(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】ジーンズなどの衣類のてんぐ
(51)【国際特許分類】
A41D 27/00 20060101AFI20230530BHJP
A41D 1/06 20060101ALI20230530BHJP
【FI】
A41D27/00 Z
A41D27/00 A
A41D1/06 K
A41D1/06 502B
A41D1/06 502Z
A41D1/06 502F
A41D1/06 501Z
(21)【出願番号】P 2021510267
(86)(22)【出願日】2019-05-01
(86)【国際出願番号】 US2019030115
(87)【国際公開番号】W WO2019213197
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2022-04-19
(32)【優先日】2018-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519425615
【氏名又は名称】プレミア ブランズ アイピー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】モルガン, ガレス
【審査官】須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-200407(JP,A)
【文献】特開2003-073901(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0015093(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D27/00-27/06
A41D1/06-1/12
A41H43/00-43/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の前パネルと、
第2の前パネルであって、前記第1の前パネルの第1の側部が股縫い部を介して該第2の前パネルの第1の側部に接続される、第2の前パネルと、
前記第1の前パネルの上部と前記第2の前パネルの上部とに接続されるウエストバンドと、
前記第1の前パネルの第2の側部と前記第2の前パネルの第2の側部とに接続されるファスナと、
第1の折り部及び第2の折り部を形成するために折られ、てんぐ縫い部を形成するために縫合された生地を備えるてんぐと
を備える衣類であって、
前記てんぐ縫い部が、額縁縫いの角部を形成するために前記第1の折り部と前記第2の折り部との間に配置され、
前記てんぐの下部が前記生地の前記第1の折り部により形成されて、前記てんぐの前記下部が第1の生地層及び第2の生地層からなるようにされ、
前記股縫い部に重なって延びる前記てんぐの部分のみが前記下部となって
おり、
前記てんぐが2つの略直角、第1の鋭角及び鈍角を形成する略台形の形状を持ち、前記第1の折り部と前記第2の折り部とが交差して前記鈍角を形成し、前記額縁縫いの角部の前記てんぐ縫い部が前記鈍角の頂点に向かって延び、前記第1の折り部が前記鈍角の前記頂点と前記第1の鋭角の頂点との間で延びる、衣類。
【請求項2】
前記ファスナがファスナストッパを備え、前記てんぐ縫い部が前記第1の前パネルの前記第2の側部の、前記ファスナストッパと前記ウエストバンドとの間の位置に縫合される、請求項1に記載の衣類。
【請求項3】
前記衣類がズボン又はショートパンツである、請求項1に記載の衣類。
【請求項4】
前記てんぐ縫い部と前記第1の折り部とが交差して、前記鈍角の一部である第2の鋭角を形成する、請求項
1に記載の衣類。
【請求項5】
前記てんぐ縫い部が前記股縫い部から離間する、請求項1に記載の衣類。
【請求項6】
前記てんぐの一部と前記股縫い部とにわたって形成される閂止めをさらに備え、
前記てんぐ縫い部が前記第1の前パネルの前記第2の側部の、前記閂止めと前記ウエストバンドとの間の位置に縫合される、請求項1に記載の衣類。
【請求項7】
第1の前パネルと、
第2の前パネルであって、前記第1の前パネルの第1の側部が股縫い部を介して該第2の前パネルの第1の側部に接続される、第2の前パネルと、
前記第1の前パネルの上部と前記第2の前パネルの上部とに接続されるウエストバンドと、
前記第1の前パネルの第2の側部と前記第2の前パネルの第2の側部とに接続されるファスナと、
第1の折り部及び第2の折り部を形成するために折られ、てんぐ縫い部を形成するために縫合された生地を備えるてんぐ
と
を備える衣類であって、
前記てんぐ縫い部が、額縁縫いの角部を形成するために前記第1の折り部と前記第2の折り部との間に配置され、
前記てんぐが前記第1の前パネルの前記第2の側部に縫合され
、
前記てんぐが2つの略直角、第1の鋭角及び鈍角を形成する略台形の形状を持ち、前記第1の折り部と前記第2の折り部とが交差して前記鈍角を形成し、前記額縁縫いの角部の前記てんぐ縫い部が前記鈍角の頂点に向かって延び、前記第1の折り部が、前記鈍角の前記頂点と前記第1の鋭角の頂点との間で延びる、衣類。
