(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】アダプタの出力状態テスト方法、アダプタの出力状態テストシステム及びコンピュータ記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20230530BHJP
【FI】
H02J7/00 Q
(21)【出願番号】P 2021500824
(86)(22)【出願日】2018-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2018109205
(87)【国際公開番号】W WO2020062296
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-01-12
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100120385
【氏名又は名称】鈴木 健之
(72)【発明者】
【氏名】ティアン、チェン
【審査官】清水 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106841708(CN,A)
【文献】特表2017-522844(JP,A)
【文献】特開平08-182209(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
H01M 10/42 - 10/48
G06F 1/26 - 1/3296
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アダプタの出力状態テスト方法であって、
前記アダプタに急速充電するように指示した後、前記アダプタの出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信することと、
前記第一命令に応答し、第一出力電圧を獲得し且つ前記第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定することと、
前記急速充電に対応する充電電流を受け取ると、前記充電電流に対応する電流変化率を獲得し、前記電流変化率に基づいて電流状態を確定することと、
前記電圧状態と前記電流状態に基づいて、前記アダプタの出力状態のテスト結果を獲得することと、
を含み、
前記急速充電に対応する充電電流を受け取ってから、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
定電流充電段階の電圧状態を確定するために用いられる第三命令を受信することと、
前記第三命令に応答して、第三出力電圧を獲得することと、
前記第三出力電圧が予め設定された急速充電電圧以上であると、前記充電電流を検出することと、
前記充電電流が予め設定された電流上限以上であると、前記アダプタに前記予め設定された電流上限を送信して、前記予め設定された電流上限に基づいて前記充電電流を更新するようにすることと、
をさらに含む、
ことを特徴とするアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項2】
前記第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定することは、
前記第一出力電圧が予め設定された電圧閾値より大きい場合、前記電圧状態は電圧が高い状態であると確定することと、
前記第一出力電圧が予め設定された電圧閾値と等しい場合、前記電圧状態は電圧が適切な状態であると確定することと、
前記第一出力電圧が予め設定された電圧閾値より小さい場合、前記電圧状態は電圧が低い状態であると確定することと、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項3】
前記第一命令に応答し、第一出力電圧を獲得し且つ前記第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定してから、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
前記電圧状態に基づいて第一応答を送信することをさらに含み、
前記第一応答は前記電圧状態を携える、
ことを特徴とする請求項2に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項4】
前記電圧状態が適切ではない場合、前記電圧状態に基づいて第一応答を送信してから、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
再び第一命令を受信し且つ前記第一命令に応答して、第二出力電圧を獲得することと、
前記電圧状態が適切になるまで、前記第二出力電圧に基づいて前記電圧状態を再び確定することと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項5】
前記充電電流に対応する電流変化率を獲得することは、
予め設定された時間間隔で前記充電電流をリアルタイムで検出することにより、前記電流変化率を獲得することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項6】
前記電流変化率に基づいて電流状態を確定することは、
前記電流変化率が予め設定されたレート閾値以下である場合、前記電流状態が変化要件を満たしていると確定することと、
前記電流変化率が予め設定されたレート閾値より大きい場合、前記電流状態が変化要件を満たしていないと確定することと、
を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項7】
前記充電電流に対応する電流変化率を獲得し、且つ前記電流変化率に基づいて電流状態を確定する前に、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
前記充電電流の上限値を問い合わせるために用いられる第二命令を受信することと、
前記第二命令に応答して、前記充電電流を確定するために用いられる予め設定された電流閾値を送信することと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項8】
前記第二出力電圧に基づいて前記電圧状態を再び確定し、前記電圧状態が適切になってから、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
電圧調整時間を読み取ることと、
前記電圧調整時間と予め設定された時間閾値に基づいて、前記出力状態のテスト結果を生成することと、
をさらに含み、
前記電圧調整時間は、前記アダプタが前記第一出力電圧を前記第二出力電圧に調整する時間である、
ことを特徴とする請求項4に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項9】
前記第二出力電圧を獲得した後、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
前記第二出力電圧と前記第一出力電圧を比較して、昇圧及び降圧を含む電圧調整モードを獲得することと、
前記電圧状態と前記電圧調整モードに基づいて、前記出力状態のテスト結果を生成することと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項10】
前記第三命令を受信した後、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
前記第三命令に応答して、予め設定された時間周期にしたがって電圧変化パラメータを検出することと、
前記電圧変化パラメータが予め設定された突然変化閾値以上であると、終了命令を送信することと、
前記終了命令に対応する終了応答を受信することと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項11】
前記終了命令に対応する終了応答を受信した後、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
前記終了命令に対する前記アダプタの応答時間を示すために用いられる終了時間を獲得することと、
前記終了時間と予め設定された終了閾値に基づいて、前記出力状態のテスト結果を生成することと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項10に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項12】
前記終了命令に対応する終了応答を受信した後、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
再び前記第三命令を受信すると、前記第三命令に応答して、リセット問い合わせメッセージを送信することと、
前記リセット問い合わせメッセージに対応するリセット応答を受信することと、
をさらに含み、
前記リセット応答は、前記アダプタのリセット状態を示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項10に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項13】
前記急速充電に対応する充電電流を受け取ってから、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
定電流充電するとき、前記充電電流の電流変化パラメータを検出することと、
前記電流変化パラメータ及び予め設定された制御精度に基づいて、前記出力状態のテスト結果を生成することと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項14】
前記電圧状態及び前記電流状態に基づいて、前記アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する前に、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
切断要求を受信することと、
