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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-31
(45)【発行日】2023-06-08
(54)【発明の名称】封止構造及びその成形方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20230601BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
H01L23/12 501P
H01L21/92 602E
H01L21/92 604S
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021572869
(86)(22)【出願日】2020-11-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-09
(86)【国際出願番号】 CN2020126036
(87)【国際公開番号】W WO2021135620
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2021-12-07
(31)【優先権主張番号】201911398017.6
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521536442
【氏名又は名称】チップモア テクノロジー コーポレーション リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CHIPMORE TECHNOLOGY CORPORATION LIMITED
【住所又は居所原語表記】No. 166 FengLi St, Suzhou Industrial Park Suzhou, Jiangsu 215024, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】チェン ハオ
【審査官】高橋 優斗
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-310426(JP,A)
【文献】特開2000-188305(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102007040833(DE,A1)
【文献】特開2016-181555(JP,A)
【文献】特開2015-162583(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0181115(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/60
H01L23/12-23/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
封止構造の成形方法であって、
間隔を空けて設けられる複数の金属バンプを含む再配線層をウェハ基板上に形成するステップと、
少なくとも前記金属バンプの周縁にシード層を形成するステップと、
ウェハ基板をカットして互いに独立する複数の封止構造を形成するステップと、を含み、
少なくとも前記金属バンプの周縁にシード層を形成するステップにおいて、隣接する前記金属バンプの前記シード層同士を互いに離間させ
少なくとも前記金属バンプの周縁にシード層を形成するステップは、
フォトレジストを前記ウェハ基板上に塗布するステップと、
露光現像プロセスによって一部の前記フォトレジストを除去することにより、複数の前記金属バンプの間に少なくとも位置する予約フォトレジストを形成するステップと、
前記金属バンプの周縁を少なくとも覆うシード層をスパッタリングプロセスによって形成するステップと、
前記予約フォトレジストと前記予約フォトレジストに位置するシード層とを除去するステップと、を含み、
フォトレジストを前記ウェハ基板上に塗布するステップは、
複数の前記金属バンプを被覆する前記フォトレジストを前記ウェハ基板上に塗布するステップを含み、
露光現像プロセスによって一部の前記フォトレジストを除去することにより複数の前記金属バンプの間に少なくとも位置する予約フォトレジストを形成するステップは、
露光現像プロセスによって一部の前記フォトレジストを除去することにより、逆台形を呈する前記予約フォトレジストを形成することを含み、前記予約フォトレジストが第1予約フォトレジスト及び第2予約フォトレジストを含み、前記第1予約フォトレジストを複数の前記金属バンプの間に配置し、前記第2予約フォトレジストを前記金属バンプの前記ウェハ基板から遠く離れる側に配置することを特徴とする封止構造の成形方法。
