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特許7288512吸入デバイスおよびその部品の自動組み立て装置および自動組み立て方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-30
(45)【発行日】2023-06-07
(54)【発明の名称】吸入デバイスおよびその部品の自動組み立て装置および自動組み立て方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/70 20200101AFI20230531BHJP
   B65B 1/02 20060101ALI20230531BHJP
   B65B 1/36 20060101ALI20230531BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20230531BHJP
   A24F 40/30 20200101ALI20230531BHJP
【FI】
A24F40/70
B65B1/02
B65B1/36
A24F40/42
A24F40/30
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021544159
(86)(22)【出願日】2020-01-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-22
(86)【国際出願番号】 GB2020050145
(87)【国際公開番号】W WO2020157467
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-08-25
(31)【優先権主張番号】1901201.2
(32)【優先日】2019-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ブレイ、アンドリュー
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0289565(US,A1)
【文献】国際公開第2016/208760(WO,A1)
【文献】特表2018-535149(JP,A)
【文献】中国実用新案第204341994(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マウスピース、エアロゾル化可能な材料用のチェンバーを画定する容器、チェンバー用の閉鎖板を含む部品から吸入デバイスに使用するための消耗品ユニットを自動組み立てするための装置であって、
前記装置は、複数の組み立てステーションを有する少なくとも1つの組み立てラインであって、当該組み立てラインの各々が前記部品の組み立て作業を実行するための工具群を含む組み立てラインと、前記組み立てラインの前記複数の組み立てステーションに順番に前記部品を供給するための輸送システムとを含み、
前記輸送システムは、前記組み立てラインの各組み立てステーションと関連する移送機構を含み、前記各移送機構は、前記組み立てステーションによって組み立て操作が前記部品に対して行われるように、前記輸送システムから前記関連する組み立てステーションに部品を移送するように構成されており、
前記各移送機構はまた、組み立て操作が行われた前記部品を前記組み立てラインの次の組み立てステーションに輸送するために、前記組み立てステーションによって組み立て操作が行われた前記部品を前記輸送システムに戻すように構成されている、装置。
【請求項2】
第1組み立てステーションは、マウスピース組み立てステーションを含み、前記輸送システムは、前記マウスピース組み立てステーションに連続的にマウスピースを供給するように構成され配置されたマウスピース供給システムを含み、前記輸送システムは、更に前記マウスピース組み立てステーションに連続的に容器を供給するように構成され配置された容器供給システムを含み、前記マウスピース組み立てステーションは、容器およびマウスピースをそれらの作業形態で組み立てて、容器とマウスピースの集合体を形成するように構成され配置された工具群を含むことを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
第2組み立てステーションは、計量投入ステーションを含み、前記輸送システムは、前記マウスピースと容器の集合体を当該輸送システムから前記計量投入ステーションへ移送するように構成され配置された移送機構を含み前記輸送システムは、更に前記エアロゾル化可能な材料を前記計量投入ステーションへ供給するように構成され配置された材料供給システムを含み、前記計量投入ステーションは、各連続する容器の各々のチェンバーに計量された量の粒状材を充填するために構成され配置された工具群を含むことを特徴とする請求項1または2記載の装置。
【請求項4】
第3組み立てステーションは、閉鎖ステーションを含み、前記輸送システムは、前記充填された容器とマウスピースの集合体を連続して当該輸送システムから前記閉鎖ステーションへ移送するための移送機構と、前記閉鎖ステーションに連続して閉鎖板を供給するように構成され配置された閉鎖板供給システムとをさらに含み、前記閉鎖ステーションは、前記連続する容器とマウスピースの集合体それぞれに前記閉鎖板を取り付けるように構成され配置された工具群を含むことを特徴とする請求項3記載の装置。
【請求項5】
さらなる組み立てステーションと、組み立てられたデバイスを前記輸送システムから前記さらなる組み立てステーションに移送するように構成され配置された移送機構と、デバイスのさらなる部品を前記さらなる組み立てステーションへ供給するための部品供給システムとを含み、前記さらなる組み立てステーションは、前記組み立てられたデバイスを1つ以上のさらなる部品と組み合わせるように構成され配置されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の装置。