前記切断要求に応答して、前記アダプタとの接続を切断することと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項15】
前記切断要求は、前記アダプタが電源から切断された時間を携え、前記切断要求に応答して、前記アダプタとの接続を切断してから、前記アダプタの出力状態テスト方法は、
前記アダプタ
から切断された時間を記録することと、
前記アダプタが電源から切断された時間及び
前記アダプタから切断された時間に基づいて切断時間間隔を確定することと、
前記切断時間間隔と予め設定された間隔閾値に基づいて、前記出力状態のテスト結果を生成することと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項14に記載のアダプタの出力状態テスト方法。
【請求項16】
アダプタの出力状態テストシステムであって、受信部分、獲得部分及び確定部分を含み、
前記受信部分は、前記アダプタに急速充電するように指示した後、前記アダプタの出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信するために用いられ、
前記獲得部分は、前記第一命令に応答し、第一出力電圧を獲得するために用いられ、
前記確定部分は、前記第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定するために用いられ、
前記獲得部分は、さらに、前記急速充電に対応する充電電流を受け取ると、前記充電電流に対応する電流変化率を獲得するために用いられ、
前記確定部分は、さらに、前記電流変化率に基づいて電流状態を確定するために用いられ、
前記獲得部分は、さらに、前記電圧状態と前記電流状態に基づいて、前記アダプタの出力状態のテスト結果を獲得するために用いられ、
前記受信部分は、さらに、前記急速充電に対応する充電電流を受け取ってから、定電流充電段階の電圧状態を確定するために用いられる第三命令を受信するために用いられ、
前記獲得部分は、さらに、前記第三命令に応答して、第三出力電圧を獲得するために用いられ、
前記アダプタの出力状態テストシステムは、検出部分及び送信部分をさらに含み、
前記検出部分は、前記第三出力電圧が予め設定された急速充電電圧以上であると、前記充電電流を検出するために用いられ、
前記送信部分は、前記充電電流が予め設定された電流上限以上であると、前記アダプタに前記予め設定された電流上限を送信して、前記予め設定された電流上限に基づいて前記充電電流を更新するために用いられる、
ことを特徴とするアダプタの出力状態テストシステム。
【請求項17】
アダプタの出力状態テストシステムであって、
テストボード、ホストコンピュータ及び電子負荷を含み、
前記テストボード及び前記ホストコンピュータには、プロセッサ及びメモリが統合されており、前記メモリには前記プロセッサで実行可能な命令が格納されており、前記メモリに格納された命令が前記プロセッサによって実行されると、請求項1~15のいずれか一項に記載のアダプタの出力状態テスト方法を実行する、
ことを特徴とするアダプタの出力状態テストシステム。
【請求項18】
プログラムが格納されたコンピュータ可読記憶媒体であって、アダプタの出力状態テストシステムに適用され、
前記プログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~15のいずれか一項に記載のアダプタの出力状態テスト方法を実行する、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末の充電の技術分野に関し、さらに具体的に、アダプタの出力状態テスト方法、アダプタの出力状態テストシステム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
急速充電技術は、アダプタによって多段定電流方式で端末のバッテリを充電することができるので、安全性と信頼性を確保しながら急速充電が可能になり、端末の充電速度が大幅に向上する。急速充電中にアダプタと端末は双方向通信を行うので、アダプタの出力状態(出力電圧と出力電流)はフラッシュ充電に影響を与える。
【0003】
従来の技術において、オシロスコープでアダプタの出力状態を検出するとき、検出命令の数量が多く、且つ検出過程が複雑であるので、検出効率及び検出精度が低い。
【発明の概要】
【0004】
本出願の実施例は、アダプタの出力状態テスト方法、アダプタの出力状態テストシステム及びコンピュータ記憶媒体を提供し、アダプタの出力状態を検出するとき、検出命令の数量を減少し、検出過程を簡素化し、検出効率及び検出精度を大幅に向上させることができる。
【0005】
本発明の第一態様において、アダプタの出力状態テスト方法が提供される。アダプタの出力状態テスト方法は、
アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信することと、
第一命令に応答し、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定することと、
急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、電流変化率に基づいて電流状態を確定することと、
電圧状態と電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得することと、
を含む。
【0006】
本出願の実施例は、アダプタの出力状態テスト方法、アダプタの出力状態テストシステム及びコンピュータ記憶媒体を提供する。テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信する。第一命令に応答して、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定する。急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、電流変化率に基づいて電流状態を確定する。電圧状態と電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。上述したように、本出願の実施例において、テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧を検出して、第一出力電圧を獲得することができ、第一出力電圧に基づいてアダプタの電圧状態を確定する。テストシステムは、急速充電に対応する充電電流を受け取ると、アダプタの出力電流を検出して、充電電流に対応する電流変化率を獲得することができ、電流変化率に基づいてアダプタの電流状態を確定する。これにより、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。本出願の実施例に係わるテストシステムは、アダプタと通信しながら直接にアダプタの電圧状態及び電流状態を検出することができ、アダプタの出力状態を検出するとき、検出命令の数量を減少し、検出過程を簡素化し、検出効率及び検出精度を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本発明の実施例に係わる急速充電通信プロセスを示す概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例に係わる出力状態テスト方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は、本発明の実施例に係わるテストシステムの概略図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施例に係わるテストボードの構造を示す概略図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施例に係わるテストシステムとアダプタとの間の接続を示す概略図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施例に係わるテストシステムの構造を示す概略
図1である。
【
図7】
図7は、本発明の実施例に係わるテストシステムの構造を示す概略
図2である。
【
図8】
図8は、本発明の実施例に係わるテストシステムの構造を示す概略
図3である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付された図面を参照して本発明の技術方案を明確且つ完全に説明する。本明細書に記載された実施例は、本発明を限定するのではなく、単に説明することを意図している。また、便利に説明するために、添付の図面には本発明に関連する部分のみを示している。
【0009】
端末を急速充電するとき、フラッシュ充電を実現するために専用のアダプタと専用のバッテリが必要である。一般的に、フラッシュ充電用のアダプタにはマイクロコントローラーユニット(Microcontroller Unit,MCU)スマートチップが設置されているので、このアダプタはスマート充電器にアップグレードできる。
【0010】
さらに、本出願の実施例において、
図1は、本発明の実施例に係わる急速充電通信プロセスを示す概略図である。
図1に示されたように、アダプタによって端末を急速充電する過程は、主に以下の5つの段階を含む。
【0011】
段階1:端末はアダプタのタイプを検出し、アダプタはアダプタと端末との間のハンドシェイク通信を開始し、アダプタは急速充電モードを使用するか否かを問い合わせる命令を端末に送信し、端末が急速充電モードを使用することに同意すると、急速充電通信プロセスは段階2に進む。
【0012】
端末はD+とD-を介してアダプタのタイプを検出することができる。アダプタがUSBタイプの充電装置ではないことが検出されると、端末が受信する電流は予め設定された電流値I2より大きいことができる。アダプタが予め設定された期間内のアダプタの出力電流がI2以上であることを検出すると、アダプタは、端末がアダプタのタイプの認識を完了したと見なし、アダプタと端末との間のハンドシェイク通信を開始する。アダプタは、急速充電モードを使用するか否かを問い合わせる命令を端末に送信する。アダプタは、端末から端末が急速充電モードを使用することに同意しないことを示す応答命令を受信すると、アダプタの出力電流を再び検出する。アダプタの出力電流が依然としてI2以上である場合、端末が急速充電モードを使用することに同意すると応答するまで、又はアダプタの出力電流がI2以上である条件を満たさなくなるまで、アダプタは再び端末に急速充電モードを使用するか否かを問い合わせる命令を送信して、段階1のステップを繰り返す。
