(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-26
(45)【発行日】2023-06-05
(54)【発明の名称】移載台および加工モジュールの移載構造
(51)【国際特許分類】
B23Q 1/00 20060101AFI20230529BHJP
B23Q 37/00 20060101ALI20230529BHJP
B23P 23/00 20060101ALI20230529BHJP
【FI】
B23Q1/00 S
B23Q37/00 Z
B23P23/00 Z
(21)【出願番号】P 2021546067
(86)(22)【出願日】2019-09-17
(86)【国際出願番号】 JP2019036264
(87)【国際公開番号】W WO2021053705
(87)【国際公開日】2021-03-25
【審査請求日】2021-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】100125737
【氏名又は名称】廣田 昭博
(72)【発明者】
【氏名】柳崎 淳
(72)【発明者】
【氏名】木下 武
(72)【発明者】
【氏名】長井 修
【審査官】増山 慎也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/027325(WO,A1)
【文献】特開2002-321124(JP,A)
【文献】国際公開第2015/059757(WO,A1)
【文献】特開2011-167843(JP,A)
【文献】国際公開第2018/011887(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 1/00
B23Q 37/00
B23P 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース上に固定されたレールに連結する延長レールを備えた2本のレール部材と、
前記レール部材を長手方向の2か所で支持するフレーム構造の2つの支持部材と、
前記支持部材同士を連結する1または2以上の連結部材と、
を有し、
前記レール部材、前記支持部材および前記連結部材がボルトの締結によって組み立てられ、前記レールに連結した前記延長レール上に、前記ベース上のレールを移動した作業機の前輪または後輪が乗り移るようにした移載台。
【請求項2】
前記支持部材は、2本の起立した脚部材を有する請求項1に記載の移載台。
【請求項3】
前記支持部材は、ベース上の一組のレール幅よりも間隔を広く配置する2本の前記脚部材が寸法の異なる長脚部材と短脚部材とであり、前記長脚部材と前記短脚部材とに接合された横梁部材と、前記横梁部材に起立して接合された中間部材と、前記長脚部材と前記中間部材とに接合された短横梁部材と、前記中間部材と前記横梁部材の前記
短脚部材上に接合された斜材とを有するものであり、
前記2本のレール部材が、前記短横梁部材に対してボルトの締結により組付けられる請求項2に記載の移載台。
【請求項4】
前記延長レール上に乗り移った作業機の前輪または後輪を位置決めする、前記レール部材に着脱可能な車止め金具を有する請求項2または請求項3に記載の移載台。
【請求項5】
ベース上に固定されたレールに従って移動する車輪を備えた可動ベッド上に作業機を搭載した加工モジュールが隣同士接近して配置された加工機械ラインにおける前記加工モジュールの移載構造であって、
延長レールを備えた2本のレール部材と、前記レール部材を長手方向の2か所で支持するフレーム構造の2つの支持部材と、前記支持部材同士を連結する1または2以上の連結部材とが、各々ボルトの締結によって組み立てられた移載台を有し、
前記ベース上に固定されたレールと前記移載台を構成する延長レールとを連結し、前記レールに従ってベース上を移動した加工モジュールの前輪または後輪が前記延長レールに乗り移るようにした加工モジュールの移載構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、隣同士が接近して配置された複数の加工モジュールから一の加工モジュールを移動させるための移載台および移載構造に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の工作機械からなる加工機械ラインには、例えば下記特許文献1に示すように、モジュール化された複数の工作機械が前後方向に移動可能な状態でベース上に搭載されている。同文献の工作機械(加工モジュール)は、内部カバーの側壁に作業扉が設けられ、この作業扉を開くことによって、メンテナンスや部品交換などの作業を行うことが可能になっている。ところが、加工機械ラインの場合、複数の加工モジュールが接近して配置されているため、一の加工モジュールについて作業を行うには前後方向へ引き出すように移動させる必要がある。この点、下記特許文献2には、ラインから引き出した加工モジュールを載せるメンテナンス台が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開WO2016/063421号公報
【文献】特開2006-68894号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、メンテナンス台のような従来の移載台は、加工モジュールの搭載を可能にする十分な剛性が求められ、大型で重量のある構造物になってしまっていた。例えば、本出願人が従来から使用している
