(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-02
(45)【発行日】2023-06-12
(54)【発明の名称】排便検知装置
(51)【国際特許分類】
A61F 5/44 20060101AFI20230605BHJP
A61F 13/49 20060101ALI20230605BHJP
A61F 13/42 20060101ALI20230605BHJP
【FI】
A61F5/44 S
A61F13/49
A61F13/42 F
(21)【出願番号】P 2022026805
(22)【出願日】2022-02-24
【審査請求日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516087850
【氏名又は名称】醫鼎企業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳 宏奇
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-182336(JP,A)
【文献】特開平9-294762(JP,A)
【文献】米国特許第10722405(US,B2)
【文献】特開2017-189615(JP,A)
【文献】特開2005-602(JP,A)
【文献】特表2016-524161(JP,A)
【文献】特開2015-2948(JP,A)
【文献】特開2009-240758(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/44
A61F 13/42
A61F 13/49
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内面(71)および外面(72)を有し、前記内面(71)と前記外面(72)とを貫通する貫通穴(73)が形成されているおむつ(7)内の排便を検知して通知するための排便検知装置(2)であって、前記排便検知装置は、受信機(4)と通信するために適しており、
前記おむつ(7)に取り外し可能に取り付けられるために適しており、前記おむつ(7)の前記貫通穴(73)を通って延びる位置決め部材(3)と、
取付面(211)を有する取付座(21)であって、前記位置決め部材(3)をおむつ(7)に取り付けたときに、前記取付座(21)がおむつ(7)の内側に配置されるように前記位置決め部材(3)に取り付けられる前記取付座(21)と、
前記取付座(21)に結合される固定端(221)と、前記固定端(221)とは反対側で前記取付座(21)から間隔を空けて配置される自由端(222)とを有する弾性部材(22)と、
前記弾性部材(22)の前記自由端(222)に配置され、前記取付座(21)の方向を向く第1の導電性シート(51)と、
前記取付座(21)の前記取付面(211)に配置され、前記第1の導電性シート(51)から間隔を空けて配置される第2の導電性シート(52)と、
前記位置決め部材(3)が前記おむつ(7)に取り付けられたときに前記おむつ(7)の外側に配置されるように前記位置決め部材(3)に取り外し可能に取り付けられ、前記受信機(4)と無線通信するように構成された送信機モジュール(6)と、
前記おむつ(7)の前記貫通穴(73)を通って延びるために適しており、前記第1の導電性シート(51)に電気的に接続される一端と、前記送信機モジュール(6)に取り外し可能に電気的に接続される他端とを有する第1の電線(53)と、
前記おむつ(7)の前記貫通穴(73)を通って延びるために適しており、前記第2の導電性シート(52)に電気的に接続される一端と、前記送信機モジュール(6)に取り外し可能に電気的に接続される他端とを有する第2の電線(54)と、
前記弾性部材(22)の前記取付座(21)とは反対側の少なくとも一方の面を取り外し可能に覆う保護部材(1)と、を含み、
前記弾性部材(22)の前記自由端(222)が前記取付座(21)に向かって移動するように押圧されると、前記第1の導電性シート(51)が前記第2の導電性シート(52)と接触し、前記送信機モジュール(6)が起動して排便検知信号を前記受信機(4)に無線送信し、前記受信機(4)が通知を出力することを可能にする、ことを特徴とする排便検知装置。
【請求項2】
前記保護部材(1)が、前記取付座(21)、前記弾性部材(22)、前記第1の導電性シート(51)、前記第2の導電性シート(52)、前記第1の電線(53)の一部、および前記第2の電線(54)の一部を取り外し可能に覆いかつ保護する袋である、ことを特徴とする請求項1に記載の排便検知装置。
【請求項3】
前記保護部材(1)は、再封止可能なプラスチック袋であることを特徴とする請求項2に記載の排便検知装置。
【請求項4】
前記弾性部材(22)と前記取付座(21)は、一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の排便検知装置。
【請求項5】
前記送信機モジュール(6)は、Wi-Fiの無線技術を用いて排便検知信号を前記受信機(4)に送信するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排便検知装置。
【請求項6】
前記送信機モジュール(6)は、Bluetooth(登録商標)の無線技術を用いて排便検知信号を前記受信機(4)に送信するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排便検知装置。
【請求項7】
前記送信機モジュール(6)は、RFIDの無線技術を用いて排便検知信号を前記受信機(4)に送信するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排便検知装置。
【請求項8】
前記第1の電線(53)の前記他端と前記第2の電線(54)の前記他端が、前記第1の電線(53)の前記他端と前記第2の電線(54)の前記他端とが互いに絶縁された状態で接続されるコネクタ(55)をさらに含み、
前記送信機モジュール(6)は入力ポート(61)を含み、前記コネクタ(55)が前記入力ポート(61)に挿入されることで、前記第1の電線(53)および前記第2の電線(54)が前記送信機モジュール(6)に電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の排便検知装置。
