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特許7286775多径及び多方向性ケーブル保持アセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-26
(45)【発行日】2023-06-05
(54)【発明の名称】多径及び多方向性ケーブル保持アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/56 20060101AFI20230529BHJP
【FI】
H01R13/56
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021544322
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-24
(86)【国際出願番号】 US2020025529
(87)【国際公開番号】W WO2020205657
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】62/826,043
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】ルートヴィヒ ラング
(72)【発明者】
【氏名】ガブリエル クリムシャンドル
(72)【発明者】
【氏名】マティス フォンウィッテ
(72)【発明者】
【氏名】イェルク ヘニング マイローズ
(72)【発明者】
【氏名】マリオ アーナー
(72)【発明者】
【氏名】ピーター ジョージ ロッシュ
(72)【発明者】
【氏名】マルコ シュタインブリュック
【審査官】鎌田 哲生
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-063691(JP,A)
【文献】特開昭62-076178(JP,A)
【文献】特開2003-068404(JP,A)
【文献】特表2016-507881(JP,A)
【文献】国際公開第2014/208483(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/40-13/533
H01R 13/56-13/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルコネクタアセンブリであって、
下部フードパーツと、
該下部フードパーツに接続され、通路を内部に形成する上部フードパーツであって、前記通路は前端セクション及び後端セクションを有する、上部フードパーツと、
複数の導電性端子が内部に保持され、第1のケーブルの伝導体に接続されるように構成されたコネクタであって、前記通路の前端セクションに装着されている、コネクタと、
前記通路の後端セクションに装着されたケーブル保持アセンブリであって、該ケーブル保持アセンブリは、ケーブル保持体と、該ケーブル保持体に取り付けられたケーブル保持具と、を含み、前記ケーブル保持体は、該ケーブル保持体の長手方向軸に対して角度付けされた中心線を有する第1の出口と、前記ケーブル保持体の長手方向軸に平行である中心線を有する第2の出口と、を形成する案内路を内部に有する、ケーブル保持アセンブリと、を備え、第2のケーブルが、該第2のケーブルを前記案内路内に保持するために前記第2のケーブルと係合するように構成された前記ケーブル保持具によって前記案内路内に設置されるように構成され、前記ケーブル保持アセンブリは、前記第1の出口が前記通路の後端に近接する状態であっても、前記第2の出口が前記通路の後端に近接する状態であっても、前記通路内に装着可能であり、前記下部フードパーツ及び上部フードパーツは雌雄同体であり、前記第1の出口の中心線が、前記ケーブル保持体の長手方向軸に対して45度の角度で角度付けされている、ケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項2】
前記通路の開放領域が、前記ケーブル保持アセンブリとコネクタとの間に提供されている、請求項1に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の出口の中心線が、前記ケーブル保持体の長手方向軸に対して45度の角度で角度付けされている、請求項1に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項4】
前記ケーブル保持体の案内路は、底壁と、該底壁から延在する一対の側壁と、によって形成され、それぞれの側壁は、該それぞれの側壁から前記案内路内へと延在する複数のリブを有し、
前記ケーブル保持具は、両側から延在するタグを有するプラットフォームを含み、前記タグは、前記ケーブル保持具がケーブル保持体の案内路の底壁に対して垂直に移動するよう構成されるように前記リブと係合可能となっている、請求項1に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項5】
前記リブは、別個の部品として形成され、前記ケーブル保持体に取り付けられる、請求項4に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項6】
前記プラットフォーム及び底壁のうちの少なくとも1つは、そこから延在する、前記第2のケーブルと係合可能な複数のスパイクを有する、請求項4に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項7】
前記ケーブル保持具のタグは、前記プラットフォームに取り付けられたバネ上に形成され、該バネは、前記プラットフォームと係合された主本体部分と、該主本体部分から延在する上部アーム部分と、を有し、該上部アーム部分は、前記主本体部分に対して屈曲されるように構成されており、前記タグは、前記ケーブル保持具がケーブル保持体の案内路の底壁に対して垂直に移動するよう構成されるように前記リブと係合可能となっている、請求項4に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項8】
前記ケーブル保持体の案内路は、底壁と、該底壁から延在する一対の側壁と、によって形成され、それぞれの側壁は、該それぞれの側壁から前記案内路内へと延在する複数のリブを有し、
前記ケーブル保持具は、プラットフォームと、該プラットフォームを前記ケーブル保持体に取り付ける一対の締結具と、を含み、該締結具の回転が、前記ケーブル保持体に対する前記ケーブル保持具の移動を引き起こす、請求項1に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項9】
前記ケーブル保持体の案内路は、底壁と、該底壁から延在する一対の側壁と、によって形成され、それぞれの側壁は、前記通路の第1の端部に近接する第1のポケットと、前記通路の第2の端部に近接する第2のポケットと、を有し、
前記ケーブル保持具は、プラットフォームと、該プラットフォームの一方の側から延在するケーブル受容フランジと、を含み、通路が前記プラットフォーム及びケーブル受容フランジを通って延在し、前記プラットフォームは、前記第1のポケット及び第2のポケットのうちの1つの内部に受容されるように構成されており、圧着スリーブが前記ケーブル受容フランジに装着されている、請求項1に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項10】
前記上部フードパーツに取り付けられた上部カバーと、前記下部フードパーツに取り付けられた下部カバーと、を更に備え、前記上部カバー及び下部カバーは、様々な色で着色され得る、請求項1に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項11】
前記下部フードパーツ及び上部フードパーツに装着されたスナップ部材を更に備え、該スナップ部材は、中央本体と、該中央本体から延在し、前記下部フードパーツ上の返し部と解放可能に係合する下部フック形状アームと、前記中央本体から延在し、前記上部フードパーツ上の返し部と解放可能に係合する上部フック形状アームと、前記中央本体を通って、かつ前記コネクタを通って延在する締結具と、を有する、請求項1に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項12】
ケーブルコネクタアセンブリであって、
下部フードパーツと、
該下部フードパーツに接続され、通路を内部に形成する上部フードパーツであって、前記通路は前端セクション及び後端セクションを有する、上部フードパーツと、
複数の導電性端子が内部に保持されている、第1のケーブルの伝導体に接続されるように構成されたコネクタであって、前記通路の前端セクションに装着されている、コネクタと、
複数のケーブル保持アセンブリであって、それぞれのケーブル保持アセンブリは、前記通路の後端セクションに装着されるように構成されており、それぞれのケーブル保持アセンブリは、ケーブル保持体であって、第2のケーブルが設置されるように構成された案内路を内部に有し、前記ケーブル保持体の長手方向軸と長手方向に整列する中心線を有する第1の出口と、前記ケーブル保持体の長手方向軸に対して角度付けされた中心線を有する第2の出口と、を形成する、ケーブル保持体を含み、それぞれのケーブル保持アセンブリは、前記第2のケーブルを係合するように構成され、前記ケーブル保持体に取り付けられたケーブル保持具を含み、それぞれのケーブル保持アセンブリは、前記ケーブル保持体に取り付けられた異なるケーブル保持具を含む、複数のケーブル保持アセンブリと、を備え、それぞれのケーブル保持アセンブリは、前記第1の出口が前記通路の後端に近接する状態であっても、前記第2の出口が前記通路の後端に近接する状態であっても、前記通路内に装着可能であり、前記下部フードパーツ及び上部フードパーツは雌雄同体であり、前記第2の出口の中心線が、前記ケーブル保持体の長手方向軸に対して45度の角度で角度付けされている、ケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項13】