【請求項8】
前記ファスナがファスナストッパを備え、前記てんぐ縫い部が前記第1の前パネルの前記第2の側部の、前記ファスナストッパと前記ウエストバンドとの間の位置に縫合される、請求項
7に記載の衣類。
【請求項9】
前記衣類がズボン又はショートパンツである、請求項
8に記載の衣類。
【請求項10】
前記てんぐ縫い部と前記第1の折り部とが交差して、前記鈍角の一部である第2の鋭角を形成する、請求項
7に記載の衣類。
【請求項11】
前記第1の折り部が前記てんぐの下部を形成し、前記股縫い部に重なって延びる前記てんぐの部分のみが前記下部となっている、請求項
7に記載の衣類。
【請求項12】
前記てんぐの前記下部が第1の生地層及び第2の生地層からなる、請求項
11に記載の衣類。
【請求項13】
前記てんぐ縫い部が前記股縫い部から離間する、請求項
7に記載の衣類。
【請求項14】
前記てんぐの一部と前記股縫い部とにわたって形成される閂止めをさらに備え、
前記てんぐ縫い部が前記第1の前パネルの前記第2の側部の、前記閂止めと前記ウエストバンドとの間の位置に縫合される、請求項
7に記載の衣類。
【請求項15】
第1の折り部及び第2の折り部を形成するために折られ、てんぐ縫い部を形成するために縫合された生地を備える、衣類のてんぐであって、
前記てんぐ縫い部が、額縁縫いの角部を形成するために前記第1の折り部と前記第2の折り部との間に配置され、
前記てんぐが2つの略直角、第1の鋭角及び鈍角を形成する略台形の形状を持ち、
前記第1の折り部と前記第2の折り部とが交差して前記鈍角を形成し、
前記てんぐ縫い部が前記鈍角の頂点に向かって延び、
前記第1の折り部が、前記鈍角の前記頂点と前記第1の鋭角の頂点との間で延びる、てんぐ。
【請求項16】
前記てんぐ縫い部と前記第1の折り部とが交差して、前記鈍角の一部である第2の鋭角を形成する、請求項
15に記載のてんぐ。
【請求項17】
前記第1の折り部が前記てんぐの下部を形成し、衣類の股縫い部に重なって延びるように構成される前記てんぐの部分のみが前記下部となっている、請求項
15に記載のてんぐ。
【請求項18】
前記てんぐの前記下部が第1の生地層及び第2の生地層からなる、請求項
17に記載のてんぐ。
【請求項19】
生地を用いててんぐを作製するステップを含む
、衣類を製造する方法であって、
前記生地が第1の縁を含む第1の部分と、第2の縁を含む第2の部分とを備え、前記第1の縁と前記第2の縁との間に鈍角が形成され、前記第1の部分が第1の面及び反対側の第2の面を有し、前記第2の部分が第3の面及び反対側の第4の面を有し、
前記生地を用いて前記てんぐを作製する前記ステップが、
前記第1の部分の前記第1の面が前記第2の部分の前記第3の面に対向するとともに、前記第1の縁が前記第2の縁に実質的に合わせられる第1の位置状態に前記第1の部分及び前記第2の部分を配置することと、
前記第1の部分及び前記第2の部分が前記第1の位置状態にあるとき、前記第1の部分を前記第2の部分に縫合して、てんぐ縫い部を形成することと、
前記てんぐ縫い部を形成した後、前記第1の部分の前記第2の面が前記第2の部分の前記第4の面に対向するとともに、前記第2の部分が折られて第1の折り部及び第2の折り部を形成する第2の位置状態に、前記縫合された第1の部分及び第2の部分を配置することと
を含み、
前記てんぐの下部が前記生地の前記第1の折り部によって形成される、方法。
【請求項20】
ウエストバンド及びファスナストッパを備える衣類に、前記てんぐ縫い部が前記ウエストバンドと前記ファスナストッパとの間の位置で前記衣類に縫合されるように、前記てんぐを取り付けるステップをさらに含む、請求項
19に記載の方法。
【請求項21】
前記衣類がズボン又はショートパンツである、請求項
20に記載の方法。
【請求項22】
前記てんぐ縫い部を衣類の前身頃に縫合するステップと、
前記てんぐ及び前記衣類の股縫い部にわたって延びる閂止めを形成するステップと
をさらに含み、
前記衣類がウエストバンドを備え、
前記てんぐ縫い部が前記衣類の前記前身頃の、前記ウエストバンドと前記閂止めとの間の位置に縫合される、請求項
19に記載の方法。
【請求項23】
股縫い部を備える衣類に前記てんぐを取り付けるステップをさらに含み、
前記股縫い部に重なって延びる前記てんぐの部分のみが前記下部となっている、請求項
19に記載の方法。
【請求項24】
前記てんぐの前記下部が第1の生地層及び第2の生地層からなる、請求項
23に記載の方法。
【請求項25】
前記てんぐ縫い部が前記股縫い部から離間する、請求項
23に記載の方法。
【請求項26】
前記縫合された第1の部分及び第2の部分が前記第2の位置状態にあるとき、前記てんぐ縫い部が前記第1の折り部と前記第2の折り部との間に配置されて額縁縫いの角部を形成し、
