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特許7288924加硫剤としてガンマー線放射パウダーを用いるゴム製品の製造方法
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  • 特許-加硫剤としてガンマー線放射パウダーを用いるゴム製品の製造方法 図1
  • 特許-加硫剤としてガンマー線放射パウダーを用いるゴム製品の製造方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-31
(45)【発行日】2023-06-08
(54)【発明の名称】加硫剤としてガンマー線放射パウダーを用いるゴム製品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C08L 21/00 20060101AFI20230601BHJP
   C08K 3/105 20180101ALI20230601BHJP
   A63B 60/08 20150101ALI20230601BHJP
   C08J 3/24 20060101ALI20230601BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20230601BHJP
【FI】
C08L21/00
C08K3/105
A63B60/08
C08J3/24 Z CEQ
A63B102:32
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021058305
(22)【出願日】2021-03-30
(62)【分割の表示】P 2017027749の分割
【原出願日】2017-02-17
(65)【公開番号】P2021119218
(43)【公開日】2021-08-12
【審査請求日】2021-04-30
(31)【優先権主張番号】P 2016028089
(32)【優先日】2016-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】517217232
【氏名又は名称】クロステクノロジーラボ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】500055935
【氏名又は名称】佐想 光廣
(74)【代理人】
【識別番号】100091465
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 久夫
(72)【発明者】
【氏名】佐想 光廣
【審査官】横山 法緒
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-010547(JP,A)
【文献】特開2001-252388(JP,A)
【文献】特開2007-209441(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L 1/00-101/14
C08K 3/00-13/08
C08J 3/24
A61N 5/00-5/10
A63B 53/00-53/14
A63B 60/00-60/64
A63B 102/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体に接触し、ホルミシス効果を発揮するゴム製品がゴルフクラブのグリップ部材であって、これを製造するあたり、充填剤として、ガ ンマー線照射によるホルミシス効果を発揮すると同時にゴム架橋性を付与するラジウム鉱石パウダーを選択し、合成ゴムまたは天然ゴムからなるゴム成分100重量部に対し、グラムあたり200から1000ベクレルのラジウム鉱石パウダーを15~50重量部を混合してゴム組成物を調製し、該ゴム組成物をゴム練りして焼入れし、他の加硫剤との併用により該ゴム組成物に混合したラジウム鉱石パウダーのガンマー線放射と協働してゴム組成物中のゴム成分を架橋し、加硫後のゴム製品の硬度を調整する一方、加硫後のゴム製品のガンマー線放射量をガンマー線測定器の接触時に3~20mSv/yの範囲に調整してホルミシス効果を与えることを特徴とするガンマー線放射ゴム組成物を用いた身体に接触するゴム製品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ゴム製品の加硫剤として所定の放射線照射強度を有するガンマー線放射パウダーを用いてゴム成分を架橋し、加硫後、製品から照射されるガンマー線の継続利用が図れるゴム製品の製造方法及びそれを用いて製造されるグリップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴム製品の加硫とは一般にゴムの熱硬化のことを加硫/架橋と呼び、加硫とは、 