(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】車両のステアリングホイール用の加熱および容量検知装置
(51)【国際特許分類】
B62D 1/06 20060101AFI20230530BHJP
H05B 3/14 20060101ALI20230530BHJP
【FI】
B62D1/06
H05B3/14 A
(21)【出願番号】P 2019559753
(86)(22)【出願日】2018-05-04
(86)【国際出願番号】 IB2018053122
(87)【国際公開番号】W WO2018203299
(87)【国際公開日】2018-11-08
【審査請求日】2021-04-26
(31)【優先権主張番号】102017000048117
(32)【優先日】2017-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】507365880
【氏名又は名称】アイ.アール.シー.エイ.ソシエタ ペル アチオニ インダストリア レジステンヅェ コラッヅァテ エ アッフィニ
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【氏名又は名称】関口 正夫
(72)【発明者】
【氏名】ゾッパス フェデリコ
(72)【発明者】
【氏名】ベリオーリ マウロ
(72)【発明者】
【氏名】オボエ ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ペテルレ ミケーレ
(72)【発明者】
【氏名】マニョーネ パオロ
【審査官】飯島 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-305074(JP,A)
【文献】特開平11-163476(JP,A)
【文献】特開2003-019964(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 1/00-1/28
H05B 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のステアリングホイール(V)用の加熱および容量検知装置(100)であって、
装置(100)は、
可撓性の電気絶縁材料でできているサポート(11)であって、
導電性の少なくとも1つの第1トラック(12)、および
前記少なくとも1つの第1トラック(12)とは別の導電性の少なくとも1つの第2トラック(14)、
が固定される、サポート(11)と、
前記少なくとも1つの第1トラック(12)に電気的に接続され、電源に電気的に接続している電子制御ユニット(20)であって、
前記少なくとも1つの第2トラック(14)に電気的に接続される、容量読取モジュール(40)を含む、
電子制御ユニット(20)と、
を含み、
前記電子制御ユニット(20)は、前記少なくとも1つの第1トラック(12)および前記少なくとも1つの第2トラック(14)を制御するように構成され、そのため、
前記少なくとも1つの第1トラック(12)は、前記ステアリングホイール(V)を加熱するための熱を発生させ、
前記少なくとも1つの第2トラック(14)は、容量値を前記電子制御ユニット(20)に送る容量検知手段として動作し、
前記装置(100)は、
-前記電子制御ユニット(20)に接続している少なくとも1つの金属要素(29)であって、熱を放散させるために前記ステアリングホイール(V)の金属枠と接触する、少なくとも1つの金属要素(29)と、
-前記電子制御ユニット(20)を前記少なくとも1つの第1トラック(12)に接続する電気的接続(71)と、
-前記少なくとも1つの第1トラック(12)をグラウンドに接続する少なくとも1つの第1スイッチ(52)と、
-前記少なくとも1つの第1トラック(12)を前記電源に接続する少なくとも1つの第2スイッチ(54)と、
をさらに含み、
前記少なくとも1つの第1スイッチ(52)は、前記少なくとも1つの第1トラック(12)を流れる電流強度値(I)が所定の閾値電流強度値(Ilim)を超えるときに前記電流強度値(I)を制限するように、そして前記電流強度値(I)を前記閾値電流強度値(Ilim)以下にもたらすように構成されるMOSFETであ
り、
前記電子制御ユニット(20)は、前記少なくとも1つの第1スイッチ(52)および前記少なくとも1つの第2スイッチ(54)を周期的に制御するように構成され、
読み取りのステップの間、前記少なくとも1つの第1トラック(12)は、前記電源からおよびグラウンドから電気的に分離され、
加熱のステップの間、前記少なくとも1つの第1トラック(12)は、前記電源におよびグラウンドに電気的に接続され、
前記読み取りのステップおよび前記加熱のステップは交互に実行され、それにより所定のサイクル時間を定め、
前記読み取りのステップの間、前記電子制御ユニット(20)は、前記少なくとも1つの第1トラック(12)を前記電気的接続(71)によって前記少なくとも1つの第2トラック(14)と同じ電位にセットするように構成される、
車両のステアリングホイール(V)用の加熱および容量検知装置(100)。
【請求項2】