前記縫合された第1の部分及び第2の部分が前記第2の位置状態にあるとき、
前記てんぐが、2つの略直角、第1の鋭角及び鈍角を形成する略台形の形状を持ち、
前記第1の折り部と前記第2の折り部とが交差して前記鈍角を形成し、
前記額縁縫いの角部の前記てんぐ縫い部が前記鈍角の頂点に向かって延び、
前記第1の折り部が前記鈍角の前記頂点と前記第1の鋭角の頂点との間で延びる、
請求項
19に記載の方法。
【請求項27】
前記てんぐ縫い部と前記第1の折り部とが交差して、前記鈍角の一部である第2の鋭角を形成する、請求項
26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本出願は2018年5月3日に出願された米国特許出願第15/969,979号の出願日の利益及び優先権を主張し、この米国特許出願の開示全体が参照により本明細書に援用される。本出願は2019年3月28日に出願された米国特許出願第16/368,364号の出願日の利益及び優先権も主張し、この米国特許出願の開示全体が参照により本明細書に援用される。
【背景】
【0002】
[0002]本開示は、概して、例えばジーンズなどの衣類のてんぐ(fly shield)に関する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】従来の衣類の前身頃(front portion)の正面図である。
【
図2】
図1の衣類の、従来のてんぐを含む前身頃の裏面図である。
【
図4】
図2の、従来のてんぐを含む前身頃の別の斜視図である。
【
図5】従来のてんぐを作製するステップの際の
図2の従来のてんぐの上面図である。
【
図6】従来のてんぐを作製する別のステップの際の
図2の従来のてんぐの上面図である。
【
図7】
図2の、従来のてんぐを含む前身頃の別の斜視図である。
【
図8】
図7の8-8線に沿って切断した、
図7の従来のてんぐの一部の断面図である。
【
図9】一実施形態に係る、てんぐを含む衣類の前身頃の正面図である。
【
図10】一実施形態に係る、
図9の衣類の、てんぐを含む前身頃の裏面図である。
【
図11】一実施形態に係る、
図9の衣類の、てんぐを含む前身頃の別の斜視図である。
【
図12】
図11の12-12線に沿って切断した、一実施形態に係る、
図11のてんぐの一部の断面図である。
【
図13】一実施形態に係る、
図11の前身頃の別の斜視図である。
【
図14】一実施形態に係る、てんぐの作製の際の
図10のてんぐの上面図である。
【
図16】実施形態に係る、
図10のてんぐを作製する方法のフローチャート図である。
【
図17】一実施形態に係る、
図16の方法のステップの実行の際の
図10のてんぐの上面図である。
【
図18】一実施形態に係る、
図16の方法の別のステップの実行の際の
図10のてんぐの上面図である。
【
図19】
図18の19-19線に沿って切断した、一実施形態に係る、
図18のてんぐの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
[0022]
図1及び
図2に示されているように、衣類10は従来の前身頃15を含む。衣類10は、例えば、ズボン、ショートパンツ、スカートや、
図1及び
図2に示されているジーンズであってもよい。前身頃15は多くの場合に右(着用者の視点から右)パネル20と左パネル25とで形成される。右パネル20と左パネル25とは、股縫い部30と、ウエストバンド35の留め部33と、前立て40の下/裏に配置されるファスナ36(
図3に示されている)とを介して部分的に接続されている。特に、右パネル20の第1の側部20aが股縫い部30を介して左パネル25の第1の側部25aに接続されている。右パネル20の上部20bがウエストバンド35に縫合され、左パネル25の上部25bがウエストバンド35に縫合されている。
図2に示されているように、てんぐ(fly shield)45がウエストバンド35に接続され、縫い部50を介して右パネル20に接続され、縫い部50及び閂止め55を介して股縫い部に接続され、止めステッチ(anchor stitch)60を介して左パネル25に接続されている。股縫い部30は股縫い部30が閂止め55で終端するまでウエストバンド35に向かって上方に延びる。多くの場合、閂止めは衣類の領域を補強するのに用いられる縫い目の列である。したがって、閂止め55は股縫い部30に重ねられて縫われたり、股縫い部30の少なくとも一端に重ねられて縫われたりする。多くの場合であって、
図3及び
図4を参照する場合、ファスナ36は、第1の務歯帯(strip of teeth)36aと、第2の務歯帯36bと、務歯帯36aと務歯帯36bとの結合及び分離を行なうスライダ36cと、務歯帯36a及び務歯帯36bに対するスライダ36cの動きを止めるファスナストッパ36dとを含む。右パネル20の第2の側部20cがファスナ36に接続されている。
