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特許7288446ヒューマンマシン対話方法および電子デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-30
(45)【発行日】2023-06-07
(54)【発明の名称】ヒューマンマシン対話方法および電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 40/56 20200101AFI20230531BHJP
   G06F 40/279 20200101ALI20230531BHJP
   G10L 13/00 20060101ALI20230531BHJP
   G10L 15/22 20060101ALI20230531BHJP
【FI】
G06F40/56
G06F40/279
G10L13/00 100M
G10L15/22 300U
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020537003
(86)(22)【出願日】2019-01-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 CN2019072603
(87)【国際公開番号】W WO2019144858
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】201810062270.3
(32)【優先日】2018-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520235782
【氏名又は名称】エーアイ スピーチ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】AI SPEECH CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】チュウ, ミン
(72)【発明者】
【氏名】グオ, タオタオ
(72)【発明者】
【氏名】ダイ, ゾングユアン
(72)【発明者】
【氏名】ヤング, チャオ
【審査官】長 由紀子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第105068661(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105183848(CN,A)
【文献】国際公開第2017/041372(WO,A1)
【文献】特開平07-311671(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0129752(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0341684(US,A1)
【文献】特開2017-49427(JP,A)
【文献】山内 祐輝 外4名,対話システムにおける用語間の関係性を用いた話題誘導応答文生成の拡張と評価,日本音響学会 2013年 春季研究発表会講演論文集CD-ROM [CD-ROM],一般社団法人日本音響学会,2013年03月05日,pp.87-88
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 40/00-58
G06Q 10/10
G10L 13/00
G10L 15/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスに用いられるヒューマンマシン対話方法であって、
ターゲットトピックに対して所定数のジャンプトピックを確定し、前記所定数のジャンプトピック同士間の関連強度に基づいて、前記ターゲットトピックに収束したトピックジャンプハップマップを生成し、ここで、前記所定数のジャンプトピック毎に、下流レベルのk個のトピックへジャンプ可能なk個のパスセグメントには、初期ジャンプ確率が設けられており、
ユーザーの対話要求に対して最初の応答を行った後、前記トピックジャンプハップマップから、前記ユーザーの対話要求が属するトピックを選択し、選択したトピックを最初のトピックとして、前記ユーザーへの一回目の推奨を実行するためのものとし、
前記最初のトピックのヒューマンマシン対話が完了したら、前記ユーザーへの次のラウンドの推奨を実行するために、前記最初のトピックから下流レベルのk個のジャンプトピックにジャンプするジャンプ確率に基づいて、ジャンプしようとするジャンプトピックを確定し、
段階的な推奨方法を使用して、前記最初のトピックから前記ターゲットトピックに徐々にガイドし、
ジャンプトピック毎に下流レベルのk個のジャンプトピックへジャンプ可能なk個のパスセグメントの初期ジャンプ確率の合計が1であり、
前記ジャンプトピックの推奨においては、
第一ジャンプトピックの下流レベルの一つの第二ジャンプトピックを選択して、次のラウンドの推奨を実行する時に、
ユーザーが前記一つの第二ジャンプトピックを受け入れる場合は、前記第一ジャンプトピックから前記一つの第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を増やし、前記第一ジャンプトピックから下流レベルの他の第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を減らすことによって、前記第一ジャンプトピックから下流レベルのすべての第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率の合計が1であることを確保し、
ユーザーが前記一つの第二ジャンプトピックを受け入れない場合、前記第一ジャンプトピックから前記一つの第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を減らし、前記第一ジャンプトピックから下流レベルの他の第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を増やすことによって、前記第一ジャンプトピックから下流レベルのすべての第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率の合計が1であることを確保し、前記第一ジャンプトピックの下流レベルのもう一つの第二ジャンプトピックを選択変更して次のラウンドの推奨を実行することを特徴とするヒューマンマシン対話方法。
【請求項2】
前記段階的な推奨方法で前記ターゲットトピックにジャンプし、ヒューマンマシン対話を完了した後、前記最初のトピックから前記ターゲットトピックへのジャンプパスを確定し、
前記ジャンプパスの各パスセグメントのジャンプ確率を増やし、前記トピックジャンプハップマップを更新して、次のヒューマンマシン対話で使用することを特徴とする、請求項1に記載のヒューマンマシン対話方法。
【請求項3】
記ジャンプパスのi番目のジャンプトピックから下流レベルのi+1番目のジャンプトピックへのジャンプセグメントP(i、i+1)のジャンプ確率を増やしながら、i番目のジャンプトピックから下流レベルのi+1番目のジャンプトピックを除く他のk-1個のジャンプトピックへのk-1個のパスセグメントのジャンプ確率を減らし、前記i番目のジャンプトピックから下流レベルのk個のパスセグメントのジャンプ確率の合計が、依然として1であることを保持することを特徴とする、請求項2に記載のヒューマンマシン対話方法。
【請求項4】
電子デバイスに用いられるヒューマンマシン対話方法であって、
指定されたフィールドに関連する所定数のジャンプトピックを確定し、前記所定数のジャンプトピック同士間の関連強度に基づいてトピック同士間のトピックジャンプハップマップを作成し、ここで、前記ジャンプトピック毎に、下流レベルのk個のトピックへジャンプ可能なk個のパスセグメントには初期ジャンプ確率が配置されており、
ユーザーの対話要求に対して最初の応答を行った後、最初の前記応答が属するジャンプトピックが最初のトピックであることを確定し、ユーザーに一回目の推奨を実行するためのものとし、
前記最初のトピックのヒューマンマシン対話が完了した後、前記最初のトピックから下流レベルのk個のジャンプトピックにジャンプするジャンプ確率に基づいて、ジャンプしようとするジャンプトピックを確定して、前記ジャンプしようとするジャンプトピックに対して、次の推奨を実行し、
段階的な推奨方法を使用して、前記トピックジャンプハップマップのジャンプトピックを推奨し続け、ヒューマンマシン対話を実行し、
ジャンプトピック毎に下流レベルのk個のジャンプトピックへジャンプ可能なk個のパスセグメントの初期ジャンプ確率の合計が1であり、
前記ジャンプトピックの推奨においては、
第一ジャンプトピックの下流レベルの一つの第二ジャンプトピックを選択して、次のラウンドの推奨を実行する時に、
ユーザーが前記一つの第二ジャンプトピックを受け入れる場合は、前記第一ジャンプトピックから前記一つの第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を増やし、前記第一ジャンプトピックから下流レベルの他の第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を減らすことによって、前記第一ジャンプトピックから下流レベルのすべての第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率の合計が1であることを確保し、
