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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-01
(45)【発行日】2023-06-09
(54)【発明の名称】収納システム及び収納方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/06 20060101AFI20230602BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
B65G1/06 M
B65G1/137 B
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018186021
(22)【出願日】2018-09-28
(65)【公開番号】P2020055665
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】水野 修
(72)【発明者】
【氏名】中村 徹
(72)【発明者】
【氏名】白水 博
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2007/007354(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/06
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物品を置いておくための収納エリアを有する少なくとも1つの棚面内を前記棚面に沿って移動する搬送装置を備え、
前記搬送装置が、前記複数の物品のうち搬送対象の少なくとも1つの物品である対象物を前記棚面内で移動させ、
前記搬送装置は、荷役装置と、荷役制御部と、載置部と、前記載置部から斜め下向きに突出する傾斜部と、を有し、
前記荷役装置は、前記載置部及び前記傾斜部の上部に、前記載置部及び前記傾斜部が並ぶ方向に沿って移動可能に設けられたベルトを移動させるモータを備え、
前記荷役制御部が前記モータの回転を制御することによって、前記ベルトを移動させ、
前記搬送装置は、前記対象物を前記傾斜部から前記ベルトに乗り上げさせ、前記ベルトを移動させることによって前記ベルトに乗り上げた前記対象物を前記載置部に移動させ前記載置部に載置することによって、前記対象物を保持する、
収納システム。
【請求項2】
前記搬送装置の前記載置部及び前記傾斜部にはそれぞれローラが回転可能な状態で支持されており、前記ローラに前記ベルトが取り付けられ、前記モータが前記ローラを回転させ、前記ローラに取り付けられた前記ベルトを移動させることによって前記ベルトに乗り上げさせた前記対象物を前記載置部に移動させる、
請求項1に記載の収納システム。
【請求項3】
前記搬送装置は、前記載置部の両側に一対の前記傾斜部を有し、
前記搬送装置は、前記複数の物品のうち前記搬送装置の進路上に存在する1以上の物品に対して、一対の前記傾斜部の一方、前記載置部、一対の前記傾斜部の他方の順に前記1以上の物品を乗り上げさせることで、前記1以上の物品を通り抜ける、
請求項1又は2に記載の収納システム。
【請求項4】
前記棚面が複数あり、
前記複数の棚面が上下方向に重なるように配置されている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の収納システム。
【請求項5】
前記対象物を垂直方向に移動させる昇降機を、更に備える、
請求項1~4のいずれか1項に記載の収納システム。
【請求項6】
前記搬送装置は、前記棚面における前記収納エリアと、前記物品の前記棚面からの搬出及び前記物品の前記棚面への搬入のための搬出入エリアと、の間で前記対象物を移動させる、
請求項1~5のいずれか1項に記載の収納システム。
【請求項7】
前記棚面は、前記物品の前記棚面からの搬出及び前記物品の前記棚面への搬入のための搬出入エリアを、前記収納エリアに隣接して有する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の収納システム。
【請求項8】
前記搬出入エリアは、前記棚面の複数の辺のうちの一の辺に沿って設けられる、
請求項6に記載の収納システム。
【請求項9】
前記棚面における前記複数の物品の位置を管理する管理システムを、更に備える、
請求項1~8のいずれか1項に記載の収納システム。
【請求項10】
複数の物品を置いておくための収納エリアを有する少なくとも1つの棚面内を前記棚面に沿って移動する搬送装置が、前記複数の物品のうち搬送対象の少なくとも1つの物品である対象物を前記棚面内で移動させ、
前記搬送装置は、荷役装置と、荷役制御部と、載置部と、前記載置部から斜め下向きに突出する傾斜部と、を有し、
前記荷役装置は、前記載置部及び前記傾斜部の上部に、前記載置部及び前記傾斜部が並ぶ方向に沿って移動可能に設けられたベルトを移動させるモータを備え、
前記荷役制御部が前記モータの回転を制御することによって、前記ベルトを移動させ、
前記搬送装置は、前記対象物を前記傾斜部から前記ベルトに乗り上げさせ、前記ベルトを移動させることによって前記ベルトに乗り上げた前記対象物を前記載置部に移動させ前記載置部に載置することによって、前記対象物を保持する、
収納方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、収納システム及び収納方法に関する。より詳細には、本開示は、物品を収納する収納システム及び収納方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、無人搬送車の走行ラインに沿って、無人搬送車の走行方向及び上下方向に複数の物品収納空間を有する棚を配置した倉庫システムがあった(例えば特許文献1参照)。無人搬送車の上には移載ロボットが設けられ、移載ロボットが棚の物品収納空間との間で物品の受渡しを行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-277062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した倉庫システムの棚の各段(棚面)では、無人搬送車の走行ラインに面した部位にしか物品収納空間を設けることができず、走行ラインに沿った棚の寸法に制約がある場合、収納可能な物品の数を増やすためには、棚の数を増やす必要があった。
【0005】
本開示の目的は、1つの棚面で収納可能な物品の数を増やすことができる収納システム及び収納方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の収納システムは、少なくとも1つの棚面内を前記棚面に沿って移動する搬送装置を備える。前記少なくとも1つの棚面は、複数の物品を置いておくための収納エリアを有する。前記搬送装置が、前記複数の物品のうち搬送対象の少なくとも1つの物品である対象物を前記棚面内で移動させる。前記搬送装置は、荷役装置と、荷役制御部と、載置部と、前記載置部から斜め下向きに突出する傾斜部と、を有する。前記荷役装置は、前記載置部及び前記傾斜部の上部に、前記載置部及び前記傾斜部が並ぶ方向に沿って移動可能に設けられたベルトを移動させるモータを備える。前記荷役制御部が前記モータの回転を制御することによって、前記ベルトを移動させる。前記搬送装置は、前記対象物を前記傾斜部から前記ベルトに乗り上げさせ、前記ベルトを移動させることによって前記ベルトに乗り上げた前記対象物を前記載置部に移動させ前記載置部に載置することによって、前記対象物を保持する。
