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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-26
(45)【発行日】2023-06-05
(54)【発明の名称】原料混合装置
(51)【国際特許分類】
   B01F 27/70 20220101AFI20230529BHJP
   A23L 27/00 20160101ALN20230529BHJP
【FI】
B01F27/70
A23L27/00 D
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021549461
(86)(22)【出願日】2020-12-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-08
(86)【国際出願番号】 CN2020136164
(87)【国際公開番号】W WO2021129442
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】201911357023.7
(32)【優先日】2019-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521370787
【氏名又は名称】重慶徳庄農産品開発有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHONGQING DEZHUANG AGRICULTURAL PRODUCTS DEVELOPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10, Changdian Rd,Nan’an District Chongqing 401336 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】李徳建
(72)【発明者】
【氏名】盧書幇
(72)【発明者】
【氏名】張麗
(72)【発明者】
【氏名】周徳才
(72)【発明者】
【氏名】岳欽松
(72)【発明者】
【氏名】李楊梅
(72)【発明者】
【氏名】唐毅
【審査官】高橋 成典
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第207981165(CN,U)
【文献】特開2001-219419(JP,A)
【文献】特開2005-034813(JP,A)
【文献】中国実用新案第208914335(CN,U)
【文献】中国実用新案第205182542(CN,U)
【文献】特開平10-005560(JP,A)
【文献】米国特許第04669966(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 27/00 - 27/96
A23L 27/00 - 27/40
27/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平に配置された2つの円筒状の混合筒体と、混合筒体に原料を加えるための供給管と、を含み、
各前記混合筒体は、水平方向に直交する2つの端部と、2つの前記端部を接続するとともに水平方向に沿って延在する周壁とを含み、
2つの混合筒体は、いずれにも供給口及び排出口が設けられ、2つの混合筒体の供給口は、いずれも供給管に連通し、供給管には切換弁が設けられており、各前記混合筒体内において、2つの前記端部には、それぞれ第1回転盤及び第2回転盤が回転可能に接続され、第1回転盤と第2回転盤との間に水平方向に沿って撹拌コンポーネントが接続され、前記撹拌コンポーネントは、中心撹拌部材と、混合筒体の径方向に沿って混合筒体の前記周壁の内面と中心撹拌部材の水平方向に沿って延在する側壁の外面との間に設けられた幾つかの非中心撹拌部材と、を含み、各非中心撹拌部材の水平方向に沿って延在する両側壁のうちの1つは、混合筒体の前記周壁の内面に接触し、非中心撹拌部材の内側には、いずれにも押し広げロッドが設けられ、中心撹拌部材及び非中心撹拌部材は、いずれも第1回転盤及び第2回転盤の軸方向に沿って移動することができ、中心撹拌部材と非中心撹拌部材との軸方向の移動方向は逆である、
ことを特徴とする原料混合装置。
【請求項2】
