(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-02
(45)【発行日】2023-06-12
(54)【発明の名称】導電性要素を有する押し出しフィラメントの生産のための方法
(51)【国際特許分類】
B29C 48/157 20190101AFI20230605BHJP
B29C 48/05 20190101ALI20230605BHJP
B29C 48/34 20190101ALI20230605BHJP
H05B 3/18 20060101ALI20230605BHJP
【FI】
B29C48/157
B29C48/05
B29C48/34
H05B3/18
(21)【出願番号】P 2021534258
(86)(22)【出願日】2018-12-13
(86)【国際出願番号】 IB2018060001
(87)【国際公開番号】W WO2020121037
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-11-16
(73)【特許権者】
【識別番号】521258083
【氏名又は名称】エクスジニアリング ソシエタ アノニム
【氏名又は名称原語表記】EXGINEERING SA
【住所又は居所原語表記】Via Cantonale 18,6928 Manno, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】カペッレッティ,ティツィアーノ
(72)【発明者】
【氏名】マッキャグナン,シモーネ
【審査官】酒井 英夫
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-255672(JP,A)
【文献】特表2003-504530(JP,A)
【文献】特開昭50-074182(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 48/00-48/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度調節可能なフィラメント(A)の生産のための方法であって、
押し出し成形の材料を押出ヘッド(1)に供給するステップと、
一ペアの導電材料のワイヤ(B)を前記押出ヘッド(1)に供給するステップと、
前記押し出し成形の材料を押し出し、同時に、前記押し出し成形の材料が前記一ペアのワイヤ(B)に少なくとも部分的にかつ少なくとも局所的に巻き付くよう前記一ペアのワイヤ(B)を前記押出ヘッド(1)から送り出すステップと、
押し出し成形の際、前記一ペアのワイヤ(B)が電気的に接続される前記フィラメント(A)の少なくとも一つの連結部(Y)を形成するステップであって、前記連結部が前記押し出し成形の材料の内部に配置されているステップと、
を含む、温度調節可能なフィラメント(A)の生産のための方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記一ペアのワイヤ(B)の少なくとも一部を前記押し出し成形の材料の外側に押し出すステップをさらに含む方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記押し出すステップは、前記一ペアのワイヤ(B)の少なくとも一部を、軸方向にかつ/または周期的に、押し出す方法。
【請求項4】
請求項1
から3のいずれか1項に記載の方法であって、
前述の
すべてのステップを周期的に繰り返すステップを含んでおり、前記周期的に繰り返すステップによって、各サイクルのステップにおいてそれぞれ形成される少なくとも二つの共同押し出し品が構成される方法。
【請求項5】
請求項
4に記載の方法であって、
連続的なサイクルにおいて次々に連続的に押し出し成形された前記二つの共同押し出し品の間に
前記二つの共同押し出し品を分離するための軸方向の隙間を形成するかつ/または残すステップをさらに含んでおり、
前記
軸方向の隙間は、前記フィラメント(A)の前記連結部(Y)によって形成され前記一ペアのワイヤ(B)が電気的に接続されている回路を遮断しないよう前記二つの共同押し出し品を分離するのに適当な切断する作業に十分である方法。
【請求項6】
請求項1から
5のいずれか1項に記載の方法において、少なくとも一つの連結部(Y)を形成する前記ステップは、前記一ペアのワイヤ(B)が電気的な接続に適当な少なくとも一つの相互接触点を有するよう、前記一ペアのワイヤ(B)を捩るステップを含んでいる方法。
【請求項7】
請求項1から
6のいずれか1項に記載の方法であって、
押し出し成形の材料を供給する前記ステップは、前記押し出し成形の材料に導電性添加物(C)を、前記添加物(C)が前記フィラメント(A)内に分散されるよう、混合するステップを含んでおり、