【0013】
段階2:アダプタはアダプタの出力電圧が適切であるか否かを問い合わせる別の命令を端末に送信し、端末がアダプタの出力電圧が高いか、低いか、又は適切であるとアダプタに応答した後、アダプタは出力電圧が適切になるまで出力電圧を調整する。
【0014】
アダプタの出力電圧は複数のグレードを含む。アダプタは、アダプタの出力電圧が急速充電モードの充電電圧と一致するか否かを問い合わせる命令を端末に送信することができる。アダプタが端末からアダプタの出力電圧が高いか又は低いというフィードバックを受信すると、アダプタは出力電圧を1グレード調整し調整し、調整後のアダプタの出力電圧が適切であるか否かを問い合わせる命令を端末に再び送信する。
【0015】
段階3:アダプタは端末が現在サポートできる最大充電電流を問い合わせる別の命令を端末に送信し、端末がアダプタの問い合わせに応答して最大充電電流を教えると、段階4に進む。
【0016】
段階4:アダプタはその出力電流を端末が現在サポートできる最大充電電流に設定し、定電流段階、即ち段階5に進む。
【0017】
段階5:定電流段階では、アダプタは特定の時間間隔で端末のバッテリの現在の電圧を問い合わせる別の命令を端末に送信し、端末はバッテリの現在の電圧をアダプタにフィードバックし、アダプタは、端末がフィードバックしたバッテリの現在の電圧に応じて、端末が良好に接触しているか否か、及び端末の現在の充電電流値を減らす必要があるか否かを判断する。
【0018】
ただし、定電流段階は、段階5でアダプタの出力電流が変化しないことを意味するものではないことに注意してください。「定電流」とは、多段定電流を指し、即ち出力電流は一定期間内で変化しない。
【0019】
アダプタと端末は双方向通信を実行し且つ多段定電流充電方式で端末を充電して、急速充電を実現するので、アダプタから送信される命令の各パラメーターはフラッシュ充電効果に大きな影響を与える。従って、アダプタから送信される命令のパラメータを検出することは非常に重要である。
【0020】
以下、本出願の添付の図面を参照して、本出願の実施例の技術的解決策を明確且つ完全に説明する。
【0021】
本出願の実施例は出力状態テスト方法を提供する。
図2は、本発明の実施例に係わる出力状態テスト方法のフローチャートである。
図2に示されたように、本出願の実施例において、テストシステムが実行する出力状態テスト方法は、以下のステップを含む。
【0022】
ステップ101、アダプタに急速充電するように指示した後、出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信する。
【0023】
本出願の実施例において、テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、第一命令を受信する。
【0024】
本出願の実施例において、第一命令は、出力電圧の状態を確定するために用いられる。
【0025】
さらに、
図1に示されたことに基づいて、テストシステムは、アダプタと急速充電通信する段階2で第一命令を受信することができる。
【0026】
本出願の実施例において、テストシステムは、アダプタのパラメータを検出するためのシステムであることができる。
図3は、本発明の実施例に係わるテストシステムの概略図である。
図3に示されたように、テストシステムは、テストボード、電子負荷及びホストコンピュータを含む。テストボードは、電子負荷に接続されており、且つ電子負荷と協同することができ、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor,MOSFET)スイッチを制御することにより、端末の状態を模擬することができる。具体的には、本出願の実施例において、テストボードは、検出されたアダプタの様々な値をホストコンピュータに送信することができ、例えば、テストボードは、検出されたアダプタの出力状態をホストコンピュータに報告することができる。
【0027】
本出願の実施例において、
図2に基づいて、
図4はテストボードの構造を示す概略図であり、
図4に示されたように、テストボードにはMCU及びMOSが集積されたおり、VBUSはUSBの電圧であり、GNDは電源グランドである。
【0028】
さらに、本出願の実施例において、
図2に基づいて、
図5は、テストシステムとアダプタとの間の接続を示す概略図である。
図5に示されたように、テストシステムのテストボードは、アダプタに接続されており、アダプタと双方向通信を行うことができる。
【0029】
本出願の実施例において、テストシステムはアダプタに接続されてアダプタと通信することにより、アダプタで端末を急速充電する過程を模擬することができ、従って直接にアダプタの各パラメータをテストすることができ、オシロスコープを介してアダプタのパラメータのテスト結果を獲得することを必要としない。
【0030】
さらに、本出願の実施例において、アダプタは端末を急速充電するために用いられる。具体的には、アダプタはUSBインターフェースを介して端末に接続されることができる。USBインターフェースは、通常のUSBインターフェース、マイクロUSBインターフェース、Type Cインターフェースなどであることができる。USBインターフェースのパワーラインは、アダプタによって端末を充電するために用いられる。USBインターフェースのパワーラインは、USBインターフェースのVBUSライン及び/又は接地線であることができる。USBインターフェースのデータラインは、アダプタと端末との間で双方向通信するために用いられる。データラインは、USBインターフェースのD+ライン及び/又はD-ラインであることができる。「双方向通信」とは、アダプタと端末との間で情報を交換することを指す。
【0031】
さらに、本出願の実施例において、アダプタは、通常の充電モード又は急速充電モードで作動可能である。急速充電モードの充電電流は通常の充電モードの充電電流より大きく、即ち急速充電モードの充電速度は通常の充電モードの充電速度より速い。一般的に、通常の充電モードは、定格出力電圧が5Vであり、且つ定格出力電流が2.5A以下である充電モードを指す。さらに、通常の充電モードでは、アダプタの出力ポートD+及びD-は短絡することができる。急速充電モードでは、アダプタはD+及びD-を介して端末と通信し且つデータを交換することができる。
【0032】
本出願の実施例において、アダプタは端末を急速充電する決定的な要因であるので、アダプタの性能パラメータをテストすることが非常に重要である。アダプタの性能パラメータは、命令を送信する時間パラメータ、出力電圧、出力電流などを含むことができる。本出願のアダプタの出力状態は出力電圧及び出力電流を含むことができ、即ち出力状態はアダプタの充電能力を示す。
【0033】
本出願の実施例において、テストシステムとアダプタが接続された後、アダプタはUSBインターフェースのデータラインを介してテストシステムにクロック信号を送信することができる。クロック信号は、アダプタとテストシステムとの間の通信タイミング(communication timing)を指示するために用いられる。具体的には、アダプタは主動的にテストシステムにクロック信号を送信し、アダプタがテストシステムに接続されている間、クロック信号の送信を保持することができるので、アダプタは通信タイミングの制御下でテストシステムと双方向通信を行うことができる。
【0034】
さらに、本出願の実施例において、通信タイミングは、交互に発生するアダプタの命令送信期間とアダプタの命令受信期間を含む。
【0035】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムは、アダプタに接続された後、アダプタから送信する急速充電モードを使用するか否かを確認する問い合わせを受信することができる。
【0036】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムは、急速充電モードを使用するか否かを確認する問い合わせを受信した後、問い合わせに応答することができ、急速充電モードを使用するようにアダプタに指示するか、又は急速充電モードを使用せずに続いて通常の充電モードで充電するようにアダプタに指示するか、又は接続を切断して双方向通信を終了するようにアダプタに指示することができる。
【0037】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムがアダプタに急速充電モードを使用するように指示する場合、アダプタはテストシステムに第一命令を送信することができる。 第一命令は、出力電圧を確定するために用いられる。
【0038】
ステップ102、第一命令に応答し、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定する。以下の説明で記載された第一出力電圧、第二出力電圧及び第三出力電圧はリアルタイムで獲得する電圧であり、リアルタイム電圧と見なすことができる。
【0039】
本出願の実施例において、テストシステムは、第一命令を受信した後、第一命令に応答して、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいてアダプタの電圧状態を確定する。
【0040】
本出願の実施例において、テストシステムは、第一命令を受信した後、アダプタの出力電圧をリアルタイムで検出することができ、従ってアダプタのリアルタイム出力電圧、即ち第一出力電圧を獲得することができる。
【0041】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムは、第一出力電圧を獲得してから、第一出力電圧と急速充電に適した電圧とを比較して、電圧状態を確定することができる。
