(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-26
(45)【発行日】2023-06-05
(54)【発明の名称】自動デカントシステム
(51)【国際特許分類】
B65B 5/08 20060101AFI20230529BHJP
B65G 1/04 20060101ALI20230529BHJP
【FI】
B65B5/08
B65G1/04 555A
(21)【出願番号】P 2021505823
(86)(22)【出願日】2019-08-02
(86)【国際出願番号】 US2019044934
(87)【国際公開番号】W WO2020028822
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-03-23
(32)【優先日】2018-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517420902
【氏名又は名称】アラート イノヴェイション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ラート ジュニア ジョン ジー
(72)【発明者】
【氏名】フォスナイト ウィリアム ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】スー チャールズ ダブリュ
(72)【発明者】
【氏名】ホフマイスター クリストファー
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-080007(JP,A)
【文献】特開平02-085125(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第04329180(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0076128(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0141754(US,A1)
【文献】国際公開第2010/125111(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 5/08
B65G 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設で受け取ったイーチをトート中に移送する自動デカントシステムであって、前記自動デカントシステムは、
イーチを受け取るよう構成された貨物ステージングテーブルを含み、前記貨物ステージングテーブルは、イーチを前記貨物ステージングテーブルのところで支持するよう構成された可動支持面を有し、
前記イーチを前記貨物ステージングテーブル上の既定の位置でイーチの1つまたは2つ以上の組の状態に整然と並べる1つまたは2つ以上のディバイダを含み、
前記可動支持面を前記貨物ステージングテーブルのところで前記イーチの下から引き出すよう構成されたアクチュエータを含み、
複数のモバイルロボットであって、該モバイルロボットが前記施設を動き回っているときに前記トートを支持するよう
構成された複数のモバイルロボットを含み、
前記アクチュエータは、前記トートが前記貨物ステージングテーブルの下に位置決めされたときに前記可動支持面を引き出してイーチの前記1つまたは2つ以上の組を前記トート内に落下させるよう構成され、前記
複数のモバイルロボットのモバイルロボットは、しかる後、前記トート内のイーチの前記1つまたは2つ以上の組を移送して前記貨物ステージングテーブルから遠ざけ、
前記1つまたは2つ以上のディバイダは、イーチの前記1つまたは2つ以上の組を前記トート内の所望の位置に整然と
並べ、
前記複数のモバイルロボットは、
トートを前記貨物ステージングテーブルの下に位置決めして前記可動支持面の取り出し時にイーチを受け取るよう構成されたインバウンドモバイルロボットと、
前記可動支持面の取り出し時にイーチを受け取った後、トートを前記貨物ステージングテーブルの下から移送して前記貨物ステージングテーブルから遠ざけるよう構成されたアウトバウンドモバイルロボットとを含む、自動デカントシステム。
【請求項2】
前記イーチは、前記施設のところでパレット上のケース内に包装された状態で受け取られ、前記自動デカントシステムは、包装されたケースのパレットを個々の包装が解かれたケースに変換するよう構成されたロボットケースデパレタイザーモジュールをさらに含む、請求項1記載の自動デカントシステム。
【請求項3】
前記ロボットケースデパレタイザーモジュールは、前記ケースの周りのシュリンクラップを取り外し、同一SKUイーチを有するケースの多数の層を運搬可能に隔離するとともに/あるいは前記同一SKUイーチを有する単一のケースを運搬可能に隔離するよう構成されている、請求項2記載の自動デカントシステム。
【請求項4】
前記イーチは、ケース内に包装された状態で前記施設のところで受け取られ、前記自動デカントシステムは、前記ケース包装材を各イーチから取り外すよう構成されたケースはぎ取り機械をさらに含む、請求項1記載の自動デカントシステム。
【請求項5】
前記モバイルロボットは、イーチを受け取るためのトートを有する1対のモバイルロボットのうちの一方であり、前記自動デカントシステムは、前記対の第1のモバイルロボットがトートを前記貨物ステージングテーブルの下に位置決めしてイーチを受け取り、その際、前記対の第2のモバイルロボットが受け取ったばかりのイーチを有する前記貨物ステージングテーブルの下からトートを引き出しているように前記1対のモバイルロボットと同時に稼働する、請求項1記載の自動デカントシステム。
【請求項6】
前記モバイルロボットは、複数のモバイルロボットのうちの1つであり、前記自動デカントシステムは、前記貨物ステージングテーブルの下にかつそのいずれか一方の側に位置する1対のレーンを有し、第1のレーン中の前記複数のモバイルロボットのうちの第1のモバイルロボットは、第2のレーン中の前記複数のモバイルロボットのうちの第2のモバイルロボットが受け取ったばかりのイーチを有するトートを前記貨物ステージングテーブルの下から引き出しているときにイーチを受け取るために空のトートを前記貨物ステージングテーブルの下に内方に差し出す、請求項1記載の自動デカントシステム。
【請求項7】
前記可動支持面は、前記貨物ステージングテーブルのところで前記イーチの下から側方に滑りまたは下方に軸線回りに回転するよう構成され、その時点において、前記イーチは、前記トート中に落下する、請求項1記載の自動デカントシステム。
【請求項8】
前記1つまたは2つ以上のディバイダは、前記イーチが前記トート中に落下しているときに前記イーチを1つまたは2つ以上の組の状態に維持する、請求項7記載の自動デカントシステム。
【請求項9】
前記可動支持面は、第1および第2のコンベヤまたはベルトを有し、前記第1のベルトは、第1の駆動ローラと第1の被動ローラ上に支持され、前記第1の駆動ローラと第1の被動ローラの両方は、回転および並進可能に構成され、前記第2のコンベヤまたはベルトは、第2の駆動ローラと第2の被動ローラ上に支持され、前記第2の駆動ローラと第2の被動ローラの両方は、回転および並進可能に構成され、前記第1および前記第2の被動ローラは、前記第1および前記第2のコンベヤが前記イーチを前記貨物ステージングテーブルのところで支持するために互いに隣接して位置決めされる、請求項1記載の自動デカントシステム。
【請求項10】
前記第1および前記第2の駆動ローラのうちの少なくとも一方の並進により、前記第1の被動ローラと前記第2の被動ローラとの間に隙間が作られ、該隙間を通って、前記イーチが前記トート中に落下する、請求項9記載の自動デカントシステム。
【請求項11】
前記トートは、第1および第2のサブトートから成り、前記イーチは、前記隙間が前記第1のサブトート上に形成されたときに前記第1のサブトート中に落下し、前記イーチは、前記隙間が前記第2のサブトート上に形成されたときに前記第2のサブトート中に落下する、請求項10記載の自動デカントシステム。
【請求項12】
前記トートは、1つまたは2つ以上のサブトートから成り、前記1つまたは2つ以上のディバイダは、前記トート中の前記1つまたは2つ以上のサブトートの位置に対応したイーチの前記1つまたは2つ以上の組の位置を定める、請求項1記載の自動デカントシステム。
【請求項13】
前記自動デカントシステムは、前記インバウンドモバイルロボットからの1対のモバイルロボットの第1のモバイルロボットがトートを前記貨物ステージングテーブルの下に位置決めしてイーチを受け取り、その際、前記アウトバウンドモバイルロボットからの1対のモバイルロボットの第2のモバイルロボットが受け取ったばかりのイーチを有する前記貨物ステージングテーブルの下からトートを引き出しているように1対のモバイルロボットと同時に稼働する、請求項