少なくとも一つの連結部(Y)を形成する前記ステップは、前記一ペアのワイヤ(B)間の電気接点を形成するまで体積密度を増加させるよう前記添加物(C)を圧縮するように前記フィラメント(A)の一部を圧縮するステップを含んでいる方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記混合するステップにおいて、前記導電性添加物(C)は粉末の態様である方法。
【請求項9】
温度調節可能な螺旋状の管の生産のための方法であって、
対向する側部両辺を有する細長いテープ(D)を押し出すステップと、
螺旋状の接合領域を形成して管状体を構成するよう、前記側部両辺を重ねて前記側部両辺を堅固に固定するように、前記細長いテープ(D)を巻き付けるステップと、
請求項1から
8の
いずれか1項に記載の方法にかかる温度調節可能なフィラメント(A)を押し出すステップと、
前記管状体の周囲に温度調節可能な前記フィラメント(A)を巻き付けるステップ
と、
を含む方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記巻き付けるステップは、温度調節可能な前記フィラメント(A)を前記螺旋状の接合領域に重ねる方法。
【請求項11】
請求項
9または10に記載の方法であって、
細長いテープ(D)を押し出す前記ステップと温度調節可能なフィラメント(A)を押し出す前記ステップとを同時に実行し、
前記テープ(D)を巻き付ける前記ステップと前記フィラメント(A)を巻き付ける前記ステップとを同時に実行する方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の方法に用いられる押出ヘッドであって、
少なくとも一つの送り出し器に接続可能であり前記送り出し器から押し出し成形の材料を受ける第一ノズル(2)であって、前記材料を押し出方向(X)に沿って押し出すよう構成される第一ノズル(2)と、
供給において導電材料の一ペアのワイヤ(B)を受けるように構成されるとともに前記押し出方向(X)に沿って対応するそれぞれのワイヤ(B)を送出するよう配置される一ペアの送出受け部を有している挿入装置(3)と、
を備える押出ヘッドであって、
前記第一ノズル(2)は、前記押出ヘッド(1)から出てくる前記一ペアのワイヤ(B)の周囲に前記押し出し成形の材料を押し出し、前記押し出し成形の材料を前記一ペアのワイヤ(B)に完全に巻き付けるよう、挿入装置(3)と協働する押出ヘッド。
【請求項13】
請求項
12に記載の押出ヘッドであって、前記第一ノズル(2)と前記挿入装置(3)とは同軸であ
る押出ヘッド。
【請求項14】
請求項13に記載の押出ヘッドであって、前記第一ノズル(2)が前記挿入装置(3)の周囲に円周状に配置されている押出ヘッド。
【請求項15】
請求項
12から14のいずれか1項に記載の押出ヘッドであって、前記送出受け部は、前記押出ヘッド(1)から出てくる前記一ペアのワイヤ(B)を捩るよう、前記押し出方向(X)と平行な軸回りに回転可能である押出ヘッド。
【請求項16】
請求項
12から14のいずれか1項に記載の押出ヘッドであって、
前記送出受け部は、前記押出ヘッド(1)から出てくる前記一ペアのワイヤ(B)を捩るよう、前記押し出方向(X)と交差する経路に沿って移動可能である押出ヘッド。
【請求項17】
請求項
12から14のいずれか1項に記載の押出ヘッドであって、さらに、前記第一ノズル(2)から出てくる温度調節可能な前記フィラメント(A)を局所的に圧縮するよう前記フィラメント(A)に作用するよう構成された圧縮装置(4)を備える押出ヘッド。
【請求項18】
請求項
12から
17の
いずれか1項に記載の押出ヘッドであって、
少なくとも一つの送り出し器に接続可能であり前記送り出し器から押し出し成形の材料を受ける第二ノズル(5)であって、対向する側部両辺を有する細長いテープ(D)を押し出すよう構成される第二ノズル(5)と、
管状体を構成するべく螺旋状の接合領域を形成するよう前記対向する側部両辺が重なるように、かつ前記管状体の周囲に温度調節可能な前記フィラメント(A)が巻き付けられるように、前記細長いテープ(D)と温度調節可能な前記フィラメント(A)とを巻き付けるよう構成されるスピンドルと、
を備える押出ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押し出し材の製造プロセスの分野に関する。
【0002】
特に、本発明は、温度調節することができるフィラメントの生産のための方法および装置に関し、詳細には温度調節することができる螺旋状パイプを製造するために用いるのに適した方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