前記上部フードパーツに取り付けられた上部カバーと、前記下部フードパーツに取り付けられた下部カバーと、を更に備え、前記上部カバー及び下部カバーは、様々な色で着色され得る、請求項12に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【請求項14】
前記下部フードパーツ及び上部フードパーツに装着されたスナップ部材を更に備え、該スナップ部材は、中央本体と、該中央本体から延在し、前記下部フードパーツ上の返し部と解放可能に係合する下部フック形状アームと、前記中央本体から延在し、前記上部フードパーツ上の返し部と解放可能に係合する上部フック形状アームと、前記中央本体を通って、かつ前記コネクタを通って延在する締結具と、を有する、請求項12に記載のケーブルコネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年3月29日に出願され、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる米国特許仮出願第62/826,043号の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、ケーブルコネクタの分野に関する。
【背景技術】
【0003】
本開示は、概して、ストレインリリーフを有するケーブルコネクタに関する。ストレインリリーフは、具体的には、ケーブルから離れる方向への曲げ力及び張力による応力を吸収し、コネクタインターフェースに伝達するために、ケーブルコネクタに組み込まれる。これらの領域における応力の増加は、コネクタ及びケーブルを損傷し、ケーブルの実際の伝導体の破損及びコネクタからの分離をもたらし得る。
【0004】
一般に、追加のプラスチック又はゴム部材が、ケーブルコネクタインターフェースへのケーブルに追加され、典型的には覆いと称される。これらの覆いは、インターフェースでのケーブルの過剰な曲げを防止し、また、ケーブルに加えられた偶発的な引張力をコネクタフードパーツに伝達する。これにより、ケーブルの伝導体から、コネクタフードパーツ内の実際の接続端子又は接点に伝達される力が本質的に除去される。覆いは、典型的には、ケーブルコネクタを製造する際に別個の動作として形成され、それぞれのケーブルコネクタに固有である。
【0005】
これらの覆いは、一般に、それぞれのコネクタと共に使用されるケーブルに特有である。これらの場合、特有のワイヤごとに異なる別個の覆いが必要とされる。この問題に対して、ストレインリリーフが複数のケーブルサイズを収容し、様々な方向の差し込み口を提供し、EMIシールドを提供し得る、コスト効率のよい標準化された解決策が、特定の個人に評価され得る。
【発明の概要】
【0006】
本開示の一実施形態によれば、ケーブルコネクタアセンブリは、下部フードパーツ及び上部フードパーツを含み、下部フードパーツ及び上部フードパーツは互いに嵌合されて、その内部に通路が形成され、通路を通してコネクタ及びケーブル保持アセンブリが装着される。ケーブル保持アセンブリは、ケーブル保持体とケーブル保持体に取り付けられたケーブル保持具とを含む。ケーブル保持体は、2つの出口を提供し、ケーブル保持体は、出口経路を変更するために、多数の異なる配向でフードパーツ内に位置付けられ得る。複数のケーブル保持体及びケーブル保持具は、フードパーツ内に交換可能に装着され得る。
【0007】
本開示の一実施形態によれば、ケーブルコネクタアセンブリは、下部フードパーツと、下部フードパーツに接続され、内部に通路を形成する上部フードパーツであって、通路は、前端セクション及び後端セクションを有する、上部フードパーツと、複数の導電性端子が内部に保持されている、第1のケーブルの伝導体に接続されるように構成されたコネクタであって、通路の前端セクションに装着されている、コネクタと、通路の後端セクションに装着されたケーブル保持アセンブリであって、ケーブル保持アセンブリは、ケーブル保持体とケーブル保持体に取り付けられたケーブル保持具とを含み、ケーブル保持体は、ケーブル保持体の長手方向軸に対して角度付けされた中心線を有する第1の出口と、ケーブル保持体の長手方向軸に平行である中心線を有する第2の出口と、を形成する案内路を内部に有し、第2のケーブルは、ケーブルを案内路内に保持するために第2のケーブルと係合するように構成されたケーブル保持具によって、案内路内に設置されるように構成されており、ケーブル保持アセンブリは、第1の出口が通路の後端部に近接するように通路内に装着可能であるか、又はケーブル保持アセンブリは、第2の出口が通路の後端部に近接するように通路内に装着可能である、ケーブル保持アセンブリと、を含む。
【0008】
本開示の一実施形態によれば、ケーブルコネクタアセンブリは、下部フードパーツと、下部フードパーツに接続され、通路を内部に形成する上部フードパーツであって、通路は前端セクション及び後端セクションを有する、上部フードパーツと、複数の導電端子が内部に保持されている、第1のケーブルの伝導体に接続されるように構成されたコネクタであって、通路の前端セクションに装着されている、コネクタと、複数のケーブル保持アセンブリであって、それぞれのケーブル保持アセンブリは、通路の後端セクションに装着されるように構成され、それぞれのケーブル保持アセンブリは、ケーブル保持体であって、第2のケーブルが設置されるように構成されている案内路を内部に有し、ケーブル保持体の長手方向軸と長手方向に整列する中心線を有する第1の出口と、ケーブル保持体の長手方向軸に対して角度付けされた中心線を有する第2の出口と、を形成する、ケーブル保持体を含み、それぞれのケーブル保持アセンブリは、第2のケーブルと係合するように構成され、ケーブル保持体に取り付けられたケーブル保持具を含み、それぞれのケーブル保持アセンブリは、ケーブル保持体に取り付けられた異なるケーブル保持具を含む、複数のケーブル保持アセンブリと、を含む。
【0009】
本開示の一実施形態によれば、ケーブルを内部にクランプするように構成されたケーブル保持アセンブリは、下部フードパーツと、下部フードパーツに接続され、通路を内部に形成する上部フードパーツであって、通路は前端セクション及び後端セクションを有する、上部フードパーツと、底壁と底壁から延在する一対の側壁とを含み、それによって案内路を形成するケーブル保持体であって、案内路は、ケーブル保持体の長手方向軸と長手方向に整列する第1の出口と、ケーブル保持体の長手方向軸に対して角度付けされた第2の出口と、を画定し、ケーブルは、案内路内に設置されるように構成され、それぞれの側壁は、それぞれの側壁から案内路内へと延在する複数のリブを有する、ケーブル保持体と、ケーブル保持体に取り付けられたケーブル保持具であって、ケーブル保持具は、両側から延在するタグを有するプラットフォームを含み、タグは、ケーブル保持具がケーブル保持体に対して垂直に移動するように構成されているようなリブと係合可能である、ケーブル保持具と、を含む。
【0010】
本開示の上記目的、特性、及び利点をより良く理解するために、図面を参照しながら、実施形態の詳細な説明を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明は例として図示されるが、添付図面に限定されるものではなく、図中、同様の参照番号は同様の要素を示す。
【0012】
図1】ケーブル保持アセンブリの第1の実施形態が内部に装着されている、ケーブルコネクタアセンブリの斜視図である。
図2図1に示すケーブルコネクタアセンブリ及びケーブル保持アセンブリの分解斜視図である。
図3】内部に装着された図1のケーブル保持アセンブリの第1の実施形態と、内部に装着されたコネクタと、を示すために、上部カバー及び上部フードパーツが取り外されたケーブルコネクタアセンブリの斜視図である。
図4】内部に装着された図1のケーブル保持アセンブリの第1の実施形態と、内部に装着されたコネクタと、を示すために、上部カバー及び上部フードパーツが取り外されたケーブルコネクタアセンブリの平面図である。
図5】ケーブルコネクタアセンブリの下部フードパーツの斜視図である。
図6】ケーブルコネクタアセンブリの下部フードパーツの平面図である。
図7】ケーブルコネクタアセンブリの断面図である。
図8】コネクタの分解斜視図である。
図9図1のケーブル保持アセンブリの上から観た斜視図である。
図10図1のケーブル保持アセンブリの下から観た斜視図である。
図11図1のケーブル保持アセンブリの上から観た分解斜視図である。
図12図1のケーブル保持アセンブリのケーブル保持体の平面図である。
図13】異なる配向にある図1のケーブル保持アセンブリの上から観た斜視図である。
図14】ケーブル保持アセンブリの第2の実施形態の上から観た斜視図である。
図15図14のケーブル保持アセンブリの上から観た分解斜視図である。
図16図14のケーブル保持アセンブリのケーブル保持体の平面図である。
図17図14のケーブル保持アセンブリの一部を形成するクランプボタンアセンブリの上から観た分解斜視図である。
図18】クランプボタンアセンブリの側面図である。
図19】ケーブル保持アセンブリの第3の実施形態の上から観た斜視図である。
