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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】発光素子
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/08 20100101AFI20230530BHJP
【FI】
H01L33/08
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021506742
(86)(22)【出願日】2019-08-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-09
(86)【国際出願番号】 KR2019010326
(87)【国際公開番号】W WO2020036423
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2022-08-09
(31)【優先権主張番号】62/764,961
(32)【優先日】2018-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/536,627
(32)【優先日】2019-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ジョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】キム,チャン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ミョン ハク
【審査官】淺見 一喜
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-162444(JP,A)
【文献】特開2011-249460(JP,A)
【文献】特開2012-195529(JP,A)
【文献】特開2016-162876(JP,A)
【文献】特開2006-319099(JP,A)
【文献】特開2009-152297(JP,A)
【文献】特開2005-150664(JP,A)
【文献】特開2013-149898(JP,A)
【文献】国際公開第2012/127801(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0009373(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1n型半導体層、および垂直に積層された第1活性層、第1p型半導体層及び第1透明電極を含み、前記第1n型半導体層の第1面の一部を露出させる第1メサ構造体を含む第1発光部と、
前記第1n型半導体層の前記露出された部分に配置され、前記第1メサ構造体と離隔され、第2n型半導体層、第2活性層、第2p型半導体層、及び第2透明電極を含む第2発光部と、
前記第1n型半導体層と前記第2n型半導体層との間を接合して電気的に接続する第1接合部と、を含む、
発光素子。
【請求項2】
前記第2発光部は、垂直に積層された前記第2活性層、前記第2p型半導体層、及び前記第2透明電極を含む第2メサ構造体を含み、
前記第2メサ構造体は、前記第2n型半導体層の一部を露出させる、
請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
前記第2n型半導体層の前記露出した部分上に配置され、第3n型半導体層、第3活性層、第3p型半導体層及び第3透明電極を含む第3発光部と、
前記第2n型半導体層と前記第3n型半導体層の間で、前記第2発光部及び前記第3発光部を接合して電気的に接続する第2接合部と、をさらに含む、
請求項2に記載の発光素子。
【請求項4】
前記第2接合部の厚さは、前記第2活性層の厚さよりも大きい、
請求項3に記載の発光素子。
【請求項5】
前記第1メサ構造体、前記第2メサ構造体、および前記第3発光部は互いに同一サイズを有する、
請求項3に記載の発光素子。
【請求項6】
前記第1透明電極と電気的に接続される第1パッドと、
前記第2透明電極と電気的に接続される第2パッドと、
前記第3透明電極と電気的に接続される第3パッドと、
前記第1n型半導体層、前記第2n型半導体層および前記第3n型半導体層と電気的に接続されている共通パッドと、をさらに含む
請求項3に記載の発光素子。
【請求項7】
前記共通パッドは、前記第1n型半導体層の一面に対向する他の面に配置される
請求項6に記載の発光素子。
【請求項8】
前記共通パッドは、第1n型半導体層の前記露出した部分に配置される
請求項6に記載の発光素子。
【請求項9】
前記共通パッドは、前記露出した第2n型半導体層上に配置される、
請求項6に記載の発光素子。
【請求項10】
前記第3発光部は、前記第3活性層、前記第3p型半導体層、及び前記第3透明電極を有する第3メサ構造体を含み、
前記第3メサ構造体は、前記第3n型半導体層の一部を露出させ、
前記共通パッドは、前記露出した第3n型半導体層上に配置される
請求項6に記載の発光素子。
【請求項11】
前記露出した第1n型半導体層上に配置され、前記第2発光部と離隔されて配置され、第3n型半導体層、第3活性層、第3p型半導体層、及び第3透明電極を含む第3発光部をさらに含む、
請求項1に記載の発光素子。
【請求項12】
前記第1n型半導体層と第3n型半導体層の間で前記第1発光部及び前記第3発光部を接合し、電気的に接続する第2接合部をさらに含む、
請求項11に記載の発光素子。
【請求項13】
前記第1接合部は、前記第1n型半導体層と前記第3n型半導体層の間に延長され、前記第1発光部と前記第3発光部とを接合して電気的に接続する、
請求項11に記載の発光素子。
【請求項14】
前記第1メサ構造体、前記第2発光部と、前記第3発光部は、互いに同じサイズを有する、
請求項11に記載の発光素子。
【請求項15】
前記第1n型半導体層の露出した部分に前記第2発光部及び前記第3発光部との間に配置される光遮断膜をさらに含む、
請求項11に記載の発光素子。
【請求項16】
前記第1接合部の厚さは、前記第1活性層の厚さよりも大きい、
請求項1に記載の発光素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子に関するもので、より詳細には、複数の発光層が積層された発光素子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、無機の光源としては、表示装置、車両用ランプ、一般照明のような様々な分野に多様に利用されている。発光ダイオードは、寿命が長く、消費電力が低く、応答速度が速いという長所があり、既存の光源を迅速に置き換えている。
【0003】
特に、表示装置は、一般的に青、緑、および赤の混色を利用して、様々な色を実現する。表示装置の各ピクセルは、青色、緑色および赤色のサブピクセルを備え、これらのサブピクセルの色を使用して、特定のピクセルの色が定められ、これらのピクセルの組み合わせによって画像が実装される。
【0004】
