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特許7288151セキュリティ機能を設計及び生成するための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】セキュリティ機能を設計及び生成するための方法
(51)【国際特許分類】
   B41M 3/14 20060101AFI20230530BHJP
   B42D 25/30 20140101ALI20230530BHJP
   H04N 1/387 20060101ALI20230530BHJP
【FI】
B41M3/14
B42D25/30
H04N1/387
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2022564240
(86)(22)【出願日】2021-04-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(86)【国際出願番号】 EP2021061157
(87)【国際公開番号】W WO2021219735
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-11-18
(31)【優先権主張番号】2006219.6
(32)【優先日】2020-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522411647
【氏名又は名称】ケーニッヒ アンド バウアー バンクノーテ ソリューションズ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スチュワート、ロベルト レアード
【審査官】中村 博之
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-502121(JP,A)
【文献】特表2009-543138(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0217652(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0182221(US,A1)
【文献】国際公開第2007/076952(WO,A2)
【文献】特開2018-192729(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41M 3/14
B42D 25/30
H04N 1/387
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セキュリティ機能に印刷画像をデザインする方法であって、前記セキュリティ機能は前記印刷画像に重なる光学素子のアレイを含み、前記印刷画像は画素の行及び列の2次元マトリックスを含み、前記方法は、
行及び列のそれぞれについて少なくとも1つのドリフト値を計算することであって、任意の画素の前記ドリフト値は前記画素の実際の位置と前記画素の所望の位置との差に等しい、前記計算することと、
前記少なくとも1つのドリフト値に基づいて、前記印刷画像における1つ以上の場所を判定して、前記印刷画像から画素を除去すること及び/または前記印刷画像に画素を追加することと、
前記1つ以上の場所で少なくとも1つの画素を追加または除去することと、を含み、
前記1つ以上の場所は、前記印刷画像から除去されるまたは前記印刷画像に追加される画素数を計算し、前記いくつかの場所をランダムに選択することによって判定される、前記方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの画素を追加または除去するステップは、前記1つ以上の場所のそれぞれについて、前記ドリフト値が正である場合、画素を除去し、前記ドリフト値が負である場合、画素を追加することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記印刷画像の行及び列のそれぞれについて、前記印刷画像から除去されるまたは前記印刷画像に追加される前記画素数を計算するステップは、
前記行または列の最大ドリフト値を判定することと、
前記最大ドリフト値を前記画素の1つの幅で割った値に等しい変化数を計算し、次に、最も近い整数に丸めることと、
前記印刷画像から除去するまたは前記印刷画像に追加する前記画素数を、変化数に等しい値として設定することと、
を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
行及び列のそれぞれは等しい長さのセグメントに分割され、前記セグメントの数は前記印刷画像から除去されるまたは前記印刷画像に追加される前記画素数に等しく、前記いくつかの場所をランダムに選択することは、各セグメントにおける1つの場所をランダムに選択することを含む、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上の場所のそれぞれは、目標ドリフト値を伴う画素の設定距離内にあるように制限される、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記画素の行及び列のマトリックスは仮想画素を含み、各仮想画素は複数の隣接画素を含み、画素を追加することは仮想画素を追加することを含み、画素を除去することは仮想画素を除去することを含む、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記仮想画素は2×2ブロックの画素を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上の場所で画素を追加または除去するステップの後、任意の画素が閾値よりも大きなドリフト値を有するかどうかを判定するために、前記印刷画像を分析し、前記閾値よりも大きいドリフト値を伴う画素は、
前記画素を除去すること、または、
前記画素を追加すること、または、
画素エラーを最小にするためのアクションを判定して、次に、前記アクションを実行すること、
によって補正される、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記印刷画像は一連のフレームを含み、前記フレームはアニメーションの異なるフレームまたは画像の異なる透視図を含み、前記フレームは前記2次元マトリックスでインターレースされる、請求項1~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
セキュリティ機能に印刷画像をデザインする方法であって、前記セキュリティ機能は前記印刷画像に重なる光学素子のアレイを含み、前記印刷画像は画素の行及び列の2次元マトリックスを含み、前記方法は、
行及び列のそれぞれについて少なくとも1つのドリフト値を計算することであって、画素の前記ドリフト値は前記画素の実際の位置と前記画素の所望の位置との差に等しい、前記計算することと、
前記少なくとも1つのドリフト値に基づいて、前記印刷画像における1つ以上の場所を判定して、前記印刷画像から画素を除去すること及び/または前記印刷画像に画素を追加することと、
前記1つ以上の場所で少なくとも1つの画素を追加または除去することと、を含み、
各光学素子は画素のグループに関連付けられ、
前記1つ以上の場所のそれぞれは、指定のドリフト値に関連付けられたドリフト値を有する画素を含む画素のグループから選択される、前記方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの画素を追加または除去するステップは、前記1つ以上の場所のそれぞれについて、前記ドリフト値が正である場合、画素を除去し、前記ドリフト値が負である場合、画素を追加することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
