(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-30
(45)【発行日】2023-06-07
(54)【発明の名称】包装装置
(51)【国際特許分類】
B65B 5/06 20060101AFI20230531BHJP
B65B 35/50 20060101ALI20230531BHJP
【FI】
B65B5/06
B65B35/50
(21)【出願番号】P 2020176718
(22)【出願日】2020-10-21
【審査請求日】2022-06-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年3月9日 ピジョンマニュファクチャリング兵庫株式会社にて、オリオン機械工業株式会社がピジョンマニュファクチャリング兵庫株式会社に包装装置を販売
(73)【特許権者】
【識別番号】000103932
【氏名又は名称】オリオン機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 久実
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-182006(JP,A)
【文献】特開平02-296605(JP,A)
【文献】特開2000-190915(JP,A)
【文献】特開2006-290432(JP,A)
【文献】実開昭63-017124(JP,U)
【文献】特許第2982643(JP,B2)
【文献】特開2017-218221(JP,A)
【文献】実開平2-23308(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 5/06
B65B 35/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が所定数集積された物品群を外袋に包装するための包装装置であって、
前記物品群を搬送しながら各物品を搬送方向前後にずらすことでその嵩高を低く抑える嵩高低減搬送手段と、
該嵩高低減搬送手段によりその嵩高が低く抑えられた前記物品群を受け取り、回動することで前記物品群をその自重により前記外袋内に収容する包装手段と、を備え
、
前記嵩高低減搬送手段は、前記物品群を搬送する搬送部材と、該搬送部材により搬送された前記物品群を所定位置に停止させるストッパ部材と、を備え、
前記搬送部材の搬送部と、前記ストッパ部材のストッパ部とは、側面視ハ字状を呈していることを特徴とする包装装置。
【請求項2】
物品が所定数集積された物品群を外袋に包装するための包装装置であって、
前記物品群を搬送しながら各物品を搬送方向前後にずらすことでその嵩高を低く抑える嵩高低減搬送手段と、
該嵩高低減搬送手段によりその嵩高が低く抑えられた前記物品群を受け取り、回動することで前記物品群をその自重により前記外袋内に収容する包装手段と、を備え
、
前記包装手段は、回動自在に構成され、前記物品群を保持する保持台を備えており、
該保持台は、前記物品群の搬送方向前寄りに設けられ、前記保持台上の前記物品群の移動を規制するための、出没自在に構成される保持部材と、前記保持台上の前記物品群を上方から押さえ込むための、前記保持台に対して昇降自在に構成される押さえ部材と、を備えていることを特徴とする包装装置。
【請求項3】
前記保持台は、前記搬送方向に沿って進退自在に構成されることを特徴とする請求項
2に記載の包装装置。
【請求項4】
前記保持台には、前記搬送方向前端に、搬送方向前方に向かって突設され、前記外袋の開口端から内部に挿入される一対の爪部が設けられ、該一対の爪部は互いに近接・離間可能に構成されることを特徴とする請求項
2または3に記載の包装装置。
【請求項5】
前記保持台の、前記物品群が載置される載置面からエアを噴射するエア噴射手段を備えることを特徴とする請求項
2~4いずれかに記載の包装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定数集積された物品群を外袋に包装するための包装装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上述の包装装置における従来技術として、特許文献1には、包袋への被包装物搬入装置が記載されている。当該特許文献1に記載の包装への被包装物搬入装置は、被包装物を、搬送コンベヤから、誘導ベースとシャット板とからなる一次緩衝機構内に運び入れ、第1直動モータにより、枢支軸を支点に一次緩衝機構を鉛直線に沿う位置まで回転垂下させた後、シャット板を開放することで、被包装物をクランプに吊り下げた包袋内に投入する構成である。また、当該被包装物搬入装置では、壁板と挟持板との間にて被包装物を受け止めた後、挟持板を下降させることで被包装物を包袋の底に誘導することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した、特許文献1に記載の被包装物搬入装置では、所定数集積された物品群の包装については考慮されておらず、採用することができない。言い換えれば、所定数集積された物品群を包装袋に包装する際には、一包装袋に対して物品を最大限(包装できる数量をより多く)包装することが可能で、且つ包装後のサイズをコンパクト化するなどの包装効率を向上させる必要があり、当該特許文献1に記載の被包装物搬入装置では、この要求を達成することはできず、採用することはできない。
【0005】
