(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】広角光学系及びそれを有する撮像装置
(51)【国際特許分類】
G02B 13/04 20060101AFI20230530BHJP
G02B 13/06 20060101ALI20230530BHJP
G02B 13/18 20060101ALN20230530BHJP
【FI】
G02B13/04
G02B13/06
G02B13/18
(21)【出願番号】P 2020523131
(86)(22)【出願日】2019-06-04
(86)【国際出願番号】 JP2019022240
(87)【国際公開番号】W WO2019235498
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2022-06-03
(31)【優先権主張番号】P 2018107280
(32)【優先日】2018-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】514052472
【氏名又は名称】日精テクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129883
【氏名又は名称】大牧 稔
(72)【発明者】
【氏名】大津 卓也
【審査官】森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2010-0124641(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第106094172(CN,A)
【文献】中国実用新案第205920265(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
180度を超える画角を有する広角光学系であって、
物体側から順に、前群、開口絞り及び後群を配置してなり、
前記前群は、物体側から順に
配置された、負の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ及び正の屈折力を有する第4レンズ
からなり、
前記後群は、物体側から順に
配置された、正の屈折力を有する第5レンズ、負の屈折力を有する第6レンズ、負の屈折力を有する第7レンズ及び正の屈折力を有する第8レンズ
からなり、
以下の条件式を満足することを特徴とする広角光学系。
-0.05<f/f6-f/f7<0.05 (1)
0.3<r12/r13<1.5 (3)
ここで、
fは広角光学系全系の焦点距離、
f6は第6レンズの焦点距離、
f7は第7レンズの焦点距離、
r12は第6レンズの像側の面の曲率半径、
r13は第7レンズの物体側の面の曲率半径、
である。
【請求項2】
条件式(1)に変えて、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の広角光学系。
-0.05<f/f6-f/f7<0 (2)
【請求項3】
前記後群を構成する第5レンズ、第6レンズ及び第7レンズのうち、いずれか2枚のレンズの材質が光学ガラスであり、1枚のレンズの材質がプラスチックであることを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載の広角光学系。
【請求項4】
第7レンズが両凹レンズであることを特徴とする請求項1から
請求項3のいずれか1項に記載の広角光学系。
【請求項5】
請求項1から
請求項4のいずれか1項に記載の広角光学系と、
固体撮像素子と、を備えた事を特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、180度を超える画角を有する広角光学系及びそれを有する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から車載カメラや監視カメラに好適な広い撮像範囲を撮像できる広角光学系が知られている。(例えば、特許文献1又は特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-134494号公報
【文献】特許2010-256627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、これら広角光学系を用いたカメラの用途として、従来からの視界補助を目的としたリヤビューカメラに加えて、自動ブレーキなどの自動車の予防安全性を高める先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driving Assistant System)向けカメラが急激に普及してきている。また、ドライブレコーダー等の走行映像記録用のカメラも普及してきている。また、これら車載用途以外では、公共機関や道路などにセキュリティー用途のカメラが広く設置されるようになっている。これらのカメラに対しては、人物や物体を広範囲で正確に捉える為に、高画質且つ撮像範囲の全域で高結像性能が求められる。
【0005】
また、カメラが動作する幅広い環境温度(極高温及び極低温)において、焦点位置の変動除去及び使用波長全域での諸収差の発生を抑える事が要求される。
【0006】
本発明は上記従来における問題点を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、高画質且つ撮像範囲の全域で高結像性能を実現し、且つカメラが動作する幅広い環境温度(極高温及び極低温)において、焦点位置の変動除去及び使用波長全域での諸収差の発生を抑えた広角光学系、撮像装置を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の広角光学系は、180度を超える画角を有する広角光学系であって、物体側から順に、前群、開口絞り及び後群を配置してなり、前記前群は、物体側から順に配置された、負の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ及び正の屈折力を有する第4レンズからなり、前記後群は、物体側から順に配置された、正の屈折力を有する第5レンズ、負の屈折力を有する第6レンズ、負の屈折力を有する第7レンズ及び正の屈折力を有する第8レンズからなり、
