(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-31
(45)【発行日】2023-06-08
(54)【発明の名称】段ボール箱に物品を自動梱包する設備
(51)【国際特許分類】
B65B 5/04 20060101AFI20230601BHJP
B31B 50/62 20170101ALI20230601BHJP
B31B 50/16 20170101ALI20230601BHJP
B31B 50/25 20170101ALI20230601BHJP
B31B 50/56 20170101ALI20230601BHJP
B31B 105/00 20170101ALN20230601BHJP
【FI】
B65B5/04
B31B50/62
B31B50/16
B31B50/25
B31B50/56
B31B105:00
(21)【出願番号】P 2020504663
(86)(22)【出願日】2018-07-31
(86)【国際出願番号】 IB2018055706
(87)【国際公開番号】W WO2019025955
(87)【国際公開日】2019-02-07
【審査請求日】2021-07-27
(73)【特許権者】
【識別番号】519333631
【氏名又は名称】パノテック エッセ.エッレ.エッレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベニン、マルコ
【審査官】▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-241941(JP,A)
【文献】特表2013-523560(JP,A)
【文献】国際公開第2017/203391(WO,A1)
【文献】特開平11-292026(JP,A)
【文献】特開平06-270952(JP,A)
【文献】国際公開第2018/122756(WO,A1)
【文献】特表2015-530291(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0367974(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 5/04
B31B 50/62
B31B 50/16
B31B 50/25
B31B 50/56
B31B 105/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
段ボール箱(B)に物品(O)を自動梱包する設備(1)であって、各箱(B)は、底壁(P
F)、2対の側壁(P
L1,P
L2)、及び閉止天壁(P
S)を備え、前記設備(1)は、
連続給送ウェブ(M)から開口シート箱(B)を形成するための形成ステーション(2)と、
前記開口
シート箱(B)内に物品(O)を導入する導入手段(3)と、
前記物品(O)が入った前記開口
シート箱(B)を閉止するための閉止ステーション(4)と、
前記開口
シート箱(B)を前記形成ステーション(2)から前記閉止ステーション(4)に給送する給送手段(5)とを備え、
前記形成ステーション(2)は、前記連続給送ウェブ(M)を裁断及び折り目加工する裁断及び折り目加工手段(15)であって、前記
開口シート箱(B)の前記底壁(P
F)、前記閉止天壁(P
S)、及び前記第1の対の側壁(P
L1)を画定する縦長尺要素(E
1)と、前記第2の対の側壁(P
L2)を形成するように適合した一対の横パネル(E
2,E
3)とを
提供するように適合した、裁断及び折り目加工手段(15)
を備え、
前記閉止ステーション(4)は、前記箱(B)の前記側壁(P
L1
,P
L2
)と前記閉止天壁(P
S
)とを、格納又は出荷に利用可能である完成された梱包物が形成されるように折り曲げ加工及び接着する、折り曲げ加工及び自動接着手段(24)を備え、
前記形成ステーション(2)は、実質的に十字形をなすワンピースの展開ブランク(H)を
提供するように前記横パネル(E
2,E
3)を前記
縦長尺要素(E
1)に接着する第1の接着手段(21)を備え、前記第1の接着手段(21)は、前記
縦長尺要素(E
1)の側端部上にホットメルト接着剤ストリップを塗布する第1の塗布器(22)を備え、前記形成ステーション(2)は、前記横パネル(E
2,E
3)をピックアップして前記横パネル(E
2,E
3)を前記
縦長尺要素(E
1)上に前記
ホットメルト接着剤ストリップにおいて付着させて前記