画素を追加または除去することは、
前記画素の各グループのエッジから画素を除去すること、または、
前記画素の各グループのエッジに画素を追加すること、
のいずれかを含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
画素を追加または除去することは、
画素の各グループからランダム画素を除去すること、または、
画素の各グループに追加画素を追加することであって、前記追加画素は、前記グループ内のランダム点で画素の各グループに挿入される、前記追加すること、
を含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項14】
画素を追加または除去することは、
画素の各グループから最小画素を除去すること、または、
画素の各グループに追加画素を追加することであって、前記追加画素は、前記グループに挿入された時点で、前記グループの最小画素である、前記追加すること、
を含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上の場所のそれぞれに関する前記指定のドリフト値の大きさは、
(n+0.5)wに等しく、
nは整数であり、wは画素の幅である、請求項10~14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記印刷画像は一連のフレームを含み、前記フレームはアニメーションの異なるフレームまたは画像の異なる透視図を含み、前記フレームは前記2次元マトリックスでインターレースされる、請求項10~15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
セキュリティ機能に印刷画像をデザインする方法であって、前記セキュリティ機能は前記印刷画像に重なる光学素子のアレイを含み、前記印刷画像は画素の行及び列の2次元マトリックスを含み、前記方法は、
前記印刷画像内の複数のオブジェクトを識別することであって、前記複数のオブジェクトのそれぞれは1つ以上の画素を含む、前記識別することを含み、
前記複数のオブジェクトの少なくとも1つは、前記オブジェクトの全ての画素を第1の指定距離だけ移動させることによって調整される、前記方法。
【請求項18】
前記複数のオブジェクトの第2のオブジェクトは、前記第2のオブジェクトの全ての画素を第2の指定距離だけ移動させることによって調整され、前記第2の指定距離は前記第1の指定距離とは異なる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記オブジェクトが移動する距離は、前記印刷画像における前記オブジェクトの場所に基づいている、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記印刷画像は一連のフレームを含み、前記フレームはアニメーションの異なるフレームまたは画像の異なる透視図を含み、前記フレームは前記2次元マトリックスでインターレースされ、前記複数のオブジェクトの各オブジェクトについて、オブジェクトを識別することは、
前記オブジェクトが、全てのフレームにわたる機能を表す全ての画素を含むと判定することを含む、請求項17~19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
セキュリティ機能に印刷画像を生成する方法であって、
請求項1~20のいずれかに記載の方法に従って、前記セキュリティ機能の前記印刷画像をデザインすることと、
前記セキュリティ機能を製作することと、
を含む、前記方法。
【請求項22】
印刷画像を含むセキュリティ機能であって、前記印刷画像は、請求項1~20のいずれかに記載の方法に従ってデザインされる、前記セキュリティ機能。
【請求項23】
光学素子のアレイをさらに含む、請求項22に記載のセキュリティ機能。
【請求項24】
請求項22または23に記載のセキュリティ機能を含む、セキュリティドキュメント。
【請求項25】
実行時、プロセッサを含むマシンに請求項1~20のいずれかに記載の方法を行わせるコンピュータ可読命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
多くのドキュメントは、模造または偽造されたドキュメントの識別を支援するセキュリティ機能を含む。これらのドキュメントの多くは、マイクロオプティクスを利用するセキュリティ機能を含み、そのような機能は、通常、疑われない偽造品を生成するために必要な精度でコピーすることが困難である。
【0002】
これらのドキュメントで使用されるマイクロオプティクスは、多くの場合、画素で構成された印刷画像に重なる光学素子のアレイを含む。多くの場合、視覚的に異なる画像及び/またはマイクロオプティクスを使用するアニメーションを生成することが望まれる。
【0003】
マイクロオプティクスは、印刷画像と光学素子のアレイとのミスマッチの結果として、ピッチドリフトを受けやすくなる。非常に正確なアレイでも、一般的なセキュリティ機能の範囲にわたってミスマッチがたくさん蓄積され、アニメーションのいくつかのフレームが説明される。その結果として、アニメーションは、機能の幅または高さの全体にわたって一貫しなくなる。これは、セキュリティ機能が傾いているため、波及効果として現れる。本発明は、マイクロオプティクスにおけるピッチドリフトを補正するためのシステム及び方法を提供する。
【背景技術】
【0004】
WO2014/039476A1は、マイクロレンズアレイの画素マッピング、配置、及びイメージングに関する。フォトショップ(登録商標)を使用して画像を引き延ばし及び圧縮して、レンズアレイのピッチをインターレース画像とマッチさせる方法が説明されている。また、「情報が少ないエリア」から画素を除去することも考察されている。情報が少ないエリアから画素を除去すると、結果として、画像の一部が不均衡に影響を受け得、ユーザーにとって容易に見て分かる不規則性が生じる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の態様では、本開示は、セキュリティ機能に印刷画像をデザインする方法を提供し、セキュリティ機能は印刷画像に重なる光学素子のアレイを含み、印刷画像は画素の行及び列の2次元マトリックスを含み、本方法は、1つ以上の画素を追加すること、1つ以上の画素を除去すること、及び1つ以上の画素を移動させること、のうちの1つ以上を行うことによって、印刷画像の画素と光学素子のアレイとのミスマッチを補正することを含む。
【0006】
本発明の態様では、本開示は、セキュリティ機能に印刷画像をデザインする方法を提供し、セキュリティ機能は印刷画像に重なる光学素子のアレイを含み、印刷画像は画素の行及び列の2次元マトリックスを含み、本方法は、行及び列のそれぞれについて少なくとも1つのドリフト値を計算することであって、任意の画素のドリフト値は該画素の実際の位置と該画素の所望の位置との差に等しい、計算することと、該少なくとも1つのドリフト値に基づいて、印刷画像における1つ以上の場所を判定して、印刷画像から画素を除去すること及び/または印刷画像に画素を追加することと、1つ以上の場所で画素を追加または除去することと、を含み、1つ以上の場所は、印刷画像から除去されるまたは印刷画像に追加される画素数を計算し、そのいくつかの場所をランダムに選択することによって判定される。これにより、印刷画像全体の画素のドリフト値の減少がもたらされるため、意図した画素とは異なる画素がユーザーに見える場所の数が減る。場所をランダムに選択することで、最終設計で補正のグリッドが形成されるのを防止する。
【0007】