1記載の自動デカントシステム。
【請求項14】
前記自動デカントシステムは、前記貨物ステージングテーブルの下にかつそのいずれか一方の側に位置する1対のレーンを有し、第1のレーン中の前記複数のモバイルロボットのうちの第1のモバイルロボットは、第2のレーン中の前記複数のモバイルロボットのうちの第2のモバイルロボットが受け取ったばかりのイーチを有するトートを前記貨物ステージングテーブルの下から引き出しているときにイーチを受け取るために空のトートを前記貨物ステージングテーブルの下に内方に差し出す、請求項
1記載の自動デカントシステム。
【請求項15】
前記可動支持面は、前記貨物ステージングテーブルのところで前記イーチの下から側方に滑りまたは下方に軸線回りに回転するよう構成され、その時点において、前記イーチは、前記トートのうちの1つの中に落下する、請求項
1記載の自動デカントシステム。
【請求項16】
前記可動支持面は、第1および第2のコンベヤまたはベルトを有し、前記第1のベルトは、第1の駆動ローラと第1の被動ローラ上に支持され、前記第1の駆動ローラと第1の被動ローラの両方は、回転および並進可能に構成され、前記第2のコンベヤまたはベルトは、第2の駆動ローラと第2の被動ローラ上に支持され、前記第2の駆動ローラと第2の被動ローラの両方は、回転および並進可能に構成され、前記第1および前記第2の被動ローラは、前記第1および前記第2のコンベヤが前記イーチを前記貨物ステージングテーブルのところで支持するために互いに隣接して位置決めされる、請求項
1記載の自動デカントシステム。
【請求項17】
前記第1および前記第2の駆動ローラのうちの少なくとも一方の並進により、前記第1の被動ローラと前記第2の被動ローラとの間に隙間が作られ、該隙間を通って、前記イーチが前記トート中に落下する、請求項
16記載の自動デカントシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書において説明する例示のかつ非限定的な実施形態は、一般に、自動小売サプライチェーン保管・出庫システム、特に、例示の実施形態に従ってイーチの到来するケースまたはパレットをトートおよびサブトート中にデカント(decant)する自動システムに関する。
【0002】
〔関連出願の参照〕
本願は、同時係属中の米国特許仮出願第62/713,760号(発明の名称:Automated Decant System、出願日:2018年8月2日)に、これら両出願に共通の全ての主題について、関連している。この米国特許仮出願を参照により引用し、その開示内容全体を本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0003】
従来の小売店では、店舗在庫を補充する最も費用効果の良い方法は、在庫を供給製造業者からケースで小売店に配送することによってである。従来の流通モデルでは、小売業者は、在庫を含むケースのパレットを受け取り、この在庫は、「イーチ」とも呼ばれる。従来、受け取られたイーチからこれらの包装材がはぎ取られ、これらイーチは、ストックキーピングユニットすなわち“SKU”によって整然と並べられ、次に必要になるまで保管可能な保管容器に移送される。これらステップのうちの少なくとも幾つかは、伝統的に、手作業で行われていた。
【発明の概要】
【0004】
本技術の実施形態は、サプライチェーン、例えば小売サプライチェーンで使用される自動デカントシステムに関する。本実施形態は、トート中へのイーチのデカントの自動デカントについて開示されており、この場合、ケースは、製造業者から受け取った製品で構成され、あるいは、本実施形態は、かかるケース内に入れられた別々の製品ユニットについて注文を履行するために開示されている。
【0005】
一実施例では、本技術は、施設で受け取ったイーチをトート中に移送する自動デカントシステムに関し、自動デカントシステムは、イーチを受け取るよう構成された貨物ステージングテーブルを含み、貨物ステージングテーブルは、イーチを貨物ステージングテーブルのところで支持するよう構成された可動支持面を有し、自動デカントシステムは、イーチを貨物ステージングテーブル上の既定の位置でイーチの1つまたは2つ以上の組の状態に整然と並べる1つまたは2つ以上のディバイダと、可動支持面を貨物ステージングテーブルのところでイーチの下から引き出すよう構成されたアクチュエータと、モバイルロボットとをさらに含み、モバイルロボットは、このモバイルロボットが施設を動き回っているときにトートを支持するよう構成され、アクチュエータは、トートが貨物ステージングテーブルの下に位置決めされたときに可動支持面を引き出してイーチの1つまたは2つ以上の組をトート内に落下させるよう構成され、モバイルロボットは、しかる後、トート内のイーチの1つまたは2つ以上の組を移送して貨物ステージングテーブルから遠ざける。
【0006】
先の実施例では、イーチは、施設のところでパレット上のケース内に包装された状態で受け取られ、自動デカントシステムは、包装されたケースのパレットを個々の包装が解かれたケースに変換するよう構成されたロボットケースデパレタイザーモジュールをさらに含む。
【0007】
先の実施例のうちの任意のものに関し、ロボットケースデパレタイザーモジュールは、ケースの周りのシュリンクラップを取り外し、同一SKUイーチを有するケースの多数の層を運搬可能に隔離するとともに/あるいは同一SKUイーチを有する単一のケースを運搬可能に隔離するよう構成されている。
【0008】
先の実施例のうちの任意のものに関し、イーチは、ケース内に包装された状態で施設のところで受け取られ、自動デカントシステムは、ケース包装材を各イーチから取り外すよう構成されたケースはぎ取り機械をさらに含む。
【0009】
先の実施例のうちの任意のものに関し、モバイルロボットは、イーチを受け取るためのトートを有する1対のモバイルロボットのうちの一方であり、自動デカントシステムは、対の第1のモバイルロボットがトートを貨物ステージングテーブルの下に位置決めしてイーチを受け取り、その際、対の第2のモバイルロボットが受け取ったばかりのイーチを有する貨物ステージングテーブルの下からトートを引き出しているように1対のモバイルロボットと同時に稼働する。
【0010】
先の実施例のうちの任意のものに関し、モバイルロボットは、複数のモバイルロボットのうちの1つであり、自動デカントシステムは、貨物ステージングテーブルの下にかつそのいずれか一方の側に位置する1対のレーンを有し、第1のレーン中の複数のモバイルロボットのうちの第1のモバイルロボットは、第2のレーン中の複数のモバイルロボットのうちの第2のモバイルロボットが受け取ったばかりのイーチを有するトートを貨物ステージングテーブルの下から引き出しているときにイーチを受け取るために空のトートを貨物ステージングテーブルの下に内方に差し出す。
【0011】
先の実施例のうちの任意のものに関し、可動支持面は、貨物ステージングテーブルのところでイーチの下から側方に滑りまたは下方に軸線回りに回転するよう構成され、その時点において、イーチは、トート中に落下する。
【0012】
先の実施例のうちの任意のものに関し、1つまたは2つ以上のディバイダは、イーチがトート中に落下しているときにイーチを1つまたは2つ以上の組の状態に維持する。
【0013】
先の実施例のうちの任意のものに関し、可動支持面は、第1および第2のコンベヤまたはベルトを有し、第1のベルトは、第1の駆動ローラと第1の被動ローラ上に支持され、第1の駆動ローラと第1の被動ローラの両方は、回転および並進可能に構成され、第2のコンベヤまたはベルトは、第2の駆動ローラと第2の被動ローラ上に支持され、第2の駆動ローラと第2の被動ローラの両方は、回転および並進可能に構成され、第1および第2の被動ローラは、第1および第2のコンベヤがイーチを貨物ステージングテーブルのところで支持するために互いに隣接して位置決めされる。
【0014】
先の実施例のうちの任意のものに関し、第1および第2の駆動ローラのうちの少なくとも一方の並進により、第1の被動ローラと第2の被動ローラとの間に隙間が作られ、この隙間を通って、イーチがトート中に落下する。
【0015】
先の実施例のうちの任意のものに関し、トートは、第1および第2のサブトートから成り、イーチは、隙間が第1のサブトート上に形成されたときに第1のサブトート中に落下し、イーチは、隙間が第2のサブトート上に形成されたときに第2のサブトート中に落下する。
【0016】
先の実施例のうちの任意のものに関し、トートは、1つまたは2つ以上のサブトートから成り、1つまたは2つ以上のディバイダは、トート中の1つまたは2つ以上のサブトートの位置に対応したイーチの1つまたは2つ以上の組の位置を定める。