前記中心撹拌部材及び非中心撹拌部材は、いずれも幾つかの矩形枠によって構成され、前記中心撹拌部材の中心軸線は混合筒体の軸線と一致し、非中心撹拌部材の中心軸線は混合筒体の軸線に平行であり、前記中心撹拌部材の両端には、いずれにも中心支持軸が固定され、前記非中心撹拌部材の両端には、いずれにも非中心支持軸が固定されており、前記第1回転盤及び第2回転盤には、中心支持軸及び非中心支持軸と1対1に対応するスルーホールが開けられ、非中心支持軸及び中心支持軸は、それぞれ対応するスルーホールに摺動可能に接続されており、
前記混合筒体の軸線は、混合筒体の前記周壁の延在方向に沿って混合筒体の中心を通る直線であり、前記中心撹拌部材の中心軸線は、混合筒体の前記周壁の延在方向に沿って中心撹拌部材の中心を通る直線であり、前記非中心撹拌部材の中心軸線は、混合筒体の前記周壁の延在方向に沿って非中心撹拌部材の中心を通る直線である、
ことを特徴とする請求項1に記載の原料混合装置。
【請求項3】
前記第2回転盤と混合筒体の2つの前記端部のうち前記第2回転盤に近い端部との間に摺動盤が設けられ、摺動盤の周方向側壁は混合筒体の前記周壁の内面に密着して接触し、非中心支持軸の一端は摺動盤に固定され、摺動盤と第2回転盤との間に第1駆動キャビティが形成され、摺動盤と混合筒体の端部との間に第2駆動キャビティが形成され、前記第1駆動キャビティは双方向排気ファンに連通しており、前記摺動盤の中心部には、中心穴が開けられ、中心穴内にはピストン筒が摺動可能に接続され、ピストン筒は、一端が混合筒体の2つの前記端部のうち前記第2回転盤に近い端部に回転可能に接続され、他端が第2回転盤に固定され、ピストン筒内にはピストンが摺動可能に接続され、ピストンは中心支持軸の一端に固定接続される、
ことを特徴とする請求項2に記載の原料混合装置。
【請求項4】
前記混合筒体の2つの前記端部のうち前記第2回転盤から遠い端部には、取付穴が開けられ、前記第1回転盤には回転軸が固定され、回転軸は取付穴を貫通し、かつ、混合筒体の前記回転軸が固定された端部の外面には、ベルトを介して回転軸に接続されるモータが設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の原料混合装置。
【請求項5】
混合筒体の前記周壁の内面に対向する、前記第1回転盤及び第2回転盤の外縁には、いずれにもシールが設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の原料混合装置。
【請求項6】
前記切換弁は、三方切換弁である、
ことを特徴とする請求項1又は請求項に記載の原料混合装置。
【請求項7】
前記混合筒体の前記周壁の内面には、接着防止コーティング層が設けられている、
ことを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の原料混合装置。
【請求項8】
前記原料混合装置で混合される原料には、チリパウダー及び配合材料が含まれ、前記材料には、花椒(カホクザンショウ)パウダー、香辛料、食塩、砂糖、及びチキンエキス調味料が含まれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の原料混合装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末混合設備の分野に関し、具体的には、原料混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インスタントチリパウダーは、大衆に非常に好かれている。火鍋(中国のしゃぶしゃぶ)、鉢鉢鶏(Bobo'sChicken、中国四川料理の1つ)、串串香(中国のしゃぶしゃぶの1種類)などのメニューの場合、顧客に「チリパウダー干皿」などのインスタント調味料を提供する。
【0003】
インスタントチリパウダーの生産は、チリパウダーと様々な配合材料とを混合して製造し、材料混合に使用される混合器は、通常、縦型と水平型の2種類に分けられ、そのうち、水平型混合器の混合方法は、回転式と非回転式に分けられ、ここで、非回転式の混合設備は、通常、容器自体が固定されて動かず、その内部に撹拌装置が設置され、容器内部の材料は撹拌装置の働きで撹拌、混合されるが、このような混合設備では、材料が容器内部で集まりやすく、容器内に完全に分散し難く、十分に撹拌できない、均一性が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、粉末が撹拌中に集まることにより、十分に撹拌できないと言う問題を低減するために、連続式の原料混合装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の技術的解決手段を採用する。