前記金属要素(29)は、前記電子制御ユニット(20)のPCボード(21)に接続している、請求項1に記載の装置(100)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第1トラック(12)および前記少なくとも1つの第2トラック(14)は、各々10~200μmの厚さを有する、請求項1または2に記載の装置(100)。
【請求項4】
前記電子制御ユニット(20)は、前記容量読取モジュール(40)と前記少なくとも1つの第2トラック(14)との間に直列に接続される少なくとも1つのキャパシタ(32)を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項5】
温度監視モジュール(60)および、前記温度監視モジュール(60)に電気的に接続している少なくとも1つの温度センサ(16)を含む、請求項1~
4のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項6】
少なくとも2つの温度センサを含む、請求項
5に記載の装置(100)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第1トラック(12)および前記少なくとも1つの第2トラック(14)は、平らである、請求項1~
6のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項8】
前記容量読取モジュール(40)は、最高1000pFの飽和値を有する、請求項4~
7のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項9】
前記サポート(11)は、高分子材料でできている、請求項1~
8のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項10】
前記サポート(11)の、および、前記少なくとも1つの第1トラック(12)のまたは前記少なくとも1つの第2トラック(14)の全体の厚さは、0.1~1mmの間に含まれる、請求項1~
9のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項11】
前記サポート(11)の長さは、900~1200mmの間に含まれ、幅は、80~160mmの間に含まれる、請求項1~
10のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項12】
前記少なくとも1つの第1トラック(12)は、正の抵抗変化係数を有する、請求項1~
11のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの第1トラック(12)および前記少なくとも1つの第2トラック(14)は各々、アルミニウム、コンスタンタン、銅、洋銀、鋼、インコネルおよび真鍮から選択される材料でできている、請求項1~
12のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項14】
前記サポート(11)は、伸長可能で、可塑的におよび/または弾力的に変形可能である、請求項1~
13のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項15】
前記サポート(11)は、前記少なくとも1つの第1トラック(12)および前記少なくとも1つの第2トラック(14)が間に配置される2つの絶縁層を含む、請求項1~
14のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項16】
前記所定の閾値電流強度値(Ilim)は、7~10Aの間に含まれる、請求項1~
15のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項17】
請求項1~
16のいずれか1項に記載の装置(100)を含む、車両用のステアリングホイール(V)。
【請求項18】
少なくとも2つの温度センサ(16)を含む、請求項
17に記載のステアリングホイール(V)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両(例えば自動車両)のステアリングホイール用の装置(特に電気的装置)に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、安全性は自動車市場における最重要の様相になった。そしてそれはますます自動運転またはインテリジェント車の概念を対象にしている。
【0003】
この目的で、ADAS(Advanced Driver Assistance System)(すなわち高性能電子駆動支援システム)は、事故を防止するために運転中にしばしば発生するエラーの回避を助けるために開発された。
【0004】
特に、ADASは、車両のドライバを支援するために、そして、他の車両または歩行者との衝突の危険を制限するように、危険または非常事態が生じた場合その者に警告するために、開発された多数の機能を含む。
【0005】