そして、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、所定数集積された物品群を、外袋に包装する際の包装効率を向上させることができる包装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段として、請求項1の発明は、物品が所定数集積された物品群を外袋に包装するための包装装置であって、前記物品群を搬送しながら各物品を搬送方向前後にずらすことでその嵩高を低く抑える嵩高低減搬送手段と、該嵩高低減搬送手段によりその嵩高が低く抑えられた前記物品群を受け取り、回動することで前記物品群をその自重により前記外袋内に収容する包装手段と、を備え、前記嵩高低減搬送手段は、前記物品群を搬送する搬送部材と、該搬送部材により搬送された前記物品群を所定位置に停止させるストッパ部材と、を備え、前記搬送部材の搬送部と、前記ストッパ部材のストッパ部とは、側面視ハ字状を呈していることを特徴とするものである。
請求項2の発明では、物品が所定数集積された物品群を外袋に包装するための包装装置であって、前記物品群を搬送しながら各物品を搬送方向前後にずらすことでその嵩高を低く抑える嵩高低減搬送手段と、該嵩高低減搬送手段によりその嵩高が低く抑えられた前記物品群を受け取り、回動することで前記物品群をその自重により前記外袋内に収容する包装手段と、を備え、前記包装手段は、回動自在に構成され、前記物品群を保持する保持台を備えており、該保持台は、前記物品群の搬送方向前寄りに設けられ、前記保持台上の前記物品群の移動を規制するための、出没自在に構成される保持部材と、前記保持台上の前記物品群を上方から押さえ込むための、前記保持台に対して昇降自在に構成される押さえ部材と、を備えていることを特徴とするものである。
請求項1及び2の発明では、嵩高低減搬送手段により、物品群を搬送しながらその嵩高を低く抑えることができるので、物品群を所定サイズの外袋に容易に包装することができ、また一外袋内に包装可能な物品の数を増加させ、さらには包装後のサイズをコンパクト化させることができ、その包装効率を向上させることができる。また、物品群を搬送しながらその嵩高を低く抑えることができるので、物品群の包装時間の短縮に繋がり生産性を向上させることができる。また、請求項1の発明では、包装手段により、その嵩高が低く抑えられた物品群を受け取り、回動することで物品群をその自重により外袋に収容するので、鉛直方向のスペースを有効活用することができ、装置が占有する平面的なスペースを縮小でき、スペース効率を向上させることができる。さらに、請求項1の発明では、搬送部材の搬送部とストッパ部材のストッパ部とは、側面視にてハ字状を呈するように構成されているので、搬送部材が物品群を搬送して後退する位置における搬送部と、ストッパ部材のストッパ部との間の少なくとも最大距離を、物品群の搬送方向全長よりも大きく設定することができる。その結果、物品群を搬送部材の搬送部によって搬送する際、物品群の上層の各物品が若干搬送方向前方にスライドしながら搬送され、最終的に、搬送部材の搬送部が物品群を搬送して後退する際に、物品群は、各物品が上層にいくにつれてその惰性によりそれぞれ搬送方向前方に向かって大きいスライド量でスライドしつつ、ストッパ部材のストッパ部により停止するので、物品群においてその嵩高を低く抑えることができる。さらにまた、請求項2の発明では、包装手段は、回動自在に構成され、物品群を保持する保持台を備えており、該保持台は、物品群の搬送方向前寄りに設けられ、保持台上の物品群の移動を規制するための、出没自在に構成される保持部材と、保持台上の前記物品群を上方から押さえ込むための、保持台に対して昇降自在に構成される押さえ部材と、を備えている。そして、初期段階では、保持台は水平状態が維持され、保持部材は、突出された状態で、また押さえ込み部材は、保持台に対して最大限上方に位置した状態である。続いて、保持台上にその嵩高が低く抑えられた物品群が搬送手段により保持台上に載置されると、突出した保持部材によりその移動が規制され、押さえ込み部材が初期位置から最大限下降して物品群を上方から押さえ込むようにして物品群を保持した状態となる。続いて、保持台が、その搬送方向前端が下方を向くまで回動したタイミングで、保持部材が没入すると共に押さえ込み部材が初期位置に戻ることで、保持台上の物品群が自重により保持台上を滑落して、外袋内に収容されるようになる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載した発明において、前記保持台は、前記搬送方向に沿って進退自在に構成されることを特徴とするものである。
請求項3の発明では、保持台の搬送方向前端を最大限外袋の開口端部に近接させることができる。
【0010】
請求項4の発明は、請求項2または3に記載した発明において、前記保持台には、前記搬送方向前端に、搬送方向前方に向かって突設され、前記外袋の開口端から内部に挿入される一対の爪部が設けられ、該一対の爪部は互いに近接・離間可能に構成されることを特徴とするものである。
請求項4の発明では、一対の爪部を近接させた状態で、当該一対の爪部を外袋の開口端から内部に挿入させた後、一対の爪部を離間させることで、外袋の開口端部を最大限拡げることが可能になる。その結果、物品群の自重による外袋への収容が容易となる。
【0011】
請求項5の発明は、請求項2~4いずれかに記載した発明において、前記保持台の、前記物品群が載置される載置面からエアを噴射するエア噴射手段を備えることを特徴とするものである。