【0006】
連続式の原料混合装置は、水平に配置された2つの円筒状混合筒体と、混合筒体に原料を加えるための供給管と、を含み、2つの混合筒体は、いずれにも供給口及び排出口が設けられ、2つの混合筒体の供給口は、いずれも供給管に連通し、供給管には切換弁が設けられており、混合筒体内の両端には、それぞれ第1回転盤及び第2回転盤が回転可能に接続され、第1回転盤と第2回転盤との間に混合筒体の軸線方向に沿って撹拌コンポーネントが接続され、前記撹拌コンポーネントは、中心撹拌部材と、混合筒体の径方向に沿って混合筒体の側壁内壁と中心撹拌部材の側壁外壁との間に設けられた幾つかの非中心撹拌部材と、を含み、非中心撹拌部材の側壁外壁は、いずれも混合筒体の側壁内壁に隣接し、非中心撹拌部材の内側には、いずれにも押し広げロッドが設けられ、中心撹拌部材及び非中心撹拌部材は、いずれも第1回転盤及び第2回転盤の軸方向に沿って移動することができ、中心撹拌部材と非中心撹拌部材との軸方向の移動方向は逆である。
【0007】
本解決手段の原理は、以下のとおりである。
【0008】
従来の材料混合は、通常、混合に1つの混合装置を使用し、材料混合過程において、供給装置は停止状態にあり、混合装置による材料の混合が完了して材料を卸した後こそ、供給装置は引き続き材料を混合装置に供給し、したがって、材料混合の工程は不連続であり、材料の混合作業は、材料の供給や材料の排出中には停止する。本発明では、粉末を混合するために2つの混合筒体を設けており、その目的は、材料を供給管で常時連続的に供給することができ、混合筒体のうちの1つに材料が供給管によって供給される際に、別の混合筒体は混合するため、作業する混合筒体が常にあることを保証し、それにより、継続的な材料の混合過程を保証することである。そして、2つの混合筒体を設けることにより、混合筒体のうちの1つに故障又は損傷が発生しても、別の混合筒体が作業することができるため、混合筒体を1つしか設けていない場合、混合筒体に故障が発生すると、機械を停止して修理しなければならず、修理が終わってからこそ作業を再開できるという欠陥を回避した。
【0009】
混合筒体が材料を混合する具体的な原理は次のとおりである。混合筒体が動かず、混合筒体内の撹拌コンポーネントの撹拌により、混合筒体内の原料、例えばチリパウダー及び配合材料を撹拌して均一に混合することが実現される。本発明では、撹拌コンポーネントを、中心撹拌部材と、混合筒体の径方向に沿って混合筒体の側壁内壁と中心撹拌部材の側壁外壁との間に設けられた幾つかの非中心撹拌部材との構造として設置し、中心撹拌部材及び非中心撹拌部材が第1回転盤及び第2回転盤の回転に駆動されて回転し、それにより、混合筒体内の粉体を完全に均一に撹拌する。本発明の撹拌方法は、混合筒体が動かず、撹拌コンポーネントで撹拌することによって粉末の混合が実現されるため、粉末は、混合筒体内で一塊に集まりやすく、混合筒体の軸方向に沿って分散し難く、実際の撹拌過程では、通常、混合筒体の中間部に粉末が多く集まり、混合筒体の両端には粉末が少なく、したがって、本発明で、中心撹拌部材及び非中心撹拌部材が、いずれも第1回転盤及び第2回転盤の軸方向に沿って移動することができ、かつ、中心撹拌部材と非中心撹拌部材との軸方向の移動方向が逆であるように設置する目的は、中心撹拌部材及び非中心撹拌部材が、軸方向に移動する過程に、押し広げロッドを介して一塊に集まった粉末を軸方向に押し広げることができ、撹拌時に粉末が集まって、十分に撹拌できないと言う問題を低減した。
【0010】
本解決手段を採用すると、以下のような技術効果を達成できる。
【0011】
1、2つの混合筒体を用いて原料の混合を実現することにより、継続的な材料の混合過程を実現できる。
【0012】
2、混合筒体内に中心撹拌部材及び非中心撹拌部材を設け、かつ、両者が軸方向に沿って逆向きに移動することにより、撹拌時に粉末が集まって、撹拌が不均一になると言う問題を低減し、したがって、撹拌混合がより十分になり、混合の均一性を向上させた。
【0013】
さらに、中心撹拌部材及び非中心撹拌部材は、いずれも幾つかの矩形枠によって構成され、幾つかの矩形枠の中心軸線は混合筒体の軸線と一致し、非中心撹拌部材の中心軸線は、混合筒体の軸線に平行であり、前記中心撹拌部材の両端には、いずれにも中心支持軸が固定され、前記非中心撹拌部材の両端には、いずれにも非中心支持軸が固定されており、前記第1回転盤及び第2回転盤には、中心支持軸及び非中心支持軸と1対1に対応するスルーホールが開けられ、非中心支持軸及び中心支持軸は、それぞれ対応するスルーホールに摺動可能に接続されている。