図20図19のケーブル保持アセンブリの上から観た分解斜視図である。
図21図19のケーブル保持アセンブリのケーブル保持体の平面図である。
図22】ケーブル保持アセンブリの第4の実施形態の上から観た斜視図である。
図23図22のケーブル保持アセンブリの上から観た分解斜視図である。
図24図22のケーブル保持アセンブリのケーブル保持体の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の詳細な説明は、例示的な実施形態を説明し、明示的に開示された組み合わせに限定されることを意図するものではない。したがって、特に明記されない限り、本明細書で開示される特徴は、簡潔にする目的で別様に示されなかった追加の変形形態を形成するために組み合わされてもよい。
【0014】
本開示の好ましい実施形態が示され説明されてきたが、本開示の趣旨から逸脱することなく変更及び修正がなされ得ることが当業者には明らかであり、その範囲は添付の特許請求の範囲によって定義される。同様の部材は、同様の参照文字によって指定される。
【0015】
前、後、水平、垂直などの方向性の用語は、説明を容易にするために使用されるものであり、使用中に必要な配向を示すものではない。
【0016】
添付の図面は、ケーブルコネクタの一実施形態を例示し、開示される実施形態は単なる例示に過ぎず、様々な形態で具現化され得ることを理解されたい。したがって、本明細書に開示される具体的な詳細は、限定として解釈されるべきではなく、単に特許請求の範囲の基礎として、及び本開示を様々に採用するために当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0017】
ケーブルコネクタアセンブリ20が提供され、コネクタ22及びケーブル保持アセンブリ24、224、324、424を内部に受容するように構成されている。コネクタ22を通過する個々の端子(図示せず)は、ケーブル保持アセンブリ24、224、324、424によってクランプされるケーブル束(図示せず)に電気的に接続される。
【0018】
図2に最も良く示されるように、ケーブルコネクタアセンブリ20は、下部フードパーツ26と、下部フードパーツ26に取り付けられた下部カバー28と、上部フードパーツ30と、上部フードパーツ30に取り付けられた上部カバー32と、を含む。下部フードパーツ26及び上部フードパーツ30は連結されて、それらの間に通路34を形成し、通路34内にコネクタ22及びケーブル保持アセンブリ24、224、324、424が設置される。コネクタ22は、通路34内でケーブルコネクタアセンブリ20の前端部又は嵌合端部20aに設置され、ケーブル保持アセンブリ24、224、324、424は、通路34内でケーブルコネクタアセンブリ20の後端部又はケーブル出口端部20bに設置される。コネクタ22及びケーブル保持アセンブリ24、224、324、424が通路34内に設置されると、ワイヤ又はケーブル管理領域を提供する開放領域36(図3及び図4を参照されたい)がそれらの間に画定される。この開放領域36は、コネクタ22内に位置付けられたそれぞれの端子からケーブル保持アセンブリ24、224、324、424内のケーブル束に、個々のワイヤを経路指定するために利用される。
【0019】
下部フードパーツ26及び上部フードパーツ30は雌雄同体であり、記載しやすいように、構成要素は上部フードパーツ30内で反転するという理解の下に、下部フードパーツ26のみを記載する。下部フードパーツ26は、底壁38と、底壁38の側縁部から上方に延在する一対の側壁40、42と、を有し、それによって、開放された前後端部と開放された上端部とを有する凹部44が画定される。下部フードパーツ26内の凹部44及び上部フードパーツ30内の凹部44は、本明細書に記載されるように、下部フードパーツ26及び上部フードパーツ30が互いに嵌合されたときに通路34を形成する。
【0020】
図5及び図6に最もよく示されるように、底壁38は、前端部38a及び後端部38b、下面38c、並びに上面38dを有する。上面38dは、凹部44の一部を形成する。底壁38の長手方向軸41は、前端部38aから後端部38bまで画定される。底壁38の後部46は、側壁40、42の後端部40b、42bの後方に延在する。
【0021】
底壁38及び側壁40、42は、凹部44の前端セクション48と、前端セクション48の後端部から延在する中間セクション50と、中間セクション50の後端部から延在する後セクション52と、を画定する。後セクション52は、中間セクション50よりも広い前部52aを有し、肩部54がそれらの間に形成される。後セクション52は、前部52aの幅よりも小さい幅を有する後部52bを更に有し、肩部56がそれらの間に形成される。
【0022】
凹部44の前端セクション48は、底壁部38の前端部38aに近接してそこから延在するポケット48aを有する。底壁38の上面38dは、複数の離間した開口部58a、58b、58c、58dを内部に有する。開口部58a、58bは、後セクション52の前端部に近接しているが、後セクション52の前端部から離間しており、開口部58c、58dは後部46内にある。
【0023】
それぞれの側壁40、42は、前端部40a、42a及び後端部40b、42bと、前端部40a、42aから後端部40b、42bまで延在する内壁面、外壁面、及び上壁面40c、42c、40d、42d、40e、42eと、を有する。内壁面40c、42cは互いに向き合い、凹部44の前端セクション48、中間セクション50、及び後部52bの一部を形成する。
【0024】
それぞれの側壁40、42の上壁面40e、42eは、前端部40a、42aから後端部40b、42bまで延在する、締結具受容凹部60を有する。締結具62は、本明細書に記載されるように、それぞれの締結具受容凹部60内に部分的に設置される。一実施形態では、それぞれの締結具受容凹部60は、そこから下方に延在し、底壁38の長手方向軸41に垂直な方向に延在する、一対の離間した通路64を有する。それぞれの通路64は、前壁と、後壁と、凹部44に近接し、前壁及び後壁の内側縁部間に延在する内壁64aと、内壁64aから離間し、前壁及び後壁の外縁部間に延在する外壁64bと、を有する。一実施形態では、前壁、後壁、及び内壁64aは平面状である。外壁64bは、それぞれに平行であり、互いにオフセットされ得る上壁面及び下壁面と、並びに返し部68を形成する上壁面と下壁面との間の複数の壁面と、を有する。
【0025】
一実施形態では、スナップ部材70(図7を参照されたい)は、それぞれの通路64に装着され、スナップ部材70は、下部フードパーツ26及び上部フードパーツ30を連結するために使用される。それぞれのスナップ部材70は、主本体72と、主本体72から下方に延在する下部アーム74と、主本体72から上方に延在する上部アーム76と、を含む。主本体72は、一般に、ブロックの側面に対して開放され得る、締結具受容開口部78が内部に形成されたブロックとして形成される。締結具受容開口部78は、締結具62のシャンクよりも大きい形状を有し、シャンクの形状を反映し得る。それぞれのアーム74、76はフック形状であり、返し部68の形状を反映しており、それぞれのアーム74、76の端部74a、76bは、返し部68の周りをフックして、スナップ部材70をそれぞれのフードパーツ26、30に固定する。アーム74、76は、主本体72に対して屈曲し得る。
【0026】
ケーブルコネクタアセンブリ20を部分的に組み立てるために、締結具62及びスナップ部材70は、下部フードパーツ26の側壁40、42内の締結具受容凹部60内に設置される。これに影響を及ぼすために、1つの締結具62が、下部フードパーツ26の側壁40内に設置される、それぞれのスナップ部材70の締結具受容開口部78に挿入される。それぞれのスナップ部材70の下部アーム74はその後、下部フードパーツ26の側壁40内の通路64に挿入される。それぞれのスナップ部材70の下部アーム74は、下部アーム74が返し部68に沿って摺動するにつれ、内壁64aに向かって屈曲する。フック形状の下部アーム74が返し部68の下を通過すると、下部アーム74はその元の形状に戻り、下部アーム74の端部74aは返し部68の下側に係合する。これにより、側壁40の締結具受容凹部60内に締結具62が設置される。このプロセスは、側壁42の締結具受容凹部60内に装着される他の締結具62に対して繰り返される。
【0027】
コネクタ22は、それぞれのフードパーツ26、30の前端セクション48及び中間セクション50の一部内に設置される。図8に示すように、一実施形態では、コネクタ22は、ホルダ82に接続された保持部80を有する従来のデータコネクタであり、保持部80及びホルダ82は、シールドアセンブリのパーツ84、86内に受容される。保持部80は、複数の導電性端子90が装着された本体88を含み、ホルダ82は、内部を通って延在する複数の通路94を有する本体92を含み、端子90及び通路94は整列される。シールドアセンブリのパーツ84は、そこから突出する中央フランジ98を有するプレート96を含む。中央通路100は、プレート96及びフランジ98を通って延在する。保持部80及びホルダ82は、通路100内に設置され、そこから後方に延在する。プレート96を通る一対の装着開口部102が提供される。シールドアセンブリのパーツ86は、そこから突出する中央フランジ106を有するプレート104を含む。中央通路108は、プレート104及びフランジ106を通って延在する。プレート104はホルダ82に当接して、保持部80及びホルダ82を通路100内に固定する。プレート104を通る一対の装着開口部110が提供され、装着開口部102と整列する。データコネクタが示されているが、電源コネクタ及び混合レイアウトコネクタなどの他の種類のコネクタが企図される。