図4に示されているように、明確にするために、止めステッチ60はてんぐ45を左パネル25に接続させた状態では示されていない。接続させた状態ではなく、明確にするために、止めステッチ60は分断されているように示されており、これにより、てんぐ45を貫通して延びる止めステッチ60の第1の部分60aと、左パネル25を貫通して延びる止めステッチ60の第2の部分60bとが生じている(実際には、
図4の図示例とは対照的に、止めステッチ60はそのようには分断されず、したがって、止めステッチ60は
図1及び
図3に示されているようにてんぐ45及び左パネル25にわたって延びて、てんぐ45を左パネル25に接続する)。左パネル25の第2の側部25cがファスナ36に接続されている。
図5を参照して、従来、てんぐ45は、第1の縁45b´を形成する第1の部分45bと、第2の縁45c´を形成する第2の部分45cとを有する生地パーツ45aで構成される。
図6に示されているように、第1の縁45b´が第2の縁45c´に実質的に合わせられ、第2の部分45cが第1の部分45bに対向するように生地45aが折られる。その後、第1の部分45bと第2の部分45cとはステッチや縫い部45dにより接続され、これにより、第2の部分45c及び第1の部分45bの第1の縫い代45e及び第2の縫い代45f(第2の縫い代45fは
図8に示されている)がそれぞれ形成される。
図5及び
図6に示されているように折られて縫い合わされると、生地45aは実質的に「裏返し状態(inside-out)」になり、すなわち、生地の表側同士が対向するようになる。縫合後、てんぐ45を「表側が現れている状態(right-side out)」に変えることにより、てんぐ45の下部45hを形成する第1の部分45b及び第2の部分45cによって形成されるポケット45g(
図8に示されている)内に第1の縫い代45e及び第2の縫い代45fが配置される。下部45hは、第1の部分45b、第1の縫い代45e、第2の縫い代45f及び第2の部分45cを含むものであるが、てんぐ45が
図7に示されている右パネル20に取り付けられる際、下部45hは股縫い部30の位置65に取り付けられ、これにより、既に少なくとも2層の厚さ部分(前パネル20及び左パネル25)である前身頃15の股縫い部30での厚さに4層の生地が加えられる。したがって、衣類10が使用者によって着用されると、てんぐ45の下部45hによって前身頃15に凹凸が生じる。さらに、股縫い部30に対するてんぐ縫い部45dの配置及び/又はてんぐ45の下部45hの嵩張りにより、高伸縮性ファブリックのスパンデックス破損が増大する。さらに、ウエストバンド35と位置65との間にファスナストッパ36d及び閂止め55が位置する状態で、てんぐ縫い部45dが前身頃15の位置65に縫合される。
【0005】
[0023]一実施形態では、
図9及び
図10に示されているように、衣類100が前身頃105を含む。従来のてんぐ45が、生地115から形成されるてんぐ110と置換されること以外は、前身頃105は前身頃15とほぼ同一であるか実質的に同様である。
図10中、縫い部125が左パネル25に向かって対向しており、縫い部125は隠れて見えないが、閂止め55、ウエストバンド35、ファスナストッパ36dや股縫い部30などの衣類100の他の部分に対する縫い部125の位置を示すように点線で示されている。
【0006】
[0024]
図10、
図11及び
図12に示されているように、一実施形態では、生地115を折って縫合し、てんぐ110の下部130が生地115の折り部(
図12に示されている)から形成されるように、てんぐ縫い部125によって形成される額縁縫いの角部(mitered corner)120を形成することにより、てんぐ110を形成する。さらに、使用者が衣類100を着用するときには、縫い部125の向きが使用者からそれる。縫い部125の向きが使用者からそれることで、縫い部125と使用者との間で刺激が生じたり擦れたりすることが避けられるか低減される。
図12に示されているように、下部130は生地115の第1の層と生地115の第2の層しか含まない。股縫い部30の位置133に取り付けられる際、このてんぐ110では高伸縮性ファブリックのスパンデックス破損が大幅に低減され、前身頃105に対するてんぐ縫い部125の配置により前立て領域にわたってよりさっぱりとして滑らかな外観になる。一実施形態では、股縫い部30に重なって延びる従来のてんぐ45の部分の生地の層(4層)と比較して、てんぐ110では、てんぐ110の下部130での生地の層(2層)が削減される。
【0007】
[0025]
図13に示されているように、明確にするために、止めステッチ60はてんぐ110を左パネル25に接続させた状態では示されていない。接続させた状態ではなく、明確にするために、止めステッチ60は分断されているように示されており、これにより、てんぐ110を貫通して延びる止めステッチ60の第1の部分60aと、左パネル25を貫通して延びる止めステッチ60の第2の部分60bとが生じている(実際には、
