(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-02
(45)【発行日】2023-06-12
(54)【発明の名称】充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
E04H 6/42 20060101AFI20230605BHJP
E04H 6/18 20060101ALI20230605BHJP
E04H 6/06 20060101ALI20230605BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20230605BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20230605BHJP
【FI】
E04H6/42 Z
E04H6/18 601D
E04H6/06 A
H02J7/00 P
G07B15/00 L
(21)【出願番号】P 2019035976
(22)【出願日】2019-02-28
【審査請求日】2022-01-26
(73)【特許権者】
【識別番号】511164570
【氏名又は名称】株式会社アサップ
(74)【代理人】
【識別番号】100098545
【氏名又は名称】阿部 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100087745
【氏名又は名称】清水 善廣
(74)【代理人】
【識別番号】100106611
【氏名又は名称】辻田 幸史
(74)【代理人】
【識別番号】100189717
【氏名又は名称】太田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】遠山 恒幸
【審査官】齋藤 卓司
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-052470(JP,A)
【文献】特開2010-222793(JP,A)
【文献】特開2012-170181(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 6/42
E04H 6/18
E04H 6/06
E04H 6/00
H02J 7/00
G07B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を積載するパレットと、
前記パレットを昇降動作させるパレット移動手段と、
前記車両の出入り口に配置されるゲートと、
前記ゲートの開閉を行うゲート移動手段と、
前記パレット移動手段及び前記ゲート移動手段を動作させる制御手段と
を備え、
少なくとも一部の前記パレットを、充電用コンセントを備えた充電パレットとした
充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法であって、
前記制御手段が、
利用者に入庫又は出庫の選択を促す入出庫選択ステップと、
前記利用者に充電希望の選択を促す充電選択ステップと、
前記入出庫選択ステップで前記利用者による前記入庫が選択されると、前記パレット移動手段を動作させて前記車両を積載できる前記パレットを乗降領域に移動させるパレット移動ステップと、
前記パレット移動ステップで前記パレットを移動させた後に、前記ゲート移動手段を動作させて前記ゲートを開状態とする入庫待機ステップと、
前記入庫待機ステップの後で、前記車両が入庫されると、前記利用者に前記ゲートを閉動作することを促すゲート閉入力ステップと、
前記ゲート閉入力ステップで前記利用者による入力が行われると、前記ゲート移動手段を動作させて前記ゲートを閉状態とする入庫完了ステップと、
前記充電選択ステップで前記利用者による前記充電希望が選択されると、前記パレット移動ステップで前記パレットを移動させた後に、前記充電用コンセントに充電ケーブルが接続されたか否かを検出する充電ケーブル接続検出ステップと、
前記入庫待機ステップの後に、前記充電ケーブル接続検出ステップで前記充電ケーブルの接続を検出できない場合には、前記充電ケーブルが接続されていないことを報知する充電ケーブル未接続報知ステップと
を有
し、
所定期間の契約で利用できる契約利用者と時間制で利用できる一時利用者とを前記利用者とし、
前記制御手段が、
前記充電選択ステップで前記利用者により前記充電希望が選択されると、前記利用者が前記一時利用者であれば、精算用端末での認証を促し、前記利用者が前記契約利用者であれば出庫時に精算を行うか否かを促し、前記契約利用者により出庫時に精算することが選択されると前記精算用端末での認証を促す精算用端末認証ステップと、
前記充電選択ステップで前記利用者により前記充電希望が選択されている時には、出庫時に、前記利用者に対して充電料金を表示する充電料金表示ステップと、
前記充電料金表示ステップとともに、又は前記充電料金表示ステップの後に、前記一時利用者又は出庫時精算を選択していた前記契約利用者に対して前記精算用端末での精算を促す精算ステップと
を有する
ことを特徴とする充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法。
【請求項2】
前記制御手段が、
前記ゲート閉入力ステップにおける前記利用者の入力が行われた後に、前記充電用コンセントによる前記充電を開始する
ことを特徴とする請求項1に記載の充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法。
【請求項3】
前記制御手段が、
前記ゲート閉入力ステップにおける前記利用者の入力が行われた後に、前記充電ケーブル未接続報知ステップによる前記報知を行う
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法。
【請求項4】
前記制御手段が、
前記入庫完了ステップにおける前記ゲートを前記閉状態とする前に、前記充電ケーブル未接続報知ステップによる前記報知を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法。
【請求項5】
前記制御手段が、
前記充電ケーブル未接続報知ステップによる前記報知を行った後には、改めて前記利用者に前記充電希望の前記選択を促す充電確認ステップ
を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を積載するパレットを昇降動作させる充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1から特許文献4に記載されているように、車両を積載するパレットを昇降動作させる充電機能付き機械式立体駐車装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-95848号公報
