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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-26
(45)【発行日】2023-06-05
(54)【発明の名称】組合せ秤
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/387 20060101AFI20230529BHJP
【FI】
G01G19/387 D
G01G19/387 F
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019137654
(22)【出願日】2019-07-26
(65)【公開番号】P2021021609
(43)【公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-04-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086737
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
(72)【発明者】
【氏名】丁坪 伸昌
【審査官】大森 努
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-198460(JP,A)
【文献】実開昭60-79125(JP,U)
【文献】実開昭59-77037(JP,U)
【文献】特開2008-133113(JP,A)
【文献】特開2008-128769(JP,A)
【文献】特開2001-4436(JP,A)
【文献】特開2002-173210(JP,A)
【文献】特開平11-2560(JP,A)
【文献】実開平5-14853(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 19/387
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給される被計量物の重量を計量するための複数の計量ホッパと、前記計量ホッパに供給された前記被計量物の重量に基づいて、組合せ演算を行って適量組合せに選択された計量ホッパから前記被計量物を排出させる排出制御を行う制御部とを備える組合せ秤であって、
前記計量ホッパは、前記制御部の制御によって、前記被計量物を異なる2つの排出経路へ排出可能であり、
前記2つの排出経路の一方の排出経路を構成する第1集合シュートと、
前記2つの排出経路の他方の排出経路を構成する第2集合シュートと、
当該組合せ秤の運転モードとして、高速計量モードと、過量の被計量物が供給された計量ホッパの前記過量の被計量物を排除することが可能なリジェクトモードとを選択設定する設定操作部とを備え、
前記制御部は、前記設定操作部に設定された前記運転モードに応じて、前記計量ホッパの排出動作を制御するものであり、
前記制御部は、前記高速計量モードでは、前記適量組合せに選択された前記計量ホッパから被計量物を、前記第1集合シュート及び前記第2集合シュートの両集合シュートに交互に排出させ、前記リジェクトモードでは、前記適量組合せに選択された前記計量ホッパから被計量物を、前記両集合シュートの一方の集合シュートに排出させると共に、過量の被計量物が供給された計量ホッパの前記過量の被計量物を、前記両集合シュートの他方の集合シュートに排出させるものであり、
前記両集合シュートの少なくとも前記一方の集合シュートの下端部には、集合シュートから排出される被計量物を貯留して排出する集合ホッパが配置され、
前記集合ホッパは、貯留した被計量物を、一方向へ排出する、
ことを特徴とする組合せ秤。
【請求項2】
前記複数の計量ホッパは、環状に配置されており、前記計量ホッパは、独立して開閉作動する一対の排出ゲートを有し、
前記一対の排出ゲートの一方の排出ゲートは、前記環状の中心へ向かう内向きに開放作動して、前記被計量物を前記2つの排出経路の一方の排出経路へ排出し、前記一対の排出ゲートの他方の排出ゲートは、前記環状の中心から離れる外向きに開放作動して、前記被計量物を前記2つの排出経路の他方の排出経路へ排出するものであり、
前記両集合シュートの前記一方の集合シュートは、前記計量ホッパの前記一方の排出ゲートの開放作動によって排出される被計量物を流下案内する内側の集合シュートであり、前記両集合シュートの前記他方の集合シュートは、前記計量ホッパの前記他方の排出ゲートの開放作動によって排出される被計量物を流下案内するものであって、前記内側の集合シュートを外側から囲むように設けられた外側の集合シュートである、
請求項1に記載の組合せ秤。
【請求項3】
前記リジェクトモードでは、前記両集合シュートの前記他方の集合シュートの下端部には、前記過量の被計量物を回収する回収手段が配置される、
請求項1または2に記載の組合せ秤。
【請求項4】
前記回収手段が、前記両集合シュートの前記他方の集合シュートからの前記過量の被計量物を排出する排出シュートと、該排出シュートからの前記過量の被計量物を貯留する回収容器とを備える、
