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  • 特許-ツインスクロールターボの連通路機構 図1
  • 特許-ツインスクロールターボの連通路機構 図2
  • 特許-ツインスクロールターボの連通路機構 図3
  • 特許-ツインスクロールターボの連通路機構 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-30
(45)【発行日】2023-06-07
(54)【発明の名称】ツインスクロールターボの連通路機構
(51)【国際特許分類】
   F02B 37/02 20060101AFI20230531BHJP
   F02B 37/18 20060101ALI20230531BHJP
【FI】
F02B37/02 H
F02B37/18 E
F02B37/18 F
F02B37/18 G
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019220141
(22)【出願日】2019-12-05
(65)【公開番号】P2021088966
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-09-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000005463
【氏名又は名称】日野自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100133064
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 新
(72)【発明者】
【氏名】柳沢 雅俊
【審査官】櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-150226(JP,A)
【文献】特表2001-520346(JP,A)
【文献】特開平09-137879(JP,A)
【文献】実開平04-054381(JP,U)
【文献】特開昭63-117124(JP,A)
【文献】特開2005-291044(JP,A)
【文献】特開2017-201144(JP,A)
【文献】特開昭57-137619(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0230432(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0059026(US,A1)
【文献】実開昭58-004732(JP,U)
【文献】特開2008-101589(JP,A)
【文献】米国特許第4530640(US,A)
【文献】特開2009-144665(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 37/02
F02B 37/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エキゾーストマニホールドからターボチャージャのタービンハウジングへの流路が第1流路と第2流路とに分割され、前記第1流路と前記第2流路との間に開閉自在な連通路が設けられたツインスクロールターボの連通路機構であって、
前記第1流路と前記第2流路との間の大連通路と、
前記大連通路を開閉する大連通バルブと、
前記大連通バルブの内部に設けられ、前記大連通路よりも断面積が小さい小連通路と、
前記大連通バルブの内部に設けられ、前記小連通路を開閉する小連通バルブと、
を備え、
前記小連通バルブが前記小連通路を閉鎖し、前記大連通バルブが前記大連通路を閉鎖することにより、前記第1流路と前記第2流路との間の前記連通路が閉鎖された閉鎖状態と、
前記小連通バルブが前記小連通路を開放し、前記大連通バルブが前記大連通路を閉鎖することにより、前記第1流路と前記第2流路との間の前記連通路の最小断面積が前記小連通路の断面積である小開放状態と、
前記小連通バルブが前記小連通路を開放し、前記大連通バルブが前記大連通路を開放することにより、前記第1流路と前記第2流路との間の前記連通路の最小断面積が前記大連通路の断面積である大開放状態と、に変更自在なツインスクロールターボの連通路機構。
【請求項2】
前記大開放状態のときに、前記大連通路は、前記タービンハウジングを迂回しつつ前記タービンハウジングの下流の流路に連通するバイパス路に連通している、請求項1に記載のツインスクロールターボの連通路機構。
【請求項3】
前記大連通バルブが前記大連通路を閉鎖する方向に付勢するバネと、
前記小連通バルブ及び前記大連通バルブを作動させるアクチュエータと、
をさらに備え、
前記小開放状態では、前記アクチュエータによって、前記バネにより付勢されることにより前記大連通路を閉鎖している前記大連通バルブの内部の前記小連通バルブが作動させられることにより前記小連通路が開放され、
前記大開放状態では、前記小連通バルブを作動させて前記小連通路を開放させているアクチュエータによって、前記バネにより前記大連通路を閉鎖する方向に付勢されている前記大連通バルブが作動させられることにより前記大連通路が開放される、請求項1又は2に記載のツインスクロールターボの連通路機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ツインスクロールターボの連通路機構に関する。
