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特許7288156連携システム、連携方法、連携プログラム、および連携補助プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】連携システム、連携方法、連携プログラム、および連携補助プログラム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/05 20060101AFI20230530BHJP
【FI】
G05B19/05 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023043115
(22)【出願日】2023-03-17
【審査請求日】2023-03-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000226242
【氏名又は名称】日機装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141173
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 啓一
(72)【発明者】
【氏名】森本 崇
【審査官】今井 貞雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-189481(JP,A)
【文献】国際公開第2020/208791(WO,A1)
【文献】特開2005-84727(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造装置に備えられる被制御機器と、
前記被制御機器の第1動作を制御するPLCと、
前記PLCに通信ネットワーク回線を介して接続されて、前記PLCと連動する情報処理装置と、
を有してなり、
前記PLCは、
前記第1動作を制御するPLC制御部と、
前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部と、
を備えて、
複数の前記第1デバイス値は、前記第1動作を実行させる1つ以上の第1指示値を含み、
複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、
前記情報処理装置は、
前記PLC記憶部に記憶されている前記第2デバイス値を、所定時間間隔で取得するデバイス値取得部と、
前記第2デバイス値の取得後に、取得された前記第2デバイス値に含まれる前記第2指示値が変更されているか否かを判定する判定部と、
前記第2指示値が変更されたとき、前記第2動作のうち、変更された前記第2指示値に対応する前記第2動作を制御する動作制御部と、
を備える、
連携システム。
【請求項2】
前記情報処理装置は、前記第2動作の結果に基づいて、前記PLCに前記被制御機器の前記第1動作の実行を指示する動作指示部、を備えて、
前記PLC制御部は、前記動作指示部からの指示に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている、前記第1動作に対応する前記第1指示値を変更する、
請求項1に記載の連携システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は、異なる複数の前記第2動作を実行可能であり、
複数の前記第2デバイス値は、複数の前記第2指示値を含み、
複数の前記第2指示値それぞれは、複数の前記第2動作それぞれに対応して、
前記PLC制御部は、前記指示に対応する前記第1動作の結果に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている複数の前記第2指示値のうち、1つの前記第2指示値を変更する、
請求項2に記載の連携システム。
【請求項4】
前記被制御機器は、異なる複数の前記第1動作を実行可能であり、
複数の前記第1デバイス値は、複数の前記第1指示値を含み、
前記第1指示値それぞれは、前記第1動作それぞれに対応して、
前記情報処理装置は、前記第1動作それぞれと、前記指示の内容それぞれと、の対応関係を示す第1対応関係情報を記憶する記憶部、を備え、
前記動作指示部は、前記第2動作の結果と、前記第1対応関係情報と、に基づいて、前記PLCに前記被制御機器の前記第1動作の実行を指示する、
請求項2に記載の連携システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、異なる複数の前記第2動作を実行可能であり、
複数の前記第2デバイス値は、複数の前記第2指示値を含み、
前記第2指示値それぞれは、前記第2動作それぞれに対応して、
前記情報処理装置は、
前記第2動作それぞれに対応する動作プログラムと、
前記第2指示値それぞれと、前記動作プログラムそれぞれと、の対応関係を示す第2対応関係情報と、
を記憶する記憶部、を備えて、
前記動作制御部は、
変更された前記第2指示値と、前記第2対応関係情報と、に基づいて、複数の前記動作プログラムの中から、前記第2指示値に対応する前記動作プログラムを選択して、
選択された前記動作プログラムを実行することにより、前記第2動作を制御する、
請求項1に記載の連携システム。
【請求項6】
前記情報処理装置に接続される外部機器、を有してなり、
前記動作制御部は、前記第2動作として、前記外部機器の動作を制御する、
請求項1に記載の連携システム。
【請求項7】
前記情報処理装置に接続される外部機器、を有してなり、
前記動作制御部は、前記外部機器から取得された外部情報を用いて、前記第2動作を実行する、
請求項1に記載の連携システム。
【請求項8】
複数の前記第2デバイス値は、前記外部機器の動作に用いられるパラメータ値、を含む、
請求項6または7に記載の連携システム。
【請求項9】
前記PLCに接続されて、ユーザの操作を受け付けるタッチパネル端末、を有してなり、
前記タッチパネル端末は、
前記PLC記憶部に記憶されている前記第2デバイス値を取得するTP取得部と、
取得された前記第2デバイス値を表示するTP表示部と、
前記TP表示部に表示されている前記第2デバイス値に対する前記ユーザの操作に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている前記第2デバイス値の変更を指示するTP変更指示部と、
を備えて、
前記PLC制御部は、前記TP変更指示部からの指示に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている、前記指示に対応する前記第2デバイス値を変更する、
請求項1に記載の連携システム。
【請求項10】
前記TP表示部は、前記第2指示値を変更するために前記ユーザに操作される操作領域を表示して、
前記TP変更指示部は、前記TP表示部に表示されている前記操作領域に対する前記ユーザの操作に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている前記第2指示値の変更を指示して、
前記PLC制御部は、前記TP変更指示部からの指示に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている、前記指示に対応する前記第2指示値を変更する、
請求項9に記載の連携システム。
【請求項11】
前記情報処理装置は、前記デバイス値取得部、前記判定部、および前記動作制御部として機能するプロセッサを備えるコンピュータにより構成される、
請求項1に記載の連携システム。
【請求項12】
製造装置に備えられる被制御機器と、
前記被制御機器の第1動作を制御するPLCと、
前記PLCに通信ネットワーク回線を介して接続されて、前記PLCと連動する情報処理装置と、
を有してなる連携システムにより実行される連携方法であって、
前記PLCは、
前記第1動作を制御するPLC制御部と、
前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部と、
を備えて、
複数の前記第1デバイス値は、前記第1動作を実行させる1つ以上の第1指示値を含み、
複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、
前記PLC記憶部に記憶されている前記第2指示値を含む前記第2デバイス値を、所定時間間隔で取得するデバイス値取得ステップと、
前記第2デバイス値の取得後に、取得された前記第2デバイス値に含まれる前記第2指示値が変更されているか否かを判定する指示値判定ステップと、
前記第2指示値が変更されているとき、前記第2動作のうち、変更された前記第2指示値に対応する前記第2動作を制御する動作制御ステップと、
を含む、
連携方法。
【請求項13】
製造装置に備えられる被制御機器の第1動作を制御するPLCに通信ネットワーク回線を介して接続されて、前記PLCと連動する情報処理装置により実行される連携プログラムであって、
前記PLCは、前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部、を備えて、
複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、
前記情報処理装置は、プロセッサ、を備えて、
前記プロセッサに、
前記PLC記憶部に記憶されている前記第2デバイス値を、所定時間間隔で取得するデバイス値取得処理と、
前記第2デバイス値の取得後に、取得された前記第2デバイス値に含まれる前記第2指示値が変更されているか否かを判定する指示値判定処理と、
前記第2指示値が変更されているとき、前記第2動作のうち、変更された前記第2指示値に対応する前記第2動作を制御する動作制御処理と、
を実行させる、
連携プログラム。
【請求項14】
製造装置に備えられる被制御機器の第1動作を制御すると共に、通信ネットワーク回線を介して情報処理装置と接続されて、前記情報処理装置と連動するPLCにより実行される連携補助プログラムであって、
前記PLCは、
前記第1動作を制御するPLC制御部と、
前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部と、
を備えて、
複数の前記第1デバイス値は、前記第1動作を実行させる1つ以上の第1指示値を含み、
複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、
前記PLC制御部に、
前記情報処理装置に前記第2動作を実行させるために、前記第2動作に対応する前記第2指示値を変更する第2指示値変更処理と、
前記第2動作を実行した前記情報処理装置からの指示に基づいて、前記指示に対応する前記第1指示値を変更する第1指示値変更処理と、
を実行させる、
連携補助プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連携システム、連携方法、連携プログラム、および連携補助プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
FA(Factory Automation)の現場において、PLC(Programmable Logic Controller)は、産業用の製造装置が備える搬送機器や検査機器などの被制御機器の動作(すなわち、製造装置の動作)を制御するコントローラである。PLCは、ユーザにより作成される制御プログラム(例えば、ラダープログラム)を実行することにより、PLCに接続された入力機器(例えば、センサなど)からの入力信号に基づいて、様々な被制御機器の動作を制御している。
【0003】
しかしながら、例えば、画像処理などの複雑な機能は、PLCだけでは実現することができない。この場合、PLCには、ユーザに必要とされる機能に応じたユニット単位で専用ユニット(専用コントローラ)が選択・拡張される(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された技術では、PLCは、トリガのオン/オフにより専用ユニットの動作を制御することにより、画像処理機能を実現している。このように、製造装置の動作過程においてPLCだけでは実現できない複数の機能が必要となる場合、機能ごとに専用ユニットが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2021-189481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
PLCの仕様は製造メーカごとに異なるため、製造装置のユーザによっては、製造装置に用いられるPLCの製造メーカが指定され得る。しかしながら、専用ユニットが対応している機能は製造メーカごとに異なるため、複数の製造メーカに対する互換性を有する専用ユニットが存在しない場合、ユーザの要求に沿う機能の実現は困難である。また、専用ユニットに複数の機能がパッケージ化されている場合、その一部の機能を実現するために高額な専用ユニットが必要となる。このように、PLCにより被制御機器の動作が制御される製造装置では、選択可能な機能に制限があり、その選択の自由度は小さい。
【0006】