生ゴムに硫黄を混ぜ合わせた上で加熱する事により引き起こる化学反応で、ゴムの分子鎖 同士の一部分を硫黄が結合させる編み目状の構造になることをいう。この化学反応を経て 、ゴムは強靱な弾性と安定した耐熱性を持つようになる。
一般に「架橋」の意味も「加硫」と同じ意味で用いられるが、硫黄以外の有機過酸化物 や金属酸化物、有機アミン化合物などを使用して分子結合させることを「架橋」と呼ぶ。 このゴム弾性を得るための架橋方法は多種多様で網目状の分子結合の配列の中に架橋部分 をつくることにより、液状のように柔らかい物質からエボナイトのように堅い物質まで幅 広い弾性物をつくることができる。
一般に、ゴルフボールでは加硫剤を用いて弾性コア材料を形成しているためコア内部の硬度は外側が高く、中心部が低くなっている(特許文献1)。他方、遠赤外線放射特性を備えた天然鉱石の粉体と、ゴム原料または皮革原料と、を主原料として含み、且つ、人体に接触しうる部位に関するゴム製品または皮革製品であることを特徴とするゴルフ用具が提案されている(特許文献2)。また、放射性元素を含有するジルコニウム鉱石に着目し、その微粉末をゴム組成物中に混錬し、ラジウム放射による、医療効果のあるゴム製品の提供を図ることが提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-80203号公報
【文献】特開2001-252388号公報
【文献】特開2007-209441公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、いずれのゴム製品もゴム成分の架橋をするにあたって、充填剤の他に架橋剤又は加硫剤を使用しており、ゴム組成物の構成を複雑なものとしているが、不十分である。一つとしてゴルフボールの場合、コアとしてゴム質の弾性材が用いられるが、コアの外側の加熱が大きく、加硫して高い硬度に、内部が加熱の少ない低い硬度となって、硬度分布が一様でないので反発係数に影響を与えることがわかった。他方、従来の遠赤外線放射特性を備えた天然鉱石の粉体の混合では、ガンマー線の放射が行われず、ホルミシス付与効果としては不十分である。また、ジルコニア鉱石の粉末では放射線の照射量が少なく、例えば実際に使用されている0.12±0.003μSv/h(1.1mSv/yに相当)ではゴム成分を架橋することができない。
そこで、硬度分布が均一なゴム製品、例えばコアのボールの製造が望まれる。しかし、加硫剤の均一混合分散が行われても、内外部の加熱を均一に行うことは難しく、加硫剤を使わない放射線照射硬化が計画されるものの、設備費が高価で、操作作業に対する安全性の確保が難しいの で採用には至っていない。
【0005】
ところで、ゴルフボールの製造にはボールの重量調整のために酸化亜鉛等賦形剤が添加されるところ、この賦形剤としてグラムあたり200から1000ベクレルのラジウム鉱石パウダーを用い、ラジウム線の放射量をガ ン マ ー 線 測 定 器 の 接 触 時 の 放 射 線 量 が 3 ~ 2 0 m S v /y( 年 間 ミリシーベルト)に調整すると、ボールの重量調整ができると同時に、単独又は通常の架橋剤との併用によりコアのゴム成分を所望の硬度で、均等に加硫させ、均等な硬度分布のボールが形成されることを見出した。すなわち、所定のラジウム鉱石パウダーを用い、ラジウム線の放射量を所定の範囲内に調整すると、ゴム成分の加硫が可能で、ゴム組成物中のラジウム鉱石パウダーの配合量に従って製品ゴム硬度とラジウム線の放射量の双方を調整できることを見出した。
