(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-31
(45)【発行日】2023-06-08
(54)【発明の名称】ギフト管理装置、ギフト管理システム、ギフト管理方法およびギフト管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20230601BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20230601BHJP
【FI】
G06Q30/0207
G06Q30/0241
(21)【出願番号】P 2021112502
(22)【出願日】2021-07-07
【審査請求日】2023-02-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504159431
【氏名又は名称】GMOメディア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100088856
【氏名又は名称】石橋 佳之夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 向次郎
(72)【発明者】
【氏名】清水 大嗣
(72)【発明者】
【氏名】相沢 優斗
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-021717(JP,A)
【文献】特開2011-134251(JP,A)
【文献】特開2009-116865(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末および広告主端末とネットワークを通じて接続されるギフト管理装置であって、
前記ユーザ端末における入力に基づいて、前記ユーザ端末に所定のウェブサイトを表示させるウェブサイト送信部と、
前記ウェブサイトを介して、前記ユーザ端末を使用するユーザの連絡情報を取得する連絡情報取得部と、
前記ユーザ端末から前記連絡情報取得部に前記連絡情報が送信される通信処理の識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記ユーザ端末からの操作により前記広告主端末においてタスクが実行された旨の成果発生情報と、前記通信処理の前記識別情報とを紐づけて取得する成果発生受信部と、
前記広告主端末から前記タスクが承認された旨の成果承認情報を受信した場合に、当該成果承認情報と対応する前記成果発生情報に紐づく前記識別情報と、前記識別情報取得部で取得される前記識別情報とを突合し、前記タスクを実行した前記ユーザの前記連絡情報を抽出する突合部と、
前記連絡情報に報酬を送付するギフト送付部と、
を備える、
ギフト管理装置。
【請求項2】
前記報酬はデジタルギフトであり、前記ギフト管理装置は前記デジタルギフトを受領するためのリンクを発行するデジタルギフト発行部とネットワークを通じて接続されていて、前記ギフト送付部は、前記連絡情報に基づいて、前記ユーザ端末に前記リンクを送付する、
請求項1記載のギフト管理装置。
【請求項3】
広告主端末とギフト管理装置とがネットワークを通じて接続されるギフト管理システムであって、
前記ギフト管理システムは、ユーザ端末と接続され、
前記ギフト管理装置は、
前記ユーザ端末における入力に基づいて、前記ユーザ端末に所定のウェブサイトを表示させるウェブサイト送信部と、
前記ウェブサイトを介して、前記ユーザ端末を使用するユーザの連絡情報を取得する連絡情報取得部と、
前記ユーザ端末から前記連絡情報取得部に前記連絡情報が送信される通信処理の識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記ユーザ端末からの操作により前記広告主端末においてタスクが実行された旨の成果発生情報と、前記通信処理の前記識別情報とを紐づけて取得する成果発生受信部と、
前記広告主端末から前記タスクが承認された旨の成果承認情報を受信した場合に、当該成果承認情報と対応する前記成果発生情報に紐づく前記識別情報と、前記識別情報取得部で取得される前記識別情報とを突合し、前記タスクを実行した前記ユーザの前記連絡情報を抽出する突合部と、
前記連絡情報に報酬を送付するギフト送付部と、
を備え、
前記広告主端末は、
前記ユーザ端末に広告主サイトを表示させる広告主サイト送信部と、
前記成果発生情報を前記ギフト管理装置に送信する成果発生送信部と、