【0042】
本出願の実施例において、電圧状態は、電圧が高いか、低いか、又は適切である3つの状態を含むことができる。
【0043】
ステップ103、急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、電流変化率に基づいて電流状態を確定する。
【0044】
本出願の実施例において、テストシステムは急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得することができ、従って電流変化率に基づいてアダプタの電流状態を確定することができる。
【0045】
本出願の実施例において、テストシステムは、急速充電に適した最大電流値をアダプタに送信することができ、アダプタは最大電流値に基づいてテストシステムに充電電流を送信することができる。
【0046】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムは、急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流をリアルタイムで検出することができ、従って充電電流の変化情況、即ち電流変化率を確定することができる。
【0047】
本出願の実施例において、
図1に基づいて、急速充電通信の段階4において、アダプタは、テストシステムによって送信された最大電流値を受信した後、テストシステムに対して急速充電を実行し始めると、出力電流はリアルタイムに変化する。具体的には、アダプタの出力電流は継続的に増加し、即ちテストシステムが受け取る充電電流は継続的に増加し、従ってテストシステムは充電電流をリアルタイムで検出して電流変化率を獲得することができる。
【0048】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムは充電電流をリアルタイムで検出して電流変化率を獲得してから、電流変化率に基づいてアダプタの電流状態を確定することができる。具体的には、アダプタの出力電流が要件を満たしているか否かを確定するように、電流変化率の大きさを判断することができる。
【0049】
本出願の実施例において、電流状態は、変化要件を満たす状態及び変化要件を満たしていない状態の2つの状態を含む。
【0050】
ステップ104、電圧状態と電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。
【0051】
本出願の実施例において、テストシステムは、電圧状態及び電流状態を確定した後、電圧状態及び電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を確定することができる。
【0052】
本出願の実施例において、アダプタの出力状態は、出力電圧に対応する電圧状態と、出力電流に対応する電流状態と、を含むことができる。
【0053】
本出願の実施例において、出力状態のテスト結果は、出力電圧のテスト結果及び出力電流のテスト結果を含むことができる。換言すると、出力状態のテスト結果は、アダプタの出力電圧の状態とアダプタの出力電流の状態を示すことができる。
【0054】
本出願の実施例によって提供される出力状態テスト方法において、テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信する。第一命令に応答して、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定する。急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、電流変化率に基づいて電流状態を確定する。電圧状態と電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。上述したように、本出願の実施例において、テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧を検出して、第一出力電圧を獲得することができ、第一出力電圧に基づいてアダプタの電圧状態を確定する。テストシステムは、急速充電に対応する充電電流を受け取ると、アダプタの出力電流を検出して、充電電流に対応する電流変化率を獲得することができ、電流変化率に基づいてアダプタの電流状態を確定する。これにより、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。本出願の実施例に係わるテストシステムは、アダプタと通信しながら直接にアダプタの電圧状態及び電流状態を検出することができ、アダプタの出力状態を検出するとき、検出命令の数量を減少し、検出過程を簡素化し、検出効率及び検出精度を大幅に向上させることができる。
【0055】
上述した実施例に基づいて、本出願の別の実施例において、テストシステムは第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定することは、以下の内容を含むことができる。
【0056】
ステップ201、第一出力電圧が予め設定された電圧閾値より大きい場合、電圧状態は電圧が高い状態であると確定する。
【0057】
ステップ202、第一出力電圧が予め設定された電圧閾値と等しい場合、電圧状態は電圧が適切な状態であると確定する。
【0058】
ステップ203、第一出力電圧が予め設定された電圧閾値より小さい場合、電圧状態は電圧が低い状態であると確定する。
【0059】
本出願の実施例において、テストシステムは、第一出力電圧を獲得してから、第一出力電圧及び予め設定された電圧閾値に基づいて、電圧状態を確定することができる。
【0060】
本出願の実施例において、予め設定された電圧閾値は、急速充電に対応する充電電圧、即ちテストシステムが設定した急速充電に適した充電電圧を示すために用いられる。異なる端末のバッテリを急速充電することに適した充電電圧は、環境状態や使用状態によって異なることができる。従ってテストシステムが端末を模擬してアダプタと通信するとき、急速充電に適した電圧値、即ち予め設定された電圧閾値を予め設定することができる。
【0061】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムは、第一出力電圧と予め設定された電圧閾値を比較して、比較結果に基づいて電圧状態を確定することができる。
【0062】
本出願の実施例において、テストシステムは、第一出力電圧と予め設定された電圧閾値を比較してから、第一出力電圧が予め設定された電圧閾値より大きいと、電圧状態は電圧が高い状態であると確定する。
【0063】
本出願の実施例において、テストシステムは、第一出力電圧と予め設定された電圧閾値とを比較してから、第一出力電圧と予め設定された電圧閾値が等しいと、電圧状態は電圧が適切である状態であると確定する。
【0064】
本出願の実施例において、テストシステムは、第一出力電圧と予め設定された電圧閾値とを比較してから、第一出力電圧が予め設定された電圧閾値より小さいと、電圧状態は電圧が低い状態であると確定する。
【0065】
本出願の実施例において、テストシステムは、第一命令に応答し、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定してから、即ちステップ102の後に、テストシステムが実行する出力状態テスト方法は、さらに以下のステップを含む。
【0066】
ステップ105、電圧状態に基づいて第一応答を送信する。
【0067】
本出願の実施例において、テストシステムは、第一命令に応答し、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定してから、電圧状態に基づいて第一応答を送信する。
【0068】
本出願の実施例において、第一応答は電圧状態を携えるので、第一応答はアダプタに出力電圧をどのように調整するかを指示することができ、出力電圧が急速充電に適するようにする。
【0069】
さらに、本出願の実施例において、アダプタはテストシステムから送信する電圧状態を携える第一応答を受信した後、電圧状態は電圧が適切である状態である場合、アダプタの出力電圧は急速充電に適していることを示し、アダプタは出力電圧を調整することを必要としない。
【0070】
さらに、本出願の実施例において、アダプタはテストシステムから送信する電圧状態を携える第一応答を受信した後、電圧状態は電圧が高いか又は電圧が低い状態である場合、アダプタの出力電圧は急速充電に適していないことを示し、アダプタは出力電圧を調整することを必要とする。
【0071】
さらに、本出願の実施例において、電圧状態が適切ではない場合、テストシステムは、電圧状態に基づいて第一応答を送信してから、即ちステップ105の後に、テストシステムが実行する出力状態テスト方法は、さらに以下のステップを含む。
【0072】
ステップ106、再び第一命令を受信し且つ第一命令に応答して、第二出力電圧を獲得する。
【0073】
本出願の実施例において、電圧状態は、電圧が適切ではなく、電圧が高いか又は低い状態である場合、テストシステムは、電圧状態に基づいて第一応答を送信した後、第一命令を再び受信し、且つ再び受信した第一命令に応答し、アダプタの出力電圧を再び検出して、第二出力電圧を獲得することができる。
【0074】
本出願の実施例において、アダプタは電圧状態を携える第一応答を受信した後、電圧状態は電圧が高いか又は低い状態である場合、アダプタの出力電圧が急速充電に適するように、アダプタは出力電圧を調整することができる。
【0075】
さらに、本出願の実施例において、アダプタの出力電圧は複数のグレード含むことができる。アダプタは、テストシステムから出力電圧が高いか又は低いというフィードバックを受信すると、出力電圧を1グレード調整してから、第一命令をテストシステムに再び送信して、テストシステムに出力電圧が適切であるか否かを再び問い合わせる。
【0076】
本出願の実施例において、テストシステムは、第一命令を再び受信した後、アダプタが出力電圧を調整したと見なすことができ、従ってアダプタの出力電圧を再び検出することができ、第二出力電圧を獲得することができる。