【0028】
ケーブルコネクタアセンブリ20を部分的に組み立てるために、コネクタ22は、下部フードパーツ26の凹部44の前端セクション48内に設置される。コネクタ22のプレート96、104は、凹部44の前端セクション48のポケット48a内に設置される。締結具62は、締結具62がポケット48aへのプレート96、104の挿入を妨げないように、後方に移動させられる。
【0029】
ケーブル保持アセンブリ24、224、324、424は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及びそれぞれのフードパーツ26、30の底壁38の後部46上に設置される。本明細書に記載されるように、異なる形状の多数のケーブル保持アセンブリ24、224、324、424が後セクション52内に設置され得る。加えて、それぞれのケーブル保持アセンブリ24、224、324、424は、ケーブルの出口経路を変更するために、後セクション52内に様々な方法で配向され得る。
【0030】
それぞれのケーブル保持アセンブリ24、224、324、424(図9図24を参照されたい)は、アルミダイカストなどの導電材料から形成されたケーブル保持体112を含む。ケーブル保持体112は、底壁114と、底壁114から上方に延在する一対の側壁116、118と、を有し、それにより、案内路120、220、320、420が画定される。底壁114及び側壁116、118は、ケーブル保持体112の第1の端部112aにおいて、ケーブル保持体112の第1の端部112aと反対側の第2の端部112bとの間に延在する、ケーブル保持体112の長手方向軸126に対して角度付けされた中心線を有する、案内路120、220、320、420の第1の出口122を画定する。底壁114及び側壁116、118は、ケーブル保持体112の第2の端部112bにおいて、ケーブル保持体112の長手方向軸126に平行な中心線を有する第2の出口124を画定する。
【0031】
底壁114は、第1及び第2の端面114a、114b、上面及び下面114c、114d、並びに側面114e、114fを有する。上面114cは、案内路120、220、320、420の一部を形成する。第1の突出部128aは、ケーブル保持体112の第1の端部112aに近接する底壁114の下面114dから、側壁116の下に延在する。第2の突出部128bは、ケーブル保持体112の第2の端部112bに近接する底壁114の下面114dから、側壁118の下に延在する。
【0032】
それぞれの側壁116、118は、第1及び第2の端面116a、118a、116b、118bと、それらの間に延在する内壁面、外壁面、及び上壁面116c、118c、116d、118d、116e、118eと、を有する。内壁面116c、118cは、案内路120、220、320、420の一部を形成する。それぞれの側壁116、118の外壁面116d、118dは、その長さに沿って形成されたポケット130を除いて、平面状である。ポケット130は、側壁116の外壁面116dのほぼ中点に提供され、ポケット130は、側壁118の外壁面118dの第1の端部114aに近接して提供される。ポケット130は、互いに整列する。第1の突出部132aは、側壁116の上面116eから、第1の端部116aに近接して延在し、突出部128aと垂直方向に整列する。第2の突出部132bは、側壁118の上面118eから、第2の端部118aに近接して延在し、突出部128bと垂直方向に整列する。
【0033】
それぞれのケーブル保持アセンブリ24、224、324、424は、ケーブル保持体112に取り付けられたケーブル保持具133を更に含む。
【0034】
ケーブル保持アセンブリ24の案内路120の第1の実施形態を図9図13に示す。
【0035】
側壁116の内壁面116cは、ケーブル保持体112の第1の端部112aから延在し、長手方向軸126に対して角度付けされた平面状の第1の壁セクション134と、ケーブル保持体112の第2の端部112bから延在し、長手方向軸126に平行である平面状の第2の壁セクション136と、それらの間に延在する湾曲した壁セクション138と、を有する。一実施形態では、第1の壁セクション134は、長手方向軸126に対して45度に角度付けされている。第1のポケット140は、第1の端部112aに近接する第1の壁セクション134の高さに沿って提供され、案内路120から外向きに延在する。第2のポケット142は、第2の端部112bに近接する第2の壁面136の高さに沿って提供され、案内路120から外向きに延在する。側壁118の内壁面118cは、ケーブル保持体112の第1の端部112aから延在し、長手方向軸126に対して角度付けされ、第1の壁セクション134に平行である、平面状の第1の壁セクション144と、ケーブル保持体112の第2の端部112bから延在し、長手方向軸126に平行であり、第1の壁セクション136に平行である、平面状の第2の壁セクション146と、それらの間に延在する湾曲した壁セクション148と、を有する。一実施形態では、第1の壁セクション144は、長手方向軸126に対して45度に角度付けされている。第1のポケット150は、第1の端部112aに近接する第1の壁セクション144の高さに沿って提供され、案内路120から外向きに延在する。第2のポケット152は、第2の端部112bに近接する第2の壁面146の高さに沿って提供され、案内路120から外向きに延在する。第1のポケット140、150は互いに整列し、第2のポケット142、152は互いに整列する。
【0036】
第1の配向では、ケーブル保持体112は、第1の出口122が底壁38の後端部38bにあり、ケーブル保持具133がポケット140、150内に設置されるように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部128aは開口部58c内に設置され、突出部128bは開口部58b内に設置される。側壁40の肩部56は、側壁116のポケット130内に設置され、側壁42の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部38bと整列する。この第1の配向では、第1の出口122の中心線は、角度付きの長手方向軸41、126に対して角度付けされる。
【0037】
第2の配向では、ケーブル保持体112は、第1の出口122が、やはり、底壁38の後端部38bにあり、ケーブル保持具133がポケット140、150内に設置されるように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部132aは開口部58d内に設置され、突出部132bは開口部58a内に設置される。側壁42の肩部56は、側壁116のポケット130内に設置され、側壁40の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部38bと整列する。この第2の配向では、第1の出口122の中心線は、やはり、角度付きの長手方向軸41、126に対して角度付けされる。
【0038】
第3の配向では、ケーブル保持体112は、第2の出口124が底壁38の後端部38bにあり、ケーブル保持具133が、ポケット142、152内に設置されるように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部1128aは開口部58b内に設置され、突出部128bは開口部58a内に設置され、側壁42の肩部56は側壁116のポケット130内に設置され、側壁40の肩部56は側壁118のポケット130内に設置される。又は、これに影響を及ぼすために、突出部132aは開口部58a内に設置され、突出部132bは開口部58d内に設置され、側壁40の肩部56は側壁116のポケット130内に設置され、側壁42の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部38bと整列する。この第3の配向では、第2の出口124の中心線は、角度付きの長手方向軸41、126に対して平行である。
【0039】
ケーブル保持体112のこの変形形態と共に使用されるケーブル保持具133は、圧着体154と圧着スリーブ156とを含む。
【0040】
圧着体154は、その一方の側から延在するケーブル受容フランジ160を有するプラットフォーム158を含む。通路162は、プラットフォーム158及びケーブル受容フランジ160を通って延在する。一対の垂直装着リブ158a、158bは、プラットフォーム158の側面から外向きに延在し、ポケット140、150又はポケット142、152内に受容される。
【0041】
圧着スリーブ156は、金属で形成された多面部材である。一実施形態では、圧着スリーブ156は六角形である。圧着スリーブ156は、圧着体154のケーブル受容フランジ160の上に設置される。
【0042】