本発明の実施形態では、本方法は、1つ以上の場所のそれぞれについて、ドリフト値が正である場合、画素を除去し、ドリフト値が負である場合、画素を追加することを含む。これにより、補正によって、補正が行われた場所で生じるドリフト値を最小にすることが確実になる。
【0008】
本発明の別の実施形態では、印刷画像の行及び列のそれぞれに対して、印刷画像から除去されるまたは印刷画像に追加される画素数を計算するステップは、行または列の最大ドリフト値を判定することと、最大ドリフト値を画素の1つの幅で割った値に等しい変化数を計算し、次に、最も近い整数に丸めることと、印刷画像から除去するまたは印刷画像に追加する画素数を、変化数に等しい値として設定することと、を含む。これにより、行及び列のそれぞれに対して行われた総補正により、その行または列の最後で可能な限りゼロに近いドリフト値が生じることが確実になる。これにより、最終設計におけるピッチドリフトが減る。場所をランダムに選択すると、画像の任意の1つのエリアが複数の行で複数回影響を受ける可能性が低くなるため、最終設計で補正された画素のグリッドが形成される可能性が低くなる。
【0009】
本発明の別の実施形態では、行及び列のそれぞれは等しい長さのセグメントに分割され、セグメントの数は印刷画像から除去されるまたは印刷画像に追加される画素数に等しく、そのいくつかの場所をランダムに選択することは、各セグメントにおける1つの場所をランダムに選択することを含む。行及び列のそれぞれをセグメントに分割すると、行または列の全体にわたって場所のランダム選択の使用時よりも、補正場所のより均等な分散をもたらす。したがって、セグメントは、グリッド形成の問題を回避しながらも、最終設計におけるピッチドリフトを減らすのに役立つ。
【0010】
本発明の別の実施形態では、1つ以上の場所のそれぞれは、目標ドリフト値を伴う画素の設定距離内にあるように制限される。これにより、補正が発生する場所のより正確な制御が可能になるが、最終設計でグリッドの形成を回避するために十分なランダム性が維持される。設定値は所望の結果に応じて変わる可能性があるため、これは、最終設計におけるピッチドリフトのランダム性の制御を可能にする柔軟なアプローチである。
【0011】
本発明の別の実施形態では、画素の行及び列のマトリックスは仮想画素を含み、各仮想画素は複数の隣接画素を含み、画素を追加することは仮想画素を追加することを含み、画素を除去することは仮想画素を除去することを含む。仮想画素の使用により、より大きな仮想画素内の画素が仮想画素の一部を形成する別の画素にドリフトした場合、これがユーザーに気付かれないため、説明したピッチの問題が少なくなる。したがって、仮想画素の使用により、意図した画素とは異なる画素がユーザーに見える画像における場所の数が減る。
【0012】
本発明の別の実施形態では、仮想画素は2×2ブロックの画素を含む。上記に詳述したように、これにより、ユーザーが意図した画素とは異なる画素を見る場所の数が減る。画素が2×2ブロックである場合、エラーは4分の1(行及び列のそれぞれで2分の1)まで減り得る。
【0013】
本発明の別の実施形態では、1つ以上の場所で画素を追加または除去するステップの後、任意の画素が閾値よりも大きなドリフト値を有するかどうかを判定するために、印刷画像を分析し、閾値よりも大きいドリフト値を伴う画素は、該画素を除去すること、もしくは、画素を追加すること、または、画素エラーを最小にするためのアクションを判定して、次に、該アクションを実行すること、によって補正される。これらの補正技術により、ピッチドリフトの補正で導入されたあらゆるエラーを最終設計で減らすことが可能である。上記に詳述した方法の後にこれらの補正を適用することによって、補正のランダム性が維持され、グリッドの形成が防止されるが、また、補正が適用された時点で、個々の画素または画素のグループが過度に大きなドリフト値を有しないように維持される。
【0014】
本発明の別の実施形態では、印刷画像は一連のフレームを含み、フレームはアニメーションの異なるフレームまたは画像の異なる透視図であり、フレームは2次元マトリックスでインターレースされる。
【0015】
本発明の別の態様では、セキュリティ機能に印刷画像をデザインする方法が開示され、セキュリティ機能は印刷画像に重なる光学素子のアレイを含み、印刷画像は画素の行及び列の2次元マトリックスを含み、本方法は、行及び列のそれぞれについて少なくとも1つのドリフト値を計算することであって、画素のドリフト値は該画素の実際の位置と該画素の所望の位置との差に等しい、計算することと、該少なくとも1つのドリフト値に基づいて、印刷画像における1つ以上の場所を判定して、印刷画像から画素を除去すること及び/または印刷画像に画素を追加することと、1つ以上の場所で画素を追加または除去することと、を含み、各光学素子は画素のグループに関連付けられ、1つ以上の場所のそれぞれは、指定のドリフト値に関連付けられたドリフト値を有する画素を含む画素のグループから選択される。画像全体にわたって一定の間隔で補正を行うと、画素の平均ドリフト値を最小にすることが可能になるため、ユーザーが意図した画素とは異なる画素を見る場所の数が減る。
【0016】
本発明の実施形態では、本方法は、1つ以上の場所のそれぞれについて、ドリフト値が正である場合、画素を除去し、ドリフト値が負である場合、画素を追加することを含む。これにより、補正によって、補正が行われた場所で生じるドリフト値を最小にすることが確実になる。
【0017】
本発明の別の実施形態では、画素を追加または除去することは、画素の各グループのエッジから画素を除去すること、または、画素の各グループのエッジに画素を追加すること、のいずれかを含む。画素のグループのエッジがセキュリティ機能の最も極端な視野角に関連付けられるため、画素の各グループのエッジで画素を追加または除去すると、結果として、中心で最も目立つ視野角になり、ピッチドリフトの影響を受けにくくなる。
【0018】
本発明の別の実施形態では、画素を追加または除去することは、画素の各グループからランダム画素を除去すること、または画素の各グループに追加画素を追加すること、のいずれかを含み、追加画素は、グループ内のランダム点で画素の各グループに挿入される。調整は全てのフレームにわたって共有され、これは、任意の所与のフレームで調整があまり目立たないため、多くのフレームを伴う画像で特に有益である。
【0019】
本発明の別の実施形態では、画素を追加または除去することは、画素の各グループから最小画素を除去すること、または画素の各グループに追加画素を追加すること、のいずれかを含み、追加画素がグループに挿入された時点で、追加画素はグループの最小画素になる。このアプローチにより、ピッチドリフトを補正するとき、損失または追加される情報量が最小になる。
【0020】
本発明の別の実施形態では、1つ以上の場所のそれぞれについて指定のドリフト値の大きさは(n+0.5)wに等しい。ここで、nは整数であり、wは画素の幅である。指定のドリフト値をこの大きさに設定することで、ドリフト値が0.5に達するとき、値が-0.5に低下するため(または、ドリフトが負である場合はその逆になるため)、平均ドリフト値の大きさを可能な限り最小にする。したがって、本方法が適用された時点で、全ての画素が-0.5~0.5のドリフト値を有するようになり、これにより、ユーザーが印刷画像のより少ない場所で意図した画素を見るため、ユーザーの視聴体験の向上をもたらす。
【0021】
本発明の別の実施形態では、印刷画像は一連のフレームを含み、フレームはアニメーションの異なるフレームまたは画像の異なる透視図であり、フレームは2次元マトリックスでインターレースされる。
【0022】
