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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】防草シートの敷設構造
(51)【国際特許分類】
   E02D 17/20 20060101AFI20230530BHJP
   A01M 21/00 20060101ALI20230530BHJP
【FI】
E02D17/20 103B
A01M21/00 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019161933
(22)【出願日】2019-09-05
(65)【公開番号】P2021036838
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000201490
【氏名又は名称】前田工繊株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(72)【発明者】
【氏名】服部 浩崇
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-195224(JP,A)
【文献】特開2018-150789(JP,A)
【文献】特開2016-223265(JP,A)
【文献】特開2013-188171(JP,A)
【文献】登録実用新案第3118126(JP,U)
【文献】特開2013-044222(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 17/20
A01M 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面が防草シートで覆われた被覆地面と、防草シートの周縁部に隣接する周縁地面と、周縁地面に隣接する露出地面とからなり、防草シートの周縁部を止着手段を介して止着する防草シートの敷設構造であって、
前記止着手段が、防草シートの周縁部と、防草シートの周縁部に隣接する周縁地面とに跨って敷設可能な帯幅を有し、雨水の流速を減衰する機能を有する樹脂製の止着帯と、
前記止着帯を固定する複数の固定ピンとからなり、
前記止着帯は雨水の流水方向と交差する方向に向けて並列した複数の突起体と、
前記突起体と一体に隆起して形成し、隣り合う前記突起体間を横断する複数の連結体とを具備した格子状の構造体であり、
前記複数の突起体が前記連結体に対して高く隆起しており、
前記止着手段を使用して、防草シートの周縁部を面的に包持して止着したことを特徴とする、
防草シートの敷設構造。
【請求項2】
前記止着帯に一軸または二軸方向に向けて繊維製の補強材が埋設してあることを特徴とする、請求項1に記載の防草シートの敷設構造。
【請求項3】
前記固定ピンを貫挿可能な押圧板を具備し、該押圧板を介して固定ピンが打ち込まれることを特徴とする、請求項1に記載の防草シートの敷設構造。
【請求項4】
地面が傾斜面であることを特徴とする、請求項1に記載の防草シートの敷設構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は道路や鉄道沿線等の法面や盛土法面路肩部等の地面を防草する地面の保護技術に関し、特に防草シート周縁部の露出地面の浸食を抑制しつつ、防草シートの周縁部の捲れ防止効果に優れた防草シートの敷設構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に地面に防草シートを敷設するには、斜面等の地面に敷き詰めた防草シートの周縁部や周縁部を除いた部位に複数の固定ピンを打ち込んで固定している。
防草シートの使用形態としては、砂利等の粒状保護層で防草シートを被覆した状態で使用する形態と、防草シートを露出状態で使用する形態の二つが知られている。
前者の使用形態では風圧力に起因した防草シートの捲れの問題が起き難いが、後者の使用形態では防草シートの周縁部と地面との隙間から風が入り込んで防草シートの周縁部が捲れ上がる問題が指摘されている。
【0003】
防草シートの周縁部の捲れ対策のひとつとして、防草シートの周縁部に沿って打ち込む固定ピンの設置間隔を狭くする方法が知られている。
特許文献1,2には、ピン頭部に大径の座金を設けた特殊構造の固定ピンを用いて防草シートを地面に止着することが開示されている。
特許文献3には、隣り合う防草シートの側縁部に形成した接着層を重ね合わせて接着し、重合させた両防草シートの継ぎ目箇所に固定ピンを打ち込んで地面に固定することが開示されている。
特許文献4には、地面に帯状の固定用シートを間隔を隔てて敷設した後に、隣り合う帯状の固定用シート間に防草シートを載せて、接着又は溶着により防草シートの裏面と帯状の固定用シート間を一体化して固定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-77258号公報
