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特許7287206発光制御プログラム、発光制御方法および発光制御システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】発光制御プログラム、発光制御方法および発光制御システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/12 20200101AFI20230530BHJP
   G08B 5/36 20060101ALI20230530BHJP
   G08B 21/24 20060101ALI20230530BHJP
   G10L 15/10 20060101ALI20230530BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20230530BHJP
【FI】
H05B47/12
G08B5/36 A
G08B21/24
G10L15/10 500Z
H05B47/165
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019167117
(22)【出願日】2019-09-13
(65)【公開番号】P2021044202
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2022-06-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松田 善機
(72)【発明者】
【氏名】小野 晋一
(72)【発明者】
【氏名】萩原 克守
(72)【発明者】
【氏名】長丸 崇徳
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-282985(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0037606(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0037753(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
G08B 5/36
G08B 21/24
G10L 15/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
マイクによって収録される環境音情報を取得し、
取得した環境音情報を所定時間毎の部分音情報に分割し、各部分音情報について、複数の状態の音の種別と、各状態の音の種別に関する尤度とをそれぞれ算出し、
前記複数の状態の音の種別のうち、尤度が閾値以上となる状態の音の種別を特定し、
特定した状態の音の種別が複数である場合、各状態の音の種別および優先度を対応付けたテーブルと、特定した複数の状態の音の種別とを基にして、状態の音の種別を選択し、
選択した状態の音の種別に対応する色またはパターンのうち少なくとも一方を用いて光端末を発光させる
処理を実行させることを特徴とする発光制御プログラム。
【請求項2】
前記発光させる処理は、前記特定する処理によって特定される複数の状態の音の種別の組み合わせが、所定の組み合わせである場合、前記所定の組み合わせに対応する色またはパターンのうち少なくとも一方を用いて、前記光端末を発光させることを特徴とする請求項1に記載の発光制御プログラム。
【請求項3】
前記発光させる処理は、選択した状態の音の種別に応じて、前記光端末を発光させる時間を調整することを特徴とする請求項1に記載の発光制御プログラム。
【請求項4】
前記環境音情報を基にして、対象物が存在するか否かを判定し、判定結果を基にして、前記テーブルに登録された優先度を調整する処理を更に実行することを特徴とする請求項1に記載の発光制御プログラム。
【請求項5】
前記調整する処理は、前記特定する処理によって特定される状態の音の種別について、同一の状態の音の種別が連続する場合に、前記テーブルに登録された優先度を調整することを特徴とする請求項4に記載の発光制御プログラム。
【請求項6】
コンピュータが実行する発光制御方法であって、
マイクによって収録される環境音情報を取得し、
取得した環境音情報を所定時間毎の部分音情報に分割し、各部分音情報について、複数の状態の音の種別と、各状態の音の種別に関する尤度とをそれぞれ算出し、
前記複数の状態の音の種別のうち、尤度が閾値以上となる状態の音の種別を特定し、
特定した状態の音の種別が複数である場合、各状態の音の種別および優先度を対応付けたテーブルと、特定した複数の状態の音の種別とを基にして、状態の音の種別を選択し、
選択した状態の音の種別に対応する色またはパターンのうち少なくとも一方を用いて光端末を発光させる
処理を実行することを特徴とする発光制御方法。
【請求項7】
環境音を収録するマイクと、発光する光端末と、発光制御装置とを有する発光制御システムであって、
前記発光制御装置は、
前記マイクによって収録される環境音情報を取得し、取得した環境音情報を所定時間毎の部分音情報に分割し、各部分音情報について、複数の状態の音の種別と、各状態の音の種別に関する尤度とをそれぞれ算出する算出部と、
前記複数の状態の音の種別のうち、尤度が閾値以上となる状態の音の種別を特定し、特定した状態の音の種別が複数である場合、各状態の音の種別および優先度を対応付けたテーブルと、特定した複数の状態の音の種別とを基にして、状態の音の種別を選択する選択部と、
