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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】基板処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20230530BHJP
【FI】
H01L21/304 648G
H01L21/304 648K
H01L21/304 648L
H01L21/304 651Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021148219
(22)【出願日】2021-09-11
(65)【公開番号】P2022051531
(43)【公開日】2022-03-31
【審査請求日】2021-09-11
(31)【優先権主張番号】10-2020-0120329
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ド ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヨン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イム,ウィ サン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジュン ヨン
【審査官】河合 俊英
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-152479(JP,A)
【文献】特開2013-251550(JP,A)
【文献】特開2020-025013(JP,A)
【文献】特開2009-194092(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置であって、
超臨界状態の乾燥用流体によって前記基板が乾燥される内部空間を提供するボディーと、
前記内部空間に前記乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、
前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットと、
制御器と、を含み、
前記流体排気ユニットは、
前記ボディーと連結されるメーン排気ラインと、
前記メーン排気ラインに前記乾燥用流体が選択的に流れるようにする第1排気バルブと、
前記メーン排気ラインから分岐され、前記第1排気バルブが設置される流動ラインと、を含み、
前記制御器は、
前記内部空間の圧力を設定圧力に昇圧させる昇圧段階と、
前記流体供給ユニットが前記内部空間に前記乾燥用流体を供給する間に前記流体排気ユニットが前記内部空間から前記乾燥用流体を排気して前記内部空間で前記乾燥用流体の流動を発生させる流動段階と、を遂行するように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットと、を制御し、
前記制御器は、
前記流動段階を遂行する間に前記流体供給ユニットが前記内部空間に供給する前記乾燥用流体の単位時間当たり供給流量と前記流体排気ユニットが前記流動ラインを通じて前記内部空間から排気する前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量が互いに同一であるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御し、
前記流動ラインには、
前記メーン排気ラインに流れる前記乾燥用流体の圧力を測定し、前記流動ラインを通じて排気される前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量を調節することによって前記内部空間の圧力を前記設定圧力に調節する圧力調節部材が設置される基板処理装置。
【請求項2】
前記制御器は、
前記流動段階を遂行する間に前記内部空間の圧力が前記設定圧力に一定に維持されるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記制御器は、
前記流動段階を遂行される間に前記第1排気バルブがオン(On)状態を維持するように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記流体排気ユニットは、
前記メーン排気ラインから分岐され、第2排気バルブが設置されるスローベントラインと、
前記メーン排気ラインから分岐され、第3排気バルブが設置され、前記スローベントラインより前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量が大きいクイックベントラインと、をさらに含む請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記制御器は、
前記第2排気バルブをオン(On)させて前記スローベントラインを通じて前記内部空間の前記乾燥用流体を排気して前記内部空間の圧力を下げる第1ベント段階と、
前記第3排気バルブをオン(On)させて前記クイックベントラインを通じて前記内部空間の圧力を下げる第2ベント段階をさらに遂行するように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御する請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記制御器は、
前記流動段階が20秒乃至65秒に属するいずれか1つの時間の間に遂行されるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記制御器は、
前記流動段階が25秒乃至65秒に属するいずれか1つの時間の間に遂行されるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御する請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記制御器は、
前記設定圧力が120Bar乃至150Barに属するいずれか1つの圧力になるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御する請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記制御器は、
前記設定圧力が150Barになるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御する請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
基板処理装置であって、
超臨界状態の乾燥用流体によって前記基板が乾燥される内部空間を提供するボディーと、
前記内部空間に乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、
前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットと、
制御器と、を含み、
前記流体排気ユニットは、
前記ボディーと連結されるメーン排気ラインと、
前記メーン排気ラインに前記乾燥用流体が選択的に流れるようにする第1排気バルブと、
前記メーン排気ラインから分岐され、前記第1排気バルブが設置される流動ラインと、を含み、
前記制御器は、
前記内部空間の圧力を設定圧力に昇圧させる昇圧段階と、
前記内部空間の圧力を前記設定圧力に維持する流動段階と、
前記内部空間の圧力を下げるベント段階と、を遂行し、
前記流動段階の間に前記第1排気バルブがオン(On)状態を維持するように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御し、
前記流動段階の間に、前記流体供給ユニットが供給する前記乾燥用流体の単位時間当たり供給流量と前記流体排気ユニットが前記流動ラインを通じて排気される前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量が互いに同一であるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御し、
前記流体排気ユニットは、
前記流動段階の間に前記メーン排気ラインに流れる前記乾燥用流体の圧力に基づいて前記内部空間の圧力を前記設定圧力に調節する圧力調節部材を含む基板処理装置。
【請求項11】
前記メーン排気ラインは、分岐され、
前記メーン排気ラインが分岐されたラインは、
前記内部空間の圧力を下げるベントラインと、
前記第1排気バルブ、そして前記圧力調節部材が設置される前記流動ラインと、を含む請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記流体供給ユニットは、
前記内部空間で支持される前記基板の上部で前記乾燥用流体を供給する第1供給ラインと、