発光ダイオードは、表示装置でバックライト光源として主に使用されてきた。しかし、最近、発光ダイオードを利用して直接画像を実装する次世代ディスプレイとしてマイクロLED(micro LED)が開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、光の再現性に優れた発光素子を提供することにある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないもう一つの課題は、下の記載から当業者に明確に理解することができるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
解決しようとすることの課題を達成するために、本発明の実施形態に係る発光素子は、第1n型半導体層、垂直に積層された第1活性層、第1p型半導体層及び第1透明電極を含む第1メサ構造体を含み、前記第1n型半導体層の一面の一部を露出させる第1発光部と、上記第1n型半導体層の露出された部分に配置され、前記第1メサ構造体と離隔され、第2n型半導体層、第2活性層、第2p型半導体層、及び第2透明電極を含む第2発光部と、及び前記第1n型半導体層と前記第2n型半導体層との間を接合して電気的に接続する第1接合部を含む。
【0008】
実施形態によると、前記第2発光部では、垂直に積層された前記第2活性層、前記第2p型半導体層、及び前記第2透明電極が第2メサ構造体を含み、前記第2メサ構造体は、前記第2n型半導体層の一部を露出させてもよい。
【0009】
実施形態によれば、前記発光素子は、前記第2n型半導体層の露出した部分に配置され、第3n型半導体層、第3活性層、第3p型半導体層及び第3透明電極を含む第3発光部、及び前記第2n型半導体層と前記第3n型半導体層の間では、前記第2及び第3発光部との間を接合して電気的に接続する第2接合部をさらに含んでもよい。
【0010】
実施形態によると、前記第2接合部はAu、Al、Ti、Ni、Sn、In、Cr、およびBeからなる群から選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【0011】
実施形態によると、前記第2接合部の厚さは、前記第2活性層の厚さよりも大きくすることができる。
【0012】
実施形態によれば、前記第1メサ構造体、第2メサ構造体、および前記第3発光部は、互いに同一サイズを有してもよい。
【0013】
実施形態によれば、前記第1透明電極と電気的に接続される第1パッド、前記第2透明電極と電気的に接続される第2パッド、前記第3透明電極と電気的に接続される第3パッド、および前記第1~第3n型半導体層と電気的に接続されている共通パッドをさらに含んでもよい。
【0014】
実施形態によれば、前記共通パッドは、前記第1n型半導体層の一面に対向する他の面に配置されてもよい。
【0015】
実施形態によれば、前記共通パッドは、前記第1n型半導体層の露出した部分に配置されてもよい。
【0016】
実施形態によれば、前記共通パッドは、前記第2n型半導体層の露出した部分上に配置されてもよい。
【0017】
実施形態によれば、前記第3発光部は、垂直に積層された前記第3活性層、前記第3p型半導体層、及び前記第3透明電極を有する第3メサ構造体を含み、前記第3メサ構造体は、前前記第3n型半導体層の一部を露出させ、前記共通パッドは、前記露出した第3n型半導体層上に配置されてもよい。
【0018】
実施形態によれば、前記発光素子は、上記第1n型半導体層の露出した部分および、前記第2発光部と離隔されて配置され、第3n型半導体層、第3活性層、第3p型半導体層、及び第3透明電極を含む第3発光部をさらに含んでもよい。
【0019】
実施形態によれば、前記第1n型半導体層と前記第3n型半導体層の間では、前記第1及び第3発光部との間を接合して電気的に接続する第2接合部をさらに含んでもよい。
【0020】
実施形態によると、前記第2接合部はAu、Al、Ti、Ni、Sn、In、Cr、およびBeからなる群から選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【0021】
実施形態によれば、前記第1接合部は、前記第1n型半導体層と前記第3n型半導体層の間で延長され、前記第1及び第3発光部との間を接合して電気的に接続してもよい。
【0022】
実施形態によれば、前記第1メサ構造体、第2発光部と、前記第3発光部互いに同一サイズを有してもよい。
【0023】
実施形態によれば、前記発光素子は、前記露出した第1n型半導体層上、前記第2及び第3発光部との間に配置される光遮断膜をさらに含んでもよい。
【0024】
実施形態によれば、前記第1接合部はAu、Al、Ti、Ni、Sn、In、Cr、およびBeからなる群から選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【0025】
実施形態によれば、前記第1接合部の厚さは、前記第1活性層の厚さよりも大きくすることができる。
【0026】
実施形態によると、前記第2接合部は、前記第1接合部と一体型であってもよい。
【0027】
その他の実施形態の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0028】
本発明の実施形態に係る発光素子によると、第1発光層、第2発光層、及び第3発光層が垂直に積層されるが、第1活性層、第2活性層、及び第3活性層がオーバーラップされず、第1~第3活性層のそれぞれの大きさが実質的に同一である。これにより、第1~第3発光部のそれぞれから発生した光が互いに干渉されず、色再現性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1a】本発明の一実施形態に係る発光素子を説明するための平面図である。
図1b図1aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図1c図1aに示された発光素子の一部を説明するための斜視図である。
図1d図1aに示された発光素子の変形例を説明するための断面図である。
図2a】本発明の一実施形態に係る発光素子を説明するための断面図である。
図2b】本発明の一実施形態に係る発光素子を説明するための断面図である。
図2c】本発明の一実施形態に係る発光素子を説明するための断面図である。
図3a】本発明の他の実施形態に係る発光素子を説明するための平面図である。
図3b図3aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図4a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図4b図4aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図5a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図5b図5aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図6a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図6b図6aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図7a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図7b図7aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図8a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図8