以下の条件式を満足することを特徴とする広角光学系。
-0.05<f/f6-f/f7<0.05 (1)
0.3<r12/r13<1.5 (3)
ここで、
fは広角光学系全系の焦点距離、
f6は第6レンズの焦点距離、
f7は第7レンズの焦点距離、
r12は第6レンズの像側の面の曲率半径、
r13は第7レンズの物体側の面の曲率半径、
である。
【0009】
請求項2に記載の広角光学系は、請求項1に記載の広角光学系において、条件式(1)に変えて、以下の条件式を満足することが好ましい。
-0.05<f/f6-f/f7<0 (2)
【0011】
請求項3に記載の広角光学系は、請求項1又は請求項2に記載の広角光学系において、前記後群を構成する第5レンズ、第6レンズ及び第7レンズのうち、いずれか2枚のレンズの材質が光学ガラスであり、1枚のレンズの材質がプラスチックであることが好ましい。
【0012】
請求項4に記載の広角光学系は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の広角光学系において、第7レンズが両凹レンズであることが好ましい。
【0013】
請求項5に記載の撮像装置は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の広角光学系と、
固体撮像素子と、を備えた事を特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、高画質且つ広い撮像領域の全視野にわたる高い結像性能の両立を実現し、且つ使用環境における温度変化に対して焦点位置の変動除去及び使用波長全域での諸収差の発生を抑える事ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施例1にかかる広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図2】実施例1にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。
【
図3】本発明の実施例2にかかる広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図4】実施例2にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。
【
図5】本発明の実施例3にかかる広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図6】実施例3にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。
【
図7】本発明の実施例4にかかる広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図8】実施例4にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。
【
図9】本発明の実施例5にかかる広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図10】実施例5にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。
【
図11】本発明の実施例6にかかる広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図12】実施例6にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る広角光学系の光学構成の一例を示す光軸に沿う断面図である。
図1の光学構成は、第1の実施例の光学構成に対応している。
【0017】
本発明の広角光学系は、物体側より順に、前群、開口絞りS及び後群を配置してなり、前群のレンズ群は、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズL1と、負の屈折力を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有する第3レンズL3と、正の屈折力を有する第4レンズL4とを配置してなる。
【0018】
また、開口絞りSを挟んで、後群のレンズ群は、物体側より順に、正の屈折力を有する第5レンズL5と、負の屈折力を有する第6レンズL6と、負の屈折力を有する第7レンズL7と、正の屈折力を有する第8レンズL8とを配置してなる。
なお、以下、全ての実施例において、光学構成断面図中、CGはカバーガラス、Iは撮像素子の撮像面を示す。
【0019】
本発明の後群レンズ群は、最も物体側の正レンズL5に隣接して配置される2枚の負レンズを含む4枚のレンズ構成としているので、使用環境における温度変化に対して焦点位置の変動を最小とする事が可能となる。
【0020】
また、本発明の広角光学系は、第5レンズL5及び第6レンズL6が共にガラスで接合レンズとされ、少なくとも第7レンズが非球面プラスチックレンズであることが使用環境における温度変化に対する焦点位置ずれを除去する上で好ましいが、後述の実施例4に示すように第5レンズL5及び第7レンズL7がガラスレンズであり、第6レンズL6をプラスチックレンズとし、第5レンズL5及び第6レンズL6が非接合とされてもよい。
【0021】
本発明の広角光学系の撮像面Iには、CCD等の撮像素子が配置される。そして第8レンズL8とカバーガラスCGとの空間には、赤外線カットフィルタ等の各種光学素子を配置してもよい。
【0022】
また、本実施の形態に係る広角光学系は、広い視野の周辺部の情報量(視認性)を確保するため、射影方式として立体射影方式の光学系として構成されることが好ましい。
