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特許7288960ホログラフィックホイル供給装置並びにホットホイルスタンピング機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-31
(45)【発行日】2023-06-08
(54)【発明の名称】ホログラフィックホイル供給装置並びにホットホイルスタンピング機械
(51)【国際特許分類】
   G03H 1/04 20060101AFI20230601BHJP
   B41F 16/00 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
G03H1/04
B41F16/00 A
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021522415
(86)(22)【出願日】2019-10-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-14
(86)【国際出願番号】 EP2019025368
(87)【国際公開番号】W WO2020088796
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-04-23
(31)【優先権主張番号】18020560.1
(32)【優先日】2018-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】512159605
【氏名又は名称】ボブスト メックス ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Bobst Mex SA
【住所又は居所原語表記】Route de Faraz 3,CH-1031 MEX(VD),Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ド ガイヤンド クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】フォルマー クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】トラン ハ サイモン
【審査官】酒井 康博
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-055726(JP,A)
【文献】欧州特許第00757627(EP,B1)
【文献】特表2015-520043(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03H 1/04
B41F 16/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホットホイルスタンピング機械(10)用のホログラフィックホイル供給装置であって、
ホログラフィックホイル(20)用のリール(26)と、
送り方向(F)で移動経路(P)に沿って前記ホログラフィックホイル(20)を前進させるための前進システム(24)と、
前記リール(26)及び前記前進システム(24)を支持するフレーム(22)と、を備え、
前記フレーム(22)が、前記ホログラフィックホイル供給装置(18)を前記ホットホイルスタンピング機械(10)に取り付けるためのマウント(30)を備え、
前記前進システム(24)が、前記ホログラフィックホイル(20)の前進を制御するための制御ループを有し、前記制御ループが閉制御ループであり、
前記前進システム(24)が、前記ホログラフィックホイル(20)用の位置合わせセンサ(48)を備え、前記位置合わせセンサ(48)が前記フレーム(22)によって支持されている、
ことを特徴とするホログラフィックホイル供給装置。
【請求項2】
前記前進システム(24)が、送りローラー(50)と、加圧ローラー(52)と、前記送りローラー(50)を駆動するためのモータ(46)と、を備え、
前記送りローラー(50)、前記加圧ローラー(52)及び/又は前記モータ(46)は、前記フレーム(22)によって支持されている、
請求項1に記載のホログラフィックホイル供給装置。
【請求項3】
モータ(46)及び送りローラー(50)が各々、プーリー(60)を備え、前記プーリー(60)が、トルク伝達又は他の何れかの適切な前進システムのためにベルト(62)によって接続されている、
請求項2に記載のホログラフィックホイル供給装置。
【請求項4】
前記モータ(46)が、前記フレーム(22)の底部側(36)に配置され、前記リール(26)及び/又は前記送りローラー(50)が、前記フレーム(22)の頂部側(36)に配置される、
