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特許7288760インタラクティブなオーディオメタデータの操作
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-31
(45)【発行日】2023-06-08
(54)【発明の名称】インタラクティブなオーディオメタデータの操作
(51)【国際特許分類】
   G10L 19/00 20130101AFI20230601BHJP
   H04S 7/00 20060101ALI20230601BHJP
   G10L 19/008 20130101ALN20230601BHJP
【FI】
G10L19/00 330B
H04S7/00 300
G10L19/008 200
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018550416
(86)(22)【出願日】2017-03-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-05-30
(86)【国際出願番号】 US2017022355
(87)【国際公開番号】W WO2017165157
(87)【国際公開日】2017-09-28
【審査請求日】2020-03-13
(31)【優先権主張番号】15/078,945
(32)【優先日】2016-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503206684
【氏名又は名称】ディーティーエス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】DTS,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】マネス フィリップ リー
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン マーク ロジャーズ
【審査官】菊池 智紀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/180866(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/035731(WO,A1)
【文献】特表2010-521115(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0029140(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0101249(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0025664(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L 19/00-19/26
H04S 1/00- 7/00
H04R 3/00
H04N 21/43-21/443
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生システムを介して再生するためにオブジェクトベースオーディオ信号を処理する方法であって、
少なくとも一つのオーディオフレーム内の複数のオブジェクトベースオーディオ信号を受信することと、
前記複数のオブジェクトベースオーディオ信号のうち少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関連付けられた少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを受信することと、
前記受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく前記少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号を処理することと、
前記複数のオブジェクトベースオーディオ信号のうち一組のオブジェクトベースオーディオ信号を、前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく一組の出力信号にレンダリングすることと、
を含み、
前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドが、前記複数のオブジェクトベースオーディオ信号を含む前記少なくとも一つのオーディオフレームとは異なる周波数帯域で別々に受信される、
方法。
【請求項2】
前記複数のオブジェクトベースオーディオ信号中の各オブジェクトベースオーディオ信号が、オーディオ波形データおよび当該オーディオ波形データに関するオブジェクトメタデータを含み、前記受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく前記少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号を処理することが、前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく前記少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号中の前記オブジェクトメタデータを調整することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく前記少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号を処理することが、前記少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する音量を調整すること、前記一組のオブジェクトベースオーディオ信号中で生成されたものからの前記少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号を削除すること、前記一組のオブジェクトベースオーディオ信号への前記少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号を追加すること、前記一組のオブジェクトベースオーディオ信号の生成時における、前記少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のうち第一のオブジェクトベースオーディオ信号と、前記少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のうち第二のオブジェクトベースオーディオ信号とを交換すること、前記少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の空間的位置を調整すること、および前記少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の属性を変更すること、のうち少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも一つもオーディオフレームが、セットトップボックス、光学ディスクプレーヤー、およびテレビのうちいずれか一つから受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法が、オーディオビデオ(AV)受信機およびテレビのうちいずれか一つによって実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
再生システムを介して再生するためにオブジェクトベースオーディオ信号を処理する装置であって、
メモリと、
少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを示すユーザ選択情報を受信し、前記受信したユーザ選択情報に基づき前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得し、複数のオブジェクトベースオーディオ信号を受信し、前記受信した複数のオブジェクトベースオーディオ信号と共に前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを送信するように構成される、前記メモリに接続される少なくとも一つのプロセッサと、
を備え、
前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドが、前記複数のオブジェクトベースオーディオ信号を含む少なくとも一つのオーディオフレームとは異なる周波数帯域で別々に送信され、
前記受信したユーザ選択情報に基づく前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得するために、前記少なくとも一つのプロセッサが、前記受信したユーザ選択情報をネットワークホストへ送信し、前記ネットワークホストから前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを受信し、前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドが、前記送信されたユーザ選択情報に基づくものであるように構成される、
装置。
【請求項7】
前記受信したユーザ選択情報に基づく前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得するために、前記少なくとも一つのプロセッサが、前記受信したユーザ選択情報に基づく前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドをレンダリングするように構成されていることを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドおよび前記複数のオブジェクトベースオーディオ信号が、オーディオビデオ(AV)受信機およびテレビのうちいずれか一つに送信される、請求項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は音声の処理/操作、特にはインタラクティブな音声メタデータの処理/操作に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は2016年3月23日に出願された「INTERACTIVE AUDIO METADATA HANDLING」と題する米国特許出願第15/078,945号に基づく優先権を主張するものであり、この出願はその全体が引用により本明細書に明示的に組み入れられる。
【背景技術】
【0003】