展開ブランク(H)を得る、一対の吸引カップマニピュレータ(23)を備え
る、設備(1)。
【請求項2】
前記連続給送ウェブ(M)を縦方向(X)に前記形成ステーション(2)内に供給する供給手段(7)を備えることを特徴とする請求項1に記載の設備。
【請求項3】
前記裁断及び折り目加工手段(15)は、前記連続給送ウェブ(M)の給送方向に対して横に移動する第1のキャリッジ(17)に取り付けられた第1の直列の横ツール(16)と、前記
展開ブランク(H)上に複数の縦裁断及び折り目線(L
L)を形成するように適合した第1の直列の縦ツール(18)とを備えることを特徴とする請求項1に記載の設備。
【請求項4】
前記裁断及び折り目加工手段(15)は、前記
展開ブランク(H)の給送方向(X)に対して横に移動する第2のキャリッジ(20)に取り付けられた、かつ前記
展開ブランク(H)上に複数の横折り目線(L
T)を形成するように適合した第2の直列の横ツール(19)を備えることを特徴とする請求項3に記載の設備。
【請求項5】
前記給送手段(5)は、前記形成ステーション(2)に配置された実質的に傾斜した第1のベルトコンベア(9)と、前記
第1のベルトコンベア(9)から前記
展開ブランク(H)を受け取る、前記閉止ステーション(4)に配置されたベルトシステム(10)とを備えることを特徴とする請求項1に記載の設備。
【請求項6】
前記物品(O)を導入する前記導入手段(3)は、前記形成ステーション(2)に配置された、及び前記第1のベルトコンベア(9)の前記傾斜した平面(π)の上方に配置された直列の第2のベルトコンベア(11)と、梱包される前記物品(O)を前記
展開ブランク(H)が折り曲げ加工される前に前記
展開ブランク(H)上に置くための前記閉止ステーション(4)に配置されたナイフエッジコンベア(12)とを備えることを特徴とする請求項5に記載の設備。
【請求項7】
前記ナイフエッジコンベア(12)に先行する
前記直列の第2のベルトコンベア(11)のベルト(11’)は、前記第1のベルトコンベア(9)に沿って給送されている前記
展開ブランク(H)に対して前記物品(O)の位置を中央寄せする、前記物品(O)の給送方向(X)を横切る誘導手段(13)に摺動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項6に記載の設備。
【請求項8】
前記裁断及び折り目加工手段(15)によって生成された整形体を搬送するベルトコンベア(14)を備え、前記ベルトコンベア(14)は、前記第1のベルトコンベア(9)の下方に配置されており、前記整形体を破砕ユニットへと搬送するように適合していることを特徴とする請求項
5に記載の設備。
【請求項9】
前記閉止ステーション(4)は、前記ナイフエッジコンベア(12)の直近下流に配置されたロボットアーム(25)を備え、前記ロボットアーム(25)は、折り曲げ加工される前記箱(
B)
の端部上にホットメルト接着剤を塗布する第2の塗布器(26)を備えることを特徴とする請求項
6に記載の設備。
【請求項10】
前記折り曲げ加工手段(24)は、それぞれの吸引カップ部材(29)を有する複数の角度可変アクチュエータ(28)を備え、前記吸引カップ部材(29)は、前記吸引カップ部材(29)の前記側壁(
P
L1
,P
L2)において前記
展開ブランク(H)を保持し、かつ前記
展開ブランク(H)を前記
展開ブランク(H)のそれぞれの縦折り目線(L
L)及び横折り目線(L
T)に沿って折り曲げ加工するように適合していることを特徴とする請求項1に記載の設備。
【請求項11】
前記箱(B)の前記
閉止天壁(P
S)は、横フラップ(W
T)及び一対の縦フラップ(W
1)を備え、前記折り曲げ加工手段(24)は、前記横フラップ(W
T)上に前記接着剤を配分する第1のノズル(31)と、前記縦フラップ(W
1)上に前記接着剤を配分する第2のノズル(32)とを備えた第2の動作ユニット(30)を備え、前記第2の動作ユニット(30)は、さらに、前記箱(B)の前記側壁(
P
L1
,P
L2)上に前記
横フラップ(W
T
)及び前記縦フラップ(W
1
)を接着するための複数の加圧ローラ(33)を備えることを特徴とする請求項10に記載の設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、梱包物を作製する設備の分野における用途を見出し、特に、段ボール箱に物品を自動梱包する設備に関する。
【背景技術】
【0002】