前記内部空間で支持される前記基板の下部で前記乾燥用流体を供給する第2供給ラインと、を含む請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記流体供給ユニットは、
前記内部空間で支持される前記基板の側部で前記乾燥用流体を供給する第1供給ラインと、
前記内部空間で支持される前記基板の下部で前記乾燥用流体を供給する第2供給ラインと、を含む請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項14】
基板処理装置であって、
基板上に残留する有機溶剤が超臨界状態の乾燥用流体によって乾燥される内部空間を提供するボディーと、
前記内部空間に前記乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、
前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットと、
制御器と、を含み、
前記流体排気ユニットは、
前記ボディーと連結されて前記内部空間を排気するメーン排気ラインと、
前記メーン排気ラインから分岐され、第1排気バルブが設置される流動ラインと、を含み、
前記制御器は、
前記流体供給ユニットが前記内部空間に前記乾燥用流体を供給して前記内部空間の圧力が設定圧力に到達させる昇圧段階と、
前記流体供給ユニットが前記内部空間に前記乾燥用流体を供給することと同時に前記流体排気ユニットが前記内部空間から前記乾燥用流体を排気して前記内部空間で前記乾燥用流体の流動を発生させる流動段階と、
前記流体排気ユニットが前記内部空間から前記乾燥用流体を排気して前記内部空間の圧力を下げるベント段階と、を遂行し、
前記流動段階に前記流体供給ユニットが前記内部空間に供給する前記乾燥用流体の単位時間当たり供給流量と前記流体排気ユニットが前記流動ラインを通じて前記内部空間から排気する前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量が互いに同一であるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御し、
前記制御器は、
前記流動段階が遂行される間に前記第1排気バルブがオン(On)状態を維持して前記メーン排気ライン、そして前記流動ラインを通じて前記乾燥用流体を排気できるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御する基板処理装置。
【請求項15】
前記流体排気ユニットは、
前記メーン排気ラインから分岐され、前記内部空間の圧力を下げるベントラインと、
前記メーン排気ラインから分岐され、前記メーン排気ラインに流れる前記乾燥用流体の圧力に基づいて前記内部空間の圧力を設定圧力に調節する圧力調節部材、そして前記第1排気バルブが設置される前記流動ラインと、を含む請求項14に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記ベントラインは、
第3排気バルブが設置されるクイックベントラインと、
第2排気バルブが設置され、前記クイックベントラインより前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量が小さいスローベントラインと、を含み、
前記制御器は、
前記ベント段階で、前記スローベントラインを通じて前記乾燥用流体を排気し、その後、前記クイックベントラインを通じて前記乾燥用流体を排気するように前記第2排気バルブ、そして前記第3排気バルブを制御する請求項15に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理装置及び方法に係る。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するために、基板に写真、蝕刻、アッシング、イオン注入、そして薄膜蒸着等の様々な工程を通じて望むパターンをウエハ等の基板上に形成する。各々の工程には様々な処理液処理ガスが使用され、工程進行の際にはパーティクル、そして工程副産物が発生する。このようなパーティクル、そして工程副産物を基板から除去するために各々の工程前後には洗浄工程が遂行される。
【0003】
一般的な洗浄工程は基板をケミカル及びリンス液で処理した後に乾燥処理する。乾燥処理の一例として、基板を高速に回転させて基板上に残留するリンス液を除去する回転乾燥工程がある。しかし、このような回転乾燥方式は基板上に形成されたパターンを崩す恐れがある。
【0004】
したがって、最近には基板上にイソプロピルアルコール(IPA)のような有機溶剤を供給して基板上に残留するリンス液を表面張力が低い有機溶剤で置換し、その後、基板上に超臨界状態の処理流体を供給して基板に残留する有機溶剤を除去する超臨界乾燥工程が利用されている。超臨界乾燥工程では内部が密閉された工程チャンバーに乾燥用ガスを供給し、乾燥用ガスを加熱及び加圧する。したがって、乾燥用ガスの温度及び圧力は全て臨界点以上に上昇し、乾燥用ガスは超臨界状態に相変化する。
【0005】
このような超臨界状態の乾燥用ガスは高い溶解力と浸透性を有する。即ち、基板上に超臨界状態の乾燥用ガスが供給されれば、乾燥用ガスは基板上のパターンに容易に浸透し、基板上に残留する有機溶剤また乾燥用ガスに容易に溶解される。したがって、基板に形成されたパターンとパターンとの間に残留する有機溶剤を容易に除去できるようになる。
【0006】
但し、工程チャンバー内の超臨界状態の乾燥用ガスは流動が少ない。したがって、超臨界状態の乾燥用ガスは基板に適切に伝達されないことがあり得る。この場合、基板上に残留される有機溶剤が適切に除去されないか、或いは有機溶剤が溶解された超臨界状態の乾燥用ガスが工程チャンバーの外部に適切に排気されないことができる。
【0007】
このような問題を解決するために、一般的に図1に図示されたように工程チャンバー内の圧力を変化させる方法を利用している。図1を参照すれば、昇圧段階(S100)で工程チャンバー内の圧力を第1圧力CP1に上昇させ、工程段階(S200)で工程チャンバー内の圧力を第1圧力CP1と第1圧力CP1より低い圧力である第2圧力CP2との間で繰り返して変化させる。その後、ベント段階(S300)で工程チャンバー内の圧力を常圧に変化させる。工程段階(S200)で工程チャンバー内の圧力を繰り返して変化させることによって、工程チャンバー内の超臨界状態の乾燥用ガスの流動を引き起こし、基板上に超臨界状態の乾燥用ガスが伝達されるようになる。
【0008】
上述した工程チャンバー内の圧力を第1圧力CP1と第2圧力CP2との間で繰り返して変化させる方式は一般的に、工程チャンバー内に乾燥用ガスを供給する供給ラインに設置されるバルブと、工程チャンバーの内部空間を排気する排気ラインに設置されるバルブのオン/オフが繰り返して変更されることによって遂行される。このようにバルブのオン/オフが繰り返して遂行される場合、バルブではパーティクル(Particle)が発生されることができ、このようなパーティクルは供給ライン又は排気ラインを通じて工程チャンバー内に伝達されることができる。また、工程チャンバー内の圧力を第1圧力CP1と第2圧力CP2との間で繰り返して変化させる方式は工程段階(S200)を遂行するのに所要される時間を増加させる。これは工程段階(S200)で昇圧に所要される時間又は減圧に所要される時間を減少させることは物理的な限界があるためである。また、昇圧に所要される時間又は減圧所要される時間を減少させて各々の前記バルブを速くオン/オフさせれば、昇圧と減圧が適切に行われなく、むしろ超臨界状態の乾燥用ガスの流動を妨害する恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】国際特許公開2012/0013583A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の一目的は基板を効率的に処理することができる基板処理装置及び方法を提供することにある。
【0011】
また、本発明の一目的は基板に対する乾燥処理効率を高めることができる基板処理装置及び方法を提供することにある。
【0012】
また、本発明の一目的は基板を乾燥する乾燥工程を遂行するのに所要される時間を短縮することができる基板処理装置及び方法を提供することにある。
【0013】
また、本発明の一目的は基板を乾燥する乾燥工程を遂行しながら、パーティクル等の不純物が発生することを最小化することができる基板処理装置及び方法を提供することにある。
【0014】