【0007】
本開示の一態様の収納方法は、少なくとも1つの棚面内を前記棚面に沿って移動する搬送装置が、複数の物品のうち搬送対象の少なくとも1つの物品である対象物を前記棚面内で移動させる。前記少なくとも1つの棚面は、前記複数の物品を置いておくための収納エリアを有する。前記搬送装置は、荷役装置と、荷役制御部と、載置部と、前記載置部から斜め下向きに突出する傾斜部と、を有する。前記荷役装置は、前記載置部及び前記傾斜部の上部に、前記載置部及び前記傾斜部が並ぶ方向に沿って移動可能に設けられたベルトを移動させるモータを備える。前記荷役制御部が前記モータの回転を制御することによって、前記ベルトを移動させる。前記搬送装置は、前記対象物を前記傾斜部から前記ベルトに乗り上げさせ、前記ベルトを移動させることによって前記ベルトに乗り上げた前記対象物を前記載置部に移動させ前記載置部に載置することによって、前記対象物を保持する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、1つの棚面に収納可能な物品の数を増やすことができる収納システム及び収納方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る収納システムの概略説明図である。
図2図2は、同上の収納システムが備える棚面の平面図である。
図3図3Aは、同上の収納システムの要部の側面図である。図3Bは、同上の収納システムの要部の平面図である。
図4図4は、同上の収納システムの概略的なブロック図である。
図5図5Aは、同上の収納システムが備える移送機の側面図である。図5Bは、同上の収納システムが備える移送機の上面図である。
図6図6A図6Eは、同上の収納システムが備える移送機が物品を運ぶ動作を説明する説明図である。
図7図7は、同上の収納システムが備える搬送装置の動作を説明するフローチャートである。
図8図8は、本開示の一実施形態の変形例1に係る収納システムの概略説明図である。
図9図9は、同上の収納システムの要部の側面図である。
図10図10は、本開示の一実施形態の変形例2に係る収納システムの概略説明図である。
図11図11は、本開示の一実施形態の収納システムが設けられた倉庫の平面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に説明する実施形態は、本開示の種々の実施形態の一つに過ぎない。本開示の実施形態は、下記実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外も含み得る。また、下記の実施形態は、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0011】
(実施形態)
(1)概要
本実施形態の収納システム1は、図1に示すように、搬送装置10を備える。搬送装置10が、少なくとも1つの棚面110内を棚面110に沿って移動する。少なくとも1つの棚面110は、複数の物品50を置いておくための収納エリア120を有する。搬送装置10が、複数の物品50のうち搬送対象の少なくとも1つの物品である対象物50Xを棚面110内で移動させる。
【0012】
ここにおいて、搬送装置10の数は1以上であればよく、搬送装置10は1台でもよいし、2台以上でもよい。「物品」は棚面110に収納される品物(例えば商品)を含む。物品50は、棚面110に収納される品物52そのものでもよいし、品物52が入れられた箱51でもよい。以下の実施形態では物品50は品物52が入れられた箱51のことである。また、以下に説明する実施形態では、搬送装置10は、棚面110を走行することによって棚面110に沿って移動するが、搬送装置10はこれに限定されない。搬送装置10は、棚面110の上側に配置されたレール又はワイヤ等から吊り下げられた状態で棚面110に沿って移動するものでもよいし、棚面110の上側の空間を飛行することによって棚面110に沿って移動するドローンでもよい。
【0013】
本実施形態の収納システム1では、搬送装置10が、対象物50Xを棚面110内で移動させて、棚面110内の収納エリア120に収納している。したがって、収納システム1では、収納エリア120において複数の物品50を複数列に並べた状態で配置することができ、一つの棚面110で配置可能な物品50の数を増やすことができる。
【0014】
(2)詳細
以下、本実施形態に係る収納システム1について図面を参照して詳しく説明する。以下の説明において、図1図2図3A図3B及び図8図10においてX軸方向を左右方向、Y軸方向を前後方向(奥行き方向)、Z軸方向を上下方向と規定する。さらに、X軸方向の正の向きを右側、Y軸方向の正の向きを前側、Z軸方向の正の向きを上側と規定する。ただし、これらの方向は一例であり、収納システム1の使用時の方向を限定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
【0015】
本実施形態の収納システム1では、図1図2図3A及び図3Bに示すように、複数の棚面110を備えた収納棚100の各棚面110に物品50を収納する。ここにおいて、「収納」とは、各棚面110の収納エリア120に複数の物品50を並べて置いた状態で納めておくことをいう。
【0016】
物品50は、例えば、品物52が入れられた箱51である。棚面110には複数の物品50(箱51)を配置可能であり、複数の箱51は、上下、左右、及び前後の各寸法が一定の定型サイズの箱である。
【0017】
収納棚100は、複数(図1では4段)の棚面110を備えている。複数の棚面110の平面形状は長方形である。複数の棚面110は、上下方向において等間隔に並ぶように、四隅に設けられた支柱140で支持されている。換言すれば、棚面110が複数あり、複数の棚面110が上下方向に重なるように配置されている。
【0018】
ここで、複数の棚面111~114は同一の構成を有しているので、最上段(4段目)の棚面114について図1及び図2を参照して説明を行い、他の棚面111~113については説明を省略する。図1では、1段面から3段目の棚面111~113については物品50及び搬送装置10の図示を省略しているが、実際には棚面111~113の各々にも物品50が配置され、物品50を移動させる少なくとも1つの搬送装置10が存在する。
【0019】
本実施形態では、棚面114の平面形状は長方形である。棚面114には、一方の長辺に沿って搬出入エリア130が設けられている。また、棚面114において搬出入エリア130以外の部位には収納エリア120が設けられている。ここで、搬出入エリア130は、物品50の棚面110からの搬出及び物品50の棚面110への搬入のためのエリアである。棚面110は、収納エリア120に隣接して搬出入エリア130を有している。搬出入エリア130は、収納エリア120に入れるための物品50が、搬送装置10によって移動させられるまでの間に置かれるエリアである。また、搬出入エリア130は、収納エリア120から出された物品50が、ユーザ60によって取り出されるまでの間に置かれるエリアである。
【0020】