請求項3に記載の組合せ秤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品などの被計量物を所定量ずつ計量する組合せ秤に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に組合せ秤では、計量する被計量物を、組合せ秤の上部中央の分散フィーダに供給し、分散フィーダによって被計量物を外方に振動搬送して、分散フィーダの周囲に放射状に配設した多数のリニアフィーダによって更に外方に振動搬送し、各リニアフィーダに対応して配設された供給ホッパに供給する。この供給ホッパから排出された被計量物の重量を計量ホッパで計量し、計量された計量ホッパの被計量物の重量に基づいて、組合せ演算を行って目標組合せ重量に基づく所定重量範囲となる計量ホッパの組合せである適量組合せを選択し、選択された適量組合せの計量ホッパから被計量物を排出し、集合シュートを介して包装機へ投入する。
【0003】
上記のような組合せ秤では、被計量物が、例えば、細長く絡まりやすいものや、くっついて大きい塊になりやすいものであるような場合には、分散フィーダやリニアフィーダでの振動搬送によっても十分にほぐされにくく、被計量物が、計量ホッパに過量に供給されてしまう。
【0004】
このように過量の被計量物が供給された計量ホッパは、組合せ演算で適量組合せとして選択されにくく、実質的に、過量の被計量物が供給された計量ホッパを除いた他の計量ホッパだけで組合せ演算を行うことになり、計量精度が低下したり、適量組合せが成立しにくくなって、稼働率が低下することになる。
【0005】
このため、過量の被計量物が供給された計量ホッパでは、適量組合せに選択された計量ホッパから排出される被計量物の通常の経路とは別の経路へ被計量物を排除する、いわゆる、リジェクトが行われる。
【0006】
例えば、特許文献1及び特許文献2では、計量ホッパに内外方向に被計量物を排出するための一対の排出用のゲートを備え、組合せ演算で適量組合せに選択された計量ホッパからの被計量物は、内側の排出用のゲートを開いて被計量物を内方の通常の経路に排出し、また、過量の被計量物が供給された計量ホッパからの過量の被計量物は、外側の排出用のゲートを開いて被計量物を外方のリジェクト経路へ排出するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2016-61716号
【文献】US2010/0108404号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記特許文献1では、排出した過量の被計量物を、各計量ホッパの外側に設置した回収箱に回収するので、計量ホッパの数に合わせて多数個の回収箱を設置する必要があると共に、回収した被計量物を組合せ秤の被計量物の供給側へ戻して再供給するために、多数の回収箱を人手で持ち運ぶ必要があり、多大な手間と労力がかかるものとなる。
【0009】
これに対して、特許文献2では、排出した過量の被計量物を、環状に配置された複数の計量ホッパの外側に設置した回転テーブルで所定箇所まで搬送し、所定箇所からリターンコンベアを介して被計量物の供給側へ戻すようにしているので、回収した被計量物の再供給を簡単かつ自動的に行うことができる。しかし、その反面、複数の計量ホッパの外側に回転テーブルを設置し、更に、リターンコンベアを設けるために、装置全体の大型化、及び、製作コストが高騰する問題点がある。
【0010】
また、特許文献1及び特許文献2は、いずれも、計量ホッパに備えられた外側のゲートは、過量な被計量物の排出専用であり、被計量物が、絡まりや塊の発生がなく円滑に搬送できる被計量物を計量処理する場合には、外側の排出用ゲート、および、この排出用のゲートに対応するリジェクト経路は使用されることがなく、無駄である。
【0011】
本発明は、上記のような点に鑑みて為されたものであって、被計量物の種類等に応じて、高速計量が可能な高速計量モードと、過量の被計量物を排除するリジェクトが可能なリジェクトモードとを切替え選択できる組合せ秤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明では次のように構成している。
【0013】
(1)本発明に係る組合せ秤は、供給される被計量物の重量を計量するための複数の計量ホッパと、前記計量ホッパに供給された前記被計量物の重量に基づいて、組合せ演算を行って適量組合せに選択された計量ホッパから前記被計量物を排出させる排出制御を行う制御部とを備える組合せ秤であって、
前記計量ホッパは、前記制御部の制御によって、前記被計量物を異なる2つの排出経路へ排出可能であり、
前記2つの排出経路の一方の排出経路を構成する第1集合シュートと、
前記2つの排出経路の他方の排出経路を構成する第2集合シュートと、
当該組合せ秤の運転モードとして、高速計量モードと、過量の被計量物が供給された計量ホッパの前記過量の被計量物を排除することが可能なリジェクトモードとを選択設定する設定操作部とを備え、
前記制御部は、前記設定操作部に設定された前記運転モードに応じて、前記計量ホッパの排出動作を制御するものであり、
前記制御部は、前記高速計量モードでは、前記適量組合せに選択された前記計量ホッパから被計量物を、前記第1集合シュート及び前記第2集合シュートの両集合シュートに交互に排出させ、前記リジェクトモードでは、前記適量組合せに選択された前記計量ホッパから被計量物を、前記両集合シュートの一方の集合シュートに排出させると共に、過量の被計量物が供給された計量ホッパの前記過量の被計量物を、前記両集合シュートの他方の集合シュートに排出させるものであり、