本発明の別の態様では、セキュリティ機能に印刷画像をデザインする方法が開示され、セキュリティ機能は印刷画像に重なる光学素子のアレイを含み、印刷画像は画素の行及び列の2次元マトリックスを含み、本方法は、印刷画像内の複数のオブジェクトを識別することを含み、複数のオブジェクトのそれぞれは1つ以上の画素を含み、複数のオブジェクトの少なくとも1つは、オブジェクトの全ての画素を第1の指定距離だけ移動させることによって調整される。これにより、印刷画像内の個々のオブジェクトを選択的に補正して、ピッチドリフトを非常に低レベルに抑えながら望ましい効果をもたらすことが可能になる。
【0023】
本発明の別の実施形態では、複数のオブジェクトの第2のオブジェクトは、第2のオブジェクトの全ての画素を第2の指定距離だけ移動させることによって調整され、第2の指定距離は第1の指定距離とは異なる。補正は選択的に適用されるため、これにより、同じ画像内に複数の効果が生じることが可能になる。複数の効果は、複数の方向への波及、及び急激な変化を含み得る。
【0024】
本発明の別の実施形態では、オブジェクトが移動する距離は、印刷画像におけるそのオブジェクトの場所に基づいている。これにより、画像の異なる部分にあるオブジェクトを調整することが可能になることにより、オブジェクトが調整後にかなり同様のドリフト値を有し得るため、同じ効果を表す。
【0025】
本発明の別の実施形態では、印刷画像は一連のフレームを含み、フレームはアニメーションの異なるフレームまたは画像の異なる透視図であり、フレームは2次元マトリックスでインターレースされ、複数のオブジェクトの各オブジェクトについて、オブジェクトを識別することは、全てのフレームにわたる機能を表す全ての画素を含むと判定することを含む。これにより、どの画素がどのオブジェクトに属しているかを追跡しやすくなり、同じ調整をオブジェクトの全ての画素に適用することが確実になる。
【0026】
本発明の別の態様では、セキュリティ機能に印刷画像を生成する方法が開示され、先行請求項のいずれかに記載の方法に従って、本方法は、セキュリティ機能に印刷画像をデザインすることと、セキュリティ機能を製作することと、を含む。
【0027】
本発明の別の態様では、印刷画像を含むセキュリティ機能が開示され、印刷画像は、本明細書に説明される方法のいずれかに従ってデザインされる。
【0028】
本発明の別の実施形態では、セキュリティ機能は、さらに、光学素子のアレイを含む。
【0029】
本発明の別の態様では、本明細書に説明されるセキュリティ機能のいずれかを含むセキュリティドキュメントが開示される。
【0030】
本発明の別の態様では、コンピュータ可読命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体が開示され、コンピュータ可読命令は、実行時、プロセッサを含むマシンに、本明細書に説明されるセキュリティ機能に印刷画像をデザインする方法のいずれかを行わせる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明によるセキュリティ機能の平面図である。
図2】本発明によるセキュリティ機能の断面図である。
図3】セキュリティ機能における画素のドリフト値を示すグラフである。
図4】ランダム補正が適用された後のセキュリティ機能における画素のドリフト値を示すグラフである。
図5】セグメント補正が適用された後のセキュリティ機能における画素のドリフト値を示すグラフである。
図6】制限された距離補正が適用された後のセキュリティ機能における画素のドリフト値を示すグラフである。
図7A】印刷画像内の仮想画素を示す図である。
図7B】印刷画像内の仮想画素を示す図である。
図7C】印刷画像内の仮想画素を示す図である。
図8】ショートピッチ補正が適用された後のセキュリティ機能における画素のドリフト値を示すグラフである。
図9】画素のグループに重なる光学素子の断面図である。
図10A】オブジェクトが画像においてどのように識別され得るかを示す図である。
図10B】オブジェクトが画像においてどのように識別され得るかを示す図である。
図10C】オブジェクトが画像においてどのように識別され得るかを示す図である。
図10D】オブジェクトが画像においてどのように識別され得るかを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
ここで、本明細書に開示されるデバイス、システム、及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解を提供するために、特定の例示的な実施形態について説明する。これらの実施形態の1つ以上の例は、添付の図面に示される。当業者は、本明細書に具体的に記載され、添付の図面に示されたデバイス、システム、及び方法が非限定的な例示的な実施形態であること、本発明の範囲が特許請求の範囲だけによって定義されることを理解するであろう。1つの例示的な実施形態に関連して示されたまたは説明された機能は、他の実施形態の機能と組み合わされ得る。そのような修正及び変形は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0033】
図1は、幅115を有する光学素子114のアレイ110を含む例示的なセキュリティ機能100を示す。各アレイは、平行な行111及び列112に配置された複数の光学素子114を含む。いくつかの好ましい実施形態では、光学素子はレンズであり得、光学素子のアレイはレンズのアレイであり得る。さらに好ましい実施形態では、レンズは円形レンズであり得る。別の好ましい実施形態では、レンズは正方形レンズであり得る。他の実施形態では、レンズは、例えば六角形のレンズ等、テッセレートする他の形状であり得る。別の実施形態では、レンズはフラットレンズであり得る。いくつかの実施形態では、フラットレンズは、フレネルレンズ、ホログラフィックレンズ、または回折レンズを含み得る。多くの形状のレンズを使用することが想定され、上記の実施形態は限定的であると解釈するべきではない。
【0034】
図2は、印刷画像210に重なる光学素子114のアレイ110を含む例示的なセキュリティ機能200を示し、印刷画像は、画素211の行及び列の2次元マトリックスを含む。印刷画像は一連のフレームを含み得、フレームはアニメーションの異なるフレームまたは画像の異なる透視図であり得、フレームは2次元マトリックスの両方の次元でインターレースされ得る。このインターレースは、ユーザーがセキュリティ機能200を視認する角度に応じて、異なるフレーム212、213、214、215から画素を見ることを意味する。このように、ユーザーがセキュリティ機能を傾けるとき(またはそれ以外の場合、セキュリティ機能に対するその位置を変更するとき)、ユーザーは、アニメーション画像の印象(フレームがアニメーションのフレームである場合)を与える、または誤った3次元効果(異なるフレームが画像の異なる透視図である場合)を与えるいずれかの異なるフレームを見る。
【0035】
通常、セキュリティ機能は、基板上に画素を印刷して印刷画像を形成し、次に、基板に光学素子のアレイを重ねることによって製作され得る。いくつかの実施形態では、セキュリティ機能は、ポリマーフィルムの第1の側に印刷画像を印刷することと、ポリマーフィルムの他側に光学素子のアレイを適用することとを含み得る。いくつかの実施形態では、光学素子のアレイは、シートとして適用され得る、または印刷画像の上に直接キャストされ得る。いくつかの実施形態では、セキュリティ機能は、セキュリティ機能の内面上に焦点を合わせる光学素子のアレイを含み得る。
【0036】
原則として、設計される正確な寸法に合わせて光学素子及び画素を生成することと、光学素子の幅が画素の幅の整数倍であり、整数個の画素が各光学素子の下に正確に適合するようになることと、が理想的である。例えば、一般的な光学素子は70ミクロンの公称設計サイズを有し得、画素は2.5ミクロンの公称設計サイズを有し得、その結果として、各光学素子の下に28行(または列)の画素が生じる。これは上記の視聴体験につながる。ユーザーがセキュリティ機能200を視認する角度に応じて異なるフレームをユーザーが見ることになり、ユーザーが画像全体にわたって1つだけのフレームから同じ画素を見ることになる。