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から通常の技術者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は基板を処理する装置を提供する。基板処理装置は、超臨界状態の乾燥用流体によって前記基板が乾燥される内部空間を提供するボディーと、前記内部空間に前記乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットと、制御器と、を含み、前記制御器は、前記内部空間の圧力を設定圧力に昇圧させる昇圧段階と、前記流体供給ユニットが前記内部空間に前記乾燥用流体を供給する間に前記流体排気ユニットが前記内部空間から前記乾燥用流体を排気して前記内部空間で前記乾燥用流体の流動を発生させる流動段階と、を遂行するように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0016】
一実施形態によれば、前記制御器は、前記流動段階を遂行する間に前記内部空間の圧力が前記設定圧力に一定に維持されるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0017】
一実施形態によれば、前記制御器は、前記流動段階を遂行する間に前記流体供給ユニットが前記内部空間に供給する前記乾燥用流体の単位時間当たり供給流量と前記流体排気ユニットが前記内部空間から排気する前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量が互いに同一であるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットと、を制御することができる。
【0018】
一実施形態によれば、前記流体排気ユニットは、前記ボディーと連結されるメーン排気ラインと、前記メーン排気ラインに前記乾燥用流体が選択的に流れるようにする第1排気バルブと、を含み、前記制御器は、前記流動段階を遂行される間に前記第1排気バルブがオン(On)状態を維持するように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0019】
一実施形態によれば、前記流体排気ユニットは、前記メーン排気ラインから分岐され、前記第1排気バルブが設置される流動ラインと、前記メーン排気ラインから分岐され、第2排気バルブが設置されるスローベントラインと、前記メーン排気ラインから分岐され、第3排気バルブが設置され、前記スローベントラインより前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量が大きいクイックベントラインと、をさらに含むことができる。
【0020】
一実施形態によれば、前記制御器は、前記第2排気バルブをオン(On)させて前記スローベントラインを通じて前記内部空間の前記乾燥用流体を排気して前記内部空間の圧力を下げる第1ベント段階と、前記第3排気バルブをオン(On)させて前記クイックベントラインを通じて前記内部空間の圧力を下げる第2ベント段階と、をさらに遂行するように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0021】
一実施形態によれば、前記流動ラインには、前記メーン排気ラインに流れる前記乾燥用流体の圧力を測定し、前記流動ラインを通じて排気される前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量を調節することによって前記内部空間の圧力を前記設定圧力に調節する圧力調節部材が設置されることができる。
【0022】
一実施形態によれば、前記制御器は、前記流動段階が20秒乃至65秒に属するいずれか1つの時間の間に遂行されるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0023】
一実施形態によれば、前記制御器は、前記流動段階が25秒乃至65秒に属するいずれか1つの時間の間に遂行されるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0024】
一実施形態によれば、前記制御器は、前記設定圧力が120Bar乃至150Barに属するいずれか1つの圧力になるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0025】
一実施形態によれば、前記制御器は、前記設定圧力が150Barになるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0026】
本発明は基板を処理する装置を提供する。基板処理装置は、超臨界状態の乾燥用流体によって前記基板が乾燥される内部空間を提供するボディーと、前記内部空間に乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットと、制御器と、を含み、前記流体排気ユニットは、前記ボディーと連結されるメーン排気ラインと、前記メーン排気ラインに前記乾燥用流体が選択的に流れるようにする第1排気バルブを含み、前記制御器は、前記内部空間の圧力を設定圧力に昇圧させる昇圧段階と、前記内部空間の圧力を前記設定圧力に維持する流動段階と、前記内部空間の圧力を下げるベント段階と、を遂行し、前記流動段階の間に前記第1排気バルブがオン(On)状態を維持するように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0027】
一実施形態によれば、前記流動段階間に、前記流体供給ユニットが供給する前記乾燥用流体の単位時間当たり供給流量と前記メーン排気ラインを通じて排気される前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量が互いに同一であるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0028】
一実施形態によれば、前記流体排気ユニットは、前記流動段階の間に前記メーン排気ラインに流れる前記乾燥用流体の圧力に基づいて前記内部空間の圧力を設定圧力に調節する圧力調節部材を含むことができる。
【0029】
一実施形態によれば、前記メーン排気ラインは分岐され、前記メーン排気ラインが分岐されたラインは、前記内部空間の圧力を下げるベントラインと、前記第1排気バルブ、そして前記圧力調節部材が設置される流動ラインと、を含むことができる。
【0030】
一実施形態によれば、前記流体供給ユニットは、前記内部空間で支持される前記基板の上部で前記乾燥用流体を供給する第1供給ラインと、前記内部空間で支持される前記基板の下部で前記乾燥用流体を供給する第2供給ラインと、を含むことができる。
【0031】
一実施形態によれば、前記流体供給ユニットは、前記内部空間で支持される前記基板の側部で前記乾燥用流体を供給する第1供給ラインと、前記内部空間で支持される前記基板の下部で前記乾燥用流体を供給する第2供給ラインと、を含むことができる。
【0032】
本発明は基板を処理する装置を提供する。基板処理装置は、基板上に残留する有機溶剤が超臨界状態の乾燥用流体によって乾燥される内部空間を提供するボディーと、前記内部空間に前記乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットと、制御器と、を含み、前記制御器は、前記流体供給ユニットが前記内部空間に前記乾燥用流体を供給して前記内部空間の圧力が設定圧力に到達させる昇圧段階と、前記流体供給ユニットが前記内部空間に前記乾燥用流体を供給することと同時に前記流体排気ユニットが前記内部空間から前記乾燥用流体を排気して前記内部空間で前記乾燥用流体の流動を発生させる流動段階と、前記流体排気ユニットが前記内部空間から前記乾燥用流体を排気して前記内部空間の圧力を下げるベント段階と、を遂行し、前記流動段階に前記流体供給ユニットが前記内部空間に供給する前記乾燥用流体の単位時間当たり供給流量と前記流体排気ユニットが前記内部空間から排気する前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量が互いに同一であるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0033】
一実施形態によれば、前記流体排気ユニットは、前記ボディーと連結されて前記内部空間を排気するメーン排気ラインと、前記メーン排気ラインから分岐され、前記内部空間の圧力を下げるベントラインと、前記メーン排気ラインから分岐され、前記メーン排気ラインに流れる前記乾燥用流体の圧力に基づいて前記内部空間の圧力を設定圧力に調節する圧力調節部材と、第1排気バルブが設置される流動ラインと、を含み、前記制御器は、前記流動段階が遂行される間に前記第1排気バルブがオン(On)状態を維持して前記メーン排気ライン、そして前記流動ラインを通じて前記乾燥用流体を排気できるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0034】
一実施形態によれば、前記ベントラインは、第3排気バルブが設置されるクイックベントラインと、第2排気バルブが設置され、前記クイックベントラインより前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量が小さいスローベントラインと、を含み、前記制御器は、前記ベント段階で、前記スローベントラインを通じて前記乾燥用流体を排気し、その後に前記クイックベントラインを通じて前記乾燥用流体を排気するように前記第2排気バルブ、そして前記第3排気バルブを制御することができる。