【0077】
ステップ107、電圧状態が適切になるまで、第二出力電圧に基づいて電圧状態を再び確定する。
【0078】
本出願の実施例において、テストシステムは、第一命令を再び受信し、且つ再び受信した第一命令に応答し、第二出力電圧を獲得した後、電圧状態が適切になるまで、第二出力電圧に基づいて電圧状態を再び確定することができる。
【0079】
本出願の実施例において、テストシステムは、アダプタの出力電圧を再び検出して第二出力電圧を獲得した後、獲得した第二出力電圧が予め設定された電圧閾値と等しい場合、電圧状態は電圧が適切である状態であると確定することができる。
【0080】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムは、アダプタの出力電圧を再び検出して第二出力電圧を獲得した後、獲得した第二出力電圧が予め設定された電圧閾値より高いか又は低い場合、電圧状態は電圧が高い状態又は電圧が低い状態であると確定することができる。
【0081】
本出願の実施例において、テストシステムは、電圧状態を再び確定した後、再び確定された電圧状態に基づいて、再びアダプタに第一応答を送信することができる。
【0082】
さらに、本出願の実施例において、アダプタは、電圧状態が適切になるまで、第一応答に基づいて出力電圧を絶えずに調整することを必要とする。
【0083】
本出願の実施例によって提供される出力状態テスト方法において、テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信する。第一命令に応答して、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定する。急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、電流変化率に基づいて電流状態を確定する。電圧状態と電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。上述したように、本出願の実施例において、テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧を検出して、第一出力電圧を獲得することができ、第一出力電圧に基づいてアダプタの電圧状態を確定する。テストシステムは、急速充電に対応する充電電流を受け取ると、アダプタの出力電流を検出して、充電電流に対応する電流変化率を獲得することができ、電流変化率に基づいてアダプタの電流状態を確定する。これにより、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。本出願の実施例に係わるテストシステムは、アダプタと通信しながら直接にアダプタの電圧状態及び電流状態を検出することができ、アダプタの出力状態を検出するとき、検出命令の数量を減少し、検出過程を簡素化し、検出効率及び検出精度を大幅に向上させることができる。
【0084】
上述した実施例に基づいて、本出願の別の実施例において、テストシステムは、第二出力電圧に基づいて電圧状態を再び確定し、電圧状態が適切になってから、電圧調整時間を読み取ることができる。電圧調整時間は、アダプタが第一出力電圧を第二出力電圧に調整する時間である。電圧調整時間と予め設定された時間閾値に基づいて、出力状態のテスト結果を生成する。
【0085】
本出願の実施例において、テストシステムが端末を模擬してアダプタと急速充電通信を行うとき、上述した段階2では、テストシステムがアダプタに電圧状態を送信した後、電圧状態が適切ではない場合、アダプタはテストシステムから電圧状態が適切であることを示す応答を受信するまで出力電圧を調整することができる。テストシステムは、アダプタが出力電圧を調整する過程を記録し、即ちアダプタが電圧状態を電圧が高いか又は低い状態から電圧が適切である状態に調整するまで必要とする電圧調整時間を読み取り、電圧調整時間と予め設定された時間閾値に基づいて、出力状態のテスト結果を確定する。
【0086】
さらに、本出願の実施例において、テスト結果は、さらにアダプタが電圧調整要件を満たしているか否かを含む。具体的には、電圧調整時間が予め設定された時間閾値以下であると、アダプタが電圧調整要件を満たしていると見なすことができ、電圧調整時間が予め設定された時間閾値より大きいと、アダプタが電圧調整要件を満たしていないと見なすことができる。
【0087】
本出願の実施例において、テストシステムは、第二出力電圧を獲得した後、第二出力電圧と第一出力電圧を比較して、電圧調整モードを獲得し、電圧調整モードは昇圧及び降圧を含む。次に、テストシステムは、電圧状態と電圧調整モードに基づいて、出力状態のテスト結果を生成する。
【0088】
本出願の実施例において、テストシステムが端末を模擬してアダプタと急速充電通信を行うとき、上述した段階2では、テストシステムがアダプタに電圧状態を送信した後、電圧状態が適切ではない場合、アダプタは電圧状態に基づいて出力電圧に対して昇圧処理又は降圧処理を行うことができる。具体的には、電圧状態は電圧が低い状態である場合、アダプタは昇圧処理を行う必要があり、電圧状態は電圧が高い状態である場合、アダプタは降圧処理を行う必要がある。
【0089】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムは、第二出力電圧を獲得した後、第二出力電圧と第一出力電圧を比較して、電圧調整モードを獲得し、即ちアダプタが昇圧処理を行うか、それとも降圧処理を行うかを確定する。次に、テストシステムは、電圧調整モードと電圧状態に基づいて、出力状態のテスト結果を生成する。
【0090】
本出願の実施例において、テスト結果は、さらにアダプタの電圧調整モードが電圧状態と一致するか否かを含む。具体的には、電圧状態は電圧が低い状態であり、且つ第一出力電圧が第二出力電圧より小さい場合、アダプタが電圧状態に基づいて昇圧処理を行うと確定することができ、即ちアダプタの電圧調整モードが電圧状態と一致する。
【0091】
本出願の実装形態において、テストシステムが端末を模擬してアダプタと急速充電通信を行うとき、上述した段階4では、テストシステムは、急速充電に対応する充電電流を受け取ってから、定電流充電段階の電圧状態を確定するために用いられる第三命令を受信することができる。テストシステムは、第三命令に応答して、第三出力電圧を獲得する。第三出力電圧が予め設定された急速充電電圧以上であると、テストシステムは充電電流を検出することができる。充電電流が予め設定された電流上限以上であると、テストシステムはアダプタに予め設定された電流上限を送信することができ、従って予め設定された電流上限に基づいて充電電流を更新することができる。
【0092】
本出願の実装形態において、テストシステムは、充電電流を受け取ってから、アダプタから送信する定電流充電段階の電圧状態を確定するために用いられる第三命令を受信することができる。テストシステムは、第三命令に応答して、アダプタの出力電圧をリアルタイムで検出して第三出力電圧を獲得する。第三出力電圧が予め設定された急速充電電圧以上であり、且つ検出された充電電流が予め設定された電流上限以上であると、テストシステムはアダプタに予め設定された電流上限を送信することができ、アダプタが予め設定された電流上限に基づいて出力電流を制御するようにする。
【0093】
本出願の実装形態において、予め設定された急速充電電圧及び予め設定された電流上限は互いに対応する2つのパラメータである。例えば、テストシステムは電圧をリアルタイムで検出して第三出力電圧V1を獲得し、V1が予め設定された急速充電電圧V2以上であり、且つ獲得した充電電流I1が予め設定された電流上限I2以上であると、テストシステムはアダプタにI2を送信することができ、アダプタがI2に基づいて出力電流を制御するようにする。V1が予め設定された急速充電電圧V3以上であり、且つ獲得した充電電流I1が予め設定された電流上限I3以上であると、テストシステムはアダプタにI3を送信することができ、ダプタがI3に基づいて出力電流を制御するようにする。
【0094】
本出願の実装形態において、テストシステムは、第三命令を受信した後、受信した第三命令に応答して、予め設定された時間周期にしたがって電圧変化パラメータを検出することができる。電圧変化パラメータが予め設定された突然変化閾値以上であると、テストシステムはアダプタに終了命令を送信する。次に、テストシステムは終了命令に対応する終了応答を受信する。例えば、テストシステムは、予め設定された突然変化閾値以上である電圧組合{4.396、3.484}を検出した場合、電圧が突然に変化したと見なすことができる。テストシステムは、電圧組合{4.396、3.484}と終了命令をアダプタに送信する。
【0095】
本出願の実装形態において、急速充電する際、テストシステムは電圧変化をリアルタイムで検出することを必要とする。具体的には、テストシステムは、予め設定された時間周期にしたがって電圧変化を検出して、電圧変化パラメータを獲得する。電圧変化パラメータが予め設定された突然変化閾値以上である場合、電圧が突然に変化したと見なすことができる。この状況では、テストシステムは充電を終了することを通知する必要があるので、アダプタに終了命令を送信する。
【0096】
本出願の実装形態において、テストシステムは、アダプタに終了命令を送信し、且つ終了命令に対応する終了応答を受信した後、充電を終了する終了時間(充電を終了するために必要な時間)を獲得することができる。終了時間は、終了命令に対するアダプタの応答時間(アダプタが終了命令に応答するのにかかる時間)を示す。テストシステムは、終了時間を獲得した後、終了時間と予め設定された終了閾値に基づいて、出力状態のテスト結果を生成することができる。
【0097】
本出願の実装形態において、テスト結果は、さらにアダプタが終了命令に迅速に応答できるか否かを含む。具体的には、終了時間が予め設定された終了閾値以下である場合、テストシステムは、アダプタが受信した終了命令に迅速に応答することができると見なすことができる。終了時間が予め設定された終了閾値より大きい場合、テストシステムは、アダプタが受信した終了命令に応答するのにかかる時間が要件を満たしていないと見なすことができる。