請求項2又は3に記載のホログラフィックホイル供給装置。
【請求項5】
位置合わせセンサ(48)が、前記移動経路(P)のセンサセクション(66)に向けられたカメラ(68)であり、
前記ホログラフィックホイル供給装置(18)が、第1の偏向ローラー(54)及び第2の偏向ローラー(56)を含み、前記センサセクション(66)が、第1の偏向ローラー(54)及び第2の偏向ローラー(56)の間に配置されている、
請求項2に記載のホログラフィックホイル供給装置。
【請求項6】
前記ホログラフィックホイル(20)を支持するための支持面(64)が前記センサセクション(66)に設けられている、
請求項5に記載のホログラフィックホイル供給装置。
【請求項7】
前記フレーム(22)が、2つの側面部(28)を含み、前記側面部(28)が各々、前記移動経路(P)の異なる側部に配置され、前記リール(26)、前記加圧ローラー(52)、前記送りローラー(50)、前記2つの偏向ローラー(54、56)、前記支持面(64)、及び/又は出口ローラーが、少なくとも1つの側面部(28)から他の側面部(28)に延在し、及び/又は前記モータ(46)が前記側面部(28)の間に配置されている、
請求項6に記載のホログラフィックホイル供給装置。
【請求項8】
前記ホログラフィックホイル供給装置(18)が、前記リール(26)の回転運動を制動するために前記リール(26)に結合されたブレーキ(37)を備え、前記リール(26)及び前記ブレーキ(37)が、前記側面部(28)の内の1つの側面部の対向する側部に配置されている、
請求項7に記載のホログラフィックホイル供給装置。
【請求項9】
前記マウント(30)が、前記送り方向(F)に垂直な方向で前記フレーム(22)の位置を調整するための横方向調整手段(72)と、を備えている、
請求項1~8の何れか1項に記載のホログラフィックホイル供給装置。
【請求項10】
前記マウント(30)が、前記ホットホイルスタンピング機械(10)に取り付け可能なベース(38)と、前記ベース(38)に滑動可能に接続されたキャリッジ(40)とを備え、前記キャリッジ(40)が前記フレーム(22)を支持し、前記横方向調整手段(72)が、前記ベース(38)に対して前記キャリッジ(40)を位置付けるように構成されている、
請求項9に記載のホログラフィックホイル供給装置。
【請求項11】
基材(19)にホログラムを施工するためのホットホイルスタンピング機械であって、
プラテンユニット(12)と、
基材送り方向(S)で前記基材(19)を前記プラテンユニット(12)に送るための送りユニット(14)と、
ホイル送り方向(F)でホログラフィックホイル(20)を前記プラテンユニット(12)に送るため、請求項1~10の何れか1項に記載の少なくとも1つのホログラフィックホイル供給装置(18)と、を備え、
前記ホイル送り方向(F)が前記基材送り方向(S)と反対である、
ことを特徴とするホットホイルスタンピング機械。
【請求項12】
前記ホットホイルスタンピング機械(10)が、前記基材(19)用の少なくとも1つの受け入れリール(16)を備え、
前記少なくとも1つのホログラフィックホイル供給装置(18)が、前記少なくとも1つの受け入れリール(16)と前記プラテンユニット(12)の同じ側にあり、及び/又は前記送りユニット(14)が、ホログラフィックホイル供給装置(18)とは前記プラテンユニット(12)の反対の側部に配置されている、
請求項11に記載のホットホイルスタンピング機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホットホイルスタンピング機械用のホログラフィックホイル供給装置、及び基材上にホログラムを施工するためのホットホイルスタンピング機械に関する。
【背景技術】
【0002】
基材にホログラムを設けることは、プロセスの精度に関して厳しい要件を有する複雑なプロセスである。
【0003】
このプロセスは、通常、処理される基材が供給されるプラテンユニットと、ホログラムを含むホログラフィックホイルとを有するホットホイルスタンピング機械で実行される。
【0004】
高品質の結果を得るには、ホログラフィックホイルのプラテンユニットへの前進を正確に制御又はキャリブレーションする必要がある。更に、プラテンユニットに対するホログラフィックホイルの横方向の変位は、適切な調整手段で補正する必要がある。
【0005】
