(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-31
(45)【発行日】2023-06-08
(54)【発明の名称】迎賓用スライドレール
(51)【国際特許分類】
B60N 2/14 20060101AFI20230601BHJP
B60N 2/07 20060101ALI20230601BHJP
A47C 3/18 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
B60N2/14
B60N2/07
A47C3/18 Z
(21)【出願番号】P 2022524630
(86)(22)【出願日】2020-07-08
(86)【国際出願番号】 CN2020100773
(87)【国際公開番号】W WO2021082519
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-04-26
(31)【優先権主張番号】201911037107.2
(32)【優先日】2019-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520167070
【氏名又は名称】▲カイ▼博座椅機械部件有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】胡 海拉
(72)【発明者】
【氏名】李 巍巍
(72)【発明者】
【氏名】劉 小虎
(72)【発明者】
【氏名】劉 東
【審査官】近藤 裕之
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第201333952(CN,Y)
【文献】中国特許出願公開第102971182(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0135138(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102009033494(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/14
B60N 2/07
A47C 3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席の底部に設置される迎賓用スライドレールであって、前記スライドレールは、
スライドレールアセンブリであって、左側スライドレール及び右側スライドレールを含み、前記左側スライドレールは、左側上部レール及び左側下部レールを含み、前記右側スライドレールは、右側上部レール及び右側下部レールを含み、前記左側上部レールと左側下部レールとの間、右側上部レールと右側下部レールとの間には、それぞれ左側モーターと右側モーターでスライド接続されているものと、
回転機構であって、壁板、第1から第3の主回転ポイント、第1から第2の補助サポートポイントを含み、前記壁板は前記座席の底部に固定接続され、前記第1の主回転ポイントは、第1のブラケットおよび第1の回転機構を含み、前記第1のブラケットの下部は前記左側上部レールに接続され、前記第1のブラケットの上部は、第1の回転機構を介して前記壁板と回転して接続され、前記第2の主回転ポイントは、第2のブラケットおよび第2の回転機構を含み、前記第2のブラケットの下部は前記右側上部レールと回転可能に接続され、前記第2のブラケットの上部片側は第2の回転機構を介して前記壁板と回転可能に接続され、前記第3の主回転ポイントは、第3の回転機構を含み、前記第2のブラケットの上部の他側は、第3の回転機構を介して前記右側の上部レールと回転可能に接続され、前記第1の補助サポートポイントは、第3のブラケットおよび第4の回転機構を含み、前記第3のブラケットの下部は前記左側上部レールに接続され、前記第3のブラケットの上部は、第4の回転機構を介して前記壁板と回転して接続され、前記第2の補助サポートポイントは、第4のブラケットおよび第5の回転機構を含み、前記第4のブラケットの下部は前記右側上部レールに接続され、前記第4のブラケットの上部は、第5の回転機構を介して前記壁板と回転して接続されるものと、を含み、
前記左側モーターと右側モーターの動作速度が同じ場合、前記座席は前記スライドレールアセンブリに沿って平行に前後に移動し、前記左側モーターの後退速度が右側モーターの後退速度よりも遅い場合、前記第2のブラケットが後方に移動し、第3の主回転ポイント及び第2の主回転ポイントを後方に移動させ、同時に、第2のブラケットは第3の主回転ポイントを中心に回転を開始し、第2のブラケットと第1の主回転ポイントの間の距離を徐々に増加させ、これにより、壁板は、第2の主回転ポイントを中心に反時計回りに回転するように駆動され、第1および第2の補助サポートポイントは、それぞれ第3のブラケットおよび第4のブラケットに沿って移動し、その結果、座席は、スライドレールアセンブリに対して設定角度で回転することを特徴とする迎賓用スライドレール。
【請求項2】