【0035】
本発明は基板を処理する方法を提供する。基板処理方法は、前記基板に有機溶剤を供給して前記基板を液処理する液処理段階と、前記有機溶剤が残留する前記基板を乾燥する内部空間を有するボディーに搬送する搬送段階と、前記内部空間で前記基板に超臨界状態の乾燥用流体を供給して前記基板を乾燥する乾燥段階と、を含み、前記乾燥段階は、前記内部空間の圧力を設定圧力に昇圧させる昇圧段階と、設定時間の間に前記内部空間に供給される前記乾燥用流体の単位時間当たり供給流量と前記内部空間で排気される前記乾燥用流体の単位時間当たり排気流量を同様に維持して前記内部空間で前記乾燥用流体の流動を発生させる流動段階と、前記内部空間の圧力を下げるベント段階と、を含むことができる。
【0036】
一実施形態によれば、前記流動段階には、前記内部空間の圧力が前記設定圧力に維持され、前記設定圧力は、120Bar乃至150Barに属するいずれか1つの圧力であり得る。
【0037】
一実施形態によれば、前記設定圧力は、150Barであり得る。
【0038】
一実施形態によれば、前記設定時間は、20秒乃至65秒に属するいずれか1つの時間であり得る。
【0039】
一実施形態によれば、前記設定時間は、25秒乃至60に属するいずれか1つの時間であり得る。
【0040】
一実施形態によれば、前記内部空間を排気するメーン排気ラインに前記乾燥用流体が選択的に流れるようにする第1排気バルブは前記流動段階が遂行される間にオン(On)状態を維持することができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明の一実施形態によれば、基板を効率的に処理することができる。
【0042】
また、本発明の一実施形態によれば、基板に対する乾燥処理効率を高めることができる。
【0043】
また、本発明の一実施形態によれば、基板を乾燥する乾燥工程を遂行するのに所要される時間を短縮することができる。
【0044】
また、本発明の一実施形態によれば、基板を乾燥する乾燥工程を遂行しながら、パーティクル等の不純物が発生することを最小化することができる。
【0045】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることではなく、言及されない効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】一般的な超臨界乾燥工程を遂行する工程チャンバー内の圧力変化を示す図面である。
図2】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す平面図である。
図3図1の液処理チャンバーの一実施形態を概略的に示す図面である。
図4図1の乾燥チャンバーの一実施形態を概略的に示す図面である。
図5】本発明の一実施形態による基板処理方法を示すフローチャートである。
図6図5の液処理段階を遂行する液処理チャンバーの形状を示す図面である。
図7図5の第1昇圧段階を遂行する乾燥チャンバーの形状を示す図面である。
図8図5の第2昇圧段階を遂行する乾燥チャンバーの形状を示す図面である。
図9図5の流動段階を遂行する乾燥チャンバーの形状を示す図面である。
図10図5の第1ベント段階を遂行する乾燥チャンバーの形状を示す図面である。
図11図5の第2ベント段階を遂行する乾燥チャンバーの形状を示す図面である。
図12】本発明の乾燥工程を遂行する間にボディーの内部空間の圧力変化を示す図面である。
図13】本発明の他の実施形態による乾燥チャンバーの形状を概略的に示す図面である。
図14】本発明の他の実施形態による乾燥チャンバーの形状を概略的に示す図面である。
図15】本発明の他の実施形態による乾燥チャンバーの形状を概略的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下では添付した図面を参考として本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されない。また、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明することにおいて、関連された公知機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすることができていると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。また、類似な機能及び作用をする部分に対しては図面の全体に亘って同一な符号を使用する。
【0048】
ある構成要素を‘含む’ということは、特別に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除外することではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。具体的に、“含む”又は“有する”等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることがであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解されなければならない。
【0049】
単数の表現は文脈の上に明確に異なりに表現しない限り、複数の表現を含む。また、図面で要素の形状及びサイズ等はより明確な説明のために誇張されることができる。
【0050】
第1、第2等の用語は多様な構成要素を説明するために使用されることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的として使用されることができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱されないまま、第1構成要素は第2構成要素と称されることができ、類似に第2構成要素とも第1構成要素と称されることができる。
【0051】
ある構成要素が他の構成要素に“連結されて”あるか、或いは“接続されて”いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているか、又は接続されているが、中間に他の構成要素が存在することもあると理解されるべきである。反面に、ある構成要素が他の構成要素に“直接連結されて”いるか、或いは“直接接続されて”いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないことと理解されるべきである。構成要素間の関係を説明する他の表現、即ち“~間に”と“すぐ~間に”又は“~に隣接する”と“~に直接隣接する“等も同様に解析されなければならない。
【0052】
異なりに定義されない限り、技術的であるか、或いは科学的な用語を含んで、ここで使用されるすべての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されることと同一な意味である。一般的に使用される事前に定義されていることと同一の用語は関連技術の文脈の上に有する意味と一致する意味であることと解析されるべきであり、本出願で明確に定義しない限り、理想的であるか、或いは過度に形式的な意味として解釈されない。
【0053】
図2は本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す平面図である。
【0054】
図2を参照すれば、基板処理装置はインデックスモジュール10、処理モジュール20、そして制御器30を含む。上部から見る時、インデックスモジュール10と処理モジュール20は一方向に沿って配置される。以下、インデックスモジュール10と処理モジュール20が配置された方向を第1の方向Xとし、上部から見る時、第1の方向Xと垂直になる方向を第2方向Yとし、第1の方向X及び第2方向Yに全て垂直になる方向を第3方向Zとする。
【0055】
インデックスモジュール10は基板Wが収納された容器Cから基板Wを処理モジュール20に搬送し、処理モジュール20で処理が完了された基板Wを容器Cに収納する。インデックスモジュール10の長さ方向は第2方向Yに提供される。インデックスモジュール10はロードポート12とインデックスフレーム14を有する。インデックスフレーム14を基準にロードポート12は処理モジュール20の反対側に位置される。基板Wが収納された容器Cはロードポート12に置かれる。ロードポート12は複数が提供されることができ、複数のロードポート12は第2方向Yに沿って配置されることができる。
【0056】
容器Cとしては前面開放一体式ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器Cはオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベア(Overhead Conveyor)、又は自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート12に置かれることができる。