【0017】
別の実施例では、本技術は、施設で受け取ったイーチをトート中に移送する自動デカントシステムに関し、自動デカントシステムは、イーチを受け取るよう構成された貨物ステージングテーブルを含み、貨物ステージングテーブルは、イーチを貨物ステージングテーブルのところで支持するよう構成された可動支持面を有し、自動デカントシステムは、複数のモバイルロボットをさらに含み、複数のモバイルロボットは、このモバイルロボットが施設を動き回っているときにトートを支持するよう構成され、複数のモバイルロボットは、トートを貨物ステージングテーブルの下に位置決めして可動支持面の取り出し時にイーチを受け取るよう構成されたインバウンドモバイルロボットと、可動支持面の取り出し時にイーチを受け取った後、トートを貨物ステージングテーブルの下から移送して貨物ステージングテーブルから遠ざけるよう構成されたアウトバウンドモバイルロボットとを含む。
【0018】
先の実施例では、イーチは、施設のところでパレット上のケース内に包装された状態で受け取られ、自動デカントシステムは、包装されたケースのパレットを個々の包装が解かれたケースに変換するよう構成されたロボットケースデパレタイザーモジュールをさらに含む。
【0019】
先の実施例のうちの任意のものに関し、ロボットケースデパレタイザーモジュールは、ケースの周りのシュリンクラップを取り外し、同一SKUイーチを有するケースの多数の層を運搬可能に隔離するとともに/あるいは同一SKUイーチを有する単一のケースを運搬可能に隔離するよう構成されている。
【0020】
先の実施例のうちの任意のものに関し、イーチは、ケース内に包装された状態で施設のところで受け取られ、自動デカントシステムは、ケース包装材を各イーチから取り外すよう構成されたケースはぎ取り機械をさらに含む。
【0021】
先の実施例のうちの任意のものに関し、自動デカントシステムは、対の第1のモバイルロボットがトートを貨物ステージングテーブルの下に位置決めしてイーチを受け取り、その際、対の第2のモバイルロボットが受け取ったばかりのイーチを有する貨物ステージングテーブルの下からトートを引き出しているように1対のモバイルロボットと同時に稼働する。
【0022】
先の実施例のうちの任意のものに関し、自動デカントシステムは、貨物ステージングテーブルの下にかつそのいずれか一方の側に位置する1対のレーンを有し、第1のレーン中の複数のモバイルロボットのうちの第1のモバイルロボットは、第2のレーン中の複数のモバイルロボットのうちの第2のモバイルロボットが受け取ったばかりのイーチを有するトートを貨物ステージングテーブルの下から引き出しているときにイーチを受け取るために空のトートを貨物ステージングテーブルの下に内方に差し出す。
【0023】
先の実施例のうちの任意のものに関し、可動支持面は、貨物ステージングテーブルのところでイーチの下から側方に滑りまたは下方に軸線回りに回転するよう構成され、その時点において、イーチは、トートのうちの1つの中に落下する。
【0024】
先の実施例のうちの任意のものに関し、可動支持面は、第1および第2のコンベヤまたはベルトを有し、第1のベルトは、第1の駆動ローラと第1の被動ローラ上に支持され、第1の駆動ローラと第1の被動ローラの両方は、回転および並進可能に構成され、第2のコンベヤまたはベルトは、第2の駆動ローラと第2の被動ローラ上に支持され、第2の駆動ローラと第2の被動ローラの両方は、回転および並進可能に構成され、第1および第2の被動ローラは、第1および第2のコンベヤがイーチを貨物ステージングテーブルのところで支持するために互いに隣接して位置決めされる。
【0025】
先の実施例のうちの任意のものに関し、第1および第2の駆動ローラのうちの少なくとも一方の並進により、第1の被動ローラと第2の被動ローラとの間に隙間が作られ、この隙間を通って、イーチがトート中に落下する。
【0026】
先の実施例のうちの任意のものに関し、イーチを貨物ステージングテーブル上のイーチの1つまたは2つ以上の組の状態に分離するよう構成された1つまたは2つ以上のディバイダが設けられる。
【0027】
先の実施例のうちの任意のものに関し、トートは、1つまたは2つ以上のサブトートから成り、1つまたは2つ以上のディバイダは、トート中の1つまたは2つ以上のサブトートの位置に対応したイーチの1つまたは2つ以上の組の位置を定める。
【0028】
別の実施例では、本技術は、パレット上のケースに包装された状態で施設のところで受け取ったイーチをトート中に移送する自動デカントシステムに関し、自動デカントシステムは、プロセッサを含む制御システムを含み、プロセッサは、ケースおよび/またはイーチと関連した識別子を受け取り、識別子を識別子についてカスタマイズされた記憶状態のソフトウェアレシピと照合し、ケースおよび/またはイーチについて識別されたソフトウェアレシピを実行し、識別されたケースおよび/またはイーチの取り扱いを指図するよう構成され、自動デカントシステムは、制御システムと連絡状態にあり、包装されたケースのパレットを実行されたソフトウェアレシピごとに個々の包装が解かれたケースに変換するよう構成されたロボットケースデパレタイザーモジュールと、制御システムと連絡状態にあり、ケース包装材のうちの少なくとも幾つかを実行されたソフトウェアレシピごとに各ケースから取り出すよう構成された自動ケースはぎ取り機械と、ソフトウェアレシピからの命令ごとにケースを受け取るローディング作業セルとをさらに含み、イーチは、実行されたソフトウェアレシピごとにローディング作業セルのところでケースからトートに移送される。
【0029】
先の実施例では、モバイルロボットがさらに設けられ、モバイルロボットは、トートを支持し、ローディング作業セルに近づいてトートを位置決めし、それによりケースからいったん分離されたイーチを受け取り、そして、イーチがトート内にいったん受け取られると、ローディング作業セルから遠ざかるよう構成されている。
【0030】
先の実施例のうちの任意のものに関し、ローディング作業セルは、イーチをソフトウェアレシピごとにケースからトートに移送するロボットシステムを有する。
【0031】
先の実施例のうちの任意のものに関し、ロボットシステムは、イーチをSKUによって整然と並べられたトートに移送するための機械視覚装置およびグリッパを含む。
【0032】
先の実施例のうちの任意のものに関し、ローディング作業セルは、ケースからトートへのイーチの手動移送を可能にするためにソフトウェアレシピからの命令を表示するディスプレイを有する。
【0033】
先の実施例のうちの任意のものに関し、ソフトウェアレシピは、ケース包装材を自動ケースはぎ取り機械のところで完全に除去するよう指図し、ソフトウェアレシピは、ローディング作業セルが完全にはぎ取られたケースからイーチを分離するよう指図する。
【0034】
先の実施例のうちの任意のものに関し、ソフトウェアレシピは、ケース包装材を自動ケースはぎ取り機械のところで部分的に除去するよう指図し、ソフトウェアレシピは、ローディング作業セルが部分的にはぎ取られたケースからイーチを分離するよう指図する。
【0035】
上記観点および他の特徴は、添付の図面と関連して行われる以下の説明で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1A】本技術の実施形態に係る自動デカントワークステーションの平面図である。
【
図1B】本技術の実施形態に係る自動デカントワークステーションの側面図である。
【
図2A】本技術の実施形態に従ってイーチをモバイルロボットからトートに移送する自動デカントシステムの平面図である。
【
図2B】本技術の実施形態に従ってイーチをモバイルロボットからトートに移送する自動デカントシステムの平面図である。
【
図2C】本技術の実施形態に従ってイーチをモバイルロボットからトートに移送する自動デカントシステムの平面図である。
【
図2D】本技術の実施形態に従ってイーチをモバイルロボットからトートに移送する自動デカントシステムの平面図である。
【
図3A】本技術の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図3B】本技術の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図3C】本技術の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図3D】本技術の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図3E】本技術の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図3F】本技術の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図4A】本技術の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの斜視図である。
