(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】収容体およびテープ印刷システム
(51)【国際特許分類】
B41J 3/36 20060101AFI20230530BHJP
B41J 17/24 20060101ALI20230530BHJP
B41J 15/04 20060101ALI20230530BHJP
【FI】
B41J3/36 T
B41J17/24
B41J15/04
(21)【出願番号】P 2019113502
(22)【出願日】2019-06-19
【審査請求日】2022-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000129437
【氏名又は名称】株式会社キングジム
(74)【代理人】
【識別番号】110001623
【氏名又は名称】弁理士法人真菱国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】備前 瑞貴
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 泰志
(72)【発明者】
【氏名】石本 章雄
(72)【発明者】
【氏名】畑山 優貴
【審査官】小林 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-267848(JP,A)
【文献】特開2003-285489(JP,A)
【文献】特開平09-216444(JP,A)
【文献】特開平08-090877(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 3/36
B41J 15/04
B41J 29/00-29/70
B41J 17/00-17/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テープ印刷装置の外部に配置される収容体であって、
前記テープ印刷装置に送られるテープが巻回されたテープロールが、収容されるテープロール収容部と、
前記テープロールから繰り出された前記テープが送り出されるテープ送出口が、設けられた壁部と、
インクリボンを有し、前記テープ印刷装置に装着されるリボンカートリッジであって、前記テープロールから繰り出された前記テープを保持可能な前記リボンカートリッジが、収容されるカートリッジ収容部と、
を備えたことを特徴とする収容体。
【請求項2】
前記カートリッジ収容部は、前記テープロール収容部と前記テープ送出口との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の収容体。
【請求項3】
前記テープロール収容部には、前記テープロールと、前記テープロールの一方の端面が載置された第1部材と、第2部材と、を備えたテープ供給体が、収容され、
前記第2部材は、
前記テープロールに対して前記第1部材とは反対側に設けられ、前記テープが前記テープロールに乗り上げることを抑制する乗上げ抑制部と、
前記第1部材に対して前記テープロールとは反対側に設けられ、前記第1部材から落下した前記テープを受けるテープ受け部と、
前記テープロールの径方向外側に設けられ、前記乗上げ抑制部と前記テープ受け部とを接続する接続部と、を有し、
前記テープロール収容部には、
前記第1部材を回転可能に支持する回転支持部と、
前記テープロールから前記テープが繰り出され、前記テープロールと前記第1部材とが一体に回転するときに、前記第2部材の回転を阻止する回転止め部と、
が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の収容体。
【請求項4】
前記回転止め部は、前記接続部と係合することで、前記第2部材の回転を阻止することを特徴とする請求項3に記載の収容体。
【請求項5】
前記テープロール収容部には、前記テープ受け部に対応して設けられ、前記第2部材の周方向において前記第2部材の向きを決める凹部が、設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の収容体。
【請求項6】
前記カートリッジ収容部には、前記リボンカートリッジを保持するカートリッジ保持部が、設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の収容体。
【請求項7】
テープ印刷装置と、
前記テープ印刷装置に送られるテープが巻回されたテープロールが、収容されるテープロール収容部と、前記テープロールから繰り出された前記テープが送り出されるテープ送出口が、設けられた壁部と、インクリボンを有し、前記テープ印刷装置に装着されるリボンカートリッジであって、前記テープロールから繰り出された前記テープを保持可能な前記リボンカートリッジが、収容されるカートリッジ収容部と、を備え
、前記テープ印刷装置の外部に配置された収容体と、
を備えたことを特徴とするテープ印刷システム。
【請求項8】