【0057】
インデックスフレーム14にはインデックスロボット120が提供される。インデックスフレーム14内には長さ方向が第2方向Yに提供されたガイドレール124が提供され、インデックスロボット120はガイドレール124上で移動可能に提供されることができる。インデックスロボット120は基板Wが置かれるハンド122を含み、ハンド122は前進及び後進移動、第3方向Zを軸とする回転、そして第3方向Zに沿って移動可能に提供されることができる。ハンド122は複数が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド122は互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0058】
制御器30は基板処理装置を制御することができる。制御器30は基板処理装置の制御を実行するマイクロプロセッサー(コンピュータ)から成されるプロセスコントローラと、オペレータが基板処理装置を管理するためにコマンド入力操作等を行うキーボードや、基板処理装置の稼動状況を可視化して表示するディスプレイ等で成されるユーザインターフェイスと、基板処理装置で実行される処理をプロセスコントローラの制御によって実行するための制御プログラムや、各種データ及び処理条件に応じて各構成部に処理を実行させるためのプログラム、即ち処理レシピが格納された格納部を具備することができる。また、ユーザインターフェイス及び格納部はプロセスコントローラに接続されていることができる。処理レシピは記憶部の中で記憶媒体に記憶されていることができ、記憶媒体は、ハードディスクであってもよく、CD-ROM、DVD等の可搬性ディスクや、フラッシュメモリ等の半導体メモリ一であってもよい。
【0059】
制御器30は以下では説明する基板処理方法を遂行できるように基板処理装置を制御することができる。例えば、制御器30は以下では説明する基板処理方法を遂行できるように流体供給ユニット530、流体排気ユニット500を制御することができる。
【0060】
処理モジュール20はバッファユニット200、搬送チャンバー300、液処理チャンバー400、そして乾燥チャンバー500を含む。バッファユニット200は処理モジュール20に搬入される基板Wと処理モジュール20から搬出される基板Wが一時的に留まる空間を提供する。液処理チャンバー400は基板W上に液を供給して基板Wを液処理する液処理工程を遂行する。乾燥チャンバー500は基板W上に残留する液を除去する乾燥工程を遂行する。搬送チャンバー300はバッファユニット200、液処理チャンバー400、そして乾燥チャンバー500の間に基板Wを搬送する。
【0061】
搬送チャンバー300はその長さ方向が第1の方向Xに提供されることができる。バッファユニット200はインデックスモジュール10と搬送チャンバー300との間に配置されることができる。液処理チャンバー400と乾燥チャンバー500は搬送チャンバー300の側部に配置されることができる。液処理チャンバー400と搬送チャンバー300は第2方向Yに沿って配置されることができる。乾燥チャンバー500と搬送チャンバー300は第2方向Yに沿って配置されることができる。バッファユニット200は搬送チャンバー300の一端に位置されることができる。
【0062】
一例によれば、液処理チャンバー400は搬送チャンバー300の両側に配置し、乾燥チャンバー500は搬送チャンバー300の両側に配置され、液処理チャンバー400は乾燥チャンバー500よりバッファユニット200にさらに近い位置に配置されることができる。搬送チャンバー300の一側で液処理チャンバー400は第1の方向X及び第3方向Zに沿って各々AXB(A、Bは各々1又は1より大きい自然数)配列に提供されることができる。また、搬送チャンバー300の一側で乾燥チャンバー500は第1の方向X及び第3方向Zに沿って各々CXD(C、Dは各々1又は1より大きい自然数)が提供されることができる。上述したことと異なりに、搬送チャンバー300の一側には液処理チャンバー400のみが提供され、その他側には乾燥チャンバー500のみが提供されることができる。
【0063】
搬送チャンバー300は搬送ロボット320を有する。搬送チャンバー300内には長さ方向が第1の方向Xに提供されたガイドレール324が提供され、搬送ロボット320はガイドレール324上で移動可能に提供されることができる。搬送ロボット320は基板Wが置かれるハンド322を含み、ハンド322は前進及び後進移動、第3方向Zを軸とする回転、そして第3方向Zに沿って移動可能に提供されることができる。ハンド322は複数が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド322は互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0064】
バッファユニット200は基板Wが置かれる複数のバッファ220を具備する。バッファ220は第3方向Zに沿って相互間に離隔されるように配置されることができる。バッファユニット200は前面(front face)と背面(rear face)が開放される。前面はインデックスモジュール10と対向する面であり、後面は搬送チャンバー300と対向する面である。インデックスロボット120は前面を通じてバッファユニット200に接近し、搬送ロボット320は背面を通じてバッファユニット200に接近することができる。
【0065】
図3図1の液処理チャンバーの一実施形態を概略的に示す図面である。図3を参照すれば、液処理チャンバー400はハウジング410、カップ420、支持ユニット440、液供給ユニット460、そして昇降ユニット480を有する。
【0066】
ハウジング410は基板Wが処理される内部空間を有することができる。ハウジング410は大体に六面体の形状を有することができる。例えば、ハウジング410は直方体の形状を有することができる。また、ハウジング410には基板Wが搬入されるか、或いは搬出される開口(図示せず)が形成されることができる。また、ハウジング410には開口を選択的に開閉するドア(図示せず)が設置されることができる。
【0067】
カップ420は上部が開放された筒形状を有することができる。カップ420は処理空間を有し、基板Wは処理空間内で液処理されることができる。支持ユニット440は処理空間で基板Wを支持する。液供給ユニット460は支持ユニット440に支持された基板W上に処理液を供給する。処理液は複数の種類に提供され、基板W上に順次的に供給されることができる。昇降ユニット480はカップ420と支持ユニット440との間の相対高さを調節する。
【0068】
一例によれば、カップ420は複数の回収筒422、424、426を有する。回収筒422、424、426は各々基板処理に使用された液を回収する回収空間を有する。各々の回収筒422、424、426は支持ユニット440を囲むリング形状に提供される。液処理工程が進行する時、基板Wの回転によって飛散される処理液は各回収筒422、424、426の流入口422a、424a、426aを通じて回収空間に流入される。一例によれば、カップ420は第1回収筒422、第2回収筒424、そして第3回収筒426を有する。第1回収筒422は支持ユニット440を囲むように配置され、第2回収筒424は第1回収筒422を囲むように配置され、第3回収筒426は第2回収筒424を囲むように配置される。第2回収筒424に液を流入する第2流入口424aは第1回収筒422に液を流入する第1流入口422aより上部に位置され、第3回収筒426に液を流入する第3流入口426aは第2流入口424aより上部に位置されることができる。
【0069】
支持ユニット440は支持板442と駆動軸444を有する。支持板442の上面は大体に円形に提供され、基板Wより大きい直径を有することができる。支持板442の中央部には基板Wの背面を支持する支持ピン442aが提供され、支持ピン442aは基板Wが支持板442から一定距離離隔されるようにその上端が支持板442から突出されるように提供される。支持板442の縁部にはチャックピン442bが提供される。チョクピン442bは支持板442から上部に突出されるように提供され、基板Wが回転される時、基板Wが支持ユニット440から離脱されないように基板Wの側部を支持する。駆動軸444は駆動器446によって駆動され、基板Wの底面中央と連結され、支持板442をその中心軸を基準に回転させる。
【0070】