【文献】特開2011-99260号公報
【文献】特開2012-136895号公報
【文献】特開2017-89331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような機械式立体駐車装置では、車両をパレットに移動後にゲートを閉じる必要がある。
従って、車両に充電を行う予定であったにもかかわらず、充電ケーブルの接続を行わない状態で、ゲートを閉動作してしまうこともある。
特に、利用者が一時利用者である場合には、ゲートを閉じてしまうと駐車料金が発生してしまう。
【0005】
本発明は、充電ケーブルが接続されていないことを報知することで、充電ケーブル未接続を防止できる充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法は、車両を積載するパレット11と、前記パレット11を昇降動作させるパレット移動手段12と、前記車両の出入り口に配置されるゲート13と、前記ゲート13の開閉を行うゲート移動手段14と、前記パレット移動手段12及び前記ゲート移動手段14を動作させる制御手段30とを備え、少なくとも一部の前記パレット11を、充電用コンセント21を備えた充電パレット11とした充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法であって、前記制御手段30が、利用者に入庫又は出庫の選択を促す入出庫選択ステップと、前記利用者に充電希望の選択を促す充電選択ステップと、前記入出庫選択ステップで前記利用者による前記入庫が選択されると、前記パレット移動手段12を動作させて前記車両を積載できる前記パレット11を乗降領域に移動させるパレット移動ステップと、前記パレット移動ステップで前記パレット11を移動させた後に、前記ゲート移動手段14を動作させて前記ゲート13を開状態とする入庫待機ステップと、前記入庫待機ステップの後で、前記車両が入庫されると、前記利用者に前記ゲート13を閉動作することを促すゲート閉入力ステップと、前記ゲート閉入力ステップで前記利用者による入力が行われると、前記ゲート移動手段14を動作させて前記ゲート13を閉状態とする入庫完了ステップと、前記充電選択ステップで前記利用者による前記充電希望が選択されると、前記パレット移動ステップで前記パレット11を移動させた後に、前記充電用コンセント21に充電ケーブルが接続されたか否かを検出する充電ケーブル接続検出ステップと、前記入庫待機ステップの後に、前記充電ケーブル接続検出ステップで前記充電ケーブルの接続を検出できない場合には、前記充電ケーブルが接続されていないことを報知する充電ケーブル未接続報知ステップとを有することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法において、前記制御手段30が、前記ゲート閉入力ステップにおける前記利用者の入力が行われた後に、前記充電用コンセント21による前記充電を開始することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法において、前記制御手段30が、前記ゲート閉入力ステップにおける前記利用者の入力が行われた後に、前記充電ケーブル未接続報知ステップによる前記報知を行うことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法において、前記制御手段30が、前記入庫完了ステップにおける前記ゲート13を前記閉状態とする前に、前記充電ケーブル未接続報知ステップによる前記報知を行うことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法において、前記制御手段30が、前記充電ケーブル未接続報知ステップによる前記報知を行った後には、改めて前記利用者に前記充電希望の前記選択を促す充電確認ステップを有し、所定期間の契約で利用できる契約利用者と時間制で利用できる一時利用者とを前記利用者とし、前記制御手段30が、前記充電選択ステップで前記利用者により前記充電希望が選択されると、前記利用者が前記一時利用者であれば、精算用端末認証を促し、前記利用者が前記契約利用者であれば出庫時に精算を行うか否かを促し、前記契約利用者により出庫時に精算することが選択されると前記精算用端末での認証を促す精算用端末認証ステップと、前記充電選択ステップで前記利用者により前記充電希望が選択されている時には、出庫時に、前記利用者に対して充電料金を表示する充電料金表示ステップと、前記充電料金表示ステップとともに、又は前記充電料金表示ステップの後に、前記一時利用者又は出庫時精算を選択していた前記契約利用者に対して前記精算用端末での精算を促す精算ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、充電選択ステップで利用者による充電希望が選択されると、パレット移動ステップでパレットを移動させた後に、充電用コンセントに充電ケーブルが接続されたか否かを検出し、入庫待機ステップの後に、充電ケーブル接続検出ステップで充電ケーブルの接続を検出できない場合には、充電ケーブルが接続されていないことを報知することで、充電ケーブル未接続を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1の実施例における充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を実現するための機能実現手段を示すブロック図
【
図2】第1の実施例による入庫における充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を示すフローチャート
【
図3】第1の実施例による入庫における充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を示すフローチャート
【
図4】第1の実施例による出庫における充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を示すフローチャート
【
図5】第1の実施例による出庫における充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を示すフローチャート
【
図6】第2の実施例による入庫における充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を示すフローチャート
【