セットトップボックスまたは光学ディスクプレーヤー等のソースデバイスは、符号化されたオーディオストリームを、オーディオビデオ(AV)受信機またはテレビ等のシンクデバイスへ送信することができる。ユーザがオーディオストリームの調整(例えば、オーディオストリーム内のオーディオオブジェクトに関する音量の調整、オーディオストリーム内のオーディオオブジェクトの追加/削除)を行いたい場合、ソースデバイスはオーディオストリームを復元し、それに応じてオーディオストリームを調整し、さらにシンクデバイスへ送信するためにオーディオストリームを再符号化する。オーディオストリームを調整するための新たな方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一態様では、再生システムを介して再生するためのオブジェクトベースオーディオ信号の処理方法および処理装置が示される。装置は、少なくとも一つのオーディオフレーム内の複数のオブジェクトベースオーディオ信号を受信する。加えて、装置は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号のうち少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関連付けられる少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを受信する。加えて、装置は、受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号を処理する。さらに、装置は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号のうち一組のオブジェクトベースオーディオ信号を、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく一組の出力信号にレンダリングする。
【0005】
本発明の一態様では、再生システムを介して再生するためのオブジェクトベースオーディオ信号の処理方法および処理装置が示される。装置は、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを示す、ユーザ選択情報を受信する。加えて、装置は、受信したユーザ選択情報に基づく少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得する。加えて、装置は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号を受信する。さらに、装置は、受信した複数のオブジェクトベースオーディオ信号と共に少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを送信する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】インタラクティブな音声メタデータの操作/処理に関する第一の方法を示すブロックダイアグラムである。
図2】インタラクティブな音声メタデータの操作/処理に関する第二の方法を示すブロックダイアグラムである。
図3】インタラクティブな音声メタデータの操作/処理に関する第三の方法を示すブロックダイアグラムである。
図4】インタラクティブな音声メタデータの操作/処理に関する第四の方法を示すブロックダイアグラムである。
図5】オーディオオブジェクトコマンドチャンクがオーディオフレーム内のオーディオチャンクを伴って周波数帯域内に存在するときのオーディオフレームを示すダイアグラムである。
図6】リスナーの頭部に関するオーディオオブジェクト、およびオーディオオブジェクトコマンドを介したこれらのオーディオオブジェクトの調整を示すダイアグラムである。
図7】再生装置を介して再生するためのオブジェクトベースの音声信号の処理方法についてのフローチャートである。
図8】再生装置を介して再生するためのオブジェクトベースの音声信号の処理方法についてのフローチャートである。
図9】模範的な装置における異なる手段/要素間のデータフローを示す概念的なデータフローダイアグラムである。
図10】処理システムを用いた装置に関するハードウェア実装の例を示すダイアグラムである。
図11】模範的な装置における異なる手段/要素間のデータフローを示す概念的なデータフローダイアグラムである。
図12】処理システムを用いた装置に関するハードウェア実装の例を示すダイアグラムである。
【0007】
添付図面に関連して以下に明らかにする発明の詳細な説明は、多様な実施形態を記述したものであることを意図するとともに、本明細書に記載された概念を実施することができる唯一の実施形態を表すことを意図するものではない。発明の詳細な説明には、多様な概念に対しての十分な理解を提供することを目的として、具体的な記述を含んでいる。しかしながら、これらの概念がこのような具体的な記述によらなくても実施可能であることは、当業者には明らかである。いくつかの例において、これらの概念の曖昧さを回避するために、よく知られた構造と要素をブロックダイアグラムに示している。装置および方法は以下の発明の詳細な説明で記述され、また多様なブロック、要素、回路、工程、処理、アルゴリズム、部品等が描かれた添付図面において説明されることができる。
【0008】
上述されるように、セットトップボックス(STB)(セットトップユニット(STU)またはインテグレーテッドレシーバーデコーダー(IRD)とも呼ばれる)またはODプレーヤー等のソースデバイスは、符号化されたオーディオストリームを、AV受信機またはテレビ等のシンクデバイスへ送信することができる。ユーザがオーディオストリーム内のオーディオオブジェクトの音量を調整、および/または、オーディオストリームに対するオーディオオブジェクトの追加/削除といったオーディオストリームの調整を行いたい場合、ソースデバイスはオーディオストリームを復元し、それに応じてオーディオストリームを調整し、さらにシンクデバイスへ送信するためにオーディオストリームを再符号化する。ユーザのインタラクティブ性について言えば、ソースデバイスよりもシンクデバイスで操作することで、より効率的にオーディオストリームを調整できるようになるだろう。
【0009】
図1は、インタラクティブな音声メタデータの操作/処理に関する第一の方法を示すブロックダイアグラム100である。図1に示されるように、AV受信機、テレビ等のシンクデバイス104は、オーディオオブジェクトコマンド108を受信する。加えて、シンクデバイス104は、ソースデバイス102から、オーディオオブジェクト(オブジェクトベースオーディオ信号とも呼ばれる)を含む一つまたは複数のオーディオフレーム110を受信する。シンクデバイス104は、期間T(例えば、Tはおよそ10.67msでもよい)に一度、定期的にオーディオフレーム110を受信することができる。ソースデバイス102は、例えば、STBまたはODプレーヤーでもよい。あるいは、ソースデバイス102は、携帯電話、タブレット、ストリーミングスティック、メディアパーソナルコンピュータ(PC)、または他のソースデバイスでもよい。ソースデバイス102は、一つまたは複数のオーディオフレーム140内のオーディオオブジェクトを受信し、また、一つまたは複数のオーディオフレーム110内の受信したオーディオオブジェクトをシンクデバイス104へ送信する。シンクデバイス104は、オーディオフレーム110内の受信されたオーディオオブジェクトを復元し、また、受信したオーディオオブジェクトコマンド108に基づく一つまたは複数の復元されたオーディオオブジェクトの処理112を実行する。シンクデバイス104は、オーディオオブジェクト上で追加の処理(例えば、増幅)を実行することができ、また、続けて音響/再生システム106のチャネル114のオーディオ信号を生成/発生させることができる。続いて、シンクデバイス104は、処理されたオーディオ信号114を、音響/再生システム106へ送信する。音響/再生システム106(例えば、スピーカー)は、受信した電気オーディオ信号を、それに対応する音に変換する。
【0010】
オーディオオブジェクトは、波形のある特徴を示す動的または静的なオブジェクト固有のメタデータを伴う一つまたは複数のオーディオ波形である。通常、オーディオオブジェクトは、特定のダイアログ、音響効果、特定の楽器等の、特定のオブジェクトに関するものである。この特徴には、特定の時点での三次元(3 D)空間での位置情報、測定された音圧、オーディオオブジェクトの性質(楽器、効果、音楽、背景、またはダイアログ)、ダイアログ言語、オーディオオブジェクトの表示方法、また、オーディオオブジェクトの処理、生成、再生方法に関する指示形式のメタデータを含むことができる。一組のオーディオフレームを含む一つのオーディオストリームには、数百から数千の異なるオーディオオブジェクトが存在してもよい。一つのオーディオフレームは、オーディオフレーム内で再生するためにどのオーディオオブジェクトがレンダリングされるかに応じて、このようなオーディオオブジェクトのサブセットを含むことができる。オーディオオブジェクトは、必ずしも特定のチャネルにマッピングされるわけではない。シンクデバイス104は、オーディオオブジェクトを個別に処理することができる。続けて、レンダリング処理において、AV受信機は、各チャネルの特定のオーディオオブジェクトを変換および/または混合することによってオーディオオブジェクトを音響/再生システム106に対応するチャネルにマッピングすることができる。
【0011】
オーディオオブジェクトコマンド108は、オーディオオブジェクトの音量の調整、オブジェクトを空間的な再配置(例えば、図6に関して以下を参照)、オーディオオブジェクトのオン/オフの切り替え、オーディオオブジェクトの追加/削除/交換、スピーカー/再生装置の構成に関連した視聴者の位置/向きの調整、あるいは、オーディオオブジェクトのパラメーター、構成、または属性の調整に関するコマンドを含むことができる。一つの態様では、オーディオオブジェクトは、オーディオ波形データおよびオーディオ波形データに関するオブジェクトメタデータを含むことができる。オーディオオブジェクトコマンド108は、オーディオ波形データに関するオブジェクトメタデータの調整に関する一つまたは複数のコマンドを含むことができる。
【0012】
図2は、インタラクティブな音声メタデータの操作/処理に関する第二の方法を示すブロックダイアグラム200である。図2に示されるように、ユーザ選択デバイス208は、ユーザ選択オーディオオブジェクトコマンド情報210を受信することができる。ユーザ選択デバイス208は、ユーザ選択デバイス208上のアプリケーションおよび/またはインターフェースを介すこと等により、ユーザから、オーディオオブジェクトユーザ選択コマンド情報210を受信することができる。ユーザ選択デバイス208は、ソースデバイス202へ向かうユーザ選択情報214を発生させるために、オーディオオブジェクトユーザ選択コマンド情報210の処理212を実行する。ソースデバイス202は、例えば、STBまたはODプレーヤーでもよい。あるいは、ソースデバイス202は、携帯電話、タブレット、ストリーミングスティック、メディアPC、または他のソースデバイスでもよい。第一の実施形態において、ソースデバイス202は、受信したユーザ選択情報214に基づくオーディオオブジェクトコマンドを発生させる。第二の実施形態において、ソースデバイス202は、ユーザ選択情報220をそれに対応するオーディオオブジェクトコマンド222を発生させるネットワークホスト218へ送信し、またネットワークホスト218は、発生させたオーディオオブジェクトコマンド222を、ソースデバイス202へ送信する。ソースデバイス202は、ユーザ選択情報214/220に対応するオーディオオブジェクトコマンドを取得(例えば、発生および/または受信)すると、ソースデバイス202は、一つまたは複数のオーディオフレーム240内のネットワークホスト218から受信したオーディオオブジェクトと共にオーディオオブジェクトコマンドをシンクデバイス204へ送信するための準備216を実行することができる。シンクデバイス204は、AV受信機および/またはテレビでもよい。ソースデバイス202は、ソースデバイス202がその次にソースデバイス202によってシンクデバイス204へ送信されるオーディオオブジェクトのオーディオオブジェクトコマンドを受信することができるため、オーディオオブジェクトコマンドがどのオーディオフレームに含まれるかを決定することもできる。
