(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-01
(45)【発行日】2023-06-09
(54)【発明の名称】タイヤのためのシース被覆補強要素を生成するためのワイヤガイド
(51)【国際特許分類】
B29D 30/38 20060101AFI20230602BHJP
B60C 9/00 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
B29D30/38
B60C9/00 J
(21)【出願番号】P 2020532640
(86)(22)【出願日】2018-12-14
(86)【国際出願番号】 EP2018085001
(87)【国際公開番号】W WO2019115786
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2021-12-08
(32)【優先日】2017-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】514326694
【氏名又は名称】コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】リモザン バスチアン
(72)【発明者】
【氏名】リゴ セバスチャン
【審査官】松岡 美和
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-262672(JP,A)
【文献】米国特許第03240233(US,A)
【文献】実開昭51-087672(JP,U)
【文献】仏国特許出願公開第02400399(FR,A1)
【文献】国際公開第2017/198559(WO,A1)
【文献】特公昭36-016437(JP,B1)
【文献】特開2007-176389(JP,A)
【文献】特開昭47-020680(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 30/38
B60C 9/00
D07B 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アセンブリであって、
半径r1の複数の金属モノフィラメントと、
センタリング軸線に沿って半径r1の金属モノフィラメントを中心化するように構成されたセンタリング部分を各ワイヤガイドが含む複数のワイヤガイドを含むワイヤ-ガイドブロックと、を備え、
前記センタリング部分は、直円柱であり、その母線が、前記センタリング軸線と平行であり、その準線が、1.05
*r1よりも大きいか又はそれに等しくかつ1.2
*r1よりも小さいか又はそれに等しい半径r2の内接円を有する凸多角形であり、
前記各ワイヤガイドが、前記金属モノフィラメントを前記センタリング部分に向かって誘導する誘導部分を備え、前記誘導部分の形状が、異なる勾配を有する第1の錘台と第2の錘台とを有し、前記第1の錘台の基部が前記第2の錘台の基部と連通する第1の錘台と第2の錘台、または、双曲漏斗状である、
ことを特徴とするアセンブリ。
【請求項2】
ポリマー性シース被覆組成物を前記センタリング部分の出口まで搬送するように構成された供給チャネルを有する、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記ポリマー性シース被覆組成物を前記センタリング部分の前記出口まで搬送するように構成された第1及び第2の供給チャネルを含み、
前記第1の供給チャネル及び前記第2の供給チャネルは、前記センタリング部分の
両側に配置される、
請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記センタリング部分の前記センタリング軸線は、同じ平面Pにあり、かつ互いに実質的に平行である、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項5】
各ワイヤガイドの前記センタリング部分は、同一である、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
各ワイヤガイドが、請求項4に記載の特徴を有し、
ポリマー組成物を供給するための前記チャネルは、それが前記センタリング部分の前記出口で前記複数の金属モノフィラメントを集合的に被覆するように配置される、
請求項4又は5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
各ワイヤガイドが、請求項5に記載の特徴を有し、
前記ポリマー組成物を供給するための前記第1及び前記第2のチャネルは、それらが前記センタリング部分の前記出口で前記複数の金属モノフィラメントを集合的に被覆するように配置される、
請求項
5に記載のアセンブリ。
【請求項8】
各センタリング軸線が、各他のセンタリング軸線から2.1
*r1よりも大きいか又はそれに等しい距離に位置し、