【文献】特開2019-76083号公報
【文献】特開2004-33032号公報
【文献】特開2009-219446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の防草シートの捲れ防止技術には次のような問題点がある。
<1>固定ピンの設置間隔を狭くする方法にあっては、固定ピンの打ち込み作業に多くの労力と時間を要するだけでなく、固定ピンが防草シートを局所的に固定するだけであるから、防草シートの固定箇所に風圧力が集中して防草シートの周縁部が破れ易い。
<2>特許文献1,2に開示された特殊構造の固定ピンはコストが高いだけでなく、防草シートの押え範囲が座金径の範囲に限られるために、依然として防草シートの周縁部が破れ易い。
<3>特許文献3は隣り合う防草シートを重ね合わせた継ぎ目箇所の捲れ防止技術であるため、防草シートの周縁部には適用できない。
<4>特許文献4に開示された防草シートの固定技術は、アンカーピンを打ち込んで二つ折りした帯状の固定用シートを地面に固定する事前作業が必要であり、しかも防草シートの裏面と帯状の固定用シート間を固定するために現場で接着材の塗布又は加熱溶着をする必要があるため、防草シートの敷設に多くの時間と労力を要し、敷設コストが高くつく。
<5>防草シートに隣接して露出地面が存在すると、露出地面に生えた雑草を刈り取る際に防草シートの周縁部を誤って切断する恐れがある。防草シートの周縁部が切断されると、切断箇所が防草シートの捲れの原因となる。
<6>従来の防草シートの敷設技術は、風による防草シートの捲れ対策に配慮するだけであり、降雨による土砂の浸食(洗掘)対策についてはまったく配慮がなされていなかった。
そのため、例えば法面の法肩部に防草シートを敷設した場合には、防草シートに降り注いだ大量の雨水が防草シートを伝わって流下すると、防草シートの下縁の露出地面の土砂が浸食されて浸食跡に溝や空洞ができる。
防草シートに隣接した露出地面の浸食が進行すると、法面崩落の要因となるだけでなく、露出地面に形成された浸食跡の溝や空洞を通じて防草シート内に風が入りんで防草シートが捲れ易くなる。
【0006】
本発明は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところは、防草シート周縁部の露出地面の浸食を抑制しつつ、防草シートの周縁部の捲れ防止効果に優れた防草シートの敷設構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、地面が防草シートで覆われた被覆地面と、防草シートの周縁部に隣接する周縁地面と、周縁地面に隣接する露出地面とからなり、防草シートの周縁部を止着手段を介して止着する防草シートの敷設構造であって、前記止着手段が、防草シートの周縁部と、防草シートの周縁部に隣接する周縁地面とに跨って敷設可能な帯幅を有し、雨水の流速を減衰する機能を有する樹脂製の止着帯と、前記止着帯を固定する複数の固定ピンとからなり、前記止着帯は雨水の流水方向と交差する方向に向けて並列した複数の突起体と、前記突起体と一体に隆起して形成し、隣り合う前記突起体間を横断する複数の連結体とを具備した格子状の構造体であり、前記複数の突起体が前記連結体に対して高く隆起しており、前記止着手段を使用して、防草シートの周縁部を面的に包持して止着した構造である。
本発明の他の形態において、前記止着帯に一軸または二軸方向に向けて繊維製の補強材が埋設してある。
本発明の他の形態において、前記固定ピンを貫挿可能な押圧板を具備し、該押圧板を介して固定ピンが打ち込まれる。
本発明の他の形態において、地面は傾斜面でもよい。

【発明の効果】
【0008】
本発明は、止着帯と複数の固定ピンとを用いて防草シートの周縁部を面的に包持して止着したことで、防草シート周縁部の露出地面の浸食を抑制しつつ、防草シートの周縁部の捲れ防止効果に優れた防草シートの敷設構造を防草シート周縁部の露出地面の浸食を抑制しつつ、防草シートの周縁部の捲れ防止効果に優れた防草シートの敷設構造を提供できる。
さらに安価な市販品の固定ピンや押圧板を用いて防草シート周縁部を止着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一部を破断した防草シートの敷設構造の斜視図
図2】複数の突起体を具備した複数の止着帯の部分拡大図
図3】固定ピンと押圧板の説明図
図4】防草シートの敷設方法の説明図で、(A)は防草シートの敷き詰め工程の説明図、(B)は止着帯の敷設工程の説明図、(C)は複数の固定ピンで防草シートの周縁部を止着する工程の説明図
図5図4(C)におけるV-Vの断面端面図
図6】防草シートの周縁部からはみ出さずに止着帯を敷設して固定ピンで止着した防草シートの対比敷設構造の説明図で、(A)は防草シートの周縁部の平面図、(B)は(A)におけるB-Bの断面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照しながら本発明について説明する。