【請求項6】
前記さらなる部品は、吸入デバイスの作動ユニットと消耗液を霧化するカートリッジを含む消耗品ユニットとを含むことを特徴とする請求項5記載の装置。
【請求項7】
さらなる組み立てステーションは、梱包ステーションと、組み立てられた消耗品ユニットを前記輸送システムから前記梱包ステーションへ移送する移送システムと、梱包材を前記梱包ステーションに供給するように構成され配置された梱包材供給システムとを含み、前記梱包ステーションは、組み立てられたデバイスを前記梱包材に包むように構成され配置されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の装置。
【請求項8】
複数の前記組み立てラインと、組み立てられたデバイスを組み立てラインから収集するための共通の収集システムとを含むことを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載の装置。
【請求項9】
前記共通の収集システムは組み立てられたデバイスの2つ以上を保持するのに適した台車を含み、各組み立てラインは前記共通の収集ステーションと組み立てラインとの間を前記台車が移動する移送機構を含むことを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項10】
マウスピース、エアロゾル化可能な材料用のチェンバーを画定する容器、チェンバー用の閉鎖板を含む部品から形成される吸入デバイスと使用するための消耗品ユニットを連続的に製造する方法であって、
輸送システムを使って連続的に組み立てラインの複数の組み立てステーションに部品を供給することと、
前記組み立てステーションによって前記部品の組み立て作業が行われるように、当該組み立てステーションと関連する移送機構を使って前記輸送システムから部品を組み立てステーションに移送することと、
前記組み立てステーションによって組み立て操作が行われた前記部品を前記組み立てラインの次の組み立てステーションに輸送するために、前記組み立てステーションによって組み立て操作が行われた前記部品を、前記移送機構を使って前記輸送システムに戻すこと、とを含む方法。
【請求項11】
計量投入作業が封止作業の前に実行され、組み立て作業が封止作業の後に実行されるような順番で行われることを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項12】
組み立て作業が充填作業の前に実行され、封止作業が充填作業の後に実行されるような順番で行われることを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項13】
第1組み立てステーションで、容器とマウスピースの集合体を形成するための作業形態で一連の容器のそれぞれを各マウスピースと組み立てることと、該容器とマウスピースの集合体を第1組み立てステーションから第2組み立てステーションへ進めることと、第2組み立てステーションで、連続する容器それぞれの各チェンバー内に計量された量の粒状材を充填することと、充填された容器とマウスピースの集合体を連続して第2組み立てステーションから第3組み立てステーションへ進めることと、第3組み立てステーションで、連続する容器とマウスピースの集合体それぞれを閉鎖板で封止することとを含むことを特徴とする請求項10または12記載の方法。
【請求項14】
前記封止された容器とマウスピースの集合体を第3組み立てステーションから第4組み立てステーションへ進めることと、第4組み立てステーションで封止された容器とマウスピースの集合体を1つ以上のさらなる部品と組み合わせることとをさらに含むことを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記封止された容器とマウスピースの集合体を梱包ステーションへ進めることと、組み立てられたデバイスを吸入デバイスの1つ以上の部品と梱包材で梱包して小売りユニットを形成することとをさらに含むことを特徴とする請求項13または14記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許明細書は吸入デバイスおよびその部品の自動組み立て装置および自動組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本特許明細書は、吸入デバイスおよびその部品、特に吸入デバイスで燃焼させずに発生させた蒸気を送出するための消耗品ユニットの製造装置および製造方法を開示している。
【0003】
本明細書に開示する実施態様では吸入デバイスは、成人消費者が手で持つのに好適な大きさおよび形状の作動ユニットと、作動ユニットに取り外し自在に取り付け可能で消耗液を霧化するためのアトマイザーカートリッジを含む第1消耗品ユニットと、マウスピースと容器で形成されたマウスピース集合体を含む第2消耗品ユニットとを含み、第2消耗品ユニットは第1消耗品ユニットに取り外し自在に取り付け可能であり、容器はマウスピースに取り付けられ、1回分のエアロゾル化可能な材料を含む。容器はエアロゾル化可能な材料を容器内に留める閉鎖板を含む。
【0004】
使用時、作動ユニットは消費者がデバイスを介して空気を吸引する際、消費者の制御下で消耗品ユニットにエネルギーを供給する。第1消耗品ユニットの液体は霧化されてエアロゾルを形成し、第2消耗品ユニットの容器中のエアロゾル化可能な材料は揮発性の風味を放出しながらエアロゾル化される。従って、デバイスから吸入される空気は、アトマイザーカートリッジから霧化された液体のエアロゾルをマウスピース集合体の容器内の粒状材を加熱することによって発生した蒸気と共に消費者へ供給する。エアロゾル化可能な材料と消耗液の組成は消費者にアピールする広範囲の組み合わせの風味を供給するように選択してもよい。
【0005】