【0037】
実際には、セキュリティ機能200等のセキュリティ機能が設計及び製作されるとき、光学素子114の公称設計サイズと光学素子114の実際のサイズとの差に起因して、印刷画像210と光学素子114のアレイ110とのミスマッチが生じ得る。製造された光学素子114の平均サイズは、光学素子114の公称設計サイズと光学素子114の実際のサイズとの差を計算するために、光学素子114の公称設計サイズと比較され得る。
【0038】
光学素子の公称設計サイズと光学素子の実際のサイズとの上記の差は、光学アレイに対する任意の画素の所望の位置と、その画素の実際の位置とのミスマッチにつながる。上記に与えられた例についてさらに詳しく広げるために、光学素子が70ミクロンの公称設計サイズを有するが、光学素子114の実際のサイズが、光学素子114の公称設計サイズよりも約0.06ミクロンだけ大きいまたは小さい場合、25mmの光学系の全体にわたって、357個のレンズがあり、合計で21.4ミクロンの不正確さが生じ、これは、画素サイズが2.5ミクロンである場合、8~9画素である。このミスマッチの結果として、特定の角度から画像を視認するとき、画像の異なる部分全体にわたって光学アレイを通して見える画素が、異なるフレームに関連付けられる。すなわち、同時にセキュリティ機能全体にわたって単一のフレームを視認するのではなく、セキュリティ機能全体にわたって異なる場所で異なるフレームが見える。
【0039】
各画素の「ドリフト値」は、該画素の実際の位置と該画素の所望の位置との差に等しい。いくつかの実施形態では、各画素のドリフト値はその画素の実際の位置から減算されたその画素の所望の位置として定義され得る。実際の位置が所望の位置よりも大きくなり得る、または所望の位置よりも小さくなり得るため、ドリフト値は正または負であり得る。ドリフト値の上記の定義は、本明細書で使用される。各画素のドリフト値は、画素の所望の位置から減算された画素に対する画素の実際の位置として同等に定義され得ることと、これは、結果として、本明細書では正と呼ばれる場合、ドリフト値は負になり、本明細書では正と呼ばれる場合、ドリフト値は負であることと、が理解されるであろう。
【0040】
一実施形態では、行及び列のそれぞれの少なくとも1つのドリフト値が計算される。ドリフト値は、行と列との間で変わり得ることが理解されるであろう。いくつかの実施形態では、ドリフト値は各行で同じであり得る。他の実施形態では、ドリフト値は行間で変わり得る。いくつかの実施形態では、ドリフト値は各列で同じであり得る。いくつかの実施形態では、ドリフト値は列間で変わり得る。いくつかの実施形態では、行に沿ったドリフト値は、列に沿ったドリフト値とは異なり得る。
【0041】
図3は、画像全体のドリフト値をグラフ300の形式で示す。直線310によって示されるように、画像を横断してまたは画像の下に移動するとき、ドリフト値の大きさが増大し、画素数が増加するにつれて、ドリフト値が線形増加することが示される。代替として、ドリフト値が負である場合、グラフ300に示された直線310はx軸に鏡映され、下向きに傾斜する。このドリフト値の増加により、ユーザーが異なるフレームを同時に見ることになるため、このドリフトを補正することが望ましい。
【0042】
本発明者は、1つ以上の画素を追加すること、1つ以上の画素を除去すること、及び1つ以上の画素を移動させること、のうちの1つ以上を行うことによって、印刷画像の画素と光学素子のアレイとのミスマッチを補正することによって、ドリフトの問題を克服し得ることを発見した。これらの技術を実施するための様々な方法は、本明細書に詳述される。
【0043】
本発明の第1の態様では、セキュリティ機能200の印刷画像210をデザインする方法は、少なくとも1つのドリフト値に基づいて、印刷画像210の1つ以上の場所を判定して、印刷画像200から画素211を除去すること、または、印刷画像200に画素211を追加することを含む。印刷画像200から画素211を追加すること及び印刷画像200から画素211を除去することで、画素114が追加または除去される場所でドリフト値が1画素幅だけシフトする。ドリフト値が正である場合、これは、画素114がその所望の位置よりも行または列に沿って離れていることを意味する。ドリフト値が正であるとき、画素114を除去すると、後続の画素のドリフト値が減少する。逆に、ドリフト値が負である場合、これは、画素114がその所望の位置ほど行または列に沿って離れていないことを意味する。ドリフト値が負であるとき、画素を追加すると、後続の全ての画素のドリフト値が増加する。これらのオプションを使用して、印刷画像200の全体のドリフト値の大きさを減らすことができ、その結果、ユーザーが意図したフレームとは異なるフレームを見る場所が少なくなる。本発明の本態様に従った実施形態は、「ロングピッチ補正」と呼ばれ得る。
【0044】
本発明の一実施形態では、画素114が追加または除去される1つ以上の場所がランダムに選択される。乱数発生器を使用して、1つ以上の場所をランダムに選択し得る。これにより、場所を系統的に選択することから生じる直線の形成が防止される。
【0045】
別の実施形態では、行及び列のそれぞれで除去または追加される画素114の数を計算することは、行または列の最大ドリフト値を判定することと、最大ドリフト値を画素114の1つの幅で割った値に等しい変化数を計算し、次に、最も近い整数に丸めることと、印刷画像から除去するまたは印刷画像に追加する画素数を、変化数に等しい値として設定することと、を含む。図4は、3本の直線410、420、430を有するグラフ400を示す。直線410、420、430のそれぞれは、このランダム補正が適用された時点で、異なる例示的な行または列における画素のドリフト値を表す。示されるように、直線410、420、430のそれぞれはランダムな場所(各直線のステップ変化によって示される)で補正され、これにより、最終設計におけるノイズのグリッドの形成を防止する。例示を目的として、3本の直線410、420、430だけが示される。そのような直線は、最終設計の行及び列のそれぞれに描画できることが理解されるであろう。示されるように、除去または追加する画素数を計算する本方法では、行または列のそれぞれの端でゼロに近いドリフト値が生じるため、ユーザーが行または列の他端で見るものと同じフレームを行または列の一端でユーザーが見ることになり、ユーザーが意図したフレームとは異なるフレームを見る場所の数が減る。変化数は
【数1】

として定義され得る。ここで、Aは変化数であり、Dは最大ドリフト値であり、wは画素の幅である。
【0046】
別の実施形態では、本方法は、さらに、行及び列のそれぞれが等しい長さのセグメントに分割されることを含み、セグメントの数は、印刷画像から除去されるまたは印刷画像に追加される画素114の数に等しく、そのいくつかの場所をランダムに選択することは、各セグメントにおける1つの場所をランダムに選択することを含む。セグメントは、単一の光学素子が2つのセグメントに重ならないように選択され得る。図5は、このセグメント法が適用された時点の、3行または3列の画素のドリフト値のグラフ500を示す。線510、520、530は、それぞれ、セグメント法が適用された時点の異なる行または列の画素のドリフト値を表す。図4に示された実施形態と比較して、補正は、セグメントに起因してランダムではないが、直線510、520、530は、それでも、最終設計におけるグリッドの形成を防止するのに十分に異なっている。例示を目的として、3本の直線510、520、530だけが示される。そのような直線は、最終設計の行及び列のそれぞれに描画できることが理解されるであろう。