図7】第2の実施例による入庫における充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を示すフローチャート
【
図8】第2の実施例による出庫における充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を示すフローチャート
【
図9】第2の実施例による出庫における充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態による充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法は、制御手段が、利用者に入庫又は出庫の選択を促す入出庫選択ステップと、利用者に充電希望の選択を促す充電選択ステップと、入出庫選択ステップで利用者による入庫が選択されると、パレット移動手段を動作させて車両を積載できるパレットを乗降領域に移動させるパレット移動ステップと、パレット移動ステップでパレットを移動させた後に、ゲート移動手段を動作させてゲートを開状態とする入庫待機ステップと、入庫待機ステップの後で、車両が入庫されると、利用者にゲートを閉動作することを促すゲート閉入力ステップと、ゲート閉入力ステップで利用者による入力が行われると、ゲート移動手段を動作させてゲートを閉状態とする入庫完了ステップと、充電選択ステップで利用者による充電希望が選択されると、パレット移動ステップでパレットを移動させた後に、充電用コンセントに充電ケーブルが接続されたか否かを検出する充電ケーブル接続検出ステップと、入庫待機ステップの後に、充電ケーブル接続検出ステップで充電ケーブルの接続を検出できない場合には、充電ケーブルが接続されていないことを報知する充電ケーブル未接続報知ステップとを有するものである。本実施の形態によれば、充電選択ステップで利用者による充電希望が選択されると、パレット移動ステップでパレットを移動させた後に、充電用コンセントに充電ケーブルが接続されたか否かを検出し、入庫待機ステップの後に、充電ケーブル接続検出ステップで充電ケーブルの接続を検出できない場合には、充電ケーブルが接続されていないことを報知することで、充電ケーブル未接続を防止できる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法において、制御手段が、ゲート閉入力ステップにおける利用者の入力が行われた後に、充電用コンセントによる充電を開始するものである。本実施の形態によれば、ゲートの閉動作を行わないことで料金を発生させずに充電することを防止することができる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第1又は第2の実施の形態による充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法において、制御手段が、ゲート閉入力ステップにおける利用者の入力が行われた後に、充電ケーブル未接続報知ステップによる報知を行うものである。本実施の形態によれば、ゲートの閉動作を操作した後に報知を行うことで、報知効果を高めることができる。
【0012】
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法において、制御手段が、入庫完了ステップにおけるゲートを閉状態とする前に、充電ケーブル未接続報知ステップによる報知を行うものである。本実施の形態によれば、ゲートを閉状態とする前に報知を行うことで、充電ケーブルの接続を容易に行うことができる。
【0013】
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4のいずれかの実施の形態による充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法において、制御手段が、充電ケーブル未接続報知ステップによる報知を行った後には、改めて利用者に充電希望の選択を促す充電確認ステップを有し、所定期間の契約で利用できる契約利用者と時間制で利用できる一時利用者とを利用者とし、制御手段が、充電選択ステップで利用者により充電希望が選択されると、利用者が一時利用者であれば、精算用端末での認証を促し、利用者が契約利用者であれば出庫時に精算を行うか否かを促し、契約利用者により出庫時に精算することが選択されると精算用端末での認証を促す精算用端末認証ステップと、充電選択ステップで利用者により充電希望が選択されている時には、出庫時に、利用者に対して充電料金を表示する充電料金表示ステップと、充電料金表示ステップとともに、又は充電料金表示ステップの後に、一時利用者又は出庫時精算を選択していた契約利用者に対して精算用端末での精算を促す精算ステップとを有するものである。本実施の形態によれば、例えば、時間的余裕がなく、充電の必要性が低い場合などは、充電を行わないことを選択してゲートを閉めることができる。また、一時利用者に対しては出庫時に精算させることで、契約利用者と一時利用者とが利用でき、契約利用者は、出庫時に精算するか、別途精算するかを選択できる。
【実施例】
【0014】
以下に、本発明の充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法の一実施例について説明する。
図1は本発明の第1の実施例における充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を実現するための機能実現手段を示すブロック図である。
本実施例による充電機能付き機械式立体駐車装置は、車両を積載するパレット11と、パレット11を昇降動作させるパレット移動手段12と、車両の出入り口に配置されるゲート13と、ゲート13の開閉を行うゲート移動手段14と、パレット11に載置した車両(電気自動車)に充電を行う充電用コンセント21と、充電用コンセント21が車両に充電ケーブルで接続されたか否かを検出する充電ケーブル接続検出手段22と、パレット移動手段12及びゲート移動手段14を動作させる制御手段30と、車両を検知する車両検知センサー40と、人の存在を確認する無人確認センサー50と、外部からの侵入を検知する侵入検知センサー60と、操作盤70とを備えている。
【0015】
充電用コンセント21は、パレット11に備えられている。パレット11の内の少なくとも一部のパレット11は、充電用コンセント21を備えた充電パレットとしている。
充電ケーブル接続検出手段22は、充電用コンセント21の導通状態を検出することが好ましいが、物理的な接合状態を検出してもよい。
【0016】