【0098】
さらに、本出願の実装形態において、テストシステムは、アダプタに終了命令を送信し、且つ終了命令に対応する終了応答を受信した後、再び第三命令を受信すると、受信された第三命令に応答して、アダプタにリセット問い合わせメッセージを送信する。リセット問い合わせメッセージは、アダプタのリセット状態を確定するために用いられる。次に、テストシステムは、アダプタが送信するリセット問い合わせメッセージに対応するリセット応答を受信することができる。リセット応答は、アダプタのリセット状態を示すために用いられる。
【0099】
本出願の実装形態において、テストシステムが端末を模擬してアダプタと急速充電通信を行うとき、上述した段階5では、テストシステムは急速充電に対応する充電電流を受け取って定電流充電するとき、充電電流の電流変化パラメータを検出することができ、電流変化パラメータ及び予め設定された制御精度に基づいて、出力状態のテスト結果を生成する。
【0100】
本出願の実装形態において、テスト結果は、さらにアダプタが電流制御精度を満たしているか否かを含む。具体的には、電流変化パラメータが予め設定された制御精度以下である場合、テストシステムはアダプタが電流制御精度を満たしていると見なすことができ、電流変化パラメータが予め設定された制御精度より大きい場合、テストシステムはアダプタが電流制御精度を満たしていないと見なすことができる。
【0101】
本出願の実装形態において、テストシステムが端末を模擬してアダプタと急速充電通信を行うとき、上述した段階5では、テストシステムは電圧状態及び電流状態に基づいてアダプタの出力状態のテスト結果を獲得する前に、アダプタが外部電源から切断された後、テストシステムはアダプタから送信する切断要求を受信することができる。切断要求は、アダプタが電源から切断された時間を携える。テストシステムは、切断要求に応答して、アダプタとの接続を切断する。
【0102】
本出願の実装形態において、テストシステムは、切断要求に応答してアダプタから切断された後、アダプターから切断された時間を記録する。次に、テストシステムは、アダプタが電源から切断された時間及びテストシステムがアダプタから切断された時間に基づいて切断時間間隔を確定し、即ち、アダプタが電源から切断されてからテストシステムとの通信が切断されるまでの時間間隔を確定する。テストシステムは、切断時間間隔を確定した後、切断時間間隔と予め設定された間隔閾値に基づいて、出力状態のテスト結果を生成する。
【0103】
本出願の実装形態において、テスト結果は、さらにアダプタが通信接続を迅速に切断することができるか否かを含む。具体的には、切断時間間隔が予め設定された間隔閾値以下である場合、テストシステムはアダプタが通信接続を迅速に切断することができると見なすことができ、切断時間間隔が予め設定された間隔閾値より大きい場合、テストシステムはアダプタが通信接続を迅速に切断することができないと見なすことができる。
【0104】
上述した実施例に基づいて、本出願の別の実施例において、テストシステムは、充電電流に対応する電流変化率を獲得するとき、予め設定された時間間隔で充電電流をリアルタイムで検出することにより、電流変化率を獲得することができる。
【0105】
本出願の実施例において、テストシステムは、電流変化情況を検出する時間間隔、即ち予め設定された時間間隔を設定することができる。例えば、テストシステムは予め設定された時間間隔を1秒に設定する。従って、テストシステムは充電電流を受け取ってから1秒間隔で充電電流を検出して、充電電流に対応する電流変化率を獲得する。
【0106】
本出願の実施例において、テストシステムは、以下のように、電流変化率に基づいて電流状態を確定する。
【0107】
一態様では、電流変化率が予め設定されたレート閾値以下である場合、電流状態が変化要件を満たしていると確定する。
【0108】
本出願の実施例において、テストシステムは、充電電流に対応する電流変化率を獲得してから、電流変化率が予め設定されたレート閾値以下である場合、テストシステムは、電流状態が変化要件を満たしていると確定することができる。
【0109】
本出願の実施例において、テストシステムは、変化率下限値、即ち予め設定されたレート閾値を予め設定することができる。従って、テストシステムは、予め設定されたレート閾値に基づいて、アダプタの出力電流が急速充電の電流変化条件を満たしているか否かを判断することができる。
【0110】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムは、電流変化率を確定してから、電流変化率と予め設定されたレート閾値を比較することができ、比較結果に基づいて、アダプタの出力電流が急速充電の電流変化条件を満たしているか否かを確定することができる。具体的には、本出願の実施例において、アダプタが電流を予め設定された電流閾値まで徐々に増加する過程において、充電電流に対応する電流変化率は予め設定されたレート閾値より小さいことを必要とする。
【0111】
本出願の実施例において、テストシステムは、電流変化率と予め設定されたレート閾値を比較してから、電流変化率が予め設定されたレート閾値以下である場合、アダプタの出力電流の変化が急速充電の電流変化条件を満たしていると見なし、電流状態が変化要件を満たしていると確定する。
【0112】
別の態様では、電流変化率が予め設定されたレート閾値より大きい場合、電流状態が変化要件を満たしていないと確定する。
【0113】
本出願の実施例において、テストシステムは、充電電流に対応する電流変化率を確定してから、電流変化率が予め設定されたレート閾値より大きい場合、テストシステムは、電流状態が変化要件を満たしていないと確定することができる。
【0114】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムは、電流変化率を確定してから、電流変化率と予め設定されたレート閾値を比較することができ、比較結果に基づいて、アダプタの電流状態が変化要件を満たしているか否かを確定することができる。
【0115】
本出願の実施例において、テストシステムは、電流変化率と予め設定されたレート閾値を比較してから、電流変化率が予め設定されたレート閾値より大きい場合、アダプタの出力電流変化が急速充電の電流変化条件を満たしていないと見なし、電流状態が変化要件を満たしていないと確定する。
【0116】
本出願の実施例において、テストシステムは、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、且つ電流変化率に基づいて電流状態を確定する前に、アダプタの出力状態テスト方法は、さらに以下のステップを含む。
【0117】
ステップ107、テストシステムは、充電電流の上限値を問い合わせるために用いられる第二命令を受信する。
【0118】
本出願の実施例において、テストシステムは、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、且つ電流変化率に基づいて電流状態を確定する前に、先ず第二命令を受信する。
【0119】
本出願の実施例において、第二命令は、アダプタが充電電流の上限値を問い合わせるために用いられ、即ち急速充電に対応する最大充電電流を確定するために用いられる。
【0120】
さらに、本出願の実施例において、
図1に基いて、テストシステムが端末を模擬してアダプタと急速充電通信を行うとき、上述した段階3で第二命令を受信することができる。
【0121】
ステップ108、第二命令に応答して、充電電流を確定するために用いられる予め設定された電流閾値を送信する。
【0122】
本出願の実施例において、テストシステムは、第二命令を受信した後、第二命令に応答して、アダプタに予め設定された電流閾値を送信することができる。
【0123】
本出願の実施例において、予め設定された電流閾値は充電電流を確定するために用いられ、予め設定された電流閾値は、アダプタが急速充電を実行するときの最大充電電流を示すために用いられる。
【0124】
さらに、本出願の実施例において、異なる端末のバッテリを急速充電するときに適した充電電流は、環境状態及び使用状態によって異なることができる。従ってテストシステムが端末を模擬してアダプタと通信するとき、急速充電に適した最大電流値、即ち予め設定された電流閾値を予め設定することができる。
【0125】
さらに、本出願の実施例において、テストシステムが予め設定された電流閾値をアダプタに送信した後、アダプタは予め設定された電流閾値に基づいてテストシステムに対して急速充電することができる。
【0126】
本出願の実施例によって提供される出力状態テスト方法において、テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信する。第一命令に応答して、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定する。急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、電流変化率に基づいて電流状態を確定する。電圧状態と電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。上述したように、本出願の実施例において、テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧を検出して、第一出力電圧を獲得することができ、第一出力電圧に基づいてアダプタの電圧状態を確定する。テストシステムは、急速充電に対応する充電電流を受け取ると、アダプタの出力電流を検出して、充電電流に対応する電流変化率を獲得することができ、電流変化率に基づいてアダプタの電流状態を確定する。これにより、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。本出願の実施例に係わるテストシステムは、アダプタと通信しながら直接にアダプタの電圧状態及び電流状態を検出することができ、アダプタの出力状態を検出するとき、検出命令の数量を減少し、検出過程を簡素化し、検出効率及び検出精度を大幅に向上させることができる。