前記第1の回転機構は、第1のステップボルト、第1のブッシュおよび第1のワッシャを含み、前記第1のステップボルトは、前記壁板、第1のワッシヤを順番に通過して第1のブラケットに接続され、前記第1のブッシュは、前記壁板と前記第1のステップボルトとの間に設置されることを特徴とする請求項1に記載の迎賓用スライドレール。
【請求項3】
前記第2の回転機構は、第2のステップボルト、第2のブッシュ、第2のワッシャ及び第1のナットを含み、前記第2のステップボルトは、前記壁板、第2のワッシヤ、第2のブラケットを順番に通過した後に前記第1のナットに接続され、前記第2のブッシュは、前記壁板と前記第2のステップボルトとの間に設置されることを特徴とする請求項1に記載の迎賓用スライドレール。
【請求項4】
前記第3の回転機構は、第3のステップボルト、第3のブッシュおよび第3のワッシャを含み、前記第3のステップボルトは、前記第2のブラケットと第3のワッシヤを順番に通過した後に前記右側上部レールに接続され、前記第3のブッシュは、前記第2のブラケットと前記第3のステップボルトとの間に設置されることを特徴とする請求項1に記載の迎賓用スライドレール。
【請求項5】
前記第4の回転機構は、第4のステップボルト、第4のブッシュ、第4のワッシャ及び第2のナットを含み、前記第4のステップボルトは、前記第3のブラケット、第4のワッシャ、壁板を順番に通過した後、前記第2のナットに接続され、前記第4のブッシュは、前記第3のブラケットと前記第4のステップボルトとの間に設置されることを特徴とする請求項1に記載の迎賓用スライドレール。
【請求項6】
前記第5の回転機構は、第5のステップボルト、第5のブッシュ、第5のワッシャ及び第3のナットを含み、前記第5のステップボルトは、前記第4のブラケット、第5のワッシヤ、壁板を順番に通過した後、前記第3のナットに接続され、前記第5のブッシュは、前記第4のブラケットと前記第5のステップボルトとの間に設置されることを特徴とする請求項1に記載の迎賓用スライドレール。
【請求項7】
前記第3のブラケットの内部には第1の曲線スライド溝が設置され、前記第4のステップボルトが前記第1の曲線スライド溝に穿設されることを特徴とする請求項1に記載の迎賓用スライドレール。
【請求項8】
前記第4のブラケットの内部には第2の曲線スライド溝が設置され、前記第5のステップボルトが前記第2の曲線スライド溝に穿設されることを特徴とする請求項7に記載の迎賓用スライドレール。
【請求項9】
前記座席がスライドレールアセンブリに対する設定回転角度は0~45°であることを特徴とする請求項1又は7又は8に記載の迎賓用スライドレール。
【請求項10】
前記左側モーターと右側モーターの両方がモーターコントローラーに接続され、前記モーターコントローラーは、前記左側モーターと右側モーターを同期的または独立して動作するように制御するために使用され、ここで、前記左側モーター及び右側モーターには速度と位置のフィードバック機能があることを特徴とする請求項1に記載の迎賓用スライドレール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車の座席の技術分野、特に車の座席に使用される迎賓用スライドレールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、ますます多くの車の座席が回転してゲストを迎える機能を持っているが、一般的に以下の問題がある。回転式ターンテーブルの方式を採用すると、回転角は大きくなるが、重くてかさばり、乗用車の使用には適していない。コネクティングロッドまたは一般的な小角回転方式を使用する場合、重量と体積は要件を満たしているが、回転角が小さすぎる。そのため、乗用車や車のコンパクトな空間を考えると、スライドレールの構造を変えることで、より快適な角度で車にゲストを迎えることができるようにする方法が早急に解決する必要がある技術的課題になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、主に従来技術に存在する技術的問題を解決し、それにより、快適な迎えの角度、コンパクトな構造、および高強度を備えた迎賓用スライドレールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の上記の技術的問題は、主に以下の技術的解決手段によって解決される。
【0005】
本発明により提供される迎賓用スライドレールは、座席の底部に設置され、前記スライドレールは、
【0006】
スライドレールアセンブリであって、左側スライドレール及び右側スライドレールを含み、前記左側スライドレールは、左側上部レール及び左側下部レールを含み、前記右側スライドレールは、右側上部レール及び右側下部レールを含み、前記左側上部レールと左側下部レールとの間、右側上部レールと右側下部レールとの間には、それぞれ左側モーターと右側モーターでスライド接続されているものと、
【0007】