図6の移載台100は、2tonを超える重さの加工モジュールを搭載するため、その重量が300kgもあった。従って、離れた工場に移載台100を運ぶにはクレーンやフォークリフトなどの作業機器や運搬用のトラックが必要であり、搬送作業が大掛かりになってしまっていた。また、大型な移載台100は普段は使用されないため、広い保管スペースが必要であった。
【0005】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、取り扱いの容易な移載台および加工モジュールの移載構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様における移載台は、ベース上に固定されたレールに連結する延長レールを備えた2本のレール部材と、前記レール部材を長手方向の2か所で支持するフレーム構造の2つの支持部材と、前記支持部材同士を連結する1または2以上の連結部材とを有し、前記レール部材、前記支持部材および前記連結部材がボルトの締結によって組み立てられ、前記レールに連結した前記延長レール上に、前記ベース上のレールを移動した作業機の前輪または後輪が乗り移るようにしたものである。
【0007】
本発明の他の態様における加工モジュールの移載構造は、ベース上に固定されたレールに従って移動する車輪を備えた可動ベッド上に作業機を搭載した加工モジュールが隣同士接近して配置された加工機械ラインにおける前記加工モジュールの移載構造であって、延長レールを備えた2本のレール部材と、前記レール部材を長手方向の2か所で支持するフレーム構造の2つの支持部材と、前記支持部材同士を連結する1または2以上の連結部材とが、各々ボルトの締結によって組み立てられた移載台を有し、前記ベース上に固定されたレールと前記移載台を構成する延長レールとを連結し、前記レールに従ってベース上を移動した加工モジュールの前輪または後輪が前記延長レールに乗り移るようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
前記構成によれば、レール部材、支持部材および連結部材がボルトの締結によって組み立てられるものであるため、移載台の運搬や現場での組み立て及び分解が容易であるほか、ベース上のレールに連結した延長レール上に、作業機の前輪または後輪が乗り移るようにしたものであるため、軽量な構造の移載台であっても加工モジュールを支えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】加工モジュールの移載構造を示した斜視図である。
【
図2】後方側の移載台の組み立て状態を示した斜視図である。
【
図3】前方側の移載台の組み立て状態を示した斜視図である。
【
図4】ベース上の2台の加工モジュールを前後に移動させた状態の側面図である。
【
図6】加工機械ラインを構成する加工モジュールを示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る移載台および加工モジュールの移載構造の一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。先ず、
図5は、加工機械ラインを示した正面図である。加工機械ライン1は、工作機械などがモジュール化された各種の加工モジュール2が機体幅方向に並べられている。具体的には、図面右端にワーク搬入部となるワーク搬入モジュールが設置され、図面左端のワーク搬出部であるワーク排出モジュールまでの間に、旋盤やマシニングセンタ或いは検測機など各種の加工モジュール2が設置されている。
【0011】
加工機械ライン1は、全ての加工モジュール2が同じ形状の外装カバー201によって覆われている。そして、外装カバー201の前部には開閉可能な前カバー203が形成され、その前カバー203によって、
図6に示すように、加工機械ライン1の前部において幅方向に広がった搬送空間4が構成されている。なお、
図6は、加工機械ライン1を構成する加工モジュール2を示した斜視図である。ここでは、加工モジュール2の機体前後方向をZ軸方向、機体上下方向をX軸方向そして、機体幅方向をY軸方向として説明する。
【0012】
加工機械ライン1は、隣り合う加工モジュール2同士が接近した状態で配置されている。加工モジュール2は、幅方向の寸法が小さく設計され、隣同士の配置が接近していることで加工機械ライン1全体がコンパクトな構成となっている。そうした加工モジュール2は、ベース3の上部に固定されたレール301に従い前後方向の移動可能な構造となっている。そのため、加工モジュール2は、車輪を備えた可動ベッド210上に旋盤やマシニングセンタなどの作業機本体が組み付けられている。
【0013】
加工機械ライン1は、加工モジュール2に対する部品交換やメンテナンスなどを行う場合には、作業が可能な位置まで加工モジュール2が前方または後方に引き出される。その際、これまでは
図6に示す移載台車100が使用されていた。移載台車100は、加工モジュール2を1台分そのまま積載可能なものであり、前後方向に長く、2tonを超える加工モジュール2でも積載可能な剛性を有するものであった。そのため前記課題でも述べたように、移載台車100を搬送しなければならない場合には、搬送作業が大掛かりになってしまった。また、通常は使用しないので、保管のための広いスペースが必要であるなどの問題があった。