前記両集合シュートの少なくとも前記一方の集合シュートの下端部には、集合シュートから排出される被計量物を貯留して排出する集合ホッパが配置され、
前記集合ホッパは、貯留した被計量物を、一方向へ排出する
【0014】
本発明によると、例えば、円滑に分散搬送でき、計量ホッパに過量の被計量物が供給されないような被計量物を計量処理する場合には、設定操作部によって高速計量モードを選択することで、2つの排出経路をそれぞれ構成する第1,第2集合シュートに、適量組合せに選択された計量ホッパからの被計量物を交互に排出することができ、高速で組合せ計量を行うことができる。
【0015】
また、例えば、絡まりや塊が発生し易く、計量ホッパに過量の被計量物が供給され易い被計量物を計量処理する場合には、設定操作部によってリジェクトモードを選択することで、第1,第2集合シュートの一方の集合シュートに、適量組合せに選択された計量ホッパからの被計量物を排出すると共に、他方の集合シュートに、過量の被計量物が供給された計量ホッパからの前記過量の被計量物を、一箇所に纏めて排出することができる。
また、集合ホッパによって、被計量物の排出のタイミングを調整することができ、高速計量モードでは、両集合シュートの各下端部に、集合ホッパをそれぞれ配置し、例えば、共通の包装機の投入口へ両集合ホッパから被計量物を交互に投入することができる。
【0016】
(2)本発明の好ましい実施態様では、前記複数の計量ホッパは、環状に配置されており、前記計量ホッパは、独立して開閉作動する一対の排出ゲートを有し、
前記一対の排出ゲートの一方の排出ゲートは、前記環状の中心へ向かう内向きに開放作動して、前記被計量物を前記2つの排出経路の一方の排出経路へ排出し、前記一対の排出ゲートの他方の排出ゲートは、前記環状の中心から離れる外向きに開放作動して、前記被計量物を前記2つの排出経路の他方の排出経路へ排出するものであり、
前記両集合シュートの前記一方の集合シュートは、前記計量ホッパの前記一方の排出ゲートの開放作動によって排出される被計量物を流下案内する内側の集合シュートであり、前記両集合シュートの前記他方の集合シュートは、前記計量ホッパの前記他方の排出ゲートの開放作動によって排出される被計量物を流下案内するものであって、前記内側の集合シュートを外側から囲むように設けられた外側の集合シュートである。
【0017】
この実施態様によると、環状に配置された複数の計量ホッパの中央部の下方、すなわち、当該組合せ秤の中央部下方に内外の集合シュートの排出部を配置することができる。つまり、外側の集合シュートの平面形状の領域内に装置をまとめることができ、装置を特に大型化させることなく、高速計量モードとリジェクトモードの選択運転が可能な高機能の組合せ秤を得ることができる。
【0020】
)本発明の更に他の実施態様では、前記リジェクトモードでは、前記両集合シュートの前記他方の集合シュートの下端部には、前記過量の被計量物を回収する回収手段が配置される
【0021】
この実施態様によると、リジェクトモードでは、過量の被計量物を流下案内する他方の集合シュートの下端部に、回収手段を配置することで、一箇所に纏まって排出される過量の被計量物を、回収手段によって、効率よく回収することができる。
【0022】
)本発明の一実施態様では、前記回収手段が、前記両集合シュートの前記他方の集合シュートからの前記過量の被計量物を排出する排出シュートと、該排出シュートからの前記過量の被計量物を貯留する回収容器とを備える。
【0023】
この実施態様によると、複数の計量ホッパから排出された過量の被計量物をリジェクト用の他方の集合シュートを介して一箇所の回収容器に集めることができるので、設置する回収容器は1個でよく、回収した被計量物を人手で供給側へ戻す作業も簡単に行える。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、被計量物の種類等に応じて、設定操作部によって、高速計量モードとリジェクトモードを選択することができ、高速計量モードでは、2つの排出経路を構成する第1,第2集合シュートに、交互に適量組合せに選択された計量ホッパからの被計量物を排出することで、高速な組合せ計量を行うことができる一方、リジェクトモードでは、第1,第2集合シュートの一方の集合シュートに、適量組合せに選択された計量ホッパからの被計量物を排出することができると共に、他方の集合シュートに、過量の被計量物が供給された計量ホッパからの前記過量の被計量物を、一箇所に纏めて排出することができる。
【0025】
これによって、当該組合せ秤によって、高速計量モードとリジェクトモードとのいずれの運転モードにも対応することができ、機能性に優れた組合せ秤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は本発明の一実施形態に係る組合せ秤の斜視図である。
図2図2図1の組合せ秤の正面図である。
図3図3図1の組合せ秤の集合シュートの要部の斜視図である。
図4図4図1の組合せ秤の高速計量モードでの概略構成を示す縦断正面図である。
図5図5図1の組合せ秤のリジェクトモードでの概略構成を示す縦断正面図である。
図6図6図1の組合せ秤の制御系のブロック図である。
図7図7は組合せ秤の全体の処理を示すフローチャートである。
図8図8は組合せ秤の全体の処理を示すフローチャートである。
