(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-30
(45)【発行日】2023-06-07
(54)【発明の名称】プラスチック製品を取り外すための装置
(51)【国際特許分類】
B29C 49/42 20060101AFI20230531BHJP
【FI】
B29C49/42
(21)【出願番号】P 2020542157
(86)(22)【出願日】2019-01-28
(86)【国際出願番号】 EP2019051937
(87)【国際公開番号】W WO2019149641
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】102018000885.2
(32)【優先日】2018-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】514056207
【氏名又は名称】コッヒャー-プラスティック マシーネンバウ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】トビアス ドルシュ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ハイト
(72)【発明者】
【氏名】シュテッフェン ユリネク
(72)【発明者】
【氏名】マルティン クルツ
【審査官】北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0187730(US,A1)
【文献】国際公開第2017/178102(WO,A1)
【文献】特開平07-032462(JP,A)
【文献】特開2014-061701(JP,A)
【文献】独国実用新案第202012004015(DE,U1)
【文献】特開2006-315197(JP,A)
【文献】国際公開第2004/105986(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 49/00-49/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの案内及び/又は保持
手段を有する、プラスチック製品(1)を取り外すための装置であって、
少なくとも1つの別の製造ステップのために成形後にプラスチック製品(1)を引き取り若しくは続いて解放するために、プラスチック成形プロセスにおいて、前記案内及び/又は保持手段(7)がプラスチック製品(1)に差し込まれ及びプラスチック製品(1)から再び抜き取られ、
移動
装置が、それぞれの
前記少なくとも1つの案内及び/又は保持
手段をプラスチック製品(1)に出し入れするために用いられ、かつ、それぞれの
前記少なくとも1つの案内及び/又は保持
手段を反対の進行方向で軸方向に移動させ
、
少なくとも1つの別の移動
装置が前記
少なくとも1つの案内及び/又は保持
手段を回転運動させるために設けられ
、
前記少なくとも1つの案内及び保持手段は、一つの自由端を有する少なくとも1つのロッド体(7)を備え、他方の自由端の領域に別の移動装置の一部であるピニオンドライブ(31)に対するピニオン(13)とピボット軸受(23)とを備える装置において、
前記少なくとも1つのロッド体(7)は、前記一つの自由端にドリルヘッド(9)を備える、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
複数のロッド体(7)が設けられ、該複数のロッド体(7)の複数のピボット軸受(23)は常に対をなして回転受け部(25)内に案内され、複数のピニオン(13)は前記回転受け部(25)の内部で互いに設定可能な軸方向間隔を有し、該軸方向間隔は
少なくともピニオン(13)の高さに対応する、ことを特徴とする請求項
1に記載の装置。
【請求項3】
回転受け部(25)は一方の移動装置の一部として支持体(29)に配置され、前記移動装置は駆動装置(40)によって互いに平行に配置されたロッド体(7)を軸方向の移動方向で梁状の降ろし台(38)の下方に進み、前記降ろし台(38)は、前記プラスチック製品(1)を割り当て可能なロッド体(7)から分離する目的で、該ロッド体(7)が貫通してその上面に前記プラスチック製品(1)を降ろすことを可能にする、ことを特徴とする請求項1
又は2に記載の装置。
【請求項4】
互いに上下に配置された2つのラック(31)がロッド体(7)の個々のピニオン(13)に対するピニオンドライブとして用いられ、前記ラック(31)は別の移動
装置の一部を形成し、一方のラック(31)はそれぞれ1つのロッド体(7)のピニオンを作動させ、他方のラック(31)はそれぞれ別のロッド体(7)のピニオン(13)を作動させ、これらのロッド体(7)は1対にまとめられて支持体(29)のそれぞれ付属の回転受け部(25)に受容されている、ことを特徴とする請求項1~