【0013】
第一の実施形態において、オーディオオブジェクトコマンドはオーディオチャンクと共に周波数帯域内で送信され、ソースデバイス202は、オーディオフレーム内で符号化/圧縮されたオーディオチャンクの後に、オーディオオブジェクトコマンドチャンクとしてオーディオオブジェクトコマンドを付加することができる。これらの実施形態において、ソースデバイス202は、一つまたは複数のオーディオフレーム224内で、(224内の)オーディオチャンクおよびオーディオオブジェクトコマンドチャンク226を、一緒に送信することができる。したがって、矢印226、224が分岐した矢印で示されている一方で、オーディオオブジェクトコマンドとオーディオオブジェクトは一緒に、同一の周波数帯域内、および同一のオーディオフレーム224内で、同時に送信される。第二の実施形態において、オーディオオブジェクトコマンドはオーディオチャンクから周波数帯域外で送信され、ソースデバイス202は、オーディオオブジェクトコマンド226とオーディオフレーム224を別々に、異なる周波数帯域でシンクデバイス204へ送信することができる。
【0014】
シンクデバイス204は、複数のオーディオオブジェクトを含むオーディオフレーム224および、一つまたは複数のオーディオオブジェクトコマンド226を受信する際に、一つまたは複数のオーディオオブジェクトコマンド226に基づくオーディオオブジェクトの処理228を実行することができる。続いて、一つまたは複数のオーディオオブジェクトコマンドに基づく一つまたは複数のオーディオオブジェクトの処理の後、シンクデバイス204は、オーディオオブジェクトを音響/再生システム206で再生するために多様なチャネル230にレンダリング/マッピングする。
【0015】
再び図2を参照すると、第一の実施形態において、ユーザ選択デバイス208は、オーディオオブジェクトコマンドに関するユーザの入力を受信するための携帯電話、タブレット、STBリモートコントロール、ODプレーヤーリモートコントロール、または他のデバイスのように、ソースデバイス202とシンクデバイス204から切り離された、個別の独立したデバイスでもよい。第二の実施形態において、ユーザ選択デバイス208とソースデバイス202は、同一のデバイスでもよい。すなわち、ソースデバイス202自体が、オーディオオブジェクトコマンドに関するユーザの入力を受信するためのメカニズムを提供することができる。第三の実施形態において、ユーザ選択デバイス208とテレビは、同一のデバイスでもよい。これらの実施形態において、シンクデバイス204はAV受信機でもよく、また、テレビ自体が、オーディオオブジェクトコマンド(例えば、テレビのリモートコントロールやタッチスクリーンディスプレイ等を介すもの)に関するユーザの入力を受信するためのメカニズムを提供することができる。
【0016】
図3は、インタラクティブな音声メタデータの操作/処理に関する第三の方法を示すブロックダイアグラム300である。図3に示されるように、ユーザ選択デバイス308は、オーディオオブジェクトユーザ選択コマンド情報310を受信することができる。ユーザ選択デバイス308は、ユーザ選択デバイス308上のアプリケーションおよび/またはインターフェースを介すこと等により、ユーザから、オーディオオブジェクトユーザ選択コマンド情報310を受信することができる。ユーザ選択デバイス308は、ソースデバイス302へ向かうユーザ選択情報314を発生させるために、オーディオオブジェクトユーザ選択コマンド情報310の処理312を実行する。ソースデバイス302は、例えば、STB、ODプレーヤーまたはテレビでもよい。あるいは、ソースデバイス302は、携帯電話、タブレット、ストリーミングスティック、メディアPC、または他のソースデバイスでもよい。第一の実施形態において、ソースデバイス302は、受信したユーザ選択情報314に基づくオーディオオブジェクトコマンドを発生させる。第二の実施形態において、ソースデバイス302は、ユーザ選択情報320を、それに対応するオーディオオブジェクトコマンド322を発生させるネットワークホスト318へ送信し、またネットワークホスト318は、発生させたオーディオオブジェクトコマンド322を、ソースデバイス302へ送信する。ソースデバイス302は、ユーザ選択情報314/320に対応するオーディオオブジェクトコマンドを取得(例えば、発生および/または受信)すると、ソースデバイス302は、一つまたは複数のオーディオフレーム340内のネットワークホスト318から受信したオーディオオブジェクトと共にオーディオオブジェクトコマンドをシンクデバイス304へ送信するための準備316を実行することができる。シンクデバイス304は、AV受信機でもよい。ソースデバイス302は、ソースデバイス302がその次にソースデバイス302によってシンクデバイス304へ送信されるオーディオオブジェクトのオーディオオブジェクトコマンドを受信することができるため、オーディオオブジェクトコマンドがどのオーディオフレームに含まれるかを決定することもできる。
【0017】
第一の実施形態において、オーディオオブジェクトコマンドはオーディオチャンクと共に周波数帯域内で送信され、ソースデバイス302は、オーディオフレーム内で符号化/圧縮されたオーディオチャンクの後に、オーディオオブジェクトコマンドチャンクとしてオーディオオブジェクトコマンドを付加することができる。これらの実施形態において、ソースデバイス302は、一つまたは複数のオーディオフレーム324内で、(324内の)オーディオチャンクおよびオーディオオブジェクトコマンドチャンク326を、一緒に送信することができる。したがって、矢印326、324が分岐した矢印で示されている一方で、オーディオオブジェクトコマンドとオーディオオブジェクトは一緒に、同一の周波数帯域内、および同一のオーディオフレーム324内で、同時に送信される。第二の実施形態において、オーディオオブジェクトコマンドはオーディオチャンクから周波数帯域外で送信され、ソースデバイス302は、オーディオオブジェクトコマンド326とオーディオフレーム324を別々に、異なる周波数帯域でシンクデバイス304へ送信することができる。
【0018】
シンクデバイス304は、複数のオーディオオブジェクトを含むオーディオフレーム324および、一つまたは複数のオーディオオブジェクトコマンド326を受信する際に、一つまたは複数のオーディオオブジェクトコマンド326に基づくオーディオオブジェクトの処理328を実行することができる。続いて、一つまたは複数のオーディオオブジェクトコマンドに基づく一つまたは複数のオーディオオブジェクトの処理の後、シンクデバイス304は、オーディオオブジェクトを音響/再生システム306で再生するために多様なチャネル330にレンダリング/マッピングする。
【0019】
再び図3を参照すると、第一の実施形態において、ユーザ選択デバイス308は、オーディオオブジェクトコマンドに関するユーザの入力を受信するための携帯電話、タブレット、STBリモートコントロール、ODプレーヤーリモートコントロール、テレビリモートコントロール、または他のデバイスのように、ソースデバイス302とシンクデバイス304から切り離された、個別の独立したデバイスでもよい。第二の実施形態において、ユーザ選択デバイス308とソースデバイス302は、同一のデバイスでもよい。すなわち、ソースデバイス302自体が、オーディオオブジェクトコマンドに関するユーザの入力を受信するためのメカニズムを提供することができる。
【0020】
図4は、インタラクティブな音声メタデータの操作/処理に関する第四の方法を示すブロックダイアグラム400である。図4に示されるように、ユーザ選択デバイス408は、オーディオオブジェクトユーザ選択コマンド情報410を受信することができる。ユーザ選択デバイス408は、ユーザ選択デバイス408上のアプリケーションおよび/またはインターフェースを介すこと等により、ユーザから、オーディオオブジェクトユーザ選択コマンド情報410を受信することができる。ユーザ選択デバイス408は、ソースデバイス402へ向かうユーザ選択情報414を発生させるために、オーディオオブジェクトユーザ選択コマンド情報410の処理412を実行する。ソースデバイス402は、例えば、STBまたはODプレーヤーでもよい。あるいは、ソースデバイス402は、携帯電話、タブレット、ストリーミングスティック、メディアPC、または他のソースデバイスでもよい。第一の実施形態において、ソースデバイス402は、受信したユーザ選択情報414に基づくオーディオオブジェクトコマンドを発生させる。第二の実施形態において、ソースデバイス402は、ユーザ選択情報420をそれに対応するオーディオオブジェクトコマンド422を発生させるネットワークホスト418に送信し、またネットワークホスト418は、発生させたオーディオオブジェクトコマンド422を、ソースデバイス402に送信する。ソースデバイス402は、ユーザ選択情報414/420に対応するオーディオオブジェクトコマンドを取得(例えば、発生および/または受信)すると、ソースデバイス402は、一つまたは複数のオーディオフレーム440内のネットワークホスト418から受信したオーディオオブジェクトと共にオーディオオブジェクトコマンドをシンクデバイス404へ送信するための準備416を実行することができる。ソースデバイス402は、ソースデバイス402がその次にソースデバイス402によってシンクデバイス404へ送信されるオーディオオブジェクトのオーディオオブジェクトコマンドを受信することができるため、オーディオオブジェクトコマンドがどのオーディオフレームに含まれるかを決定することもできる。
【0021】
第一の実施形態において、オーディオオブジェクトコマンドは一つのオーディオチャンクと共に周波数帯域内で送信され、ソースデバイス402は、オーディオフレーム内で符号化/圧縮されたオーディオチャンクの後に、オーディオオブジェクトコマンドチャンクとしてオーディオオブジェクトコマンドを付加することができる。これらの実施形態において、ソースデバイス402は、一つまたは複数のオーディオフレーム424内で、(424内の)オーディオチャンクおよびオーディオオブジェクトコマンドチャンク426を、一緒に送信することができる。したがって、矢印426、424が分岐した矢印で示されている一方で、オーディオオブジェクトコマンドとオーディオオブジェクトは一緒に、同一の周波数帯域内、および同一のオーディオフレーム424内で、同時に送信される。第二の実施形態において、オーディオオブジェクトコマンドはオーディオチャンクから周波数帯域外で送信され、ソースデバイス402は、オーディオオブジェクトコマンド426とオーディオフレーム424を別々に、異なる周波数帯域でテレビ432へ送信することができる。