前記テープ印刷装置と前記収容体とを連結する連結部材、を備えたことを特徴とする請求項7に記載のテープ印刷システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープ印刷装置に送られるテープが巻回されたテープロールが収容される収容体およびテープ印刷システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1が開示するように、レタリングテープ印刷機に送られる剥離紙付テープが巻回された剥離紙付テープロールが収容されたレタリングテープカートリッジが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のレタリングテープカートリッジには、レタリングテープ印刷機に装着されるインクリボンカセットは、収容されていない。このため、レタリングテープ印刷機に対し、インクリボンカセットを装着する操作と、レタリングテープカートリッジから繰り出された剥離紙付テープをセットする操作とを、別々に行う必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の収容体は、テープ印刷装置に送られるテープが巻回されたテープロールが、収容されるテープロール収容部と、テープロールから繰り出されたテープが送り出されるテープ送出口が、設けられた壁部と、インクリボンを有し、テープ印刷装置に装着されるリボンカートリッジであって、テープロールから繰り出されたテープを保持可能なリボンカートリッジが、収容されるカートリッジ収容部と、を備えた。
【0006】
本発明のテープ印刷システムは、テープ印刷装置と、テープ印刷装置に送られるテープが巻回されたテープロールが、収容されるテープロール収容部と、テープロールから繰り出されたテープが送り出されるテープ送出口が、設けられた壁部と、インクリボンを有し、テープ印刷装置に装着されるリボンカートリッジであって、テープロールから繰り出されたテープを保持可能なリボンカートリッジが、収容されるカートリッジ収容部と、を備えた収容体と、を備えた。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】テープ印刷装置と収容体とを示す斜視図である。
【
図2】テープカートリッジが装着されたテープ印刷装置と、リボンカートリッジおよびテープ供給体が収容された収容体とを示す斜視図である。
【
図3】リボンカートリッジが装着されたテープ印刷装置と、テープカートリッジおよびテープ供給体が収容された収容体とを示す斜視図である。
【
図6】テープカートリッジを+Z側から見た図である。
【
図7】テープカートリッジを-Z側から見た図である。
【
図8】リボンカートリッジを+Z側から見た図である。
【
図9】リボンカートリッジを-Z側から見た図である。
【
図17】収容体および第2部材を+Z側から見た図である。
【
図19】変形例に係る第2部材を+Z側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付の図面を参照しつつ、収容体およびテープ印刷システムの一実施形態について説明する。なお、図面に表示したXYZ直交座標系は、説明の便宜上のものにすぎず、以下の実施形態を何ら限定するものではないが、+Z方向は上方向を意味し、-Z方向は下方向を意味する。また、各部の個数などを示す数値は、いずれも例示にすぎず、以下の実施形態を何ら限定するものではない。
【0009】
[テープ印刷システム]
図1ないし
図3に示すように、テープ印刷システムSyは、テープ印刷装置1と、収容体301とを備えている。テープ印刷装置1と収容体301とは、連結部材501を介して互いに分離可能に連結されている。テープ印刷装置1は、図示省略したパソコン或いはスマートフォンなどの情報処理装置から受信した印刷データに基づいて、印刷処理を行う。テープ印刷装置1には、テープカートリッジ101とリボンカートリッジ201とが、択一的に装着される。また、収容体301には、テープ供給体401が収容されている。
【0010】
図2に示すように、テープ印刷装置1にテープカートリッジ101が装着されたときには、収容体301に収容されたテープ供給体401からテープ印刷装置1に第2テープ411が送られることなく、テープ印刷装置1は、装着されたテープカートリッジ101に収容された第1テープ113および第1インクリボン117(
図6参照)を用いて、第1テープ113に印刷を行う。なお、このとき、印刷に供されないリボンカートリッジ201は、収容体301に収容可能である。
【0011】
図3に示すように、テープ印刷装置1にリボンカートリッジ201が装着されたときには、収容体301に収容されたテープ供給体401からテープ印刷装置1に第2テープ411(
図10参照)が送られ、テープ印刷装置1は、送られた第2テープ411と、装着されたリボンカートリッジ201に収容された第2インクリボン217(
図8参照)とを用いて、第2テープ411に印刷を行う。なお、このとき、印刷に供されないテープカートリッジ101は、収容体301に収容可能である。
【0012】
[テープ印刷装置]
図4に示すように、テープ印刷装置1は、装置ケース3と、装着部カバー5とを備えている。装置ケース3の+X側の面には、テープ導入口7が設けられ、装置ケース3の-X側の面には、テープ排出口9が設けられている。テープ供給体401からテープ印刷装置1に送られた第2テープ411は、テープ導入口7から装置ケース3内に導入される。テープ印刷装置1に装着されたテープカートリッジ101から繰り出された第1テープ113、或いはテープ導入口7から導入された第2テープ411は、テープ排出口9から装置ケース3外へ排出される。
【0013】
装着部カバー5は、装置ケース3の+Y側の端部に回動可能に取り付けられており、カートリッジ装着部11を開閉する。カートリッジ装着部11は、+Z側が開放された凹状に形成されている。カートリッジ装着部11の底面である装着底面13には、印刷ヘッド15が設けられている。印刷ヘッド15は、発熱素子を備えたサーマルヘッドである。装着底面13には、-X側から順に、プラテン軸17と、第1巻取り軸21と、第1繰出し軸19と、第2繰出し軸23と、第2巻取り軸25とが設けられている。
【0014】