装着リブ158a、158bは、第1及び第2の配向でポケット140、150内に設置され、第3の配向でポケット142、152内に設置される。ケーブル保持具133及びコネクタ22は、開放領域36によって互いに分離される。その後、ケーブルは、圧着体154の通路162を通過し、案内路120の残りの部分を通過し、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分まで入る。あるいは、圧着体154をケーブル保持体112に設置する前に、ケーブルを圧着体154に通すことができる。第1及び第2の配向では、ケーブル束の終端部は、ケーブル保持体112の第2の端部112bから外向きに、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分まで延在する。第3の配向では、ケーブル束の終端部は、ケーブル保持体112の第1の端部112aから外向きに、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分まで延在する。下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分にあるケーブル束の終端部は、次いで、コネクタ22を通って延在する端子に電気的に接続される。
【0043】
次に、圧着スリーブ156は、圧着スリーブ156をケーブル受容フランジ160上に圧着するのに好適な圧着機構で圧着され、それによってケーブル受容フランジ160がケーブル束上に圧着される。
【0044】
その後、上部フードパーツ30は、上部アーム76のフック形状の端部76aが上部フードパーツ30内の返し部68と係合するまで、スナップ部材70の上部アーム76を上部フードパーツ30の側壁40、42の通路64内に設置することによって、下部フードパーツ26に取り付けられる。これにより、締結具62が上部フードパーツ30の締結具受容凹部60内に設置される。フードパーツ26、30が嵌合されると、ポケット48aは互いに整列し、内部にコネクタ22のプレート96、104を捕捉し、凹部44の前端セクション48は互いに整列し、凹部44の中間セクション50は互いに整列し、凹部44の後セクション52は互いに整列して通路34を形成する。側壁116、118内の締結具受容凹部60は、互いに整列する。締結具62は、コネクタ22のプレート96、104内の整列した開口部102、110を通って延在するように前方に移動させられて、ケーブルコネクタアセンブリ20が別の構成要素(図示せず)に装着されることを可能にする。
【0045】
第1及び第2の配向では、ケーブル束は、ケーブルコネクタアセンブリ20の長手方向軸126に対して所定の角度で後端部112aを通ってケーブルコネクタアセンブリ20から出る。フードパーツ26、30は雌雄同体であるため、ケーブルコネクタアセンブリ20は、ケーブル束がケーブルコネクタアセンブリ20の所望の側に出るように、第1の配向にあるときに180度反転され得る。フードパーツ26、30は雌雄同体であるため、ケーブルコネクタアセンブリ20は、ケーブル束がケーブルコネクタアセンブリ20の所望の側に出るように、第2の配向にあるときに180度反転され得る。
【0046】
ケーブル保持アセンブリ24の案内路220の第2の実施形態を図14図18に示す。
【0047】
側壁116の内壁面116cは、ケーブル保持体112の第1の端部112aから延在し、長手方向軸126に対して角度付けされた、平面状の第1の壁セクション234と、ケーブル保持体112の第1の壁セクション234から第2の端部112bまで延在し、長手方向軸126に平行である、平面状の第2の壁セクション236と、を有する。一実施形態では、第1の壁セクション234は、長手方向軸126に対して45度に角度付けされている。第1のポケット240は、第1の壁セクション234の高さに沿って、そのほぼ中点に提供され、案内路220から外向きに延在する。第2のポケット242は、第2の壁セクション236の高さに沿って、そのほぼ中点に提供され、案内路220から外向きに延在する。側壁118の内壁面118cは、ケーブル保持体112の第1の端部112aから延在し、長手方向軸126に対して角度付けされ、第1の壁セクション234に平行である、平面状の第1の壁セクション244と、ケーブル保持体112の第1の壁セクション244から第2の端部112bまで延在し、長手方向軸126に平行であり、第1の壁セクション236に平行である、平面状の第2の壁セクション246と、を有する。一実施形態では、第1の壁セクション244は、長手方向軸126に対して45度に角度付けされている。第1のポケット250は、第2の壁セクション246に近接する第1の壁セクション244の高さに沿って提供され、案内路220から外向きに延在する。第2のポケット252は、第1の壁セクション244に近接する第2の壁面246の高さに沿って提供され、案内路220から外向きに延在する。第1のポケット240、250は互いに整列し、第2のポケット242、252は互いに整列する。
【0048】
第1の壁セクション234は、そこから延在する複数のリブ264aを有する。リブ264aは、ポケット240の後方にある。リブ264aは、一連の段を形成する。リブ264aは、第1の壁セクション234と一体に形成されてもよい。第1の壁セクション244は、そこから延在する複数のリブ264bを有する。リブ264bは、ポケット250の後方にある。リブ264bは、一連の段を形成する。リブ264bは、第1の壁セクション244と一体に形成されてもよい。リブ246a、264bは、互いに整列する。
【0049】
第2の壁セクション236は、そこから延在する複数のリブ266aを有する。リブ266aは、ポケット242の前方にある。リブ266aは、一連の段を形成する。リブ266aは、第2の壁セクション236と一体に形成されてもよい。第2の壁セクション246は、そこから延在する複数のリブ266bを有する。リブ266bは、ポケット252の前方にある。リブ266bは、一連の段を形成する。リブ266bは、第2の壁セクション246と一体に形成されてもよい。リブ246a、266bは、互いに整列する。
【0050】
第1の配向では、ケーブル保持体112は、本明細書に記載されるように、第1の出口122が底壁38の後端部38bにあり、ケーブル保持具133が、ポケット240、250内に設置され、リブ264a、264bと係合するように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部128aは開口部58c内に設置され、突出部128bは開口部58b内に設置される。側壁40の肩部56は、側壁116のポケット130内に設置され、側壁42の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部38bと整列する。この第1の配向では、第1の出口122の中心線は、角度付きの長手方向軸41、126に対して角度付けされる。
【0051】
第2の配向では、ケーブル保持体112は、本明細書に記載されるように、第1の出口122が、やはり、底壁38の後端部38bにあり、ケーブル保持具133が、ポケット240、250内に設置され、リブ264a、264bと係合するように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部132aは開口部58d内に設置され、突出部132bは開口部58a内に設置される。側壁42の肩部56は、側壁116のポケット130内に設置され、側壁40の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部38bと整列する。この第2の配向では、第1の出口122の中心線は、やはり、角度付きの長手方向軸41、126に対して角度付けされる。
【0052】
第3の配向では、ケーブル保持体112は、本明細書に記載されるように、第2の出口124が底壁38の後端部38bにあり、ケーブル保持具133が、ポケット242、152内に設置され、リブ266a、266bと係合するように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部1128aは開口部58b内に設置され、突出部128bは開口部58a内に設置され、側壁42の肩部56は側壁116のポケット130内に設置され、側壁40の肩部56は側壁118のポケット130内に設置される。又は、これに影響を及ぼすために、突出部132aは開口部58a内に設置され、突出部132bは開口部58d内に設置され、側壁40の肩部56は側壁116のポケット130内に設置され、側壁42の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部38bと整列する。この第3の配向では、第2の出口124の中心線は、角度付きの長手方向軸41、126に対して平行である。
【0053】
底壁114は、その上に一体に形成された複数のスパイクを有してもよく、又はそこから延在する複数のスパイク270を有し得る接地バネ268が取り付けられていてもよい。一実施形態では、接地バネ268は、底壁114の上面114cに固定され、ケーブルの接地線要素からケーブル保持体112への接地経路を提供する。複数のスパイク270は、接地線要素を含むケーブルの部分と係合する。
【0054】
ケーブル保持体112のこの変形形態と共に使用されるケーブル保持具133は、クランプボタン274とクランプバネ276とを有するクランプボタンアセンブリ272を含む。クランプボタンアセンブリ272は、ケーブル保持体112の側壁116、118に移動可能に取り付けられ、ケーブル保持体112の案内路120内に受容される。クランプボタンアセンブリ272は、垂直方向に並進して、ケーブル用に様々なサイズの開口部を有するケーブル保持体112のケーブル出口セクションを生成し得る。クランプボタンアセンブリ272は垂直に並進し、ケーブルをしっかりと保持するクランプ方式で、ケーブルをケーブル保持体112と係合させ、それによってケーブル上の歪みを最小限に抑える。
【0055】
クランプボタン274は剛性部材であり、平面状であり得る上面及び下面を有するプラットフォーム278と、それらの側縁部から下方に延在する一対の脚部280と、それらの側縁部から下方に延在する垂直装着リブ282と、から形成される。