請求項5の発明では、保持台の搬送方向前端が下方を向くまで回動した後、保持台の載置面から物品群に向かってエアが噴射されるので、保持台の載置面上の物品群と載置面との間の摩擦力を低減することができ、保持台の載置面上の物品群が自重によりスムーズに滑落することが可能になる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る包装装置では、所定数集積された物品群を、外袋に包装する際の包装効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る包装装置の全体像を示す平面図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る包装装置に採用された嵩高低減搬送手段を説明するための概略側面図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る包装装置に採用された第2搬送手段を説明するための概略斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る包装装置に採用された包装手段によって包装袋群を外袋に収容する動作を段階的に示した概略側面図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る包装装置に採用された包装手段によって包装袋群を外袋に収容する動作を段階的に示した概略側面図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る包装装置に採用された包装手段によって包装袋群を外袋に収容する動作を段階的に示した概略側面図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る包装装置に採用された包装手段によって包装袋群を外袋に収容する動作を段階的に示した概略側面図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る包装装置により外袋に包装される、包装袋が所定枚集積されてなる包装袋群の平面図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係る包装装置により外袋に包装される、包装袋が所定枚集積されてなる包装袋群の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態に係る包装装置1を
図1~
図9に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る包装装置1は、
図1及び
図7~
図9に示すように、極薄の包装袋2(物品)を所定枚(
図9では25枚)集積してなる包装袋群20(物品群)を外袋100に包装するためのものである。
図8及び
図9に示すように、包装袋2は、平面略矩形状に形成されている。包装袋2は、その長手方向端部に若干の厚みを有する密封チャック部2Aが設けられている。
【0015】
図1~
図3に示すように、本発明の実施形態に係る包装装置1は、集積装置15の基礎台16上の包装袋群20を搬送面28に沿って搬送しながら各包装袋2を搬送方向前後にずらすことでその嵩高を低く抑える嵩高低減搬送手段5と、該嵩高低減搬送手段5によりその嵩高が低く抑えられた包装袋群20を所定方向に搬送する第1搬送手段6と、該第1搬送手段6により搬送された隣接する包装袋群20を所定方向に搬送する一対の第2搬送手段7、7と、該一対の第2搬送手段7、7により搬送された各包装袋群20、20を受け取り、回動することで各包装袋群20、20をその自重により各外袋100、100(
図7参照)内に収容する一対の包装手段8、8と、該包装手段8を構成する保持台47の、包装袋群20の載置面からエアを噴射するエア噴射手段9(
図4参照)と、を備えている。
【0016】
なお、
図9に示すように、集積装置15の基礎台16上に配置される包装袋群20は、包装袋2がその密封チャック部2Aが長手方向一端側に位置した状態で複数(
図9では5枚)積層された包装袋群からなるものと、包装袋2がその密封チャック部2Aが長手方向他端側に位置した状態で複数(
図9では5枚)積層された包装袋群からなるものとが、交互に集積されたものである。
【0017】
図2に示すように、嵩高低減搬送手段5は、集積装置15の基礎台16上に集積された、
図9に示す所定枚の包装袋群20を、搬送面28に沿って搬送しながら各包装袋2を搬送方向前後にずらしてその嵩高を低く抑えつつ、第1搬送手段6を構成する搬送台35上に移送するものである。嵩高低減搬送手段5による包装袋群20の搬送方向は、包装袋群20の長手方向と同じである。嵩高低減搬送手段5は、包装袋群20を集積装置15の基礎台16から搬送面28に沿って搬送する搬送部材18と、該搬送部材18により搬送された包装袋群20を、第1搬送手段6を構成する搬送台35上の所定位置に停止させるストッパ部材19と、を備えている。
【0018】
搬送部材18は、複数の搬送用棒状体21、21が垂設されて構成される。搬送用棒状体21、21は、包装袋群20の短手方向に沿って間隔を置いて複数、本実施形態では3本、垂設される。各搬送用棒状体21は、基端部付近から搬送方向後側に向かって若干傾斜して延びており、その基端部付近から先端部までの範囲が、包装袋群20の搬送方向後端部(長手方向端部)に当接して包装袋群20を押すようにして搬送する搬送部24として機能する。該搬送部24は、上下方向に対して傾斜角度αにて搬送方向後側に向かって傾斜して延びている。該傾斜角度αは、2°~5°の範囲で設定される。本実施形態では、傾斜角度αは3°に設定されている。各搬送用棒状体21は、包装袋群20の搬送方向(長手方向)に沿って進退自在であり、且つ上下方向に移動自在に構成される。なお、各搬送用棒状体21の詳しい動作は後で詳述する。