【0127】
上述した実施例に基づいて、本出願の別の実施例において、
図6は、本発明の実施例に係わるテストシステムの構造を示す概略
図1である。
図6に示されたように、本出願の実施例に係わるテストシステム1は、受信部分11、獲得部分12、確定部分13及び送信部分14を含む。
【0128】
受信部分11は、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信するために用いられる。
【0129】
獲得部分12は、第一命令に応答し、第一出力電圧を獲得するために用いられる。
【0130】
確定部分13は、第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定するために用いられる。
【0131】
獲得部分12は、さらに、急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得するために用いられる。
【0132】
確定部分13は、さらに、電流変化率に基づいて電流状態を確定するために用いられる。
【0133】
獲得部分12は、さらに、電圧状態と電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得するために用いられる。
【0134】
さらに、本出願の実施例において、確定部分13は、具体的には、第一出力電圧が予め設定された電圧閾値より大きい場合、電圧状態は電圧が高い状態であると確定し、第一出力電圧が予め設定された電圧閾値と等しい場合、電圧状態は電圧が適切な状態であると確定し、第一出力電圧が予め設定された電圧閾値より小さい場合、電圧状態は電圧が低い状態であると確定するために用いられる。
【0135】
さらに、本出願の実施例において、獲得部分12が第一命令に応答し且つ第一出力電圧を獲得し、確定部分13が第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定してから、送信部分14は電圧状態に基づいて第一応答を送信するために用いられ、第一応答は電圧状態を携える。
【0136】
電圧状態が適切ではない場合、送信部分14が電圧状態に基づいて第一応答を送信してから、受信部分11は再び第一命令を受信するために用いられ、獲得部分12は、再び第一命令に応答して、第二出力電圧を獲得するために用いられる。
【0137】
確定ユニット13は、さらに、電圧状態が適切になるまで、第二出力電圧に基づいて電圧状態を再び確定するために用いられる。
【0138】
さらに、本出願の実施例において、獲得部分12は、具体的には、予め設定された時間間隔で充電電流をリアルタイムで検出することにより、電流変化率を獲得するために用いられる。
【0139】
確定部分13は、具体的には、電流変化率が予め設定されたレート閾値以下である場合、電流状態が変化要件を満たしていると確定し、電流変化率が予め設定されたレート閾値より大きい場合、電流状態が変化要件を満たしていないと確定するために用いられる。
【0140】
さらに、本出願の実施例において、受信部分11は、さらに充電電流の上限値を問い合わせるために用いられる第二命令を受信するために用いられる。
【0141】
送信部分14は、さらに、第二命令に応答して、充電電流を確定するために用いられる予め設定された電流閾値を送信するために用いられる。
【0142】
さらに、本出願の実施例において、確定部分13が第二出力電圧に基づいて電圧状態を再び確定し、電圧状態が適切になってから、獲得部分12は、さらに、電圧調整時間を読み取るために用いられる。電圧調整時間は、アダプタが第一出力電圧を第二出力電圧に調整する時間である。
【0143】
確定部分13は、さらに、電圧調整時間と予め設定された時間閾値に基づいて、出力状態のテスト結果を生成するために用いられる。
【0144】
獲得部分12は、さらに、第二出力電圧を獲得した後、第二出力電圧と第一出力電圧を比較して、電圧調整モードを獲得するために用いられ、電圧調整モードは昇圧及び降圧を含む。
【0145】
確定部分13は、さらに、電圧状態と電圧調整モードに基づいて、出力状態のテスト結果を生成するために用いられる。
【0146】
図7は、本発明の実施例に係わるテストシステムの構造を示す概略
図2である。
図7に示されたように、テストシステム1は、検出部分15、切断部分16及び記録部分17をさらに含むことができる。
【0147】
受信部分11は、さらに、急速充電に対応する充電電流を受け取ってから、定電流充電段階の電圧状態を確定するために用いられる第三命令を受信するために用いられる。
【0148】
獲得部分12は、さらに、第三命令に応答して、第三出力電圧を獲得するために用いられる。
【0149】
検出部分15は、第三出力電圧が予め設定された急速充電電圧以上であると、充電電流を検出するために用いられる。
【0150】
送信部分14は、さらに、充電電流が予め設定された電流上限以上であると、アダプタに予め設定された電流上限を送信して、予め設定された電流上限に基づいて充電電流を更新するようにするために用いられる。
【0151】
受信部分11が第三命令を受信した後、検出部分15は、さらに、受信した第三命令に応答して、予め設定された時間周期にしたがって電圧変化パラメータを検出するために用いられる。
【0152】
送信部分14は、電圧変化パラメータが予め設定された突然変化閾値以上であると、終了命令を送信するために用いられる。
【0153】
受信部分11は、さらに終了命令に対応する終了応答を受信するために用いられる。
【0154】
受信部分11が終了命令に対応する終了応答を受信した後、獲得部分12は、さらに、終了命令に対するアダプタの応答時間を示す終了時間を獲得するために用いられる。
【0155】
確定部分13は、終了時間と予め設定された終了閾値に基づいて、出力状態のテスト結果を生成するために用いられる。
【0156】
受信部分11が終了命令に対応する終了応答を受信した後、再び第三命令を受信すると、送信部分14は、さらに、受信された第三命令に応答して、リセット問い合わせメッセージを送信するために用いられる。
【0157】
受信部分11は、さらに、リセット問い合わせメッセージに対応するリセット応答を受信するために用いられる。リセット応答は、アダプタのリセット状態を示すために用いられる。
【0158】
本出願の実施例において、検出部分15は、さらに、急速充電に対応する充電電流を受け取ってから、定電流充電中に充電電流の電流変化パラメータを検出するために用いられる。
【0159】
確定部分13は、さらに、電流変化パラメータ及び予め設定された制御精度に基づいて、出力状態のテスト結果を生成するために用いられる。
【0160】
本出願の実施例において、獲得部分12が電圧状態及び電流状態に基づいてアダプタの出力状態のテスト結果を獲得する前に、受信部分11は、さらに、アダプタが電源から切断された時間を携える切断要求を受信するために用いられる。
【0161】
切断部分16は、切断要求に応答して、アダプタとの接続を切断するために用いられる。
【0162】
切断部分16が切断要求に応答してアダプタとの接続を切断した後、記録部分17は、テストシステムがアダプターから切断された時間を記録するために用いられる。
【0163】
確定部分13は、アダプタが電源から切断された時間及びテストシステムがアダプタから切断された時間に基づいて切断時間間隔を確定し、切断時間間隔と予め設定された間隔閾値に基づいて、出力状態のテスト結果を生成するために用いられる。
【0164】
図8は、本発明の実施例に係わるテストシステムの構造を示す概略
図3である。
図8に示されたように、本出願の実施例に係わるテストシステム1は、テストボード18、ホストコンピュータ19及び電子負荷110をさらに含む。テストボードにはプロセッサと、プロセッサで実行可能な命令が格納されたメモリとが統合されている。選択的には、テストシステム1は、通信インターフェース111と、テストボード18、ホストコンピュータ19、電子負荷110及び通信インターフェース111を接続するために用いられるバス112と、をさらに含むことができる。
【0165】
本出願の実施例において、ホストコンピュータ19にもプロセッサ及びメモリとが統合されており、且つテストボード18のプロセッサ及びメモリと同じ機能を有する。
【0166】
本出願の実施例において、プロセッサは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、デジタル信号プロセッサデバイス(Digital Signal Processing Device,DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device,PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array,FPGA)、中央処理装置(central processing unit,CPU)、コントローラー、マイクロコントローラー及びマイクロプロセッサーのうちの少なくとも1つであることができる。異なる装置の場合、プロセッサの機能を実現するために用いられる電子デバイスは、他のデバイスであることができ、本出願の実施例は具体的に限定しない。テストシステム1は、プロセッサに接続されたメモリをさらに含むことができる。メモリは、実行可能プログラムコードを格納するために用いられる。プログラムコードは、コンピュータ操作命令を含む。メモリは、高速ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)を含むことができるか、又は不揮発性メモリを含むことができ、例えば、少なくとも2つの磁気記憶装置を含む。
【0167】
本出願の実施例において、メモリは命令及びデータを格納するために用いられる。
【0168】