また、装着底面13には、装着コア挿入部27と、6つの装着凸部29と、4つの装着フック31とが設けられている。装着コア挿入部27は、略段付き円柱状に形成されており、後述する第1コア凹部123(
図7参照)或いは第2コア凹部223(
図9参照)に挿入される。6つの装着凸部29は、装着底面13の周縁部に設けられている。4つの装着フック31は、後述する第1フック係合部121(
図7参照)或いは第2フック係合部221(
図9参照)と係合し、テープカートリッジ101或いはリボンカートリッジ201を保持する。
【0015】
装置ケース3の-Z側の面には、+X側の端部に、印刷側係合部33が設けられている(
図5参照)。印刷側係合部33は、Y方向に長い略長方形状の開口であり、連結部材501の連結側第2係合部505(
図18参照)と係合する。
【0016】
[テープカートリッジ]
図6および
図7に示すように、テープカートリッジ101は、テープコア103と、第1プラテンローラー105と、第1繰出しコア107と、第1巻取りコア109と、これらを収容した第1カートリッジケース111とを備えている。
【0017】
テープコア103には、第1テープ113が巻回されている。第1テープ113としては、例えば、印刷画像が印刷される印刷テープの粘着面に剥離テープが剥離可能に貼付されたものを用いることができる。テープコア103から繰り出された第1テープ113は、第1カートリッジケース111の-X側の側壁部に設けられたテープ出口115から第1カートリッジケース111外へ送り出される。第1繰出しコア107には、第1インクリボン117が巻回されている。第1繰出しコア107から繰り出された第1インクリボン117は、第1巻取りコア109に巻き取られる。第1カートリッジケース111には、第1ヘッド挿通孔119が、Z方向に貫通して設けられている。テープカートリッジ101がカートリッジ装着部11に装着されると、印刷ヘッド15、プラテン軸17、第1繰出し軸19および第1巻取り軸21が、それぞれ、第1ヘッド挿通孔119、第1プラテンローラー105、第1繰出しコア107および第1巻取りコア109に挿入される。
【0018】
図7に示すように、第1カートリッジケース111の側壁部の2箇所には、第1フック係合部121が設けられている。第1フック係合部121には、4つの装着フック31のうちの2つの装着フック31が係合する。第1カートリッジケース111の-Z側の壁部には、略段付き円形凹状の第1コア凹部123が設けられている。第1コア凹部123には、装着コア挿入部27が挿入される。また、第1カートリッジケース111の-Z側の壁部の周縁部には、4つの第1ケース凹部125が設けられている。4つの第1ケース凹部125は、6つの装着凸部29のうちの4つの装着凸部29と対応する位置に設けられており、テープカートリッジ101がカートリッジ装着部11に装着された状態では、第1ケース凹部125と装着凸部29との間に隙間が生じる。なお、テープカートリッジ101のなかには、第1ケース凹部125が設けられていないものもある。この場合、テープカートリッジ101は、装着凸部29に載置されるようにして、カートリッジ装着部11に装着される。
【0019】
テープカートリッジ101がカートリッジ装着部11に装着された後、装着部カバー5が閉められると、図示省略したヘッド移動機構により、印刷ヘッド15がプラテン軸17に向けて移動する。これにより、印刷ヘッド15と第1プラテンローラー105との間に、第1テープ113および第1インクリボン117が挟持される。この状態で、第1プラテンローラー105が回転すると、第1テープ113および第1インクリボン117が送られる。このとき、印刷ヘッド15が発熱することで、テープ印刷装置1が受信した印刷データに基づく印刷画像が、第1テープ113に印刷される。
【0020】
[リボンカートリッジ]
図8および
図9に示すように、リボンカートリッジ201は、第2プラテンローラー205と、第2繰出しコア207と、第2巻取りコア209と、テープ保持部210と、これらを収容した第2カートリッジケース211とを備えている。第2繰出しコア207には、第2インクリボン217が巻回されている。第2繰出しコア207から繰り出された第2インクリボン217は、第2巻取りコア209に巻き取られる。第2カートリッジケース211には、第2ヘッド挿通孔219が、Z方向に貫通して設けられている。リボンカートリッジ201がカートリッジ装着部11に装着されると、印刷ヘッド15、プラテン軸17、第2繰出し軸23および第2巻取り軸25が、それぞれ、第2ヘッド挿通孔219、第2プラテンローラー205、第2繰出しコア207および第2巻取りコア209に挿入される。
【0021】
図9に示すように、第2カートリッジケース211の側壁部の3箇所には、第2フック係合部221が設けられている。第2フック係合部221には、4つの装着フック31のうちの3つの装着フック31が係合する。なお、第2カートリッジケース211の-Z側の壁部には、残りの1つの装着フック31が挿入されるフック挿入穴222が設けられている。第2カートリッジケース211の-Z側の壁部には、略段付き円形凹状の第2コア凹部223が設けられている。第2コア凹部223には、装着コア挿入部27が挿入される。また、第2カートリッジケース211の-Z側の壁部の周縁部には、6つの第2ケース凹部225が設けられている。6つの第2ケース凹部225は、6つの装着凸部29と対応する位置に設けられており、リボンカートリッジ201がカートリッジ装着部11に装着された状態では、第2ケース凹部225と装着凸部29との間に隙間が生じる。なお、リボンカートリッジ201のなかには、第2ケース凹部225が設けられていないものもある。この場合、リボンカートリッジ201は、装着凸部29に載置されるようにして、カートリッジ装着部11に装着される。