図13の図示例とは対照的に、止めステッチ60はそのようには分断されず、したがって、止めステッチ60は
図9及び
図10に示されているようにてんぐ110及び左パネル25にわたって延びて、てんぐ110を左パネル25に接続する)。
図13に示されているように、一実施形態では、てんぐ縫い部125の少なくとも一部がファスナストッパ36dの上で延び、てんぐ縫い部125はファスナストッパ36dとウエストバンド35との間の位置で右パネル20に縫合される。
【0008】
[0026]一実施形態では、
図14に生地115の平面図が示されている。生地115は、第1の縁140を含む第1の部分135と、第2の縁150を含む第2の部分145とを含み、第1の縁140と第2の縁150との間には鈍角153が形成されている。第1の折り線が第2の部分145に示されており、第2の折り線が第1の部分135と第2の部分145とを実質的に分けるものとして示されており、第3の折り線が第2の部分145に示されている。第1の部分135は面155を有し、第2の部分は面160を有する。
図15に生地115の下面図が示されており、第1の部分135は面165を有し、第2の部分145は面170を有する。多くの例で、連続する面155と面160とは「表の」面であり、連続する面165と面170とは「裏の」面である。これらは、面155及び面160が多くの場合に外側に向く面である、すなわちより目につく面である一方で、面165及び面170が通常衣類100の僅かに目につく部分にあるようになっている。
【0009】
[0027]
図14及び
図15に示されているように、一実施形態では、生地115は、角度180及び角度185をそれぞれ形成する2つの角部の間で延びる上縁175を有し、角度180及び角度185は略90度(±5度)の角度である。生地115は縁190及び反対側の縁195も有する。縁190は縁175と縁140との間で延びる。縁195は縁175と、縁150に隣接する下縁196との間で延びる。
【0010】
[0028]一実施形態では、
図9~
図15を引き続き参照して
図16に示されているように、方法200は、生地115を用いててんぐ110を作製するステップ202のステップであって、第1の部分135の面155が第2の部分145の面160に対向し、第1の縁140が第2の縁150に実質的に合わせられる第1の位置状態に第1の部分135及び第2の部分145を配置するステップ205のステップを含むステップと、第1の部分135及び第2の部分145が第1の位置状態にあるとき、第1の部分135を第2の部分145に縫合して、てんぐ縫い部125を形成するステップ210のステップと、てんぐ縫い部125を形成した後、第1の部分135の面165が第2の部分145の面170に対向し、第2の部分145が折られて、てんぐの下縁を形成する第2の位置状態に、縫合された第1の部分135及び第2の部分145を配置するステップ215のステップとを含む。一実施形態では、方法200は、てんぐ縫い部125がウエストバンド35とファスナストッパ36dとの間の位置で衣類100に縫合されるように、てんぐ110を衣類100に取り付けるステップ220のステップと、右パネル20の第2の側部20cの、閂止め55とウエストバンド35との間の位置にてんぐ縫い部125が縫合されるように、てんぐ110及び股縫い部30にわたって延びる閂止め55を形成するステップとをさらに含む。
【0011】
[0029]ステップ205では、第1の部分135の面155が第2の部分145の面160に対向し、第1の縁140が第2の縁150に実質的に合わせられる第1の位置状態に第1の部分135及び第2の部分145が配置される。
図17に示されているように、縁140と縁150とが実質的に合わさるように第2の部分145の一部が第1の折り線に沿って折られており、この結果、面155と面160とが対向し合う。
【0012】
[0030]ステップ210では、第1の部分135及び第2の部分145が第1の位置状態にあるときに、第1の部分135と第2の部分145とを縫合部230により縫い合わせててんぐ縫い部125を形成する。第1の部分135を第2の部分145に縫合することで、「裏返し状態」にあるポケットが形成される。
図17に示されているように、ポケットの下縁は縫い部125と、第1の折り線に沿って折られた生地115とを含む。この位置状態で生地の「裏」側が外側に向いている。
図17にはポケットが生地115の他の部分寄りにつぶれている、すなわち、平らになっている様子が示されているが、ポケットは3次元円錐形のカップを形成することができる。
【0013】