【0023】
本実施の形態に係る広角光学系は、前群を構成する第1レンズL1から第4レンズL4によって、180度を超える画角と立体射影方式の広角光学系を実現し、後群を構成する第5レンズL5から第8レンズL8によって、これらの広画角立体射影像に生じる各種の収差の効果的な補正を可能としている。
【0024】
更に、本実施の形態に係る広角光学系は、第2レンズL2が光軸近傍において物体側に凹面形状とされることで、第8レンズL8の像側の面から像面までの光軸上の距離(バックフォーカス)が長くなり、第8レンズL8とカバーガラスCGとの間に、赤外線カットフィルタ等の各種光学素子を設置するスペースを確保する事が出来る。
【0025】
また、本実施の形態に係る広角光学系は、以下の条件式を満足するものである。
-0.05<f/f6-f/f7<0.05 (1)
ここで、
fは広角光学系全系の焦点距離、
f6は第6レンズの焦点距離、
f7は第7レンズの焦点距離、
である。
【0026】
条件式(1)は、極低温から極高温の幅広い使用環境に対しても焦点位置の変動除去を可能とする為の条件式である。
【0027】
また、本実施の形態の広角光学系は、以下の条件式を満足するものである。
0.3<r12/r13<1.5 (2)
ここで、
r12は第6レンズの像側の面の曲率半径、
r13は第7レンズの物体側の面の曲率半径
である。
【0028】
条件式(2)は、第6レンズL6の像側の面の曲率半径と第7レンズL7の物体側の面の曲率半径を最適化して、光学系に生じる球面収差を良好に補正するための条件式である。
【0029】
本発明の撮像装置は、本発明の撮像光学系と、CCDやCMOSなどの固体撮像素子と、を備えている。
【実施例】
【0030】
次に本発明の広角光学系の具体的な数値実施例を示す。各実施例において使用する記号は下記の通りである。
【0031】
f :撮像光学系全系の焦点距離
FNO :Fナンバー
FOV(2ω):画角
r :近軸曲率半径
d :光軸上のレンズの厚み又は空気間隔
nd :レンズ材料のd線に対する屈折率
νd :レンズ材料のアッベ数
また、各実施例において、各面番号の後に「*」が記載されている面が非球面形状を有する面である。
【0032】
また、非球面形状は、光軸方向をz、光軸に直交する方向をyにとり、円錐係数をK、非球面係数をA4、A6、A8、A10・・としたとき、次の式(I)で表される。
z=(y2/r)/[1+{1-(1+K)(y/r)2}1/2]+A4y4+A6y6+A8y8+A10y10 ・・・(I)
なお、非球面係数において、Eは10のべき乗数を示し、例えば、2.3×10-2は、2.3E-002と表すものとする。また、これら諸元値の記号は後述の実施例の数値データにおいても共通である。
【実施例1】
【0033】
次に、実施例1に係る広角光学系について説明する。
図1は、実施例1に係る広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【0034】
図2は、実施例1にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。また、図中Yは像高を示している。なお、収差図における記号は、後述の実施例においても共通である。
【0035】
この広角光学系は、
図1に示すように、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズL1と、光軸近傍において両凹形状を有する負の屈折力を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有する第3レンズL3と、正の屈折力を有する第4レンズL4と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第5レンズL5と、負の屈折力を有する第6レンズL6と、両凹形状を有し負の屈折力を有する第7レンズL7と、正の屈折力を有する両凸形状の第7レンズL7を有している。
【0036】
実施例1に係る広角光学系は、第5レンズL5及び第6レンズL6が共にガラスで接合レンズとされ、少なくとも第7レンズが非球面プラスチックレンズとされる。
【0037】
この広角光学系は、第5レンズL5及び第6レンズL6がガラスの接合レンズであり、第7レンズがプラスチックレンズであることから、使用環境における温度変化に対して焦点位置の変動除去を最小限に防止する事ができる。
【0038】
実施例1の広角光学系の全体諸元を以下に示す。
f :0.79mm
FNO :2.40
FOV(ω):100.00°
実施例1の広角光学系の面データを以下に示す(単位mm)。
【0039】
【0040】
実施例1の広角光学系の非球面データを以下に示す。
第3面
K=0
A4=1.881E-03, A6=-2.524E-05, A8=1.804E-07
第4面
K=0
A4=-7.476E-03, A6= 5.099E-04, A8= -1.242E-05
第5面
K=0
A4=5.106E-03, A6= -7.694E-04, A8= 3.194E-05
第6面
K=0
A4=2.166E-02, A6= -1.030E-02, A8= 5.075E-04
第7面
K=0
A4=1.266E-02, A6= -3.655E-03, A8= 2.677E-04
第8面
K=0
A4=3.480E-03, A6= 8.644E-04, A8= 1.742E-04
第13面
K=0
A4=-3.524E-02, A6= 9.327E-03, A8= -1.434E-03
第14面
K=0
A4=-2.077E-02, A6= 9.154E-03, A8= -3.144E-03
第15面
K=0
A4=5.655E-03, A6= 3.239E-03, A8= -1.382E-03, A10= -2.450E-05
第16面
K=0