【0022】
また、第2カートリッジケース211には、+Z側が開放された溝状のテープ経路227が設けられている。テープ導入口7から装置ケース3内に導入された第2テープ411は、カートリッジ装着部11に装着されたリボンカートリッジ201のテープ経路227を通って、テープ排出口9へ送られる。
【0023】
テープ保持部210は、リボンカートリッジ201がカートリッジ装着部11に装着されていない状態で、テープ経路227に予め導入された第2テープ411を、テープ経路227の側壁部との間で挟持することにより、第2テープ411を保持する。これにより、ユーザーがリボンカートリッジ201を収容体301から取り出してカートリッジ装着部11に装着するときなどに、テープ経路227に予め導入された第2テープ411が、テープ経路227から外れることが抑制される。
【0024】
リボンカートリッジ201がカートリッジ装着部11に装着された後、装着部カバー5が閉められると、ヘッド移動機構により、印刷ヘッド15がプラテン軸17に向けて移動する。これにより、印刷ヘッド15と第2プラテンローラー205との間に、第2テープ411および第2インクリボン217が挟持される。この状態で、第2プラテンローラー205が回転すると、第2テープ411および第2インクリボン217が送られる。このとき、印刷ヘッド15が発熱することで、テープ印刷装置1が受信した印刷データに基づく印刷画像が、第2テープ411に印刷される。なお、リボンカートリッジ201がカートリッジ装着部11に装着された状態では、テープ保持部210が第2テープ411の保持を解除するため、第2テープ411が、テープ経路227においてテープ保持部210によって干渉されることなく、スムーズに送られる。
【0025】
[テープ供給体]
図10に示すように、テープ供給体401は、テープロール403と、第1部材405と、第2部材407とを備えている。
【0026】
テープロール403は、ロールコア409に第2テープ411が巻回されたものである。第2テープ411としては、例えば、第1テープ113と同様に、印刷画像が印刷される印刷テープの粘着面に剥離テープが剥離可能に貼付されたものを用いることができる。
【0027】
第1部材405には、テープロール403が載置されている。
図10ないし
図12に示すように、第1部材405は、軸部413と、フランジ部415と、コア嵌合部417とを備えている。
【0028】
軸部413は、略円筒状に形成されている。軸部413は、ロールコア409を貫通するように、ロールコア409に-Z側から挿入されている。軸部413には、テープロール403が収容体301に収容されるときに、後述する回転支持部319が-Z側から挿入される。
【0029】
フランジ部415は、軸部413の-Z側の端部から径方向外側にフランジ状に設けられている。フランジ部415の外縁部は、-Z側に屈曲している。
【0030】
コア嵌合部417は、フランジ部415の+Z側の面から略円筒状に突出して設けられている。コア嵌合部417は、ロールコア409に-Z側から挿入され、ロールコア409と嵌合している。すなわち、フランジ部415の+Z側の面のうち、コア嵌合部417よりも径方向外側の領域に、テープロール403の-Z側の端面が載置されている。
【0031】
軸部413とコア嵌合部417との間には、軸部413から放射状に延びる操作リブ419が設けられている。ユーザーは、テープロール403の巻きが緩んだときに、操作リブ419に指を掛けて第1部材405を回転させることで、テープロール403に触れることなく、テープロール403を回転させ、テープロール403の巻き緩みを解消することができる。
【0032】
図10、
図13および
図14に示すように、第2部材407は、円板部421と、3つの乗上げ抑制部423と、3つの接続部425と、3つのテープ受け部427とを備えている。
【0033】
円板部421は、第1部材405のフランジ部415よりも径が小さく且つコア嵌合部417よりも径が大きい略円板状に形成されている。円板部421の中心部の-Z側には、軸挿入部429が設けられている。軸挿入部429には、フック状の挿入側係合部431が複数設けられている。軸挿入部429が軸部413に+Z側から挿入されると、挿入側係合部431が軸部413の+Z側の端部と係合する。これにより、軸部413と軸挿入部429とが、互いに回転可能に連結される。また、円板部421には、略半円状に形成された2つの操作開口433が設けられている。ユーザーは、操作開口433を介して、操作リブ419を操作することができる。
【0034】
乗上げ抑制部423は、テープロール403に対して第1部材405とは反対側、すなわちテープロール403の+Z側、に設けられている。乗上げ抑制部423は、円板部421の外縁部から径方向外側に延在し、テープロール403の+Z側の端面と隙間を有して対向している。乗上げ抑制部423は、テープロール403の巻きが緩んだときに、第2テープ411がテープロール403の+Z側に乗り上げることを抑制する。第2テープ411がテープロール403に乗り上げると、乗り上げた部分が折れ曲がるなどして変形する虞があり、印刷不良の要因となり得る。
【0035】
接続部425は、テープロール403の径方向外側に設けられ、乗上げ抑制部423とテープ受け部427とを接続している。接続部425は、Z方向に延在し、テープロール403の外周面と対向している。
【0036】