3の何れか一項に記載の装置。
【請求項5】
両ラック(31)は、別の駆動装置(35)によって支持体(29)に沿って移動可能に案内されているキャリッジ(33)上に配置されている、ことを特徴とする請求項
4に記載の装置。
【請求項6】
使用される
前記駆動装置
(35)はリニアドライブ
から構成されている、ことを特徴とする請求項
5に記載の装置。
【請求項7】
個々のロッド体(7)のドリルヘッド(9)は管用ねじ(41)を有するドリル先端部から形成されている、ことを特徴とする請求項1~
6の何れか一項に記載の装置。
【請求項8】
本装置は個々のプラスチック製品(1)を製造するブロー・充填・密封機械の交換可能な構成要素である、ことを特徴とする請求項1~
7の何れか一項に記載の装置。
【請求項9】
個々のプラスチック製品(1)は充填された容器体の外部の基部側に箱状の張り出し部(3)を有し、プラスチック材料がまだ柔らかい状態でロッド体(7)が個々のドリルヘッド(9)で突くように前記張り出し部(3)内に進入し、
前記プラスチック製品(1)を降ろし台(38)の上に降ろすと同時に又は降ろした後、前記ロッド体(7)が回転しながら前記張り出し部(3)のプラスチック材料から抜き取られる、ことを特徴とする請求項1~
8の何れか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの案内及び/又は保持手段を有する、容器などのプラスチック製品を取り外し若しくは脱型するための装置であって、少なくとも1つの別の製造ステップのために、成形後にプラスチック製品を引き取り若しくは続いて解放するために、プラスチック成形プロセスにおいて、案内及び/又は保持手段が少なくとも1つのプラスチック製品に差し込まれ及びプラスチック製品から再び抜き取られ、移動装置がそれぞれの案内及び/又は保持手段をそれぞれのプラスチック製品に差し込み若しくはプラスチック製品から抜き取るために用いられ、かつ、それぞれの案内及び/又は保持手段を反対の進行方向で軸方向に移動させる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチック製品がプラスチック成形プロセスによって工業的に大量に生産される場合、製造プロセス内でのプラスチック製品の機械的操作は、合理的で経済的な実施を助長する重要なプロセスステップをなす。これに関しては特許文献1に開示されているように、公知のボッテルパック・システムに従って作業するプロセスの一環として冒頭に記載した種類の装置を用いることは先行技術であり、このプロセスでは可塑化したプラスチック材料から自動成形(ブロー成形又は真空成形)、充填及び密封により容器が経済的に製造される。上記文書の右欄61行以下に記載されているように、案内及び保持手段としてピンが設けられており、これらのピンは移動装置によって製造されたアンプルブロックの廃棄縁部に形成された止まり穴状の凹部と係合して、それぞれのアンプルブロックを引き取り、続いて再び解放する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】独国特許発明第3831957(C1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、この先行技術から出発して、上記の公知の装置の利点を維持しながら、プラスチック製品の製造プロセスの特に迅速かつ確実なシーケンスを可能にする装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば上記の課題は、請求項1の特徴をその全体において有する装置によって解決される。
【0006】
請求項1の特徴部によれば、本発明の本質的特徴は、それぞれの案内及び/又は保持手段を回転運動させる少なくとも1つの別の移動装置が設けられることである。機械的操作のために案内及び保持手段をそれぞれのプラスチック製品と係合させたり係合から外したりする移動装置に加えて、案内及び保持手段を回転できることにより、取り外し若しくは脱型のプロセス、即ちプラスチック製品を解放する進行方向に案内及び保持手段を移動することは、プラスチック成形プロセスの過程で加熱されたプラスチック製品が完全に冷却する前に既に実施することができる。別の移動装置によって形成される回転運動は、プラスチック製品がまだ部分的に可塑化した状態にあってまだ完全に硬化していない場合でも、案内及び保持手段の後退する進行運動中に付着効果又は変形効果を防止する。それによりプラスチック製品をより迅速に解放することは、プラスチック成形プロセスがより短いサイクル時間で実施することを可能にし、その結果として本発明による装置はプラスチック成形プロセスを特に迅速かつ経済的に実施することを可能にする。
【0007】