【請求項2】
前記金属バンプの周縁を少なくとも覆うシード層をスパッタリングプロセスによって形成するステップは、
前記金属バンプの周縁と前記第1予約フォトレジストで覆われていないウェハ基板領域と前記第2予約フォトレジストで覆われていない金属バンプ領域と前記予約フォトレジストのウェハ基板から遠く離れる側の表面とを覆うシード層をスパッタリングプロセスによって形成することを含むことを特徴とする請求項に記載の成形方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互引用】
【0001】
本願は、2019年12月30日に提出された、出願番号が201911398017.6であって発明名称が「封止構造及びその成形方法」である中国特許出願の優先権を要求し、当該出願の全ての内容が引用によって本願に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、封止技術分野に関し、特に封止構造及びその成形方法に関する。
【背景技術】
【0003】
集積回路封止プロセスでは、再配線層(redistribution layer、RDL)に複数の金属バンプ(BUMP)が含まれている。金属バンプは、一般的に銅の塊である。銅の塊は、互いの間隔が小さくて約10~20umであり、且つ非常に細くて狭い。一方、銅は、特性が活発であり、酸化及び腐食が発生して無効化しやすい。銅の塊の側壁に有効な保護措置がないと、高温高湿環境において、銅の塊は、酸化及び腐食が発生しやすく、狭い隙間内で金属マイグレーションが発生し、更にチップが漏電して故障してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、封止構造及びその成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記発明の目的の1つを果たすべく、本発明の一実施形態は、封止構造を提供する。当該封止構造は、基板と、再配線層とを備え、前記再配線層は、間隔を空けて設けられる複数の金属バンプを含み、少なくとも前記金属バンプの周縁は、シード層で覆われ、且つ隣接する前記金属バンプの前記シード層同士は、互いに離間する。
【0006】
本発明の一実施形態の更なる改良として、前記シード層は、互いに接続される第1シード層と第2シード層と第3シード層とを含み、前記第1シード層は、前記金属バンプの周縁に位置し、前記第2シード層は、前記金属バンプの前記基板から遠く離れる側の表面に位置し、前記第3シード層は、前記基板の上に位置し、且つ隣接する前記第3シード層同士は、互いに離間する。
【0007】
本発明の一実施形態の更なる改良として、前記第2シード層は、取り囲んで開口を形成することで前記金属バンプを露出させる。
【0008】
本発明の一実施形態の更なる改良として、前記シード層は、チタン層である。
【0009】
上記発明の目的の1つを果たすべく、本発明の一実施形態は、封止構造の成形方法を提供する。当該成形方法は、間隔を空けて設けられる複数の金属バンプを含む再配線層をウェハ基板上に形成するステップと、少なくとも前記金属バンプの周縁にシード層を形成するステップと、ウェハ基板をカットして互いに独立する複数の封止構造を形成するステップと、を含み、少なくとも前記金属バンプの周縁にシード層を形成するステップにおいて、隣接する前記金属バンプの前記シード層同士を互いに離間させる。
【0010】
本発明の一実施形態の更なる改良として、「少なくとも前記金属バンプの周縁にシード層を形成するステップ」は、具体的に、フォトレジストを前記ウェハ基板上に塗布するステップと、露光現像プロセスによって一部の前記フォトレジストを除去することにより、複数の前記金属バンプの間に少なくとも位置する予約フォトレジストを形成するステップと、前記金属バンプの周縁を少なくとも覆うシード層をスパッタリングプロセスによって形成するステップと、前記予約フォトレジストと前記予約フォトレジストに位置するシード層とを除去するステップと、を含む。
【0011】
本発明の一実施形態の更なる改良として、「露光現像プロセスによって一部の前記フォトレジストを除去することにより予約フォトレジストを形成するステップ」は、具体的に、複数の開孔を有するマスクプレートを前記フォトレジストの上方に置くステップと、光線を前記複数の開孔を通過させて前記フォトレジストに照射することで露光を実施するステップと、現像プロセスによって一部の前記フォトレジストを除去することにより、逆台形を呈する前記予約フォトレジストを形成することと、を含む。
【0012】