回転機構であって、壁板、第1から第3の主回転ポイント、第1から第2の補助サポートポイントを含み、前記壁板は前記座席の底部に固定接続され、前記第1の主回転ポイントは、第1のブラケットおよび第1の回転機構を含み、前記第1のブラケットの下部は前記左側上部レールに接続され、前記第1のブラケットの上部は、第2の回転機構を介して前記壁板と回転して接続され、前記第2の主回転ポイントは、第2のブラケットおよび第2の回転機構を含み、前記第2のブラケットの下部は前記右側上部レールと回転可能に接続され、前記第2のブラケットの上部片側は第2の回転機構を介して前記壁板と回転可能に接続され、前記第3の主回転ポイントは、第3の回転機構を含み、前記第2のブラケットの上部の他側は、第3の回転機構を介して前記右側の上部レールと回転可能に接続され、前記第1の補助サポートポイントは、第3のブラケットおよび第4の回転機構を含み、前記第3のブラケットの下部は前記左側上部レールに接続され、前記第3のブラケットの上部は、第4の回転機構を介して前記壁板と回転して接続され、前記第2の補助サポートポイントは、第4のブラケットおよび第5の回転機構を含み、前記第4のブラケットの下部は前記右側上部レールに接続され、前記第4のブラケットの上部は、第5の回転機構を介して前記壁板と回転して接続されるものと、を含み、
【0008】
前記左側モーターと右側モーターの動作速度が同じ場合、前記座席は前記スライドレールアセンブリに沿って平行に前後に移動し、前記左側モーターの後退速度が右側モーターの後退速度よりも遅い場合、前記第2のブラケットが後方に移動し、第3の主回転ポイント及び第2の主回転ポイントを後方に移動させ、同時に、第2のブラケットは第3の主回転ポイントを中心に回転を開始し、第2のブラケットと第1の主回転ポイントの間の距離を徐々に増加させ、これにより、壁板は、第2の主回転ポイントを中心に反時計回りに回転するように駆動され、第1および第2の補助サポートポイントは、それぞれ第3のブラケットおよび第4のブラケットに沿って移動し、その結果、座席は、スライドレールアセンブリに対して設定角度で回転する。
【0009】
さらに、前記第1の回転機構は、第1のステップボルト、第1のブッシュおよび第1のワッシャを含み、前記第1のステップボルトは、前記壁板、第1のワッシヤを順番に通過して第1のブラケットに接続され、前記第1のブッシュは、前記壁板と前記第1のステップボルトとの間に設置される。
【0010】
さらに、前記第2の回転機構は、第2のステップボルト、第2のブッシュ、第2のワッシャ及び第1のナットを含み、前記第2のステップボルトは、前記壁板、第2のワッシヤ、第2のブラケットを順番に通過した後に前記第1のナットに接続され、前記第2のブッシュは、前記壁板と前記第2のステップボルトとの間に設置される。
【0011】
さらに、前記第3の回転機構は、第3のステップボルト、第3のブッシュおよび第3のワッシャを含み、前記第3のステップボルトは、前記第2のブラケットと第3のワッシヤを順番に通過した後に前記右側上部レールに接続され、前記第3のブッシュは、前記第2のブラケットと前記第3のステップボルトとの間に設置される。
【0012】
さらに、前記第4の回転機構は、第4のステップボルト、第4のブッシュ、第4のワッシャ及び第2のナットを含み、前記第4のステップボルトは、前記第3のブラケット、第4のワッシャ、壁板を順番に通過した後、前記第2のナットに接続され、前記第4のブッシュは、前記第3のブラケットと前記第4のステップボルトとの間に設置される。
【0013】
さらに、前記第5の回転機構は、第5のステップボルト、第5のブッシュ、第5のワッシャ及び第3のナットを含み、前記第5のステップボルトは、前記第4のブラケット、第5のワッシヤ、壁板を順番に通過した後、前記第3のナットに接続され、前記第5のブッシュは、前記第4のブラケットと前記第5のステップボルトとの間に設置される。
【0014】
さらに、前記第3のブラケットの内部には第1の曲線スライド溝が設置され、前記第4のステップボルトが前記第1の曲線スライド溝に穿設される。
【0015】
さらに、前記第4のブラケットの内部には第2の曲線スライド溝が設置され、前記第5のステップボルトが前記第2の曲線スライド溝に穿設される。
【0016】
さらに、前記座席がスライドレールアセンブリに対する設定回転角度は0~45°である。
【0017】
さらに、前記左側モーターと右側モーターの両方がモーターコントローラーに接続され、前記モーターコントローラーは、前記左側モーターと右側モーターを同期的または独立して動作するように制御するために使用され、ここで、前記左側モーター及び右側モーターには速度と位置のフィードバック機能がある。
【発明の効果】
【0018】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
(1)、快適な45度回転でゲストを迎えることを実現できる。
(2)、乗用車のコンパクトなスペースと回転機構への超薄型要件に適している。
(3)、左右側スライドレールの前後同期及びメモリーリセットを実現する。