制御手段30は、パレット移動手段12やゲート移動手段14を動作させる動作指示部31、車両検知センサー40で検知される車両高さや操作盤70から入力された車両寸法から充電機能付き機械式立体駐車装置を利用できる車両か否かを判断する車両適性判断部32、車両検知センサー40で検知される車両のパレット11への載置位置が適正か否かを判断する車両位置適性判断部33、無人確認センサー50からの信号によって無人を判断する無人判断部34、侵入検知センサー60からの信号によって侵入を判断する不法侵入判断部35、充電料金を算出する充電料金算出部36、駐車料金を算出する駐車料金算出部37、及びコントロールセンター2と送受信を行う立駐機側送受信部38とを備えている。
本実施例による充電機能付き機械式立体駐車装置は、駐車料金算出部37で駐車料金を算出するために計時手段15を有している。
なお、動作指示部31、車両適性判断部32、車両位置適性判断部33、無人判断部34、不法侵入判断部35、充電料金算出部36、及び駐車料金算出部37の内の少なくとも一部の機能をサーバー3が有していてもよく、サーバー3に、これらの機能、又はこれらの機能以外の機能を備えている場合には、立駐機側送受信部38は、サーバー3とも送受信を行う。サーバー3はコントロールセンター2に有していてもよい。
【0017】
車両検知センサー40として、パレット11での前方への車両前方はみ出しを検知する車両前方はみ出し検知センサー41と、パレット11での後方への車両後方はみ出しを検知する車両後方はみ出し検知センサー42と、入庫する車両の高さを検知する車両高さ検知センサー43と、入庫か出庫かを検知する車両出入り検知センサー44とを備えている。
無人確認センサー50として、例えば利用者が目視により間口を確認したか否かを検知する間口確認センサー51と、歩廊部に人の存在が無いかを検知する歩廊部無人確認センサー52と、パレット11に載置した車両の前部に人の存在が無いかを検知する車両前部無人確認センサー53と、パレット11に載置した車両の後部に人の存在が無いかを検知する車両後部無人確認センサー54とを備えている。
侵入検知センサー60として、ゲート13の乗り越えを検知するゲート乗り越え検知センサー61と、外囲いで区画された立体駐車場への侵入を検知する立駐機場侵入検知センサー62とを備えている。
【0018】
操作盤70は、認証データ、車両寸法データ、入庫と出庫の選択、パレット11の選択、承認他の入力を行うデータ入力部71と、端末認証又はカード認証を行う認証部72と、パレット移動手段12及びゲート移動手段14の動作を停止できる非常停止入力部73と、操作内容や確認事項を表示する表示部74と、メッセージを出力するメッセージ出力部75とを備えている。メッセージ出力部75は、音声又は表示の少なくともいずれかによってメッセージを出力する。
なお、データ入力部71、認証部72、非常停止入力部73、表示部74、及びメッセージ出力部75の内の少なくとも一部の機能を、利用者が所有する携帯端末4が有していてもよく、携帯端末4に、これらの機能、又はこれらの機能以外の機能を備えている場合には、携帯端末4は、サーバー3又は立駐機側送受信部38と送受信を行う。
【0019】
図2から
図5は、本発明の第1の実施例による充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を示すフローチャートである。
本実施例による機械式立体駐車装置の制御方法は、所定期間の契約で利用できる契約利用者と時間制で利用できる一時利用者とを利用者とするものである。
【0020】
図2及び
図3は、入庫におけるフローチャートである。
表示部74によって入庫か出庫かの選択が促され(入出庫選択ステップS0)、S0において利用者がデータ入力部71から入庫を選択する。
また、表示部74によって、認証方法の選択が促され(S1)、S1においてデータ入力部71によるキー操作によって認証を行うことを選択した場合には、利用者は認証データをデータ入力部71から入力する(S2)。
S1においてデータ入力部71によらずに認証を行うことを選択した場合には、利用者はカード又は携帯端末4を用いて認証部72による認証を行う(S3)。
S2において認証データが入力され、又はS3において認証データが読み取られた場合には、立駐機側送受信部38から認証データをサーバー3に送信する。S2又はS3において携帯端末4を用いる場合には、認証データは携帯端末4からサーバー3に送信され、又は携帯端末4から立駐機側送受信部38を介してサーバー3に送信される。
送信された認証データはサーバー3にて認証が行われ、サーバー3での認証結果は、立駐機側送受信部38又は携帯端末4で受信する。
受信する認証データには、利用者が、所定期間の契約で利用できる契約利用者であるか、時間制で利用できる一時利用者であるかのデータを含んでいる。
認証されなかった場合には、表示部74に駐車不可表示が表示され、入庫することはできない。
【0021】
表示部74では車両が駐車に適しているか否かの適性確認表示が行われる。車両適性確認表示は、車両の全長、全幅、全高、及び重量に関する確認表示であり、所定寸法以下か否かをYES又はNOの二択で車両適性確認データを入力することができる。
入力された車両適性確認データが適性でない場合には、表示部74に駐車不可表示が表示される。
【0022】
また、表示部74では、充電を行うか否かの選択が表示され、利用者に充電希望の選択を促す(充電選択ステップS4)。
S4において、利用者がデータ入力部71を用いて充電を選択すると(S5)、表示部74には、充電用コンセント21を備えたパレット11の選択を促す表示がされる。利用者がパレット11を選択すると(S6)、一時利用者の場合(S7でYes)には精算用端末で認証を行う(S9)。一時利用者でない場合、すなわち契約利用者の場合(S7でNo)には、表示部74では、出庫時精算を行うか否かの選択画面が表示される(S8)。
S8において、契約利用者が出庫時精算を選択した場合には、契約利用者は精算用端末で認証を行う(S9)。
S8において、出庫時精算を選択しない場合には、契約利用者は精算用端末で認証を行う必要はない。
S4において、利用者がデータ入力部71を用いて充電しないことを選択すると(S10)、利用者が一次利用者である場合には(S11においてYes)、表示部74にはパレット11の選択を促す画面が表示される(S12)。利用者が契約利用者である場合には(S11においてNo)、パレット11の選択を行う必要はない。
S9における精算用端末での認証が行われ、S8における出庫時精算を選択しない場合、S12におけるパレット11の選択が行われ、又はS11におけるパレット11の選択を行う必要が無い場合には、パレット11を移動する前に、利用者に対して間口の無人確認を行うことを促す表示を行う(S13)。
【0023】