A4=3.094E-02, A6= -1.530E-03, A8= 2.400E-03, A10= 9.255E-07
【0041】
実施例1の広角光学系の条件式(1)から(4)に対応する値を以下に示す。
(1)f/f6-f/f7=-0.036
(2)r12/r13=0.440
なお、実施例1の広角光学系において、第5及び第6レンズはガラス材料、その他のレンズはプラスチック材料から形成されている。
【実施例2】
【0042】
次に、実施例2に係る広角光学系について説明する。
図3は、実施例2に係る広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【0043】
図4は、実施例2にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。また、図中Yは像高を示している。なお、収差図における記号は、後述の実施例においても共通である。
【0044】
この広角光学系は、
図3に示すように、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズL1と、光軸近傍において両凹形状を有する負の屈折力を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有する第3レンズL3と、正の屈折力を有する第4レンズL4と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第5レンズL5と、負の屈折力を有する第6レンズL6と、両凹形状を有し負の屈折力を有する第7レンズL7と、正の屈折力を有する両凸形状の第7レンズL7を有している。
【0045】
実施例2に係る広角光学系は、第5レンズL5及び第6レンズL6が共にガラスで接合レンズとされ、少なくとも第7レンズが非球面プラスチックレンズとされる。
【0046】
この広角光学系は、第5レンズL5及び第6レンズL6がガラスの接合レンズであり、第7レンズがプラスチックレンズであることから、使用環境における温度変化に対して焦点位置の変動除去を最小限に防止する事ができる。
【0047】
実施例2の広角光学系の全体諸元を以下に示す。
f :0.79mm
FNO :2.40
FOV(ω):105.00°
実施例2の広角光学系の面データを以下に示す(単位mm)。
【0048】
【0049】
実施例2の広角光学系の非球面データを以下に示す。
第3面
K=0
A4=2.099E-03, A6=-3.180E-05, A8=2.584E-07
第4面
K=0
A4=-7.296E-03, A6=4.189E-04, A8=-1.090E-06
第5面
K=0
A4=2.914E-03, A6=-1.813E-04, A8=4.035E-06
第6面
K=0
A4=2.204E-02, A6=-9.309E-03, A8=-3.111E-04
第7面
K=0
A4=1.717E-02, A6=-5.137E-03, A8=8.153E-08
第8面
K=0
A4=7.211E-03, A6=5.385E-04, A8=-4.523E-08
第13面
K=0
A4=-1.035E-02
第14面
K=0
A4=-4.544E-03
第15面
K=0
A4=-1.329E-02, A6=6.944E-03, A8=-1.323E-03
第16面
K=0
A4=2.834E-02, A6=-2.931E-05, A8=2.318E-03
【0050】
実施例2の広角光学系の条件式(1)から(4)に対応する値を以下に示す。
(1)f/f6-f/f7=-0.017
(2)r12/r13=1.311
なお、実施例2の広角光学系において、第5及び第6レンズはガラス材料、その他のレンズはプラスチック材料から形成されている。
【実施例3】
【0051】
次に、実施例3に係る広角光学系について説明する。
図5は、実施例3に係る広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【0052】
図6は、実施例3にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。また、図中Yは像高を示している。なお、収差図における記号は、後述の実施例においても共通である。
【0053】
この広角光学系は、
図5に示すように、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズL1と、光軸近傍において両凹形状を有する負の屈折力を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有する第3レンズL3と、正の屈折力を有する第4レンズL4と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第5レンズL5と、負の屈折力を有する第6レンズL6と、両凹形状を有し負の屈折力を有する第7レンズL7と、正の屈折力を有する両凸形状の第7レンズL7を有している。
【0054】
実施例3に係る広角光学系は、第5レンズL5及び第6レンズL6が共にガラスで接合レンズとされ、少なくとも第7レンズが非球面プラスチックレンズとされる。
【0055】
この広角光学系は、第5レンズL5及び第6レンズL6がガラスの接合レンズであり、第7レンズがプラスチックレンズであることから、使用環境における温度変化に対して焦点位置の変動除去を最小限に防止する事ができる。
【0056】
実施例3の広角光学系の全体諸元を以下に示す。
f :0.80mm
FNO :2.40
FOV(ω):105.00°
実施例3の広角光学系の面データを以下に示す(単位mm)。
【0057】
【0058】
実施例3の広角光学系の非球面データを以下に示す。
第3面
K=0
A4=1.949E-03, A6=-2.796E-05, A8=2.369E-07
第4面
K=0
A4=-1.155E-02, A6=8.234E-04, A8=-3.218E-05
