IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特許-COTモジュレーター及びその使用方法 図1
  • 特許-COTモジュレーター及びその使用方法 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-26
(45)【発行日】2023-06-05
(54)【発明の名称】COTモジュレーター及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   C07F 9/547 20060101AFI20230529BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 21/04 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 7/06 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 19/06 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 1/02 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 1/06 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 1/08 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 9/06 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20230529BHJP
   A61K 31/4725 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 1/12 20060101ALI20230529BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20230529BHJP
   A61K 31/4709 20060101ALI20230529BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20230529BHJP
【FI】
C07F9/547 CSP
A61P35/00
A61P3/10
A61P29/00
A61P1/04
A61P1/16
A61P3/06
A61P37/02
A61P21/04
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P25/00
A61P7/00
A61P31/04
A61P17/06
A61P7/06
A61P19/06
A61P11/00
A61P13/12
A61P1/02
A61P25/04
A61P27/02
A61P25/18
A61P1/06
A61P1/08
A61P9/06
A61P17/00
A61K31/4725
A61P11/06
A61P1/12
A61P25/08
A61K31/4709
C07D401/14 CSP
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021573842
(86)(22)【出願日】2020-06-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-18
(86)【国際出願番号】 US2020037214
(87)【国際公開番号】W WO2020252151
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2022-01-19
(31)【優先権主張番号】62/861,390
(32)【優先日】2019-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500029420
【氏名又は名称】ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】カナレス, エダ ワイ.
(72)【発明者】
【氏名】デサイ, マノジ シー.
(72)【発明者】
【氏名】ゴーマン, エリック
(72)【発明者】
【氏名】リ, ジャヤオ
(72)【発明者】
【氏名】サイトウ, ローランド ディー.
(72)【発明者】
【氏名】テイラー, ジェイムズ ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ライト, ネイサン イー.
【審査官】水島 英一郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-520160(JP,A)
【文献】特表2018-520161(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
C07F
CAplus(STN)
REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の
【化65A】
を有する化合物はその医薬として許容され得る塩
【請求項2】
請求項に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩、及び医薬として許容され得る担体を含む、組成物。
【請求項3】
療法において使用するための、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
大阪型甲状腺癌(Cot)が介在する疾患又は状態を処置することを必要とするヒト患者において前記疾患又は状態を処置する方法における使用のための、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
請求項に記載の使用のための組成物であって、前記疾患又は状態が、癌、糖尿病、炎症性疾患、炎症性腸疾患(IBD)、及び肝疾患から選択される、使用のための組成物。
【請求項6】
請求項に記載の使用のための組成物であって、前記疾患又は状態が、膵癌、膀胱癌、結腸直腸癌、乳癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、肺癌、卵巣癌、子宮頸癌、胃癌、食道癌、頭頚部癌、黒色腫、神経内分泌癌、中枢神経系癌、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、退形成性乏突起神経膠腫、成人多形膠芽腫、及び成人退形成性星細胞腫)、骨癌、及び軟部組織肉腫から選択される固形腫瘍である、使用のための組成物。
【請求項7】
請求項に記載の使用のための組成物であって、前記疾患又は状態が、1型及び2型糖尿病、妊娠糖尿病、糖尿病前症、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、空腹時血糖異常、並びに耐糖能異常から選択される、使用のための組成物。
【請求項8】
請求項に記載の使用のための組成物であって、前記疾患又は状態が、全身性エリテマトーデス(SLE)、重症筋無力、関節リウマチ(RA)、急性散在性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患(IBD)、敗血症、乾癬、シェーグレン症候群、自己免疫性溶血性貧血、喘息、又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)、強直性脊椎炎、反応性関節炎、単関節炎、変形性関節症、痛風性関節炎、若年性関節炎、若年性発症性関節リウマチ、若年性リウマチ様及び乾癬性関節炎から選択される、使用のための組成物。
【請求項9】
請求項に記載の使用のための組成物であって、前記疾患又は状態が、空置大腸炎、虚血性大腸炎、感染性大腸炎、化学的大腸炎、顕微鏡的大腸炎(膠原線維性大腸炎及びリンパ球性大腸炎を含む)、非定型大腸炎、偽膜性大腸炎、劇症大腸炎、自閉症性腸炎、分類不能大腸炎、ベーチェット病、胃十二指腸CD、空回腸炎、回腸炎、回結腸炎、結腸クローン病(肉芽腫性大腸炎)、過敏性腸症候群、粘膜炎、放射線誘発性腸炎、短腸症候群、セリアック病、胃潰瘍、憩室炎、回腸嚢炎、直腸炎慢性下痢、クローン病、及び潰瘍性大腸炎から選択される、使用のための組成物。
【請求項10】
請求項に記載の使用のための組成物であって、前記疾患又は状態が、全身性エリテマトーデス(SLE)、狼瘡腎炎、狼瘡関連障害、及び自己免疫障害、又はSLEの症状から選択される、使用のための組成物。
【請求項11】
請求項10に記載の使用のための組成物であって、前記SLEの症状が、関節痛、関節腫脹、関節炎、倦怠感、体毛喪失、口内炎、リンパ節腫脹、感光性、皮膚発疹、頭痛、しびれ感、ピリピリ感、発作、視覚問題、人格変化、腹痛、悪心、嘔吐、不整脈、吐血及び呼吸困難、斑状の皮膚色、並びにレイノー現象から選択される、使用のための組成物。
【請求項12】
請求項に記載の使用のための組成物であって、前記疾患又は状態が、慢性肝内若しくは肝外胆汁うっ滞性状態、肝線維症、肝臓の慢性若しくは閉塞性炎症性障害、肝硬変、脂肪肝若しくは関係する症候群、アルコール誘発性肝硬変若しくはウイルス伝播形態の肝炎と関係する胆汁うっ滞性作用若しくは線維形成作用、急性若しくは慢性肝不全、大規模な肝切除後の肝虚血、化学療法と関係する脂肪性肝炎(CASH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)消化管若しくは肝臓の腫瘍性疾患、消化管若しくは肝臓の腫瘍性疾患、糖尿病性腎臓病(DKD)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、及び非アルコール性脂肪肝炎(NASH)から選択される、使用のための組成物。
【請求項13】
薬剤の製造における、請求項に記載の化合物又は請求項2に記載の組成物の、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年6月14日に出願された米国特許仮出願第62/861,390号の利益を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、Cot(大阪型甲状腺癌(cancer Osaka thyroid))のモジュレーター並びにその使用方法及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
Cot(大阪型甲状腺癌)タンパク質は、MAPキナーゼキナーゼキナーゼ(MAP3K)ファミリーのメンバーであるセリン/トレオニンキナーゼである。Cotタンパク質は、「TPL2」(腫瘍進行遺伝子座)、「MAP3K8」(有糸分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼ8)又は「EST」(ユーイング肉腫形質転換体)としても公知である。Cotは、細胞におけるその腫瘍原性形質転換活性によって同定されており、腫瘍原性経路及び炎症性経路を調節することがすでに示されている。
【0004】
Cotは、MEK-ERK経路において上流にあることが公知であり、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)のLPS誘導性産生に不可欠である。Cotは、TNFαの産生及びシグナル伝達のいずれにも関与することがすでに示されている。TNFαは、炎症誘発性サイトカインであり、関節リウマチ(RA)、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患(IBD)、糖尿病、敗血症、乾癬、TNFα発現の誤調節、及び移植片拒絶反応などの炎症性疾患において重要な役割を担っている。
【0005】
それゆえ、Cotの発現又は活性を調節する作用薬及び方法は、このような疾患を予防又は処置するのに有用であり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、Cotの発現又は活性を調節する化合物を提供する。本開示はまた、医薬組成物を含む組成物、化合物を含むキット、並びに化合物を使用する(又は投与する)方法、及び化合物を生成する方法も提供する。本明細書で提供される化合物は、Cotが介在する疾患、障害、又は状態を処置する上で有用であり得る。本開示はまた、療法において使用するための化合物も提供する。本開示は更に、Cotが介在する疾患、障害、又は状態を処置する方法における使用のための化合物を提供する。その上、本開示は、Cotが介在する(又はCotが少なくとも部分的に介在する)疾患、障害、又は状態の処置のための薬剤の製造における化合物の使用を提供する。
【0007】
一態様では、式I:
【化1】
の構造を有する化合物であって、式中、
が、水素、-O-R、-N(R)(R)、-C(O)-R、-S(O)-R、-C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
が、水素、-C(O)-R、-C(O)O-R、-C(O)N(R、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
又はR及びRが、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成し、この中で、各ヘテロシクリル若しくは各ヘテロアリールは、場合により1~4個のZで置換されており、
が、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、この中で、各ヘテロシクリル又は各ヘテロアリールが、場合により1~4個のZで置換されており、
が、アリール、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、この中で、各アリール、各ヘテロシクリル、又は各ヘテロアリールが、場合により1~4個のZで置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、-NO、-O-R、-N(R)(R)、-S(O)-R、-S(O)、-S(O)N(R、-C(O)R、-OC(O)-R、-C(O)O-R、-OC(O)O-R、-OC(O)N(R10)(R11)、-C(O)N(R、-N(R)C(O)(R)、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~9アルキルチオ、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~9アルキルチオ、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
が、-C(O)O-R16-OP(O)(OR12-C(O)-R16-OP(O)(OR12、-R16-OP(O)(OR12、-C(O)O-R16-OR17;-C(O)O-R16-OH;-C(O)O-R16-OC(O)R17;-C(O)-C(O)OR12;又は-C(O)O-R16-OC(O)R17NHであり、
各Rが独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
及びRが各出現時に独立して、水素、-S(O)10、-C(O)-R10、-C(O)O-R10、-C(O)N(R10)(R11)、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
10及びR11が各出現時に独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ1bで置換されており、
、Z、Z、Z、Z、Z、Z、及びZが各々独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO、-N、-CN、チオキソ、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)-R12、-C(O)O-R12、-C(O)-N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)C(O)-R12、-N(R12)C(O)O-R12、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-NR12S(O)N(R13)(R14)、-NR12S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-P(O)(OR12、-OP(O)(OR12、-CHP(O)(OR12、-OCHP(O)(OR12、-C(O)OCHP(O)(OR12、-P(O)(R12)(OR12)、-OP(O)(R12)(OR12)、-CHP(O)(R12)(OR12)、-OCHP(O)(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(OR12)、-P(O)(N(R12、-OP(O)(N(R12、-CHP(O)(N(R12、-OCHP(O)(N(R12、-C(O)OCHP(O)(N(R12、-P(O)(N(R12)(OR12)、-OP(O)(N(R12)(OR12)、-CHP(O)(N(R12)(OR12)、-OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-P(O)(R12)(N(R12)、-OP(O)(R12)(N(R12)、-CHP(O)(R12)(N(R12)、-OCHP(O)(R12)(N(R12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(N(R12)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1a基で置換されており、
各Z1aが独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO、-CN、-N、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)R12、-C(O)O-R12、-C(O)N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)-C(O)R12、-N(R12)C(O)O(R12)、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-N(R12)S(O)-N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)OR12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1b基で置換されており、
各R12が独立して、水素、Cアルキル、Cアルケニル、Cアルキニル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1b基で置換されており、
13及びR14が各出現時に各々独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1bで置換されており、又はR13及びR14が、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリルを形成し、この中で、当該ヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1bで置換されており、
各R15が独立して、ハロ、-CN、-NO、-O-R、-N(R)(R)、-S(O)-R、-S(O)、-S(O)N(R、-C(O)R、-OC(O)-R、-C(O)O-R、-OC(O)O-R、-OC(O)N(R10)(R11)、-C(O)N(R、-N(R)C(O)(R)、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~9アルキルチオ、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
16が、場合により1~4個のC1~3アルキル又はシクロプロピルで置換された、-C1~3アルキル又はシクロプロピルであり、
17が、場合により1~3個のR16で置換された、C1~9アルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクリルであり、
かつ
、Z、Z、Z、Z、及びZが各々独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO、-N、-CN、チオキソ、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)-R12、-C(O)O-R12、-C(O)-N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)C(O)-R12、-N(R12)C(O)O-R12、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-NR12S(O)N(R13)(R14)、-NR12S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-P(O)(OR12、-OP(O)(OR12、-CHP(O)(OR12、-OCHP(O)(OR12、-C(O)OCHP(O)(OR12、-P(O)(R12)(OR12)、-OP(O)(R12)(OR12)、-CHP(O)(R12)(OR12)、-OCHP(O)(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(OR12)、-P(O)(N(R12、-OP(O)(N(R12、-CHP(O)(N(R12、-OCHP(O)(N(R12、-C(O)OCHP(O)(N(R12、-P(O)(N(R12)(OR12)、-OP(O)(N(R12)(OR12)、-CHP(O)(N(R12)(OR12)、-OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-P(O)(R12)(N(R12)、-OP(O)(R12)(N(R12)、-CHP(O)(R12)(N(R12)、-OCHP(O)(R12)(N(R12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(N(R12)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1a基で置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、又は-O-R12であり、
各Z1aが独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO、-CN、-N、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)R12、-C(O)O-R12、-C(O)N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)-C(O)R12、-N(R12)C(O)O(R12)、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-N(R12)S(O)-N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)OR12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1b基で置換されており、
各Z1bが独立して、オキソ、チオキソ、ヒドロキシ、ハロ、-NO、-N、-CN、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O(C1~9アルキル)、-O(C2~6アルケニル)、-O(C2~6アルキニル)、-O(C3~15シクロアルキル)、-O(C1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、-NH、-NH(C1~9アルキル)、-NH(C2~6アルケニル)、-NH(C2~6アルキニル)、-NH(C3~15シクロアルキル)、-NH(C1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)、-N(C2~6アルケニル)、-N(C2~6アルキニル)、-N(C3~15シクロアルキル)、-N(C1~8ハロアルキル)、-N(アリール)、-N(ヘテロアリール)、-N(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)(C2~6アルケニル)、-N(C1~9アルキル)(C2~6アルキニル)、-N(C1~9アルキル)(C3~15シクロアルキル)、-N(C1~9アルキル)(C1~8ハロアルキル)、-N(C1~9アルキル)(アリール)、-N(C1~9アルキル)(ヘテロアリール)、-N(C1~9アルキル)(ヘテロシクリル)、-C(O)(C1~9アルキル)、-C(O)(C2~6アルケニル)、-C(O)(C2~6アルキニル)、-C(O)(C3~15シクロアルキル)、-C(O)(C1~8ハロアルキル)、-C(O)(アリール)、-C(O)(ヘテロアリール)、-C(O)(ヘテロシクリル)、-C(O)O(C1~9アルキル)、-C(O)O(C2~6アルケニル)、-C(O)O(C2~6アルキニル)、-C(O)O(C3~15シクロアルキル)、-C(O)O(C1~8ハロアルキル)、-C(O)O(アリール)、-C(O)O(ヘテロアリール)、-C(O)O(ヘテロシクリル)、-C(O)NH、-C(O)NH(C1~9アルキル)、-C(O)NH(C2~6アルケニル)、-C(O)NH(C2~6アルキニル)、-C(O)NH(C3~15シクロアルキル)、-C(O)NH(C1~8ハロアルキル)、-C(O)NH(アリール)、-C(O)NH(ヘテロアリール)、-C(O)NH(ヘテロシクリル)、-C(O)N(C1~9アルキル)、-C(O)N(C2~6アルケニル)、-C(O)N(C2~6アルキニル)、-C(O)N(C3~15シクロアルキル)、-C(O)N(C1~8ハロアルキル)、-C(O)N(アリール)、-C(O)N(ヘテロアリール)、-C(O)N(ヘテロシクリル)、-NHC(O)(C1~9アルキル)、-NHC(O)(C2~6アルケニル)、-NHC(O)(C2~6アルキニル)、-NHC(O)(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C1~9アルキル)、-NHC(O)O(C2~6アルケニル)、-NHC(O)O(C2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C1~9アルキル)、-NHC(O)NH(C2~6アルケニル)、-NHC(O)NH(C2~6アルキニル)、-NHC(O)NH(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)NH(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)NH(アリール)、-NHC(O)NH(ヘテロアリール)、-NHC(O)NH(ヘテロシクリル)、-SH、-S(C1~9アルキル)、-S(C2~6アルケニル)、-S(C2~6アルキニル)、-S(C3~15シクロアルキル)、-S(C1~8ハロアルキル)、-S(アリール)、-S(ヘテロアリール)、-S(ヘテロシクリル)、-NHS(O)(C1~9アルキル)、-N(C1~9アルキル)S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)N(C1~9アルキル)、-S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C1~9アルキル)、-S(O)(C2~6アルケニル)、-S(O)(C2~6アルキニル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(C2~6アルケニル)、-S(O)(C2~6アルキニル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)NH(C1~9アルキル)、又は-S(O)N(C1~9アルキル)であり、
この中で、いずれかのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のハロ、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、-OH、-NH、-NH(C1~9アルキル)、-NH(C3~15シクロアルキル)、-NH(C1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)、-N(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C1~9アルキル)、-NHC(O)O(C2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C1~9アルキル)、S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)NH(C1~9アルキル)、-S(O)N(C1~9アルキル)2、-O(C3~15シクロアルキル)、-O(C1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、又は-O(C1~9アルキル)で置換されており、
mが、0、1、又は2である、化合物、
或いはその医薬として許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、又は重水素化類似体が提供される。いくつかの実施形態は、ヒトなどの哺乳動物における疾患又は状態の処置において、Cotモジュレーターによる処置に適した、全体を通して説明されている式I又は追加の式の化合物を使用(又は投与)する方法を提供する。
【0008】
ある特定の実施形態では、本開示は、治療有効量の本開示の化合物(例えば、全体を通して説明されている式I又は追加の式の化合物)と、少なくとも1つの医薬として許容され得る賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】イヌへの化合物Aの経口投与と比較した、化合物Bの経口投与後の化合物Aの経時的な血漿濃度を経時的に図示する。
図2】イヌへの化合物Cの経口投与後の、化合物A及び化合物Dの経時的な血漿濃度を経時的に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、Cot又はTPL2阻害剤に関する。本開示はまた、TPL2の阻害剤に関する組成物及び方法、並びにTPL2の結合を経た疾患及び状態に関するこのような化合物を用いた処置及び予防のための当該化合物の使用にも関する。本開示はまた、1つ以上の追加の治療薬と組み合わせて、TPL2阻害剤を含む癌、糖尿病、炎症性疾患、又は肝疾患を処置及び予防するための組成物及び方法にも関する。
【0011】
いくつかのCot阻害剤は公知であり、例えば、炎症性疾患を含むいくつかの生理学的状態と関連して研究されているところである。Cot又はTPL2は、発癌経路及び炎症経路を調節することがすでに示されている。TPL2は、細胞におけるその腫瘍原性形質転換活性によって同定されており、腫瘍原性経路及び炎症性経路を調節することがすでに示されている。TPL2は、広範囲の免疫細胞において発現し、例えば、LPS及び細菌ペプチドグリカン、TNFα、及びIL-1βなどの細菌産物を含む複数の刺激の下流のERK介在性遺伝子発現を調節する。炎症性腸疾患では、例えば、腸の炎症は、腸内微生物相と宿主免疫系との間の恒常的な関連性の喪失を反映している。IBDでは、共生細菌に対する恒常的な応答は、持続的かつ悪化する免疫シグナリン(signaline)によって置き換わる可能性がある。TPL2阻害は、例えば、IBD患者では、悪化した炎症性シグナル伝達を減弱させることによって、免疫恒常性を復元する機会を提供することができる。
【0012】
本開示の実施形態は、TPL2の阻害を提供する化合物を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物は、所望の薬物動態特性を呈する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物は、TPL2を阻害する化合物を提供するために開裂し、例えば、腸内で開裂する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物は、TPL2の公知の阻害剤と比較して改善された溶解度を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物は、公知の化合物と比較して改善された、TPL2阻害剤の全身曝露を提供する。
【0013】
定義及び一般的なパラメータ
以下の説明は、例示的な方法、パラメータなどを明らかにする。しかしながら、このような説明は、本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、代わりに、例示的な実施形態の説明として提供されていると認識されるべきである。
【0014】
本明細書で使用する場合、以下の語、句及び記号は、概して、それらが使用されている文脈が別段に示している場合を除き、以下に明らかにされるような意味を有することが意図されている。
【0015】
2つの文字又は記号の間にはないダッシュ(「-」)は、置換基についての結合点を示すために使用される。例えば、-C(O)NHは、炭素原子を介して結合している。化学基の前部又は末端のダッシュは、便宜上のものであり、化学基は、それらの通常の意味を失うことなく、1つ以上のダッシュの有無にかかわらず図示されることができる。構造内の線を横切って引かれた波線は、基の結合点を示す。化学的又は構造的に必要とされない限り、化学基が書かれている又は呼称されている順序によって、方向性が示されている又は含意されているものではない。
【0016】
接頭辞「Cu~v」は、以下の基が、u~v個の炭素原子を有することを示す。例えば、「C1~6アルキル基」は、アルキル基が1~6個の炭素原子を有することを示す。
【0017】
本明細書における「約」の値又はパラメータへの言及は、その値又はパラメータそれ自体に関する実施形態を含む(及び説明する)。ある特定の実施形態では、「約」という用語は、示された量±10%を含む。他の実施形態では、「約」という用語は、示された量±5%を含む。ある特定の他の実施形態では、「約」という用語は、示された量±1%を含む。また、その用語に対して、「約X」は、「X」の説明を含む。また、「a」及び「the」という単数形は、文脈上他に明確に示されない限り、複数の指示を含む。したがって、例えば、「化合物」への言及は、複数のこのような化合物を含み、「アッセイ」への言及は、当業者に公知の1つ以上のアッセイ及びその等価物への言及を含む。
【0018】
「アルキル」は、非分枝状又は分岐状の飽和炭化水素鎖を指す。本明細書で使用される場合、アルキルは、1~20個の炭素原子を有する(すなわち、C1~20アルキル)、1~8個の炭素原子を有する(すなわち、C1~8アルキル)、1~6個の炭素原子を有する(すなわち、C1~6アルキル)、又は1~4個の炭素原子を有する(すなわち、C1~4アルキル)。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、iso-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、及び3-メチルペンチルがある。特定の数の炭素を有するアルキル基が化学名によって呼称されている、又は分子式によって同定されているとき、その炭素数を有する全ての位置異性体が包含されることができ、したがって、例えば、「ブチル」には、n-ブチル(すなわち、-(CHCH)、sec-ブチル(すなわち、-CH(CH)CHCH)、イソブチル(すなわち、-CHCH(CH)及びtert-ブチル(すなわち、-C(CH)があり、「プロピル」には、n-プロピル(すなわち、-(CHCH)及びイソプロピル(すなわち、-CH(CH)がある。
【0019】
「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素間二重結合を含有しかつ、2~20個の炭素原子を有する(すなわち、C2~20アルケニル)、2~8個の炭素原子を有する(すなわち、C2~8アルケニル)、2~6個の炭素原子を有する(すなわち、C2~6アルケニル)、又は2~4個の炭素原子を有する(すなわち、C2~4アルケニル)、アルキル基を指す。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、ブタジエニル(1,2-ブタジエニル及び1,3-ブタジエニルを含む)がある。
【0020】
「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素間三重結合を含有しかつ、2~20個の炭素原子を有する(すなわち、C2~20アルキニル)、2~8個の炭素原子を有する(すなわち、C2~8アルキニル)、2~6個の炭素原子を有する(すなわち、C2~6アルキニル)、又は2~4個の炭素原子を有する(すなわち、C2~4アルキニル)、アルキル基を指す。「アルキニル」という用語はまた、1つの三重結合と1つの二重結合とを有するそのようなアルキニル基も含む。
【0021】
「アルコキシ」は、「アルキル-O-」基を指す。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペントキシ、n-ヘキソキシ、及び1,2-ジメチルブトキシがある。
【0022】
「ハロアルコキシ」は、先に定義したアルコキシ基を指し、この中で、1つ以上の水素原子は、ハロゲンによって置き換えられている。
【0023】
「アルキルチオ」は、「アルキル-S-」基を指す。
【0024】
「アシル」は、-C(O)R基を指し、式中、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアルキル、又はヘテロアリールであり、その各々は場合により、本明細書で定義されるように、置換されてもよい。アシルの例としては、ホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチル-カルボニル、及びベンゾイルがある。
【0025】
「アミド」は、-C(O)NR基を指す「C-アミド」基、及び-NRC(O)R基を指す「N-アミド基」の両方を指し、式中、R及びRは独立して、水素、アルキル、アリール、ハロアルキル、又はヘテロアリールからなる群から選択され、その各々は場合により、置換されてもよい。
【0026】
「アミノ」は、-NR基を指し、式中、R及びRは独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、アリール、又はヘテロアリールからなる群から選択され、その各々は場合により、置換されてもよい。
【0027】
「アミジノ」は、-C(NH)(NH)を指す。
【0028】
「アリール」は、単環を有する(例えば、単環式)、又は縮合系を含む多環を有する(例えば、二環式又は三環式)、芳香族炭素環式基を指す。本明細書で使用される場合、アリールは、6~20個の環の炭素原子を有する(すなわち、C6~20アリール)、6~12個の炭素環原子を有する(すなわち、C6~12アリール)、又は6~10個の炭素環原子を有する(すなわち、C6~10アリール)。アリール基の例としては、フェニル、ナフチレニル、フルオレニル、及びアントラセニルがある。しかしながら、アリールは、いかなる方法においても以下に定義されるヘテロアリールを包含しないか、又はこのヘテロアリールと重複しない。1つ以上のアリール基がヘテロアリールと縮合している場合、結果として生じる環系はヘテロアリールである。1つ以上のアリール基がヘテロシクリルと縮合している場合、結果として生じる環系はヘテロシクリルである。
【0029】
「アジド」は、-Nを指す。
【0030】
「カルバモイル」は、-O-C(O)NR基を指す「O-カルバモイル」基、及び-NRC(O)OR基を指す「N-カルバモイル基」の両方を指し、式中、R及びRは独立して、水素、アルキル、アリール、ハロアルキル、又はヘテロアリールからなる群から選択され、その各々は場合により、置換されてもよい。
【0031】
「カルボキシル」は、-C(O)OHを指す。
【0032】
「カルボキシルエステル」は、-OC(O)R及び-C(O)ORの両方を指し、式中、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアルキル、又はヘテロアリールであり、その各々は場合により、本明細書で定義されるように、置換されてもよい。
【0033】
「シアノ」又は「カルボニトリル」は、-CN基を指す。
【0034】
「シクロアルキル」は、縮合した環系、架橋した環系、及びスピロ環系を含む単環又は多環を有する飽和又は部分不飽和環状アルキル基を指す。「シクロアルキル」という用語は、シクロアルケニル基(すなわち、少なくとも1つの二重結合を有する環状基)を含む。本明細書で使用される場合、シクロアルキルは、3~20個の環炭素原子を有する(すなわち、C3~20シクロアルキル)、3~12個の環炭素原子を有する(すなわち、C3~12シクロアルキル)、3~10個の環炭素原子を有する(すなわち、C3~10シクロアルキル)、3~8個の環炭素原子を有する(すなわち、C3~8シクロアルキル)、又は3~6個の環炭素原子を有する(すなわち、C3~6シクロアルキル)。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルがある。
【0035】
「グアニジノ」は、-NHC(NH)(NH)を指す。
【0036】
「ヒドラジノ」は、-NHNHを指す。
【0037】
「イミノ」は、-C(NR)R基を指し、式中、各Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアルキル、又はヘテロアリールであり、その各々は場合により、本明細書で定義されるように、置換されてもよい。
【0038】
「ハロゲン」又は「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを含む。「ハロアルキル」は、先に定義した非分岐状又は分岐状のアルキル基を指し、この中で、1つ以上の水素原子は、ハロゲンによって置き換えられている。例えば、残基が2つ以上のハロゲンで置換されている場合、結合したハロゲン部分の数に対応する接頭辞を使用することによって言及されることができる。ジハロアルキル及びトリハロアルキルは、同じハロゲンであってもよいが必ずしもそうではない2個(「ジ」)又は3個(「トリ」)のハロ基で置換されたアルキルを指す。ハロアルキルの例としては、ジフルオロメチル(-CHF)及びトリフルオロメチル(-CF)がある。
【0039】