テープ受け部427は、第1部材405に対してテープロール403とは反対側、すなわち第1部材405の-Z側、に設けられている。テープ受け部427は、接続部425の-Z側の端部から、径方向内側に突出するようにして設けられている。テープ受け部427の先端部は、フック状に+Z側に屈曲しており、このフック状の端部と接続部425との間に、-Z側に屈曲したフランジ部415の外縁部が位置している。テープ受け部427は、テープロール403の巻きが緩んだときに、第1部材405から落下した第2テープ411を受け止め、それ以上第2テープ411が第1部材405から落下することを抑制する。
【0037】
[収容体]
図15および
図16に示すように、収容体301は、収容身部303と、収容蓋部305と、4つの収容脚部307とを備えている。
【0038】
収容身部303は、+Z側が開放された略直方体状に形成されている。収容身部303の-X側の壁部には、身部側送出口311が設けられている。身部側送出口311は、後述する蓋側送出口337と合致して、第2テープ411が送り出されるテープ送出口309(
図1参照)を構成する。収容身部303の+X側の略2/3には、供給体収容部313が設けられ、収容身部303の-X側の略1/3には、カートリッジ収容部315が設けられている。すなわち、カートリッジ収容部315は、供給体収容部313と身部側送出口311との間に設けられている。
【0039】
供給体収容部313には、テープ供給体401が収容される。供給体収容部313は、「テープロール収容部」の一例である。供給体収容部313には、円形台部317、回転支持部319と、3つの外縁凹部321と、2つの外縁凸部323とが設けられている。
【0040】
円形台部317は、第1部材405と略同径の円形の台状に形成されており、供給体収容部313の底面から+Z側に突出している。
【0041】
回転支持部319は、円形台部317の中心部からさらに+Z側に突出して設けられ、略円筒状に形成されている。回転支持部319は、テープ供給体401が収容体301にセットされたときに、第1部材405の軸部413に挿入される。回転支持部319は、第1部材405および第1部材405に載置されたテープロール403を、回転可能に支持する。
【0042】
3つの外縁凹部321は、円形台部317の外縁部の3箇所、すなわち+X側の外縁部と、-X側の外縁部と、-Y側の外縁部とに設けられている。3つの外縁凹部321は、第2部材407の3つのテープ受け部427と対応する位置に設けられている。なお、3つの外縁凹部321のうち、+X側に設けられた外縁凹部321は、後述する変形例の第2部材407のテープ受け部427にも対応可能なように、他の2つの外縁凹部321よりも、周方向に長く形成されている。
【0043】
2つの外縁凸部323は、3つの外縁凹部321のうちの2つの外縁凹部321、すなわち-X側に設けられた外縁凹部321および-Y側に設けられた外縁凹部321、の径方向外側に設けられている。外縁凸部323は、+Z側から見て略円弧状に形成されており、その周方向両端部が径方向内側に屈曲している。
【0044】
このように構成された供給体収容部313に対して、テープ供給体401は、
図17に示すように、3つのテープ受け部427が3つの外縁凹部321に対応するようにして、供給体収容部313にセットされる。すなわち、外縁凹部321により、第2部材407の周方向において第2部材407の向きが決められる。なお、
図17では、図示の都合上、供給体収容部313にセットされたテープ供給体401のうち、第2部材407のみを、二点鎖線で示す。
【0045】
この状態で、接続部425は、外縁凸部323の径方向内側に位置している。このため、第2部材407が回転しようとしても、接続部425が外縁凸部323の周方向両端部のいずれかに突き当たるため、第2部材407がそれ以上回転することができない。このように、外縁凸部323は、第2部材407が回転することを阻止する「回転止め部」として機能する。なお、上述したように、第1部材405の軸部413と第2部材407の軸挿入部429とは、互いに回転可能に連結されているため、外縁凸部323により第2部材407の回転が阻止された状態でも、第1部材405は回転可能である。
【0046】
テープ印刷装置1において第2プラテンローラー205が回転し、テープロール403から第2テープ411が繰り出されると、テープロール403および第1部材405が一体に回転する。このとき、本実施形態とは異なり、第2部材407がテープロール403および第1部材405に連れ回りする構成であると、テープロール403から繰り出された第2テープ411に、第2部材407の接続部425が引っ掛かってしまう。これに対し、本実施形態では、テープロール403および第1部材405が一体に回転したときに、外縁凸部323により、第2部材407が回転することが阻止される。したがって、テープロール403から繰り出された第2テープ411に、第2部材407の接続部425が引っ掛かることを抑制することができる。
【0047】
カートリッジ収容部315には、テープカートリッジ101およびリボンカートリッジ201が択一的に収容される。このため、テープカートリッジ101の収容スペースと、リボンカートリッジ201の収容スペースとが、別々に設けられた構成に比べ、収容体301の小型化を図ることができる。なお、カートリッジ装着部11には、テープカートリッジ101の長手方向がY方向と平行になる向きでテープカートリッジ101が装着される(
図2参照)のに対し、カートリッジ収容部315には、テープカートリッジ101の長手方向がX方向と平行になる向きでテープカートリッジ101が収容される(