押し出しプロセスの産業分野において、最終的に広範囲の製品に用いることができるプラスチック・フィラメントを製造するために適当な材料(例えば高分子材料)が、通常実用的に用いられている。
【0004】
例えば、こうしたフィラメントを、管状構造の支持体として、管状構造の周囲に、単に巻き付けることによって(好ましくはスパイラルを描くよう)用いることができる。
【0005】
フィラメントをパイプの構造に応用することによって、破断することも折れ曲がることもなく小さい径の曲率を可能にするのに十分な可撓性をその壁に確保しながら、押し潰れにくくすることができる。
【0006】
このタイプのパイプの汎用性は、建築、産業プラント、医療機器、加熱装置、家電等の広範囲な種々の分野における応用性からよく分かる。
【0007】
しかしながら、多くの用途では、こうしたパイプの内部を温度調節することによってパイプの内側に流れる液体の温度に対して作用しこれにより液体を変化させる能力が必要とされており、またそれによって用途が広がることになろう。
【0008】
例えば、産業プラント内で液体を送るよう構成されるパイプを考える。液体を用いる必要がある生産プロセスに供給される液体の温度を正確に調節できることは有用であり、また場合によっては必須である。
【0009】
特に、既知のタイプの温度調節可能なパイプは、ジュール効果を利用して内部を流れる液体の温度を調整することができ、または二つの十分に異なる導電材料を適当に配置することによって、ペルチエ効果の利用またはゼーベック効果の利用に基づいて例えば温度を測定することもできる。
【0010】
これらのパイプは、導電体、典型的には、パイプの中央内腔内または壁の中に配置される一ペアの導電材料のワイヤの態様の導電体を有する。
【0011】
ワイヤを任意の場所に配置することができるが、内部を加熱する目的のためには、この導電体それ自体と加熱すべき内部との間の断熱量を可能な限り小さくすれば、最大の効果が得られる。
【0012】
特に、導電体は、回路を協働して形成する一ペアのワイヤを形成するが、回路の内部を電流が流れ、その結果として、選択された導電材料の特有の抵抗に応じていわゆるジュール効果を生じ、そのため熱を散逸する。
【0013】
この原理は、内部を電流が流れることができる閉回路が存在する場合にのみ当てはまる。このため、パイプ内に挿入されるワイヤが二つの共通の端部のうちの一方に電気的に接続され、そして他端部につなげられて、二つの電位差によって電子の流れを移動させる必要がある。
【0014】
ある場合には、可能な限り中央内腔に近付けるために、パイプ自体の周囲に折り畳んだワイヤを巻き付けるのではなく、ワイヤを中央内腔内に折り畳んで挿入して配置する。
【0015】
他の場合には、パイプの形成の際に、パイプを形成する溶融高分子の流れの中へとワイヤを挿入し、その後二次プロセスによって結合することもできる。
【0016】
しかしながら、従来技術においてよく知られている解決法には、温度調節可能なパイプの生産プロセスが非効率的であるという基本的な欠点が残されている。
【0017】
特に、ワイヤをパイプ内に直接挿入すると、ワイヤがパイプ内を流れる液体と直接接触するので、問題が生じる場合がある。
【0018】
あるいは、フィラメントを外側からパイプに貼り付ける場合には、効率の低下に加えて、フィラメントをパイプに常時固定しなければならない、つまり追加的なプロセスステップ(組み立て)というさらなる問題が生じ、追加的なプロセスステップは産業分野における方法の生産性に相反する。
【0019】
一方、導電体がパイプの側壁に埋められている場合、従来技術は、電気接続されていない市販パイプを供給し、電気接続を行う作業をエンドユーザに負わせることを想定している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
これに関連して、本発明の基本的な技術課題は、上述の既知の技術の欠点の少なくとも一部を克服する温度調節可能なフィラメントを押し出し成形するための方法および装置を提案することである。
【0021】
本発明は、特に、ジュール効果の利用により内部を温度調節可能な螺旋状パイプの実現に用いられる場合に、生産プロセスを最適化することができる温度調節可能なフィラメントの押し出し成形のための方法および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
記載した技術課題および記載した目的は、添付の特許請求の範囲における請求項のうちの一以上に記載された技術特性を有する温度調節可能なフィラメントの押し出し成形のための方法および装置(さらに、温度調節可能なこのようなフィラメントを含む商品の生産のための方法および装置による機能的・工程的な連係)によって十分に達成される。
【0023】
本発明にかかる温度調節可能なフィラメントの生産のための方法は、基本的に、
押し出し成形の材料と一ペアの導電材料のワイヤとを押出ヘッドに供給するステップと、