本発明の一実施形態の更なる改良として、「フォトレジストを前記ウェハ基板上に塗布するステップ」は、具体的に、複数の前記金属バンプを被覆する前記フォトレジストを前記ウェハ基板上に塗布するステップを含む。
【0013】
本発明の一実施形態の更なる改良として、「露光現像プロセスによって一部の前記フォトレジストを除去することにより複数の前記金属バンプの間に少なくとも位置する予約フォトレジストを形成するステップ」は、具体的に、露光現像プロセスによって一部の前記フォトレジストを除去することにより、逆台形を呈する前記予約フォトレジストを形成することを含み、前記予約フォトレジストが第1予約フォトレジスト及び第2予約フォトレジストを含み、前記第1予約フォトレジストを複数の前記金属バンプの間に配置し、前記第2予約フォトレジストを前記金属バンプの前記ウェハ基板から遠く離れる側に配置する。
【0014】
本発明の一実施形態の更なる改良として、「前記金属バンプの周縁を少なくとも覆うシード層をスパッタリングプロセスによって形成するステップ」は、具体的に、前記金属バンプの周縁と前記第1予約フォトレジストで覆われていないウェハ基板領域と前記第2予約フォトレジストで覆われていない金属バンプ領域と前記予約フォトレジストのウェハ基板から遠く離れる側の表面とを覆うシード層をスパッタリングプロセスによって予約フォトレジストの上方に形成することを含む。
【発明の効果】
【0015】
従来技術よりも、本発明の一実施形態は、以下の有利な作用効果を有する。本発明の一実施形態のシード層は、金属特性が安定であり、金属バンプの側壁に対する有効な保護を実現可能であり、金属バンプが酸化腐食して金属間マイグレーションを発生させることを防止する。これにより、チップが漏電して故障することが回避され、封止構造の信頼性が大きく向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態の封止構造の模式図である。
図2】本発明の一実施形態の封止構造の成形方法のステップ図である。
図3】本発明の一実施形態の封止構造の成形方法のフローの模式図である。
図4】本発明の一実施形態の封止構造の成形方法のフローの模式図である。
図5】本発明の一実施形態の封止構造の成形方法のフローの模式図である。
図6】本発明の一実施形態の封止構造の成形方法のフローの模式図である。
図7】本発明の一実施形態の封止構造の成形方法のフローの模式図である。
図8】本発明の一実施形態の封止構造の成形方法のフローの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、図面に示す具体的な実施形態を組み合わせて本発明を詳細に記述する。しかし、これらの実施形態は、本発明を制限しない。当業者がこれらの実施形態に基づいてなした構造、方法または機能上の変換は、何れも本発明の保護範囲内に含まれる。
【0018】
本発明の各図示において、図示の便宜上、構造又は一部のサイズが他の構造又は部分に対して誇張されるため、本発明の主題の基本構造を図示するのみに用いられる。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態の封止構造100の模式図である。
【0020】
封止構造100は、基板10及び再配線層20を備え、再配線層20は、間隔を空けて設けられる複数の金属バンプ30を含み、少なくとも金属バンプ30の周縁は、シード層40で覆われ、且つ隣接する金属バンプ30のシード層40同士は、互いに離間する。
【0021】
ここで、再配線層20は、幾つかの交互に配列される金属層及び絶縁層を含んでもよい。金属層は、一般的に銅層であり、且つ金属層には、間隔を空けて設けられる複数の金属バンプ30が含まれている。金属バンプ30は、後続で銅柱、ボールプレースメント等の成形プロセスによって外部接続を実施可能である。幾つかの実施形態では、基板10を含まず、再配線層20をそのまま基板としてもよいことが理解できるであろう。
【0022】
シード層40は、UBM層である。ここで、シード層40がチタン層であることを例とするが、これに限定されない。
【0023】
説明すべきことは、「少なくとも金属バンプ30の周縁は、シード層40で覆われる」とは、少なくとも金属バンプ30の側壁にシード層40を形成することを指し、「隣接する金属バンプ30のシード層40同士は、互いに離間する」とは、一部のシード層40が隣接する金属バンプ30の隙間に位置し、当該シード層40が互いに分離することにより、短絡による故障を回避することを指す。
【0024】
ここで、シード層40は、金属特性が安定であり、金属バンプ30の側壁に対する有効な保護を実現可能であり、金属バンプ30が酸化腐食して金属間マイグレーションを発生させることを防止する。これにより、チップが漏電して故障することが回避され、封止構造の信頼性が大きく向上する。無論、他の実施形態において、シード層40は、他の領域も覆ってもよい。