搬送装置10は、ユーザ60が搬出入エリア130に置いた物品50を収納エリア120に移動させる。また、搬送装置10が収納エリア120から搬出入エリア130に移動させた物品50は、ユーザ60によって取り出される。すなわち、搬送装置10は、棚面110における収納エリア120と、物品50の棚面110からの搬出及び物品50の棚面110への搬入のための搬出入エリア130と、の間で対象物50Xを移動させる。さらに、搬送装置10は、収納エリア120内に置かれている物体50Xを、収納エリア内の別の場所に移動させることもでき、収納エリア120内で物品50Xの並べ替えを行うことができる。
【0021】
搬出入エリア130には、棚面110の左右方向において複数の待機スペース131が設けられている。複数の待機スペース131の各々は、物品50を1つだけ置くことが可能な面積を有している。各待機スペース131は、物品50が同じ向きに並ぶように設けられており、物品50は長手方向が前後方向と平行になるように配置される。
【0022】
収納エリア120には、複数(例えば8つ)の島領域121が設けられている。収納エリア120において複数の島領域121以外の部位は搬送装置10が移動する移動エリア122となっている。各島領域121には複数(例えば8個)の配置スペース123が設けられている。各配置スペース123は、物品50を1つだけ置くことが可能な面積を有している。各配置スペース123は、物品50が同じ向きに並ぶように設けられており、物品50は長手方向が前後方向と平行になるように配置される。例えば、1つの島領域121には、最大で8個の物品50を配置(収納)可能であり、収納エリア120には最大で64個の物品50を配置(収納)可能である。ここにおいて、島領域121は、収納エリア120内のある決まった領域でもよいし、収納エリア120内に配置される物品50の数又は大きさなどに応じて適宜変化してもよい。
【0023】
本実施形態では、棚面110は、ユーザ60がアクセス可能な搬出入エリア130と、ユーザ60が入らない収納エリア120とに分けられている。収納エリア120にはユーザ60が入らないので、複数の物品50の間にユーザ60が通るための隙間を空ける必要がない。つまり、収納エリア120では、搬送装置10が移動するための移動エリア122さえ設けられていれば、複数の物品50の間隔を狭めた状態で配置でき、収納エリア120に収納可能な物品50の数を増やすことができる。
【0024】
なお、棚面110における物品50の配置の仕方は一例であり、適宜変更が可能である。例えば、収納エリア120において、搬出入エリア130に隣接して物品50を配置するための島領域が設けられていてもよい。また、図1の例では棚面110の一辺(例えば前側の一辺)に沿って搬出入エリア130が設けられているが、棚面110の複数の辺に沿って搬出入エリア130が設けられてもよい。また、搬出入エリア130は、棚面110の一辺の全長に亘って設けられているが、棚面110の一辺に部分的に設けられてもよいし、棚面110の複数の辺のそれぞれに部分的に設けられてもよい。
【0025】
ここで、棚面110には、収納エリア120内の各配置スペース123と、搬出入エリア130内の各待機スペース131とに、棚面110における位置を特定するためのマーカ150が設けられている。マーカ150は、例えば二次元バーコードであり、棚面110におけるマーカ150の位置を示す位置情報(例えば、棚面110内の所定の位置を原点とした二次元直交座標系での座標情報等)が含まれている。マーカ150は、棚面110の表面に二次元バーコードを直接ペイントしたり、二次元バーコードが印刷されたシールを貼り付けたりすることで棚面110に設けられている。棚面110内を移動する搬送装置10がマーカ150の上を通ると、搬送装置10は、マーカ150から位置情報を読み取り、棚面110における位置を取得する。なお、棚面110の移動エリア122にも、棚面110における位置を特定するためのマーカ150が適宜設けられていればよく、搬送装置10はマーカ150から読み取った位置情報に基づいて棚面110内の位置を示す位置情報を取得できる。
【0026】
本実施形態の収納システム1は、図4に示すように、搬送装置10と、管理システム30と、端末装置40とを含む。なお、端末装置40は収納システム1に必須の構成ではなく適宜省略が可能である。
【0027】
以下、収納システム1の各部の構成について説明する。
【0028】
(2.1)搬送装置
搬送装置10は、図4に示すように、制御部11と、通信部12と、記憶部13と、センサ14と、走行制御部15と、荷役制御部16と、を備える。搬送装置10は、例えば、棚面110の上を自律走行する。ここでは一例として、搬送装置10は、蓄電池を備え、蓄電池に蓄積された電気エネルギを用いて動作することとする。例えば、搬送装置10は、棚面110内に設けられた充電スポットに移動し、充電スポットに設けられた充電器(例えば非接触充電器)から電力の供給を受けて、蓄電池を充電する。
【0029】
複数の棚面110の各々には少なくとも1台の搬送装置10が配置されている。図1及び図2では1つの棚面114に2台の搬送装置10が配置されているが、各棚面110に配置される搬送装置10の台数は1台でもよいし、3台以上でもよい。例えば、棚面110の広さ、棚面110に置かれる物品50の数、棚面110に物品50が搬入される頻度、及び棚面110から物品50が搬出される頻度等に応じて、搬送装置10の数は適宜変更が可能である。
【0030】
制御部11は、通信部12、センサ14、走行制御部15、及び荷役制御部16を制御する。本実施形態では、制御部11は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、コンピュータシステムのプロセッサが実行することにより、制御部11の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0031】
通信部12は、例えば無線局の免許が不要な通信方式で無線通信を行う通信モジュールを備えている。この種の通信方式としては、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、特定小電力無線等の規格に準拠した通信方式がある。通信部12は、管理システム30と通信する通信機能を有している。なお、1つの棚面110に複数の搬送装置10が配置されている場合、通信部12は、同じ棚面110に存在する別の搬送装置10と通信を行ってもよい。
【0032】
記憶部13は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の電気的に書換え可能な不揮発性メモリ、及びRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ等を備える。記憶部13は、制御部11が実行するプログラム、搬送装置10に割り当てられた識別情報等を記憶する。
【0033】
センサ14は、搬送装置10の周りの空間において対象物を検知する検知センサを含む。この種の検知センサには、例えばLIDAR(Light Detection and Ranging)、超音波センサ、ミリ波レーダ等である。また、センサ14は、棚面110に設けられたマーカ150から位置情報を読み取るためのイメージセンサ、ベルト24(図5A及び図5B参照)の上に物品50が載せられた場合に物品50によって載置部21にかかる荷重を検出する荷重センサ等を少なくとも含む。