図9図9は計量部制御の処理を示すフローチャートである。
図10図10はリジェクトモードにおける計量ホッパ外方向排出ゲート制御の処理を示すフローチャートである。
図11図11は計量ホッパ内方向排出ゲート制御の処理を示すフローチャートである。
図12図12は高速計量モードにおける計量ホッパ外方向排出ゲート制御の処理を示すフローチャートである。
図13図13は本発明の他の実施形態の組合せ秤のリジェクトモードでの概略構成を示す縦断正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係る組合せ秤の斜視図であり、図2は、組合せ秤の正面図であり、図3は、組合せ秤の集合シュートの一部を示す斜視図であり、図4及び図5は、組合せ秤の概略構成を示す縦断正面図である。
【0029】
この実施形態の組合せ秤1は、床面F上に設置されており、計量した被計量物を、図4図5に示される下方に設置された包装機2に投入して袋詰めする包装ライン等に利用される。
【0030】
この組合せ秤1には、床面Fに据付け固定される基台3が備えられている。基台3は、中央部が大きく上下に貫通開口された中空構造に構成されている。この基台3の上方に、中空構造のセンター基体4が複数の脚部5を介して支持されている。センター基体4の上面中央には、供給コンベア6によって上方から落下供給された被計量物を振動によって放射状に分散搬送する分散フィーダ7が装備されると共に、分散フィーダ7の上方には、供給コンベア6の終端から排出される被計量物を分散フィーダ7の中心部に流下案内する投入ファネル8が配備されている。
【0031】
センター基体4の上面には、分散フィーダ7で分散搬送された被計量物を、振動によって更に外方に向けて直進搬送する複数台のリニアフィーダ9が、分散フィーダ7を取り囲んで放射状に装備されている。更に、センター基体4の外周壁部に、各リニアフィーダ9からの被計量物を一旦貯留して排出する供給ホッパ10と、各供給ホッパ10から排出された被計量物を受け取って計量し、排出する計量ホッパ11とが装備されている。これらリニアフィーダ9、供給ホッパ10、及び、計量ホッパ11を一連とする多数連(例えば18連)の計量ユニットによって被計量物の組合せ計量及び排出が行われる。
【0032】
各計量ホッパ11には、被計量物を異なる2つの排出経路へ排出可能であり、環状に配備された計量ホッパ11の中心に向けて内方向に開放作動する内側の排出ゲート11aと、前記中心から離れる外方向に開放作動する外側の排出ゲート11bとが備えられている。また、各計量ホッパ11の下方には、内側の排出ゲート11aの開放によって排出された被計量物を、装置中央部下方に向けて流下案内する排出経路を構成する内側の集合シュート12と、外側の排出ゲート11bの開放によって排出された被計量物を、装置中央部下方に向けて流下案内する排出経路を構成する外側の集合シュート13が配備されている。第1集合シュートとしての内側の集合シュート12及び第2集合シュートとしての外側の集合シュート13の各下方には、集合案内された被計量物を一旦受け止め貯留する2台の第1,第2集合ホッパ14、15が並列して配置されている。
【0033】
センター基体4には、各供給ホッパ10の排出ゲート、及び、各計量ホッパ11の上記排出ゲート11a,11bを駆動する駆動ユニット、各計量ホッパ11に収容された被計量物の重量を検出する重量センサ16、及び、各部を制御する後述の制御装置等が装備されている。
【0034】
内外の集合シュート12,13は、図3に示すように、脚部5の設置スペースを空けて周方向で複数に分割されたシュート本体12a,13aと、これらシュート本体12a,13aを流下した被計量物をそれぞれ集めるファネル部12b,13bとをそれぞれ備えている。外側の集合シュート13のシュート本体13a及びファネル部13bが、内側の集合シュート12のシュート本体12a及びファネル部12bをそれぞれ外側から囲むように配設されている。
【0035】
各集合シュート12,13の各ファネル部12b,13bの下端に臨んで第1,第2集合ホッパ14、15が配備されている。
【0036】
この実施形態の組合せ秤1では、後述の操作設定表示器を操作することによって、運転モードとして、高速計量モードとリジェクトモードとを切換えて選択設定できるように構成されている。
【0037】
高速計量モードは、例えば、計量ホッパ11への被計量物の供給が円滑に行われ、過量の計量ホッパ11が生じることがなく、したがって、リジェクトの必要がない高速な計量処理を行う場合に選択される。
【0038】
リジェクトモードは、被計量物が、例えば、細長い紐状であって、互いに絡まって塊になり易く、被計量物が過量に供給される計量ホッパ11が、生じ易いような場合に選択される。
【0039】
運転モードとして、高速計量モードが選択されると、後述の組合演算によって、計量ホッパ11の被計量物の重量を組合せた組合せ重量が所定重量範囲となる適量組合せの複数の計量ホッパ11が選択される度に、計量ホッパ11の内側の排出ゲート11aと外側の排出ゲート11bとを交互に開放作動する。
【0040】