【0022】
テレビ432は、オーディオオブジェクトコマンドおよびオーディオオブジェクトを受信し、また、そのオーディオオブジェクトコマンドとオーディオオブジェクトをシンクデバイス404へ転送する。シンクデバイス404は、AV受信機でもよい。テレビ432は、テレビ432がオーディオオブジェクトコマンドとオーディオオブジェクトをどのように受信したかに応じて、周波数帯域内または周波数帯域外でオーディオオブジェクトコマンドおよびオーディオオブジェクトを転送することができる。例えば、テレビ432が一つまたは複数のオーディオフレーム内のオーディオオブジェクトコマンドおよびオーディオオブジェクトを周波数帯域内でソースデバイス402から一緒に受信した場合、テレビ432は、オーディオオブジェクトコマンドおよびオーディオオブジェクトを、周波数帯域内でシンクデバイス404に一緒に転送することができる。もう一つの例では、テレビ432がオーディオオブジェクトコマンドおよびオーディオオブジェクトを周波数帯域外でソースデバイス402から別々に受信した場合、テレビ432は、オーディオオブジェクトコマンドおよびオーディオオブジェクトを、周波数帯域外でシンクデバイス404に別々に送信することができる。
【0023】
シンクデバイス404は、複数のオーディオオブジェクトを含むオーディオフレーム424および一つまたは複数のオーディオオブジェクトコマンド426を受信する際に、一つまたは複数のオーディオオブジェクトコマンド426に基づくオーディオオブジェクトの処理428を実行することができる。続いて、一つまたは複数のオーディオオブジェクトコマンドに基づく一つまたは複数のオーディオオブジェクトの処理の後、シンクデバイス404は、オーディオオブジェクトを音響/再生システム406で再生するために多様なチャネル430にレンダリング/マッピングする。
【0024】
再び図4を参照すると、第一の実施形態において、ユーザ選択デバイス408は、オーディオオブジェクトコマンドに関するユーザの入力を受信するための携帯電話、タブレット、STBリモートコントロール、ODプレーヤーリモートコントロール、または他のデバイスのように、ソースデバイス402とシンクデバイス404から切り離された、個別の独立したデバイスでもよい。第二の実施形態において、ユーザ選択デバイス408とソースデバイス402は、同一のデバイスでもよい。すなわち、ソースデバイス402自体が、オーディオオブジェクトコマンドに関するユーザの入力を受信するためのメカニズムを提供することができる。
【0025】
図5は、オーディオオブジェクトコマンドチャンクがオーディオフレーム内のオーディオチャンクを伴って周波数帯域内に存在するときのオーディオフレームを示すダイアグラム500である。図5に示されるように、オーディオフレーム502は、オーディオチャンクおよびオーディオオブジェクトコマンドチャンクを含む。オーディオチャンクは、複数nのオーディオオブジェクトを含んでおり、ここでnはオーディオストリーム内に含まれるオーディオオブジェクトの総数の部分集合である。例えば、オーディオストリームは、映画全編の音声を含むことができる。これらのオーディオストリームは、少なくとも数千から数万のオーディオオブジェクトを含むことができる。オーディオストリームは、500k(50万)かそれ以上のオーディオフレームを含むことができる。一つのオーディオフレームは、特に、再生のためにどのオーディオオブジェクトがオーディオフレーム内で生成されるかに応じて、n個のオーディオオブジェクトを搬送することができる。オーディオオブジェクトコマンドチャンクは、m個のオーディオオブジェクトコマンドx1,x2,・・・,xmを含むことができ、ここで、m≧0である。オーディオオブジェクトコマンドxiは、一つまたは複数のn個のオーディオオブジェクトに対応することができる。例えば、オーディオオブジェクトコマンドxiは、一つまたは複数のオーディオオブジェクトに関して音量を変更するためのコマンドでもよい。もう一つの例では、オーディオオブジェクトコマンドxiは、一つのオーディオオブジェクトと、もう一つのオーディオオブジェクトを交換するためのコマンドでもよい(例えば、スポーツイベントの間、英語を話すアナウンサーとスペイン語を話すアナウンサーを交換すること)。さらにもう一つの例では、オーディオオブジェクトコマンドxiは、ユーザが最初のオーディオストリーム(例えば、映画全編)と別のオーディオストリーム(例えば、電話の呼出し)をオーバーレイしたい場合のような、処理、レンダリング、および再生のためのオーディオオブジェクトを含むコマンドでもよい。
【0026】
一つの実施形態において、オーディオオブジェクトコマンドは、コマンドが無効になるまでは、対応するオーディオオブジェクトに適用することができる。もう一つの実施形態において、オーディオオブジェクトコマンドは、特定の期間、対応するオーディオオブジェクトに適用することができる。これらの実施形態において、オーディオオブジェクトコマンドには、オーディオオブジェクトコマンドが適用される期間を含むことがある。
【0027】
ダイアグラム500は、n個のオーディオオブジェクトとm個のオーディオオブジェクトコマンドを含むオーディオフレームを示している。上述されるように、一つまたは複数のオーディオフレームは、一つのオーディオフレームに対応する期間(例えば、10.67ms)と並行して受信されることができる。q個のオーディオフレームが並行する期間に受信され、ここでi番目のオーディオフレームはni個のオーディオオブジェクトおよびmi個のオーディオオブジェクトコマンドを含むと仮定すると、このような並行する期間は、n1+n2+・・・+nq個のオーディオオブジェクトおよびm1+m2+・・・mq個のオーディオオブジェクトコマンドに関するものでもよい。
【0028】
図6は、リスナーの頭部に関するオーディオオブジェクトおよびオーディオオブジェクトコマンドを介したこれらのオーディオオブジェクトの調整を示すダイアグラム600である。オーディオオブジェクト602は、リスナーの頭部604に対して、特定の位置に「配置される」ことができる。図6に示されるように、オーディオオブジェクト602は、xy平面に沿ってリスナーの頭部604の順方向Fから角度θ、また、z方向においてリスナーの頭部604の順方向Fから角度φに配置されている。この「配置される」という表現は、リスナーの頭部の位置604によって示される位置に頭部のあるリスナーは、音響/再生システムを介して生成および再生されるとき、リスナーの頭部604に対してこのような空間的位置に存在するものとしてオーディオオブジェクト602を知覚できることを意味する。オーディオオブジェクトコマンドは、新規のパラメーターである検知されたリスナーの向きに対するθおよびφを示す情報を提供することにより、または、検知されたリスナーの向きに対するθおよびφの変化を示す情報を提供することにより、オーディオオブジェクトの位置/三次元空間での配置を変更することができる。さらに、オーディオオブジェクトコマンドは、オーディオオブジェクト602と、他のオーディオオブジェクトを交換することができる。例えば、図6に示されるように、オーディオオブジェクト602は、オーディオオブジェクト1である。オーディオオブジェクトコマンドは、オーディオオブジェクト1と、オーディオオブジェクト2のいずれか一つを、qを介して交換することができる。特定の例では、オーディオストリームがスポーツイベントであると仮定すると、p個のオーディオオブジェクトは、異なる言語でのプレーコーラーからのダイアログでもよく、また、ユーザは、リスナーが聞きたい言語に応じてp個のオーディオオブジェクトのうち一つを選択することができる。
【0029】
レンダリングは、オーディオオブジェクトメタデータ(例えば、θ、φ、および他のパラメーター)に基づく出力信号を発生させるためのオブジェクトベースオーディオ信号の処理である。例えば、レンダリングは、ベクトルベース振幅パニング(VBAP)レンダラーのような、多次元オーディオ(MDA)リファレンスレンダラーを介して実行されることができる。VBAPは、複数のスピーカーの特定の構成を用いて、特定の方向で仮想音源を配置する方法である(例えば、国際電気通信連合(ITU)の5.1/7.1スピーカーレイアウト構成または他のスピーカーレイアウト構成)。レンダリング時、MDA/VBAPレンダラーは、一組のオブジェクトベースオーディオ信号を、一つ以上のオーディオオブジェクトコマンドに基づき、かつオブジェクトベースオーディオ信号に関するオーディオオブジェクトメタデータ(例えば、θ、φ、および他のパラメーター)に基づく、一組の出力信号にレンダリングする。
【0030】
図7は、再生システムを介して再生するためのオーディオベースオブジェクト信号の処理方法についてのフローチャート700である。この方法は、AV受信機またはテレビのような装置によって実行されることができる。702において、装置は、少なくとも一つのオーディオフレーム内の複数のオブジェクトベースオーディオ信号を受信する。装置は、セットトップボックス、ODプレーヤー、またはテレビのいずれか一つから、少なくとも一つのオーディオフレームを受信することができる。あるいは、装置は、携帯電話、タブレット、ストリーミングスティック、メディアPC、または他のソースデバイスから、少なくとも一つのオーディオフレームを受信することができる。例えば、図1-4を参照すると、シンクデバイス104、204、304、404は、オーディオフレーム110、224、324、424内で、複数のオブジェクトベースオーディオ信号を受信する。704において、装置は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号のうち少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを受信する。例えば、図1-4を参照すると、シンクデバイス104、204、304、404は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号のうち少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンド108、226、326、426を受信する。706において、装置は、受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の処理を実行する。例えば、図1-4を参照すると、シンクデバイス104、204、304、404は、受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンド108、226、326、426に基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の処理112、228、328、428を実行する。708において、装置は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号のうち一組のオブジェクトベースオーディオ信号を、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく一組の出力信号にレンダリングする。例えば、図1-4を参照すると、シンクデバイス104、204、304、404は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号のうち一組のオブジェクトベースオーディオ信号を、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンド108、226、326、426に基づく一組の出力信号114、230、330、430にレンダリングする。