以下でアンプルが言及される場合、この用語は一般に容器、特にブロー成形(blow-molding)・充填(filling)・密封(sealing)プロセス(BFSプロセス)によって製造される容器を含む。
【0008】
有利な実施形態では、案内及び保持手段は、少なくとも1つのロッド体を有しており、ロッド体はその一方の自由端には一種のドリルヘッドを備え、他方の自由端の領域には別の移動装置の一部であるピニオンドライブに対するピニオンとピボット軸受とを備えている。これらの実施形態は、上述したブロー・充填・密封プロセス(BFSプロセス)によって形成され、上記特許文献1の
図1に示すように、廃棄縁部にピンが突入係合するための止まり穴のような凹部を有するアンプルブロックの機械的操作において有利に使用することができる。本発明による装置を使用すると、ピンは解放する進行運動中にピニオンドライブによって回転されるロッド体のドリル先端部により形成される。
【0009】
この種類の実施形態では、複数のロッド体が設けられており、ロッド体はそれらのピボット軸受によって常に対をなして回転受け部内に案内されていて、それらのピニオンは回転受け部の内部で互いに設定可能な、好ましくは少なくともピニオンの全高に対応する軸方向間隔を有する。ピニオンが軸方向にずらして配置されていることにより、ロッド体の対をピニオンの直径よりも小さい軸方向間隔でピボット軸受内に配置する有利な可能性が開かれて、有利にはロッド体を互いにより密に連続して配置できる。
【0010】
有利には、回転受け部は一方の移動装置の一部として支持体に配置されており、この移動装置は駆動装置によって互いに平行に配置されたロッド体を軸方向の移動方向で梁状の降ろし台の下方に進み、降ろし台はプラスチック製品を割り当て可能なロッド体から分離する目的で、ロッド体が貫通してその上面にプラスチック製品を降ろすことを可能にするように配置構成できる。
【0011】
ピニオンを軸方向にずらした配置構成において、ロッド体の個々のピニオンに対するピニオンドライブとして互いに上下に配置された2つのラックを用いることができ、これらのラックは別の移動装置の一部を形成し、一方のラックはその都度1つのロッド体のピニオンを作動させ、他方のラックはその都度別のロッド体のピニオンを作動させ、これらのロッド体は1対にまとめられて支持体のその都度関連する回転受け部に受容されている。
【0012】
両ラックは、別の駆動装置によって支持体に沿って移動可能に案内されているキャリッジ上に配置できる。
【0013】
有利には、使用される両駆動装置、即ちロッド体の垂直進行運動のための駆動装置と、ラックを備えたキャリッジの水平駆動装置は、線形駆動装置、特に電動スピンドルドライブから形成することができる。
【0014】
それぞれのロッド体のドリルヘッドは、管用ねじを付けたドリル先端部から形成することができる。ねじ山のピッチを適切に選択すると、プラスチック製品のそれぞれの止まり穴内の回転運動において軸力成分を発生させることができ、これがねじ戻しの方式で解放する進行運動を助長する。
【0015】
特に有利には、本装置は、それぞれのプラスチック製品が製造されるブロー・充填・密封機の交換可能な構成要素である。
【0016】
冒頭に記載した文書に示されているように、それぞれのプラスチック製品は、充填された容器体の外部の基部側に箱状の張り出し部を廃棄縁部として有しており、プラスチック材料がまだ柔らかい状態でロッド体がそれぞれのドリルヘッドで突くように張り出し部内に進入し、それぞれのプラスチック製品を降ろし台の上に降ろすと同時に又は降ろした後でロッド体が回転しながら張り出し部のプラスチック材料から抜き取られる。
【0017】
以下に本発明を図面に示した実施形態に基づいて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は本発明による装置の実施形態の破断正面図であり、第1の動作状態が示されている。
【
図2】
図2は
図1に対応する正面図であり、第2の動作状態が示されている。
【
図2a】
図2aは、
図2でIIによって示された領域の拡大部分図である。
【
図3】
図3は
図1に対応する正面図であり、第3の動作状態が示されている。
【
図3a】
図3aは、
図3でIIIによって示された領域の拡大部分図である。
【
図4】
図4は実施形態の対応する正面図であり、第3の動作状態が示されている。
【
図4a】
図4aは、
図4でIVによって示された領域の拡大部分図である。
【
図5】
図5は正面から見た装置の実施形態の装置部分の一部を分解して示した破断斜視図である。
【
図6】
図6は背面から見た装置の実施形態の一部を
図5の縮尺で分解して示した斜視図である。
【
図7】
図7は
図5及び