ユーザーが前記一つの第二ジャンプトピックを受け入れない場合、前記第一ジャンプトピックから前記一つの第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を減らし、前記第一ジャンプトピックから下流レベルの他の第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を増やすことによって、前記第一ジャンプトピックから下流レベルのすべての第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率の合計が1であることを確保し、前記第一ジャンプトピックの下流レベルのもう一つの第二ジャンプトピックを選択変更して次のラウンドの推奨を実行することを特徴とするヒューマンマシン対話方法。
【請求項5】
選択変更した回数の合計が所定の回数を超えると、前記第一ジャンプトピックから独立したトピックを新たに選択することを特徴とする、請求項に記載のヒューマンマシン対話方法。
【請求項6】
複数回のヒューマンマシン対話を実行した後、少なくとも一つのパスセグメントのジャンプ確率が所定の閾値を下回る場合、前記トピックジャンプハップマップの少なくとも一つの前記パスセグメントを切断し、前記トピックジャンプハップマップを更新し、次のヒューマンマシン対話に使用することを特徴とする、請求項または請求項に記載のヒューマンマシン対話方法。
【請求項7】
前記トピックジャンプハップマップの前記少なくとも一つのパスセグメントを切断するときに、前記少なくとも一つのパスセグメントのエンドポイントのジャンプトピックに対して新たなジャンプトピックを配置することを特徴とする、請求項に記載のヒューマンマシン対話方法。
【請求項8】
さらに、ユーザーのカテゴリに従って対応するトピックジャンプハップマップを作成するように、ユーザーの属性によってユーザーを分類することを特徴とする、請求項1または請求項4に記載のヒューマンマシン対話方法。
【請求項9】
少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサに通信可能に接続されており、前記少なくとも一つのプロセッサに、請求項1~のいずれか一項に記載のヒューマンマシン対話方法を実行させるように、前記少なくとも一つのプロセッサによって実行可能な指令を記憶したメモリと、を備えることを特徴とする電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工知能の技術分野に関し、特に、ヒューマンマシン対話方法及び電子デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、さまざまな対話ロボットが市場に登場している。一部は、パーソナルアシスタント(Siri、Cortana、Lingxi Voice Asisstantなど)の形態で表示され、一部は、チャットロボット(Xiaolce、Duer)で表示され、その他は、インテリジェントスピーカー、インテリジェント車両デバイス、インテリジェントテレビなどの端末に組み込まれる。これらのロボットの背後にある対話技術は、大体に四つのタイプに分けられる。
【0003】
タスクベースの対話:ユーザーがいつも必要とするタスクに合わせて、専門にカスタマイズされた垂直分野の対話:例えば:食事の注文、チケットの予約、音楽、映画又は特定の商品の検索などである。ユーザーが一言を話した後、まず、どのタスクの需要を確定し、且つユーザーの需要パラメーター(出発地、レストランのタイプなど)を抽出する。事前に定義された必要なパラメーターが収集されない場合、マシンは質問をすることによって情報を取得する。従って、タスクベースの対話は、通常、マルチラウンドの対話である。ユーザーは、対話中に絶えず自分のニーズを変更したり、完璧にしたりすることができる。
【0004】
質問と回答のペアに基づく対話:知識は質問と回答のペアの形式で編成され、ユーザーの質問を質問と回答のペアの質問と比較し、最も近いものを見つけて答えを返す。こういう対話は、顧客サービスロボットやチャットロボットで一般的に使用される。これらの質問と回答のサービスは、ほとんどシングルラウンドの対話であり、ある質問と回答のサービスは、マルチラウンドの対話機能を有して、主に簡単なコンテキスト処理及び参照の曖昧性解消(referential disambiguation)に言及する。
【0005】
ナレッジハップマップ(Knowledge Graph)に基づく対話:ユーザーは、自然言語/音声を使用して、トリプルの形式で保存された事実の知識を照会する。例えば、「ヤオ・ミンの娘の身長は?」などである。このような対話を行う場合、ロボットは、ある程度の推論能力を有することが必要であり、上記の文は実際には二つのステップで完成する。(1)ヤオ・ミンの娘->Yao・Qinlei、(2)Yao・Qinleiの身長-> 160cm。これらの対話は、ほとんどシングルラウンドの対話であり、ある対話は特定のマルチラウンドの対話機能を有して、主に参照の曖昧性解消(彼女は何歳ですか?彼女->Yao・Qinlei)について言及する。
【0006】
生成チャット(Generative chat):ニューラルネットワークモデルをトレーニングすることにより、ユーザーの質問に基づいて応答を自動的に生成できる。このタイプのチャットは、明確なコミュニケーション目標とドメイン制限がない。ユーザーが一言を話すと、システムが自動的に返信を生成する。返信と質問は関連があるが、明確なコミュニケーション目標はない。このタイプの会話をオープンドメインチャットと呼ぶ人もいる。オープンドメインチャットは、従来のヒューマンマシン対話システムにおいて、主に距離を縮め、信頼関係を築き、感情的な交際をし、対話プロセスを順調にならせ(例えば、タスクベースの対話がユーザーのニーズを満足できない場合)、ユーザーの粘り強さを向上する機能を有する。
【0007】
従来技術における様々なインテリジェントロボットにおいて、あるインテリジェントロボットは、これらの形式の一種の形式を採用し、あるインテリジェントロボットは、いくつかの形式の組み合わせを採用する。すべてのこれらの対話形式では、基本的に、人は能動的な方であり、マシンは受動的な方である。マシンは、人々が質問するのを待ってから、答えを出す。タスクベースの対話では、マシンも人々に質問するが、チケットを購入するタスクなどの明確に定義される場合、出発点、到着点、出発時間の三つの必要なパラメーターが事前に定義される。ユーザーが三つの必要なパラメーターの全部を言い出してこそ、ロボットがチケットサービスシステムに照会を発行でき、それ以外の場合、ロボットが不足する情報を取得するために質問する。全体として、マシンはまだ受動的に待機する。
【0008】
これによって、従来、さまざまな質問と回答のロボットは受動的であり、ロボットはユーザーが質問するのを待つ状態にある。ユーザーが積極的に質問した後、ロボットはユーザーの意図を理解し始め、ユーザーの意図に基づいて、答案を問い合わせ、フィードバックしたり、アクションを実行したりする。マルチラウンドの対話があるが、それは主にユーザーにいくつかの必要なパラメーターを尋ねることである(どの日に行きますか?どの色が好きですか?)。ロボット自体は明確な対話意図はない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような対話システムでは、ユーザーがトピック又は具体的な質問の方法を思い出さない場合、対話は続行されない。ユーザーの考えを考え、ユーザーにより優れたインタラクティブ体験を提供することができない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記した技術的課題の少なくとも一つを解決するためのヒューマンマシン対話方法と電子デバイスを提供する。
【0011】
本発明の第一形態では、電子デバイスに用いられるヒューマンマシン対話方法を提供する。このヒューマンマシン対話方法は、
ターゲットトピックに対して所定数のジャンプトピックを確定し、前記所定数のジャンプトピック同士間の関連強度に基づいて、前記ターゲットトピックに収束したトピックジャンプハップマップを生成し、ここで、前記所定数のジャンプトピック毎に、下流レベルのk個のトピックへジャンプ可能なk個のパスセグメントには、初期ジャンプ確率が設けられており、
ユーザーの対話要求に対して最初の応答を行った後、前記トピックジャンプハップマップから、前記ユーザーの対話要求が属するトピックを選択し、選択したトピックを最初のトピックとして、前記ユーザーへの一回目の推奨を実行するためのものとし、
前記最初のトピックのヒューマンマシン対話が完了したら、前記ユーザーへの次のラウンドの推奨を実行するために、前記最初のトピックから下流レベルのk個のジャンプトピックにジャンプするジャンプ確率に基づいて、ジャンプしようとするジャンプトピックを確定し、
段階的な推奨方法を使用して、前記最初のトピックから前記ターゲットトピックに徐々にガイドする。
【0012】
本発明の第二形態では、電子デバイスに用いられる他のヒューマンマシン対話方法を提供する。このヒューマンマシン対話方法は、
指定されたフィールドに関連する所定数のジャンプトピックを確定し、前記所定数のジャンプトピック同士間の関連強度に基づいてトピック同士間のトピックジャンプハップマップを作成し、ここで、前記ジャンプトピック毎に、下流レベルのk個のトピックへジャンプ可能なk個のパスセグメントには初期ジャンプ確率が配置されており、