ADAS機能の中で特に興味があるのは、自動車両のステアリングホイールに統合される(例えば容量または光学タイプの)検知デバイスによって実行されて、運転中にドライバが自動車両のコントロールを維持することを確実にするのに適しているHOD(Hands Off Detection)機能である。
【0006】
現在では、ステアリングホイール・トルクコントロール(トルクセンサ)は、ドライバの手がステアリングホイール上にあるかどうかを検知するために使用される。しかし、ドライバの手がステアリングホイールにない場合であっても、特に車が移動しているときにステアリングホイールの動きのためにそれが誤った読取りを生じることがありえるので、いくらかの臨界を表示する。
【0007】
したがって、従来技術の不利な点を克服する必要が感じられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、自動車両のステアリングホイール用の加熱および容量検知を可能にする単一デバイスを提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、従来技術よりも良好な容量検知を可能にするデバイスを提供することにある。
【0010】
本発明のさらなる目的は、従来技術よりも良好なステアリングホイールの加熱を可能にするデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この種の目的の少なくとも1つは、請求項1に記載の車両のステアリングホイール用の加熱および容量検知装置によって達成される。
【0012】
別の態様によれば、本発明は、上記記載の通りのデバイスまたは上記記載の通りの可撓性導体要素を含む、車両用のステアリングホイールを提供する。
【0013】
例えば、本発明は、上記記載の通りの加熱装置および容量検知が関連する、特に固定される、自動車両用のステアリングホイールを提供する。
【0014】
好ましくは、しかし排他的にでなく、少なくとも1つの第1トラックおよび少なくとも1つの第2トラックは、サポートに組み込まれるか、またはサポートの表面または面(例えば外側の面)に固定される。
【0015】
都合のよいことに、本発明は、加熱およびセンサ機能に専用の(好ましくは排他的な)それぞれの導電性トラックによって、加熱機能およびセンサ機能の両方を実行するように構成される、単一のコンポーネント(すなわち可撓性導体要素)を提供する。
【0016】
都合のよいことに、自動車両のステアリングホイール用の加熱および容量検知装置は、いかなるサイズの容量要素でも使用してよい。すなわち、その結果、使用される容量要素のサイズにしたがってマイクロコントローラを取り替えることが必要でない。
【0017】
都合のよいことに、一態様によれば、少なくとも1つのキャパシタ、特に容量トラック(またはセンサトラック)と直列のキャパシタを提供することによって、マイクロコントローラに入力される、特にマイクロコントローラの容量読取モジュールに入力される容量値は、減少する。このように、同じマイクロコントローラ、特に同じ容量読取モジュールが、可撓性導体要素のサイズおよびジオメトリに関係なく使用されることができる。好ましくは、マイクロコントローラの、特にその容量読取モジュールの飽和レベルは、比較的低くて、例えば最大1000pFまたはそれに等しい。設けられるときに、好ましくは、最大1000pFまたはそれに等しいか或いは最大2000pFまたはそれに等しい容量を有するキャパシタが使用され、そしてそれは、好ましくは、温度が例えば-40~+85℃の範囲で変化するにつれて安定している容量値を有する。
【0018】
都合のよいことに、一態様によれば、少なくとも1つの第1トラックすなわち加熱トラックを電源およびグラウンドに対して周期的に接続および分離することによって、加熱トラックは、シールドを作るために使用される。特に、容量読取り中に、加熱トラックが電源およびグラウンドから分離されるときに、電子制御ユニットすなわちECUは、加熱トラックを容量センサのトラック(すなわち少なくとも1つの第2トラック)と同じ電位に置く。このように、環境要因(例えば湿度)がステアリングホイールの「誤ったタッチ」を決定するのを防止することができる。
【0019】
都合のよいことに、一態様によれば、この種の電流が所定の閾値を上回るときに加熱トラックを通して流れる電流強度を制限する(概して調整する)MOSFETが設けられる。
【0020】
都合のよいことに、一態様によれば、特に熱を放散させるために、電子制御ユニットとステアリングホイールの金属枠間との間の熱ブリッジとして作用する、少なくとも1つの金属要素が設けられる。電子制御ユニットの望ましくない過熱は、このように防止される。
【0021】
都合のよいことに、一態様によれば、ステアリングホイールに固定するのに適した2つ以上の温度センサ(例えば2つ、3つまたは4つの温度センサ)が設けられる。適切に配列される(例えば等間隔に離れて設置される)温度センサによって、加熱トラックによるステアリングホイールの加熱は、ステアリングホイールの複数のゾーンの実際の温度にしたがって制御されることができる。
【0022】
都合のよいことに、少なくとも1つの第1導電性トラックは、少なくとも1つの第2導電性トラックとは別個(すなわち別)である。
【0023】