前記タスクが承認された場合に、前記成果承認情報を前記ギフト管理装置に送信する成果承認送信部と、
を備える、
ギフト管理システム。
【請求項4】
ユーザ端末および広告主端末とネットワークを通じて接続されるコンピュータにより行われるギフト管理方法であって、
前記ユーザ端末における入力に基づいて、前記ユーザ端末に所定のウェブサイトを表示させるウェブサイト送信処理と、
前記ウェブサイトを介して、前記ユーザ端末を使用するユーザの連絡情報を取得する連絡情報取得処理と、
前記ユーザ端末から前記連絡情報取得処理により前記連絡情報が送信される通信処理の識別情報を取得する識別情報取得処理と、
前記ユーザ端末からの操作により前記広告主端末においてタスクが実行された旨の成果発生情報と、前記通信処理の前記識別情報とを紐づけて取得する成果発生受信処理と、
前記広告主端末から前記タスクが承認された旨の成果承認情報を受信した場合に、当該成果承認情報と対応する前記成果発生情報に紐づく前記識別情報と、前記識別情報取得処理により取得される前記識別情報とを突合し、前記タスクを実行した前記ユーザの前記連絡情報を抽出する突合処理と、
前記連絡情報に報酬を送付するギフト送付処理と、
を含む、
ギフト管理方法。
【請求項5】
ユーザ端末および広告主端末とネットワークを通じて接続されるコンピュータに実行させるギフト管理プログラムであって、
前記ユーザ端末における入力に基づいて、前記ユーザ端末に所定のウェブサイトを表示させるウェブサイト送信命令と、
前記ウェブサイトを介して、前記ユーザ端末を使用するユーザの連絡情報を取得する連絡情報取得命令と、
前記ユーザ端末から前記連絡情報取得命令により前記連絡情報が送信される通信処理の識別情報を取得する識別情報取得命令と、
前記ユーザ端末からの操作により前記広告主端末のサーバにおいてタスクが実行された旨の成果発生情報と、前記通信処理の前記識別情報とを紐づけて取得する成果発生受信命令と、
前記広告主端末から前記タスクが承認された旨の成果承認情報が送信された場合に、当該成果承認情報と対応する前記成果発生情報に紐づく前記識別情報と、前記識別情報取得命令により取得される前記識別情報とを突合し、前記タスクを実行した前記ユーザの前記連絡情報を抽出する突合命令と、
前記連絡情報に報酬を送付するギフト送付命令と、
をコンピュータに実行させる、ギフト管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ギフト管理装置、ギフト管理システム、ギフト管理方法およびギフト管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上のウェブサイト、所謂アフィリエイトページを経由してユーザが広告主サイトに遷移し、商品購入やクレジットカードの発券といった種々のタスクを行った場合に、当該ユーザに一定のインセンティブを付与するサービスが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-24687号公報
【文献】特開2002-117318号公報
【文献】特開2018-156235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、顧客が商用サイトに二回目以降のアクセスをして商品購入などを行うと、その行為に応じて初回訪問時の広告掲載サイトに報奨金を支払うシステムが開示されている。特許文献2には、管理サイトに成功報酬算出のための顧客情報を収集するトラッキングソフトがインストールされ、商用サイトが購入完了サイトを表示したことを条件に当該ソフトが起動されるシステムが開示されている。特許文献3には、広告媒体主の編集方針に従って選択した複数の広告バナーの配列を組み合わせたマルチ広告記事を自動生成するシステムが開示されている。
【0005】
上述のいずれの構成においても、広告主は、ユーザの行為に応じた成果発生を契機に、成果の承認および報酬の送付を含む一連の作業が必要であり、煩雑であった。
【0006】