ユーザーの対話要求に対して最初の応答を行った後、最初の前記応答が属するジャンプトピックが最初のトピックであることを確定し、ユーザーに一回目の推奨を実行するためのものとし、
前記最初のトピックのヒューマンマシン対話が完了した後、前記最初のトピックから下流レベルのk個のジャンプトピックにジャンプするジャンプ確率に基づいて、ジャンプしようとするジャンプトピックを確定して、前記ジャンプしようとするジャンプトピックに対して、次の推奨を実行し、
段階的な推奨方法を使用して、前記トピックジャンプハップマップのジャンプトピックを推奨し続け、ヒューマンマシン対話を実行する。
【0013】
本発明の第三形態では、実行指令を含む一つ又は複数のプログラムが格納された、コンピューターによって読み取り可能な不揮発性の記憶媒体を提供する。前記実行指令は、電子デバイス(コンピューター、サーバー又はネットワークデバイスなどを含むが、これらに限定されない)に読み取られ、実行され、上記いずれか一項に記載の本発明のヒューマンマシン対話方法を実行する。
【0014】
本発明の第四形態では、電子デバイスを提供する。この電子デバイスは、少なくとも一つのプロセッサと、前記少なくとも一つのプロセッサに通信可能に接続されており、前記少なくとも一つのプロセッサに、上記いずれか一項に記載の本発明のヒューマンマシン対話方法を実行させるように、前記少なくとも一つのプロセッサによって実行可能な指令を記憶したメモリと、を備える。
【0015】
本発明の第五形態では、コンピュータープログラム製品を提供する。コンピュータープログラム製品は、コンピューターによって読み取り可能な不揮発性の記憶媒体に記憶されたコンピュータープログラムを含み、該コンピュータープログラムは、プログラム指令を含み、該プログラム指令がコンピューターによって実行されると、コンピューターは、上記いずれか一項に記載の本発明のヒューマンマシン対話方法を実行する。
【0016】
本発明は、以下の有益な効果を奏する。ジャンプトピック同士間の関連強度に基づいて事前に作成されたトピックジャンプハップマップを通じて、且つヒューマンマシン対話の過程で、対話の人の最初の対話要求が対応するトピックジャンプハップマップのジャンプトピックであることを確定し、次にジャンプトピックの間の関連強度に従って、ユーザーにユーザーの従来のディスカッショントピックに関連する次のジャンプトピックを積極的に推奨する。従って、コンピューターはユーザーが提起した質問に答えたり、ユーザーの質問に基づいてユーザーに関連トピックを推奨したりすることでも、常に効率的に実行でき、ヒューマンマシン対話中のコンピューターの利用率が向上される。また、ヒューマンマシン対話の順調な進行が保証され、ヒューマンマシン対話におけるユーザーのエクスペリエンスが向上される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の実施形態の技術内容をより明確に説明するために、以下は、実施形態の説明で使用される図面を簡単に説明する。説明された図面は本発明のいくつかの実施形態であり、当業者は、創造的な努力を払うことなく、他の図面を得ることができる。
【0018】
図1】本発明に係るヒューマンマシン対話方法の実施形態のフローチャートである。
図2】本発明に係るヒューマンマシン対話方法の他の実施形態のフローチャートである。
図3】本発明に係るヒューマンマシン対話方法の他の実施形態のフローチャートである。
図4】本発明に係るヒューマンマシン対話方法のさらに他の実施形態のフローチャートである。
図5】本発明の電子デバイスの実施形態の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態の目的、技術方案及び利点をより明確にするために、以下、本発明の実施形態の図面を参照しながら、本発明の実施形態の技術内容を明確かつ完全に説明する。もちろん、説明される実施形態は本発明の一部の実施形態にすぎず、本発明の全部の実施形態ではない。本発明の実施形態に基づいて、当業者が創造的な努力なしに得られる他の全ての実施形態も本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0020】
なお、本願の実施形態と実施形態の特徴とは、互いに矛盾することなければ、組み合わせることができる。
【0021】
本発明は、例えば、プログラムモジュールなどの、コンピューターによって実行されるコンピューター実行可能指令の一般的なコンテキストで説明することができる。プログラムモジュールには、通常、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実現したりするルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などが含まれる。本発明は、分散コンピューティング環境で実施することもできる。これらの分散コンピューティング環境では、通信ネットワークを介して接続されたリモート処理デバイスによって、タスクが実行される。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールは、ストレージデバイスを含むローカル及びリモートのコンピューターストレージメディアに配置できる。
【0022】
本発明では、「モジュール」、「デバイス」、「システム」などは、例えば、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアなどのコンピューターに適用される関連エンティティを指す。具体的には、コンポーネントは、プロセッサで実行するプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能なコンポーネント、実行スレッド、プログラム、及び/又はコンピューターであるが、これらに限定されない。また、サーバーで実行するアプリケーションプログラムやスクリプトプログラム、サーバーがコンポーネントと呼ばれることもできる。実行のプロセス及び/又はスレッドには、一つ又は複数のコンポーネントを含んでもよく、且つ、コンポーネントは、一台のコンピューターにローカライズされ、及び/又は二台以上のコンピューターの間に分布され、さまざまなコンピューターによって読み取り可能な媒体で実行することができる。コンポーネントは、一つ以上のデータパケットを有する信号によって、ローカル及び/又はリモートプロセスを介して、通信することができる。信号は、例えば、ローカルシステム、分散システムにおけるもう一つのコンポーネントと相互作用するデータ、及び/又はインターネットのようなネットワークで信号を介して他のシステムと相互作用するデータからの信号である。
【0023】
最後に、本発明の明細書、請求の範囲及び図面における関係用語「第一」及び「第二」などは、一つの実体又は操作をもう一つの実体又は操作と区別するためのものだけであり、これらの実体又は操作がいかなるこのような実際の関係又は順序を特定し、示唆するためのものではない。また、用語「含む」、「有する」及びそれらのいずれの変更は、それらの要素だけでなく、明示的にリストされていない他の要素、又はそのようなプロセス、方法、オブジェクト、又は機器に固有の要素も含む。これ以上の制限が課されない場合、「含む」、「有する」及びそれらのいずれの変更によって定義された要素は、その要素を含むプロセス、方法、オブジェクト、又は機器に他の同一要素があることを除外しない。
【0024】
図1に示すように、本発明の実施形態は、ロボット対話のためのトピックジャンプハップマップの最適化方法を提供する。トピックジャンプハップマップの最適化方法は、下記のステップを含む。
【0025】
S11:ターゲットトピックに対して、所定数のジャンプトピックを確定し、所定数のジャンプトピックの間の関連強度に基づいて、ターゲットトピックに収束したトピックジャンプハップマップを生成する。そのうち、トピック毎に下流レベルのk個のトピックへジャンプ可能なk個のパスセグメントには、初期ジャンプ確率が配置される。k個の初期ジャンプ確率は、P-Pで表示することができる。
【0026】
本発明の実施形態におけるターゲットトピックは、前もって確定された少なくとも一つのトピックである。ターゲットトピックに関連する一連のトピック(例えば、50~100個)を使用して、トピックジャンプハップマップを生成することができる。所定数のジャンプトピックに対して、分類を行う。例えば、鍵となるトピック(一部のトピックが目標の達成に非常に重要な場合があり、できるだけユーザーに理解させる)、関連トピック(鍵となるトピックへの追加、コミュニケーションターゲットの達成に役立つ)と興味深いトピック(コミュニケーションの興味を高めるトピック)に分類される。各ジャンプトピック及び/又はターゲットトピックには、それぞれ複数のナレッジポイントが含まれる。ナレッジポイントは、質問と回答のペア及び/又はナレッジハップマップによって表示される。
【0027】