本発明は、PLCにより動作が制御される製造装置において実現可能な機能の選択の自由度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施態様における連携システムは、製造装置に備えられる被制御機器と、前記被制御機器の第1動作を制御するPLCと、前記PLCに通信ネットワーク回線を介して接続されて、前記PLCと連動する情報処理装置と、を有してなり、前記PLCは、前記第1動作を制御するPLC制御部と、前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部と、を備えて、複数の前記第1デバイス値は、前記第1動作を実行させる1つ以上の第1指示値を含み、複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、前記情報処理装置は、前記PLC記憶部に記憶されている前記第2デバイス値を、所定時間間隔で取得するデバイス値取得部と、前記第2デバイス値の取得後に、取得された前記第2デバイス値に含まれる前記第2指示値が変更されているか否かを判定する判定部と、前記第2指示値が変更されているとき、前記第2動作のうち、変更された前記第2指示値に対応する前記第2動作を制御する動作制御部と、を備える、連携システムである。
【0008】
本発明の一実施態様における連携方法は、製造装置に備えられる被制御機器と、前記被制御機器の第1動作を制御するPLCと、前記PLCに通信ネットワーク回線を介して接続されて、前記PLCと連動する情報処理装置と、を有してなる連携システムにより実行される連携方法であって、前記PLCは、前記第1動作を制御するPLC制御部と、前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部と、を備えて、複数の前記第1デバイス値は、前記第1動作を実行させる1つ以上の第1指示値を含み、複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、前記PLC記憶部に記憶されている前記第2指示値を含む前記第2デバイス値を、所定時間間隔で取得するデバイス値取得ステップと、前記第2デバイス値の取得後に、取得された前記第2デバイス値に含まれる前記第2指示値が変更されているか否かを判定する指示値判定ステップと、前記第2指示値が変更されているとき、前記第2動作のうち、変更された前記第2指示値に対応する前記第2動作を制御する動作制御ステップと、を含む、連携方法である。
【0009】
本発明の一実施態様における連携プログラムは、製造装置に備えられる被制御機器の第1動作を制御するPLCに通信ネットワーク回線を介して接続されて、前記PLCと連動する情報処理装置により実行される連携プログラムであって、前記PLCは、前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部、を備えて、複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、前記情報処理装置は、プロセッサ、を備えて、前記プロセッサに、前記PLC記憶部に記憶されている前記第2デバイス値を、所定時間間隔で取得する取得処理と、前記第2デバイス値の取得後に、取得された前記第2デバイス値に含まれる前記第2指示値が変更されているか否かを判定する指示値判定処理と、前記第2指示値が変更されているとき、前記第2動作のうち、変更された前記第2指示値に対応する前記第2動作を制御する第2動作制御処理と、を実行させる、連携プログラムである。
【0010】
本発明の一実施態様における連携補助プログラムは、製造装置に備えられる被制御機器の第1動作を制御すると共に、通信ネットワーク回線を介して情報処理装置と接続されて、前記情報処理装置と連動するPLCにより実行される補助プログラムであって、前記PLCは、前記第1動作を制御するPLC制御部と、前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部と、を備えて、複数の前記第1デバイス値は、前記第1動作を実行させる1つ以上の第1指示値を含み、複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、前記PLC制御部に、前記情報処理装置に前記第2動作を実行させるために、前記第2動作に対応する前記第2指示値を変更する第2指示値変更処理と、前記第2動作を実行した前記情報処理装置からの指示に基づいて、前記指示に対応する前記第1指示値を変更する第1指示値変更処理と、を実行させる、連携補助プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、PLCにより動作が制御される製造装置において実現可能な機能の選択の自由度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る連携システムの実施の形態を示す機能ブロック図である。
図2図1の連携システムが備えるPLCの機能ブロック図である。
図3図2のPLCが備えるPLC記憶部の概要の一例を示す模式図である。
図4図3のPLC記憶部に記憶されている情報の具体的な一例を示す模式図である。
図5図1の連携システムが備えるタッチパネル端末の機能ブロック図である。
図6図5のタッチパネル端末が備えるTP記憶部に記憶されている情報の一例を示す模式図である。
図7図5のタッチパネル端末が備えるTP表示操作部に表示されている情報の一例を示す模式図である。
図8図1の連携システムが備える情報処理装置の実施の形態を示す機能ブロック図である。
図9図8の情報処理装置が備えるPC記憶部に記憶されている情報の一例を示す模式図である。
図10図9のPC記憶部に記憶されている別の情報の一例を示す模式図である。
図11図1の連携システムにおいて、各要素間の関係の概要を示す模式図である。
図12図8の情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図13図1の連携システムにおける各要素間の動作の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る連携システム(以下「本システム」という。)、本発明に係る連携方法(以下「本方法」という。)、本発明に係る連携プログラム(以下「本連携プログラム」という。)、および本発明に係る連携補助プログラム(以下「本補助プログラム」という。)の実施の形態が、以下に説明される。以下の説明において、各図面は、適宜参照される。各図面において、同一の部材および要素については同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0014】
本発明は、PLC(Programmable Logic Controller)により動作が制御される被制御機器を備える製造装置において、PLCとPC(Personal Computer)とを連動させることにより、PLCおよび被制御機器だけでは実現できない機能を、PCを介して実現する。また、本発明は、製造装置が備えるタッチパネル端末にUI(User Interface)機能を集約させて、PLCとタッチパネル端末とを接続することにより、タッチパネル端末の操作によるPLCを介したPCの動作の実行およびPCのパラメータ値の変更を実現する。PCは、情報処理装置の一例である。
【0015】
●連携システム●
●連携システムの構成
図1は、本システムの実施の形態を示す機能ブロック図である。
【0016】
本システム1は、製造装置2が備えるPLC3と、情報処理装置6と、を連動させることにより、製造装置2において必要な各種機能を、情報処理装置6を介して実現する。また、本システム1は、製造装置2が備えるタッチパネル端末5にUI機能を集約させて、PLC3とタッチパネル端末5とを接続することにより、タッチパネル端末5の操作によるPLC3を介した情報処理装置6の動作の実行、および、情報処理装置6の動作に用いられるパラメータ値の変更を実現する。本システム1は、製造装置2、情報処理装置6、および複数の外部機器7a,7b,・・・を有してなる。以下の説明において、外部機器7a,7b,・・・それぞれが特に区別されないとき、外部機器7a,7b,・・・は外部機器7と総称される。
【0017】
製造装置2は、例えば、FA(Factory Automation)の現場において物品の製造に用いられる産業用の製造装置である。製造装置2は、PLC3、複数の被制御機器4a,4b,・・・、およびタッチパネル端末5を備える。以下の説明において、被制御機器4a,4b,・・・それぞれが特に区別されないとき、被制御機器4a,4b,・・・は被制御機器4と総称される。
【0018】
●PLCの構成
図2は、PLC3の機能ブロック図である。
同図は、説明の便宜上、製造装置2、被制御機器4、タッチパネル端末5、情報処理装置6、および外部機器7も破線で示している。
【0019】
PLC3は、制御プログラム(例えば、ラダープログラム)に基づいて、被制御機器4および情報処理装置6の動作を制御する。PLC3は、例えば、公知のPLCである。PLC3は、PLC通信部31、PLC記憶部32、およびPLC制御部33を備える。
【0020】
なお、本発明において、PLC3において実行される制御プログラムは、一般的なPLCにおいて実行される制御プログラムであればよく、ラダープログラムに限定されない。
【0021】
PLC通信部31は、例えば、通信ネットワーク回線(例えば、LAN(Local Aria Network)ケーブル、信号線など)を介して、入力機器(不図示。以下同じ。)、被制御機器4、タッチパネル端末5、および情報処理装置6と通信する。「入力機器」は、製造装置2に取り付けられていて、PLC通信部31に接続されていて、PLC3に信号を入力する機器(例えば、被制御機器4の動作を検知する赤外線センサや圧力センサ、光電センサ、温度センサなどのセンサ)である。PLC通信部31は、タッチパネル端末5および情報処理装置6と接続される第1PLC通信部311、および、入力機器および被制御機器4と接続される第2PLC通信部312を備える。第1PLC通信部311は、例えば、LANコネクタなどを備える公知の通信インターフェイスである。第2PLC通信部312は、例えば、公知のI/O端子である。
【0022】
PLC記憶部32は、PLC3の動作に必要な情報(例えば、制御プログラムおよび各種デバイス値など)を記憶する。PLC記憶部32は、例えば、フラッシュメモリなどの情報記憶媒体である。
【0023】
なお、本発明において、制御プログラムは、後述されるROM(Read Only Memory)33cに記憶されていてもよい。
【0024】
「デバイス値」は、PLC3に接続されている機器(例えば、入力機器、被制御機器4)および装置(例えば、情報処理装置6)の動作に関連する情報である。デバイス値は、複数の第1デバイス値および複数の第2デバイス値を含む。
【0025】
「第1デバイス値」は、被制御機器4の動作の制御に用いられる情報である。第1デバイス値は、複数の第1パラメータ値および複数の第1指示値を含む。第1デバイス値は、例えば、後述される第1デバイス領域「D1」内の各アドレスに記憶(格納)されている。被制御機器4の動作は、本発明における第1動作の一例である。
【0026】
「第1パラメータ値」は、例えば、被制御機器4の動作の制御に用いられるパラメータ(例えば、被制御機器4に供給される電流/電圧、アクチュエータの回転速度、被搬送体(ワーク)の移動距離、光源の光量など)の値を示す情報である。
【0027】
「第1指示値」は、被制御機器4の動作に対する、いわゆるフラグ(例えば、実行フラグ、分岐フラグ、完了フラグなど)として機能する値(例えば、実行フラグのオン・オフに対応する「1」・「0」、分岐フラグに対応する「0」~「n(nは1以上の整数)」)を示す情報である。すなわち、第1指示値は、被制御機器4の動作を実行させる値(例えば、実行フラグのオン・オフ、分岐後に実行される動作に対応する値など)を示す情報を含む。被制御機器4の動作は、動作中の被制御機器4を停止させる動作も含む。ここで、「実行される動作」が照明に対する動作の場合、例えば、「1」が最大光量対応する値であり、「2」が中間の光量に対応する値であり、「3」が最小光量に対応する値であり、「0」が光量「0(オフ)」に対応する値である。このように、本実施の形態では、被制御機器4は異なる複数の動作を実行可能であり、第1指示値それぞれは非制御機器4の動作それぞれに対応している。
【0028】
「第2デバイス値」は、情報処理装置6の動作の制御に用いられる情報である。第2デバイス値は、複数の第2パラメータ値および複数の第2指示値を含む。第2デバイス値は、例えば、後述される第2デバイス領域「D2」内の各アドレスに記憶(格納)されている。
【0029】
「第2パラメータ値」は、情報処理装置6(および外部機器7)の動作(例えば、後述される動作プログラムの動作)の制御に用いられるパラメータ(例えば、画像処理のパラメータ、判定処理のパラメータなど)の値を示す情報である。情報処理装置6の動作は、本発明における第2動作の一例である。
【0030】
「情報処理装置6の動作」は、情報処理装置6が動作プログラムを実行することにより、情報処理装置6が備えるハードウェアにおいて実行される動作だけでなく、情報処理装置6が動作プログラムを実行することにより、外部機器7により実行される動作(例えば、カメラに対して画像を撮像させる動作、マイクロホンに外音を収音させる動作、後述されるPC表示部64に画像を表示させる動作など)も含む。すなわち、情報処理装置6の動作は、情報処理装置6において実行される動作だけでなく、情報処理装置6が情報処理装置6の動作の一環として外部機器7に実行させる動作も含む。すなわち、本発明における第2動作は、外部機器7の動作も含み得る。ここで、前者の例は、例えば、情報処理装置6が演算によりある情報から別の情報を得る情報処理(例えば、画像処理)を実行する動作などである。後者の例は、例えば、外部機器7の動作を制御することにより何らかの情報を得る動作(例えば、撮像装置を用いて撮像画像を得る動作)などである。したがって、第2パラメータ値は、外部機器7の動作の制御に用いられるパラメータ(例えば、カメラの画角、解像度などの撮像処理のパラメータなど)の値を示す情報を含み得る。このように、本発明において、情報処理装置6および外部機器7の動作の制御に用いられる情報は、第2パラメータ値となり得る。情報処理装置6および外部機器7の動作は、動作中の情報処理装置6および外部機器7を停止させる動作も含む。