S13の間口確認ステップにおける開口確認済み入力が行われ(S14)、S15において無人確認センサー52、53、54によってゲート13の内方における無人が確認されると、パレット11の移動動作が行われ(S16)、パレット11が乗降領域に移動するとパレット11の移動動作を停止する(S17)。S16におけるパレット11の移動動作からS17におけるパレット11の移動動作の停止までがパレット移動ステップである。
なお、S14における間口確認における入力は、データ入力部71からの入力に限らず、利用者が目視のために間口に移動したことを間口確認センサー51で検知することでも行える。
S17におけるパレット11の移動停止の後に、侵入検知センサー60をOFFとし(S18)、ゲート移動手段14を動作させ(S19)、ゲート13を開状態とする(S20)。
【0024】
S20におけるゲート13の開状態が入庫待機ステップであり、利用者は車両を移動させる(S21)。
S21の入庫時には車両高さ検知センサー43によって入庫可能な高さか否かを判断することが好ましい。車両が入庫可能な高さでない場合には警報を出力する。
車両が入庫可能な高さであれば、車両出入り検知センサー44にて入庫を検知する(S22)。
車両前方はみ出し検知センサー41及び車両後方はみ出し検知センサー42によって車両位置適性判断部33で車両の位置が適性か否かを判断する(S23)。
S23において車両位置が適性でなければ警報を出力する(S24)。
S23において車両が適正な位置に載置されたと判断されると、利用者に対して間口の無人確認を行うことを促す表示を行う(S25)。
【0025】
S25の間口確認ステップにおける間口確認入力が行われ(S26)、S27において無人確認センサー52、53、54によってゲート13の内方における無人が確認されると、ゲート13の閉動作を促す表示を行う(S28)。
なお、S26における間口確認における入力は、データ入力部71からの入力に限らず、利用者が目視のために間口に移動したことを間口確認センサー51で検知することでも行える。
S28におけるゲート13を閉動作することを利用者に促す表示を行うとともに計時手段15によって駐車時間の計測を開始する。
S29においてゲート13の閉動作が入力されると、制御手段30ではS5における充電選択が行われていたか否かが判断され(S30)、充電選択が行われていた場合には、充電ケーブル接続検出手段22によって充電ケーブルが接続済みか否かを検出し(S31)、S31における充電ケーブル接続検出ステップで、充電ケーブルが接続されていないことを検出すると、充電ケーブル未接続メッセージをメッセージ出力部75で出力する(S32)。
S28におけるゲート13の閉動作を促す表示及びS29におけるゲート13の閉動作の入力が、ゲート閉入力ステップである。
S32における充電ケーブル未接続報知ステップは、入庫待機ステップの後に、充電ケーブル接続検出ステップで充電ケーブルの接続を検出できない場合には、充電ケーブルが接続されていないことを報知する。
【0026】
S32において、充電ケーブル未接続メッセージをメッセージ出力部75で出力した後に、又は、出力とともに表示部74にて充電を希望するか否かの選択を促す表示を行う(S33)。
S33における充電確認ステップで、利用者が充電を希望する場合には、表示部74にて希望を選択するとともに充電ケーブルを接続することで、又は表示部74による選択の代わりに充電ケーブルを接続することで(S34)、再びS29におけるゲート13の閉動作を入力することができる。
また、S33における充電確認ステップで、利用者が充電を希望しない場合には、表示部74にて希望しないことを選択することで(S35)、再びS29におけるゲート13の閉動作を入力することができる。なお、S35によって充電を希望しないことを選択した場合には、S30における判断では、充電が選択されていないと判断する。
【0027】
S31において、充電ケーブルが接続されていることを検出すると、充電が開始され(S36)、ゲート移動手段14を動作させ(S37)、ゲート13を閉状態とする(S38)。
S38における入庫完了ステップでゲート13を閉状態とした後に侵入検知センサー60をONとする(S39)。
S38におけるゲート13を閉状態とした後に、一時利用者であれば駐車券を発行して待機状態となり(S40)、契約利用者であれば駐車券を発行することなく待機状態となる。
【0028】
本実施例のように、充電選択ステップで利用者による充電希望が選択されると、パレット移動ステップでパレット11を移動させた後に、充電用コンセント21に充電ケーブルが接続されたか否かを検出し、入庫待機ステップの後に、充電ケーブル接続検出ステップで充電ケーブルの接続を検出できない場合には、充電ケーブルが接続されていないことを報知することで、充電ケーブル未接続を防止できる。
また、本実施例のように、制御手段30が、ゲート閉入力ステップにおける利用者の入力が行われた後に、充電ケーブル未接続報知ステップによる報知を行うため、ゲート13の閉動作を操作した後に報知を行え、報知効果を高めることができる。
また、本実施例のように、制御手段30が、入庫完了ステップにおけるゲート13を閉状態とする前に、充電ケーブル未接続報知ステップによる報知を行うため、ゲート13を閉状態とする前に報知を行え、充電ケーブルの接続を容易に行うことができる。
また、本実施例のように、制御手段30が、充電ケーブル未接続報知ステップによる報知を行った後には、改めて利用者に充電希望の選択を促す充電確認ステップを有することで、例えば、時間的余裕がなく、充電の必要性が低い場合などは、充電を行わないことを選択してゲート13を閉めることができる。
また、本実施例のように、制御手段30が、ゲート閉入力ステップで利用者の入力が行われた後に、充電用コンセント21による充電を開始するため、ゲート13の閉動作を行わないことで料金を発生させずに充電することを防止することができる。なお、充電の開始は、ゲート13の閉動作とともに、又はゲート13の閉動作の後、又は侵入検知センサー60をONとした後、又は待機後に行ってもよい。
【0029】
図4及び
図5は、出庫におけるフローチャートである。
表示部74によって入庫か出庫かの選択が促され(入出庫選択ステップS41)、S41において利用者がデータ入力部71から出庫を選択する。
また、表示部74によって、認証方法の選択が促され(S42)、S42においてデータ入力部71によるキー操作によって認証を行うことを選択した場合には、利用者は認証データをデータ入力部71から入力する(S43)。
S42においてデータ入力部71によらずに認証を行うことを選択した場合には、利用者はカード又は携帯端末4を用いて認証部72による認証を行う(S44)。