一例によれば、液供給ユニット460はノズル462を含むことができる。ノズル462は基板Wに処理液を供給することができる。処理液はケミカル、リンス液、又は有機溶剤であり得る。ケミカルは強酸又は強塩基の性質を有するケミカルであり得る。また、リンス液は純水であり得る。また、有機溶剤はイソプロピルアルコール(IPA)であり得る。また、液供給ユニット460は複数のノズル462を含むことができ、各々のノズル462では互いに異なる種類の処理液を供給することができる。例えば、ノズル462の中でいずれか1つではケミカルが供給し、ノズル462の中で他の1つではリンス液を供給し、ノズル462の中でその他の1つでは有機溶剤を供給することができる。また、制御器30はノズル462の中で他の1つで基板Wにリンス液を供給した後、ノズル462の中でその他の1つで有機溶剤を供給するように液供給ユニット460を制御することができる。したがって、基板W上に供給されたリンス液は表面張力が小さい有機溶剤で置換されることができる。
【0071】
昇降ユニット480はカップ420を上下方向に移動させる。カップ420の上下移動によってカップ420と基板Wとの間の相対高さが変更される。これによって、基板Wに供給される液の種類に応じて処理液を回収する回収筒422、424、426が変更されるので、液を分離回収することができる。上述したことと異なりに、カップ420は固定設置され、昇降ユニット480は支持ユニット440を上下方向に移動させることができる。
【0072】
図4図1の乾燥チャンバーの一実施形態を概略的に示す図面である。図4を参照すれば、本発明の一実施形態による乾燥チャンバー500は超臨界状態の乾燥用流体Gを利用して基板W上に残留する処理液を除去することができる。例えば、乾燥チャンバー500は超臨界状態の二酸化炭素(CO)を利用して基板W上に残留する有機溶剤を除去する乾燥工程を遂行することができる。
【0073】
乾燥チャンバー500はボディー510、加熱部材520、流体供給ユニット530、流体排気ユニット550、そして昇降部材560を含むことができる。ボディー510は基板Wが処理される内部空間518を有することができる。ボディー510は超臨界状態の乾燥用流体Gによって基板Wが乾燥処理される内部空間518を提供することができる。
【0074】
ボディー510は上部ボディー512、そして下部ボディー514を含むことができる。上部ボディー512、そして下部ボディー514は互いに組み合わせて前記内部空間518を形成することができる。基板Wは内部空間518で支持されることができる。例えば、基板Wは内部空間518で支持部材(図示せず)によって支持されることができる。支持部材は基板Wの縁領域の下面を支持できるように構成されることができる。上部ボディー512、そして下部ボディー514の中でいずれか1つは昇降部材560と結合されて上下方向に移動されることができる。例えば、下部ボディー514は昇降部材560と結合されて、昇降部材560によって上下方向に移動されることができる。したがって、ボディー510の内部空間518は選択的に密閉されることができる。上述した例では下部ボディー514が昇降部材560と結合されて上下方向に移動することを例として説明したが、これに限定されることではない。例えば、上部ボディー512が昇降部材560と結合されて上下方向に移動してもよい。
【0075】
加熱部材520は内部空間518に供給される乾燥用流体Gを加熱することができる。加熱部材520はボディー510の内部空間518の温度を昇温させて内部空間518に供給される乾燥用流体Gを超臨界状態に相変化させることができる。また、加熱部材520はボディー510の内部空間518の温度を昇温させて内部空間518に供給される超臨界状態の乾燥用流体Gが超臨界状態を維持するようにすることができる。
【0076】
また、加熱部材520はボディー510内に埋設されることができる。例えば、加熱部材520は上部ボディー512、そして下部ボディー514の中でいずれか1つに埋設されることができる。例えば、加熱部材520は下部ボディー514内に提供されることができる。しかし、これに限定されることではなく、加熱部材520は内部空間518の温度を昇温させることができる様々な位置に提供されることができる。また、加熱部材520はヒーターであり得る。しかし、これに限定されることではなく、加熱部材520は内部空間518の温度を昇温させることができる公知された装置で多様に変形されることができる。
【0077】
流体供給ユニット530はボディー510の内部空間518に乾燥用流体Gを供給することができる。流体供給ユニット530が供給する乾燥用流体Gは二酸化炭素(CO)を含むことができる。流体供給ユニット530は流体供給源531、第1供給ライン533、第1供給バルブ535、第2供給ライン537、そして第2供給バルブ539を含むことができる。
【0078】
流体供給源531はボディー510の内部空間518に供給される乾燥用流体Gを貯蔵及び/又は供給することができる。流体供給源531は第1供給ライン533及び/又は第2供給ライン537に乾燥用流体Gを供給することができる。例えば、第1供給ライン533には第1供給バルブ535が設置されることができる。また、第2供給ライン537には第2供給バルブ539が設置されることができる。第1供給バルブ535と第2供給バルブ539はオン/オフバルブであり得る。第1供給バルブ535と第2供給バルブ539のオン/オフに応じて、第1供給ライン533又は第2供給ライン537に選択的に乾燥用流体Gが流れることができる。
【0079】
上述した例では1つの流体供給源531に第1供給ライン533、そして第2供給ライン537が連結されることを例として説明したが、これに限定されることではない。例えば、流体供給源531は複数に提供され、第1供給ライン533は複数の流体供給源531の中でいずれか1つと連結され、第2供給ライン537は流体供給源531の中で他の1つと連結されてもよい。
【0080】
また、第1供給ライン533はボディー510の内部空間518の上部で乾燥用ガスを供給する上部供給ラインであり得る。例えば、第1供給ライン533はボディー510の内部空間518に上から下に向かう方向に乾燥用ガスを供給することができる。例えば、第1供給ライン533は上部ボディー512に連結されることができる。また、第2供給ライン537はボディー510の内部空間518の下部で乾燥用ガスを供給する下部供給ラインであり得る。例えば、第2供給ライン537はボディー510の内部空間518に下から上に向かう方向に乾燥用ガスを供給することができる。例えば、第2供給ライン537は下部ボディー514に連結されることができる。
【0081】
流体排気ユニット550はボディー510の内部空間518から乾燥用流体Gを排気することができる。流体排気ユニット550はメーン排気ライン551、流動ライン553、スローベントライン555、クイックベントライン557、そしてパルプベントライン559を含むことができる。
【0082】
メーン排気ライン551はボディー510と連結されることができる。メーン排気ライン551はボディー510の内部空間518に供給された乾燥用流体Gをボディー510の外部に排気することができる。例えば、メーン排気ライン551の一端はボディー510と連結されることができる。メーン排気ライン551の一端は上部ボディー512、そして下部ボディー514の中でいずれか1つと連結されることができる。例えば、メーン排気ライン551の一端は下部ボディー514と連結されることができる。また、メーン排気ライン551の他端は分岐されることができる。例えば、メーン排気ライン551の他端は分岐されることができる。メーン排気ライン551が分岐されたラインは流動ライン553、スローベントライン555、クイックベントライン557、そしてパルスベントライン559を含むことができる。
【0083】
流動ライン553はメーン排気ライン551の他端から分岐されることができる。メーン排気ライン551には第1排気バルブ553a、そして圧力調節部材553bが設置されることができる。第1排気バルブ553aは圧力調節部材553bより上流に設置されることができる。第1排気バルブ553aはオン/オフバルブであり得る。第1排気バルブ553aはメーン排気ライン551に乾燥用流体Gが選択的に流れるようにすることができる。また、流動ライン553は後述する流動段階(S33)で使用されることができる。
【0084】
また、圧力調節部材553bはボディー510の内部空間518圧力を設定圧力に一定に維持させることができる。例えば、圧力調節部材553bはメーン排気ライン551に流れる乾燥用流体Gの圧力を測定することができる。また、圧力調節部材553bはメーン排気ライン551に流れる乾燥用流体Gの圧力に基づいてボディー510の内部空間518圧力を測定することができる。また、圧力調節部材553bはボディー510の内部空間518圧力を設定圧力に維持させることができるように、流動ライン553を通じて排気される乾燥用流体Gの単位時間当たり排気流量を調節することができる。例えば、圧力調節部材553bはバックプレッシャーレギュレータ(BPR、Back Pressure Regulator)であり得る。例えば、ボディー510の内部空間518に対する設定圧力が150Barであると仮定すれば、圧力調節部材553bはボディー510の内部空間518に対する設定圧力が150Barに至るまでは流動ライン553を通じて乾燥用流体Gが排気されないようにすることができる。また、ボディー510の内部空間518の圧力が設定圧力よりさらに高い圧力、例えば170Barに至る場合には、ボディー510の内部空間518の圧力が150Barに低くなるように、流動ライン553を通じて乾燥用流体Gを排気させることができる。