図3参照)。また、カートリッジ装着部11には、リボンカートリッジ201の長手方向がX方向と平行になる向きでリボンカートリッジ201が装着される(
図3参照)のに対し、カートリッジ収容部315には、リボンカートリッジ201の長手方向がY方向と平行になる向きでリボンカートリッジ201が収容される(
図3参照)。
【0048】
カートリッジ収容部315には、4つの位置決め凸部329と、収容コア挿入部331と、5つの収容凸部333と、2つの収容フック335とが設けられている。4つの位置決め凸部329は、カートリッジ収容部315の周縁部に設けられ、第1カートリッジケース111の側壁部或いは第2カートリッジケース211の側壁部と係合し、テープカートリッジ101或いはリボンカートリッジ201を位置決めする。
【0049】
収容コア挿入部331は、略円柱状に形成されており、第1コア凹部123或いは第2コア凹部223に挿入される。5つの収容凸部333は、カートリッジ収容部315の周縁部に設けられている。カートリッジ収容部315にテープカートリッジ101或いはリボンカートリッジ201が収容された状態では、第1ケース凹部125或いは第2ケース凹部225と収容凸部333との間に隙間が生じる。なお、第1ケース凹部125が設けられていないテープカートリッジ101或いは第2ケース凹部225が設けられていないリボンカートリッジ201の場合は、収容凸部333に載置される。
【0050】
2つの収容フック335は、第1フック係合部121或いは第2フック係合部221と係合し、収容されたテープカートリッジ101或いはリボンカートリッジ201を保持する。これにより、ユーザーが収容体301を持ち運ぶときに、収容されたテープカートリッジ101或いはリボンカートリッジ201が収容体301内で動いてしまうことが抑制され、テープカートリッジ101或いはリボンカートリッジ201がテープロール403に当たって第2テープ411が破損することが抑制される。収容フック335は、「カートリッジ保持部」の一例である。なお、リボンカートリッジ201がカートリッジ収容部315に収容されたときには、2つの収容フック335のうち、一方の収容フック335は、フック挿入穴222に挿入される。
【0051】
これらの位置決め凸部329、収容コア挿入部331、収容凸部333および収容フック335は、テープロール403の巻き径の変化に伴うテープ送り経路の変化にかかわらず、テープロール403からテープ送出口309へ繰り出された第2テープ411が当たらないように、設けられている。これにより、第2テープ411を良好に送ることができる。
【0052】
収容蓋部305は、収容身部303の+Z側の開放部を開閉する。収容蓋部305は、収容身部303からテープ供給体401、テープカートリッジ101或いはリボンカートリッジ201を出し入れするときに、開けられる。収容蓋部305は、テープ印刷装置1において装着部カバー5が装置ケース3の+Y側に回動可能に取り付けられているのと同様に、X方向と平行な回動軸を有し、収容身部303の+Y側に回動可能に取り付けられている。このため、
図2および
図3に示すように、テープ印刷装置1と収容体301とが連結された状態で、装着部カバー5と収容蓋部305とが同じ方向に開かれる。これにより、装着部カバー5或いは収容蓋部305の開閉操作を容易に行うことができ、また、テープ印刷装置1および収容体301の設置スペースの省スペース化を図ることができる。
【0053】
収容蓋部305の-X側の壁部には、蓋側送出口337が設けられている。蓋側送出口337は、収容蓋部305が閉められたときに、身部側送出口311と合致し、テープ送出口309を構成する。
【0054】
4つの収容脚部307は、収容身部303の-Z側の四隅に設けられ、収容身部303を支持する。なお、収容脚部307は、-Z側の端部が外側に拡がっている。このため、一の収容体301の4つの収容脚部307の内側に、他の収容体301の収容身部303が入るようにして、複数の収容体301を積み重ねることが可能である。
【0055】
ここで、カートリッジ収容部315に収容されたリボンカートリッジ201には、供給体収容部313に収容されたテープ供給体401から繰り出された第2テープ411が、テープ保持部210により保持される。このため、ユーザーは、第2テープ411が保持されたリボンカートリッジ201を収容体301から取り出して、テープ印刷装置1のカートリッジ装着部11に装着することで、第2テープ411およびリボンカートリッジ201をテープ印刷装置1にセットすることができる。
【0056】
また、上述したように、カートリッジ収容部315は、供給体収容部313と身部側送出口311との間に設けられている。このため、ユーザーは、供給体収容部313に収容されたテープ供給体401から繰り出された第2テープ411が、カートリッジ収容部315に収容されたリボンカートリッジ201に保持された状態から、第2テープ411の繰出し方向を変えることなく、リボンカートリッジ201をカートリッジ装着部11に装着することができる。また、供給体収容部313と身部側送出口311との間にカートリッジ収容部315が設けられている分、供給体収容部313から身部側送出口311までの距離が長くなる。このため、カートリッジ装着部11に装着されるためにリボンカートリッジ201がカートリッジ収容部315から+Z側に取り出されたときに、第2テープ411が、供給体収容部313に収容されたテープ供給体401から、収容身部303の底面に対して平行に近い角度で繰り出される。したがって、第2テープ411が乗上げ抑制部423に引っ掛かることが抑制される。