【背景技術】
【0002】
エキゾーストマニホールドからターボチャージャのタービンハウジングへの流路が第1流路と第2流路とに分割されたツインスクロールターボが知られている。ツインスクロールターボでは、第1流路と第2流路との間に開閉自在な連通路を設け、回転数又は負荷に応じて連通路を開閉することによりポンピングロスが低減し、燃費が改善する。例えば、特許文献1には、連通路を板状部材により部分的に覆うことによって、連通路の開度を調整する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2017-537259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1のような技術では、微小開度で連通路の開度を適切に制御するためには、高分解能のアクチュエータを必要とし、高コストをもたらすため、改善が望まれている。
【0005】
そこで本発明は、高分解能のアクチュエータを要さずに、単純な構成により、連通路の開度を適切に制御することができるツインスクロールターボの連通路機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、エキゾーストマニホールドからターボチャージャのタービンハウジングへの流路が第1流路と第2流路とに分割され、第1流路と第2流路との間に開閉自在な連通路が設けられたツインスクロールターボの連通路機構であって、第1流路と第2流路との間の大連通路と、大連通路を開閉する大連通バルブと、大連通バルブの内部に設けられ、大連通路よりも断面積が小さい小連通路と、大連通バルブの内部に設けられ、小連通路を開閉する小連通バルブとを備え、小連通バルブが小連通路を閉鎖し、大連通バルブが大連通路を閉鎖することにより、第1流路と第2流路との間の連通路が閉鎖された閉鎖状態と、小連通バルブが小連通路を開放し、大連通バルブが大連通路を閉鎖することにより、第1流路と第2流路との間の連通路の最小断面積が小連通路の断面積である小開放状態と、小連通バルブが小連通路を開放し、大連通バルブが大連通路を開放することにより、第1流路と第2流路との間の連通路の最小断面積が大連通路の断面積である大開放状態とに変更自在なツインスクロールターボの連通路機構である。
【0007】
この構成によれば、エキゾーストマニホールドからターボチャージャのタービンハウジングへの流路が第1流路と第2流路とに分割され、第1流路と第2流路との間に開閉自在な連通路が設けられたツインスクロールターボの連通路機構において、第1流路と第2流路との間の大連通路と、大連通路を開閉する大連通バルブと、大連通バルブの内部に設けられ、大連通路よりも断面積が小さい小連通路と、大連通バルブの内部に設けられ、小連通路を開閉する小連通バルブとを備え、小連通バルブが小連通路を閉鎖し、大連通バルブが大連通路を閉鎖することにより、第1流路と第2流路との間の連通路が閉鎖された閉鎖状態と、小連通バルブが小連通路を開放し、大連通バルブが大連通路を閉鎖することにより、第1流路と第2流路との間の連通路の最小断面積が小連通路の断面積である小開放状態と、小連通バルブが小連通路を開放し、大連通バルブが大連通路を開放することにより、第1流路と第2流路との間の連通路の最小断面積が大連通路の断面積である大開放状態とに変更自在である。そのため、高分解能のアクチュエータを要さずに、単純な構成により、連通路の開度を適切に制御することができる。
【0008】
この場合、大開放状態のときに、大連通路は、タービンハウジングを迂回しつつタービンハウジングの下流の流路に連通するバイパス路に連通していてもよい。
【0009】
この構成によれば、大開放状態のときに、大連通路は、タービンハウジングを迂回しつつタービンハウジングの下流の流路に連通するバイパス路に連通しており、大連通路の大きな断面積が律速となるため、大流量に対応でき、ウェストゲート量不足とならず、適切なウェストゲート量に制御することができる。
【0010】
また、大連通バルブが大連通路を閉鎖する方向に付勢するバネと、小連通バルブ及び大連通バルブを作動させるアクチュエータとをさらに備え、小開放状態では、アクチュエータによって、バネにより付勢されることにより大連通路を閉鎖している大連通バルブの内部の小連通バルブが作動させられることにより小連通路が開放され、大開放状態では、小連通バルブを作動させて小連通路を開放させているアクチュエータによって、バネにより大連通路を閉鎖する方向に付勢されている大連通バルブが作動させられることにより大連通路が開放されてもよい。
【0011】
この構成によれば、大連通バルブが大連通路を閉鎖する方向に付勢するバネと、小連通バルブ及び大連通バルブを作動させるアクチュエータとをさらに備え、小開放状態では、アクチュエータによって、バネにより付勢されることにより大連通路を閉鎖している大連通バルブの内部の小連通バルブが作動させられることにより小連通路が開放され、大開放状態では、小連通バルブを作動させて小連通路を開放させているアクチュエータによって、バネにより大連通路を閉鎖する方向に付勢されている大連通バルブが作動させられることにより大連通路が開放されるため、バネと1つのアクチュエータとによる単純な構成により、連通路の開度を適切に制御することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のツインスクロールターボの連通路機構によれば、高分解能のアクチュエータを要さずに、単純な構成により、連通路の開度を適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態に係るツインスクロールターボを示す図である。