好ましくは、しかし、排他的にでなく、1つだけの第1導電性トラックおよび1つだけの第2導電性トラックが設けられる。
【0024】
好ましくは、しかし、排他的にでなく、少なくとも1つの第1導電性トラックおよび少なくとも1つの第2導電性トラックは、平らであり、したがってワイヤとは異なる。特に、少なくとも1つの第1導電性トラックおよび少なくとも1つの第2導電性トラックは、その他の2つの次元よりも非常に小さい1つの次元を有するフォイルである。
【0025】
好ましくは、タッチまたは近接検知は、容量の変化を測定することによって排他的に実行される。これは、容量の変化の測定がドライバの手の接触または近接を検知するために用いる唯一の物理的パラメータであることを意味する。
【0026】
典型的に、しかし排他的にでなく、「可撓性導体要素」という表現は、電気絶縁材料でできている1つ以上のパーツおよび導電性材料でできている1つ以上のパーツを有するコンポーネントを意味する。
可撓性導体要素すなわち「フレックスフォイル(Flex Foil)」は、可撓性エレクトロニクスの分野に属していて、英語でフレキシブル回路と呼ばれてもよい。
【0027】
従属クレームは、本発明の具体的な実施形態を記載する。
【0028】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付図面を参照して非限定的な例として提供されるいくらかの実施形態の以下の説明からより明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、本発明による装置の概略的断面図を示す。
【
図2】
図2は、
図1の装置のコンポーネントの概略的正面断面図を示す。
【
図4】
図4は、
図1のデバイスのモジュールの回路図の例を示す。
【
図5】
図5は、本発明のデバイスの1つの構成による加熱トラックを流れる電流の、時間の関数としての変化の線図を示す。
【
図6】
図6は、本発明のデバイスの別の1つの構成による加熱トラックを流れる電流の、時間の関数としての変化の線図を示す。
【
図7】
図7は、
図1のデバイスが関連する自動車両のステアリングホイールを概略的に示す。
【
図8】
図8は、特定の環境条件における、
図1の装置のコンポーネントの概略的正面断面図を示す。
【
図9a】
図9aは、本発明の装置の1つの構成による電子制御ユニットの入力容量の変化のグラフを示す。
【
図9b】
図9bは、本発明の装置の別の1つの構成による電子制御ユニットの入力容量の変化のグラフを示す。
【
図10】
図10は、一実施形態による本発明の装置のコンポーネントの構成を概略的に示す。
【
図11】
図11は、一実施形態による本発明の装置の動作サイクルの一部を表わすグラフを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図の同じ参照は、同じ部材を識別する。
【0031】
図1および
図2は、本発明による自動車両のステアリングホイールV(
図7に概略的に示される)用の加熱および容量検知装置を、特に概略的に例示する。概して参照番号100によって示される本発明による加熱および容量検知装置は、可撓性導体要素10、すなわち可撓性回路、および電子制御ユニットすなわちECU20を含む。ECU20は、可撓性導体要素10に電気的に接続されて、電源に(例えば自動車両の電力供給に)接続されるのに適している。
【0032】
可撓性導体要素10は、電気絶縁可撓性サポートである絶縁材層11、および、絶縁層11に固定された複数の導電性トラック12、14を含む。より詳細には、導電性トラック12、14は、加熱手段として使われるように構成されて、以後、加熱トラックとしても称される少なくとも1つのトラック12、および、容量センサ手段として使われるように構成されて、以後、容量センサトラックまたは容量トラックとしても称される少なくとも1つのトラック14を含む。図に示される非限定的な例では、1つだけの加熱トラック12および1つだけの容量トラック14がある。他の非限定的な例(図示せず)によれば、単一の加熱トラックおよび2つの容量トラック(好ましくは2つのそれぞれの端子に接続されている2つの容量トラック)が設けられる。
【0033】
非限定的な例としてだけ、絶縁層に固定される金属的フォイルをエッチングすることによって、または、カッティングによって(例えばレーザカッティングによって)形成される導電性トラックがその上に配置されるシリコーンサポートをクロスリンクすることによって、可撓性導体要素10は、製造されることができる。
【0034】
好ましくは、しかし排他的にではなく、可撓性導電要素10は、実質的に矩形のバンドとして形づくられる。任意には、可撓性導体要素10は、伸長可能であり、可塑的におよび/または弾性的に変形可能である。特に、少なくとも1つの絶縁層11は、伸長可能であり、可塑的におよび/または弾性的に変形可能であり、例えば、残りの構成または初期構成に関して約10~20%まで可塑的に変形可能である。
【0035】