【0031】
「第2指示値」は、情報処理装置6に対する、いわゆるフラグ(例えば、実行フラグ、分岐フラグ、完了フラグなど)として機能する値(例えば、実行フラグのオン・オフに対応する「1」・「0」、分岐フラグに対応する「0」~「n(nは1以上の整数)」)を示す情報である。すなわち、第2指示値は、情報処理装置6の動作を実行させる値(例えば、実行フラグのオン・オフ、分岐後に実行される動作に対応する値など)を示す情報、換言すれば、情報処理装置6に動作プログラムを実行させる値を示す情報、を含む。ここで、「実行される動作」が画面表示に対応する動作の場合、例えば、「1」が生画像の表示に対応する値であり、「2」が設定画面の表示に対応する値であり、「3」が自動運転画面の表示に対応する値である。このように、本実施の形態において、情報処理装置6は異なる複数の動作を実行可能であり、第2指示値は情報処理装置6の動作(後述される動作プログラム)それぞれに対応している。
【0032】
なお、本発明において、デバイス値は、第1デバイス値および第2デバイス値に限定されない。すなわち、例えば、デバイス値は、入力機器、被制御機器4、および情報処理装置6それぞれの状態(例えば、動作の有無、異常の有無など)を示す情報や、入力機器および被制御機器4それぞれから入力される値(例えば、計測値、現在位置の座標など)、情報処理装置6の動作条件(例えば、ワークサイズなど)ごとに対応する第1デバイス値群および第2デバイス値群、を含んでいてもよい。「第1デバイス値群」は、例えば、複数のワークサイズそれぞれに対応する第1パラメータ値の集合である。「第2デバイス値群」は、例えば、複数のワークサイズそれぞれに対応する第2パラメータ値の集合である。
【0033】
図3は、PLC記憶部32に記憶されている情報の概要の一例を示す模式図である。
同図は、説明の便宜上、PLC記憶部32に記憶されている情報に関与する他の要素も破線で示している。
【0034】
同図において、破線で示されている最も大きい枠は、PLC記憶部32を構成しているメモリ内の領域を示している。「D1」は第1デバイス値が記憶されている領域(第1デバイス値領域)を示していて、「D2」は第2デバイス値が記憶されている領域(第2デバイス領域)を示していて、「D3」は他の値(例えば、第2デバイス値群)が記憶されている領域(第3デバイス領域)を示している。後述のとおり、PLC制御部33は、制御プログラムに基づいて、PLC記憶部32に記憶されているデバイス値を変更する。タッチパネル端末5は、第1デバイス値領域および第2デバイス値領域それぞれのパラメータ値を取得して、必要に応じてこれらの変更を指示する。情報処理装置6は、第2デバイス値領域のデバイス値を取得して、必要に応じてフラグ値(第1指示値、第2指示値)の変更を指示する。
【0035】
なお、本発明において、PLC記憶部32に記憶されている情報は、後述される本方法が実行可能に記憶されていればよく、図3に示されるような大きな領域として明確に区画されて記憶されていなくてもよい。
【0036】
図4は、PLC記憶部32に記憶されている情報の具体的な一例を示す模式図である。
「アドレス情報」は、PLC記憶部32内の各アドレスに割り当てられているアドレス固有の位置情報である。同図は、アドレス情報とデバイス値とが関連付けられてPLC記憶部32に記憶されていること、を示している。PLC制御部33(図2参照)は、例えば、アドレス情報を用いてPLC記憶部32を参照することにより、アドレス情報に関連付けられてPLC記憶部32に記憶されているデバイス値を読み出すことができる。
【0037】
同図は、例えば、アドレス情報「A01」に対応するデバイス値(第1パラメータ値)が「X01」であり、アドレス情報「A10」に対応するデバイス値(第1指示値)が「Y10」であり、アドレス情報「A21」に対応するデバイス値(第2パラメータ値)が「X21」であり、アドレス情報「A24」に対応するデバイス値(第2指示値)が「Y24」である、ことを示している。
【0038】
本説明において主に参照される図面は、図2に戻る。
このように、本発明において、PLC記憶部32は、従来のPLCでも記憶されていた第1デバイス値に加えて、情報処理装置6(および外部機器7)の動作の制御に用いられる第2デバイス値も記憶している。その結果、後述のとおり、PLC3は、第2指示値を変更するだけで情報処理装置6(および外部機器7)の動作を実行させて(制御して)、その結果を得ることができる。また、PLC制御33は、制御プログラムに基づいて、第2デバイス値の一部または全部を変更することにより、情報処理装置6および外部機器7のパラメータを動的に変更することができる。
【0039】
PLC制御部33は、制御プログラムに基づいて、PLC3全体の動作を制御すると共に、被制御機器4および情報処理装置6(および外部機器7)の動作を制御する。PLC制御部33は、例えば、CPU(Central Processing Unit)33a、CPU33aの作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)33b、および各種情報・プログラムを記憶するROM33cなどにより構成されている。PLC制御部33は、PLC変更部331を備える。
【0040】
PLC制御部33では、制御プログラムが動作して、制御プログラムがPLC3のハードウェア資源と協働して、後述される本方法を含む各動作の実現に寄与している。すなわち、例えば、PLC制御部33が備えるプロセッサ(CPU33a)が制御プログラムを実行することにより、制御プログラムは、同プロセッサをPLC変更部331として機能させて、被制御機器4と情報処理装置6との連動(連携)を補助することにより、同プロセッサに本方法の一部の処理を実行させることができる。すなわち、制御プログラムには本補助プログラムが組み込まれていて、制御プログラムは本補助プログラムとしても機能している。
【0041】
PLC変更部331は、外部からの情報(例えば、タッチパネル端末5および情報処理装置6からの指示、被制御機器4の動作の結果、情報処理装置6の動作の結果など)および制御プログラムの動作に基づいて、第1デバイス値または第2デバイス値を変更する。PLC変更部331の具体的な動作は、後述される。
【0042】
●被制御機器の構成
被制御機器4は、製造装置2に取り付けられて、PLC3(PLC制御部33)により動作が制御される機器(例えば、サーボモータ、光源、電磁弁など)である。被制御機器4の動作は、第1パラメータ値および第1指示値に基づいて、PLC制御部33により制御される。
【0043】
●タッチパネル端末の構成
図5は、タッチパネル端末5の機能ブロック図である。
同図は、説明の便宜上、製造装置2、PLC3、タッチパネル端末5、情報処理装置6、および外部機器7も破線で示している。
【0044】
タッチパネル端末5は、PLC3、被制御機器4、および情報処理装置6に対する操作画面P(図7参照。以下同じ。)を表示すると共に、本システム1のユーザの操作を受け付ける。タッチパネル端末5は、例えば、表示機能、操作(入力)機能、および情報処理機能を有するタッチパネルPCである。タッチパネル端末5は、TP通信部51、TP記憶部52、TP制御部53、およびTP表示操作部54を備える。
【0045】
TP通信部51は、例えば、通信ネットワーク回線(例えば、LANケーブル)を介して、情報処理装置6と通信する。TP通信部51は、例えば、LANコネクタなどを備える通信インターフェイスである。
【0046】
TP記憶部52は、タッチパネル端末5の動作に必要な情報(例えば、PLC記憶部32から取得されたデバイス値など)を記憶する。TP記憶部52は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、RAM、または、フラッシュメモリのような情報記憶媒体である。
【0047】
図6は、TP記憶部52に記憶されている情報の一例を示す模式図である。
「項目ID」は、各デバイス値に対応するパラメータごとに割り当てられている項目固有の識別情報である。「PLCアドレス情報」は、PLC記憶部32において、各デバイス値が記憶されているアドレス固有の位置情報である。同図は、項目IDとPLCアドレス情報とデバイス値とが関連付けられてTP記憶部52に記憶されていること、を示している。TP制御部53(図4参照)は、例えば、項目IDを用いてTP記憶部52を参照することにより、項目IDに関連付けられてTP記憶部52に記憶されているデバイス値およびPLCアドレス情報を読み出すことができる。
【0048】
同図は、例えば、項目ID「B01」に対応するPLCアドレス情報が「A01」であり、デバイス値(第1パラメータ値)が「X01」であること、を示している。
【0049】
本説明において主に参照される図面は、図5に戻る。
TP制御部53は、タッチパネル端末5全体の動作を制御する。TP制御部53は、例えば、CPU53a、CPU53aの作業領域として機能するRAM53b、および各種情報・プログラムを記憶するROM53cなどにより構成されている。TP制御部53は、TP取得部531、TP変更指示部532、およびTP表示制御部533を備える。
【0050】
TP取得部531は、PLC記憶部32に記憶されているデバイス値(第1パラメータ値および第2パラメータ値)を取得する。TP取得部531の具体的な動作は、後述される。
【0051】
TP変更指示部532は、TP表示操作部54に表示されているデバイス値に対するユーザの操作に基づいて、PLC記憶部32およびTP記憶部52に記憶されているデバイス値の変更を指示する。TP変更指示部532の具体的な動作は、後述される。
【0052】
TP表示制御部533は、予め設定されている表示態様に応じて、TP表示操作部54に操作画面Pを表示する。TP表示制御部533の具体的な動作は、後述される。
【0053】
TP表示操作部54は、ユーザに対して操作画面Pを表示すると共に、ユーザの操作を受け付ける。TP表示操作部54は、例えば、公知のタッチパネルである。TP表示操作部54は、本発明におけるTP表示部の一例である。
【0054】
図7は、TP表示操作部54に表示されている情報の一例を示す模式図である。
同図は、2つの実行操作領域P1、および1つの変更操作領域P2が操作画面Pに表示されていること、を示している。同図は、実行操作領域P1として、動作Aを実行させるために操作されるアイコンである「動作A実行」、および、動作Bを実行させるために操作されるアイコンである「動作B実行」が表示されていること、を示している。また、同図は、変更操作領域P2として、動作Aにおいて用いられるデバイス値(例えば、第2パラメータ値)が表示されていること、を示している。
【0055】
本説明において主に参照される図面は、図2図5、および図7に戻る。
操作画面Pにおいて、例えば、ユーザが「動作A実行」のアイコンを操作すると、TP変更指示部532は、操作された実行操作領域P1に基づいて、PLC3(PLC変更部331)に対して、対応する第1指示値または第2指示値の変更を指示する。すなわち、例えば、TP変更指示部532は、第1指示値または第2指示値の変更を指示する信号を生成して、同信号をPLC3に送信する。その結果、被制御機器4または情報処理装置6の動作が実行される。また、例えば、ユーザが変更操作領域P2に表示されている第2パラメータ値を変更する操作をすると、TP変更指示部532は、操作された内容に基づいて、PLC3(PLC変更部331)に対して、対応する第2パラメータ値の変更を指示する。すなわち、例えば、TP変更指示部532は、第2パラメータ値の変更を指示する信号を生成して、同信号をPLC3に送信する。その結果、PLC記憶部32に記憶されている第2パラメータ値が変更される。
【0056】
「操作画面P」は、TP表示操作部54において、ユーザの操作を受け付ける画面である。操作画面Pは、例えば、実行操作領域P1および変更操作領域P2を含む。
【0057】
「実行操作領域P1」は、被制御機器4および情報処理装置6の動作を開始させるためにユーザに操作されるアイコン(例えば、操作ボタン)が表示される領域である。実行操作領域P1それぞれには、ユーザの操作に対応して変更される第1指示値および/または第2指示値が割り当てられている。そのため、ユーザにより実行操作領域P1が操作されると、TP変更指示部532は、PLC3に対して、同操作に対応する第2指示値の変更を指示できる。
【0058】
「変更操作領域P2」は、デバイス値(第1パラメータ値、第2パラメータ値)をユーザに変更させるために、ユーザにデバイス値を表示して、ユーザによる操作を受け付ける領域である。変更操作領域P2に表示されるデバイス値それぞれには、ユーザの操作に対応して変更される第1パラメータまたは第2パラメータが割り当てられている。そのため、ユーザにより変更操作領域P2に表示されているデバイス値が変更されると、TP変更指示部532は、PLC3に対して、同変更に対応するデバイス値の変更を指示できる。
