(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-31
(45)【発行日】2023-06-08
(54)【発明の名称】防爆性のフィードスルー
(51)【国際特許分類】
H05K 5/06 20060101AFI20230601BHJP
G01F 1/84 20060101ALI20230601BHJP
G12B 17/08 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
H05K5/06 B
G01F1/84
G12B17/08
(21)【出願番号】P 2021504532
(86)(22)【出願日】2018-08-09
(86)【国際出願番号】 US2018045901
(87)【国際公開番号】W WO2020032946
(87)【国際公開日】2020-02-13
【審査請求日】2021-01-27
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500205770
【氏名又は名称】マイクロ モーション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デシュパンデ, アトゥル ヴァサント
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ, クレイトン ティー.
(72)【発明者】
【氏名】シャナハン, ショーン イー.
(72)【発明者】
【氏名】ゾーム, ハワード アーヴィング ジュニア
【審査官】五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-517661(JP,A)
【文献】特開2007-68397(JP,A)
【文献】特開昭63-312698(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/06
G01F 1/84
G12B 17/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
防爆性の電子機器の筐体(200)であって、
本体(205)によって規定される第1の区画(206)と、
本体(205)によって規定される第2の区画(207)と、
第1の区画(206)と第2の区画(207)との間の隔壁(208)と、
隔壁(208)を有して、第1の区画(206)と第2の区画(207)とを接続する第1の開口(209)と、
第1の開口(209)と連通して、アンダーカットであるテーパ(226)を備えたキャビティ(225)と、
キャビティ(225)を有して、キャビティ(225)の形状に適合し、第1の区画(206)と第2の区画(207)との間に実質的に防爆性の界面を形成する埋め込み材料部(230)
と、
キャビティ(225)内に配置される支持プレート(240)であって、その中に第2の開口(241)を含み、爆発中に埋め込み材料部(230)を保持するのを助ける支持プレート(240)と、
を備える、防爆性の電子機器の筐体(200)。
【請求項2】
第1の界面領域(211)及び第2の界面領域(212)を含むフィードスルー要素(210)を備え、1つ以上の導体(217)が第1の界面領域(211)と第2の界面領域(212)との間に延在し、第1の界面領域(211)が第1の区画(206)に存在し、第2の界面領域(212)が第2の区画(207)に存在し、
前記埋め込み材料部(230)は、フィードスルー要素(210)をキャビティ(225)内及び第1の開口(209)内に保持する、請求項1に記載の防爆性の電子機器の筐体(200)。
【請求項3】
前記フィードスルー要素(210)は、プリント回路基板を含む、請求項2に記載の防爆性の電子機器の筐体(200)。
【請求項4】
キャビティ(225)の断面は蟻継ぎ形状を含む、請求項1に記載の防爆性の電子機器の筐体(200)。
【請求項5】
キャビティ(225)の断面は、円錐台形状を含む、請求項1に記載の防爆性の電子機器の筐体(200)。
【請求項6】
前記支持プレート(240)は、フィードスルー要素(210)を第1の開口(209)及びキャビティ(225)内の所定の位置に維持するように構成される、請求項
1に記載の防爆性の電子機器の筐体(200)。
【請求項7】
アンダーカットの断面は、15°と25°の間のアンダーカット角度を含む、請求項1に記載の防爆性の電子機器の筐体(200)。
【請求項8】
防爆性の電子機器の筐体(200)を形成する方法であって、
第1の区画(206)及び第2の区画(207)を備えるフィードスルー本体(205)を提供するステップと、
第1の区画(206)と第2の区画(207)とを、隔壁(208)で分離するステップと、
第1の区画(206)と第2の区画(207)とを接続する第1の開口(209)を隔壁(208)内に配置するステップと、
第1の開口(209)と連通するキャビティ(225)を付与するステップであって、該キャビティ(225)は、アンダーカットであるテーパ(226)を含み、アンダーカットであるテーパ(226)の最大アンダーカット部分は、第1の区画(206)に近接しているステップと、