好ましくは、可撓性導体要素10の厚さは0.1~1mm、または0.1~0.6mm、または0.3~1mm、または0.3~0.6mmに含まれる。例えば、厚さは約0.3mmに等しいかまたは約0.6mmに等しい。可撓性導体要素10のこの種の厚さは、少なくとも1つの絶縁層11の(例えば1つまたは2つの絶縁層のおよび少なくとも1つの導電性トラック12の)全体の厚さに、または、少なくとも1つの絶縁層11のおよび少なくとも1つの導電性トラック14の全体の厚さの同等に、実質的に対応する。
【0036】
好ましくは、可撓性導体要素10は、その長さおよび幅よりも非常に薄くて、その長さおよび幅は、少なくとも1つの絶縁層11の長さおよび幅に実質的に対応する。例えば、長さは900~1200mmでありえて、幅は80~160mm、または80~100mmでありえる。可撓性導体要素のサイズは、可撓性導体要素が適用される任意のステアリングホイールのサイズにしたがって選択されることができる。
【0037】
図に示す実施形態では、可撓性導体要素10は、それぞれの導電性トラック12、14がその上に固定される1つの絶縁材層11だけを含む。しかしながら、代わりに、可撓性導電要素10は、各々がそれぞれの導電性トラック12、14を備えてもよくまたは備えなくてもよい、2つ以上の絶縁材層11の重ね合わせによって形成されることができる。この場合には、例えば、導電性トラックは2つの絶縁材層の間に配置される。特に、本発明による装置の例は、その間に少なくとも1つの第1トラック12および少なくとも1つの第2トラック14が配置されて、実質的にサンドイッチを形成する、2つの絶縁層を含む。好ましくは、2つの絶縁層はPVCで作られる。そして、好ましくは2つの絶縁層の各々は、約0.2mmの厚さを有する。2つの層のうちの1つは、ステアリングホイールVのボディ上(例えばステアリングホイールの金属枠上)に配置されてよく、他の絶縁層は、ライニング層(例えば革)で裏打ちされてよい。好都合にも、このように、ライニング層は、導電性トラックに起因する突起を有しない。
【0038】
絶縁層11の層の材料は、またはより一般には絶縁可撓性サポートは、概してポリマー材料である。非限定的な例としてだけ、絶縁材料は、PVC、PTFE、PS、PP、PE、PC、ABS、PET、PA、PU(また、拡張された)、PUR、NBR、シリコーン、EPDMなど(任意に添加物をもつ)である。一般に、十分な伸張特性を有する熱可塑性プラスチックおよびエラストマーが使われてよい。
【0039】
導電性トラック(すなわち加熱トラック12および容量トラック14)は、複雑な幾何学形状を有することができる。例えば、それらは実質的に蛇のそして任意に横分岐が存在する形状を有することができる。導電性トラックの相互の配置は、例としてだけ、トラック14の1つ以上の部分がトラック12の2つの伸びの間に配置されるようなものでもよい。導電性トラック12、14は、それぞれの接点、または接触部分、または終端(13a、13bおよび15a、15b)を通して電子制御ユニット20に接続される。これらの接触部分は、概して「パッド」と称される。通常、しかし排他的にではなく、1つのパッドは各トラックのために提供される。任意には、2つ以上のパッドは、一緒に集められてコネクタに入れられる。好ましくは、パッド15a、15bは、相互接触である。
【0040】
別の例(図示せず)によれば、2つの容量トラックが設けられ、各容量トラックは1つのパッドだけを有し、2つの容量トラックのパッドは、電気短絡回路であるように互いに電気的に接続される。
【0041】
概して閉回路である加熱トラック12は、接点13a、13bによって、電子制御ユニット20の接続領域または接続インターフェース23のそれぞれのパッドに接続される。加熱トラック12は、供給されるときに、ジュール効果により熱を発生させることによって、自動車両のステアリングホイールVの加熱機能を果たす。閉回路または開回路でもよい容量トラック14は、コネクタ15a、15bを通して、電子制御ユニット20の接続領域であるパッド25に接続される。好ましくはADASシステムに接続するためのコネクタ27も設けられる。さらに、電力源(例えば自動車のバッテリ)に接続するのに適した領域または供給インタフェース81も設けられる。供給インタフェースは、電力モジュール80に電気的に接続され、電力モジュール80は、それらを電気的に供給するために、マイクロコントローラ30に、加熱のための出力電力50に、そして温度監視モジュール60に接続される。
【0042】
非限定的な例としてだけ、各導電性トラックが作られることができる材料は、アルミニウム、コンスタンタン、銅、洋銀、鋼、インコネル、真鍮などである。好ましくは、導電性トラック12、14は、アルミニウムでできている。好ましくは、導電性トラック12、14の厚さは、10~200μm(例えば15~150μm)に含まれる。
【0043】
使用中、装置100の可撓性導体要素10は、自動車両のまたは一般に車両のステアリングホイールVの表面上に固定され(好ましくは接着され)て、その後、それは層36(概して革でできている)によって線をひかれる。
【0044】
電子制御ユニット20は、ハウジング22(
図3)内部に含まれるPCボード(PCB-プリント回路基板)21を含む。好ましくは、PCB21のハウジング22は、自動車両のステアリングホイールVの構造内部に挿入されることが可能であるために、そのように寸法取りされる。