図6をさらに拡大して概略化した実施形態の部分側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を、添付の図面を参照して、プラスチック成形プロセスの過程で製造されたプラスチック製品を機械的に操作するために提供される実施形態に基づいて説明する。より正確に言えば、この実施形態は、BFSプロセスで製造されたアンプルブロックを案内及び保持手段の係合によって成形型から離し、次に係合している案内及び保持手段を取り外すことによってプラスチック製品を再び解放することを目的とする。アンプルブロックは、図面では
図1に1つだけ見えており1で表されているが、これらは例えば上記の独国特許発明第3831957(C1)号明細書に開示されている公知の製品形態に対応する。同出願の
図1に示されているように、これらのアンプルブロックは充填された容器体の列の外の基部側に箱状の張り出し部を有している。この張り出し部は廃棄縁部を形成し、それに止まり穴のような凹部が列状に配設されており、これらと案内及び保持手段のピン状係合部が移送工程のために係合する。
図1a、
図2a、
図3a及び
図4aでは、アンプルブロック1のうちその都度張り出し部を形成する廃棄縁部を3で表し、その中にある止まり穴状の凹部を5で表す。
【0020】
案内及び保持手段は、図面で部分的にのみ番号が付けられて直列に配置されたロッド体7を有しており、ロッド体7の数は止まり穴5の数に対応している。各ロッド体7は止まり穴5にピン状に係合するための係合部として、その自由端にドリルヘッド9を有する。ドリルヘッド9の反対側の下端部分で、ロッド体7はシャフト部11とその上に固定されたそれぞれ1つのピニオン13を有する(
図5~
図7参照)。ロッド体7はドリルヘッド9とシャフト部11の間に細長い接続管15(
図7参照)を有する。
図5及び
図7では、接続管15の下端部は17で表されている。下端部17をそれぞれのシャフト部11と接続するために、接続管15はそれらの端部部分に平坦部21を有しており、これにより
図7に示すように接続管15の管端部17が接合されている。同様に接続管15の上管端部は、ドリルヘッド9と接続するために、
図5及び
図6に示すようにドリルヘッド9の下端部に形成された平坦部19で接合されている。
【0021】
ピニオン13を備えたシャフト部11は、それぞれ対をなしてピボット軸受23によってブロック状の回転受け部25に支持されている。これら回転受け部25は押さえ板27によって支持体29に固持されている。
図5及び
図6に最も明確に示されていように、ピニオン13は回転受け部25内にある各ピニオン対で互いにピニオン13の軸方向高さよりやや大きい軸方向間隔で配置されている。これによりシャフト部11の、したがってロッド体7の軸は、互いにピニオン直径よりも小さい間隔で配置できる。ロッド体7の回転駆動のためのピニオンドライブとして、1対のラック31が設けられており、これらのラック31はキャリッジ33に上下に取り付けられており、本実施形態では電動スピンドルドライブ35(
図6)の形式のリニアドライブによってピニオン13の列に沿って摺動可能である。
【0022】
図1~
図4に、そして
図1に最も明確に示すように、本装置は、底部側の基礎構造37から出発して上方に延び、上部領域で水平降ろし台38のための支持体を形成しているフレーム36を有する。
図1~
図4を比較して見ると、支持体29、ピニオンドライブ31、回転受け部25及びロッド体7から形成されたロッドユニット39全体が、フレーム36上で両進行方向に垂直に移動でき、ロッド体7は
図1に示された完全に上昇した位置で降ろし台38を貫通している。この移動装置は本明細書では第1の移動装置と呼ばれ、ロッド体7の回転を生み出すピニオンドライブ31は第2の移動装置と呼ばれているが、両移動装置のための駆動装置としてリニアドライブは設けられている。この場合において、スピンドルドライブ40は電気モータによって動作する(
図1)。
【0023】
図1は、本装置の作動サイクルのうち、ロッド体7が上端位置に進んだ動作状態を示しており、この位置(
図1a参照)ではロッド体7はそれらのドリルヘッド9でその都度移送されるべき各アンプルブロック1の止まり穴5内に差し込まれている。これについては見やすさのために、
図1にのみ単一のアンプルブロック1が概略的に示されている。この動作状態では、それぞれのドリルヘッド9がその管用ねじ41によって形成された先端部で、成形プロセスによってまだ加熱されていて部分的に可塑化した状態にあるアンプルブロック1の止まり穴5と係合している。
【0024】
図2は、次の作業工程の動作状態を示しており、ロッド体7はそれぞれのアンプルブロック1と共に、当該アンプルブロック1が降ろし台38上に載るまで下方に進んでいるが、
図2aに示されるように、管用ねじ41を有するドリルヘッド9はまだ止まり穴5と係合している。次に
図3に示すように、ロッド体7は、止まり穴5から延びるドリルヘッド9の管用ねじ41によりねじ戻し動作の方式で回転しながら(