本発明の吸入デバイスは、既に作動ユニットに取り付けられたまたは作動ユニットとは別にしかし作動ユニットと一緒に梱包される第1および第2消耗品ユニットを含む組み立てユニットとして消費者に提供されてもよい。これとは別に吸入デバイスは、第1および/または第2消耗品ユニットの1つ以上を任意に作動ユニットと共に含む部品のパッケージとして提供され、消費者がこれらの部品を第1および第2消耗品ユニットを本体部に取り付けることによって作動可能な吸入デバイスに組み立ててもよい。消耗品ユニットの内容物が使い切られると、消費者はそれを本体部から外し、新しいユニットと交換してもよい。
【0006】
アトマイザーカートリッジ内の揮発性液が第2消耗品ユニット内の粒状材よりゆっくり消費される場合、第1および第2消耗品ユニットを作動ユニットと別に梱包するのが望ましい。1つの実施態様では各容器の消耗材の品質およびアトマイザーカートリッジ内の揮発性材の量によって1つ以上のアトマイザーカートリッジを各アトマイザーカートリッジ用に複数の、例えば2、3、4またはそれ以上のマウスピース集合体と梱包してもよい。
【0007】
従って、本明細書は吸入デバイスの部品を含む小売り販売用パッケージを開示し、これら部品は、消耗液を霧化するためのアトマイザーカートリッジを含む少なくとも1つの第1消耗品ユニットと、各第1消耗品ユニットのためのものであって、加熱されると消費者による吸引のための蒸気を発生させることができる1回分の粒状材がそれぞれ設けられた複数の第2消耗品ユニットまたはマウスピース集合体とを含み、第1および第2消耗品ユニットはパッケージから出して作動ユニットと組み立てられて作動可能なデバイスを形成するのに適している。
【0008】
また本特許明細書は第2消耗品ユニットを連続的に製造する方法を開示している。1つの実施態様では、吸入デバイスの消耗品ユニットは、マウスピース、粒状のエアロゾル化可能な材料用のチェンバーを画定する容器およびチェンバー用の閉鎖板を含む部品から形成され、該方法は、
一連の容器のそれぞれが一連のマウスピース集合体を形成するための作業形態で各マウスピースと組み立てられる組み立て作業と、
計量された量の粒状材が一連の連続して供給される容器それぞれの各チェンバー内に充填される計量投入作業と、
連続して供給される閉鎖板それぞれを連続して供給される容器それぞれに取り付ける封止作業とを含む。
【0009】
本発明の方法は計量投入作業が封止作業の前に実行され、組み立て作業が封止作業の後に実行されるような順番で行ってもよい。
【0010】
これとは別に本発明の方法は、組み立て作業が充填作業の前に実行され、封止作業が充填作業の後に実行されるような順番で行ってもよい。
【0011】
1つの実施態様ではマウスピース、粒状のエアロゾル化可能な材料用のチェンバーを画定する容器、チェンバー用の閉鎖板を含む部品から吸入デバイスを連続的に製造する方法は、第1組み立てステーションでマウスピース集合体を形成するための作業形態で一連の容器のそれぞれを各マウスピースと組み立てることと、該集合体を第1組み立てステーションから第2組み立てステーションへ進めることと、第2組み立てステーションで連続して供給される容器それぞれの各チェンバー内に計量された量の粒状材を充填することと、充填されたマウスピース集合体を連続して第2組み立てステーションから第3組み立てステーションへ進めることと、第3組み立てステーションで連続して供給されるマウスピース集合体それぞれを閉鎖板で封止することとを含む。
【0012】
本明細書は、マウスピース、粒状のエアロゾル化可能な材料用のチェンバーを画定する容器、チェンバー用の閉鎖板および粒状材の供給源を含む部品から上述の種類の消耗品ユニットを自動組み立てするための装置を開示する。
【0013】
一般に本発明の装置は、それぞれが前記部品の組み立て作業を実行するための工具群を含む1つ以上の組み立てステーションを有する少なくとも1つの組み立てラインと、これら部品から消耗品ユニットを組み立てるために組み立てステーションに部品を供給し、部品を組み立てステーション内を順番に通過するように進めるための輸送システムとを含む。
【0014】
組み立てられた消耗品ユニットではマウスピースが容器に接続され、容器には粒状材が充填され、閉鎖板がチェンバーを閉じるために容器に接続されている。
【0015】
1つの実施態様では、輸送システムは、マウスピース組み立てステーションに連続的にマウスピースを供給するように構成され配置されたマウスピース供給システムと、マウスピース組み立てステーションに連続的に容器を供給するように構成され配置された容器供給システムとを含み、マウスピース組み立てステーションは、マウスピース集合体を形成するために容器とマウスピースをそれらの作業形態で組み立てるために構成され配置された工具群を含む。
【0016】
1つの実施態様では容器内のチェンバーは一端が閉鎖板によってそして容器とは別に形成され、他端に位置する仕切りによって画定されている。このような容器とのマウスピース集合体の組み立てのために輸送システムは、マウスピース組み立てステーションに連続して仕切りを供給するように構成され配置された仕切り供給システムを含み、マウスピース組み立てステーションは、容器、マウスピースおよび仕切りをそれらの作業形態で組み立ててマウスピース集合体を形成するように構成され配置されのた工具群を含む。
【0017】
容器供給システムは、その後の組み立てステーションまたはいくつかのステーションで充填、封止するために容器を空の状態で供給してもよく、または容器はマウスピース組み立てステーションに供給される前に予め充填そして閉じられてもよく、これにより供給される容器は閉鎖板によって容器内に保持された計量された量のエアロゾル化可能な材料を含む。
【0018】
容器が空の状態で供給される場合、輸送システムは、充填または計量投入ステーションに連続してマウスピース集合体を移送するために構成され配置された移送システムと、エアロゾル化可能な材料を計量投入ステーションに供給するように構成され配置された材料供給システムとを含んでもよく、計量投入ステーションは、連続して供給される容器それぞれの対応するチェンバーに計量された量の粒状材を充填するために構成され配置された工具群を含む。