【
図4B】本技術の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの斜視図である。
【
図4C】本技術の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの斜視図である。
【
図4D】本技術の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの斜視図である。
【
図5A】本発明の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図5B】本発明の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図5C】本発明の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図5D】本発明の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図5E】本発明の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図5F】本発明の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図5G】本発明の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図5H】本発明の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの平面図である。
【
図6A】本技術の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図6B】本技術の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図6C】本技術の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図6D】本技術の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図6E】本技術の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図6F】本技術の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの側面図である。
【
図7】本発明の実施形態に従って在庫を受け取ってこれを貯蔵可能にトートにデカントするシステムを示す流れ図である。
【
図8A】本発明の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの斜視図である。
【
図8B】本発明の別の実施形態に従ってイーチを貨物ステージング面からトートに移送する自動デカントシステムの斜視図である。
【
図9B】ケース包装材カッタを備えたケースコーナー部の概略断面図である。
【
図10A】ルータを利用したケース包装材カッタを備えたケースコーナー部の概略断面図である。
【
図10B】ルータを利用したケース包装材カッタを備えたケースコーナー部の概略断面図である。
【
図11A】ケースはぎ取り・堆積モジュールの平面図である。
【
図11B】ケースはぎ取り・堆積モジュールの等角図である。
【
図12】エッジ切断モジュールの部分等角図である。
【
図13】ケース包装除去モジュールの部分等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
開示する実施形態をサプライチェーン、例えば小売サプライチェーンで用いられる自動デカントシステムとして説明する場合がある。本実施形態は、トート中へのイーチのケース(この場合、ケースは、製造業者から受け取った製品で構成される)の自動デカントのために、あるいは、かかるケース内に入れられた別々の製品ユニット(本明細書では、「イーチ」(他の一般的に用いられる同義語としては、「ピース」、「物品」、「アイテム」が挙げられる)と呼ばれている製品または一般にレスザンケース(less-than-case)の量で小売店または一般的に、個々の顧客によって注文された任意の物品に関する注文を履行するために開示される。本実施形態を他の用途、例えば部品の保管・出庫および制御作業内におけるワークインプロセス(work-in-process )に使用することができるが、一使用分野は、サプライチェーンにおけるオーダーフルフィルメント(注文履行)である。
【0038】
図1Aを参照すると、自動デカントワークステーション10の平面図が示されている。
図1Bもまた参照すると、自動デカントワークステーション10の側面図が示されている。デカントされるべきケース18のパレット16が処理のために位置決めされる2つの位置12,14が存在する。パレットを一度に1つだけ処理することができ、それにより、第2のパレットが処理されている間に空のパレットを満杯のパレットで置き換えることができる。ケース18のパレットサプライ層がワークステーションによって一度に1つのSKUについて処理されるべき場合、例えば多数の層のケースが同一のSKUのところに位置している場合に多数の層のケースを処理のために組み合わせることができ、そして所与のSKUからのイーチの全てのローディングを異なるSKUからの任意のイーチがローディングされる前に完了することができる。
【0039】
パレットリフト20が入力パレットを持ち上げてケースの頂部層をケース単一化テーブル22上に移送して処理することができるようにするために設けられるのが良い。単一化テーブルは、ケースを単一ファイルの状態で2つのコンベヤ24,26上に送り、これらコンベヤの各々は、ケースをケースはぎ取り機械28,30内に送り込み、ケースはぎ取り機械は、ケース包装材を各ケースから取り外す。包装材がいったん取り外されると、次に、納められていたイーチを束の状態で操作してトートおよびサブトート中にバルク積み込みする。最初に、イーチは、堆積テーブル32上に移動し、この堆積テーブルは、多数のケースから同一SKUのイーチ52を堆積(アキュムレーション)させる。堆積テーブルの反対側の端では、イーチの組を一度に貨物(ロードまたは荷)ステージングテーブル34上に移動させる。次に、これらイーチの組をディバイダ/マニピュレータ36を用いて貨物オーガナイザによってサブトートのグループに分離し、ディバイダ/マニピュレータ36は、サブトート壁の構成と鏡像関係をなす。ディバイダ36は、堆積したイーチの両側から選択的に移動可能でありかつ位置決め可能である多数のディバイダを含むのが良く、この場合、幾つかは、イーチが収納されまたは積み込まれるはずのトートおよび/またはトートの壁に合致するようディバイダの任意適当なパターンを選択可能に形成するよう上からガントリ上で垂直および水平に移動可能であるのが良い。
【0040】
図3A~
図3Fもまた参照すると、貨物ステージングテーブルの真下には積み込まれるべきトート38がトートハンドラー(Tote Handler)40によって支持されるとともにイーチの貨物(ロード)と正確に位置決めされた状態で位置し、すなわち、サブトート54は、イーチのサブトートグループの真下に位置決めされる。トートハンドラー40はまた、トートが1gまたは他の重力加速度を超える必要がある場合にはトートを積極的に掴むのが良い。イーチの貨物が適正にいったん整然と並べられると、ステージングテーブル34の表面42は、極めて迅速に(1gより遙かに速く)突然消え、他方、
図3Bで理解されるように隣のハウジング44中に完全に引っ込む。この場合、ステージングテーブルは、単一のテーブルであっても良く図示のように分割されていても良い。別のステージングテーブル34を極めて迅速に単に横に動かし、下向きの角度で迅速に動かすのが良く、あるいは変形例として、下降させ、次にまたは同時に横に動かしてどかしても良い。別の変形例として、ステージングテーブル34を水平または垂直にヒンジ止めしても良くまたは違ったやり方で落下中のイーチの邪魔にならないよう動かしても良い。変形例として、多数のピースアイリスを用いても良い。ステージングテーブルを垂直にまたはその他の方向に動かす場合、ステージングテーブルは、さらに、吸引力がイーチからの迅速な分離を引き起こすのを阻止するよう穴あけされるのが良い。ステージングテーブル34を空気式、電気式または任意適当な作動方式を含むアクチュエータによって動かしても良い。これらの下に空気しかない状態で、貨物ステージングテーブルによって先に支持されたイーチは、いまや、