【0011】
<1>防草シート
図1を参照して説明すると、防草シート10は雑草等の植物の発芽と繁茂を抑止する遮光性、遮水性、難燃性、発芽した植物が貫通しない強度を有する公知の帯状を呈するシート状物である。
防草シート10の素材としては、例えばエラストマー素材、織布、不織布等を使用でき、その断面構造は単層構造または多層構造の何れでもよい。
【0012】
<2>防草シートの周縁部の止着手段
防草シート10の周縁部の捲れ上りを防止する止着手段は、防草シート10の周縁部を面的に包持して止着するための資材であり、防草シート10の周縁部に沿って敷設する止着帯20と、複数の固定ピン30とよりなる。
本例では防草シート10の下辺部に止着手段を取り付けた形態について説明するが、防草シート10の上辺部や左右の側辺部に取付けてもよい。
【0013】
<2.1>止着帯
止着帯20は防草シート10の周縁部の上面と防草シート10の周縁部に隣接する地面Gとの間に跨って設置可能な幅寸法を有する樹脂製の帯状体である。
止着帯20は防草シート10の周縁部を定位置に位置決めする機能と、防草シート10を通じて流下する雨水の流速を減衰する機能を併有する。
【0014】
図2に例示した止着帯20について説明すると、(A)の止着帯20はメッシュ構造の構造体を示していて、流水方向と交差する方向に向けて並列した帯状を呈する複数の突起体21と、隣り合う突起体21間を横断する連結体22とを具備している。
同図(B)の止着帯20はシート23と、シート23の片面に流水方向と交差する方向に向けて並列した帯状を呈する複数の突起体21を具備した形態を示している。
同図(C)の止着帯20はシート23と、シート23の片面に流水方向と交差する方向に向けて間欠的に並列した帯状を呈する複数の突起体21を具備した形態を示している。
同図(D)の止着帯20はシート23と、シート23の片面に点在させた半球状または柱状を呈する複数の突起体21を具備した形態を示している。
同図の(B)~(D)における止着帯20は各シート23に開口を設けてメッシュ構造にしてもよい。
【0015】
これらの突起体21は例示に過ぎず、雨水の流れを減速可能な構造体であればよい。
突起体21の間隔や形成数は地面の勾配等を考慮して適宜選択する。
また止着帯20はその一部または全面に一軸または二軸方向に向けて繊維製の補強材を埋設して構成してもよい。
【0016】
<2.2>固定ピン
固定ピン30はハンマ類で打ち込んで止着帯20を固定するための金属製、プラスチック製からなる公知の固定具である。
図3に例示した固定ピン30について説明すると、(A)はコ(U)字型ピンを示し、同図(B)はL字型ピンを示している。
固定ピン30は単独で用いてもよいが、図3(C)に示すようなピン穴を有する押圧板31と組み合わせて使用すると、止着帯20に対する止着効果が高くなるうえに、防草シート10に打ち込んだピン穴を通じて雑草等が生えてくるのを防止できる。
本例では、コ字型の固定ピン30と押圧板31を組み合わせて使用する形態について説明する。
固定ピン30の種別や押圧板31との組み合わせは、打ち込み予定の地盤の硬度等を考慮して選択する。
【0017】
[防草シートの敷設方法]
図4を参照して防草シート10の敷設方法について説明する。
説明にあたり、防草シート10で覆われた範囲を被覆地面G、止着帯20で覆われた範囲を周縁地面G、防草シート10および止着帯20で覆われていない範囲を露出地面Gと定義して説明する。
【0018】
<1>防草シートの敷き詰め
図4(A)を参照して説明すると、地面の防草範囲に亘って防草シート10を敷き詰める。
【0019】
<2>止着帯の敷設
図4(B)を参照して説明すると、防草シート10の周縁部と防草シート10の周縁部に隣接する周縁地面Gに跨って止着帯20を載置する。
止着帯20を敷設する際、複数の突起体21を流水方向と交差する方向に向けておく。
【0020】
<3>防草シートの周縁部の止着
図4(C)に示すように、防草シート10の周縁部の上面に敷設した止着帯20の上半に所定の間隔を隔てて複数の固定ピン30を打ち込むと共に、周縁地面Gを覆う止着帯20の下半に所定の間隔を隔てて複数の固定ピン30を打ち込むことで、防草シート10の周縁部を面的に止着する。
防草シート10の周縁部を止着するにあたり、防草シート10と止着帯20に弛みが生じないように展張しながら止着する。
止着帯20が可撓性を有するので、防草シート10の周縁部を地面の起伏に追従させて隙間なく敷設することができる。
【0021】
防草シート10の周縁部以外の部位にも所定の間隔を隔てて固定ピン30を打ち込んで被覆地面Gに固定する(図1参照)。
【0022】
[防草シートの敷設構造の特性]