【0056】
クランプバネ276は、導電性材料から形成される。クランプバネ276は、平面状の主本体部分284と、その側縁部から延在する第1の一対の脚部286と、その側縁部から延在する第2の一対の脚部288と、主本体部分284の第1の端部から、それに対して所定の角度で延在する下部アーム部分290と、主本体部分284の第2の端部から、それに対して所定の角度で延在する上部アーム部分292と、を含む。下部アーム部分290は、主本体部分284に実質的に重なり、対の脚部286、288の間に延在し、主本体部分284に向かって屈曲し得る。上部アーム部分292は、主本体部分284に部分的に重なり、主本体部分284に向かって屈曲し得る。それぞれの脚部288は、そこから外向きかつ上向きに、所定の角度で延在するタグ294を有する。
【0057】
一実施形態では、図示されるように、主本体部分284はプラットフォーム278の下に設置され、上部アーム部分292はプラットフォーム278の上で上方に延在する。脚部288は脚部280の上に設置される。それぞれの脚部286及びプラットフォーム278の側面は、クランプバネ276をクランプボタン274に固定する嵌合構造を有する。一例では、それぞれの脚部286は、プラットフォーム278の側面の凹部内に設置される突出部を有する。
【0058】
この変形形態では、ケーブルをケーブル保持体112、及びクランプボタンアセンブリ272によって形成されたケーブル保持具133と共に組み立てるため、クランプボタンアセンブリ272をまずケーブル保持体112に取り付ける。ケーブル保持体112が第1又は第2の配向に位置付けられると、タグ294はリブ264a、264bと係合し、装着リブ282はポケット340、350内に位置付けられる。ケーブル保持体112が第3の配向に位置付けられると、タグ294はリブ266a、266bと係合し、装着リブ282はポケット342、352内に位置付けられる。それぞれの配向では、下部アーム部分290は、ケーブル保持体112の底壁114に面する。その後、ケーブルは、下部アーム部分290と底壁114との間に通され、案内路120の残りの部分に通される。
【0059】
次いで、操作者は、クランプボタン274のプラットフォーム278をケーブル保持体112に押し込む。クランプボタンアセンブリ272がケーブル保持体112に押し込まれると、タグ294は、ラチェット方式でリブ264a、264b又は266a、266bと係合し、クランプボタンアセンブリ272はケーブルに向かって下方に移動して、下部アーム部分290がケーブルと係合するときにケーブル上にクランプ力を発生させる。組み立てられたケーブル保持体112及びクランプボタンアセンブリ272は、次いで、下部フードパーツ26の案内路220の後セクションに挿入される。
【0060】
ケーブルの終端部は、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分内に位置付けられる。第1及び第2の配向では、ケーブル束の終端部は、ケーブル保持体112の第2の端部112bから外向きに、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分まで延在する。第3の配向では、ケーブル束の終端部は、ケーブル保持体112の第1の端部112aから外向きに、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分まで延在する。下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分にあるケーブル束の終端部は、次いで、コネクタ22を通って延在する端子に電気的に接続される。
【0061】
その後、上部フードパーツ30は、上部アーム76のフック形状の端部76aが上部フードパーツ30内の返し部68と係合するまで、スナップ部材70の上部アーム76を上部フードパーツ30の側壁40、42の通路64内に設置することによって、下部フードパーツ26に取り付けられる。これにより、締結具62が上部フードパーツ30の締結具受容凹部60内に設置される。フードパーツ26、30が嵌合されると、ポケット48aは互いに整列し、内部にコネクタ22のプレート96、104を捕捉し、凹部44の前端セクション48は互いに整列し、凹部44の中間セクション50は互いに整列し、凹部44の後セクション52は互いに整列して通路34を形成する。側壁116、118内の締結具受容凹部60は、互いに整列する。上部アーム部分290は、上部アーム部分290が上部フードパーツ30に接触し、上部フードパーツ30との接触を維持し、電磁(EMI)シールドを提供するときに屈曲し得る。締結具62は、コネクタ22のプレート96、104内の整列した開口部102、110を通って延在するように前方に移動させられて、ケーブルコネクタアセンブリ20が別の構成要素(図示せず)に装着されることを可能にする。
【0062】
第1及び第2の配向では、ケーブル束は、ケーブルコネクタアセンブリ20の長手方向軸126に対して所定の角度で後端部112aを通ってケーブルコネクタアセンブリ20から出る。フードパーツ26、30は雌雄同体であるため、ケーブルコネクタアセンブリ20は、ケーブル束がケーブルコネクタアセンブリ20の所望の側に出るように、第1の配向にあるときに180度反転され得る。フードパーツ26、30は雌雄同体であるため、ケーブルコネクタアセンブリ20は、ケーブル束がケーブルコネクタアセンブリ20の所望の側に出るように、第2の配向にあるときに180度反転され得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、第2のフード部材30が第1のフード部材26に嵌合されると、第2のフード部材30は、クランプバネ276の上部アーム部分290に係合し、クランプボタンアセンブリ272をケーブル保持体112内及びケーブル上へと更に押し込む。
【0064】
ケーブル保持アセンブリ24の案内路320の第3の実施形態を図19図21に示す。
【0065】
側壁116の内壁面116cは、ケーブル保持体112の第1の端部112aから延在し、長手方向軸126に対して角度付けされた平面状の第1の壁セクション334と、ケーブル保持体112の第2の端部112bから延在し、長手方向軸126に平行である平面状の第2の壁セクション336と、それらの間に延在する湾曲した壁セクション338と、を有する。一実施形態では、第1の壁セクション334は、長手方向軸126に対して45度に角度付けされている。第1のポケット340は、湾曲した壁セクション338に近接する第1の壁セクション334の高さに沿って提供され、案内路320から外向きに延在する。第2のポケット342は、湾曲した壁セクション338に近接する第2の壁面336の高さに沿って提供され、案内路320から外向きに延在する。側壁118の内壁面118cは、ケーブル保持体112の第1の端部112aから延在し、長手方向軸126に対して角度付けされ、第1の壁セクション334に平行である、平面状の第1の壁セクション344と、ケーブル保持体112の第1の壁セクション344から第2の端部112bまで延在し、長手方向軸126に平行であり、第1の壁セクション336に平行である、平面状の第2の壁セクション346と、を有する。一実施形態では、第1の壁セクション344は、長手方向軸126に対して45度に角度付けされている。第1のポケット350は、第2の壁セクション346に近接する第1の壁セクション344の高さに沿って提供され、案内路320から外向きに延在する。第2のポケット352は、第1の壁セクション344に近接する第2の壁面346の高さに沿って提供され、案内路320から外向きに延在する。第1のポケット340、350は互いに整列し、第2のポケット342、352は互いに整列する。
【0066】
第1の壁セクション334は、そこから延在する複数のリブ364aを有する。リブ364aは、ポケット340の後方にある。リブ364aは、一連の段を形成する。この実施形態では、リブ364aは、別個の部材として形成され、第1の壁セクション334に取り付けられる。第1の壁セクション344は、そこから延在する複数のリブ364bを有する。リブ364bは、ポケット350の後方にある。リブ364bは、一連の段を形成する。この実施形態では、リブ364bは、別個の部材として形成され、第1の壁セクション344に取り付けられる。リブ346a、364bは、互いに整列する。
【0067】
第2の壁セクション336は、そこから延在する複数のリブ366aを有する。リブ366aは、ポケット342の前方にある。リブ366aは、一連の段を形成する。この実施形態では、リブ366aは、別個の部材として形成され、第2の壁セクション336に取り付けられる。第2の壁セクション346は、そこから延在する複数のリブ366bを有する。リブ366bは、ポケット352の前方にある。リブ366bは、一連の段を形成する。この実施形態では、リブ366bは、別個の部材として形成され、第2の壁セクション346に取り付けられる。リブ346a、366bは、互いに整列する。
【0068】
第1の配向では、ケーブル保持体112は、本明細書に記載されるように、第1の出口122が底壁38の後端部38bにあり、ケーブル保持具133が、ポケット340、350内に設置され、リブ364a、364bと係合するように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部128aは開口部58c内に設置され、突出部128bは開口部58b内に設置される。側壁40の肩部56は、側壁116のポケット130内に設置され、側壁42の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部38bと整列する。この第1の配向では、第1の出口122の中心線は、角度付きの長手方向軸41、126に対して角度付けされる。