前記押し出し成形の材料を押し出し、同時に、前記押し出し成形の材料が前記一ペアのワイヤに巻き付くよう前記一ペアのワイヤを前記押出ヘッドから送り出すステップと、
押し出し成形の際、前記一ペアのワイヤが電気的に接続される前記フィラメントの少なくとも一つの連結部を形成するステップと、
を含む。
【0024】
動作上、方法はまた、追加的ステップとして、
一ペアのワイヤ(B)を押し出し成形の材料の外側に、好ましくは軸方向にかつ/または周期的に(つまり共同押出軸に沿ってかつ/または所定の軸方向間隔で)、押し出すステップと、
直前に記載したステップをすべて周期的に繰り返すステップであって、これにより、各サイクルの周期的に繰り返すステップのそれぞれにおいて形成された少なくとも二つの共同押し出し品が構成されるステップと、
連続するサイクルにおいて次々に連続的に押し出し成形される二つの共同押し出し品の間に軸方向隙間を形成するかつ/または残すステップであって、軸方向隙間は、フィラメント(A)の連結部(Y)によって形成され一ペアのワイヤ(B)が電気的に接続されている回路を遮断しないよう二つの共同押し出し品を分離するのに適当な切断する作業に十分であるステップと、
を含むことができる。
【0025】
好ましくは、少なくとも一つの連結部を形成するステップの際に、一ペアのワイヤは、一ペアのワイヤを電気的に接続するべく少なくとも一つの相互接触点が配置されるように、捩られる。
【0026】
あるいは、少なくとも一つの押し出し成形の材料を供給するステップの際に、粉末の態様の導電性添加物(C)と押し出し成形の材料の混合が実行され、少なくとも一つの連結部を形成するステップの際に、添加物がワイヤ間の電気接点を形成するよう十分な密度となるまで添加物を圧縮するようにフィラメントが局所的に圧縮される。
【0027】
好ましくは、混合するステップの後、押し出し成形の材料は、25%~35%の範囲内の割合を占める添加物から構成される。
【0028】
本開示の方法は、従来技術の欠点を克服して、電流の通過を可能にしその結果ジュール効果の発生を可能にする閉回路を内部に有する温度調節可能なフィラメントを生成する簡単かつ効率的な方法を提供する利点を有する。
【0029】
こうして、フィラメントを製品の実現に直ちに用いることができ、動作可能とし使用可能とするためにエンドユーザが変更を加える必要をなくすことができる。
【0030】
本発明はまた、
対向する側部両辺を有する細長いテープを押し出すステップと、
螺旋状の接合領域を形成して管状体を構成するべく前記側部両辺を重ねて側部両辺を堅固に固定するように、細長いテープを螺旋状に巻き付けるステップと、
先行する態様の一つ以上にかかる温度調節可能なフィラメントを押し出すステップと、
管状体の周囲に温度調節可能なフィラメントを巻き付けるステップであって、好ましくはフィラメントを螺旋状の接合領域に重ねるステップと、
を含む、温度調節可能な螺旋状パイプの生産のための方法に関する。
【0031】
好ましくは、細長いテープを押し出すステップと温度調節可能なフィラメントを押し出すステップとは同時に実行される。
【0032】
好ましくは、テープを巻き付けるステップとフィラメントを巻き付けるステップとは同時に実行される。
【0033】
本開示の温度調節可能な螺旋状パイプの生産の方法は、加熱要素がパイプを流れる液体と接触することなく、そしてエンドユーザがパイプを動作可能とするために準備作業を行う必要なく、ジュール効果の利用により内部の温度調節可能なパイプを実現できる利点がある。
【0034】
本発明はまた、
少なくとも一つの送り出し器(プロペラ)に接続可能であり、送り出し器から押し出し成形の材料を受ける第一ノズルであって、材料を押し出方向に沿って押し出すよう構成される第一ノズルと、
供給において導電材料の一ペアのワイヤを受けるように構成されるとともに押し出方向に沿って対応するそれぞれのワイヤを送出するよう配置される一ペアの送出受け部を有している挿入装置と、
を備える押出ヘッドに関する。
【0035】
好ましくは、第一ノズルは、押出ヘッドから出てくる一ペアのワイヤの周囲に押し出し成形の材料を押し出し、押し出し成形の材料を一ペアのワイヤに完全に巻き付けるよう、挿入装置と協働する。
【0036】
上述の態様の代わりに、一ペアのワイヤの一方もしくは両方(B)が適当に絶縁されている場合、ワイヤを押し出し成形の材料に対して種々の相対的な位置に、または適当に形成されたある一つの共同押し出し品の種々の幾何学的/位相的位置に(例えば、「ストラップ」下で螺旋状品の通路内腔内に、または主円筒体であって、内部にまたは外部に、またはストラップ内に軸方向もしくは螺旋状のリブを有する主円筒体を有するあらゆる場合には、ストラップといわゆる「リブ」との間に、またはリブ内にまたは場合によってはリブ自体の外部にでさえ)、挿入できることを記載しておく。