そこで、本発明は、アフィリエイト広告によるタスク報酬を、ユーザに簡便に付与することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係るギフト管理装置は、ユーザ端末および広告主端末とネットワークを通じて接続されるギフト管理装置であって、前記ユーザ端末における入力に基づいて、前記ユーザ端末に所定のウェブサイトを表示させるウェブサイト送信部と、前記ウェブサイトを介して、前記ユーザ端末を使用するユーザの連絡情報を取得する連絡情報取得部と、前記ユーザ端末から前記連絡情報取得部に前記連絡情報が送信される通信処理の識別情報を取得する識別情報取得部と、前記ユーザ端末からの操作により前記広告主端末においてタスクが実行された旨の成果発生情報と、前記通信処理の前記識別情報とを紐づけて取得する成果発生受信部と、前記広告主端末から前記タスクが承認された旨の成果承認情報を受信した場合に、当該成果承認情報と対応する前記成果発生情報に紐づく前記識別情報と、前記識別情報取得部で取得される前記識別情報とを突合し、前記タスクを実行した前記ユーザの前記連絡情報を抽出する突合部と、前記連絡情報に報酬を送付するギフト送付部と、を備える。
【0008】
前記報酬はデジタルギフトであり、前記ギフト管理装置は前記デジタルギフトを受領するためのリンクを発行するデジタルギフト発行部とネットワークを通じて接続されていて、前記ギフト送付部は、前記連絡情報に基づいて、前記ユーザ端末に前記リンクを送付するものとしてもよい。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係るギフト管理システムは、広告主端末とギフト管理装置とがネットワークを通じて接続されるギフト管理システムであって、前記ギフト管理システムは、ユーザ端末と接続され、前記ギフト管理装置は、前記ユーザ端末における入力に基づいて、前記ユーザ端末に所定のウェブサイトを表示させるウェブサイト送信部と、前記ウェブサイトを介して、前記ユーザ端末を使用するユーザの連絡情報を取得する連絡情報取得部と、前記ユーザ端末から前記連絡情報取得部に前記連絡情報が送信される通信処理の識別情報を取得する識別情報取得部と、前記ユーザ端末からの操作により前記広告主端末においてタスクが実行された旨の成果発生情報と、前記通信処理の前記識別情報とを紐づけて取得する成果発生受信部と、前記広告主端末から前記タスクが承認された旨の成果承認情報を受信した場合に、当該成果承認情報と対応する前記成果発生情報に紐づく前記識別情報と、前記識別情報取得部で取得される前記識別情報とを突合し、前記タスクを実行した前記ユーザの前記連絡情報を抽出する突合部と、前記連絡情報に報酬を送付するギフト送付部と、を備え、前記広告主端末は、前記ユーザ端末に広告主サイトを表示させる広告主サイト送信部と、前記成果発生情報を前記ギフト管理装置に送信する成果発生送信部と、前記タスクが承認された場合に、前記成果承認情報を前記ギフト管理装置に送信する成果承認送信部と、を備える。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明のさらに別の観点に係るギフト管理方法は、ユーザ端末および広告主端末とネットワークを通じて接続されるコンピュータにより行われるギフト管理方法であって、前記ユーザ端末における入力に基づいて、前記ユーザ端末に所定のウェブサイトを表示させるウェブサイト送信処理と、前記ウェブサイトを介して、前記ユーザ端末を使用するユーザの連絡情報を取得する連絡情報取得処理と、前記ユーザ端末から前記連絡情報取得処理により前記連絡情報が送信される通信処理の識別情報を取得する識別情報取得処理と、前記ユーザ端末からの操作により前記広告主端末においてタスクが実行された旨の成果発生情報と、前記通信処理の前記識別情報とを紐づけて取得する成果発生受信処理と、前記広告主端末から前記タスクが承認された旨の成果承認情報を受信した場合に、当該成果承認情報と対応する前記成果発生情報に紐づく前記識別情報と、前記識別情報取得処理により取得される前記識別情報とを突合し、前記タスクを実行した前記ユーザの前記連絡情報を抽出する突合処理と、前記連絡情報に報酬を送付するギフト送付処理と、を含む。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明のさらに別の観点に係るギフト管理プログラムは、ユーザ端末および広告主端末とネットワークを通じて接続されるコンピュータに実行させるギフト管理プログラムであって、前記ユーザ端末における入力に基づいて、前記ユーザ端末に所定のウェブサイトを表示させるウェブサイト送信命令と、前記ウェブサイトを介して、前記ユーザ端末を使用するユーザの連絡情報を取得する連絡情報取得命令と、前記ユーザ端末から前記連絡情報取得命令により前記連絡情報が送信される通信処理の識別情報を取得する識別情報取得命令と、前記ユーザ端末からの操作により前記広告主端末のサーバにおいてタスクが実行された旨の成果発生情報と、前記通信処理の前記識別情報とを紐づけて取得する成果発生受信命令と、前記広告主端末から前記タスクが承認された旨の成果承認情報が送信された場合に、当該成果承認情報と対応する前記成果発生情報に紐づく前記識別情報と、前記識別情報取得命令により取得される前記識別情報とを突合し、前記タスクを実行した前記ユーザの前記連絡情報を抽出する突合命令と、前記連絡情報に報酬を送付するギフト送付命令と、をコンピュータに実行させる。