「ヘテロアルキル」は、炭素原子のうちの1個以上(及びいずれかの会合した水素原子)が各々独立して、同じ又は異なるヘテロ原子基で置き換えられたアルキル基を指す。「ヘテロアルキル」という用語は、炭素とヘテロ原子とを有する非分岐状又は分岐状の飽和鎖を含む。例として、1、2、又は3個の炭素原子は、独立して、同じ又は異なるヘテロ原子基で置き換えられてもよい。ヘテロ原子基には、-NR-、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)-などがあるがこれらに限定されず、式中、Rは、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであり、その各々は場合により置換されていてもよい。ヘテロアルキル基の例としては、-OCH、-CHOCH、-SCH、-CHSCH、-NRCH、及び-CHNRCHがあり、式中、Rは、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、又はヘテロアリールであり、その各々は場合により置換されてもよい。本明細書で使用される場合、ヘテロアルキルは、1~10個の炭素原子、1~8個の炭素原子、又は1~4個の炭素原子と、1~3個のヘテロ原子、1~2個のヘテロ原子、又は1個のヘテロ原子とを含む。
【0040】
「ヘテロアリール」は、単環、多環、又は窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1つ以上の環ヘテロ原子と縮合した多環を有する芳香族基を指す。本明細書で使用される場合、ヘテロアリールは、1~20個の環炭素原子を含む(すなわち、C1~20ヘテロアリール)、3~12個の環炭素原子を含む(すなわち、C3~12ヘテロアリール)、又は3~8個の炭素環原子を含む(すなわち、C3~8ヘテロアリール);並びに独立して窒素、酸素、及び硫黄から選択される1~5個のヘテロ原子、1~4個のヘテロ原子、1~3個の環ヘテロ原子、1~2個の環ヘテロ原子、又は1個の環ヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基の例としては、ピリミジニル、プリニル、ピリジル、ピリダジニル、ベンゾチアゾリル、及びピラゾリルがある。縮合ヘテロアリール環の例としては、ベンゾ[d]チアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾ[b]チオフェニル、インダゾリル、ベンゾ[d]イミダゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、及びイミダゾ[1,5-a]ピリジニルがあるが、これらに限定されず、ここで、ヘテロアリールは、縮合系のいずれかの環を介して結合することができる。少なくとも1つのヘテロ原子を含有する単環又は複数の縮合環を有するいずれかの芳香環は、その分子の残部への(すなわち、縮合環のうちのいずれか1つを介した)結合に関係なくヘテロアリールと見なされる。ヘテロアリールは、先に定義したようにアリールを包含しない又はアリールと重複しない。
【0041】
「ヘテロシクリル」は、独立して窒素、酸素、及び硫黄から選択される1つ以上の環ヘテロ原子を有する、飽和又は不飽和環状アルキル基を指す。「ヘテロシクリル」という用語は、ヘテロシクロアルケニル基(すなわち、少なくとも1つの二重結合を有するヘテロシクリル基)、架橋ヘテロシクリル基、縮合ヘテロシクリル基、及びスピロヘテロシクリル基を含む。ヘテロシクリルは、単環又は多環であってもよく、この中で、多環は、縮合、架橋、又はスピロであってもよい。少なくとも1つのヘテロ原子を含有するいずれかの非芳香環は、結合に関係なく、ヘテロシクリルと見なされる(すなわち、炭素原子又はヘテロ原子を介して結合することができる)。更に、ヘテロシクリルという用語は、分子の残部への結合に関係なく、少なくとも1つのヘテロ原子を含有するいずれかの非芳香環が、アリール環又はヘテロアリール環と縮合していてもよい、その環を包含することが意図されている。本明細書で使用される場合、ヘテロシクリルは、2~20個の環炭素原子を有する(すなわち、C2~20ヘテロシクリル)、2~12個の環炭素原子を有する(すなわち、C2~12ヘテロシクリル)、2~10個の環炭素原子を有する(すなわち、C2~10ヘテロシクリル)、2~8個の環炭素原子を有する(すなわち、C2~8ヘテロシクリル)、3~12個の環炭素原子を有する(すなわち、C3~12ヘテロシクリル)、3~8個の環炭素原子を有する(すなわち、C3~8ヘテロシクリル)、又は3~6個の環炭素原子を有する(すなわち、C3~6ヘテロシクリル);独立して窒素、硫黄又は酸素から選択される1~5個の環ヘテロ原子、1~4個の環ヘテロ原子、1~3個の環ヘテロ原子、1~2個の環ヘテロ原子、又は1個の環ヘテロ原子を有する。ヘテロシクリルは、1つ以上のオキソ基及び/又はチオキソ基を含有してもよい。ヘテロシクリル基の例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキセタニル、ジオキソラニル、アゼチジニル、及びモルホリニルがある。本明細書で使用される場合、「架橋ヘテロシクリル」という用語は、1つ以上の(例えば、1つ又は2つの)4~10員の環状部分を有するヘテロシクリルの2つの非隣接原子において、各ヘテロ原子が独立して窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子と接続した4~10員の環状部分を指す。本明細書で使用される場合、架橋ヘテロシクリルは、二環式環系及び三環式環系を含む。本明細書では、「スピロヘテロシクリル」という用語は、3~10員のヘテロシクリルが1つ以上の追加の環を有する環系を指し、この中で、1つ以上の追加の環は3~10員のシクロアルキル又は3~10員のヘテロシクリルであり、ここで、1つ以上の追加の環の単一の原子はまた、3~10員のヘテロシクリルの原子である。スピロヘテロシクリル環の例としては、2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナニル、2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクタニル、及び6-オキサ-1-アザスピロ[3.3]ヘプタニルなどの二環式環系及び三環式環系がある。縮合ヘテロシクリル環の例としては、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリニル、4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[2,3-c]ピリジニル、インドリニル、及びイソインドリニルがあるが、これらに限定されず、ここで、ヘテロシクリルは、縮合系のいずれかの環を介して結合することができる。
【0042】
「ヒドロキシ」又は「ヒドロキシル」は、-OH基を指す。「ヒドロキシアルキル」は、先に定義した非分岐状又は分岐状のアルキル基を指し、この中で、1つ以上の水素原子は、ヒドロキシルによって置き換えられている。
【0043】
「オキソ」は、(=O)基又は(O)基を指す。
【0044】
「ニトロ」は、-NO基を指す。
【0045】
「スルホニル」は、-S(O)R基を指し、式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、ヘテロアリール、又はアリールである。スルホニルの例は、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、及びトルエンスルホニルである。
【0046】
「アルキルスルホニル」は、-S(O)R基を指し、式中、Rは、アルキルである。
【0047】
「アルキルスルフィニル」は、-S(O)R基を指し、式中、Rは、アルキルである。
【0048】
「チオシアナート」-SCN。
【0049】
「チオール」は、-SR基を指し、式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、ヘテロアリール、又はアリールである。
【0050】
「チオキソ」又は「チオン」は、(=S)基又は(S)基を指す。
【0051】
ある特定の通常使用される代替的な化学名を使用してもよい。例えば、二価「アルキル」基、二価「アリール」基などの二価基はまた、それぞれ、「アルキレン」基又は「アルキレニル」基、「アリーレン」基又は「アリーレニル」基と称されてもよい。また、別段に明白に示されない限り、基の組み合わせは、本明細書では1つの部分と称され、例えば、最後に言及された基であるアリールアルキルは、一部分が分子の残部にそれによって結合しているという原子を含有する。
【0052】
「場合による」又は「場合により」という用語は、その後に説明される事象又は状況が発生してもしなくてもよいこと、及び当該事象又は状況が発生する場合と当該事象又は状況がない場合とをその説明が含むことを意味する。また、「場合により置換された」という用語は、水素以外の部分によって置き換えられても置き換えられていなくてもよい指定された原子又は基の上のいずれか1つ以上の水素原子を指す。
【0053】
その化合物の一部は、互変異性体として存在する。互変異性体は互いに平衡状態にある。例えば、アミド含有化合物は、イミド酸互変異性体との平衡状態で存在してもよい。どの互変異性体が示されているかに関係なく、かつ互変異性体間の平衡の性質に関係なく、化合物は、アミド及びイミド酸互変異性体の両方を含むことが当業者によって理解される。したがって、アミド含有化合物は、それらのイミド酸互変異性体を含むと理解される。同様に、イミド酸含有化合物は、それらのアミド互変異性体を含むと理解される。
【0054】
本明細書で与えられるいかなる式又は構造はまた、化合物の非標識形態及び同位体標識形態を表すことも意図している。同位体標識化合物は、1つ以上の原子が、選択された原子質量又は質量数を有する原子によって置き換えられていることを除き、本明細書で与えられる式によって示される構造を有する。本開示の化合物へと組み込むことができる同位体の例としては、H(重水素、D)、H(トリチウム)、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl及び125Iなど、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素があるが、これらに限定されない。本開示の様々な同位体標識化合物は、例えば、H、13C及び14Cなどの放射性同位体が組み込まれたものである。このような同位体標識化合物は、代謝研究、反応速度論研究、ポジトロン断層撮影法(PET)又は薬物若しくは基質の組織分布アッセイを含む単光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)などの検出技術又は撮像技術において、或いは患者の放射性処置において有用であり得る。
【0055】
本開示はまた、式の化合物の「重水素化類似体」であって、炭素原子に結合した1~n個の水素が重水素によって置き換えられた重水素化類似体であって、nが分子中の水素の数である、重水素化類似体も含む。このような化合物は、代謝に対する抵抗性の上昇を呈し、したがって、ヒトなどの哺乳動物に投与されると、式Iのいかなる化合物の半減期も延長するのに有用である。例えば、Foster,「Deuterium Isotope Effects in Studies of Drug Metabolism,」Trends Pharmacol.Sci.5(12):524-527(1984)を参照されたい。このような化合物は、当技術分野で周知の手段によって、例えば、1つ以上の水素が重水素によって置き換えられた出発材料を採用することによって合成される。
【0056】
本開示の重水素標識又は重水素置換治療用化合物は、吸収、分布、代謝及び排泄(ADME)に関する改善されたDMPK(薬物代謝及び薬物動態)特性を有し得る。重水素などのより重い同位体による置換は、より大きな代謝安定性に起因するある特定の治療上の利点、例えば、インビボでの半減期の延長、薬用量必要条件の低減及び/又は治療指数の改善をもたらし得る。18F標識化合物は、PET又はSPECTの試験において有用であり得る。本開示の同位体標識化合物及びそのプロドラッグは、概して、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬と置換することによって、スキーム又は以下に説明される例及び調製において開示される手順を実施することによって調製することができる。この文脈における重水素は、式Iの化合物における置換基と見なされることが理解される。
【0057】
このようなより重い同位体、具体的には重水素の濃度は、同位体濃縮係数によって定義され得る。本開示の化合物では、ある特定の同位体として具体的に指定されていないいかなる原子も、その原子のいずれかの安定した同位体を表すことを意味する。別段に記載がない限り、位置が「H」又は「水素」として具体的に指定されているとき、その位置は、水素の自然存在比の同位体組成でその水素を有すると理解される。この故に、本開示の化合物では、重水素(D)として具体的に指定されるいかなる原子も、重水素を表すことを意味する。
【0058】
いくつかの場合、本開示の化合物は、アミノ基及び;/若しくはカルボキシル基又はそれと同様の基の存在によって、酸性塩及び/又は塩基性塩を形成することができる。
【0059】
本明細書に説明する化合物の医薬として許容され得る塩、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形、及びプロドラッグも提供される。「医薬として許容され得る」又は「生理学的に許容され得る」は、獣医学上の使用又はヒトの医薬の使用に適している医薬組成物を調製する上で有用である化合物、塩、組成物、剤形、及び他の材料を指す。
【0060】
与えられた化合物の「医薬として許容され得る塩」という用語は、与えられた化合物の生物学的有効性及び特性を保持し、かつ生物学的に又は他の点で所望ではないというものではない塩を指す。「医薬として許容され得る塩」又は「生理学的に許容され得る塩」は、例えば、無機酸を用いた塩、及び有機酸を用いた塩を含む。加えて、本明細書に説明する化合物が酸付加塩として得られる場合、遊離塩基は、酸性塩の溶液を塩基性化することによって得ることができる。逆に、生成物が遊離塩基である場合、塩基性化合物から酸付加塩を調製するための従来の手順に従って、遊離塩基を適切な有機溶媒中に溶解し、この溶液を酸で処理することによって、医薬として許容され得る付加塩などの付加塩が生成され得る。当業者は、非毒性の医薬として許容され得る付加塩を調製するために使用され得る様々な合成方法論を認識するであろう。医薬として許容され得る酸付加塩は、無機酸及び有機酸から調製され得る。無機酸に由来する塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などがある。有機酸に由来する塩には、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などがある。同様に、医薬として許容され得る塩基付加塩は、無機塩基及び有機塩基から調製することができる。無機塩基に由来する塩には、単なる例として、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、及びマグネシウム塩がある。有機塩基に由来する塩には、アルキルアミン(すなわち、NH(アルキル))、ジアルキルアミン(すなわち、HN(アルキル))、トリアルキルアミン(すなわち、N(アルキル))、置換アルキルアミン(すなわち、NH(置換アルキル))、ジ(置換アルキル)アミン(すなわち、HN(置換アルキル))、トリ(置換アルキル)アミン(すなわち、N(置換アルキル))、アルケニルアミン(すなわち、NH(アルケニル))、ジアルケニルアミン(すなわち、HN(アルケニル))、トリアルケニルアミン(すなわち、N(アルケニル))、置換アルケニルアミン(すなわち、NH(置換アルケニル))、ジ(置換アルケニル)アミン(すなわち、HN(置換アルケニル))、トリ(置換アルケニル)アミン(すなわち、N(置換アルケニル)、モノ-、ジ-、若しくはトリ-シクロアルキルアミン(すなわち、NH(シクロアルキル)、HN(シクロアルキル)、N(シクロアルキル))、モノ-、ジ-、若しくはトリ-アリールアミン(すなわち、NH(アリール)、HN(アリール)、N(アリール))、又は混合アミンなどの第一級、第二級、及び第三級アミンがあるが、これらに限定されない。適切なアミンの具体例としては、単なる例として、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソ-プロピル)アミン、トリ(n-プロピル)アミン、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N-エチルピペリジンなどがある。
【0061】
「置換された」という用語は、指定された原子又は基の上のいずれかの1つ以上の水素原子が水素以外の1つ以上の置換基で置き換えられることを意味し、但し、指定された原子の正常な原子価が超過されないことを条件とする。1つ以上の置換基には、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アシル、アミノ、アミド、アミジノ、アリール、アジド、カルバモイル、カルボキシル、カルボキシルエステル、シアノ、グアニジノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ヒドラジノ、イミノ、オキソ、ニトロ、アルキルスルフィニル、スルホン酸、アルキルスルホニル、チオシアナート、チオール、チオン、又はこれらの組み合わせがあるが、それらに限定されない。無限に付加された更なる置換基で置換基を定義することによって得られるポリマー又は同様の不定構造(例えば、置換アルキルを有する置換アリールであって、置換アルキル自体が置換アリール基で置換されており、これが置換ヘテロアルキル基で更に置換されている、置換アリールなど)は、本明細書に含めることを意図するものではない。別段に記載しない限り、本明細書に説明する化合物における連続置換の最大数は3である。例えば、置換アリール基の、2つの他の置換アリール基による連続置換は、((置換アリール)置換アリール)置換アリールに限定される。同様に、先の定義は、許容不可能な置換パターン(例えば、2つの隣接する酸素環原子を有する5個のフッ素又はヘテロアリール基で置換されたメチル)を含むことを意図するものではない。このような許容不可能な置換パターンは、当業者に周知である。化学基を修飾するために使用されるとき、「置換された」という用語は、本明細書で定義される他の化学基を説明することができる。別段の指定がない限り、基が場合により置換されたものとして説明されている場合、基のいかなる置換基もそれ自体が非置換である。例えば、いくつかの実施形態では、「置換アルキル」という用語は、ヒドロキシル、ハロ、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールを含む1つ以上の置換基を有するアルキル基を指す。他の実施形態では、1つ以上の置換基は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールで更に置換されてもよく、その各々は置換されている。他の実施形態では、置換基は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールで更に置換されてもよく、その各々は、非置換である。
【0062】
本明細書で使用される場合、「医薬として許容され得る担体」又は「医薬として許容され得る賦形剤」には、ありとあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌薬及び抗真菌薬、等張剤、並びに吸収遅延剤などがある。医薬として活性のある物質のためのこのような媒体及び作用薬の使用は、当技術分野において周知である。いかなる従来の媒体又は作用薬も有効成分と不適合でない限り、治療用組成物におけるその使用が企図される。補足的な有効成分もまた、組成物内へと組み込むことができる。
【0063】
本明細書で使用される場合、「医薬として許容され得る担体」又は「医薬として許容され得る賦形剤」には、ありとあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌薬及び抗真菌薬、等張剤、並びに吸収遅延剤などがある。医薬として活性のある物質のためのこのような媒体及び作用薬の使用は、当技術分野において周知である。いかなる従来の媒体又は作用薬も有効成分と不適合でない限り、治療用組成物におけるその使用が企図される。補足的な有効成分もまた、組成物内へと組み込むことができる。
【0064】
「溶媒和物」は、溶媒と化合物との相互作用によって形成される。本明細書に説明する化合物の塩の溶媒和物も提供される。本明細書に説明する化合物の水和物も提供される。
【0065】
化合物
本明細書では、Cotのモジュレーターとして機能する化合物が提供される。一態様では、式I:
【化2】
の構造を有する化合物であって、式中、
が、水素、-O-R、-N(R)(R)、-C(O)-R、-S(O)-R、-C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
が、水素、-C(O)-R、-C(O)O-R、-C(O)N(R、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
又はR及びRが、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成し、この中で、各ヘテロシクリル若しくは各ヘテロアリールは、場合により1~4個のZで置換されており、
が、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、この中で、各ヘテロシクリル又は各ヘテロアリールが、場合により1~4個のZで置換されており、
が、アリール、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、この中で、各アリール、各ヘテロシクリル、又は各ヘテロアリールが、場合により1~4個のZで置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、-NO、-O-R、-N(R)(R)、-S(O)-R、-S(O)、-S(O)N(R、-C(O)R、-OC(O)-R、-C(O)O-R、-OC(O)O-R、-OC(O)N(R10)(R11)、-C(O)N(R、-N(R)C(O)(R)、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~9アルキルチオ、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~9アルキルチオ、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
が、-C(O)O-R16-OP(O)(OR12-C(O)-R16-OP(O)(OR12、-R16-OP(O)(OR12、-C(O)O-R16-OR17;-C(O)O-R16-OH;-C(O)O-R16-OC(O)R17;-C(O)-C(O)OR12;又は-C(O)O-R16-OC(O)R17NHであり、
各Rが独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
及びRが各出現時に独立して、水素、-S(O)10、-C(O)-R10、-C(O)O-R10、-C(O)N(R10)(R11)、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
10及びR11が各出現時に独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ1bで置換されており、
、Z、Z、Z、Z、Z、Z、及びZが各々独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO、-N、-CN、チオキソ、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)-R12、-C(O)O-R12、-C(O)-N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)C(O)-R12、-N(R12)C(O)O-R12、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-NR12S(O)N(R13)(R14)、-NR12S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-P(O)(OR12、-OP(O)(OR12、-CHP(O)(OR12、-OCHP(O)(OR12、-C(O)OCHP(O)(OR12、-P(O)(R12)(OR12)、-OP(O)(R12)(OR12)、-CHP(O)(R12)(OR12)、-OCHP(O)(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(OR12)、-P(O)(N(R12、-OP(O)(N(R12、-CHP(O)(N(R12、-OCHP(O)(N(R12、-C(O)OCHP(O)(N(R12、-P(O)(N(R12)(OR12)、-OP(O)(N(R12)(OR12)、-CHP(O)(N(R12)(OR12)、-OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-P(O)(R12)(N(R12)、-OP(O)(R12)(N(R12)、-CHP(O)(R12)(N(R12)、-OCHP(O)(R12)(N(R12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(N(R12)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1a基で置換されており、
各Z1aが独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO、-CN、-N、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)R12、-C(O)O-R12、-C(O)N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)-C(O)R12、-N(R12)C(O)O(R12)、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-N(R12)S(O)-N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)OR12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1b基で置換されており、
各R12が独立して、水素、Cアルキル、Cアルケニル、Cアルキニル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1b基で置換されており、
13及びR14が各出現時に各々独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1bで置換されており、又はR13及びR14が、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリルを形成し、この中で、当該ヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1bで置換されており、
各R15が独立して、ハロ、-CN、-NO、-O-R、-N(R)(R)、-S(O)-R、-S(O)、-S(O)N(R、-C(O)R、-OC(O)-R、-C(O)O-R、-OC(O)O-R、-OC(O)N(R10)(R11)、-C(O)N(R、-N(R)C(O)(R)、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~9アルキルチオ、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
16が、場合により1~4個のC1~3アルキル又はシクロプロピルで置換された、-C1~3アルキル又はシクロプロピルであり、
17が、場合により1~3個のR16で置換された、C1~9アルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクリルであり、
かつ
、Z、Z、Z、Z、及びZが各々独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO、-N、-CN、チオキソ、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)-R12、-C(O)O-R12、-C(O)-N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)C(O)-R12、-N(R12)C(O)O-R12、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-NR12S(O)N(R13)(R14)、-NR12S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-P(O)(OR12、-OP(O)(OR12、-CHP(O)(OR12、-OCHP(O)(OR12、-C(O)OCHP(O)(OR12、-P(O)(R12)(OR12)、-OP(O)(R12)(OR12)、-CHP(O)(R12)(OR12)、-OCHP(O)(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(OR12)、-P(O)(N(R12、-OP(O)(N(R12、-CHP(O)(N(R12、-OCHP(O)(N(R12、-C(O)OCHP(O)(N(R12、-P(O)(N(R12)(OR12)、-OP(O)(N(R12)(OR12)、-CHP(O)(N(R12)(OR12)、-OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-P(O)(R12)(N(R12)、-OP(O)(R12)(N(R12)、-CHP(O)(R12)(N(R12)、-OCHP(O)(R12)(N(R12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(N(R12)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1a基で置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、又は-O-R12であり、
各Z1aが独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO、-CN、-N、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)R12、-C(O)O-R12、-C(O)N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)-C(O)R12、-N(R12)C(O)O(R12)、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-N(R12)S(O)-N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)OR12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1b基で置換されており、
各Z1bが独立して、オキソ、チオキソ、ヒドロキシ、ハロ、-NO、-N、-CN、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O(C1~9アルキル)、-O(C2~6アルケニル)、-O(C2~6アルキニル)、-O(C3~15シクロアルキル)、-O(C1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、-NH、-NH(C1~9アルキル)、-NH(C2~6アルケニル)、-NH(C2~6アルキニル)、-NH(C3~15シクロアルキル)、-NH(C1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)、-N(C2~6アルケニル)、-N(C2~6アルキニル)、-N(C3~15シクロアルキル)、-N(C1~8ハロアルキル)、-N(アリール)、-N(ヘテロアリール)、-N(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)(C2~6アルケニル)、-N(C1~9アルキル)(C2~6アルキニル)、-N(C1~9アルキル)(C3~15シクロアルキル)、-N(C1~9アルキル)(C1~8ハロアルキル)、-N(C1~9アルキル)(アリール)、-N(C1~9アルキル)(ヘテロアリール)、-N(C1~9アルキル)(ヘテロシクリル)、-C(O)(C1~9アルキル)、-C(O)(C2~6アルケニル)、-C(O)(C2~6アルキニル)、-C(O)(C3~15シクロアルキル)、-C(O)(C1~8ハロアルキル)、-C(O)(アリール)、-C(O)(ヘテロアリール)、-C(O)(ヘテロシクリル)、-C(O)O(C1~9アルキル)、-C(O)O(C2~6アルケニル)、-C(O)O(C2~6アルキニル)、-C(O)O(C3~15シクロアルキル)、-C(O)O(C1~8ハロアルキル)、-C(O)O(アリール)、-C(O)O(ヘテロアリール)、-C(O)O(ヘテロシクリル)、-C(O)NH、-C(O)NH(C1~9アルキル)、-C(O)NH(C2~6アルケニル)、-C(O)NH(C2~6アルキニル)、-C(O)NH(C3~15シクロアルキル)、-C(O)NH(C1~8ハロアルキル)、-C(O)NH(アリール)、-C(O)NH(ヘテロアリール)、-C(O)NH(ヘテロシクリル)、-C(O)N(C1~9アルキル)、-C(O)N(C2~6アルケニル)、-C(O)N(C2~6アルキニル)、-C(O)N(C3~15シクロアルキル)、-C(O)N(C1~8ハロアルキル)、-C(O)N(アリール)、-C(O)N(ヘテロアリール)、-C(O)N(ヘテロシクリル)、-NHC(O)(C1~9アルキル)、-NHC(O)(C2~6アルケニル)、-NHC(O)(C2~6アルキニル)、-NHC(O)(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C1~9アルキル)、-NHC(O)O(C2~6アルケニル)、-NHC(O)O(C2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C1~9アルキル)、-NHC(O)NH(C2~6アルケニル)、-NHC(O)NH(C2~6アルキニル)、-NHC(O)NH(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)NH(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)NH(アリール)、-NHC(O)NH(ヘテロアリール)、-NHC(O)NH(ヘテロシクリル)、-SH、-S(C1~9アルキル)、-S(C2~6アルケニル)、-S(C2~6アルキニル)、-S(C3~15シクロアルキル)、-S(C1~8ハロアルキル)、-S(アリール)、-S(ヘテロアリール)、-S(ヘテロシクリル)、-NHS(O)(C1~9アルキル)、-N(C1~9アルキル)S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)N(C1~9アルキル)、-S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C1~9アルキル)、-S(O)(C2~6アルケニル)、-S(O)(C2~6アルキニル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(C2~6アルケニル)、-S(O)(C2~6アルキニル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)NH(C1~9アルキル)、又は-S(O)N(C1~9アルキル)であり、
この中で、いずれかのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のハロ、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、-OH、-NH、-NH(C1~9アルキル)、-NH(C3~15シクロアルキル)、-NH(C1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)、-N(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C1~9アルキル)、-NHC(O)O(C2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C1~9アルキル)、S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)NH(C1~9アルキル)、-S(O)N(C1~9アルキル)2、-O(C3~15シクロアルキル)、-O(C1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、又は-O(C1~9アルキル)で置換されており、
mが、0、1、又は2である、化合物、
或いはその医薬として許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、又は重水素化類似体が提供される。いくつかの実施形態は、ヒトなどの哺乳動物における疾患又は状態の処置において、Cotモジュレーターによる処置に適した、全体を通して説明されている式I又は追加の式の化合物を使用(又は投与)する方法を提供する。
【0066】
一態様では、式IA:
【化3】
の構造を有する化合物であって、式中、
が、水素、-O-R、-N(R)(R)、-C(O)-R、-S(O)-R、-C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
が、水素、-C(O)-R、-C(O)O-R、-C(O)N(R、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
又はR及びRが、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成し、この中で、各ヘテロシクリル若しくは各ヘテロアリールは、場合により1~4個のZで置換されており、
が、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、この中で、各ヘテロシクリル又は各ヘテロアリールが、場合により1~4個のZで置換されており、
が、アリール、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、この中で、各アリール、各ヘテロシクリル、又は各ヘテロアリールが、場合により1~4個のZで置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、-NO、-O-R、-N(R)(R)、-S(O)-R、-S(O)、-S(O)N(R、-C(O)R、-OC(O)-R、-C(O)O-R、-OC(O)O-R、-OC(O)N(R10)(R11)、-C(O)N(R、-N(R)C(O)(R)、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~9アルキルチオ、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~9アルキルチオ、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
が、-C(O)O-R16-OP(O)(OR12-C(O)-R16-OP(O)(OR12、-C(O)O-R16-OP(O)(OR12、-R16-OP(O)(OR12、-C(O)O-R16-OR17;-C(O)O-R16-OH;-C(O)O-R16-OC(O)R17;又は-C(O)O-R16-OC(O)R17NHであり、
各Rが独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
及びRが各出現時に独立して、水素、-S(O)10、-C(O)-R10、-C(O)O-R10、-C(O)N(R10)(R11)、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
10及びR11が各出現時に独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ1bで置換されており、
、Z、Z、Z、Z、Z、Z、及びZが各々独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO、-N、-CN、チオキソ、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)-R12、-C(O)O-R12、-C(O)-N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)C(O)-R12、-N(R12)C(O)O-R12、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-NR12S(O)N(R13)(R14)、-NR12S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-P(O)(OR12、-OP(O)(OR12、-CHP(O)(OR12、-OCHP(O)(OR12、-C(O)OCHP(O)(OR12、-P(O)(R12)(OR12)、-OP(O)(R12)(OR12)、-CHP(O)(R12)(OR12)、-OCHP(O)(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(OR12)、-P(O)(N(R12、-OP(O)(N(R12、-CHP(O)(N(R12、-OCHP(O)(N(R12、-C(O)OCHP(O)(N(R12、-P(O)(N(R12)(OR12)、-OP(O)(N(R12)(OR12)、-CHP(O)(N(R12)(OR12)、-OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-P(O)(R12)(N(R12)、-OP(O)(R12)(N(R12)、-CHP(O)(R12)(N(R12)、-OCHP(O)(R12)(N(R12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(N(R12)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1a基で置換されており、