各センタリング軸線は、少なくとも1つの他のセンタリング軸線から2.5
*r1よりも小さいか又はそれに等しい距離に位置する、
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
複数のシース被覆金属モノフィラメントを生成する方法であって、
請求項8の複数の金属モノフィラメントを中心化する方法と、
次に、前記複数の金属モノフィラメントのうちの各金属モノフィラメントをポリマー組成物で被覆する段階と、を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項10】
押出成形によって補強製品を生成する方法であって、
請求項9に記載の生成方法の
段階を含み、
各金属モノフィラメントを前記ポリマー組成物で被覆する前記段階の後に、各シース被覆金属モノフィラメントをエラストマー母材に埋め込む段階を含む、
ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、ワイヤガイドとタイヤのためのシース被覆補強要素を生成するためにそのようなワイヤガイドを実施する方法との分野である。
【0002】
本発明は、複数の金属モノフィラメントと複数のワイヤガイドを含むワイヤ-ガイドブロックとを含むアセンブリ、ワイヤ-ガイドブロックを通して複数の金属モノフィラメントを中心化する方法、複数のシース被覆金属モノフィラメントを生成する方法、本発明による複数のシース被覆金属モノフィラメントを生成する方法の段階を含む押出成形によって補強製品を生成する方法、及び複数の金属モノフィラメントを中心化するためのワイヤ-ガイドブロックの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
金属モノフィラメントからのタイヤのためのシース被覆補強要素の製造に関し、公知のシース被覆方法は、例えばWO2015014776に説明されているような金属モノフィラメントの周りにシースを押出成形するためのダイの中にワイヤを通すシース被覆段階と共に、金属モノフィラメントをワイヤガイドの中に通す誘導段階を含む。
【0004】
金属モノフィラメントがワイヤガイド内で移動する時に、ワイヤガイドによって金属モノフィラメントの面上に作用される摩擦力は、金属モノフィラメントの面の摩耗をもたらす。この摩耗は、移動速度が高いほどより顕著である。
【0005】
これに加えて、金属モノフィラメントは、例えば鋼鉄から作られたコアと、コアよりは硬くない金属コーティングの層とを含む可能性がある。コーティングは、従って、特に摩耗を受けやすい。そのようなコーティングは、一般的に、金属モノフィラメントの引き抜きのための潤滑剤として、かつ補強要素のエラストマー母材との接着性界面の前駆体として作用する機能を有する。
【0006】
摩耗によって剥離した材料は、蓄積して最終的にワイヤガイドを詰まらせ、金属モノフィラメントの破断を引き起こす可能性がある。
【0007】
これに加えて、各破断は、シース被覆補強要素の生成の中断を必要とする。
【0008】
生成を最適化するために、金属モノフィラメントの破断のリスクを制限しながら可能な限り高い移動速度を維持することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の1つの目標は、金属モノフィラメントの破断のリスクを制限することを可能にするワイヤガイドを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的に対して、半径r1の複数の金属モノフィラメントと複数のワイヤガイドを含むワイヤ-ガイドブロックとを含むアセンブリを提案し、各ワイヤガイドは、センタリング軸線に沿って半径r1の金属モノフィラメントを中心化するように構成されたセンタリング部分を含み、センタリング部分は、直円柱であり、その母線は、センタリング軸線と平行であり、その準線は、1.05*r1よりも大きいか又はそれに等しくかつ1.2*r1よりも小さいか又はそれに等しい半径r2の内接円を有する凸多角形である。
【0012】
有利なことに、本発明によるアセンブリのワイヤガイドは、センタリング部分の特別な構成に起因して、移動中に摩耗によって剥離した材料によるワイヤガイドの目詰まりのリスクを防止しながら、従って、ワイヤガイド内で移動する金属モノフィラメントの破断のリスクを制限しながら金属モノフィラメントを誘導することを可能にする。
【0013】
本発明によるアセンブリの各ワイヤガイドはまた、個々に又はあらゆる技術的に可能な組合せで取られる以下の特徴のうちの1又は2以上を含むことができる:
-上述の内接円は、センタリング軸線上に中心がある、及び/又は
-r1は、0.02mmよりも大きいか又はそれに等しく、好ましくは0.05mmよりも大きいか又はそれに等しく、より好ましくは0.12mmよりも大きいか又はそれに等しく、更により好ましくは0.14mmよりも大きいか又はそれに等しい、及び/又は