さらに、本出願の実施例において、プロセッサは、アダプタに急速充電するように指示した後、出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信し、第一命令に応答し、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定し、急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、電流変化率に基づいて電流状態を確定し、電圧状態と電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得するために用いられる。
【0169】
実際の応用において、メモリは、第一ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)などのような第一揮発性メモリ、又は第一読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、第一フラッシュメモリ(flash memory)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive,HDD)、ソリッドステートドライブ(solid-state drive,SSD)などのような第一不揮発性メモリ、又は上記の種類の第一メモリの組み合わせであることができ、プロセッサに命令及びデータを提供するために用いられる。
【0170】
本実施例の各機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されてもよいし、物理的に分離された複数のユニットとして存在してもよいし、2つ以上のユニットは1つのユニットに集積してもよい。集積ユニットは、ハードウェア又はソフトウェア機能ユニットの形式で実現されることができる。
【0171】
集積ユニットは、ソフトウェア機能ユニットとして実現され、独立の製品として販売されたり使用されたりする場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されてもよい。この理解によれば、本実施例の技術方案の本質、又は従来技術に貢献できた部分、又は該技術方案の一部又は全部は、ソフトウェア製品として表現され得る。このコンピュータソフトウェア製品は、1つの記憶媒体に記憶されており、1つのコンピュータ(パソコン、サーバー、又はネットワーク機器などであってもよい)又はプロセッサに本実施例に係る方法の全部又は一部を実行させる複数のコマンドが含まれている。記憶媒体は、USBフラッシュメモリー、モバイルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなどの各種のプログラムコードを記憶可能な媒体を含む。
【0172】
本出願の実施例によって提供される出力状態テスト方法において、テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信する。第一命令に応答して、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定する。急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、電流変化率に基づいて電流状態を確定する。電圧状態と電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。上述したように、本出願の実施例において、テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧を検出して、第一出力電圧を獲得することができ、第一出力電圧に基づいてアダプタの電圧状態を確定する。テストシステムは、急速充電に対応する充電電流を受け取ると、アダプタの出力電流を検出して、充電電流に対応する電流変化率を獲得することができ、電流変化率に基づいてアダプタの電流状態を確定する。これにより、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。本出願の実施例に係わるテストシステムは、アダプタと通信しながら直接にアダプタの電圧状態及び電流状態を検出することができ、アダプタの出力状態を検出するとき、検出命令の数量を減少し、検出過程を簡素化し、検出効率及び検出精度を大幅に向上させることができる。
【0173】
本出願の実施例において、プログラムが格納されたコンピュータ可読記憶媒体が提供される。プログラムがプロセッサによって実行されると、上述した出力状態テスト方法を実行する。
【0174】
具体的には、本出願の実施例に係わる出力状態テスト方法に対応するプログラム命令は、光ディスク、ハードディスク、USBフラッシュディスクなどの記憶媒体に格納されることができる。記憶媒体に格納された出力状態テスト方法に対応するプログラム命令が電子デバイスによって読み取られるか又は実行されると、以下の出力状態テスト方法を実行する:アダプタに急速充電するように指示した後、出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信する;第一命令に応答し、第一出力電圧を獲得し且つ第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定する;急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、電流変化率に基づいて電流状態を確定する;電圧状態と電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。
【0175】
当業者であれば、本出願の実施例は、方法、システム又はコンピュータプログラムを提供することができると理解されるべきである。したがって、本出願は、ハードウェアの実施例、ソフトウェアの実施例、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施例を有することができる。さらに、本出願は、コンピュータ使用可能な記憶媒体(磁気記憶装置、光メモリなどを含むが、これらに限定されない)に格納された1つ又は複数のコンピュータプログラムによって実現することができ、コンピュータプログラムはコンピュータ使用可能なプログラムコードを含む。
【0176】
本出願は、本出願の実施例に係わる方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラムのフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明する。フローチャート及び/又はブロック図の各フロー及び/又はブロック、フローチャート及び/又はブロック図のフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実現できることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されて機械を形成することができ、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサで命令を実行することによって、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックによって指定される機能を実現するためのデバイスを生成することができる。
【0177】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置が特定の方法で作動するように指示することができるコンピュータ可読メモリに格納されることもでき、従ってコンピュータ可読メモリに格納された命令は命令装置を含む製造品を生成することができ、命令装置はフローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックによって指定される機能を実現する。
【0178】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置にロードすることもでき、従ってコンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置で一連のプロセスステップを実行して、コンピュータによって実行される処理を生成することができ、その結果、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置で実行される命令は、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックによって指定される機能を実現するためのステップを提供する。
【0179】
上述したのは、ただ本願の好ましい井実施例であり、本願の保護範囲を限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0180】
本出願の実施例は、出力状態テスト方法、出力状態テストシステム及びコンピュータ記憶媒体を提供する。テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧の状態を確定するために用いられる第一命令を受信する。第一命令に応答して第一出力電圧を獲得し、第一出力電圧に基づいて電圧状態を確定する。急速充電に対応する充電電流を受け取ると、充電電流に対応する電流変化率を獲得し、電流変化率に基づいて電流状態を確定する。電圧状態と電流状態に基づいて、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。上述したように、本出願の実施例において、テストシステムは、アダプタに急速充電するように指示した後、アダプタの出力電圧を検出して第一出力電圧を獲得することができ、第一出力電圧に基づいてアダプタの電圧状態を確定する。テストシステムは、急速充電に対応する充電電流を受け取ると、アダプタの出力電流を検出して、充電電流に対応する電流変化率を獲得することができ、電流変化率に基づいてアダプタの電流状態を確定する。これにより、アダプタの出力状態のテスト結果を獲得する。本出願の実施例に係わるテストシステムは、アダプタと通信しながら直接にアダプタの電圧状態及び電流状態を検出することができ、アダプタの出力状態を検出するとき、検出命令の数量を減少し、検出過程を簡素化し、検出効率及び検出精度を大幅に向上させることができる。