前記選択部によって選択された状態の音の種別に対応する色またはパターンのうち少なくとも一方を用いて前記光端末を発光させる発光制御部と
を有することを特徴とする発光制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光制御プログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
ランプを用いて、環境音に対応する固有の色を発光させる従来技術がある。たとえば、環境音には、人の話し声、ドアノック音、玄関チャイム音、水道の流水音、鍵が落ちた音等の各状態に対応する音が含まれる。かかる従来技術を用いることで、聴覚障害者等の利用者であっても、環境音に対応する状態を把握することが可能となる。以下の説明では、聴覚障害者等の利用者を単に「利用者」と表記する。
【0003】
従来技術では、環境音を分析し、環境音に含まれる各状態が発生している確からしさのスコアを算出し、最もスコアの高い状態の音を優先した色を発光させる。たとえば、環境音について、流水音のスコアが最も大きい場合、流水音に対応する水色を発光させることで、利用者は、水道の蛇口が開けっ放しになっていることを把握できる。
【0004】
なお、従来技術では、スコアの高い複数の状態の音が環境音に含まれている場合には、よりスコアの高い状態の音に対応した色を発光させ、かかる状態の音が終了した後に、次にスコアの高い状態の音に対応する色を発光させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特表2018-531460号公報
【文献】特開2004-207876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来技術では、環境音の分析結果となる各状態のスコアに基づいて、発光させる色を特定しているため、通知すべき状態を利用者に通知することができないという問題がある。
【0007】
たとえば、水道の流水音と、鍵が落ちた音とが環境音に含まれ、流水音のスコアが、鍵が落ちた音のスコアよりも大きい場合には、流水音に対応する色によってランプが発光し、鍵が落ちたことに関する色の発光は、後回しにされるため、利用者は、鍵を落としたことに気がつきにくい。
【0008】
1つの側面では、本発明は、発光によって、通知すべき状態を利用者に通知することができる発光制御プログラム、発光制御方法および発光制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の案では、コンピュータは、次の処理を実行する。コンピュータは、マイクによって収録される環境音情報を取得し、取得した環境音情報を所定時間毎の部分音情報に分割し、各部分音情報について、複数の状態の音の種別と、各状態の音の種別に関する尤度とをそれぞれ算出する。コンピュータは、複数の状態の音の種別のうち、尤度が閾値以上となる状態の音の種別を特定する。コンピュータは、特定した状態の音の種別が複数である場合、各状態の音の種別および優先度を対応付けたテーブルと、特定した複数の状態の音の種別とを基にして、状態の音の種別を選択する。コンピュータは、選択した状態の音の種別に対応する色またはパターンのうち少なくとも一方を用いて光端末を発光させる。
【発明の効果】
【0010】
発光によって、通知すべき状態を利用者に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本実施例に係る発光制御システムの一例を示す図である。
図2図2は、本実施例に係る発光制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
図3図3は、AIエンジンの出力結果のデータ構造の一例を示す図である。
図4図4は、出力結果テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図5図5は、優先度テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図6図6は、第1特定テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図7図7は、第2特定テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図8図8は、本実施例に係る発光制御装置の処理手順を示すフローチャートである。
図9図9は、発光制御装置と同様の機能を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本願の開示する発光制御プログラム、発光制御方法および発光制御システムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0013】
図1は、本実施例に係る発光制御システムの一例を示す図である。図1に示すように、この発光制御システムは、集音マイク10と、光端末20と、発光制御装置100とを有する。集音マイク10および光端末20は、有線または無線によって、発光制御装置100に接続される。
【0014】
集音マイク10は、各種の環境音を集音(収録)するマイクである。たとえば、環境音には、家電の音、水道の流水音、ドアの開閉音、鍵を落とした音等が含まれる。図示を省略するが、環境音には、人の話し声、車のクラクション、玄関のチャイム音等が含まれていてもよい。集音マイク10は、集音した環境音の情報を、発光制御装置100に出力する。以下の説明では、集音マイク10が集音した環境音の情報を「環境音情報」と表記する。