【0059】
なお、本発明において、TP表示操作部54に表示される情報は、図7に示される一例に限定されない。すなわち、例えば、TP表示操作部54は、1つの操作画面Pに1つの実行操作領域P1のみを表示してもよく、あるいは、「3」以上の実行操作領域P1を表示してもよい。後者の場合、TP取得部531に取得された第2デバイス値は、実行操作領域P1ごとのユーザの操作に対応して変更される複数の第2指示値を含み得る。また、例えば、TP表示操作部54は、1つの操作画面Pに複数のタブを表示して、タブごとに割り当てられている被制御機器4、情報処理装置6、または外部機器7の変更操作領域P2を表示してもよい。
【0060】
●情報処理装置の構成
図8は、情報処理装置6の実施の形態を示す機能ブロック図である。
同図は、説明の便宜上、製造装置2、PLC3、被制御機器4、タッチパネル端末5、および外部機器7も破線で示している。
【0061】
情報処理装置6は、PLC3および外部機器7と連動することにより、所定の動作を実行する。情報処理装置6は、例えば、汎用のプログラミングコードが動作することにより種々の情報処理を実行可能な産業用のPCである。情報処理装置6は、PC通信部61、PC記憶部62、PC制御部63、PC表示部64、およびPC操作部65を備える。
【0062】
PC通信部61は、例えば、通信ネットワーク回線(例えば、LANケーブル、USBケーブルなど)を介してPLC3および外部機器7と通信する。PC通信部61は、例えば、LANコネクタおよびUSBコネクタを備える公知の通信インターフェイスである。情報処理装置6は、通信ネットワーク回線を介して、PLC3に接続されている。
【0063】
なお、本発明において、PC通信部61は、他の通信ネットワーク回線を介して、他のコンピュータと通信していてもよい。他の通信ネットワーク回線は、例えば、インターネット、移動体通信網、LAN、WAN(Wide Area Network)、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)のような情報通信網である。
【0064】
PC記憶部62は、情報処理装置6の動作に必要な情報(第2デバイス値、本連携プログラム、各種動作プログラム、第1対応関係情報C1、第2対応関係情報C2など)を記憶する。PC記憶部62は、例えば、HDD、SSD、RAM、または、フラッシュメモリのような情報記憶媒体である。PC記憶部62は、本発明における記憶部の一例である。
【0065】
「動作プログラム」は、情報処理装置6により実行される動作に対応するプログラムである。動作プログラムは、情報処理装置6が画像処理を実行する画像処理プログラムのような情報処理装置6自体の動作(情報処理)を制御する自己動作プログラム、および情報処理装置6が外部機器7の動作を指示する指示プログラムのような情報処理装置6に接続されている外部機器7の動作を制御する外部動作プログラムを含む。PC記憶部62は、複数の動作それぞれに対応する動作プログラムを記憶している。情報処理装置6(PC制御部63)が動作プログラムを実行することにより、動作プログラムに対応する動作が実行される。
【0066】
「第1対応関係情報C1」は、被制御機器4の動作それぞれと、後述されるPC動作指示部634からの指示の内容それぞれと、の対応関係を示す情報である。
【0067】
「指示の内容」は、PLC3に被制御機器4の動作を実行させるために変更対象となるデバイス値が記憶されているアドレスを示す情報(すなわち、PLCアドレス情報)、および、同デバイス値を示す情報である。ここで、「アドレスを示す情報」は、被制御機器4の動作に対応する第1指示値が記憶されているPLCアドレス情報だけでなく、同第1指示値を変更するために変更されるデバイス値(例えば、第2デバイス値)が記憶されているPLCアドレス情報を含む。「第1指示値を変更するために変更されるデバイス値」は、例えば、PLC変更部331が第1指示値を変更するためのトリガとなるデバイス値である。すなわち、例えば、トリガとなる第2指示値が変更されたとき、PLC変更部331は変更された第2指示値に基づいて、第1指示値を変更する。
【0068】
なお、本発明において、指示の内容は、異常な第2パラメータ値を正常値に戻すための第2パラメータ値、および同第2パラメータ値が記憶されているアドレスを示す情報を含んでいてもよい。この場合、第2パラメータ値に異常値が含まれていても、情報処理装置6は、第2パラメータ値の正常/異常を判定して、正常値をPLC3に返す(書き込む)こともできる。すなわち、情報処理装置6は、PLC3の制御プログラムとは独立して、情報処理装置6のみに独自のパラメータ値の制限を掛けることができる。この場合、PLC3においてパラメータ値の制限が不要となる。
【0069】
「第2対応関係情報C2」は、第2指示値それぞれと、動作プログラムそれぞれと、の対応関係を示す情報である。
【0070】
図9は、PC記憶部62に記憶されている情報(第1対応関係情報C1)の一例を示す模式図である。「動作ID」は、第1動作ごとに設定されている第1動作固有の識別情報である。同図は、動作IDとPLCアドレス情報とデバイス値とが関連付けられてPC記憶部62に記憶されていること、を示している。後述されるPC動作指示部634は、例えば、動作IDを用いて第1対応関係情報C1を参照することにより、複数の動作(第1動作)の中から指示に対応する動作を実行させるためのアドレスおよびデバイス値を読み出すことができる。
【0071】
同図は、例えば、動作ID「OP1」に対応するPLCアドレス情報が「A99」であり、デバイス値(例えば、第2指示値)が「1」であること、を示している。
【0072】
図10は、PC記憶部62に記憶されている別の情報(第2対応関係情報C2)の一例を示す模式図である。「第2指示値」は、情報処理装置6において対応する動作プログラムを実行させるトリガとなるデバイス値(例えば、フラグの値「1」)である。「動作プログラムID」は、動作プログラムごとに設定されている動作プログラム固有の識別情報である。同図は、PLCアドレス情報と第2指示値と処理プログラムIDとが関連付けられてPC記憶部62に記憶されていること、を示している。PC制御部63は、例えば、PLCアドレス情報と、PLCアドレス情報に対応する第2指示値と、を用いて第2対応関係情報C2を参照することにより、複数の動作プログラムの中から第2指示値に対応する動作プログラムを選択して、実行することができる。
【0073】
同図は、例えば、PLCアドレス情報「A24」に対応する第2指示値が「Y24」のとき、選択される動作プログラムが「P01」であること、を示している。
【0074】
本説明において主に参照される図面は、図8に戻る。
PC制御部63は、情報処理装置6全体の動作を制御すると共に、本連携プログラムを実行することにより本方法の一部の処理を実行する。PC制御部63は、例えば、CPU63a、CPU63aの作業領域として機能するRAM63b、および各種情報・プログラムを記憶するROM63cなどにより構成されている。CPU63aは、本発明におけるプロセッサの一例である。PC制御部63は、PC取得部631、PC判定部632、PC動作制御部633、およびPC動作指示部634を備える。
【0075】
PC制御部63では、本連携プログラムが動作して、本連携プログラムが情報処理装置6のハードウェア資源と協働して、後述される本方法の一部の処理が実現される。すなわち、例えば、PC制御部63が備えるプロセッサ(CPU63a)が本連携プログラムを実行することにより、本連携プログラムは、同プロセッサをPC取得部631、PC判定部632、PC動作制御部633、およびPC動作指示部634として機能させて、同プロセッサに本方法の一部の処理を実行させることができる。
【0076】
PC取得部631は、PLC記憶部32に記憶されている第2指示値を含む第2デバイス値を、所定時間間隔(例えば、数10msec間隔などの一定間隔)で取得する。PC取得部631は、本発明における取得部の一例である。PC取得部631の具体的な動作は、後述される。
【0077】
PC判定部632は、PC取得部631による第2デバイス値の取得後に、取得された第2デバイス値に含まれる第2指示値が変更されたか否かを判定する。PC判定部632は、本発明における判定部の一例である。PC判定部632の具体的な動作は、後述される。
【0078】
PC動作制御部633は、PC取得部631による2デバイス値の取得後に、第2デバイス値に含まれる第2指示値に基づいて、第2指示値に対応する動作を制御する(すなわち、動作プログラムを実行する)。PC動作制御部633は、本発明における動作制御部の一例である。PC動作制御部633の具体的な動作は、後述される。
【0079】
PC動作指示部634は、情報処理装置6および/または外部機器7の動作の結果に基づいて、PLC3に被制御機器4の動作(第1動作)の実行を指示する。PC動作指示部634は、本発明における動作指示部の一例である。PC動作指示部634の具体的な動作は、後述される。
【0080】
PC表示部64は、PC動作制御部633により実行される動作に基づいて、ユーザに対して所定の情報(例えば、撮像画像など)を表示する。PC表示部64は、例えば、液晶ディスプレイなどのモニタ装置である。PC表示部64は、例えば、製造装置2において、ユーザに視認可能な位置に配置されている。
【0081】
PC操作部65は、情報処理装置6に対するユーザの操作を受け付ける。PC操作部65は、例えば、キーボードやマウスなどの情報入力機器である。
【0082】
なお、本発明において、PC表示部64およびPC操作部65は、タッチパネルで構成されていてもよい。
【0083】
また、本発明において、第1対応関係情報C1および第2対応関係情報C2は、ROM63cに記憶されていてもよい。この場合、ROM63cは、本発明における記憶部としても機能している。
【0084】
さらに、本発明において、本連携プログラムは、ROM63cに記憶されていてもよい。
【0085】
●外部機器の構成
外部機器7は、情報処理装置6に接続されていて、情報処理装置6が動作プログラムを実行することにより、情報処理装置6に動作が制御される機器(例えば、動画および静止画を撮像可能なデジタルカメラ、音を収音可能なマイクロホン、など)である。外部機器7は、例えば、通信ケーブル(例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブル)を介して情報処理装置6に接続されている。外部機器7の動作は情報処理装置6(動作プログラム)により制御されている。本実施の形態において、外部機器7の動作は、情報処理装置6の動作の一環として実行される。外部機器7は、必要に応じて、外部情報を生成して、生成された外部情報を情報処理装置6に送信する。外部機器7は、例えば、製造装置2に取り付けられている。
【0086】
「外部情報」は、外部機器7により生成される情報である。外部情報は、例えば、外部機器7がセンサの場合、センサの検知結果を示す情報である。外部情報は、物理量を示す情報だけでなく、撮像画像のようなイメージセンサにより取得される情報も含む。
【0087】
●連携システムの動作
次に、本システム1の動作が、以下に説明される。以下の説明において、図1図10は、適宜参照される。
【0088】
図11は、本システム1を構成している各要素(製造装置2、PLC3、被制御機器4、タッチパネル端末5、情報処理装置6、および外部機器7)間の関係の概要を示す模式図である。
【0089】
本システム1の動作において、基準となる情報は、PLC3(PLC記憶部32)に記憶されているデバイス値である。PLC3は、制御プログラムを繰り返しスキャンして(すなわち、制御プログラムを実行して)、第1指示値を変更することにより、同第1デバイス値に対応する被制御機器4に、同第1デバイス値に対応する動作を実行させて、同被制御機器4の動作を制御する。同様に、PLC3は、第2指示値を変更することにより、情報処理装置6に同第2デバイス値に対応する動作を実行させて、情報処理装置6の動作を制御する。また、PLC3は、情報処理装置6からの指示に基づいて、PLC記憶部32に記憶されているデバイス値を変更する。被制御機器4は、PLC3からの信号に基づいて、動作する。被制御機器4の動作の終了は、被制御機器4、または被制御機器4に対応する入力機器(センサ)によりPLC3に通知される。タッチパネル端末5は、PLC3からデバイス値を所定のタイミング(例えば、操作画面Pの更新時や、所定時間間隔ごと)で取得して、取得されたデバイス値をユーザに対して表示する。また、タッチパネル端末5は、ユーザの操作に基づいて、PLC3に記憶されているデバイス値の変更を指示して、または、PLC3に種々の動作の実行を指示する。情報処理装置6は、PLC3からデバイス値を所定時間間隔で取得して、第2指示値の変更に基づいて、同第2デバイス値に対応する動作(動作プログラム)を実行する。このとき、情報処理装置6は、必要に応じて、外部機器7の動作を制御する。外部機器7は、必要に応じて、動作の結果および/または外部情報を情報処理装置6に送信する。情報処理装置6は、動作の終了後、必要に応じて、動作の結果をPLC3に送信する。このとき、情報処理装置6は、必要に応じて、PLC記憶部32に記憶されているデバイス値の変更を指示する。
【0090】
●PLCの動作