【0031】
特定の例では、図2-4を参照すると、シンクデバイス104、204、304、404は、少なくとも一つのオーディオフレーム内の複数のオブジェクトベースオーディオ信号を受信することができる。オブジェクトベースオーディオ信号は、オブジェクトベースオーディオ信号s1,s2,・・・,snを含むことができる。シンクデバイス104、204、304、404は、オブジェクトベースオーディオ信号s1,s2,・・・,snのサブセットSに関するオーディオオブジェクトコマンドx1,x2,・・・,xnを受信することもできる。例えば、オーディオオブジェクトコマンドx1は、レンダリング時に、オブジェクトベースオーディオ信号s1と、オブジェクトベースオーディオ信号s2を交換するよう、指示することができる。もう一つの例では、オーディオオブジェクトコマンドx2は、オブジェクトベースオーディオ信号s3の音量を変えるよう指示することができる。シンクデバイス104、204、304、404は、続けて、受信したオーディオオブジェクトコマンドx1,x2に基づくオブジェクトベースオーディオ信号s1,s2,s3の処理を実行することができる。シンクデバイス104、204、304、404は、オブジェクトベースオーディオ信号s1の削除、オブジェクトベースオーディオ信号s2の追加、およびオブジェクトベースオーディオ信号s3の音量の変更によって、オブジェクトベースオーディオ信号s1,s2,s3の処理を実行することができる。続けて、シンクデバイス104、204、304、404は、オブジェクトベースオーディオ信号s1,s2,・・・,snのうち一組のオブジェクトベースオーディオ信号(少なくともs2とs3を含むが、s1は含まない)を、オーディオオブジェクトコマンドx1,x2,・・・,xmに基づく一組の出力信号にレンダリングすることができる。
【0032】
一つの実施形態において、704においては、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドは、複数のオブジェクトベースオーディオ信号と共にオーディオフレーム内で受信される。例えば、図2-4に関して上述されるように、オーディオオブジェクトコマンドは、オブジェクトベースオーディオ信号と共に周波数帯域内のオーディオフレーム内で受信されることができる。これらの実施形態において、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドは、オーディオフレーム内の複数のオブジェクトベースオーディオ信号の終端に付加されることができる。
【0033】
一つの実施形態において、704においては、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドは、複数のオブジェクトベースオーディオ信号を含むオーディオフレームから別々に受信される。少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドは、複数のオブジェクトベースオーディオ信号を含むオーディオフレームと共にオーディオフレームの前/後または同時に受信されることができる。例えば、図2-4に関して上述されるように、オーディオオブジェクトコマンドは、オブジェクトベースオーディオ信号と共にオーディオフレームから周波数帯域外で受信されることができる。
【0034】
一つの実施形態において、複数のオブジェクトベースオーディオ信号中の各オブジェクトベースオーディオ信号は、オーディオ波形データと、オーディオ波形データに関するオブジェクトメタデータを含む。このような実施形態において、受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の処理を実行するために、装置は、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のオブジェクトメタデータを調整することができる。例えば、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の処理を実行するために、装置は、オーディオ波形データの音量の変更、知覚されるオーディオ波形データに関する空間的位置の再配置、オーディオ波形データの追加/削除、スピーカー/再生装置の形態に関するリスナーの位置/向きの調節、あるいは、オーディオ波形データに関するパラメーター、形態、または属性の調節をするための調整を行うことができる。
【0035】
一つの実施形態において、706において、受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の処理を実行するために、装置は、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する音量の調整、一組のオブジェクトベースオーディオ信号で生成されるものからの少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の削除、一組のオブジェクトベースオーディオ信号で生成されるものへの少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の追加、一組のオブジェクトベースオーディオ信号の生成時における少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のうち第一のオブジェクトベースオーディオ信号と少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のうち第二のオブジェクトベースオーディオ信号との交換、少なくとも一つの空間的位置の調整、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のメタデータ/レンダリング属性の変更を行うことができる。
【0036】
図8は、再生システムを介して再生するためのオブジェクトベースオーディオ信号の処理方法についてのフローチャート800である。この方法はセットトップボックス、ODプレーヤー、またはテレビのような装置によって実行される。802において、装置は、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを示す、ユーザ選択情報を受信する。例えば、図2-4を参照すると、ソースデバイス202、302、402は、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを示す、ユーザ選択情報214、314、414を受信する。804において、装置は、受信したユーザ選択情報に基づく少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得する。例えば、図2-4を参照すると、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得するために、ソースデバイス202、302、402は、受信したユーザ選択情報214、314、414に基づく少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを発生させることができる。もう一つの例では、一つの実施形態においては、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得するために、ソースデバイス202、302、402は、ユーザ選択情報220、320、420をネットワークホスト218、318、418に送信することができる。加えて、それに応答して、ソースデバイス202、302、402は、ネットワークホスト218、318、418から少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンド222、322、422を受信することができる。806において、装置は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号を受信する。例えば、図2-4を参照すると、装置は、少なくとも一つのオーディオフレーム240、340、440内のネットワークホスト218、318、418から複数のオブジェクトベースオーディオ信号を受信することができる。少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを複数のオブジェクトベースオーディオ信号と共に周波数帯域内で送信されるとき、808において、ソースデバイス202、302、402は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号の終端に少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを付加することができる。これらの実施形態において、ソースデバイス202、302、402は、少なくとも一つの一つオーディオフレーム内の少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドおよび複数のオブジェクトベースオーディオ信号を送信することができる。810において、装置は、受信した複数のオブジェクトベースオーディオ信号と共に少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを(連続して、または並行/同時に)送信する。例えば、図2-4を参照すると、ソースデバイス202、302、402は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号224、324、424と共に少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンド226、326、426を送信する。
【0037】
一つの実施形態において、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドは、少なくとも一つのオーディオフレーム内で複数のオブジェクトベースオーディオ信号と共に送信される。例えば、図2-4に関して上述されるように、オーディオオブジェクトコマンド226、326、426は、周波数帯域内の少なくとも一つのオーディオフレーム224、324、424内でオブジェクトベースオーディオ信号と共に送信される。一つの実施形態において、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンド226、326、426は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号を含む少なくとも一つのオーディオフレームから別々に送信される。例えば、上述されるように、オーディオオブジェクトコマンド226、326、426は、オブジェクトベースオーディオ信号を含むオーディオフレーム224、324、424から周波数帯域外で送信されることができる。ソースデバイス202、302、402は、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドおよび複数のオブジェクトベースオーディオ信号を、AV受信機またはテレビのいずれか一つに送信することができる。