【0015】
光端末20は、LED(Light Emitting Diode)等を備え、発光制御装置100から取得する制御情報を基にして、発光する端末である。ここで、発光制御装置100から取得する制御情報には、発光させる色や発光パターンを一意に識別する色識別情報が含まれる。
【0016】
光端末20は、制御情報を受け付けると、制御情報を受け付けてから20秒間、色識別情報に対応する色および発光パターンによって発光する。光端末20は、色識別情報に対応する色、発光パターンで発光している間に、次の制御情報を、発光制御装置100から取得すると、次の制御情報の色識別情報に対応する色、発光パターンで発光する。
【0017】
発光制御装置100は、AI(Artificial Intelligence)エンジン等を有し、環境音情報を、AIエンジンに入力することで、状態の音の種別を特定する。発光制御装置100は、状態の音の種別に対応する色を発光させるための制御情報を、光端末20に送信し、光端末20に対して発光制御を行う。
【0018】
ここで、発光制御装置100は、複数の状態が同時間帯に発生した場合、通知すべき状態を利用者に通知可能にするため、スコア(尤度)の高い複数の状態の音の種別から、優先度の高い種別を選択し、選択した種別の固有の色、発光パターンで光端末20を発光させる。これによって、発光によって、通知すべき状態を利用者に通知することができる。
【0019】
次に、図1に示した発光制御装置100の構成の一例について説明する。図2は、本実施例に係る発光制御装置の構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、この発光制御装置100は、AIエンジン110と、入力部120と、表示部130と、記憶部140と、制御部150とを有する。
【0020】
AIエンジン110は、音情報が入力された場合に、各状態の音の種別の尤度(スコア)を出力するNN(Neural Network)である。AIエンジン110のパラメータは、学習データを基にして予め学習されているものとする。AIエンジン110は「算出部」の一例である。
【0021】
たとえば、AIエンジン110は、集音マイク10に接続され、集音マイク10から環境音情報を取得する。AIエンジン110は、環境音情報を、4秒毎の「部分音情報」に分割する。AIエンジン110は、時系列に各部分音情報を入力し、各状態の音の種別の尤度を出力する。本実施例では、部分音情報の時間長を4秒とするがこれに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
【0022】
図3は、AIエンジンの出力結果のデータ構造の一例を示す図である。図3に示すように、AIエンジンの出力結果には、種別識別情報と尤度とが対応付けられる。種別識別情報は、状態の音の種別を一意に識別する情報である。尤度は、状態の音の確からしさを示すものである。尤度が大きいほど、より確からしいことを意味する。図3に示す例では、種別識別情報「I3(水道の流水音)」に対応する尤度が最大となっている。AIエンジン110は、環境音情報の部分音情報毎に、出力結果を制御部150に出力する。
【0023】
図2の説明に戻る。入力部120は、発光制御装置100に各種の情報を入力するための入力装置である。たとえば、入力部120は、入力ボタン、キーボード、タッチパネル等の入力装置に対応する。たとえば、ユーザは、入力部120を操作して、後述する優先度テーブル142、第1特定テーブル143、第2特定テーブル144を更新してもよい。
【0024】
表示部130は、制御部150から出力される各種の情報を表示する表示装置である。たとえば、表示部130は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、タッチパネル等に対応する。たとえば、ユーザは、入力部120を操作して、制御部150に対して、優先度テーブル142、第1特定テーブル143、第2特定テーブル144の表示要求を行ってもよい。制御部150は、表示要求を受け付けた情報を、表示部130に出力して表示させる。
【0025】
記憶部140は、出力結果テーブル141と、優先度テーブル142と、第1特定テーブル143と、第2特定テーブル144とを有する。記憶部140は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子や、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置に対応する。
【0026】
出力結果テーブル141は、AIエンジン110の出力結果を時系列に格納するテーブルである。図4は、出力結果テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、出力結果テーブルは、順番と、出力結果とを対応付ける。順番は、AIエンジン110から出力結果が出力された順番を示す。出力結果は、部分音情報に対応する出力結果であり、状態の音の種別毎の尤度を示す情報である。各出力結果は、図3で説明した出力結果に対応する。
【0027】
優先度テーブル142は、状態の音の種別毎の優先度を定義するテーブルである。図5は、優先度テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、この優先度テーブル142は、種別識別情報と優先順位とを対応付ける。種別識別情報は、状態の音の種別を一意に識別する情報である。優先順位は、種別の優先度の大小関係を示すのである。本実施例では、優先順位の値が小さいほど、種別の優先度が大きいものとする。