キャビティ(225)の形状に適合するように埋め込み材料部(230)を空洞内に配置して、第1の区画(206)と第2の区画(207)との間に実質的に防爆性の界面を形成するステップ
と、
支持プレート(240)に第2の開口(241)を形成するステップと、
該支持プレート(240)をキャビティ(225)内に配置するステップであって、前記支持プレート(240)は爆発中に埋め込み材料部(230)を保持するのを助ける、ステップと、
を備える、方法。
【請求項9】
フィードスルー要素(210)を第1の開口(209)及びキャビティ(225)に挿入するステップを含み、フィードスルー要素(210)は、第1の界面領域(211)及び第2の界面領域(212)を含み、1つ以上の導体(217)は、第1の界面領域(211)と第2の界面領域(212)との間に延在し、第1の界面領域(211)は、第1の区画(206)に存在し、第2の界面領域(212)は、第2の区画(207)に存在するステップと、
埋め込み材料部(230)を用いて、フィードスルー要素(210)をキャビティ(225)及び第1の開口(209)内に保持するステップとを含む、請求項
8に記載の防爆性の電子機器の筐体(200)を形成する方法。
【請求項10】
蟻継ぎ形状を備えるようにキャビティ(225)の断面を成形するステップを含む、請求項
8に記載の防爆性の電子機器の筐体(200)を形成する方法。
【請求項11】
キャビティ(225)の断面を円錐台形状を含むように成形するステップを含む、請求項
8に記載の防爆性の電子機器の筐体(200)を形成する方法。
【請求項12】
前記支持プレート(240)の第2の開口(241)を通してフィードスルー要素(210)を設置するステップと、
前記支持プレート(240)を用いて第1の開口(209)及びキャビティ(225)内の所定の位置にフィードスルー要素(210)を維持するステップとを含む、請求項
8に記載の防爆性の電子機器の筐体(200)を形成する方法。
【請求項13】
前記フィードスルー要素(210)は、第2の区画(207)を通って設置される、請求項
12に記載の防爆性の電子機器の筐体(200)を形成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器のハウジングに関し、より詳細には、防爆性のフィードスルーを有する防爆性の電子機器の筐体に関する。
【背景技術】
【0002】
産業環境には爆発性の雰囲気を有するものがある。これらの環境で十分なエネルギーのスパークが発生すると、爆発に引火する可能性がある。これらのスパークの潜在的な発生源の1つに、これらの環境で特定の動作を実行及び監視するために使用される回路がある。例えば、工業用測定器などの電子装置の中には、動作中に静電気放電やスパークを発生させるものがある。危険な雰囲気では、そのような回路を防爆区画に封入して、区画内部で発生した火花が区画外部の雰囲気に点火しないようにすることが重要である。
【0003】
しかし、問題であるのは、防爆性の区画内部のこのような回路から区画外部の端子への接続を延長することである。これらの回路から端子まで接続部を延長するために、フィードスルーコネクタは、区画の完全性を損なうことなく防爆性の区画内の壁を通過しなければならない。防爆性の区画と共に一般的に使用されている2つの主なタイプのフィードスルーコネクタがある。第1のタイプのフィードスルーコネクタは、区画の壁に埋め込まれる複数の導体を備える。第2のタイプは、区画の開口部にねじ込まれるか、又はスリップ嵌めされる円筒形のフィードスルーコネクタである。これらの両方のタイプのフィードスルーコネクタは、それらの使用に関連するいくつかの欠点を有する。
【0004】
防爆性の区画の壁に導体を埋め込むことの1つの欠点は、導体を適切に埋め込むことが困難なプロセスであることである。一般的にはワイヤである導体は、埋め込み材料が区画の壁に注入され硬化される間、適所に保持されなければならない。埋め込み材料が硬化する前に導体が移動すると、導体が不適切に設定される結果となる。導体が適切に設定されることを確実にするためには、余分な時間と装置が必要である。
【0005】
区画の壁に導体を埋め込むことのもう1つの欠点は、区画内部の回路と容易に導体を接続できるハウジングの構成が限られていることである。内部回路との接続を容易にするために、導体は、区画の容易にアクセス可能な領域内になければならない。アクセス可能な領域内に導体を配置することは、そのような区画の製造における制限となる要因である。
【0006】
円筒形のフィードスルーコネクタは、防爆性の区画の嵌合開口部にねじ込まれるか、又はスリップ嵌めされる。円筒形のフィードスルーコネクタのいくつかの欠点は、フィードスルーに使用される導体の種類に起因する。一般的には、円筒形のフィードスルーコネクタにおける導体として、個別ワイヤ又はピンのような中実導体が使用される。
【0007】
円筒形フィードスルーコネクタの個別ワイヤの欠点は、個別ワイヤでは自動生産技術が容易ならないことである。各個別のワイヤは、防爆性の区画内の端子又は他のタイプのコネクタに取り付けられなければならない。これは、防爆性の区画内に必要とされるハードウェアを追加する。さらに、個別のワイヤを端子に接続することは、労働集約的である。