各Z1aが独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO、-CN、-N、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)R12、-C(O)O-R12、-C(O)N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)-C(O)R12、-N(R12)C(O)O(R12)、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-N(R12)S(O)-N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)OR12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1b基で置換されており、
各R12が独立して、水素、Cアルキル、Cアルケニル、Cアルキニル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1b基で置換されており、
13及びR14が各出現時に各々独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1bで置換されており、又はR13及びR14が、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリルを形成し、この中で、当該ヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1bで置換されており、
各R15が独立して、ハロ、-CN、-NO、-O-R、-N(R)(R)、-S(O)-R、-S(O)、-S(O)N(R、-C(O)R、-OC(O)-R、-C(O)O-R、-OC(O)O-R、-OC(O)N(R10)(R11)、-C(O)N(R、-N(R)C(O)(R)、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~9アルキルチオ、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
16が、場合により1~4個のC1~2又はシクロプロピルで置換された、-C1~2アルキルであり、
17が、場合により1~3個のR16で置換された、C1~9アルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクリルであり、
かつ
、Z、Z、Z、Z、及びZが各々独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO、-N、-CN、チオキソ、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)-R12、-C(O)O-R12、-C(O)-N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)C(O)-R12、-N(R12)C(O)O-R12、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-NR12S(O)N(R13)(R14)、-NR12S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-P(O)(OR12、-OP(O)(OR12、-CHP(O)(OR12、-OCHP(O)(OR12、-C(O)OCHP(O)(OR12、-P(O)(R12)(OR12)、-OP(O)(R12)(OR12)、-CHP(O)(R12)(OR12)、-OCHP(O)(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(OR12)、-P(O)(N(R12、-OP(O)(N(R12、-CHP(O)(N(R12、-OCHP(O)(N(R12、-C(O)OCHP(O)(N(R12、-P(O)(N(R12)(OR12)、-OP(O)(N(R12)(OR12)、-CHP(O)(N(R12)(OR12)、-OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-P(O)(R12)(N(R12)、-OP(O)(R12)(N(R12)、-CHP(O)(R12)(N(R12)、-OCHP(O)(R12)(N(R12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(N(R12)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1a基で置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、又は-O-R12であり、
各Z1aが独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO、-CN、-N、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)R12、-C(O)O-R12、-C(O)N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)-C(O)R12、-N(R12)C(O)O(R12)、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-N(R12)S(O)-N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)OR12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1b基で置換されており、
各Z1bが独立して、オキソ、チオキソ、ヒドロキシ、ハロ、-NO、-N、-CN、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O(C1~9アルキル)、-O(C2~6アルケニル)、-O(C2~6アルキニル)、-O(C3~15シクロアルキル)、-O(C1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、-NH、-NH(C1~9アルキル)、-NH(C2~6アルケニル)、-NH(C2~6アルキニル)、-NH(C3~15シクロアルキル)、-NH(C1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)、-N(C2~6アルケニル)、-N(C2~6アルキニル)、-N(C3~15シクロアルキル)、-N(C1~8ハロアルキル)、-N(アリール)、-N(ヘテロアリール)、-N(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)(C2~6アルケニル)、-N(C1~9アルキル)(C2~6アルキニル)、-N(C1~9アルキル)(C3~15シクロアルキル)、-N(C1~9アルキル)(C1~8ハロアルキル)、-N(C1~9アルキル)(アリール)、-N(C1~9アルキル)(ヘテロアリール)、-N(C1~9アルキル)(ヘテロシクリル)、-C(O)(C1~9アルキル)、-C(O)(C2~6アルケニル)、-C(O)(C2~6アルキニル)、-C(O)(C3~15シクロアルキル)、-C(O)(C1~8ハロアルキル)、-C(O)(アリール)、-C(O)(ヘテロアリール)、-C(O)(ヘテロシクリル)、-C(O)O(C1~9アルキル)、-C(O)O(C2~6アルケニル)、-C(O)O(C2~6アルキニル)、-C(O)O(C3~15シクロアルキル)、-C(O)O(C1~8ハロアルキル)、-C(O)O(アリール)、-C(O)O(ヘテロアリール)、-C(O)O(ヘテロシクリル)、-C(O)NH、-C(O)NH(C1~9アルキル)、-C(O)NH(C2~6アルケニル)、-C(O)NH(C2~6アルキニル)、-C(O)NH(C3~15シクロアルキル)、-C(O)NH(C1~8ハロアルキル)、-C(O)NH(アリール)、-C(O)NH(ヘテロアリール)、-C(O)NH(ヘテロシクリル)、-C(O)N(C1~9アルキル)、-C(O)N(C2~6アルケニル)、-C(O)N(C2~6アルキニル)、-C(O)N(C3~15シクロアルキル)、-C(O)N(C1~8ハロアルキル)、-C(O)N(アリール)、-C(O)N(ヘテロアリール)、-C(O)N(ヘテロシクリル)、-NHC(O)(C1~9アルキル)、-NHC(O)(C2~6アルケニル)、-NHC(O)(C2~6アルキニル)、-NHC(O)(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C1~9アルキル)、-NHC(O)O(C2~6アルケニル)、-NHC(O)O(C2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C1~9アルキル)、-NHC(O)NH(C2~6アルケニル)、-NHC(O)NH(C2~6アルキニル)、-NHC(O)NH(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)NH(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)NH(アリール)、-NHC(O)NH(ヘテロアリール)、-NHC(O)NH(ヘテロシクリル)、-SH、-S(C1~9アルキル)、-S(C2~6アルケニル)、-S(C2~6アルキニル)、-S(C3~15シクロアルキル)、-S(C1~8ハロアルキル)、-S(アリール)、-S(ヘテロアリール)、-S(ヘテロシクリル)、-NHS(O)(C1~9アルキル)、-N(C1~9アルキル)S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)N(C1~9アルキル)、-S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C1~9アルキル)、-S(O)(C2~6アルケニル)、-S(O)(C2~6アルキニル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(C2~6アルケニル)、-S(O)(C2~6アルキニル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)NH(C1~9アルキル)、又は-S(O)N(C1~9アルキル)であり、
この中で、いずれかのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のハロ、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、-OH、-NH、-NH(C1~9アルキル)、-NH(C3~15シクロアルキル)、-NH(C1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)、-N(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C1~9アルキル)、-NHC(O)O(C2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C1~9アルキル)、S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)NH(C1~9アルキル)、-S(O)N(C1~9アルキル)2、-O(C3~15シクロアルキル)、-O(C1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、又は-O(C1~9アルキル)で置換されており、
mが、0、1、又は2である、化合物、
或いはその医薬として許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、又は重水素化類似体が提供される。
【0067】
ある特定の実施形態では、式Iの化合物は、式IB:
【化4】
によって表され、式中、R-R、R15及びmは、本明細書に説明するとおりである。
【0068】
ある特定の実施形態では、式Iの化合物は、式IC:
【化5】
によって表され、式中、R-R、R15及びmは、本明細書に説明するとおりである。
【0069】
ある特定の実施形態では、mは、0である。ある特定の実施形態では、Rは、水素である。
【0070】
ある特定の実施形態では、式Iの化合物は、式II:
【化6】
によって表され、式中、Rが、水素、-O-R、-N(R)(R)、-C(O)-R、-S(O)-R、-C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
が、水素、-C(O)-R、-C(O)O-R、-C(O)N(R、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
又はR及びRが、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成し、この中で、各ヘテロシクリル若しくは各ヘテロアリールは、場合により1~4個のZで置換されており、
3aが、水素、オキソ、ハロ、-NO、-N、-CN、チオキソ、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)-R12、-C(O)O-R12、-C(O)-N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)C(O)-R12、-N(R12)C(O)O-R12、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-NR12S(O)N(R13)(R14)、-NR12S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-P(O)(OR12、-OP(O)(OR12、-CHP(O)(OR12、-OCHP(O)(OR12、-C(O)OCHP(O)(OR12、-P(O)(R12)(OR12)、-OP(O)(R12)(OR12)、-CHP(O)(R12)(OR12)、-OCHP(O)(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(OR12)、-P(O)(N(R12、-OP(O)(N(R12、-CHP(O)(N(R12、-OCHP(O)(N(R12、-C(O)OCHP(O)(N(R12、-P(O)(N(R12)(OR12)、-OP(O)(N(R12)(OR12)、-CHP(O)(N(R12)(OR12)、-OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-P(O)(R12)(N(R12)、-OP(O)(R12)(N(R12)、-CHP(O)(R12)(N(R12)、-OCHP(O)(R12)(N(R12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(N(R12)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1a基で置換されており、
が、アリール、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、この中で、各アリール、各ヘテロシクリル、又は各ヘテロアリールが、場合により1~4個のZで置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、-NO、-O-R、-N(R)(R)、-S(O)-R、-S(O)、-S(O)N(R、-C(O)R、-OC(O)-R、-C(O)O-R、-OC(O)O-R、-OC(O)N(R10)(R11)、-C(O)N(R、-N(R)C(O)(R)、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~9アルキルチオ、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~9アルキルチオ、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
が、-C(O)O-R16-OP(O)(OR12であり、
各Rが独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
及びRが各出現時に独立して、水素、-S(O)10、-C(O)-R10、-C(O)O-R10、-C(O)N(R10)(R11)、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよく、
10及びR11が各出現時に独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ1bで置換されており、
各R12が独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1b基で置換されており、
13及びR14が各出現時に各々独立して、水素、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1bで置換されており、又はR13及びR14が、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリルを形成し、この中で、当該ヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1bで置換されており、
16が、場合により1~4個のC1~2又はシクロプロピルで置換された-C1~2アルキルであり、
かつ
、Z、Z、Z、Z、及びZが各々独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO、-N、-CN、チオキソ、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)-R12、-C(O)O-R12、-C(O)-N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)C(O)-R12、-N(R12)C(O)O-R12、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-NR12S(O)N(R13)(R14)、-NR12S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-P(O)(OR12、-OP(O)(OR12、-CHP(O)(OR12、-OCHP(O)(OR12、-C(O)OCHP(O)(OR12、-P(O)(R12)(OR12)、-OP(O)(R12)(OR12)、-CHP(O)(R12)(OR12)、-OCHP(O)(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(OR12)、-P(O)(N(R12、-OP(O)(N(R12、-CHP(O)(N(R12、-OCHP(O)(N(R12、-C(O)OCHP(O)(N(R12、-P(O)(N(R12)(OR12)、-OP(O)(N(R12)(OR12)、-CHP(O)(N(R12)(OR12)、-OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-C(O)OCHP(O)(N(R12)(OR12)、-P(O)(R12)(N(R12)、-OP(O)(R12)(N(R12)、-CHP(O)(R12)(N(R12)、-OCHP(O)(R12)(N(R12)、-C(O)OCHP(O)(R12)(N(R12)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1a基で置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、又は-O-R12であり、
各Z1aが独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO、-CN、-N、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R12、-C(O)R12、-C(O)O-R12、-C(O)N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-N(R12)-C(O)R12、-N(R12)C(O)O(R12)、-N(R12)C(O)N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)(R12)、-N(R12)S(O)-N(R13)(R14)、-N(R12)S(O)O(R12)、-OC(O)R12、-OC(O)OR12、-OC(O)-N(R13)(R14)、-Si(R12、-S-R12、-S(O)R12、-S(O)(NH)R12、-S(O)12又は-S(O)N(R13)(R14)であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ1b基で置換されており、
各Z1bが独立して、オキソ、チオキソ、ヒドロキシ、ハロ、-NO、-N、-CN、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、C1~8ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O(C1~9アルキル)、-O(C2~6アルケニル)、-O(C2~6アルキニル)、-O(C3~15シクロアルキル)、-O(C1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、-NH、-NH(C1~9アルキル)、-NH(C2~6アルケニル)、-NH(C2~6アルキニル)、-NH(C3~15シクロアルキル)、-NH(C1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)、-N(C2~6アルケニル)、-N(C2~6アルキニル)、-N(C3~15シクロアルキル)、-N(C1~8ハロアルキル)、-N(アリール)、-N(ヘテロアリール)、-N(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)(C2~6アルケニル)、-N(C1~9アルキル)(C2~6アルキニル)、-N(C1~9アルキル)(C3~15シクロアルキル)、-N(C1~9アルキル)(C1~8ハロアルキル)、-N(C1~9アルキル)(アリール)、-N(C1~9アルキル)(ヘテロアリール)、-N(C1~9アルキル)(ヘテロシクリル)、-C(O)(C1~9アルキル)、-C(O)(C2~6アルケニル)、-C(O)(C2~6アルキニル)、-C(O)(C3~15シクロアルキル)、-C(O)(C1~8ハロアルキル)、-C(O)(アリール)、-C(O)(ヘテロアリール)、-C(O)(ヘテロシクリル)、-C(O)O(C1~9アルキル)、-C(O)O(C2~6アルケニル)、-C(O)O(C2~6アルキニル)、-C(O)O(C3~15シクロアルキル)、-C(O)O(C1~8ハロアルキル)、-C(O)O(アリール)、-C(O)O(ヘテロアリール)、-C(O)O(ヘテロシクリル)、-C(O)NH、-C(O)NH(C1~9アルキル)、-C(O)NH(C2~6アルケニル)、-C(O)NH(C2~6アルキニル)、-C(O)NH(C3~15シクロアルキル)、-C(O)NH(C1~8ハロアルキル)、-C(O)NH(アリール)、-C(O)NH(ヘテロアリール)、-C(O)NH(ヘテロシクリル)、-C(O)N(C1~9アルキル)、-C(O)N(C2~6アルケニル)、-C(O)N(C2~6アルキニル)、-C(O)N(C3~15シクロアルキル)、-C(O)N(C1~8ハロアルキル)、-C(O)N(アリール)、-C(O)N(ヘテロアリール)、-C(O)N(ヘテロシクリル)、-NHC(O)(C1~9アルキル)、-NHC(O)(C2~6アルケニル)、-NHC(O)(C2~6アルキニル)、-NHC(O)(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C1~9アルキル)、-NHC(O)O(C2~6アルケニル)、-NHC(O)O(C2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C1~9アルキル)、-NHC(O)NH(C2~6アルケニル)、-NHC(O)NH(C2~6アルキニル)、-NHC(O)NH(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)NH(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)NH(アリール)、-NHC(O)NH(ヘテロアリール)、-NHC(O)NH(ヘテロシクリル)、-SH、-S(C1~9アルキル)、-S(C2~6アルケニル)、-S(C2~6アルキニル)、-S(C3~15シクロアルキル)、-S(C1~8ハロアルキル)、-S(アリール)、-S(ヘテロアリール)、-S(ヘテロシクリル)、-NHS(O)(C1~9アルキル)、-N(C1~9アルキル)S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)N(C1~9アルキル)、-S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C1~9アルキル)、-S(O)(C2~6アルケニル)、-S(O)(C2~6アルキニル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(C2~6アルケニル)、-S(O)(C2~6アルキニル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)NH(C1~9アルキル)、又は-S(O)N(C1~9アルキル)であり、
この中で、いずれかのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のハロ、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、-OH、-NH、-NH(C1~9アルキル)、-NH(C3~15シクロアルキル)、-NH(C1~8ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C1~9アルキル)、-N(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C1~9アルキル)、-NHC(O)O(C2~6アルキニル)、-NHC(O)O(C3~15シクロアルキル)、-NHC(O)O(C1~8ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C1~9アルキル)、-S(O)(NH)(C1~9アルキル)、S(O)(C1~9アルキル)、-S(O)(C3~15シクロアルキル)、-S(O)(C1~8ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O)NH(C1~9アルキル)、-S(O)N(C1~9アルキル)2、-O(C3~15シクロアルキル)、-O(C1~8ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、又は-O(C1~9アルキル)で置換されている、式II、
或いはその医薬として許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、又は重水素化類似体によって表される。
【0071】
ある特定の実施形態では、R3aは、水素、C1~9アルキル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであり、当該C1~9アルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルは、シアノ、ハロ、-O-R12、-C(O)-R12、-OC(O)-R12、-C(O)O-R12、-C(O)-N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-S(O)-R12、-Si(R12、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される1~4個の置換基で置換されてもよく、この中で、C1~9アルキル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、又はアリールは場合により、ハロ、-O(C1~9アルキル)、-C(O)N(C1~9アルキル)、C1~9アルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されてもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、R3aは、水素又はC1~9アルキルであり、この中で、当該C1~9アルキルは場合により、シアノ、ハロ、-O-R12、-C(O)-R12、-OC(O)-R12、-C(O)O-R12、-C(O)-N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-S(O)-R12、-Si(R12、C1~8ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される1~4個の置換基で置換されてもよく、この中で、当該C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールは場合により、ハロ、-O(C1~9アルキル)、-C(O)N(C1~9アルキル)、C1~9アルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されてもよいか、或いはその医薬として許容され得る塩である。
【0073】
ある特定の実施形態では、R3aは、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであり、この中で、当該C1~9アルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルは場合により、シアノ、ハロ、-O-R12、-C(O)-R12、-OC(O)-R12、-C(O)O-R12、-C(O)-N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、-S(O)-R12、-Si(R12、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される1~4個の置換基で置換されてもよく、この中で、当該C1~9アルキル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、又はアリールは場合により、ハロ、-O(C1~9アルキル)、-C(O)N(C1~9アルキル)、C1~9アルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されてもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、R3aは、シアノ、ハロ、-O-R12、-C(O)O-R12、-OC(O)-R12、-N(R13)(R14)、-N(R13(R14、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換されたC3~15シクロアルキルである。
【0075】
ある特定の実施形態では、Rは、-CN、ハロ、-O-R12、-C(O)-R12、-C(O)O-R12、-S(O)-R12、-N(R12)C(O)-R12、-N(R12)S(O)12、-C(O)N(R13)(R14)、-N(R13)(R14)、C1~9アルキル、C3~15シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で場合により置換されたアリールであり、この中で、当該C1~9アルキル、C3~15シクロアルキル、又はヘテロアリールは場合により、ハロ、-CN、-O-R12、-N(R13)(R14)、C1~9アルキル及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、Rは、
【化7】
【化8】
【化9】
である。
【0077】
いくつかの実施形態では、Rは、ヘテロシクリル、又はシアノ、ハロ及びC1~9アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で場合により置換されたヘテロアリールである。
【0078】
ある特定の実施形態では、Rは、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、当該ヘテロシクリル又はヘテロアリールは場合により、-CN、ハロ、-O-R12、-C(O)-R12、-N(R13)(R14)、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換される。
【0079】
ある特定の実施形態では、Rは、-CN、ハロ、-O-R12、-C(O)-R12、-N(R13)(R14)、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で場合により置換されたヘテロアリールである。
【0080】
いくつかの実施形態では、Rは、-CN、ハロ、-O-R12、-C(O)-R12、-N(R13)(R14)、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で場合により置換されたヘテロシクリル、又はその医薬として許容され得る塩である。
【0081】
いくつかの実施形態では、Rは、
【化10】
であり、かつ
qは、0、1、2、3、又は4であり、
式中、Zは、-CN、ハロ、-O-R12、-C(O)-R12、-N(R13)(R14)、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される。
【0082】
いくつかの実施形態では、Rは、
【化11】
であり、かつ
qは、0、1、2、3、又は4であり、
式中、Zは、-CN、ハロ、-O-R12、-C(O)-R12、-N(R13)(R14)、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される。
【0083】
いくつかの実施形態では、Rは、
【化12】
であり、
式中、Zは、-CN、ハロ、-O-R12、-C(O)-R12、-N(R13)(R14)、C1~9アルキル、C1~8ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される。
【0084】
ある特定の実施形態では、Rは、
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
である。
【0085】
ある特定の実施形態では、Rは、水素、ハロ、-CN、-O-R、-S(O)-R、-S(O)、-S(O)N(R、-C(O)R、-C(O)N(R、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは各々、場合により1~4個のZで置換されてもよい。
【0086】
ある特定の実施形態では、Rは、水素、ハロ、-CN、-C(O)R、又はヘテロアリールである。一実施形態では、Rは、-CN、ハロ、又は-O-Rである。ある特定の実施形態では、Rは、水素、ハロ、-CN、-C(O)R、-O-R、-S(O)又はヘテロアリールである。一実施形態では、Rは、ハロである。
【0087】
ある特定の実施形態では、Rは、1H-ピラゾール-4-イル、1-ヒドロキシエチル、1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル、4-(アセチルアミノ)フェニル、6-フルオロピリジン-3-イル、メチルアセチル、ブロモ、クロロ、シアノ、シクロプロピル、ジメチルアミノカルボニル、エチニル、フルオロ、ヨード、メトキシ、メチル、ヒドロキシル、フェニル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、ピリミジン-5-イル、アセチル、メチルスルホニル又はトリフルオロメチルである。一実施形態では、Rは、クロロである。
【0088】
いくつかの実施形態では、Rは、-C(O)O-R16-OP(O)(OH)である。
【0089】
いくつかの実施形態では、Rは、
【化17】
である。
【0090】
いくつかの実施形態では、Rは、
【化18】
である。
【0091】
いくつかの実施形態では、Rは、
【化19】
である。
【0092】
いくつかの実施形態では、Rは、
【化20】
である。
【0093】
いくつかの実施形態では、R16は、C2~3アルキルである。いくつかの実施形態では、R16は、メチルである。いくつかの実施形態では、R16は、エチルである。いくつかの実施形態では、R16は、非置換である。いくつかの実施形態では、R16は、1、2、3、又は4個のメチル基によって置換されている。いくつかの実施形態では、R16は、1又は2個のメチル基によって置換されている。いくつかの実施形態では、R16は、1又は2個のシクロプロピル基によって置換されている。
【0094】
いくつかの実施形態では、Zは、水素である。
【0095】
いくつかの実施形態は、式:
【化21】
【化22】
の化合物を提供する。
【0096】
一実施形態では、mは、0である。別の実施形態では、mは、1である。
【0097】
本開示のいくつかの実施形態は、以下の式III:
【化23】
の化合物であって、式中、
、R、R、R、R、R15、及びmは、本明細書に説明するとおりであり、かつ
18は、水素、-C(O)-R、-C(O)O-R、-C(O)N(R、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C1~9アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、C3~15シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZで置換されてもよい、化合物、
或いはその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、又は重水素化類似体を含む。
【0098】
概して、本明細書に例示される具体的な化合物は、ChemBioDraw Ultraを使用して呼称される。しかしながら、他の名称を使用して、同じ構造の化合物を同定してもよいことは理解される。例えば、化合物はまた、例えば、Chemical Abstract Service(CAS)及びInternational Union of Pure and Applied Chemistry(IUPAC)を含む化学の分野で一般的に認識されている他の命名法の系及び記号を使用して呼称してもよい。他の化合物又はラジカルは、一般名、又は系統的若しくは非系統的な名称を用いて呼称されてもよい。
【0099】
ある特定の実施形態では、本明細書に説明する化合物若しくはその医薬として許容され得る塩の光学異性体、ラセミ体、若しくは他の混合物又はそれらの混合物が提供される。これらの状況では、単一の鏡像異性体又はジアステレオマー、すなわち、光学活性形態は、不斉合成によって又は分割能によって得ることができる。分割能は、例えば、分解剤の存在下での晶出、又は例えば、キラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)カラムを使用したクロマトグラフィーなどの従来の方法によって達成することができる。
【0100】
本明細書で提供される組成物は、本明細書に説明する化合物又は医薬として許容され得る塩、異性体を含むことができ、或いはそれらの混合物は、ラセミ混合物、又は鏡像体過剰率の1つの鏡像異性体若しくは単一ジアステレオマー又はジアステレオマー混合物を含有する混合物を含んでもよい。これらの化合物のこのような異性体形態は全て、あたかも各々のかつあらゆる異性体形態が具体的かつ個別に列挙されているかのように本明細書に明白に含まれる。
【0101】
本明細書に説明する化合物又はその医薬として許容され得る塩の鏡像異性体(又はジアステレオマー)の混合物を含む組成物も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、組成物は、化合物の単一の鏡像異性体を含み、他の鏡像異性体を実質的に含まない。ある特定の実施形態では、式Iの化合物(又は本明細書に説明する別の式)は、(例えば、R及び/又はRでの)1つ以上の追加の分子内分類した(stereogenic)原子を含有する。このような場合、組成物は、ジアステレオマーの混合物を含有してもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、化合物の単一の鏡像異性体を含み、1つ以上のジアステレオマーを実質的に含まない(すなわち、約40%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、1%、0.05%、又は0.01%以下を有する)。
【0102】
この故に、ある特定の実施形態では、式IA-1の混合物、又はその医薬として許容され得る塩と、式IB-1、又はその医薬として許容され得る塩と、を含む組成物が提供される。
【化24】
式中、m、R、R、R、R、R、R及びR15は、本明細書で定義されるとおりである。
【0103】
一実施形態では、混合物は、ラセミ混合物である。他の実施形態では、組成物は、式IA-1の混合物、又はその医薬として許容され得る塩と、式IB-1の混合物、又はその医薬として許容され得る塩と、を含み、この中で、式IA-1は、式IB-1、又はその医薬として許容され得る塩よりも過剰に存在する。ある特定の実施形態では、式IB-1を実質的に含まない組成物、すなわち、約40%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、1%、0.05%、又は0.01%以下の式IB-1の化合物を有する組成物が提供される。
【0104】
他の実施形態では、混合物は、少なくとも若しくは約3:1、少なくとも若しくは約4:1、少なくとも若しくは約5:1、少なくとも若しくは約6:1、少なくとも若しくは約7:1、少なくとも若しくは約8:1、少なくとも若しくは約9:1、少なくとも若しくは約10:1、少なくとも若しくは約11:1、少なくとも若しくは約12:1、少なくとも若しくは約20:1、少なくとも若しくは約30:1、少なくとも若しくは約40:1、少なくとも若しくは約80:1、少なくとも若しくは約160:1、又は少なくとも若しくは約320:1のモル比で、式IA-1及びIB-1の化合物をそれぞれ含む。
【0105】
ある特定の実施形態では、本明細書に説明する化合物、又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体の、キレート、非共有結合複合体、及びそれらの混合物も提供される。「キレート」は、2つ(以上)の点で化合物を金属イオンに配位させることによって形成される。「非共有結合複合体」は、化合物と、化合物と分子との間に共有結合が形成されない別の分子との相互作用によって形成される。例えば、複合体形成は、ファンデルワールス相互作用、水素結合、及び静電相互作用(イオン結合とも呼ばれる)を通して生じることができる。