【0028】
たとえば、種別識別情報「I1(玄関チャイム音)」の優先順位は「1」、種別識別情報「I2(鍵を落とした音)」の優先順位は「2」である。このため、種別識別情報「I1」の種別「玄関チャイム音」は、種別識別情報「I2」の種別「鍵を落とした音」よりも優先する種別である。
【0029】
第1特定テーブル143は、種別識別情報と、色識別情報とを対応付けるテーブルである。図6は、第1特定テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図6に示すように、第1特定テーブル143は、種別識別情報と、色識別情報とを含む。種別識別情報は、状態の音の種別を一意に識別する情報である。色識別情報は、光端末20に発光させる色および発光パターンを一意に識別する情報である。各種別識別情報に対応する色識別情報は、それぞれ異なるものである。
【0030】
第2特定テーブル144は、種別の組み合わせと、色識別情報とを対応付けるテーブルである。図7は、第2特定テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図7に示すように、第2特定テーブル144は、種別の組み合わせと、色識別情報とを含む。
【0031】
種別の組み合わせを、第1種別識別情報と第2種別識別情報とで示す。第1種別識別情報、第2種別識別情報は、状態の音の種別を一意に識別する情報である。色識別情報は、光端末20に発光させる色および発光パターンを一意に識別する情報である。第1特定テーブル143の色識別情報と、第2特定テーブル144の色識別情報は、それぞれ異なる色識別情報であるものとする。
【0032】
たとえば、図7において、AIエンジン110から出力される2つの連続する出力結果に含まれる各種別識別情報が、「I1(玄関チャイム音)」と「I2(鍵を落とした音)」との組み合わせとなる場合、色識別情報は「C101」となる。
【0033】
図2の説明に戻る。制御部150は、取得部151と、選択部152と、発光制御部153とを有する。制御部150は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって実現できる。また、制御部150は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
【0034】
取得部151は、AIエンジン110から、出力結果を順に取得する処理部である。取得部151は、取得した出力結果を、取得した順番で、出力結果テーブル141に格納する。
【0035】
選択部152は、出力結果テーブル141に格納された出力結果を取得し、尤度が閾値以上となる種別識別情報を特定する。閾値は、予め設定される。以下において、尤度が閾値以上となる種別識別情報が1つの場合、複数の場合、存在しない場合の選択部152の処理について説明する。
【0036】
尤度が閾値以上となる種別識別情報が1つの場合の処理について説明する。選択部152は、尤度が閾値以上となる種別識別情報を、発光制御部153に出力する。
【0037】
尤度が閾値以上となる種別識別情報が複数の場合の処理について説明する。選択部152は、尤度が閾値以上となる種別識別情報と、優先度テーブル142とを比較し、優先度が最も大きい種別識別情報を、発光制御部153に出力する。
【0038】
たとえば、出力結果が、図3に示した出力結果とし、閾値を「30%」とすると、閾値以上となる種別識別情報はI2およびI3となる。選択部152が、種別識別情報I2,I3と、優先度テーブル142とを比較すると、種別識別情報I2の優先順位は「2」、受別識別情報I3の優先順位は「3」となる。このため、選択部152は、優先度が大きい、種別識別情報I2を選択し、選択した種別識別情報I2を、発光制御部153に出力する。
【0039】
尤度が閾値以上となる種別識別情報が存在しない場合について説明する。選択部152は、選択対象となる種別識別情報がない旨を示す「選択対象無し」の情報を、発光制御部153に出力する。
【0040】
選択部152は、出力結果テーブル141に格納された出力結果を順番に取得し、出力結果に対する上記の処理を繰り返し実行する。
【0041】
発光制御部153は、選択部152から取得する種別識別情報を基にして、光端末20に制御情報を出力し、種別識別情報に対応する色または発光パターンによって、光端末20の発光制御を行う処理部である。以下の説明において、発光制御部153が、選択部152から、1回目の種別識別情報を受け付けた場合の処理、2回目以降の種別識別情報を受け付けた場合の処理について説明する。
【0042】
1回目の種別識別情報を取得した場合の処理について説明する。発光制御部153は、種別識別情報と、第1特定テーブル143とを比較して、色識別情報を特定する。発光制御部153は、特定した色識別情報を含む制御情報を、光端末20に送信し、発光制御を行う。
【0043】
なお、発光制御部153は、選択部152から最後に種別識別情報を取得してから、20秒以上経過したのち、次の種別識別情報を取得した場合、上記の1回目の種別識別情報を取得した場合の処理と同様の処理を実行する。
【0044】
2回目の種別識別情報を取得した場合の処理について説明する。以下の説明では、適宜、前回(1つ前)取得した種別識別情報を「第1種別識別情報」と表記し、今回取得した種別識別情報を「第2種別識別情報」と表記する。