【0069】
第2の配向では、ケーブル保持体112は、本明細書に記載されるように、第1の出口122が、やはり、底壁38の後端部38bにあり、ケーブル保持具133が、ポケット340、350内に設置され、リブ364a、364bと係合するように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部132aは開口部58d内に設置され、突出部132bは開口部58a内に設置される。側壁42の肩部56は、側壁116のポケット130内に設置され、側壁40の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部38bと整列する。この第2の配向では、第1の出口122の中心線は、やはり、角度付きの長手方向軸41、126に対して角度付けされる。
【0070】
第3の配向では、ケーブル保持体112は、本明細書に記載されるように、第2の出口124が底壁38の後端部38bにあり、ケーブル保持具133が、ポケット342、352内に設置され、リブ366a、366bと係合するように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部1128aは開口部58b内に設置され、突出部128bは開口部58a内に設置され、側壁42の肩部56は側壁116のポケット130内に設置され、側壁40の肩部56は側壁118のポケット130内に設置される。又は、これに影響を及ぼすために、突出部132aは開口部58a内に設置され、突出部132bは開口部58d内に設置され、側壁40の肩部56は側壁116のポケット130内に設置され、側壁42の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部38bと整列する。この第3の配向では、第2の出口124の中心線は、角度付きの長手方向軸41、126に対して平行である。
【0071】
底壁114は、その上に一体に形成された複数のスパイク370を有する。複数のスパイク370は、接地線要素を含むケーブルの部分と係合する。
【0072】
ケーブル保持体112のこの変形形態と共に使用されるケーブル保持具133は、ケーブル保持体112の側壁116、118に移動可能に取り付けられ、ケーブル保持体112の案内路320内に受容されるクランプボタン374を含む。クランプボタン374は、垂直方向に並進し、ケーブル用に様々なサイズの開口部を有するケーブル保持体112のケーブル出口セクションを生成し得る。クランプボタン374は垂直に並進し、ケーブルをしっかりと保持するクランプ方式で、ケーブルをケーブル保持体112と係合させ、それによってケーブル上の歪みを最小限に抑える。
【0073】
クランプボタン374は剛性部材であり、平面状であり得る上面及び下面を有するプラットフォーム378と、それらの側縁部から下方に延在する一対の脚部380と、それらの側縁部から延在する垂直装着リブ382と、から形成される。それぞれの脚部380は、そこから外向きかつ上向きに、所定の角度で延在するタグ394を有する。プラットフォーム378の下面は、その上に一体に形成された複数のスパイクを有する。複数のスパイク370は、ケーブルの部分と係合する。
【0074】
この変形形態では、ケーブルをケーブル保持体112、及びクランプボタン374によって形成されたケーブル保持具133と共に組み立てるため、クランプボタン374をまずケーブル保持体112に取り付ける。ケーブル保持体112が第1又は第2の配向に位置付けられると、タグ394はリブ364a、364bと係合し、装着リブ382はポケット340、350内に位置付けられる。ケーブル保持体112が第3の配向に位置付けられると、タグ394はリブ366a、366bと係合し、装着リブ382はポケット342、352内に位置付けられる。それぞれの配向では、プラットフォーム378の下面は、ケーブル保持体112の底壁114に面する。その後、ケーブルは、プラットフォーム378の下面と底壁114との間に通され、案内路120の残りの部分に通される。
【0075】
次いで、操作者は、プラットフォーム378をケーブル保持体112に押し込む。クランプボタン374がケーブル保持体112に押し込まれると、タグ394は、ラチェット方式でリブ364a、364b又は366a、366bと係合し、クランプボタン374はケーブルに向かって下方に移動し、プラットフォーム378の下面がケーブルと係合するときにケーブル上にクランプ力を発生させる。組み立てられたケーブル保持体112及びクランプボタン374は、次いで、下部フードパーツ26の案内路320の後セクションに挿入される。
【0076】
ケーブルの終端部は、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分内に位置付けられる。第1及び第2の配向では、ケーブル束の終端部は、ケーブル保持体112の第2の端部112bから外向きに、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分まで延在する。第3の配向では、ケーブル束の終端部は、ケーブル保持体112の第1の端部112aから外向きに、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分まで延在する。下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分にあるケーブル束の終端部は、次いで、コネクタ22を通って延在する端子に電気的に接続される。
【0077】
その後、上部フードパーツ30は、上部アーム76のフック形状の端部76aが上部フードパーツ30内の返し部68と係合するまで、スナップ部材70の上部アーム76を上部フードパーツ30の側壁40、42の通路64内に設置することによって、下部フードパーツ26に取り付けられる。これにより、締結具62が上部フードパーツ30の締結具受容凹部60内に設置される。フードパーツ26、30が嵌合されると、ポケット48aは互いに整列し、内部にコネクタ22のプレート96、104を捕捉し、凹部44の前端セクション48は互いに整列し、凹部44の中間セクション50は互いに整列し、凹部44の後セクション52は互いに整列して通路34を形成する。側壁116、118内の締結具受容凹部60は、互いに整列する。締結具62は、コネクタ22のプレート96、104内の整列した開口部102、110を通って延在するように前方に移動させられて、ケーブルコネクタアセンブリ20が別の構成要素(図示せず)に装着されることを可能にする。
【0078】
第1及び第2の配向では、ケーブル束は、ケーブルコネクタアセンブリ20の長手方向軸126に対して所定の角度で後端部112aを通ってケーブルコネクタアセンブリ20から出る。フードパーツ26、30は雌雄同体であるため、ケーブルコネクタアセンブリ20は、ケーブル束がケーブルコネクタアセンブリ20の所望の側に出るように、第1の配向にあるときに180度反転され得る。フードパーツ26、30は雌雄同体であるため、ケーブルコネクタアセンブリ20は、ケーブル束がケーブルコネクタアセンブリ20の所望の側に出るように、第2の配向にあるときに180度反転され得る。
【0079】
ケーブル保持アセンブリ24の案内路420の第4の実施形態を図22図24に示す。
【0080】
側壁116の内壁面116cは、ケーブル保持体112の第1の端部112aから延在し、長手方向軸126に対して角度付けされた平面状の第1の壁セクション434と、ケーブル保持体112の第2の端部112bから延在し、長手方向軸126に平行である平面状の第2の壁セクション436と、それらの間に延在する湾曲した壁セクション438と、を有する。一実施形態では、第1の壁セクション434は、長手方向軸126に対して45度に角度付けされている。第1のポケット440は、湾曲した壁セクション438に近接する第1の壁セクション434に提供され、案内路420から外向きに延在する。第2のポケット442は、湾曲した壁セクション438に近接する第2の壁面436に提供され、案内路420から外向きに延在する。側壁118の内壁面118cは、ケーブル保持体112の第1の端部112aから延在し、長手方向軸126に対して角度付けされ、第1の壁セクション434に平行である、平面状の第1の壁セクション444と、ケーブル保持体112の第2の端部112bから延在し、長手方向軸126に平行であり、第2の壁セクション436に平行である、平面状の第2の壁セクション446と、それらの間に延在する湾曲した壁セクション448と、を有する。一実施形態では、第1の壁セクション444は、長手方向軸126に対して45度に角度付けされている。ポケット450は、湾曲した壁セクション448に提供され、案内路420から外向きに延在する。ポケット440、450は、互いに整列し、ポケット442、450は互いに整列する。それぞれのポケット440、442、450は、ねじ付き締結具受容穴496を内部に有する。
【0081】