【0008】
流量計などの工業用測定器は、爆発の危険性がある場所、すなわち電子機器が通常の空気中ではなく、潜在的に爆発性の雰囲気中にある場所で操作されることが多い。潜在的に爆発性の雰囲気が存在するか、又は生じ得る環境の例は、例えば、燃料補給施設、炭化水素捕捉又は移送施設、又は化学プラントである。
【0009】
危険区域で使用可能なこのような電子機器は、多数の動作基準に規定された特別な安全規則に従う。これらの規格の主な目的は、爆発を引き起こす可能性のある電気スパークを回避すること、又は密閉空間内で生成されるスパークが外部で爆発を引き起こすことを防止すること、又は既に発達した火炎が、それが開発された空間に限定されることを保証することである。単なる例として、ヨーロッパ規格EN 50014及びEN 50018、又はEN 60079-1は、「防爆性の筐体」(Ex-d)と見なされるのに必要な電子デバイスの要件を記載している。理想的には、回路の故障又は短絡の場合、放出される最大量のエネルギーは、点火を引き起こすことができるスパークを生成するのに十分ではない。これらは、いくつかのヨーロッパ規格の例であり、単なる例として提供されているが、米国、カナダ、日本、及び他の国々には同等の規格が存在する。
【0010】
特に、Ex-d保護の要件を満たすように構成された電子機器は、防爆性の筐体の一部に配置されなければならない。これは、筐体の内部で発生する爆発が、外部又は別の区画、例えば、電子機器の区画から端子の区画に侵入することを防止する。
【0011】
コリオリ質量流量計や振動式デンシトメータなどの流量計は、一般的には、流れ材料を含む振動式導管の運動を検出することによって作動する。質量流量、密度等の導管内の材料に関連する特性は、導管に関連する動きトランスデューサから受け取った測定信号を処理することによって決定することができる。振動する材料が充填されたシステムの振動モードは、一般に、収容する導管と導管内に含まれる材料との組合せ質量、剛性及び減衰特性によって影響を受ける。
【0012】
一般的なコリオリ質量流量計は、パイプライン又は他の輸送システムにおいてインラインで接続され、材料、例えば、流体、スラリー、エマルジョンなどをシステム内に搬送する1つ又は複数の導管を含む。各導管は、例えば、単純曲げ、ねじり、半径方向、及び結合モードを含む一組の固有振動モードを有するとして見られる。一般的なコリオリ質量流量測定の応用においては、材料が導管を流れるときに導管が1つ又は複数の振動モードで励振され、導管の運動が、導管に沿って離れた地点で測定される。励起は、一般的には、導管を周期的に摂動させる、例えばコイル型ドライバのような電気機械デバイスのようなアクチュエータによって提供される。質量流量は、各トランスデューサ位置での運動間の時間遅延又は位相差を測定することによって決定することができる。一般的には、このような2つのトランスデューサ(又はピックオフセンサ)は、流れ導管の振動応答を測定するために使用され、一般的にはアクチュエータの上流側及び下流側の位置に配置される。2つのピックオフセンサは、電子機器に接続されている。電子機器は、とりわけ、質量流量測定値を導出するために、2つのピックオフセンサから信号を受け取り、その信号を処理する。
【0013】
流量計の場合、一例として、防爆性の物理的バリアは、現場取付け型の送信機ハウジングの区画を分離する。危険な雰囲気での使用のために構成されたプロセス制御送信機は、可燃性ガスの制御不能な爆発を回避するために、防爆性のハウジング及び/又はバリアを含む、しばしば、防護方法の組合せを利用する。コリオリ流量計の送信器の場合、防爆性の区画内に能動的な電子機器の部品を封入することがよく知られており、その結果、電子機器内の電気エネルギーの結果として起こり得るガスの爆発が、筐体を越えて伝播することがない。さらに、使用者がアクセス可能な電子機器の接続設備が、保護方法としての防爆ではなく、「安全性の向上」を利用することが時々好ましく、接続設備は、火花を発生しないこと、従って、可燃性ガスに点火することができないことが示されている。何れの規格においても、着火を引き起こす可能性のある能動的な電子機器は、区画内に収容され、区画ト内のいかなる着火も、区画から逃げることができない。
【0014】
2つの区画間の電気的接続性を提供するために、防爆性のフィードスルーが採用される。一般的な従来技術の防爆性のフィードスルーは、セメントで接合されたブッシュである。セメントで接合されたブッシュでは、導体とブッシュのケーシングとの間にセメントで接合された継手を形成してもよいし、導体絶縁層とブッシュのケーシングとの間にセメントで接合された継手を形成してもよい。セメント以外で接合された継手では、ブッシュのケーシングと区画の壁との間に、ねじ付き、スピゴット、及び他のブッシングのケーシングへの継手インターフェースを含む、公差の小さなインターフェースを使用することができる。耐爆発性として認可されるためには、両方のタイプの継手は、温度指数等級及びセメント継手の化学的適合性、円筒継手の極めて厳しい公差(例えば、0.1又は0.15ミリメートル程度)、ならびにねじ継手のねじ数、深さ、及び公差などの特定の要件を満たさなければならない。
