(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-31
(45)【発行日】2023-06-08
(54)【発明の名称】車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置
(51)【国際特許分類】
B62K 23/02 20060101AFI20230601BHJP
B62J 45/00 20200101ALI20230601BHJP
B60T 7/02 20060101ALI20230601BHJP
B62L 3/02 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
B62K23/02
B62J45/00
B60T7/02 D
B62L3/02 Z
(21)【出願番号】P 2021209745
(22)【出願日】2021-12-23
【審査請求日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】202111240068.3
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519372375
【氏名又は名称】梅州市明眸電子科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】MEIZHOU FRII LENS ELECTRONIC TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】ROOM 502 FLOOR 5 NO.427 XIANZI ROAD (CHINA MERCHANTS TOWER),MEIXIAN DISTRICT,MEIZHOU CITY,GD,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】徐道政
(72)【発明者】
【氏名】徐碩彦
(72)【発明者】
【氏名】徐碩志
【審査官】高瀬 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-24549(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107672727(CN,A)
【文献】中国意匠登録第306468947(CN,S)
【文献】中国実用新案第208248365(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2013/0307678(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0224740(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 23/02
B62J 45/00
B60T 7/02
B62L 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキレバーに設置される締結部材(1)を備えた車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置であって、前記締結部材(1)には可撓性連動部材(2)が接続されており、可撓性連動部材(2)の自由端にはトリガー当接ブロック(3)が接続されており、
ブレーキレバーの側方のブレーキレバー台又はハンドルに取付台(4)が設置され、取付台(4)内には、電源モジュール(5)、マイクロ制御モジュール(6)及び無線信号送信モジュール(7)が設けられており、無線信号送信モジュール(7)は、外部の警告灯内の無線信号受信モジュールに無線信号によって接続され、電源モジュール(5)は、マイクロ制御モジュール(6)及び無線信号送信モジュール(7)にそれぞれ回路接続され、マイクロ制御モジュール(6)は、無線信号送信モジュール(7)に接続され、
取付台(4)内には、トリガー当接ブロック(3)と連携するトリガースイッチ(8)が設けられており、前記トリガースイッチ(8)はマイクロ制御モジュール(6)に回路接続されており、
前記トリガースイッチ(8)は、互いに間隔を置いて設けられるとともにそれぞれマイ
クロ制御モジュール(6)と回路接続された2枚のトリガー弾性片であり、トリガー弾性
片の側方の取付台(4)には、トリガー当接ブロック(3)に適合する円形の取付穴が形
成された位置制限台(11)が設けられており、前記トリガー当接ブロック(3)は取付
穴内に可動に設けられ、前記トリガー当接ブロック(3)は円柱体状であり、且つその外
壁中央部には外径が取付穴の内径よりも大きい位置制限環(3a)が設けられており、
初期状態では2枚のトリガー弾性片は接触していないが、ブレーキレバーを握ると、可
撓性連動部材(2)がトリガー当接ブロック(3)をトリガー弾性片の方向へ移動させて
、2枚のトリガー弾性片同士を接触させ、信号トリガーを完了することを特徴とする、車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置。