【0019】
輸送システムは、充填されたマウスピース集合体を連続して閉鎖ステーションへ移送する移送システムと、閉鎖ステーションに連続して閉鎖板を供給するように構成され配置された閉鎖板供給システムをさらに含んでもよく、閉鎖ステーションは、連続して供給されるマウスピース集合体それぞれに閉鎖板を取り付け、封止するように構成され配置された工具群を含む。
【0020】
容器がマウスピースと組み立てられる前に充填され、閉じられる別の実施態様では、輸送システムは、充填または計量投入ステーションに連続して空の容器を供給するように構成され配置された容器供給システムと、計量投入ステーションにエアロゾル化可能な材料を供給するように構成され配置された材料供給システムとを含んでもよく、計量投入ステーションは連続して供給される容器それぞれの対応するチェンバーに計量された量の粒状材を充填するために構成され配置された工具群を含む。
【0021】
この実施態様は充填された容器を連続して閉鎖ステーションへ移送する移送システムと、閉鎖ステーションに連続して閉鎖板を供給するように構成され配置された閉鎖板供給システムとをさらに含んでもよく、閉鎖ステーションは連続して供給されるマウスピース集合体の容器それぞれに閉鎖板を取り付け、封止するように構成され配置された工具群を含む。
【0022】
輸送システムは、マウスピース組み立てステーションに連続的にマウスピースを供給するように構成され配置されたマウスピース供給システムと、充填され、閉じられた容器をマウスピース組み立てステーションに連続的に供給するように構成され配置された容器移送システムとを含み、マウスピース組み立てステーションは、マウスピース集合体を形成するためにその充填され、閉じられた容器をそれぞれマウスピースとそれらの作業形態で組み立てるように構成され配置された工具群をさらに含んでもよい。
【0023】
ここまで説明してきた実施態様のいずれにおいても本発明の装置は、さらなる組み立てステーションと、組み立てられたマウスピース集合体をこのさらなる組み立てステーションに移送するように構成され配置されたさらなる移送システムと、組み立てステーションにデバイスのさらなる部品を供給するための部品供給システムとを含んでもよく、その組み立てステーションは組み立てられたデバイスと1つ以上のさらなる部品とを組み合わせるために構成、配置されている。
【0024】
例えば、1つの実施態様ではさらなる部材は、第1消耗品ユニット(アトマイザーカートリッジ)と予め組み立てられている吸入デバイスの作動ユニットを含んでもよく、さらなる組み立てステーションは第2消耗品ユニット(マウスピース集合体)を予め組み立てられた作動ユニットとアトマイザーカートリッジを組み立てて最終製品を形成するように構成され配置されてもよい。
【0025】
これとは別にさらなる部品はデバイス用の梱包材を含んでもよい。従って別の実施態様では、さらなるステーションは、梱包ステーションと、梱包ステーションに組み立てられた部品を供給するための移送システムと、梱包材料を梱包ステーションに供給するように構成され配置された梱包材供給システムとを含んでもよく、梱包ステーションは消耗品ユニットを梱包材で梱包するように構成され配置されている。
【0026】
カートリッジユニット内の揮発性液がマウスピース集合体の容器内の材料よりゆっくり消費される場合、各容器の消耗材の品質およびアトマイザーカートリッジ内の揮発性材の量によって1つ以上のアトマイザーカートリッジを各アトマイザーカートリッジ用に複数の、例えば2、3、4またはそれ以上のマウスピース集合体と梱包することが望ましい。従って、別の実施態様では、さらなるステーションは、梱包ステーションにマウスピース集合体を供給するための移送システムを含む梱包ステーションと、梱包ステーションにアトマイザーカートリッジを連続して供給するように構成され配置された供給システムと、梱包材料を梱包ステーションに供給するように構成され配置された梱包材供給システムとを含んでもよく、梱包ステーションは必要とされる数的比でアトマイザーカートリッジとマウスピース集合体のパックを形成するために組み立てられたデバイスを梱包材で梱包するように構成され配置された工具群を含む。
【0027】
ラインの初期のステーション、例えば容器とマウスピースの組み立て時のデバイスの部品の組み立て速度が例えば梱包ステーションなどの後のステーションでの組み立て速度より遅い場合、後続のステーションの作業を遅らせる必要がある。容器とマウスピースを組み立てるための複数のラインと、これら複数のラインから組み立てられたデバイスを収集するための共通の収集システムとを含む装置を設けることによってより効率的に作業を行ってもよい。例えば、単独の共通収集システムを配置して少なくとも2、4、6、8またはそれ以上の類似のラインから組み立てられたサブ部品を収集し、それらを最終的な組み立てまたは梱包のための共通のさらなる組み立てステーションに移送するようにしてもよい。
【0028】
そのような装置では共通の収集システムは、例えば2つ以上、例えば3、6、8、9、10、12またはそれ以上の複数のマウスピース集合体を保持するのに適した台車またはトレイを有するコンベアを含んでもよく、サブ組み立てラインのそれぞれは組み立てられたデバイスを台車またはトレイに載せるように構成され配置された移送システムを含んでもよい。
【0029】
輸送システムは1つ以上のコンベアを含んでもよい。コンベアは、あらゆる適当な構造のものであってもよく、ローラコンベア、チェーンコンベア、ベルト、ケーブルまたはスラットコンベアおよび/またはエレベータを含んでもよく、これらはエンドレス構造またはシャトル構造に構成されてもよく、多方向または回転位相テーブルを取り入れてもよい。またコンベアシステムはベルトレスであってもよく、例えば線形同期モーターまたは線型誘導ドライブから構成されてもよい。