【0045】
発光制御部153は、第1種別識別情報と、第2種別識別情報とが同一である場合には、第2種別識別情報と、第1特定テーブル143とを比較して、色識別情報を特定する。発光制御部153は、特定した色識別情報を含む制御情報を、光端末20に送信し、発光制御を行う。
【0046】
一方、発光制御部153は、第1種別識別情報と、第2種別識別情報とが異なる場合、第1種別識別情報と、第2種別識別情報との組み合わせが、第2特定テーブル144の種別の組み合わせに存在するか否かを判定する。
【0047】
第1種別識別情報と、第2種別識別情報との組み合わせが、第2特定テーブル144の種別の組み合わせに存在する場合、発光制御部153は、次の処理を行う。発光制御部153は、第1種別識別情報と、第2種別識別情報に対応する色識別情報を、第2特定テーブル144を基にして特定する。発光制御部153は、特定した色識別情報を含む制御情報を、光端末20に送信し、発光制御を行う。
【0048】
第1種別識別情報と、第2種別識別情報との組み合わせが、第2特定テーブル144の種別の組み合わせに存在しない場合、発光制御部153は、次の処理を行う。発光制御部153は、第1種別識別情報および第2種別識別情報と、優先度テーブル142とを比較し、第2種別識別情報が、第1種別識別情報よりも優先度が大きいか否かを判定する。
【0049】
発光制御部153は、第2種別識別情報が、第1種別識別情報よりも優先度が大きい場合には、第2種別識別情報に対応する色識別情報を、第1特定テーブル143を基にして特定する。発光制御部153は、特定した色識別情報を含む制御情報を、光端末20に送信し、発光制御を行う。これによって、第1種別識別情報に対応する色識別情報に基づいて発光中の光端末20を、第2種別識別情報に対応する色識別情報の発光に切り替えることができる。
【0050】
一方、発光制御部153は、第2種別識別情報が、第1種別識別情報よりも優先度が大きくない場合には、第1種別識別情報に応じた制御情報を光端末20に送信してから20秒間待機する。発光制御部153は、20秒間待機した後に、第2種別識別情報に対応する色識別情報を、第1特定テーブル143を基にして特定する。発光制御部153は、特定した色識別情報を含む制御情報を、光端末20に送信し、発光制御を行う。
【0051】
ところで、発光制御部153は、選択部152から、「選択対象無し」の情報を受け付けた場合には、制御情報を光端末20に送信する処理を待機する。
【0052】
発光制御部153は、選択部152から、種別識別情報、選択対象無しの情報を受け付ける度に、上記処理を繰り返し実行する。
【0053】
次に、本実施例に係る発光制御装置100の処理手順の一例について説明する。図8は、本実施例に係る発光制御装置の処理手順を示すフローチャートである。図8に示すように、発光制御装置100のAIエンジン110は、集音マイク10からの環境音情報の受付を開始する(ステップS101)。
【0054】
AIエンジン110は、環境音情報を4秒毎の部分音情報に分割し、各種別識別情報の尤度を算出する(ステップS102)。発光制御装置100の選択部152は、尤度が閾値以上となる種別識別情報と、優先度テーブル142とを基にして、種別識別情報(第2種別識別情報)を選択する(ステップS103)。
【0055】
発光制御装置100の発光制御部153は、前回(1つ前)、種別識別情報(第1種別識別情報)を取得した場合には(ステップS104,Yes)、ステップS105に移行する。一方、発光制御部153は、前回、種別識別情報(第1種別識別情報)を取得していない場合には(ステップS104,No)、ステップS111に移行する。
【0056】
発光制御部153は、第1種別識別情報と第2種別識別情報とが同一であるか否かを判定する(ステップS105)。発光制御部153は、第1種別識別情報と第2種別識別情報とが同一である場合には(ステップS105,Yes)、第2種別識別情報に対応する色識別情報によって、光端末20を発光制御し(ステップS106)、ステップS114に移行する。
【0057】
一方、発光制御部153は、第1種別識別情報と第2種別識別情報とが同一でない場合には(ステップS105,No)、ステップS107に移行する。発光制御部153は、第1、2種別識別情報の組み合わせが、第2特定テーブル144に存在するか否かを判定する(ステップS107)。
【0058】
発光制御部153は、第1、2種別識別情報の組み合わせが、第2特定テーブル144に存在する場合には(ステップS107,Yes)、種別の組み合わせに対応する色識別情報によって、光端末20を発光制御し(ステップS108)、ステップS114に移行する。
【0059】
一方、発光制御部153は、第1、2種別識別情報の組み合わせが、第2特定テーブル144に存在しない場合には(ステップS107,No)、第1種別識別情報に対応する発光制御が継続中であるか否かを判定する(ステップS109)。
【0060】
発光制御部153は、第1種別識別情報に対応する発光制御が継続中でない場合には(ステップS109,No)、第2種別識別情報に対応する色識別情報によって、光端末を発光制御し(ステップS110)、ステップS114に移行する。
【0061】
一方、発光制御部153は、第1種別識別情報に対応する発光制御が継続中である場合には(ステップS109,Yes)、ステップS111に移行する。発光制御部153は、第1種別識別情報の優先度よりも、第2種別識別情報の優先度が大きいか否かを判定する(ステップS111)。