本システム1の動作中、PLC制御部33は、制御プログラムを繰り返しスキャンしていて、PLC記憶部32に記憶されている各デバイス値を評価している。デバイス値のうち、第1指示値が変更されたとき、PLC制御部33は、第1指示値に対応するプログラムをスキャンして、同プログラムに応じて、被制御機器4を動作させる。すなわち、例えば、PLC制御部33は、変更された第1指示値に対応する被制御機器4に動作の実行を指示する信号を送信して、同被制御機器4を動作させる。このように、PLC制御部33は、第1指示値に基づいて、被制御機器4の動作を制御する。第1指示値は、例えば、制御プログラムの実行、入力機器(例えば、センサ)からの信号、被制御機器4からの通知、タッチパネル端末5または情報処理装置6からの変更の指示に基づいて、PLC変更部331により変更される。一方、デバイス値のうち、第2指示値が変更されたとき、変更された第2指示値は情報処理装置6に取得されて、情報処理装置6は同第2指示値に対応する動作を実行する。このとき、PLC制御部33は、制御プログラムの繰り返しのスキャンを継続している。第2指示値は、例えば、制御プログラムの実行、または、タッチパネル端末5からの指示に基づいて、PLC変更部331により変更される。情報処理装置6から動作の結果を受信したとき、PLC変更部331は、同結果に基づいて第1指示値および/または第2指示値を変更する。
【0091】
この構成では、PLC記憶部32は、被制御機器4の第1デバイス値だけでなく、情報処理装置6および外部機器7の第2デバイス値も記憶している。そのため、第1デバイス値および第2デバイス値は、PLC制御部33(PLC変更部331)により、変更可能である。また、第1デバイス値および第2デバイス値は、動作条件(例えば、ワークサイズ)の変更に応じて、動作条件ごとに対応する第1デバイス値群および第2デバイス値群へと動的に変更可能である。その結果、情報処理装置6は、読取専用装置(動作プログラムの実行装置)として、運用可能となる。また、PLC記憶部32は、情報処理装置6の動作を実行させる第2指示値を記憶している。そのため、PLC3は、制御プログラムにより第2指示値を変更するだけで、情報処理装置6(および外部機器7)の動作を実行させることができる(制御できる)。このように、PLC制御部33が制御プログラム(本補助プログラム)を実行することにより、PLC3が被制御機器4、情報処理装置6、および外部機器7の頭脳として機能して、それぞれの連動が実現される。
【0092】
●被制御機器の動作
本システム1の動作中、被制御機器4は、単独では動作せず、PLC3からの信号に基づいて、動作している。被制御機器4の動作(第1動作)は、例えば、照明のオン/オフや、照明の切り替え、ワークの搬送、ワークの吸着/開放、エアの放出のオン/オフ、などを含む。被制御機器4の動作の完了は、被制御機器4からの通知の信号、または、被制御機器4に対応する入力機器(例えば、センサ)による検知信号、によりPLC制御部33に通知される。
【0093】
●タッチパネル端末の動作
本システム1の動作中、TP取得部531は、PLC記憶部32に記憶されている各デバイス値を所定のタイミングで取得している(読み込む)。次いで、TP表示制御部533は、操作画面PをTP表示操作部54に表示させる。TP表示操作部54に表示されている操作画面Pがユーザに操作されたとき、TP制御部53は、操作内容を特定する。操作内容が操作画面Pの変更の指示のとき、TP表示制御部533は、ユーザの操作に応じた操作画面PをTP表示操作部54に表示させる。操作内容が変更操作領域P2におけるデバイス値の変更の操作のとき、TP変更指示部532は、TP記憶部52に記憶されているデバイス値のうち、操作に対応するデバイス値を変更すると共に、操作に対応するデバイス値(第1パラメータ値、第2パラメータ値)の変更を指示する信号を生成して、生成された信号をPLC制御部33に送信する。デバイス値(第1パラメータ値、第2パラメータ値)は同信号に基づいてPLC変更部331により変更されて、その後の動作(第1動作、第2動作)に用いられる。操作内容が実行操作領域P1における動作実行指示のとき、TP変更指示部532は、操作内容に対応したデバイス値(第1指示値、第2指示値)の変更を指示する信号を生成して、生成された信号をPLC制御部33に送信する。デバイス値(第1指示値、第2指示値)はPLC変更部331により変更されて、その後に被制御機器4または情報処理装置6(および外部機器7)の動作(第1動作、第2動作)が実行される。
【0094】
なお、本発明において、TP表示制御部533はTP取得部531により常時取得されている各デバイス値をTP操作表示部に更新させて表示させていて、TP記憶部52は各デバイス値を一時的にのみ(更新されるまで)記憶していてもよい。この場合、TP変更指示部532は、TP記憶部52に記憶されているデバイス値を変更することなく、信号を生成していてもよい。
【0095】
この構成では、タッチパネル端末5は、所定のタイミングで各デバイス値を取得して、必要に応じて変更操作領域P2にデバイス値を表示することにより、ユーザによるデバイス値の変更の操作を受け付けている。このデバイス値は、被制御機器4の第1パラメータ値だけでなく、情報処理装置6および外部機器7の第2パラメータ値も含んでいる。そのため、ユーザは、PC操作部65を操作することなく、TP表示操作部54を操作することにより、第2パラメータ値を変更できる。同様に、ユーザは、TP表示操作部54を操作することにより、被制御機器4の第1パラメータ値を変更できる。そのため、ユーザは、被制御機器4の専用の入力デバイスを操作することなく、TP表示操作部54を操作することにより、第1パラメータを変更できる。また、タッチパネル端末5は、TP表示操作部54に実行操作領域P1を表示することにより、ユーザによる製造装置2、被制御機器4、情報処理装置6、および外部機器7への動作の実行の指示を受け付けている。そのため、ユーザは、TP表示操作部54に表示されている実行操作領域P1を選択するだけで、製造装置2、被制御機器4、情報処理装置6、および外部機器7に動作の実行を指示できる。このように、本システム1では、製造装置2、被制御機器4、情報処理装置6、および外部機器7のパラメータ値の変更の操作および動作の実行の指示のためのUI機能は、タッチパネル端末5(TP表示操作部54)に集約される。
【0096】
●外部機器の動作
本システム1の動作中、外部機器7は、単独では動作せず、情報処理装置6の動作に連動している。外部機器7の動作条件および設定値は、第2パラメータ値として、PLC記憶部32およびPC記憶部62に記憶されている。外部機器7は、動作の過程において生成された情報を情報処理装置6に送信する。
【0097】
●情報処理装置の動作
次に、情報処理装置6の動作(本方法の一部)が、以下に説明される。
【0098】
図12は、情報処理装置6の動作の一例を示すフローチャートである。
【0099】
本システム1の動作中、PC取得部631は、PLC記憶部32に記憶されている第2デバイス値を所定時間間隔で取得する(読み込む)(S1:デバイス値取得ステップ/処理)。取得された第2デバイス値は、PC記憶部62に記憶される(上書きされる)。このとき、記憶の前後において第2パラメータ値が変更されている場合、第2パラメータ値の変更は、情報処理装置6にも反映される。
【0100】
次いで、PC判定部632は、取得された第2デバイス値に含まれる第2指示値が変更されているか否かを判定する(S2:指示値判定ステップ/処理)。
【0101】
第2指示値が変更されていないとき(S2の「N」)、情報処理装置6の動作は、処理S1に戻る。
【0102】
一方、第2指示値が変更されているとき(S2の「Y」)、PC動作制御部633は、第2指示値に基づいて、動作プログラムを選択する(S3:動作プログラム選択ステップ/処理)。具体的には、例えば、PC動作制御部633は、第2指示値および同第2指示値に対応するPLCアドレス情報を用いて、PC記憶部62に記憶されている第2対応関係情報C2を参照して、第2指示値に対応する動作プログラムIDを特定する。次いで、PC動作制御部633は、特定された動作プログラムIDに対応する動作プログラムを選択する。換言すれば、PC動作制御部633は、取得された第2デバイス値に含まれる第2指示値、および第2対応関係情報C2に基づいて、複数の動作プログラムの中から、第2指示値に対応する動作プログラムを選択する。
【0103】
次いで、PC動作制御部633は、選択された動作プログラムを実行することにより、情報処理装置6の動作を制御する(S4:動作制御ステップ/処理)。このとき、情報処理装置6は、複数の動作プログラムのうち、選択された動作プログラムに基づいて、動作している。すなわち、PC動作制御部633は、情報処理装置6の動作のうち、選択された動作プログラムに対応する動作を制御している。このとき、情報処理装置6は、PC記憶部62に記憶されている第2パラメータ値に基づいて、動作している。
【0104】
次いで、PC判定部632は、実行している動作プログラムにおいて、外部機器7への動作の実行の指示が必要か否かを判定する(S5:動作指示判定ステップ/処理)。
【0105】
外部機器7への動作の実行の指示が必要なとき(S5の「Y」)、PC動作制御部633は、外部機器7の動作を制御する(S6:外部機器動作制御ステップ/処理)。具体的には、例えば、PC動作制御部633は、外部機器7の動作を指示する制御信号を生成して、生成された制御信号を外部機器7に送信する。このように、PC動作制御部633は、動作プログラムの動作を介して、外部機器7の動作を制御する。換言すれば、PC動作制御部633は、情報処理装置6の動作(すなわち、第2動作)の一環として、外部機器7の動作を制御する。つまり、第2動作は、外部機器7の動作を含む。このとき、外部機器7は、PC記憶部62に記憶されている(PC取得部631により取得された)第2パラメータ値に基づいて、動作している。第2パラメータは、例えば、制御信号を介して、外部機器7に取得される。外部機器7は、動作の過程において生成された情報が有るとき、同情報を情報処理装置6に送信する。
【0106】
一方、外部機器7への動作の実行の指示が不要なとき(S5の「N」)、情報処理装置6の動作は、後述される処理S7に進む。
【0107】
次いで、PC判定部632は、情報処理装置6の動作の結果、被制御機器4の動作の実行の指示が必要か否かを判定する(S7)。すなわち、例えば、PC判定部632は、動作プログラムにおいて、被制御機器4の動作を実行させる指示の要否を判定する。
【0108】
被制御機器4への動作の実行の指示が必要なとき(S7の「Y」)、PC動作指示部634は、PLC3に被制御機器4の動作の実行を指示する(S8:動作指示ステップ/処理)。本実施の形態では、PC動作指示部634は、直接的に第1指示値の変更を指示するのではなく、第2指示値の変更を指示して、同第2指示値の変更をトリガとしてPLC変更部331(制御プログラム)に第1指示値を変更させる。すなわち、PC動作指示部634は、間接的に第1指示値の変更を指示する。具体的には、例えば、PC動作指示部634は、被制御機器4の動作に対応する動作IDを用いて第1対応関係情報C1を参照して、第1指示値を変更するために変更される第2指示値が記憶されているPLCアドレス情報、および第2指示値を取得する。次いで、PC動作指示部634は、取得されたPLCアドレス情報および第2指示値に基づいて、同第2指示値の変更を指示する信号を生成して、生成された信号をPLC制御部33に送信する。PLC変更部331は、同信号に基づいて、対応する第2指示値を変更する。次いで、PLC変更部331(制御プログラム)は、変更された第2指示値に基づいて、第1指示値に対応する被制御機器4の動作を実行させる。その結果、PLC制御部33は変更された第1指示値に対応する被制御機器4の動作を制御する。このように、PC動作指示部634が間接的に第1指示値の変更を指示することにより、本方法は、被制御機器4の動作の実行の指示処理と、被制御機器4の動作の実行処理と、の間にインターロックの解除処理などの安全上必要な処理を含ませることができる。
【0109】
なお、本発明において、PC動作指示部634は、直接的に第1指示値の変更を指示してもよい。すなわち、例えば、PC動作制御部633は、被制御機器4に対応する第1指示値の変更を指示する信号を生成して、生成された信号をPLC制御部33に送信してもよい。この場合、第1対応関係情報C1は、被制御機器4の動作に対応する第1指示値が記憶されているPLCアドレス情報を記憶している。
【0110】
一方、被制御機器4の動作の実行の指示が不要なとき(S7の「N」)、情報処理装置6の動作は、後述される処理S9に進む。
【0111】
次いで、PC動作制御部633は、動作プログラムが終了したか否かを判定する(S9)。
【0112】
動作プログラムが終了したとき(S9の「Y」)、PC制御部63は、動作の結果をPLC制御部33に送信する(S10)。具体的には、例えば、PC制御部63は、動作の結果を含む信号を生成して、生成された信号をPLC制御部33に送信する。同信号は、動作の終了に対応するデバイス値を変更する指示(例えば、処理S2において変更されたと判定された第2デバイス値を戻す指示)、および必要に応じて動作の結果を示すデバイス値(例えば、何らかの判定結果を示す値、被制御機器4の動作を実行させる指示など)を含む。
【0113】
一方、動作プログラムが終了していないとき(S9の「N」)、情報処理装置6の動作は、処理S5へ戻る。
【0114】