したがって、本発明の課題は加硫剤としてラジウム鉱石パウダーを単独で 又は補助的に用いて加硫されるゴム組成物を用いるゴム製品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、シリコーンゴム、ブタジエン等の合成ゴムおよび天然ゴムをガンマー線放射パウ ダーで架橋できることに着目してなされたもので、合成ゴムまたは天然ゴム100重量部 に対し、グラムあたり200から1000ベクレルのラジウム鉱石パウダーを15~10 0 重 量 部 を 混 合 す る と 、 ガ ン マ ー 線 測 定 器 の 接 触 時 の 放 射 線 量 が 3 ~ 2 0 m S v /y( 年 間 ミリシーベルト)であって、加硫可能であることを特徴とするゴム組成物を提供でき、それを用いてゴルフボールの均一硬度コア及びグリップ等のガンマー線放射性製品を提供できる。 本発明のゴム組成物は、第1にコアとコアを包むカバーとからなるゴルフボールであっ て、コアが合成ゴムまたは天然ゴム100重量部に対し、グラムあたり200から100 0ベクレルのラジウム鉱石パウダーを15~100重量部を混合して加硫させ、ガンマー 線測定器の接触時のガンマー線放射量が少なくとも3~20mSv/yのゴム材料からなり、充填剤としてZnOの替わりにラジウム鉱石パウダーを混入させてゴム練りをして焼入れし、コアゴム成分の架橋を均等に進め、コアの外側から中央部までショアC硬度をほぼ均一し、良好な反発係数としたことを特徴としたガンマー線放射ゴム組成物を用いたゴ ルフボールに応用され、
第2に、ゴルフクラブのグリップであって、グリップが合成ゴムまたは天然ゴム10 0重量部に対し、グラムあたり200から1000ベクレルのラジウム鉱石パウダーを1 5~100重量部を混合して加硫させ、ガンマー線測定器の接触時のガンマー線放射量が少なくとも3~20mSv/yのゴム材料からなり、充填剤としてラジウム鉱石パウダー を混入させてゴム練りをして焼入れし、グリップは、シャフトのしなりをコントロールで きるように、グリップエンドから先端に向けて順に細くなる、少なくともグリップ先端部 の硬度を上げ、グリップ先端部分までの握力をシャフトに伝えやすい硬度とし、シャフト のしなりすぎをコントロールできるようにしたことを特徴とするガンマー線放射ゴム組成 物を用いたクラブグリップに応用される。
【発明の効果】
【0007】
本発明は放射ガンマー線を放射するラジウム鉱石粉末を架橋剤として利用し、ゴム製品 を均一に架橋し、架橋後も放射ガンマー線を継続利用することができるゴム製品を提供す ることができる。
【0008】
特に、ゴム質の弾性コアと、該弾性コアの外側を被覆する単層又は複数層の樹脂カバーとを具備してなるソリッドゴルフボールのゴム質の弾性コアの製造に利用すると、特異な 効果を発揮する。即ち、合成ゴムまたは天然ゴム100重量部に対し、グラムあたり0から1000ベクレルのラジウム鉱石パウダーを15~100重量部を混合して重量を 調整し、通常通り、加硫させると、均一なシェア硬度を持つ弾性コアを有するソリッドゴ ルフボールが製造される。
【0009】
ゴルフボールではZnO等が重量調整用の賦形剤として用いられているが、その替わり にラジウム鉱石パウダーを用いると賦形剤として重量調整に働くだけでなく、加硫剤とし ての機能を発揮する。その量は、ラジウム鉱石パウダーのグラム当たりのベクレル値を考 慮してゴム材料100重量部に対して、15から100重量部、好ましくは25から50 重量部まで混合することができ、単独で又は他の加硫剤との併用で所望の硬度でゴム質コ アを作ることができる。
通常、コア材料は合成ゴムが使われ、加硫剤を添加して焼き入れすると、外側から内側 に順に高度が下がっていく。ゴム材料に賦形剤ZnO25%と加硫剤を添加して混練りし 、外側をC硬度80になるように焼くと、コア真ん中近くではC硬度55から65くらい になるが、本発明によれば、1)コアのゴム材料に、ZnOの替わりにラジウム鉱石パウ ダーを混入させて通常のゴム練りをし、通常の焼入れをすると、ガンマー線がラジウム鉱 石パウダーから放射され、ゴム成分の架橋が均等に進み、外側から中央部分まで同じ硬度 にすることができる。ちなみに、コアの外側から中央部までショアC硬度65から70前 後と均一になり、従来より良好な反発係数は維持できた。それをボールに仕上げて計測すると(同じカバー材料とする)、10mm変形させるには、上記従来の通常のコアでは、 510kg必要となるが、ラジウムパウダー入りのコアは440kgで同じ変形量になった。すなわち、コアの比較では15%弱い力で同じ反発係数が出たということになり、ヘッドスピードの遅い女性及びシニアゴルファー用に良い結果となった。