図2】実施形態に係るツインスクロールターボの連通路機構の閉鎖状態を示す縦断面図である。
図3】実施形態に係るツインスクロールターボの連通路機構の小開放状態を示す縦断面図である。
図4】実施形態に係るツインスクロールターボの連通路機構の大開放状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態に係るツインスクロールターボの連通路機構について、図面を用いて詳細に説明する。図1に示されるように、本実施形態の連通路機構1は、ツインスクロールターボ100に適用される。ツインスクロールターボ100では、エンジン10のエキゾーストマニホールド15からタービンハウジング19及びコンプレッサ20を有するターボチャージャ18のタービンハウジング19への流路が、第1気筒11及び第4気筒14の排気を束ねた第1流路16と、第2気筒12及び第3気筒13の排気を束ねた第2流路17とに分割されている。第1流路16と第2流路17との間には開閉自在な連通路2が設けられている。連通路2は、ウェストゲートバルブ22を介して、タービンハウジング19を迂回しつつタービンハウジング19の下流の流路に連通するバイパス路21に連通している。
【0015】
図2に示されるように、連通路機構1は、第1流路16と第2流路17とが隣接している箇所に配置されている。連通路機構1は、第1流路16と第2流路17との間の大連通路3と、大連通路3を開閉する大連通バルブ5とを備える。図2に示される第1流路16と第2流路17との間の連通路2が閉鎖された閉鎖状態では、大連通路3は、大連通バルブ5により閉鎖されている。連通路機構1は、大連通バルブ5の内部に設けられ、大連通路3よりも断面積が小さい小連通路4と、大連通バルブ5の内部に設けられ、小連通路4を開閉する小連通バルブ6とを備える。図2に示される第1流路16と第2流路17との間の連通路2が閉鎖された閉鎖状態では、小連通路4は、小連通バルブ6により閉鎖されている。
【0016】
連通路機構1は、大連通バルブ5が大連通路3を閉鎖する方向に付勢するバネ7と、小連通バルブ6及び大連通バルブ5を作動させるアクチュエータ8と備える。アクチュエータ8は、その駆動軸8aが大連通バルブ5の内部の小連通バルブを電磁石又は油圧等の力によって押し込むことにより、小連通バルブ6が小連通路4を閉鎖する方向に力を加える。また、アクチュエータ8は、その駆動軸8aが大連通バルブ5の内部の小連通バルブ6を電磁石又は油圧等の力によって引っ張ることにより、小連通バルブ6が小連通路4を開放し、大連通バルブ5の内部の小連通バルブ6を介して大連通バルブ5が大連通路3を開放する方向に力を加える。バネ7は、アクチュエータ8の駆動軸8aの周囲に配置された圧縮バネであり、大連通バルブ5が大連通路3を閉鎖する方向に付勢する。大連通バルブ5の周囲は、バイパス路21に連通している。
【0017】
以下、本実施形態のツインスクロールターボ100の連通路機構1の動作について説明する。図2に示される閉鎖状態では、アクチュエータ8の駆動軸8aにより押し込まれた小連通バルブ6が小連通路4を閉鎖し、バネ7により付勢されている大連通バルブ5が大連通路3を閉鎖することにより、第1流路16と第2流路17との間の連通路2が閉鎖される。
【0018】
図3に示される小開放状態では、アクチュエータ8の駆動軸8aによって、バネ7により付勢されることにより大連通路3を閉鎖している大連通バルブ5の内部の小連通バルブ6が引っ張られることによって作動させられることにより小連通路4が開放される。小開放状態では、小連通バルブ6が小連通路4を開放し、バネ7により付勢されている大連通バルブ5が大連通路3を閉鎖することにより、第1流路16と第2流路17との間の連通路2の最小断面積が小連通路4の断面積となる。つまり、小開放状態では、断面積が小さい小連通路4が律速となる。
【0019】
図4に示される大開放状態では、小連通バルブ6を作動させて小連通路4を開放させているアクチュエータ8の駆動軸8aによって、大連通バルブ5の内部の小連通バルブ6を介して、バネ7により大連通路3を閉鎖する方向に付勢されている大連通バルブ5が引っ張られることによって作動させられることにより大連通路3が開放される。大開放状態では、小連通バルブ6が小連通路4を開放し、大連通バルブ5が大連通路3を開放することにより、第1流路16と第2流路17との間の連通路2の最小断面積が大連通路3の断面積となる。つまり、大開放状態では、断面積が大きい大連通路3が律速となる。大開放状態のときに、大連通路3は、タービンハウジング19を迂回しつつタービンハウジング19の下流の流路に連通するバイパス路21に連通している。
【0020】
以上のように、本実施形態のツインスクロールターボ100の連通路機構1では、閉鎖状態と、小開放状態と、大開放状態とに変更自在である。
【0021】