【0034】
走行制御部15は、制御部11から入力される制御信号に基づいて、搬送装置10が備える走行装置17を制御することで、搬送装置10を走行させる。
【0035】
荷役制御部16は、制御部11から入力される制御信号に基づいて、搬送装置10が備える荷役装置18を制御する。荷役装置18は、荷役制御部16によって制御されることで、物品50を搬送装置10に載せたり、搬送装置10から物品50を降ろしたりする。
【0036】
搬送装置10は、図5A及び図5Bに示すように、金属製の本体20を備える。本体20を上側から見た形状は長方形である。本体20は、長手方向の中央部に、物品50を載せる載置部21を有し、長手方向の両側には載置部21から斜め下向きに突出する傾斜部22を有している。
【0037】
本実施形態の搬送装置10は、ベルトコンベヤのような荷役装置18を備えており、本体20には荷役装置18が取り付けられている。載置部21及び傾斜部22には複数本のローラ23が回転可能な状態で支持されており、複数本のローラ23の少なくとも一部はモータによって回転させられる。本体20には、本体20の長手方向において両方向に移動可能なベルト24が取り付けられている。ベルト24は、例えば合成樹脂材料により帯状に形成されており、複数本のローラ23に巻き付けられている。荷役制御部16がモータの回転速度、回転量及び回転方向を制御することで、ベルト24を所望の方向に所望の速度及び移動量で移動させることができる。ここにおいて、ベルト24、ローラ23及びローラ23を回転させるモータ等で荷役装置18が構成される。
【0038】
また、本実施形態の搬送装置10は、走行装置17として複数(例えば4個)の走行車輪25を有している。複数の走行車輪25は、本体20に回転可能な状態で取り付けられている。走行車輪25は、例えばオムニホイール等の全方向移動型車輪である。走行制御部15が、走行車輪25の回転方向、回転速度、及び回転量を制御することによって、搬送装置10を所望の方向に所望の速度及び移動量だけ移動させることができる。なお、走行装置17は4つの走行車輪25を備えているが、走行車輪25の数は4つに限定されず、適宜変更が可能である。また、走行装置17は全方向移動型車輪である走行車輪25を備えるものに限定されない。走行装置17は、互いに直交するように配置された2つの走行用ローラを備えていてもよい。2つの走行用ローラは棚面110と接触している。2つの走行用ローラの一方が回転すると、本体20は、本体20の長手方向と平行な方向において移動し、2つの走行用ローラの他方が回転すると、本体20は、本体20の短手方向と平行な方向において本体20が移動する。
【0039】
本実施形態の搬送装置10は、物品50(対象物50X)の下に潜り込むことによって物品50(対象物50X)を保持して、物品50(対象物50X)を棚面110内で移動させる。
【0040】
ここで、搬送装置10が、物品50が置かれている場所に移動して物品50を載せた後、物品50を降ろす場所に移動して物品50を降ろすまでの動作を図6A図6Eに基づいて説明する。なお、図6A図6Eにおいて実線の矢印A1,A3は搬送装置10が移動する方向を示している。また、図6B及び図6Dにおいて点線の矢印A2,A4は荷役装置18のベルト24が移動する方向を示している。
【0041】
搬送装置10が物品50を載せる場合、制御部11は、走行制御部15により走行装置17を制御して、物品50が置かれている場所まで搬送装置10を移動させる。制御部11は、物品50(具体的には箱51)の長手方向と本体20の長手方向とが平行し、かつ、箱51の長手方向における一端側に一方の傾斜部22が接近する向き(矢印A1と平行な向き)に、搬送装置10を移動させる。このとき、制御部11は、走行装置17の制御と同期して、荷役制御部16により荷役装置18を制御し、ベルト24に載った物品50が、ベルト24の移動に応じて載置部21の上に移動する方向に、ベルト24を移動させる。ここで、箱51の底部において箱51の長手方向における両端の角には傾斜面511が設けられているので、ベルト24に箱51が乗り上げやすくなっている。制御部11は、箱51の底部に本体20が入り込む方向に搬送装置10を移動させながら、箱51が載置部21に移動する方向にベルト24を移動させているので、物品50が置かれている場所でこの物品50を載せることができる(図6B及び図6C参照)。すなわち、搬送装置10は、対象物50Xが置かれている場所で、対象物50Xの下に潜り込むことによって対象物50Xを保持するので、対象物50Xの周りに他の物品50が存在する状態でも対象物50Xを載せることができる。
【0042】
制御部11は、例えば荷重センサの検出結果に基づいて、載置部21の上側に物品50が載ったと判断すると、荷役制御部16により荷役装置18を制御して、ベルト24の移動を停止させる。そして、制御部11は、載置部21の上側に物品50を載せた状態で、走行制御部15により走行装置17を制御して、物品50を降ろす場所まで搬送装置10を移動させる(図6C参照)。
【0043】
制御部11は、搬送装置10が物品50を降ろす場所に移動したと判断すると、図6Dに示すように、走行制御部15により走行装置17を制御して、搬送装置10を逆方向(図6Dにおいて矢印A3で示す方向)に移動させる。また、制御部11は、走行装置17の制御に同期して、荷役制御部16により荷役装置18を制御し、載置部21に載っている物品50が、ベルト24の移動に応じて傾斜部22側に移動する方向(図6Dにおいて矢印A4で示す方向)にベルト24を移動させる。これにより、載置部21の上側に載っていた物品50が、その場所において搬送装置10から降ろされる(図6E参照)。
【0044】
制御部11は、物品50を降ろすと、荷役制御部16により荷役装置18を制御して、ベルト24の移動を停止させる。また、制御部11は、走行制御部15により走行装置17を制御して、搬送装置10を棚面110内の所定の位置(例えば、棚面110の中央位置)に移動させ、この位置で次の指令を待機する。なお、制御部11は、物品50を降ろした位置で搬送装置10を停止させ、この位置で次の指令を待機してもよい。
【0045】
本実施形態では、搬送装置10は、本体20の長手方向における一端側で対象物50Xを載せ、本体20の長手方向における一端側で対象物50Xを降ろしているが、本体20の長手方向における他端側で対象物50Xを降ろしてもよい。搬送装置10がこのような動作を行うことで、搬送装置10は、複数の物品50のうち搬送装置10の進路上に存在する1以上の物品50の下に潜りこむことによって1以上の物品50を通り抜けることができる。搬送装置10は、搬送装置10と対象物50Xとの間に他の物品50が存在する場合に、他の物品50の下に潜りこむことによって他の物品を通り抜けることができる。したがって、搬送装置10が移動するルートの自由度が向上し、対象物50Xまでの移動距離を短縮できる。
【0046】
また、制御部11は、センサ14がマーカ150から読み取った位置情報を通信部12から管理システム30に送信させており、管理システム30は搬送装置10との通信によって搬送装置10が存在する位置の位置情報を取得できる。
【0047】
(2.2)端末装置