【0106】
化合物の治療上の使用
「処置」又は「処置すること」は、臨床結果を含む有益な又は望ましい結果を得るためのアプローチである。有益な又は望ましい臨床結果は、以下のうちの1つ以上を含むことができる。すなわち、a)疾患若しくは状態を阻害すること(例えば、疾患若しくは状態から結果として生じる1つ以上の症状を低下させること、及び/又は疾患若しくは状態の程度を減衰させること)、b)疾患若しくは状態と関係する1つ以上の臨床症状の発症を遅滞若しくは阻止すること(例えば、疾患若しくは状態を安定化すること、疾患若しくは状態の悪化若しくは進行を予防する若しくは遅滞させること、及び/又は疾患若しくは状態の拡散(例えば、転移)を予防する若しくは遅滞させること)、並びに/或いは、c)疾患を緩和すること、すなわち、臨床症状の退行を引き起こすこと(例えば、疾患若しくは状態を改善すること、疾患若しくは状態の部分寛解若しくは完全寛解を提供すること、別の薬剤の効果を増強すること、疾患の進行を遅滞させること、生活の質を高めること、及び/又は生存を延長させること、である。
【0107】
「予防」又は「予防すること」は、疾患又は状態の臨床症状を発症させない、疾患又は状態のいずれかの処置を意味する。いくつかの実施形態では、化合物は、リスクがあるか、又は疾患若しくは状態の家族歴を有する対象(ヒトを含む)に投与してもよい。
【0108】
「対象」は、処置、観察、又は実験の目的であったことがあるか、又は目的となる哺乳動物(ヒトを含む)などの動物を指す。本明細書に説明する方法は、ヒトの療法及び/又は獣医学への応用において有用であり得る。いくつかの実施形態では、対象は、哺乳動物である。一実施形態では、対象は、ヒトである。
【0109】
本明細書に説明する化合物又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体の「治療有効量」又は「有効量」という用語は、対象へ投与すると処置をもたらして、症状の改善又は疾患の進行の遅滞などの治療上の利益を提供するのに十分な量を意味する。例えば、治療有効量は、Cot活性の阻害に応答して疾患又は状態の症状を低下させるのに十分な量であってもよい。治療有効量は、対象、処置される疾患又は状態、対象の体重及び齢、疾患又は状態の重症度、及び投与様式に応じて変えてもよく、当業者によって容易に判断することができる。
【0110】
「阻害」という用語は、生物学的な活性又はプロセスのベースライン活性の低下を示す。「Cotの活性の阻害」又はその変化形は、本出願の化合物の非存在下での活性Cotに対する本出願の化合物の存在への直接的な又は間接的な応答としてのCotの活性の低下を指す。「Cotの阻害」とは、本明細書に説明する化合物の非存在下でのCotの活性に対する本明細書に説明する化合物の存在への直接的な又は間接的な応答としてのCot活性の低下を指す。いくつかの実施形態では、Cot活性の阻害は、処置前の同じ対象、又は処置を受けていない別の対象において比較してもよい。
【0111】
本明細書に説明する方法は、細胞集団にインビボで又はエクスビボで適用してもよい。「インビボで」は、動物又はヒトの内部のように、生きている個体内を意味する。この文脈において、本明細書に説明する方法は、個体において治療上使用してもよい。エクスビボで」は、生きている個体の外部を意味する。エクスビボでの細胞集団の例としては、インビトロでの細胞培養物、及び個体から得られた流体又は組織試料を含む生物学的試料がある。このような試料は、当技術分野で周知の方法によって得ることができる。例示的な生物学的流体試料としては、血液、脳脊髄液、尿、及び唾液がある。例示的な組織試料としては、腫瘍及びその生検がある。この文脈では、本明細書に説明する化合物及び組成物は、治療及び実験の目的を含む様々な目的に使用することができる。例えば、所与の適応症、細胞型、個体、及び他のパラメータに対するCot阻害剤の投与の最適なスケジュール及び/又は投薬を判断するために、本明細書に説明する化合物及び組成物をエクスビボで使用することができる。このような使用から収集した情報は、実験目的のために、又は診療所においてインビボでの処置のためのプロトコルを設定するために使用することができる。本明細書に説明する化合物及び組成物が適切であり得る他のエクスビボでの使用は、以下に説明されており、又は当業者に明らかとなるであろう。選択された化合物は、ヒト対象又は非ヒト対象における安全性又は耐性薬用量を検討するために更に特徴付けることができる。このような特性は、当業者に一般的に公知の方法を使用して検討することができる。
【0112】
本明細書に開示される化合物は、Cotが介在する疾患又は状態の処置に有用である。Cotが介在する疾患又は状態の非限定的な例としては、癌、糖尿病、並びに、関節リウマチ(RA)、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患(IBD)、敗血症、乾癬、TNF発現の誤調節、移植片拒絶反応、及び肝疾患などの炎症性疾患があるが、これらに限定されない。
【0113】
更なる実施形態では、Cotが介在する疾患又は障害の症状を緩和するための方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、Cotが介在する疾患又は障害の症状を有する哺乳動物を同定すること、及び症状を改善する(すなわち、症状の重症度を下げる)のに有効な量の本明細書に説明する化合物を哺乳動物に提供することを含む。
【0114】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は状態は、癌である。いくつかの実施形態では、癌は、バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、無痛性非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、多発性骨髄腫(MM)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL)、B細胞ALL、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性白血病(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、ワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、又は辺縁帯リンパ腫(MZL)である。一実施形態では、癌は、微小残存病変(MRD)である。追加の実施形態では、癌は、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、無痛性非ホジキンリンパ腫(iNHL)、及び難治性iNHLから選択される。ある特定の実施形態では、癌は、無痛性非ホジキンリンパ腫(iNHL)である。いくつかの実施形態では、癌は、難治性iNHLである。一実施形態では、癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)である。他の実施形態では、癌は、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)である。
【0115】
ある特定の実施形態では、癌は、膵癌、膀胱癌、結腸直腸癌、転移性乳癌を含む乳癌、アンドロゲン依存性及びアンドロゲン非依存性前立腺癌を含む前立腺癌、例えば、転移性腎細胞癌を含む、腎癌(kidney cancer)又は腎癌(renal cancer)、肝細胞癌、例えば、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺胞上皮型肺癌(BAC)、及び肺腺癌を含む、肺癌、例えば、進行性上皮癌又は原発性腹膜癌を含む、卵巣癌、子宮頸癌、胃癌、食道癌、例えば、頭頚部の扁平上皮癌を含む、頭頚部癌、黒色腫、転移性神経内分泌腫瘍を含む、神経内分泌癌、例えば、神経膠腫、退形成性乏突起神経膠腫、成人多形膠芽腫、及び成人退形成性星細胞腫を含む、脳腫瘍、骨癌、並びに、軟部組織肉腫、肝癌(hepatic carcinoma)、直腸癌、陰茎癌、外陰癌、甲状腺癌、唾液腺癌、子宮内膜癌又は子宮癌、肝細胞癌(hepatoma)、肝細胞癌(hepatocellular cancer)、肝癌(liver cancer)、消化管癌を含む胃癌(gastric cancer)又は胃癌(stomach cancer)、腹膜癌、肺扁平上皮癌、胃食道癌、胆道癌、胆嚢癌、結腸直腸癌/虫垂癌、扁平上皮癌(例えば、上皮性扁平上皮癌(epithelial squamous cell cancer))からなる群から選択される固形腫瘍である。
【0116】
提供される処置方法のいずれも、様々な病期で癌を処置するために使用することができる。例として、癌の病期には、初期、進行期、局所進行期、寛解期、治療抵抗期、寛解後再発期、及び再発進行期があるが、これらに限定されない。
【0117】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は状態は、糖尿病であり、これにはインスリン産生及び耐糖能の異常を特徴とするいずれかの代謝障害がある。いくつかの実施形態では、糖尿病には、1型及び2型糖尿病、妊娠糖尿病、糖尿病前症、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、空腹時血糖異常、並びに耐糖能異常がある。1型糖尿病は、インスリン依存性糖尿病(IDDM)としても公知である。2型は、非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)としても公知である。
【0118】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は状態は、炎症性疾患又はLPS誘発性エンドトキシンショックである。いくつかの実施形態では、疾患は、自己免疫疾患である。
【0119】
いくつかの実施形態では、炎症性疾患は、酸誘発性肺損傷、アジソン病、副腎過形成、副腎皮質機能不全、成人発症スチル病、成人呼吸促迫症候群(ARDS)、加齢黄斑変性、アルコール性肝炎、アルコール性肝疾患、アレルゲン誘発性喘息、アレルギー性気管支肺、アレルギー性結膜炎、アレルギー性接触皮膚炎、アレルギー、アレルギー性脳脊髄炎、アレルギー性神経炎、同種移植片拒絶反応、脱毛症、円形脱毛症、アルツハイマー病、アミロイドーシス、筋萎縮性側索硬化症、狭心症、血管性浮腫、血管線維腫、無汗性外胚葉異形成症、抗糸球体基底膜抗体病、抗原抗体複合体依存性疾患、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、アフタ性口内炎、虫垂炎、関節炎、腹水、アスペルギルス症、喘息、アテローム性動脈硬化症、アテローム性プラーク、アトピー性皮膚炎、萎縮性甲状腺炎、自己免疫疾患、自己免疫性溶血性貧血(免疫性汎血球減少、発作性夜間ヘモグロビン尿症)、自己免疫性多内分泌腺症候群、自己免疫性血小板減少症(特発性血小板減少性紫斑病、免疫介在性血小板減少症)、自己免疫性肝炎、自己免疫性甲状腺障害、自己炎症性疾患、背部痛、炭疽菌感染症、ベーチェット病、ハチ刺傷誘発性炎症、ベーチェット症候群、ベル麻痺、ベリリウム症、ブラウ症候群、骨痛、細気管支炎、水疱性類天疱瘡(BP)喘息、熱傷、滑液包炎、心肥大、手根管症候群、キャッスルマン病、異化作用性障害(catabolic disorder)、白内障、セリアック病、脳動脈瘤、化学刺激物質誘発性炎症、脈絡網膜炎、脂肪異栄養症及び発熱を伴う慢性非典型的好中球性皮膚疾患(CANDLE)症候群、慢性心不全、未熟児慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性膵炎、慢性前立腺炎、慢性再発性多発性骨髄炎、瘢痕性脱毛症、大腸炎、複合性局所疼痛症候群、臓器移植の合併症、結膜炎、結合組織病、接触皮膚炎、角膜移植片血管新生、角膜潰瘍、クローン病、クリオピリン関連周期熱症候群、皮膚エリテマトーデス(CLE)、クリプトコックス症、嚢胞性線維症、インターロイキン1受容体アンタゴニスト欠損症(DIRA)、皮膚炎、皮膚炎内毒素血症(dermatitis endotoxemia)、皮膚筋炎、糖尿病性黄斑浮腫、憩室炎、湿疹、脳炎、子宮内膜症、エンドトキシン血症、好酸球性肺炎、上顆炎、表皮水疱症、多形紅斑、赤芽球減少症、食道炎、家族性アミロイド多発ニューロパチー、家族性寒冷蕁麻疹、家族性地中海熱、胎児発育遅滞、線維筋痛症、瘻形成性クローン病(fistulizing Crohn’s disease)、食物アレルギー、巨細胞動脈炎、緑内障、膠芽腫、糸球体疾患、糸球体腎炎(glomerular nephritis)、糸球体腎炎(glomerulonephritis)、グルテン過敏性腸症、痛風、痛風性関節炎、移植片対宿主病(GVHD)、肉芽腫性肝炎、グレーヴス病、骨端板損傷、ギラン・バレー症候群、腸疾患、体毛喪失、橋本甲状腺炎、頭部外傷、頭痛、聴覚障害、心疾患、血管腫、溶血性貧血、血友病関節症、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、肝炎、遺伝性周期熱症候群、結合組織の遺伝性障害、帯状疱疹及び単純疱疹、化膿性汗腺炎(HS)、股関節置換術、ホジキン病、ハンチントン病、硝子膜症、活動亢進性炎症反応(hyperactive inflammatory response)、高アンモニア血症、高カルシウム血症、高コレステロール血症、好酸球増加症候群(HES)、回帰熱を伴う高免疫グロブリンD血症(HIDS)、過敏性肺炎、肥大性骨形成、再生不良性貧血及び他の貧血、再生不良性貧血、魚鱗癬、特発性脱髄性多発ニューロパチー、特発性炎症性ミオパシー(皮膚筋炎、多発性筋炎)、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病、免疫グロブリン腎症、免疫複合体腎炎、免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、色素失調症(IP)(Bloch-Siemens症候群)、伝染性単核球症、後天性免疫不全症候群(HIV感染症)、A型、B型、C型、D型及びE型肝炎、ヘルペスなどのウイルス性疾患を含む感染性疾患;炎症、中枢神経系の炎症、炎症性腸疾患(IBD)、気管支炎又は慢性閉塞性肺疾患を含む下気道の炎症性疾患、鼻炎又は副鼻腔炎などの鼻及び副鼻腔を含む上気道の炎症性疾患、気道の炎症性疾患、卒中又は心停止などの炎症性虚血事象、炎症性肺疾患、心筋炎などの炎症性ミオパシー、炎症性肝疾患、炎症性ニューロパチー、炎症性疼痛、昆虫刺傷誘発性炎症、間質性膀胱炎、間質性肺疾患、虹彩炎、刺激物誘発性炎症、虚血/再灌流、関節置換術、若年性関節炎、若年性リウマチ(juvenile rheumatoid)、角膜炎、寄生虫感染症に起因する腎障害、移植腎拒絶反応、レプトスピラ症、白血球接着不全、硬化性苔癬(LS)、ランバート・イートン筋無力症症候群、レフレル症候群、狼瘡、狼瘡腎炎、ライム病、マルファン症候群(MFS)、マスト細胞活性化症候群、肥満細胞症、髄膜炎、髄膜腫、中皮腫、混合性結合組織病、マックル・ウェルズ症候群(蕁麻疹難聴アミロイドーシス)、粘膜炎、多臓器障害症候群、多発性硬化症、筋消耗、筋ジストロフィー、重症筋無力症(MG)、骨髄異形成症候群、心筋炎、筋炎、鼻副鼻腔炎、壊死性腸炎、新生児期発症多臓器系炎症性疾患(NOMID)、血管新生緑内障、ネフローゼ症候群、神経炎、神経病理学的疾患、非アレルゲン誘発性喘息、肥満、眼アレルギー、視神経炎、臓器移植片拒絶反応、オスラー・ウェーバー症候群、変形性関節症、骨形成不全症、骨壊死、骨粗鬆症、変形性関節症、耳炎、先天性爪肥厚症、パジェット病、骨パジェット病、膵炎、パーキンソン病、小児リウマチ、骨盤内炎症性疾患、天疱瘡、尋常性天疱瘡(PV)、水疱性類天疱瘡(BP)、心膜炎、周期熱、歯周炎、腹膜子宮内膜症、悪性貧血(アジソン病)、百日咳、PFAPA(周期熱アフタ性咽頭炎及び子宮頚部腺症)、咽頭炎及び腺炎(PFAPA症候群)、植物性刺激物誘発性炎症、ニューモシスチス感染症、肺炎、肺臓炎、ツタウルシ/ウルシオール油誘発性炎症、結節性多発動脈炎、多発性軟骨炎、多発性嚢胞腎疾患、リウマチ性多発筋痛、巨細胞動脈炎、多発性筋炎、回腸嚢炎、灌流前傷害及び移植片拒絶反応、原発性胆汁性肝硬変、原発性肺高血圧症、原発性硬化性胆管炎(PSC)、直腸炎、乾癬、尋常性乾癬、乾癬性関節炎、表皮乾癬(psoriatic epidermis)、心理社会的ストレス疾患、肺疾患、肺線維症、肺高血圧症、壊疽性膿皮症、化膿性肉芽腫後水晶体線維増殖症、化膿性無菌性関節炎、レイノー症候群、ライター病、反応性関節炎、腎疾患、腎移植片拒絶反応、再灌流傷害、呼吸窮迫症候群、網膜疾患、後水晶体線維増殖症、レイノー症候群、リウマチ性心炎、リウマチ性疾患、リウマチ熱、関節リウマチ、鼻炎乾癬、酒さ、サルコイドーシス、シュニッツラー症候群、強膜炎、硬化症、強皮症、脊柱側弯、脂漏、敗血症、敗血症性ショック、重度の疼痛、セザリー症候群、鎌状赤血球貧血、シリカ誘発性疾患(珪肺症)、シェーグレン症候群、皮膚疾患、皮膚刺激、皮膚発疹、皮膚感作(接触皮膚炎又はアレルギー性接触皮膚炎)、脊髄損傷、脊柱管狭窄、脊椎関節症、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)、卒中、くも膜下出血、日焼け、滑膜炎症、全身性炎症反応症候群(SIRS)、全身性エリテマトーデス、全身性肥満細胞症(SMCD)、全身性血管炎、全身発症型若年性特発性関節炎(systemic-onset juvenile idiopathic arthritis)、側頭動脈炎、腱炎、腱滑膜炎、血小板減少症、甲状腺炎、甲状腺炎、組織移植、トキソプラズマ症、トラコーマ、移植拒絶反応、外傷性脳損傷、結核、尿細管間質性腎炎、腫瘍壊死因子(TNF)受容体関連周期性症候群(TRAPS)、1型糖尿病、2型糖尿病、1型又は2型糖尿病の合併症、潰瘍性大腸炎、蕁麻疹、子宮類線維腫、ブドウ膜炎、ブドウ膜炎、血管再狭窄、血管炎、血管炎(NHLBI)、白斑、ウェゲナー肉芽腫症、又はウィップル病である。
【0120】
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患は、全身性エリテマトーデス(SLE)、重症筋無力症(myestenia gravis)、関節リウマチ(RA)、急性散在性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患(IBD)、敗血症、乾癬、シェーグレン症候群、自己免疫性溶血性貧血、喘息、若しくは慢性閉塞性肺疾患(COPD)、強直性脊椎炎、急性痛風及び強直性脊椎炎、反応性関節炎、単関節炎、変形性関節症、痛風性関節炎、若年性関節炎、若年性発症性関節リウマチ(juvenile onset rheumatoid arthritis)、若年性関節リウマチ、又は乾癬性関節炎である。他の実施形態では、疾患は、炎症である。更に他の実施形態では、疾患は、喘息、関節リウマチ、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、及び狼瘡などの過剰な又は破壊的な免疫反応である。
【0121】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は状態は、炎症性腸疾患(IBD)である。本明細書で使用される「炎症性腸疾患」又は「IBD」という用語は、消化管の炎症障害を説明する集合的な用語であり、消化管の炎症障害の最も一般的な形態は、潰瘍性大腸炎及びクローン病である。本開示の化合物、組成物、及び方法を用いて処置することができる他の形態のIBDには、空置大腸炎(diversion colitis)、虚血性大腸炎、感染性大腸炎、化学的大腸炎、顕微鏡的大腸炎(膠原線維性大腸炎及びリンパ球性大腸炎を含む)、非定型大腸炎、偽膜性大腸炎、劇症大腸炎、自閉症性腸炎(autistic enterocolitis)、分類不能大腸炎(indeterminate colitis)、ベーチェット病、胃十二指腸CD、空回腸炎、回腸炎、回結腸炎、大腸クローン病(肉芽腫性大腸炎)、過敏性腸症候群、粘膜炎、放射線誘発性腸炎、短腸症候群、セリアック病、胃潰瘍、憩室炎、回腸嚢炎、直腸炎、及び慢性下痢がある。
【0122】
IBDを処置又は予防することにはまた、IBDの1つ以上の症状を改善すること又は低減させることがある。本明細書で使用される場合、「過敏性腸症候群(IBD)の症状」という用語は、腹痛、下痢、直腸出血、体重減少、発熱、食欲不振、並びに脱水症、貧血、及び栄養失調などの他のより重症な合併症など、検出された症状を指す。いくつかのこのような症状は、定量分析の題材である(例えば、体重減少、発熱、貧血など)。いくつかの症状は、血液検査(例えば、貧血)又は血液の存在を検出する検査(例えば、直腸出血)から容易に判定される。「当該症状が低減する」という用語は、疾患からの回復速度(例えば、体重増加率)に対する検出可能な影響を含むがこれに限定されない、検出可能な症状の定性的な又は定量的な低減を指す。診断は、典型的には、粘膜の内視鏡観察、及び内視鏡生検試料の病理学的検査によって決定される。
【0123】
IBDの経過は変えることができ、疾患寛解及び疾患悪化の断続的な期間と関係づけられることができる。IBDの疾患の活動性及び重症度、並びにIBDに罹患している対象における処置に対する応答を特徴付けるために様々な方法が説明されている。本方法による処置は、概して、何らかの水準又は程度の疾患活動性のIBDに罹患している対象に適用可能である。
【0124】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明される組成物の化合物の投与によって処置される疾患又は状態には、急性痛風及び強直性脊椎炎、アレルギー性障害、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、筋萎縮性側索硬化症及び多発性硬化症、アテローム性動脈硬化症、細菌感染症、骨癌痛及び子宮内膜症による疼痛、BRAF耐性黒色腫、脳幹神経膠腫又は下垂体腺腫、熱傷、滑液包炎、肛門領域の癌、内分泌系の癌、腎癌又は尿管癌(例えば、腎細胞癌腎盂癌)、陰茎癌、小腸癌、甲状腺癌、尿道癌、急性骨髄性白血病などの血液癌、舌癌、子宮頸癌、子宮内膜癌、卵管癌、腎盂癌、膣癌又は外陰癌、慢性骨髄性白血病、慢性又は急性白血病、慢性疼痛、古典的なバーター症候群、感冒性結膜炎、冠動脈心疾患、皮膚黒色腫又は眼内黒色腫、皮膚炎、月経困難、湿疹、子宮内膜症、家族性腺腫性ポリポーシス、線維筋痛症、真菌感染症、痛風、婦人科腫瘍、子宮肉腫、卵管癌、頭痛、血友病性関節症、パーキンソン病、後天性免疫不全症候群、帯状疱疹、ホジキン病、ハンチントン病、高プロスタグランジンE症候群、インフルエンザ、虹彩炎、若年性関節炎、若年性発症性関節リウマチ、若年性リウマチ、腰痛及び頚部痛、リンパ球性リンパ腫、筋膜障害、筋炎、神経痛、アルツハイマー病などの神経変性障害、神経炎症性障害、神経因性疼痛、外陰癌、パーキンソン病、小児悪性腫瘍、肺線維症直腸癌、鼻炎、サルコイドーシス、軟部組織肉腫、強膜炎、皮膚癌、小児固形腫瘍、脊髄軸腫瘍、捻挫及び挫傷、胃癌、卒中、滑液包炎などの亜急性及び慢性筋骨格痛症候群、外科手術又は歯科手術、インフルエンザ又は他のウイルス感染症と関係する症状、滑膜炎、歯痛、潰瘍、子宮癌、子宮肉腫、ブドウ膜炎、血管炎、ウイルス感染症、ウイルス感染症{例えばインフルエンザ)並びに創傷治癒がある。
【0125】
潰瘍性大腸炎に罹患している対象における疾患活動性の評価に有用な基準は、例えば、Truelove et al.(1955)Br Med J 2:1041-1048において認めることができる。これらの基準を使用して、疾患活動性は、IBDに罹患している対象において軽度の疾患活動性又は重度の疾患活動性として特徴付けることができる。重度の疾患活動性についての基準を全て満たさない対象、及び軽度の疾患活動性についての基準を超える対象は、中等度の疾患活動性を有するものとして分類される。
【0126】
本開示されている処置方法はまた、疾患の経過におけるいずれかの点で適用することもできる。ある特定の実施形態では、方法は、寛解期間中のIBD(すなわち、不活動性疾患)に罹患している対象に適用される。このような実施形態では、本方法は、寛解期間を延長すること(例えば、不活動性疾患の期間を延長すること)によって、又は活動性疾患の発症を予防する、低減させる、若しくは遅滞させることによって、利益を提供する。他の実施形態では、方法は、IBDに罹患している対象に活動性疾患の病期中に適用してもよい。このような方法は、活動性疾患の病期の持続時間を短縮すること、IBDの1つ以上の症状を低減させる若しくは改善すること、又はIBDを処置することによって利益を提供する。
【0127】
臨床診療におけるIBDの処置の有効性を決定するための尺度が説明されており、この尺度には、例えば、以下、すなわち、瘻孔閉鎖、コルチコステロイド療法の必要とされる程度、及び生活の質の改善がある。ヒース関連の生活の質(HRQL)は、IBDに罹患している対象における生活の質を評価するために臨床診療で広く使用されている炎症性腸疾患アンケート(IBDQ)を使用して評価することができる。(Guyatt et al.(1989)Gastroenterology 96:804-810を参照されたい。)いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、免疫介在性肝障害、疾患又は状態である。Tpl2は、免疫と関連する肝臓の疾患又は状態に介在することができる。(Vyrla et.al.,The Journal of Immunology,2016,196、Perugorria et.al.,Hepatology,2013;57:1238-1249)。
【0128】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は状態は、アルコール性肝炎である。アルコール性肝炎は、慢性及び活動性のアルコール乱用を有する対象において発症する黄疸及び肝不全を特徴とする臨床症候群である。(Akriviadis E.et.al,Ann Gastroenterol.2016 Apr-Jun;29(2):236-237を参照されたい)。アルコール性肝炎は、肝硬変及び肝細胞線維症を引き起こすことができる。グルココルチコイド、(例えば、プレドニゾロン)及びホスホジエステラーゼ阻害剤(例えば、ペントキシフィリン)を使用して、アルコール性肝炎を処置することができる。本明細書の化合物は、独立した処置として使用することができるか、又はアルコール性肝炎の現行の処置と併用することができる。
【0129】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は状態は、全身性エリテマトーデス(SLE)、狼瘡腎炎、狼瘡関連障害若しくは他の自己免疫障害、又はSLEの症状である。全身性エリテマトーデスの症状には、関節痛、関節腫脹、関節炎、倦怠感、体毛喪失、口内炎、リンパ節腫脹、感光性、皮膚発疹、頭痛、しびれ感、ピリピリ感、発作、視覚問題、人格変化、腹痛、悪心、嘔吐、不整脈、吐血及び呼吸困難、斑状の皮膚色、並びにレイノー現象がある。
【0130】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は状態は、急性若しくは慢性肝不全、不適切な胆汁組成から生じる閉塞性若しくは慢性炎症性障害の急性肝内胆汁うっ滞性状態、アルコール誘発性肝硬変及び関係する胆汁うっ滞、アルコール誘発性肝硬変若しくはウイルス伝播形態の肝炎と関係する胆汁うっ滞性作用若しくは線維形成作用、化学療法と関係する脂肪性肝炎(CASH)、慢性肝内若しくは肝外胆汁うっ滞性状態、肝臓の慢性若しくは閉塞性炎症性障害、先天性肝線維症、脂質障害若しくはリポタンパク質障害、肝線維症、肝硬変、大規模な肝切除後の肝不全若しくは肝虚血、脂肪肝若しくは関係する症候群、大規模な肝切除後の肝虚血、消化管若しくは肝臓の腫瘍性疾患、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、肝臓の閉塞性若しくは慢性炎症性障害、肥満、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性胆汁うっ滞症、又は脂質異常症、糖尿病及び異常高値の体格指数の組み合わされた状態からなる群から選択されるメタボリックシンドロームである。
【0131】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は状態は、糖尿病性腎臓病(DKD)である。
【0132】
上述の応答基準のうちのいずれかの改善は、本開示の方法によって具体的に提供される。
【0133】
併用療法
一実施形態では、本明細書に開示される化合物は、1つ以上の追加の治療薬と併用されてもよい。
【0134】
いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、炎症性障害(例えば、IBD)を処置するために使用中及び/又は開発中である。1つ以上の追加の治療薬は、βアドレナリン受容体アンタゴニスト、β-グルクロニダーゼ阻害剤、ブラジキニン受容体モジュレーター、カルシニューリン阻害剤、カルシウムチャネル阻害剤、カテプシンS阻害剤、CCR3ケモカインアンタゴニスト、CD40配位子受容体アンタゴニスト、ケモカインCXC配位子阻害剤、CHST15遺伝子阻害剤、コラーゲンモジュレーター、CSF-1アンタゴニスト、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、シトクロムP450 3A4阻害剤、エオタキシン配位子阻害剤、EP4プロスタノイド受容体アゴニスト、フラクタルキン配位子阻害剤、遊離脂肪酸受容体2アンタゴニスト、GATA3転写因子阻害剤、グルカゴン様ペプチド2アゴニスト、グルココルチコイドアゴニスト、グアニル酸シクラーゼ受容体アゴニスト、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、HLAクラスII抗原モジュレーター、IL-12アンタゴニスト、IL-13アンタゴニスト、IL-23アンタゴニスト、IL-6アンタゴニスト、IL-6受容体モジュレーター、インターロイキン-7受容体モジュレーター、IL-7アンタゴニスト、IL-8アンタゴニスト、インテグリンα-4/β-1アンタゴニスト、インテグリンα-4/β-7アンタゴニスト、インテグリンα-Eアンタゴニスト、インテグリンアンタゴニスト、インテグリンβ-7アンタゴニスト、インターロイキン配位子阻害剤、インターロイキン受容体17Aアンタゴニスト、インターロイキン-1β配位子、インターロイキン-1β配位子モジュレーター、JAKチロシンキナーゼ阻害剤、Jak1チロシンキナーゼ阻害剤、Jak3チロシンキナーゼ阻害剤、LanC様タンパク質2モジュレーター、リポキシゲナーゼモジュレーター、MAdCAM阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、メラノコルチンアゴニスト、メタロプロテアーゼ9阻害剤、ナトリウム利尿ペプチド受容体Cアゴニスト、ニューレグリン4配位子、NKG2 D活性化NK受容体アンタゴニスト、オピオイド受容体アンタゴニスト、オピオイド受容体δアンタゴニスト、酸化還元酵素阻害剤、P2X7プリン受容体アゴニスト、PDE4阻害剤、食作用刺激ペプチドモジュレーター、カリウムチャネル阻害剤、PPARαアゴニスト、PPARδアゴニスト、PPARγアゴニスト、fimHタンパク質阻害剤、P-セレクチン糖タンパク質配位子1阻害剤、RNAポリメラーゼ阻害剤、スフィンゴシン1リン酸ホスファターゼ1刺激剤、スフィンゴシン1リン酸ホスファターゼモジュレーター、スフィンゴシン-1-リン酸受容体1アゴニスト、スフィンゴシン-1-リン酸受容体1アンタゴニスト、スフィンゴシン-1-リン酸受容体1モジュレーター、スフィンゴシン-1-リン酸受容体5モジュレーター、STAT3遺伝子阻害剤、幹細胞抗原1阻害剤、スーパーオキシドジスムターゼモジュレーター、スーパーオキシドジスムターゼ刺激剤、TGFβ1配位子阻害剤、チムリンアゴニスト、TLRアンタゴニスト、TLRアゴニスト、TNFα配位子阻害剤、TNFアンタゴニスト、腫瘍壊死因子14配位子モジュレーター、II型TNF受容体モジュレーター、ゾヌリン阻害剤であってもよい。
【0135】
例示的な追加の治療薬としては、ABX-464、アダリムマブ;アリカホルセン、ALLO-ASC-CD、AMG-966、アナキンラ、アプレミラスト;Alequel;AMG-139;アミセリモド、ASD-003、ASP-3291、AX-1505、BBT-401、バルサラジド;ジプロピオン酸ベクロメタゾン;BI-655130、BMS-986184;ブデソニド;CEQ-508;セルトリズマブ;クロストリジウムブチリクム(Clostridium butyricum);ChAdOx2-HAV、リン酸デキサメタゾンナトリウム、DNVX-078、エタネルセプト;ETX-201、ゴリムマブ;インフリキシマブ;メサラジン、HLD-400、LYC-30937 EC;IONIS-JBI1-2.5Rx、JNJ-64304500、ナルトレキソン;ナタリズマブ;ネイフリズマブ(neihulizumab)、オルサラジン;PH-46-A、プロピオニル-L-カルニチン;PTG-100;レメステムセル-L(remestemcel-L);タクロリムス;テデュグルチド;トファシチニブ;ASP-1002;ウステキヌマブ;ベドリズマブ;AVX-470;INN-108;SGM-1019;PF-06480605;PF-06651600;PF-06687234;RBX-8225、SER-287;Thetanix;TOP-1288;VBY-129;99mTc-アネキシンV-128;ベルチリムマブ;DLX-105;ドルカナチド;E-6011;FFP-104;フィルゴチニブ;フォラルマブ;GED-0507-34-Levo;ギビノスタット;GLPG-0974;イベロガスト;JNJ-40346527;K(D)PT;KAG-308;KHK-4083;KRP-203;ララゾチド酢酸塩;LY-3074828、ミジスマーゼ;オロキズマブ;OvaSave;P-28-GST;PF-547659;プレドニゾロン;QBECO;RBX-2660、JKB-122;SB-012;STNM-01;Debio-0512;TRK-170;ズカプサイシン;ABT-494;アンピオン(Ampion);BI-655066;カロテガストメチル(carotegast methyl);コビトリモド;エラフィブラノル;エトロリズマブ;GS-5745;HMPL-004;LP-02、オザニモド;ペフィシチニブ;RHB-104;リファキシミン;チルドラキズマブ;トラロキヌマブ;ブロダルマブ;ラキニモド;プレカナチド;又はAZD-058がある。
【0136】
いくつかの実施形態では、追加の治癒薬には、ACT-101などの1つ以上のα-フェトプロテインモジュレーター;NM-001などのβアドレナリン受容体アンタゴニスト;タクロリムスなどのカルシニューリン阻害剤;ASD-003などの炭水化物代謝モジュレーター;VBY-129などのカテプシンS阻害剤;FFP-104、BI-655064などのCD40配位子受容体アンタゴニスト;LY-3041658などのケモカインCXC配位子阻害剤;STNM-01などのCHST15遺伝子阻害剤;ECCS-50(DCCT-10)などのコラーゲンモジュレーター;JNJ-40346527(PRV-6527)などのCSF-1アンタゴニスト;E-6130などのCX3CR1ケモカインモジュレーター;SER-287などのエコバイオティク(ecobiotic);ベルチリムマブなどのエオタキシン配位子阻害剤;KAG-308などのEP4プロスタノイド受容体アゴニスト;LYC-30937ECなどのF1F0 ATPシンターゼモジュレーター;E-6011などのフラクトアルキン配位子阻害剤;GLPG-0974などの遊離脂肪酸受容体2アンタゴニスト;SB-012などのGATA3転写因子阻害剤;テデュグルチドなどのグルカゴン様ペプチド2アゴニスト;ブデソニド、ベクロメタゾンジプロピオナート、リン酸デキサメタゾンナトリウムなどのグルココルチコイドアゴニスト;ドルカナチドなどのグアニル酸シクラーゼ受容体アゴニスト;DS-1093、AKB-4924などのHIFプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤;ギビノスタットなどのヒストンデアセチラーゼ阻害剤;HLAクラスIIタンパク質モジュレーターなどのHLAクラスII抗原モジュレーター;ウステキヌマブ(IL12/IL23)などのIL-12アンタゴニスト;トラロキヌマブなどのIL-13アンタゴニスト;RG-7880などのIL-22アゴニスト;チルドラキズマブ、リサンキズマブ(BI-655066)、ミリキズマブ(LY-3074828)、ブラジクマブ(AMG-139)、PGT-200などのIL-23アンタゴニスト;オロキズマブなどのIL-6アンタゴニスト;クロトリマゾールなどのIL-8受容体アンタゴニスト;ナタリズマブなどのインテグリンα4/β1アンタゴニスト;エトロリズマブ(α4β7/αEβ7)、ベドリズマブ、カロテガスト(carotegast)メチル、TRK-170(α4β7/α4β1)、PTG-100などのインテグリンα-4/β-7アンタゴニスト;E-6007などのインテグリンアンタゴニスト;ビメキズマブ(IL-17A/IL-17E)などのインターロイキン配位子阻害剤;ブロダルマブなどのインターロイキン受容体17Aアンタゴニスト;K(D)PTなどのインターロイキン-1β配位子;BI-655130などのインターロイキン1様受容体2阻害剤;、オラムキセプト(olamkicept)などのIL-6受容体モジュレーター;トファシチニブ(1/3)、ペフィシチニブ(1/3)、TD-3504、TD-1473などのJAKチロシンキナーゼ阻害剤;ウパダシチニブ(ABT-494)、フィルゴチニブ、GLPG-0555、PF-06700841(JAK1/Tyk2)などのJak1チロシンキナーゼ阻害剤;PF-06651600などのJak3チロシンキナーゼ阻害剤;BT-11などのLanC様タンパク質2モジュレーター;SHP-647(PF-547659)などのMAdCAM阻害剤;CSTI-100などのメラニン凝集ホルモン(MCH-1)アンタゴニスト;ASP-3291、PL-8177などのメラノコルチンアゴニスト;GS-5745などのメタロプロテアーゼ9阻害剤;プレカナチドなどのナトリウム利尿ペプチド受容体Cアゴニスト;NRG-4などのニューレグリン4配位子;JNJ-4500などのNKG2D活性化NK受容体アンタゴニスト;ナルトレキソン、IRT-103などのオピオイド受容体アンタゴニスト;KHK-4083などのOX40配位子阻害剤;オルサラジンなどの酸化還元酵素阻害剤;SGM-1019などのP2X7プリン受容体モジュレーター;アプレミラストなどのPDE4阻害剤;エラフィブラノル(GFT-1007)などのPPARα/δアゴニスト;GED-0507-34-LevoなどのPPARγアゴニスト;EB-8018などのfimHタンパク質阻害剤、SEL-K2、ネイフリズマブ(neihulizumab)などのP-セレクチン糖タンパク質配位子1阻害剤;GSK-3179106などのRetチロシンキナーゼ受容体阻害剤;GSK-2982772などのRIP-1キナーゼ阻害剤;GSK-2983559などのRIP-2キナーゼ阻害剤;エトラシモドなどのスフィンゴシン1リン酸ホスファターゼ1刺激剤;オザニモド、モクラビモド(KRP-203)、BMS-986166などのスフィンゴシン-1-リン酸受容体1アゴニスト;アミセリモド(MT-1303)などのスフィンゴシン-1-リン酸受容体1アンタゴニスト;Ampion(DMI-9523)などの幹細胞抗原1阻害剤;ミジスマーゼなどのスーパーオキシドジスムターゼモジュレーター;JKB-122などのTLR-4アンタゴニスト;コビトリモドなどのTLR-9アゴニスト;アダリムマブ、セラトリズマブ、インフリキシマブ、ゴリムマブ、DLX-105、Debio-0512、HMPL-004、CYT-020-TNFQb、V-565などのTNFα配位子阻害剤;AVX-470、ツリネルセプト(tulinercept)、エタネルセプトなどのTNFアンタゴニスト;GS-4875などのTPL2阻害剤;AEVI-002などの腫瘍壊死因子14配位子モジュレーター;PF-06480605などの腫瘍壊死因子15配位子阻害剤;アナキンラなどのI型IL-1受容体アンタゴニスト;及び/又はララゾチドアセタート(larazotide acetate)などのゾヌリン阻害剤がある。
【0137】
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療薬は、α4β7インテグリン阻害剤、又はα4β7インテグリンの発現及び/若しくは活性を阻害する作用薬であり得る。阻害剤は、小分子又は生物学的製剤であることができる。例えば、α4β7インテグリン阻害剤は、ナタリズマブ又はベドリズマブであることができる。
【0138】
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療薬は、コルチコステロイドを含むがこれらに限定されないステロイドであり得る。コルチコステロイドは、静脈内に(すなわち、メチルプレドニゾロン、ヒドロコルチゾン)、経口で(すなわち、プレドニゾン、プレドニゾロン、ブデソニド、デキサメタゾン)、又は局所的に(すなわち、注腸、坐剤、又は発泡体調製物)を含む、様々な経路によって投与され得る。
【0139】
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療薬は、MMP9阻害剤、又はMMP9の発現及び/若しくは活性を阻害する作用薬であり得る。MMP9についての代表的なタンパク質配列は、GenBank受入番号NP_004985である。阻害剤は、小分子又は生物学的製剤であることができる。例えば、Gu et al.,The Journal of Neuroscience,25(27):6401-6408(2005)は、特定のMMP9阻害剤SB-3CT(CAS292605-14-2)を開示している。更に、siRNA、アンチセンスRNA及び抗体はまた、MMP9の発現又は活性を阻害することが実証されており、本開示の範囲内である。一実施形態では、MMP9阻害剤は、モノクローナル抗MMP9抗体である。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療薬には、MMP9阻害剤、及びゲムシタビンなどのヌクレオシド類似体がある。
【0140】
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療薬は、スフィンゴシン1リン酸受容体(S1P1)阻害剤、又はS1P1の発現及び/若しくは活性を阻害する作用薬であり得る。阻害剤は、小分子又は生物学的製剤であることができる。例えば、S1P1阻害剤は、RPC1063であり得る。