【0014】
そこで本実施形態では、運搬や保管に関して取り扱いの容易な移載台を提供する。
図1は、その移載台をベース3に取り付けた加工モジュール2の移載構造を示した斜視図である。加工機械ライン1を構成するベース3は、2台の加工モジュール2が搭載可能であり、その上部には前後方向に2組のレール301が固定されている。本実施形態の移載台5,6は、加工モジュール2を前方と後方へ互いに引き出すため、異なる組のレールに対して連結するよう構成されたものである。移載台5が加工モジュール2を後方へ移動させるものであり、移載台6が前方へ移動させるものである。両者の基本的な構成は同じであるが、加工モジュール2として構成された工作機械の構造によって異なる形状となっている。
【0015】
図2は、移載台5の組み立て状態を示した斜視図である。移載台5は、図示するように複数の部材がボルト締めによって組み立て可能な構造であり、分解することによって小さくまとめられるようになっている。移載台5は、フレーム構造の一対の支持部材11と、2本のレール部材12と、一対の支持部材11同士を連結する2枚の連結プレート13を有し、それらが複数のボルトによって互いに締結されている。一対の支持部材11は、
図1に示す取り付け時には前後方向に位置し、その上に前後方向に配置した2本のレール部材12が固定される。
【0016】
工作機械である加工モジュール2は、ベース3の後方に不図示のクーラントタンクやチップコンベアが突き出している。そのため移載台5は、クーラントタンクなどを跨ぐようにした幅寸法で構成され、支持部材11は、加工モジュール2の2台分つまりベース3の幅間隔で2本の脚部材21,22が起立している。脚部材21,22には高さ調整が可能なアジャスタが設けられたものである。移載台5は、加工モジュール2を後方に移動させた場合、
図4に示すように、可動ベッド210の後輪211の位置が脚部材21,22に対応するように構成されている。なお、
図4は、ベース3上の2台の加工モジュール2を前後に移動させた状態の側面図である。
【0017】
後輪211を脚部材21,22の位置に合わせるのは、加工モジュール2の荷重を脚部材21,22で支えるようにするためであるが、移載台5の幅がレール間隔より大きいので、脚部材21には真下に左右片側の車輪211が位置するものの、他方の車輪211は横梁部材23の中央に位置することになってしまう。そこで、本実施形態では、脚部材22へ荷重が伝達されるように、図示する形状の支持部材11が構成されている。つまり、脚部材22を脚部材21より短くし、横梁部材23の中央に中間部材24が立てられ、その中間部材24と脚部材21との間には短横梁部材25が連結され、さらに短横梁部材25と脚部材22との間には斜材26が連結されている。
【0018】
脚部材21,22、横梁部材23、中間部材24および短横梁部材25は角型鋼管であり、斜材26は鋼板であって、所定の部材同士が互いに溶接によって接合され、図示する形状のフレーム構造となっている。短横梁部材25は、加工モジュール2の車輪幅つまりレール幅に合わせた長さであり、その両端部にはネジ孔が形成された取付金具27が接合されている。レール部材12は、角型鋼管のベース部材28にネジ穴が形成された取付プレート29が上面に接合され、そこに延長レール31をボルト締めしたレール部材12が構成される。レール部材12の両端部下面には、それぞれにボルト孔が形成された取付金具32が接合され、ボルト締めにより取付金具27に固定されるようになっている。
【0019】
レール部材12は、延長レール31がベース部材28の一端よりも長く延びており、同端部にはレール301側にボルト締めによって連結する取付金具33が固定されている。また、レール部材12の他端は、延長レール31とベース部材28の端部が揃えられ、ベース部材28の端面には車輪止めとなるストッパ34が接合されている。ところで、移載台5は、ベース3の2組のレール301にそれぞれ対応できるように、レール部材12の取り付け方向を反転させることが可能になっている。従って、
図2に示す方向でレール部材12が組み立てられた移載台5は、
図1に示す組付け方向が逆になり、他方の組のレール301に連結することとなる。
【0020】
次に、
図3は、移載台6の組み立て状態を示した斜視図である。移載台6も、複数の部材がボルト締めによって組み立て可能な構造であり、分解することによって小さくまとめられるようになっている。加工機械ライン1は、
図1に示すように、ベース3の前部にワーク搬送装置が組付けられ、多関節ロボットアーム8が搬送空間4内を機体幅方向(Y軸方向)に移動可能になっている。そこで、移載台6は、そうした多関節ロボットアーム8の隣にでも配置できるように、レール301一組分の幅で構成されている。
【0021】
移載台6は、フレーム構造の支持部材41,42と、2本のレール部材43と、支持部材41,42を連結する連結プレート44とを有し、それらが複数のボルトによって互いに締結されている。移載台6は、取り付けの際に、搬送空間4に対して支持部材41が外側に位置し、支持部材42が内側に位置する。そのため、起立した2本のアジャスタ付き脚部材51の間隔が異なっている。外側の支持部材41は、加工モジュール2の荷重を直接支えるように、脚部材51同士の間隔が車輪幅つまりレール幅である一方、内側の支持部材42は、脚部材51同士の間隔が約1本分だけ互いに内側に狭くなっている。