【0057】
本実施形態では、回転支持部319に支持されたテープロール403が、テープ印刷装置1に送られた第2テープ411よりも、-Z側に位置している。そのため、テープロール403とテープ印刷装置1との間で、テープロール403から繰り出された第2テープ411に対して+Z側に力が掛かる。そして、上述したように、テープロール403の+Z側の端面と第1部材405の乗上げ抑制部423との間には隙間があるため、繰り出された第2テープ411が+Z側に逃げることができる。このため、繰り出された第2テープ411に歪みが生じることが抑制される。したがって、テープ印刷装置1において、第2テープ411に搬送不良が生じることを抑制することができる。なお、回転支持部319は、カートリッジ装着部11に装着されたリボンカートリッジ201のテープ経路227に導入された第2テープ411よりも、+Z側に位置しなければよい。換言すると、回転支持部319と、カートリッジ装着部11に装着されたリボンカートリッジ201のテープ経路227に導入された第2テープ411とが、Z方向において同じ位置であってもよい。
【0058】
[連結部材]
連結部材501は、テープ印刷装置1と収容体301とを連結する。
図18に示すように、連結部材501は、連結側第1係合部503と、連結側第2係合部505と、連結側第3係合部507とを備えている。連結側第1係合部503は、装置ケース3の+X側且つ-Y側且つ-Z側の角部と係合する。連結側第2係合部505は、印刷側係合部33と係合する。連結側第3係合部507は、収容体301の-X側の壁部の所定箇所と係合する。テープ印刷装置1と収容体301とが、連結部材501を介して連結されることで、テープ印刷装置1に対して収容体301が位置決めされる。したがって、収容体301に収容されたテープ供給体401からテープ印刷装置1に第2テープ411を良好に送ることができる。
【0059】
[テープ供給体セット]
第1のテープ供給体401と、第2のテープ供給体401と、を備えたテープ供給体セットについて説明する。第1のテープ供給体401は、幅の狭い第2テープ411が巻回されたテープロール403を備えている。第2のテープ供給体401は、幅の広い第2テープ411が巻回されたテープロール403を備えている。
【0060】
ここで、第2テープ411の幅が狭い場合には、第2テープ411がテープロール403に乗り上げやすく、また、カートリッジ装着部11に装着されるためにリボンカートリッジ201がカートリッジ収容部315から+Z側に取り出されたときに、テープロール403から繰り出された第2テープ411が、乗上げ抑制部423に引っ掛かりにくい。このため、第1のテープ供給体401は、
図19に示すように、3つの乗上げ抑制部423のうち、+X側の1つの乗上げ抑制部423が、テープロール403における第2テープ411の繰出し開始位置435から比較的近い箇所に設けられている。なお、この乗上げ抑制部423が、テープロール403における第2テープ411の繰出し開始位置435とテープロール403の中心とを結ぶ仮想線に対して為す角度θは、例えば略60°である。なお、第2テープ411の幅が狭い場合とは、例えば、第2テープ411の幅が4mm以上19mm未満の場合を指す。
【0061】
これに対し、第2テープ411の幅が広い場合には、第2テープ411がテープロール403に乗り上げにくく、また、カートリッジ装着部11に装着されるためにリボンカートリッジ201がカートリッジ収容部315から+Z側に取り出されたときに、テープロール403から繰り出された第2テープ411が、乗上げ抑制部423に引っ掛かりやすい。このため、第1のテープ供給体401は、
図14に示すように、3つの乗上げ抑制部423のうちの1つの乗上げ抑制部423が、テープロール403における第2テープ411の繰出し開始位置435から比較的遠い箇所に設けられている。なお、この乗上げ抑制部423が、テープロール403における第2テープ411の繰出し開始位置435とテープロール403の中心とを結ぶ仮想線に対して為す角度θは、例えば略90°である。なお、第2テープ411の幅が広い場合とは、例えば、第2テープ411の幅が19mm以上の場合を指す。
【0062】
このように、第2テープ411の繰出し開始位置435に対する乗上げ抑制部423の位置を、第2テープ411の幅に応じて変えることで、幅が狭い第2テープ411はテープロール403に乗り上げやすく、幅が広い第2テープ411は乗上げ抑制部423に引っ掛かりやすい、という課題を解消することができる。
【0063】
以上、本実施形態の収容体301によれば、リボンカートリッジ201がテープロール403と共に収容されるため、リボンカートリッジ201を、テープロール403から繰り出された第2テープ411を保持した状態で、収容することができる。したがって、ユーザーは、第2テープ411を保持したリボンカートリッジ201を収容体301から取り出してテープ印刷装置1に装着するという簡易な操作を行うことで、第2テープ411およびリボンカートリッジ201をテープ印刷装置1にセットすることができる。
【0064】
[その他の変形例]
上記の実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採用可能であることは言うまでもない。例えば、上記の実施形態は、上述したほか、以下のような形態に変更することができる。
【0065】