【0141】
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療薬は、TNF阻害剤、又はTNFの発現及び/若しくは活性を阻害する作用薬であり得る。阻害剤は、小分子又は生物学的製剤であることができる。例えば、TNF阻害剤は、ゴリムマブであることができる。
【0142】
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療薬は、潰瘍性大腸炎(UC)及び/又はクローン病(CD)を処置するために使用中及び/又は開発中である。作用薬は、生物製剤又は小分子であり得る。いくつかの実施形態では、作用薬は、αフェトプロテイン、βアドレナリン受容体、カルシニューリン、炭水化物代謝、カテプシンS、S1P1、IL-6、CX3CL1、DHODH、α4、β7、JAK、TNF、CB、IL-12/IL-23、CCL20、TLR9、MAdCAM、CCR9、CXCL10、Smad7、PDE4、MC、VLA-1、GC、GATA-3、エオタキシン、FFA2、LIGHT、FMS、MMP9、CD40、ステロイド、5-ASA、イムノモド、STAT3、及び/又はEP4のモジュレーター(例えば、アゴニスト又はアンタゴニスト)である。
【0143】
いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、IBDを処置するために使用中及び/又は開発中である。IBDを処置するために使用中及び/又は開発中の作用薬の非限定的な例としては、ABX-464、アドリムマブ;アリカホルセン、ALLO-ASC-CD、AMG-966、アナキンラ、アプレミラスト;Alequel;AMG-139;アミセリモド、ASD-003、ASP-3291、AX-1505、BBT-401、バルサラジド;ジプロピオン酸ベクロメタゾン;BI-655130、BMS-986184;ブデソニド;CEQ-508;セルトリズマブ;クロストリジウムブチリクム(Clostridium butyricum);ChAdOx2-HAV、リン酸デキサメタゾンナトリウム、DNVX-078、エタネルセプト;ETX-201、ゴリムマブ;インフリキシマブ;メサラジン、HLD-400、LYC-30937 EC;IONIS-JBI1-2.5Rx、JNJ-64304500、ナルトレキソン;ナタリズマブ;ネイフリズマブ(neihulizumab)、オルサラジン;PH-46-A、プロピオニル-L-カルニチン;PTG-100;レメステムセル-L(remestemcel-L);タクロリムス;テデュグルチド;トファシチニブ;ASP-1002;ウステキヌマブ;ベドリズマブ;AVX-470;INN-108;SGM-1019;PF-06480605;PF-06651600;PF-06687234;RBX-8225、SER-287;Thetanix;TOP-1288;VBY-129;99mTc-アネキシンV-128;ベルチリムマブ;DLX-105;ドルカナチド;E-6011;FFP-104;フィルゴチニブ;フォラルマブ;GED-0507-34-Levo;ギビノスタット;GLPG-0974;イベロガスト;JNJ-40346527;K(D)PT;KAG-308;KHK-4083;KRP-203;ララゾチド酢酸塩;LY-3074828、ミジスマーゼ;オロキズマブ;OvaSave;P-28-GST;PF-547659;プレドニゾロン;QBECO;RBX-2660、JKB-122;SB-012;STNM-01;Debio-0512;TRK-170;ズカプサイシン;ABT-494;アンピオン(Ampion);BI-655066;カロテガストメチル(carotegast methyl);コビトリモド;エラフィブラノル;エトロリズマブ;GS-5745;HMPL-004;LP-02、オザニモド;ペフィシチニブ;RHB-104;リファキシミン;チルドラキズマブ;トラロキヌマブ;ブロダルマブ;ラキニモド;プレカナチド、及びAZD-058がある。
【0144】
潰瘍性大腸炎(UC)及びクローン病(CD)を処置するために使用中及び/又は開発中の作用薬の非限定的な例としては、PF-06410293(Pfizer製)、SAN-300(VLA-1モジュレーター、Salix製)、SAR252067(LIGHT modualtor、Sanofi製)、PF-00547659(MAdCAMモジュレーター、Pfizer製)、Eldelumab(Smad7モジュレーター、BMS製)、AMG181/MEDI-7183(β7モジュレーター、Amgen/AstraZeneca製)、エトロリズマブ(β7モジュレーター、Roche製)、ウステキヌマブ(IL-12/IL-23モジュレーター、J&J製)、レミケード(TNFモジュレーター、J&J製及びMerck製)、エンタイビオ(β7モジュレーター、武田製)、ヒュミラ(TNFモジュレーター、Abbvie製)、インフリキシマブ(Celtrion製)、PF-06651600(Pfizer製)、GSK2982772(GSK製)、GLPG1205(FFA2モジュレーター、Galapagos製)、AG014(Intrexon製)及びVidofludimus(DHODHモジュレーター、4SC製)がある。
【0145】
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療薬は、JAK-1選択的阻害剤などのJAK阻害剤であり得る。阻害剤は、小分子又は生物学的製剤であることができる。例えば、JAK阻害剤は、フィルゴチニブ、GLPG0634(JAKモジュレーター、Galapagos製)であることができる。
【0146】
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療薬は、ACE阻害剤、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、ジアシルグリセロールOアシルトランスフェラーゼ2阻害剤、アデノシンA3受容体アゴニスト、アディポネクチン受容体アゴニスト、アルデヒドデヒドロゲナーゼ2刺激剤、AKTプロテインキナーゼ阻害剤、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)、AMPキナーゼ活性化因子、ATPシトラートリアーゼ阻害剤、AMP活性化プロテインキナーゼ刺激剤、内皮型一酸化窒素シンターゼ刺激剤、NAD依存性デアセチラーゼサーチュイン1刺激剤、アンドロゲン受容体アゴニスト、アミリン受容体アゴニスト、アンギオテンシンII AT-1受容体アンタゴニスト、オートファジータンパク質モジュレーター、オートタキシン阻害剤、Axlチロシンキナーゼ受容体阻害剤、Baxタンパク質刺激剤、生物活性脂質、カルシトニンアゴニスト、カンナビノイド受容体モジュレーター、カスパーゼ阻害剤、カスパーゼ3刺激剤、カテプシン阻害剤、カベオリン1阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、CCR2ケモカインアンタゴニスト、アンギオテンシンII AT-1受容体アンタゴニスト、CCR3ケモカインアンタゴニスト、CCR5ケモカインアンタゴニスト、CD3アンタゴニスト、塩化物チャネル刺激剤、CNR1阻害剤、サイクリンD1阻害剤、シトクロムP450 7A1阻害剤、DGAT1/2阻害剤、ジアシルグリセロールOアシルトランスフェラーゼ1阻害剤(DGAT1)、シトクロムP450 2E1阻害剤(CYP2E1)、CXCR4ケモカインアンタゴニスト、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、エンドシアリンモジュレーター、エオタキシン配位子阻害剤、細胞外マトリックスタンパク質モジュレーター、ファルネソイドX受容体アゴニスト、脂肪酸シンターゼ阻害剤、FGF1受容体アゴニスト、線維芽細胞成長因子(FGF-15、FGF-19、FGF-21)配位子、ガレクチン3阻害剤、グルカゴン受容体アゴニスト、グルカゴン様ペプチド1アゴニスト、Gタンパク質共役胆汁酸受容体1アゴニスト、Gタンパク質共役受容体84アンタゴニスト、ヘッジホッグ(Hh)モジュレーター、C型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ阻害剤、肝細胞核因子4αモジュレーター(HNF4A)、肝細胞成長因子モジュレーター、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、STAT3モジュレーター、HMG CoA還元酵素阻害剤、低酸素症誘導因子2α阻害剤、IL-10アゴニスト、IL-17アンタゴニスト、回腸胆汁酸ナトリウム共輸送体阻害剤、インスリン増感剤、インスリン配位子アゴニスト、インスリン受容体アゴニスト、インテグリンモジュレーター、インテグリンアンタゴニスト、インターロイキン1受容体関連キナーゼ4(IRAK4)阻害剤、IL-6受容体アゴニスト、Jak2チロシンキナーゼ阻害剤、ケトヘキソキナーゼ(KHK)阻害剤、クロトーβ刺激剤、5-リポキシゲナーゼ阻害剤、リポタンパク質リパーゼ阻害剤、肝臓X受容体、LPL遺伝子刺激剤、リゾホスファチジダート1受容体アンタゴニスト、リジルオキシダーゼホモログ2阻害剤、マクロファージマンノース受容体1モジュレーター、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)阻害剤、MEKK5プロテインキナーゼ阻害剤、MCH受容体1アンタゴニスト、膜銅アミンオキシダーゼ(VAP-1)阻害剤、メチオニンアミノペプチダーゼ2阻害剤、メチルCpG結合タンパク質2モジュレーター、マイクロRNA21(miR-21)阻害剤、ミトコンドリア脱共役剤、混合系列キナーゼ3阻害剤、ミエリン塩基性タンパク質刺激剤、NACHT LRR PYDドメインタンパク質3(NLRP3)阻害剤、NAD依存性デアセチラーゼサーチュイン刺激剤、NADPHオキシダーゼ阻害剤(NOX)、ニコチン酸受容体1アゴニスト、P2Y13プリン受容体刺激剤、核内受容体モジュレーター、P2X7プリン受容体モジュレーター、PDE3阻害剤、PDE4阻害剤、PDE5阻害剤、PDGF受容体βモジュレーター、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ刺激剤、ホスホリパーゼC阻害剤、PPARαアゴニスト、PPARδアゴニスト、PPARγアゴニスト、ペプチジル-プロリルシス-トランスイソメラーゼA阻害剤、PPARγモジュレーター、プロテアーゼ活性化受容体2アンタゴニスト、プロテインキナーゼモジュレーター、Rho関連プロテインキナーゼ阻害剤、Sニトロソグルタチオンレダクターゼ(GSNOR)酵素阻害剤、ナトリウムグルコース輸送体2阻害剤、SREBP転写因子阻害剤、STAT1阻害剤、ステアロイルCoAデサチュラーゼ1阻害剤、STK25阻害剤、サイトカインシグナル伝達1刺激剤の抑制薬、サイトカインシグナル伝達3刺激剤の抑制薬、形質転換成長因子β(TGF-β)、形質転換成長因子β活性化キナーゼ1(TAK1)、甲状腺ホルモン受容体βアゴニスト、TLR4アンタゴニスト、トランスグルタミナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ受容体モジュレーター、GPCRモジュレーター、核ホルモン受容体モジュレーター、WNTモジュレーター、又はYAP/TAZモジュレーター及びゾヌリン阻害剤である。
【0147】
例えば、追加の治療薬には、A-4250、AC-3174、アセチルサリチル酸、AK-20、脂肪遺伝子チパルボベク、AMX-342、AN-3015、アラムコール、ARI-3037MO、ASP-8232、AZD-2693、ベルチリムマブ、無水ベタイン、BI-1467335、BMS-986036、BMS-986171、BMT-053011、BOT-191、BTT-1023、CAT-2003、セリクリビロク、CBW-511、CER-209、CF-102、CGS21680、CNX-014、CNX-023、CNX-024、CNX-025、コビプロストン、コレセベラム、ダパグリフロジン、DCR-LIV 1、重水素化ピオグリタゾンR鏡像異性体、2,4-ジニトロフェノール、DRX-065、DS-102、DUR-928、EDP-305、エラフィブラノール(GFT-505)、エムリカサン、エナラプリル、エルツグリフロジン、エボグリプチン、F-351、フラステロン(ST-002)、FT-4101、GKT-831、GNF-5120、GRI-0621、GR-MD-02、GS-300、GS-4997、GS-9674、HTD-1801、HST-202、HST-201、ヒドロクロロチアジド、イコサブチタート(icosabutate)(PRC-4016)、イコサペントエチルエステル、IMM-124-E、INT-767、INV-240、IONIS-DGAT2Rx、イプラグリフロジン、イルベサルタ(Irbesarta)、プロパゲルマニウム、IVA-337、JKB-121、KB-GE-001、KBP-042、KD-025、M790、M780、M450、メトホルミン、シルデナフィル、LC-280126、リナグリプチン、リラグルチド、LJN-452、LM-011、LM-002(CVI-LM-002)、LMB-763、LYN-100、MBX-8025、MDV-4463、メルカプタミン、MGL-3196、MGL-3745、MP-301、MSDC-0602K、ナマチズマブ、NC-101、NDI-010976、ND-L02-s0201、NGM-282、NGM-313、NGM-386、NGM-395、NP-160、ノルウルソデオキシコール酸、NVP-022、O-304、オベチコール酸、25HC3S、オレソキシム、PAT-505、PAT-048、PB-4547、ペグ-イロデカキン、ピオグリタゾン、ピルフェニドン、PRI-724、PX20606、Px-102、PX-L603、PX-L493、PXS-4728A、PZ-235、RDX-009、レモグリフロジンエタボナート、RG-125(AZD4076)、RPI-500、サログリタザール、セマグルチド、シムツズマブ、ソリスロマイシン、ソタグリフロジン、スタチン(アトルバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン)、TCM-606F、TEV-45478、TQA-3526、チペルカスト(MN-001)、TLY-012、TRX-318、TVB-2640、UD-009、ウルソデオキシコール酸、VBY-376、VBY-825、VK-2809、ビスモデギブ、ボリキシバットカリウムエタノラート水和物(SHP-626)、VVP-100X、WAV-301、WNT-974、XRx-117、ZGN-839、ZG-5216、ZSYM-008、ZYSM-007があってもよい。
【0148】
キット
本明細書に説明する化合物、又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体と、適切な包装と、を含むキットも本明細書で提供される。一実施形態では、キットは、使用説明書を更に含む。一態様では、キットは、式Iの化合物(又は本明細書に説明する何らかの他の式)、又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体と、本明細書に説明する疾患又は状態を含む適応症の処置における化合物の使用のためのラベル及び/又は説明書と、を含む。
【0149】
本明細書に説明する化合物、又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体を適切な容器内に含む製造品も本明細書で提供される。容器は、バイアル、広口瓶、アンプル、予め充填された注射器、及び静脈内用バッグであってもよい。
【0150】
医薬組成物及び投与様式
本明細書で提供される化合物は通常、医薬組成物の形態で投与される。したがって、本明細書に説明する化合物のうちの1つ以上、又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体と、担体、アジュバント、及び賦形剤から選択される1つ以上の医薬として許容され得るビヒクルと、を含有する医薬組成物も本明細書で提供される。適切な医薬として許容され得るビヒクルとしては、例えば、不活性固体希釈剤及び充填剤、無菌水溶液及び様々な有機溶媒を含む希釈剤、浸透促進剤、可溶化剤、並びにアジュバントがあり得る。このような組成物は、医薬分野で周知の様式で調製される。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Co.,Philadelphia,Pa.17th Ed.(1985)、及びModern Pharmaceutics,Marcel Dekker,Inc.3rd Ed.(G.S.Banker&C.T.Rhodes,Eds.を参照されたい)。
【0151】
医薬組成物は、単回用量又は複数回用量のいずれかで投与され得る。医薬組成物は、例えば、直腸、頬側、鼻腔内、及び経皮の経路を含む様々な方法によって投与されてもよい。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、動脈内注射によって、静脈内で、腹腔内で、非経口で、筋肉内で、皮下に、経口で、局所的に、又は吸入剤として投与されてもよい。
【0152】
投与のための1つの様式は、非経口的であり、例えば、注射による。本開示に説明する医薬組成物を注射による投与のために組み込むことができる形態としては、例えば、水性懸濁液又は油性懸濁液、又はゴマ油、トウモロコシ油、綿実油、若しくは落花生油を有するエマルション、又はエリキシル、マンニトール、デキストロース、若しくは滅菌水溶液、及び類似の医薬ビヒクルがある。
【0153】
経口投与は、本明細書に説明する化合物の投与のための別の経路であってもよい。投与は、例えば、カプセル又は腸溶性コーティングされた錠剤を介してもよい。本明細書に説明する少なくとも1つの化合物又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体を含む医薬組成物を調製する上で、有効成分は通常、賦形剤によって希釈され、及び/又はカプセル、サシェ、紙、若しくは他の容器の形態内にあることができるような担体内に封入される。賦形剤が希釈剤として機能するとき、賦形剤は、有効成分のビヒクル、担体、又は媒体として作用する固体、半固体又は液体の材料の形態であることができる。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、エマルション、液剤、シロップ剤、エアロゾル剤(固体として又は液体の媒体中の)、例えば最高10重量%の有効化合物を含有する軟膏、軟質及び硬質のゼラチンカプセル剤、無菌注射用溶剤、及び無菌包装された散剤の形態であることができる。
【0154】
適切な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギナート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、無菌水、シロップ、及びメチルセルロースがある。製剤は追加として、タルク、ステアリン酸マグネシウム、及び鉱油などの潤滑剤、湿潤剤、乳化剤及び懸濁化剤、ヒドロキシ安息香酸メチル及びヒドロキシ安息香酸プロピルなどの保存剤、甘味剤、並びに香味剤を更に含むことができる。
【0155】
本明細書に説明する少なくとも1つの化合物又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体を含む組成物は、当技術分野で公知の手順を採用することによって、対象への投与後に有効成分の迅速、持続的な、又は遅延した放出を提供するように製剤することができる。経口投与のための制御放出薬物送達システムとしては、浸透圧ポンプシステム及びポリマー被覆リザーバ又は薬物-ポリマーマトリックス製剤を含有する溶体化システムが挙げられる。制御放出システムの例は、米国特許第3,845,770号、同第4,326,525号、同第4,902,514号、及び同第5,616,345号に記載されている。本明細書に開示する方法で使用するための別の製剤は、経皮送達デバイス(「パッチ」)を採用する。このような経皮パッチを使用して、本明細書に説明する化合物の連続的又は非連続的な注入を制御された量で提供してもよい。医薬品を送達するための経皮パッチの構築及び使用は、当該技術分野において周知である。例えば、米国特許第5,023,252号、同第4,992,445号及び同第5,001,139号を参照されたい。このようなパッチは、医薬剤の連続的、パルス化した、又はオンデマンドの送達のために構築されてもよい。
【0156】
錠剤などの固体組成物を調製するために、主要な有効成分を医薬賦形剤と混合して、本明細書に説明する化合物又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは重水素化類似体を含有する固体予備製剤組成物を形成してもよい。これらの前製剤組成物を均質と言及するとき、有効成分が組成物全体に均一に分散していてもよく、その結果、組成物が、錠剤、丸剤、及びカプセル剤などの均等に有効な単位剤形へと容易に細分されてもよい。
【0157】
本明細書に説明する化合物の錠剤又は丸剤は、コーティングされてもよいか、又は別の方法で配合されて、長期作用の利点をもたらす剤形を提供してもよいか、又は胃の酸性状態から保護してもよい。例えば、錠剤又は丸剤は、内側薬用量及び外側薬用量の成分を含むことができ、後者は、前者に被さるエンベロープの形態にある。2つの成分は、胃内の崩壊に抵抗し、内側成分が十二指腸内に無傷に通過することを可能にする、又は放出の遅延を可能にする腸溶性層によって分離され得る。このような腸溶層又は腸溶コーティングには、様々な材料を使用することができ、このような材料には、多くのポリマー酸、並びにセラック、セチルアルコール、及び酢酸セルロースなどの材料とのポリマー酸の混合物がある。
【0158】
吸入用又は吹送用の組成物としては、医薬として許容され得る、水性溶媒若しくは有機溶媒中の溶液及び懸濁液、又はこれらの混合物、及び粉末が挙げられる。液体又は固体の組成物は、本明細書で説明したような適切な医薬として許容され得る賦形剤を含有してもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、局所的又は全身的効果のために、経口又は鼻呼吸経路によって投与される。他の実施形態では、医薬として許容され得る溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用によって霧化してもよい。霧化した溶液は、噴霧装置から直接吸入されてもよく、又は噴霧装置は、フェイスマスクテント若しくは断続的な陽圧呼吸模擬装置に取り付けられてもよい。溶液、懸濁液、又は粉末の組成物は、製剤を適切な様式で送達する装置から好ましくは経口で又は経鼻で投与されてもよい。
【0159】
投薬
何らかの所与の対象に対する本出願の化合物の具体的な用量レベルは、採用される具体的な化合物の活性、齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与回数、投与経路、並びに療法を受けている対象における排泄率、薬物の組み合わせ、及び所与の疾患の重症度を含む様々な要因に依存するであろう。例えば、薬用量は、対象の体重1キログラム当たりの本明細書に説明する化合物のミリグラム数(mg/kg)として表されてもよい。約0.1~150mg/kgの薬用量が適切であり得る。いくつかの実施形態では、約0.1及び100mg/kgが適切であり得る。他の実施形態では、0.5~60mg/kgの薬用量が適切であり得る。対象の体重によって正規化することは、子供及び成人のいずれのヒトにおいても薬物を使用するとき、又はイヌなどの非ヒト対象の有効薬用量をヒト対象に適した薬用量に変換するときに起こるような、広く異なるサイズの対象間で薬用量を調整するときに有用であり得る。
【0160】
日用量はまた、1回の投与あたり又は1日あたり投与される本明細書に説明する化合物の総量として説明されてもよい。式Iの化合物の日用量は、約1mg~4,000mg、約2,000~4,000mg/日、約1~2,000mg/日、約1~1,000mg/日、約10~500mg/日、約20~500mg/日、約50~300mg/日、約75~200mg/日、又は約15~150mg/日であってもよい。いくつかの実施形態では、化合物、すなわち式I又は本明細書に説明する別の式の化合物の日用量は、約150mg/日~1000mg/日である。
【0161】
経口投与されるとき、ヒト対象の総日用量は、1mg~1,000mg、約1,000~2,000mg/日、約10~500mg/日、約50~300mg/日、約75~200mg/日、又は約100~150mg/日であってもよい。
【0162】
本出願の化合物又はその組成物は、先に説明するいずれかの適切な様式を使用して、1日1回、2回、3回、又は4回投与されてもよい。また、化合物による投与又は処置は、数日間継続されてもよい。例えば、通常、処置は、1つの処置サイクルについて、少なくとも7日間、14日間、又は28日間継続するであろう。処置サイクルは、癌化学療法において周知であり、周期間で約1~28日間、通常約7日間又は約14日間の休止期間と頻繁に交互になる。他の実施形態では、処置サイクルはまた継続的であってもよい。
【0163】
いくつかの実施形態では、本方法は、本明細書に説明する化合物の約1~800mgの初回日用量を対象に投与することと、臨床的有効性が達成されるまで増分によって用量を増加させることと、を含む。約5、10、25、50、又は100mgの増分を使用して、用量を増加させることができる。薬用量は、毎日、隔日で、週2回、又は週1回増加させることができる。
【0164】
化合物の合成
本明細書に開示される化合物は、本明細書に開示される方法及びその日常的な改変を使用して調製されてもよく、これは、本明細書の開示及び当技術分野で周知の方法を考えると明らかであろう。本明細書の教示に加えて、従来の及び周知の合成方法を使用してもよい。本明細書に説明する典型的な化合物の合成は、以下の実施例において説明されるように達成され得る。入手可能な場合、試薬は商業的に、例えば、Sigma Aldrich又は他の化学物質供給元から購入されてもよい。
【0165】
一般的な合成
本明細書に説明する化合物の典型的な実施形態は、以下に説明される一般的な反応スキームを使用して合成されてもよい。本明細書の説明を考えると、出発材料を、類似の構造を有する他の材料と置換して、一般的なスキームを変更して、結果的に相応して異なる生成物をもたらし得ることが明らかであろう。合成の説明は続いて、出発材料が相応の生成物を提供するためにどのように変えてもよいのかに関する多くの例を提供する。置換基が定義されている所望の生成物を考慮すると、必要な出発材料は概して、検査によって決定され得る。出発材料は、典型的には、商業的供給源から得られるか、又は公表された方法を使用して合成される。本開示に説明する実施形態である化合物を合成するために、合成される化合物の構造の検査は、各置換基の同一性を提供する。最終的な生成物の同一性は概して、本明細書の実施例を考慮して、必要な出発材料の同一性を単純な検査プロセスによって明らかにするであろう。概して、本明細書に説明する化合物は典型的には、室温及び圧力で安定であり、単離可能である。
【0166】
合成反応パラメータ
本開示の化合物は、例えば、以下の一般的な方法及び手順を使用して、容易に入手可能な出発材料から調製することができる。典型的又は好ましい加工条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が与えられる場合、別段の記載がない限り、他の加工条件も使用することができることが理解されよう。最適な反応条件は、使用される具体的な反応物又は溶媒によって変わってもよいが、このような条件は、日常的な最適化手順によって、当業者によって決定することができる。
【0167】
加えて、当業者には明らかであるように、従来の保護基は、ある特定の官能基が望ましくない反応を受けるのを防ぐために、必要とされてもよい。様々な官能基に適切な保護基、並びにある特定の官能基を保護及び脱保護するのに適切な条件は、当技術分野において周知である。例えば、多数の保護基は、T.W.Greene and G.M.Wuts(1999)Protecting Groups in Organic Synthesis,3rd Edition,Wiley,New York、及びその中に引用された参考文献において説明されている。
【0168】
更に、本開示の化合物は、1つ以上のキラル中心を含有してもよい。この故に、所望の場合、このような化合物は、純粋な立体異性体として、すなわち、個々の鏡像異性体若しくはジアステレオマーとして、又は立体異性体濃縮混合物として調製又は単離することができる。別段の指示がない限り、このような立体異性体(及び濃縮混合物)は全て、本開示の範囲内に含まれる。純粋な立体異性体(又は濃縮混合物)は、例えば、当技術分野で周知の光学活性のある出発材料又は立体選択試薬を使用して調製されてもよい。或いは、このような化合物のラセミ混合物は、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分解剤などを使用して分離することができる。
【0169】
以下の反応についての出発材料は概して、公知の化合物であるか、又は公知の手順若しくはその明らかな改変によって調製することができる。例えば、出発材料の多くは、Aldrich Chemical Co.(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー市)、Bachem(米国カリフォルニア州トーランス市),Emka-Chemce又はSigma(米国ミズーリ州セントルイス市)などの商業的供給元から入手可能である。その他は、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,Volumes 1-15(John Wiley,and Sons,1991)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Volumes 1-5、及びSupplementals(Elsevier Science Publishers,1989)organic Reactions,Volumes 1-40(John Wiley,and Sons,1991)、March’s Advanced Organic Chemistry,(John Wiley,and Sons,5th Edition,2001)、並びにLarock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989)などの標準的な参考テキストにおいて説明されている手順又はその明らかな変法によって調製されてもよい。
【0170】
「溶媒」という用語は概して、一緒に説明されている(例えば、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、クロロホルム、塩化メチレン(又はジクロロメタン)、ジエチルエーテル、メタノールなどを含む)反応の条件下で不活性である溶媒を指す。逆に指定されない限り、溶媒は不活性有機溶媒であり、反応は不活性ガス、好ましくはアルゴン又は窒素の下で実行され得る。
【0171】
「q.s.」という用語は、記載された機能を達成するのに、例えば、溶液を所望の体積(すなわち、100%)にするのに十分な量を添加することを意味する。
【0172】
式Iの化合物は、まず置換キノリンコアを提供すること、及び場合により、本明細書に開示される置換基を提供するのに所望のとおり、コアを更に改質することによって調製することができる。スキーム1は、式1-eの化合物を提供するためのキノリンコアの調製を示しており、式中、m、R及びR15は、本明細書に定義されるとおりであるか、又は標準的な反応条件を使用してそれに変換されることができる官能基である。
【化25】
【0173】
スキーム1では、適切に置換された1-a及び1-bを、触媒(例えば、CsCOなど)の存在下で高温(例えば、約40~50℃)で適切な溶媒(例えば、DMFなど)中で縮合させて、1-cを提供する。化合物1-cを次に、熱環化条件下(すなわち、約250℃)で又はマイクロ波条件下で1-dに変換する。1-dを塩素化して1-eを提供することは、適切な塩素化剤(例えば、POCl、SOClなど)を高温(例えば、約110~120℃)で塩基(例えば、ピリジン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリンなど)又は触媒(例えば、DMF、DEFなど)の存在下で、適切な溶媒(例えば、クロロベンゼン、CHCNなど)中で又は溶媒非含有条件(すなわち、未希釈)下で使用して達成される。
【0174】
スキーム2は、式2-c及び2-dの化合物の合成を示し、式中、m、R、R、R及びR15は、本明細書で定義されるとおりである。
【化26】
【0175】
スキーム2では、1-eを標準的な求核芳香族置換条件下で塩基(例えば、NEtなど)の存在下で高温(例えば、150℃)で適切なアミンと反応させて、2-aを得る。R及び/又はR15がシアノである式Iの化合物は、触媒の存在下で2-aを適切なシアン化剤(例えば、CuCN、Zn(CN)など)と反応させることによって提供される。化合物2-c及び2-dを次に、それぞれ化合物2-a又は化合物2-bのニトロ基の還元(例えば、Fe、SnClなどを使用する)を介して提供する。
【0176】
スキーム3は、化合物3-d及び化合物3-eの合成を示し、式中、Rは、本明細書に定義されるとおりである。
【化27】
【0177】
スキーム3では、重水素化3-cを、適切に置換したアルデヒド3-aを重水素含有還元剤(例えば、NaBD)で還元した後、3-bを相応のアルデヒド3-cに標準的な酸化条件(例えば、MnO、Fe、NiO、CuO、ZnO、ZrO、La、Sm、Eu、Ybなど)下で酸化させることによって提供する。化合物3-dは、3-cをエチニルグリニャールと反応させた後、得られたアルコールを塩基(例えば、ピリジン、TEAなど)の存在下で無水酢酸でアシル化することによって2工程で得られる。化合物3-eは、適切に置換されたアルデヒド3-aをエチニルグリニャールと反応させた後、結果として得られるアルコールを無水酢酸でアシル化することによって、同様の2工程プロセスで提供される。
【0178】
スキーム4は、式4-bの適切に保護されたアジド化合物の合成を示しており、式中、Lgは脱離基であり、R3aは、本明細書で定義されるとおりである。
【化28】
【0179】
スキーム4では、適切に置換されたアミン4-aをジアゾ転移剤(例えば、イミダゾール-1-スルホニルアジドヒドロクロリド)で処理して、相応の4-bを得る。或いは、4-bを、アルコール4-cからの2工程で、ヒドロキシル部分を適切な脱離基(Lg)(例えば、TsO-、MsO-、NsO-、TfO-など)に変換した後、アジドで求核置換することによって得てもよい。
【0180】
スキーム5は、式5-cの中間体化合物の合成を示し、式中、R50は、アルキルであり、R3aは、本明細書に定義されるとおりである。
【化29】
【0181】
スキーム5では、適切に置換されたトリアゾール5-bは、4-bを5-aと、標準的な1,3二極性シクロ付加条件を用いて反応させることによって得られる。アセタール5-bは、相応するアルデヒド5-cに、標準的なカルボニル脱保護条件(例えば、酸水溶液)の下で変換される。
【0182】
スキーム6は、6b及び6cの化合物の例示的な合成を示し、式中、R3a、m、R、R、R、R及びR15は、本明細書で定義されるとおりである。
【化30】
【0183】
スキーム6では、式6-cの化合物は、アミン2-dを3-d(又は3-e)でN-アルキル化した後、標準的な1,3-双極付加環化条件下でアジド4-bで環化することを介して提供することができる。式6-aの異性体を分離して、式6-bの化合物を得ることは、標準的なキラル分離/分割技術(例えば、キラルクロマトグラフィー、晶出など)を用いて実施することができる。或いは、式6-bの化合物は、キラル金属錯体(例えば、キラル配位子とともに、[Cu(CHCN)]PF、CuOTfベンゼン、Cu(OAc)、又はCu(I)Iなど)を用いて2-dを3-d(又は3-e)でエナンチオ選択的N-アルキル化することを介して提供することができる。適切な反応条件及び例示的なキラル配位子/錯体は、文献において認めることができる(例えば、Detz,et al.Angew.Chem.Int.Ed.2008,47,3777-3780を参照されたい)。化合物6-cをアジド4-bと標準的な1,3-双極付加環化条件下で接触させることは、化合物6-bを提供する。6-cは、化合物4-bの添加前に単離されていてもいなくてもよい。
【0184】
スキーム7は、イミン形成及びその後の求核付加を介して化合物7-gにつながる代替的な合成を示し、式中、R3a、m、R、R、R、R、R及びR15は、本明細書に定義されるとおりである。
【化31】
【0185】
スキーム7では、アミン2-dをアルデヒド7-aと反応させて、相応のイミン7-bを標準的なイミン形成条件下で得る。化合物7-bを次に、グリニャール試薬7-cと反応させて、式Iを提供する。或いは、2-dをアルデヒド7-dと反応させて、イミン7-eを得、これを次にエチニルグリニャールと反応させて、化合物7-fを提供することができる。化合物7-fを次に、スキーム6に示すように、化合物7-gへ、4-bを用いた標準的な1,3-双極付加環化条件下で変換することができる。更に、式Iの異性体又は化合物7-gの分割は、標準的なキラル分離/分割条件(例えば、キラルクロマトグラフィー、晶出など)を使用して実施することができる。
【0186】
スキーム8は、化合物8-cにつながる別の合成を示し、式中、m、R、R、R、R、R及びR15は、本明細書に定義されるとおりである。
【化32】
【0187】
スキーム8では、アミン2-dを、Lgがハロゲン化物(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)又は活性化アルコール(例えば、AcO-、TsO-、TfO-、MsO-など)である適切な脱離基である求核置換条件下で適切に置換された8-aと塩基の存在下で反応させて、式Iの化合物を提供する。或いは、アミン2-dをケトン8-bと反応させて、8-cを提供し、これをその後還元して、8-cの化合物を提供する。式Iの異性体の分割は、標準的なキラル分離/分割条件(例えば、キラルクロマトグラフィー、晶出など)を使用して実施することができる。
【0188】
スキーム9は、化合物9-eにつながる合成を示し、式中、m、R、R、R、R、R及びR15は、本明細書に定義されるとおりである。
【化33】
【0189】
スキーム9では、アミン6-bを、適切な溶媒(例えば、DCMなど)及び塩基(例えば、プロトンスポンジなど)を用いて、適切に置換されたクロロホルマート9-aと反応させて、化合物9-bを得る。化合物9-bを次に、適切な求核剤9-c(例えば、アセタート、ホスファートなど)及びヨウ化物塩(例えば、テトラブチルアンモニウムヨージドなど)、続いて必要に応じて脱保護ステップを行い、化合物9-eを得る。アミン6-bもまた、適切な溶媒(例えば、DMFなど)、過剰量の塩基(例えば、NaHなど)、及び適切に置換されたアルコール中の1,1’-カルボニルジイミダゾールと反応させて、化合物9-gを得ることもできる。
【実施例
【0190】
以下の実施例は、本開示の特定の実施形態を実証するために含まれる。当業者には、以下の実施例に開示される技術は、本開示の実施において十分に機能する技術を表し、したがって、その実施のための特定の様式を構成すると見なすことができることが理解されるべきである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、開示され、依然として類似の又は同様の結果を得る特定の実施形態において多くの変更を行うことができることを理解するべきである。
【0191】
【表A-1】
【表A-2】
【0192】
合成シアノキノリンコア
エチル(Z)-3-((2-クロロ-4-ニトロフェニル)アミノ)-2-シアノアクリラート
【化34】
DMF中の2-クロロ-4-ニトロアニリン(1当量)、(Z)-エチル2-シアノ-3-エトキシアクリラート(1.3当量)及びCsCO(1.3当量)を45℃で一晩加熱した。室温に冷却した後、この混合物を水中へと注いだ。形成された固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、上述の得られた化合物を固体として得て、これを更に精製することなく次のステップに使用した。H NMR(DMSO-d,300MHz):δ11.28(d,J=12.9Hz,1H),8.84(d,J=12.9Hz,1H),8.42(d,J=2.4Hz,1H),8.26-8.22(m,1H),8.02(d,J=9.3Hz,1H),4.27(q,J=7.2Hz,2H),1.27(t,J=7.2Hz,3H)。
【0193】
8-クロロ-6-ニトロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロキノリン-3-カルボニトリル
【化35】
窒素下のジフェニルエーテル中の(Z)-エチル3-((2-クロロ-4-ニトロフェニル)アミノ)-2-シアノアクリラートを加熱マントル内の砂浴で24時間加熱還流した。室温に冷却した後、この反応混合物をヘキサン中へと注ぎ、2時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾過ケークをヘキサンで2回洗浄して、表題化合物を固体として得た。H NMR(DMSO-d,300MHz):δ12.86(br s,1H),8.73-8.71(m,3H)。
【0194】
4,8-ジクロロ-6-ニトロキノリン-3-カルボニトリル
【化36】
POCl中の8-クロロ-6-ニトロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロキノリン-3-カルボニトリル及び5滴のDMFの懸濁液を115℃で一晩加熱した。溶液を室温まで冷却し、過剰量のPOClを除去した。残渣をDCM中に溶解し、飽和NaHCO、鹹水で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶液を濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。残渣をヘキサン及びEtOAcで粉砕して、表題化合物を固体として得た。H NMR(DMSO-d,300MHz):d 9.50(s,1H),8.98(d,J=2.4Hz,1H),8.89(d,J=2.4Hz,1H)。
【0195】
8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)-6-ニトロキノリン-3-カルボニトリル:
【化37】
イソ-プロパノール(4mL)中の4,8-ジクロロ-6-ニトロキノリン-3-カルボニトリル(615mg、2.29mmol)、ネオペンチルアミン(220mg、0.25mmol)及びトリエチルアミン(278mg、2.75mmol)をマイクロ波条件下で150℃で45分間加熱した。反応物を室温に冷却した。水を添加し、得られた沈殿物を濾過により回収した。粗生成物を更に精製することなく次のステップで使用した。ES/MS319.1(M+H)。