2)本発明の加硫方法をゴルフグリップに利用すると次の結果を招来した。グリップは、グリップエンドから順に細くなっていき、先端部分ではかなり細くなり、 硬度も急に柔らかくなりシャフトのしなりをコントロールしにくくなるが、従来の充填材 をラジウム鉱石パウダーに変えることでグリップ先端部の硬度を上げることができ、シャ フトのしなりすぎをコントロールできる結果、グリップ先端部分までの握力をシャフトに伝えやすい硬度を設計しやすくなる。 また、グリップ全体から継続して放射されるガンマー線によりグリップを握る手にホルミ シス効果を与え、良好なグリップ感覚を与える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明で用いるラジウム鉱石パウダーの成分と測定結果を示す表である。
図2】本発明に係るゴルフボールの断面図である。
図3】本発明に係るクラブグリップの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明について更に詳しく説明する。実施態様1では、本発明により得られるゴ ルフボールは、ゴム質の均一な硬度の弾性コアを有するものであり、この弾性コアは、公 知の合成ゴム及び天然ゴムを使用して製造することができ、このボール10は図2に示す ように、コア11に内側カバー12、外側カバー13を形成して製造される。実施態様2 ではクラブシャフトに装着するグリップ製品について説明する。このグリップ20は図3 に示すように、グリップ本体21の先端部22に当たる少なくとも3分の1、又は全体の 硬度を上昇させ、クラブシャフトのしなりを制限するように構成される。
【0012】
〔実施態様1〕 ゴルフボールの弾性コア材としては、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、シリコーンゴムを主成分とする基材ゴムを主材とするゴム組成物から形成すること ができるが、特に反発性を上げるためには、ポリブタジエンが好ましい。この場合、ポリ ブタジエンとしては、シス構造を少なくとも40%以上有する1,4-シスポリブタジエンが好ましい。上記ポリブタジエンに対しては、所望により天然ゴム、ポリイソプレン、 スチレンブタジエンなどを配合することができるが、これらポリブタジエン以外のゴム成分を配合する場合、ポリブタジエン100重量部に対して、10重量部以下とすることが 好ましい。
【0013】
ゴム組成物中には、従来、上記基材ゴム以外に公知の配合成分、例えば、架橋剤として メタクリル酸亜鉛、アクリル酸亜鉛等の不飽和脂肪酸の亜鉛塩、マグネシウム塩やトリメ チルプロパンメタクリレート等のエステル化合物などを配合するが、本発明ではこれに加 え又はこれに代えてラジウム鉱石パウダーを使用する。ラジウム鉱石パウダー架橋剤の配 合量は、他の架橋剤の量にもよるが、上記基材ゴム100重量部に対し、通常15重量部 以上100重量部、特に25重量部以上、上限として50重量部、が好ましい。
【0014】
また、ゴム組成物中には、通常、ジクミルパーオキサイド等の加硫剤が配合されるが、 これと併用することにより均等な加硫及び所望硬度の加硫を達成することができる。
【0015】
上記ゴム組成物中には、従来、老化防止剤や比重調整用の充填剤として酸化亜鉛や硫酸 バリウム等を配合したが、これら充填剤を、特に配合する必要がない。
【0016】
弾性コア用ゴム組成物の好適な実施態様の一例を以下に示す。
〔実施例〕 シス-1,4-ポリブタジエン100重量部
ラジウム鉱石パウダー(500ベクレル/g)15~50重量部
アクリル酸亜鉛15~40重量部
硫酸バリウム0~40重量部
パーオキサイド0.1~5.0重量部
加硫条件:常温で30~60分混練し、好ましくは155℃±10℃の条件で5~20 分間加硫を行う。
なお、ここでラジウム鉱石パウダーとしては、図1の性能を示すつげ石材のラジウム鉱 石パウダーを用いた。