端末装置40は、例えば、スマートフォン、タブレット型の携帯端末、又はパーソナルコンピュータにより実現される。端末装置40は、収納棚100に物品50を入れたり収納棚100から物品50を取り出したりする作業を行うユーザ60によって使用される。
【0048】
端末装置40は、制御部41と、通信部42と、記憶部43と、操作部44と、表示部45と、を備える。
【0049】
制御部41は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部41は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部41として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。本実施形態では、制御部41のメモリには、収納システム1を利用するためのプログラム(アプリ)が記録されている。制御部41がこのプログラムを実行することで、ユーザ60は、端末装置40を用いて、物品50の収納エリア120への収納、及び収納エリア120からの物品50の取り出しを指示することができる。
【0050】
通信部42は、例えば無線局の免許が不要な通信方式で無線通信を行う通信モジュールを備えている。この種の通信方式としては、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、特定小電力無線等の規格に準拠した通信方式がある。通信部42は、管理システム30と通信する通信機能を有している。
【0051】
記憶部43は、EEPROM等の電気的に書換え可能な不揮発性メモリ、及びRAM等の揮発性メモリ等を備える。記憶部43は、例えば、制御部41が実行するプログラム、端末装置40に割り当てられた識別情報等を記憶する。
【0052】
表示部45は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイ装置を備える。
【0053】
操作部44は、例えば、表示部45に設けられたタッチパネル等を備え、ユーザ60の操作入力を受け付ける。
【0054】
(2.3)管理システム
収納システム1は、棚面110における複数の物品50の位置を管理する管理システム30を更に備えている。
【0055】
管理システム30は、制御部31と、通信部32と、記憶部33とを備える。
【0056】
通信部32は、例えば無線局の免許が不要な通信方式で無線通信を行う通信モジュールを備えている。この種の通信方式としては、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、特定小電力無線等の規格に準拠した通信方式がある。通信部32は、搬送装置10及び端末装置40と通信する通信機能を有している。
【0057】
記憶部33は、EEPROM等の電気的に書換え可能な不揮発性メモリ、及びRAM等の揮発性メモリ等を備える。記憶部33は、例えば、制御部31が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部33は、棚面110の収納エリア120に配置された物品50の物品情報と、物品50が置かれた配置スペース123の位置を示す配置情報とを対応付けて記憶する。
【0058】
制御部31は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部31は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部31として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0059】
(2.4)収納システムの動作
次に、収納システム1の動作について説明する。以下では、収納棚100の収納エリア120に物品50を入れる場合の動作について「(2.4.1)新たな物品を収納エリアに入れる場合の動作」で説明する。また、収納棚100の収納エリア120に配置されている物品50を収納棚100から出す場合の動作について「(2.4.2)収納エリアから物品を取り出す場合の動作」で説明する。
【0060】
(2.4.1)新たな物品を収納エリアに入れる場合の動作
ユーザ60が、新たな物品50を例えば最上段の棚面114に搬入する場合の動作について以下に説明する。
【0061】
ユーザ60が収納棚100の収納エリア120に新たな物品50(以下、対象物50Xと言う)を収納する場合、ユーザ60は、棚面114における搬出入エリア130の待機スペース131に対象物50Xを置く。このとき、ユーザ60は、端末装置40の操作部44を操作して、対象物50Xに関する物品情報を入力する。対象物50Xの物品情報は、箱51に入れられた品物52を特定するための情報であり、品物52の品名及び品物52を特定するための品番のうち少なくとも一方の情報を含む。また、ユーザ60は、操作部44を操作して、対象物50Xを置いた棚面110、及び搬出入エリア130における対象物50Xの位置(つまり対象物50Xが置かれた待機スペース131の位置)を指定する。制御部41は、操作部44から入力された情報(対象物50Xの物品情報と、対象物50Xが置かれた棚面110及び待機スペース131を指定する情報)と、対象物50Xの搬入を指示する搬入命令とを含む通信信号を通信部42から管理システム30に送信させる。
【0062】
管理システム30の通信部32が端末装置40から送信された通信信号を受信すると、制御部31は、通信信号に含まれる対象物50Xの物品情報と、対象物50Xが置かれた棚面110及び待機スペース131を指定する情報と、搬入命令とを取得する。制御部31は、対象物50Xの搬入命令を取得すると、記憶部33に記憶されている物品50の配置情報に基づいて、収納エリア120において新たに搬入される対象物50Xを置く配置スペース123を決定する。制御部31は、対象物50Xを移動させる搬送指示情報を作成し、通信部32から対象物50Xが置かれた棚面110に配置されている搬送装置10へ搬送指示情報を含む通信信号を送信する。ここで、搬送指示情報には、対象物50Xが置かれている待機スペース131の位置(この位置を荷積み位置とも言う)の情報と、対象物50Xの移動先である配置スペース123の位置(この位置を荷下ろし位置とも言う)の情報とが含まれている。また、制御部31は、新たに搬入される対象物50Xの物品情報と、対象物50Xが置かれる配置スペース123の位置を示す配置情報とを記憶部33に記憶させる。
【0063】
ここで、搬送装置10の動作を図7のフローチャートに基づいて説明する。搬送装置10の通信部12は管理システム30からの通信信号の受信待ちを行っている(S1)。通信部12が管理システム30からの通信信号を受信すると(S2:Yes)、制御部11は、通信信号に含まれる搬送指示情報(荷積み位置の情報及び荷下ろし位置の情報を含む)を取得する。制御部11は、搬送指示情報を取得すると、走行制御部15に走行装置17を制御させることで搬送装置10を荷積み位置に移動させる(S4)。搬送装置10が荷積み位置に到着すると、制御部11は、走行装置17の制御と同期して、荷役制御部16に荷役装置18を制御させることで、待機スペース131に置かれている対象物50Xを載置部21に載せる荷積み動作を行う(S5)。載置部21に対象物50Xが載せられると、制御部11は、走行制御部15に走行装置17を制御させることで搬送装置10を荷下ろし位置に移動させる(S6)。そして、搬送装置10が荷下ろし位置に到着すると、制御部11は、走行装置17の制御と同期して、荷役制御部16に荷役装置18を制御させることで、配置スペース123に対象物50Xを降ろす荷下ろし動作を行わせる(S7)。配置スペース123に対象物50Xを降ろすと、制御部11は、走行制御部15に走行装置17を制御させることで搬送装置10を待機位置に移動させる(S8)。そして、搬送装置10が待機位置に到着すると、制御部11は、管理システム30から次の搬送指示情報が送られてくるのを待機する(S9)。