なお、コンピュータプログラムは、各種のデータ読取可能な記録媒体に格納して提供したり、インターネット等のネットワークを介してダウンロード可能に提供したりすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、タスク報酬を、ユーザに簡便に付与できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の第1実施形態にかかるギフト管理装置、およびネットワークを通じて接続される各構成が備える機能を示す機能ブロック図である。
【
図2】ユーザ端末に表示される画面の例を示す図であって、(a)アフィリエイトページの表示例、(b)キャンペーンページの表示例、(c)広告主サイトの表示例、(d)成果承認後に送られてくるメッセージの表示例である。
【
図3】上記ギフト管理装置により実行される処理の流れを示したシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明にかかるギフト管理装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
●ギフト管理装置(1)●
図1に、本発明の実施形態に係るギフト管理装置10の構成を示す。ギフト管理装置10は、ユーザに所定のウェブサイトを視認させ、ユーザの連絡情報を収集するとともに、ユーザの広告主サイトにおけるタスクの実行状況に応じてユーザに報酬を送付する装置である。
【0016】
本実施の形態においてタスクとは、ユーザが広告主に対して行う何等かの動作であり、購入等の売買契約、定期購入契約、クレジットカードの発券申込、賃貸借契約等、広告主がユーザに対して要望するあらゆる動作が含まれてよい。また、タスクは、直接的な金銭の授受に関するものに限らず、アンケートの入力、個人情報の入力、銀行口座等の開設、サービスの登録又は利用を行うものも含まれてよい。これらのタスクは、成功報酬型広告(「アフィリエイト・マーケティング」ともいう。)と呼ばれる。広告に対して指定されたタスクが実行された場合に、すなわち広告主から、タスク実行者、すなわちユーザに報酬が支払われる。
【0017】
ユーザへの報酬は、例えばデジタルギフトであり、Web上で取得される所定の有価価値である。報酬は、例えば、電子メールやSNS等の電磁的に送付されるメッセージによってユーザに授与することができる。ユーザは、メッセージに含まれる所定のアドレスを選択することで、報酬を取得する。報酬の態様は、インターネット上又は現実に使用できる適宜の有価価値、例えば仮想通貨、ポイント、又はギフトコードであってもよい。ギフトコードは、例えばAmazon(登録商標)ギフト券であってもよい。また、ユーザは、当該メッセージ自体を店舗で提示することで割引が受けられる等、有価価値として直接利用することができてもよい。なお、本発明における報酬の態様は、デジタルギフトに限られるものではなく、ユーザに物理的に授与される有価価値又は物品であってもよい。この場合に、報酬は、ギフト管理装置10からユーザに対して送付される電磁的又は紙面によるメッセージを契機に、ユーザ端末30とギフト管理装置10との間で種々の情報の送受信が行われ、最終的にユーザに授与される。
【0018】
図1に示すように、ギフト管理装置10は、ユーザが利用するユーザ端末30、広告主が管理する広告主端末40、およびデジタルギフト発行部50と、ネットワークNWを介して通信可能に構成されている。ギフト管理装置10は、ハードウェア装置により構成されてもよいし、一部又は全部の機能がクラウドコンピュータにより実現されていてもよい。また、ギフト管理装置10の各構成は、API(Application Programming Interface、アプリケーション・プログラミング・インタフェース)により実現されていてもよい。
ギフト管理装置10、ユーザ端末30、広告主端末40、およびデジタルギフト発行部50相互の通信は、本実施形態においては無線であるが、一部または全部の接続が有線であってもよい。
【0019】
●ユーザ端末30