S43において認証データが入力され、又はS44において認証データが読み取られた場合には、立駐機側送受信部38から認証データをサーバー3に送信する。S2又はS3において携帯端末4を用いる場合には、認証データは携帯端末4からサーバー3に送信され、又は携帯端末4から立駐機側送受信部38を介してサーバー3に送信される。
送信された認証データはサーバー3にて認証が行われ、サーバー3での認証結果は、立駐機側送受信部38又は携帯端末4で受信する。
受信する認証データには、利用者が、所定期間の契約で利用できる契約利用者であるか、時間制で利用できる一時利用者であるかのデータを含んでいる。
認証されなかった場合には表示部74に出庫不可表示が表示され、出庫することはできない。
【0030】
S43又はS44における認証データが認証されると、入庫時に充電が選択されていたかが判断され、充電が選択されていた場合には(S45でYES)、表示部74ではパレット11の選択を促す表示が行われ、利用者はデータ入力部71からパレット11を選択する(S46)。
充電料金算出部36では充電料金を算出し(S47)、算出された充電料金を表示する(S48)。
S48の充電料金の表示とともに、又はS48の充電料金の表示の後に、一時利用者であるか、S8において出庫時精算を選択していた契約利用者の場合には(S49においてYes)、S9において認証を行っていた精算用端末を用いて精算を行う(S50)。
S50にて精算が行われると、充電料金領収書が発券される(S51)。
利用者が一時利用者である場合には(S52でYES)、駐車料金算出部37で駐車料金を算出する(S53)。S53が駐車料金算出ステップである。
S53で算出された駐車料金は表示部74に表示される(S54)。
データ入力部71によって承諾が入力されると(S55)、領収書が発券される(S56)。
【0031】
S45において充電が選択されていなかった場合で、利用者が一時利用者である場合には(S57でYES)、利用者はデータ入力部71からパレット11を選択し(S58)、駐車料金算出部37で駐車料金を算出する(S53)。
S8において出庫時精算を選択していなかった場合には(S49においてNo)、S50における精算及びS51における充電料金領収書の発券は行われない。
【0032】
S56における領収書が発券され、又はS52又はS57において利用者が一時利用者ではなく契約利用者である場合には、パレット11を移動する前に、利用者に対して間口の無人確認を行うことを促す表示を行う(S60)。
【0033】
S60の間口確認ステップにおける間口確認入力が行われ(S61)、S62において無人確認センサー52、53、54によってゲート13の内方における無人が確認されると、パレット11の移動動作が行われ(S63)、パレット11が乗降領域に移動するとパレット11の移動動作を停止する(S64)。
なお、S61における間口確認における入力は、データ入力部71からの入力に限らず、利用者が目視のために間口に移動したことを間口確認センサー51で検知することでも行える。
S64におけるパレット11の移動停止の後に、侵入検知センサー60をOFFとし(S65)、ゲート移動手段14を動作させ(S66)、ゲート13を開状態とする(S67)。
【0034】
S67におけるゲート13の開状態が出庫待機ステップである。
S67における出庫待機ステップでは、充電が選択されていたかを判断し(S68)、充電が選択されていた場合、すなわち充電ケーブルが接続されていた場合には、メッセージ出力部75によって充電ケーブルが接続されているメッセージを出力する(S69)。
また、S67における出庫待機ステップでは、充電ケーブル接続検出手段22によって充電ケーブルが取り外されたか否かを検出し(S70)、S70における充電ケーブル取り外し検出ステップで、充電ケーブルが取り外されたことを検出すると、充電ケーブル取り外し済みメッセージ、すなわち車両移動許可メッセージをメッセージ出力部75で出力する(S71)。
S70における充電ケーブル取り外し検出ステップで、充電ケーブルが取り外されたことを検出するまでは、S69におけるメッセージの出力を継続する。
S68において、充電が選択されていなかった場合には、S69からS71は行われない。
充電が選択されていた場合には、S71のメッセージの後に、利用者は車両を移動させる(S72)。
車両出入り検知センサー44にて出庫を検知すると(S73)、利用者に対して間口の無人確認を行うことを促す表示を行う(S74)。
【0035】
S74の間口確認ステップにおける間口確認入力が行われ(S75)、S76において無人確認センサー52、53、54によってゲート13の内方における無人が確認されると、ゲート13の閉動作を促す表示を行う(S77)。
なお、S75における間口確認における入力は、データ入力部71からの入力に限らず、利用者が目視のために間口に移動したことを間口確認センサー51で検知することでも行える。
S78におけるゲート閉入力ステップにおいて、利用者による入力が行われた場合には、ゲート移動手段14を動作させ(S79)、ゲート13を閉状態とする(S80)。
【0036】
S80における出庫完了ステップでゲート13を閉状態とした後に侵入検知センサー60をONとする(S81)。
S80におけるゲート13を閉状態とした後に待機状態となる(S82)。
【0037】
図6から
図9は、本発明の第2の実施例による入庫における充電機能付き機械式立体駐車装置の制御方法を示すフローチャートである。
本実施例による機械式立体駐車装置の制御方法は、月極利用者専用の機械式立体駐車装置であるが、月極利用者専用のパレットの他に、充電専用パレットを少なくとも1つ以上備えた機械式立体駐車装置における制御方法である。
【0038】
図6及び
図7は、入庫におけるフローチャートである。
表示部74によって入庫か出庫かの選択が促され(入出庫選択ステップS0)、S0において利用者がデータ入力部71から入庫を選択する。
また、表示部74によって、認証方法の選択が促され(S1)、S1においてデータ入力部71によるキー操作によって認証を行うことを選択した場合には、利用者は認証データをデータ入力部71から入力する(S2)。
S1においてデータ入力部71によらずに認証を行うことを選択した場合には、利用者はカード又は携帯端末4を用いて認証部72による認証を行う(S3)。
S2において認証データが入力され、又はS3において認証データが読み取られた場合には、立駐機側送受信部38から認証データをサーバー3に送信する。S2又はS3において携帯端末4を用いる場合には、認証データは携帯端末4からサーバー3に送信され、又は携帯端末4から立駐機側送受信部38を介してサーバー3に送信される。