【0030】
エアロゾル化可能な材料はタバコを含んでもよい。これとは別にまたはこれに加えてエアロゾル化可能な材料は、例えば粒状タバコ材などの粒状材を含む。
【0031】
本発明の装置、方法、デバイス、消耗品ユニットおよび梱包された製品の実施態様を添付図面を参照してあくまで例示を目的として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1A】携帯吸入デバイスの一実施態様の部分分解図である。
図1B】携帯吸入デバイスの一実施態様の側面図である。
図1C】携帯吸入デバイスの一実施態様の前面図である。
図2A図1A~1Cのデバイスの一部品を形成するマウスピース集合体形状の消耗品ユニットの軸方向断面図である。
図2B図2Aのマウスピース集合体の分解斜視図である。
図2C】吸入デバイスの別の部品を形成するアトマイザーカートリッジの形体の別の第1消耗品ユニット一と緒に図2Aおよび2Bのマウスピース集合体を略式に示す。
図3A図1A~1Cのデバイス用の消耗品ユニットを含む梱包された製品の平面図である。
図3B図3Aの梱包された製品の立面図である。
図4図2Aおよび2Bのマウスピース集合体の自動組み立て用装置の第1の実施態様の略図である。
図5図3を参照して説明した装置によって実行される組み立て工程をフローチャートである。
図6図2Aおよび2Bのマウスピース集合体の自動組み立ておよび集合体を他の部品と小売り販売用に梱包するための装置の第2実施態様の略図である。
図7図4および6の装置に使用される台車の略図である。
図8図2に示した物とは別のマウスピース集合体の軸方向断面図である。
【0033】
図中、容易に参照できるように類似の部品、システムまたは特徴は同じ参照番号を有している。
【0034】
吸入デバイスおよび部品
図1A~C、2Aおよび2Bを参照すると、符号100で包括して示す吸入デバイスは、タバコなどの粒状植物性材料を燃やさずに加熱することによって、そしてタバコ系であってもよく、ニコチンを含んでもよい特に風味剤などの1つ以上の活性成分を担体と共に含む液体の揮発化によって発生させた蒸気を送出することを意図したものである。デバイスは成型されたプラスチック材からなる3つの中空のセクションを有し、それらはデバイスの作動システムおよび機構を含む本体1と2つの消耗品ユニット、即ち揮発性液体風味剤を含むアトマイザーカートリッジ2の形体の第1消耗品ユニットと、加熱されるとエアロゾルを発生させる材料を所与の容量含むマウスピース集合体の形体の第2消耗品ユニットである。これら3つのセクションは、互いに取り外し自在に接続され、アトマイザーカートリッジ2とマウスピース集合体3が互いにそして本体1から外せていずれかの種類の交換用消耗品ユニットを本体に嵌められるようになっている。
【0035】
本体1は軸方向に長尺で成人消費者の手で楽に保持されるように平坦なほぼ円筒状である。本体1は、上方セクション1aと下方セクション1bといった2つの軸方向に整列した中空の成型されたセクションから形成されている。本体の上方セクションは、開口した上端部と閉じた下方端部壁4を有し、これらセクションはアトマイザーカートリッジ2を収容するための凹部を画定している。本体の下方セクション1bは、防火壁を供するために上方セクション1aの下方端部壁4によって上方セクションから隔絶されている。本体の下方セクションは、バッテリー、電気回路板、パフセンサおよびここには示していない本体1の一面にある作動ボタン6によって始動させてもよい他の作動部品を含む。本体1の開口部に収容された電光はデバイスの作動状態を示す。
【0036】
図1Aおよび2Cに示すようにアトマイザーカートリッジ2は、上方セクション1aの凹部内に押し込み式接続によって本体1に取り外し自在に接続され、本体1から離れて上部出口2aの方へ軸方向にテーパーしている。カートリッジ2は、揮発性液風味剤が充填された貯蔵部201と、作動ボタン6によって本体1のバッテリーから電気の供給が制御される該液体を揮発させるための加熱エレメント202とを含む。
【0037】
マウスピース集合体3は、アトマイザーカートリッジ2の上部出口2a内に押し込み式接続によって取り外し自在に接続される。マウスピースの外面は、蒸気出口5の方へと軸方向にテーパーしたアトマイザーカートリッジの形状に続くスカートを形成しており、消費者の口で快適に保持される形状になっている。
【0038】
図2Aおよび2Bで最もよくわかるように楕円形の断面の軸方向に延びた端部が開口した容器10がマウスピース集合体3内に取り付けられている。容器10の一端部はマウスピース内のスカート内に位置し、出口5のマウスピース上流の内面に形成された相補的な形状のソケット14内に収容されている差し込み部12内で終結している。マウスピースは超音波溶接、誘導溶接または任意の他の好適な方法によって容器10に接続されててもよい。この実施態様では容器と一体に成型されている内部穿孔されたスクリーン16が容器の半径方向に延び、出口5の上流の近い距離に容器10を横切る蒸気透過性の仕切りを画定している。容器10の他端部はマウスピースのスカート部から突出し、穴あきスクリーンの形体の閉鎖板17が設けられている。閉鎖板17は、メッシュまたは箔またはプラスチック材からなる成型品で構成され、超音波溶接、誘導溶接または任意の他の好適な方法によって容器10の端部壁に取り付けられてもよい。2つのスクリーン16、17は、1回分の粒状材19が保持される容器10のチェンバー18の端部壁を画定してもよい。スクリーンの穴はチェンバーを通ってマウスピースの方へと軸方向下流に蒸気を通し、穴の大きさはタバコ粒子が容器10から落下しないようにするまたは吸入される蒸気と一緒に吸入されないタバコ粒子の大きさに関連付けて選択される。
【0039】
図8図2aの容器の穿孔された内方スクリーンが容器10の内方端部を横断して延びた穿孔スクリーン16aに変えられ、マウスピースのソケットと容器10の間に位置しているマウスピース集合体3の別の構造を例示している。