ツインスクロールターボ100では、第1流路16と第2流路17との間に開閉自在な連通路2を設け、回転数又は負荷に応じて連通路2を開閉することによりポンピングロスが低減し、燃費が改善することが判っている。しかし、本発明者による実験により、連通路2を開閉するバルブは、微小開度の特性が過敏であることが判った。微小開度で連通路2を開閉するバルブを精密な開度に調整するためには、高分解能のアクチュエータが必要となり、高コストをもたらす。一方、微小開度での特性を緩慢にするために、連通路2の断面積を絞った場合には、フルリフト時の全流量も低下するため、連通路2を開閉するバルブを全開にしたとしても、連通路2の連通量及びウェストゲート量が不足となる懸念がある。
【0022】
一方、本実施形態では、エキゾーストマニホールド15からターボチャージャ18のタービンハウジング19への流路が第1流路16と第2流路17とに分割され、第1流路16と第2流路17との間に開閉自在な連通路2が設けられたツインスクロールターボ100の連通路機構1において、第1流路16と第2流路17との間の大連通路3と、大連通路3を開閉する大連通バルブ5と、大連通バルブ5の内部に設けられ、大連通路3よりも断面積が小さい小連通路4と、大連通バルブ5の内部に設けられ、小連通路4を開閉する小連通バルブ6とを備え、小連通バルブ6が小連通路4を閉鎖し、大連通バルブ5が大連通路3を閉鎖することにより、第1流路16と第2流路17との間の連通路2が閉鎖された閉鎖状態と、小連通バルブ6が小連通路4を開放し、大連通バルブ5が大連通路3を閉鎖することにより、第1流路16と第2流路17との間の連通路2の最小断面積が小連通路4の断面積である小開放状態と、小連通バルブ6が小連通路4を開放し、大連通バルブ5が大連通路3を開放することにより、第1流路16と第2流路17との間の連通路2の最小断面積が大連通路3の断面積である大開放状態とに変更自在である。そのため、高分解能のアクチュエータを要さずに、単純な構成により、連通路2の開度を適切に制御することができる。
【0023】
つまり、小開放状態では、断面積が小さい小連通路4が律速となる。このため、微小開度の特性を緩慢にすることができる。一方、大開放状態では、断面積が大きい大連通路3が律速となる。このため、大流量に対応することができる。このように本実施形態では、定常運転時及び過渡運転時の急激な流量変化が抑えられることから、制御性向上が果たされる。
【0024】
また、本実施形態では、大開放状態のときに、大連通路3は、タービンハウジング19を迂回しつつタービンハウジング19の下流の流路に連通するバイパス路21に連通しており、大連通路3の大きな断面積が律速となるため、大流量に対応でき、ウェストゲート量不足とならず、適切なウェストゲート量に制御することができる。
【0025】
また、本実施形態では、大連通バルブ5が大連通路3を閉鎖する方向に付勢するバネ7と、小連通バルブ6及び大連通バルブ5を作動させるアクチュエータ8とをさらに備え、小開放状態では、アクチュエータ8によって、バネ7により付勢されることにより大連通路3を閉鎖している大連通バルブ5の内部の小連通バルブ6が作動させられることにより小連通路4が開放され、大開放状態では、小連通バルブ6を作動させて小連通路4を開放させているアクチュエータ8によって、バネ7により大連通路3を閉鎖する方向に付勢されている大連通バルブ5が作動させられることにより大連通路3が開放されるため、バネ7と1つのアクチュエータ8とによる単純な構成により、連通路2の開度を適切に制御することができる。
【0026】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。例えば、上記実施形態の連通路機構1において、小連通バルブ6の内部に設けられ、小連通路4よりも断面積が小さい極小連通路と、小連通バルブ6の内部に設けられ、極小連通路を開閉する極小連通バルブとをさらに備えてもよい。この場合、連通路機構1は、上述した閉鎖状態と、小開放状態と、大開放状態とに加えて、極小連通バルブが極小連通路を開放し、小連通バルブ6が小連通路4を閉鎖し、大連通バルブ5が大連通路3を閉鎖することにより、第1流路16と第2流路17との間の連通路2の最小断面積が極小連通路の断面積である極小開放状態との4つの状態に変更自在でもよい。同様に、連通路機構1は5以上の状態に変更自在でもよい。
【0027】
また、上記実施形態の連通路機構1において、大連通バルブ5の内部に小連通バルブ6が小連通路4を閉鎖する方向に付勢する小連通バルブ用バネをさらに備え、閉鎖状態では、小連通バルブ用バネにより付勢されている小連通バルブ6が小連通路4を閉鎖し、バネ7により付勢されている大連通バルブ5が大連通路3を閉鎖することにより、第1流路16と第2流路17との間の連通路2が閉鎖されてもよい。これにより、アクチュエータ8は、駆動軸8aを引っ張る方向に力を与える機能のみを有すればよくなる。
【符号の説明】
【0028】
1…連通路機構、2…連通路、3…大連通路、4…小連通路、5…大連通バルブ、6…小連通バルブ、7…バネ、8…アクチュエータ、8a…駆動軸、10…エンジン、11…第1気筒、12…第2気筒、13…第3気筒、14…第4気筒、15…エキゾーストマニホールド、16…第1流路、17…第2流路、18…ターボチャージャ、19…タービンハウジング、20…コンプレッサ、21…バイパス路、22…ウェストゲートバルブ、100…ツインスクロールターボ。
図1
図2
図3
図4