【0064】
これにより、ユーザ60が搬出入エリア130に置いた対象物50Xが、搬送装置10によって収納エリア120に移動され、収納エリア120の配置スペース123に収納される。
【0065】
(2.4.2)収納エリアから物品を取り出す場合の動作
ユーザ60が、収納棚100に収納されている物品50を収納棚100から取り出す場合の動作について以下に説明する。
【0066】
ユーザ60が収納棚100の収納エリア120に収納されている物品50(以下、対象物50Xと言う)を取り出す場合、ユーザ60は、端末装置40の操作部44を操作して、収納エリア120から取り出したい対象物50Xに関する物品情報を入力する。制御部41は、操作部44から入力された情報(対象物50Xの物品情報)と、対象物50Xの搬出を指示する搬出命令とを含む通信信号を通信部42から管理システム30に送信させる。
【0067】
管理システム30の通信部32が端末装置40から送信された通信信号を受信すると、制御部31は、通信信号に含まれる対象物50Xの物品情報と、搬出命令とを取得する。制御部31は、対象物50Xの搬出命令を取得すると、記憶部33に記憶されている物品50の配置情報に基づいて、対象物50Xが置かれている棚面110と、棚面110における配置スペース123の情報とを取得する。制御部31は、対象物50Xが置かれている棚面110及び配置スペース123の情報に基づいて、対象物50Xを配置スペース123から搬出入エリア130において物品50が置かれていない待機スペース131に移動させる搬送指示情報を作成する。制御部31は、通信部32から対象物50Xが置かれた棚面110に配置されている搬送装置10へ搬送指示情報を含む通信信号を送信する。ここで、搬送指示情報には、対象物50Xが置かれている配置スペース123の位置(この位置を荷積み位置とも言う)の情報と、対象物50Xの移動先である待機スペース131の位置(この位置を荷下ろし位置とも言う)の情報とが含まれている。また、制御部31は、対象物50Xが配置されていた配置スペース123に物品50が置かれていない状態に、記憶部33に記憶されている物品50の配置情報を更新する。
【0068】
ここで、搬送装置10の通信部12が管理システム30からの通信信号を受信すると、制御部11は、通信信号に含まれる搬送指示情報(荷積み位置の情報及び荷下ろし位置の情報を含む)を取得する。制御部11は、走行制御部15に走行装置17を制御させることで搬送装置10を荷積み位置に移動させる。搬送装置10が荷積み位置に到着すると、制御部11は、走行装置17の制御と同期して、荷役制御部16に荷役装置18を制御させることで、配置スペース123に置かれている対象物50Xを載置部21に載せる荷積み動作を行わせる。載置部21に対象物50Xが載せられると、制御部11は、走行制御部15に走行装置17を制御させることで搬送装置10を荷下ろし位置に移動させる。そして、搬送装置10が荷下ろし位置に到着すると、制御部11は、走行制御部15による走行装置17の制御と同期して、荷役制御部16に荷役装置18を制御させることで、待機スペース131に対象物50Xを降ろす荷下ろし動作を行わせる。待機スペース131に対象物50Xを降ろすと、制御部11は、走行制御部15に走行装置17を制御させることで搬送装置10を待機位置に移動させ、管理システム30から次の搬送指示情報が送られてくるのを待機する。
【0069】
これにより、棚面110の収納エリア120に置かれていた対象物50Xが、搬送装置10によって搬出入エリア130の待機スペース131に移動されるので、ユーザ60は待機スペース131に移動された対象物50Xを取り出すことができる。
【0070】
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、収納システム1と同様の機能は、収納方法等で具現化されてもよい。一態様に係る収納方法は、少なくとも1つの棚面110内を棚面110に沿って移動する1以上の搬送装置10が、複数の物品50のうち搬送対象の一の物品である対象物50Xを棚面110内で移動させる。少なくとも1つの棚面110は、複数の物品50を置いておくための収納エリア120を有する。
【0071】
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0072】
本開示における収納システム1の搬送装置10、管理システム30及び端末装置40は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における搬送装置10、管理システム30及び端末装置40としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0073】
また、収納システム1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは収納システム1に必須の構成ではなく、収納システム1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、収納システム1の少なくとも一部の機能、例えば、管理システム30の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0074】
反対に、上記実施形態において、複数の装置に分散されている収納システム1の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。例えば、搬送装置10と管理システム30とに分散されている収納システム1の一部の機能(棚面110に配置されている物品50を管理する機能)が、1つの筐体内(例えば搬送装置10の筐体内)に集約されていてもよい。この場合、搬送装置10が端末装置40から搬入命令又は搬出命令を直接受けて物品50を移動させる。
【0075】
上記実施形態では、ユーザ60が端末装置40を用いて入力した指示内容に従って、管理システム30が搬送装置10を制御して物品50を移動させているが、監理システム30が搬送装置10を制御して物品50を移動させてもよい。例えば、監理システム30が、搬出入エリア130に置かれた物品50を検出すると、当該物品50を、当該物品50に割り当てた配置スペース123まで、移動させるように搬送装置10に指示してもよい。また、監理システム30は、例えば物品50の搬出スケジュールに従って、収納エリア120に置かれている物品を搬出入エリア130まで移動させるように搬送装置10に指示してもよい。また、監理システム30は、収納エリア120における複数の物品50の配置状況に基づいて、物品50の搬出作業又は搬入作業が効率よく行えるように、搬送装置10を制御して収納エリア120に置かれている物品50を別の場所に移動させてもよい。
【0076】
(3.1)変形例1