【0047】
別の代替の実施形態では、本方法は、さらに、1つ以上の場所のそれぞれが、目標ドリフト値を伴う画素の設定距離内にあるように制限されることを含む。すなわち、いくつかの実施形態では、ドリフト値が目標値に達した時点で画素を追加または除去するが、目標ドリフト値で正確に補正を行わないことが望ましい場合がある。これを実現するために、目標ドリフト値を伴う画素の設定距離内で画素を追加または除去するように指定される。画素が除去または追加される場所は、目標ドリフト値を伴う画素の設定距離内の場所からランダムに選択され得、距離は、目標ドリフト値に近いドリフト値の範囲によって定義される。好ましい実施形態では、目標ドリフト値は、(n+0.4)w~(n+0.6)wのドリフト値に等しくなり得る。ここで、nは整数であり、wは画素の幅である。最も好ましい実施形態では、目標ドリフト値は、(n+0.5)wのドリフト値に等しくなり得る。いくつかの実施形態では、設定距離は、目標ドリフト値を伴う画素の場所間の距離の比率に等しい。いくつかのさらなる実施形態では、比率はゼロ~1である。代替の実施形態では、比率は0.5に等しい。好ましい実施形態では、比率はユーザーによって判定される。代替の実施形態では、比率はプロセッサによって自動的に判定される。いくつかの実施形態では、設定距離は絶対距離である。図6は、この制限距離法が適用された時点の、3行または3列の画素のドリフト値を示すグラフ600を示す。線610、620、630は、それぞれ、セグメント法が適用された時点の異なる行または列の画素のドリフト値を表す。図4及び図5に示された実施形態と比較して、設定距離が含まれているため、補正はランダムではないが、直線610、620、630は、それでも、最終設計におけるグリッドの形成を防止するのに十分に異なっている。例示を目的として、3本の直線610、620、630だけが示される。そのような直線は、最終設計の行及び列のそれぞれに描画できることが理解されるであろう。
【0048】
別の実施形態では、画素の行及び列のマトリックスは仮想画素701を含み、仮想画素701のそれぞれは複数の隣接画素714を含み、画素714を追加することは仮想画素701を追加することを含み、画素714を除去することは仮想画素701を除去することを含む。いくつかの実施形態では、仮想画素は2×2ブロックの画素を含み得る。他の実施形態では、仮想画素は、任意のサイズの画素714の長方形ブロックを含む。さらに他の実施形態では、仮想画素は、任意の2次元形状を形成する画素を含み得る。図7Aは、仮想画素701を含むマトリックス700を示す。いくつかの実施形態では、画素714は、仮想画素701の形状に変化をもたらす第1の行で除去されるはずであると予測され得る。この結果は図7Bに示される。仮想画素701は、その元の形状がなくなるように変形される。これを防止するために、画素を追加または除去するべきことと、仮想画素701の一部を移動させることとが判定されたとき、仮想画素701の形状が維持されるように仮想画素701の全体を調整する。これは図7Cに示され、仮想画素701の全体は1画素分だけ左に移動している。
【0049】
別の実施形態では、1つ以上の場所で画素を追加または除去するステップの後、任意の画素が閾値よりも大きなドリフト値を有するかどうかを判定するために、印刷画像を分析し、閾値よりも大きいドリフト値を伴う画素は、該画素を除去すること、もしくは、画素を追加すること、または、画素エラーを最小にするためのアクションを判定して、次に、該アクションを実行すること、によって補正される。いくつかの実施形態では、設計への最初の変更が行われた後、これらの変更により、複数の画素を含む設計オブジェクトが所望の設計位置から拡張または縮小されたかどうかを確認するために、印刷を分析する。いくつかの実施形態では、設計オブジェクトがその所望の設計位置から拡張していると判定されたとき、該画素を除去する補正が適用される。いくつかの実施形態では、この判定はプロセッサによって行われる。いくつかの実施形態では、設計オブジェクトがその所望の設計位置から縮小していると判定されたとき、画素を追加する補正が適用される。いくつかの実施形態では、この判定はプロセッサによって行われる。画素がフレームからオーバーハングまたはアンダーハングすることが可能な距離は、閾値によって判定される。いくつかの実施形態では、閾値は0.5~0.7画素幅であり得る。いくつかの実施形態では、閾値は0.6画素幅に等しくなり得る。好ましい実施形態では、閾値は0.5画素幅に等しくなり得る。次に、どの補正を適用するべきかを判定する。いくつかの実施形態では、どの補正を適用するかを判定することは、どの補正により調整された画素の最小の大きさのドリフト値を生じさせるかを判定することを含む。いくつかの実施形態では、画素エラーを最小にするためのアクションを判定することは、画素を1場所分だけ前または後ろのいずれかに移動させることが該画素のドリフト値を減らさせるかどうかを判定することを含む。他の実施形態では、画素エラーを最小にするためのアクションを判定し、次に、該アクションを実行することは、単一の画素を含むオブジェクトに対してだけ行われ得る。いくつかの実施形態では、この判定はプロセッサによって行われる。いくつかの実施形態では、3つの補正法は同時に適用され得る。他の実施形態では、3つの補正法は連続して適用され得る。
【0050】
本発明の第2の態様では、セキュリティ機能に印刷画像をデザインする方法が開示され、セキュリティ機能は印刷画像に重なる光学素子のアレイを含み、印刷画像は画素の行及び列の2次元マトリックスを含み、本方法は、行及び列のそれぞれについて少なくとも1つのドリフト値を計算することであって、画素のドリフト値は該画素の実際の位置と該画素の所望の位置との差に等しい、計算することと、該少なくとも1つのドリフト値に基づいて、印刷画像における1つ以上の場所を判定して、印刷画像から画素を除去すること及び/または印刷画像に画素を追加することと、1つ以上の場所で画素を追加または除去することと、を含み、各光学素子は画素のグループに関連付けられ、1つ以上の場所のそれぞれは、指定のドリフト値に関連付けられたドリフト値を有する画素を含む画素のグループから選択される。本発明の本態様に従った実施形態は、「ショートピッチ補正」と呼ばれ得る。
【0051】
すなわち、画素の平均ドリフト値を減らすために、補正を行うべき特定のドリフト値があると判定され得る。画素の平均ドリフト値が減る場合、これにより、異なる角度から画像を視認するときにユーザーが見る間違ったフレームの数が減る。いくつかの実施形態では、各光学素子に関連付けられた画素のグループは、光学素子の下にある全ての画素を含む。いくつかの実施形態では、指定のドリフト値に関連付けられたドリフト値を有する画素は、任意の他の画素よりも指定のドリフト値に近いドリフト値を有する画素を含み得る。代替の実施形態では、指定のドリフト値に関連付けられたドリフト値を有する画素は、指定のドリフト値よりも大きいが、指定のドリフト値よりも大きいドリフト値を有する任意の他の画素よりも小さいドリフト値を有する画素を含み得る。別の代替の実施形態では、指定のドリフト値に関連付けられたドリフト値を有する画素は、指定のドリフト値よりも小さいが、指定のドリフト値よりも小さいドリフト値を有する任意の他の画素よりも大きいドリフト値を有する画素を含み得る。いくつかの実施形態では、指定のドリフト値は、ユーザーによって判定され得る。代替の実施形態では、指定のドリフト値は、プロセッサによって判定され得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、1つ以上の場所のそれぞれについて指定のドリフト値の大きさは、任意のドリフト値であり得る。