b図8aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図9a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図9b図8aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図10a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図10b図10aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図11a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図11b図11aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図12a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図12b図12aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図13a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図13b図13aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図14a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図14b図14aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図15a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図15b図15aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
図16a】本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図16b図16aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の構成と効果を十分に理解するために、添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。しかし、本発明は、以下で開示されている実施形態に限定されるものではなく、様々な形で実装することができ、様々な変更を加えることができる。
【0031】
また、本発明の実施形態で使用される用語は、別の方法で定義されていない限り、当該技術分野における通常の知識を有する者に一般的に知られている意味で解釈されることができる。
【0032】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る発光素子について詳細に説明する。
【0033】
図1aは、本発明の一実施形態に係る発光素子を説明するための平面図であり、図1bは、図1aの発光素子をA-A’で切断した断面図であり、図1cは、図1aに示された発光素子のいくつかを説明するための斜視図である。また、図1dは、図1aに示された発光素子の変形例を説明するための断面図である。
【0034】
図1a~図1dを参照すると、発光素子は、垂直に積層された第1発光部(LE1)、第1接合部(AC1)、第2発光部(LE2)、第2接合部(AC2)、及び第3発光部(LE3)を含んでもよい。
【0035】
第1発光部(LE1)は、第1n型半導体層(102)、第1活性層(104)、第1p型半導体層(106)、及び第1透明電極(108)を含んでもよい。第2発光部(LE2)は、第2n型半導体層(202)、第2活性層(204)、第2p型半導体層(206)、及び第2透明電極(208)を含んでもよい。第3発光部(LE3)は、第3n型半導体層(302)、第3活性層(304)、第3p型半導体層(306)、及び第3透明電極(308)を含んでもよい。
【0036】
一実施形態によると、第1n型半導体層(102)、第2n型半導体層(202)、及び第3n型半導体層(302)のそれぞれは、Siがドープされた窒化ガリウム系半導体層を含むことができる。第1p型半導体層(106)、第2p型半導体層(206)、及び第3p型半導体層(306)のそれぞれは、Mgがドープされた窒化ガリウム系半導体層であってもよい。第1活性層(104)、第2活性層(204)、及び第3活性層(304)のそれぞれは、多重量子井戸構造体(Multi Quantum Well:MQW)を含むことができ、必要なピーク波長の光を放出するように、その組成比が決定されている。第1透明電極(108)、第2透明電極(208)、及び第3透明電極(308)のそれぞれは、酸化スズ(SnO)、酸化インジウム(InO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムスズ(ITO)、および酸化スズ亜鉛(ITZO)のような透明酸化物層が使用されてもよい。
【0037】
一実施形態によると、第1発光部(LE1)、第2発光部(LE2)、及び第3発光部(LE3)は、異なる波長の光を発光させることができる。また、第1発光部(LE1)、第2発光部(LE2)、及び第3発光部(LE3)の積層順序は決まっておらず、任意であってもよい。これについては後で詳しく説明する。
【0038】
第1発光部(LE1)は、第1n型半導体層(102)の一部が第1n型半導体層(102)、第1活性層(104)、第1p型半導体層(106)、及び第1透明電極(108)が垂直に積層された構造体に露出されている第1メサ構造体(MS1)を含んでもよい。
【0039】
第1メサ構造体(MS1)は、第1方向(DR1)に延長する。以下、「幅」は、第1方向(DR1)に垂直な第2方向(DR2)で測定される距離を意味し、「厚さ」は、第1方向(DR1)と第2方向(DR2)のそれぞれについて、垂直な第3方向(DR3)で測定される距離を意味する。
【0040】
第1発光部(LE1)は、第1メサ構造体(MS1)が配置される第1メサ領域(MSA1)と、第1メサ領域(MSA1)から所定の距離で離隔された第1接合領域(ACA1)を含むことができる。第1メサ領域(MSA1)は、第1幅(WD1)を有し、第1接合領域(ACA1)は、第1幅(WD1)よりも大きい第2幅(WD2)を有してもよい。また、第1活性層(104)を含む第1メサ構造体(MS1)は、第1厚さ(TH1)を有してもよい。
【0041】
第1メサ構造体(MS1)の一つの側壁は、第1n型半導体の一つの側壁と実質的に同一平面であり、垂直であってもよい。第1メサ構造体(MS1)の一つの側壁に対向する他の側壁は、第1n型半導体層(102)の中間部の上面に配置され、傾斜した構造体を有してもよい。この場合には、第1活性層(104)が第1p型半導体層(106)より、第1p型半導体層(106)が第1透明電極(108)よりも大きい幅を有してもよい。このとき、第1メサ構造体(MS1)の第1幅(WD1)は、第1活性層(104)の幅を意味する。
【0042】
第1接合部(AC1)は、第1接合領域(ACA1)上に配置されてもよい。第1接合領域(ACA1)が第2幅(WD2)を有することで、第1接合部(AC1)も第2幅(WD2)を有してもよい。第1接合部(AC1)は、第1メサ構造体(MS1)と所定距離で離隔して配置されてもよい。