したがって、組合せ演算によって、適量組合せの複数の計量ホッパ11が選択されると、選択された複数の計量ホッパの被計量物は、例えば、内側の排出ゲート11aの開放作動によって、内側の集合シュート12に排出される。次の組合せ演算によって、適量組合せの複数の計量ホッパ11が選択されると、選択された複数の計量ホッパの被計量物は、外側の排出ゲート11bの開放作動によって、外側の集合シュート13に排出される。更に、次の組合せ演算によって、適量組合せの複数の計量ホッパ11が選択されると、選択された複数の計量ホッパの被計量物は、内側の排出ゲート11aの開放作動によって、内側の集合シュート12に排出される。
【0041】
以下同様にして、組合せ演算によって、適量組合せの複数の計量ホッパ11が選択される度に、選択された複数の計量ホッパ11からの被計量物が、内側の集合シュート12と外側の集合シュート13とに交互に排出される。
【0042】
したがって、適量組合せに選択された複数の計量ホッパ11の被計量物wは、図4に示されるように、内外の集合シュート12,13を介して第1,第2集合ホッパ14,15に交互に排出され、第1,第2集合ホッパ14,15から包装機2へ交互に投入される。
【0043】
運転モードとして、リジェクトモードを選択する場合には、図5に示すように、外側の集合シュート13に対応する第2集合ホッパ15を取り外して、別途準備した排出シュート17を装着し、この排出シュート17の排出端に、リジェクトされた被計量物wを回収する回収容器18を配置する。
【0044】
このリジェクトモードでは、組合演算によって、計量ホッパ11の被計量物の重量を組合せた組合せ重量が所定重量範囲となる適量組合せの複数の計量ホッパ11が選択されると、計量ホッパ11の内側の排出ゲート11aを開放作動し、内側の集合シュート12に被計量物wを排出する。また、計量ホッパ11に供給されて被計量物の量が閾値重量を超える過量である場合には、当該計量ホッパ11の外側の排出ゲート11bを開放作動し、過量の被計量物wを、外側の集合シュート13に排出する。
【0045】
したがって、リジェクトモードでは、適量組合せに選択された複数の計量ホッパ11の被計量物wは、図5に示されるように、内側の集合シュート12を介して第1集合ホッパ14に排出され、第1集合ホッパ14から包装機2へ投入される一方、過量の計量ホッパ11の被計量物wは、外側の集合シュート13及び排出シュート17を介して回収容器18に投入されて回収される。回収容器18に回収した被計量物wは、適時、人手によって供給コンベア6の始端部に戻される。
【0046】
次に、この組合せ秤の制御系の構成及び動作をフローチャートに基づいて説明する。
【0047】
図6は、この実施形態の組合せ秤の制御系の概略構成を示すブロック図であり、上記図1図5に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0048】
この実施形態の組合せ秤1は、制御装置21を備えており、この制御装置21は、制御部22と、メモリ部23と、A/D変換回路部24と、ゲート駆動回路部25と、振動制御回路部26と、包装機2に接続されたI/O回路部27とを備えている。
【0049】
制御部22は、各部を制御すると共に、組合せ演算等を行う。メモリ部23は、組合せ秤の動作プログラム及び設定される動作パラメータ等を記憶しており、制御部22の演算などの作業領域となる。
【0050】
A/D変換回路部24は、各計量ホッパ11の被計量物の重量を検出する各重量センサ16からのアナログ信号をデジタル信号に変換して制御部22へ出力する。また、制御部22には、I/O回路部27を介して包装機2から排出命令信号が与えられる一方、制御部22は、I/O回路部27を介して包装機2に排出完了信号を与える。
【0051】
ゲート駆動回路部25は、制御部22からの制御信号に基づいて、供給ホッパ10の排出ゲート、計量ホッパ11の排出ゲート11a,11b、及び、第1,第2集合ホッパ14,15の排出ゲートの開閉を制御する。振動制御回路部26は、制御部22からの制御信号に基づいて、分散フィーダ7及び各リニアフィーダ9のそれぞれの振動動作を制御する。また、制御部22は、運転モードや動作パラメータの設定等を行うと共に、表示を行う設定操作部としての操作設定表示器28と相互に通信できるように接続されている。
【0052】
制御装置21は、制御部22がメモリ部23に記憶されている動作プログラムを実行することにより、組合せ秤全体の動作を制御する。
【0053】
図7及び図8は、組合せ秤1の全体の処理を示すフローチャートである。
【0054】
図7に示されるように、運転スイッチがONされて運転が開始されたか否かを判断し(ステップS1)、運転が開始されていないときには、操作設定表示器28が操作されて、運転モードの切換えの設定がされたか否かを判断し(ステップS2)、運転モードの切換えの設定がされたときには、設定された運転モードに応じて、組合せ秤及びその周辺装置を変更するための指示を表示する計量システム表示を行ってステップS1に戻る(ステップS3)。
【0055】
この計量システム表示では、運転モードとして、例えば、リジェクトモードに切換え設定されたときには、計量ホッパ11に供給された被計量物の重量を、過量と判別するための閾値重量である過量判別重量値の設定入力を促す表示、リジェクト側の第2集合ホッパ15に代えて排出シュート17に交換する指示、リジェクトされた被計量物を受取るために、排出シュート17の排出端に回収容器18を設置する指示等、の表示を行う。また、運転モードとして、例えば、高速計量モードに切換え設定されたときには、リジェクト側の排出シュート17を、元の第2集合ホッパ15に戻す指示等、の表示を行う。