-r1は、0.25mmよりも小さいか又はそれに等しく、好ましくは0.23mmよりも小さいか又はそれに等しく、より好ましくは0.21mmよりも小さいか又はそれに等しい、及び/又は
-r2は、1.1*r1よりも大きいか又はそれに等しい、及び/又は
-r2は、1.15*r1よりも小さいか又はそれに等しい、及び/又は
上述の準線は、センタリング軸線に関して回転対称性を有する、及び/又は
-上述の準線は、10よりも少ないセグメントを有する多角形である、及び/又は
-上述の準線は、三角形、好ましくは二等辺三角形、より好ましくは正三角形である、及び/又は
-上述の準線は、四角形、好ましくは菱形、より好ましくは正方形である、及び/又は
-誘導部分は、金属モノフィラメントをセンタリング部分に向けて誘導するように構成される、及び/又は
-誘導部分の断面積は、誘導部分の上流から下流方向に減少する、及び/又は
-誘導部分は、センタリング軸線に関して回転対称性を有する、及び/又は
-誘導部分は、錐台を含む、及び/又は
-誘導部分は、異なる勾配を有する第1の錐台と第2の錐台を含み、第1の錐台のベースは、第2の錐台のベースと連通している、及び/又は
-誘導部分は、双曲漏斗である、及び/又は
-入口部分は、誘導部分と直接に連通する、及び/又は
-入口部分は、センタリング部分と直接に連通する、及び/又は
-供給チャネルは、ポリマー性シース被覆組成物をセンタリング部分の出口まで搬送するように構成される、及び/又は
-第1及び第2の供給チャネルは、ポリマー性シース被覆組成物をセンタリング部分の出口まで搬送するように構成され、第1の供給チャネル及び第2の供給チャネルは、センタリング部分のいずれかの側に配置される、及び/又は
-センタリング部分のセンタリング軸線は、同じ平面Pにあり、かつ互いに実質的に平行である。
【0014】
本発明によるアセンブリのワイヤ-ガイドブロックはまた、個々に又はあらゆる技術的に可能な組合せで取られる以下の特徴のうちの1又は2以上を含むことができる:
-各ワイヤガイドのセンタリング部分は同一である、及び/又は
-各ワイヤガイドは、ポリマー性シース被覆組成物をセンタリング部分の出口まで搬送するように構成された供給チャネルを含み、ポリマー性シース被覆組成物供給チャネルは、それがセンタリング部分の出口で複数の金属モノフィラメントを集合的に被覆するように配置される、及び/又は
-各ワイヤガイドは、ポリマー性シース被覆組成物をセンタリング部分の出口まで搬送するように構成された第1及び第2の供給チャネルを含み、第1の供給チャネル及び第2の供給チャネルは、センタリング部分のいずれかの側に配置され、第1及び第2のポリマー組成物供給チャネルのうちの少なくとも一方は、それがセンタリング部分の出口で複数の金属モノフィラメントを集合的に被覆するように配置される、及び/又は
-各ワイヤガイドは、ポリマー性シース被覆組成物をセンタリング部分の出口まで搬送するように構成された第1及び第2の供給チャネルを含み、第1の供給チャネル及び第2の供給チャネルは、センタリング部分のいずれかの側に配置され、第1及び第2のポリマー組成物供給チャネルは、それらがセンタリング部分の出口で複数の金属モノフィラメントを集合的に被覆するように配置される、及び/又は
-第1の供給チャネルは、平面Pの一方の側にあり、第2のポリマー組成物供給チャネルは、平面Pの他方の側にある、及び/又は
-各センタリング軸線は、各他のセンタリング軸線から2.1*r1よりも大きいか又はそれに等しい距離に位置し、各センタリング軸線は、少なくとも1つの他のセンタリング軸線から2.5*r1よりも小さいか又はそれに等しい距離に位置する、及び/又は
-ワイヤ-ガイドブロックは、単体である、及び/又は
-ワイヤ-ガイドブロックは、金属、セラミック、又は複合材料から作られる。
【0015】
本発明はまた、少なくとも、
-半径r1の複数の金属モノフィラメントとワイヤ-ガイドブロックとを含む上記で定めたようなアセンブリを供給する段階、及び
-アセンブリのワイヤ-ガイドブロックの各ワイヤガイドを通して各金属モノフィラメントを中心化する段階、
を含む複数の金属モノフィラメントを中心化する方法に関する。
【0016】
本発明はまた、上記で定めたようなセンタリング方法と次に複数の金属モノフィラメントのうちの各金属モノフィラメントをポリマー組成物で被覆する段階とを含む複数のシース被覆金属モノフィラメントを生成する方法に関する。好ましい実施形態では、被覆する段階は、複数の金属モノフィラメントをポリマーコーティングで集合的に被覆する段階である。
【0017】
本発明はまた、上記で定めたような複数のシース被覆金属モノフィラメントを生成する方法の段階を含みかつ各金属モノフィラメントをポリマー組成物で被覆する段階の後に各シース被覆金属モノフィラメントをエラストマー母材に埋め込む段階を含む押出成形によって補強製品を生成する方法に関する。