変形例1の収納システム1は、図8及び図9に示すように、対象物50X(物品50)を垂直方向に移動させる昇降機160を、更に備える点で上記実施形態と相違する。また、変形例1の収納システム1では、収納棚100が8段の棚面111~118を有しているが、棚面110の数は8段に限定されず、複数段であればよい。なお、昇降機160以外の構成は上記実施形態と同様であるので、共通の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。また、図8では各棚面110に配置される物品50の図示を省略しているが、図9に示すように各棚面110の収納エリア120に物品50が収納されている。
【0077】
昇降機160は、昇降装置によって昇降する昇降テーブル161を有している。昇降機160は、棚面111~118に隣接して設けられており、昇降機160は各段の棚面110と同じ高さで昇降テーブル161を停止可能である。昇降機160の後面は全体が開口しており、昇降テーブル161と昇降テーブル161の停止位置にある棚面110との間で物品50を載せた搬送装置10が移動可能である。また、昇降機160の前面には、昇降テーブル161に物品50を置いたり、昇降テーブル161から物品50を取り出したりするための開口部162が、ユーザ60の手が届く高さに設けられている。
【0078】
変形例1では、昇降機160の昇降テーブル161が搬出入エリアとなる。
【0079】
ここで、ユーザ60が新たな物品50(対象物50X)を収納エリア120に収納する場合の動作について説明する。ユーザ60が、開口部162を通して昇降テーブル161に対象物50Xを置き、端末装置40を操作して対象物50Xの物品情報を入力すると、端末装置40から管理システム30に対象物50Xの物品情報と搬入命令とを含む通信信号が送信される。管理システム30が、端末装置40からの通信信号を受信すると、記憶部33に記憶されている物品50の配置情報に基づいて、対象物50Xを収納する棚面110及び棚面110内の収納エリア120における配置スペース123を決定する。このとき、管理システム30は、昇降機160の昇降テーブル161を、対象物50Xを収納する収納エリア120がある棚面110まで移動させる。また、管理システム30は、昇降テーブル161が移動した棚面110に配置されている搬送装置10に搬送指示情報を送信する。この搬送指示情報には、荷積み位置である昇降テーブル161の位置情報と、荷下ろし位置である収納エリア120内の配置スペース123の位置情報とが含まれる。搬送装置10は、管理システム30から搬送指示情報を受信すると、荷積み位置まで移動して昇降テーブル161に置かれた対象物50Xを載せた後、荷下ろし位置まで移動して配置スペース123に対象物50Xを降ろす。これにより、ユーザ60によって昇降機160の昇降テーブル161に置かれた対象物50Xが棚面110の収納エリア120に収納される。
【0080】
また、ユーザ60が収納エリア120に収納されている物品50(対象物50X)を取り出す場合の動作について説明する。ユーザ60が端末装置40を操作して取り出したい対象物50Xの物品情報を入力すると、端末装置40から管理システム30に対象物50Xの物品情報と搬出命令とを含む通信信号が送信される。管理システム30が、端末装置40からの通信信号を受信すると、記憶部33に記憶されている物品50の配置情報に基づいて、対象物50Xが置かれている棚面110及び配置スペース123の情報を取得する。このとき、管理システム30は、昇降機160の昇降テーブル161を対象物50Xが置かれている棚面110まで移動させる。また、管理システム30は、対象物50Xが置かれている棚面110に配置されている搬送装置10に搬送指示情報を送信する。この搬送指示情報には、荷積み位置である対象物50Xが置かれている配置スペース123の位置情報と、荷下ろし位置である昇降テーブル161の位置情報とが含まれている。搬送装置10は、管理システム30から搬送指示情報を受信すると、荷積み位置まで移動して配置スペース123に置かれた対象物50Xを載せた後、荷下ろし位置まで移動して昇降テーブル161に対象物50Xを降ろす。搬送装置10は対象物50Xを降ろすと待機位置に移動して待機する。また、管理システム30は、搬送装置10の現在の位置情報をもとに搬送装置10が昇降テーブル161の外に出たと判断すると、昇降テーブル161を開口部162の高さ位置まで移動させる。これにより、ユーザ60は、搬送装置10によって収納エリア120から出された対象物50Xを昇降機160の開口部162を通して取り出すことができる。
【0081】
このように、昇降機160を設けることで、上下方向に複数の棚面110を配置して使用でき、棚面110の上下方向における空間を有効に利用して、収納棚100に収納可能な物品50の数を増やすことができる。また、昇降機160によって物品50が上下方向に移動させられるので、棚面110の高さを自由に設定でき、棚面110の上下方向における高さ位置の自由度が向上するという利点がある。
【0082】
ここで、搬送装置10が、昇降機160を利用して、当該搬送装置10が存在する棚面110から、別の段の棚面110に移動してもよい。これにより、1台の搬送装置10が、複数段の棚面110において物品50を移動させる作業を行うことができ、個々の搬送装置10の稼働率を高めることができる。また、1台の搬送装置10が、複数段の棚面110において物品50を移動させる作業を行えるから、棚面110の段数よりも搬送装置10の数を少なくすることもでき、搬送装置10の稼働率を高めることができる。この場合、管理システム30は、複数の棚面110の各々に優先度を設定し、優先度が高い棚面110にある物品50を優先して運ぶように搬送装置10を運用してもよい。
【0083】
(3.2)変形例2
変形例2の収納システム1は、図10に示すように、1つの棚面110を有する収納棚100に対象物50X(物品50)を垂直方向に移動させる昇降機160を、更に備える点で上記の変形例1と相違する。なお、棚面110の段数以外は上記変形例1と同様であるので、共通の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0084】
収納棚100は1つの棚面110を有しており、この棚面110は例えば建物の天井裏に配置される。
【0085】
変形例2の収納システム1では、天井裏に配置された棚面110の収納エリア120から搬送装置10によって取り出された対象物50Xは昇降機160によって開口部162の高さまで降ろされるので、ユーザ60は開口部162を通して対象物50Xを取り出すことができる。また、ユーザ60が開口部162を通して昇降テーブル161に置いた対象物50Xは昇降機160によって棚面110と同じ高さまで持ち上げられた後、搬送装置10によって収納エリア120に移動されるので、対象物50Xを収納エリア120に収納できる。これにより、天井裏の空間を利用して複数の物品50を収納できる。
【0086】
なお、収納棚100は建物の床下に配置されてもよく、床下の空間を利用して物品50を収納できる。
【0087】
(3.3)その他の変形例
上記実施形態では収納棚100の棚面110の数が4つであるが、棚面110は少なくとも1つあればよく、棚面110の数は適宜変更が可能である。
【0088】
上記実施形態では収納棚100の棚面110が平面であるが、棚面110は平面に限定されず、棚面110の一部又は全体が曲面でもよい。