図3Cで理解されるように1gの重力加速度で落下し始める。落下中のイーチが貨物ステージングテーブルの平面を通過するやいなや、このテーブルの支持面は、
図3Dで理解されるようにロード位置に戻り、イーチ52′の次の貨物は、
図3Eで理解されるようにすぐに整然と並べ始められる。
【0041】
サブトートの壁がディバイダ/マニピュレータ36と正確に整列するので、落下中のイーチは、サブトート中に真っ直ぐに落下するしかない。イーチの底面がサブトートの底面に近づくと、トートハンドラー40は、トートの落下を開始し、落下中のイーチの速度にほとんど合致するが全く合致するというわけではない。トートとイーチとの間には速さの差が僅かなしか存在しないので、衝撃力は、イーチの底部が
図3Eで理解されるようにサブトートの底部に当たったときには極めて僅かである。その時点で、トートは減速して
図3Fで理解されるように穏やかに停止する。このシーケンスの結果は、トートが落下中のイーチを極めてやんわりと「キャッチし」、この場合、イーチの押し合いと衝突が最小限に抑えられることである。
【0042】
トートハンドラー40は、トートをインバウンドトートコンベヤとアウトバウンドコンベヤ50(例えば、インバウンドおよびアウトバウンドモバイルロボット)との間でかつこれらに整列した停止部まで動かし始め、移送機構体は、これらコンベヤとトートハンドラーをインターフェースさせる。トートが第2の貨物中のトートの別の層を受け入れようとする場合、このトートは、ステージングテーブルの真下の受け取り位置に戻り、プロセスが繰り返される。さもなければ、満杯状態のトートをアウトバウンドコンベヤ上に移送し、空のトートをトートハンドラー上に移送し、このトートハンドラーは、受け取り位置に戻ってこれに積付けが行われる。イーチの次の貨物を整然と並べる作業がイーチの先の組の落下ローディングと時間がオーバーラップするので、貨物サイクルを受け取りトート38′がロード位置に位置するやいなや開始させることができる。
【0043】
図2A~
図2Dを参照すると、別のボットトゥトート(bot to tote )ハンドラーインターフェースが示されている。
図2Aでは、空のトートが上方高さ位置で満杯にされるべき状態でインバウンドボットが示された状態の部分平面図が示されている。この場合、インバウンドボットは、タワー70まで移動して下方高さ位置まで下降し、そして空のトートをトートハンドラー支持面40上に配置する。
図2B~
図2Dでは、上側インバウンド高さ位置が分かりやすくするために省かれた状態の部分平面図もまた示されている。
図2Bでは、ボット72はトート74を移送してボット76がローディングされたトート78をトートハンドラー40から取り出すのと実質的に同時にトートハンドラー40上にローディングする。
図2Cでは、トートハンドラー40は、上述したイーチ52のバッチを得るよう上昇し、そして空のトート82を備えたボット80が到達している間にローディングされたトート74とともに下降する。
図2Dでは、ボット80は、トート82を移送してボット72がローディングされたトート74をトートハンドラー40から取り出すのと実質的に同時にハンドラー40上にローディングする。次に、トートローダがイーチをトート82中にローディングし、他方、別のボットが出て行っているボット72が保持されている位置にある空のトートに到達し、シーケンスが繰り返し行われて機器の最大活用を達成する。
【0044】
次に
図4A~
図4Dを参照すると、別の自動デカントシステム100が示されている。システム100は、スリーブ102およびインサート104を利用し、スリーブ102は、トート108内のサブトート106内に合致する開口部を有する。同様に、インサート104は、スリーブ102の開口部よりも僅かに小さく、インサートがスリーブ102内で摺動することができるようにする突出部を有し、その結果、開口部の深さは、スリーブ102とインサート104との相対位置に応じて変化するようになっている。
図4Bで理解されるように、スリーブ102とインサート104を支持面112上のイーチ110の上方で逆さまにする。スリーブ102を支持面112まで下降させ、インサート104を下降させ、ついには、このインサートがイーチ110の上面に係合してスリーブ102およびインサート104がイーチ110を包囲してこれを捕捉するようにする。次に、一体形組立体を
図4Cで理解されるように逆さまにし、支持面112には省かれており、トート108が逆さまにされたスリーブ102のいまや上側の面に係合している。
図4Dで理解されるように、インサート104を持ち上げ、ついには、イーチ110がトート108/サブトート106内で底を突き、この場合、イーチは、トート中に入れられる。次に、
図4Dの一体形組立体を再び逆さまにするのが良く、すると、スリーブ102およびインサート104は、いまや完全にローディングされたトートから分離される。
【0045】
図5A~
図5Hを参照すると、別の自動デカントシステム200が示されている。システム200は、独立に駆動されるコンベヤ210,212を含み、これらコンベヤは、後で説明するような仕方でイーチ214,216を搬送してこれらイーチをトート222に入れられているサブトート218,220中に納納する。
図5Aでは、イーチ214,216をそれぞれ運動方向に駆動されるコンベヤ210,212の独立の駆動ローラ226,228によってローディング位置に運搬する。
図5Bでは、イーチ216を独立の駆動ローラ226,228が静止した状態でサブトート220の上方に位置決めする。
図5Cでは、独立の駆動ローラ226,228が依然として静止した状態で、テイクアップローラ230,232を同時に下降して開口部がイーチ216の下に形成されるようにし、開口部の形成中、イーチ216の下方部分に接触しているベルト表面相互間には相対運動が存在しない。イーチ216は、サブトート220中に落下する。注目されるように、
図5A~
図5Hを参照して開示する方法を
図1Aおよび
図1B、
図2A~
図2Dおよび
図3A~
図3Fその他を参照して説明するドロップアンドキャッチ(drop and catch)法においてイーチを解除するための代替手段として用いることができる。
図5Dでは、イーチ214を駆動ローラ226によりサブトート218上に割り出しし、他方、テイクアップローラ232を上昇させて開口部を閉じる。注目されるように、開口部を形成するローラを閉鎖位置にあらかじめローディングするのが良く、あるいは変形例として、これらローラは、線形アクチュエータなどによってアクティブに制御されるこれら相対位置を有しても良い。さらに注目されるように、ローラのうちのどれも駆動することができ、従動させ、これに張力を加えまたは違ったやり方でこれを制御することができる。
図5Eでは、独立駆動ローラ226,228が静止した状態で、テイクアップローラ230を下降させる一方で、テイクアップローラ232をそれと同時に上昇させ、その結果、これらローラは、イーチ214が静止したままの状態でイーチ214の下方に配置されるようになる。
図5Fでは、独立駆動ローラ226,228が依然として静止した状態で、テイクアップローラ230,232を同時に下降させ、その結果、開口部がイーチ214の下方に形成され、この開口部形成中、各イーチ214の下方部分に接触するベルト表面相互間には相対運動は存在しない。イーチ214は、サブトート218中に落下する。
図5Gでは、テイクアップローラ230,232を上昇させてイーチ214およびサブトート218上で開口部を閉鎖する。
図5Hでは、別のコンベヤ210′,212′が上述の開口部を形成するために用いられる交互に配置されたローラ240,242を有する状態でシステム200の平面図が示されている。独立して位置決め可能なガイド244,246もまた、イーチを適当なYロケーションのところに位置決めして適当なサブトート内に落下させるよう示されている。変形例として、トートをステージ、ボット、コンベヤその他によってy方向に位置決めしても良い。
【0046】
図6A~
図6Fを参照すると、別の自動デカントシステム300が示されている。システム300は、リフト310を含み、支持足312がトート314の下に配置され、可動ベースがトート314に嵌め込まれている。別の観点では、サブトートは、同様な特徴を備えても良い。
図6Aでは、トート314をガイド318の下のローディング位置に動かす。
図6Bでは、可動ベース316をガイド318の下のローディング位置に動かす。
図6Cでは、イーチ322,324をコンベヤによってローディング位置に運搬しまたは違ったやり方で可動ベース316上に運搬する。