【0018】
本発明はまた、上記で定めたような押出成形によって補強製品を生成する方法の段階を含むタイヤを生成する方法に関する。
【0019】
本発明はまた、半径r1の複数の金属モノフィラメントを中心化するためのワイヤ-ガイドブロックの使用に関し、ワイヤ-ガイドブロックは、複数のワイヤガイドを含み、各ワイヤガイドは、センタリング軸線に沿って金属モノフィラメントのうちの1つを中心化するように構成されたセンタリング部分を含み、センタリング部分は、直円柱であり、その母線は、センタリング軸線と平行であり、その準線は、1.05*r1よりも大きいか又はそれに等しくかつ1.2*r1よりも小さいか又はそれに等しい半径r2の内接円を有する凸多角形である。
【0020】
本発明の更に別の特徴及び利点は、図を参照して以下の説明を読解した上で明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1の実施形態によるワイヤガイドの斜視図である。
【
図2】本発明の第2の実施形態によるワイヤガイドの斜視図である。
【
図3】本発明の第3の実施形態によるワイヤガイドの縦断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるワイヤ-ガイドブロックの横断面図である。
【
図5】本発明の別の実施形態によるワイヤ-ガイドブロックの横断面図である。
【
図6】本発明による金属モノフィラメントを中心化する方法の段階を示す図である。
【
図7】本発明によるシース被覆金属モノフィラメントを生成する方法の段階を示す図である。
【
図8】本発明により押出成形によって補強製品を生成する方法の段階を示す図である。
【
図9】一例として試験したワイヤガイドの縦断面図である。
【
図10】一例として試験したワイヤガイドの縦断面図である。
【
図11】一例として試験したワイヤガイドの縦断面図である。
【
図12】一例として試験したワイヤガイドの縦断面図である。
【
図13】一例として試験したワイヤガイドの縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
これらの図面の唯一の目的は、説明を例示することであり、それらは、あらゆる意味で本発明の範囲の制限を構成しないことに注意しなければならない。
【0023】
異なる図では、類似の要素は、同一の参照符号を有する。
【0024】
本発明の異なる実施形態は、同じく互いに矛盾しない。
【0025】
図1は、半径r1の金属モノフィラメントをセンタリング軸線Aに沿って中心化するように構成されたセンタリング部分4を含むワイヤガイド2を示している。
【0026】
センタリング部分4は、直円柱であり、その母線は、センタリング軸線Aと平行であり、その準線は、1.05*r1よりも大きいか又はそれに等しくかつ1.2*r1よりも小さいか又はそれに等しい半径r2の内接円を有する凸多角形である。
【0027】
直円柱は、母線として公知の平行直線から構成された3次元空間内の面を意味するように与えられ、この面は、準線として公知の閉じた線と母線に対して垂直ないずれかの平面とによって形成された交線を有する。従って、直円柱は、準線に対して垂直な母線を有する円柱である。
【0028】
多角形は、閉じた折れ線を構成する平坦な幾何学的形状、すなわち、連続セグメントの循環系列を意味するように与えられる。凸多角形は単純であり、すなわち、2つの不連続の辺が出会わず、かつ2つの連続する辺は、それらの頂点の1つのみを共有する。これに加えて、凸多角形は、その対角線の全てが完全に多角形の内側にあるという特徴を有する。対角線は、多角形の頂点を対で接続する直線を意味するように与えられる。
【0029】
凸多角形に内接する円は、凸多角形の辺の全てに対してタンジェンシャルである円を意味するように与えられる。
【0030】
有利なことに、センタリング部分4の形状及び寸法は、金属モノフィラメントを誘導してその破断のリスクを制限する。
【0031】
これに加えて、センタリング部分4は、金属モノフィラメントが移動する時に摩耗によって金属モノフィラメントから剥離することができる有意な量の材料を受け入れる可能性がある。金属モノフィラメントが移動する時に、剥離材料は、センタリング部分4の壁に沿って保持される可能性がある。これに代えて、金属モノフィラメントの移動に起因して、剥離材料は、センタリング部分4の外側に少なくとも部分的に引き出される可能性がある。両方の場合に、ワイヤガイド2のセンタリング部分4の形状及び寸法は、センタリング部分4の遮断及び金属モノフィラメントの破断を防止する。
【0032】
センタリング部分4の形状及び寸法はまた、金属モノフィラメントがワイヤガイド2内で移動する時にセンタリング部分4内の金属モノフィラメントからの金属堆積物の蓄積を防止する。従って、金属モノフィラメントの通過が容易になる。
【0033】