【0085】
スローベントライン555はメーン排気ライン551の他端から分岐されることができる。スローベントライン555はボディー510の内部空間518の圧力を下げることができる。スローベントライン555は後述する第1ベント段階(S34)で使用されることができる。スローベントライン555には第2排気バルブ555a、そしてスローベントラインオリフィス555bが設置されることができる。第2排気バルブ555aはスローベントラインオリフィス555bより上流に設置されることができる。第2排気バルブ555aはオン/オフバルブであり得る。また、スローベントラインオリフィス555bの流路直径は後述するクイックベントラインオリフィス557bの流路直径より小さいことができる。
【0086】
クイックベントライン557はメーン排気ライン551の他端から分岐されることができる。クイックベントライン557はボディー510の内部空間518の圧力を下げることができる。クイックベントライン557は後述する第2ベント段階(S35)で使用されることができる。クイックベントライン557には第3排気バルブ557a、そしてクイックベントラインオリフィス557bが設置されることができる。第3排気バルブ557aはクイックベントラインオリフィス555bより上流に設置されることができる。第3排気バルブ557aはオン/オフバルブであり得る。また、クイックベントラインオリフィス557bの流路直径は後述するスローベントラインオリフィス555bの流路直径より大きいことができる。
【0087】
パルスベントライン559はメーン排気ライン551の他端から分岐されることができる。ボディー510の内部空間518の圧力を繰り返して変更させることができる。例えば、パルスベントライン559には第4バルブ559a、そしてパルスベントラインオリフィス559bが設置されることができる。第4バルブ559aはオン/オフバルブであり得る。上述した制御器30は第4バルブ559aのオン/オフを繰り返して遂行して、ボディー510の内部空間518の圧力を昇圧/減圧させることができる。即ち、第4バルブ559aのオン/オフに応じてボディー510の内部空間518に対する昇圧及び減圧は繰り返してなされることができる。また、パルスベントライン559は後述する流動段階(S33)で使用されることができる。制御器30は後述する流動段階(S33)で流動ライン553とパルスベントライン559の中で選択されたいずれか1つを通じてボディー510の内部空間518の乾燥流体を排気するように第1バルブ553a又は第4バルブ559aをオン/オフすることができる。
【0088】
以下では、本発明の一実施形態による基板処理方法に対して説明する。以下では説明する基板処理方法は基板処理装置が遂行することができる。上述したように制御器30は以下では説明する基板処理方法を基板処理装置が遂行できるように基板処理装置を制御することができる。
【0089】
図5は本発明の一実施形態による基板処理方法を示すフローチャートである。図5を参照すれば、本発明の一実施形態による基板処理方法は液処理段階(S10)、搬送段階(S20)、そして乾燥段階(S30)を含むことができる。
【0090】
液処理段階(S10)は基板Wに処理液を供給して基板Wを液処理する段階である。液処理段階(S10)は液処理チャンバー400で遂行されることができる。例えば、液処理段階(S10)には回転する基板Wに処理液を供給して基板Wを液処理することができる(図6参照)。液処理段階(S10)で供給される処理液は上述したケミカル、リンス液、そして有機溶剤の中で少なくともいずれか1つ以上であり得る。例えば、液処理段階(S10)では回転する基板Wにリンス液を供給して基板Wをリンス処理することができる。その後、回転する基板Wに有機溶剤を供給して基板W上に残留するリンス液を有機溶剤で置換することができる。
【0091】
搬送段階(S20)は基板Wを搬送する段階である。搬送段階(S20)は液処理が遂行された基板Wを乾燥チャンバー500に搬送する段階であり得る。例えば、搬送段階(S20)には搬送ロボット320が基板Wを液処理チャンバー400から乾燥チャンバー500に搬送することができる。搬送段階(S20)に搬送される基板W上には処理液が残留することができる。例えば、基板W上には有機溶剤が残留することができる。即ち、基板Wは有機溶剤に濡れた状態に乾燥チャンバー500に搬送されることができる。
【0092】
乾燥段階(S30)は基板Wを乾燥する段階である。乾燥段階(S30)は乾燥チャンバー500で遂行されることができる。乾燥段階(S30)ではボディー510の内部空間518で基板Wに乾燥用流体Gを供給して基板Wを乾燥することができる。乾燥段階(S30)で基板Wに伝達される乾燥用流体Gは超臨界状態であり得る。
【0093】
乾燥段階(S30)は昇圧段階(S31、S32)、流動段階(S33)、そしてベント段階(S34、S35)を含むことができる。昇圧段階(S31、32)はボディー510の内部空間518の圧力を設定圧力に昇圧させる段階であり得る。
【0094】
流動段階(S33)は昇圧段階(S31、S32)の後に遂行されることができる。流動段階(S33)はボディー510の内部空間518に供給された超臨界状態の乾燥用流体Gに流動を発生させる段階であり得る。
【0095】
ベント段階(S34、S35)は流動段階(S33)の後に遂行されることができる。ベント段階(S34、S35)にはボディー510の内部空間518の圧力を下げることができる。例えば、ベント段階(S34、S35)にはボディー510の内部空間518の圧力を常圧に下げることができる。
【0096】
以下では、上述した昇圧段階(S31、S32)、流動段階(S33)、そしてベント段階(S34、S35)に対してより詳細に説明する。
【0097】
昇圧段階(S31、S32)は第1昇圧段階(S31)、そして第2昇圧段階(S32)を含むことができる。
【0098】
第1昇圧段階(S31)には第2供給ライン537がボディー510の内部空間518に乾燥用流体Gを供給することができる(図7参照)。即ち、第1昇圧段階(S31)にはボディー510の内部空間518の下部、具体的には内部空間518で支持された基板Wの下部に乾燥用流体Gが供給されることができる。第1昇圧段階(S31)にはボディー510の内部空間518圧力を第2設定圧力P2まで昇圧させることができる。第2設定圧力P2は120Barであり得る。また、第1昇圧段階(S31)が遂行される間に第1バルブ553aはオン(On)状態を維持することができる。第1昇圧段階(S31)にはボディー510の内部空間518の圧力が望む圧力(例えば、後述する第2圧力P2)に到達しないので、第1バルブ553aがオン(On)状態であっても、圧力調節部材553bによって流動ライン553には乾燥用流体Gが流れないことができる。
【0099】
第2昇圧段階(S32)には第1供給ライン533がボディー510の内部空間518に乾燥用流体Gを供給することができる(図8参照)。即ち、第2昇圧段階(S32)には内部空間518の上部、具体的に内部空間518で支持された基板Wの上部に乾燥用流体Gが供給されることができる。第2昇圧段階(S32)にはボディー510の内部空間518の圧力を第1設定圧力P1まで昇圧させることができる。第1設定圧力P1は150Barであり得る。また、第2昇圧段階(S32)が遂行される間に第1バルブ553aはオン(On)状態を維持することができる。第2昇圧段階(S32)にはボディー510の内部空間518の圧力が望む圧力(例えば、第2圧力P2)に到達しないので、第1バルブ553aがオン(On)状態であっても、圧力調節部材553bによって流動ライン553には乾燥用流体Gが流れないことができる。
【0100】
上述した例では第2昇圧段階(S32)に第1供給ライン533が乾燥用流体Gを供給することを例として説明したが、これに限定されることではない。例えば、第2昇圧段階(S32)は第2供給ライン537が乾燥用流体Gを供給して遂行されてもよく、これと異なりに第1供給ライン533及び第2供給ライン537の全てで乾燥用流体Gを供給して遂行されてもよい。
【0101】
昇圧段階(S31、S32)が遂行されながら、内部空間518の圧力は望む圧力に到達することができる。昇圧段階(S31、S32)が遂行されながら、内部空間518は加熱部材520によって加熱されることができる。したがって、内部空間518に供給された乾燥用流体Gは超臨界状態に相変化することができる。しかし、これに限定されることではなく、乾燥用流体Gは超臨界状態に内部空間518に供給されることができる。この場合、昇圧段階(S31、S32)で内部空間518が望む圧力(例えば、第1設定圧力P1)に到達されるようになるので、超臨界状態に内部空間518に供給された乾燥用流体Gは、超臨界状態を継続して維持することができる。