【請求項9】
前記電源モジュール(5)はボタン電池であって、取付台(4)内に電池取付台が設けられており、取付台(4)の一方の側壁に、電池取付台に適合する電池カバー(5a)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレーキ警告装置に関するものであり、より具体的には、車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
市街地の道路のように車両や人が密集する地域においては、自転車や電動自転車、三輪バイク、オートバイが頻繁に往来しているが、これらには認識しやすい安全用の指示ランプがついておらず、また、これら車両が走っているとき、後方車両は前方の自転車や電動自転車、三輪バイク、オートバイがブレーキをかけようとしていることが明確にわかりづらく、運転者によるブレーキ操作を即座に把握して遅滞なく反応することが難しいため、後方車両による追突事故が起こりやすかった。そのため、出願人は、安全で信頼性が高く、運転者がブレーキをかけようとしていることがリアルタイムにわかるブレーキ警告装置を過去に提案した。これはエジェクタピン・トリガーを採用した設計であったが、実際に使用する中で、構造が複雑で、故障率が高く、信頼性が低く且つ組み立てが難しい等の欠点があることがわかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上記従来技術の欠点に対して、構造がコンパクトで、信頼性が高く使用上の効果が良好な車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の技術的解決手段は以下のように実現される。ブレーキレバーに設置される締結部材を備えた車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置であって、前記締結部材には可撓性連動部材が接続されており、可撓性連動部材の自由端にはトリガー当接ブロックが接続されている。
【0005】
ブレーキレバー側方のブレーキレバー台又はハンドルに取付台が設置され、取付台内には、電源モジュール、マイクロ制御モジュール及び無線信号送信モジュールが設けられており、無線信号送信モジュールは、外部の警告灯内の無線信号受信モジュールに無線信号によって接続され、電源モジュールは、マイクロ制御モジュール及び無線信号送信モジュールにそれぞれ回路接続され、マイクロ制御モジュールは、無線信号送信モジュールに接続される。
【0006】
取付台内には、トリガー当接ブロックと連携するトリガースイッチが設けられており、前記トリガースイッチはマイクロ制御モジュールに回路接続されており、ブレーキレバーを握ると、可撓性連動部材がトリガー当接ブロックを動作させて、信号トリガーを完了する。
【0007】
上記の車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置において、前記可撓性連動部材はタワー型のバネであり、締結部材にタワー型バネの大端と係合する段付き穴が設けられ、前記タワー型バネの小端は締結ネジによってトリガー当接ブロックに固定され接続される。
【0008】
上記の車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置において、前記締結部材は溝形のブレーキレバー固定台を備え、ブレーキレバー固定台の一方の壁に第1の接続穴が形成されており、第1の接続穴内にシリコンゴムバンドが挿設されている。
【0009】
シリコンゴムバンドのブレーキレバー固定台内に位置する一端には、ブレーキレバーに適合し且つ貫通形状を有する位置決め溝部が一体成形されており、シリコンゴムバンドには、複数の位置決め穴が長手方向に間隔を置いて均一に配置されており、第1の接続穴に対向する、ブレーキレバー固定台の他方の壁は、位置決め穴に係合する位置決めフック部に成形されており、前記位置決め溝部の貫通した両端に対応するブレーキレバー固定台には、互いに適合する逃げ切り欠きが設けられており、前記段付き穴は、ブレーキレバー固定台内の底部に設けられている。
【0010】
上記の車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置において、前記取付台は、ハンドルに適合する円弧状位置決め口が外壁に形成された台本体を備え、円弧状位置決め口の一端における台本体には、円弧状位置決め口と組み合わされる円弧状ロックバーがヒンジ接続されており、前記円弧状ロックバーの自由端と台本体の間がロック部品によって締め付けられて、ハンドルに固定される。
【0011】
上記の車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置において、前記台本体内に密封チャンバが設けられ、前記電源モジュール、マイクロ制御モジュール及び無線信号送信モジュールは、いずれも密封チャンバ内に位置する。
【0012】