通常、ホットホイルスタンピング機械は、ホログラフィックホイルの前進及び位置合わせのための様々な単一ローラー、センサ、又は調整手段を備えているが、多くのローラー、センサ、制御手段、及び調整手段をホットホイルスタンピング機械に個別に取り付ける必要があるので、組み立てが困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、ホログラフィックホイル供給装置、並びに組み立て及び較正がより容易なホットホイルスタンピング機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のために、ホログラフィックホイル用のリール、ホログラフィックホイルを移動経路に沿ってフィード方向に前進させるための前進システム、及びリール並びに前進システムを支持するフレームを備え、フレームが供給装置をホットホイルスタンピング機械に取り付けるためのマウントを含む、ホットホイルスタンピング機械用のホログラフィックホイル供給装置が提供される。
【0008】
ホログラフィックホイル供給装置のリール及び前進システムの両方を支持するフレームを有することにより、僅かな労力でホットホイルスタンピング機械に取り付けて位置合わせすることができる単一のユニットが提供される。
【0009】
詳細には、マウントは、ホログラフィックホイル供給装置と、ホログラフィックホイル供給装置を支持する、すなわちその重量を支えるホットホイルスタンピング機械との唯一の接続とすることができる。
【0010】
好ましくは、前進システムは、フィードローラー、加圧ローラー、及びフィードローラーを駆動するためのモータを備え、フィードローラー、加圧ローラー及び/又はモータは、フレームにより支持されている。このようにして、完全に機能する前進システムは、フレームに設けることができる。
【0011】
フィードローラーを駆動するために、モータ及びフィードローラーは各々プーリーを備え、プーリーは、トルク伝達用のベルト又は他の何れかの適切な前進システムによって接続されている。
【0012】
コンパクトな装置を実現するために、モータは、フレームの底部側に配置され、リール及び/又はフィードローラーは、フレームの頂部側に配置される。
【0013】
本発明の別の実施形態では、前進システムは、ホログラフィックホイルの前進を制御するための制御ループを備え、特に、制御ループは閉じた制御ループである。こうすることで、前進動作の精度を有意に向上させることができる。前進は、送り方向に沿ったスタンプ基材上のホログラムの位置に影響を及ぼす。
【0014】
信頼性が高く機敏な制御ループを得るために、前進システムは、ホログラフィックホイル用の位置合わせセンサを備えることができ、位置合わせセンサは、フレームによって支持されている。
【0015】
位置合わせセンサは、高い位置合わせ精度を達成するために、移動経路のセンサセクションに向けられたカメラとすることができる。
【0016】
詳細には、カメラは、ホログラフィックホイル上のホログラムの位置を検出するように構成されている。
【0017】
位置合わせセンサは、高い位置合わせ精度を達成するために、移動経路のセンサセクションに向けられ、任意選択的に光ファイバーに接続された光学セルとすることができる。
【0018】
詳細には、光学セルは、ホログラフィックホイルに印刷されたアドホックマークの位置を検出するように構成されている。
【0019】
送り動作の精度を更に向上させるために、ホログラフィックホイルを支持するための支持面、詳細にはプレートがセンサセクションに設けられている。
【0020】
前進システムは、機械のスタンピングサイクルと同期したストップアンドゴーサイクルを使用して、ホログラフィックホイルをホットホイルスタンピング機械に送るように構成されている。詳細には、スタンピング機械がオープン構成の場合、ホイルは、所定の位置に到達して停止するまで前進し、その後、機械が閉じてスタンプし、再び開いて、新しいサイクルが開始される。
【0021】
ホログラフィックホイルは、ホログラムの繰り返し又はホログラムのグループを含む。ホログラフィックホイルの前進は、センサセクション内で、ホログラムが基材上の正しい位置に到達するまで、スタンピングサイクル全体にわたってホログラムの相対位置(又はアドホックマークの相対位置)を測定することによって調整することができる。
【0022】
本発明の変形形態では、供給装置は、第1の偏向ローラー及び第2の偏向ローラーを含み、センサセクションは、第1の偏向ローラーと第2の偏向ローラーとの間に配置される。偏向ローラーは、ホログラフィックホイルがセンサセクションにおけるインデント位置を確実にとるようにする。
【0023】
第2の偏向ローラーは、出口ローラー、すなわち、供給装置の移動経路における最後のローラーとすることができる。
【0024】
本発明の更なる実施形態では、フレームは、少なくとも1つの側面部、詳細には2つの側面部を含み、各側面部は、移動経路の異なる側部に配置され、ここで、リール、加圧ローラー、送りローラー、2つの偏向ローラー、支持面及び/又は出口ローラーは、少なくとも一方の側面部から他の側部、詳細には他の側面部に延び、及び/又はモータは、側面部の間に配置されている。好ましくは平坦なフレームの側面部を使用することで、ホログラフィックホイル供給装置は、極めてコンパクトな設計を有する。