【0017】
〔比較例〕 シス-1,4-ポリブタジエン100重量部、
酸化亜鉛5~40重量部、
アクリル酸亜鉛15~40重量部、
硫酸バリウム0~40重量部、
パーオキサイド0.1~5.0重量部
加硫条件:好ましくは155℃±10℃の条件で5~20分間加硫を行う。
【0018】
弾性コアは、上記コア用ゴム組成物を、通常の混練機(例えば、バンバリーミキサー、 ニーダー及びロール等)で混練し、得られたコンパウンドをコア用金型を用いてインジェ クション成形又はコンプレッション成形を採用することにより得ることができる。この場 合、ゴム組成物の加硫条件は、特に制限されるものではないが、通常、155℃±10℃ の条件で5~20分間焼き入れを行う。
【0019】
弾性コアの硬度は、特に制限されるものではないが、内・外側カバーに対して、より確 実に優れた性能を発揮するため、ゴム成分に対するラジウム鉱石パウダーの配合量によって決定することができ、ショアC硬度60から70前後に調整される。通常、980.7 N(100kgf)荷重負荷時の撓み量が、通常3.0mm以上、特に3.2mm以上、 上限としては4.5mm以下、特に4.3mm以下になるように調整される。
【0020】
内側カバー材としては例えば、ポリエステル樹脂、ポリエステルエラストマー、アイオ ノマー樹脂、スチレン系エラストマー、ポリウレタンエラストマー、水素添加ブタジエン 樹脂及びこれらの混合物などを挙げることができ、特にアイオノマー樹脂が好ましい。
【0021】
内側カバーは、公知の方法で製造することができ、例えば、射出成形やコンプレッショ ン成形等を採用して形成することができる。
【0022】
内側カバーの厚みは、0.5mm以上、好ましくは1.0mm以上、上限として2.0 mm以下が好ましい。内側カバーの硬度は、ショアD硬度が40以上、特に45以上、上 限として55以下であるのが好ましい。
【0023】
一方、外側カバーは、ボールの最外層を構成するカバーで、公知のカバー材にて形成できる。カバー材としては、例えば、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル 樹脂、ポリエステルエラストマー、スチレン系エラストマー、ポリウレタンエラストマー 、水素添加ブタジエン樹脂、バラタゴム等から任意に選択することができ、これらの中で もアイオノマー樹脂が好ましい。
【0024】
外側カバーは、厚みを1.0mm未満にするのが好ましい。外側カバーの厚みは、上記 内側カバーの厚みと併せて適正化されるのが好ましい。外側カバーの硬度は、ショアD硬 度が50以上、特に55以上、上限として65以下、特に60以下であるのが好ましい。 外側カバーのショアD硬度は、上記内側カバーのショアD硬度と併せて適正化されること が好ましく、内側カバーより高くかつ内側カバーとのショアD硬度差が、通常3以上、上 限として15以下であるのが好ましい。なお、ゴルフボールは、競技用としてゴルフ規則 に従うものとする。
【0025】
〔実施態様2〕
グリップのクラブシャフトの支持性を向上させるために、グリップ材としては、例えば 、ポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、シリコーンゴムを主成分とする基材ゴムを主材とするゴム組成物から形成することができる。ゴルフクラブのグリップは合成ゴムまたは天然ゴム100重量部に対し、グラムあたり200から1000ベクレルのラジウム鉱石パウダーを15~100重量部を混合して加硫させ、ガンマー線測定器の接触時のガンマー線放射量が少なくとも3~20mSv/yのゴム材料を用いる。充填剤として図 1に示すラジウム鉱石パウダーを混入させてゴム練りをして焼入れし、均一に硬化させ、 シャフトのしなりをコントロールできるように、グリップ20はグリップエンドから先端 に向けて順に細くなるが、少なくともグリップ先端部22の硬度を上げ、グリップ本体2 1の先端部分までの握力をシャフトに伝えやすい硬度とし、シャフトのしなりすぎをコン トロールできるようにする。また、グリップ全体にラジウム鉱石パウダーを配分してグリップを握る手にガンマー線放射量が少なくとも3~20mSv/yのホルミシス効果を与えるようにしてもよい。
図1
図2
図3