図5を参照して防草シート10の敷設構造の特性について説明する。
【0023】
<1>防草作用
防草シート10の遮光作用等の防草作用により、防草シート10で覆われた被覆地面Gでは雑草等の発芽と生育を阻止する。
【0024】
止着帯20の長手方向に向けて複数の繊維製補強材を内挿した止着帯20を使用して防草シート10の周縁部を固定すれば、繊維製補強材の入っていないものと比べて屋外暴露に伴う樹脂材料の弛みを抑制して止着帯20の寸法安定性が向上するので、防草シート10の周縁部の密着性がよくなる。
そのため、地面と防草シート10の周縁部との間に隙間がより生じ難くなって、防草シート10の周縁部の隙間を通じた雑草等の発芽生育の防止効果が高くなる。
【0025】
<2>雨水による地面の洗掘抑制作用
防草シート10に降り注いだ雨水は、防草シート10に沿って流下する。
被覆地面Gは防草シート10で覆われているので雨水により浸食されない。
【0026】
防草シート10に沿って流下した雨水が防草シート10の周縁部に取付けた止着帯20に達する。
止着帯20に達した雨水は、図5の矢印で示すように止着帯20の各突起体21に堰き止められて突起体21の長手方向に拡散しながら、複数の突起体21を乗り越えて流下する。
このように止着帯20の複数の突起体21が流水抵抗となるため、止着帯20の流下距離に比例して雨水の流下速度が低下する。
ここでいう「流水抵抗」とは、突起体21の長手方向に沿った拡散抵抗と、突起体21の乗り越え抵抗の二つを合わせた抵抗を指す。
【0027】
このように雨水の減速作用は、止着帯20の全幅において発揮されるため、防草シート10の周縁部に隣接した周縁地面Gおよび止着帯20に隣接した露出地面Gにおける土砂の浸食を効果的に抑制できる。
【0028】
例えば、止着帯20が図2(A)に示したメッシュ構造であると、周縁地面Gの土砂が雨水と共に流出する恐れがあるが、隆起した突起体21が土粒子の捕捉堰として機能するために周縁地面Gの土砂流出を効果的に規制できる。
【0029】
以上説明したように、止着帯20は雨水の流下範囲を広げつつ、流下速度を緩やかに減速するので、防草シート10の周縁部の周縁地面Gおよび露出地面Gにおける浸食を抑制して、周縁地面Gおよび露出地面Gに浸食跡である浸食溝や空洞が生じ難くなる。
したがって、浸食跡に形成される浸食溝や空洞に起因した防草シート10の周縁部の捲れを誘発する心配がない。
【0030】
<3>防草シートの捲れ抑制作用
図6に防草シート10の周縁部からはみ出さずに止着帯20を敷設して固定ピン30で止着した防草シート10の対比敷設構造を示す。
この対比敷設構造では、防草シート10の周縁部を押える止着帯20の押え幅が狭いために、隣り合う固定ピン30の間に位置する防草シート10の捲れ抑制力が図4(C)に示した形態と比べて小さくなる。
そのため、防草シート10の周縁部が膨らみ防草シート10の内部に風を抱き易い。
しかもこの対比敷設構造は、防草シート10の周縁部に作用する風圧力を、被覆地盤Gに打ち込んだ固定ピン30だけで支持しなければならないために、固定ピン30の設置間隔を狭くする必要がある。
【0031】
本発明では図6に示した防草シート10の対比敷設構造の問題を解消するために、防草シート10の周縁部と周縁地面Gとの間に跨って止着帯20を敷設すると共に、止着帯20を固定するために被覆地盤Gと周縁地面Gにそれぞれ固定ピン30を打ち込むことで、防草シート10の周縁部を面的に押え付けて止着するようにした。
本発明では防草シート10の周縁部の上面を面的に押え付ける帯状の止着帯20の上半領域だけでなく、周縁地面Gを覆う帯状の止着帯20の下半領域も防草シート10の周縁部の捲れ上がりの抑制部材として機能する。
したがって、防草シート10の周縁部に大きな風圧力が作用しても、防草シート10の周縁部と周縁地面Gに跨って敷設した止着帯20が風圧力を分散して支持するので、防草シート10の周縁部の捲れ上がりを効果的に抑制できる。
【0032】
さらに、防草シート10の周縁部に作用する風圧力を、複数の固定ピン30を介して被覆地面Gと周縁地面Gで分散支持するので、止着帯20を固定するための固定ピン30の設置間隔を広げることが可能である。
【0033】
<4>止着帯による防草シートの防護作用
周縁地面Gや露出地面Gに雑草が生えた場合、草刈り機を用いて雑草を刈り取る必要がある。
防草シート10に周縁部の表面を止着帯20が覆って防護しているので、草刈時に防草シート10のみが切られることがない。
仮に止着帯20の一部が誤って切られても、止着帯20と固定ピン30による防草シート10の止着機能が完全に失われることがない。
【符号の説明】
【0034】
10・・・・防草シート
20・・・・止着帯
21・・・・突起体
22・・・・連結体
23・・・・シート
30・・・・固定ピン
31・・・・押圧板
・・・・被覆地面
・・・・周縁地面
・・・・露出地面
図1
図2
図3
図4
図5
図6