ユーザ端末30は、タスクを実行するタスク実行者が操作する端末であり、例えばスマートホンやタブレット端末、パーソナルコンピュータである。ユーザ端末には、広告主端末40からタスクに関する情報が通知される。タスクに関する情報とは、例えばタスクの内容や、設定される報酬である。また、ユーザ端末30は、タスクを実行可能に構成されている。
【0020】
ユーザ端末30は、CPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などにより、主として、表示部31、入力部32、通信処理部33からなる機能ブロックを構成する。
【0021】
表示部31は、データを出力するためのディスプレイ等によって実現される。表示部31は、例えば
図2(a)から
図2(d)に示す画面G1~G4を表示する。各画面G1~G4の詳細な構成については後述する。
【0022】
入力部32は、データを入力するためのタッチパネル、キーボード、マウス、又はマイク等によって実現される。入力部32は、タスクを実行する操作が入力可能である。より具体的には、入力部32は、
図2に示す各リンクL1~L4の選択、および入力フォームF2~F3の入力を受け付ける。
【0023】
通信処理部33は、インターネット等のネットワークNWを介し、ギフト管理装置10と所定のプロトコルに従ったデータの送受信処理を実行可能とする処理部であって、アプリまたは、Webブラウザ等により実現される。
【0024】
●広告主端末40
広告主端末40は、広告主等のタスクの依頼者が操作する端末である。広告主端末40は、例えばサーバであり、構成の一部又は全部がクラウドコンピュータにより実現されていてもよい。広告主端末40は、CPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などにより、主として、入出力部41、広告主サイト送信部42,成果発生送信部43、成果承認送信部44及び通信処理部45からなる機能ブロックを構成する。
【0025】
入出力部41は、データを入出力するためのディスプレイやタッチパネル、音声データを入出力するためのマイクやスピーカ等によって実現される。
【0026】
広告主サイト送信部42は、ユーザがタスクを実行するウェブサイト、すなわち広告主サイトをユーザ端末30に表示させる機能部である。
図2(c)は、広告主サイトG3の例である。広告主サイトG3上において、ユーザは、広告主により指定されるタスクを実行する。同図の例においては、タスクは商品購入であり、ユーザは、ユーザ端末30を介して入力フォームF3に氏名、住所、および支払い情報としてのクレジットカード番号を入力した上で、リンクL3を選択することでタスクの実行が完了する。
【0027】
成果発生送信部43は、広告主サイトG3上でタスクが実行された場合に、その旨の情報、すなわち成果発生情報と通信処理の識別情報とを紐づけてギフト管理装置10に送信する機能部である。
【0028】
成果承認送信部44は、タスクが承認された場合に、その旨の情報、すなわち成果承認情報をギフト管理装置10に送信する機能部である。成果承認送信部44は、広告主サイト上では手続しえない広告主又はユーザの作業が完了した旨の入力を受け付けた場合に、成果承認情報を送信してもよい。例えばタスクがクレジットカードの発券である場合に、広告主端末40は、ユーザによるタスクの実行後、クレジットカード発券に係る与信審査およびカードの送付、ならびにユーザによるカードの受領が正常に行われた場合に、成果承認情報を成果承認受信部15に送信する。成果承認送信部44は、タスクの承認処理を自身の処理により行ってもよいし、タスクが承認された旨の入力を、入出力部41又は通信処理部45を介して受け付けてもよい。
【0029】
通信処理部45は、インターネット等のネットワークNWを介し、ギフト管理装置10と所定のプロトコルに従ったデータの送受信処理を実行可能とする処理部であって、アプリまたは、Webブラウザ等により実現される。
なお、
図1の例では、ユーザ端末30および広告主端末40は1個ずつであるが、それぞれ複数あってよい。また、各端末は、使用者がログイン処理をすることで各端末の機能を実現すればよく、ハードウェア構成にその機能が固定されるものではない。例えば、任意のタブレット端末において、広告主のIDでログイン処理することで広告主端末40となり、ユーザのIDでログイン処理するか、何らのログイン処理を行っていない場合にユーザ端末30として機能する。
【0030】
●ギフト管理装置10
ここで、
図1および
図2を用いて、ギフト管理装置10の構成を、ユーザ端末30の画面表示例とともに説明する。