【0056】
上記のステップS1で、運転が開始されたときには、分散フィーダ7及びリニアフィーダ9を含む分散部を制御する分散部制御を行って、ステップS5に移る(ステップS4)。この分散部制御では、排出ゲートを開閉して被計量物を排出して空になった供給ホッパ10に対応するリニアフィーダ9を駆動し、更に、分散フィーダ7を駆動してリニアフィーダ9に被計量物を供給する。
【0057】
ステップS5では、供給ホッパ10の排出ゲートを制御し、空の計量ホッパ11に対応する供給ホッパ10の排出ゲートを開放して、被計量物を当該空の計量ホッパ11へ供給する供給ホッパ制御を行い、ステップS6に移る。
【0058】
ステップS6では、被計量物が供給された計量ホッパ11の重量を重量センサ16で計量し、重量値を取込む計量部制御を行い、ステップS7に移る。この計量部制御については、後述する。
【0059】
ステップS7では、運転モードがリジェクトモードであるか否かを判断し、リジェクトモードであるときには、過量の被計量物が供給されている計量ホッパ11が有るか否かを判断する(ステップS8)。過量の被計量物が供給されている計量ホッパ11が有るときには、その計量ホッパ11から過量の被計量物をリジェクト経路である外側の集合シュート13へ排出するために、外方向に排出する計量ホッパ11の外側の排出ゲート11bを開放する制御である、計量ホッパ外方向排出ゲート制御を行う(ステップS9)。このリジェクトモードにおける計量ホッパ外方向排出ゲート制御については、後述する。
【0060】
また、ステップS8で、過量の被計量物が供給された計量ホッパ11が無いときには、組合せ演算を行い、ステップS11へ移る(ステップS10)。組合せ演算では、各計量ホッパ11の被計量物の重量を組合せた組合せ重量が、目標組合せ重量に等しいか、あるいは、目標組合せ重量よりも重い所定重量範囲で、かつ、目標組合せ重量に最も近い計量ホッパ11の組合せである適量組合せを探す。
【0061】
ステップS11では、計量ホッパ11の適量組合せが有るか否かを判断し、適量組合せが有るときには、包装機2からの排出命令信号が有るか否かを判断する(ステップS12)。排出命令信号が有ったときには、それら適量組合せの計量ホッパ11から被計量物を通常の経路である内側の集合シュート12へ排出するために、内方向に排出する計量ホッパ11の内側の排出ゲート11aを開放する制御である、計量ホッパ内方向排出ゲート制御を行って、ステップS1に戻る(ステップS13)。このリジェクトモードにおける計量ホッパ内方向排出ゲート制御については、後述する。
【0062】
なお、ステップS11で、計量ホッパ11の適量組合せが無いとき、及び、ステップS12で、包装機2からの排出命令信号が無いときには、それぞれステップS1に戻る。
【0063】
ステップS7で、運転モードがリジェクトモードでないとき、すなわち、高速計量モードであるときには、図8のステップS14に移り、高速計量モードで、内側の集合シュート12へ適量組合せの計量ホッパ11から被計量物を排出することを示す内方向組合せ有りフラグがONしているか否かを判断する。
【0064】
内方向組合せ有りフラグがONしているときには、包装機2からの排出命令信号が有るか否かを判断する(ステップS15)。排出命令信号が有るときには、適量組合せの計量ホッパ11から被計量物を内側の集合シュート12へ排出するために、内方向に排出する計量ホッパ11の内側の排出ゲート11aを開放する制御である、計量ホッパ内方向排出ゲート制御を行い(ステップS16)、内方向組合せ有りフラグをOFFして、図7のステップS1に戻る(ステップS17)。この高速計量モードにおける計量ホッパ内方向排出ゲート制御については、後述する。なお、ステップS15で、包装機2からの排出命令信号が無いときには、ステップS1に戻る。
【0065】
上記ステップS14で、内方向組合せ有りフラグがONしていないときには、高速計量モードで、外側の集合シュート13へ適量組合せの計量ホッパ11から被計量物を排出することを示す外方向組合せ有りフラグがONしているか否かを判断し(ステップS18)、外方向組合せ有りフラグがONしているときには、包装機2からの排出命令信号が有るか否かを判断する(ステップS19)。排出命令信号が有ったときには、適量組合せの計量ホッパ11から被計量物を外側の集合シュート13へ排出するために、外方向に排出する計量ホッパ11の外側の排出ゲート11bを開放する制御である、計量ホッパ外方向排出ゲート制御を行い(ステップS20)、外方向組合せ有りフラグをOFFしてステップS1に戻る(ステップS21)。この高速計量モードにおける計量ホッパ外方向排出ゲート制御については、後述する。なお、ステップS19で、包装機2からの排出命令信号が無いときには、ステップS1に戻る。
【0066】
ステップS18で、外方向組合せ有りフラグがONしていないときには、組合せ演算を行い(ステップS22)、計量ホッパ11の適量組合せが有るか否かを判断し(ステップS23)、適量組合せが有るときには、内側の集合シュート12へ適量組合せの計量ホッパ11から被計量物を排出することを示す上記の内方向組合せ有りフラグがONしているか否かを判断し(ステップS24)、内方向組合せ有りフラグがONしていないときには、内方向組合せ有りフラグをONしてステップS1に戻る(ステップS25)。