【0040】
使用時、消費者は作動ボタン6を使用してデバイスのスイッチを入れ、マウスピースから吸い込み、デバイスから引き込まれる蒸気を吸入する。始動させると、本体1内の電子システムがデバイス内で空気およびアトマイザーカートリッジ2内の液体を熱し、噴霧させる。加熱された空気は容器内で粒状材からの風味剤を揮発させ、アトマイザーカートリッジ2からの噴霧化させた液体風味剤を同伴する。風味剤の混合物はこれにより吸入用のエアロゾルとして消費者に送られる。
【0041】
梱包された製品
吸入デバイス100および第1および第2消耗品ユニット2、3は、種々の方法で消費者への販売用に梱包してもよい。例えば、デバイス100は、図1Cに例示するように単独の本体、単独のアトマイザーカートリッジ2および単独のマウスピース集合体3を含む完全な集合体として梱包してもよい。これとは別に装置は、販売用に1つ以上の交換消耗品ユニットと組み合わせて梱包してもよく、あるいはそれら消耗品ユニットは、本体ユニットと別個に例えば1つ以上のマウスピース集合体3または1つ以上のアトマイザーカートリッジ2を含むパックに梱包されてもよい。
【0042】
図1A~1Cに例示した実施態様ではアトマイザーカートリッジ2内の揮発性液は、単独のアトマイザーカートリッジ2が2つ以上のマウスピース集合体3、例えば3つのマウスピース集合体で消費するための充分な液体を含むように第2消耗品ユニット内の粒状材よりゆっくり消費される。その結果、消費者への小売りに役立つ梱包された製品はアトマイザーカートリッジ2を単独でそして3つのマウスピース集合体3を含む。このような梱包された製品の例を図3Aおよび3Bに例示する。梱包された製品は、エアロゾル化可能な材料が満載された単独のアトマイザーカートリッジ2と、それぞれ満載の粒状タバコを支持する3つのマウスピース集合体とを含む。
【0043】
梱包される物品は周辺部の継ぎ目104が封止された2つのプラスチック材シート101、102から形成されたブリスターパック110に入れられる。上部シート101は透明であり、下部シート102は不透明であってもよい。上部シートは1つのアトマイザーカートリッジを収容するために形成された単独のポケットと第2マウスピース集合体3のうちの1つを収容するようにそれぞれ形成された3つのポケットが設けられるように成型されている。使用説明および製品情報を含む印刷されたシート材をパッケージ内の上部および下部シートの間に封入してもよい。
【0044】
組み立て装置および組み立て方法
第2消耗品ユニット3(マウスピース集合体)の自動組み立ては、以下に説明する装置の実施態様によって変わる。マウスピース集合体3の組み立ては、3つの工程、即ち(1)マウスピース内に容器10を取り付けること、(2)容器に所与の容量のタバコを充填すること、および(3)容器をスクリーン22で閉じることを含むが、この順番通りに実行する必要はない。例えば、容器10は、マウスピース内に取り付けられる前に充填され、閉じられてもよい。これとは別に空の容器をマウスピースと組み立てて、次に充填し、閉じてもよい。
【0045】
図4は吸入デバイス1のマウスピース集合体3の自動組み立ての第1の実施態様を略式に示している。図5は装置で実行される作業順序を例示するプロセスマップである。
【0046】
本発明の装置は、符号20で包括して示す組み立てラインを含み、これは符号22、24、26で包括して示す3つの組み立てステーションからなるグループを有し、各ステーションはマウスピース集合体の部品の組み立て作業を実行する工具群を含む。組み立てラインは、符号29で包括して示す4番目のステーションを含み、ここでコンベア37などのさらなる輸送システムを介したさらなる処理のために組み立てられた部品がコンベア28から取り去られる。
【0047】
組み立てステーションは、部品を組み立てステーション内に出し入れする図矢印で略式に示されている種々の移送機構およびマウスピース集合体3を組み立てるために矢印Aで示す方向に部品連続的に組み立てステーションを通過するように進めるコンベア28を含む輸送システムによってそれぞれ部品が供給され、互いに接続されている。コンベア28は組み立てステーションを通過する閉鎖ループ経路を画定するようにレイアウトされている。それは線型誘導ドライブテクノロジーまたは独立型移動カートテクノロジー(XTSテクノロジーとして知られている)を取り入れてもよい。
【0048】
各組み立て作業が複数のマウスピース集合体に同時に行えるように集合体をまとめて製造するのが都合がよい。このためコンベアは集合体の群を当業界ではパックまたはトレイと言われていて、そのうちの1つを図7に示している台車に載せて組み立てステーション内を進めるように構成してもよい。台車80は複数のコンパートメント、この場合10個のコンパートメントが設けられているフレーム82を含み、各コンパートメントはマウスピース集合体を収容するように構成、適合している。台車1台当たりの最適なコンパートメントの数はその後の組み立て工程の特性によって変わる。コンパートメントは図示したように一列に配置してもよく、あるいは使用される移送システムに応じてコンパートメントの列、例えば1列3個の3列(3×3アレイ)、2×4アレイ、2×5アレイを供するために2列以上に配置してもよい。
【0049】
第1組み立てステーションまたはマウスピース組み立てステーション22はマウスピース供給システム30および容器供給システム32を含む。マウスピース供給システム30は、ホッパーまたはスタックなどの供給源31からマウスピースを移送し、マウスピースをマウスピース組み立て工具群34へ順番に連続して所望の向きで供給するように構成され配置されている。図5に示すようにこのシステムは開梱作業33および/または種分け作業35を含んでもよい。集合体の順番および向きは、例えば遠心分離またはボウル供給システムで変えてもよい。供給システムは、マウスピースが台車80のコンパートメントの数に適した数でその後の同時処理用に供給されるように複数の流れ(例えば、2、3、4つの流れ)でマウスピースを供給するように構成してもよい。