【0015】
フィードスルーを有する防爆性の電子機器の筐体は、爆発の影響を受けやすい環境で採用され得る流量計などの電子機器と共に使用するために、実施形態に従って提供される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0016】
要旨
一実施形態により、防爆性の電子機器の筐体が提供される。防爆性のフィードスルーは、本体によって規定される第1の区画と、本体によって規定される第2の区画と、第1の区画と第2の区画との間の隔壁とを備える。隔壁を有する第1の開口は、第1の区画と第2の区画とを接続する。第1の開口と連通するキャビティは、アンダーカットであるテーパを備える。キャビティを有する埋め込み材料部は、キャビティ形状に適合し、第1の区画と第2の区画との間に実質的に防爆性の界面を形成する。
【0017】
一実施形態により、防爆性の電子機器の筐体を形成する方法が提供される。この方法は、第1の区画及び第2の区画を含むフィードスルー本体を提供することを含む。第1の区画及び第2の区画は、隔壁で分離される。第1の開口は、第1の区画と第2の区画とを接続する隔壁内に配置される。キャビティは、第1の開口と連通して設けられ、キャビティは、アンダーカットであるテーパを含み、アンダーカットであるテーパの最大アンダーカット部分は、第1の区画に近接している。埋め込み材料部は、キャビティの形状に適合するようにキャビティ内に配置され、第1の区画と第2の区画との間に実質的に防爆性の界面を形成する。
【0018】
態様
一態様によれば、防爆性の電子機器の筐体は、本体によって規定される第1の区画と、本体によって規定される第2の区画と、第1の区画と第2の区画との間の隔壁とを備える。隔壁を有する第1の開口は、第1の区画と第2の区画とを接続する。第1の開口と連通するキャビティは、アンダーカットであるテーパを備える。キャビティを有する埋め込み材料部は、キャビティの形状に適合し、第1の区画と第2の区画との間に実質的に防爆性の界面を形成する。
【0019】
好ましくは、フィードスルー要素は、第1の界面領域及び第2の界面領域を含み、1つ以上の導体が第1の界面領域と第2の界面領域との間に延在し、第1の界面領域が第1の区画に存在し、第2の界面領域が第2の区画に存在する。埋め込み材料部は、フィードスルー要素をキャビティ内及び第1の開口内に保持する。
【0020】
好ましくは、フィードスルー要素は、プリント回路基板を含む。
好ましくは、キャビティの断面は蟻継ぎ形状を含む。
好ましくは、キャビティの断面は、円錐台形状を含む。
好ましくは、支持プレートがキャビティ内に配置され、支持プレートは、その中に第2の開口を含み、支持プレートは、爆発中に埋め込み材料部を保持するのを助ける。
好ましくは、支持プレートは、フィードスルー要素を第1の開口及びキャビティ内の所定の位置に維持するように構成される。
好ましくは、アンダーカットの断面は、15°と25°の間のアンダーカット角度を含む。
【0021】
一態様によれば、防爆性の電子機器の筐体を形成する方法は、第1の区画及び第2の区画を備えるフィードスルー本体を提供するステップを含む。第1の区画及び第2の区画は、隔壁で分離される。第1の区画と第2の区画とを接続する第1の開口は、隔壁内に配置される。キャビティは、第1の開口と連通して設けられ、キャビティは、アンダーカットであるテーパを含み、アンダーカットであるテーパの最大アンダーカット部分は、第1の区画に近接している。埋め込み材料部は、埋め込み材料がキャビティの形状に適合するように空洞内に配置され、第1の区画と第2の区画との間に実質的に防爆性の界面を形成する。
【0022】
好ましくは、この方法は、フィードスルー要素を第1の開口及びキャビティに挿入するステップを含み、フィードスルー要素は、第1の界面領域及び第2の界面領域を含み、1つ以上の導体は、第1の界面領域と第2の界面領域との間に延在し、第1の界面領域は、第1の区画に存在し、第2の界面領域は、第2の区画に存在する。フィードスルー要素は、埋め込み材料部を用いてキャビティ及び第1の開口内に保持される。
【0023】
好ましくは、この方法は、蟻継ぎ形状を備えるようにキャビティの断面を成形するステップを含む。
好ましくは、この方法は、キャビティの断面を円錐台形状を含むように成形するステップを含む。
好ましくは、この方法は、支持プレートに第2の開口を形成するステップと、支持プレートをキャビティ内に配置するステップとを含み、支持プレートは、爆発中に埋め込み材料部を保持するのを助ける。
好ましくは、この方法は、支持プレートの第2の開口を通してフィードスルー要素を設置するステップと、支持プレートを用いて第1の開口及びキャビティ内の所定の位置にフィードスルー要素を維持するステップとを含む。
好ましくは、フィードスルー要素は、第2の区画を通って設置される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
全ての図面において、同じ符号は同じ要素を表す。図面は必ずしも寸法通りではない。
【
図1】本発明の実施形態による振動式流量計を示す。
【