【0037】
好ましくは、第一ノズルと挿入装置とは同軸である。
【0038】
さらにより好ましくは、第一ノズルは挿入装置の周囲に配置される。
【0039】
特に、第一ノズルは、挿入装置に対して円周状である円形押出輪郭を有する。
【0040】
好ましくは、送出受け部は、押出ヘッドから出てくるワイヤを捩るよう、押し出方向と平行な軸回りに回転可能である。
【0041】
あるいは、吐出受け部は、押出ヘッドから出てくるワイヤを捩るよう、またはより一般的には交差させるよう(または所望の場合には接触して交差させるよう)、押し出方向と交差する経路に沿って移動可能である。
【0042】
好ましくは、押出ヘッドは、押出ノズルから出てくる温度調節可能なフィラメントを局所的に圧縮するようフィラメントに作用するように構成された圧縮装置を備える。
【0043】
押出ヘッドはまた、少なくとも一つの送り出し器に接続可能であり送り出し器から押し出し成形の材料を受ける第二ノズルであって、対向する側部両辺を有する細長いテープを押し出すよう構成された第二ノズルを備えることもできる。
【0044】
好ましくは、第一ノズルと第二ノズルとは、押出ノズルを構成するように連結されており、押出ノズルは、温度調節可能なフィラメントを押し出すのに適している第一部と、テープを押し出すのに適している第二部と、を有する。
【0045】
押出ヘッドはまた、対向する側部両辺を重ねて管状体を構成する螺旋状の接合領域を形成するよう、かつ管状体の周囲に温度調節可能な前記フィラメントが巻き付けられるように、細長いテープと温度調節可能なフィラメントとを巻き付けるよう構成されるスピンドルを有する。
【0046】
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の図面に示す、例示的であり他の形態を排除するものではなくしたがって限定するものではない、温度調節可能なフィラメントを押し出す方法および装置の好ましい実施形態から、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】温度調節可能な螺旋状のパイプの生産の際の押出ヘッドの外観を概略的に示す。
【
図2A-E】温度調節可能な螺旋状のパイプのいくつかの生産ステップの押し出方向に対する断面図を示す。
【
図3A-E】さらなる実施形態にかかる温度調節可能な螺旋状のパイプのいくつかの生産ステップの押し出方向に対する断面図を示す。
【
図4A-C】さらなる実施形態にかかる温度調節可能な螺旋状のパイプのいくつかの生産ステップの押し出方向に対する断面図を示す。
【
図5A-F】さらなる実施形態にかかる温度調節可能な螺旋状のパイプのいくつかの生産ステップの押し出方向に対する断面図を示す。
【
図6A-F】さらなる実施形態にかかる温度調節可能な螺旋状のパイプのいくつかの生産ステップの押し出方向に対する断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明は、特に温度調節可能なタイプのフィラメント「A」の生産のための方法に関する。
【0049】
語「温度調節可能」とは、フィラメント「A」が制御された方法で発熱可能な特性および構造を有することを意味する。
【0050】
特に、このことは、ジュール効果により熱を発生できる導電材料がフィラメント「A」内部に存在することによって得られる。
【0051】
つまり、ジュール効果によって散逸される電力の量を制御するために、内部を流れる電流を変化させることによって温度調節可能なフィラメントによって放出される熱を変化させることができる。
【0052】
特に、本発明の方法は、以下により詳細に開示する押出ヘッド1に押し出し成形の材料を供給する。
【0053】
本説明の目的として、総称的な語「押し出し成形の材料」は、押し出しプロセスの分野において用いられることが適当な任意の既知の材料を、例えばプラスチック、高分子(ポリマー)または電気的絶縁性を同時に有する他の材料をいう。
【0054】
同時に、一ペアの導電材料のワイヤ「B」が同じ押出ヘッド1に供給される。
【0055】
その後、押し出し成形の材料は押し出され、同時に、押出ヘッド1から一ペアのワイヤ「B」を送り出すことを促進し、これにより、押し出し成形の材料を一ペアのワイヤに完全に巻き付けることによって、押し出し成形の材料が一ペアのワイヤ「B」の周囲にフィラメント「A」を形成する。
【0056】
言い換えれば、ワイヤ「B」は、結果的には、フィラメント「A」内に完全に埋め込まれ封入される(本発明にかかる実施態様の例示であって、もちろん限定するものではない)。
【0057】
押し出し成形プロセスの際、前記一ペアのワイヤ「B」が電気的に接続されるフィラメント「A」の少なくとも一つの連結部「Y」が形成される。
【0058】