[0031]ステップ215では、第1の部分135の面165が第2の部分145の面170に対向して接触するか少なくとも対向するかし、第2の部分145が折られて、てんぐ110の下縁235を形成する第2の位置状態に、縫合された第1の部分135及び第2の部分145が配置される。第1の位置状態から第2の位置状態に移すには、ポケットを裏返された位置状態から表側が現れる位置状態にひっくり返す。表側が現れる位置状態でポケットは3次元円錐形のカップを形成する。3次元円錐形のカップを形成した後、面165が面170に対向した状態で縁190と縁195とを合わせ、生地115が第2の折り線に沿って折られるようにてんぐ110を平らにする。3次元円錐が平らにされるとき、それと同時にポケットすなわちカップを形成している生地115は強制的に折られ、第3の折り線に沿って折れる。生地115が第3の折り線に沿って折られる前に、後に又はそれと同時に、生地115は第2の折り線に沿って折られる。
【0014】
[0032]
図18及び
図19は第2の位置状態にあるときのてんぐ110を示す。第2の位置状態にあるとき、てんぐ縫い部125は額縁縫いの角部120を形成する。一実施形態では、額縁縫いの角部120はてんぐ縫い部125によって形成される。さらに、第2の位置状態にあるとき、てんぐ110は2つの略直角(角度180及び反対側の角度240)、第1の鋭角250及び鈍角255を形成する略台形の形状を持つ。多くの場合、てんぐ縫い部125は鈍角255の頂点に向かって延び、てんぐ110は、鈍角255の頂点と第1の鋭角250の頂点との間で延びる下部折り縁235を形成する。一実施形態では、てんぐ縫い部125と下部折り縁235とが交差して、鈍角255の一部である第2の鋭角260を形成する。一実施形態の場合であって、てんぐ縫い部125が下縁235に対して角度がつけられていることによる結果を考える場合、てんぐ縫い部125の少なくとも一部は下縁235から約1インチ~2インチ離間したり、約1.1インチ~1.9インチ離間したり、約1.3インチ~約1.7インチ離間したり、約1.4インチ~約1.6インチ離間したり、約1.5インチだけ離間したりする。いくつかの実施形態では、この間隔は1.9インチを超えかつ3インチ未満であり、また、1インチ未満かつ0.25インチを超えることが可能である。一実施形態の場合であって、
図10を再び参照する場合、下部折り縁235はてんぐ110の下部130を形成し、かつ、衣類100の股縫い部30に重なって延びるように構成されているてんぐ110の部分(てんぐ110が衣類100に取り付けられている場合の部分)のみが下部130である。したがって、てんぐ縫い部125が右パネル20のみ(左パネル25と右パネル20との両方ではない)に取り付けられるように、てんぐ縫い部125は股縫い部30から離間する。一実施形態では、てんぐ110の下部130は
図12及び
図19に示されているように第1の生地層と第2の生地層とからなる。
図19に示されている面165が面170に対して対向しかしていないが、いくつかの実施形態では、面165は面170に対向しかつ接触する。
【0015】
[0033]ステップ220での場合であって、
図10を再び参照する場合、てんぐ縫い部125がウエストバンド35とファスナストッパ36dとの間の位置270で衣類100に縫合されるように、てんぐ110を衣類100に縫い部50を介して取り付ける。さらに、縫い部125の向きが使用者からそれ、ファスナ36の方に向くので、使用者に対向する面(衣類100が使用者によって着用されるときの面)は滑らかに仕上げられた面であったりさっぱりと仕上げられた面であったりする。
【0016】
[0034]ステップ225では閂止め55を衣類100に加える。一実施態様では、右パネル20の第2の側部20cの、閂止め55とウエストバンド35との間にある位置270にてんぐ縫い部125を縫合する。
【0017】
[0035]いくつかの実施形態では、てんぐ110及び/又は股縫い部30に対するてんぐ縫い部125の配置により、衣類100の縫製中に縫い部125がミシンの押さえをくぐる際の擦れ(abrasion)及び「抵抗(drag)」が低減する。さらに、下部130の生地層を(従来のてんぐの4層からてんぐ110の2層に)減らすことで、衣類100が使用者によって着用されるときに前立て領域で生じる凹凸や出っ張りが低減する。これに加えて、縫い部125が使用者の方に内側に向くのではなく、ファスナ36の方に外側に向くことで、縫い部125と使用者との間で刺激が生じかつ/又は擦れることが低減される。
【0018】
[0036]いくつかの実施形態では、異なるステップ、プロセス及び手順が別々に行なわれるものとして登場するように説明されているが、ステップの1つ以上、プロセスの1つ以上及び/又は手順の1つ以上を異なる順序で実行し、同時に実行しかつ/又は逐次的に実行することもできる。いくつかの実施形態では、ステップ、プロセス及び/又は手順を1つ以上のステップ、プロセス及び/又は手順に統合することができる。
【0019】