【0038】
図9は、模範的な装置902における異なる手段/要素間のデータフローを示した概念的なデータフローダイアグラム900である。装置902は、再生システムを介して再生するためのオブジェクトベースオーディオ信号の処理を実行する。装置902は、受信コンポーネント904、処理コンポーネント906、および生成コンポーネント908を備える。受信コンポーネント904は、少なくとも一つのオーディオフレーム中で複数のオブジェクトベースオーディオ信号920を受信するように設定されている。加えて、受信コンポーネント940は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号920のうち少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンド922を受信するように設定されている。受信コンポーネント904は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号920と少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンド922を、処理コンポーネント906に送信するように設定されている。処理コンポーネント906は、受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンド922に基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号を処理するように設定されている。処理コンポーネント906は、処理されたオブジェクトベースオーディオ信号を、生成コンポーネント908に送信するように設定されている。生成コンポーネント908は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号のうち一組のオブジェクトベースオーディオ信号を、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく一組の出力信号924にレンダリングするように設定されている。一組の出力信号924は、音響/再生システムへ(例えば、ドライブスピーカーへ)送信されることができる。
【0039】
少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドは、複数のオブジェクトベースオーディオ信号と共に、オーディオフレーム内で受信されることができる。少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドは、オーディオフレーム中で複数のオブジェクトベースオーディオ信号の終端に付加されることができる。少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドは、複数のオブジェクトベースオーディオ信号を含むオーディオフレームから別々に受信されることができる。複数のオブジェクトベースオーディオ信号中の各オブジェクトベースオーディオ信号は、オーディオ波形データおよびオーディオ波形データに関するオブジェクトメタデータを含む。受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく複数のオブジェクトベースオーディオ信号を処理するために、処理コンポーネント906は、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のオブジェクトメタデータを調整するように設定されることができる。受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号を処理するために、処理コンポーネント906は、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する音量の調整、一組のオブジェクトベースオーディオ信号で生成されるものからの少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の削除、一組のオブジェクトベースオーディオ信号で生成されるものへの少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の追加、一組のオブジェクトベースオーディオ信号の生成時における少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のうち第一のオブジェクトベースオーディオ信号と少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のうち第二のオブジェクトベースオーディオ信号との交換、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の空間的位置の調整、または、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のメタデータ/レンダリング属性の変更を行うように設定されることができる。オーディオフレームは、セットトップボックス、ODプレーヤー、またはテレビのいずれか一つから受信されることができる。装置は、AV受信機またはテレビでもよい。
【0040】
図10は、処理システム1014を用いて装置902に施されたハードウェア実装の例を示したダイアグラム1000である。処理システム1014は、一般的にバス1024に代表されるバス構成で実施されることができる。バス1024は、処理システム1014の特定のアプリケーションおよび全体の設計上の制約に応じて、任意の数の相互接続バスとブリッジを備えることができる。バス1024は、プロセッサ1004、コンポーネント904、906、908、およびコンピュータで読み取り可能な媒体/メモリ1006に代表される一つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェアコンポーネントを備える様々な回路と接続する。バス1024は、当業者の間でよく知られているため詳細は記載しないが、タイミングソース、周辺機器、電圧レギュレータ、および電力調整回路といった様々な他の回路とも接続することができる。
【0041】
処理システム1014は、コンピュータで読み取り可能な媒体/メモリ1006に接続されたプロセッサ1004を備える。プロセッサ1004は、コンピュータ読み取り可能な媒体1006に格納されたソフトウェアの実行を含む一般的な処理を担う。ソフトウェアは、プロセッサ1004によって実行される際に、処理システム1014に任意の特定の装置に対して、上述されるような様々な機能を実行させる。コンピュータで読み取り可能な媒体1006は、ソフトウェア実行中にプロセッサ1004によって操作される、格納されたデータにも使用することができる。処理システム1014はさらに、少なくとも一つのコンポーネント904、906、908を備える。コンポーネントは、プロセッサ1004内で実行中またはコンピュータ読み取り可能な媒体1006に常駐/格納されたソフトウェアコンポーネント、プロセッサ1004に接続された一つまたは複数のハードウェアコンポーネント、またはそれらを組み合わせたものであってもよい。
【0042】
一つの実施形態において、再生システムを介して再生するためのオブジェクトベースオーディオ信号を処理するための装置が提供される。装置は、少なくとも一つのオーディオフレーム内の複数のオブジェクトベースオーディオ信号を受信するための手段を備える。加えて、装置は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号のうち少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを受信するための手段を備える。加えて、装置は、受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号を処理するための手段を備える。さらに、装置は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号のうち一組のオブジェクトベースオーディオ信号を、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく一組の出力信号にレンダリングするための手段を備える。一つの実施形態において、複数のオブジェクトベースオーディオ信号中の各オブジェクトベースオーディオ信号は、オーディオ波形データと、オーディオ波形データに関するオブジェクトメタデータを備える。これらの実施形態において、受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号を処理するための手段は、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のオブジェクトメタデータを調整するように設定されている。一つの実施形態において、受信した少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドに基づく少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号を処理するための手段は、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する音量の調整、一組のオブジェクトベースオーディオ信号中で生成されるものからの少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の削除、一組のオブジェクトベースオーディオ信号中で生成されるものへの少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の追加、一組のオブジェクトベースオーディオ信号の生成時における一つ以上のオブジェクトベースオーディオ信号のうち第一のオブジェクトベースオーディオ信号と第二の一つ以上のオブジェクトベースオーディオ信号のうちオブジェクトベースオーディオ信号との交換、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号の空間的位置の調整、または、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号のメタデータ/レンダリング属性の変更を行うように設定されている。
【0043】