ジャンプトピック同士間の関連強度は、ジャンプトピックの類推関係や参照関係などのさまざまな戦略に従って確定される(一連のトピックを取得した後、トピックの間の関連関係によって、トピックジャンプハップマップを作成する。例えば、概念には父子、包含、並列、引用又は類推関係が存在する二つのトピックに、ジャンプ関係を確立する。トピックに含まれる二組のナレッジポイントの意味的類似度によって、ジャンプ関係を設定することもできる。関連トピックが文献、書籍、ネットワーク情報での関連強度によって、ジャンプ関係を確立することもできる。本発明ではこれに限定されない)。各ジャンプトピックに、次のステップでジャンプできるトピックパスを確立し、且つ各ジャンプパスには初期確率を割り当てる(各パスの初期確率は同じでも異なってもよく、例えば、異なるタイプの関係は異なる初期確率に対応し、又は、意味的類似性の大きさやトピックの間の関連強度などの指標によって、対応する初期確率を計算する)。専門家が特別なニーズを持つ場合は、ジャンプパスと確率を指定することもできる。トピックの計画をした後、トピックの間の有限状態マシン(finite state machine)を取得する。各トピックは、一つの状態を表示し、各トピックのジャンプは、確率のある有向エッジである。対話プロセスの多様性を確保し、対話の目標を効果的に達成するために、トピックのジャンプターゲットは、通常、トピックの総数の約10%に設定される(実際のアプリケーションでは、トピックの総数に応じて実際に調整する)。
【0028】
本発明の実施形態における下流レベルは、従来のジャンプトピックに対して述べたものだけである。トピックジャンプハップマップ全体では、上流レベルと下流レベルという関係はない。例えば、従来のトピックA1の場合、トピックA1がジャンプすることができるトピックにトピックB、C及びDを含まれれば、トピックB、C及びDは、トピックA1の下流レベルのジャンプトピックであり、トピックA1とA2がまだ存在し、且つトピックA1とA2がそれぞれトピックAの下流レベルであるが、トピックA2は、トピックB、C及びDにジャンプできない(即ち、これらのトピックとジャンプパスはない)。従って、トピックA1とA2がトピックAの下流レベルに属し、且つトピックB、C及びDがトピックA1の下流レベルであっても、トピックA2がトピックB、C及びDにジャンプできないので、それらの間に上流レベルと下流レベルという関係はない。
【0029】
S12:ユーザーの対話要求に対して最初の応答を行った後、トピックジャンプハップマップから、ユーザーの対話要求が属するトピックを選択し、このトピックを最初のトピックとして、ユーザーへの一回目の推奨を実行するようになる。
【0030】
例えば、ユーザーが「貴社にはどんな製品がありますか?」と尋ねる。それに対して、自然言語を理解し、且つ返し、「XXX会社は、垂直分野におけるインテリジェントな会話型インタラクションに焦点を当てて、その主な製品には、インテリジェントビークルソリューション、インテリジェントホームソリューション、インテリジェントロボットなどのモノのインターネット及びパン-モノのインターネット((pan-Internet of things))の分野を含む」と回答する。ユーザーの質問を含むトピックを最初のトピックとすることを確定することは、具体的には、ユーザーの質問と同じ又は類似する語句(対話のペアに含まれる)を含み、又はナレッジハップマップにユーザーの質問に関連するナレッジポイントが含まなければならない。
【0031】
S13:最初のトピックのヒューマンマシン対話が完了したら、ユーザーへの次のラウンドの推奨を実行するために、最初のトピックから下流レベルのk個のジャンプトピックにジャンプするジャンプ確率に基づいて、ジャンプしようとするジャンプトピックを確定する。
【0032】
具体的には、トピックジャンプハップマップに基づいて、初期トピックからジャンプ可能な下流レベルのジャンプトピックを確定し、そのジャンプ確率によって、下流レベルのジャンプトピックからターゲットジャンプトピックを選択する。確定されたターゲットジャンプトピックに含まれるナレッジポイントから質問を選択し、それをユーザーに推奨し、ヒューマンマシン対話を実行するようになる。従来のターゲットジャンプトピックの対話を完了した後、最初のジャンプトピックからターゲットトピックへのジャンプパス全体が確定されるまで、従来のターゲットジャンプトピックがジャンプできる下流レベルのジャンプノードをさらに確定する。
【0033】
ジャンプ確率によって、下流レベルのジャンプトピックからターゲットジャンプトピックを選択することは、確率サンプリングに従ってターゲットトピックを選択することによってできる。例えば、トピックAは、トピックB、C、Dにそれぞれジャンプする三つのジャンプパスがあり、対応するジャンプ確率は、それぞれ0.5、0.3、0.2であり、確率サンプリングによって、100回のヒューマンマシン対話インタラクションをしたら、第一ルート(A-B)を歩くことが50回であり、第二ルート(A-C)を歩くことが30回であり、第三ルート(A-D)を歩くことが20回である。
【0034】
S14:段階的な推奨方法を使用して、最初のトピックからターゲットトピックに徐々にガイドする。
【0035】
本発明の実施形態のロボット対話方法におけるトピックジャンプハップマップは、ターゲットトピックを中心とした複数のジャンプトピックの計画に基づいて得られ、最終的にジャンプハップマップがターゲットトピックにジャンプし、収束するので、本発明の実施形態のロボット対話は、特定の対話意図(ターゲットトピック)を持ち、ターゲットトピックにジャンプし、収束する周辺ジャンプトピックを介して、最終的なトピックを対話意図のターゲットトピックに徐々にジャンプすることができ、それにより、ユーザーとロボットの間の対話に順調に行わせることができ、トピックをオフする(トピックから外れる、つまりターゲットトピックから外れる)までには至らない。さらに、下流レベルのジャンプトピックを段階的に推奨する方法を採用するので、対話プロセスでロボットにある程度積極性を有させる。このように、一方で、対話の順調な進行を促進し、最終的にターゲットトピックにジャンプして、対話の目的を完了することができる。一方で、推奨する過程において、段階的に推奨し、直接ぎこちなくターゲットトピックに進入するわけではないので、ユーザーの反感を起こしにくく、ユーザーエクスペリエンスを向上する。
【0036】
本発明の実施形態におけるヒューマンマシン対話方法は、「販売アシスタント」、「企業名刺」などの様々な製品形態で具現化することができる。そのうち、販売アシスタントは、販売目標の達成を目指すことができるので、「お問い合わせ」、「注文」、「アフターセールス」などのトピックをターゲットトピックとして、具体的な販売しようとする製品を巡る周辺の話題をジャンプトピックとして、ジャンプトピックの間の関連強度に基づいて、ターゲットトピックに収束するトピックジャンプハップマップを生成して、販売を目的としてのヒューマンマシン対話を実行するようになる。「企業名刺」は、企業の主要情報を広め、又は合作を達成することを目標機能とするのをオリエンテーションすることができ、現時点では、「販売アシスタント」と同様に、ターゲットトピック及び関連ジャンプトピックを確定することによって、トピックジャンプハップマップを作成し、ヒューマンマシン対話を実行するようになる。従って、本発明のヒューマンマシン対話方法は、ユーザーにフレンドリーなインタラクティブエクスペリエンスを提供する過程で、企業の宣伝及び製品販売を促進することができる。
【0037】
販売アシスタント及び企業名刺などは、例えば、アプリケーションプログラム又は微信(WeChat)アプレットなどに表すことができ、これは本発明では限定されない。以下は、アプリケーションプログラムに表される販売アシスタントを例として、詳細な説明をする。
【0038】
さまざまな会社が自社製品によって、それぞれの販売アシスタントをカスタマイズできる。例えば、販売に関するトピック(お問い合わせ、ご注文、アフターセールスなど)をターゲットトピックとして、企業の他の関連情報が属するトピック(会社概要、事例、技術原理など)をジャンプトピックとして、トピックジャンプハップマップを作成するようになる。
【0039】
実際のアプリケーションでは、ユーザーは、販売アシスタントのアプリケーションプログラムをクリックし、開くことができ、このアプリケーションプログラムの表示インターフェイスに複数のナビゲーションラベル(例えば、会社概要、事例、技術原理、購入など)が表示される。ユーザーは、音声入力により関心のあるナビゲーションラベルを選択することができ、且つ選択されたナビゲーションラベルが対応するトピックからヒューマンマシン対話を開始し、及び作成されたトピックジャンプハップマップに基づいて、徐々にトピックをターゲットトピックに導く。
【0040】
ジャンプトピックからターゲットトピックに収束するジャンプ関係は、会社概要→事例→技術原理→購入である。以下は、ヒューマンマシン対話の例である。
【0041】
ユーザー:会社概要
販売アシスタント:XXX会社はX年に設立され、垂直分野でのインテリジェントな会話型インタラクションに焦点を当てて、主な製品には、インテリジェントビークルソリューション、インテリジェントホームソリューション、インテリジェントロボットなどのモノのインターネット及びパン-モノのインターネットの分野が含まれます。
販売アシスタント:会社の関連事例を理解したいですか?
ユーザー:はい。
販売アシスタント:本社の音声アシスタント製品は、XXインテリジェントスピーカーで使用され、マイクアレイ製品は、XX車のスピーカーで使用されます。
ユーザー:マイクアレイは、他にどのような用途がありますか?
販売アシスタント:本社のダブルマイクアレイは、……に応用されます。
販売アシスタント:ダブルマイクアレイの原理を理解したいですか?
ユーザー:はい。
販売アシスタント:ダブルマイクアレイの原理は、……
販売アシスタント:本社のダブルマイクアレイ製品の使用を検討しますか?