【0102】
流動段階(S33)には内部空間(318)に供給された超臨界状態の乾燥用流体Gに対して流動を発生させることができる。流動段階(S33)には第1供給ライン533が乾燥用流体Gを継続して供給し、これと同時に流動ライン553が乾燥用流体Gを継続して排気することができる(図9参照)。即ち、流動段階(S33)は流体供給ユニット530が内部空間518に乾燥用流体Gを供給する間に、流体排気ユニット(55)が内部空間518から乾燥用流体Gを継続して排気することができる。また、流動段階(S33)には第1バルブ553aがオン(On)状態を維持することができる。また、流動段階(S33)には第2バルブ555a、第3バルブ557a、そして第4バルブ559aがオフ(Off)状態を維持することができる。
【0103】
また、圧力調節部材553bが内部空間518の圧力を第1設定圧力(P1、例えば150Bar)に一定に維持させるように、流動ライン553に流れる乾燥用流体Gの単位時間当たり排気流量を調節する。したがって、流体供給ユニット530の第1供給ライン533が供給する乾燥用流体Gの単位時間当たり供給流量と流体排気ユニット550が流動ライン553を通じて排気する単位時間当たり排気流量は互いに同様に維持されることができる。即ち、流動段階(S33)には第1供給ライン533が乾燥用流体Gを継続して供給し、流動ライン553が乾燥用流体Gを継続して排気して内部空間518で乾燥用流体Gに流動が発生されるようにする。
【0104】
第1ベント段階(S34)にはスローベントライン555を通じて乾燥用流体Gが排気され、流体供給ユニット530は乾燥用流体Gの供給を中断することができる(図10参照)。したがって、内部空間518の圧力は低くなることができる。また、第1ベント段階(S34)には第2バルブ555aがオン(On)され、そのオン(On)状態を維持することができる。また、第1ベント段階(S34)には第1バルブ553a、第3バルブ557a、そして第4バルブ559aがオフ(Off)状態を維持することができる。
【0105】
第2ベント段階(S35)にはクイックベントライン557を通じて乾燥用流体Gが排気され、流体供給ユニット530は乾燥用流体Gの供給を中断することができる(図11参照)。したがって、内部空間518の圧力は低くなることができる。また、第2ベント段階(S35)には第3バルブ557aがオン(On)され、そのオン(On)状態を維持することができる。また、第2ベント段階(S35)には第1バルブ553a、第2バルブ555a、そして第4バルブ559aがオフ(Off)状態を維持することができる。
【0106】
また、上述したようにスローベントラインオリフィス555bの流路直径はクイックベントラインオリフィス557bの流路直径より小さいので、第1ベント段階(S34)での減圧速度は第2ベント段階(S35)での減圧速度より遅くなることができる。
【0107】
図12は本発明の乾燥工程を遂行する間にボディーの内部空間の圧力変化を示す図面である。図12を参照すれば、第1昇圧段階(S31)には内部空間518の圧力が第2設定圧力P2まで昇圧することができる。第2設定圧力P2は約120Barであり得る。第2昇圧段階(S32)には内部空間518の圧力が第1設定圧力P1まで昇圧することができる。第1設定圧力P1は約150Barであり得る。流動段階(S33)には内部空間518の圧力が第1設定圧力P1に維持されることができる。第1ベント段階(S34)には内部空間518の減圧がゆっくり行われ、第2ベント段階(S35)には内部空間518の減圧が速く行われることができる。
【0108】
以下では、本発明の効果に対して詳細に説明する。下の表は、流動段階(S33)をパルスベントライン559を使用して従来のパルス(Pulse)方式に遂行した場合、そして流動段階(S33)を流動ライン553を使用して本発明のコンティニュアス(Continuous)方式に遂行した場合、工程を遂行した時間、そして基板W上に残留するパーティクル数を示した表である。この時、昇圧段階(S31、S32)とベント段階(S34、S35)は同一な時間の間に遂行した。また、基板W上に残留する有機溶剤の量に対する条件は互いに同様に遂行した。
【表1】
【0109】
上述した表から分かるように、本発明のコンティニュアス方式を利用して流動段階(S33)を遂行する場合、従来のパルス方式と比較する時、流動段階(S33)を遂行する設定時間を減らしても、基板W上に残留するパーティクルの数は同一であるか、或いはそれより低い数値を有することを分かる。即ち、本発明の一実施形態によれば、基板Wを処理するのに所要される時間を短縮させつつ、基板W上に残留するパーティクルの数を以前と同一なレベルに維持するか、又はそれより低くすることができる。また、上述した実験データを通じて分かるように本発明で維持段階(S33)が遂行される設定時間(t2~t3)は20秒乃至65秒に属するいずれか1つの時間の間に遂行され、好ましくは25秒乃至65秒に属するいずれか1つの時間の間に遂行されることが望ましい。例えば、維持段階(S33)は低いパーティクル水準を示す33秒又は40秒間に遂行されることができる。
【0110】
また、本発明で維持段階(S33)で内部空間518の圧力は120Bar乃至150Barに属するいずれか1つの圧力に維持されることができる。例えば、維持段階(S33)で内部空間518の圧力は約150Barに維持されることができる。
【0111】
上述した例では流体排気ユニット550がパルスベントライン559、第4バルブ559a、そしてパルスベントラインオリフィス559bを含むことを例として説明したが、図13に図示されたようにパルスベントライン559、第4バルブ559a、そしてパルスベントラインオリフィス559bは省略されてもよい。
【0112】
上述した例では流動ライン553に圧力調節部材553bが設置されることを例として説明したが、これに限定されることではない。例えば、圧力調節部材553bの代わりに、流動ライン553には流動ラインオリフィス553cが設置されてもよい。流動ラインオリフィス553cは内部空間518の圧力を設定圧力P1、P2に維持させるのに適切な流路直径を有することができる。
【0113】
上述した例では、ボディー510が上部ボディー512、そして下部ボディー514で構成されることを例として説明したが、これに限定されることではない。例えば、図15に図示されたように、ボディー510aはベースボディー512a及びドアボディー514aを含むことができる。ベースボディー512a及びドアボディー514aは互いに組み合わせて内部空間518aを形成することができる。ベースボディー512aは側方向が開放された筒形状を有することがあり、ドアボディー514aは側方向に移動されて、内部空間518aを選択的に開閉することができる。また、ドアボディー514aとベースボディー512aとの間にはシーリング部材560aが提供されることができる。また、ドアボディー514aには支持板516aが結合され、支持板516aには基板Wが支持されることができる。
【0114】
また、第1供給ライン533aは支持板516aに支持された基板Wの側部で乾燥用流体Gを供給することができる。また、第2供給ライン537aは基板Wの下部で乾燥用流体を供給することができる。また、メーン排気ライン551aは基板Wの下部で内部空間518aを排気することができる。以外の構成は上述した流体供給ユニット530、そして流体排気ユニット550が有する構成が同一/類似に適用されることができる。
【0115】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される様々な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むこととして解析されなければならない。
【符号の説明】
【0116】
500 乾燥チャンバー
510 ボディー
512 上部ボディー
514 下部ボディー
520 加熱部材
530 流体供給ユニット
533 第1供給ライン
535 第1供給バルブ
537 第2供給ライン
539 第2供給バルブ
550 流体排気ユニット
551 メーン排気ライン
553 流動ライン
553a 第1排気バルブ
553b 圧力調節部材
555 スローベントライン
555a 第2排気バルブ
555b スローベントラインオリフィス
557 クイックベントライン
557a 第3排気バルブ
557b クイックベントラインオリフィス
559 パルスベントライン
559a 第4排気バルブ
559b パルスベントラインオリフィス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15