このように、情報処理装置6は、PLC記憶部32に記憶されている第2指示値を所定時間間隔で取得することにより、変更された第2指示値に対応する動作プログラムを選択・実行して、その結果をPLC3に送信している。また、情報処理装置6は、動作プログラムに対応する外部機器7の動作を制御して、その結果を受信している。この構成では、PLC3は、制御プログラムを用いてデバイス値(第2指示値)を変更するだけで、被制御機器4と同様に、情報処理装置6、および外部機器7の動作を制御できる。その結果、PLC3は、PLC3および被制御機器4では実行できない複雑な動作・情報処理(例えば、画像処理の実行、複数の画像処理の切り替え、複数の異なる判定処理の実行、異常の検知および報知、メールの送信など)を情報処理装置6および外部機器7の動作を介して実行できる。すなわち、本システム1において、PLC3は、第2指示値の変更により、PCである情報処理装置6において実行可能な機能を実現できる。
【0115】
また、情報処理装置6は、PLC記憶部32に記憶されている第2デバイス値を所定時間間隔で取得していて、必要に応じてPLC記憶部32に記憶されている第2デバイス値を変更している。この構成では、PLC記憶部32のデータレジスタメモリ領域において、書き込み領域および読み込み領域の区分けが不要となり、両領域の共有化が実現できる。
【0116】
さらに、情報処理装置6が取得する情報(第2デバイス値)にPLC3に接続されている入力機器から入力される情報を含ませることにより、情報処理装置6は、これらの情報を所定時間間隔で取得して、製造データのグラフなどを生成して、生成されたグラフをPC表示部64に表示できる。
【0117】
さらにまた、情報処理装置6は、公知の通信インターフェイスであるPC通信部61を介してPLC3と接続されている。そのため、情報処理装置6は、製造メーカの異なるPLCに対しても容易に接続される。したがって、いずれのPLCを備える製造装置においても、情報処理装置6が接続されることにより、種々の機能が容易に増設可能である。
【0118】
さらにまた、情報処理装置6は、動作プログラムの動作において、第1指示値の変更を示す制御信号をPLC3に送信することにより、被制御機器4の動作を制御できる。その結果、情報処理装置6は、被制御機器4および外部機器7と連動して、より複雑な動作を実行できる。
【0119】
さらにまた、情報処理装置6により実現させる機能の多少、および各処理における処理負荷の大小に応じて、情報処理装置6を構成しているPCのスペックは、自由に選択可能である。
【0120】
このように、PLC3に情報処理装置6が接続され、情報処理装置6の動作に必要な第2デバイス値がPLC記憶部32に記憶されることにより、PLC3により動作が制御される製造装置2において実現可能な機能の選択の自由度は、向上する。また、情報処理装置6に外部機器7が接続されて、外部機器7の動作に必要な第2デバイス値がPLC記憶部32に記憶されることにより、情報処理装置6の動作の一環として外部機器7の動作が実行されることにより、PLC3により動作が制御される製造装置2において実現可能な機能の選択の自由度は、さらに向上する。
【0121】
なお、本発明において、情報処理装置6の動作は、図12に示されるフローに限定されない。
【0122】
●本システムを構成している各要素間の動作
次に、本システム1を構成している各要素(製造装置2、PLC3、被制御機器4、タッチパネル端末5、情報処理装置6、および外部機器7)間の動作(すなわち、本方法)の一例が、以下に説明される。
【0123】
以下の説明において、被制御機器4aはサーボモータのサーボコントローラであり、被制御機器4bは光源であるものとする。外部機器7a,7bは、製造装置2、または後述される関連物品を撮像して、撮像画像を生成する撮像装置であるものとする。以下、ユーザがTP表示操作部54に表示されている実行操作領域P1を操作することにより、PLC3、被制御機器4a,4b、情報処理装置6、および外部機器7a,7bが連動するフローの一例が説明される。
【0124】
「関連物品」は、製造装置2に関連する物品である。関連物品は、例えば、製造装置2を構成する部材、製造装置2において取り扱われるワーク、被制御機器4を含む。
【0125】
図13は、本システム1における各要素間の動作の一例を示すシーケンス図である。
【0126】
前述のとおり、本システム1の動作中、情報処理装置6のPC取得部631は、PLC記憶部32に記憶されている第2デバイス値を所定時間間隔で取得している(S601:デバイス値取得ステップ/処理)。このとき、PC判定部632は、第2デバイス値が取得される毎に、第2指示値が変更されているか否かを判定している(S602:指示値判定ステップ/処理)。第2指示値が変更されているとき、PC動作制御部633は、変更された第2指示値に基づいて動作プログラムを選択して、実行している(S603:動作実行ステップ/処理)。その結果、情報処理装置6は、動作プログラムに基づいて動作している。本例において、動作プログラムは、外部機器7aの動作の指示、被制御機器4bの動作の指示、外部機器7bの動作の指示、および、画像処理の実行を順に含んでいるものとする。
【0127】
ユーザによりTP表示操作部54の操作画面Pに表示されている実行操作領域P1が操作されたとき、TP制御部53は、操作された実行操作領域P1に対応する操作内容(本例では、被制御機器4aの動作の指示)を特定する(S501)。次いで、TP変更指示部532は、操作内容に対応するデバイス値(第1指示値)の変更を指示する信号をPLC3に送る(S502)。
【0128】
PLC変更部331は、受信された信号(指示の内容)に基づいて、変更の対象となる第1指示値を変更する(S301:第1指示値変更ステップ/処理)。次いで、PLC制御部33は、変更された第1指示値と制御プログラムに基づいて、動作の実行を指示する信号を、変更された第1指示値に対応する被制御機器4aに送信して(S302)、被制御機器4aの動作を実行させる。
【0129】
被制御機器4aは、受信された信号に基づいて、動作する(S401:例えば、ステージの移動動作)。被制御機器4aの動作が終了したとき、被制御機器4a、または被制御機器4aの動作を検知する入力機器(例えば、光電センサ)は、動作の終了を示す信号をPLC3に送信する(S402)。
【0130】
PLC変更部331は、受信された信号に基づいて、PLC記憶部32に記憶されている第2指示値を変更する(S303:第2指示値変更ステップ/処理)。ここで、処理S303における第2指示値の変更は、処理S501におけるTP操作表示部54に対する操作が基になっている。換言すれば、本例において、処理S501におけるTP操作表示部54に対する操作は間接的な第2指示値の変更の指示を含んでおり、PLC変更部331は処理S501におけるTP操作表示部54に対する操作に基づいて第2指示値を変更している。次いで、変更された第2指示値を含む第2デバイス値は、所定のタイミングでPC取得部631に取得される(S604:デバイス値取得ステップ/処理)。次いで、PC判定部632は第2指示値が変更されていると判定して(S605:指示値判定ステップ/処理)、PC動作制御部633は変更された第2指示値に基づいて動作プログラムを実行する(S606:実行動作ステップ/処理)。その結果、情報処理装置6は、動作プログラムに基づいて動作している。本例において、この動作プログラムは、外部機器7a,7bへの動作(撮像)の指示を含んでいるものとする。
【0131】
PC動作制御部633は、外部機器7aの動作の実行を指示する信号を外部機器7aに送信する(S607)。外部機器7aは、受信された信号に基づいて被写体(例えば、ワーク)を撮像して(S701)、撮像画像を情報処理装置6へ送信する(S702)。
【0132】
情報処理装置6が撮像画像を受信したとき、PC動作指示部634は、動作プログラムに基づいて被制御機器4bへ指示する動作の内容を特定して、第1対応関係情報C1に基づいて第2デバイス値の変更を指示する信号をPLC3に送信する(S608:デバイス値変更指示ステップ/処理)。換言すれば、PC動作指示部634は、情報処理装置6および外部機器7aの動作の結果に基づいて、PLC3に被制御機器4の動作の実行を指示する。撮像画像は、PC記憶部62に記憶される。このとき、情報処理装置6は、被制御機器4bの動作の完了を示すデバイス値が取得されるまで、待機している。
【0133】
なお、情報処理装置6は、動作の完了を示すデバイス値の取得に代えて、所定時間が経過するまで待機していてもよい。
【0134】
PLC変更部331は、受信された信号に基づいて変更の対象となる第2指示値を変更して、第2指示値の変更に基づいて第1指示値を変更する(S304:第1指示値変更ステップ/処理)。次いで、PLC制御部33は、動作の実行を指示する信号を、変更された第1指示値に対応する被制御機器4bに送信する(S305)。
【0135】
被制御機器4bは、受信された信号に基づいて、動作する(S403:例えば、照明のON動作)。被制御機器4bの動作が完了したとき、被制御機器4b、または被制御機器4bの動作を検知する入力機器(例えば、光電センサ)は、動作の終了を示す信号をPLC3に送信する(S404)。
【0136】
PLC制御部33は、受信された信号に基づいて、被制御機器4bの動作の終了を通知するデバイス値(第2指示値)を変更する(S306:第2指示値変更ステップ/処理)。次いで、変更されたデバイス値を含む第2デバイス値は、所定のタイミングでPC取得部631に取得される(S608:デバイス値取得ステップ/処理)。次いで、PC判定部632は第2指示値が変更されていると判定して(S610:指示値判定ステップ/処理)、PC動作制御部633は変更された第2指示値に基づいて外部機器7bの動作の実行を指示する信号を外部機器7bに送信する(S611:動作実行ステップ/処理)。外部機器7bは、制御信号に基づいて被写体(例えば、ワーク)を撮像して(S703)、撮像画像を情報処理装置6へ送信する(S704)。
【0137】
情報処理装置6が撮像画像を受信したとき、PC動作制御部633は、動作プログラムに基づいて2つの撮像画像(すなわち、外部情報)を用いた情報処理(例えば、画像処理など)を実行する(S612:動作実行ステップ/処理)。このとき、PLC記憶部32に記憶されているデバイス値(第2デバイス値)が、同情報処理において用いられる各種パラメータ値(例えば、二値化の閾値、透視投影変換行列、など)の一部または全部に反映されて実行される。その後、動作プログラムは、終了する。次いで、PC動作指示部634は、動作の終了を通知する信号をPLC3に送信する(S613)。
【0138】
PLC変更部331は、受信された信号に基づいて、一連の動作の終了を示すデバイス値を変更する(S307)。変更されたデバイス値は、所定のタイミングでTP取得部531に取得されて(S503)、TP表示制御部533は、動作の終了を操作画面Pに表示させる(S504)。
【0139】
なお、本発明において、本システム1の動作は、図13に示される動作に限定されない。すなわち、例えば、本システム1において、タッチパネル端末5、PLC3、および情報処理装置6のみが連動していてもよい(例えば、メールの送信、スクリーンショットの取得、など)。また、例えば、本システム1において、タッチパネル端末5、PLC3、情報処理装置6、および外部機器7のみが連動していてもよい(例えば、撮像画像の取得、表示画像の切り替え、など)。また、例えば、本システム1において、情報処理装置6は、動作過程または動作終了時に、間接的な第1指示値の変更を指示しなくてもよい。
【0140】
また、本発明において、情報処理装置6(PC制御部63)は、ある動作プログラムの実行後に、他の動作プログラムを続けて実行していてもよい。
【0141】
さらに、本発明において、情報処理装置6は、処理S608の前に動作プログラムを終了して、処理S608において終了を通知する信号もPLC3に送信していてもよい。そして、PC動作制御部633は、処理S609により変更された第2指示値を取得後、同第2指示値に基づいて動作プログラムを選択して、選択された動作プログラムを実行していてもよい。
【0142】
●まとめ
以上説明された実施の形態によれば、本システム1は、PLC3、被制御機器4、および情報処理装置6を備える。PLC3は、PLC制御部33およびPLC記憶部32を備える。PLC記憶部32は、被制御機器4の動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値、および、情報処理装置6の動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値を記憶する。情報処理装置6は、PC取得部631、PC判定部632、およびPC動作制御部633を備える。PC取得部631は、PLC記憶部32に記憶されている第2デバイス値を、所定時間間隔で取得する。PC判定部632は、第2デバイス値の取得後に、取得された第2デバイス値に含まれる第2指示値が変更されたか否かを判定する。PC動作制御部633は、第2デバイス値の取得後に、情報処理装置6の動作のうち、取得された第2デバイス値に含まれる第2指示値に対応する動作(第2動作)を制御する。この構成によれば、情報処理装置6は、PLC記憶部32に記憶されている第2指示値の変更を自動的に認識して、第2指示値に対応する動作(第2動作)を自動的に実行できる。その結果、本システム1において、情報処理装置6が実現可能な機能であれば、任意の機能がPLC3の制御により実現可能となり、製造装置2に追加可能となる。すなわち、PLC3により動作が制御される製造装置2において実現可能な機能の選択の自由度は、向上する。