ユーザー:……
【0042】
上記の例から、ヒューマンマシン対話プロセス全体は、ユーザーが選択したトピックから始まり、徐々にユーザーに応答し、及びトピックジャンプハップマップに基づいてユーザーに質問をすることを推奨することによって、ターゲットトピック(販売トピック)にトピックを導くことが分かる。
【0043】
図2に示すように、ある実施形態では、ヒューマンマシン対話方法は、さらに以下のステップを含む。
【0044】
S21:段階的な推奨方法でターゲットトピックにジャンプし、ヒューマンマシン対話を完了した後、最初のトピックからターゲットトピックへのジャンプパスを確定する。
【0045】
本発明の実施形態におけるヒューマンマシン対話の完了とは、ユーザーが従来のヒューマンマシン対話に満足することを指す。ユーザーが従来のヒューマンマシン対話に満足するかどうかは、ヒューマンマシン対話を終了する前に、評価を選択する方式、又はロボットが積極的に尋ねる従来のヒューマンマシン対話を満足であるかどうかという質問を答えることによって、確定できる。ユーザーが今回のヒューマンマシン対話に満足することを表明すると、今回のヒューマンマシン対話が終了したと判断され、後続のステップを実行する。
【0046】
S22:ジャンプパスの各パスセグメントのジャンプ確率を増やし、トピックジャンプハップマップを更新して、次のヒューマンマシン対話で使用するようになる。
【0047】
ステップS21において、今回のヒューマンマシン対話が正常に完了したと確定されたので、今回のヒューマンマシン対話の過程で、ユーザーに推奨し、且つターゲットトピックにガイドされるパスが経つジャンプトピックは、ユーザーがもっと話したいトピックであることを表明する。従って、次のヒューマンマシン対話で、より高い確率でユーザーに承認されたジャンプトピックを推奨するために、本発明の実施形態では、ターゲットトピックに指し示し、且つユーザーに承認されたジャンプトピックに対して、より大きなジャンプ確率を設定する。
【0048】
本発明の実施形態では、ヒューマンマシン対話を実行するとともに、トピックジャンプハップマップが継続的に最適化されるので、次のヒューマンマシン対話を実行するとき、パフォーマンスが向上され、応答速度がより速くなり、より正確になり、ユーザーエクスペリエンスが向上される。
【0049】
また、ジャンプ確率の調整によって、後続のヒューマンマシン対話を実行する時の計算量を削減することができる。例えば、コンピューターはもともとターゲットトピックに到達するために十のステップのジャンプ確率を計算する必要があることを、ターゲットトピックに到達するために五つのステップのジャンプ確率を計算するだけで済むように最適化するので、コンピューターの計算量を削減し、ターゲットトピックに到達する効率を改善する。
【0050】
ある実施形態では、各トピックからジャンプ可能な下流レベルのk個のトピックへのk個のパスセグメントの初期ジャンプ確率の合計は、1である。
【0051】
ジャンプパスのi番目のジャンプトピックから下流レベルのi+1番目のジャンプトピックへのジャンプセグメントP(i、i+1)のジャンプ確率を増やしながら、i番目のジャンプトピックから下流レベルのi+1番目のジャンプトピックを除く他のk-1個のジャンプトピックへのk-1個のパスセグメントのジャンプ確率を減らし、i番目のジャンプトピックから下流レベルのk個のパスセグメントのジャンプ確率の合計が、依然として1であることを保持するようになる。そのうち、第一ジャンプ確率は、Pf1で表示し、n-1個の第二ジャンプ確率は、P'f1-P'f(n-1)で表示する。
【0052】
本実施形態では、同一ジャンプトピックとその下流レベルのk個のジャンプトピックの間のパスフラグメントのジャンプ確率の合計は、正規化原理に従い、トピックジャンプハップマップ全体の安定性を維持し、且つトピックジャンプハップマップの最適化管理に利益を与え、ヒューマンマシン対話をより適切に実行するようになる。
【0053】
図3に示すように、本発明の実施形態は、更に他のヒューマンマシン対話方法を提供する。ヒューマンマシン対話方法は、下記のステップを含む。
【0054】
S31:指定されたフィールドに関連する所定数のジャンプトピックを確定し、所定数のジャンプトピックの間の関連強度に基づいて、トピック同士間のトピックジャンプハップマップを作成する。そのうち、各トピックからジャンプ可能な下流レベルのk個のトピックへのk個のパスセグメントには、初期ジャンプ確率が配置される。本発明の実施形態における指定されたフィールドは、教育、トレーニング及びマーケティングなどのフィールドである。
【0055】
S32:ユーザーの対話要求に対して最初の応答を行った後、最初の応答が属するジャンプトピックが最初のトピックであることを確定し、ユーザーに一回目の推奨を実行するようになる。
【0056】
S33:最初のトピックのヒューマンマシン対話が完了した後、最初のトピックから下流レベルのk個のジャンプトピックにジャンプするジャンプ確率に基づいて、ジャンプしようとするジャンプトピックを確定して、ジャンプしようとするジャンプトピックに対して、次の推奨を実行するようになる。
【0057】
S34:段階的な推奨方法を使用して、トピックジャンプハップマップのジャンプトピックを推奨し続け、ヒューマンマシン対話を実行するようになる。
【0058】
ジャンプトピックの間の関連強度に基づいて事前に作成されたトピックジャンプハップマップを通じて、且つヒューマンマシン対話の過程で、対話の人の最初の対話要求が対応するトピックジャンプハップマップのジャンプトピックであることを確定し、次にジャンプトピックの間の関連強度に従って、ユーザーにユーザーの従来のディスカッショントピックに関連する次のジャンプトピックを積極的に推奨する。これにより、ヒューマンマシン対話の順調な進行が保証され、ヒューマンマシン対話におけるユーザーのエクスペリエンスが向上される。本発明の実施形態のヒューマンマシン対話方法において、ヒューマンマシン対話の過程でユーザーの従来のディスカッショントピックに関連する他のトピック(即ち、推奨されたトピック)を常に推奨できるので、ヒューマンマシン対話の過程で、議論されるトピックが常にユーザーが興味を持つトピックであることを保証でき、ユーザーに無意識のうちにロボットと多くのトピックと話させ、多方面及び多次元の知識を身につけさせることができる。
【0059】
本発明の実施形態におけるヒューマンマシン対話方法は、「企業広報用名刺」、「ストーリーマシーン」、「知識百科事典」などの様々な製品形態で具現化することができる。 「企業広報用名刺」を例にとると、企業の多次元(例えば、企業の開発履歴、企業文化、企業の組織構造の構成、企業の利点、企業製品、企業の人材、企業の事例など)に対して、企業に関連する複数のトピックを確定し、本発明の実施形態のトピックジャンプハップマップを作成するようになる。これにより、このハップマップに基づいて、トピックを積極的に推奨できるヒューマンマシン対話モードを実現し、フレンドリーなヒューマンマシン対話の過程で、ユーザーに企業をできるだけ完全に理解させることができ、企業ブランドの宣伝という目的を実現する。
【0060】
企業広報用名刺は、例えば、アプリケーションプログラム又は微信(WeChat)アプレットなどに表すことができ、これは本発明では限定されない。以下は、アプリケーションにプログラムに表される企業広報用名刺を例として、詳細な説明をする。
【0061】
さまざまな会社が本社の組織構造によって、それぞれの企業広報用名刺のロボットをカスタマイズできる。例えば、会社概要、事例、技術原理、製品、製品購入などのトピックの間の関連性によって、トピックジャンプハップマップを作成する。
【0062】
実際のアプリケーションでは、ユーザーは、企業広報用名刺のアプリケーションプログラムをクリックし、開くことができ、このアプリケーションプログラムの表示インターフェイスに複数のナビゲーションラベル(例えば、会社概要、事例、技術原理、製品、製品購入など)が表示される。ユーザーは、音声入力により関心のあるナビゲーションラベルを選択し、且つ選択されたナビゲーションラベルが対応するトピックから、ヒューマンマシン対話を開始し、及び作成されたトピックジャンプハップマップに基づいて、ユーザーに会社情報を伝達する。
【0063】
例として、トピックジャンプハップマップにおけるトピックの間のジャンプ関係は、企業プロファイル→製品→技術原理→事例→製品→技術原理→事例→製品購入→製品……である。そして、以下のヒューマンマシン対話の例を挙げる。
【0064】
ユーザー:企業プロファイル
企業広報用名刺:XXX会社はX年に設立され、垂直分野でのインテリジェントな会話型インタラクションに焦点を当てて、主な製品には、インテリジェントビークルソリューション、インテリジェントホームソリューション、インテリジェントロボットなどのモノのインターネット及びパン-モノのインターネットの分野が含まれます。
企業広報用名刺:本社の関連製品を理解したいですか?