【0019】
ストッパ部材19は、複数のストッパ用棒状体22、22が垂設されて構成される。ストッパ用棒状体22、22は、搬送部材18の各搬送用棒状体21、21に対向するように、包装袋群20の短手方向に沿って間隔を置いて複数、本実施形態では3本、垂設される。各ストッパ用棒状体22は、軸方向略中央部付近から搬送方向前側に向かって若干屈曲して延びており、その屈曲部から先端部までの範囲が、包装袋群20の搬送方向前端部に当接して所定位置に停止させるストッパ部25として機能する。
【0020】
ストッパ部25は、上下方向に対して傾斜角度βにて搬送方向前側に向かって傾斜して延びている。該傾斜角度βは、25°~35°の範囲で設定される。本実施形態では、傾斜角度βは30°に設定されている。このように、搬送部材18の各搬送用棒状体21の搬送部24と、ストッパ部材19の各ストッパ用棒状体22のストッパ部25とは、側面視ハ字状を呈している。各ストッパ用棒状体22は、搬送方向に沿って移動自在であり、第1搬送手段6を構成する搬送台35の底壁部39上の所定位置に出没する構成となる。なお、各ストッパ用棒状体22の詳しい動作は後で詳述する。
【0021】
図1及び
図2に示すように、集積装置15と第1搬送手段6との間には、包装袋群20の搬送方向(長手方向)に沿って延びる搬送面28が形成される。なお、
図1に示すように、集積装置15の基礎台16上には、包装袋群20の搬送方向(包装袋群20の長手方向)に沿って延びる溝部30が形成される。該溝部30は、包装袋群20の短手方向に沿って間隔を置いて複数形成される。また、搬送面28にも、包装袋群20の搬送方向(包装袋群20の長手方向)に沿って延びる溝部31が形成される。該溝部31は、包装袋群20の短手方向に沿って間隔を置いて複数形成される。さらに、後述する第1搬送手段6の搬送台35の底壁部39にも、包装袋群20の長手方向に沿って延びる溝部32が形成される。該溝部32は、包装袋群20の短手方向に沿って間隔を置いて複数形成される。
【0022】
なお、これら、集積装置15の基礎台16の底壁部と、搬送面28と、後述する第1搬送手段6の搬送台35の底壁部39とは同一平面上に位置している。また、これら、集積装置15の基礎台16上、搬送面28及び第1搬送装置6の搬送台35上に設けた各溝部30、31、32は、包装袋群20の集積装置15から第1搬送手段6の搬送台35に向かう搬送方向に沿って連続しており、これらの各溝部30、31、32内に、搬送部材18の各搬送用棒状体21、21の先端が移動自在にそれぞれ挿入される。また、第1搬送装置6の搬送台35上に設けた各溝部32内に、ストッパ部材19の各ストッパ用棒状体22の先端が移動自在に挿入される。
【0023】
第1搬送手段6は、搬送面28の搬送方向延長線上に配置される。第1搬送手段6による包装袋群20の搬送方向は、嵩高低減搬送手段5による包装袋群20の搬送方向に対して略直交する方向となる。言い換えれば、第1搬送手段6による包装袋群20の搬送方向は、包装袋2の短手方向と略同じとなる。第1搬送手段6は、嵩高低減搬送手段5により搬送される包装袋群20を受け取って搬送する搬送台35が、嵩高低減搬送手段5による包装袋群20の搬送方向に対して略直交する方向に沿って移動自在に複数配置されて構成される。搬送台35は、包装袋群20の短手方向に沿って移動自在に構成される。搬送台35、35は、その移動方向に沿って複数備えられている。各搬送台35は間欠的に移動する。搬送台35は、その移動方向前後に互いに対向して配置される前壁部37及び後壁部38と、これら前壁部37及び後壁部38の下端部を接続する底壁部39とを有する側面視コ字状に形成される。各搬送台35の底壁部39上に嵩高低減搬送手段5からの包装袋群20が載置される。
【0024】
そして、空の搬送台35が搬送面28の搬送方向延長線上に停止した状態で、嵩高低減搬送手段5により、包装袋群20が、集積装置15の基礎台16上から搬送面28を介して第1搬送手段6の搬送台35の底壁部39上に搬送される。続いて、各搬送台35、35が所定距離移動して、再び空の搬送台35が搬送面28の搬送方向延長線上に停止されると、嵩高低減搬送手段5により、包装袋群20が、集積装置15の基礎台16上から搬送面28を介して第1搬送手段6の搬送台35の底壁部39上に搬送される。この動作が繰り返し行われること(各搬送台35、35が間欠的に移動すること)で、各搬送台35上の包装袋群20が各搬送台35の移動方向に沿って順次搬送される。
【0025】
図3に示すように、第2搬送手段7は、第1搬送手段6の上方の所定位置に配置される。第2搬送手段7は、第1搬送手段6を構成する搬送台35の底壁部39上の包装袋群20を包装手段8に搬送するものである。第2搬送手段7、7は、第1搬送手段6の隣接する搬送台35、35に対応するように一対備えられている。一対の第2搬送手段7、7は、第1搬送手段6の隣接する搬送台35、35上にそれぞれ載置される一対の包装袋群20、20を同時に一対の包装手段8、8に搬送するものである。第2搬送手段7は、第1搬送手段6の搬送台35の移動方向(包装袋群20の搬送方向)に沿って間隔を置いて配置される複数の搬送プッシャ42と、各搬送プッシャ42と同期して移動自在に構成され、各搬送プッシャ42により搬送される包装袋群20の上方に配置される複数の高さ抑制用棒状体43と、を備えている。