【0043】
第1接合部(AC1)は、第1発光部(LE1)及び第2発光部(LE2)を互いに接合させ、電気的に接続させることができる。第1接合部(AC1)は、電気伝導性と接合特性を有する物質、例えば、Al、Au、In、Sn、Ti、Ni、Ag、Cr、W、TiW、Mo、Cu、TiCu、AuSn、InSn等からなる群から選ばれた少なくとも一つを含んでもよい。第1接合部(AC1)は、第1発光部(LE1)の第1n型半導体層(102)の第1接合領域(ACA1)(すなわち、第2発光部(LE2)と向き合う面)と、第2発光部(LE2)の第2n型半導体層(202)の背面(すなわち、第1発光部(LE1)と向き合う面)を電気的に接続させることができる。
【0044】
一実施形態によると、第1接合部(AC1)は、第2厚さ(TH2)を有し、第2厚さ(TH2)は、第1厚さ(TH1)以上であってもよい。第1厚さ(TH1)は、第1メサ構造体(MS1)の厚さであり、第1メサ構造体(MS1)は、第1活性層(104)を含み、第1接合部(AC1)が第1メサ構造体(MS1)より大きな厚さを有するため、第1接合部(AC1)は、第1活性層(104)よりも厚くてもよい。また、第1活性層(104)が第1接合部(AC1)の側壁に隣接して、第1接合部(AC1)が金属を含んでいるので、第1活性層(104)から発生した光が第1接合部(AC1)によって発射してもよい。これにより、第1活性層(104)から発生した光がカラーフィルターや光遮断膜などの追加なしに、第2活性層(204)または第3活性層(304)に入射されることを防止することができる。
【0045】
第2発光部(LE2)は、第1接合部(AC1)が配置された第1発光部(LE1)の第1接合領域(ACA1)上に位置することができる。第1接合領域(ACA1)が第2幅(WD2)を有することにより、第2発光部(LE2)の全体の幅は、第2幅(WD2)を有してもよい。
【0046】
第2発光部(LE2)は、第2メサ構造体(MS2)を含んでもよい。第2メサ構造体(MS2)は、第2n型半導体層(202)、第2活性層(204)、第2p型半導体層(206)、及び第2透明電極(208)を含んだ垂直に積層された構造体上において第2n型半導体層(202)の一部を露出する。第2メサ構造体(MS2)は、第1方向(DR1)に延長し、第1メサ構造体(MS1)と所定距離で離隔されて、並んで配置されてもよい。
【0047】
このように、第2メサ構造体(MS2)が第1メサ構造体(MS1)と第3方向(DR3)に重畳されないので、第1活性層(104)から発生された光のうち、第3方向(DR3)に発生された光は、第2メサ構造体(MS2)の第2活性層(204)に影響を及ぼさない。したがって、第3方向(DR3)に第1発光部(LE1)と第2発光部(LE2)との間には、カラーフィルタや光遮断膜等は必要ない。また、第1活性層(104)は、第1メサ構造体(MS1)に含まれており、第2メサ構造体(MS2)と第2方向(DR2)に所定距離で離隔され、第1発光部(LE1)及び第2発光部(LE2)は、第1接合部(AC1)により、第3方向(DR3)に離隔して配置されてもよい。したがって、第2活性層(204)は、第1活性層(104)と垂直方向と水平方向に十分に離隔されて、第2活性層(204)から発光された光が第1活性層(104)に影響を及ぼさない。
【0048】
発光素子は、一般的に、第1発光部(LE1)上に第2発光部(LE2)が垂直に積層され、第1活性層(104)と第2活性層(204)がオーバーラップされる構造体を有してもよい。このとき、第2発光部(LE2)の方向が光取り出し方向である場合、第2発光部(LE2)で発生した光の波長が第1発光部(LE1)で発生した光の波長よりも長い。本実施形態によると、第1活性層(104)及び第2活性層(204)が重畳しないことにより、第1発光部(LE1)及び第2発光部(LE2)は、波長の長短にかかわらず積層されてもよい。つまり、長い波長の光を発光する第1発光部(LE1)と短い波長の光を発光する第2発光部(LE2)構造体でも、短い波長を有する第1発光部(LE1)と長い波長を有する第2発光部(LE2)上に配置されるが、本発明はその逆であってもよい。
【0049】
第2発光部(LE2)は、第2メサ構造体(MS2)が位置する第2メサ領域(MSA2)と、第2メサ領域(MSA2)から所定の距離で離隔された第2接合領域(ACA2)を含んでもよい。第2活性層(204)を含む第2メサ構造体(MS2)は、第3厚さ(TH3)を有してもよい。また、第2メサ領域(MSA2)は、第1メサ領域(MSA1)と同じ第1幅(WD1)を有し、第2接合領域(ACA2)も第1幅(WD1)を有してもよい。
【0050】
第2メサ構造体(MS2)の一つの側壁は、第2n型半導体層(202)の一つの側壁と実質的に同一平面であり、実質的に垂直であってもよい。第2メサ構造体(MS2)の一つの側壁に対向する他の側壁は、第2n型半導体層(202)の中間上部面に配置され、傾斜した構造体を有してもよい。この場合、第2活性層(204)が第2p型半導体層(206)よりも大きい幅を有してもよいし、第2p型半導体層(206)が、第2透明電極(208)よりも大きい幅を有してもよい。このとき、第1幅(WD1)は、第2活性層(204)の幅を意味する。
【0051】
第2接合部(AC2)は、第2接合領域(ACA2)上に配置されてもよい。第2接合領域(ACA2)が第1幅(WD1)を有することで、第2接合部(AC2)も第1幅(WD1)を有してもよい。第2接合部(AC2)は、第2メサ構造体(MS2)と所定距離で離隔して配置されてもよい。
【0052】
第2接合部(AC2)は、第2発光部(LE2)及び第3発光部(LE3)を互いに接合させ、電気的に接続させることができる。したがって、第2接合部(AC2)は、電気伝導性と接合特性を有する物質、例えば、Al、Au、In、Sn、Ti、Ni、Ag、Cr、W、TiW、Mo、Cu、TiCu、AuSn、InSnなどでからなる群から選択された少なくとも一つを含んでもよい。第2接合部(AC2)は、第2発光部(LE2)の第2n型半導体層(202)における第2接合領域(ACA2)(すなわち、第3発光部(LE3)と向き合う面)と第3発光部(LE3)の第3n型半導体層(302)の背面(すなわち、第2発光部(LE2)と向き合う面)を互いに電気的に接続してもよい。このとき、第1接合部(AC1)は、第1発光部(LE1)の第1n型半導体層(102)と第2発光部(LE2)の第2n型半導体層(202)を互いに電気的に接続し、第2接合部(AC2)は、第2発光部(LE2)の第2n型半導体層(202)と第3発光部(LE3)の第3n型半導体層(302)を互いに電気的に接続してもよい。したがって、第1接合部(AC1)及び第2接合部(AC2)によって第1n型半導体層(102)、第2n型半導体層(202)、及び第3n型半導体層(302)は、互いに電気に接続されてもよい。
【0053】
一実施形態によると、第2接合部(AC2)は、第4の厚さ(TH4)を有し、第4の厚さ(TH4)は、第3厚さ(TH3)以上であってもよい。第2活性層(204)が第2接合部(AC2)の一つの側壁に対向して第2接合部(AC2)が、金属を含むため、第2活性層(204)から発生された光が第2接合部(AC2)によって反射される。このため、第2活性層(204)から発生された光がカラーフィルターや光遮断膜などの追加なしに第3発光層に入射されることを防止することができる。