図1に示すように、ギフト管理装置10は、主として、CPページ送信部11、連絡情報取得部12、セッション取得部13、成果発生受信部14、成果承認受信部15、突合部16、ギフト送付部17、通信処理部20、連絡情報DB21、セッションDB22からなる各機能ブロックを構成する。
【0031】
CPページ送信部11は、ウェブサイト送信部の例であり、ユーザ端末30における入力に基づいて、ユーザ端末30に所定のウェブサイトを表示させる機能部である。
図2(b)は、キャンペーンページG2(以下、「CPページG2」ともいう。)の例である。CPページG2は、ユーザの購入意欲等を増大させ、購入に至らせる趣向が凝らされている。CPページG2は、特許請求の範囲における「所定のウェブサイト」の一例である。
【0032】
ユーザが、インターネット検索等において
図2(a)に示すアフィリエイトページG1に到達し、当該アフィリエイトページG1内のリンクL1を選択すると、CPページG2に到達するようになっている。
【0033】
CPページG2は、複数のアフィリエイトページから遷移可能になっており、所定の情報を検索するユーザのアクセスを集約することができる。その結果、当該CPページG2の検索エンジンからの評価が向上し、CPページG2へのアクセスを一層獲得することができる。また、ユーザ端末30をCPページG2に遷移させる構成により、後述する通信処理のセッションIDをギフト管理装置10において取得することができる。
【0034】
連絡情報取得部12は、CPページG2を介して、ユーザ端末30を使用するユーザの連絡情報を取得する機能部である。連絡情報は、ユーザに個人的に連絡可能な種々の情報を含み、例えばメールアドレスであってもよいし、SNSにおいてメッセージを送信するために必要な適宜の情報であってもよい。すなわち、この情報は、例えばLINE(登録商標)アカウントの識別情報であってもよい。
連絡情報取得部12は、CPページG2に入力される連絡情報を、連絡情報DBに保存する。
【0035】
セッション取得部13は、識別情報取得部の例であり、ユーザ端末30から連絡情報取得部12に連絡情報が送信される通信処理の識別情報を取得する機能部である。通信処理の識別情報は、通信の開始から終了に至る一連の処理に対して付与される識別情報であり、例えばセッションIDである。セッション取得部13は、通信要求に基づいて通信処理の識別情報を付与し、この識別情報を、当該通信処理に含まれる連絡情報と紐づけてセッションDB22に保存する。
【0036】
成果発生受信部14は、ユーザ端末30からの操作により広告主端末40においてタスクが実行された旨の成果発生情報と、通信処理の識別情報とを紐づけて取得する機能部である。タスクとは、CPページG2から遷移した広告主サイトG3上で行われる作業であって、例えばタスクがクレジットカードの発券である場合に、クレジットカード発券の申し込みに係る各種情報の入力および送信等である。
【0037】
成果承認受信部15は、広告主端末40から送信される、タスクが承認された旨の成果承認情報を受信する機能部である。成果承認情報は、例えば、上述の広告主サイト上にて実行されたタスクの内容が確認された場合に、広告主端末40からギフト管理装置10に送信される。
【0038】
突合部16は、広告主端末40からタスクが承認された旨の成果承認情報を受信した場合に、当該成果承認情報と対応する成果発生情報に紐づく識別情報と、セッション取得部13で取得される識別情報とを突合し、タスクを実行したユーザの連絡情報を連絡情報DB21から抽出する。
【0039】
ギフト送付部17は、突合部16により抽出された連絡情報に、報酬を送付する機能部である。報酬がデジタルギフトである場合、ギフト管理装置10はデジタルギフトを受領するためのリンクを発行するデジタルギフト発行部50とネットワークを通じて接続されていて、ギフト送付部17は、連絡情報に基づいて、ユーザ端末30にリンクを送付する。デジタルギフト発行部50は、例えばAPIにより実現されている。
【0040】
図2(d)は、ユーザ端末30上に、ギフト送付部17により送信されるメッセージが表示されている画面G4の一例を示す図である。画面G4は、入力フォームF2に入力された連絡情報A1に対して、デジタルギフトへのリンクL4が送信されている様子を示している。ユーザは、このリンクL4を選択し、デジタルギフトの態様を選択することで、報酬を受け取ることができる。
【0041】