第5面
K=0
A4=8.288E-04, A6=-1.357E-04, A8=1.202E-05, A10=-5.925E-08
第6面
K=0
A4=1.864E-02, A6=-1.228E-02, A8=2.908E-04, A10=-1.026E-05
第7面
K=0
A4=1.070E-02, A6=-4.430E-03, A8=1.233E-05
第8面
K=0
A4=-3.990E-04, A6=1.069E-02, A8=-3.872E-03
第13面
K=0
A4=-2.558E-03, A6= -7.605E-04, A8= 4.215E-04
第14面
K=0
A4= 5.892E-05, A6=-1.936E-03, A8=-3.012E-05
第15面
K=0
A4=-1.716E-02, A6=1.346E-02, A8=-2.006E-03
第16面
K=0
A4=2.916E-02, A6=-2.385E-03, A8=4.931E-03
【0059】
実施例3の広角光学系の条件式(1)から(4)に対応する値を以下に示す。
(1)f/f6-f/f7=0.028
(2)r12/r13=1.159
なお、実施例3の広角光学系において、第5及び第6レンズはガラス材料、その他のレンズはプラスチック材料から形成されている。
【実施例4】
【0060】
次に、実施例4に係る広角光学系について説明する。
図7は、実施例4に係る広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【0061】
図8は、実施例4にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。また、図中Yは像高を示している。なお、収差図における記号は、後述の実施例においても共通である。
【0062】
この広角光学系は、
図7に示すように、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズL1と、光軸近傍において両凹形状を有する負の屈折力を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有する第3レンズL3と、正の屈折力を有する第4レンズL4と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第5レンズL5と、負の屈折力を有する第6レンズL6と、両凹形状を有し負の屈折力を有する第7レンズL7と、正の屈折力を有する両凸形状の第7レンズL7を有している。
【0063】
実施例4に係る広角光学系は、第5レンズL5及び第7レンズL7がガラスレンズであり、第6レンズL6をプラスチックレンズとし、第5レンズL5及び第6レンズL6が非接合とされる。
【0064】
この広角光学系は、第5レンズL5及び第7レンズL7がガラスレンズであり、第6レンズがプラスチックレンズであることから、使用環境における温度変化に対して焦点位置の変動除去を最小限に防止する事ができる。
【0065】
実施例4の広角光学系の全体諸元を以下に示す。
f :0.795mm
FNO :2.40
FOV(ω):100.00°
実施例4の広角光学系の面データを以下に示す(単位mm)。
【0066】
【0067】
実施例4の広角光学系の非球面データを以下に示す。
第3面
K=0
A4= 2.099E-03, A6= -3.086E-05, A8= 3.035E-07
第4面
K=0
A4= -1.362E-02, A6= 9.751E-04, A8= -4.749E-05
第5面
K=0
A4= 1.746E-03, A6= -5.037E-05, A8= 1.089E-05
第6面
K=0
A4= 2.240E-02, A6= -1.392E-02, A8= -5.032E-05
第7面
K=0
A4= 9.964E-03, A6= -4.875E-03, A8= -7.363E-04
第8面
K=0
A4= 6.040E-03, A6= 9.955E-03, A8= -3.155E-03
第16面
K=0
A4= -5.089E-03, A6= 1.698E-02, A8= -2.255E-03
第17面
K=0
A4= 4.181E-02, A6= 5.650E-04, A8= 6.916E-03
【0068】
実施例4の広角光学系の条件式(1)から(4)に対応する値を以下に示す。
(1)f/f6-f/f7=-0.020
(2)r12/r13=1.241
なお、実施例4の広角光学系において、第5及び第7レンズはガラス材料、その他のレンズはプラスチック材料から形成されている。
【実施例5】
【0069】
次に、実施例5に係る広角光学系について説明する。
図9は、実施例5に係る広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【0070】
図10は、実施例5にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。また、図中Yは像高を示している。なお、収差図における記号は、後述の実施例においても共通である。
【0071】
この広角光学系は、
図9に示すように、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズL1と、光軸近傍において両凹形状を有する負の屈折力を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有する第3レンズL3と、正の屈折力を有する第4レンズL4と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第5レンズL5と、負の屈折力を有する第6レンズL6と、両凹形状を有し負の屈折力を有する第7レンズL7と、正の屈折力を有する両凸形状の第7レンズL7を有している。
【0072】