図3a参照)、さらに下方に移動する。
【0025】
表現を単純にするために
図1とは対照的に
図2、
図3及び
図4ではアンプルブロック1は省略されているが、
図2a、
図3a及び
図4aは、このブロック1の容器又はアンプルの下側について、案内及び保持手段7とアンプルブロック1の間のそれぞれの関連する係合状態を示している。
【0026】
最後に
図4は、ロッド体7が完全に下方に進み、アンプルブロック1が降ろし台38の上で完全に解放された最終状態を示している。端部側に管用ねじ41を有するドリルヘッド9が差し込まれた位置でまだ暖かいプラスチック材料に囲まれているように構成することにより、回転運動と組み合わせて、案内及び保持手段を形成するロッド体7をアンプルブロック1との係合から支障なく取り外すことが可能になる。
[構成1]
少なくとも1つの案内及び/又は保持手段(7)を有する、プラスチック製品(1)を取り外すための装置であって、
少なくとも1つの別の製造ステップのために成形後にプラスチック製品(1)を引き取り若しくは続いて解放するために、プラスチック成形プロセスにおいて、前記案内及び/又は保持手段(7)がプラスチック製品(1)に差し込まれ及びプラスチック製品(1)から再び抜き取られ、
移動装置(40)が、それぞれの案内及び/又は保持手段(7)をプラスチック製品(1)に出し入れするために用いられ、かつ、それぞれの案内及び/又は保持手段(7)を反対の進行方向で軸方向に移動させる装置において、
少なくとも1つの別の移動装置(35)が前記案内及び/又は保持手段(7)を回転運動させるために設けられている、ことを特徴とする装置。
[構成2]
前記案内及び保持手段は、少なくとも1つのロッド体(7)を有しており、該ロッド体(7)は、その一方の自由端に一種のドリルヘッド(9)を備え、他方の自由端の領域には別の移動装置(35)の一部であるピニオンドライブ(31)に対するピニオン(13)とピボット軸受(23)とを有する、ことを特徴とする構成1に記載の装置。
[構成3]
複数のロッド体(7)が設けられ、該複数のロッド体(7)の複数のピボット軸受(23)は常に対をなして回転受け部(25)内に案内され、複数のピニオン(13)は前記回転受け部(25)の内部で互いに設定可能な軸方向間隔を有し、該軸方向間隔は好ましくは少なくともピニオン(13)の高さに対応する、ことを特徴とする構成1又は2に記載の装置。
[構成4]
回転受け部(25)は一方の移動装置の一部として支持体(29)に配置され、前記移動装置は駆動装置(40)によって互いに平行に配置されたロッド体(7)を軸方向の移動方向で梁状の降ろし台(38)の下方に進み、前記降ろし台(38)は、前記プラスチック製品(1)を割り当て可能なロッド体(7)から分離する目的で、該ロッド体(7)が貫通してその上面に前記プラスチック製品(1)を降ろすことを可能にする、ことを特徴とする構成1~3の何れれか一項に記載の装置。
[構成5]
互いに上下に配置された2つのラック(31)がロッド体(7)の個々のピニオン(13)に対するピニオンドライブとして用いられ、前記ラック(31)は別の移動装置(35)の一部を形成し、一方のラック(31)はそれぞれ1つのロッド体(7)のピニオンを作動させ、他方のラック(31)はそれぞれ別のロッド体(7)のピニオン(13)を作動させ、これらのロッド体(7)は1対にまとめられて支持体(29)のそれぞれ付属の回転受け部(25)に受容されている、ことを特徴とする構成1~4の何れか一項に記載の装置。
[構成6]
両ラック(31)は、別の駆動装置(35)によって支持体(29)に沿って移動可能に案内されているキャリッジ(33)上に配置されている、ことを特徴とする構成1~5の何れか一項に記載の装置。
[構成7]
使用される駆動装置は、リニアドライブ、特に電動スピンドルドライブ(35、40)から構成されている、ことを特徴とする構成1~6の何れか一項に記載の装置。
[構成8]
個々のロッド体(7)のドリルヘッド(9)は管用ねじ(41)を有するドリル先端部から形成されている、ことを特徴とする構成1~7の何れか一項に記載の装置。
[構成9]
本装置は個々のプラスチック製品(1)を製造するブロー・充填・密封機械の交換可能な構成要素である、ことを特徴とする構成1~8の何れか一項に記載の装置。
[構成10]
個々のプラスチック製品(1)は充填された容器体の外部の基部側に箱状の張り出し部(3)を有し、プラスチック材料がまだ柔らかい状態でロッド体(7)が個々のドリルヘッド(9)で突くように前記張り出し部(3)内に進入し、
前記プラスチック製品(1)を降ろし台(38)の上に降ろすと同時に又は降ろした後、前記ロッド体(7)が回転しながら前記張り出し部(3)のプラスチック材料から抜き取られる、ことを特徴とする構成1~9の何れか一項に記載の装置。