[0037]第1の前パネルと、第2の前パネルであって、第1の前パネルの第1の側部が股縫い部を介して第2の前パネルの第1の側部に接続される、第2の前パネルと、第1の前パネルの上部と第2の前パネルの上部とに接続されるウエストバンドと、第1の前パネルの第2の側部と第2の前パネルの第2の側部とに接続されるファスナと、折られ縫合されて、てんぐ縫い部によって形成される額縁縫いの角部を形成する生地を含むてんぐであって、てんぐが下部折り縁を形成する、てんぐとを含む衣類であって、下部折り縁がてんぐの下部を形成し、股縫い部に重なって延びるてんぐの部分のみが下部であり、てんぐの下部が第1の生地層及び第2の生地層からなる、衣類の一実施形態を説明してきた。一実施形態では、ファスナがファスナストッパを含み、てんぐ縫い部が第1の前パネルの第2の側部の、ファスナストッパとウエストバンドとの間の位置に縫合される。一実施形態では、衣類がズボン又はショートパンツである。一実施形態では、てんぐが2つの略直角、第1の鋭角及び鈍角を形成する略台形の形状を持ち、額縁縫いの角部のてんぐ縫い部が鈍角の頂点に向かって延び、下部折り縁が鈍角の頂点と第1の鋭角の頂点との間で延びる。一実施形態では、てんぐ縫い部と下部折り縁とが交差して、鈍角の一部である第2の鋭角を形成する。一実施形態では、てんぐ縫い部が股縫い部から離間する。一実施形態では、衣類がてんぐの一部と股縫い部とにわたって形成される閂止めをさらに含み、てんぐ縫い部が第1の前パネルの第2の側部の、閂止めとウエストバンドとの間の位置に縫合される。
【0020】
[0038]第1の前パネルと、第2の前パネルであって、第1の前パネルの第1の側部が股縫い部を介して第2の前パネルの第1の側部に接続される、第2の前パネルと、第1の前パネルの上部と第2の前パネルの上部とに接続されるウエストバンドと、第1の前パネルの第2の側部と第2の前パネルの第2の側部とに接続されるファスナと、折られ縫合されて、てんぐ縫い部によって形成される額縁縫いの角部を形成する生地を含むてんぐであって、てんぐが第1の前パネルの第2の側部に縫合される、てんぐとを含む衣類の一実施形態を説明してきた。一実施形態では、ファスナがファスナストッパを含み、てんぐ縫い部が第1の前パネルの第2の側部の、ファスナストッパとウエストバンドとの間の位置に縫合される。一実施形態では、衣類がズボン又はショートパンツである。一実施形態では、てんぐが2つの略直角、第1の鋭角及び鈍角を形成する略台形の形状を持ち、額縁縫いの角部のてんぐ縫い部が鈍角の頂点に向かって延び、てんぐが、鈍角の頂点と第1の鋭角の頂点との間で延びる下部折り縁を形成する。一実施形態では、てんぐ縫い部と下部折り縁とが交差して、鈍角の一部である第2の鋭角を形成する。一実施形態では、下部折り縁がてんぐの下部を形成し、股縫い部に重なって延びるてんぐの部分のみが下部である。一実施形態では、てんぐの下部が第1の生地層及び第2の生地層からなる。一実施形態では、てんぐ縫い部が股縫い部から離間する。一実施形態では、衣類が、てんぐの一部と股縫い部とにわたって形成される閂止めも含み、てんぐ縫い部が第1の前パネルの第2の側部の、閂止めとウエストバンドとの間の位置に縫合される。
【0021】
[0039]折られ縫合されて額縁縫いの角部を形成する生地を含む衣類のてんぐの一実施形態を説明してきた。一実施形態では、額縁縫いの角部がてんぐ縫い部によって形成され、てんぐが2つの略直角、第1の鋭角及び鈍角を形成する略台形の形状を持ち、てんぐ縫い部が鈍角の頂点に向かって延び、てんぐが、鈍角の頂点と第1の鋭角の頂点との間で延びる下部折り縁を形成する。一実施形態では、てんぐ縫い部と下部折り縁とが交差して、鈍角の一部である第2の鋭角を形成する。一実施形態では、下部折り縁がてんぐの下部を形成し、衣類の股縫い部に重なって延びるように構成されるてんぐの部分のみが下部である。一実施形態では、てんぐの下部が第1の生地層及び第2の生地層からなる。
【0022】
[0040]生地を用いててんぐを作製するステップを含む方法であって、生地が第1の縁を含む第1の部分と、第2の縁を含む第2の部分とを含み、第1の縁と第2の縁との間に鈍角が形成され、第1の部分が第1の面及び反対側の第2の面を有し、第2の部分が第3の面及び反対側の第4の面を有し、生地を用いててんぐを作製するステップが、第1の部分の第1の面が第2の部分の第3の面に対向し、第1の縁が第2の縁に実質的に合わせられる第1の位置状態に第1の部分及び第2の部分を配置するステップと、第1の部分及び第2の部分が第1の位置状態にあるとき、第1の部分を第2の部分に縫合して、てんぐ縫い部を形成するステップと、てんぐ縫い部を形成した後、第1の部分の第2の面が第2の部分の第4の面に対向し、第2の部分が折られて、てんぐの下縁を形成する第2の位置状態に、縫合された第1の部分及び第2の部分を配置するステップとを含む、方法の一実施形態を説明してきた。実施形態では、方法が、ウエストバンド及びファスナストッパを含む衣類に、てんぐ縫い部がウエストバンドとファスナストッパとの間の位置で衣類に縫合されるように、てんぐを取り付けるステップも含む。