【0025】
1つの側面部の他の側部は、側面部に対する移動経路及び/又はホログラフィックホイルの他の側部とすることができる。
【0026】
ホログラフィックホイルにプリテンションをかけるために、ホログラフィックホイル供給装置は、リールの回転運動を制動するためにリールに結合されたブレーキを備えることができ、リール及びブレーキは、側面部の内の1つの側面部の対向する側部に配置される。
【0027】
ブレーキは、プーリーと同じ側部に配置することができる。更に、側面部の外側にブレーキ及び/又はプーリーを設けることができる。
【0028】
本発明の別の実施形態では、マウントは、送り方向に垂直な方向にフレームの位置を調整するための横方向調整手段を備える。マウント自体が横方向調整手段を備えているので、装置を位置合わせする取り組みを更に軽減することができる。この横方向調整は、ホイル送り方向に対する垂線に沿ってスタンプされた基材上のホログラムの位置に影響を及ぼす。
【0029】
例えば、マウントは、ホットホイルスタンピング機械に取り付け可能なベースと、ベースに滑動可能に接続されたキャリッジとを含み、キャリッジはフレームを支持し、横方向調整手段は、ベースに対してキャリッジを位置付けるように構成される。このようにして、信頼性の高い正確な横方向の調整を実現することができる。
【0030】
キャリッジは、送り方向に対して水平及び垂直に滑動可能とすることができる。例えば、調整手段は、キャリッジを作動させるねじを含む。
【0031】
上記の目的のために、更に、基材にホログラムを施工するためのホットホイルスタンピング機械が提供され、ホットホイルスタンピング機械は、プラテンユニット、基材を送り方向でプラテンユニットに送るための送りユニット、及びホログラフィックホイルを送り方向でプラテンユニットに送るため、特に上述のような少なくとも1つのホログラフィックホイル供給装置を備え、詳細には、送り方向は、基材の送り方向と反対である。これにより、複数のホログラフィックホイル供給装置を使用できる。
【0032】
基材は、段ボール、紙、又は他の何れかのタイプの材料のシートとすることができる。
【0033】
例えば、ホットホイルスタンピング機械は、基材用の少なくとも1つの受け入れリールを含み、少なくとも1つの供給装置が少なくとも1つの受け入れリールとプラテンユニットの同じ側部に配置されており、及び/又は送りユニットがホログラフィックホイル供給装置とはプラテンユニットの反対の側部に配置されており、コンパクトな設計をもたらすことになる。
【0034】
更なる特徴及び利点は、以下の説明並びに参照される添付図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明によるホログラフィックホイル供給装置を備えた本発明によるホットホイルスタンピング機械の概略図を示す。
図2図1のホログラフィックホイル供給装置の1つのホログラフィックホイル供給装置の側面から見た拡大図を示す。
図3図2のホログラフィックホイル供給装置の第1の側部の斜視側面図を示す。
図4図2によるホログラフィックホイル供給装置の上面図を示す。
図5図2によるホログラフィックホイル供給装置の第2の側部の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、プラテンユニット12、送りユニット14、受け入れリール16、及び2つのホログラフィックホイル供給装置18を有するホットホイルスタンピング機械10を示している。
【0037】
例えば、ホットホイルスタンピング機械10は、例えば段ボール又は紙などの基材にホログラムを施工するのに使用される。ホットホイルスタンピング機械10は、例えば、高品質の製品パッケージ又は紙幣を製造するのに使用される。
【0038】
プラテンユニット12は、ホログラフィックホイル、すなわちホログラムを含むホイルから基材19にホログラムを施工するように構成された、それ自体が周知のプラテンを含む。ホログラフィックホイルから基材19へのホログラムの転写は、圧力及び熱によって行われる。
【0039】
プラテンユニット12は、図1において右側に、送りユニット14が配置された第1の側部を有する。
【0040】
図1の左側の第2の側部には、受け入れリール16及びホログラフィックホイル供給装置18が配置されている。従って、ホログラフィックホイル供給装置18は、プラテンユニット12の受け入れリール16と同じ側部にあるが、送りユニット14とは反対の側部に配置されている。
【0041】