【0026】
各搬送プッシャ42は、側面視クランク状に屈曲された棒状にて形成され、上方から垂設されている。各搬送プッシャ42は、本実施形態では、包装袋群20の短手方向に沿って間隔を置いて2本配置されている。各搬送プッシャ42は、昇降自在であり、且つ第1搬送手段6の搬送台35上に載置される包装袋群20を包装手段8に搬送すべく搬送方向に沿って進退自在に構成される。
図1も参照して、各搬送プッシャ42の先端は、第1搬送手段6の搬送台35に設けた複数の溝部32内に移動自在に挿入される。
図3に示すように、高さ抑制用棒状体43は、各搬送プッシャ42と駆動バー45によりユニット化されており、各搬送プッシャ42の動作と同様の動作をするものである。高さ抑制用棒状体43は、各搬送プッシャ42による包装袋群20の搬送方向(包装袋群2の長手方向)に沿って延びている。高さ抑制用棒状体43は、本実施形態では、各搬送プッシャ42、42の間に、包装袋群20の短手方向に間隔を置いて2本配置されている。
【0027】
各高さ抑制用棒状体43は、各搬送プッシャ42において、包装袋群20の搬送方向後端部に当接される搬送方向前側に位置する部位よりも搬送方向前側に搬送方向に向かって延びている。各高さ抑制用棒状体43は、各搬送プッシャ42が最大限下降して、第1搬送手段6の搬送台35上の包装袋群20を搬送する際、第1搬送手段6の搬送台35の底壁部39上から所定高さの位置に配置される。要するに、各高さ抑制用棒状体43は、各搬送プッシャ42が最大限下降して、第1搬送手段6の搬送台35上の包装袋群20を搬送する際、搬送台35上の包装袋群20の上面より若干上方に位置して、各搬送プッシャ42と同様に前進する。
【0028】
そして、各搬送プッシャ42が各高さ抑制用棒状体43と共に下降して、各搬送プッシャ42の搬送方向前側に位置する部位が第1搬送手段6の搬送台35上の包装袋群20の搬送方向後端部(長手方向一端部)に接触すると共に各高さ抑制用棒状体43が包装袋群20の上方に位置する。その後、各搬送プッシャ42が各高さ抑制用棒状体43と共に前進することで、搬送台35上の包装袋群20が包装手段8に搬送され、搬送後は上方に移動しつつ後退して初期位置に戻る。
【0029】
包装手段8は、
図4~
図7に示すように、第2搬送手段7により搬送された包装袋群20を受け取り、回動することで、包装袋群20をその自重により外袋100内に収容するものである。包装手段8、8は、一対の第2搬送手段7、7に対応して一対備えられている。包装手段8は、回動自在に構成され、第2搬送手段7により搬送された包装袋群20を受け取って保持する保持台47を備えている。保持台47は、平面視矩形状の底壁部49及び底壁部49の幅方向両端部から対向するように立設される一対の側壁部50、50からなる正面視コ字状に形成される。保持台47の底壁部49の上面が、包装袋群20が載置される載置面52として機能する。保持台47は、その長手方向が包装袋群20の長手方向と一致して、その長手方向が包装袋群20の搬送方向と一致する。
【0030】
保持台47は、モータ等の駆動源(図示略)により、初期の水平状態から搬送方向前端が下方を向くように回転軸59を中心に所定角度γ(
図5参照)にて回動自在に構成される。所定角度γは45°~90°の範囲内の適宜値に設定される。本実施形態では、所定角度γは60°に設定される。保持台47は、シリンダ等の駆動源63により、包装袋群20の搬送方向(長手方向)に沿って進退自在に構成される。なお、保持台47が水平状態に位置している際の保持台47の載置面52と、第1搬送手段6の搬送台35の底壁部39の上面とは略同一平面上に位置している。
【0031】
保持台47には、搬送方向前寄りに、該保持台47の載置面52上の包装袋群20の移動を規制するための、出没自在に構成される保持部材54が備えられている。保持部材54は、正面視略矩形状の板材にて構成されている。保持部材54は、シリンダ等の駆動源60により、保持台47に対して昇降自在に構成される。そして、保持部材54が最大限下降して保持台47の載置面52上に突出されることで、第2搬送手段7の各搬送プッシャ42により搬送された包装袋群20を、保持台47の載置面52上の所定位置に停止させることが可能になり、また保持台47が水平状態から回動する際、包装袋群20の自重による保持台47の載置面52上の滑動を規制することができる。
【0032】
図3も参照して、保持台47には、第2搬送手段7の各搬送プッシャ42により保持台47の載置面52上に搬送された包装袋群20を上方から押さえ込むための、保持台47に対して昇降自在に構成される押さえ部材55、55が備えられている。押さえ部材55、55は、保持台47の載置面52上の包装袋群20の短手方向に沿って間隔を置いて複数備えられている。押さえ部材55、55は、本実施形態では、2本備えられている。押さえ部材55は、薄厚の板状に形成される。押さえ部材55は、立った状態で配置される。押さえ部材55の全長は保持台47の長手方向に沿う全長と略同じである。
【0033】