いくつかの好ましい実施形態では、1つ以上の場所のそれぞれについて指定のドリフト値の大きさは、(n+0.4)w~(n+0.6)wである。ここで、nは整数であり、wは画素の幅である。最も好ましい実施形態では、1つ以上の場所のそれぞれについて指定のドリフト値の大きさは(n+0.5)wに等しくなり得る。ここで、nは整数であり、wは画素の幅である。すなわち、1つ以上の場所のそれぞれにおける指定のドリフト値は、0.5画素幅、1.5画素幅、2.5画素幅、3.5画素幅、4.5画素幅、5.5画素幅、6.5画素幅、7.5画素幅、8.5画素幅、9.5画素幅等であり得る。図8は、この最も好ましい実施形態に従ってショートピッチ補正が行われた後の行または列の全体にわたって画素のピッチ値を示すグラフ800を示す。線810は、ピッチが0.5画素幅811に増加するたびに画素が除去され、ピッチが-0.5画素幅812に減少するので、本方法により、0.5画素幅を超えるドリフト値を有する画素がない画像が生じることを示す。グラフ800は、画素が公称設計サイズよりも大きいサイズを有すること、または光学素子が公称設計サイズよりも小さいサイズを有すること、のいずれかの結果として、各画素の実際の位置が各画素の所望の位置よりも大きいシナリオを示す。グラフ800は、画素が公称設計サイズよりも小さいサイズを有すること、または光学素子が公称設計サイズよりも大きいサイズを有すること、のいずれかの結果として、x軸に鏡映されるように見える。
【0053】
別の実施形態では、1つ以上の場所のそれぞれについて、ドリフト値が正である場合、画素が除去され、ドリフト値が負である場合、画素が追加される。グラフ800は、正のドリフト値を伴う画像を示し、本明細書に詳述するように、負のドリフト値を伴う画像は、結果として、グラフ800がx軸に鏡映される。発明者は、どの画素を追加または除去するかを選択するためのいくつかの異なる技術が異なるシナリオで有利になる可能性があることを発見し、これらの異なる技術について下記に詳述する。
【0054】
一実施形態では、画素を追加または除去することは、画素の各グループのエッジから画素を除去すること、または、画素の各グループのエッジに画素を追加すること、のいずれかを含む。いくつかの実施形態では、追加画素はブランクであり得る。他の実施形態では、追加画素は黒であり得る。他の実施形態では、追加画素は白であり得る。他の実施形態では、追加画素は任意の色であり得る。
【0055】
別の実施形態では、画素を追加または除去することは、画素の各グループからランダム画素を除去すること、または画素の各グループに追加画素を追加すること、のいずれかを含み、追加画素は、グループ内のランダム点で画素の各グループに挿入される。いくつかの実施形態では、追加画素は白であり得る。他の実施形態では、追加画素は白であり得る。他の実施形態では、追加画素は任意の色であり得る。各グループにランダム画素を追加または除去することによって、調整は全てのフレームにわたって共有され、これは、任意の所与のフレームで調整があまり目立たないため、多くのフレームを伴う画像で特に有益である。図9は、画素910、920、及び930のグループに重なる例示的な光学素子900を示す。この例では、グループ920の画素の1つが指定のドリフト値に関連付けられたドリフト値を有し、ドリフト値が正であることが判定されている。画素を除去する方法が、指定のドリフト値を含むグループのエッジから画素を除去することである場合、画素921を除去し得る。代替として、画素928(グループの反対側のエッジに隣接する)を除去し得る。画素を除去する方法が画素の各グループからランダム画素を除去することを含む場合、グループ920の画素のいずれかを除去し得、どの画素を除去したかがランダムに選択される。
【0056】
別の実施形態では、画素を追加または除去することは、画素の各グループから最小画素を除去すること、または画素の各グループに追加画素を追加すること、のいずれかを含み、追加画素がグループに挿入された時点で、追加画素はグループの最小画素になる。最小画素は、除去される場合または追加画素が追加される場合、印刷画像に対して発生する変化が最も少ない画素を判定するために、各グループの画素を分析することによって計算され得る。各グループの画素を分析することは、同じ色のグループにおける画素の最大連続セットを判定することを含み得る。例えば、画素のグループは、「10011000111001010100」のように配列された特定の色の画素及びブランク画素を含み得、「1」は特定の色の画素を表し、「0」はブランク画素を表す。この例では、最小画素は、グループの「000」または「111」の部分のいずれかに位置すると識別され得る。この理由として、これらの画素が、同じ色の画素の連続する最大のセットを表すためである。ドリフト値がこの画素のグループに対して正であった場合、グループの識別された部分の中央の「0」または中央の「1」を除去するべきであると判定され得る。この画素のグループのドリフト値が負であった場合、グループの「000」部分に「0」を追加すること、またはグループの「111」部分に「1」を追加すること、のいずれかを行うために判定され得る。画素の各グループに最小画素を追加すると、または画素の各グループから最小画素を除去すると、ピッチドリフトによって生じる目に見えるエラーが減り得る。
【0057】
本発明の第3の態様では、セキュリティ機能に印刷画像をデザインする方法が提供され、セキュリティ機能は印刷画像に重なる光学素子のアレイを含み、印刷画像は画素の行及び列の2次元マトリックスを含み、本方法は、印刷画像内の複数のオブジェクトを識別することを含み、複数のオブジェクトのそれぞれは1つ以上の画素を含み、複数のオブジェクトの少なくとも1つは、オブジェクトの全ての画素を指定距離だけ移動させることによって調整される。いくつかの実施形態では、指定距離は、ユーザーによって選択され得る。他の実施形態では、指定距離は、プロセッサによって選択され得る。複数のオブジェクトの少なくとも1つを調整すると、画像全体に異なる効果をもたらし得る。オブジェクトの全ての画素を指定距離だけ移動させると、結果として、オブジェクトの画素がゼロに近くなるドリフト値を有し得る。代替として、オブジェクトの全ての画素を指定距離だけ移動させると、結果として、オブジェクトの画素は、正から負に、または負から正に変化するドリフト値を有し得る。いくつかの実施形態では、複数のオブジェクトの少なくとも1つは調整されない場合がある。本発明の本態様に従った実施形態は、「エリアピッチ補正」と呼ばれ得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、複数のオブジェクトの第2のオブジェクトは、第2のオブジェクトの全ての画素を第2の指定距離だけ移動させることによって調整され、第2の指定距離は第1の指定距離とは異なる。これにより、異なるオブジェクトに対して異なるレベルの調整が可能になり得、これにより、結果として、異なる効果が同じ画像に見えるようになり得る。一実施形態では、異なるフラッシング効果及び/または波及効果が同じ画像に存在し得る。いくつかの実施形態では、複数のオブジェクトの多くは、該オブジェクトの全ての画素を設定距離だけ移動させることによって調整される。これらの設定距離は、オブジェクトの一部または全てで異なり得る。いくつかの実施形態では、複数のオブジェクトのうちの少なくとも2つは、少なくとも2つのオブジェクトの全ての画素を共通距離だけ移動させることによって調整され得、共通距離は少なくとも2つのオブジェクトについて同じである。
【0059】