送信された認証データはサーバー3にて認証が行われ、サーバー3での認証結果は、立駐機側送受信部38又は携帯端末4で受信する。
受信する認証データには、利用者が、所定期間の契約で利用できる契約利用者であるか、時間制で利用できる一時利用者であるかのデータを含んでいる。
認証されなかった場合には、表示部74に駐車不可表示が表示され、入庫することはできない。
【0039】
表示部74では車両が駐車に適しているか否かの適性確認表示が行われる。車両適性確認表示は、車両の全長、全幅、全高、及び重量に関する確認表示であり、所定寸法以下か否かをYES又はNOの二択で車両適性確認データを入力することができる。
入力された車両適性確認データが適性でない場合には、表示部74に駐車不可表示が表示される。
【0040】
また、表示部74では、充電を行うか否かの選択が表示され、利用者に充電希望の選択を促す(充電選択ステップS4)。
S4において、利用者がデータ入力部71を用いて充電を選択すると(S5)、表示部74には、充電用コンセント21を備えたパレット11の選択を促す表示がされる。利用者がパレット11を選択すると(S6)、一時利用者の場合(S7でYes)には精算用端末で認証を行う(S9)。一時利用者でない場合、すなわち契約利用者の場合(S7でNo)には、表示部74では、出庫時精算を行うか否かの選択画面が表示される(S8)。
S8において、契約利用者が出庫時精算を選択した場合には、契約利用者は精算用端末で認証を行う(S9)。
S8において、出庫時精算を選択しない場合には、契約利用者は精算用端末で認証を行う必要はない。そして、表示部74には、充電用コンセント21を備えたパレット11の選択を促す表示がされる。利用者がパレット11を選択すると(S6)、パレット11を移動する前に、利用者に対して間口の無人確認を行うことを促す表示を行う(S13)。
【0041】
S13の間口確認ステップにおける開口確認済み入力が行われ(S14)、S15において無人確認センサー52、53、54によってゲート13の内方における無人が確認されると、パレット11の移動動作が行われ(S16)、パレット11が乗降領域に移動するとパレット11の移動動作を停止する(S17)。S16におけるパレット11の移動動作からS17におけるパレット11の移動動作の停止までがパレット移動ステップである。
なお、S14における間口確認における入力は、データ入力部71からの入力に限らず、利用者が目視のために間口に移動したことを間口確認センサー51で検知することでも行える。
S17におけるパレット11の移動停止の後に、侵入検知センサー60をOFFとし(S18)、ゲート移動手段14を動作させ(S19)、ゲート13を開状態とする(S20)。
【0042】
S20におけるゲート13の開状態が入庫待機ステップであり、利用者は車両を移動させる(S21)。
S21の入庫時には車両高さ検知センサー43によって入庫可能な高さか否かを判断することが好ましい。車両が入庫可能な高さでない場合には警報を出力する。
車両が入庫可能な高さであれば、車両出入り検知センサー44にて入庫を検知する(S22)。
車両前方はみ出し検知センサー41及び車両後方はみ出し検知センサー42によって車両位置適性判断部33で車両の位置が適性か否かを判断する(S23)。
S23において車両位置が適性でなければ警報を出力する(S24)。
S23において車両が適正な位置に載置されたと判断されると、利用者に対して間口の無人確認を行うことを促す表示を行う(S25)。
【0043】
S25の間口確認ステップにおける間口確認入力が行われ(S26)、S27において無人確認センサー52、53、54によってゲート13の内方における無人が確認されると、ゲート13の閉動作を促す表示を行う(S28)。
なお、S26における間口確認における入力は、データ入力部71からの入力に限らず、利用者が目視のために間口に移動したことを間口確認センサー51で検知することでも行える。
S28におけるゲート13を閉動作することを利用者に促す表示を行うとともに計時手段15によって駐車時間の計測を開始する。
S29においてゲート13の閉動作が入力されると、制御手段30ではS5における充電選択が行われていたか否かが判断され(S30)、充電選択が行われていた場合には、充電ケーブル接続検出手段22によって充電ケーブルが接続済みか否かを検出し(S31)、S31における充電ケーブル接続検出ステップで、充電ケーブルが接続されていないことを検出すると、充電ケーブル未接続メッセージをメッセージ出力部75で出力する(S32)。
S28におけるゲート13の閉動作を促す表示及びS29におけるゲート13の閉動作の入力が、ゲート閉入力ステップである。
S32における充電ケーブル未接続報知ステップは、入庫待機ステップの後に、充電ケーブル接続検出ステップで充電ケーブルの接続を検出できない場合には、充電ケーブルが接続されていないことを報知する。
【0044】
S32において、充電ケーブル未接続メッセージをメッセージ出力部75で出力し、利用者が充電ケーブルを接続することで(S34)、再びS29におけるゲート13の閉動作を入力することができる。
【0045】
S31において、充電ケーブルが接続されていることを検出すると、充電が開始され(S36)、ゲート移動手段14を動作させ(S37)、ゲート13を閉状態とする(S38)。
S38における入庫完了ステップでゲート13を閉状態とした後に侵入検知センサー60をONとする(S39)。
S38におけるゲート13を閉状態とした後に、一時利用者であれば駐車券を発行して待機状態となり(S40)、契約利用者であれば駐車券を発行することなく待機状態となる。
【0046】
本実施例のように、充電選択ステップで利用者による充電希望が選択されると、パレット移動ステップでパレット11を移動させた後に、充電用コンセント21に充電ケーブルが接続されたか否かを検出し、入庫待機ステップの後に、充電ケーブル接続検出ステップで充電ケーブルの接続を検出できない場合には、充電ケーブルが接続されていないことを報知することで、充電ケーブル未接続を防止できる。
また、本実施例のように、制御手段30が、ゲート閉入力ステップにおける利用者の入力が行われた後に、充電ケーブル未接続報知ステップによる報知を行うため、ゲート13の閉動作を操作した後に報知を行え、報知効果を高めることができる。
また、本実施例のように、制御手段30が、入庫完了ステップにおけるゲート13を閉状態とする前に、充電ケーブル未接続報知ステップによる報知を行うため、ゲート13を閉状態とする前に報知を行え、充電ケーブルの接続を容易に行うことができる。