図6Dでは、リフト310は、イーチ322,324を下降させ、プレート330をこれらの僅かな上方に配置し、その結果、イーチ332,334をイーチ322,324の上方に位置決めすることができるようにする。
図6Eでは、プレート330を引き出してイーチ332,334をイーチ322,324上に積み上げる。
図6Fでは、リフト310は、トート310のベースに設けられている穴を素通りさせてイーチ322,324,332,334および足312を下降させ、その結果、トート314をイーチ322,324,332,334とともに運搬することができるようにする。
【0047】
図7を参照すると、システム400の流れ図が示されている。デカントシステム400は、保管・出庫システム402中の在庫をトラックまたは他の適当な配送手段から補充するために設けられており、トラックは、パレットなど上にケースを有する。保管・出庫システム402は、米国特許出願公開第2017/0313514(A1)号明細書に開示されているようなものであるのが良く、この米国特許出願公開を参照により引用し、その開示内容全体を本明細書の一部とする。別の観点では、自動デカントシステム400は、任意適当な在庫などを補充するために設けられても良い。各SKUは、レシピおよびシステムを通るフローを有し、システムは、任意適当な形式の配送方法、例えばパレット、ボックスなどからトートまたはサブトート(ロボット、コンベヤ、人間……)に行くためのデカントを有する全ての必要なサブシステムを含むのが良い。例えば、はぎ取られまたは部分的にはぎ取られたケースまたはトートを各包装の形式に基づいてローディング作業セルに差し向け、すなわち、SKUのためのレシピに基づいてはぎ取られまたは部分的にはぎ取られたケースを差し向ける。レシピ生成をケースおよび製品分類、例えばケースSKU、CADおよび内容物特徴に基づいて制御システムによって実行されるソフトウェアで自動化するのが良い。デカントステーション428が作業者、ロボットまたはコンベヤを利用するデカントによって稼働される状態で設けられるのが良い。人間によって作動される手動貨物デカントステーションが設けられるのが良く、ここでは、ケースをコンベヤ、ボットなどによって運搬することができ、イーチをオペレータによってコンベヤ上のサブトート、ボットなどにローディングすることができる。例えば、ケース運搬ボットが用いられる場合、ワークステーションは、ASRSワークステーションと実質的に同一であるのが良い。手動ステーションを自動化に役立つわけではないSKUについて用いることができ、そして自動ステーションと共同設置してオペレータが自動ステーションをエラー時に支援することができるようになっている。ロボットデカント貨物ステーションは、手動ワークステーションと同様な特徴を備えるのが良いが、オペレータとしての人間に置き換わって機械視覚およびグリッパ/ツールチェンジャを利用するロボットを備えるのが良い。一例として、ロボットは、はぎ取られたケース入りのボットまたはコンベヤからはぎ取られたまたは部分的にはぎ取られたケースから直接ピッキングすることができる。この場合、ロボットセルは、互いに異なるSKUを取り扱うために機械視覚およびツールチェンジャを使用するのが良い。例えば、ツールチェンジャは、イーチをピッキングするツール(例えば、互いに異なる包装材、例えばボトル入り品物に合った種々のグリッパ)またはイーチのバッチをピッキングするツールにアクセスすることができる(例えば、標準サイズの缶入り品物を真空アシスト(支援)層/部分層ツール類でバッチピッキングすることができる)。コンベヤデカント貨物ステーションが開示されたように設けられるのが良く、このコンベヤデカント貨物ステーションは、デスクランブラー(descrambler)をさらに含むのが良くまたはイーチがコンベヤの端部から適当に位置決めされたトートに直接差し向けるように設けられるのが良く、この場合、コンベヤを利用したステーションは、SKUをボット、ステージまたは他のコンベヤ上のトートまたはボット、ステージまたは他のコンベヤから外れたトートに差し向けることができる。パレットなどの上にボックスまたはケースを搭載したトラック410は、SKUをボックス、一貫性をもって層状化された(層ごとに同一のまたは異なるSKUを有するのが良い)共通SKUのケースを備えたパレットまたは一貫性なく層状化されている混合SKUのケースを備えたパレットに入れた状態で配送する。ケースは、ボール紙(厚紙)ボックス、シュリンク包装されたトレー、シュリンク包装のみ、壁を備えたボール紙トレー、ボール紙ベースなどであって良い。パレットを手動で、AGV、パレットコンベヤによりまたは機械アシストにより人間の取り扱いによってデパレタイザー(de-palletizer)414に運搬するのが良い。デパレタイザー414は、パレットを単一のケースに変換し、デパレタイザー414は、自動シュリンク包装除去装置、バッチシングルSKUロボット層ピッキング、単一または多数のSKUパレットのためのロボットによる個々のケースピッキングを含むのが良くまたは手作業によるか機械アシスト方式によるかのいずれかで作業者によって行われても良い。コンベヤまたは他の輸送手段416は、パレットおよびシュリンクラップを処分のためにスタッカなどに運搬するのが良い。個々のケースをコンベヤ、ボットなどによりケース格納はぎ取りモジュール420に運搬(418)するのが良い。ここで、ケースからシュリンクラップ、ボール紙などを完全にまたは部分的にはぎ取るのが良い。コンベヤまたは他の輸送手段422は、突き固めまたは処分のための他の手段の実施のためにシュリンクラップまたはボール紙もしくは他の包装材をコンベヤにより運搬するのが良い。完全にはぎ取られたケースを例えば上述したようにまたは違ったやり方でトート行きデカント428内に位置決めするためにコンベヤまたはデスクランブラーにより運搬(424)するのが良い。変形例として、部分的にはぎ取られたケースを例えばロボットデカントまたは作業者デカントのためにコンベヤまたはボットによりデカント428に運搬(426)しても良い。変形例として、部分的にはぎ取られたケースをデカント428経由でASRS412内で必要になるため保管のためにコンベヤまたはボットによりバッファ430に運搬(426)しても良い。コンベヤまたは他の輸送手段432は、突き固めまたは処分のための他の手段の実施のためにシュリンクラップまたはボール紙もしくは他の包装材をコンベヤにより運搬するのが良い。デカント428は、適当なワークステーション、例えばロボット、人間またはコンベヤを利用したワークステーションを備えるのが良く、この場合、ワークステーションは、作業者である人間がトート内へのSKUのミスピッキングまたは置き間違えの場合に迅速に支援することができるよう個々に配置されても良くあるいは同時に配置されても良い。この場合、デカントステーション402は、幾つかのSKUのためのコンベヤ、他のもののためのロボット、他のもののための人間とハイブリッドであるのが良く、互いに異なるSKUは、最大の効率が得られるよう適当なステーションに向けられる。デカントは、例えばコンベヤ、インデクサなど上のトート436向きであるのが良くまたは変形例としてボット138上のトート向きであっても良い。満杯状態のまたは部分的に入れられた状態のトートをバッファ440に運搬するのが良くまたは変形例としてボット442,444を介してASRS402に運搬しても良い。この場合、ボットは、ASRSに入りまたはこれを出て運送デッキを経てデカントモジュールに至り、そして垂直線またはこれらの任意適当な組み合わせを経て通路に至りまたは通路から出ることができる。ボットは、補充(448)のためにASRS412から戻り、そして直接デカント450に行きまたは分解のためにトート452を降ろすのが良く、この場合、トートおよびサブトートを分解するのが良く、そして再組み立て(456)および場合によってはボットまたはデカントへの運搬のためにバッファリング(454)するのが良い。変形例として、ボットをトート移送後に別の経路に切り換えて(460)ASRS402に戻しても良い。トート・サブトート組み立ておよび分解のための適当なガントリおよびワークステーションが2017年8月8日に出願された米国特許仮出願第62/542,551号(発明の名称:Universal Gripper for Tote and Sub-Tote Transport)に開示されており、この米国特許仮出願を参照により引用し、その開示内容を本明細書の一部とする。開示されたシステムでは、垂直能力を利用して全体的なシステムホットプリントを減少させることを含むボットを使用するのが良く、部分的にはぎ取られたケースをパレットからボットに移送し、その結果、ワークステーションが例えば上記において引用した米国特許出願公開第2017/0313514(A1)号明細書の