本発明のある一定の実施形態により、センタリング部分4の準線は、センタリング軸線Aに関して回転対称性を有する。準線に内接する半径r2の円は、センタリング軸線A上に中心を置くことができる。有利なことに、センタリングの精度及び安定性が改善される。
【0034】
本発明のある一定の実施形態により、センタリング部分4の準線は、10よりも少ないセグメントを有する多角形である。準線は、
図1に示すように四角形であり、好ましくは菱形、より好ましくは正方形とすることができる。これに代えて、準線は、
図2に示すように三角形であり、好ましくは二等辺三角形、より好ましくは正三角形とすることができる。
【0035】
有利なことに、金属モノフィラメントの破断のリスクは更に制限される。センタリング部分の準線が少ないセグメントを有するほど、準線によって囲まれる面積は、半径r2の内接円と比較して、従って、半径r1の金属モノフィラメントの断面と比較して大きい。従って、金属モノフィラメントが移動する時に金属モノフィラメントから剥離した材料を受け入れるのに利用可能なセンタリング部分4の内部容積は大きく、センタリング部分の目詰まりのリスクが低減する。
【0036】
ある一定の実施形態により、ワイヤガイド2のセンタリング部分4は、0.02mmよりも大きいか又はそれに等しく、好ましくは0.05mmよりも大きいか又はそれに等しく、より好ましくは0.12mmよりも大きいか又はそれに等しく、更により好ましくは0.14mmよりも大きいか又はそれに等しい半径r1の金属モノフィラメントが通過するように構成される。
【0037】
ある一定の実施形態により、r1は、0.25mmよりも小さいか又はそれに等しく、好ましくは0.23mmよりも小さいか又はそれに等しく、より好ましくは0.21mmよりも小さいか又はそれに等しい。
【0038】
金属モノフィラメントは、鋼鉄コアと金属コーティング層を含む。
【0039】
コアの鋼鉄は、0.1質量%と1.2質量%の間の炭素、最大で11質量%のクロム、1質量%未満のマンガン、珪素、アルミニウム、ホウ素、コバルト、銅、モリブデン、ニッケル、ニオブ、チタン、タングステン、バナジウム、ジルコニウム、燐、硫黄、及び窒素である元素の各々を含む炭素鋼であり、その残余は、鉄と、生成からもたらされる回避不能な不純物とで構成される。鋼鉄は、パーライト、フェライト、オーステナイト、ベイナイト、又はマルテンサイトの微細構造、又はこれらの微細構造の混合からもたらされる微細構造を有することができる。
【0040】
金属モノフィラメントは、1.000MPaと5,000MPaの間の機械強度を有する。そのような機械強度は、タイヤの分野で一般的に見られる鋼種、すなわち、NT(標準張力)、HT(高張力)、ST(超張力)、SHT(超高張力)、UT(ウルトラ張力)、UHT(ウルトラ高張力)、及びMT(メガ張力)に対応し、高い機械強度の使用は、補強要素を埋め込むことが意図される母材の改善された補強、及びそのように補強された母材の重量の低減を可能にし、この低減は、鋼種が高いほど有意である。
【0041】
金属コーティングは、亜鉛、銅、錫、コバルトから選択される金属、及びこれらの金属の合金を含む。これらの金属の合金の例は、黄銅及び青銅を含む。
【0042】
ある一定の実施形態により、センタリング部分4の準線に内接する円は、1.1*r1よりも大きいか又はそれに等しい及び/又は1.15*r1よりも小さいか又はそれに等しい半径r2を有する。
【0043】
図3に示すように、ワイヤガイド2は、金属モノフィラメントをセンタリング部分4に向けて誘導するように構成された誘導部分6を更に含むことができる。言い換えれば、金属モノフィラメントは、ワイヤガイド2内で移動する時に最初に誘導部分6を通過し、次にセンタリング部分4を通過する。
【0044】
金属モノフィラメントの移動軸線に対して垂直な誘導部分6の断面積は、誘導部分6に沿って上流から下流に減少することができる。言い換えれば、誘導部分6は、金属モノフィラメントの進行方向に縮径する。
【0045】
誘導部分6は、センタリング軸線A又はそれと平行な軸線に関して回転対称性を有することができる。
【0046】
誘導部分6の形状は、錐台とすることができ、又は第1の錐台のベースが第2の錐台のベースと連通する異なる勾配を有する第1の錐台と第2の錐台とを含むことができ、又は双曲漏斗であるとすることができる。
【0047】
すなわち、
図3に示すようにセンタリング軸線Aを含有する平面に沿うワイヤガイド2の縦断面図を参照すると、誘導部分6は、センタリング軸線Aからr2よりも大きいか又はそれに等しい距離だけ全ての点で分離された実線によって示されている。この実線は、センタリング軸線Aに対して傾いたセグメントを含むことができる。この実線は、センタリング軸線Aに対して傾き、互いに非ゼロの角度で接続したセグメント系列を含むことができる。この実線は、その少なくとも1つの部分上で非ゼロ曲率半径を有することができる。