【0045】
好ましくは、ハウジング22は、実質的に箱形状である。
図3に示す例では、ハウジング22は実質的に平行六面体形であるが、当業者が別の種類の形状を選んでもよいことは明らかである。概して、ハウジング22は、上壁26a、底壁26b、および相互に反対側の側壁27a、27b、28a、28bを含む。コネクタ23および25は、以前に記載されているように、導体要素10の加熱トラック(またはトラック)12のコネクタ13a、13bと、および容量トラック(またはトラック)14のコネクタ15a、15bと、それぞれ接続されるのに適した側壁28aに設けられる。
【0046】
好ましくは、ハウジング22は開放可能である。この目的のために、側壁27aに閉鎖手段31(例えばクリップ)が設けられる。好ましくは、ハウジング22の壁の開口に、コネクタ33(好ましくは6本または8本のピンを有するタイプのコネクタ)が設けられる。この場合、ADASシステム向けのリン・バスおよびデジタル出力、ステアリングホイール温度センサ入力、PCとの接続のためのシリアルポート、のピンが設けられる。例えば、それぞれ、ピン1および3はADASシステム向けのリン・バス+デジタル出力、ピン2および6は接地線への接続のため、ピン4および5は1つ以上のステアリングホイール温度センサ用の入力、ピン7および8(オプション)はPCとのコミュニケーションのためのシリアルポートの送信および受信チャネル、である。
【0047】
好ましくは金属(例えばアルミニウム)の翼29が、側壁27aの反対側の側壁27bから立ち上がる。翼29は、自動車両のステアリングホイールVの金属枠に接続するための孔29aを備える。特に、本説明において後で詳しく述べるように、この金属翼29は、放熱器として金属枠自体を使用するために、PCボード21とステアリングホイールVの金属枠との間の熱ブリッジとして作用する。
【0048】
電子制御ユニット20は、導体要素10の容量トラック14と電気的に接続されて、容量、定義済みの全体の容量、Ctotを測定する。より詳細に後述するように、容量Ctotは、可撓性導体要素10が固定されたステアリングホイールにドライバがタッチするかしないかにしたがって異なる値を有する。実際、ECU20は、ドライバが彼または彼女の手をステアリングホイールVに近づけるかまたはそれと接触するときに発生する、Chand(
図2)で示される容量の増加を測定することができる。容量の増加は、ベースライン容量値Cbaselineと関連している。
【0049】
概してデジタル信号の形の総容量値Ctotは、電子制御ユニット20によって、別の電子制御ユニットに(例えば自動車両のADASに)送信される。送信は、適切なインターフェースバスまたはデジタル出力タイプを通して、例えば電子制御ユニット(特にADAS)に接続されることができる接続インターフェース27(
図1)を通して、起こる。
【0050】
さらに詳細には、電子制御ユニット20は、入力の容量Ctotと関連した容量信号を受信するのに適したコントローラ30またはマイクロコントローラを含む。コントローラ30は、容量読取モジュール40を含む。例としてだけ、容量読取モジュール40は、CapSense技術を用いる。容量読取りモジュール40は、容量トラック14とグラウンドとの間の容量の差に概して等しい、ベースライン容量値Cbaselineを読み取るように構成される。導体要素10が固定されたステアリングホイールをユーザの手がタッチしないときに、コントローラ30は、容量読取モジュール40を通して全容量Ctot=Cbaselineを読み取る。導体要素10が固定されたステアリングホイールをユーザが片手もしくは両手がまたは彼もしくは彼女の指がタッチするときに、コントローラ30は、容量読取モジュール40を通して全容量Ctot=Cbaseline+Chandを読み取る。したがって、容量値Chandは、特に追加されて、値Cbaselineに合計される。
【0051】
都合のよいことに、電子制御ユニット20はまた、少なくとも1つのキャパシタ(好ましくは容量入力信号Ctotのコネクタ25とコントローラ30の容量読取モジュール40との間に直列に接続されるキャパシタ32)を含む。複数のキャパシタが設けられるときに、キャパシタは直列に接続される。
【0052】
好ましくは、キャパシタ32は、容量トラック14が接続される接続領域25とコントローラ30との間に、すなわちコントローラ30の外側で、接続される。キャパシタ32は、導電性トラック14によって送信される容量性信号Ctotと容量読取モジュール40との間に直列に接続されて、容量性信号Ctotを部分的に減衰させることを可能にする。事実、これは、それ自身の飽和レベルに関してより広いマージンを有して都合よく機能することができる容量読取りモジュール40の能力を増加させることを可能にする。
【0053】
したがって、キャパシタ32の存在は、同じ電子制御ユニット20を、ステアリングホイールVのタイプから独立して、そして特に、可撓性導体要素10のおよびそれぞれの導電性トラック12、14のサイズおよびジオメトリから独立して、使用することを都合よくできるようにする。
【0054】