【0050】
同様に容器供給システム32は、ホッパーまたはスタックなどの供給源36からマウスピースを移送し、容器をマウスピース組み立て工具群34へ順番に連続して所望の向きで供給するように構成され配置されている。この工程は、図5に示すように開梱作業33aおよび/または種分け作業35aを含んでもよく、これらも遠心分離またはボウル供給システムで変えてもよい。供給システムも同時処理のための複数の流れで容器を供給するように構成してもよい。
【0051】
マウスピース組み立て工具群34は、連続して供給される各容器10を対応するマウスピースとこれら2つの部品を軸方向に整列させ、容器10の開口端部の栓12をマウスピース内のソケット14に挿入し、例えば超音波溶接、摩擦溶接または任意の他の好適な方法で2つの部品を接合することによって合体させて組み立てるように構成され配置されている。
【0052】
マウスピースが上述し、そして図8に例示したものとは別の構成を有する場合、マウスピース組み立てステーションは、追加でマウスピース内に位置する容器10の端部を閉じるスクリーン16a用の供給システムを含んでもよい。この供給システム(図示せず)は、供給源から連続してスクリーンを移送し、組み立て工具群34に供給される際にスクリーンを順番に連続して所望の向きで、場合によっては複数の流れでマウスピースに供給するように構成され配置されている。例えば、スクリーンはマウスピースのソケット上の組み立て工具群内に前進させられるメッシュまたは箔からなる連続した片の形状であってもよく、工具群は、容器をソケットに挿入する前にマウスピースのソケットにスクリーンを挿入し、スクリーン16が容器が挿入される際に各マウスピースおよび関連する容器10の間で捕捉されるように構成され配置されてもよい。
【0053】
第1組み立てステーションの移送機構38はマウスピース集合体3を第2組み立てステーション24へ搬送するコンベア28にマウスピース集合体3を移送する。
【0054】
第2組み立てステーションまたは計量投入ステーション24は、順番に連続して所望の向きでマウスピース集合体3を計量投入ステーションのコンベア28と工具群44の間で移送するように構成され配置された移送機構48を含む。また計量投入ステーションは材料供給システム40を含み、これはホッパーなどの供給源42から粒状エアロゾル化可能な材料を供給し、計量された量のエアロゾル化可能な材料を計量投入ステーションの工具群44に供給するように構成され配置された材料供給システム40を含み、工具群44は計量された量または投入量の粒状材を各連続して供給される容器10の対応するチェンバーに充填するように構成され配置されている。計量投入作業は、例えば注射投入、キャビティ投入、垂直または水平キャビティホイール投入の使用またはオーガー投入などの好適な方法を使用して実行してもよく、粒状材の性質によって容量または重量的に測定してもよい。
【0055】
図5の43および43aに示すように工具群ステーションは、タバコを充填する前後にマウスピース集合体3を計量してそれらが所望の充填量の材料を含んでいることを確認するための計量装置を含んでもよい。
【0056】
移送機構48は、充填された容器を有するマウスピース集合体3を移送してコンベア28に戻すように構成され配置され、コンベア28はマウスピース3を第3組み立てステーション26上に進める。
【0057】
第3組み立てステーションまたは閉鎖板ステーションは、粒状材で満たされたマウスピース集合体3を含む台車80をコンベア28と閉鎖板ステーションの工具群54の間で移送するように構成され配置された移送機構58を含む。閉鎖板ステーションは、個別の閉鎖板または閉鎖板を支持するリボンを含むホッパーなどの供給源52から閉鎖板22を移送し、閉鎖板を容器10に対して好適な向きで必要に応じて複数の流れで閉鎖板ステーションの工具群54に供給するように構成され配置された閉鎖板供給システム50を含む。これもまた図5に示すような開梱作業53および/または種分け作業55を含んでもよい。閉鎖板はワイヤメッシュの形状であってもよく、この場合閉鎖板の順番および向きは、例えば遠心分離またはボウル供給システムで変えてもよい。これとは別に閉鎖板はメッシュまたは箔からなる連続したストリップまたはシートの形状であってもよく、これはリールから工具群へと搬送され、台車80の容器の開口端部上に供給され、容器に封止される。
【0058】
閉鎖板ステーション工具群54は、閉鎖板と容器を軸方向および半径方向に整列するように合わせ、閉鎖板22を容器の開口端部に取り付け(図5の54aで示す)、超音波溶接、摩擦溶接または容器内の粒状材の品質に影響を与えないあらゆる他の好適な方法でこれら2つの部品を接合することによって連続して供給される各容器10を対応する閉鎖板22で封止するように構成され配置されている。
【0059】
移送機構58は、充填され、封止された容器10を有するマウスピース集合体3を含む台車80をコンベア28に移送して戻すように構成され配置されている。コンベア28は、第4ステーションへと台車を進め、このステーションは、コンベア28から離れて、例えば図5の57で示すように品質管理用の検査ステーションへと矢印Bの方向にさらなる処理のためのさらなるコンベア37上に台車を移送するように構成され配置された移送機構59を含む。マウスピース集合体3用の製造工程の終わりを図5のEで示す。
【0060】
本発明の装置の第2の実施態様を図6に示す。この例ではこの装置は、マウスピース集合体3の自動組み立てに影響を与え、デバイスと他の部品を小売り用パックに梱包するように構成され配置されている。
【0061】