図24および
図54に示されているような人間またはロボットワークステーションに開示されているようなASRSワークステーションと同様に稼働することができる。さらに、エレベータまたは垂直に動作するボットにより、コンベヤ、エレベータ、ボット垂直線などを利用してシステムに必要なフットプリントおよびスペースを最小限に抑えてサブシステムを積み重ねるのが良い。この場合、マルチレベルデカントシステムが例えばドックトゥデカント(dock to decant)サブシステムがデカントモジュールの下に包装されまたはこれに隣接した状態で設けられるのが良い。変形例として、システムは、フットプリントを最小限に抑えるよう保管/ASRSの長さにわたって直線システムとして包装されても良く、またはデカントおよびドックトゥデカントの任意適当な別の包装をフットプリントの最適化のために設けても良い。
【0048】
次に
図8Aおよび
図8Bを参照すると、自動デカントのための別の方法が記載されている。互いに間隔を置いて設けられた(614)1つまたは2つ以上の互いに間隔を置いて位置するモジュール612を有するスリーブ610を設けてこれらモジュールがトート618のサブトート616内に嵌まり込むことができるようにする。さらに、モジュール612は、このモジュールの内壁上に1つまたは2つ以上のインフレート可能なブラダ620を有する。適当に間隔を置いて設けられたイーチを支持体624上に配置し、スリーブ610を
図8Bに示されているようにイーチ上に下降させる。次に、ブラダをインフレートしてイーチを捕捉する。捕捉後、支持体624を取り外し、スリーブ610を捕捉されたイーチ622と一緒にモジュール612がサブトート616内に嵌め込まれた状態でトート618のサブトート616中に下降させるのが良い。この時点で、ブラダ620をデフレートさせ、イーチがサブトートによって支持されているときにイーチを解除し、スリーブ610をいまやローディングされたトート618から取り出すのが良い。
【0049】
次に
図9Aを参照すると、ケース包装材カッタ640の平面図が示されている。
図9Bもまた参照すると、ケースコーナー部660の概略断面図が示されている。ケース包装材カッタ640は、カッタヘッド642を有し、カッタヘッド642は、固定状態のまたは回転式のレーザエッジ、ビットまたはシュリンクラップを施された下に位置するボール紙または製品を切断しないで、プラスチック製のシュリンクラップ、ボール紙またはシュリンクラップだけを切り開くのに適した他のカッタであっても良い。カッタは、そのばねにより受動的に作用することができ、その目的は、損傷して変形したボックスと協働することにある。ローラ644が僅かに凹んだ状態で、例えば0.005~0.030インチ(0.127~0.762mm)凹んだ状態でまたは任意適当な深さに設けられ、その結果、ローラ644を押し下げてケース660の表面662に当てると、ブレード642がケース660のプラスチックラップ664およびボール紙668を穿通する。ケース660をローラ644の接線方向フェースに平行な方向648に水平に方向に動かしているときにシュリンクラップ664がケース660の長さにわたって切断される。ローラ644およびブレード642は、ピボットフレーム656に取り付けられ、このピボットフレームは、固定状態のガイドマウント650に当たるようばね押し(654)されているシャフト658を有するばね押し支持体652に固定的にまたは回動的に取り付けられるのが良い。固定状態のガイドマウントは、可動であるのが良く、次にボックス表面662に対して固定されるのが良く、その結果、ばね654は、適切に圧縮されてローラ644およびかくしてブレード642を表面662に対してあらかじめ押された状態に保ち、それによりシュリンクラップ664を効果的に切断する。ピボットフレーム656は、マウント652に対してさらに回動可能であるのが良く、その結果、ボックス表面662の表面欠陥および不連続部がシュリンクラップ664の切断に悪影響を及ぼすことがないようになっている。
【0050】
図10Aおよび
図10Bは、それぞれ、ルータを利用したケース包装材カッタを備えたケースコーナー部680,690の概略断面図である。ボックス682は、ボール紙側部684、ベース686および内側折り曲げベース688を有する。ボックス682は、イーチ692を包囲している。
図10Aでは、ルータビット694が丸くなった切れ刃を有し、この切れ刃は、ルータスピン軸線696回りに回転し、この場合、ビット694は、ボール紙底部686および側部684を完全に切り開く。ビット694は、折り曲げボール紙ベース688を部分的にしか切り開かないように配置されていて、そしてイーチ692を完全に外し、それによりイーチに損傷を与えないようにする。同様に、
図10Bでは、ルータビット698は、平坦な円錐形切れ刃を有し、この切れ刃は、ルータスピン軸線700回りに回転し、この場合、ビット698は、ボール紙底部686および側部684を完全に切り開く。ビット698は、折り曲げ状態のボール紙ベース688だけを部分的に切り開くように配置されており、イーチ692を完全に外し、それによりイーチに損傷を与えないようになっている。
【0051】
図9Aおよび
図9Bに示された切断ツールならびに
図10Aおよび
図10Bのルータ切断ツールは、自動ケース材料リムーバまたはケースストリッパでは単独でまたは互いに組み合わせて使用でき、この場合、切断ツールは、シュリンクラップおよび/またはボール紙の上側部分と下側部分を分離するために使用されるのが良く、その結果、シュリンクラップおよび/またはボール紙を詳細に説明するように自動方式で除去することができるようになっている。ケース材料除去またはケースはぎ取りの完了時、堆積テーブルまたは貨物ステージングテーブルによってトート内に納納するのに適した位置にイーチを整然と並べる堆積テーブルによって露出イーチを前進させるのが良い。かかる堆積または貨物ステージンテーブルは、イーチをトートまたはトート内のサブトートに対してどのように良好に整然と並べるかに応じて、間仕切りを利用しても良くもしくは利用しなくても良くまたは間仕切りを備えても良くまたは備えなくても良い。1つのかかる例示の堆積テーブルを詳細に説明する。別の観点では、任意適当なケースはぎ取りモジュールまたは堆積モジュールを設けるのが良い。
【0052】
次に
図11Aおよび
図11Bを参照すると、それぞれケースはぎ取り・堆積モジュール740の平面図および等角図が示されている。モジュール740は、ケースストリッパモジュール742および堆積モジュール744を有する。ケースストリッパモジュール742は、第1のエッジ切断モジュール748を送る到来ケースコンベヤ746を有し、到来ケース750は、ステージングされて第1のエッジ切断モジュール748内に送り込まれ、ここで、ケース750のエッジ752が切断される。ケースストリッパモジュール742は、第2のエッジ切断モジュール760を送る二次元ケースコンベヤ756をさらに有し、モジュール748によって切断されたエッジ752を有する到来ケース750がステージングされた第1の方向764からステージングされ、次に第2の方向768において第2のエッジ切断モジュール760内に送り込まれ、ここで、ケース750のエッジ754が切断される。第2のエッジ切断モジュール760を出る際にケース750の周辺エッジ752,754は除去されており、それにより、ケース材料(ボール紙、シュリンクラップなど)を効果的に除去することができ、それによりイーチをトート中に下流側にデカント可能に露出させる。ケースストリップモジュール742は、ケース包装材除去モジュール770をさらに有する。ケース包装材除去モジュール770は、ケース750の周辺エッジ752,754が除去された状態でケース750を受け取り、そしてケース材料を除去し、下に位置するイーチを露出させ、ケース材料は、ごみコンベヤ772によって除去される。堆積モジュール744は、ケース包装材除去モジュール770からの自立型イーチであるのが良いイーチを受け取る第1のステージングコンベヤ776を有する。堆積モジュール744は、第1の二次元イーチコンベヤ780をさらに有し、この第1の二次元イーチコンベヤは、第1のステージングコンベヤ776から受け取ってこれと協働してイーチを第1の方向782に選択的に分離する。堆積モジュール744は、第2の二次元イーチコンベヤ790をさらに有し、この第2の二次元イーチコンベヤは、第1の二次元イーチコンベヤ780から受け取ってこれと協働してイーチを第2の方向784に選択的に分離する。堆積モジュール744は、第2のステージングコンベヤ792をさらに有し、この第2のステージングコンベヤは、第2の二次元イーチコンベヤ790から受け取ってこれと協働してイーチをグループとして第1の方向782に選択的に分離し、それによりイーチケース全体を