【0014】
中心撹拌部材及び非中心撹拌部材は、いずれも幾つかの矩形枠の構造として設置されたので、撹拌時に大きな撹拌スペースが形成されることができ、混合筒体内の粉末を完全に覆い、それにより、より十分に撹拌する。中心撹拌部材及び非中心撹拌部材を第1回転盤及び第2回転盤に取付する方法は、非中心支持軸及び中心支持軸とスルーホールとの嵌合方法であり、中心撹拌部材及び非中心撹拌部材が軸方向に移動しやすくなり、そして、第1回転盤及び第2回転盤の回転に駆動されて中心撹拌部材及び非中心撹拌部材が回転することにより、撹拌する。
【0015】
さらに、第2回転盤と混合筒体の端部との間に摺動盤が設けられ、摺動盤の周方向側壁は混合筒体の側壁内壁に密接し、非中心支持軸の一端は摺動盤に固定され、摺動盤と第2回転盤との間に第1駆動キャビティが形成され、摺動盤と混合筒体の端部との間に第2駆動キャビティが形成され、前記第1駆動キャビティは双方向排気ファンに連通しており、前記摺動盤の中間部には、中心穴が開けられ、中心穴内にはピストン筒が摺動可能に接続され、ピストン筒は、一端が混合筒体内の端部に回転可能に接続され、他端が第2回転盤に固定され、ピストン筒内にはピストンが摺動可能に接続され、ピストンは中心支持軸の一端に固定接続される。
【0016】
摺動盤を設ける構造の目的は、摺動盤の混合筒体内での摺動に駆動されて、各非中心撹拌部材が軸方向に移動し、摺動盤の混合筒体内での摺動は、双方向排気ファンによる第1駆動キャビティ内への気体の注入及び吸出により実現され、摺動盤は、移動するとともに、第2駆動キャビティ内の気体をピストンキャビティに圧入及び吸出することもでき、それにより、ピストンの移動が実現され、ピストンはさらに中心撹拌部材を駆動して移動させ、即ち、動力としての気体は、同時に中心撹拌部材及び非中心撹拌部材を駆動して軸方向に移動させることができる。
【0017】
さらに、第2回転盤には、筒体の一方向吸気弁が幾つか設けられている。
【0018】
第1駆動キャビティ内の気体は、筒体の一方向吸気弁を介して混合筒体内に入り、粉末を分散させ、粉末が撹拌中に累積して、十分に撹拌できないという問題を防止する一方、筒体内の粉末の流動性がよくなり、撹拌がより円滑になり、混合がより均一になる。
【0019】
さらに、前記押し広げロッドは、2組に分けられ、2組の押し広げロッドは、非中心撹拌部材の垂直二等分線に沿って対称的に設けられ、2組の押し広げロッドは、それぞれ一方の端が混合筒体の対応する一端を向くように斜めに設置される。
【0020】
混合筒体内の粉体は、混合過程において、通常、混合筒体の中間部に集まり、傾斜している押し広げロッドの設置により、混合筒体の中間部の粉体を両端に分散することができる。
【0021】
さらに、混合筒体の端面には、取付穴が開けられ、前記第1回転盤には回転軸が固定され、回転軸は取付穴を貫通し、かつ、混合筒体の外端面には、ベルトを介して回転軸に接続されるモータが設けられている。
【0022】
モータがベルトを介して回転軸を駆動して回転させることにより、回転軸に固定された第1回転盤が駆動されて回転する。
【0023】
さらに、第1回転盤及び第2回転盤の外縁には、いずれにもシールが設けられている。
【0024】
粉末は、第1回転盤と第2回転盤との間のスペース内で移動し、シールによって、第1回転盤及び第2回転盤と、混合筒体の側壁内壁との密閉が実現され、粉末の漏れを防止する。
【0025】
さらに、切換弁は、三方切換弁である。
【0026】
三方切換弁は、一端から材料を供給し、両端から材料を排出する構造に適用することができる。
【0027】
さらに、混合筒体の側壁内壁には、接着防止コーティング層が設けられている。
【0028】
接着防止コーティング層により、混合筒体の側壁内壁への粉末の付着を低減することができる。
【0029】
さらに、原料には、チリパウダー及び配合材料が含まれ、前記材料には、花椒(カホクザンショウ)パウダー、香辛料、食塩、砂糖、味の素及びチキンエキス調味料が含まれる。
【0030】
以上の材料を混合して得たインスタントチリパウダーは、風味が良い。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の実施例1の側面図である。
図2図1の混合筒体の正面断面図である。
図3】本発明の実施例1の混合筒体の正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、具体的な実施形態によりさらに詳細に説明する。