第1の配向では、ケーブル保持体112は、本明細書に記載されるように、第1の出口122が、底壁38の後端部48bにあり、ケーブル保持具133が、ポケット440、450内に設置されるように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部128aは開口部58c内に設置され、突出部128bは開口部58b内に設置される。側壁40の肩部56は、側壁116のポケット130内に設置され、側壁42の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部48bと整列する。この第1の配向では、第1の出口122の中心線は、角度付きの長手方向軸41、126に対して角度付けされる。
【0082】
第2の配向では、ケーブル保持体112は、第1の出口122が、やはり、底壁38の後端部48bにあり、ケーブル保持具133がポケット440、450内に設置されるように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部132aは開口部58d内に設置され、突出部132bは開口部58a内に設置される。側壁42の肩部56は、側壁116のポケット130内に設置され、側壁40の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部48bと整列する。この第2の配向では、第1の出口122の中心線は、やはり、角度付きの長手方向軸41、126に対して角度付けされる。
【0083】
第3の配向では、ケーブル保持体112は、第2の出口124が底壁38の後端部48bにあり、ケーブル保持具133が、ポケット442、450内に設置されるように、底壁38上に設置される。ケーブル保持体112は、下部フードパーツ26の凹部44の後セクション52内、及び底壁38の後部46上に設置される。これに影響を及ぼすために、突出部1128aは開口部58b内に設置され、突出部128bは開口部58a内に設置され、側壁42の肩部56は側壁116のポケット130内に設置され、側壁40の肩部56は側壁118のポケット130内に設置される。又は、これに影響を及ぼすために、突出部132aは開口部58a内に設置され、突出部132bは開口部58d内に設置され、側壁40の肩部56は側壁116のポケット130内に設置され、側壁42の肩部56は、側壁118のポケット130内に設置される。長手方向軸41、126は、互いに整列する。ケーブル保持体112の端部112aは、底壁38の後端部48bと整列する。この第3の配向では、第2の出口124の中心線は、角度付きの長手方向軸41、126に対して平行である。
【0084】
底壁114は、その上に一体に形成された複数のスパイクを有してもよく、又はそこから延在する複数のスパイク470を有し得る接地部材468が取り付けられていてもよい。一実施形態では、接地部材468は、底壁114の上面114cに固定され、ケーブルの接地線要素からケーブル保持体112への接地経路を提供する。複数のスパイク470は、接地線要素を含むケーブルの部分と係合する。
【0085】
ケーブル保持体112のこの変形形態と共に使用されるケーブル保持具133は、ケーブル保持体112の側壁116、118に移動可能に取り付けられ、ケーブル保持体112の案内路420内に受容されるクランプボタン474を含む。クランプボタン474は、垂直方向に並進し、ケーブル用に様々なサイズの開口部を有するケーブル保持体112のケーブル出口セクションを生成し得る。クランプボタン474は垂直に並進し、ケーブルをしっかりと保持するクランプ方式で、ケーブルをケーブル保持体112と係合させ、それによってケーブル上の歪みを最小限に抑える。
【0086】
クランプボタン474は剛性部材であり、湾曲状であり得る上面及び下面を有するプラットフォーム478と、それらの側縁部から延在する一対の装着アーム480と、から形成される。それぞれの装着アーム480は、内部を通るねじ付き開口部498を有する。締結具500は、クランプボタン474のそれぞれのねじ付き開口部498を通して装着される。
【0087】
この変形形態では、ケーブルをケーブル保持体112、及びクランプボタン474によって形成されたケーブル保持具133と共に組み立てるため、クランプボタン474をまずケーブル保持体112に取り付ける。ケーブル保持体112が第1又は第2の配向に位置付けられると、締結具500はポケット440、450内のねじ付き開口部496と係合し、装着アーム480はポケット440、450内に位置付けられる。ケーブル保持体112が第3の配向に位置付けられると、締結具500はポケット442、450内のねじ付き開口部496と係合し、装着アーム480はポケット442、450内に位置付けられる。それぞれの配向では、プラットフォーム478の下面は、ケーブル保持体112の底壁114に面する。その後、ケーブルは、プラットフォーム478の下面と底壁114との間に通され、案内路120の残りの部分に通される。
【0088】
次いで、操作者は締結具500を回転させ、プラットフォーム478をケーブル保持体112内に移動させる。クランプボタン474は、ケーブルに向かって下方に移動し、プラットフォーム478の下面がケーブルと係合するときにケーブル上にクランプ力を発生させる。組み立てられたケーブル保持体112及びクランプボタン474は、次いで、下部フードパーツ26の案内路420の後セクションに挿入される。
【0089】
ケーブルの終端部は、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分内に位置付けられる。第1及び第2の配向では、ケーブル束の終端部は、ケーブル保持体112の第2の端部112bから外向きに、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分まで延在する。第3の配向では、ケーブル束の終端部は、ケーブル保持体112の第1の端部112aから外向きに、下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分まで延在する。下部フードパーツ26によって形成された開放領域36の半分にあるケーブル束の終端部は、次いで、コネクタ22を通って延在する端子に電気的に接続される。
【0090】
その後、上部フードパーツ30は、上部アーム76のフック形状の端部76aが上部フードパーツ30内の返し部68と係合するまで、スナップ部材70の上部アーム76を上部フードパーツ30の側壁40、42の通路64内に設置することによって、下部フードパーツ26に取り付けられる。これにより、締結具62が上部フードパーツ30の締結具受容凹部60内に設置される。フードパーツ26、30が嵌合されると、ポケット48aは互いに整列し、内部にコネクタ22のプレート96、104を捕捉し、凹部44の前端セクション48は互いに整列し、凹部44の中間セクション50は互いに整列し、凹部44の後セクション52は互いに整列して通路34を形成する。側壁116、118内の締結具受容凹部60は、互いに整列する。締結具62は、コネクタ22のプレート96、104内の整列した開口部102、110を通って延在するように前方に移動させられて、ケーブルコネクタアセンブリ20が別の構成要素(図示せず)に装着されることを可能にする。
【0091】
第1及び第2の配向では、ケーブル束は、ケーブルコネクタアセンブリ20の長手方向軸126に対して所定の角度で後端部112aを通ってケーブルコネクタアセンブリ20から出る。フードパーツ26、30は雌雄同体であるため、ケーブルコネクタアセンブリ20は、ケーブル束がケーブルコネクタアセンブリ20の所望の側に出るように、第1の配向にあるときに180度反転され得る。フードパーツ26、30は雌雄同体であるため、ケーブルコネクタアセンブリ20は、ケーブル束がケーブルコネクタアセンブリ20の所望の側に出るように、第2の配向にあるときに180度反転され得る。
【0092】
したがって、多数の異なる形状のケーブル保持アセンブリ24、224、324、424を同じフードパーツ26、30と共に使用することができるため、フードパーツ26、30の単一セットを成形するだけで済むことから、これによって製造業者は製造コストを削減することができる。
【0093】
それぞれのスナップ部材70のアーム74、76は、操作者が工具(図示せず)をケーブルコネクタアセンブリ20の外側から通路64内に挿入することによって、返し部68から解放され得る。
【0094】
下部フードパーツ26及び上部フードパーツ30を一緒に取り付けるスナップ部材70の代替として、ねじなどの締結具が、両方のフードパーツ26、30を通ってねじ込まれ得る。
【0095】
下部カバー28及び上部カバー32は、雌雄同体である。下部カバー28は、実質的に平面状であり得る下面及び上面を有するが、隆起部、陥凹部などがその上に形成されていてもよい。下部フードパーツ26及び下部カバー28上には、下部フードパーツ26及び下部カバー28を連結する嵌合機構が形成される。同様に、上部カバー32は、実質的に平面状であり得る下面及び上面を有するが、隆起部、陥凹部などがその上に形成されていてもよい。上部フードパーツ30及び上部カバー32上に、上部フードパーツ30及び上部カバー32を連結する嵌合機構が形成される。カバー28、32は、様々な色であってもよく、操作者によって容易に交換され得る。カバー28、32上にしるしが付けられてもよい。
【0096】
本明細書で提供される開示は、その好ましい実施形態及び例示的な実施形態の観点から特徴を説明する。当業者には、添付の特許請求の範囲の範囲及び趣旨内での多数の他の実施形態、修正及び変形が、本開示を検討することにより想起されるであろう。
図1
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