図2】流量計の一部上に取り付けられた防爆性の電子機器の筐体の実施形態を示す図である。
【
図3】
図2の防爆性の電子機器の筐体を破断した斜視図である。
【
図4】
図3の防爆性の電子機器の筐体を拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1-
図4及び以下の説明は特定の実施例を記載して、本発明の最良の形態を創出かつ使用する方法を当業者に教示する。本発明の原理を教示することを目的として、いくつかの従来の態様を簡略化又は省略している。当業者は、これらの実施例の変形例が本明細書の範囲内にあることを理解するだろう。当業者であれば、以下に説明する特徴を様々な方法で組み合わせて、本発明の多数の変形例を形成できることを理解するだろう。結果として、本発明は後述する特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定される。
【0026】
図1は、本発明による振動式流量計5を示す。本明細書に記載の防爆性のフィードスルーは、そのような振動式流量計5と共に使用することが企図されている。ただし、これは防爆性のフィードスルーの用途の一例に過ぎず、防爆性のフィードスルーは任意の適切なデバイスで利用できるため、決して限定するものではない。振動式流量計5は、流量計アセンブリ10及びメータ電子機器20を備える。メータ電子機器20は、リード100を介して流量計アセンブリ10に接続され、密度、質量流量、体積流量、総質量流量、温度、又は他の測定値又は情報の1つ又は複数の測定値を通信経路26を介して提供するように構成される。振動式流量計5は、ドライバ、ピックオフセンサ、流れ導管、又は振動の動作モードの数に関係なく、任意の方法の振動式流量計を含むことができることは当業者には明らかである。幾つかの実施形態では、振動式流量計5は、コリオリ質量流量計を含むことができる。更に、振動式流量計5はこれに代えて振動式デンシトメータを含むことができる。
【0027】
流量計アセンブリ10は、一対のフランジ101a及び101b、マニホールド102a及び102b、ドライバ104、ピックオフセンサ105a及び105b、ならびに流れ導管103A及び103Bを含む。ドライバ104及びピックオフセンサ105a、105bは、流れ導管103A及び103Bに接続されている。
【0028】
フランジ101a及び101bは、マニホールド102a及び102bに固定されている。マニホールド102a及び102bは、幾つかの実施形態では、スペーサ106の両端に取り付けられる。スペーサ106は、マニホールド102a及び102bの間の間隔を維持して、パイプラインの力が流れ導管103A及び103Bに伝達されるのを防ぐ。流量計アセンブリ10が、測定される流れ流体を運ぶパイプライン(図示せず)に挿入されると、流れ流体は、フランジ101aを通って流量計アセンブリ10に入り、入口マニホールド102aを通過し、そこで流れ流体の総量が流れ導管103A及び103Bに入るように向けられ、流れ流体は流れ導管103A及び103Bを通って流れ、出口マニホールド102b内に戻る。出口マニホールド102bで流れ流体はフランジ101bを通って流量計アセンブリ10を出る。
【0029】
流れ流体は液体を含む。流れ流体はガスを含む。流れ流体は、取り込まれたガス及び/又は取り込まれた固体を含む液体などの多相流体を含む。
流れ導管103A及び103Bは、実質的に同じ質量分布、慣性モーメント及び弾性率を有するように選択され、曲げ軸Wa-Wa及びWb-Wbの周りに夫々入口マニホールド102a及び出口マニホールド102bに適切に取り付けられる。流れ導管103A及び103Bは、マニホールド102a及び102bから外向きに大凡平行に延びる。
【0030】
流れ導管103A及び103Bは、ドライバ104によって夫々曲げ軸Wa-Wa及びWb-Wbの周りに反対方向に駆動され、これは振動式流量計5の第1の位相外れ曲げモードと呼ばれる。ドライバ104は、流れ導管103Aに取り付けられた磁石及び流れ導管103Bに取り付けられた対向するコイルなど、多くの周知の構成のうちの1つを備える。交流が対向するコイルを通って流されて、両流れ導管を振動させる。適切な駆動信号がリード110を介してメータ電子機器20によってドライバ104に印加される。他の駆動デバイスが企図されており、これらは明細書の記載及び特許請求の範囲内にある。
【0031】
メータ電子機器20は、夫々リード111a及び111b上の信号を受信する。メータ電子機器20は、リード110上に駆動信号を生成し、該駆動信号により、ドライバ104は、流れ導管103A及び103Bを振動させる。他のセンサデバイスが企図されており、これらは明細書の記載及び特許請求の範囲内にある。
メータ電子機器20は、とりわけ流量を計算するために、ピックオフセンサ105a及び105bからの左右の速度信号を処理する。通信経路26はメータ電子機器20がオペレータ又は他の電子システムと通信することを可能にする入力手段及び出力手段を提供する。
図1の記載は、単にコリオリ流量計の動作の例として提供され、本発明の開示を限定することを意図していない。
【0032】