【0054】
第3発光部(LE3)は、第3n型半導体層(302)、第3活性層(304)、第3p型半導体層(306)、及び第3透明電極(308)が同じ幅で積層された構造体を有してもよい。すなわち、第3発光部(LE3)はメサ構造体を有しない。そして、第3発光部(LE3)の発光領域は、第3発光部(LE3)の全領域と実質的に同一であってもよい。
【0055】
第3発光部(LE3)は、第1方向(DR1)に延長し、第2メサ構造体(MS2)と、第1メサ構造体(MS1)と、それぞれ所定距離で離隔されて並んで配置されてもよい。第3発光部(LE3)は、第2活性層(204)を含む第2メサ構造体(MS2)と、第1活性層(104)を含む第1メサ構造体(MS1)のそれぞれと重畳しないので、第1活性層(104)から発生された光と第2活性層(204)から発生した光が第3発光部(LE3)の第3活性層(304)に影響を及ぼさない。したがって、第1発光部(LE1)、第2発光部(LE2)、及び第3発光部(LE3)との間にカラーフィルターや光遮断膜等は設けられなくてもよい。また、第2接合領域(ACA2)に上に配置された第3活性層(304)と第2メサ領域(MSA2)に配置された第2活性層(204)は、第2接合領域(ACA2)と第2メサ領域(MSA2)との間の距離と実質的に同じ距離で第2方向(DR2)に離隔されてもよい。第3活性層(304)は、第2接合部(AC2)の第4厚さ(TH4)と第3n型半導体層(302)の厚さだけ第2活性層(204)から第3方向(DR3)に離隔されてもよい。このように、第3活性層(304)が第2活性層(204)と垂直方向と水平方向に十分に離隔されるので、第3活性層(304)から発生した光が第2活性層(204)に影響を及ぼさない。
【0056】
発光素子は、一般に第1発光部(LE1)上に第2発光部(LE2)及び第3発光部(LE3)が垂直に積層され、第1活性層(104)、第2活性層(204)、及び第3活性層(304)が互いにオーバーラップされる構造体を有してもよい。そして、この場合、第3発光部(LE3)の方向が光取り出し方向である場合、第1発光部(LE1)で発生した光の波長が第2発光部(LE2)で発生した光の波長よりも長く、第2発光部(LE2)で発生した光の波長が第3発光部(LE3)で発生した光の波長よりも長い。本実施形態によると、第1活性層(104)、第2活性層(204)、及び第3活性層(304)がオーバーラップしないように配置されることにより、第1発光部(LE1)、第2発光部(LE2)、及び第3発光部(LE3)は、それぞれの発光部から発生する波長とは無関係に積層される。
【0057】
第3発光部(LE3)は、第2接合部(AC2)が配置された第2発光部(LE2)の第2接合領域(ACA2)上に位置することができる。第2接合領域(ACA2)が第1幅(WD1)を有することで、第3発光部(LE3)の全体の幅は、第1幅(WD1)を有してもよい。前述したように、第1発光部(LE1)の発光領域は、第1幅(WD1)を有し、第2発光部(LE2)の発光領域も第1幅(WD1)を有し、第3発光部(LE3)の発光領域も第1幅(WD1)を有してもよい。このように、第1発光部(LE1)、第2発光部(LE2)、及び第3発光部(LE3)それぞれの発光領域は、互いに同一の大きさを有することにより、第1発光部(LE1)、第2発光部(LE2)、及び第3発光部(LE3)のそれぞれから発生される光の量が実質的に同一であり、色を発現する上での信頼性が向上する
【0058】
発光素子は、第1発光部(LE1)の第1透明電極(108)と電気的に接続される第1パッド(P1)と、第2発光部(LE2)の第2透明電極(208)と電気的に接続されている第2パッド(P2)と、第3発光部(LE3)の第3透明電極(308)と電気的に接続される第3パッド(P3)と、第1n型半導体層(102)、第2n型半導体層(202)、及び第3n型半導体層(302)と電気的に接続されている共通パッド(CP)をさらに含んでもよい。
【0059】
本実施形態によると、発光素子は、第3発光部(LE3)方向が光取り出し方向であってもよい。光取り出し面からの光が最大に発光するために、第1パッド(P1)、第2パッド(P2)、及び第3パッド(P3)のそれぞれが、最小限の面積を有することが望ましい。また、共通パッド(CP)は、第1n型半導体層(102)の他の面に配置されてもよい。図示されたように、共通パッド(CP)は、第1n型半導体層(102)を全体的に覆うことができる。これとは異なり、共通パッド(CP)は、第1n型半導体層(102)を部分的に覆う構造体を有してもよい。
【0060】
図1dに示すように、別の実施形態では、第3発光部(LE3)が第2発光部(LE2)上に積層され、第2発光部(LE2)が第1発光部(LE1)上に積層される。これによって、第1発光部(LE1)、第2発光部(LE2)、及び第3発光部(LE3)それぞれの表面レベルが互いに異なることができる。したがって、第1パッド(P1)、第2パッド(P2)、及び第3パッド(P3)を実質的に同じレベルに配置するために、第1発光部(LE1)、第2発光部(LE2)、及び第3発光部(LE3)を覆い、第3透明電極(308)の上部面と実質的に同一の上部面を有するパッシベーション膜(PAL)をさらに含んでもよい。パッシベーション膜(PAL)は、高い光透過率を有し、流動的(flowable)特性を有するSOG(Silicon On Glass)、エポキシ、ポリイミド、SU8、またはBCB(benzo cyclo butene)などを含んでもよい。第1パッド(P1)、第2パッド(P2)、及び第3パッド(P3)のそれぞれは、パッシベーション膜(PAL)上に配置されてもよい。第1パッド(P1)は、第1ビア構造体(VS1)を介して、第1透明電極(108)と電気的に接続され、第2パッド(P2)は、第2ビア構造体(VS2)を介して第2透明電極(208)と電気的に接続され、第3パッド(P3)は、第3透明電極(308)と直接電気的に接触してもよい。第1ビア構造体(VS1)及び第2ビア構造体(VS2)のそれぞれは、下に行くほど狭い幅を有し、傾斜した側壁を有してもよい。第1パッド(P1)、第2パッド(P2)、及び第3パッド(P3)のそれぞれは、Auを含んでもよい。また、第1ビア構造体(VS1)及び第2ビア構造体(VS2)のそれぞれは、Au、Al、Ni、Ti、Cr、Cu、W、TiW、Mo、Cu、TiCu、AuSn、InSn等からなる群から選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【0061】
図2a~図2cは、本発明の一実施形態に係る発光素子を説明するための断面図である。
【0062】
図2a~図2cを参照すると、発光素子は、基板上に順次に配置された第1発光部(LE1)、第1接合部(AC1)、第2発光部(LE2)、第2接合部(AC2)、および第3発光部(LE3)を含んでもよい。
【0063】
基板(100)は、窒化ガリウム系半導体層を成長させることができる基板であってもよく、サファイア(Al2O3)、シリコンカーバイド(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)、窒化アルミニウム(AlN)、ガリウム酸化物(Ga2O3)、またはシリコンを含んでもよい。また、基板(100)は、パターニングされたサファイア基板であってもよい。
【0064】