図4および5を参照して説明した組み立てラインに使用される個々の工程の作業速度は本発明の方法で使用される作業の性質によって制限される。これらの作業、特に複雑な形の部品の種分け、整列、溶接、封止は比較的遅い。例えば 図4を参照して説明したような単独の組み立てラインは、毎分最大で600個のマウスピース集合体3の製造速度で作業できるようにしてもよい。しかしながら、集合体に実行されるその後の工程は、より高速で作業可能であってもよい。特に集合体を小売りユニットに梱包するための装置は、例えば毎分最大で2000ピースといったより速い速度で作動できるようにしてもよい。図6を参照して説明した装置は、マウスピース集合体3を梱包装置により高速な装置の最適な作動速度に合う速度で供給するように構成されている。
【0062】
図6を参照すると、本発明の装置は20A、20B、20Cおよび20Dで包括して示すマウスピース集合体3の4つの個別の組み立てラインを含む。組み立てラインのそれぞれは図4を参照して説明した第1の実施態様に類似して構成され、作動する。各ラインは、第1組み立てライン20Aでは符号22、24および26で示す3つのステーションからなるグループを含む。(他の組み立てライン20B~20Dの同じ部分の参照番号は明確にするために省略されている。)各ラインの組み立てステーションは、図3を参照して説明したのと同じマウスピースの部品の個別の組み立て作業、即ち容器とマウスピースの組み立て、粒状材を容器に計量投入し、容器を封止するための工具群を含む。また各ラインは、台車80の部材をこれらステーション内を進めるための独自のコンベア28と、集合体をコンベア28から外れるように移送するように構成され配置された移送機構59とを含む。
【0063】
4つのステーションは、これら4つの組み立てライン間で閉じたループを画定するコンベアによって供される共通の輸送システムの周りに配置されている。このコンベアは線型誘導ドライブテクノロジー(XTSテクノロジー)を使用して構成してもよい。完全に組み立てられ充填されたマウスピース集合体3は、それぞれが10個のユニットを含む台車80内で4つの組み立てラインの対応する移送機構59によってコンベアに供給される。4つのラインからの台車80は、単独の梱包ステーション60へコンベア37によって供給される。コンベアは4つの組み立てラインのそれぞれから多くのマウスピース集合体3を梱包ステーションへと供給するので、梱包ステーションへのマウスピース集合体3の供給速度は各組み立てライン20A~20Dでのマウスピース集合体3の製造速度の4倍である。
【0064】
梱包ステーション60は、移送機構61と、梱包材料供給システム62と、第1消耗品ユニットまたはアトマイザーカートリッジ用供給システム63とを含む。移送機構61はコンベア37からマウスピース集合体3を含む台車80を取り除き、それらを梱包材での梱包に適した順番および向きで梱包工具群へと送る。梱包供給システム62は、ホッパー、スタック、リールまたは梱包材製造ラインなどの供給源64から梱包材を移送し、梱包材を梱包工具群65へ適当な向きで供給する。同様にアトマイザーカートリッジ2の供給システム63は、ホッパーまたはアトマイザーカートリッジの組み立てラインでもよい他の供給源などの貯蔵部66からアトマイザーカートリッジ2を移送し、アトマイザーカートリッジを梱包工具群65へ所望の向きで順番に連続して供給する。
【0065】
梱包工具群65は、連続して供給されるアトマイザーカートリッジ2を図3Aおよび3Bに示すようにマウスピース集合体3とブリスターパック110に包み、例えばヒートシールによってパックを封止するように構成され配置されている。
【0066】
梱包ステーションの移送機構67はパッケージを梱包ステーションから出してさらなる処理のための供給ポイント68へ移送する。
【0067】
マウスピース集合体3用の複数の組み立てラインを設けることによって梱包ステーションに梱包ステーションがその最適速度で作動できる速度での梱包のために部品を供給してもよい。
【0068】
本明細書中では「タバコ」または「粒状タバコ材」なる用語は、タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコまたはタバコ代替え品を含む材料を意味する。粒状材は非タバコ材もまた含んでもよい。
【0069】
当然のことながら消耗品ユニットの上述の例は図1A~1Cを参照して説明した吸入デバイス以外のデバイスに使用してもよい。例えば、吸入デバイスは、タバコ加熱製品などの燃やさずに粒状材から化合物を放出するデバイスであってもよい。1つの実施態様では吸入デバイスは例えば粒状材などの基材を燃やさずに加熱して化合物を放出する加熱デバイスである。粒状材は、例えばタバコまたはニコチンを含んでも含まなくてもよい他の非タバコ製品であってもよい。1つの実施態様では吸入デバイスはタバコ加熱デバイスである。
【0070】
別の実施態様ではタバコ産業製品は、基材、例えば例えばアトマイザーカートリッジの内容物およびマウスピース集合体内の粒状材を組み合わせたものを燃やさずに加熱することによってエアロゾル発生させるハイブリッドシステムである。アトマイザーカートリッジ内の基材およびマウスピース集合体内の粒状材は、例えばニコチンを含んでも含まなくてもよい固体、液体またはゲルを含んでもよい。1つの実施態様ではハイブリッドシステムは液体またはゲル基材と固体基材とを含んでもよい。固体基材は、例えばタバコまたはタバコまたはニコチンを含むまたは含まない非タバコ製品であってもよい。1つの実施態様ではハイブリッドシステムは液体またはゲル基材とタバコとを含んでもよい。
【0071】
種々の問題の対処と技術の発展のため、本開示全体は種々の実施形態を例示的に示しており、これらの実施形態では特許請求された発明が実践され、吸入デバイスに使用するための消耗品ユニットを自動で組み立てる優れた方法および装置を提供することができる。本開示の利点および特徴は実施形態の単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。これらは特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8