図11は、模範的な装置における異なる手段/要素間のデータフローを示した概念的なデータフローダイアグラム1100である。装置1102は、再生システムを介した再生のためにオブジェクトベースオーディオ信号の処理を実行する。装置1102は、受信コンポーネント1104、コマンドコンポーネント1106、伝送コンポーネント1108を備える。受信コンポーネント1104は、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを示すユーザ選択情報1122を受信するように設定されている。コマンドコンポーネント1106は、前信したユーザ選択情報に基づく少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得するように設定されている。受信コンポーネント1104は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号1120を受信するように設定されている。受信コンポーネント1104は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号1120を伝送コンポーネント1108に送信するように設定されている。コマンドコンポーネント1106は、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを伝送コンポーネント1108に送信するように設定されている。伝送コンポーネント1108は、受信した複数のオブジェクトベースオーディオ信号と共に、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを送信するように設定されている。
【0044】
一つの実施形態において、伝送コンポーネント1108は、複数のオブジェクトベースオーディオ信号の終端に少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを付加するように設定されている。これらの実施形態において、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドと複数のオブジェクトベースオーディオ信号は、少なくとも一つのオーディオフレーム内で送信される。コマンドコンポーネント1106は、受信したユーザ選択情報に基づく少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドをレンダリングすることによって、受信したユーザ選択情報に基づく少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得するように設定されることができる。コマンドコンポーネント1106は、受信したユーザ選択情報をネットワークホストに送信すること、および少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドをネットワークホストから受信することによって、受信したユーザ選択情報に基づく少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得するように設定されることができる。少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドは、送信されたユーザ選択情報に基づく。
【0045】
図12は、処理システム1214を用いて装置1102に施されたハードウェア実装の例を示したダイアグラム1200である。処理システム1214は、一般的にバス1224に代表されるバス構成で実施されることができる。バス1224は、処理システム1214の特定のアプリケーションおよび全体の設計上の制約に応じて、任意の数の相互接続バスとブリッジを備えることができる。バス1224は、プロセッサ1204、コンポーネント1104、1106、1108、およびコンピュータで読み取り可能な媒体/メモリ1206に代表される一つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェアコンポーネントを備える様々な回路と接続する。バス1224は、当業者の間でよく知られているため詳細は記載しないが、タイミングソース、周辺機器、電圧レギュレータ、および電力調整回路といった様々な他の回路とも接続することができる。
【0046】
処理システム1214は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体/メモリ1206に接続されたプロセッサ1204を備える。プロセッサ1204は、コンピュータ読み取り可能な媒体/メモリ1206に格納されたソフトウェアの実行を含む一般的な処理を担う。ソフトウェアは、プロセッサ1204によって実行される際に、処理システム1214に任意の特定の装置に対して、上述されるような様々な機能を実行させる。コンピュータ読み取り可能な媒体/メモリ1206は、ソフトウェア実行中にプロセッサ1204によって操作される、格納されたデータにも使用することができる。処理システム1214はさらに、少なくとも一つのコンポーネント1104、1106、1108を備える。コンポーネントは、プロセッサ1204内で実行中またはコンピュータ読み取り可能な媒体/メモリ1206に常駐/格納されたソフトウェアコンポーネント、プロセッサ1204に接続された一つまたは複数のハードウェアコンポーネント、またはそれらを組み合わせたものであってもよい。
【0047】
一つの実施形態において、再生システムを介して再生するためのオブジェクトベースオーディオ信号を処理するための装置が提供される。装置は、少なくとも一つのオブジェクトベースオーディオ信号に関する少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを示す、ユーザ選択情報を受信するための手段を備える。さらに、装置は、受信したユーザ選択情報に基づく少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを受信するための手段を備える。装置はさらに、複数のオブジェクトベースオーディオ信号を受信するための手段を備える。さらに、装置は、受信した複数のオブジェクトベースオーディオ信号と共に、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを送信するための手段を備える。装置はさらに、複数のオブジェクトベースオーディオ信号の終端に複数のオーディオオブジェクトコマンドを付加するための手段を備えることができる。少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドおよび複数のオブジェクトベースオーディオ信号は、少なくとも一つのオーディオフレーム内で送信されることができる。一つの実施形態において、受信したユーザ選択情報に基づく少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得するための手段は、受信したユーザ選択情報に基づく少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドをレンダリングするように設定されている。一つの実施形態において、受信したユーザ選択情報に基づく少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドを取得する手段は、受信したユーザ選択情報をネットワークホストに送信し、またネットワークホストからオーディオオブジェクトコマンドを受信するように設定されており、少なくとも一つのオーディオオブジェクトコマンドは送信されたユーザ選択情報に基づくものである。
【0048】
ここに開示されている実施形態と関連して記載されている、様々な例示的な論理ブロック、コンポーネント、方法、およびアルゴリズム処理並びにシーケンスは、電気的なハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方を組み合わせたものを用いて実装することができる。このハードウェアとソフトウェアの交換可能性を明確に説明するために、多様な例示的コンポーネント、ブロック、コンポーネント、およびプロセス動作が広くそれらの機能の点から上述されている。これらの機能がハードウェアとソフトウェアのどちらとして実装されるのかは、特定のアプリケーションおよびシステム全体に課される設計上の制約による。上記の機能は、各々の特定のアプリケーションに対して様々な方法で実装されることができるが、このような実装の決定はこの文書の範囲から逸脱していると解釈されるべきではない。
【0049】
ここに開示されている実施形態と関連する論理ブロックおよびコンポーネントの様々な実例は、一般用途向けプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、また他のプログラマブルロジックデバイスであるディスクリートゲート、トランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または本明細書に記載の機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせ等のマシーンによって実装および実行されることができる。一般用途向けのプロセッサは、マイクロプロセッサでもよく、しかしあるいは、プロセッサは、コントローラー、マイクロコントローラー、またはステートマシーン、それらを組み合わせたもの同じか、またはそのような物でもよい。プロセッサは、DSPとマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた一つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のこのような構成、といったコンピューティングデバイスの組み合わせで実装されてもよい。
【0050】
インタラクティブな音声メタデータの操作の実施形態および本明細書に記載の方法は、数多くのタイプの一般用途または特殊用途のコンピューティングシステム環境または構成において、実行可能である。一般に、コンピューティング環境は任意のタイプのコンピュータシステムを備えることができ、いくつか挙げると、一つまたは複数のマイクロプロセッサやメインフレームコンピュータ、デジタルシグナルプロセッサ、ポータブルコンピューティングデバイス、パーソナルオーガナイザー、デバイスコントローラー、電化製品内の計算エンジン、携帯電話、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、AV受信機、テレビ、STB、およびODプレーヤー、およびコンピュータ内蔵の電化製品に基づくコンピュータシステムを含むが、これらに限定されない。
【0051】
これらのコンピューティングデバイスは基本的に最低限の計算能力を有するデバイスにおいて見受けられ、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、手持ち式コンピューティングデバイス、ラップトップまたはモバイルコンピュータ、携帯電話やPDA'sといったコミュニケーションデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブルコンシューマーデバイス、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、オーディオまたはビデオメディアプレーヤー等が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイスは一つまたは複数のプロセッサを含む。各プロセッサは、DSP、超長命令語(VLIW)、または他のマイクロコントローラー、または一つまたはマルチコアCPU中に特殊用途のグラフィックプロセッシングユニット(GPU)ベースのコアを含む複数のプロセッシングコアを有する従来のCPUでもよい。