第1発光部(LE1)が基板(100)の一面上に配置される。第1発光部(LE1)は、第1n型半導体層(102)および第1メサ構造体(MS1)を含んでもよい。第1メサ構造体(MS1)は、第1n型半導体層(102)、第1活性層(104)、第1p型半導体層(106)、第1透明電極(108)を含む垂直に積層された構造体上において第1n型半導体層(102)の一部を露出させる。
【0065】
第2発光部(LE2)は、第2n型半導体層(202)と、第2活性層(204)、第2p型半導体層(206)、及び第2透明電極(208)を含んだ垂直に積層された構造体上で第2n型半導体層(202)の一部を露出させる第2メサ構造体(MS2)を含んでもよい。
【0066】
第3発光部(LE3)は、第3n型半導体層(302)、第3活性層(304)、第3p型半導体層(306)、及び第3透明電極(308)を含んでもよい。図2a及び図2bにおいて、第3発光部(LE3)はメサ構造体を有さず、第3n型半導体層(302)、第3活性層(304)、第3p型半導体層(306)、及び第3透明電極(308)のそれぞれが実質的に同一の幅を有してもよい。別の実施形態では、図2Cに示すように、第3発光部(LE3)は、第3n型半導体層(302)、第3活性層(304)、第3p型半導体層(306)、及び第3透明電極(308)を含む垂直に積層された構造体上において第3n型半導体層(302)の一部を露出させる第3メサ構造体(MS3)を含んでもよい。
【0067】
図2a~図2cを参照すると、発光素子は、第1透明電極(108)と電気的に接続される第1パッド(P1)、第2透明電極(208)と電気的に接続される第2パッド(P2)、及び第3透明電極(308)と電気的に接続される第3パッド(P3)をさらに含んでもよい。
【0068】
また、第1発光部(LE1)の第1n型半導体層(102)と第2発光部(LE2)の第2n型半導体層(202)は、第1接合部(AC1)により電気的に接続され、第2発光部(LE2)の第2n型半導体層(202)と第3発光部(LE3)の第3n型半導体層(302)が第2接合部(AC2)によって電気的に接続されてもよい。発光素子は、第1n型半導体層(102)、第2n型半導体層(202)、及び第3n型半導体層(302)を電気的に接続する共通パッド(CP)をさらに含んでもよい。
【0069】
図2aにおいて、共通パッド(CP)は、第1発光部(LE1)上で、第1n型半導体層(102)と電気的に接触してもよい。したがって、共通パッド(CP)は、第1n型半導体層(102)を介して第2n型半導体層(202)及び第3n型半導体層(302)と電気的に接続してもよい。この場合には、第1発光部(LE1)の第1n型半導体層(102)は、共通パッド(CP)を配置するために、図1Aに示される第1発光部(LE1)の第1n型半導体層(102)の幅よりも大きいことを除いては、他の特徴は、図1aで説明された特徴と実質的に同じで、詳細な説明を省略することができる。
【0070】
図2bに示される実施形態では、共通パッド(CP)は、第2発光部(LE2)上で、第2n型半導体層(202)と電気的に接触する。したがって、共通パッド(CP)は、第2n型半導体層(202)を介して第1n型半導体層(102)及び第3n型半導体層(302)と電気的に接続されてもよい。この場合、第2発光部(LE2)の第2n型半導体層(202)は、共通パッド(CP)を配置するために、図1aに示される第2発光部(LE2)の第2n型半導体層(202)の幅よりも大きいことを除いては、他の特徴は、図1aで説明された特徴と実質的に同じで、詳細な説明を省略することができる。
【0071】
図2cに示されるその他の実施形態によれば、共通パッド(CP)は、第3発光部(LE3)で第3n型半導体層(302)と電気的に接触する。したがって、共通パッド(CP)は、第3n型半導体層(302)を介して第1n型半導体層(102)と第2n型半導体層(202)と電気的に接触することができる。図2cに示すように、共通パッド(CP)が第3発光部(LE3)の第3n型半導体層(302)上に配置されるように、第3発光部(LE3)は、第3n型半導体層(302)を露出させる第3メサ構造体(MS3)を含む構造体であることを除いては、他の特徴は、図1aで説明された特徴と実質的に同じで、詳細な説明を省略することができる。
【0072】
本実施形態では、第1発光部(LE1)、第1接合部(AC1)、第2発光部(LE2)、第2接合部(AC2)、第3発光部(LE3)、第1パッド(P1)、第2パッド(P2)、第3パッド(P3)、および共通パッド(CP)の詳細な説明は、図1a~図1dで説明したものと実質的に同一であり、繰り返しの説明は省略する。
【0073】
図3aは、本発明の他の実施形態に係る発光素子を説明するための平面図であり、図3bは、図3aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
【0074】
図3a及び図3bを参照すると、発光素子は、第1発光部(LE1)、第2発光部(LE2)、第3発光部(LE3)、接合部、第1パッド(P1)、第2パッド(P2)、及び第3パッド(P3)を含んでもよい。
【0075】
第1発光部(LE1)は、第1n型半導体層(102)と、第1メサ構造体(MS1)を含んでもよい。第1メサ構造体(MS1)は、第1n型半導体層(102)の一部を露出させ、第1n型半導体層(102)、第1活性層(104)、第1p型半導体層(106)、第1透明電極(108)が垂直に積層された構造体上において第1n型半導体層の一部を露出する。第1メサ構造体(MS1)は、第1方向(DR1)に延長し、第2方向(DR2)に第1幅(WD1)を有してもよい。
【0076】
第2発光部(LE2)は、垂直に積層された第2n型半導体層(202)、第2活性層(204)、第2p型半導体層(206)、及び第2透明電極(208)を含んでもよい。第2発光部(LE2)はメサ構造体を有しない。第2発光部(LE2)は、第2方向(DR2)に延長し、第1方向(DR1)に第1幅(WD1)を有してもよい。
【0077】
第3発光部(LE3)は、垂直に積層された第3n型半導体層(302)、第3活性層(304)、第3p型半導体層(306)、及び第3透明電極(308)を含むことができる。第3発光部(LE3)はメサ構造体を有しない。第3発光部(LE3)は、第2方向(DR2)に延長し、第1方向(DR1)に第1幅(WD1)を有してもよい。
【0078】
発光装置は、第1発光部(LE1)上に第2発光部(LE2)及び第3発光部(LE3)が互いに離隔して配置されてもよい。特に、第2発光部(LE2)及び第3発光部(LE3)は、第1n型半導体層(102)上で離隔されて配置され、第1メサ構造体(MS1)と離隔してもよい。
【0079】
一例として、第2発光部(LE2)及び第3発光部(LE3)は、第1発光部(LE1)の第1n型半導体層(102)上で接合部により接合されて電気的に接続されてもよい。第1n型半導体層(102)が接合部によって、第2発光部(LE2)の第2n型半導体層(202)が接して電気的に接続され、第3発光部(LE3)の第3n型半導体層(302)が接して電気的に接続されてもよい。
【0080】
他の例として、接合部は、第2発光部(LE2)と、第1発光部(LE1)の第1n型半導体層(102)との間を接合させ電気的に接続させる第1パターンと、第1パターンから離隔され、第3発光部(LE3)と第1発光部(LE1)の第2n型半導体層(102)との間をそれぞれ接合させ、電気的に接続させる第2パターンを含んでもよい。