図3の縦断面図に示すワイヤガイドは、双曲漏斗の誘導部分、すなわち、非ゼロ曲率半径を有する実線によって表されている部分を含む。
【0048】
ワイヤガイド2は、入口部分8を更に含むことができる。例えば、円筒形とすることができる入口部分8は、金属モノフィラメントがその移動方向に最初に通過するワイヤガイド2の部分である。
【0049】
ワイヤガイド2が誘導部分6を含む場合に、入口部分8は、誘導部分6と直接に連通することができる。
【0050】
ワイヤガイド2が誘導部分6を含まない場合に、入口部分は、センタリング部分4と直接に連通する。
【0051】
ワイヤガイド2は、ポリマー性シース被覆組成物をセンタリング部分4の出口まで搬送するように構成された少なくとも1つの供給チャネル10を含むことができる。有利なことに、センタリング部分4の出口では、金属モノフィラメントは、所与の位置でセンタリング部分4によって中心化されながらポリマー性シース被覆組成物で被覆される。
【0052】
ワイヤガイド2は、ポリマー性シース被覆組成物をセンタリング部分4の出口まで搬送するように構成された第1及び第2の供給チャネル10、12を含むことができ、第1の供給チャネル10及び第2の供給チャネル12は、センタリング部分4のいずれかの側に配置される。従って、第1の供給チャネル10は、ワイヤガイド2の第1の部品を通過し、第2の供給チャネル12はワイヤガイド2の第2の部品を通過し、センタリング部分4は、この第1の部品とこの第2の部品の間に位置するワイヤガイド2の中間部品を通過する。有利なことに、金属モノフィラメントの周りのシースの厚みの制御が改善される。
【0053】
図4は、複数のワイヤガイド2を含むワイヤ-ガイドブロック20を示している。
【0054】
各ワイヤガイド2は、半径r1の金属モノフィラメントをセンタリング軸線Aに沿って中心化するように構成されたセンタリング部分4を含む。
【0055】
センタリング部分4のセンタリング軸線Aは、同じ平面Pにあり、かつ互いに実質的に平行である。
【0056】
ワイヤ-ガイドブロック20は、すなわち、複数の金属モノフィラメントを中心化することを可能にし、そのためにそれは、それらを同じ平面P内で実質的に平行な複数のセンタリング軸線Aに沿って移動させ、同時に各金属モノフィラメントの破断のリスクを制限する。
【0057】
ワイヤ-ガイドブロック20は、単体、言い換えれば、モノリシックとすることができる。
【0058】
ワイヤ-ガイドブロック20は、金属、セラミック、又は複合材料のような1又は2以上の材料で構成することができる。各金属モノフィラメントと直接に接触している材料、特に各ワイヤ-ガイドブロック2のセンタリング部分4を形成する材料は、特に硬度に関して、金属モノフィラメントを形成する材料のものよりも高い熱-機械的性能レベルを有することができる。
【0059】
有利なことに、そのようなワイヤ-ガイドブロック20は耐摩耗性を有する。そのような摩耗は、金属モノフィラメントの不揃いを引き起こし、ワイヤ-ガイドブロック20の交換を必要とする場合がある。
【0060】
各ワイヤガイド2のセンタリング部分4は、その形状及び/又は寸法において同一とすることができる。同様に、これらのセンタリング部分4の各々は、同じ距離だけ離間することができる。
【0061】
ワイヤ-ガイドブロック20の各ワイヤガイド2は、ポリマー性シース被覆組成物をセンタリング部分4の出口まで搬送するように構成された供給チャネル10を含むことができる。ポリマー組成物を供給するためのチャネル10は、センタリング部分4の出口で複数の金属モノフィラメントを集合的に被覆するように配置することができる。
【0062】
ワイヤ-ガイドブロック20の各ワイヤガイド2は、ポリマー性シース被覆組成物をセンタリング部分4の出口まで搬送するように構成された第1及び第2の供給チャネル10、12を含むことができ、第1の供給チャネル10及び第2の供給チャネル12は、センタリング部分4のいずれかの側に配置される。ポリマー組成物を供給するための第1及び第2のチャネル10、12のうちの少なくとも一方は、センタリング部分4の出口で複数の金属モノフィラメントを集合的に被覆するように
図5に示すように配置することができる。
【0063】
第1の供給チャネルは、平面Pの一方の側に存在することができ、ポリマー組成物を供給するための第2のチャネルは、平面Pの他方の側に存在することができる。言い換えれば、第1の供給チャネル10はワイヤ-ガイドブロック20の第1の部品を通過し、第2の供給チャネル12はワイヤ-ガイドブロック20の第2の部品を通過し、各センタリング部分4は、この第1の部品とこの第2の部品の間に位置するワイヤ-ガイドブロック20の中間部品を通過する。有利なことに、各金属モノフィラメントの周りのシースの厚みの制御が改善される。
【0064】