押さえ部材55は、その高さは搬送方向後端部を除いて略同じであるが、当該搬送方向後端部分においては、その上面が水平方向に沿って延び、且つその下面は搬送方向後端から前方に向かって下方傾斜するように延びている。押さえ部材55は、シリンダ等の駆動源61により、保持台47に対して昇降自在に構成される。押さえ部材55、55は、保持台47に対して最大限下降した際には、保持台47の載置面52上の包装袋群20を上方から押圧可能な位置まで下降して、最大限上昇した際には、保持台47の載置面52上の包装袋群20の上面と離間する位置まで上昇するように構成される。なお、押さえ部材55が最大限上昇した際の保持台47の載置面52からの高さは、第2搬送手段7の各高さ抑制用棒状体43の、第1搬送手段7の搬送台35の底壁部39からの高さと略同じである。
【0034】
保持台47には、その底壁部49の上面である載置面52からエアを噴射するエア噴射手段9が備えられている。エア噴射手段9は、エアが噴射される複数のエアノズル57と、各エアノズル57にエア供給管(図示略)を介して接続されるエア供給源(図示略)と、を備えている。各エアノズル57は、保持台47の底壁部49内に配置され、エアノズル57からのエアが保持台47の載置面52から上方に向かって噴射される。各エアノズル57は、保持台47の長手方向において、保持部材54の位置よりも搬送方向後側に配置される。要するに、各エアノズル57は、保持台47の載置面52上の包装袋群20の下面に向かってエアが噴射される位置に配置されている。
【0035】
保持台47の搬送方向前端には、搬送方向前方に向かって突設される上下一対の爪部65、65が設けられる。上下一対の爪部65、65は、各シリンダ等の駆動源62、62により近接・離間可能に構成される。爪部65は平面視略矩形状の板状に形成される。爪部65の幅長は、外袋100の幅長より若干小さく設定されており、一対の爪部65、65が、外袋100の開口端から内部に挿入される。そして、一対の爪部65、65が最大限近接した状態で、保持台47全体が搬送方向前方に向かって前進することで、該一対の爪部65、65が外袋100の開口端からその内部に挿入される。続いて、一対の爪部65、65が互いに最大限離間することで、外袋100の開口端を最大限大きく開口させることができる。そして、その状態で、保持台47の底壁部の載置面52上の包装袋群20が自重により滑落して、外袋100内に収容される。
【0036】
なお、各外袋100、100は、一対のシール装置70、70にそれぞれ支持されている。また、シール装置70については、ここで詳しく説明はしないが、シール装置70、70は、一対の包装手段8、8に対応して一対備えられている。そして、シール装置70は、包装手段8により包装袋群20が外袋100内に収容されたタイミングで、その開口端をシールするように構成されている。
【0037】
次に、本発明の実施形態に係る包装装置1の作用を、適宜図面を参照して説明する。
まず、
図1及び
図2に示すように、集積装置15の基礎台16上に所定枚の包装袋群20が集積された状態で載置されると、嵩高低減搬送手段5を構成する搬送部材18の各搬送用棒状体21が下降して、包装袋群20の搬送方向後端部(長手方向端部)にそれぞれ当接される。続いて、搬送部材18の各搬送用棒状体21が前進することで、包装袋群20が押されるようにして基礎台16上から搬送面28を経て第1搬送手段6の搬送台35に向かって搬送される。
【0038】
このとき、搬送部材18の各搬送用棒状体21の搬送部24は、上下方向に対して傾斜角度αにて搬送方向後側に向かって傾斜しているので、包装袋群20を各搬送用棒状体21の搬送部24によって搬送する際、包装袋群20の上層の各包装袋2、2が若干搬送方向前方にスライドしながら搬送される。これと略同時に、ストッパ部材19の各ストッパ用棒状体22が初期位置から移動して、第1搬送手段6の搬送台35の底壁部39上の所定位置に停止した状態となる。続いて、搬送部材18の各搬送用棒状体21は、包装袋群20を、搬送面28を介して第1搬送手段6の搬送台35の底壁部39上に搬送した後、上昇しつつ後退して初期位置に戻るようになる。
【0039】
そこで、搬送部材18の各搬送用棒状体21の搬送部24と、ストッパ部材19の各ストッパ用棒状体22のストッパ部25とは、側面視ハ字状を呈しているので、各搬送用棒状体21が包装袋群20を搬送して後退する位置における搬送部24と、各ストッパ用棒状体22が第1搬送手段6の搬送台35上でその所定位置に停止した位置におけるストッパ部25との間の少なくとも最大距離が、包装袋群20の長手方向全長よりも大きく設定されている。これにより、包装袋群20を各搬送用棒状体21の搬送部24によって搬送する際、包装袋群20の上層の各包装袋2、2が若干搬送方向前方にスライドしながら(ずれながら)搬送され、最終的に、各搬送用棒状体21の搬送部24により包装袋群20を搬送して後退する際に、包装袋群20は、各包装袋2が上層にいくにつれてその惰性によりそれぞれ搬送方向前方に向かって大きいスライド量でスライドしつつ(ずれつつ)、その姿勢が搬送方向前方に向かって若干崩れるようにして、ストッパ部材19のストッパ部25により停止する。その結果、包装袋群20は、嵩高低減搬送手段5により、集積装置15の基礎台16上から搬送面28を介して第1搬送手段6の搬送台35(底壁部39)上に、その嵩高が低く抑えられた状態で搬送されることになる。
【0040】
要するに、包装袋群20は、