【0081】
第2発光部(LE2)及び第3発光部(LE3)の間には、第2活性層(204)から発生した光が第3発光部(LE3)に入射されないように、または第3活性層(304)から発生された光が第2発光部(LE2)に入射されないように、光遮断膜(BL)をさらに提供することができる。光遮断膜(BL)には、例えば、ブラックマトリックス(black matrix)が使用されてもよい。
【0082】
第1パッド(P1)は、第1発光部(LE1)の第1透明電極(108)と電気的に接触し、第2パッド(P2)は、第2発光部(LE2)の第2透明電極(208)と電気的に接触し、第3パッド(P3)は、第3発光部(LE3)の第3透明電極(308)と電気的に接触することができる。共通パッド(CP)は、第1発光部(LE1)の第1n型半導体層(102)の底面に配置されてもよい。一例として、共通パッド(CP)は、第1発光部(LE1)の第1n型半導体層(102)底面を完全に覆うように配置されてもよい。他の例として、共通パッド(CP)は、第1発光部(LE1)の第1n型半導体層(102)と部分的に接触するように配置されてもよい。また、図2a~図2cに示すように、共通パッド(CP)は、第1n型半導体層(102)と電気的に接触してもよいし、第2n型半導体層(202)と電気的に接触してもよいし、または第3n型半導体層(302)と電気的に接触してもよい。各場合には、第1発光部(LE1)、第2発光部(LE2)、及び第3発光部(LE3)は、図2a~図2cで説明したように、その構造体が変更されてもよい。
【0083】
以下、図1a~図1cで説明された発光素子を製造する方法を例示的に説明する。
【0084】
図4a~図16aは、本発明の一実施形態に係る発光素子を製造する方法を説明するための平面図であり、図4b~図16bは、図4a~図16aの発光素子をA-A’で切断した断面図である。
【0085】
図4aおよび図4bを参照すると、第1基板(100)上に複数の第1発光部(LE1)を形成することができる。
【0086】
詳細に説明すれば、第1基板(100)上に第1n型半導体層(102)、第1活性層(104)、第1p型半導体層(106)、及び第1透明電極(108)を順次に形成する。第1透明電極(108)、第1p型半導体層(106)、及び第1活性層(104)をエッチングして第1活性層(104)、第1p型半導体層(106)、及び第1透明電極(108)が垂直に積層された第1メサ構造体(MS1)をそれぞれ含む第1発光部(LE1)を形成することができる。
【0087】
第1発光部(LE1)は、第1メサ構造体(MS1)が配置される第1メサ領域(MSA1)と、第1メサ領域(MSA1)から所定の距離で離隔された第1接合領域(ACA1)を含むことができる。第1メサ領域(MSA1)は、第1幅(WD1)を有し、第1接合領域(ACA1)は、第1幅(WD1)よりも大きい第2幅(WD2)を有してもよい。
【0088】
図5a及び図5bを参照すると、第1発光部(LE1)が形成された第1基板(100)上に第1絶縁膜(110)を形成する。第1絶縁膜(110)は、SiO、SiN、Alなどを含んでもよい。第1絶縁膜(110)をエッチングして、第1透明電極(108)を露出させる第1開口に(OP1)と、第1接合領域(ACA1)を露出させる第2開口と(OP2)を形成する。
【0089】
または、いくつかの実施形態では、第1透明電極(108)の上に配置された第1絶縁膜(110)に第1開口(OP1)を形成する代わりに、複数の貫通孔(図示せず)を形成してもよい。複数の貫通孔は、均一に配列されてもよい。
【0090】
図6a及び図6bを参照すると、第1開口に(OP1)及び第2開口に(OP2)上に第1パッド(P1)及び第1コンタクトパターン(114)をそれぞれ形成する。
【0091】
詳細に説明すれば、第1開口に(OP1)及び第2開口に(OP2)が形成された第1発光部(LE1)の上に第1金属膜(図示せず)を形成する。第1金属膜はNi、Ag、Au、Pt、Ti、Al、Cr、W、TiW、Mo、Cu、TiCuなど少なくとも一つの金属物質を含んでもよい。第1金属膜をパターニングして第1開口に(OP1)上に第1パッド(P1)、第2開口に(OP2)上に第1コンタクトパターン(114)をそれぞれ形成する。第1透明電極(108)のそれぞれには、第1パッド(P1)のそれぞれを介して正の電圧が印加されてもよい。第1コンタクトパターン(114)は、第2発光部(LE2)とそれぞれ接合され、第1発光部(LE1)及び第2発光部(LE2)を電気的に接続させる機能を実行することができる。
【0092】
図7a及び図7bを参照すると、第2基板(200)上に複数の第2発光部(LE2)を形成する。
【0093】
詳細に説明すれば、第2基板(200)上に第2n型半導体層(202)、第2活性層(204)、第2p型半導体層(206)、及び第2透明電極(208)を順次に形成してもよい。第2透明電極(208)、第2p型半導体層(206)、及び第2活性層(204)をエッチングして第2n型半導体層(202)上に第2活性層(204)、第2p型半導体層(206)、及び第2透明電極(208)が垂直に積層された第2メサ構造体(MS2)を形成してもよい。
【0094】
第2n型半導体層(202)をエッチングして、第2n型半導体層(202)と第2n型半導体層(202)の一部を露出させる第2メサ構造体(MS2)を含む第2発光部(LE2)を形成してもよい。第2発光部(LE2)は、第2メサ構造体(MS2)が配置される第2メサ領域(MSA2)と、第2メサ領域(MSA2)から所定の距離で離隔された第2接合領域(ACA2)を含んでもよい。第2メサ領域(MSA2)は、第1メサ領域(MSA1)と実質的に同一の第1幅(WD1)を有し、第2接合領域(ACA2)も第1幅(WD1)を有してもよい。
【0095】
一実施形態によると、第2基板(200)が第1基板(100)と、その構造体とサイズが同じであれば、第2発光部(LE2)のそれぞれは、第1基板(100)上の第1発光部(LE1)の第1接合領域(ACA1)に対応するように、第2基板(200)上に形成されてもよい。
【0096】
図8a及び図8bを参照すると、第2発光部(LE2)が形成された第2基板(200)上に第2絶縁膜(210)を形成してもよい。第2絶縁膜(210)は、SiO、SiN、Alなどを含んでもよい。第2絶縁膜(210)をエッチングして、第2透明電極(208)を露出させる第3開口部に(OP3)と、第2接合領域(ACA2)を露出させる第4開口(OP4)を形成してもよい。
【0097】
または、第2透明電極(208)上に配置された第2絶縁膜(210)に第3開口に(OP3)を形成する代わりに、複数の貫通孔(図示せず)を形成してもよい。複数の貫通孔は、均一に配列してもよい。
【0098】
図9a及び図9bを参照すると、第3開口に(OP3)及び第4開口に(OP4)上に、第2パッド(P2)及び第2コンタクトパターン(214)をそれぞれ形成してもよい。
【0099】