上記の車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置において、前記台本体は、互いに組み合わされ且つ外側の輪郭が対称である2つのハウジングカバーで構成され、円弧状位置決め口の側方における2つのハウジングカバーの縁部の間には防水用リングが介設されており、防水用リングはハウジングカバーとともに密封チャンバを形成している。
【0013】
上記の車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置において、前記ロック部品は、円弧状位置決め口の他端における台本体にヒンジ接続されたアイボルトを備え、円弧状ロックバーの自由端の端部近くに第2の接続穴が成形されており、第2の接続穴外側のアイボルトに締結ナットがネジ接続されている。
【0014】
上記の車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置において、前記取付台の運転者の親指と対向する端面に制御ボタンが設けられ、制御ボタンに対応する取付台内にボタン制御モジュールが設けられ、前記ボタン制御モジュールが電源モジュール及びマイクロ制御モジュールにそれぞれ回路接続されている。
【0015】
上記の車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置において、前記電源モジュールはボタン電池であって、取付台内に電池取付台が設けられており、取付台の一方の側壁に、電池取付台に適合する電池カバーが設けられている。
【0016】
上記の車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置において、前記取付台には位置制限台が設けられており、前記トリガースイッチは、互いに間隔を置いて設けられるとともにそれぞれマイクロ制御モジュールと回路接続された2枚のトリガー弾性片であり、トリガー弾性片の側方の取付台には、トリガー当接ブロックに適合する円形の取付穴が形成された位置制限台が設けられており、前記トリガー当接ブロックは取付穴内に可動に設けられ、前記トリガー当接ブロックは、円柱体状で且つその外壁中央部には外径が取付穴の内径よりも大きい位置制限環が設けられている。
【0017】
初期状態では2枚のトリガー弾性片は接触していないが、ブレーキレバーを握ると、可撓性連動部材がトリガー当接ブロックをトリガー弾性片の方向へ移動させて、2枚のトリガー弾性片同士を接触させ、信号トリガーを完了する。
【発明の効果】
【0018】
本発明が上記構造を採用した後は、締結部材と取付台の間に可撓性連動部材及びトリガー当接ブロックが設けられることにより、ブレーキレバーがヒンジ軸に沿って回動すると、締結部材がそれに伴って回動し、可撓性連動部材を折り曲げながら取付台の方向へ押し、トリガー当接ブロックが2枚のトリガー弾性片を押して接触させ、信号トリガーを完了する。可撓性連動部材を用いることで、ブレーキをかける時に、ブレーキレバーを回動させる、そのまま平行に押す、の2つの動作が同時に存在するという課題を巧みに解決し、また、トリガーが敏感で、反応速度が速いという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以下では、図中の実施例とあわせて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明を限定するものではない。
【
図3】
図3は、本発明における、片側のハウジングを取り除いた構造概略図である。
【
図6】
図6は、本発明の可撓性連動部材の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の車両ブレーキグリップ用ブレーキ警告トリガー装置は、
図1から
図5に示すように、ブレーキレバー12に設置される締結部材1を備え、前記締結部材1には可撓性連動部材2が接続されており、可撓性連動部材2の自由端にはトリガー当接ブロック3が接続されている。様々な車種のハンドルとブレーキレバーの間の距離によって、可撓性連動部材を携帯し交換できるように、可撓性連動部材は締結部材に対して取り外し可能に接続されていることが好ましい。固定して取り付ける場合は、可撓性連動部材の長さに応じて、複数規格のトリガー装置を同時に準備する必要がある。
【0021】
ブレーキレバーの側方のブレーキレバー台13又はハンドル14に取付台4が設置され、ブレーキレバー台は、ブレーキレバーとヒンジ接続されるとともにハンドルに固定される部材である。本実施例において、取付台はハンドルに固定されているが、もちろんブレーキレバー台に固定されていてもよく、その場合は取付台をブレーキレバーの標準部品として設計することができ、また追加部品とすることもでき、その利点は、取付台とブレーキレバーとの間隔が調節可能で、範囲が相対的に安定していることである。
【0022】