なお、ギフト送付部17により送信されるメッセージは、デジタルギフトのリンクを含む態様に限らず、当該メッセージを契機に報酬を受け取ることができる種々の態様であってよい。例えば、当該メッセージ自体を機械に読み込ませたり、店員に視認させたりすることで割引が受けられる態様であってもよい。また、メッセージに含まれるリンクの選択により所定のウェブサイトに遷移させ、住所等の追加情報を入力させて報酬を物理的に送付する態様であってもよい。また、追加情報の入力は、当該メッセージに返信する形で入力可能であってもよい。
【0042】
通信処理部20は、インターネット等のネットワークNWを介し、ギフト管理装置10と所定のプロトコルに従ったデータの送受信処理を実行可能とする処理部であって、アプリまたは、Webブラウザ等により実現される。
【0043】
このような構成によれば、ギフト管理装置10は、成果承認情報を受信した場合に、CPページG2において取得される通信処理の識別情報、成果発生情報に紐づく識別情報、およびユーザの連絡情報を取得することができ、アフィリエイト広告における成果発生から報酬送付までの一連の処理を、一元管理することができる。すなわち、広告主端末40はユーザの連絡情報を保持せず、広告主端末40の管理者が報酬送付の作業を管理する必要がない。したがって、広告主にとってアフィリエイト広告に関する負担が軽減され、アフィリエイト広告を簡便に利用することができる。
【0044】
●ユーザにギフトが付与される処理フロー
図2および
図3に示すように、まず、ユーザ端末30は、アフィリエイトページG1(
図2(a)参照)において所定のリンクL1を選択する(ステップS101)。次いで、ギフト管理装置10は、CPページの情報をユーザ端末30に送信し(ステップS102)、ユーザにCPページG2(
図2(b)参照)を閲覧させる。CPページG2には連絡情報の入力を受け付けるフォームF2が表示されている。ユーザ端末30は、CPページG2を介して連絡情報の入力を受け、リンクL2が選択されると、ギフト管理装置10に連絡情報を送信し(ステップS103)、ギフト管理装置10は連絡情報およびセッション情報を取得する(ステップS104)。
【0045】
また、ユーザ端末30から広告主サイトG3(
図2(c)参照)へのリンクL2が選択されると(ステップS105)、広告主端末40から広告主サイトG3の情報がユーザ端末30に送信され(ステップS106)、その結果、ユーザ端末30の表示画面は、広告主端末40が提供する広告主サイトG3に遷移する。なお、広告主サイトG3への遷移は、ユーザ端末30から連絡情報が送信される際に、合わせて広告主端末40に表示要求が送信されてもよいし、ギフト管理装置10が連絡情報を受信すると、ギフト管理装置10から広告主端末40に、ユーザ端末30への表示要求が送信されてもよい。
【0046】
次いで、ユーザ端末30においてタスクが実行される(ステップS107)。
図2(c)の例では、タスクは商品購入であり、購入するユーザの氏名、住所および支払い情報としてのクレジットカード番号の入力フォームF3が表示されている。入力フォームF3に入力がなされ、リンクL3が選択されると、入力フォームF3に入力された情報が広告主端末40に送信される。広告主端末40は、この情報の受信を契機に、成果発生情報およびセッション情報をギフト管理装置10に送信する(ステップS108)。広告主端末40は、この情報に基づく処理が承認された場合に、ギフト管理装置10に成果承認情報を送信する(ステップS109)。ギフト管理装置10は、ステップS104において取得したセッション情報と、ステップS108で広告主端末40から受信したセッション情報とを突合し(ステップS110)、連絡情報DB21から、タスクを実行したユーザ端末30に紐づけられるメールアドレスを取得し、当該メールアドレスに報酬、例えばデジタルギフトを送信する(ステップS111)。
【0047】
この構成によれば、タスク報酬を、ユーザに簡便に付与できる。
なお、本実施の形態においては、アフィリエイト広告におけるタスク報酬をユーザに付与する構成を例に説明したが、本発明は、アフィリエイト広告に限らず、種々の目的に適用することができる。
【符号の説明】
【0048】
10 ギフト管理装置
11 CPページ送信部(ウェブサイト送信部)
12 連絡情報取得部
13 識別情報取得部(セッション取得部)
14 成果発生送信部
15 成果承認受信部
16 突合部
17 ギフト送付部
21 連絡情報DB
22 セッションDB
30 ユーザ端末
40 広告主端末
50 デジタルギフト発行部