詳細に説明すれば、第3開口に(OP3)及び第4開口に(OP4)が形成された第2発光部(LE2)上に第2金属膜(図示せず)を形成することができる。第2金属層は、Ni、Ag、Au、Pt、Ti、Al、Cr、W、TiW、Mo、Cu、TiCuのうちの少なくとも一つの金属物質を含んでもよい。第2金属膜をパターニングすることにより、第3開口に(OP3)上に第2パッド(P2)及び第4開口(OP4)上に第2コンタクトパターン(214)をそれぞれ形成してもよい。第2パッド(P2)の各々は、第2透明電極(208)のそれぞれに正の電圧を印加してもよい。第2コンタクトパターン(214)は、第3発光部(LE3)とそれぞれ接合され、第2発光部(LE2)及び第3発光部(LE3)を電気的に接続してもよい。
【0100】
図10a及び図10bを参照すると、第2パッド(P2)及び第2コンタクトパターン(214)が形成された第2発光部(LE2)上に除去可能な第1キャリア(216)を接着してもよい。例えば、第1キャリア(216)は、ブルーテープ(blue tape)、熱剥離テープ(thermal release tape)、UVテープ、フォトレジスト、またはワックス(wax)のいずれかを含んでもよい。第1キャリア(216)を接着した後、第2基板(200)をレーザリフトオフ(laser lift-off)を利用して除去してもよい。
【0101】
続いて、第2基板(200)が除去された第2n型半導体層(202)のそれぞれに第3コンタクトパターン(218)及び第1接合パターン(220)を順次形成してもよい。第3コンタクトパターン(218)のそれぞれは、Auを含んでもよい。第1接合パターン(220)のそれぞれは、In、Sn、Ti、およびNiからなる群から選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【0102】
図11a及び図11bを参照すると、第1発光部(LE1)上に第2発光部(LE2)それぞれを接合してもよい。
【0103】
さらに詳細に説明すると、第1発光部(LE1)の第1コンタクトパターン(114)と第2発光部(LE2)に形成された第1接合パターン(220)のそれぞれを接合させ、各第1発光部(LE1)と、各第2発光部(LE2)の間に第1コンタクトパターン(114)、第1接合パターン(220)、及び第3コンタクトパターン(218)を含む第1接合部(AC1)を形成することができる。これにより、第1接合部(AC1)は、第1発光部(LE1)及び第2発光部(LE2)の間をそれぞれ接合させ、電気的に接続させることができる。
【0104】
第1発光部(LE1)及び第2発光部(LE2)を電気的に接合させた後、第1キャリア(216)を除去してもよい。
【0105】
図12a及び図12bを参照すると、第3基板(300)上に複数の第3発光部(LE3)を形成してもよい。
【0106】
詳細に説明すれば、第3基板(300)上に第3n型半導体層(302)、第3活性層(304)、第3p型半導体層(306)、及び第3透明電極(308)を順次に形成してもよい。第3透明電極(308)、第3p型半導体層(306)、第3活性層(304)、及び第3n型半導体層(302)をエッチングして、第3n型半導体層(302)、第3活性層(304)、第3p型半導体層(306)、及び第3透明電極(308)が順次積層された第3発光部(LE3)を形成することができる。第3発光部(LE3)それぞれは、第1幅(WD1)を有してもよい。
【0107】
一実施形態によると、第3基板(300)が第1基板(100)と第2基板(200)のそれぞれとその構造体とサイズが同じであれば、第3発光部(LE3)のそれぞれは、第2基板(200)の第2発光部(LE2)の第2接合領域(ACA2)に対応するように、第3基板(300)上に形成することができる。
【0108】
図13a及び図13bを参照すると、第3発光部(LE3)が形成された第3基板(300)上に第3絶縁膜(310)を形成してもよい。第3絶縁膜(310)は、SiO、SiN、Alなどを含んでもよい。第3絶縁膜(310)をエッチングして、第3透明電極(308)を露出させる第5開口(OP5)を形成してもよい。
【0109】
また、第3透明電極(308)上に配置される第3絶縁膜(310)に第5開口(OP5)を形成する代わりに、複数の貫通孔(図示せず)を形成してもよい。複数の貫通孔は、均一に配列されてもよい。
【0110】
図14a及び図14bを参照すると、第5開口(OP5)の上に第3パッド(P3)を形成してもよい。第3パッド(P3)はNi、Ag、Au、Pt、Ti、Al、Cr、W、TiW、Mo、Cu、TiCu中に少なくとも一つの金属物質を含んでもよい。第3パッド(P3)は、第3透明電極(308)に正の電圧を印加してもよい。
【0111】
図15a及び図15bを参照すると、第3パッド(P3)が形成された第3発光部(LE3)上に除去可能な第2キャリア(314)を接着してもよい。例えば、第2キャリア(314)は、ブルーテープ、熱剥離テープ、UVテープ、フォトレジスト、またはワックスのいずれかを含んでもよい。第2キャリア(314)を接着した後、第3基板(300)をレーザリフトオフを利用して除去してもよい。
【0112】
続いて、第3基板(300)が除去された第3n型半導体層(302)のそれぞれに第4コンタクトパターン(316)及び第2接合パターン(318)を順次形成してもよい。第4コンタクトパターン(316)のそれぞれは、Ni、Ag、Au、Pt、Ti、Al、Cr、W、TiW、Mo、Cu、TiCuのうちの少なくとも一つを含んでもよい。第2接合パターン(318)のそれぞれは、In、Sn、Ti、およびNiからなる群から選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【0113】
図16a及び図16bを参照すると、第2発光部(LE2)の上に第3発光部(LE3)がそれぞれ接合されてもよい。
【0114】
さらに詳細に説明すると、第2発光部(LE2)の第2コンタクトパターン(214)と第3発光部(LE3)の第2接合パターン(318)のそれぞれを接合させ、各第2発光部(LE2)と、各第3発光部(LE3)との間に第2コンタクトパターン(214)、第2接合パターン(318)、及び第4コンタクトパターン(316)を含む第2接合部(AC2)を形成してもよい。第2接合部(AC2)は、第2発光部(LE2)及び第3発光部(LE3)との間をそれぞれ接合させながら電気的に接続させることができる。
【0115】
第2発光部(LE2)及び第3発光部(LE3)を電気的に接合させた後、第2キャリア(314)を除去してもよい。
【0116】
図1aを再び参照すると、第1基板(100)をレーザリフトオフ工程を除去した後、第1n型半導体層(102)の底面に共通パッド(CP)を形成してもよい。共通パッド(CP)は、Ni、Ag、Au、Pt、Ti、Al、Cr、W、TiW、Mo、Cu、TiCu、Sn、In、InSn、AuSnの少なくとも一つを含んでもよい。
【0117】
特定の例示的な実施形態および実装が本明細書に記載されているが、他の実施形態および修正は、この説明から明らかであろう。したがって、本発明の概念は、そのような実施形態に限定されず、むしろ、当業者に明らかであるように、添付の特許請求の範囲および様々な明白な修正および同等の配置に限定されない。
図1a
図1b
図1c
図1d
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図4a
図4b
図5a
図5b
図6a
図6b
図7a
図7b
図8a
図8b
図9a
図9b
図10a
図10b
図11a
図11b
図12a
図12b
図13a
図13b
図14a
図14b
図15a
図15b
図16a
図16b