ユーザー:はい
企業広報用名刺:本社の製品には、インテリジェントカーソリューション、インテリジェントホームソリューション、インテリジェントロボットソリューション、音声入力ボードなどがあります。
企業広報用名刺:本社の関連製品の技術原理を理解したいですか?
ユーザー:はい、インテリジェントカーソリューションについて知りたいです。
企業広報用名刺:インテリジェントカーソリューションの技術原理は……
企業広報用名刺:関連事例についてもっと知りたいですか?
ユーザー:はい
企業広報用名刺:本社のインテリジェントビークルソリューションは、XX車にうまく適用されます。
企業広報用名刺:さらに私たちの会社のインテリジェントホームソリューションについて知りたいですか?
ユーザー:……
【0065】
本実施形態において、ヒューマンマシン対話の過程では、異なるトピックで作成されるトピックジャンプハップマップを介して、従来の企業に関連するさまざまな企業情報をユーザーに伝達することができる。そして、トピックジャンプハップマップの各々トピックの間のジャンプ接続関係は、各トピックの間の相関関係に従って確定されるため、毎回ユーザーに推奨するトピックがユーザーの興味を持つトピックであるので、コンピューターはユーザーが提起した質問に答えたり、ユーザーの質問に基づいてユーザーに関連トピックを推奨したりすることでも、常に効率的に実行でき、ヒューマンマシン対話中のコンピューターの利用率が向上される。
【0066】
図4に示すように、ある実施形態では、各ジャンプトピックからジャンプ可能な下流レベルのk個のジャンプトピックへのk個のパスセグメントの初期ジャンプ確率の合計は、1である。ジャンプトピックを推奨するプロセスには、更に以下のステップを含む。
【0067】
S41:第一ジャンプトピックの下流レベルの一つの第二ジャンプトピックを選択して、次のラウンドの推奨をする。
【0068】
S42:ユーザーがそのうちの一つの第二ジャンプトピックを受け入れる場合は、第一ジャンプトピックからそのうちの一つの第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を増やし、第一ジャンプトピックから下流レベルの他の第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を減らし、第一ジャンプトピックから下流レベルのすべての第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率の合計が1であることを確保するようになる。
【0069】
S43:ユーザーが第二ジャンプトピックを受け入れない場合、第一ジャンプトピックからそのうちの一つの第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を減らし、第一ジャンプトピックから下流レベルの他の第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率を増やし、第一ジャンプトピックから下流レベルのすべての第二ジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率の合計が1であることを確保するようになり、第一ジャンプトピックの下流レベルのもう一つの第二ジャンプトピックを選択し、次のラウンドの推奨を実行する。
【0070】
本発明の実施形態では、毎回ユーザーにジャンプトピックを推奨した後のユーザーの反応状況によって、推奨されたジャンプトピックへのジャンプ確率を適宜修正するので、トピックジャンプハップマップは、タイミングよく最適化され、後続のヒューマンマシン対話のサービスにより友好的な対話保障を提供することができる。
【0071】
また、ジャンプ確率の調整によって、後続のヒューマンマシン対話を実行する時の計算量を削減することができる。例えば、企業名刺の対話ロボットは、企業の主要な情報を広めるために、最適化されたトピックジャンプハップマップを採用することで、毎回ユーザーに推奨するジャンプトピックは、ユーザーが興味を持つトピックである(コンピューターがユーザーに好きないトピックを推奨するので、コンピューターが再計算し、ユーザーに新たなトピックを推奨する必要がある状況は、存在しないか、少なくとも減少される)。これにより、繰り返し計算と繰り返し推奨の作業負荷を大幅に節約し、コンピューターの処理能力を効率的に利用することを確保することができる。例えば、コンピューターはもともと企業の重要な情報を広める目的に到達するために十のステップのジャンプ確率を計算する必要があることを、企業の重要な情報を広める目的に到達するために五つのステップのジャンプ確率を計算するだけで済むように最適化するので、コンピューターの計算量を削減し、ターゲットトピックに到達する効率を改善する。
【0072】
ある実施形態では、更に以下のステップを含む。
【0073】
選択変更した回数の合計が所定の回数を超えると、第一ジャンプトピックから独立したトピックを新たに選択する。
【0074】
本発明の実施形態における所定の回数は3~5回であってもよく、ユーザーにジャンプトピックを推奨する回数を所定の回数に制限する。これによって、ユーザーが受け入れないトピックをあまりに多く推奨することがユーザーに邪魔をもたらすことを回避することができる。ユーザーに拒否されたジャンプトピックにジャンプするジャンプに、初期ジャンプ確率より小さいジャンプ確率を配置する。これによって、以後の応用及び最適化する過程では、ユーザーに一度拒否されたジャンプトピックの再度推奨される確率が低くなり、ユーザーに再度邪魔をもたらすことを回避することができる。これにより、ヒューマンマシン対話の使いやすさが向上され、ユーザーエクスペリエンスがさらに向上される。
【0075】
ある実施形態では、トピックジャンプハップマップの動的調整において、異なる戦略に従って、各トピックにいくつかのジャンプトピックを自動的に選択し、且つジャンプ確率を設定する。しかし、これらのジャンプは、ユーザーに受け入れられるとは限らない。従って、実際の使用では、これらのジャンプパスとジャンプ確率は、ユーザーの使用状況に応じて継続的に調整する必要がある。
【0076】
ジャンプ確率のオンライン学習:
【0077】
ある実施形態では、ユーザーがジャンプ推奨を受け入れる(又はマシンのジャンプ推奨をクリックし、肯定を表示する)場合、ジャンプパスmは、正の報酬(reward)を取得し、それと対応して、このパスのジャンプ確率がx1(Pm=Pm+x1)を増やす。Pmは、このパスのジャンプ確率である。同時に、トピックから下流レベルの他のパスフラグメントにジャンプするジャンプ確率は、それぞれx1/(N-1)を減らす、即ち、Pn=Pn-x1/(N-1)、一つのトピックのすべてのジャンプパスの確率の合計が終始1であることを保証するようになる。Nは、ジャンプパスの数量(即ち、従来の下流レベルのジャンプトピックの数量)であり、n=1、...、N-1、且つn≠m、x1が前もって設定された0と1の間の値であり、通常、例えば、x1=0.001などの小さな正数である。ユーザーがジャンプ推奨を明示的に拒否する場合、ジャンプパスmは負の報酬(reward)を取得し、それと対応して、このパスのジャンプ確率がy(Pm=Pm-y1)を減らし、同時に、このトピックから他のパスにジャンプするジャンプ確率はそれぞれy1/(N-1)を増やす。即ち、Pn=Pn+y1/(N-1)。Nは、ジャンプパスの数量であり、m=1、...、N、且つn≠m、y1は前もって設定された0と1の間の値であり、通常、例えば、y1=0.0015などの小さな正数である。ユーザーが推奨トピックをクリックしないと、このジャンプパスのジャンプ確率はyを減らし、他のパスのジャンプ確率はy/(N-1)を増やす。yは通常、例えば、y=0.0005などの小さな正数である。x、y1、の設定は、ジャンプトピックの使用量に応じて動的に調整することもできる。使用回数が多いほど、これらの値は小さいべきである。ここでは、毎回の使用状況に応じて、ジャンプ確率をリアルタイムで調整する方法について説明する。実際のアプリケーションでは、毎時及び毎日の使用状況に応じて、定時調整をするアルゴリズムに変更することもできる。
【0078】
ジャンプパスの最適化:ジャンプパスの確率が事前設定された閾値より小さい場合、このパスをキャンセルする。まだ試みていないパスから新たなパスを選択し、追加し、且つ初期ジャンプ確率zを与える(すべてのパスの確率の合計が1であることを確保するように、他のパスの確率を適切に調整する必要がある)。
【0079】
ある実施形態では、複数のヒューマンマシン対話を実行した後、少なくとも一つのパスセグメントのジャンプ確率が所定の閾値を下回る場合、トピックジャンプハップマップの少なくとも一つのパスセグメントを切断し、トピックジャンプハップマップを更新し、次のヒューマンマシン対話に使用するようになる。
【0080】