送りユニット14はそれ自体が周知であり、処理される基材19をプラテンユニット12に供給するように構成されている。送りユニット14は、基材送り方向Sで基材19をプラテンユニット12に送る。
【0042】
反対側では、受け入れリール16は、プラテンユニット12から出る基材19、すなわちホログラムを含む処理された基材19を受け入れるように構成される。
【0043】
2つのホログラフィックホイル供給装置18は、プラテンユニット12にホログラフィックホイル供給方向(送り方向)Fでホログラフィックホイル20を供給するように構成される。
【0044】
図2から図5は、ホログラフィックホイル供給装置18の1つをより詳細に示している。簡単にするために、ホログラフィックホイル供給装置18は、以下では供給装置18と呼ばれる。
【0045】
供給装置18は、フレーム22、前進システム24、及びホログラフィックホイル20用のリール26を備える。
【0046】
リール26上のホログラフィックホイル20は、プラテンユニット12において基材19に施工されるホログラムを有している。
【0047】
フレーム22は、2つの側面部28と、フレーム22をホットホイルスタンピング機10、より正確にはホットホイルスタンピング機10の取付点32に取り付けるためのマウント30と、を備えている。
【0048】
勿論、フレーム22は1つだけの側面部28を含むことも可能である。この場合、構成は、以下に説明するのと同じであるが、ただ第2の側面部28のみない。従って、側面部28の1つから他の側面部28まで延びるものとして以下に説明する要素は、単一の側面部28の場合には、1つの側面部28から他の側部に、すなわち、移動経路Pの他方及び/又は側面部28に対してホログラフィックホイル20側に延びている。
【0049】
マウント30を備えたフレーム22の側部は、底部側34であり、反対側は、フレーム22の頂部側36と呼ばれる。
【0050】
側面部28は、前進システム24及びリール26の様々な部品を取り付けるための孔、スロット、及び開口部を有する平らな金属又はプラスチック材料片である。
【0051】
側面部28は、ほぼ同一であり、平行に配置されているが、互いに間隔を置いて配置されている。側面部28間の距離は、ホログラフィックホイル20の幅の1.2倍よりも小さい。
【0052】
リール26は、頂部側36に位置し、フレーム22の頂部側36を覆って延びている。
【0053】
リール26は、側面部28の内の1つの側面部の外側でブレーキ37に接続されている。
【0054】
ブレーキ37は、側面部28を介してリール26に回転可能に固定され、リール26の回転可能な動きに対する抵抗を作り出すことができる。
【0055】
これは、図示の実施形態において、リール26に固定接続されたギアホイールを用いて行われる。ブレーキ37は、ギアホイールと相互作用してリール26の速度を変更する。
【0056】
マウント30は、ベース38及びキャリッジ40を備えている。
【0057】
ベース38は、取付点32にてホットホイルスタンピング機械10に固定されている。
【0058】
キャリッジ40は、ベース38に滑動可能に取り付けられ、フレーム22は、キャリッジ40に固定されている。このように、フレーム22は、キャリッジ40及びプラテンユニット12に対しても滑動可能である。
【0059】
マウント30は、その重量を支えるホットホイルスタンピング機械10における供給装置18の唯一の支持体である。
【0060】
前進システム24は、モータ46、位置合わせセンサ48、4つのローラー50、52、54及び56、並びにプレート58を有する。
【0061】
ローラー50、52、54、56及びリール26は、側面部28の内の1つから他方に延びるフレーム22に回転可能に取り付けられ、従って、2つの側面部28間の距離にまたがる。
【0062】
モータ46及び位置合わせセンサ48は、側面部28間に配置されてこれに固定され、図示の実施形態では、モータ46は、底部側34に配置されている。
【0063】
ローラー50、52は、送りローラー50及び加圧ローラー52である一対の駆動ローラーである。
【0064】
側面部28の内の1つの側面部の外側、すなわち側面部28の間にない側には、2つのプーリー60が設けられており、各々が送りローラー50又はモータ46の何れかに対応している。
【0065】
送りローラー50のプーリー60は、例えば軸線によって、側面部28を介して送りローラー50に回転可能に固定されている。
【0066】
他のプーリー60は、側面部28を介してモータ46の出力シャフトに回転固定されている。
【0067】
プーリー60は、ベルト62を介して接続され、モータ46によって生成されたトルクは、プーリー60及びベルト62を介して送りローラー50に伝達することができる。勿論、プーリー60は、他の適切な前進システムによっても駆動することができる。