【0196】
或いは、イソ-プロパノール(60mL)中の4,8-ジクロロ-6-ニトロキノリン-3-カルボニトリル(3000mg、11.2mmol)、ネオペンチルアミン(1073mg、12.3mmol)及びトリエチルアミン(1246mg、12.3mmol)を80℃で4時間加熱した。この反応物を室温に冷却した。溶媒を除去し、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン)を介して粗反応物を精製して生成物を得た。ES/MS(M+H)319.1。
【0197】
(S)-8-クロロ-6-(((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリルの合成
【化38】
6-アミノ-8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリル:
【化39】
8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)-6-ニトロキノリン-3-カルボニトリル(699mg、2.2mmol)、塩化カルシウム(483.6mg、3.28mmol)、及び鉄粉末(612.3mg、10.96mmol)を、エタノール(22mL)/水(2.2mL)中で60℃で1時間加熱した。この反応物を室温に冷却し、固体を濾過により除去した。固体をEtOAcで洗浄し、合わせた有機層を重炭酸ナトリウム水溶液、鹹水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過及び全ての揮発性物質の蒸発により、生成物が得られた。ES/MS289.1(M+H)。
【0198】
或いは、8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)-6-ニトロキノリン-3-カルボニトリル(2,000mg、6.2mmol)及び塩化スズ(7079mg、31.3mmol)を70℃で4時間加熱した。追加の塩化スズ(2832mg、12.6mmol)を添加した。5時間後、この反応物は、反応が室温に冷却した。エタノールの半分を減圧下で除去した。この混合物をNaHCO(200mL)に添加し、EtOAc(500mL)で希釈した。有機相を鹹水(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、所望の材料を提供した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.19(s,1H),7.32(d,J=2.1Hz,1H),7.29(t,J=7.3Hz,1H),7.18(d,J=2.3Hz,1H),5.74(s,2H),3.66(d,J=6.6Hz,2H),0.96(s,9H)。
【0199】
(R)-8-クロロ-6-((1-(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)プロパ-2-イン-1-イル)アミノ)-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリル:
【化40】
アセトニトリル(800mL)とメタノール(800mL)との混合物を、アルゴンで脱気し、ヨウ化Cu(I)(3.3g、17.3mmol)及びビス-オキサゾリン配位子(10.8g、20.7mmol)に添加し、この混合物を、外界温度で90分間、不活性雰囲気下で撹拌した。この混合物を5℃に冷却した。5Lの反応器に、6-アミノ-8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリル(100g、346mmol)、1-(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)プロパ-2-イル-1-イルアセタタート(86g、415mmol)、及び酢酸ナトリウム(35.6g、434mmol)を添加した。反応器にアセトニトリル(800mL)とメタノール(800mL)との混合物を入れ、アルゴンで脱気した。反応器を-5℃に冷却し、挿管を介して20分間にわたって、ヨウ化Cu(I)及びビス-オキサゾリン配位子を含有する溶液を入れた。-5℃で48時間撹拌した後、この混合物を5℃に加温し、この混合物に4M NHCl(2L)を1時間かけて添加した。この混合物を20℃に加温し、得られた固体を濾過し、水(500mL)で洗浄した。湿潤ケークを反応器に移し、酢酸イソプロピルと酢酸エチル(3L)との1:1の混合物とともに加熱し、40℃に加熱した。固体をセライトで濾過し、水層を濾液から除去し、有機層を減圧下で濃縮した。得られた固体をジクロロメタン(1.5L)中に懸濁し、加熱還流し、ヘキサン(750mL)を緩徐に添加した。得られた懸濁液を4時間かけて5℃に加温した。沈殿した固体を濾過し(95g)、ジクロロメタン及びヘキサンから再結晶して、表題化合物を得た。1H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ 8.27(s,1H),8.24(t,J=8.1Hz,1H),7.50(d,J=2.4Hz,1H),7.17(d,J=2.4Hz,1H),6.97(dd,J=8.4,2.8Hz,1H),5.76(d,J=2.2Hz,1H),3.94(d,J=13.9Hz,1H),3.71(d,J=13.9Hz,1H),3.06(d,J=2.3Hz,1H),2.60(s,3H),1.02(s,9H)。ES/MS 436.34(M+H)。
【0200】
(S)-8-クロロ-6-(((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリル:
【化41】
500mlの丸底フラスコに、1-(ジフルオロメチル)シクロプロパンアミンヒドロクロリド(8.2g、57.4mmol)を入れた。この丸底フラスコを水浴させ、アセトニトリル(34mL)、続いてN,N-ジイソプロピルエチルアミン(10.3ml、59.6mmol)を入れた。この混合物を均質になるまで撹拌し、この混合物に、アセトニトリル(32mL)中の2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスファート(16.4g、57.4mmol)の溶液を10分間かけて添加した。この混合物を30℃で8時間撹拌し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.98ml、11.47mmol)を添加し、30℃で18時間撹拌した。ジャケット付き500mLフラスコに(R)-8-クロロ-6-((1-(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)プロパ-2-イン-1-イル)アミノ)-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリル(20g、45.9mmol)を入れ、循環冷却器を使用して20℃に保った。このフラスコにテトラヒドロフラン(40mL)、硫酸銅(II)五水和物(1.2g、4.6mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(2.7g、13.8mmol)、及び水(16mL)を入れた。この混合物に、アジド溶液を上から、4分の1ずつ10分間かけて添加した。この混合物を22℃で18時間撹拌した。反応物をトリブチルホスフィン(3.4mL、13.8mmol)でクエンチした。20分間撹拌した後、この混合物を酢酸エチル(160mL)で希釈し、0.5M HCl水溶液(160mL)で洗浄した。有機層を0.5M水酸化アンモニウム(160mL)で3時間撹拌した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、この混合物を50℃に加熱した。この混合物にメチルtert-ブチルエーテル(150mL)を添加した。この溶液を20℃に冷却し、18時間撹拌した。固体を濾過し、(10:1のMTBE:EtOAc)で洗浄し、減圧下で乾燥させた。濾液を濃縮し、シリカクロマトグラフィーによって精製し、精製した生成物を酢酸エチル及びメチルtert-ブチルエーテルから沈殿させた。生成物を合わせて、表題化合物を得た。
【0201】
(S)-6-6-(((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3,8-ジカルボニトリル
【化42】
N,N-ジメチルアセトアミド中の(S)-8-クロロ-6-(((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリル(95mg、0.14mmol)と、亜鉛粉末(1.2mg、0.02mmol)と、Zn(CN)と、Pd(dppf)Clとの混合物をアルゴンで2分間脱気した。この混合物を、マイクロ波反応器内で200℃で15分間加熱した。この混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、飽和NaHCO(5mL水溶液)、及び鹹水(5mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、チオール官能化シリカで処理して、残留パラジウムを除去した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を、酢酸エチル及びヘキサンを使用したフラッシュクロマトグラフィーに供した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を減圧下で除去した。残渣を2滴のTFAを有するメタノール(1mL)及び水(1mL)中に入れ、0.5%トリフルオロ酢酸を有するアセトニトリル及び水を用いた分取HPLCによって精製して、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。1H NMR(400MHz,Methanol-d4)δ 8.36(s,1H),8.05(d,J=1.3Hz,1H),7.84-7.75(m,2H),7.11(t,J=2.1Hz,1H),6.86(dd,J=8.5,2.7Hz,1H),6.24(s,1H),5.94(t,J=54.7Hz,1H),3.89(d,J=13.8Hz,1H),3.70(dd,J=13.8,1.6Hz,1H),2.50(s,3H),1.55-1.50(m,4H),0.89(s,9H)。ES/MS 560.24(M+H+)。
【0202】
実施例1
(ホスホノキシ)メチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート
【化43】
クロロメチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマートの合成:
(S)-6-(((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)アミノ)-8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリルヒドロクロリド塩(100mg、0.159mmol)のDCE(1mL)溶液に、室温でDIPEA(616mg、4.77mmol)、続いて、クロロメチルカルボノクロリダート(1024mg、7.94mmol)を添加した。50℃で一晩加熱した後、この反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(100mL)で抽出した。抽出を鹹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、85mgの所望の生成物MS(m/z):685.261[M+H]を得た。
【0203】
((ジ-tert-ブトキシホスホリル)オキシ)メチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマートの合成:
クロロメチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート(85mg、0.124mmol)のDMF(5mL)溶液に、カリウムジ-tert-ブチルホスファート(77mg、0.37mmol)及びテトラブチルアンモニウムヨージド(22.9mg、0.06mmol)を室温で添加した。70℃に4時間加熱した後、この反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(100mL)で抽出し、抽出物を鹹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、93mgの所望の生成物MS(m/z):858.956[M+H]を得た。
【0204】
(ホスホノキシ)メチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマートの合成:
((ジ-tert-ブトキシホスホリル)オキシ)メチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート(93mg、0.108mmol)のACN:水(4mL、1:1)溶液に、AcOH(2mL)を添加した。55℃に4時間加熱した後、この反応物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を逆相HPLCによって精製して、10mgの(ホスホノオキシ)メチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマートトリフルオロ酢酸塩MS(m/z):858.956[M+H]を得た。
【0205】
実施例2
((((S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバモイル)オキシ)メチルL-アラニナート
【化44】
((((S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバモイル)オキシ)メチル(tert-ブトキシカルボニル)-L-アラニナートの合成:
クロロメチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート(73mg、0.43mmol)のDMF(1mL)溶液に、重炭酸カリウム(37mg、0.43mmol)、ヨウ化カリウム(22.9mg、0.06mmol)、及びBOC-L-アラニン(55mg、0.29mmol)を添加し、室温で16時間撹拌した。この反応物を鹹水水溶液(約50mL)上へと注ぎ、酢酸エチル(30mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、100mgの所望の生成物MS(m/z):839.0[M+H]を得た。
【0206】
((((S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバモイル)オキシ)メチルL-アラニナートの合成:
((((S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバモイル)オキシ)メチル(tert-ブトキシカルボニル)-L-アラニナートのDCM:TFA(4mL、1:1)溶液(100mg、0.12mmol)を室温で2時間撹拌した。この反応物を減圧下で濃縮し、逆相HPLCによって精製して、80mgの表題化合物をトリフルオロ酢酸塩MS(m/z):739.2[M+H]として得た。
【0207】
実施例3
((((S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバモイル)オキシ)メチルL-バリナート
【化45】
BOC-L-アラニンの代わりにBOC-L-バリンを使用して、実施例2と同様にして、表題化合物を生成した。MS(m/z):767.1[M+H]
【0208】
実施例4
3-(ホスホノキシ)プロピル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート
【化46】
3-クロロプロピル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマートの合成:
(S)-6-(((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)アミノ)-8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリル(630mg、1.1mmol)のDCM(3mL)溶液に、室温でプロトンスポンジ(683mg、3.2mmol)、続いて、3-クロロプロピルカルボノクロリダート(417mg、2.6mmol)を添加した。室温で24時間撹拌した後、この反応物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、233mgの所望の生成物MS(m/z):714.3[M+H]を得た。
【0209】
3-((ジ-tert-ブトキシホスホリル)オキシ)プロピル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマートの合成:
3-クロロプロピル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート(100mg、0.14mmol)のTHF(2mL)溶液に、カリウムジ-tert-ブチルホスファート(52mg、0.2mmol)及びテトラブチルアンモニウムヨージド(21mg、0.06mmol)を室温で添加した。50℃に16時間加熱した後、この反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(100mL)で抽出し、抽出物を鹹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、25mgの所望の生成物MS.(m/z):887.9[M+H]を得た。
【0210】
3-(ホスホノキシ)プロピル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマートの合成:
3-((ジ-tert-ブトキシホスホリル)オキシ)プロピル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート(25mg、0.28mmol)のDCM:TFA(4mL、1:1)溶液を室温で2時間撹拌した。この反応物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を逆相HPLCによって精製して、15mgの表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。MS(m/z):776.1[M+H]
【0211】
実施例5
3-ヒドロキシプロピル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート
【化47】
DMF(0.5mL)中の(S)-6-(((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)アミノ)-8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリルの懸濁液に、NaH(鉱油中60%)(60%、12.14mg、0.3mmol)を添加した。10分間撹拌した後、ジ(イミダゾール-1-イル)メタノン(24.6mg、0.15mmol)を添加し、この混合物を室温で1時間撹拌した。この混合物に1,3-プロパンジオール(0.25mL)を添加し、この反応物を1時間撹拌した。この混合物を水中5%TFAで酸性化し、この生成物を逆相HPLC(溶離液:水/MeCN 0.1%TFA)を介して精製して、生成物をトリフルオロ酢酸塩として得た。ES/MS:695.3(M+H)。
【0212】
実施例6
(ホスホノオキシ)メチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート
【化48】
(S)-6-(((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)アミノ)-8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリルヒドロクロリド塩の代わりに、(S)-6-(((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3,8-ジカルボニトリルを用いて、表題化合物を実施例1と同様に生成した。MS(m/z):689.968[M+H]
【0213】
実施例7
(S)-((((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバモイル)オキシ)メチルアセタート
【化49】
DMF(3mL)中のクロロメチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート(63mg、0.1mmol)の懸濁液にテトラブチルアンモニウムヨージド(18mg、0.05mmol)、続いて、アセトキシカリウム(20mg、0.2mmol)を添加した。60℃に2時間加熱した後、この反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(30mL)で抽出し、抽出物を鹹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。この混合物を水中5%TFAで酸性化し、この生成物を逆相HPLC(溶離液:水/MeCN 0.1%TFA)を介して精製して、生成物をトリフルオロ酢酸塩として得た。MS(m/z):652.1[M+H]
【0214】
実施例8
(S)-((((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバモイル)オキシ)メチル1-メチルピペリジン-4-カルボキシラート
【化50】
DMF(3mL)中の1-メチルピペリジン-4-カルボン酸(13.68mg、0.096mmol)の懸濁液に、KHMDS(THF中1M溶液、0.08mL)を添加し、15分後、クロロメチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート(20mg、0.032mmol)、続いて、テトラブチルアンモニウムヨージド(5.88mg、0.016mmol)を添加した。60℃で2時間加熱した後、この反応物を酢酸エチルで抽出し、鹹水で洗浄し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を分取HPLCによって精製して、13.2mgの表題化合物をトリフルオロ酢酸塩MS.(m/z):735.29[M+H]として得た。
【0215】
実施例9
(R)-1-メトキシプロパン-2-イル((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート
【化51】
ピリジン(1mL)中の(S)-6-(((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3,8-ジカルボニトリル(69mg、0.12mmol)の溶液に、(R)-1-メトキシプロパン-2-イルカルボノクロリダート(200mg、1mmol)を0℃で添加した。この反応物を室温に加温し、50℃に16時間加熱した。この反応物を室温に冷却する際、反応物を酢酸エチル(100mL)で抽出し、鹹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残渣を分取HPLCによって精製して、84mgの表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。MS(m/z):652.16[M-t-Bu]
【0216】
実施例10
(ホスホノオキシ)メチル((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-6-イル)カルバマート
【化52】
6-(((S)-(((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)アミノ)-8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリルヒドロクロリド塩の代わりに、6-(((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-3,8-ジカルボニトリルを用いて、表題化合物を実施例1と同様に生成した。MS(m/z):704.028[M+H]
【0217】
実施例11
(((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-6-イル)アミノ)メチル二水素ホスファート
【化53】
(((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-6-イル)アミノ)メチルジ-tert-ブチルホスファートの合成:
DCE(2ml)中の6-(((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-3,8-ジカルボニトリル(60mg、0.109mmol)の溶液に、DIPEA(141.8mg、1.09mmol)及びジ-tert-ブチル(クロロメチル)ホスファート(112.96g、0.437mmol)を室温で添加した。50℃に一晩加熱した後、この反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(100mL)で抽出し、この抽出物を鹹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を精製のためにシリカゲルカラムに適用して、22mgの(((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-6-イル)アミノ)メチルジ-tert-ブチルホスファートを得た。MS(m/z):715.68[M-t-Bu]
【0218】
(((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-6-イル)アミノ)メチル二水素ホスファートの合成:
ACN(2mL)と水(2mL)との混合物中の(((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-6-イル)アミノ)メチルジ-tert-ブチルホスファート(22mg、0.1mmol)の溶液は添加したAcOH(2mL)であり、70℃に4時間加熱した。この反応物を冷却し、減圧下で濃縮し、得られた残渣を、分取HPLCによって精製して、28.5mgの(((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-6-イル)アミノ)メチル二水素ホスファートトリフルオロ酢酸塩MS(m/z):659.935[M+H]を得た。
【0219】
実施例12
(R)-1-メトキシプロパン-2-イル((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-6-イル)カルバマート
【化54】
DCE(1ml)中の6-(((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-3,8-ジカルボニトリル(25mg、0.045mmol)の溶液に、DIPEA(117.6mg、0.9mmol)及び(R)-1-メトキシプロパン-2-イルカルボノクロリダート(69.4mg、0.46mmol)を室温で添加した。50℃に16時間加熱した後、この反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(100mL)で抽出し、鹹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を逆相HPLCによって精製して、7.2mgの表題化合物を得た。MS(m/z):666.17[M-t-Bu]
【0220】
実施例13
2-(((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)(3,8-ジシアノ-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-6-イル)アミノ)-2-オキソ酢酸
【化55】
THF(5mL)中の6-(((S)-(1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(((R)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)アミノ)キノリン-3,8-ジカルボニトリル(50mg、0.095mmol)の溶液に、DMAP(56mg、0.45mmol)、続いて、オキサリルジクロリド(23mg、0.18mmol)を室温で添加した。50℃に4時間加熱した後、この反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(100mL)で抽出し、鹹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を逆相HPLCによって精製して、27mgの表題化合物を得た。MS(m/z):621.9[M-t-Bu]
【0221】
実施例14
3-ヒドロキシプロピル(S)-(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)カルバマート
【化56】
DMF(1.0mL)中の(S)-8-クロロ-6-(((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリル(150mg、0.26mmol)及びジ(イミダゾール-1-イル)メタノン(106.86mg、0.66mmol)の溶液に、NaH(15.82mg、0.66mmol)を4回に分けて添加した。30分間撹拌した後、1,3-プロパンジオール(0.5mL)を添加し、この混合物を外界温度で2時間撹拌した。この混合物をEtOAc(3mL)で抽出し、5%LiCl(水溶液、3mL)で3回洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を更に精製することなく次のステップに持ち込んだ。ES/MS:671.20(M+H)。
【0222】
実施例15
3-(ホスホノオキシ)プロピル(S)-(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)カルバマート
【化57】
3-ヒドロキシプロピル(S)-(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)カルバマート(0.11g、0.17mmol)にアセトニトリル(2mL)及びEtN(i-Pr)(145.48μl、0.84mmol)を添加した。この撹拌混合物にリン(V)オキシクロリド(47.13μl、0.5mmol)を添加し、この混合物を30分間撹拌した。この反応物に1M HCl(0.5mL)を添加した。1分間撹拌した後、この混合物を部分的に濃縮し、DMFで希釈し、逆相HPLC(溶離液:水/MeCN0.1%TFA)を用いて精製し、この生成物をトリフルオロ酢酸塩(30mg)として得た。ES/MS:751.20(M+H)。
【0223】
実施例16
2-ヒドロキシエチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート
【化58】
DMF(0.5mL)中の(S)-6-(((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)アミノ)-8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリル(100mg、0.17mmol)の懸濁液に、NaH(12.14mg、0.51mmol)を添加した。1分間撹拌した後、DMF(0.2mL)中のジ(イミダゾール-1-イル)メタノン(41.01mg、0.25mmol)を滴下し、この混合物を外界温度で1時間撹拌した。追加のCDI(1当量)及びNaH(1当量)を添加し、この反応物を30分間撹拌した。この混合物にエチレングリコール(0.2mL)を添加し、この反応物を1時間撹拌した。この混合物をEtOAc(20mL)で抽出し、5%LiCl(水溶液、15mL)で3回洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。ES/MS:681.22(M+H)。
【0224】
実施例17
2-(ホスホノキシ)エチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート
【化59】
2-ヒドロキシエチル(S)-((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)カルバマート(0.11g、0.17mmol)に、アセトニトリル(2mL)及びEtN(i-Pr)(145.48μl、0.84mmol)を添加した。この撹拌混合物にリン(V)オキシクロリド(47.13μl、0.5mmol)を添加し、この混合物を30分間撹拌した。この反応物に1M HCl(0.5mL)を添加した。1分間撹拌した後、この混合物を部分的に濃縮し、DMFで希釈し、逆相HPLC(溶離液:水/MeCN0.1%TFA)を用いて精製し、この生成物をトリフルオロ酢酸塩(40mg)として得た。ES/MS:723.20(M+H)。
【0225】
実施例18
クロロメチル(S)-(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)カルバマート
【化60】
ジクロロメタン(3mL)中の(S)-8-クロロ-6-(((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリル(0.3g、0.53mmol)、クロロメチルカルボノクロリダート(0.09mL、1.05mmol)、及びプロトンスポンジ(0.25g、1.16mmol)の溶液を、外界温度で15時間撹拌した。ヘキサン中のEtOAc(0~100%)を使用したシリカクロマトグラフィーによって生成物を精製した。ES/MS:661.20(M+H)。
【0226】
実施例19
((ジ-tert-ブトキシホスホリル)オキシ)メチル(S)-(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)カルバマート
【化61】
MeTHF(0.5mL)中のクロロメチル(S)-(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)カルバマート(30.03mg、0.12mmol)、及びテトラブチルアンモニウムヨージド(1mg)を、60℃で1時間撹拌した。この混合物をEtOAc(3mL)で希釈し、水(3mL)、続いて0.1M NaCl(水溶液、10mL)で2回抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。ES/MS:661.20(M+H)。
【0227】
実施例20
(ホスホノオキシ)メチル(S)-(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)カルバマート
【化62】
ジクロロメタン(0.1mL)及びトリフルオロ酢(0.1mL)中の((ジ-tert-ブトキシホスホリル)オキシ)メチル(S)-(8-クロロ-3-シアノ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-6-イル)((1-(1-(ジフルオロメチル)シクロプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(6-フルオロ-2-メチルピリジン-3-イル)メチル)カルバマート(50mg、0.06mmol)の溶液を20℃で1時間撹拌した。この混合物を濃縮し、逆相HPLC(溶離液:水/MeCN0.1%TFA)を用いて精製し、この生成物をトリフルオロ酢酸塩として得た。ES/MS:761.20(M+H)。
【0228】
化合物例
以下の化合物を、必要に応じて適切な出発材料及び適切な保護基の化学的性質を使用して、本明細書に説明される実施例及び手順により調製した(及び実施例/手順の下の表1に示した)。
【0229】
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【0230】
生物学的アッセイ
実施例21
ヒト及びイヌ消化管S9安定性
消化管S9安定性アッセイを行った。概して、2μMの基質濃度を使用し、1.0mg/mLの腸S9のタンパク質濃度を使用し、1×リン酸緩衝塩類溶液(PBS)の反応緩衝液を使用した。腸S9は、BioIVT(イヌ)又はXenotech(ヒト)によって提供された。反応組成物は、5μLの関心対象の化合物(100μMのストック溶液として調製、1:1のACN:HO)及び245μLの腸S9溶液(S9を1×PBSで1.02mg/MLのタンパク質濃度に希釈した)を含有し、ウェルあたり250μLの総体積として提供された。0分、10分、20分、30分、60分、及び120分の時点で、各時点の25μLを225μLのクエンチング溶液(10%MeOH、90%ACN、及び内部標準物質としての200nMラベタロール)を有するプレートに添加した。プレートをボルテックスし、次に3000xGで30分間遠心分離した。150μLの上清を新しいプレートに移し、150μLの水を添加した。新しいプレートをボルテックスして混合した。
【0231】
試料を、正イオンエレクトロスプレーモードで、Thermo Q-Exactive質量分析計の作動にインターフェース接続されたLeap HTCオートサンプラー及びDionex UltiMate3000HPLCシステムを用いて分析した。Thermo Scientific Hypersil GOLD(1.9μMの粒径、50×2.1mm)HPLCカラムを使用し、移動相を0.5mL/分でポンプ輸送した。分析物の溶離は、0.1%(v/v)ギ酸を含有する水中のアセトニトリルの一連の線形勾配によって達成された。定量は、分析物/内部標準物質のピーク面積比(PAR)によるものとした。結果を、以下の表2に示す。
【0232】
【表2】
【0233】
実施例22
FASSIF及びFESSIFにおける溶解度
2.5時間の時間にわたる化合物の水中溶解度を評価した。溶解度は、BioRelevant Simulated Intestinal Fluid(SIF)粉末を用いて実験室で調製した絶食状態模倣緩衝腸液(FaSSIF、pH6.5)及び絶食状態模倣緩衝腸液(FeSSIF、pH5.0)中で外界温度で決定した。固体を1.5mLのエッペンドルフチューブ内のFaSSIF又はFeSSIFに添加し、1分間超音波処理し、次にEppendorfThermoMixerC内で2.5時間撹拌した。溶液中の濃度を決定するために、懸濁液を14,800rpmで10分間遠心分離し、上清を1mLの体積に、1:1v/vのアセトニトリル:水で希釈した。PDA UV検出器を備えたWaters Acquity UPLCを使用するUPLCによって、希釈した上清を全て分析した。結果を表3に示す。
【0234】
【表3】
【0235】
実施例23
ヒト及びイヌ血漿安定性
血漿安定性アッセイをヒト及びイヌで行った。二つ組のセットは、テカン液体ハンドラを用いて、又はヒートブロック内のクラスタチューブを用いて実施した。概して、2μMの基質濃度を使用した。EDTAナトリウム中の血漿は、抗凝固剤としてK2EDAを有する全血漿としてBioIVTによって提供された。反応組成物は、6μLの化合物(化合物(100μMのストック溶液、1:1 ACN:H2O)をプレートのインキュベーションウェル内の294μLの血漿と合わせることによって調製した。試料を3分、30分、1時間、2時間、3時間、及び4時間の時点で評価した。各時点で、225μLのクエンチング溶液(内部標準物質として200nMプロプラノロールを含有する100%ACN)を有するプレートに25μLを添加した。プレートをボルテックスした後、このプレートを3000rpmで30分間遠心分離した。150μLの上清を新しいプレートに移し、150μLの水を添加した。新しいプレートをボルテックスして混合した。
【0236】
試料を、正イオンエレクトロスプレーモードで、Thermo Q-Exactive質量分析計の作動にインターフェース接続されたLeap HTCオートサンプラー及びDionex UltiMate3000HPLCシステムを用いて分析した。Thermo Scientific Hypersil GOLD(1.9μMの粒径、50×2.1mm)HPLCカラムを使用し、移動相を0.5 mL/分でポンプ輸送した。分析物の溶離は、0.1%(v/v)ギ酸を含有する水中のアセトニトリルの一連の線形勾配によって達成された。定量は、分析物/内部標準物質のピーク面積比(PAR)によるものとした。結果を、以下の表4に示す。
【0237】
【表4】
【0238】
実施例24
インビボでのイヌの薬物動態実験
化合物B及びCのインビボでのイヌの薬物動態実験を以下のように評価した。
【化63】
化合物Bをカプセル内の粉末としてビーグル犬に、以下の配合を用いて投薬した(N=3):57.5重量%の非晶質化合物B(9.7mg-当量/kg)、4.7%クロスポビドン、18.7%のラクトース一水和物、0.4%ステアリン酸マグネシウム、18.7%微結晶セルロース。化合物Aを別々に、カプセル内の粉末としてビーグル犬(N=3)に以下の配合を使用して投薬した:20%非晶質化合物A、0.75%ステアリン酸マグネシウム、3%ヒドロキシプロピルセルロース、5%トコフェリルポリエチレングリコールスクシナート、20%ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及び51.25%微結晶セルロース。試料を、化合物B、提案された中間体A、及び化合物Aの存在について評価した。図1は、カプセル製剤中の上述の粉末を使用して、化合物B又は化合物Aのいずれかを投薬した後の72時間の時間内の化合物Aの血漿濃度(nM)を示す。表5に示されるように、血漿中の化合物Aについて測定した曲線下面積0~72時間は、化合物Bを投薬した後、同等用量の化合物Aを投薬した後に測定した値よりも高かった。
【0239】
【表5】
【0240】
【化64】
化合物Cを、ビーグル犬(N=3)に3mg/mLの溶液として、以下の配合を使用して投薬した:3mg/kgの化合物C、5%エタノール、55%ポリエチレングリコール300、及び40%(水中5%デキストロース)。化合物C、中間化合物D、及び化合物Aの存在について試料を評価した。図2は、すでに説明した溶液の配合を使用して、化合物Cを投薬した後の72時間の時間内の化合物A及び化合物D(nM)の血漿濃度を示す。図2でわかり、表6に報告されるように、化合物Cは、測定可能な量で化合物D及び化合物Aの両方にインビボで変換された。
【0241】
【表6】