【0067】
ステップS24で、内方向組合せ有りフラグがONしているときには、外側の集合シュート13へ適量組合せの計量ホッパ11から被計量物を排出することを示す上記の外方向組合せ有りフラグがONしているか否かを判断し(ステップS26)、外方向組合せ有りフラグがONしていないときには、外方向組合せ有りフラグをONしてステップS1に戻る(ステップS27)。なお、ステップS23で、適量組合せが無いとき、及び、ステップS26で、外方向組合せ有りフラグがONしているときには、それぞれ図7のステップS1に戻る。
【0068】
図9は、上記図7の計量部制御(ステップS6)の処理を示すフローチャートである。
【0069】
先ず、複数の各計量ホッパ11を特定するための計量ホッパの番号kとして、初期値「1」をセットし(ステップS61)、計量ホッパkの計量値が安定するまでの安定時間の計測中であることを示す計量安定中フラグがONしているか否かを判断し(ステップS62)、計量安定中フラグがONしているときには、計量ホッパkの安定時間計測用の計量安定タイマ-の計測値を、1つ減じ(ステップS63)、計量ホッパkの計量安定タイマーがタイムアップしたか否か、すなわち、安定時間が経過したか否かを判断する(ステップS64)。この図9の処理は、一定時間毎に実行されるものであり、計量安定タイマーの計測値を、1つ減算することによって、安定時間を計測する。
【0070】
ステップS64で、計量ホッパkの計量安定タイマーがタイムアップしたときには、計量ホッパkの安定時間の計測が終了したので、計量安定中フラグをOFFし(ステップS65)、計量ホッパkの計量値Wkを取り込み(ステップS66)、計量ホッパkの計量が完了したので、計量完了フラグをONしてステップS68に移る(ステップS67)。
【0071】
ステップS68では、運転モードがリジェクトモードであるか否かを判断し、リジェクトモードであるときには、計量ホッパkの計量値Wkが、過量であるか否かを判別するための閾値重量である上記の過量判別重量値以上であるか否かを判断し(ステップS69)、計量ホッパkの計量値Wkが過量判別重量値以上であるときには、被計量物をリジェクトする必要があるので、計量ホッパkにリジェクトフラグをセットし(ステップS70)、ステップS71に移る。
【0072】
ステップS71では、計量ホッパの番号kをインクリメントし、kが計量ホッパの数より大きいか否かを判断し(ステップS72)、大きくないときには、ステップS62に戻り、kが計量ホッパの数より大きいときには、全ての計量ホッパ11についての処理が終了したとして次のステップに移行する。
【0073】
上記ステップS62で、計量ホッパkの計量安定タイマーがタイムアップしていないとき、上記ステップS64で、運転モードがリジェクトモードでないとき、及び、上記ステップS69で、計量ホッパkの計量値Wkが過量判別重量値以上でないときには、それぞれステップS71に移る。
【0074】
上記ステップS62で、計量ホッパkの計量安定中フラグがONしていないときには、安定時間の計測中ではないので、計量ホッパkは計量完了フラグがONしているか否かを判断し(ステップS73)、計量ホッパkの計量完了フラグがONしているときには、ステップS71に移り、計量ホッパkの計量完了フラグがONしていないときには、供給ホッパ10から被計量物の投入が有るか否かを判断し(ステップS74)、被計量物の投入が有るときには、計量ホッパkの計量安定中フラグをONし(ステップS75)、計量ホッパkの計量安定タイマーをセットして安定時間の計測を開始し(ステップS76)、ステップS71へ移る。
【0075】
次に、図7のステップS9における、過量の被計量物が供給された計量ホッパ11から過量の被計量物をリジェクト経路である外側の集合シュート13へ排出するため処理、すなわち、上記のリジェクトモードにおける計量ホッパ外方向排出ゲート制御について、図10に基づいて、詳細に説明する。
【0076】
先ず、複数の各計量ホッパ11を特定するための計量ホッパの番号kとして、初期値「1」をセットし(ステップS91)、被計量物をリジェクトすべきことを示すリジェクトフラグが計量ホッパkにセットされているか否かを判断し(ステップS92)、リジェクトフラグがセットされていないときには、ステップS96に移り、リジェクトフラグがセットされているときには、計量ホッパkの外方向排出ゲート開をセットして、外側の排出ゲート11bを開放作動して、過量の被計量物を外側の集合シュート13へ排出し(ステップS93)、計量ホッパkの計量完了フラグをOFFし(ステップS94)、被計量物を排出して空になった計量ホッパkに対応する供給ホッパkから計量ホッパkへ被計量物を投入すべきことを示す被計量物投入命令フラグをONしてステップS96に移る(ステップS95)。
【0077】
ステップS96では、計量ホッパの番号kをインクリメントし、kが計量ホッパの数より大きいか否かを判断し(ステップS97)、大きくないときには、ステップS92に戻り、kが計量ホッパの数より大きいときには、全ての計量ホッパ11についての処理が終了したとして次のステップに移行する。
【0078】
図11は、上記図7のステップS13、及び、上記図8のステップS16の計量ホッパ内方向排出ゲート制御の処理を示すフローチャートである。この計量ホッパ内方向排出ゲート制御の処理は、適量組合せの計量ホッパ11の被計量物を内側の集合シュート12に排出するものであって、リジェクトモード及び高速計量モードについて、同様である。