【0068】
加圧ローラー52は駆動されない。
【0069】
ブレーキ37、プーリー60及びベルト62は、フレーム22の同じ側、すなわち同じ側面部28の外側に配置されている。
【0070】
簡単にするために、モータ46に関連するベルト62及びプーリー60は、図3では省略されている。
【0071】
ローラー54及び56は、偏向ローラー54、56であり駆動されない。
【0072】
偏向ローラー54、56は、互いに距離を置いて配置され、プレート58は、偏向ローラー54、56間に配置されている。
【0073】
より正確には、プレート58は、偏向ローラー54、56の方向に向けられた支持面64を備える。支持面64は、側面から見た偏向ローラー54、56に接する平面内に位置合わせされている。
【0074】
偏向ローラー54、56間のセクション、より正確には支持面64の上のセクションは、位置合わせセンサ48のためのセンサセクション66を定める。
【0075】
センサセクション66において、ホログラフィックホイル20は、プレート58、より正確には支持面64によって支持されている。
【0076】
位置合わせセンサ48は、カメラ68と、図示の実施形態では、制御ユニット70とを備える。
【0077】
カメラ68は、ホログラフィックホイル20上のホログラムを検出することができ、センサセクション66に向けられる。
【0078】
制御ユニット70は、モータの機能を制御するために、カメラ68及びモータ46に電子的に接続されている。
【0079】
制御ユニット70は、カメラ68によって受信されたデータに基づいてモータの動きを制御するための閉制御ループを備える。
【0080】
ローラー50、52、54、56及びプレート58は、ホログラフィックホイル20の移動経路Pを定める。
【0081】
移動経路Pは、リール26から始まり、送りローラー50と加圧ローラー52との間を偏向ローラー54まで延びる。移動経路Pは、プレート58の支持面64を通過し、偏向ローラー56まで続く。偏向ローラー56は、供給装置18の出口ローラーと見なすことができる。
【0082】
このように、移動経路Pは、側面部28の間にあり、側面部28は、上面図で見た移動経路Pの異なる側部に配置されている(図4)。
【0083】
側面図(図2)に見られるように、偏向ローラー54、56は、プレート58とは経路Pの反対側に配置されている。
【0084】
ホットホイルスタンピング機械10の動作中、供給装置18は、モータ46を作動させることにより、ホログラフィックホイル20をプラテンユニット12に送る。従って、送りローラー50が駆動され、移動経路Pに沿ったホログラフィックホイル送り方向Fのホログラフィックホイル20の移動をもたらす。前進動作は、位置合わせセンサ48及び制御ユニット70を介して調整又は制御される。
【0085】
カメラ68は、例えば、支持面64上のマーキングの位置と位置を比較することにより、センサセクション66内のホログラフィックホイル20上のホログラムの絶対位置を検出する。ホログラムの検出位置に応じて、以下の前進動作の長さが調整され、すなわち、モータ46が僅かに短い時間又は長い時間作動される。
【0086】
ホログラフィックホイル20の位置の横方向の調整、ホログラフィックホイルの送り方向Fに垂直なホログラフィックホイル20の平面の調整は、供給装置18のマウント30を使用して手動で行われる。リール26、ローラー50、52、54、56、モータ46、及び位置合わせセンサ48を支持する取り付けられたフレーム22を有するキャリッジ40は、ホットホイルスタンピング機械10の残りの部分に対して、特にプラテンユニット12に対して送り方向Fに垂直に移動することができる。これは、ホットホイルスタンピング機械10の取付点32に固定して取り付けられたベース38に対してキャリッジ40を滑動させることによって行われる。移動は、調整手段72、例えば、キャリッジ40に係合するマウント30のねじ73によって行うことができる。
【0087】
このように、供給装置18は、単一のマウント30を用いてホットホイルスタンピング機10に取り付けることができるコンパクトな装置であり、送り方向Fに垂直で送り方向Fに沿って横方向に調整する手段を提供する。従って、供給装置18は、ホットホイルスタンピング機10に容易且つ迅速に取り付けられ、プラテンユニット12に対して迅速に位置合わせすることができる。
【0088】
勿論、制御ユニット70は、供給装置18の外側に配置され、カメラ68及びモータ46と電気的に接続される(場合によってはモータドライバーを介して)ことが可能であるが、電気接続はワイヤー又はワイヤレスを介して行われるので、この接続は、ホットホイルスタンピング機械10での供給装置18を支持するのに寄与しない。
図1
図2
図3
図4
図5