【0062】
発光制御部153は、第1種別識別情報の優先度よりも、第2種別識別情報の優先度が大きい場合には(ステップS111,Yes)、第2種別識別情報に対応する色識別情報によって、光端末20を発光制御し(ステップS112)、ステップS114に移行する。
【0063】
一方、発光制御部153は、第1種別識別情報の優先度よりも、第2種別識別情報の優先度が大きくない場合には(ステップS111,No)、第2種別識別情報に対応する発光制御が終了した後に、第2種別識別情報に対応する色識別情報によって、光端末を発光制御する(ステップS113)。AIエンジン110は、次の部分音情報について、各種別識別情報の尤度を算出し(ステップS114)、ステップS103に移行する。
【0064】
次に、本実施例に係る発光制御装置100の効果について説明する。発光制御装置100は、複数の種別識別情報(状態の音の種別)が同時間帯に発生した際に、各種別識別情報の優先度を基にして、優先度の大きい種別識別情報を選択する。発光制御装置100は、選択した種別識別情報に対応する色識別情報を、光端末20に出力して発光制御する。これによって、発光によって、通知すべき状態(優先度の大きい状態)を利用者に通知することができる。
【0065】
発光制御装置100は、2つの種別識別情報の組み合わせが、第2特定テーブル144に含まれる場合、2つの種別識別情報に対応する色識別情報を、光端末20に出力して発光制御する。これによって、異なる種別識別情報が連続で発生した場合、2つの種別識別情報の組み合わせに応じた色、発光パターンによって、複数の状態の発生を、利用者に通知することができる。
【0066】
ところで、上述した発光制御装置100の処理は一例であり、発光制御装置100はその他の処理を実行してもよい。以下において、発光制御装置100のその他の処理(1)~(7)について説明する。
【0067】
発光制御装置100のその他の処理(1)について説明する。発光制御装置100は、連続する第1種別識別情報と、第2種別識別情報との組み合わせと、第2特定テーブル144とを比較して、色識別情報を特定していたが、これに限定されるものではない。たとえば、発光制御装置100は、AIエンジン110から出力される1つの出力結果において、複数の種別識別情報の尤度が閾値以上である場合に次の処理を行う。発光制御装置100は、1つの出力結果に含まれる2つの種別識別情報(尤度が閾値以上となる種別識別情報)の組み合わせと、第2特定テーブル144とを比較して、色識別情報を特定し、光端末20に送信してもよい。
【0068】
また、本実施例では、発光制御装置100は、2つの種別識別情報の組み合わせを基にして、色識別情報を特定していたが、2つ以上の種別識別情報の組み合わせを定義しておき、2つ以上の種別識別情報の組み合わせに対応する色識別情報を特定してもよい。
【0069】
発光制御装置100のその他の処理(2)について説明する。発光制御装置100は、色識別情報を含む制御情報を、光端末20に送信していたが、これに限定されるものではない。発光制御装置100(発光制御部153)は、選択部152によって選択された種別識別情報の優先順位を、制御情報に更に格納して、光端末20に送信してもよい。発光制御部153は、優先順位を制御情報に格納することで、光端末20を発光させる時間を調整する。
【0070】
たとえば、光端末20は、制御情報を受け付けてからの発光時間「20秒」を基本とし、制御情報に含まれる優先順位に応じて、発光時間を調整する。光端末20は、優先順位がある順位以上(たとえば、優先順位「5」以上)である場合には、発光時間にT秒加算する。光端末20は、優先順位がある順位未満(たとえば、優先順位「10」以上)である場合には、発光時間からT秒減算する。T秒は、適宜変更してもよい。
【0071】
発光制御装置100のその他の処理(3)について説明する。発光制御装置100は、AIエンジン110の出力結果を基にして、対象物(訪問客等)が存在するか否かを判定し、対象物が存在する場合に、優先度テーブル142の優先順位を調整してもよい。たとえば、選択部152は、出力結果を参照し、種別識別情報「I8(人の話し声)」の尤度が閾値以上である場合に、対象物が存在すると判定する。
【0072】
選択部152は、対象物が存在すると判定した場合には、所定の種別識別情報(たとえば、I3、I4、I6)の優先順位を上げて、種別識別情報の選択を行う。どの種別識別情報の優先順位を上げるのかは、利用者が適宜設定してもよい。これによって、対象物の有無に応じた優先度によって、発光制御を行うことができる。
【0073】
発光制御装置100のその他の処理(4)について説明する。発光制御装置100は、選択部152によって選択される種別識別情報が、N回連続して、同一の種別識別情報となる場合に、かかる種別識別情報の優先順位を下げる調整を行ってもよい。Nの値は、利用者が適宜変更してもよい。
【0074】
このように、N回連続して、同一の種別識別情報が選択された場合に、かかる種別識別情報の優先順位を下げることで、他の種別識別情報を選択され易くすることができる。
【0075】
発光制御装置100のその他の処理(5)について説明する。発光制御装置100は、光端末20に制御情報を出力して、発光制御を行っていたがこれに限定されるものではない。発光制御装置100は、スマートウォッチ、パソコン等の他のデバイスに接続して、状態の音の種別をユーザに通知してもよい。
【0076】