【0025】
本実施形態において、シード層40は、互いに接続される第1シード層41と第2シード層42と第3シード層43とを含み、第1シード層41は、金属バンプ30の周縁に位置し、第2シード層42は、金属バンプ30の基板10から離れる側の表面に位置し、第3シード層43は、基板10の上に位置し、且つ隣接する第3シード層43同士は、互いに離間する。
【0026】
説明すべきことは、「第3シード層43は、基板10の上に位置する」とは、第3シード層43が基板10の上方に位置することを指し、第3シード層43が基板10に直接接続されることに限定されない。第3シード層43は、実質的に、第1シード層41の第2シード層42から遠く離れる一方端に接続される。
【0027】
また、本実施形態において、第2シード層42は、取り囲んで開口Sを形成することで金属バンプ30を露出させる。
【0028】
つまり、第2シード層42は、金属バンプ30の上表面の周縁領域に位置し、金属バンプ30の上表面の中間領域は、露出領域であり、第2シード層42は、中間領域を覆っていない。
【0029】
説明すべきことは、金属バンプ30は、一般的に銅材料によって作製され、銅の導電性能は、チタンよりも優れる。即ち、金属バンプ30の導電性能は、第2シード層42の導電性能よりも優れる。幾つかの実施形態において、後で金属バンプ30上に銅柱、ボールプレースメント等を形成することで外部接続を実施することも必要である。その際、銅柱、ボールプレースメント等の構造を金属バンプ30の上面の中間領域に設置すればよい。即ち、銅柱、ボールプレースメント等の構造が金属バンプ30に直接接続されるようにする。このように、金属バンプ30と銅柱、ボールプレースメント等の構造との間の信号伝送が有効に向上可能であり、全封止構造100の性能が向上する。
【0030】
説明すべきことは、本実施形態の封止構造100は、他の構造、例えばボールプレースメント、プラスチック封止層等を更に含んでもよい。最終的に成形される封止構造100は、チップであってもよい。
【0031】
図2図8は、本発明の一実施形態の封止構造100の成形方法の模式図である。
【0032】
封止構造100の成形方法は、以下のステップS1~S3を含む。
【0033】
S1では、図3に示すように、再配線層20をウェハ基板200上に形成する。再配線層20は、間隔を空けて設けられる複数の金属バンプ30を含む。
【0034】
S2では、図4図8に示すように、少なくとも金属バンプ30の周縁にシード層40を形成する。隣接する金属バンプ30のシード層40同士は、互いに離間させる。
【0035】
S3では、ウェハ基板200をカットすることにより、互いに独立する複数の封止構造100を形成する。
【0036】
ここで、スパッタリング、フォトリソグラフィ、電気めっき及びエッチングプロセスを順次採用して再配線層20の成形を完了してもよい。
【0037】
本実施形態のシード層40は、金属特性が安定であり、金属バンプ30の側壁に対する有効な保護を実現可能であり、金属バンプ30が酸化腐食して金属間マイグレーションを発生させることを防止する。これにより、チップが漏電して故障することが回避され、封止構造100の信頼性が大きく向上する。
【0038】
本実施形態において、「少なくとも金属バンプ30の周縁にシード層40を形成するステップ」は、具体的に、
図4に示すように、ウェハ基板200上にフォトレジスト300を塗布することと、
図5及び図6に示すように、露光現像プロセスによって一部のフォトレジスト300を除去することで予約フォトレジスト301を形成することとを含む。予約フォトレジスト301は、少なくとも複数の金属バンプ30の間に位置する。
【0039】
具体的に、当該ステップは、
図5に示すように、複数の開孔401を有するマスクプレート400をフォトレジスト300上に置くことと、
光線を複数の開孔401を通過させてフォトレジスト300に照射することで露光を実施することと、
図6に示すように、現像プロセスによって一部のフォトレジスト300を除去することにより、逆台形を呈する予約フォトレジスト301を形成することと、を含む。
【0040】
ここで、露光現像プロセスによってフォトレジスト300においてパターン化転写を実施することで、フォトレジスト300における必要のない部分を除去し、必要のある部分を残してもよい。
【0041】
説明すべきことは、「逆台形」とは、ウェハ基板200から遠く離れるところからウェハ基板200に近接するところへの方向(即ち、上から下へ)において、予約フォトレジスト301が逆台形を呈することを指す。即ち、予約フォトレジスト301の上端サイズは、下端サイズよりも大きい。