【0089】
上記実施形態では収納棚100が1つであるが、例えば、図11に示すように、1つの倉庫200内に複数(例えば2つ)の収納棚100(101,102)が配置されていてもよい。この場合、各収納棚100の棚面110に配置されている物品50の位置を1つの管理システム30で管理してもよいし、複数の収納棚100の各々に管理システム30が設けられていてもよい。ここで、ユーザ60は、棚面110の搬出入エリア130で物品50の搬入及び搬出が行えるので、棚面110の収納エリア120にはユーザ60が通るための隙間を空ける必要がなくなり、棚面110に収納可能な物品50の数を増やすことができる。また、収納棚101,102の間にもユーザ60が通るための隙間を空ける必要がないので、倉庫200の内部の空間を有効に利用でき、収納棚100に収納可能な物品50の数を増やすことができる。なお、図11の例では倉庫200内に2つの収納棚100が配置されているが、3つ以上の収納棚100が配置されてもよい。
【0090】
上記実施形態では、搬送装置10は1つの物品50を載せて移動させることができるが、搬送装置10は2つ以上の物品50を載せて移動させてもよい。すなわち、搬送装置10は、1度に1つの対象物50Xを移動させているが、1度に2つ以上の対象物50Xを移動させてもよい。
【0091】
上記実施形態では、搬出入エリア130を介して搬送装置10とユーザ60との間で物品50の受渡しが行われているが、搬出入エリア130を介して搬送装置10と、収納棚100の外部を移動する搬送ロボットとの間で物品50の受渡しが行われてもよい。
【0092】
上記実施形態では、物品50の底面、つまり箱51の底面が棚面110に接しているが、箱51の底面に複数の脚が設けられ、箱51の底面と棚面110との間に搬送装置10が入り込む隙間が設けられていてもよい。この場合、搬送装置10は、箱51の底面と棚面110との間の隙間に入った後に、搬送装置10に設けられたリフト装置を用いて箱51を持ち上げ、箱51の脚を浮かせた状態で物品50を移動させればよい。これにより、棚面110の収納エリア120に搬送装置10が移動するための移動エリアを設ける必要がなく、収納エリア120に収納可能な物品50の数をさらに増やすことができる。
【0093】
上記実施形態では、搬送装置10が移動させる複数の物品(50)は同じ形状で同じ大きさであったが、形状及び大きさのうち少なくとも一方が異なっていてもよい。
【0094】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る収納システム(1)は、搬送装置(10)を備える。搬送装置(10)は、複数の物品(50)が置かれる収納エリア(120)を有する少なくとも1つの棚面(110)内を棚面(110)に沿って移動する。搬送装置(10)が、複数の物品(50)のうち搬送対象の少なくとも1つの物品(50)である対象物(50X)を棚面(110)内で移動させる。
【0095】
この態様によれば、1つの棚面(110)で収納可能な物品(50)の数を増やすことができる。
【0096】
第2の態様に係る収納システム(1)では、第1の態様において、棚面(110)が複数あり、複数の棚面(110)が上下方向に重なるように配置されている。
【0097】
この態様によれば、棚面(110)の上下方向の空間を利用することで、複数の棚面(110)で収納可能な物品(50)の数を増やすことができる。
【0098】
第3の態様に係る収納システム(1)では、第1又は2の態様において、対象物(50X)を垂直方向に移動させる昇降機(160)を、更に備える。
【0099】
この態様によれば、棚面(110)の高さ方向の位置の自由度が向上するという利点がある。
【0100】
第4の態様に係る収納システム(1)では、第1~3のいずれかの態様において、搬送装置(10)は、対象物(50X)の下に潜り込むことによって対象物(50X)を保持して、対象物(50X)を棚面(110)内で移動させる。
【0101】
この態様によれば、対象物(50X)の底面が棚面(110)に接している場合でも、搬送装置(10)は対象物(50X)を載せて移動させることができる。
【0102】
第5の態様に係る収納システム(1)では、第4の態様において、搬送装置(10)は、対象物(50X)が置かれている場所で、対象物(50X)の下に潜り込むことによって対象物(50X)を保持する。
【0103】
この態様によれば、搬送装置(10)は、対象物(50X)をその場で載せることができるので、隣接する物品(50)との間隔を狭めることができ、収納可能な物品(50)の数を増やすことができる。
【0104】
第6の態様に係る収納システム(1)では、第1~5のいずれかの態様において、搬送装置(10)は、複数の物品(50)のうち搬送装置(10)の進路上に存在する1以上の物品(50)の下に潜りこむことによって1以上の物品(50)を通り抜ける。
【0105】
この態様によれば、搬送装置(10)が移動するルートの自由度が向上するという利点がある。
【0106】
第7の態様に係る収納システム(1)では、第1~6のいずれかの態様において、搬送装置(10)は、棚面(110)における収納エリア(120)と、搬出入エリア(130)と、の間で対象物(50X)を移動させる。搬出入エリア(130)は、物品(50)の棚面(110)からの搬出、及び、物品(50)の棚面(110)への搬入のためのエリアである。
【0107】
この態様によれば、収納エリア(120)と搬出入エリア(130)とを分離できる。
【0108】
第8の態様に係る収納システム(1)では、第1~7のいずれかの態様において、棚面(110)は搬出入エリア(130)を収納エリア(120)に隣接して有する。搬出入エリア(130)は、物品(50)の棚面(110)からの搬出及び物品(50)の棚面(110)への搬入のためのエリアである。
【0109】
この態様によれば、棚面(110)において収納エリア(120)と搬出入エリア(130)とを分離できる。
【0110】
第9の態様に係る収納システム(1)では、第1~8のいずれかの態様において、棚面(110)における複数の物品(50)の位置を管理する管理システム(30)を、更に備える。
【0111】
この態様によれば、管理システム(30)によって物品(50)の位置を管理することができる。
【0112】
第10の態様に係る収納方法は、少なくとも1つの棚面(110)内を棚面(110)に沿って移動する搬送装置(10)が、複数の物品(50)のうち搬送対象の少なくとも1つの物品(50)である対象物(50X)を棚面(110)内で移動させる。棚面(110)は、複数の物品を置いておくための収納エリア(120)を有する。
【0113】
この態様によれば、1つの棚面(110)で収納可能な物品(50)の数を増やすことができる収納方法を提供できる。
【0114】
第2~第9の態様に係る構成については、収納システム(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0115】
1 収納システム
10 搬送装置
30管理システム
50物品
50X 対象物
110 棚面
120 収納エリア
130 搬出入エリア
160 昇降機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11