別の実施形態では、任意のオブジェクトが移動する距離は、印刷画像におけるオブジェクトの場所に基づいている。いくつかの実施形態では、印刷画像におけるオブジェクト場所に基づく距離は、例えば、オブジェクトにおける画素の平均ドリフト値に基づき得るオブジェクトの公称ドリフト値に基づく距離を含み得る。他の実施形態では、オブジェクトの画素の平均ドリフト値に基づく距離は、オブジェクトの画素の平均ドリフト値の最小化をもたらす距離として判定される距離を含み得る。代替の実施形態では、画素の平均ドリフト値に基づく距離は、画素の平均ドリフト値が選ばれた値になるように判定される距離を含み得る。いくつかの実施形態では、公称ドリフト値は、オブジェクトのエッジにおけるドリフト値に等しくなり得る。いくつかの実施形態では、選ばれた値は、ユーザーによって判定され得る。他の実施形態では、選ばれた値はプロセッサによって判定され得る。
【0060】
別の実施形態では、印刷画像は一連のフレームを含み、フレームはアニメーションの異なるフレームまたは画像の異なる透視図であり、フレームは2次元マトリックスでインターレースされ、複数のオブジェクトの各オブジェクトについて、オブジェクトを識別することは、全てのフレームにわたる機能を表す全ての画素を含むと判定することを含む。いくつかの実施形態では、オブジェクトが全てのフレームにわたる機能を表す全ての画素を含むと判定することは、プロセッサによって行われ得る。いくつかの実施形態では、全てのフレームにわたる機能を表す全ての画素は、ブランク画素を含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、印刷画像のフレームに基づいて機能を表す全ての画素を判定し得る。すなわち、プロセッサに、どのフレームがオブジェクトを表しているかが伝えられ得、この情報を追跡でき、その結果、各オブジェクトが始まる場所及び終わる場所をプロセッサが知ることになる。プロセッサは、また、画素が調整されても変わらない各オブジェクトの画素に値を割り当て得る。したがって、プロセッサは、どの画素がどのオブジェクトに属するかを追跡し得る。いくつかの実施形態では、機能は、フレームの他のセクションとは異なる、フレームの特定のセクションとして定義され得る。例えば、機能は、フレームに表されたシーン内の特定の抽象的オブジェクト、または特定のパターンもしくは色を伴うエリア等、フレームの視覚的に異なるセクションに対応し得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、同じ効果を含む指定エリアに印刷画像を分割し得る。いくつかの実施形態では、各指定エリアに値が割り当てられる。いくつかの実施形態では、機能は、同じ割り当てられた値を伴う全ての隣接画素を含み得る。いくつかの実施形態では、効果はカラーフリップであり得る。他の実施形態では、機能は、印刷画像の1つのビューで形状を形成する全ての画素を含み得る。いくつかの実施形態では、形状における全ての画素に値が割り当てられる。いくつかの実施形態では、印刷画像の別のビューで形状の一部を形成する全ての画素にも同じ値が割り当てられる。いくつかの実施形態では、機能は、同じ割り当てられた値を伴う全ての画素を含み得る。
【0061】
図10A図10Dは上記の詳細な方法の例を示し、特に、図10A図10Cはアニメーション内の異なるフレームを表す。図10Aは、機能1010及び機能1020を含むアニメーションフレームを示す。この例示的なアニメーションの過程では、機能1010及び機能1020は画像を横断して移動するように見える。特に、機能1010は、矢印1011によって示された方向に移動するようにユーザーに見え、機能1020は、矢印1021によって示された方向に移動するようにユーザーに見える。図10Bはアニメーションの後の段階のフレームを示し、機能1010、1020は位置が移動しており、矢印1012及び矢印1022は、オブジェクト1010及びオブジェクト1020の継続的な見かけの移動方向を示す。図10Cは、アニメーションのさらなるフレームを示す。
【0062】
上記に説明したように、最終的なセキュリティ機能では、セキュリティ機能を視認する角度に応じて、光学素子のアレイを通してアニメーションの異なるフレームを視認できる。この例では、図10A図10B、及び図10Cの第1のフレーム、第2のフレーム、及び第3のフレームは、各々、第1の視野角、第2の視野角、及び第3の視野角に関連付けられる。この例では、第1の角度及び第3の角度は、機能1010及び機能1020の最も極端な位置を表す。
【0063】
図10Dは、図10A図10Cに示されたアニメーションのフレームがインターレースされた時点で形成される画像を示す。本発明のこの第3の態様では、任意の角度から視認したときに機能1010が見える場所の全てが、特定の角度から視認したときにブランク画素を含む場所を含む、識別されたオブジェクト1015の一部を形成すると判定され得る。オブジェクト1015に調整が適用されるとき、オブジェクト1015内の全ての画素は、機能1010が歪まないように、同じ距離だけ調整される。同様に、オブジェクト1025は、任意の角度から視認したときに機能1020の一部を形成する全ての画素を含み得る。
【0064】
オブジェクト1015及びオブジェクト1025のそれぞれを調整するために、そのオブジェクトの公称ピッチドリフトが判定される。これは、そのオブジェクト全体の全ての画素の平均ピッチドリフト、またはそのオブジェクト全体の最小ピッチドリフトもしくは最大ピッチドリフト、またはオブジェクトのピッチドリフトを表すいくつかの他の値であり得る。この例では、オブジェクト1015の公称ピッチドリフトは、オブジェクト1025の公称ピッチドリフトよりも小さくなり得る。この理由は、オブジェクトが、(画素の行及び列について)ゼロのピッチドリフト値に関連付けられる画像の左上に最も近いためである。
【0065】
オブジェクトのそれぞれの公称ピッチドリフト値を判定すると、公称ピッチドリフトを補償するために、そのオブジェクトに関連付けられた全ての画素を特定の方向にシフトすることによって、オブジェクトを補正する。例えば、オブジェクト1025の公称ピッチドリフトが水平方向に+3画素、垂直方向に+2画素であったと判定される場合、そのオブジェクトに関連付けられた全ての画素は、左に3画素の距離、上に2画素の距離だけシフトし得る。
【0066】
アニメーションの複数のフレーム全体にわたって追跡されたオブジェクト全体のピッチドリフトを補正することによって、任意の所与のフレームまたはアニメーションのフレーム間で、アニメーション画像内の機能の目立つ歪みを防止しながら、ピッチドリフトの影響を補正することが可能である。
【0067】
別の実施形態では、セキュリティ機能に印刷画像を生成する方法が開示され、本方法は、本明細書に詳述される方法のいずれかに従って、セキュリティ機能に印刷画像をデザインすることと、セキュリティ機能を製作することと、を含む。
【0068】
別の実施形態では、印刷画像を含むセキュリティ機能が開示され、印刷画像は、本明細書に詳述される方法のいずれかに従ってデザインされる。いくつかの実施形態では、セキュリティ機能は、さらに、光学素子のアレイを含み得る。いくつかの実施形態では、光学素子は、本明細書に開示される例示的な光学素子のいずれかであり得る。別の実施形態では、セキュリティドキュメントは、本明細書に開示されるセキュリティ機能を含み得る。いくつかの実施形態では、セキュリティドキュメントは紙幣であり得る。他の実施形態では、セキュリティドキュメントは、パスポート、運転免許証、IDカード、または他の政府文書のいずれかであり得る。
【0069】
別の実施形態では、実行時、プロセッサを含むマシンに本明細書に開示される方法のいずれかを行わせるコンピュータ可読命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体が開示される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D