【0143】
また、以上説明された実施の形態によれば、情報処理装置6は、情報処理装置6の動作の結果に基づいて、PLC3に被制御機器4の動作の実行を指示するPC動作指示部634を備える。PLC変更部331は、PC動作指示部634からの指示に基づいて、被制御機器4の動作に対応する第1指示値を変更する。この構成によれば、情報処理装置6は、PLC3により実行可能な全ての動作(被制御機器4の動作)を自己の動作と連動して実行できる。すなわち、本システム1は、被制御機器4と情報処理装置6とを連動させて、より複雑な動作を実行できる。その結果、情報処理装置6において実現可能な機能の選択肢は、増加する。したがって、PLC3により動作が制御される製造装置2において実現可能な機能の選択の自由度は、さらに向上する。
【0144】
さらに、以上説明された実施の形態によれば、情報処理装置6は、異なる複数の動作を実行可能である。複数の第2指示値それぞれは、情報処理装置6の複数の動作それぞれに対応している。PLC制御部33は、第1指示値に対応する動作に基づいて、PLC記憶部32に記憶されている第2指示値を変更する。この構成によれば、本システム1は、情報処理装置6と被制御機器4とを相互に連動させて、さらに複雑な動作を実行できる。その結果、情報処理装置6において実現可能な機能の選択肢は、さらに増加する。したがって、PLC3により動作が制御される製造装置2において実現可能な機能の選択の自由度は、さらに向上する。
【0145】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、複数の第1デバイス値は複数の第1指示値を含み、第1指示値それぞれは被制御機器4の動作それぞれに対応している。情報処理装置6は、PC記憶部62を備える。PC記憶部62は、被制御機器4の動作それぞれと、指示の内容それぞれと、の対応関係を示す第1対応関係情報C1を記憶している。PC動作指示部634は、情報処理装置6の動作の結果、および第1対応関係情報C1に基づいて、PLC3に被制御機器4の動作の実行を指示する。この構成によれば、情報処理装置6は、第1対応関係情報を記憶するだけで、被制御機器4の動作を選択して、実行させることができる。
【0146】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、複数の第2デバイス値は複数の第2指示値を含み、第2指示値それぞれは情報処理装置6(および外部機器7)の動作それぞれに対応している。PC記憶部62は、複数の動作それぞれに対応する動作プログラムと、第2指示値それぞれと動作プログラムそれぞれとの対応関係を示す第2対応関係情報C2と、を記憶している。PC動作制御部633は、変更された第2指示値、および第2対応関係情報C2に基づいて、複数の動作プログラムの中から、第2指示値に対応する動作プログラムを選択して、選択された動作プログラムを実行することにより、情報処理装置6の動作を制御する。この構成によれば、情報処理装置6は、複数の動作プログラムを、複数の第2指示値それぞれに応じて選択して、実行することができる。この場合、所望の機能に対応する動作プログラムをPC記憶部62に記憶させることにより、PLC3により動作が制御される製造装置2において同機能が実現可能である。
【0147】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、本システム1は、情報処理装置6に接続される外部機器7を備える。PC動作制御部633は、第2指示値に対応する動作(第2動作)として、外部機器7の動作を制御する。この構成によれば、情報処理装置6は、外部機器7を用いたより複雑な動作を実行できる。また、所望の機能に対応する外部機器7の動作が制御されることにより、PLC3により動作が制御される製造装置2において同機能が実現可能である。
【0148】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、PC動作制御部633は、外部機器7(例えば、撮像装置)から取得された外部情報(例えば、撮像画像)を用いて、画像処理などの動作を第2指示値に対応する動作として実行する。この構成によれば、情報処理装置6において実現可能な機能の自由度は、さらに向上する。そのため、PLC3により動作が制御される製造装置2において実現可能な機能の選択の自由度は、さらに向上する。
【0149】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、複数の第2デバイス値は、外部機器7の動作に用いられるパラメータ値を含む。この構成によれば、外部機器7の動作に用いられるパラメータ値は、PLC3の制御プログラムにより変更可能となる。
【0150】
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、本システム1は、PLC3に接続されて、ユーザの操作を受け付けるタッチパネル端末5を備える。タッチパネル端末5は、TP取得部531、TP表示操作部54、およびTP変更指示部532を備える。TP取得部531は、PLC記憶部32に記憶されている第2デバイス値を所定のタイミングで取得する。TP表示操作部54は、取得された第2デバイス値を表示する。TP変更指示部532は、TP表示操作部54に表示されている第2デバイス値に対するユーザの操作に基づいて、PLC記憶部32に記憶されている第2デバイス値の変更を指示する。PLC変更部331は、TP変更指示部532からの指示に基づいて、指示に対応する第2デバイス値を変更する。この構成によれば、ユーザは、TP表示操作部54に第2デバイス値を表示させることにより情報処理装置6および外部機器7のパラメータ値を確認でき、同第2デバイス値を変更することにより同パラメータ値を容易に変更できる。このように、ユーザは、情報処理装置6のPC操作部65を操作することなく、タッチパネル端末5のTP表示操作部54を操作することにより、情報処理装置6および外部機器7のパラメータ値を動的に変更できる。
【0151】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、TP表示操作部54は、情報処理装置6の動作を開始させるためにユーザに操作される実行操作領域P1を表示する。TP変更指示部532は、TP表示操作部54に表示されている実行操作領域P1に対するユーザの操作に基づいて、PLC記憶部32に記憶されている第2指示値の変更を指示する。PLC変更部331は、TP変更指示部532からの指示に基づいて、指示に対応する第2指示値を変更する。この構成によれば、ユーザは、TP表示操作部54の操作画面Pに表示されている実行操作領域P1を選択するだけで、情報処理装置6および外部機器7への動作の実行を指示できる。このように、本システム1では、情報処理装置6および外部機器7のパラメータ値変更操作および動作の指示のためのUIは、タッチパネル端末5(TP表示操作部54)に集約される。
【0152】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、情報処理装置6は、PC取得部631、PC判定部632、およびPC動作制御部633として機能するCPU63aを備えるPCにより構成されている。この構成によれば、情報処理装置6により実現させる機能の多少、および各処理における処理負荷の大小に応じて、情報処理装置6を構成しているPCのスペックは、自由に選択可能である。
【0153】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、本システム1に実行される本方法は、デバイス値取得ステップ、指示値判定ステップ、および動作制御ステップを含む。この構成によれば、本システム1において、情報処理装置6は、PLC記憶部32に記憶されている第2指示値の変更を自動的に認識して、第2指示値に対応する動作(第2動作)を自動的に実行できる。その結果、本システム1において、情報処理装置6が実現可能な機能であれば、任意の機能がPLC3の制御により実現可能となり、製造装置2に追加可能となる。すなわち、PLC3により動作が制御される製造装置2において実現可能な機能の選択の自由度は、向上する。
【0154】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、情報処理装置6により実行される本連携プログラムは、CPU63aに、デバイス値取得処理、指示値判定処理、および動作制御処理を実行させる。この構成によれば、本システム1において、情報処理装置6は、PLC記憶部32に記憶されている第2指示値の変更を自動的に認識して、第2指示値に対応する動作(第2動作)を自動的に実行できる。その結果、本システム1において、情報処理装置6が実現可能な機能であれば、任意の機能がPLC3の制御により実現可能となり、製造装置2に追加可能となる。すなわち、PLC3により動作が制御される製造装置2において実現可能な機能の選択の自由度は、向上する。
【0155】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、PLC3により実行される本補助プログラムは、PLC制御部33に、第2指示値変更処理および第1指示値変更処理を実行させる。この構成によれば、本システム1において、被制御機器4および情報処理装置6は、PLC3を介して、連動可能となる。その結果、本システム1において、情報処理装置6が実現可能な機能であれば、任意の機能がPLC3の制御により実現可能となり、製造装置2に追加可能となる。すなわち、PLC3により動作が制御される製造装置2において実現可能な機能の選択の自由度は、向上する。
【0156】
●その他の実施形態●
なお、本発明において、本システム1は、タッチパネル端末5を備えていなくてもよい。この場合、デバイス値の入力のための入力機器(例えば、第2デバイス値であれば、PC操作部65など)が別途必要となるが、情報処理装置6において実現可能な機能であれば、任意の機能がPLC3の制御において実現可能である。
【0157】
また、本発明において、本システム1は、外部機器7を備えていなくてもよい。この場合であっても、情報処理装置6において実現可能な機能であれば、任意の機能がPLC3の制御において実現可能となり、製造装置2に追加可能となる。
【0158】
さらに、本発明において、本システム1が備える外部機器7の数は、複数に限定されず、「1」でもよい。
【0159】
さらにまた、本発明において、製造装置2が備えるPLC3の数は、「1」に限定されない。すなわち、例えば、製造装置2は、複数のPLC3を備えていてもよい。この場合、各PLC3の製造メーカは同じでもよく、あるいは、異なっていてもよい。
【0160】
さらにまた、本発明において、製造装置2が備える被制御機器4の数は、複数に限定されず、「1」でもよい。
【0161】
さらにまた、本発明において、被制御機器4は、一般的なPLCにより動作を制御可能な機器であればよく、本実施の形態の記載に限定されない。
【0162】
さらに、本発明において、外部機器7は、PCに接続されて、PCで動作する動作プログラムにより制御可能な機器であればよく、デジタルカメラに限定されない。すなわち、例えば、外部機器7は、製造装置2、または製造装置2に関連する関連物品(例えば、ロボットアーム、ワークなど)に関連するセンサ情報を取得するセンサでもよい。
【0163】
さらにまた、本発明において、タッチパネル端末5は、タッチパネル、および、少なくともTP取得部531およびTP変更指示部532として機能するプロセッサを備えていればよく、タッチパネルPCに限定されない。
【0164】
さらにまた、本発明において、PC制御部63は、少なくとも、PC取得部631、PC判定部632、およびPC動作制御部633として機能していればよく、必ずしもPC動作指示部634として機能していなくてもよい。すなわち、例えば、PC制御部63は、動作の結果のみをPLC3に送信して、第1指示値を変更しなくてもよい。この構成でも、情報処理装置6の動作はPLC3に制御されており、PLC3により動作が制御される製造装置2において実現可能な機能の選択の自由度は向上する。
【0165】
さらにまた、本発明において、本システム1は、複数の情報処理装置6を備えていてもよい。
【0166】
さらにまた、本発明において、本連携プログラムおよび本連携補助プログラムは、インストール可能なファイル形式、または、実行可能なファイル形式で非一時的な記憶媒体(例えば、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)、USB(Universal Serial Bus)メモリなど)に記憶されていて、これらのプログラムを取得(読取)可能な機器を介して、PLC3および情報処理装置6に提供されてもよい。
【0167】
●本発明の実施態様●
次に、以上説明した各実施形態から把握される本発明の実施態様について、各実施形態において記載された用語と符号とを援用しつつ、以下に記載する。
【0168】