本発明の実施形態において、ヒューマンマシン対話の過程で、トピックジャンプハップマップの最適化を実現する。ジャンプトピックから他のジャンプトピックへのパスセグメントのジャンプ確率値が所定の閾値よりも小さい場合(このようなパスセグメントは少なくとも一つある)、該ジャンプトピックを直接削除して、低確率のジャンプパスが後続のヒューマンマシン対話に邪魔をもたらすことを回避する。一方で、トピックジャンプハップマップを単純化し、これによって、ヒューマンマシン対話のリアルタイム性を速くする効果を果たす(トピックジャンプハップマップ全体が十分に大きい場合、実際のジャンプトピック及びジャンプトピックの間のパスセグメントが非常に多い。現時点では、確率が低いパスセグメントを切断すると、トピックジャンプハップマップの構造を大幅に単純化し、同時に、トピックジャンプハップマップに基づくヒューマンマシン対話の過程のリアルタイム性を大幅に高める。
【0081】
ある実施形態では、トピックジャンプハップマップの少なくとも一つのパスセグメントを切断すると、少なくとも一つのパスセグメントのエンドポイントのジャンプトピックに、新たなジャンプトピックを配置する。本発明の実施形態では、トピックジャンプハップマップを作成する過程において、従来の各トピックのために選択されたジャンプ可能な複数のジャンプトピックは、従来のトピックに関連するすべてのトピックから選択され、選択されない関連トピックは、対応する従来のトピックの候補ジャンプトピックのセットとして保存される。本実施形態では、少なくとも一つのパスセグメントのエンドポイントのジャンプトピックに配置された新たなジャンプトピックは、パスセグメントの他のエンドポイントのトピックの候補ジャンプトピックセットから選択される。
【0082】
従来のトピックに関連し、確定されたすべてのトピックが、全部従来のトピックのジャンプトピックに設定されると、本実施形態では、少なくとも一つのパスセグメントのエンドポイントのジャンプトピックに配置された新たなジャンプトピックは、トピックジャンプハップマップのジャンプトピックからランダムに選択され、ジャンプ確率を与える。
【0083】
本発明の実施形態では、ジャンプ確率が所定の閾値を下回る少なくとも一つのパスセグメントの下流レベルのジャンプトピックを削除するとともに、新たなジャンプトピックが導入される。これにより、元の不合理なジャンプハップマップが最適化される(ユーザーに頻繁に拒否されるジャンプトピックを削除する)だけでなく、ユーザーに推奨されるジャンプトピックの多様性も保証され(従来のジャンプトピックがジャンプできるターゲットジャンプトピックの数量が少なすぎないことを保証する)、ジャンプハップマップを最初に作成する時、誤って判断されたジャンプノードを新たに取得する可能性があり、より合理的で効率的なジャンプハップマップを作成するようになる。
【0084】
ある実施形態では、ユーザーのカテゴリに従って、対応するトピックジャンプハップマップを作成するように、ユーザーの属性によってユーザーを分類することをさらに含む。
【0085】
本実施形態では、ユーザーの属性によってユーザーを分類した後、異なるカテゴリのユーザーに対して、対応するカテゴリのジャンプハップマップを作成する。これによって、ユーザーが本実施形態のジャンプハップマップのロボットを使用し、対話をする時、自分により適したロボットの作業モードを得ることができる。従って、ヒューマンマシン対話のプロセスがよりスムーズであり、ユーザーエクスペリエンスが向上される。
【0086】
本発明を実施するプロセスには、発明者は、ユーザーのアイデンティティが異なる場合、興味を持つトピックが異なることを発見する。例えば、販売アシスタントというロボットにとって、ユーザーに会社のさまざまな関連情報の紹介を提供する必要がある。ただし、コンサルティングのユーザーが購入者である場合、ユーザーの懸念は製品の費用対効果に集中する可能性があるため、このグループの人々のために作成及び最適化されたジャンプハップマップは、必然的に製品の費用対効果という方面のトピックを主とする。コンサルティングのユーザーが技術担当者である場合、ユーザーの懸念は製品の性能原理などの紹介のトピックに集中する可能性があるため、このグループの人々のために作成されたジャンプハップマップは、必然的に製品の性能原理という方面のトピックを主とする。
【0087】
本発明の実施形態では、ユーザーの属性は、ユーザーの役職、ユーザーの性別、ユーザーの年齢などを含む。ユーザーがコンサルティングを始める前に、ユーザーに上記情報の記入を要求することによって、取得してもよく、他の任意の方式によって、取得してもよい。これは本発明では限定されない。
【0088】
本発明の実施形態では、対話の初期状態は、ユーザーの行動に従って確定される。ユーザーが直接質問すると、その質問を意味的に理解し、関連するナレッジポイントを見つけ、正確な回答を出す。
【0089】
この後:ナレッジポイントが属するトピック、トピックがジャンプできる後続のトピックのリスト及びジャンプ確率を取得する。ジャンプ確率に従ってサンプリングし、今回の対話のターゲットジャンプトピック(選択されたジャンプトピック)を選択する。
【0090】
本発明の実施形態におけるトピックのジャンプは、二つのガイド方式がある。
【0091】
トピック推奨モード:一つ以上のターゲットジャンプトピックをユーザーに直接推奨し、ユーザーがクリックすることによって選択する(このモードは画面がある状況にのみ適用し、対話フローを中断するので、ユーザーに不快感を与える可能性がある)。
【0092】
ターゲットジャンプトピックの内容に応じて、ロボットからユーザーへの質問を生成し、ユーザーの回答に応じてジャンプするかどうかを確定する(画面は不要)。例えば、「他の製品について知りたいですか?」「**製品について知りたいですか?」などとユーザーに尋ねる。ユーザーの答えが「はい」である場合、対話はターゲットジャンプトピックにジャンプする。ユーザーが拒否する場合は、ターゲットジャンプを再選択する。
【0093】
本発明のロボット対話方法を採用するロボットは、明確な対話意図(すなわち、ターゲットトピック)を有する。事前にカスタマイズされた一連のトピック及びトピックジャンプに対する計画によって、ロボットは従来のチャットトピックに基づいてユーザーに質問し、次のトピックに進むようにユーザーをガイドする。これによって、ロボットは継続的な質問とガイダンスを通じて、ユーザーにより多くの関連トピックを学び、最終的に所定のコミュニケーション意図に到達する(つまり、ターゲットトピックに到達する)ように促すことができる。本発明は、企業のビジネス担当者がセールスアシスタント、マーケティングアシスタント、リクルートアシスタント、ツアーガイドアシスタントなどの明確な意図を持つさまざまなサービスロボットを作成するのに役立つ。
【0094】
例えば、優れた営業担当者は、一連のトピック(会社紹介、製品紹介、事例紹介、案、見積もり)を事前に準備し、顧客がどこからトピックについて話し合っても、最後には、これらのすべての情報を紹介し、同時に、最終的に案と見積もりの議論にかかるように希望する。本発明の目的は、ロボットにそのような能力を与えることである。
【0095】
従来の対話技術のほとんどは、ユーザーの意図の理解に焦点を当てて、さまざまなアルゴリズム(ルールマッチング、SVM分類、ディープニューラルネットワークなど)を使用して、ユーザーの意図の表現の多様性の問題(同一意図に多くの表現がある場合)及び意図を明確化する問題(一言が複数の意図を意味する場合)を解決し、且つユーザーの意図に応じて、正しい答えを見つけるか、正しい操作を実行する。従来の対話管理システムも、主にユーザーの意図を追跡し、ユーザーの意図に対しての判断や推測に基づいて対話プロセスを計画する。このような技術は、人(ユーザーの意図)を巡り開発され、インテリジェントスピーカー、インテリジェントカーシステム、インテリジェントテレビなどの人を中心としてのシナリオでは、よりスムーズに実行できる。しかしながら、これらの技術が、明確なコミュニケーション意図が要求されるエンタープライズサービスシーン、教育シーンなどに直接移される場合、発明者らは、このような受動的に応答するロボットがしばしば需要を満たすことができないことを見出す。多くのアプリケーションシナリオでは、ロボットは明確なコミュニケーションの目標を持つ必要があり、且つユーザーがインタラクティブを実行することをガイドでき、希望の目標を達成するようになる。
【0096】
本発明の実施形態は、一連のツールを提供でき、一連のツールは、業界の専門家(販売の専門家、教育の専門家、医療の専門家など)に明確なコミュニケーション目標を持つロボットを作成し、ビジネストレーニングし、顧客との予備的なコミュニケーションをすることを支援する。これによって、これらの専門家の時間及び労力を大幅に節約でき、コスト削減と効率向上の目的を実現する。
【0097】