【0022】
支持部材41,42は、それぞれ一対の脚部材51の上端面に横梁部材52が接合され、下端面には横梁プレート53,54が接合されている。脚部材51、横梁部材52および横梁プレート53,54は角型鋼管であり、これらが溶接されて図示するようなフレーム構造となっている。横梁部材52の両端部にはネジ孔が形成された取付金具55が接合され、そこにレール部材43がボルト締めによって固定される。レール部材43は、移載台5と同じ構成であり、角型鋼管のベース部材61にネジ穴が形成された取付プレート62が上面に接合され、そこに延長レール63がボルト締めによって一体になっている。
【0023】
レール部材43の両端部下面には、それぞれに取付金具64が接合され、その取付金具64には、取付金具55に螺合するボルトを通すためのボルト孔が形成されている。レール部材43は、延長レール63がベース部材61の一端よりも長く延びており、延長レール63の突き出した部分がベース側にボルトによって締結されるようになっている。また、レール部材43は、支持部材41側では延長レール63とベース部材61の端部が揃えられ、ベース部材61の端面には車輪止めとなるストッパ56が接合されている。そして、支持部材42は、固定用ブラケット56が一対の脚部材51にボルト締めされ、ベース側取り付け部に対し、固定用ブラケット56を介してボルト締めされるよう構成されている。
【0024】
移載台5,6は、使用しない保管時には、
図2および
図3に示すように各部品に分解され、ボルトは対応する部品のネジ孔に螺合した状態で保持されている。なお、
図3の移載台6は、分解した状態のレール部材43が示されているが、移載台5のようにレール部材43として一体になって保管される。そして、メンテナンス場所への移動には、移載台5,6を複数の部品に分解した状態のまま手押し台車などを使用し、運搬用自動車に載せて運ばれる。移載台5,6は、そのメンテナンス現場で、各部品に保持されたボルトが外された後、各部品が
図2及び
図3に示すように配置され、ボルト締めすることによって一体に組み立てられる。
【0025】
移載台5,6は、
図1に示すようにベース3の前後に配置され、隣り合う各組のレール301に対し、レール31および延長レール63が後方又は前方の延長レールとして連結される。そして、
図5に示すように幅方向に揃えて配置されていた複数の加工モジュール2のうち、該当する2台の加工モジュール2が、
図4に示すように後方または前方へと引き出される。分かりやすいように2台同時に移動
した状態が示
されているが、片方の移動だけでもメンテナンスなどの作業は可能である。
【0026】
後方に移動した加工モジュール2は、前輪211Fがレール301を支持する脚部701上に残り、後輪211Rが移載台5の支持部材11上に載っている。その位置に後輪211Rを位置決めするため、
図2に示す車止め金具35がレール部材12に取り付けられる。一方、前方に移動した加工モジュール2は、後輪211Rがレール301上に残り、前輪211Fが移載台6の支持部材41上に載っている。そして、その位置に前輪211Fを位置決めするため、
図3に示す車止め金具58がレール部材43に取り付けられる。
【0027】
よって、移載台5,6は、加工モジュール2を後方または前方へ、メンテナンスなどの作業が可能な位置まで引き出すことができる。その移載台5,6は、それぞれ全体の重さが25kg程度であり、最も重い部品である支持部材11であっても7kg程度である。従って、移載台5,6は、分解することによってクレーンなどを使用することなく、作業者が一人で運ぶことができ、その組み立てや分解も簡単に行うことができる。
【0028】
また、本実施形態の移載構造は、加工モジュールを加工機械ライン1から引き出す際、その加工モジュール2を剛性の高いベース3に残して移載台5,6へと移動させるように、特に接近して隣り合う加工モジュール2同士を前方と後方とに互い違いに移動させることにより、全て引き出すことなく一台分の作業スペースを作り出すことができ、加工モジュール2に対するメンテナンスや部品交換などの作業が可能になる。
【0029】
移載台5,6は、車輪211が脚部材21,51の真上に位置することにより、加工モジュール2の荷重を脚部材21,51が直接受けることができる。また、脚部材22は、車輪211の真下に位置せず、直接荷重を受けることができないが、中間部材24にかかる荷重が斜材26を介して脚部材22が鉛直方向の大きな分力を受けることができる。移載台5,6は、こうして脚部材21,22,51が荷重を受けることにより、軽量な構造であっても加工モジュール2を支えることができるようになっている。
【0030】
本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態で示した加工モジュールの移載構造は、加工モジュール2を後方へ互いに引き出すための移載台5を構成したが、クーラントタンクなどによる制限が無ければ、前方側の移載台6と同様にレール一組分の幅で構成したものであってもよい。
【符号の説明】
【0031】
1…加工機械ライン 2…加工モジュール 3…ベース 5,6…移載台 11…支持部材 12…レール部材 21,22…脚部材 23…横梁部材 24…中間部材 25…短横梁部材 26…斜材 31…延長レール 211…車輪 301…レール