連続給送される展開段ボールウェブ又はシートから箱を作製及び形成する機械が長い間知られている。
【0003】
これらの機械は、段ボールシートを給送する手段と、シートをそれぞれの縦方向及び横方向に裁断し、折り目加工し、及び折り曲げ加工する手段とを備える。
【0004】
これらの機械の第1の欠点は、それら機械が、箱に梱包される物品の導入及び位置決め手段を備えていないことである。
【0005】
したがって、箱は、箱を形成するための機械から分離された別の機械によって、または作業者によって手作業で、充填され、このことは、全加工時間の多大な増加を伴う。
【0006】
さらには、充填がさらなる機械によって行われる場合に、この欠点は、全体の寸法の増大と、設備全体の構造の複雑さとを引き起こす。
【0007】
この欠点を少なくとも部分的に解消しようとして、箱を形成するためのステーションと、箱の中に物体を導入するためのステーションとの両方を含む設備が開発された。
【0008】
特許文献1は、連続給送段ボールウェブから折り箱を形成する、及び折り箱の中に物品を自動梱包する設備を開示している。
【0009】
すなわち、この設備は、上流のロールから連続給送されてくる段ボールウェブを裁断及び折り目加工するための裁断及び折り目加工ステーション、裁断及び折り目加工された段ボールシートを折り曲げ加工して折り箱を形成するための折り曲げ加工ステーション、及び加工されたシートを給送する手段を備える。
【0010】
加えて、この設備は、梱包される物品を給送及び位置決めする手段を備え、この手段を上述した給送手段と同期させる。
【0011】
位置決め手段は、折り箱が作成される折り曲げ加工ステーションに到達する前の給送及び加工中の展開段ボールシート上に物体を配置するように構成されている。
【0012】
それにも関わらず、この構成の第1の欠点は、このシステムによって作製された箱が、安定な構造を有さず、時間とともに、特に箱が通常のように移送及び輸送されているときに、屈曲及び変形しやすいことである。
【0013】
さらには、箱の底壁及び側壁が、強化されておらず、特に大重量の物品及び梱包物の場合に、崩れやすい。
【0014】
この構成のさらなる欠点は、連続給送段ボールウェブを加工して、後に折り曲げ加工される展開シートを得るステップが、さらなる箱を作製するために再利用できない多量の材料の残物を伴うことである。
【0015】
加えて、このシステムは、加工残物を自動的に排除するための、裁断及び折り曲げ加工ステーションに付帯したコンベア手段を有しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【文献】米国特許出願公開第20150367974号明細書
【文献】伊国特許出願第102016000131802号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
先行技術に照らして、本発明が解決しようする技術的課題は、段ボール箱に物品を自動梱包する設備であって、箱が高安定性かつ高耐久性の構造を有し、かつ箱の製造によって生じる残物が抑制される設備を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の目的は、高効率で比較的費用効率がよい、段ボール箱に物品を自動梱包する設備を提供することによって、上述の欠点を解消することである。
【0019】
本発明の特定の目的は、自動のかつ同期した箱形成及び物品梱包をもたらす前述した設備を提供することである。
【0020】
本発明のさらなる目的は、高安定性かつ高耐久性の構造を有する箱を提供することができる、前述した設備を提供することである。
【0021】
本発明の別の目的は、強化された底壁及び側壁を有する箱を提供することができる、前述した設備を提供することである。
【0022】
本発明のさらなる目的は、製函工程における加工残物を抑制することができる、前述した設備を提供することである。
【0023】
本発明のまた別の目的は、小型であって容易に組み立てることが可能である、前述した設備を提供することである。
【0024】
これら及び他の目的は、より明確に後述するように、請求項1の特許請求範囲に規定されるような、連続給送ウェブから開口シート箱を形成して開口シート箱を水平面上に載置するための形成ステーションと、開口箱内に物品を導入する手段と、物品が入った開口箱を閉止するための閉止ステーションと、開口箱を形成ステーションから閉止ステーションに給送する給送手段とを備える、段ボール箱に物品を自動梱包する設備によって達成される。