発光制御装置100は、複数のデバイスを複合的に利用してもよい。たとえば、発光制御装置100は、光端末20の電源が「オン」となっている間は、実施例で説明した処理を実行する。一方、発光制御装置100は、光端末20の電源が「オフ」となっている間は、利用者の身に着けているスマートウォッチや、パソコンに、状態を文字情報等に変換して通知する。発光制御装置100は、スマートウォッチが発光機能を有している場合、光端末20と同様にして、色、発光パターンによる発光制御を行ってもよい。
【0077】
発光制御装置100のその他の処理(6)について説明する。発光制御装置100は、4秒毎に、種別識別情報に対応する色識別情報(制御情報)を、光端末20に出力し、光端末20は、色識別情報に対応する色および発光パターンによって発光しているが、光端末20は、発光パターンを少しずつ変更して発光してもよい。たとえば、光端末20は、一つの色識別情報に対応する色を発光する場合、20秒間の発光時間のうち、最初の4秒間は、点滅および強調した発光を行い、5秒以降は、点滅や強調のない発光を行う。
【0078】
発光制御装置100のその他の処理(7)について説明する。発光制御装置100は、制御情報を光端末20に出力する場合、複数の種別識別情報の組み合わせに応じた緊急度を、光端末20に更に通知してもよい。複数の種別識別情報の組み合わせに応じた緊急度は、予めテーブル(図示略)に登録されているものとする。光端末20は、発光制御装置100からの制御情報に応じて、発光している間に、緊急度「大」の通知を取得した場合には、発光の強度を大きくする。一方、光端末20は、発光制御装置100からの制御情報に応じて、発光している間に、緊急度「小」の通知を取得した場合には、発光の強度を小さくしてもよいし、発光を中止してもよい。
【0079】
たとえば、選択部152が、種別識別情報「I1(玄関チャイム音)」を選択した後に、所定時間以内に、「I6(ドアの開閉)」を選択した場合には、利用者は、玄関のチャイム音に気付いた可能性が高い。この場合には、発光制御装置100は、緊急度「小」を、光端末20に通知して、発光の強度を弱める。
【0080】
たとえば、選択部152が、種別識別情報「I1(玄関チャイム音)」を選択した後に、所定時間以内に、「I8(人の話し声)」を選択した場合には、緊急性が高い可能性がある。この場合には、発光制御装置100は、緊急度「大」を、光端末20に通知して、発光の強度を強める。
【0081】
たとえば、選択部152が、所定の種別識別情報を所定回数以上連続して選択している場合には、緊急度「大」を、光端末20に通知して、発光の強度を強めてもよい。所定の種別識別情報は「I1(玄関チャイム音)、I5(車のクラクション)」等が対応する。
【0082】
このように、発光制御装置100が、複数の種別識別情報の組み合わせを基にして、緊急度を判定し、緊急度に応じて光端末20の発光制御を行うことで、緊急度が大きいものに関しては、利用者により気付かせやすくすることができる。また、緊急度が小さくなったものに関しては、利用者に煩雑な思いをさせることを防止できる。
【0083】
次に、上記実施例に示した発光制御装置100と同様の機能を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例について順に説明する。
【0084】
図9は、発光制御装置と同様の機能を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。図9に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置202と、ディスプレイ203とを有する。コンピュータ200は、集音マイク10、光端末20と接続するインタフェース装置204を有する。コンピュータ200は、状態の音の種別に対する尤度を計算するAIエンジン205を有する。コンピュータ200は、各種情報を一時記憶するRAM206と、ハードディスク装置207とを有する。そして、各装置201~207は、バス208に接続される。
【0085】
ハードディスク装置207は、選択プログラム207aおよび発光制御プログラム207bを有する。CPU201は、選択プログラム207aおよび発光制御プログラム207bを読み出してRAM206に展開する。
【0086】
選択プログラム207aは、選択プロセス206aとして機能する。発光制御プログラム207bは、発光制御プロセス206bとして機能する。
【0087】
選択プロセス206aの処理は、選択部152の処理に対応する。発光制御プロセス206bの処理は、発光制御部153の処理に対応する。
【0088】
なお、各プログラム207a,207bについては、必ずしも最初からハードディスク装置207に記憶させておかなくてもよい。例えば、コンピュータ200に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ200が各プログラム207a,207bを読み出して実行するようにしてもよい。
【0089】
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0090】
(付記1)コンピュータに、
マイクによって収録される環境音情報を取得し、
取得した環境音情報を所定時間毎の部分音情報に分割し、各部分音情報について、複数の状態の音の種別と、各状態の音の種別に関する尤度とをそれぞれ算出し、
前記複数の状態の音の種別のうち、尤度が閾値以上となる状態の音の種別を特定し、