【0033】
実施例1
図1に示すように、本実施例の連続式の原料混合装置は、供給管1及び2つの混合筒体3を含み、混合筒体3は支持フレーム4によって支持され、供給管1は、例えばチリパウダー及び配合材料などの原料を投入するために用いられ、材料には、花椒パウダー、香辛料、食塩、砂糖、味の素及びチキンエキス調味料が含まれる。混合筒体3の側壁内壁には、接着防止コーティング層が設けられ、図2をともに参照すると、2つの混合筒体3は、いずれにも供給口30及び排出口31が設けられ、供給口30は混合筒体3の頂部に位置し、排出口31は混合筒体3の底部に位置する。2つの混合筒体3の供給口30は、三方切換弁2を介して供給管1に連通し、三方切換弁2の切換により、供給管1が混合筒体3のうちの1つに連通することが実現できる。
【0034】
混合筒体3の内部構造は、図2に示すように、混合筒体3内の両端には、それぞれ第1回転盤10及び第2回転盤7が回転可能に接続され、第1回転盤10及び第2回転盤7の外縁には、いずれにもシールが設けられている。混合筒体3の第1端面には取付穴が開けられ、第1回転盤10には、取付穴を通す回転軸が固定され、かつ、混合筒体3の外端面には、ベルトを介して回転軸に接続されるモータが固定され、モータがベルトを介して回転軸を駆動して回転させることにより、回転軸に固定されている第1回転盤10が駆動されて回転する。
【0035】
撹拌コンポーネントが、混合筒体3の軸線方向に沿って第1回転盤10と第2回転盤7との間に接続され、撹拌コンポーネントは、中心撹拌部材6と、混合筒体3の径方向に沿って混合筒体3の側壁内壁と中心撹拌部材6の側壁外壁との間に設けられた幾つかの非中心撹拌部材5と、を含み、非中心撹拌部材5の側壁外壁は、いずれも混合筒体3の側壁内壁に隣接し、中心撹拌部材6及び非中心撹拌部材5は、いずれも幾つかの矩形枠によって構成され、中心撹拌部材6の幾つかの矩形枠の中心軸線は、混合筒体の軸線と一致し、非中心撹拌部材5の中心軸線は、混合筒体3の軸線と平行である。中心撹拌部材6の両端には、いずれにも中心支持軸60が固定され、非中心撹拌部材5の両端には、いずれにも非中心支持軸50が固定されおり、第1回転盤10及び第2回転盤7には、中心支持軸60及び非中心支持軸50と1対1に対応するスルーホール11(スルーホール11は角穴である)が開けられ、非中心支持軸50及び中心支持軸60は、それぞれ対応するスルーホール11に摺動可能に接続される。
【0036】
図2に示すように、第2回転盤7と混合筒体3の右端との間には摺動盤13が設けられ、摺動盤13の周方向側壁は混合筒体3の側壁内壁に密接し、非中心支持軸50の右端はいずれも摺動盤13に固定され、摺動盤13と第2回転盤7との間に第1駆動キャビティ15が形成され、摺動盤13と混合筒体3の右端との間に第2駆動キャビティ14が形成され、第1駆動キャビティ15は双方向排気ファン12に連通している。摺動盤13の中間部には中心穴が開けられ、中心穴内にはピストン筒8が摺動可能に接続され、ピストン筒8は、一端が回転ブロック9を介して混合筒体3内の右端に回転可能に接続され、他端が第2回転盤7に固定されており、ピストン筒8内にはピストン81が摺動可能に接続され、ピストン81は、中心支持軸60の一端に固定接続され、ピストン筒8のロッドレスキャビティには、第2駆動キャビティ14内に位置する吸気口82が開けられている。
【0037】
非中心撹拌部材5の内側には、いずれにも押し広げロッド500が固定され、押し広げロッド500は、2組に分けられ、2組の押し広げロッド500は、非中心撹拌部材5の垂直二等分線に沿って対称的に設けられ、2組の押し広げロッド500は、一方の端が混合筒体3の対応する一端を向くように斜めに設置される。
【0038】
従来の材料混合過程では、通常、混合に1つの混合装置を使用し、材料混合過程において、供給装置は停止状態にあり、混合装置による材料の混合が完了して材料を卸した後こそ、供給装置は引き続き材料を混合装置に供給し、したがって、材料混合の工程は不連続であり、材料の混合作業は、材料の供給や材料の排出中には停止する。本発明では、粉末を混合するために2つの混合筒体3を設けており、その目的は、材料を供給管1で常時連続的に供給することができ、混合筒体3のうちの1つに材料が供給管1によって供給される際に、別の混合筒体3は混合するため、作業する混合筒体3が常にあることを保証し、それにより、継続的な材料の混合過程を保証することである。そして、2つの混合筒体3を設けることにより、混合筒体3のうちの1つに故障又は損傷が発生しても、また別の混合筒体3が作業することができるため、混合筒体3を1つしか設けていない場合、混合筒体3に故障が発生すると、機械を停止して修理しなければならず、修理が終わってからこそ作業を再開できるという欠陥を回避した。