(4)、通常の小角度回転機構と比較して、回転には2つの主要な回転ポイントがあり、それぞれ左右側スライドレール上にあり、強度性能がより優れている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の実施例または従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下は、実施例または従来技術の説明において使用される必要がある添付の図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明の図面は、本発明のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとって、他の図面もまた、創造的な努力なしにこれらの図面から得ることができる。
【0020】
【
図1】
図1は、本発明の迎賓用スライドレールの構造概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の迎賓用スライドレールのゲストを迎える状態に回転する概略図である。
【
図3】
図3は、本発明の迎賓用スライドレールの回転機構の構造概略図である。
【
図4】
図4は、本発明の迎賓用スライドレールの回転機構の分解図である。
【
図5】
図5は、本発明の迎賓用スライドレールの回転機構の第1の主回転ポイントの部分概略図である。
【
図6】
図6は、本発明の迎賓用スライドレールの回転機構の第2の主回転ポイントの部分概略図である。
【
図7】
図7は、本発明の迎賓用スライドレールの回転機構の第3の主回転ポイントの部分概略図である。
【
図8】
図8は、本発明の迎賓用スライドレールの回転機構の第1の補助サポートポイントの部分概略図である。
【
図9】
図9は、本発明の迎賓用スライドレールの回転機構の第2の補助サポートポイントの部分概略図である。
【
図10】
図10は、本発明の迎賓用スライドレールの回転機構の第3のブラケットの構造概略図である。
【
図11】
図11は、本発明の迎賓用スライドレールの回転機構の第4のブラケットの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付の図面を参照しながら本発明の好ましい実施例を詳細に説明し、それにより本発明の利点および特徴を当業者が理解しやすくし、本発明の保護範囲をより明確に定義する。
【0022】
図1~11に示すように、本発明の迎賓用スライドレールは、座席1の底部に設置され、スライドレールは、
スライドレールアセンブリであって、左側スライドレール2及び右側スライドレール3を含み、左側スライドレール2は、左側上部レール21及び左側下部レール22を含み、右側スライドレール3は、右側上部レール31及び右側下部レール32を含み、左側上部レール21と左側下部レール22との間、右側上部レール31と右側下部レール32との間には、それぞれ左側モーター23と右側モーター33でスライド接続されているものと、
【0023】
回転機構4であって、壁板46、第1から第3の主回転ポイント(41~43)、第1から第2の補助サポートポイント(44~45)を含み、壁板46は座席1の底部に固定接続され、第1の主回転ポイント41は、第1のブラケット411および第1の回転機構を含み、第1のブラケット411の下部は左側上部レール21に接続され、第1のブラケットの上部は、第1の回転機構を介して前記壁板46と回転して接続され、第2の主回転ポイント42は、第2のブラケット421および第2の回転機構を含み、第2のブラケット421の下部は右側上部レール31と回転可能に接続され、前記第2のブラケットの上部片側は第2の回転機構を介して前記壁板と回転可能に接続され、第3の主回転ポイント43は、第3の回転機構を含み、第2のブラケット421の上部の他側は、第3の回転機構を介して右側の上部レール31と回転可能に接続され、第1の補助サポートポイント44は、第3のブラケット441および第4の回転機構を含み、第3のブラケット441の下部は左側上部レール21に接続され、第3のブラケット441の上部は、第4の回転機構を介して壁板46と回転して接続され、第2の補助サポートポイント45は、第4のブラケット451および第5の回転機構を含み、第4のブラケット451の下部は右側上部レール31に接続され、第4のブラケット451の上部は、第5の回転機構を介して壁板46と回転して接続されるものと、を含み、
【0024】
左側モーター23と右側モーター33の動作速度が同じ場合、座席1はスライドレールアセンブリに沿って平行に前後に移動し、すなわち、この実施例では、左側上部レール21の後退速度は、右側上部レール31の後退速度に等しく、第1から第3の主回転ポイント(41~43)間の距離は安定に保たれ、それにより壁板46を回転せずに安定して後方に移動させる。かつ、プロセス全体を通して、第1および第2の補助サポートポイント(44~45)は、第3のブラケット441および第4のブラケット451の初期位置にあり、プロセス全体で補助ヒンジポイントサポートを実現し、強度性能能力を向上させる。
【0025】