一実施形態においてメータ電子機器20は、流れ導管103A及び103Bを振動させるように構成される。振動は、ドライバ104によって実行される。メータ電子機器20は、ピックオフセンサ105a及び105bから結果として生じる振動信号をさらに受信する。振動信号は流れ導管103A及び103Bの振動応答を含む。メータ電子機器20は、振動応答を処理し、応答周波数及び/又は位相差を決定する。メータ電子機器20は、振動応答を処理し、流れ流体の質量流量及び/又は密度を含む、1つ又は複数の流れ測定値を決定する。他の振動応答特性及び/又は流れ特性値が考えられ、これらは明細書の記載及び特許請求の範囲内にある。
【0033】
一実施形態にて、流れ導管103A及び103Bは示されるように略U字形の導管である。或いは、他の実施形態では、流れ導管は実質的に真っ直ぐな流れ導管を含むことができ、又はU字形の流れ導管以外の湾曲した形状の1つ又は複数の流れ導管を含むことができる。更なる流量計の形状及び/又は構成が用いられ、これらは明細書の記載及び特許請求の範囲内にある。
【0034】
図2は、本発明の実施形態による防爆性の電子機器の筐体の図である。防爆性の電子機器の筐体200は、防爆性の電子機器の筐体200が企図される任意の用途で利用することができるので、防爆性の電子機器の筐体200は図示の目的のために流量計5に設置される。防爆性の電子機器の筐体200は、第1のアクセスポイント201と第2のアクセスポイント202を含む。これらのアクセスポイント201、202は、防爆性の電子機器の筐体200の内部空間にアクセスするための手段を提供する。一実施形態にて、アクセスポイント201、202は、防爆性の電子機器の筐体200の本体205に固定されたキャップ部材203を備える。一実施形態にて、少なくとも1つのキャップ部材は、内部の電子機器及び/又はディスプレイが使用者に見えるように、透明であり得る。
【0035】
図3は、本発明の実施形態による防爆性の電子機器の筐体200の分解図である。
図4は
図3の一部を拡大した図である。この実施形態の防爆性の電子機器の筐体200はフィードスルー要素210を含む。一実施形態にて、フィードスルー要素210は、実質的に平面の形状を備え、第1の界面領域211及び第2の界面領域212を含み、1つ又は複数の導体217が第1の界面領域211と第2の界面領域212との間に延びる。
【0036】
防爆性の電子機器の筐体200の本体205は、第1の区画206と第2の区画207を規定する。一実施形態において、メータ電子機器20又は他のタイプの電子機器が第1の区画206内に配置され、一方、端子及び/又はインターフェイスが第2の区画207内に配置される。隔壁208は第1の区画206と第2の区画207を分離する。
第1の界面領域211と第2の界面領域212との間の第1の開口209により、第1の区画206と第2の区画207の間の行き来が可能になる。開口209は第1の区画206と第2の区画207の間のバリア、壁、隔壁又は他の間仕切り間の開口を含む。
【0037】
界面領域211、212は電気的コネクタ又は他の電気的要素を含み、規定し又は受け入れる。
フィードスルー要素210の第1の界面領域211は、少なくとも一部が防爆性の電子機器の筐体200の第1の区画206に延びる。フィードスルー要素210の第2の界面領域212は、少なくとも一部が防爆性の電子機器の筐体200の第2の区画207に延びる。
【0038】
幾つかの実施形態にて、フィードスルー要素210は大凡平坦な形状を有する。しかし、フィードスルー要素210は任意の所望の又は必要な形状に形成され得る。幾つかの実施形態にて、第2の界面領域212は第1の界面領域211の反対側にある。しかしながら、これは必須ではなく、第2の界面領域212は、第1の界面領域211に対して任意の位置/向きであり得る。
【0039】
フィードスルー要素210は、第1の界面領域211から第2の界面領域212まで延びる1つ又は複数の導体217を含む。1つ又は複数の導体217は、フィードスルー要素210の外面上に形成された外部導体を含むことができる。或いは、1つ又は複数の導体217は、フィードスルー要素210内に部分的に又は全体が形成された1つ又は複数の内部導体を含むことができる。1つ又は複数の導体217は、第1の界面領域211と第2の界面領域212との間で電動信号及び/又は電気信号を伝導することができる。
【0040】
フィードスルー要素210は、電気的絶縁体材料を含む。フィードスルー要素210は、不燃性又は難燃性又は耐熱性材料を含む。幾つかの実施形態では、フィードスルー要素210は、プリント回路基板(PCB)を含む。1つ以上の導体217は、フィードスルー要素210の外側表面上に形成されてもよく、又はフィードスルー要素210の内部に部分的に又は全体的に配置されてもよい。第1の界面領域211における1つ又は複数の導体217の端部は、電気的に接触又は結合されるように露出される。同様に、第2の界面領域212における1つ又は複数の導体217の端部は、同様に露出されて、電気的に接触又は結合される。第1の電気コネクタ220(又は同様のデバイス)は、第1の界面領域211及び第1の界面領域211の導体に組み立てられるか、又は固定され得る。第2の電気コネクタ221(又は同様のデバイス)は、第2の界面領域212及び第2の界面領域212の導体に組み立てられるか、又は固定され得る。