取付台4内には、電源モジュール5、マイクロ制御モジュール6及び無線信号送信モジュール7が設けられており、無線信号送信モジュール7は、外部の警告灯内の無線信号受信モジュールに無線信号によって接続され、電源モジュール5は、マイクロ制御モジュール6及び無線信号送信モジュール7にそれぞれ回路接続され、マイクロ制御モジュール6は、無線信号送信モジュール7に接続される。電源モジュール、マイクロ制御モジュール及び無線信号送信モジュールは、実際の設計上の必要に応じて、別体として設けるか又は1つのPCB基板上に集積させることができる。また、各モジュールの接続方法及び動作原理は従来技術であり、本願が保護を求める技術の要点ではないため、ここでは説明を省略する。
【0023】
本実施例において、前記電源モジュール5はボタン電池であって、取付台4内に電池取付台が設けられており、取付台4の一方の側壁に、電池取付台に適合する電池カバー5aが設けられている。当然のことながら、電源モジュールは充電可能な電池を用いてもよく、それに応じた充電インターフェースを取付台に設計すればよい。これは当業者であれば容易に想到できるものである。
【0024】
取付台4内には、トリガー当接ブロック3と連携するトリガースイッチ8が設けられており、前記トリガースイッチ8はマイクロ制御モジュール6に回路接続されている。ブレーキレバーを握ると、可撓性連動部材2がトリガー当接ブロック3を動作させる、すなわちトリガー当接ブロックがトリガースイッチを作動させ、トリガースイッチがマイクロ制御モジュールに信号を送り、さらにマイクロ制御モジュールが無線信号送信モジュールに信号を送り、最後に無線信号送信モジュールが信号を送信して、信号トリガーを完了する。
【0025】
前記トリガースイッチ8は、互いに間隔を置いて設けられるとともにそれぞれマイクロ制御モジュール6と回路接続された2枚のトリガー弾性片であり、トリガー弾性片の側方の取付台4には、トリガー当接ブロック3に適合する円形の取付穴が形成された位置制限台11が設けられており、前記トリガー当接ブロック3は取付穴内に可動に設けられ、前記トリガー当接ブロック3は、円柱体状で且つその外壁中央部には外径が取付穴の内径よりも大きい位置制限環3aが設けられていることが好ましい。位置制限環は、トリガー当接ブロックが取付穴から脱落するのを防ぐことができる。位置制限台は耐摩耗性の金属材又はプラスチック鋼材であることが好ましい。また、トリガースイッチは、当分野で一般的に使用されるマイクロスイッチ、磁気スイッチ等で代替することができる。これは当業者であれば容易に想到するものである。また、取付穴及びトリガー当接ブロックの円形構造も好ましい形態であり、移動時に引っかかるという問題を解決することが目的である。理論的には、可能な限り角を多くした多角形構造を用いることによっても、引っかかりの確率を低下させることができる。
【0026】
初期状態では2枚のトリガー弾性片は接触していないが、ブレーキレバーを握ると、可撓性連動部材2がトリガー当接ブロック3をトリガー弾性片の方向へ移動させて、2枚のトリガー弾性片同士を接触させ、信号トリガーを完了する。
【0027】
可撓性連動部材とトリガー当接ブロックが連携することによりトリガースイッチを作動させる点が、本願のキーとなる技術である。この技術は、ブレーキをかける時に、ブレーキレバーを回動させる、そのまま平行に押す、の2つの動作が同時に存在するという課題を効果的に解決し、また、トリガーが敏感で、反応速度が速いという利点を有する。
【0028】
図6に示すように、本実施例において、前記可撓性連動部材2はタワー型のバネであり、締結部材1にタワー型バネの大端と係合する段付き穴1aが設けられ、前記タワー形バネの小端は締結ネジ2aによってトリガー当接ブロック3に固定され接続されることが好ましい。まず、バネを可撓性連動部材とすることにより、構造が簡単になるだけでなく、動作が安定し、耐用年数が延び、故障率が低くなる。次に、タワー型とすることにより、組み立てを非常に容易にすることができる。大端即ち直径が最大である底端は、段付き穴に係合することが可能で、小端即ち直径が最小である上端は、締結ネジを係止させることができ、さらに、締結ネジによってトリガー当接ブロックに接続される。
【0029】
当然のことながら、当業者であれば、他の形状のバネ又は他の可撓性連動部材で代替することに容易に想到できる。例えば、シリコンゴム又は耐候性のゴム材のようなプラスチック材であり、薄鋼片、薄い金属弾性片等のような、記憶機能を有する軟質の金属類であってもよい。これらはすべて同等の代替案である。
【0030】
図2及び
図4に示すように、前記締結部材1は溝形のブレーキレバー固定台1bを備え、ブレーキレバー固定台1bの一方の壁に
第1の接続穴1cが形成されており、
第1の接続穴1c内にシリコンゴムバンド1dが挿設されていることがより好ましい。
【0031】