好ましくは、キャパシタ32は、容量トラックによる容量読取りの、そして容量読取モジュール40による容量読取り飽和値の関数として、最適サイズである。
【0055】
電子制御ユニット20は、導体要素10の加熱トラック12にさらに電気的に接続されて、自動車両のステアリングホイールVの表面を暖めるように、この種の加熱トラック12を供給する。
【0056】
上述の通り、電子制御ユニット20は、電力出力50によって加熱トラック12に電気的に接続されて、マイクロコントローラ30にも接続される、電源モジュール80(例えば線形電源(LDO))を含む。
【0057】
電力出力またはヒーター電力出力50の回路図の例は、
図4に示される。特に、電力出力50は、端子のうちの1つ(特に加熱トラック12の端子13b)をグラウンドに接続するスイッチ52(好ましくはパワーMOSFET52)、および、概してモジュール80によって加熱トラック12の他の端子13aを車両の電力供給源に接続する別のスイッチ54(好ましくはMOSFET54)を含む。さらに、好ましくは、ECU20は、後述するように、シールド機能と関連する電気的接続71によって、加熱トラック12に電気的に接続される。
【0058】
加熱トラック12は、好ましくは、正の抵抗温度係数、すなわちPTC効果を有する。そしてそれは、温度上昇につれて加熱トラック12の抵抗値の増加を決定する。
【0059】
図5は、加熱トラック12により吸い込まれる電流(破線)の時間にともなう変化を例示するグラフを示す。示すように、トラック12の給電の間、ジュール効果による温度の増加およびそれに伴う加熱トラック12の抵抗値の増加に起因して、吸い込まれる電流は、時間とともに減少する。
【0060】
時間間隔T1に対応する加熱の初期ステップにおいて、
図5に実線で示される加熱トラック12を流れる電流Iは、7~10Aの間、または8~9Aの間、例えば8Aに等しいかほぼ等しい、に好ましくは含まれる所定の上の電流閾値Ilimを超えてもよい。
【0061】
この欠点を解決するために、パワーMOSFET52は、電流源として管理される。特に、MOSFET52は、入力電流Iを制限して、それを値Ilimにするように構成される。仮にそして加熱ステップの最初の時間間隔T1の間、加熱トラック12を流れる電流がIlimを超えるときは、この限定は特に実行される。例としてだけ、最初の時間間隔は、5秒~20分の間、例えば10秒~10分の間にある。好ましくは、加熱機能が有効にされるときに、すなわち電力が加熱トラックに供給されるときに、時間間隔T1は開始する。加熱トラック12を流れる電流Iが所定の電流閾値Ilimよりも低いときに制限が終わるように、MOSFET52は構成される。
【0062】
例えば、上述した電流調整は、カスケードに接続される第1RCフィルタ51(
図4)および第2RCフィルタ53を通してパワーMOSFET52のゲート電圧Vgsを調整することによって達成される。第1RCフィルタ51は抵抗器R6およびキャパシタC13を含む一方、第2RCフィルタは抵抗器R7およびキャパシタC14を含む。
【0063】
カスケードのこれらのRCフィルタ51、53の存在によって、電流調整の間、パワーMOSFET52はリニアゾーンで働き、それにより、加熱トラック12と直列に接続された可変等価抵抗として実質的にふるまう。
【0064】
上記の電流調整の間、電力は、例えば、MOSFET52のドレインとソースとの間の電圧降下およびMOSFET52のドレイン-ソース電流の製品に等しいパワーMOSFET52上に放散される。
【0065】
重大な状態において、この種の電力は、非常に高い値(例えば約30Wに等しい)に達することができる。そしてそれは、例えば、約12cm2の表面積を有する電子制御ユニット20のPCボード21を通して放散されることができない。
【0066】
この種の電力を放散させるために、電子制御ユニット20のPCボード21と関連した(特に繋がれた)金属フェンダ29が、都合よく用いられる。この種の翼29は、電力モジュール50のパワーMOSFET52の近くのPCボード21と関連していて、そして上記の通りに、金属枠を放熱器として使用するように、PCボードとステアリングホイールVの金属枠との間の熱ブリッジを提供する。
【0067】
ステアリングホイールVの加熱に関して、装置100の電子制御ユニット20は、加熱トラック12上の電力を調整するように構成されて、そのため、ステアリングホイールVの温度は、所定の温度値範囲(例えば35~40℃)に含まれる。
【0068】
この目的のために、
図7を参照して、本発明による装置100は、ステアリングホイールVの周長に沿って適切に配分される複数の温度センサ16(好ましくはサーミスタ)を含む。好ましくは、用いられるサーミスタ16の数Nは、3以上(例えば4)である。サーミスタ16は、装置100の可撓性導体要素10上に、好ましくは、加熱トラック12の近くの、ステアリングホイールVの革のライニングの下に配置される。サーミスタ16は互いに直列に接続されて、電子制御ユニット20と(特に、好ましくは電子制御ユニット20の一部であるステアリングホイール温度監視モジュール60と)電気的に連絡する。
【0069】
サーミスタ16は、全抵抗Rtotを測定して、信号Stempを電子制御ユニット20への入力で送信する。