幾つかの実施形態では、フィードスルー要素210は、少なくとも部分的に可撓性であってもよい。例えば、幾つかの実施形態では、フィードスルー要素210は、リボンケーブルと同様の可撓性部材を含むことができる。
【0041】
また、フィードスルー要素210は、1つ以上の導体217に対して所定のインピーダンス特性を提供する電気的インターフェースを付与してもよい。個々の導体217のインピーダンス特性は、同じであっても異なっていてもよいことを理解されたい。1つ又は複数の導体217は、所定の厚さ及び所定の幅で形成される。1つ又は複数の導体217は、所定の幾何学的形状又はパターンで形成することができ、接地面又は複数の接地面を含むことができる。1つ以上の導体217は、所定の導体合成体から形成されてもよい。さらに、1つ以上の導体217は、所定のDC抵抗及び/又は所定のACインピーダンスを有するように形成されてもよい。これは、フィードスルー要素210の一部として、又は後の電気回路の一部として、任意の方法の受動的な及び/又は能動的な電気的構成要素を含むことができる。さらに、幾つかの実施形態では、防爆性の電子機器の筐体200は、製造工程中に使用される種々のインピーダンス/抵抗の交換可能なフィードスルー要素210を含んでもよい。その結果、防爆性の電子機器の筐体200は、複数の可能性のあるインピーダンス/抵抗の中から所望のインピーダンス/抵抗を含むように組み立てられる。
【0042】
また、フィードスルー要素210は、1つ以上の導体217に対して所定のインピーダンス特性を提供する電気的インターフェースを付与してもよい。個々の導体217のインピーダンス特性は、同じであっても異なっていてもよいことを理解されたい。1つ又は複数の導体217は、所定の厚さ及び所定の幅で形成される。1つ又は複数の導体217は、所定の幾何学的形状又はパターンで形成することができ、接地面又は複数の接地面を含むことができる。1つ以上の導体217は、所定の導体合成体から形成されてもよい。さらに、1つ以上の導体217は、所定のDC抵抗及び/又は所定のACインピーダンスを有するように形成されてもよい。これは、フィードスルー要素210の一部として、又は後の電気回路の一部として、任意の方法の受動的な及び/又は能動的な電気的構成要素を含むことができる。さらに、幾つかの実施形態では、防爆性の電子機器の筐体200は、製造工程中に使用される種々のインピーダンス/抵抗の交換可能なフィードスルー要素210を含んでもよい。その結果、防爆性の電子機器の筐体200は、複数の可能なインピーダンス/抵抗の中から所望のインピーダンス/抵抗を含むように組み立てられる。
【0043】
幾つかの実施形態では、防炎規格に準拠するには、小さなギャップ、長い火炎経路長、又はその両方を維持する必要があり得る。火炎経路長は、フィードスルー要素210と本体205との間にギャップが与えられた場合、火炎が、防爆性の電子機器の筐体200の一方の側から他方の側へ、発火を引き起こすのに十分な熱又はエネルギー含有量を持って伝播しないように選択され得る。
幾つかの実施形態では、ギャップによりガスがギャップを通って漏れ、ガスの点火が可能になるので、ギャップが存在しないことが望ましい。ギャップは、点火生成物が接合部を通って伝播することを可能にし得るので、フィードスルー要素210及び第1の開口209の両方は、滑らかで規則的であり、すなわち、所定の表面仕上げ内にあってもよい。
【0044】
埋め込み材料230は、キャビティ225を密封するエポキシ、プラスチック、又は他の充填材料であり、これにより火炎又は爆発がキャビティ225又は第1の開口209を通って逃げるのを防止する。
埋め込み材料230が爆発に関連する圧力によって外れないようにするために、キャビティ225はアンダーカットテーパ226を備える。
【0045】
組立工程の一部として、フィードスルー要素210は、フィードスルー要素210が第1の開口209及びキャビティ225を通して挿入されるように、第1の開口209内に配置され、ここで、1つ以上の導体217は、第1の界面領域211と第2の界面領域212との間に延在し、第1の界面領域211は、第1の区画206内に存在し、第2の界面領域212は、第2の区画207内に存在する。次に、埋め込み材料230をキャビティ225内に配置し、キャビティ225の形状をとり、硬化又は硬化させる。従って、フィードスルー要素210は、埋め込み材料230によってキャビティ225及び第1の開口209内に保持される。
【0046】
一実施形態では、フィードスルー要素210は、第1の区画206を介して第1の開口209及びキャビティ225を通して挿入される。一実施形態では、フィードスルー要素210は、第2の区画207を介して第1の開口209及びキャビティ225を通して挿入される。
【0047】