【0079】
先ず、複数の各計量ホッパ11を特定するための計量ホッパの番号kとして、初期値「1」をセットし(ステップS131)、計量ホッパkは、内側の集合シュート12へ被計量物を排出する内方向組合せ、すなわち、適量組合せに選ばれているか否かを判断する(ステップS132)。内方向組合せに選ばれていないときには、ステップS136に移り、内方向組合せに選ばれているときには、計量ホッパkの内方向排出ゲート開をセットして、内側の排出ゲート11aを開放作動して、被計量物を内側の集合シュート12へ排出し(ステップS133)、計量ホッパkの計量完了フラグをOFFし(ステップS134)、被計量物を排出して空になった計量ホッパkに対応する供給ホッパkから計量ホッパkへ被計量物を投入すべきことを示す被計量物投入命令フラグをONしてステップS136に移る(ステップS135)。
【0080】
ステップS136では、計量ホッパの番号kをインクリメントし、kが計量ホッパの数より大きいか否かを判断し(ステップS137)、大きくないときには、ステップS132に戻り、kが計量ホッパの数より大きいときには、全ての計量ホッパ11についての処理が終了したとして次のステップに移行する。
【0081】
図12は、上記図8のステップS20の高速計量モードにおける計量ホッパ外方向排出ゲート制御の処理を示すフローチャートである。
【0082】
先ず、複数の各計量ホッパ11を特定するための計量ホッパの番号kとして、初期値「1」をセットし(ステップS201)、計量ホッパkは、外側の集合シュート13へ被計量物を排出する外方向組合せ、すなわち、適量組合せに選ばれているか否かを判断し(ステップS202)、外方向組合せに選ばれていないときには、ステップS206に移り、外方向組合せに選ばれているときには、計量ホッパkの外方向排出ゲート開をセットして、外側の排出ゲート11bを開放作動して、被計量物を外側の集合シュート13へ排出し(ステップS203)、計量ホッパkの計量完了フラグをOFFし(ステップS204)、被計量物を排出して空になった計量ホッパkに対応する供給ホッパkから計量ホッパkへ被計量物を投入すべきことを示す被計量物投入命令フラグをONしてステップS206に移る(ステップS205)。
【0083】
ステップS206では、計量ホッパの番号kをインクリメントし、kが計量ホッパの数より大きいか否かを判断し(ステップS207)、大きくないときには、ステップS202に戻り、kが計量ホッパの数より大きいときには、全ての計量ホッパ11についての処理が終了したとして次のステップに移行する。
【0084】
以上のように本実施形態によれば、操作設定表示器28の操作によって、高速計量モードとリジェクトモードを選択設定することができ、高速計量モードでは、内外の2重の集合シュート12,13に、適量組合せに選択された計量ホッパ11からの被計量物を交互に排出することで、高速な組合せ計量を行うことができる。
【0085】
また、リジェクトモードでは、内側の集合シュート12に、適量組合せに選択された計量ホッパ11からの被計量物を排出する一方、外側の集合シュート13に、過量の被計量物が供給された計量ホッパ11からの過量の被計量物を、一箇所に纏めて排出することができる。
【0086】
したがって、組合せ秤1によって、高速計量モードとリジェクトモードとのいずれの運転モードにも対応することができ、機能性に優れたものとなる。
[その他の実施形態]
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
【0087】
(1)過量の被計量物が計量ホッパ11に供給される虞がない場合で、かつ、特に高速処理が要求されない場合に、内側の排出ゲート11a、あるいは、外側の排出ゲート11bの一方のみの排出ゲートを制御して、適量組合せに選択された計量ホッパ11からの被計量物を、内側の集合シュート12、あるいは、外側の集合シュート13の一方の集合シュートのみに排出する標準運転モードを設定して、高速計量運転モード、リジェクト運転モード、及び、標準運転モードから所望の運転モードを選択できるようにしてもよい。
【0088】
(2)上記実施形態では、リジェクトモードでは、過量の被計量物を、外側の排出ゲート11bを開放して外側の集合シュート13に排出しているが、過量の被計量物を、内側の排出ゲート11aを開放して内側の集合シュート12に排出する形態としてもよい。
【0089】
(3)図13に示すように、集合シュート13で流下集合して排出した過量の被計量物を、リフトコンベア19を用いて供給コンベア6の始端部に搬送して自動的に戻すようにしてもよい。
【0090】
この場合、動力を用いることなくリフトコンベア19の始端部まで被計量物を搬送することができ、回収した被計量物の比較的簡素な構造で供給コンベア6の始端部に戻すことができる。
【符号の説明】
【0091】
11 計量ホッパ
11a 排出ゲート
11b 排出ゲート
12 内側の集合シュート
13 外側の集合シュート
14 第1集合ホッパ
15 第2集合ホッパ
17 排出シュート
18 回収容器
22 制御部
28 操作設定表示器
w 被計量物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13