【0025】
第1の接着手段は、長尺要素の側端部上にホットメルト接着剤ストリップを塗布する第1の塗布器を備え、形成ステーションは、横パネルをピックアップして長尺要素上に接着剤ストリップにおいて付着させて十字形ブランクを得る、一対の吸引カップマニピュレータを備える。
【0026】
形成ステーションは、連続給送ウェブを裁断及び折り目加工する裁断及び折り目加工手段であって、箱の底壁、閉止天壁、及び第1の対の側壁を画定する縦パネルと、箱の第2の対の側壁を形成するように適合した一対の横パネルとを生じるように適合した、裁断及び折り目加工手段と、さらには、実質的に十字形をなすワンピースの展開ブランクを生じるように横パネルを縦パネルに接着する第1の接着手段とを備える。
【0027】
また、閉止ステーションは、箱の側壁と閉止天壁とを折り曲げ加工する折り曲げ加工及び自動接着手段を備え、格納又は出荷に利用可能である完成された梱包物が形成されるようになっている。
【0028】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に従って得られる。
【0029】
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付図面を引用する非限定的な例として記載された、段ボール箱に物品を自動梱包する設備の好ましい非排他的な実施形態の詳細な説明から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図3】
図1の設備の第1のステーションの上面図である。
【
図4】
図1の設備の第1のステーションの側断面図である。
【
図5】
図3及び
図4の第1のステーションの第1の詳細の斜視図である。
【
図6】
図3及び
図4の第1のステーションの第1の詳細の側断面図である。
【
図7】
図3及び
図4の第1のステーションの第2の詳細の斜視図である。
【
図8】
図3及び
図4の第1のステーションの第2の詳細の上面図である。
【
図9】本発明の設備の第2のステーションの斜視図である。
【
図10】本発明の設備の第2のステーションの側断面図である。
【
図11】例示的な動作構成における
図9及び
図10の第2のステーションの第1の詳細の斜視図である。
【
図14】本発明のシステムによって形成された段ボール箱の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
具体的に図面を参照すると、全体として符号1によって指定された、箱Bに1つ以上の物品Oを自動梱包する設備が示されている。
【0032】
物品Oは、本発明の範囲から逸脱することなく異なる種別から選択され得るが、箱Bは、本出願の所有者による特許文献2に開示された種類のものであり得る。
【0033】
具体的には、
図14に最もよく示されているように、各箱Bは、箱Bの組み立てられた構成において、物品Oを内包する区画を画定する、底壁P
F、閉止天壁P
S、第1の対の側壁P
L1、及び第1の対に直交する第2の対の側壁P
L2を備える。
【0034】
例として、箱Bは、600mmの長さ、500mmの幅、及び450mmの高さを有する第1の主形態と、200mmの長さ、150mmの幅、及び50mmの高さを有する第2の主形態とを有してもよい。
【0035】
本発明の好ましい実施形態において、設備1は、
図3~
図8に示すような段ボールウェブMから展開シート箱を形成するための形成ステーション2と、開口箱B内に物品Oを導入する導入手段3とを備える。
【0036】
設備1は、
図9~
図13に示すような物品Oが入った箱Bを閉止するための閉止ステーション4と、開口箱を形成ステーション2から閉止ステーション4に給送する給送手段5とを備える。
【0037】
箱Bを形成及び閉止する形成ステーション2及び閉止ステーション4は、導入手段3及び給送手段5を支持するようにも適合した、それぞれの格子枠6を備え得る。
【0038】
さらには、図示しない保管ステーションから縦方向Xの形成のためのステーション2に連続給送段ボールウェブMを供給するための供給手段7が設けられ得る。
【0039】
例えば、供給手段7は、周知の種類のものであってもよく、それぞれの横軸の周りに回転し、かつ給送手段5の直近下流に配置された1つ以上のローラ8を備えてもよい。
【0040】