ある一定の実施形態により、ワイヤ-ガイドブロック20の各ワイヤガイド2のセンタリング軸線Aは、各他のワイヤガイド2のセンタリング軸線Aから2.1*r1よりも大きいか又はそれに等しく、かつ少なくとも1つの他のワイヤガイドのセンタリング軸線Aから2.5*r1よりも小さいか又はそれに等しい距離に位置する。一実施形態により、ワイヤ-ガイドブロック20の各ワイヤガイド2のセンタリング軸線Aの間隔は同一であり、かつ2.125*r1に実質的に等しい。
【0065】
本発明は、ワイヤ-ガイドブロック20と、ワイヤ-ガイドブロック20によって中心化されるのに適する半径r1の複数の金属モノフィラメントとを含むアセンブリに関する。言うまでもなく、半径r1の各金属モノフィラメントは、ワイヤ-ガイドブロック20内で各他の金属モノフィラメントを中心化するのに適するワイヤガイド2とは異なるワイヤガイド2によって中心化されるのに適している。
【0066】
そのようなアセンブリの利益は、それが、ポリマー組成物で集合的にシース被覆された複数の金属モノフィラメントを含む複合充填材ストリップを生成する方法の関連において複数の金属モノフィラメントの正確な誘導を可能にすることである。ポリマー組成物内の金属モノフィラメントの各々の位置決めは、可能な限り均一で工業的に再現可能な複合充填材ストリップが得られるように、複合充填材ストリップの縁部に対してだけではなく複合充填材ストリップの他の金属モノフィラメントに対しても正確に制御される。
【0067】
本発明はまた、複数の金属モノフィラメントを中心化するための
図6に示すような方法に関する。
【0068】
本方法は、複数の金属モノフィラメントを供給する段階S2を含む。ある一定の実施形態により、供給段階S2中に供給される各金属モノフィラメントは、半径r1のものである。各金属モノフィラメントは、例えば、最初にコイルの形態に巻かれた状態にあるとすることができる。供給段階S2中に、各金属モノフィラメントは、例えば、ウインチによって所与の向き及び所与の移動方向に引き出すことができる。
【0069】
本方法はまた、ワイヤガイド2を通して各金属モノフィラメントを中心化する段階S4を含む。センタリング段階S4中に、各金属モノフィラメントは、ワイヤガイド2、特にそのセンタリング部分4を通過するように移動する。
【0070】
有利なことに、本方法は、各金属モノフィラメントをセンタリング軸線Aに沿って中心化することを可能にする。
【0071】
本発明により、センタリング段階S4中に、複数の金属モノフィラメントは、ワイヤ-ガイドブロックを通して中心化される。各金属モノフィラメントは、同じ平面Pにあって互いに実質的に平行であるワイヤガイド2のセンタリング軸線Aに沿って中心化される。
【0072】
有利なことに、いくつかの金属モノフィラメントは、同じ平面Pに位置して互いに対して実質的に平行であるセンタリング軸線Aに沿って中心化される。
【0073】
本発明はまた、複数のシース被覆金属モノフィラメントを生成するための
図7に示すような方法に関する。
【0074】
この生成方法は、上述したセンタリング方法を含む。
【0075】
この生成方法はまた、各金属モノフィラメントをポリマー組成物で被覆する段階S6を含む。各金属モノフィラメントは、ワイヤガイドのセンタリング部分を通過した後にポリマー組成物で被覆される。ポリマー組成物は、各金属モノフィラメントまで1又は2以上の供給チャネルを用いて搬送することができる。
【0076】
一実施形態により、被覆段階S6中に、複数の金属モノフィラメントは、ポリマー組成物で集合的に被覆される。次に、複数のモノフィラメントとポリマー組成物とを含む複合充填材ストリップが得られる。
【0077】
ポリマー組成物は、好ましくは熱可塑性ポリマー組成物である。好ましくは、ポリマー組成物は熱可塑性ポリマーを含む。一変形では、熱可塑性ポリマーは、脂肪族ポリアミド又は脂肪族コポリアミド、例えば、ナイロン6.6である。一変形では、熱可塑性ポリマーは、熱可塑性エラストマー、好ましくは不飽和のもの、例えば、不飽和スチレン熱可塑性エラストマーである。ポリマー組成物は、タイヤの分野に使用される組成物に通常使用される添加剤のうちの全て又は一部を含むことができる。そのような熱可塑性ポリマーの例は、特に、WO2010/136389、WO2010/105975、WO2011/012521、WO2011/051204、WO2012/016757、WO2012/038340、WO2012/038341、WO2012/069346、WO2012/104279、WO2012/104280、及びWO2012/104281に説明されている。
【0078】
本発明はまた、押出成形によって補強製品を生成するための
図8に示すような方法に関する。
【0079】
この生成方法は、いくつかのシース被覆金属モノフィラメントを生成する方法の段階を含む。
【0080】
この生成方法はまた、ポリマー組成物で被覆された各金属モノフィラメントをエラストマー母材に埋め込む段階S8を含む。
【0081】