本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
以下の式I:
【化65】

の化合物或いはその医薬として許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、又は重水素化類似体であって、式中、
が、水素、-O-R 、-N(R )(R )、-C(O)-R 、-S(O) -R 、-C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ で置換されてもよく、
が、水素、-C(O)-R 、-C(O)O-R 、-C(O)N(R 、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ で置換されてもよく、
又はR 及びR が、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成し、この中で、各ヘテロシクリル若しくは各ヘテロアリールは、場合により1~4個のZ で置換されており、
が、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、この中で、各ヘテロシクリル又は各ヘテロアリールが、場合により1~4個のZ で置換されており、
が、アリール、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、この中で、各アリール、各ヘテロシクリル、又は各ヘテロアリールが、場合により1~4個のZ で置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、-NO 、-O-R 、-N(R )(R )、-S(O)-R 、-S(O) 、-S(O) N(R 、-C(O)R 、-OC(O)-R 、-C(O)O-R 、-OC(O)O-R 、-OC(O)N(R 10 )(R 11 )、-C(O)N(R 、-N(R )C(O)(R )、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~9 アルキルチオ、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~9 アルキルチオ、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ で置換されてもよく、
が、-C(O)O-R 16 -OP(O)(OR 12 -C(O)-R 16 -OP(O)(OR 12 、-R 16 -OP(O)(OR 12 、-C(O)O-R 16 -OR 17 ;-C(O)O-R 16 -OH;-C(O)O-R 16 -OC(O)R 17 ;-C(O)-C(O)OR 12 ;又は-C(O)O-R 16 -OC(O)R 17 NH であり、
各R が独立して、水素、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ で置換されてもよく、
及びR が各出現時に独立して、水素、-S(O) 10 、-C(O)-R 10 、-C(O)O-R 10 、-C(O)N(R 10 )(R 11 )、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ で置換されてもよく、
10 及びR 11 が各出現時に独立して、水素、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ 1b で置換されており、
、Z 、Z 、Z 、Z 、Z 、Z 、及びZ が各々独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO 、-N 、-CN、チオキソ、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、C 1~8 ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-C(O)O-R 12 、-C(O)-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 (R 14 、-N(R 12 )C(O)-R 12 、-N(R 12 )C(O)O-R 12 、-N(R 12 )C(O)N(R 13 )(R 14 )、-N(R 12 )S(O) (R 12 )、-NR 12 S(O) N(R 13 )(R 14 )、-NR 12 S(O) O(R 12 )、-OC(O)R 12 、-OC(O)-N(R 13 )(R 14 )、-P(O)(OR 12 、-OP(O)(OR 12 、-CH P(O)(OR 12 、-OCH P(O)(OR 12 、-C(O)OCH P(O)(OR 12 、-P(O)(R 12 )(OR 12 )、-OP(O)(R 12 )(OR 12 )、-CH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-OCH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-C(O)OCH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-P(O)(N(R 12 、-OP(O)(N(R 12 、-CH P(O)(N(R 12 、-OCH P(O)(N(R 12 、-C(O)OCH P(O)(N(R 12 、-P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-OP(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-CH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-OCH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-C(O)OCH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-OP(O)(R 12 )(N(R 12 )、-CH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-OCH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-C(O)OCH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-Si(R 12 、-S-R 12 、-S(O)R 12 、-S(O)(NH)R 12 、-S(O) 12 又は-S(O) N(R 13 )(R 14 )であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1a 基で置換されており、
各Z 1a が独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO 、-CN、-N 、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、C 1~8 ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R 12 、-C(O)R 12 、-C(O)O-R 12 、-C(O)N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 (R 14 、-N(R 12 )-C(O)R 12 、-N(R 12 )C(O)O(R 12 )、-N(R 12 )C(O)N(R 13 )(R 14 )、-N(R 12 )S(O) (R 12 )、-N(R 12 )S(O) -N(R 13 )(R 14 )、-N(R 12 )S(O) O(R 12 )、-OC(O)R 12 、-OC(O)OR 12 、-OC(O)-N(R 13 )(R 14 )、-Si(R 12 、-S-R 12 、-S(O)R 12 、-S(O)(NH)R 12 、-S(O) 12 又は-S(O) N(R 13 )(R 14 )であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1b 基で置換されており、
各R 12 が独立して、水素、C アルキル、C アルケニル、C アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1b 基で置換されており、
13 及びR 14 が各出現時に各々独立して、水素、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1b で置換されており、又はR 13 及びR 14 が、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリルを形成し、この中で、前記ヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1b で置換されており、
各R 15 が独立して、ハロ、-CN、-NO 、-O-R 、-N(R )(R )、-S(O)-R 、-S(O) 、-S(O) N(R 、-C(O)R 、-OC(O)-R 、-C(O)O-R 、-OC(O)O-R 、-OC(O)N(R 10 )(R 11 )、-C(O)N(R 、-N(R )C(O)(R )、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~9 アルキルチオ、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
16 が、場合により1~4個のC 1~3 アルキル又はシクロプロピルで置換された、-C 1~3 アルキル又はシクロプロピルであり、
17 が、場合により1~3個のR 16 で置換された、C 1~9 アルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクリルであり、
かつ
、Z 、Z 、Z 、Z 、及びZ が各々独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO 、-N 、-CN、チオキソ、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、C 1~8 ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-C(O)O-R 12 、-C(O)-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 (R 14 、-N(R 12 )C(O)-R 12 、-N(R 12 )C(O)O-R 12 、-N(R 12 )C(O)N(R 13 )(R 14 )、-N(R 12 )S(O) (R 12 )、-NR 12 S(O) N(R 13 )(R 14 )、-NR 12 S(O) O(R 12 )、-OC(O)R 12 、-OC(O)-N(R 13 )(R 14 )、-P(O)(OR 12 、-OP(O)(OR 12 、-CH P(O)(OR 12 、-OCH P(O)(OR 12 、-C(O)OCH P(O)(OR 12 、-P(O)(R 12 )(OR 12 )、-OP(O)(R 12 )(OR 12 )、-CH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-OCH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-C(O)OCH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-P(O)(N(R 12 、-OP(O)(N(R 12 、-CH P(O)(N(R 12 、-OCH P(O)(N(R 12 、-C(O)OCH P(O)(N(R 12 、-P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-OP(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-CH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-OCH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-C(O)OCH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-OP(O)(R 12 )(N(R 12 )、-CH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-OCH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-C(O)OCH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-Si(R 12 、-S-R 12 、-S(O)R 12 、-S(O)(NH)R 12 、-S(O) 12 又は-S(O) N(R 13 )(R 14 )であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1a 基で置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、又は-O-R 12 であり、
各Z 1a が独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO 、-CN、-N 、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、C 1~8 ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R 12 、-C(O)R 12 、-C(O)O-R 12 、-C(O)N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 (R 14 、-N(R 12 )-C(O)R 12 、-N(R 12 )C(O)O(R 12 )、-N(R 12 )C(O)N(R 13 )(R 14 )、-N(R 12 )S(O) (R 12 )、-N(R 12 )S(O) -N(R 13 )(R 14 )、-N(R 12 )S(O) O(R 12 )、-OC(O)R 12 、-OC(O)OR 12 、-OC(O)-N(R 13 )(R 14 )、-Si(R 12 、-S-R 12 、-S(O)R 12 、-S(O)(NH)R 12 、-S(O) 12 又は-S(O) N(R 13 )(R 14 )であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1b 基で置換されており、
各Z 1b が独立して、オキソ、チオキソ、ヒドロキシ、ハロ、-NO 、-N 、-CN、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、C 1~8 ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O(C 1~9 アルキル)、-O(C 2~6 アルケニル)、-O(C 2~6 アルキニル)、-O(C 3~15 シクロアルキル)、-O(C 1~8 ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、-NH 、-NH(C 1~9 アルキル)、-NH(C 2~6 アルケニル)、-NH(C 2~6 アルキニル)、-NH(C 3~15 シクロアルキル)、-NH(C 1~8 ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C 1~9 アルキル) 、-N(C 2~6 アルケニル) 、-N(C 2~6 アルキニル) 、-N(C 3~15 シクロアルキル) 、-N(C 1~8 ハロアルキル) 、-N(アリール) 、-N(ヘテロアリール) 、-N(ヘテロシクリル) 、-N(C 1~9 アルキル)(C 2~6 アルケニル)、-N(C 1~9 アルキル)(C 2~6 アルキニル)、-N(C 1~9 アルキル)(C 3~15 シクロアルキル)、-N(C 1~9 アルキル)(C 1~8 ハロアルキル)、-N(C 1~9 アルキル)(アリール)、-N(C 1~9 アルキル)(ヘテロアリール)、-N(C 1~9 アルキル)(ヘテロシクリル)、-C(O)(C 1~9 アルキル)、-C(O)(C 2~6 アルケニル)、-C(O)(C 2~6 アルキニル)、-C(O)(C 3~15 シクロアルキル)、-C(O)(C 1~8 ハロアルキル)、-C(O)(アリール)、-C(O)(ヘテロアリール)、-C(O)(ヘテロシクリル)、-C(O)O(C 1~9 アルキル)、-C(O)O(C 2~6 アルケニル)、-C(O)O(C 2~6 アルキニル)、-C(O)O(C 3~15 シクロアルキル)、-C(O)O(C 1~8 ハロアルキル)、-C(O)O(アリール)、-C(O)O(ヘテロアリール)、-C(O)O(ヘテロシクリル)、-C(O)NH 、-C(O)NH(C 1~9 アルキル)、-C(O)NH(C 2~6 アルケニル)、-C(O)NH(C 2~6 アルキニル)、-C(O)NH(C 3~15 シクロアルキル)、-C(O)NH(C 1~8 ハロアルキル)、-C(O)NH(アリール)、-C(O)NH(ヘテロアリール)、-C(O)NH(ヘテロシクリル)、-C(O)N(C 1~9 アルキル) 、-C(O)N(C 2~6 アルケニル) 、-C(O)N(C 2~6 アルキニル) 、-C(O)N(C 3~15 シクロアルキル) 、-C(O)N(C 1~8 ハロアルキル) 、-C(O)N(アリール) 、-C(O)N(ヘテロアリール) 、-C(O)N(ヘテロシクリル) 、-NHC(O)(C 1~9 アルキル)、-NHC(O)(C 2~6 アルケニル)、-NHC(O)(C 2~6 アルキニル)、-NHC(O)(C 3~15 シクロアルキル)、-NHC(O)(C 1~8 ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C 1~9 アルキル)、-NHC(O)O(C 2~6 アルケニル)、-NHC(O)O(C 2~6 アルキニル)、-NHC(O)O(C 3~15 シクロアルキル)、-NHC(O)O(C 1~8 ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C 1~9 アルキル)、-NHC(O)NH(C 2~6 アルケニル)、-NHC(O)NH(C 2~6 アルキニル)、-NHC(O)NH(C 3~15 シクロアルキル)、-NHC(O)NH(C 1~8 ハロアルキル)、-NHC(O)NH(アリール)、-NHC(O)NH(ヘテロアリール)、-NHC(O)NH(ヘテロシクリル)、-SH、-S(C 1~9 アルキル)、-S(C 2~6 アルケニル)、-S(C 2~6 アルキニル)、-S(C 3~15 シクロアルキル)、-S(C 1~8 ハロアルキル)、-S(アリール)、-S(ヘテロアリール)、-S(ヘテロシクリル)、-NHS(O)(C 1~9 アルキル)、-N(C 1~9 アルキル)S(O)(C 1~9 アルキル)、-S(O)N(C 1~9 アルキル) 、-S(O)(C 1~9 アルキル)、-S(O)(NH)(C 1~9 アルキル)、-S(O)(C 2~6 アルケニル)、-S(O)(C 2~6 アルキニル)、-S(O)(C 3~15 シクロアルキル)、-S(O)(C 1~8 ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O) (C 1~9 アルキル)、-S(O) (C 2~6 アルケニル)、-S(O) (C 2~6 アルキニル)、-S(O) (C 3~15 シクロアルキル)、-S(O) (C 1~8 ハロアルキル)、-S(O) (アリール)、-S(O) (ヘテロアリール)、-S(O) (ヘテロシクリル)、-S(O) NH(C 1~9 アルキル)、又は-S(O) N(C 1~9 アルキル) であり、
この中で、いずれかのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のハロ、C 1~9 アルキル、C 1~8 ハロアルキル、-OH、-NH 、-NH(C 1~9 アルキル)、-NH(C 3~15 シクロアルキル)、-NH(C 1~8 ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C 1~9 アルキル) 、-N(C 3~15 シクロアルキル) 、-NHC(O)(C 3~15 シクロアルキル)、-NHC(O)(C 1~8 ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C 1~9 アルキル)、-NHC(O)O(C 2~6 アルキニル)、-NHC(O)O(C 3~15 シクロアルキル)、-NHC(O)O(C 1~8 ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C 1~9 アルキル)、-S(O)(NH)(C 1~9 アルキル)、S(O) (C 1~9 アルキル)、-S(O) (C 3~15 シクロアルキル)、-S(O) (C 1~8 ハロアルキル)、-S(O) (アリール)、-S(O) (ヘテロアリール)、-S(O) (ヘテロシクリル)、-S(O) NH(C 1~9 アルキル)、-S(O) N(C 1~9 アルキル) 2、 -O(C 3~15 シクロアルキル)、-O(C 1~8 ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、又は-O(C 1~9 アルキル)で置換されており、
mが、0、1、又は2である、化合物、
或いはその医薬として許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、又は重水素化類似体。
(項目2)
式II:
【化66】