【0070】
この種の全抵抗Rtotは、以下の公式から得られる。
【0071】
【0072】
式中、RNはN番目の抵抗器に対応する抵抗であり、Rtotは電子制御ユニット20の入力で読み取る等価抵抗であり、RmeanはN個のサーミスタ16の読み取りの算術平均である。
【0073】
ただし、ステアリングホイールVの周長に沿って適切に配分されるサーミスタ16の数Nは、因子1/NによりステアリングホイールVの局所的な過熱によって誘導されるエラーを都合よく減らす。好ましくは、サーミスタは、相互に均等に離れている。例によれば、装置100がステアリングホイールVに固定されるときに、4つの温度センサ16が互いに約90°で配置されて提供される。
【0074】
外部因子の関数として、例えば太陽の放射により発生する熱の、より暖かいゾーン(すなわち光に包まれたゾーン)、および陰になったゾーン(したがって、より冷たいゾーン)がステアリングホイール上に存在してもよいことが観察された。複数のサーミスタの代わりに、単一のサーミスタが提供される場合、この種のサーミスタにより検知される温度は、ステアリングホイールV上のその位置によって大きく影響を受ける。実験的に、インクリメントは、単一のサーミスタにより検知される温度値の値の15℃まで、したがって、日光に対するステアリングホイールの露出モードの精度に悪影響を与えるまで、観察することができる。
【0075】
図8を参照すると、なんらかの環境因子(例えば水分および温度)は概して容量の増加を導き、そのため、ドライバがステアリングホイールにタッチしないときでも、CtotはChandに実質的に等しい値まで増加する。したがって、ステアリングホイールの誤ったタッチは、検知される。例えば、高湿度の場合、水の液滴は、容量Cdropletを導くステアリングホイールV上に形成されてもよい。水の液滴により発生する寄生容量Cdropletは、ドライバの手がステアリングホイールVにタッチするときに発生する容量Chandの値に場合によっては相当する(すなわち同様の)値を有してもよい。ステアリングホイール上に水の液滴がある場合に電子制御ユニット20に伝えられる寄生容量Cdropletは、ステアリングホイールのワンタッチとしてコントローラ30により誤って解釈されることになる。状況は、
図9aに示される。下でコメントされる
図9bと同様に、
図9aは、ECU20により検知される容量の時間上の変化を示す。接触検知閾値レベルおよびタッチに起因する容量の増加は「指タッチ」によって示され、そして水の液滴に起因する容量の増加は「液滴」によって示される点に注意されることができる。それは、閾値レベル値は、2つの
図9aおよび
図9bに示され、要求にしたがってセットされてもよい点に注意するに値する。この「誤ったタッチ」問題を回避するために、ECU20は、加熱トラック12を用いてシールドを作動するように構成される。この場合、ECU20は、容量を読み取る間、容量センサトラック14と同じ電位で、加熱トラック12をセットする。したがって、各液滴の2つの端は、相互に非常に似た値の電位で保持される。したがって、水の液滴に起因する寄生容量の効果は、
図9bに示すように、大幅に減少する。
【0076】
より特に、
図10を参照すると、期間は、容量がかかる期間の1つの部分(すなわちDreadingによって示される所与の時間の間)で読み取られて、加熱が1つの第2の部分(すなわちDheatingによって示される所与の時間の間)に起こる、と考慮される。好ましくは、Dreading時間は、Dheating時間よりも短い。より好ましくは、Dreading時間は、期間の5~90%(例えば約10%)の間に含まれて、期間の残りの部分は、Dheating時間である。全体の期間の時間は、好ましくは10~100ms(例えば約10ms)の間に含まれる。
【0077】
図11は、動作サイクルの一部を概略的に示す。特に、2つの期間が順番に示される。各期間は、加熱(Dheating)のステップが続く読み取り(Dreading)のステップから成る。
【0078】
例によれば、ECU20は、接続部71またはシールドピンを通して加熱トラック12に接続している。スイッチ52は加熱トラック12をグラウンドに接続して、スイッチ54は加熱トラックをバッテリ(+Battery)に接続する。ECU20は、スイッチ52および54の開閉を制御する。スイッチ52、54が開いているときに、加熱トラック12がバッテリからおよびグラウンドから分離されるように、マイクロコントローラ30は、加熱トラック12を容量トラック14と同じ電位に置いて、容量の読み取りはこの状態において実行される。
【0079】
図10は、時間系列で起こる2つの異なる構成の同じECU20を示す。
図10の左に示されるように、読み取り時間(Dreading)の間、ECU20は、開放スイッチSW1およびSW2により加熱機能を無効にして、加熱トラック12は、電源に(すなわちバッテリに)およびグラウンドに接続していない。このように、読み取る間、加熱トラック12は、容量センサ14のトラックと同じ電位にそれを置くECU20のピン71に接続しているだけである。
【0080】
説明は、非限定的な例としてのみなされる。