給送手段5は、供給手段7から段ボールウェブMを受け取るように、水平方向に対して実質的に傾斜し、かつ形成ステーション2に位置決めされた、第1のベルトコンベア9を備え得る。
【0041】
給送手段5は、また、形成ステーション2の第1のベルトコンベア9の直近下流に、閉止ステーション4に配置されたベルトシステム10を備え得る。
【0042】
図2及び
図4に最もよく示されているように、物品Oを導入する導入手段3は、また、第1のベルトコンベア9の傾斜した平面πの上方で形成ステーション2に配置された多数の第2のベルトコンベア11と、物品Oを展開段ボールシートが折り曲げ加工される前に展開段ボールシート上に載置するための閉止ステーション4内のナイフエッジを有するベルトコンベア12とを備え得る。
【0043】
有利には、物品Oを導入する導入手段3と開口箱Bを給送する給送手段5とは、移動を同期させ、かつ物品Oのバッチと給送中の開放箱Bとの間での適切な整合を検査するように適合したソフトウェアによって、制御ユニットに接続され得る。
【0044】
閉止ステーション4のナイフエッジコンベア12の直近下流に配置された第2の直列のベルト11’は、第1のベルトコンベア9に沿って給送されている開口箱Bに対して、物品Oを給送する、又は物品Oの位置を中央寄せする、縦給送方向Xを横切る誘導手段13に摺動可能に取り付けられ得る。
【0045】
好ましくは、形成ステーション2において生成された整形体を破砕ユニットへと搬送するベルトコンベア14が、第1のベルトコンベア9の下方に設けられ得る。
【0046】
本発明の特定の態様において、形成ステーション2は、連続給送ウェブMを裁断及び折り目加工する裁断及び折り目加工手段15であって、箱Bの底壁PF、天壁PS、及び第1の対の側壁PL1を画定する長尺縦要素E1と、箱Bの第2の対の側壁PL2を形成するように適合した一対の横パネルE2,E3とを生じるように適合した、折り目加工手段15を備える。
【0047】
裁断及び折り目加工手段15は、連続給送ウェブMの導入方向Xに対して横に移動する第1のキャリッジ17に取り付けられた第1の直列の横ツール16と、展開段ボールシート上に複数の縦裁断及び折り目線LLを形成するように適合した第1の直列の縦ツール18とを備え得る。
【0048】
具体的には、第1の横ツール16は連続給送ウェブMを裁断して長尺要素E1及び横パネルE2,E3を作成するのに対して、縦ツール18は縦ツール18の縦端部に沿って、それぞれの縦側部フラップW1,W2及び対応する中央本体C1,C2を画定する折り目線LLを形成する。
【0049】
加えて、裁断及び折り目加工手段15は、展開シートの給送方向Xに対して横に移動する第2のキャリッジに取り付けられた、かつ展開シート上に複数の縦折り目線LLを形成するように適合した、第2の直列の横ツール19を備える。
【0050】
横折り目線LTは、長尺要素E1の縦延伸に沿って、第1の対の側壁PL1、天壁PS、及び底壁PFを画定するように適合している。
【0051】
すなわち、天壁PS及び底壁PFから、あるいは天壁PS及び底壁PFに対して縦にずれた位置にある第1の側壁PL1は、横折り目線LTに沿って天壁PS及び底壁PFに接合される。
【0052】
長尺要素E1の壁PS,PF,PL1及び横パネルE2,E3は同じ全幅Iを有し得るのに対して、横パネルE2,E3の側部フラップW2は長尺要素E1の壁PS,PF,PL1の側部フラップW1の幅I2よりも大きい幅I1を有し得る。
【0053】
さらには、第2の横ツール19は、天壁PSの横端部Fにおいて、箱Bが閉止される際に第1の側壁PL1のうちの1つの外面SOUTに接着されるように設計された横折り曲げフラップWTを作成するように適合している。
【0054】
本発明のさらなる特定の態様において、形成ステーション2は、さらに、横パネルE2,E3を縦要素E1に接着して実質的に十字形をなすワンピースの展開ブランクHを生じる第1の接着手段21を備える。
【0055】
第1の接着手段21は、第2の横ツール19の直近下流に配置された、長尺要素E
1の側端部上にホットメルト接着剤ストリップを塗布する第1の塗布器22を備え得るのに対して、形成ステーション2は、
図7及び
図8に最もよく示されるように、一対の吸引カップマニピュレータ23を備え得る。
【0056】
吸引カップマニピュレータ23は、それぞれの横方向に沿って移動し、横パネルE2,E3をピックアップするように、かつ横パネルE2,E3を長尺要素E1上に接着ストリップにおいて付着させて十字形ブランクHを形成するように適合している。