による構造を有する、項目1に記載の化合物或いはその医薬として許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、又は重水素化類似体であって、式中、
が、水素、-O-R 、-N(R )(R )、-C(O)-R 、-S(O) -R 、-C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ で置換されてもよく、
が、水素、-C(O)-R 、-C(O)O-R 、-C(O)N(R 、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ で置換されてもよく、
又はR 及びR が、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成し、この中で、各ヘテロシクリル若しくは各ヘテロアリールは、場合により1~4個のZ で置換されており、
3a が、水素、オキソ、ハロ、-NO 、-N 、-CN、チオキソ、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、C 1~8 ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-C(O)O-R 12 、-C(O)-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 (R 14 、-N(R 12 )C(O)-R 12 、-N(R 12 )C(O)O-R 12 、-N(R 12 )C(O)N(R 13 )(R 14 )、-N(R 12 )S(O) (R 12 )、-NR 12 S(O) N(R 13 )(R 14 )、-NR 12 S(O) O(R 12 )、-OC(O)R 12 、-OC(O)-N(R 13 )(R 14 )、-P(O)(OR 12 、-OP(O)(OR 12 、-CH P(O)(OR 12 、-OCH P(O)(OR 12 、-C(O)OCH P(O)(OR 12 、-P(O)(R 12 )(OR 12 )、-OP(O)(R 12 )(OR 12 )、-CH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-OCH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-C(O)OCH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-P(O)(N(R 12 、-OP(O)(N(R 12 、-CH P(O)(N(R 12 、-OCH P(O)(N(R 12 、-C(O)OCH P(O)(N(R 12 、-P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-OP(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-CH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-OCH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-C(O)OCH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-OP(O)(R 12 )(N(R 12 )、-CH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-OCH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-C(O)OCH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-Si(R 12 、-S-R 12 、-S(O)R 12 、-S(O)(NH)R 12 、-S(O) 12 又は-S(O) N(R 13 )(R 14 )であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1a 基で置換されており、
が、アリール、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、この中で、各アリール、各ヘテロシクリル、又は各ヘテロアリールが、場合により1~4個のZ で置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、-NO 、-O-R 、-N(R )(R )、-S(O)-R 、-S(O) 、-S(O) N(R 、-C(O)R 、-OC(O)-R 、-C(O)O-R 、-OC(O)O-R 、-OC(O)N(R 10 )(R 11 )、-C(O)N(R 、-N(R )C(O)(R )、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~9 アルキルチオ、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~9 アルキルチオ、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ で置換されてもよく、
が、-C(O)O-R 16 -OP(O)(OR 12 であり、
各R が独立して、水素、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ で置換されてもよく、
及びR が各出現時に独立して、水素、-S(O) 10 、-C(O)-R 10 、-C(O)O-R 10 、-C(O)N(R 10 )(R 11 )、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ で置換されてもよく、
10 及びR 11 が各出現時に独立して、水素、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールであり、
この中で、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 1~6 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールが各々、場合により1~4個のZ 1b で置換されており、
各R 12 が独立して、水素、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1b 基で置換されており、
13 及びR 14 が各出現時に各々独立して、水素、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1b で置換されており、又はR 13 及びR 14 が、それらの結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクリルを形成し、この中で、前記ヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1b で置換されており、
16 が、場合により1~4個のC 1~2 アルキル又はシクロプロピルで置換された、-C 1~2 アルキルであり、
かつ
、Z 、Z 、Z 、Z 、及びZ が各々独立して、水素、オキソ、ハロ、-NO 、-N 、-CN、チオキソ、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、C 1~8 ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-C(O)O-R 12 、-C(O)-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 (R 14 、-N(R 12 )C(O)-R 12 、-N(R 12 )C(O)O-R 12 、-N(R 12 )C(O)N(R 13 )(R 14 )、-N(R 12 )S(O) (R 12 )、-NR 12 S(O) N(R 13 )(R 14 )、-NR 12 S(O) O(R 12 )、-OC(O)R 12 、-OC(O)-N(R 13 )(R 14 )、-P(O)(OR 12 、-OP(O)(OR 12 、-CH P(O)(OR 12 、-OCH P(O)(OR 12 、-C(O)OCH P(O)(OR 12 、-P(O)(R 12 )(OR 12 )、-OP(O)(R 12 )(OR 12 )、-CH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-OCH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-C(O)OCH P(O)(R 12 )(OR 12 )、-P(O)(N(R 12 、-OP(O)(N(R 12 、-CH P(O)(N(R 12 、-OCH P(O)(N(R 12 、-C(O)OCH P(O)(N(R 12 、-P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-OP(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-CH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-OCH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-C(O)OCH P(O)(N(R 12 )(OR 12 )、-P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-OP(O)(R 12 )(N(R 12 )、-CH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-OCH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-C(O)OCH P(O)(R 12 )(N(R 12 )、-Si(R 12 、-S-R 12 、-S(O)R 12 、-S(O)(NH)R 12 、-S(O) 12 又は-S(O) N(R 13 )(R 14 )であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1a 基で置換されており、
が、水素、ハロ、-CN、又は-O-R 12 であり、
各Z 1a が独立して、オキソ、ハロ、チオキソ、-NO 、-CN、-N 、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、C 1~8 ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O-R 12 、-C(O)R 12 、-C(O)O-R 12 、-C(O)N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 (R 14 、-N(R 12 )-C(O)R 12 、-N(R 12 )C(O)O(R 12 )、-N(R 12 )C(O)N(R 13 )(R 14 )、-N(R 12 )S(O) (R 12 )、-N(R 12 )S(O) -N(R 13 )(R 14 )、-N(R 12 )S(O) O(R 12 )、-OC(O)R 12 、-OC(O)OR 12 、-OC(O)-N(R 13 )(R 14 )、-Si(R 12 、-S-R 12 、-S(O)R 12 、-S(O)(NH)R 12 、-S(O) 12 又は-S(O) N(R 13 )(R 14 )であり、
この中で、いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のZ 1b 基で置換されており、
各Z 1b が独立して、オキソ、チオキソ、ヒドロキシ、ハロ、-NO 、-N 、-CN、C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、C 3~15 シクロアルキル、C 1~8 ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-O(C 1~9 アルキル)、-O(C 2~6 アルケニル)、-O(C 2~6 アルキニル)、-O(C 3~15 シクロアルキル)、-O(C 1~8 ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、-NH 、-NH(C 1~9 アルキル)、-NH(C 2~6 アルケニル)、-NH(C 2~6 アルキニル)、-NH(C 3~15 シクロアルキル)、-NH(C 1~8 ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C 1~9 アルキル) 、-N(C 2~6 アルケニル) 、-N(C 2~6 アルキニル) 、-N(C 3~15 シクロアルキル) 、-N(C 1~8 ハロアルキル) 、-N(アリール) 、-N(ヘテロアリール) 、-N(ヘテロシクリル) 、-N(C 1~9 アルキル)(C 2~6 アルケニル)、-N(C 1~9 アルキル)(C 2~6 アルキニル)、-N(C 1~9 アルキル)(C 3~15 シクロアルキル)、-N(C 1~9 アルキル)(C 1~8 ハロアルキル)、-N(C 1~9 アルキル)(アリール)、-N(C 1~9 アルキル)(ヘテロアリール)、-N(C 1~9 アルキル)(ヘテロシクリル)、-C(O)(C 1~9 アルキル)、-C(O)(C 2~6 アルケニル)、-C(O)(C 2~6 アルキニル)、-C(O)(C 3~15 シクロアルキル)、-C(O)(C 1~8 ハロアルキル)、-C(O)(アリール)、-C(O)(ヘテロアリール)、-C(O)(ヘテロシクリル)、-C(O)O(C 1~9 アルキル)、-C(O)O(C 2~6 アルケニル)、-C(O)O(C 2~6 アルキニル)、-C(O)O(C 3~15 シクロアルキル)、-C(O)O(C 1~8 ハロアルキル)、-C(O)O(アリール)、-C(O)O(ヘテロアリール)、-C(O)O(ヘテロシクリル)、-C(O)NH 、-C(O)NH(C 1~9 アルキル)、-C(O)NH(C 2~6 アルケニル)、-C(O)NH(C 2~6 アルキニル)、-C(O)NH(C 3~15 シクロアルキル)、-C(O)NH(C 1~8 ハロアルキル)、-C(O)NH(アリール)、-C(O)NH(ヘテロアリール)、-C(O)NH(ヘテロシクリル)、-C(O)N(C 1~9 アルキル) 、-C(O)N(C 2~6 アルケニル) 、-C(O)N(C 2~6 アルキニル) 、-C(O)N(C 3~15 シクロアルキル) 、-C(O)N(C 1~8 ハロアルキル) 、-C(O)N(アリール) 、-C(O)N(ヘテロアリール) 、-C(O)N(ヘテロシクリル) 、-NHC(O)(C 1~9 アルキル)、-NHC(O)(C 2~6 アルケニル)、-NHC(O)(C 2~6 アルキニル)、-NHC(O)(C 3~15 シクロアルキル)、-NHC(O)(C 1~8 ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C 1~9 アルキル)、-NHC(O)O(C 2~6 アルケニル)、-NHC(O)O(C 2~6 アルキニル)、-NHC(O)O(C 3~15 シクロアルキル)、-NHC(O)O(C 1~8 ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C 1~9 アルキル)、-NHC(O)NH(C 2~6 アルケニル)、-NHC(O)NH(C 2~6 アルキニル)、-NHC(O)NH(C 3~15 シクロアルキル)、-NHC(O)NH(C 1~8 ハロアルキル)、-NHC(O)NH(アリール)、-NHC(O)NH(ヘテロアリール)、-NHC(O)NH(ヘテロシクリル)、-SH、-S(C 1~9 アルキル)、-S(C 2~6 アルケニル)、-S(C 2~6 アルキニル)、-S(C 3~15 シクロアルキル)、-S(C 1~8 ハロアルキル)、-S(アリール)、-S(ヘテロアリール)、-S(ヘテロシクリル)、-NHS(O)(C 1~9 アルキル)、-N(C 1~9 アルキル)S(O)(C 1~9 アルキル)、-S(O)N(C 1~9 アルキル) 、-S(O)(C 1~9 アルキル)、-S(O)(NH)(C 1~9 アルキル)、-S(O)(C 2~6 アルケニル)、-S(O)(C 2~6 アルキニル)、-S(O)(C 3~15 シクロアルキル)、-S(O)(C 1~8 ハロアルキル)、-S(O)(アリール)、-S(O)(ヘテロアリール)、-S(O)(ヘテロシクリル)、-S(O) (C 1~9 アルキル)、-S(O) (C 2~6 アルケニル)、-S(O) (C 2~6 アルキニル)、-S(O) (C 3~15 シクロアルキル)、-S(O) (C 1~8 ハロアルキル)、-S(O) (アリール)、-S(O) (ヘテロアリール)、-S(O) (ヘテロシクリル)、-S(O) NH(C 1~9 アルキル)、又は-S(O) N(C 1~9 アルキル) であり、
この中で、いずれかのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルが、場合により1~4個のハロ、C 1~9 アルキル、C 1~8 ハロアルキル、-OH、-NH 、-NH(C 1~9 アルキル)、-NH(C 3~15 シクロアルキル)、-NH(C 1~8 ハロアルキル)、-NH(アリール)、-NH(ヘテロアリール)、-NH(ヘテロシクリル)、-N(C 1~9 アルキル) 、-N(C 3~15 シクロアルキル) 、-NHC(O)(C 3~15 シクロアルキル)、-NHC(O)(C 1~8 ハロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)O(C 1~9 アルキル)、-NHC(O)O(C 2~6 アルキニル)、-NHC(O)O(C 3~15 シクロアルキル)、-NHC(O)O(C 1~8 ハロアルキル)、-NHC(O)O(アリール)、-NHC(O)O(ヘテロアリール)、-NHC(O)O(ヘテロシクリル)、-NHC(O)NH(C 1~9 アルキル)、-S(O)(NH)(C 1~9 アルキル)、S(O) (C 1~9 アルキル)、-S(O) (C 3~15 シクロアルキル)、-S(O) (C 1~8 ハロアルキル)、-S(O) (アリール)、-S(O) (ヘテロアリール)、-S(O) (ヘテロシクリル)、-S(O) NH(C 1~9 アルキル)、-S(O) N(C 1~9 アルキル) 2、 -O(C 3~15 シクロアルキル)、-O(C 1~8 ハロアルキル)、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O(ヘテロシクリル)、又は-O(C 1~9 アルキル)で置換されている、化合物、
或いはその医薬として許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、又は重水素化類似体。
(項目3)
が、-C 1~9 アルキル、C 2~6 アルケニル、C 2~6 アルキニル、又はC 3~15 シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、若しくはヘテロアリールであり、これらの各々が場合により、1~4個のハロで置換されてもよい、先行する項目のいずれかに記載の化合物。
(項目4)
が、場合により1~4個のハロで置換された-C 1~9 アルキルである、先行する項目のいずれかに記載の化合物。
(項目5)
が、水素である、先行する項目のいずれかに記載の化合物。
(項目6)
先行する項目のいずれかに記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R 3a が、水素、C 1~9 アルキル、C 3~15 シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであり、
前記C 1~9 アルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルが、シアノ、ハロ、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-OC(O)-R 12 、-C(O)O-R 12 、-C(O)-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 (R 14 、-S(O) -R 12 、-Si(R 12 、C 1~9 アルキル、C 1~8 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換されてもよく、かつ
前記C 1~9 アルキル、C 3~15 シクロアルキル、ヘテロシクリル、又はアリールが、ハロ、-O(C 1~9 アルキル)、-C(O)N(C 1~9 アルキル) 、C 1~9 アルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で場合により置換されてもよい、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目7)
先行する項目のいずれかに記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R 3a が、水素又はC 1~9 アルキルであり、
前記C 1~9 アルキルが、シアノ、ハロ、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-OC(O)-R 12 、-C(O)O-R 12 、-C(O)-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 (R 14 、-S(O) -R 12 、-Si(R 12 、C 1~8 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換されてもよく、かつ
前記C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールが、ハロ、-O(C 1~9 アルキル)、-C(O)N(C 1~9 アルキル) 、C 1~9 アルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で場合により置換されてもよい、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目8)
先行する項目のいずれかに記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R 3a が、C 3~15 シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであり、
前記C 1~9 アルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリルが、シアノ、ハロ、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-OC(O)-R 12 、-C(O)O-R 12 、-C(O)-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 (R 14 、-S(O) -R 12 、-Si(R 12 、C 1~9 アルキル、C 1~8 ハロアルキル、C 3~15 シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換されてもよく、かつ
前記C 1~9 アルキル、C 3~15 シクロアルキル、ヘテロシクリル、又はアリールが、ハロ、-O(C 1~9 アルキル)、-C(O)N(C 1~9 アルキル) 、C 1~9 アルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で場合により置換されてもよい、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目9)
先行する項目のいずれかに記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R 3a が、シアノ、ハロ、-O-R 12 、-C(O)O-R 12 、-OC(O)-R 12 、-N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 (R 14 、C 1~9 アルキル、C 1~8 ハロアルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換されたC 3~15 シクロアルキルである、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目10)
先行する項目のいずれかに記載の化合物であって、R が、-CN、ハロ、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-C(O)O-R 12 、-S(O) -R 12 、-N(R 12 )C(O)-R 12 、-N(R 12 )S(O) 12 、-C(O)N(R 13 )(R 14 )、-N(R 13 )(R 14 )、C 1~9 アルキル、C 3~15 シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で場合により置換されたアリールであり、
前記C 1~9 アルキル、C 3~15 シクロアルキル、又はヘテロアリールが場合により、ハロ、-CN、-O-R 12 、-N(R 13 )(R 14 )、C 1~9 アルキル及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されてもよい、化合物。
(項目11)
先行する項目のいずれかに記載の化合物であって、R が、
【化67】

【化68】

【化69】

である、化合物。
(項目12)
項目1又は2に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R が、シアノ、ハロ、及びC 1~9 アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で場合により置換されたヘテロシクリル若しくはヘテロアリールである、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目13)
項目1又は2に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R が、ヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、かつ前記ヘテロシクリル又はヘテロアリールが場合により、-CN、ハロ、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-N(R 13 )(R 14 )、C 1~9 アルキル、C 1~8 ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換される、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目14)
項目1又は2に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R が、-CN、ハロ、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-N(R 13 )(R 14 )、C 1~9 アルキル、C 1~8 ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で場合により置換されたヘテロアリールである、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目15)
項目1又は2に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R が、-CN、ハロ、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-N(R 13 )(R 14 )、C 1~9 アルキル、C 1~8 ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で場合により置換されたヘテロシクリルである、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目16)
項目1又は2に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R が、
【化70】

【化71】

であり、かつ
qが、0、1、2、3、又は4であり、
式中、Z が、-CN、ハロ、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-N(R 13 )(R 14 )、C 1~9 アルキル、C 1~8 ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される、
化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目17)
項目1又は2に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R が、
【化72】

であり、かつ
qが、0、1、2、3、又は4であり、
式中、Z が、-CN、ハロ、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-N(R 13 )(R 14 )、C 1~9 アルキル、C 1~8 ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目18)
項目1又は2に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R が、
【化73】

であり、
式中、Z が、-CN、ハロ、-O-R 12 、-C(O)-R 12 、-N(R 13 )(R 14 )、C 1~9 アルキル、C 1~8 ハロアルキル、及びヘテロシクリルからなる群から独立して選択される、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目19)
項目1又は2に記載の化合物であって、R が、
【化74】

【化75】

【化76】

【化77】

である、化合物。
(項目20)
いずれかの先行する項目に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R が、水素、シアノ、若しくはハロである、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目21)
いずれかの先行する項目に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、R が、水素、シアノ、クロロ、若しくはブロモである、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目22)
項目1又は2に記載の化合物であって、R が、-C(O)O-R 16 -OP(O)(OH) である、化合物。
(項目23)
項目1又は2に記載の化合物であって、R 16 が、C 1~3 アルキルである、化合物。
(項目24)
項目1又は2に記載の化合物であって、R が、
【化78】

である、化合物。
(項目25)
項目1又は2に記載の化合物であって、R が、
【化79】

である、化合物。
(項目26)
項目1又は2に記載の化合物であって、R が、
【化80】

である、化合物。
(項目27)
項目1又は2に記載の化合物であって、Z が、水素である、化合物。
(項目28)
項目1又は2に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、前記化合物が、
【化81】

である、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目29)
項目1又は2に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、前記化合物が、
【化82】

である、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目30)
項目1又は2に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、前記化合物が、
【化83】

である、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目31)
項目1又は2に記載の化合物又はその医薬として許容され得る塩であって、前記化合物が、
【化84】

である、化合物又はその医薬として許容され得る塩。
(項目32)
先行する項目のいずれかに記載の化合物を含む、組成物。
(項目33)
大阪型甲状腺癌(Cot)が介在する疾患又は状態を処置することを必要とするヒト患者において前記疾患又は状態を処置するための方法であって、有効量の項目32に記載の組成物を前記患者に投与することを含む、方法。
(項目34)
項目33に記載の方法であって、前記疾患又は状態が、癌である、方法。
(項目35)
項目33に記載の方法であって、前記疾患又は状態が、糖尿病である、方法。
(項目36)
項目33に記載の方法であって、前記疾患又は状態が、炎症性疾患である、方法。
(項目37)
項目33に記載の方法であって、前記疾患又は状態が、炎症性腸疾患(IBD)である、方法。
(項目38)
項目33に記載の方法であって、前記疾患又は状態が、肝疾患である、方法。
(項目39)
項目33に記載の方法であって、前記疾患又は状態が、膵癌、膀胱癌、結腸直腸癌、乳癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、肺癌、卵巣癌、子宮頸癌、胃癌、食道癌、頭頚部癌、黒色腫、神経内分泌癌、中枢神経系癌、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、退形成性乏突起神経膠腫、成人多形膠芽腫、及び成人退形成性星細胞腫)、骨癌、及び軟部組織肉腫から選択される固形腫瘍である、方法。
(項目40)
項目33に記載の方法であって、前記疾患又は状態が、1型及び2型糖尿病、妊娠糖尿病、糖尿病前症、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、空腹時血糖異常、並びに耐糖能異常から選択される、方法。
(項目41)
項目33に記載の方法であって、前記疾患又は状態が、全身性エリテマトーデス(SLE)、重症筋無力症(myestenia gravis)、関節リウマチ(RA)、急性散在性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患(IBD)、敗血症、乾癬、シェーグレン症候群、自己免疫性溶血性貧血、喘息、又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)、強直性脊椎炎、反応性関節炎、単関節炎、変形性関節症、痛風性関節炎、若年性関節炎、若年性発症性関節リウマチ、若年性リウマチ様及び乾癬性関節炎から選択される、方法。
(項目42)
項目33に記載の方法であって、前記疾患又は状態が、空置大腸炎、虚血性大腸炎、感染性大腸炎、化学的大腸炎、顕微鏡的大腸炎(膠原線維性大腸炎及びリンパ球性大腸炎を含む)、非定型大腸炎、偽膜性大腸炎、劇症大腸炎、自閉症性腸炎、分類不能大腸炎、ベーチェット病、胃十二指腸CD、空回腸炎、回腸炎、回結腸炎、結腸クローン病(肉芽腫性大腸炎)、過敏性腸症候群、粘膜炎、放射線誘発性腸炎、短腸症候群、セリアック病、胃潰瘍、憩室炎、回腸嚢炎、直腸炎、及び慢性下痢、クローン病、又は潰瘍性大腸炎から選択される、方法。
(項目43)
項目33に記載の方法であって、前記疾患又は状態が、全身性エリテマトーデス(SLE)、狼瘡腎炎、狼瘡関連障害、及び自己免疫障害、又はSLEの症状から選択される、方法。
(項目44)
項目33に記載の方法であって、前記SLEの症状が、関節痛、関節腫脹、関節炎、倦怠感、体毛喪失、口内炎、リンパ節腫脹、感光性、皮膚発疹、頭痛、しびれ感、ピリピリ感、発作、視覚問題、人格変化、腹痛、悪心、嘔吐、不整脈、吐血及び呼吸困難、斑状の皮膚色、並びにレイノー現象から選択される、方法。
(項目45)
項目33に記載の方法であって、前記疾患又は状態が、慢性肝内若しくは肝外胆汁うっ滞性状態、肝線維症、肝臓の慢性若しくは閉塞性炎症性障害、肝硬変、脂肪肝若しくは関係する症候群、アルコール誘発性肝硬変若しくはウイルス伝播形態の肝炎と関係する胆汁うっ滞性作用若しくは線維形成作用、急性若しくは慢性肝不全、大規模な肝切除後の肝虚血、化学療法と関係する脂肪性肝炎(CASH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、又は消化管若しくは肝臓の腫瘍性疾患、消化管若しくは肝臓の腫瘍性疾患、糖尿病性腎臓病(DKD)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、又は非アルコール性脂肪肝炎(NASH)から選択される、方法。
(項目46)
薬剤の製造における、項目1~32のいずれか一項に記載の化合物又は組成物の、使用。
(項目47)
ヒト患者における大阪型甲状腺癌(Cot)が介在する疾患又は状態の処置のための薬剤の製造における、項目1~32のいずれか一項に記載の化合物又は組成物の、使用。
(項目48)
前記疾患又は状態が、癌、糖尿病、炎症性疾患、及び炎症性腸疾患(IBD)から選択される、項目47に記載の使用。
(項目49)
項目48に記載の使用であって、前記疾患又は状態が、膵癌、膀胱癌、結腸直腸癌、乳癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、肺癌、卵巣癌、子宮頸癌、胃癌、食道癌、頭頚部癌、黒色腫、神経内分泌癌、中枢神経系癌、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、退形成性乏突起神経膠腫、成人多形膠芽腫、及び成人退形成性星細胞腫)、骨癌、及び軟部組織肉腫から選択される固形腫瘍である、使用。
(項目50)
項目48に記載の使用であって、前記疾患又は状態が、1型及び2型糖尿病、妊娠糖尿病、糖尿病前症、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、空腹時血糖異常、並びに耐糖能異常から選択される、使用。
(項目51)
項目48に記載の使用であって、前記疾患又は状態が、全身性エリテマトーデス(SLE)、重症筋無力症、関節リウマチ(RA)、急性散在性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患(IBD)、敗血症、乾癬、シェーグレン症候群、自己免疫性溶血性貧血、喘息、又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)、強直性脊椎炎、反応性関節炎、単関節炎、変形性関節症、痛風性関節炎、若年性関節炎、若年性発症性関節リウマチ、若年性リウマチ様及び乾癬性関節炎から選択される、使用。
(項目52)
項目48に記載の使用であって、前記疾患又は状態が、空置大腸炎、虚血性大腸炎、感染性大腸炎、化学的大腸炎、顕微鏡的大腸炎(膠原線維性大腸炎及びリンパ球性大腸炎を含む)、非定型大腸炎、偽膜性大腸炎、劇症大腸炎、自閉症性腸炎、分類不能大腸炎、ベーチェット病、胃十二指腸CD、空回腸炎、回腸炎、回結腸炎、結腸クローン病(肉芽腫性大腸炎)、過敏性腸症候群、粘膜炎、放射線誘発性腸炎、短腸症候群、セリアック病、胃潰瘍、憩室炎、回腸嚢炎、直腸炎、及び慢性下痢から選択される、使用。
(項目53)
項目48に記載の使用であって、前記疾患又は状態が、全身性エリテマトーデス(SLE)、狼瘡腎炎、狼瘡関連障害、及び自己免疫障害、又はSLEの症状である、使用。
(項目54)
項目48に記載の使用であって、前記疾患又は状態が、慢性肝内若しくは肝外胆汁うっ滞性状態、肝線維症、肝臓の慢性若しくは閉塞性炎症性障害、肝硬変、脂肪肝若しくは関係する症候群、アルコール誘発性肝硬変若しくはウイルス伝播形態の肝炎と関係する胆汁うっ滞性作用若しくは線維形成作用、急性若しくは慢性肝不全、大規模な肝切除後の肝虚血、化学療法と関係する脂肪性肝炎(CASH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、消化管若しくは肝臓の腫瘍性疾患、糖尿病性腎臓病(DKD)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、又は非アルコール性脂肪肝炎(NASH)である、使用。
図1
図2