上記の方法の実施形態では、説明を簡単にするために、それらはすべて一連のアクションとして表現されていることに留意されたい。しかしながら、当業者は、本発明が説明された一連の動作の順序に限定されないことを理解するべきである。本発明によれば、あるステップは、他の順序で又は同時に実行することができるからである。次に、当業者は、また明細書に記載された実施形態がすべて好ましい実施形態であり、関連するアクションが本発明にとって必ずしも必要とされないことを理解するはずである。上記の各実施形態に対する説明は、それぞれ独自の重点があり、ある実施形態に詳細な説明がない場合は、他の実施形態の関連部分を参照すればよい。
【0098】
ある実施形態では、本発明の実施形態は、不揮発性のコンピューター可読記憶媒体を提供する。該不揮発性のコンピューター可読記憶媒体は、実行指令を含む一つ又は複数のプログラムが格納され、前記実行指令は、電子デバイス(コンピューター、サーバー又はネットワークデバイスなどを含むが、これらに限定されない)に読み取られ、実行されることができ、上記いずれかの一項に記載の本発明のヒューマンマシン対話方法を実行するようになる。
【0099】
ある実施形態では、本発明の実施形態は、コンピュータープログラム製品を提供する。コンピュータープログラム製品は、不揮発性のコンピューター可読記憶媒体に記憶されたコンピュータープログラムを含み、該コンピュータープログラムは、プログラム指令を含み、該プログラム指令がコンピューターによって実行されると、コンピューターは、上記いずれかの一項に記載の本発明のヒューマンマシン対話方法を実行する。
【0100】
ある実施形態では、本発明の実施形態は、電子デバイスを提供する。該電子デバイスは、少なくとも一つのプロセッサ、及び少なくとも一つの前記プロセッサに通信可能に接続されたメモリを含む電子デバイスであり、前記メモリは、少なくとも一つのプロセッサに実行されることができる指令が記憶され、前記指令が少なくとも一つのプロセッサに実行され、少なくとも一つの前記プロセッサに本発明の上記のいずれかの一項に記載のヒューマンマシン対話方法を実行させるようになる。
【0101】
ある実施形態では、本発明の実施形態は、記憶媒体を提供する。該記憶媒体は、コンピュータープログラムを格納し、該プログラムは、プロセッサに実行されヒューマンマシン対話方法を実行させることを特徴とする。
【0102】
図5は、本発明の他の実施形態によるヒューマンマシン対話方法を実行する電子デバイスのハードウェアの構造の概略図である。
【0103】
図5に示すように、デバイスは、一つ又は複数のプロセッサ510及びメモリ520を含み、図5には、一つのプロセッサ510を例とする。
【0104】
ヒューマンマシン対話方法を実行するデバイスは、さらに入力装置530及び出力装置540を含む。
【0105】
プロセッサ510、メモリ520、入力装置530及び出力装置540は、バスを介して接続されてもよいし、他の方法で接続されてもよく、図5では、バスを介した接続を例とする。
【0106】
メモリ520は、不揮発性のコンピューター可読記憶媒体であり、不揮発性ソフトウェアプログラム、不揮発性コンピューター実行可能プログラム及びモジュールを格納することに使用できる。例えば、本発明の実施形態におけるヒューマンマシン対話方法が対応するプログラム指令/モジュールである。プロセッサ510は、メモリ520に格納された不揮発性ソフトウェアプログラム、指令及びモジュールを実行することにより、サーバーの様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。即ち、前記方法の実施形態におけるヒューマンマシン対話方法を実現する。
【0107】
メモリ520は、ストレージプログラム領域及びストレージデータ領域を含む。ストレージプログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能が必要とされるアプリケーションプログラムを記憶することができ、ストレージデータ領域は、ヒューマンマシン対話装置の使用に従って作成されたデータなどを記憶することができる。さらに、メモリ520は、高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、例えば、少なくとも一つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリ装置、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリを含むこともできる。ある実施形態では、メモリ520は、プロセッサ510に対して遠距離配置されるメモリを含むものを選択することができる。これらのリモートメモリは、ネットワークを介してヒューマンマシン対話デバイスに接続できる。ネットワークは、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク、及びそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0108】
入力装置530は、入力デジタル又は文字情報を受信し、ヒューマンマシン対話デバイスのユーザー設定及び機能制御に関連する信号を生成することができる。出力装置540は、表示画面などの表示装置を含むことができる。
【0109】
一つ又は複数のモジュールがメモリ520に格納され、一つ又は複数のプロセッサ510に実行されると、上記の任意方法の実施形態のヒューマンマシン対話方法を実行する。
【0110】
上記の製品は、本発明の実施形態によって提供される方法を実行することができ、方法を実行するための対応する機能モジュール及び有利な効果を有する。本実施形態で詳細に説明されない技術的詳細については、本発明の実施形態が提供される方法を参照する。
【0111】
本発明の実施形態の電子デバイスは、以下のデバイスを含むが、これらに限定されない様々な形態で存在する。
【0112】
(1)モバイル通信デバイス:これらのデバイスは、その特徴がモバイル通信機能を備えることであり、音声及びデータ通信を提供することを主な目標として、スマートフォン(例えば、iphone)、マルチメディア携帯電話、機能携帯電話、ローエンド携帯電話などを含む。
【0113】
(2)ウルトラモバイルパソコンデバイス:これらのデバイスは、パソコンのカテゴリに属し、計算及び処理の機能を持ち、一般にモバイルインターネットアクセスの特性を持って、例えば、iPadなどのPDA、MID及びUMPCデバイスなどを含む。
【0114】
(3)ポータブルエンターテイメントデバイス:これらのデバイスは、マルチメディアコンテンツを表示及び放送でき、オーディオ、ビデオプレーヤー(例えば、iPod)、ハンドヘルドゲームデバイス、電子書籍、インテリジェントおもちゃ及びポータブルカーナビゲーションデバイスを含む。
【0115】
(4)サーバー:コンピューティングサービスを提供するデバイスである。サーバーの構成は、プロセッサ、ハードディスク、メモリ、システムバスなどを含む。サーバー及び汎用コンピューターはアーキテクチャが似るが、信頼性の高いサービスを提供する必要があるため、処理能力、安定性、信頼性、セキュリティ、スケーラビリティ、及び管理性などの方面での要求が高い。
【0116】
(5)データ交換機能を備えたその他の電子デバイス。
【0117】
上記の装置の実施形態は、例示的だけであり、分離するコンポーネントとして記載されたユニットは、物理的に分離されるものであってもよく、分離されないものであってもよい。ユニットとして表示されるコンポーネントは、物理ユニットであってもよく、物理ユニットではなくてもよい。即ち、 一つの場所に配置することもでき、複数のネットワークユニットに分散することもできる。実際のニーズに応じて、いくつかのモジュール又はすべてのモジュールを選択することができ、実施形態の目的を達成するようになる。
【0118】
上記の実施形態の説明を通じて、当業者は、各実施形態がソフトウェア及び共通のハードウェアプラットフォームによって実現することができ、もちろん、ハードウェアによって実現することもできることを明確に理解することができる。この理解に基づいて、上記の技術方案の本質又は関連技術に貢献する部分は、ソフトウェア製品の形式で具体化でき、コンピューターソフトウェア製品は、例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、コンパクトディスクなどのコンピューター可読記憶媒体に格納でき、コンピューターデバイス(パーソナルコンピューター、サーバー又はネットワークデバイスなどである)に、各々の実施形態又は実施形態のある部分に記載された方法を実行させるように、いくつかの指令を含む。
【0119】
最後に、上記した実施形態は、本発明の技術構成を説明するためのものであり、本発明を限定するためのものではない。当業者であれば、本発明の技術構成の趣旨や範囲を逸脱しない前提下で、上述した実施形態に対して修正することもできるし、一部の技術的特徴を均等置換することもできる。これらの修正や置換は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5