図9に示すように、各包装袋2の長手方向一端部に密封チャック部2Aが設けられているために、各包装袋2の密閉チャック部2Aが重なることでその全高が局所的に高くなる、言い換えれば、嵩高になる虞がある。その結果、包装袋群20を所定サイズの外袋100に容易に収容できず、例えば、一外袋100内に包装できる包装袋2の枚数が減って、その包装効率が低くなる虞がある。このために、本実施形態では、嵩高低減搬送手段5を採用することにより、包装袋群20の各包装袋2を搬送方向前後に沿って若干ずらすことで、その長手方向一端部に設けられた密封チャック部2Aが出来る限り重ならないようにして局所的な高低差を無くし、その嵩高を低くするようにしている。これにより、包装袋群20を所定サイズの外袋100に容易に包装することができ、その包装効率を向上させることが可能になっている。
【0041】
続いて、搬送台35がその底壁部39上に包装袋群20が載置された状態で所定方向に移動すると共に再び空の搬送台35が搬送面28の搬送方向延長線上に移動されると、嵩高低減搬送手段5により、包装袋群20が、集積装置15の基礎台16上から搬送面28を介して次の搬送台35の底壁部39上に搬送される。この動作が繰り返し行われること(各搬送台35、35が間欠的に移動すること)で、各搬送台35上の包装袋群20が搬送台35の移動方向に沿って順次搬送される。
【0042】
続いて、
図3を参照して、第1搬送手段6の隣接する搬送台35、35上に一対の包装袋群20、20がそれぞれ載置された状態で、当該隣接する搬送台35、35が、対応する一対の第2搬送手段7、7が具備される位置にそれぞれ到達する。すると、第2搬送手段7の各搬送プッシャ42及び各高さ抑制用棒状体43が下降して、各搬送プッシャ42が第1搬送手段6の搬送台35上の包装袋群20の搬送方向後端部(長手方向一端部)に接触すると共に各高さ抑制用棒状体43が包装袋群20の上方に位置する。続いて、各搬送プッシャ42が各高さ抑制用棒状体43と共に前進することで、搬送台35上の包装袋群20が包装手段8に搬送される。このとき、第2搬送手段7の各高さ抑制用棒状体43により、包装袋群20の全高が過度に大きくならないようにその嵩高を抑制することができる。なお、第2搬送手段7の各高さ抑制用棒状体43が前進する際には、包装手段20の各押さえ部材55、55の間に入り込むようにして前進する。
【0043】
そこで、第1搬送手段6の隣接する搬送台35、35上の各包装袋群20、20が一対の第2搬送手段7、7により、一対の包装手段8、8の保持台47、47の載置面52、52上にそれぞれ搬送される前段階では、一対の包装手段8、8においては、その保持台47が水平方向に延在する状態が維持される。またこの前段階では、一対の包装手段8、8において、その保持台47の搬送方向前寄りに設けられた保持部材54は最大限下降して、保持台47の載置面52上に突出された状態となる。さらにこの前段階では、保持台47の長手方向略全域に亘って設けられた押さえ部材55、55は最大限上昇した状態となっている。さらにこの前段階では、保持台47の前端に設けられた一対の爪部65、65は最大限近接した状態となる。
【0044】
続いて、
図4を参照して、第1搬送手段6の隣接する搬送台35、35上の各包装袋群20、20が一対の第2搬送手段7、7により、一対の包装手段8、8の保持台47、47の載置面52、52上にそれぞれ搬送されると、包装袋群20は、保持部材54により保持台47の載置面52上の所定位置に停止され、各押さえ部材55、55が最大限下降して、各押さえ部材55、55により包装袋群20をその上面から押圧するようになる。
【0045】
続いて、
図5及び
図6を参照して、一対の包装手段8、8において、保持台47が回転軸59を中心に保持台47の搬送方向前端が下方を向くように所定角度γにて回動すると共にその搬送方向に沿って前進する。すると、保持台47の搬送方向前端に設けられた一対の爪部65、65が最大限近接した状態で、シール装置70に支持されている外袋100の開口端からその内部に挿入される。続いて、一対の爪部65、65が互いに最大限離間することで、外袋100の開口端が大きく開口される。
【0046】
これと略同時に、保持台47に設けられた保持部材54が最大限上昇して初期状態に戻ると共に、保持台47に設けられた押さえ部材55、55も最大限上昇して初期状態に戻る。またこれと略同時に、保持台47の載置面52上の包装袋群20の下面にエア噴射手段9(エアノズル57)からのエアが噴射されることで、包装袋群20が局所的に載置面52から微小ながら浮いた状態となる。その結果、保持台47の載置面52と包装袋群20の下面との間の摩擦力が低減されることから、
図7を参照して、載置面52上の包装袋2は、その自重により載置面52上を容易に(スムーズに)滑落して、外袋100内に収容される。
【0047】
その後は、一対の包装手段8、8は、その保持台47が搬送方向に沿って後退すると共に回動軸59を中心に逆方向に回動して水平状態が維持される。これと略同時に、保持台47に設けられた保持部材54は最大限下降して、保持台47の載置面52上に突出された状態となる。さらに、保持台47の前端に設けられた一対の爪部65、65は最大限近接して初期状態に戻る。また、一対のシール装置70、70においては、一対の包装手段8、8により包装袋群20、20を各外袋100、100内に包装してシールした後、次の外袋100、100が一対のシール装置70、70にそれぞれ支持される。
【0048】