【0042】
本実施形態において、ウェハ基板200上に塗布されたフォトレジスト300は、複数の金属バンプ30を被覆する。その際、露光現像後の予約フォトレジスト301は、第1予約フォトレジスト301a及び第2予約フォトレジスト301bを含み、第1予約フォトレジスト301aは、複数の金属バンプ30の間に位置し、第2予約フォトレジスト301bは、金属バンプ30のウェハ基板00から遠く離れる側に位置し、即ち、第2予約フォトレジスト301bは、金属バンプ30の上面に位置し、且つ第1予約フォトレジスト301a及び第2予約フォトレジスト301bは、何れも逆台形を呈する。
【0043】
無論、他の実施形態において、第1予約フォトレジスト301aのみを形成してもよい。
【0044】
露光現像過程を制御することによって予約フォトレジスト301を逆台形を呈させてもよいことが理解できるであろう。例えば、マスクプレート400上の開孔401の形状及び位置、マスクプレート400の置き位置、照射光線の角度、エネルギーの大きさ等を制御することにより、露光現像後の予約フォトレジスト301の形状を制御する。
【0045】
図7に示すように、金属バンプ30の周縁を少なくとも覆うシード層40を、スパッタリングプロセスによって形成する。
【0046】
具体的に、シード層40は、金属バンプ30の周縁と、第1予約フォトレジスト301aで覆われていないウェハ基板200領域Aと、第2予約フォトレジスト301bで覆われていない金属バンプ30領域Bと、予約フォトレジスト301のウェハ基板200から遠く離れる側の表面Cとを覆う。
【0047】
説明すべきことは、予約フォトレジスト301が逆台形を呈するため、予約フォトレジスト301の側壁が傾斜状を呈し、スパッタリングプロセスによって当該傾斜状の側壁にシード層40を成形することができない。つまり、そのときに形成されるシード層40は、非連続的である。
【0048】
図8に示すように、予約フォトレジスト301と、予約フォトレジスト301に位置するシード層40とを除去する。
【0049】
その際、予約フォトレジスト301は、その上方に位置するシード層40とともに除去される。
【0050】
つまり、その際、金属バンプ30の周縁と、第1予約フォトレジスト301aで覆われていないウェハ基板200領域Aと、第2予約フォトレジスト301bで覆われていない金属バンプ30領域Bでのシード層40が残される一方、予約フォトレジスト301のウェハ基板200から遠く離れる側の表面Cのシード層40は、予約フォトレジスト301とともに除去される。
【0051】
本実施形態では、逆台形の予約フォトレジスト301を形成することにより、以下のメリットを有することが理解できるであろう。
【0052】
(1)予約フォトレジスト301が隣接する金属バンプ30の間に直接形成され、後で隣接する金属バンプ30の間に形成されるシード層40(ここで、第3シード層43を指す)は、直接分離しており、第3シード層43に対するエッチング切れ操作を省く。
【0053】
(2)隣接する金属バンプ30間の第1予約フォトレジスト301aは、逆台形を呈して、隣接する金属バンプ30間の狭い隙間に適する。
【0054】
(3)形成されたシード層40が非連続であるため、予約フォトレジスト301を除去する際に、必要のないシード層40を一緒に直接除去可能であり、便利且つ迅速である。
【0055】
無論、ウェハレベル成形プロセスでは、ボールプレースメント、プラスチック封止層等も形成してもよく等、最終的に成形される封止構造100は、チップであってもよい。
【0056】
以上のように、本実施形態のシード層40は、金属特性が安定であり、金属バンプ30の側壁に対する有効な保護を実現可能であり、金属バンプ30が酸化腐食して金属間マイグレーションを発生させることを防止する。これにより、チップが漏電して故障することが回避され、封止構造の信頼性が大きく向上する。また、シード層40の成形過程は、簡単且つ迅速である。
【0057】
理解すべきことは、本明細書が実施形態で記述されたが、各実施形態が1つの独立する技術案のみを含むとは限らず、明細書のこのような記述方式が単に明瞭にするために用いられる。当業者は、明細書を1つの全体としてすべきである。各実施形態における技術案は、適切に組み合わせられて当業者で理解され得る他の実施形態を形成可能である。
【0058】
上述した一連の詳細な説明は、本発明の実現可能な実施形態の具体的な説明にすぎず、本発明の保護範囲を制限するために用いられるものではない。本発明の要旨・精神を逸脱せずになされた均等な実施形態又は変更は、何れも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8