一実施形態によると、フィードスルー要素210は、所定の外形の許容範囲に機械加工されてもよく、ここで、フィードスルー要素210と第1の開口209との間の接合部は、実質的に防爆性の界面を作り出すのに十分な精度で嵌合する。例えば、フィードスルー要素210は、所望の厚さよりも厚くなるように製造されてもよく、次いで、フィードスルー要素210は、防爆性の電子機器の筐体200が、所望のサイズ及び形状ならびに所望の均一性を有するフィードスルー要素210と第1の開口209との間の接合部を備えるまで、平面化され、フライス削りされ、エッチングされ、研削され、又は他の方法で処理されてもよい。フィードスルー要素210及び/又は第1の開口209は、所定の周囲サイズ、所定の周囲形状、及び/又は所定の周囲表面の平滑性及び/又は均一性のうちの1つ以上を達成するように製造されてもよい。一実施形態では、フィードスルー要素210は、第1の開口209の1つの側面上で第1の開口209と完全に重なり、覆われていない開口の部分は無く、その結果、フィードスルー要素210は、第1の開口209内の所定の位置を達成するためのストッパとして作用する。
【0048】
アンダーカットテーパ226は、埋め込み材料230が硬化すると、埋め込み材料230が永久的に配置されるように設けられる。アンダーカットテーパ226は、キャビティ225の開口232よりも大きな面積を有する低領域231を有する埋め込み材料230のプラグをもたらす。従って、爆発力によって、埋め込み材料230は、キャビティ225に捕捉され、その結果、第1の区画206と第2の区画207との間に防爆性の接合が生じる。
【0049】
アンダーカットテーパ226は、
図4に示すように、キャビティ225の開口232に近接した平坦領域227を有する蟻継ぎ形状を有するように設けることができる。別の実施形態では、アンダーカットテーパ226は、キャビティ225の開口232に近接する平坦領域227を有さない切頭の円錐形状を有して提供されてもよい。アンダーカットの角度は、約10°と50°の間であってもよい。好ましくは、アンダーカットの角度は、約15°と25°の間である。
図4では、アンダーカットの角度は、約20°であるように示されているが、これは単に実施形態の一例に過ぎない。
【0050】
一実施形態にて、第2の開口241を有する支持プレート240が提供される。支持プレート240は、最終的に、キャビティ225の低部の第1の開口209に近接して配置される。一実施形態では、埋め込み材料230をキャビティ225に導入し、支持プレート240をキャビティ225内に下降させる。支持プレート240は、降下する際に埋め込み材料230を収容するダムとして作用する。支持プレート240はまた、硬化工程の間、フィードスルー要素210を適切に配置された状態に保つのに役立つ。支持プレート240は、キャビティ225の底部に単純に嵌合するか、又はキャビティ225の底部に近接する凹部242内に配置することができ、凹部は、支持プレート240を受け入れるサイズ及び寸法である。
【0051】
一実施形態にて、支持プレート240は、キャビティ225内に配置され、次いで、フィードスルー要素210は、キャビティ225、第2の開口241及び第1の開口209を通過する。一実施形態では、フィードスルー要素210は、最初に第2の開口241を通過し、次いで、支持プレート240及びフィードスルー要素210が続いて、キャビティ225内に配置される。
【0052】
幾つかの実施形態では、防爆性の電子機器の筐体200は、本体の任意の部分とフィードスルー要素210との間に1つ又は複数のシール(図示せず)をさらに含む。シール又は複数のシールは、他の構成要素の間に配置することができるOリング、ガスケット、又は他の構成要素のような固体シール又は複数の固体シールを含む。あるいは、1つ又は複数のシールは、液体、ペースト、グリース、又は所定の形状を有さない他の材料を含み、防爆性の電子機器の筐体200の1つ又は複数の構成要素に用いられる。1つ又は複数のシールは、実質的に変化しない材料を含む。あるいは、1つ又は複数のシールは、硬化する又は変形する、又は組み立て工程中又は組み立て工程後に変形される材料を含む。
【0053】
一実施形態において、フィードスルー要素210は、フィードスルー要素210を本体205又は防爆性の電子機器の筐体200の他の部分に固定する1つ又は複数の留め具235を受け入れてもよい。関連する実施形態では、フィードスルー要素210は、1つ又は複数のファスナ開口213を含むことができる。1つ以上のファスナ開口213は、任意の仕様の電導体を受容し得るか、又はコネクタ又は他の構成要素を受容し得る。1つ又は複数のファスナ開口213は、任意の方法のパッド、スルーメッキ、又は他の導体結合機構を含むことができる。
【0054】
上記の実施形態の詳細な説明は、本発明の範囲内にあるべき、本発明者らによって企図されている全ての実施形態の包括的な説明ではない。事実、当業者であれば、上述した実施形態の特定の要素は、さらなる実施形態を作成するために様々に組み合わせ、又は、なくすことができ、そのようなさらなる実施形態が本出願の範囲及び教示の中に入ることは認識されよう。上述した実施形態は、本発明の範囲及び教示内の追加の実施形態を作成するために全体的に又は部分的に組み合わせることができることも、当業者には諒解されよう。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲から決定されるべきである。