言い換えれば、ワイヤ「B」は互いに独立して押出ヘッド1に供給され、電流の通過を可能にするためにフィラメント「A」内に生成される電気回路の二つの別々の分岐をそれぞれ形成することになる。
【0059】
押し出しの際には、回路は少なくとも一つの連結部「Y」の形成により閉じられ、電気接続が二本のワイヤ「B」の間で行われ、これにより、二本のワイヤ間に荷電粒子を伝導させることができ、したがって電流の通過が可能となる。
【0060】
図1に示すとともに
図2A~
図2Eおよび
図3A~
図3Eにより詳細に示す第一実施可能な形態では、電気接点部分の形成においては一ペアのワイヤ「B」を捩ることによって、一ペアのワイヤ「B」を電気的に接続するように配置された少なくとも一つの相互接触点を形成する。
【0061】
言い換えれば、本実施態様では、ワイヤ「B」が連結部「Y」に対応する相互接触状態となるまで次第に近付くように、押し出しの際にフィラメント「A」内のワイヤ「B」の位置が変化する。
【0062】
あるいは、
図4A~
図4Cに概略的に示すさらなる実施可能な形態では、連結部「Y」の形成は、相互接触状態とするためにワイヤ「B」を近付けるのではなく、フィラメント「A」の変形によって二つのワイヤを短絡させることによって行われる。
【0063】
特に、本実施態様では、押出ヘッドに押し出し成形の材料を供給するステップにおいて、さらに、押し出し成形の材料に粉末の態様の導電性添加物「C」(またはポリアニリンまたはポリアセチレン等の導電性高分子材料)が、添加物「C」がフィラメント内に分散されるように、混合される。
【0064】
語「粉末の態様」は、添加物が、粒状またはいずれにせよばらばらの態様であり、フィラメント「A」を形成するよう押し出されたときに押し出し成形の材料の母材の内部で添加物の均一な分散をもたらすのに適している大きさの粒を有することを意味する。
【0065】
なお、上述した語「粒状の態様」とは、複数の固体の微粒子またはいずれにせよ固体状態と同等な個々の密度を有する複数の微粒子を含む添加物の凝集状態を意味するよう用いていることを記載しておく。この場合、このような微粒子は、全く異なる複数の幾何学的構成および/または全く異なる複数の化学成分を、例えば葉状のもの、針状のもの、パイプ状のもの、ナノパイプ状のもの等(その場合、そのような粒を、限定するものではないが例として挙げれば、グラフェン、金属または炭素繊維およびそのときの必要に応じた他のあらゆるもので形成できる)を含むことができる。
【0066】
その後の少なくとも一つの連結部「Y」の形成は、ワイヤ「B」間の電気接点を形成するまで添加物「C」を圧縮するようにフィラメントの一部を圧縮することによって行われることになる。
【0067】
言い換えれば、フィラメント「A」内に分散された添加物「C」それ自身は荷電粒子の通過を可能にするのに十分な密度を有していないが、圧縮の結果、添加物「C」の粒子が、荷電粒子の流れを局所的に可能にするのに十分な体積密度が得られるまで二つのワイヤ「B」を接近するよう、圧縮され、これにより、二つのワイヤ「B」が短絡し、圧縮が行われたところが連結部「Y」に対応する。
【0068】
圧縮後のワイヤ「B」間の電気接点の形成に十分な量の添加物「C」を保持すると同時に機械的および構造的特性を損なわないように、好ましくは、押し出し成形の材料は、添加物「C」を有し、その割合は25%~35%の範囲である。
【0069】
本発明によって生産されるフィラメント「A」は、一ペアのワイヤ「B」の電気接点を形成すよう精密に設計された連結部の配置によって、閉回路を生成しているワイヤ「B」内部を流れる電流からのジュール効果によって生じる熱の量を制御することができる。
【0070】
本方法を用いて、一ペアの二本のワイヤ「B」が異なる金属(例えば、銅とコンスタンタン、ニッケルとクロム、プラチナとロジウム、およびそのときの必要に応じた他のあらゆるもの)である共同押し出し品の実施態様を実現することによって、有利なことに熱電対を構成することが可能であることを記載しておくことは有益であろう。さらに、同じ導電性金属の第一ペアのワイヤと互いに異なる金属の第二ペアのワイヤとの組み合わせ(共同押し出しを用いた)において、これらのペアに電気レベル/回路レベルで適当な連結を与える作業ステップを加えることで、閉ループ温度調節装置(ジュール効果を結果として生じる電流が第一ペアのワイヤにおいて循環し、第二ペアのワイヤは、その電流の通過中の調節器(レギュレータ)/選択器(セレクタ)として作用する)を得ることができよう。
【0071】
本発明はまた、温度調節可能な螺旋状のパイプ、つまり、パイプ内を流れる電流の特性を変更することによってジュール効果によって発生する熱を増減することにより、内部を流れる液体の温度を正確に調整できるパイプの生産のための方法に関する。
【0072】