本発明の第1の実施態様は、製造装置(例えば、製造装置2)に備えられる被制御機器(例えば、被制御機器4)と、前記被制御機器の第1動作を制御するPLC(例えば、PLC3)と、前記PLCに通信ネットワーク回線を介して接続されて、前記PLCと連動する情報処理装置(例えば、情報処理装置6)と、を有してなり、前記PLCは、前記第1動作を制御するPLC制御部(例えば、PLC制御部33)と、前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部(例えば、PLC記憶部32)と、を備えて、複数の前記第1デバイス値は、前記第1動作を実行させる1つ以上の第1指示値を含み、複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、前記情報処理装置は、前記PLC記憶部に記憶されている前記第2デバイス値を、所定時間間隔で取得するデバイス値取得部(例えば、PC取得部631)と、前記第2デバイス値の取得後に、取得された前記第2デバイス値に含まれる前記第2指示値が変更されたか否かを判定する判定部(例えば、PC判定部632)と、前記第2指示値が変更されたとき、前記第2動作のうち、変更された前記第2指示値に対応する前記第2動作を制御する動作制御部(例えば、PC動作制御部633)と、を備える、連携システム(例えば、連携システム1)である。
この構成によれば、PLCにより動作が制御される製造装置において実現可能な機能の選択の自由度は、向上する。
【0169】
本発明の第2の実施態様は、第1の実施態様において、前記情報処理装置は、前記第2動作の結果に基づいて、前記PLCに前記被制御機器の前記第1動作の実行を指示する動作指示部(例えば、PC動作指示部634)、を備えて、前記PLC制御部は、前記動作指示部からの指示に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている、前記第1動作に対応する前記第1指示値を変更する、連携システムである。
この構成によれば、情報処理装置と被制御機器とが連動して、本システムは、より複雑な動作を実行できる。その結果、本システムにおいて実現可能な機能の選択肢は、増加する。
【0170】
本発明の第3の実施態様は、第2の実施態様において、前記情報処理装置は、異なる複数の前記第2動作を実行可能であり、複数の前記第2デバイス値は、複数の前記第2指示値を含み、複数の前記第2指示値それぞれは、複数の前記第2動作それぞれに対応して、前記PLC制御部は、前記指示に対応する前記第1動作の結果に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている複数の前記第2指示値のうち、1つの前記第2指示値を変更する、連携システムである。
この構成によれば、本システムにおいて実現可能な機能の選択肢は、さらに増加する。
【0171】
本発明の第4の実施態様は、第2の実施態様において、前記被制御機器は、異なる複数の前記第1動作を実行可能であり、複数の前記第1デバイス値は、複数の前記第1指示値を含み、前記第1指示値それぞれは、前記第1動作それぞれに対応して、前記情報処理装置は、前記第1動作それぞれと、前記指示の内容それぞれと、の対応関係を示す第1対応関係情報(例えば、第1対応関係情報C1)を記憶する記憶部(例えば、PC記憶部62)、を備え、前記動作指示部は、前記第2動作の結果と、前記第1対応関係情報と、に基づいて、前記PLCに前記被制御機器の前記第1動作の実行を指示する、連携システムである。
この構成によれば、被制御機器が情報処理装置と連動することにより、本システムにおいて実現可能な機能の選択肢は、さらに増加する。
【0172】
本発明の第5の実施態様は、第1の実施態様において、前記情報処理装置は、異なる複数の前記第2動作を実行可能であり、複数の前記第2デバイス値は、複数の前記第2指示値を含み、前記第2指示値それぞれは、前記第2動作それぞれに対応して、前記情報処理装置は、前記第2動作それぞれに対応する動作プログラムと、前記第2指示値それぞれと、前記動作プログラムそれぞれと、の対応関係を示す第2対応関係情報(例えば、第2対応関係情報C2)と、を記憶する記憶部、を備えて、前記動作制御部は、変更された前記第2指示値と、前記第2対応関係情報と、に基づいて、複数の前記動作プログラムの中から、前記第2指示値に対応する前記動作プログラムを選択して、選択された前記動作プログラムを実行することにより、前記第2動作を制御する、連携システムである。
この構成によれば、情報処理装置は、複数の動作プログラムを第2指示値それぞれに応じて選択して、実行することができる。
【0173】
本発明の第6の実施態様は、第1の実施態様において、前記被制御機器とは異なる外部機器(例えば、外部機器7)、を有してなり、前記動作制御部は、前記第2動作として、前記外部機器の動作を制御する、連携システムである。
この構成によれば、所望の機能に対応する外部機器の動作を制御することにより、PLCにより動作が制御される製造装置において所望の機能が実現可能である。
【0174】
本発明の第7の実施態様は、第1の実施態様において、前記被制御機器とは異なる外部機器、を有してなり、前記動作制御部は、前記外部機器から取得された外部情報を用いて、前記第2動作を実行する、連携システムである。
この構成によれば、情報処理装置において実現可能な機能の選択の自由度は、さらに向上する。
【0175】
本発明の第8の実施態様は、第6または第7の実施態様において、複数の前記第2デバイス値は、前記外部機器の動作に用いられるパラメータ値、を含む、連携システムである。
この構成によれば、外部機器の動作に用いられるパラメータ値は、PLCの制御プログラムにより変更可能となる。
【0176】
本発明の第9の実施態様は、第1乃至第8の実施態様のいずれかにおいて、前記PLCに接続されて、ユーザの操作を受け付けるタッチパネル端末(例えば、タッチパネル端末5)、を有してなり、前記タッチパネル端末は、前記PLC記憶部に記憶されている前記第2デバイス値を取得するTP取得部(例えば、TP取得部531)と、取得された前記第2デバイス値を表示するTP表示部(例えば、TP表示操作部54)と、前記TP表示部に表示されている前記第2デバイス値に対する前記ユーザの操作に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている前記第2デバイス値の変更を指示するTP変更指示部(例えば、TP変更指示部532)と、を備えて、前記PLC制御部は、前記TP変更指示部からの指示に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている、前記指示に対応する前記第2デバイス値を変更する、連携システムである。
この構成によれば、ユーザは、情報処理装置を操作することなく、タッチパネル端末のTP表示操作部を操作することにより、情報処理装置および外部機器のパラメータ値を変更できる。
【0177】
本発明の第10の実施態様は、第9の実施態様において、前記TP表示部は、前記第2指示値を変更するために前記ユーザに操作される操作領域(例えば、実行操作領域P1、変更操作領域P2)を表示して、前記TP変更指示部は、前記TP表示部に表示されている前記操作領域に対する前記ユーザの操作に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている前記第2指示値の変更を指示して、前記PLC制御部は、前記TP変更指示部からの指示に基づいて、前記PLC記憶部に記憶されている、前記指示に対応する前記第2指示値を変更する、連携システムである。
この構成によれば、情報処理装置および外部機器のパラメータ値変更操作および動作の指示のためのUIは、タッチパネル端末に集約される。
【0178】
本発明の第11の実施態様は、第1の実施態様において、前記情報処理装置は、前記デバイス値取得部、前記判定部、および前記動作制御部として機能するプロセッサ(例えば、CPU63a)を備えるコンピュータにより構成される、連携システムである。
この構成によれば、情報処理装置を構成しているPCのスペックは、自由に選択可能である。
【0179】
本発明の第12の実施態様は、製造装置に備えられる被制御機器と、前記被制御機器の第1動作を制御するPLCと、前記PLCに通信ネットワーク回線を介して接続されて、前記PLCと連動する情報処理装置と、を有してなる連携システムにより実行される連携方法であって、前記PLCは、前記第1動作を制御するPLC制御部と、前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部と、を備えて、複数の前記第1デバイス値は、前記第1動作を実行させる1つ以上の第1指示値を含み、複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、前記PLC記憶部に記憶されている前記第2指示値を含む前記第2デバイス値を、所定時間間隔で取得するデバイス値取得ステップ(例えば、デバイス値取得ステップ:S1)と、前記第2デバイス値の取得後に、取得された前記第2デバイス値に含まれる前記第2指示値が変更されたか否かを判定する指示値判定ステップ(例えば、指示値判定ステップ:S2)と、前記第2指示値が変更されたとき、前記第2動作のうち、変更された前記第2指示値に対応する前記第2動作を制御する動作制御ステップ(例えば、動作制御ステップ:S4)と、を含む、連携方法である。
この構成によれば、PLCにより動作が制御される製造装置において実現可能な機能の選択の自由度は、向上する。
【0180】
本発明の第13の実施態様は、製造装置に備えられる被制御機器の第1動作を制御するPLCに通信ネットワーク回線を介して接続されて、前記PLCと連動する情報処理装置により実行される連携プログラム(例えば、本プログラム)であって、前記PLCは、前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部、を備えて、複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、前記情報処理装置は、プロセッサ(例えば、CPU63a)、を備えて、前記プロセッサに、前記PLC記憶部に記憶されている前記第2デバイス値を、所定時間間隔で取得する取得処理(例えば、デバイス値取得ステップ:S1)と、前記第2デバイス値の取得後に、取得された前記第2デバイス値に含まれる前記第2指示値が変更されたか否かを判定する指示値判定処理(例えば、指示値判定ステップ:S2)と、前記第2指示値が変更されたとき、前記第2動作のうち、変更された前記第2指示値に対応する前記第2動作を制御させる動作制御処理(例えば、動作制御ステップ:S4)と、を実行させる、連携プログラムである。
この構成によれば、PLCにより動作が制御される製造装置において実現可能な機能の選択の自由度は、向上する。
【0181】
本発明の第14の実施態様は、製造装置に備えられる被制御機器の第1動作を制御すると共に、通信ネットワーク回線を介して情報処理装置と接続されて、前記情報処理装置と連動するPLCにより実行される補助プログラム(例えば、本補助プログラム)であって、前記PLCは、前記第1動作を制御するPLC制御部と、前記第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、前記情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部と、を備えて、複数の前記第1デバイス値は、前記第1動作を実行させる1つ以上の第1指示値を含み、複数の前記第2デバイス値は、前記第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含み、前記PLC制御部に、前記情報処理装置に前記第2動作を実行させるために、前記第2動作に対応する前記第2指示値を変更する第2指示値変更処理(例えば、第2指示値変更ステップ:S303)と、前記第2動作を実行した前記情報処理装置からの指示に基づいて、前記指示に対応する前記第1指示値を変更する第1指示値変更処理(例えば、第1指示値変更ステップ:S301、S304)と、を実行させる、補助プログラムである。
この構成によれば、PLCにより動作が制御される製造装置において実現可能な機能の選択の自由度は、向上する。
【符号の説明】
【0182】
1 連携システム
2 製造装置
3 PLC
32 PLC記憶部
33 PLC制御部
4 被制御機器
5 タッチパネル端末
531 TP取得部
532 TP変更指示部
54 TP表示操作部(TP表示部)
6 情報処理装置
62 PC記憶部(記憶部)
631 PC取得部(デバイス値取得部)
632 PC判定部(判定部)
633 PC動作制御部(動作制御部)
634 PC動作指示部(動作指示部)
C1 第1対応関係情報
C2 第2対応関係情報
P1 実行操作領域(操作領域)
【要約】
【課題】PLCにより動作が制御される製造装置において実現可能な機能の選択の自由度を向上させる。
【解決手段】本発明に係る連携システム1は、被制御機器4と、被制御機器の第1動作を制御するPLC3と、PLCと連動する情報処理装置6と、を有してなる。PLCは、PLC制御部33と、第1動作の制御に用いられる複数の第1デバイス値と、情報処理装置の第2動作の制御に用いられる複数の第2デバイス値と、を記憶するPLC記憶部32と、を備える。複数の第1デバイス値は第1動作を実行させる1つ以上の第1指示値を含み、複数の第2デバイス値は第2動作を実行させる1つ以上の第2指示値を含む。情報処理装置は、第2デバイス値を所定時間間隔で取得するデバイス値取得部631と、第2指示値が変更されているか否かを判定する判定部632と、変更された第2指示値に対応する第2動作を制御する動作制御部633と、を備える。
【選択図】図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13