種公知技術を適用可能である。
【0025】
また、本実施例に係る標識柱10においては、ガスケット330と脚本体310に形成された段付き穴の段差面311との間に設けられ、ガスケット330をボルト140の軸部に対して位置決め固定する固定部材としての板状のナット340が設けられている。このナット340は、金属により構成され、かつ外周が多角形状により構成されると共に、脚本体310に形成された段付き穴における大径部の内周面に接するように構成されている。より具体的には、
図3及び
図4に示すように、ナット340は、外周が六角形の平板部341と、平板部341の側面に設けられる6個所の側板部342とを備えている。そして、平板部341の中央にメネジを有する開口部341aを有している。このように構成されるナット340は、不完全ネジ山部を通り抜ける位置までボルト140のオネジ部143にねじ込まれる。これにより、ナット340がボルト140の軸部から抜け落ちてしまうことは抑制される。また、ガスケット330における円筒部331は、台座部130とナット340により挟み込まれた状態となり、ガスケット330は、ボルト140の軸部に対して、位置決めされ、かつ固定される。
【0026】
そして、標識柱本体110が埋設用脚300に取り付けられた状態においては、ナット340における外周側の6個所の角部が、脚本体310に形成された段付き穴における大径部の内周面に接した状態(少し食い込んだ状態)となる。これにより、ナット340は、ボルト140の軸部に対して、より確実に位置決めされ、かつ固定された状態となる。また、これに伴って、ガスケット330も、ボルト140の軸部に対して、より確実に位置決めされ、かつ固定される。
【0027】
<本実施例に係る標識柱の優れた点>
本実施例に係る標識柱10によれば、固定部材であるナット340によって、ガスケット330はボルト140の軸部に固定される。従って、標識柱本体110が埋設用脚300から取り外される際に、ガスケット330が埋設用脚300に取り残されてしまうことが抑制される。そして、本実施例においては、固定部材は、外周が多角形状により構成され、脚本体310に形成された段付き穴における大径部の内周面に接するナット340を採用している。従って、ガスケット330は、軸部に対して、より確実に位置決めされた状態で固定される。これにより、ガスケット330による密封機能を安定的に発揮させることが可能となる。
【0028】
(実施例2)
図5には、本発明の実施例2が示されている。上記実施例1では、固定部材がナットの場合について示したが、本実施例においては、固定部材が弾性体からなる環状部材により構成される場合を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
【0029】
図5は本発明の実施例2に係る標識柱の一部拡大断面図であり、標識柱本体と埋設用脚との装着部分の付近を拡大した模式的断面図である。なお、本実施例に係る標識柱は、略回転対称形状であり、
図5においては、標識柱の中心軸線を含む面で標識柱を切断した断面を示している。なお、本発明の実施例に係る標識柱の全体構成については、
図1を参照して説明した通りである。
【0030】
本実施例に係る標識柱においても、脚本体310と接着剤硬化部320を備える埋設用脚300Xと、ガスケット330とを備えている。脚本体310と接着剤硬化部320とガスケット330の構成等については、上記実施例1で説明した通りである。
【0031】
そして、本実施例に係る標識柱においては、ガスケット330と脚本体310に形成された段付き穴の段差面311との間に設けられ、ガスケット330をボルト140の軸部
に対して位置決め固定する固定部材としての弾性体(例えば、エラストマー)製の環状部材350が設けられている。この環状部材350は、円筒形状の部材により構成される。そして、この環状部材350は、その内周面が、ネジ部材であるボルト140の軸部のうちオネジ部143が設けられている部位と設けられていない部位142の双方に密着するように取り付けられる。また、標識柱本体110が埋設用脚300に取り付けられた状態においては、環状部材350の一端側と他端側が、ガスケット330と脚本体310に形成された段付き穴の段差面311にそれぞれ密着するように構成されている。
【0032】
以上のように構成される本実施例に係る標識柱においても、固定部材である環状部材350によって、ガスケット330はボルト140の軸部に固定される。つまり、ガスケット330における円筒部331は、台座部130と環状部材350により挟み込まれた状態となり、ガスケット330は、ボルト140の軸部に対して、位置決めされ、かつ固定される。従って、標識柱本体110が埋設用脚300Xから取り外される際に、ガスケット330が埋設用脚300Xに取り残されてしまうことが抑制される。なお、環状部材350は、その内周面がネジ部材であるボルト140の軸部のうちオネジ部143が設けられている部位と設けられていない部位142の双方に密着することにより、軸部から抜け落ちてしまうことが抑制される。また、標識柱本体110が埋設用脚300Xに取り付けられた状態においては、環状部材350は、その一端側と他端側が、ガスケット330と脚本体310に形成された段付き穴の段差面311にそれぞれ密着する。従って、ガスケット330は、軸部に対して、より確実に位置決めされた状態で固定される。これにより、ガスケット330による密封機能を安定的に発揮させることが可能となる。
【0033】
(参考例)
図6には、参考例が示されている。本参考例においては、上記実施例2の構成のうちガスケットが備えられていない構成を示す。その他の構成および作用については実施例1及び2と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
【0034】
図6は参考例に係る標識柱の一部拡大断面図であり、標識柱本体と埋設用脚との装着部分の付近を拡大した模式的断面図である。なお、本参考例に係る標識柱は、略回転対称形状であり、
図6においては、標識柱の中心軸線を含む面で標識柱を切断した断面を示している。なお、本参考例に係る標識柱の全体構成については、
図1を参照して説明した通りである。
【0035】
本参考例に係る埋設用脚300Yにおいても、脚本体310と、接着剤硬化部320とを備えている。これらの構成等については、上記実施例1及び2で説明した通りである。なお、本参考例に係る標識柱においては、ガスケットは設けられていない。
【0036】
そして、本参考例に係る標識柱には、台座部130と脚本体310に形成された段付き穴の段差面311との間に設けられる弾性体(例えば、エラストマー)製の環状部材360が設けられている。この環状部材360は、円筒形状の部材により構成される。そして、この環状部材360は、その内周面が、ネジ部材であるボルト140の軸部に密着するように取り付けられる。
【0037】
この参考例に係る標識柱においては、標識柱本体110が埋設用脚300Yに取り付けられる前の状態においても、環状部材360によって、台座部130がコア部120から外れてしまうことを抑制することができる。従って、標識柱本体110の取付作業を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0038】
10 標識柱
110 標識柱本体
111 反射シート
120 コア部
130 台座部
140 ボルト
141 頭部
142 オネジ部が設けられていない部位
143 オネジ部
200 離型シート
300,300X,300Y 埋設用脚
310 脚本体
311 段差面
312 メネジ部
313 環状溝
320 接着剤硬化部
330 ガスケット
331 円筒部
332 リップ部
340 ナット
341 平板部
341a 開口部
342 側板部
350,360 環状部材