そして、第1搬送手段6の隣接する搬送台35、35上の各包装袋群20、20が、一対の第2搬送手段7、7により、一対の包装手段8、8の保持台47、47の載置面52、52上にそれぞれ搬送されて、一対の包装手段8、8により包装袋群20、20が各外袋100、100にそれぞれ収容される、上述した動作が繰り返される。これにより、集積装置15により所定枚に集積された包装袋群20が、嵩高低減搬送手段5、第1搬送手段6、一対の第2搬送手段7、7及び一対の包装手段8、8により外袋100、100に順次収容される。
【0049】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る包装装置1では、所定枚集積された包装袋群20を搬送しながら各包装袋2を搬送方向前後にずらすことでその嵩高を低く抑える嵩高低減搬送手段5と、該嵩高低減搬送手段5によりその嵩高が低く抑えられた包装袋群20を受け取り、回動することで包装袋群20をその自重により外袋100内に収容する包装手段8と、を備えている。そして、嵩高低減搬送手段5により、包装袋群20を搬送しながらその嵩高を低く抑えることができるので、包装袋群20を所定サイズの外袋100内に容易に収容することができ、また一外袋100内に包装可能な包装袋2の枚数を増加させ、さらには包装後のサイズをコンパクト化させることができ、その包装効率を向上させることができる。
【0050】
また、嵩高低減搬送手段5により、包装袋群20を搬送しながらその嵩高を低く抑えることができるので、包装袋群20の包装時間の短縮に繋がり生産性を向上させることができる。さらに、包装手段8により、その嵩高が低く抑えられた包装袋群20を受け取り、回動することで包装袋群20をその自重により外袋100に収容するので、鉛直方向のスペースを有効活用することができ、本包装装置1が占有する平面的なスペースを縮小することができ、スペース効率を向上させることができる。
【0051】
また、本発明の実施形態に係る包装装置1では、嵩高低減搬送手段5は、包装袋群20を搬送する搬送部材18(複数の搬送用棒状体21、21)と、該搬送部材18により搬送された包装袋群20を所定位置に停止させるストッパ部材19(複数のストッパ用棒状体22、22)と、を備え、搬送部材18の搬送部24と、ストッパ部材19のストッパ部25とは、側面視ハ字状を呈している。これにより、搬送部材18が包装袋群20を搬送して後退する位置における搬送部24と、ストッパ部材19のストッパ部25との間の少なくとも最大距離を、包装袋群20の長手方向全長よりも大きく設定することができる。
【0052】
その結果、特に、搬送部材18の搬送部24が包装袋群20を搬送して後退する際に、包装袋群20は、各包装袋2が上層にいくにつれてその惰性によりそれぞれ搬送方向前方に向かって大きいスライド量でスライドしつつ(ずれつつ)、ストッパ部材19のストッパ部25により停止するので、包装袋群20においてその嵩高を低く抑えることができる。
【0053】
さらに、本発明の実施形態に係る包装装置1では、包装手段8においては、回動自在に構成され、包装袋群20を保持する保持台47を備えており、該保持台47は、特に、保持台47の載置面52上の包装袋群20を上方から押さえ込むための、保持台47に対して昇降自在に構成される押さえ部材55を備えている。これにより、保持台47が回動する際、押さえ部材55により、包装袋群20の嵩高を低く抑えて保持しているので、包装袋群20が自重により外袋100へ収容される際、包装袋群20を容易に収容することができる。
【0054】
さらにまた、本発明の実施形態に係る包装装置1では、包装手段8の保持台47は、搬送方向に沿って進退自在に構成されている。これにより、保持台47の搬送方向前端を最大限シール装置70に支持されている外袋100の開口端部に近接させることができる。その結果、保持台47の載置面52上の包装袋群20を適確に外袋100内に収容することができる。
【0055】
さらにまた、本発明の実施形態に係る包装装置1では、包装手段8の保持台47において、その搬送方向前端に、搬送方向前方に向かって突設され、外袋100の開口端から内部に挿入される一対の爪部65、65が設けられ、該一対の爪部65、65は互いに近接・離間可能に構成される。そして、一対の爪部65、65により、外袋100の開口端部を最大限拡げることが可能になり、また一対の爪部65、65により、包装袋群20を外袋100内へスムーズに案内することができるので、自重による包装袋群20の外袋100への収容が容易(スムーズ)となる。
【0056】
さらにまた、本発明の実施形態に係る包装装置1では、包装手段8の保持台47の載置面52からエアを噴射するエア噴射手段9を備えている。そして、保持台47が回動すると共に搬送方向に沿って前進して、保持台47に設けられた保持部材54が初期状態に戻ると共に、保持台47に設けられた押さえ部材55も初期状態に戻ると略同時に、保持台47の載置面52上の包装袋群20の下面にエア噴射手段9(エアノズル57)からのエアが噴射される。その結果、包装袋群20が局所的に載置面52から微小ながら浮いた状態となり、保持台47の載置面52と包装袋群20の下面との間の摩擦力が低減されることから、載置面52上の包装袋群20を、自重により容易に(スムーズに)滑落させて、外袋100内に収容させることができる。
【符号の説明】
【0057】
1 包装装置,2 包装袋(物品),20 包装袋群(物品群),5 嵩高低減搬送手段,8 包装手段,9 エア噴射手段,18 搬送部材,19 ストッパ部材,21 搬送用棒状体,22 ストッパ用棒状体,24 搬送部,25 ストッパ部,47 保持台,54 保持部材,55 押さえ部材,57 エアノズル,65 爪部,100 外袋