実施例5に係る広角光学系は、第5レンズL5及び第6レンズL6が共にガラスで接合レンズとされ、少なくとも第7レンズが非球面プラスチックレンズとされる。
【0073】
この広角光学系は、第5レンズL5及び第6レンズL6がガラスの接合レンズであり、第7レンズがプラスチックレンズであることから、使用環境における温度変化に対して焦点位置の変動除去を最小限に防止する事ができる。
【0074】
実施例5の広角光学系の全体諸元を以下に示す。
f :0.793mm
FNO :2.40
FOV(ω):100.00°
実施例5の広角光学系の面データを以下に示す(単位mm)。
【0075】
【0076】
実施例5の広角光学系の非球面データを以下に示す。
第3面
K=0
A4=1.848E-03, A6=-2.527E-05, A8=1.826E-07
第4面
K=0
A4=-7.331E-03, A6=5.378E-04, A8=-1.427E-05
第5面
K=0
A4=4.947E-03, A6=-7.888E-04, A8=3.584E-05
第6面
K=0
A4=2.231E-02, A6=-1.005E-02, A8=4.644E-04
第7面
K=0
A4=1.260E-02, A6=-3.725E-03, A8=2.570E-04
第8面
K=0
A4=3.008E-03, A6=1.320E-03, A8=1.919E-04
第13面
K=0
A4=-3.904E-02, A6=9.894E-03, A8=-6.975E-04
第14面
K=0
A4=-1.934E-02, A6=8.297E-03, A8=-2.774E-03
第15面
K=0
A4=8.420E-03, A6=4.813E-03, A8=-1.924E-03
第16面
K=0
A4=2.770E-02, A6=-1.074E-03, A8=2.813E-03
【0077】
実施例5の広角光学系の条件式(1)から(4)に対応する値を以下に示す。
(1)f/f6-f/f7=-0.010
(2)r12/r13=0.396
なお、実施例5の広角光学系において、第5及び第6レンズはガラス材料、その他のレンズはプラスチック材料から形成されている。
【実施例6】
【0078】
次に、実施例5に係る広角光学系について説明する。
次に、実施例6に係る広角光学系について説明する。
図11は、実施例6に係る広角光学系の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【0079】
図12は、実施例6にかかる広角光学系の無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。また、図中Yは像高を示している。なお、収差図における記号は、後述の実施例においても共通である。
【0080】
この広角光学系は、
図11に示すように、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズL1と、光軸近傍において両凹形状を有する負の屈折力を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有する第3レンズL3と、正の屈折力を有する第4レンズL4と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第5レンズL5と、負の屈折力を有する第6レンズL6と、両凹形状を有し負の屈折力を有する第7レンズL7と、正の屈折力を有する両凸形状の第7レンズL7を有している。
【0081】
実施例6に係る広角光学系は、第5レンズL5及び第6レンズL6が共にガラスで接合レンズとされ、少なくとも第7レンズが非球面プラスチックレンズとされる。
【0082】
この広角光学系は、第5レンズL5及び第6レンズL6がガラスの接合レンズであり、第7レンズがプラスチックレンズであることから、使用環境における温度変化に対して焦点位置の変動除去を最小限に防止する事ができる。
【0083】
実施例6の広角光学系の全体諸元を以下に示す。
f :0.79mm
FNO :2.40
FOV(ω):100.00°
実施例6の広角光学系の面データを以下に示す(単位mm)。
【0084】
【0085】
実施例6の広角光学系の非球面データを以下に示す。
第3面
K=0
A4=2.053E-03, A6=-2.645E-05, A8=1.876E-07
第4面
K=0
A4=-7.632E-03, A6=5.375E-04, A8=-1.165E-05
第5面
K=0
A4=5.133E-03, A6=-8.450E-04, A8=3.455E-05
第6面
K=0
A4=1.760E-02, A6=-1.147E-02, A8=5.344E-04
第7面
K=0
A4=9.003E-03, A6=-4.014E-03, A8=1.457E-04
第8面
K=0
A4=3.226E-03, A6=6.333E-04, A8=3.703E-04
第13面
K=0
A4=-4.044E-02, A6=-5.132E-04, A8=3.464E-03
第14面
K=0
A4=-3.640E-02, A6=1.019E-02, A8=-1.671E-03
第15面
K=0
A4=-6.792E-03, A6=1.241E-02, A8=-1.979E-03
第16面
K=0
A4=3.060E-02, A6=1.222E-03, A8=2.906E-03
【0086】
実施例6の広角光学系の条件式(1)から(4)に対応する値を以下に示す。
(1)f/f6-f/f7=-0.049
(2)r12/r13=0.691
なお、実施例6の広角光学系において、第5及び第6レンズはガラス材料、その他のレンズはプラスチック材料から形成されている。
【符号の説明】
【0087】
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5 第5レンズ
L6 第6レンズ
L7 第7レンズ
L8 第8レンズ
CG カバーガラス
I 撮像面
S 開口絞り