特に、本方法は、対向する側部両辺を有する細長いテープ「D」を押し出す。
【0073】
その後、螺旋状接合の領域を形成するべく対向する側部両辺が重なるように、テープ「D」を螺旋状のすなわちスパイラル状経路に沿って巻き付ける。
【0074】
こうして、管状体が形成される。
【0075】
言い換えれば、テープ「D」の対向する側部両辺の少なくとも部分的な重なりが得られるよう、そしてその後対向する側部両辺が互いに固定されるよう、螺旋状の経路に沿って押し出されたテープ「D」を巻き付けることにより、パイプが形成される。
【0076】
螺旋状の接合領域、つまり、テープ「D」の対向する側部両辺が重ねられ互いに固定される管状体の部分は、好ましくは、対向する側部両辺が溶接されるのを可能にするため、押し出し材がまだ完全には冷却されておらず固化していないときに形成される。
【0077】
本方法はまた、上述した温度調節可能なフィラメント「A」を押し出す。
【0078】
つまり、一ペアの導電性ワイヤ「B」と、その一ペアの二本のワイヤ「B」間の電気接点を形成するのに適している少なくとも一つの連結部「Y」と、を内部に有するフィラメント「A」を押し出す。
【0079】
フィラメント「A」はその後、管状体に螺旋状に巻き付けることによって、好ましくは螺旋状の接合領域上に重ねることによって、管状体に連結される。
【0080】
このように、ワイヤは管状体に直接接触して配置されるとともに常時接続されるので、一ペアのワイヤ「B」によって形成される回路内の電流の通過による内部での電力の散逸によって生じた熱を伝導によって伝達できる。
【0081】
フィラメント「A」を接合領域に重なるよう固定することによって、接合領域自体を形成している対向する側部両辺の間で形成される連結をさらに強めることができ、温度調節可能な螺旋状パイプの耐性をより強めることができる利点がある。
【0082】
好ましい実施態様では、フィラメント「D」,「A」の押し出しは同時に行われる。
【0083】
言い換えれば、同時に、好ましくは同じ押出ヘッドを用いて、両フィラメント「D」,「A」を形成することができる。
【0084】
同様に、管状体を形成するようテープ「D」を巻き付けるステップを、テープ「D」の周囲にフィラメント「A」を巻き付けるステップと同時に実行するができる。
【0085】
押し出しステップが別々に実行されたとしても、巻き付けステップを同時に行なうことができることは理解されよう。つまり、温度調節可能な螺旋状のパイプを、パイプを形成するようテープ「D」とフィラメント「A」とを同時に巻き付けることにより、例えこれらの部品が時間的に別々に押し出されたとしても、形成することができる。
【0086】
本発明はまた、押出ヘッドに関する。
【0087】
図1において、参照符号1は、押し出し成形の材料から出発して温度調節可能なフィラメント「A」の生産のために構成される押出ヘッド全体を示している。
【0088】
ここに開示する押出ヘッドは、上記開示の方法を実行するのに特に適しており、第一ノズル2と挿入装置3とを備える。
【0089】
第一ノズル2を、既知のタイプの少なくとも一つの送り出し器(添付の図面には図示せず)に接続することができる。送り出し器は、タンク、ホッパまたは押し出し成形の材料を収容し押出ヘッド1に供給するのに適した他の容器から押し出し成形の材料を受ける。
【0090】
この場合、第一ノズル2には、少なくとも一つの送り出し器による供給が行われ、第一ノズル2は押し出方向「X」に沿ってフィラメント「A」を形成するよう構成される。
【0091】
一方、挿入装置3は、供給において導電材料(例えば銅または他の適当な導電性金属)の一ペアのワイヤ「B」を受けるように構成されるとともに、押出ヘッド1から出てくる対応するそれぞれのワイヤ「B」を送出するよう配置される一ペアの送出受け部を有する。
【0092】
言い換えれば、ワイヤ「B」は挿入装置3に供給され、特に、対応するそれぞれの送出受け部を通過する。対応するそれぞれの送出受け部はワイヤ「B」を、特に押し出方向「X」に沿って、押出ヘッド1に送ることができる。
【0093】
一ペアのワイヤ「B」の周囲に押し出し成形の材料を完全に巻き付けることによってフィラメント「A」を形成するよう押し出し成形の材料を処理するように、押出ノズル2は挿入装置3と協働する。
【0094】
特に、押出ノズル2と挿入装置3とは同軸であり、好ましくは、押出ノズル2は、挿入装置3の周囲に配置される円形輪郭を有する。
【0095】
第一実施態様にかかる、
図2A~
図2Eに示す使用時の構成では、送出受け部は、押出ヘッドから出てくるワイヤを捩るよう、押し出方向「X」と平行な軸回りに回転可能である。
【0096】
言い換えれば、フィラメント「A」を形成するための押し出しを実行する際に、送出受け部を同時に回転させることができる。
【0097】