【0039】
混合筒体3が材料を混合する具体的な過程は次のとおりである。混合筒体3が動かず、混合筒体3内の撹拌コンポーネントの撹拌により、混合筒体3内のチリパウダー及び配合材料を撹拌して均一に混合することが実現される。本発明では、撹拌コンポーネントを、中心撹拌部材6と、混合筒体3の径方向に沿って混合筒体3の側壁内壁と中心撹拌部材6の側壁外壁との間に設けられた幾つかの非中心撹拌部材5との構造として設置し、モータに駆動されて第1回転盤10が回転することにより、中心撹拌部材6及び非中心撹拌部材5が駆動されて回転し、それにより、混合筒体3内の粉体を完全に均一に撹拌する。そして、本発明では、中心撹拌部材6及び非中心撹拌部材5は、いずれも幾つかの矩形枠の構造として設置されたので、撹拌時に大きな撹拌スペースが形成されることができ、混合筒体3内の粉末を完全に覆い、それにより、より十分に撹拌する。
【0040】
図2に示すように、本発明の撹拌方法は、混合筒体3が動かず、撹拌コンポーネントで撹拌することによって粉末の混合が実現されるため、粉末は、混合筒体3内で一塊に集まりやすく、混合筒体3の軸方向に沿って分散し難く、実際の撹拌過程では、通常、混合筒体3の中間部に粉末が多く集まり、混合筒体3の両端には粉末が少ない。本発明では、撹拌過程において、気体が双方向排気ファン12によって第1駆動キャビティ15内に注入及び吸出され、気体が双方向排気ファン12によって第1駆動キャビティ15内に注入されるとき、摺動盤13が駆動されて右に移動し、摺動盤13は、各非中心撹拌部材5が右に移動するように駆動すると同時に、摺動盤13は、右移動中に、第2駆動キャビティ14内の気体をピストン筒8に圧入することもでき、それにより、ピストン81の左移動が実現され、さらに、中心撹拌部材6がピストン81に駆動されて左に移動する。同じ原理で、双方向排気ファン12が第1駆動キャビティ15内から気体を吸出するとき、非中心撹拌部材5は左に、中心撹拌部材6は右に移動するように駆動される。中心撹拌部材6及び非中心撹拌部材5が軸方向に移動する過程において、押し広げロッド500を介して一塊に集まった粉末を軸方向に押し広げることができ、撹拌時に粉末が集まって、十分に撹拌できないと言う問題を低減し、撹拌混合がより十分になり、混合の均一性を向上させた。
【0041】
実施例2
図3に示すように、本実施例は、第2回転盤7に筒体の一方向吸気弁70が幾つか設けられ、本実施例では、筒体の一方向吸気弁70の数は1であることが、本実施例と実施例1との異なる点である。
【0042】
気体が、双方向排気ファン12によって第1駆動キャビティ15内に注入される過程において、第1駆動キャビティ15内の気体は、さらに、筒体の一方向吸気弁70を介して混合筒体3内に入ることもできるため、粉末を分散させ、粉末が撹拌中に累積して、十分に撹拌できないという問題を防止する一方、筒体内の粉末の流動性がよくなり、撹拌がより円滑になり、混合がより均一になる。
【0043】
実施例3
本実施例では、押し広げロッド500は斜めに設置されず、非中心撹拌部材5内の矩形枠に垂直であり、このような押し広げロッド500を用いても、混合筒体3内に凝集されている粉末の分散が実現できることが、本実施例と実施例1との異なる点である。
【0044】
以上の記述は、本発明の実施例にすぎず、解決手段における公知の具体的な構造及び特性などの常識について、ここでは詳細に説明していない。なお、当業者であれば、本発明の構造から逸脱しない前提で、いくつかの変形や改良をさらに行うことができ、これらも本発明の保護範囲として見なすべきであり、これらは、本発明の実施効果及び特許の実用性に影響を与えない。本願が主張する保護範囲は、特許請求書の内容に準じるべきであり、特許請求書の内容を解釈するために、明細書における具体的な実施形態などの記載使用できる
【符号の説明】
【0045】
料供給管1、三方切換弁2、混合筒体3、供給口30、排出口31、支持フレーム4、非中心撹拌部材5、非中心支持軸50、押し広げロッド500、中心撹拌部材6、中心支持軸60、第2回転盤7、筒体の一方向吸気弁70、ピストン筒8、ピストン81、吸気口82、回転ブロック9、第1回転盤10、スルーホール11、双方向排気ファン12、摺動盤13、第2駆動キャビティ14、第1駆動キャビティ15。
図1
図2
図3