図11Aおよび
図11Bに非限定的な実施例として例示的に示されているようにイーチのサブグループに選択的に分離するのが良い。ここで、モジュール740は、外側イーチ材料をはぎ取り、そしてイーチを貨物ステージングテーブルによってトート中への収納に適した位置に整然と並べ、貨物ステージングテーブルは、イーチをトートまたはトート内のサブトートに対してどのように良く整然と配置するかに応じて仕切りを利用しても良くもしくは利用しなくても良くまたは仕切りを備えても良くもしくは備えなくても良い。
【0053】
次に
図12を参照すると、第1のエッジ切断モジュール748の部分等角図が示されている。到来ケース750は、ステージングされて第1の方向764において第1のエッジ切断モジュール748中に送り込まれ、ここで、ケース750のエッジ752が切断される。第2のエッジ切断モジュール760は、第1のエッジ切断モジュール748と同様な特徴を有するのが良いが、第2のエッジ切断モジュール760は、エッジ754を方向768において切断するよう構成されている。第1のエッジ切断モジュール748は、ケース750を方向764に選択的に駆動するコンベヤベース810を有する。センサ812が設けられるのが良く、センサ812は、ケース750の前縁および後縁ならびに必要ならばケース750の側部を検出するためのカメラ、光センサまたは任意適当なセンサであるのが良い。第1および第2のガイド816,818がアクチュエータ820,822によって方向768に選択的に移動可能および位置決め可能であり、この場合、アクチュエータは、ステッパ被動ねじまたは任意適当なアクチュエータであるのが良い。一観点では、第1および第2のガイド816,818は、二次的駆動コンベヤ824,826を有するのが良く、二次的駆動コンベヤ824,826は、方向764に対して図示のように僅かに傾けられており、この場合、二次的駆動コンベヤ824,826は、切断作業中、ケース750を押し下げる。カッタ828,830もまた、
図9Aおよび
図9Bに示された切断ツールならびに
図10Aおよび
図10Bのルータ切断ツールに関して説明したように設けられるのが良く、カッタ828,830は、ケース材料、例えばボール紙またはプラスチックシュリンクラップなどを切断するよう単独でまたは互いに組み合わせて採用可能である。この場合、カッタ828,830は、例えば方向768,834において第1および第2のガイド816,818に関して自動的にまたはその他の仕方で独立に位置決め可能であるのが良く、この場合、切れ目の配所場所および深さは、処理されるべきケースのレシピまたは形式によって設定されるのが良い。
【0054】
次に
図13を参照すると、ケース包装材除去モジュール770の部分等角図が示されている。ケース包装材除去モジュール770は、ケース750の周辺エッジ752,754が除去された状態でケース750を受け取り、そしてケース材料を除去し、それにより下に位置するイーチを露出させ、ケース材料は、ごみコンベヤ772によって除去される。ケース包装材除去モジュール770は、ケース750を方向768に選択的に駆動するコンベヤベース860を有する。コンベヤベース860内のコンベヤは、ローラまたはベルトコンベヤであるのが良く、コンベヤは、ケース750のベースをイーチに対して保持するための真空コンベヤであるのが良い。センサが設けられるのが良く、センサは、ケース750の前縁および後縁ならびに必要ならばケース750の側部を検出するためのカメラ、光センサまたは任意適当なセンサであるのが良い。第1および第2のガイド(図示せず)もまた、方向764に選択的に移動可能および位置決め可能な状態で設けられるのが良い。真空ヘッド762が多軸駆動装置868によって駆動された状態で示され、真空ヘッドは、方向/軸線834,864,866のうちの1つまたは2つ以上において位置決め可能である。真空ヘッド862は、プレートを備えたまたはプレートを備えていない多数のブラダを有するのが良く、この真空ヘッドは、ボール紙ケース蓋、ケースプラスチックラップ、製品もしくはイーチのグループまたはケースのベースを単独でまたは組み合わせ状態で掴んで再配置/位置決めするようになっている。一例を挙げると、真空ヘッド862は、コンベヤ860から上述のもののうちの任意のものをピッキングしまたは位置決めするのが良く、そしてごみコンベヤ770に配置するのが良い。変形例として、真空ヘッド862は、上述のもののうちの任意のもの、例えばコンベヤ860からのイーチをピッキングしまたは位置決めしても良く、そして例えばケースのベースを除去した後にコンベヤ860に戻しても良い。駆動装置868がコンベヤ860,772相互間に示されているが、駆動装置868は、例えばコンベヤ860,772の上から違ったやり方で位置決めされても良く、したがって、コンベヤ860,772相互間には障害物のない経路が存在する。コンベヤ772がコンベヤ860に隣接した状態で示されているが、コンベヤ772は、これとは違ったやり方で配置されても良くまたは1つもしくは2つ以上のコンベヤ772が例えばコンベヤ776などの下に設けられても良い。例示のケース材料除去シーケンスは次の通りであり、すなわち、1)ヘッド862がケース頂部を除去してこれをごみコンベヤ772上に配置し、2)ヘッド862がイーチをケース750のベースからピックアップし、3)コンベヤ776を方向834に上昇させ、4)ケースベースをコンベヤ776の下に突き出してコンベヤ772により捨て、5)コンベヤ776を下降させ、ヘッド862がイーチをコンベヤ860上に載せ、6)コンベヤ860がイーチをコンベア776まで前進させる。独立して移動可能なフェンス880,882もまた設けられるのが良く、独立して移動可能なフェンス880,882は、ケースまたはイーチを静止しまたは押し/動かしあるいはケースまたはイーチが独立して移動可能なフェンス880,882によって妨害されない状態で通ることができるようにするよう位置決めされるのが良い。一例として、フェンス882は、イーチを静止するのが良く、この場合、ケース750のベースは、ヘッド862がイーチをピックアップすることなく、上述したようにコンベヤ776の下に突き出される。別の例として、フェンス880は、真空コンベヤ880がケース750のベースを保持している状態でイーチをコンベヤ776上に押すのが良い。ブロワ890が例えばケース750のベースをコンベヤ772上に吹き飛ばすよう設けられるのが良い。代表的なシーケンスを説明したが、モジュール770のサブコンポーネントによる行為の任意適当な組み合わせを提供することができる。
【0055】
次に
図14を参照すると、堆積モジュール744の部分等角図が示されている。堆積モジュール744は、第1の二次元イーチコンベヤ780を有し、この第1の二次元イーチコンベヤは、第1のステージングコンベヤ776から受け取ってこれと協働してイーチを第1の方向782に選択的に分離する。この場合、コンベヤ776,780は、イーチのグループ900,902をこれらがコンベヤ776,780相互間で分割されるまで前進させる。次に、コンベヤ780は、イーチ902をイーチ904相互間の所定の離隔距離が達成されるまで前進させる。図示していないが、次に、イーチ900をコンベヤ780まで前進させるのが良く、それにより切断を後述するようにさらに分離可能に離隔距離を維持する。堆積モジュール744は、第2の二次元イーチコンベヤ790をさらに有し、この第2の二次元イーチコンベヤは、第1の二次元イーチコンベヤ780から受け取ってこれと協働してイーチを第2の方向784に選択的に分離する。この場合、コンベヤ780,790は、イーチのグループ910,912をこれらがコンベヤ780,790相互間で分割されるまで前進させる。次に、コンベヤ790は、イーチ912をイーチ914相互間の所定の離隔距離が達成されるまで前進させる。堆積モジュール744は、第2のステージングコンベヤ792をさらに有し、この第2のステージングコンベヤは、第2の二次元イーチコンベヤ790から受け取ってこれと協働してイーチを一グループとして第1の方向782に選択的に分離しそれによりイーチのケース全体を
図14に非限定的な例として示されているようにイーチのサブグループに選択的に分離するのが良い。
【0056】
理解されるべきこととして、上述の説明は、例示に過ぎない。当業者であれば種々の変形例および改造例を想到できる。例えば、種々の独立請求項に記載された特徴を任意適当な組み合わせの状態で互いに組み合わせることができる。加うるに、上述の互いに異なる実施形態の特徴を選択に組み合わせて新たな実施形態にすることができる。したがって、本明細書は、かかる変形例、改造例および変更例を全て含むものである。