例えば、各非シース被覆金属モノフィラメントが0.16mmに近い半径を有するそのような方法を用いて生成される層を考えてみる。センタリング段階S4の精度に起因して、各シース被覆金属モノフィラメントと層の自由面との間の距離は、埋め込み段階S8中に正確に制御され、かつ0.09mmの近くに保つことができる。これに加えて、2つの隣接するシース被覆金属モノフィラメント間の距離は、被覆段階S6中に正確に制御され、かつ0.05mmの近くに保つことができる。
【0082】
本発明はまた、上述のように押出成形によって補強製品を生成する方法の段階を含むタイヤを生成する方法に関する。
【0083】
本発明はまた、複数の金属モノフィラメントを中心化するための上述したワイヤ-ガイドブロックの使用に関する。
【実施例】
【0084】
5つのワイヤガイドを生成して試験した。
【0085】
図9に示す第1の対照ワイヤガイド1は、
-直径0.36mmの円形円筒センタリング部分3、
-その形状が第1の錐台と異なる勾配を有する第2の錐台とを含み、第1の錐台のベースが第2の錐台のベースと連通する誘導部分5、及び
-円形円筒入口部分7、
を含む。
【0086】
図10に示す第2のワイヤガイド1は、
-直径0.36mmの円形円筒センタリング部分3、及び
-センタリング部分と直接に連通し、センタリング部分よりも大きい直径を有し、従って、入口部分とセンタリング部分間の界面で正方形コーナを形成する円筒入口部分7、
を含む。
【0087】
図11に示す第3のワイヤガイド1は、
-直径0.36mmの円形円筒センタリング部分3、
-双曲漏斗の形状にある誘導部分5、及び
-円形円筒入口部分7、
を含む。
【0088】
図12に示す第4のワイヤガイド1は、
-直径0.36mmの円形円筒センタリング部分3、
-双曲漏斗の形状にある誘導部分5、及び
-円形円筒入口部分7、
を含む。第4のワイヤガイドの誘導部分の曲率半径は、第3のワイヤガイドの誘導部分のものよりも大きい。
【0089】
第1、第2、第3、及び第4のワイヤガイド1のセンタリング部分は、本発明によるアセンブリの複数のワイヤガイドのセンタリング部分とは異なる。
【0090】
図13に示す本発明の一実施形態によるアセンブリのワイヤガイドのセンタリング部分に対応するセンタリング部分を有する第5のワイヤガイド2は、
-準線が凸多角形、ここでは半径0.18mmの内接円を有する四角形である辺0.36mmの正方形ベースを有する円筒センタリング部分4、
-双曲漏斗の形状にある誘導部分6、及び
-円形円筒入口部分8、
を含む。
【0091】
これら5つのワイヤガイドは、押出シース被覆ダイにおいて試験された。半径0.16mmの金属モノフィラメントが、各ワイヤガイドを通過した。次に、各金属モノフィラメントを引き抜き、それをワイヤガイドを通して移動させた。これら試験の全ては、60m.min-1の実質的に同一の移動速度を用いて実施された。各ワイヤガイドの出口では、中心化された金属モノフィラメントがシース被覆された。試験したワイヤガイドの全ては、有効な中心化を可能にした。
【0092】
各ワイヤガイドを通って移動した金属モノフィラメントの長さが、破断の前に測定された。
【0093】
円形センタリング部分を有するワイヤガイドのどれも、金属モノフィラメントの破断を回避することを可能にしなかった。
【0094】
第1、第2、及び第3のワイヤガイドの場合に、金属モノフィラメントは、数10メートルから数百メートルの後に破断した。第4のワイヤガイドの場合に、破断は4,000メートルの後に発生した。
【0095】
第5のワイヤガイドの場合に、3つの試験を実施した。これら3つの試験の各々において金属モノフィラメントの破断は回避された。移動は、3,000メートルと10,000メートルを超えるものとの間で試験に依存して変わる距離の後に破断なしに意図的に停止された。
【0096】
これらの結果は、センタリング機能を提供しながら金属モノフィラメント破断を防止する際の本発明によるアセンブリのワイヤガイドの有効性を明らかにしている。
【0097】
一般的な発明的概念を制限することなく実施形態を参照して本発明を上記で説明した。
【0098】
この出願に例示する異なる実施形態の精査に続いて多くの他の修正及び変形が当業者には明らかである。これらの実施形態は、一例として与えたものであり、専ら以下の特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲を制限するように意図していない。
【0099】
特許請求の範囲では、用語「含む」、「備えている」は、他の要素又は段階を除外せず、「1つの」は複数を除外しない。互いに依存する特許請求の範囲内で異なる特徴が提示されるという単純な事実は、これらの特徴の組合せを有利に使用することができないことを示すわけではない。最後に、特許請求の範囲に使用するいずれの数値参照符号も本発明の範囲を制限するように解釈してはならない。