【0057】
具体的には、
図14に最もよく示されているように、横パネルE
2,E
3は、縦折り目線が重なり合う関係で、底壁P
Fに対応する部分において長尺要素E
1に接着され得る。
【0058】
この構成では、横パネルE2,E3の側部フラップW2が底壁PFの中央本体C1に重なり合うのに対して、底壁PFの側部フラップW1は、それぞれの横パネルE2,E3の中央本体C2の底面SINFに接着される。
【0059】
形成後に、十字形ブランクHは、第1のベルトコンベア9から閉止ステーション4のベルトシステム10に搬送されるが、ナイフエッジコンベア12はブランクHが折り曲げ加工される前に物品OをブランクH上に載置する。
【0060】
加えて、閉止ステーション4は、梱包される物品Oが中に導入されると、格納又は出荷に利用可能である完成された梱包物を提供するように、箱Bの側壁P1,P2と閉止天壁PSとを折り曲げ加工及び接着する折り曲げ加工及び接着手段24を備える。
【0061】
好ましくは、閉止ステーション4は、ナイフエッジコンベア12の直近下流に配置されたロボットアーム25を備え、
図10に最もよく示されているように、ロボットアーム25は、折り曲げ加工されるブランクHの端部上にホットメルト接着剤を塗布する第2の塗布器26を備え得る。
【0062】
具体的には、第2の塗布器26は、十字形ブランクHの第1の対の側壁P1の側部フラップW2の外面SOUT2上に接着剤ストリップを配分するように適合する。
【0063】
さらには、ロボットアーム25は、物品OがブランクH上に位置決めされる際に、垂直軸に沿って移動して物品Oを誘導し得る。
【0064】
折り曲げ加工手段24は、
図11及び
図12に示すように、アイドル位置において給送ベルトシステム10と同一平面上にある、複数の上げ起こし式折り曲げアクチュエータ28を有する第1の動作ユニット27を備え得る。
【0065】
アクチュエータ28の各々は、ブランクHの側壁P1,P2においてブランクHを保持し、かつブランクHのそれぞれの縦折り目線LL及び横折り目線LTに沿ってブランクHを折り曲げ加工するように適合した、それぞれの吸引カップ部材29を備える。
【0066】
この構成では、すべての側壁P1,P2が上方に折り曲げ加工され、第1の側壁PL1の側部フラップW2は第2の側壁PL2の内面SINに接着される。
【0067】
好都合には、折り曲げ加工手段24は、箱Bの天壁PSを折り曲げ加工し、かつ内包区画の最上部を閉止する第2の動作ユニット30を備え得る。
【0068】
第2の動作ユニット30は、天壁PSの横フラップWT上に接着剤を配分する第1のノズル31と、天壁PSの側部フラップW1上に接着剤を配分する第2のノズル32とを備え得る。
【0069】
さらには、第2の動作ユニット30は、第1の側壁PL1のうちの1つ上における横フラップWTの接着と、第2の側壁PL2の外面SOUT3上における縦フラップW1の接着とを補助するように適合した複数の加圧ローラ33を備える。
【0070】
それゆえ、各第2の側壁P1,2が、天壁PS及び底壁PFの側部フラップW1によって、第2の側壁P1,2の最上部及び第2の側壁P1,2の最下部の両方において保持され、この構成は箱1に、より大きな安定性を付与する。
【0071】
設備のすべての移動部分は、移動部分の相対的な移動を同期させるように設計された制御ユニットによって、モータ駆動され、かつ独立に管理される。
【0072】
有利にも、このような制御ユニットにより、十字形ブランクHの形成、物品の導入、及び箱の折り曲げ加工が、給送手段5を全く停止させることなく行われることが可能になる。
【0073】
本発明の設備が所期の目的を実行し、かつ、特に、高耐久性の構造を有する段ボール箱に複数の物品を自動梱包することをもたらすことは、以上より分かるであろう。
【0074】
本発明の設備は、添付の特許請求の範囲に開示された発明概念の範囲内で、多くの変更及び変形を施すことが可能である。
【0075】
本設備は、添付図面への特定の参照を伴って記載されているが、本開示及び特許請求の範囲において参照される符号は、本発明のよりよい理解のために使用されているにすぎず、特許請求される範囲をいかなる態様に限定することも意図されていないものである。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、梱包物製造設備の分野において産業規模で製造できるため、産業上の用途を見出し得る。