ワイヤ「B」が受ける張力と、その結果としてのまだ完全には固化していない押出ヘッド1から出てくる押し出し材との摩擦とによって、二本のワイヤ「B」の接点を、生産するフィラメント「A2」の技術仕様に応じて配置が考慮される連結部「Y」に、強固に固定することができる。
【0098】
あるいは
図3A~
図3Eに示すように、送出受け部は、押出ヘッドから出てくるワイヤを捩るよう、押し出方向「X」と交差する方向に沿って移動可能である。
【0099】
言い換えれば、送出受け部は、対応するそれぞれの出発位置と終了位置との間で交互に移動する。一方の受け部の出発位置は他方の受け部の到達位置に対応し、他方の受け部の出発位置は一方の受け部の到達位置に対応する。
【0100】
本実施態様では、したがって、中間位置があり、二つの送出受け部は実質的に位置を入れ替えることになる。
【0101】
図4A~
図4Cに概略的に示すさらになる実施可能な形態では、押出ヘッド1は、押出ノズル2から出てくる温度調節可能なフィラメント「A」を局所的に圧縮するようフィラメント「A」に作用するように構成された圧縮装置4を備える。
【0102】
特に、押し出し成形の材料を25%~35%の間に範囲にある割合の導電性添加物「C」と混合する場合に、二本のワイヤ「B」を電気接続状態とすることによって連結部「Y」が形成されるまで圧縮装置4が行う圧縮によって添加物「C」の密度を高めることができる本実施態様を用いることは利点がある。
【0103】
本発明の押出ヘッド1はまた、特に上述の方法に基づいて、温度調節可能な螺旋状のパイプを形成するよう構成できる。
【0104】
このために、押出ヘッド1は少なくとも一つの送り出し器に接続可能でありその送り出し器から押し出し成形の材料を受ける第二ノズル5を有する。第二ノズル5は、対向する側部両辺を有する細長いテープ「D」を押し出すよう構成される。
【0105】
好適には、第一ノズル2および第二ノズル5を、温度調節可能なフィラメント「A2」とテープ「D」とを同時に生産するのに適した押し出し輪郭を有する単一の要素によって形成することができる。
【0106】
同様に、第一ノズル2および第二ノズル5には同じ送り出し器を用いて供給が行われ、第一ノズル2および第二ノズル5を動作させることができる。
【0107】
押出ヘッドはまた、管状体を形成するべく螺旋状の接合領域を形成するよう対向する側部両辺が重なるように、細長いテープ「D」と温度調節可能なフィラメントとを螺旋状に巻き付けるように構成される回転スピンドルを有することもできる。最終的に、温度調節可能なフィラメント「A」が管状体の周囲に巻き付けられることになる。
【0108】
ジュール効果を生じるよう設計される電気回路が形成されて且つ形成製品の構造と完全に一体的である、したがって、エンドユーザがさらなる処理ステップを行う必要がない、温度調節可能なフィラメント「A」および/または温度調節可能な螺旋状パイプを、本発明の押出ヘッド1は生産できる利点がある。
【0109】
したがって、こうした利点から電気的および/または回路上の観点から適当に接続される「フィラメント」と、例えば(押し出しの)輪郭、パイプ、ストラップまたはテープであり得る広範囲の商品(温度調節可能なこうしたフィラメントを有する)との両方を、本発明は実現できることは理解されよう。
【0110】
同時に、本発明は、種々の方式で商品の構造と組み合わせられる要素間にワイヤ/フィラメントを配置できる。例えば、「螺旋状の」製品の実現の場合には螺旋状の商品の「リブ」を構成する螺旋状の厚くなっている部分と、その下の円筒状本体との間にフィラメントを任意に配置することができる(既知の技術の生産方法において起こるように、螺旋状の厚くなっている部分の「中」だけではない)、または、螺旋状の商品の円筒状本体内にもしくはその下側にもフィラメントを配置することができる(この最後の実施態様の変形は、本方法自体の実施の際の共同押し出しが行われるすべてに対する「下からの」押し潰しを利用して実現できる)。
【0111】
押し出し成形される本体を構成する材料とフィラメントとの間の相対的な位置および/または構成を大きく変えることができるので、その結果、有用な利点が得られる、すなわち商品を通過する内容物(例えば本発明の方法に基づいて生産される管状の商品を通過させるべき被加熱液体)の近くに加熱要素を配置することができる利点が得られる。
【0112】
さらに、捩りを実現する方法、したがってワイヤの「接続」または短絡を実現する方法は、本方法における共同押し出しの際に利用することができる種々のタイプの物理的現象を通じて実現できることを付言しておく。例えば、形成要素(つまり共同押し出し器のスピンドル)と材料との間の摩擦を利用することができる。材料は、例えば、形成要素の上に載置されその後螺旋状の商品の実施態様においては次のコイルと溶着される高分子材料である。