特定した状態の音の種別が複数である場合、各状態の音の種別および優先度を対応付けたテーブルと、特定した複数の状態の音の種別とを基にして、状態の音の種別を選択し、
選択した状態の音の種別に対応する色またはパターンのうち少なくとも一方を用いて光端末を発光させる
処理を実行させることを特徴とする発光制御プログラム。
【0091】
(付記2)前記発光させる処理は、前記特定する処理によって特定される複数の状態の音の種別の組み合わせが、所定の組み合わせである場合、前記所定の組み合わせに対応する色またはパターンのうち少なくとも一方を用いて、前記光端末を発光させることを特徴とする付記1に記載の発光制御プログラム。
【0092】
(付記3)前記発光させる処理は、選択した状態の音の種別に応じて、前記光端末を発光させる時間を調整することを特徴とする付記1に記載の発光制御プログラム。
【0093】
(付記4)前記環境音情報を基にして、対象物が存在するか否かを判定し、判定結果を基にして、前記テーブルに登録された優先度を調整する処理を更に実行することを特徴とする付記1に記載の発光制御プログラム。
【0094】
(付記5)前記調整する処理は、前記特定する処理によって特定される状態の音の種別について、同一の状態の音の種別が連続する場合に、前記テーブルに登録された優先度を調整することを特徴とする付記4に記載の発光制御プログラム。
【0095】
(付記6)コンピュータが実行する発光制御方法であって、
マイクによって収録される環境音情報を取得し、
取得した環境音情報を所定時間毎の部分音情報に分割し、各部分音情報について、複数の状態の音の種別と、各状態の音の種別に関する尤度とをそれぞれ算出し、
前記複数の状態の音の種別のうち、尤度が閾値以上となる状態の音の種別を特定し、
特定した状態の音の種別が複数である場合、各状態の音の種別および優先度を対応付けたテーブルと、特定した複数の状態の音の種別とを基にして、状態の音の種別を選択し、
選択した状態の音の種別に対応する色またはパターンのうち少なくとも一方を用いて光端末を発光させる
処理を実行することを特徴とする発光制御方法。
【0096】
(付記7)前記発光させる処理は、前記特定する処理によって特定される複数の状態の音の種別の組み合わせが、所定の組み合わせである場合、前記所定の組み合わせに対応する色またはパターンのうち少なくとも一方を用いて、前記光端末を発光させることを特徴とする付記6に記載の発光制御方法。
【0097】
(付記8)前記発光させる処理は、選択した状態の音の種別に応じて、前記光端末を発光させる時間を調整することを特徴とする付記6に記載の発光制御方法。
【0098】
(付記9)前記環境音情報を基にして、対象物が存在するか否かを判定し、判定結果を基にして、前記テーブルに登録された優先度を調整する処理を更に実行することを特徴とする付記6に記載の発光制御方法。
【0099】
(付記10)前記調整する処理は、前記特定する処理によって特定される状態の音の種別について、同一の状態の音の種別が連続する場合に、前記テーブルに登録された優先度を調整することを特徴とする付記9に記載の発光制御方法。
【0100】
(付記11)環境音を収録するマイクと、発光する光端末と、発光制御装置とを有する発光制御システムであって、
前記発光制御装置は、
前記マイクによって収録される環境音情報を取得し、取得した環境音情報を所定時間毎の部分音情報に分割し、各部分音情報について、複数の状態の音の種別と、各状態の音の種別に関する尤度とをそれぞれ算出する算出部と、
前記複数の状態の音の種別のうち、尤度が閾値以上となる状態の音の種別を特定し、特定した状態の音の種別が複数である場合、各状態の音の種別および優先度を対応付けたテーブルと、特定した複数の状態の音の種別とを基にして、状態の音の種別を選択する選択部と、
前記選択部によって選択された状態の音の種別に対応する色またはパターンのうち少なくとも一方を用いて前記光端末を発光させる発光制御部と
を有することを特徴とする発光制御システム。
【0101】
(付記12)前記発光制御部は、特定した複数の状態の音の種別の組み合わせが、所定の組み合わせである場合、前記所定の組み合わせに対応する色またはパターンのうち少なくとも一方を用いて、前記光端末を発光させることを特徴とする付記11に記載の発光制御システム。
【0102】
(付記13)前記発光制御部は、選択された状態の音の種別に応じて、前記光端末を発光させる時間を調整することを特徴とする付記11に記載の発光制御システム。
【0103】
(付記14)前記選択部は、前記環境音情報を基にして、対象物が存在するか否かを判定し、判定結果を基にして、前記テーブルに登録された優先度を調整する処理を更に実行することを特徴とする付記11に記載の発光制御システム。
【0104】
(付記15)前記発光制御部は、前記特定する処理によって特定される状態の音の種別について、同一の状態の音の種別が連続する場合に、前記テーブルに登録された優先度を調整する処理を更に実行することを特徴とする付記14に記載の発光制御システム。
【符号の説明】
【0105】
10 集音マイク
20 光端末
100 発光制御装置
110 AIエンジン
120 入力部
130 表示部
140 記憶部
141 出力結果テーブル
142 優先度テーブル
143 第1特定テーブル
144 第2特定テーブル
150 制御部
151 取得部
152 選択部
153 発光制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9