また、本実施例のように、制御手段30が、ゲート閉入力ステップで利用者の入力が行われた後に、充電用コンセント21による充電を開始するため、ゲート13の閉動作を行わないことで料金を発生させずに充電することを防止することができる。なお、充電の開始は、ゲート13の閉動作とともに、又はゲート13の閉動作の後、又は侵入検知センサー60をONとした後、又は待機後に行ってもよい。
【0047】
図8及び
図9は、出庫におけるフローチャートである。
表示部74によって入庫か出庫かの選択が促され(入出庫選択ステップS41)、S41において利用者がデータ入力部71から出庫を選択する。
また、表示部74によって、認証方法の選択が促され(S42)、S42においてデータ入力部71によるキー操作によって認証を行うことを選択した場合には、利用者は認証データをデータ入力部71から入力する(S43)。
S42においてデータ入力部71によらずに認証を行うことを選択した場合には、利用者はカード又は携帯端末4を用いて認証部72による認証を行う(S44)。
S43において認証データが入力され、又はS44において認証データが読み取られた場合には、立駐機側送受信部38から認証データをサーバー3に送信する。S2又はS3において携帯端末4を用いる場合には、認証データは携帯端末4からサーバー3に送信され、又は携帯端末4から立駐機側送受信部38を介してサーバー3に送信される。
送信された認証データはサーバー3にて認証が行われ、サーバー3での認証結果は、立駐機側送受信部38又は携帯端末4で受信する。
受信する認証データには、利用者が、所定期間の契約で利用できる契約利用者であるか、時間制で利用できる一時利用者であるかのデータを含んでいる。
認証されなかった場合には表示部74に出庫不可表示が表示され、出庫することはできない。
【0048】
S43又はS44における認証データが認証されると、入庫時に充電が選択されていたかが判断され、充電が選択されていた場合には(S45でYES)、表示部74ではパレット11の選択を促す表示が行われ、利用者はデータ入力部71からパレット11を選択する(S46)。
充電料金算出部36では充電料金を算出し(S47)、算出された充電料金を表示する(S48)。
S8において出庫時精算を選択していた場合には(S49においてYes)、S9において認証を行っていた精算用端末を用いて精算を行う(S50)。
S50にて精算が行われると、充電料金領収書が発券される(S51)。
【0049】
S51にて充電料金領収書が発券され、又はS45において充電が選択されていなかった場合には、パレット11を移動する前に、利用者に対して間口の無人確認を行うことを促す表示を行う(S60)。
【0050】
S60の間口確認ステップにおける間口確認入力が行われ(S61)、S62において無人確認センサー52、53、54によってゲート13の内方における無人が確認されると、パレット11の移動動作が行われ(S63)、パレット11が乗降領域に移動するとパレット11の移動動作を停止する(S64)。
なお、S61における間口確認における入力は、データ入力部71からの入力に限らず、利用者が目視のために間口に移動したことを間口確認センサー51で検知することでも行える。
S64におけるパレット11の移動停止の後に、侵入検知センサー60をOFFとし(S65)、ゲート移動手段14を動作させ(S66)、ゲート13を開状態とする(S67)。
【0051】
S67におけるゲート13の開状態が出庫待機ステップである。
S67における出庫待機ステップでは、充電が選択されていたかを判断し(S68)、充電が選択されていた場合、すなわち充電ケーブルが接続されていた場合には、メッセージ出力部75によって充電ケーブルが接続されているメッセージを出力する(S69)。
また、S67における出庫待機ステップでは、充電ケーブル接続検出手段22によって充電ケーブルが取り外されたか否かを検出し(S70)、S70における充電ケーブル取り外し検出ステップで、充電ケーブルが取り外されたことを検出すると、充電ケーブル取り外し済みメッセージ、すなわち車両移動許可メッセージをメッセージ出力部75で出力する(S71)。
S70における充電ケーブル取り外し検出ステップで、充電ケーブルが取り外されたことを検出するまでは、S69におけるメッセージの出力を継続する。
S68において、充電が選択されていなかった場合には、S69からS71は行われない。
充電が選択されていた場合には、S71のメッセージの後に、利用者は車両を移動させる(S72)。
車両出入り検知センサー44にて出庫を検知すると(S73)、利用者に対して間口の無人確認を行うことを促す表示を行う(S74)。
【0052】
S74の間口確認ステップにおける間口確認入力が行われ(S75)、S76において無人確認センサー52、53、54によってゲート13の内方における無人が確認されると、ゲート13の閉動作を促す表示を行う(S77)。
なお、S75における間口確認における入力は、データ入力部71からの入力に限らず、利用者が目視のために間口に移動したことを間口確認センサー51で検知することでも行える。
S78におけるゲート閉入力ステップにおいて、利用者による入力が行われた場合には、ゲート移動手段14を動作させ(S79)、ゲート13を閉状態とする(S80)。
【0053】
S80における出庫完了ステップでゲート13を閉状態とした後に侵入検知センサー60をONとする(S81)。
S80におけるゲート13を閉状態とした後に待機状態となる(S82)。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、昇降式又は昇降横行式の充電機能付き機械式立体駐車装置に適した制御方法である。
【符号の説明】
【0055】
2 コントロールセンター
3 サーバー
4 携帯端末
11 パレット
12 パレット移動手段
13 ゲート
14 ゲート移動手段
15 計時手段
20 監視・誘導カメラ
21 充電用コンセント
22 充電ケーブル接続検出手段
30 制御手段
31 動作指示部
32 車両適性判断部
33 車両位置適性判断部
34 無人判断部
35 不法侵入判断部
36 充電料金算出部
37 駐車料金算出部
33 車両位置適性判断部
38 立駐機側送受信部
40 車両検知センサー
41 車両前方はみ出し検知センサー
42 車両後方はみ出し検知センサー
43 車両高さ検知センサー
44 車両出入り検知センサー
50 無人確認センサー
51 間口確認センサー
52 歩廊部無人確認センサー
53 車両前部無人確認センサー
54 車両後部無人確認センサー
60 侵入検知センサー
61 ゲート乗り越え検知センサー
62 立駐機場侵入検知センサー
70 操作盤
71 データ入力部
72 認証部
73 非常停止入力部
74 表示部
75 メッセージ出力部