左側モーター23の後退速度が右側モーター33の後退速度よりも遅い場合、第2のブラケット421が後方に移動し、第3の主回転ポイント43及び第2の主回転ポイント42を後方に移動させ、同時に、第2のブラケット421は第3の主回転ポイント43を中心に回転を開始し、且つ第2のブラケット421と第1の主回転ポイント41の間の距離を徐々に増加させ、これにより、壁板46は、第2の主回転ポイント42を中心に反時計回りに回転するように駆動され、第1および第2の補助サポートポイント(44~45)は、それぞれ第3のブラケット441および第4のブラケット451に沿って移動し、その結果、座席1は、スライドレールアセンブリに対して設定角度で回転する。好ましくは、座席1がスライドレールアセンブリに対する設定回転角度は好ましくは0~45°である。
【0026】
本発明において、第1から第3の主回転ポイント(41~43)は主なストレスポイント、第1と第2の補助サポートポイント(44~45)は二次ストレスポイントであり、本発明の第1および第2の補助サポートポイント(44~45)は、構造強度を改善することができ、かつ、極限位置に追加のブラケットサポートが提供され、剛性を向上させ、人が座ったときの座席1の沈下変形量を低減する。
【0027】
本発明において、モーターコントローラーによって速度・位置フィードバック機能を備えた左側モーター23及び右側モーター33に接続できるので、左側スライドレール2及び右側スライドレール3をそれぞれ指定された速度で移動するように制御することができ、かつスライドレールの位置を記録することができる。下記機能を実現する。
【0028】
1)、左側スライドレール2と右側スライドレール3の正確な同方向の移動、つまり、座席1の前後の移動である。
2)、左側スライドレール2と右側スライドレール3の逆方向の移動、つまり、座席1の回転移動である。
3)、指定した前後位置と回転角度に戻すことができるメモリー機能。
4)、有人の場合にゆっくり回転し、空運転の場合に速く回転する速度調整機能。
【0029】
具体的には、本発明の第1の回転機構は、第1のステップボルト412、第1のブッシュ413および第1のワッシャ414を含み、第1のステップボルト412は、壁板46、第1のワッシヤ414を順番に通過して第1のブラケット411に接続され、第1のブッシュ413は、壁板と第1のステップボルト412との間に設置される。
【0030】
第2の回転機構は、第2のステップボルト422、第2のブッシュ423、第2のワッシャ424及び第1のナット425を含み、第2のステップボルト422は、壁板46、第2のワッシヤ423、第2のブラケット421を順番に通過した後に第1のナット425に接続され、第2のブッシュ423は、壁板46と第2のステップボルト422との間に設置される。
【0031】
第3の回転機構は、第3のステップボルト431、第3のブッシュ432および第3のワッシャ433を含み、第3のステップボルト431は、第2のブラケット421と第3のワッシヤ433を順番に通過した後に右側上部レール31に接続され、第3のブッシュ432は、第2のブラケット421と第3のステップボルト431との間に設置される。
【0032】
第4の回転機構は、第4のステップボルト442、第4のブッシュ443、第4のワッシャ444及び第2のナット445を含み、第4のステップボルト442は、第3のブラケット441、第4のワッシャ444、壁板46を順番に通過した後、第2のナット445に接続され、第4のブッシュ443は、第3のブラケット441と第4のステップボルト442との間に設置される。
【0033】
第5の回転機構は、第5のステップボルト452、第5のブッシュ453、第5のワッシャ454及び第3のナット455を含み、第5のステップボルト452は、第4のブラケット451、第5のワッシヤ454、壁板46を順番に通過した後、第3のナット455に接続され、第5のブッシュ453は、第4のブラケット451と第5のステップボルト452との間に設置される。
【0034】
本発明において、摩擦抵抗を低減するために、第1から第5の回転機構にブッシュ及びワッシヤが必要であり、これにより、スライド移動時の摩擦を低減し、耐久性を向上させ、異音を除去できる。
【0035】
好ましくは、第3のブラケット441の内部には第1の曲線スライド溝446が設置され、第4のステップボルト442が第1の曲線スライド溝446に穿設される。第1の曲線スライド溝446は、回転中に第1の補助サポートポイント44に運動誘導と剛性、強度サポートを提供する特別な運動付きの曲線である。
【0036】
好ましくは、第4のブラケット451の内部には第2の曲線スライド溝456が設置され、第5のステップボルト452が第2の曲線スライド溝456に穿設される。第2の曲線スライド溝456は、回転中に第2の補助サポートポイント45に運動誘導と剛性、強度サポートを提供する特別な運動付きの曲線である。
【0037】
上記は本発明の具体的な実施形態に過ぎないが、本発明の保護範囲はこれに限定されず、創造的な作業なしに想到する変更または置換は、本発明の保護範囲に含まれるべきである。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって定義される保護範囲に基づくべきである。
【図 】