「回転止め部」は、外縁凸部323のように、接続部425と係合することで、第2部材407の回転を阻止する構成に限定されるものではない。例えば、「回転止め部」は、乗上げ抑制部423と係合することで、第2部材407の回転を阻止する構成でもよい。また、「回転止め部」は、軸挿入部429に設けられた非円形の穴と相補的な断面形状を有し、該穴に挿入されることで、第2部材407の回転を阻止する構成でもよい。
【0066】
テープ印刷装置1と収容体301とは、連結部材501を介さずに、直接連結可能な構成でもよい。また、テープ印刷装置1と収容体301とが一体化された構成でもよい。
また、上記した実施形態や変形例を組み合わせた構成でもよい。
【0067】
[付記]
以下、収容体およびテープ印刷システムについて付記する。
収容体は、テープ印刷装置に送られるテープが巻回されたテープロールが、収容されるテープロール収容部と、テープロールから繰り出されたテープが送り出されるテープ送出口が、設けられた壁部と、インクリボンを有し、テープ印刷装置に装着されるリボンカートリッジであって、テープロールから繰り出されたテープを保持可能なリボンカートリッジが、収容されるカートリッジ収容部と、を備えた。
【0068】
この構成によれば、リボンカートリッジがテープロールと共に収容されるため、リボンカートリッジを、テープロールから繰り出されたテープを保持した状態で、収容することができる。したがって、ユーザーは、テープを保持したリボンカートリッジを収容体から取り出してテープ印刷装置に装着するという簡易な操作を行うことで、テープおよびリボンカートリッジをテープ印刷装置にセットすることができる。
【0069】
この場合、カートリッジ収容部は、テープロール収容部とテープ送出口との間に設けられていることが好ましい。
【0070】
この構成によれば、ユーザーは、テープロール収容部に収容されたテープロールから繰り出されたテープが、カートリッジ収容部に収容されたリボンカートリッジに保持された状態から、テープの繰出し方向を変えることなく、リボンカートリッジをテープ印刷装置に装着することができる。
【0071】
この場合、テープロール収容部には、テープロールと、テープロールの一方の端面が載置された第1部材と、第2部材と、を備えたテープ供給体が、収容され、第2部材は、テープロールに対して第1部材とは反対側に設けられ、テープがテープロールに乗り上げることを抑制する乗上げ抑制部と、第1部材に対してテープロールとは反対側に設けられ、第1部材から落下したテープを受けるテープ受け部と、テープロールの径方向外側に設けられ、乗上げ抑制部とテープ受け部とを接続する接続部と、を有し、テープロール収容部には、第1部材を回転可能に支持する回転支持部と、テープロールからテープが繰り出され、テープロールと第1部材とが一体に回転するときに、第2部材の回転を阻止する回転止め部と、が設けられていることが好ましい。
【0072】
この構成によれば、テープロールおよび第1部材が一体に回転するときに、回転止め部により第2部材が回転することが阻止される。したがって、テープロールから繰り出されたテープに、第2部材の接続部が引っ掛かることを抑制することができる。
【0073】
この場合、回転止め部は、接続部と係合することで、第2部材の回転を阻止することが好ましい。
【0074】
この構成によれば、接続部を利用して、第2部材の回転を阻止することができる。
【0075】
この場合、テープロール収容部には、テープ受け部に対応して設けられ、第2部材の周方向において第2部材の向きを決める凹部が、設けられていることが好ましい。
【0076】
この構成によれば、第2部材の周方向において第2部材の向きが決められた状態で、テープロール収容部にテープ供給体を収容することができる。
【0077】
この場合、カートリッジ収容部には、リボンカートリッジを保持するカートリッジ保持部が、設けられていることが好ましい。
【0078】
この構成によれば、ユーザーが収容体を持ち運ぶときに、収容されたリボンカートリッジが収容体内で動いてしまうことが抑制される。
【0079】
テープ印刷システムは、テープ印刷装置と、テープ印刷装置に送られるテープが巻回されたテープロールが、収容されるテープロール収容部と、テープロールから繰り出されたテープが送り出されるテープ送出口が、設けられた壁部と、インクリボンを有し、テープ印刷装置に装着されるリボンカートリッジであって、テープロールから繰り出されたテープを保持可能なリボンカートリッジが、収容されるカートリッジ収容部と、を備えた収容体と、を備えた。
【0080】
この構成によれば、リボンカートリッジを、テープロールから繰り出されたテープを保持した状態で、収容することができる。このため、ユーザーは、テープを保持したリボンカートリッジを収容体から取り出してテープ印刷装置に装着するという簡易な操作を行うことで、テープおよびリボンカートリッジをテープ印刷装置にセットすることができる。
【0081】
この場合、テープ印刷装置と収容体とを連結する連結部材、を備えたことが好ましい。
【0082】
この構成によれば、テープ印刷装置と収容体とが、連結部材を介して連結されることで、テープ印刷装置に対して収容体が位置決めされる。したがって、収容体に収容されたテープロールからテープ印刷装置にテープを良好に送ることができる。
【符号の説明】
【0083】
1…テープ印刷装置、201…リボンカートリッジ、301…収容体、309…テープ送出口、313…供給体収容部、315…カートリッジ収容部、319…回転支持部、321…外縁凹部、323…外縁凸部、335…収容フック、401…テープ供給体、403…テープロール、405…第1部材、407…第2部材、411…第2テープ、423…乗上げ抑制部、425…接続部、427…テープ受け部、501…連結部材、Sy…テープ印刷システム。