【0052】
本明細書に記載の実施形態に関して記載されている方法、処理、またはアルゴリズムのプロセス動作は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアコンポーネント、またはその二つの任意の組み合わせにおいて直ちに実施することができる。ソフトウェアコンポーネントは、コンピューティングデバイスからアクセスできるコンピュータ読み取り可能な媒体に含まれることができる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、取り外し可能、取り外し不可能、またはそれらの組み合わせである揮発性および不揮発性媒体の両方を備える。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能またはコンピュータで実行可能な命令や、データ構造、プログラムコンポーネント、または他のデータといった情報を格納するために使用される。例として、これに限定されないが、コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記録媒体および通信媒体を含むことができる。
【0053】
コンピュータ記録媒体は、これらに限定されないが、光学ストレージデバイス、ブルーレイディスク(BD)(登録商標)、デジタル多用途ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、フロッピーディスク、テープドライブ、ハードドライブ、光学ドライブ、個体記憶装置、ランダムアクセスメモリ(RAM)メモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気ストレージデバイス、または所望の情報を格納するために使用することができ、また一つまたは複数のコンピューティングデバイスからアクセスすることができる任意の他のデバイスといったコンピュータまたはマシーンが読み取り可能な媒体またはストレージデバイスを備える。
【0054】
ソフトウェアコンポーネントは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、抵抗、ハードディスク、取り出し可能なディスク、CD-ROM、または永続的にコンピュータ読み取り可能な記録媒体、媒体の任意の他の形態、または当業者の間で知られた物理コンピュータストレージに駐在することができる。模範的なストレージ媒体は、ストレージ媒体から情報を読み取ることができ、また情報を書き込むことができるプロセッサのようなプロセッサに接続することができる。あるいは、ストレージ媒体は、プロセッサに不可欠なものであってもよい。プロセッサおよびストレージ媒体は、ASICに備えられることができる。ASICは、ユーザ端末に備えられることができる。あるいは、プロセッサおよびストレージ媒体は、ユーザ端末とは別のコンポーネントとして備えられることができる。
【0055】
この文書内で用いられる「非一過性な(non-transitory)」という語句は、「永続的な、あるいは長寿命の」という意味である。「非一過性のコンピュータ読み取り可能な媒体(non-transitory computer-readable media)」という語句は、一過性の伝送信号を唯一の例外とする任意の、および全ての、コンピュータ読み取り可能な媒体を含む。これは、例として、またこれに限定されるものではないが、レジスターメモリ、プロセッサキャッシュ、およびRAMといった永続的なコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。
【0056】
コンピュータ読み取り可能あるいは実行可能な構造、データ構造、プログラムコンポーネントその他等の情報の保持は様々な通信メディアを一つまたは複数の変調されたデータ信号、電磁波(搬送波等)、または 他の搬送メカニズムないしは通信プロトコルの符号化に用いることによって成し遂げられることができ、さらに任意の有線または無線の情報伝達メカニズムを備える。一般に、これらの通信メディアは、信号中の情報や命令を符号化する方法で一つまたは複数の特性が設定または変更された信号を参照している。例えば、通信メディアは一つまたは複数の変調されたデータ信号または電磁波を搬送、受信のいずれか一方またはその両方をするための有線ネットワークまたは一つまたは複数の変調されたデータ信号を搬送する直接配線接続等の有線媒体、および、音響、無線周波数(RF)、赤外線、レーザー、および他の無線媒体等の無線媒体を備える。上記の任意の組み合わせはまた、通信メディアの範囲内で含まれなくてはならない。
【0057】
さらに、本明細書に記載のインタラクティブな音声メタデータの操作のシステムおよび方法、またはそれらの一部である様々な実施形態の一部または全部を実施するソフトウェア、プログラム、コンピュータプログラム製品の一つまたは任意の組み合わせは、コンピュータの実行命令または他のデータ構造の形式中のコンピュータまたは機械が読み取り可能な媒体またはストレージデバイスおよび通信媒体の任意の所望の組み合わせから格納、受信、搬送または読み取りされる。
【0058】
本明細書に記載のインタラクティブな音声メタデータ操作のシステムおよび方法の実施形態は、プログラムコンポーネントのように、コンピューティングデバイスによって実行されるコンピュータが実行可能な命令の一般的な範囲においてさらに記述される。一般に、プログラムコンポーネントは、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造その他を備え、それらは特定のタスクまたは特定の抽象データタイプの実装を実行する。本明細書に記載の実施例は、一つまたは複数の通信ネットワークを介して接続されている一つまたは複数のリモートプロセッシングデバイスによって、または一つまたは複数のデバイスのクラウドの範囲内で、タスクが実行される分散されたコンピューティング環境で実施されることもできる。分散されたコンピューティング環境において、プログラムコンポーネントは、ローカルおよびメディアストレージデバイスを含むリモートコンピュータストレージ媒体の両方に存在することができる。さらに、前述の命令は、プロセッサを含まない論理回路として、部分的または全体的に実施されることができる。
【0059】
本明細書で用いられている条件を表す言葉、中でも「できる(can)」、「してもよい(might)」、「できる(may)」、「例えば(e.g.,)」等は、特に断りのない限り、または使用されている文脈において理解される限り、ある特徴、要素、および/または状態を、ある実施形態では含むが、一方で他の実施形態では含まないということを、通常は意図するものである。したがって、このような条件を表す言葉は通常、特徴、要素、および/または状態が、一つまたは複数の実施形態には何らかの形で必要であること、または、一つまたは複数の実施形態は、著者の入力またはプロンプティングの有無にかかわらず、これらの特徴、要素、および/または状態が特定の実施形態に含まれるのか、または実行されるのかを決定するためのロジックを必ず含むことを意図するものではない。「含む(comprising)」、「有する(including)」、「備える(having)」等の表現は、オープンエンド方式では、同義的で、かつ包括的に用いられており、またそれ以外の要素、特徴、動作、操作等を除外するものではない。「または(or)」という表現もまた包括的な意味で(また排他的な意味でなく)用いられており、そのため、例えば、エレメントのリストを接続するために用いられるとき、「または(or)」という表現は、そのリスト中のエレメントの一つ、複数、または全てを意味する。
【0060】
前述の詳細な説明は、多様な実施形態に適用されるような新しい特徴を示し、記述し、また指摘したが、デバイスまたはアルゴリズムの形態および詳細において示された様々な省略、置換、および変更は、本発明の趣旨を逸脱するものではないことが理解されるだろう。認識されるように、本明細書に記載のインタラクティブな音声メタデータ操作のシステムおよび方法のある実施形態は、いくつかの特徴を他のものとは別々に使用または実行することができるため、本明細書で挙げられている特徴と効果の全てを提供しない形態の範囲内で実施されることができる。
【0061】
さらに、主題は、構造的な特徴および方法論的な動作に特有の言葉で記述されているが、添付の特許請求の範囲に定義される主題は、必ずしも上述される特定の特徴または動作に限定されないことを理解されたい。むしろ、上述される特定の特徴および動作は、請求項を実施する例示的な形態として開示されている。
【0062】
前述の記述は、任意の当業者が本明細書に記載されている多様な態様を実施することを可能にするために提供されている。これらの態様に対する多様な調整は当業者には容易に明らかになるであろうし、また本明細書で定義されている一般的な原理は他の態様にも適用することができる。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示される態様に限定されることを意図するものではなく、特許請求の範囲と矛盾しない全範囲が一致するべきであり、ここで単数の要素への言及は、特に断りのない限り「一つのみ」を意味するものではなく、むしろ「一つまたは複数」を意味するものである。「模範的な」という言葉は、本明細書においては「例、事例、または説明として有用である」という意味で用いられる。「模範的な」として本明細書に記載されている任意の態様は、必ずしも他の実施形態よりも好ましい、または有利であると解釈されない。特に断りのない限り、「いくつか(some)」という言葉は一つまたは複数を指す。「A、B、またはCの少なくとも一つ」、「A、B、およびCの少なくとも一つ」、および「A、B、C、またはそれらの任意の組み合わせ」等の組み合わせは、A、B、および/またはCの任意の組み合わせを含み、複数のA、複数のB、または複数のCを含むことができる。具体的には、「A、B、またはCの少なくとも一つ」、「A、B、およびCの少なくとも一つ」、および「A、B、C、またはそれらの任意の組み合わせ」等の組み合わせは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびB、AおよびC、BおよびC、またはAおよびBおよびCであり、任意のこのような組み合わせは、A、B、またはCの一つまたは複数の要素を含むことができる。当業者に知られている、またはのちに知られるようになる、本発明の全体を通して記述されている多様な態様の要素と構造的および機能的に等価な全てのものは、参照により明示的に本明細書に組み入れられ、特許請求の範囲に包含されることが意図される。さらに、本明細書で開示された発明は、これらの開示が特許請求の範囲に明示的に列挙されているかどうかにかかわらず、公衆に捧げられることを意図したものではない。特許請求の範囲の要素は、その要素が「のための手段(means for)」という句を用いて明示的に列挙されない限り、ミーンズプラスファンクションとして解釈されるべきでない。
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