一実施形態では、衣類がズボン又はショートパンツである。一実施形態では、方法が、てんぐ縫い部を衣類の前身頃に縫合するステップと、てんぐ及び衣類の股縫い部にわたって延びる閂止めを形成するステップも含み、衣類がウエストバンドを含み、てんぐ縫い部が衣類の前身頃の、ウエストバンドと閂止めとの間の位置に縫合される。一実施形態では、方法が、股縫い部を含む衣類にてんぐを取り付けるステップも含み、下縁がてんぐの下部を形成し、股縫い部に重なって延びるてんぐの部分のみが下部である。一実施形態では、てんぐの下部が第1の生地層及び第2の生地層からなる。一実施形態では、てんぐ縫い部が股縫い部から離間する。一実施形態では、縫合された第1の部分及び第2の部分が第2の位置状態にあるとき、額縁縫いの角部がてんぐ縫い部によって形成され、縫合された第1の部分及び第2の部分が第2の位置状態にあるとき、てんぐが、2つの略直角、第1の鋭角及び鈍角を形成する略台形の形状を持ち、額縁縫いの角部のてんぐ縫い部が鈍角の頂点に向かって延び、下縁が鈍角の頂点と第1の鋭角の頂点との間で延びる。一実施形態では、てんぐ縫い部と下部折り縁とが交差して、鈍角の一部である第2の鋭角を形成する。
【0023】
[0041]第1の前パネルと、第2の前パネルであって、第1の前パネルの第1の側部が股縫い部を介して第2の前パネルの第1の側部に接続される、第2の前パネルと、第1の前パネルの上部と第2の前パネルの上部とに接続されるウエストバンドと、第1の前パネルの第2の側部と第2の前パネルの第2の側部とに接続されるファスナと、折られ縫合されて、てんぐ縫い部によって形成される額縁縫いの角部を形成する生地を含むてんぐであって、てんぐが第1の前パネルの第2の側部に縫合される、てんぐと、てんぐの一部と股縫い部とにわたって形成される閂止めであって、てんぐ縫い部が第1の前パネルの第2の側部の、閂止めとウエストバンドとの間の位置に縫合される、閂止めとを含む衣類を説明してきた。一実施形態では、衣類がズボン又はショートパンツである。一実施形態では、てんぐが2つの略直角、第1の鋭角及び鈍角を形成する略台形の形状を持ち、額縁縫いの角部のてんぐ縫い部が鈍角の頂点に向かって延び、てんぐが、鈍角の頂点と第1の鋭角の頂点との間で延びる下部折り縁を形成する。一実施形態では、てんぐ縫い部と下部折り縁とが交差して、鈍角の一部である第2の鋭角を形成する。一実施形態では、下部折り縁がてんぐの下部を形成し、股縫い部に重なって延びるてんぐの部分のみが下部である。一実施形態では、てんぐの下部が第1の生地層及び第2の生地層からなる。一実施形態では、てんぐ縫い部が股縫い部から離間する。
【0024】
[0042]開示の範囲を逸脱しない限りにおいて上記に変形を加えてもよいと解する。さらに、説明に供した様々な実施形態の要素及び教示を説明に供した実施形態の一部又は全部に全体的に組み合わせたり部分的に組み合わせたりしてもよい。これに加えて、説明に供した様々な実施形態の要素及び教示の1つ以上を少なくとも部分的に省略しかつ/又は説明に供した様々な実施形態の他の要素及び教示の1つ以上に少なくとも部分的に組み合わせてもよい。
【0025】
[0043]例えば、「上部」、「下部」、「の上」、「の下」、「の間」、「垂直」、「水平」、「角度がついた」、「上方」、「下方」、「側方」、「左から右」、「右から左」「上から下」、「下から上」、「上」、「下」、「下から上」、「上から下」、「前から後ろ」などの空間的な言及は説明のみを目的としており、上記の構成の特定の向きや位置を限定しない。
【0026】
[0044]いくつかの実施形態では、各実施形態の動作に関するステップの1つ以上を省略してもよい。さらに、場合によっては、本開示のいくつかの特徴を、他の特徴の対応する使用をともなわずに用いてもよい。さらに、上記の実施形態及び/又は変形例の1つ以上を、他の上記の実施形態及び/又は変形例のいずれか1つ以上と全体的に組み合わせたり部分的に組み合わせたりしてもよい。
【0027】
[0045]上記でいくつかの実施形態を詳細に説明してきたが、説明されている実施形態は例にすぎず、限定を課すものではない。また、本開示の新規の教示及び効果から大幅に逸脱せずに実施形態で他の多くの修正、変形及び/又は置換が可能であることを当業者であれば容易に理解する。したがって、すべてのこのような修正、変形及び/又は置換は以下の請求項で定められている通りに本開示の範囲に含まれることを意図している。請求項では、ミーンズプラスファンクション文節は、記載されている機能を実行するものとして本出願で説明されている構成をカバーし、構造的均等物だけでなく均等構成もカバーすることを意図している。さらに、請求項で単語「手段」を関連機能とともに明示的に用いている場合を除き、本出願の請求項のいずれかのいずれの限定についても米国特許法112条第6段落を適用しないことを出願人は明示的に意図している。