シリコンゴムバンド1dのブレーキレバー固定台1b内に位置する一端には、ブレーキレバーに適合し且つ貫通形状を有する位置決め溝部1eが一体成形されている。シリコンゴムバンド1dには、複数の位置決め穴1fが長手方向に間隔を置いて均一に配置されている。第1の接続穴1cに対向する、ブレーキレバー固定台1bの他方の壁は、位置決め穴1fに係合する位置決めフック部1gに成形されている。前記位置決め溝部1eの貫通した両端に対応するブレーキレバー固定台1bには、互いに適合する逃げ切り欠き1hが設けられている。また、前記段付き穴1aは、ブレーキレバー固定台1b内の底部に設けられている。このような構造の締結部材は、各種規格のブレーキレバーに適用することができ、汎用性が高く且つ取り付けやすい。また、これは段付き穴におけるタワー形バネの脱落を巧みに防止することができるとともに、タワー形バネの交換も容易である。
【0032】
当然のことながら、締結部材は当分野の一般的な係止部材、締め付け部材等で代替してもよく、これも当業者であれば容易に想到できることである。
【0033】
図3及び
図4に示すように、前記取付台4は、ハンドルに適合する円弧状位置決め口4bが外壁に形成された台本体4aを備え、円弧状位置決め口4bの一端における台本体4aには、円弧状位置決め口4bと組み合わされる円弧状ロックバー4cがヒンジ接続されており、前記円弧状ロックバー4cの自由端と台本体4aの間がロック部品4dによって締め付けられて、ハンドルに固定されることが好ましい。
【0034】
内部の電子部品の耐用年数を延ばすために、前記台本体4a内に密封チャンバ4eが設けられ、前記電源モジュール5、マイクロ制御モジュール6及び無線信号送信モジュール7は、いずれも密封チャンバ4e内に位置することがより好ましい。本実施例において、前記台本体4aは、互いに組み合わされ且つ外側の輪郭が対称である2つのハウジングカバーで構成され、円弧状位置決め口4bの側方における2つのハウジングカバーの縁部の間には防水用リング4fが介設されており、防水用リング4fはハウジングカバーとともに密封チャンバ4eを形成している。
【0035】
本実施例において、前記ロック部品4dは、円弧状位置決め口4bの他端における台本体4aにヒンジ接続されたアイボルト4gを備え、円弧状ロックバー4cの自由端の端部近くに第2の接続穴4hが成形されており、第2の接続穴4h外側のアイボルト4gに締結ナット4iがネジ接続されている。当然のことながら、ロック部品については、アイボルトの代わりに、自転車に一般的に使用されるクイックプッシュネジを用いてもよく、その場合、対応する第2の接続穴4hは開口を有するバヨネット口として設計される。これによって、組み立て時にはクイックロックネジをバヨネット口に押し込み、ネジ端部にヒンジ接続された押圧片を下方へ押圧すればよい。
【0036】
製品の機能を拡張して、その機能をより人に優しいものにし、使いやすいものにするために、前記取付台4の運転者の親指と対向する端面に制御ボタン9が設けられ、制御ボタン9に対応する取付台4内にボタン制御モジュール10が設けられ、前記ボタン制御モジュール10が電源モジュール5及びマイクロ制御モジュール6にそれぞれ回路接続されていることが、さらに好ましい。
【0037】
図7に示すように、使用時には、取付台をブレーキレバーとハンドルとの接続部の手持ち部寄りの一端に固定し、次いで締結部材をブレーキレバーに嵌めて、おおよそブレーキレバーのヒンジ部寄りの側に位置するように調節し、ロックすることにより、警告トリガー装置の取り付けが完了する。警告トリガー装置と組み合わせる無線信号受信モジュール付き警告灯は、形状や取り付け位置を必要に応じて様々に変更でき、取り付け位置は、例えばサドル底部、車両尾部、運転者のヘルメットの背面や側面、運転者の背中、運転者のリュックサック等である。すなわち、ブレーキに取り付けたときに、点灯する警告灯が後方又は側方の人から見える位置であればよい。位置の違いによって、構造、形状、固定方法が異なる警告灯を用いることは、当業者であれば容易に想到することができるため、ここでは説明を省略する。
【0038】
以上に挙げた実施例は本発明の好ましい実施形態であって、本発明を説明するためのものにすぎず、本発明をいかなる形式にも限定するものではなく、当業者が、本発明が提供する技術的特徴から逸脱しない範囲で、本発明が開示する技術的内容を利用して部分的な変更又は修飾を行った等価の実施例は、本発明の技術的特徴から逸脱しない範囲であれば、いずれも本発明の技術的特徴の範囲内に属する。
【符号の説明】
【0039】
1 締結部材
1a 段付き穴
1b ブレーキレバー固定台
1c 第1の接続穴
1d シリコンゴムバンド
1e 位置決め溝部
1f 位置決め穴
1g 位置決めフック部
1h 逃げ切り欠き
2 可撓性連動部材
2a 締結ネジ
3 トリガー当接ブロック
3a 位置制限環
4 取付台
4a 台本体
4b 円弧状位置決め口
4c 円弧状ロックバー
4d ロック部品
4e 密封チャンバ
4f 防水用リング
4g アイボルト
4h 第2の接続穴
4i 締結ナット
5 電源モジュール
5a 電池カバー
6 マイクロ制御モジュール
7 無線信号送信モジュール
8 トリガースイッチ
9 制御ボタン
10 ボタン制御モジュール
11 位置制限台
12 ブレーキレバー
13 ブレーキレバー台
14 ハンドル