【請求項9】
前記保護部材(1)は、前記位置決め部材(3)の第1の部分(31)を覆わない保護シートであることを特徴とする請求項1に記載の排便検知装置。
【請求項10】
前記保護部材(1)は、前記弾性部材(22)の一面に取り外し可能に取り付けられる保護シートであることを特徴とする請求項1に記載の排便検知装置。
【請求項11】
前記位置決め部材(3)は、クリップであり、前記取付座(21)に部分的に挿入される第1の部分(31)と、前記第1の部分(31)から湾曲して延びる第2の部分(32)と、前記第2の部分(32)から延びる第3の部分(33)とを含み、
前記位置決め部材(3)が前記おむつ(7)に留められるとき、前記第1の部分(31)は前記おむつ(7)の内面(71)に配置され、前記第2の部分(32)は前記貫通穴(73)を通って延び、前記第3の部分(33)は前記おむつ(7)の外面(72)に当接し、
前記取付座(21)の前記取付面(211)は、前記おむつ(7)の内面(71)を背にする方向を向いていることを特徴とする請求項1に記載の排
便検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、検知装置に関し、より詳細には排便検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
介護施設では、多くの高齢の患者がおむつを着用して介護を受けている。技術の進歩により、おむつの湿気インジケーターが開発され、介護者が患者のおむつ交換の必要性を容易に知ることができるようになったが、患者の身体機能には排尿と排便が含まれているため、湿気インジケーターの用途はまだ限定的なものである。患者が同時に排尿することなく排便した場合、特に患者の便が比較的乾いているときには、患者が着用しているおむつの湿気インジケーターがおむつ交換の必要性を確実に示さない可能性がある。さらに、汚れたおむつを速やかに交換しないと、患者の健康に重大な問題が生じ、患者の生活の質に影響を及ぼす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本開示の目的は、先行技術の欠点の少なくとも1つを緩和することができる排便検知装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示によれば、排便検知装置は、おむつ内の排便を検知して通知するために用いられる。おむつは、内面と外面とを有し、内面と外面とを貫通する貫通穴が形成されている。排便検知装置は、受信機と通信するために適しており、位置決め部材と、取付座と、弾性部材と、第1の導電性シートと、第2の導電性シートと、送信機モジュールと、第1の電線と、第2の電線と、保護部材とを含む。位置決め部材は、おむつに取り外し可能に取り付けられるために適しており、おむつの貫通穴を通って延びている。取付座は、取付面を有しており、位置決め部材がおむつに取り付けられたときに取付座がおむつの内部に配置されるように、位置決め部材に取り付けられる。弾性部材は、取付座に結合される固定端と、固定端とは反対側で取付座から間隔を空けて配置される自由端とを有する。第1の導電性シートは、弾性部材の自由端に配置され、取付座の方向を向いている。第2の導電性シートは、取付座の取付面に配置され、第1の導電性シートから間隔を空けて配置される。送信機モジュールは、位置決め部材がおむつに取り付けられたときに送信機モジュールがおむつの外側に配置されるように、位置決め部材に取り外し可能に取り付けられており、受信機と無線通信するように構成されている。第1の電線は、おむつの貫通穴を通って延びるために適しており、第1の導電性シートに電気的に接続される一端と、送信機モジュールに取り外し可能に電気的に接続される他端とを有している。第2の電線は、おむつの貫通穴を通って延びるために適しており、第2の導電性シートに電気的に接続される一端と、送信機モジュールに取り外し可能に電気的に接続される他端とを有している。保護部材は、弾性部材の取付座とは反対側の少なくとも一方の面を取り外し可能に覆っている。弾性部材の自由端が押圧されて取付座側に移動すると、第1の導電性シートが第2の導電性シートと接触し、送信機モジュールが起動して排便検知信号を受信機に無線送信し、受信機が通知を出力することができる。
【0005】
本開示の他の特徴および利点は、添付の図面を参照した以下の実施形態の詳細な説明において明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、本開示に従う排便検知装置の第1の実施形態を模式的に示す示す図である。
【
図2】
図2は、本開示に従う排便検知装置の第1の実施形態をおむつに取り付けた状態で示す断面図である
【
図3】
図3は、本開示に従う排便検知装置の第1の実施形態の側面図である。
【
図4】
図4は、本開示に従う排便検知装置の第1の実施形態と着用者の排便との相互作用を示す断片的な断面図である。
【
図5】
図5は、本開示に従う排便検知装置の第1の実施形態の変形例を示す断面図である。
【
図6】
図6、本開示に従う排便検知装置の第2の実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示をより詳細に説明する前に、適切と思われる場合には、対応するまたは類似する要素を示すために、参照数字または参照数字の末端部分が複数の図の間で繰り返されており、任意選択で、これらの要素は同様の特性を有する場合があることに留意されたい。
【0008】
図1~4を参照すると、本開示の第1の実施形態に従う排便検知装置2が示されている。排便検知装置2は、着用者8が装着するおむつ7に取り付けられ、おむつ内での排便の発生を検知して通知するために使用される。おむつ7は、内面71および外面72を有し、内面71と外面72とを貫通する貫通穴73が形成されている。第1の実施形態において、排便検知装置2は、取付座21、位置決め部材3、弾性部材22、第1の導電性シート51、第2の導電性シート52、第1の電線53、第2の電線54、コネクタ55、および送信機モジュール6を含む。さらに、排便検知装置2は、受信機4と通信するために適するように構成されてもいる。
【0009】
位置決め部材3は、おむつ7に取り外し可能に取り付けられ、貫通穴73を通って延びている(
図2参照)。取付座21は、位置決め部材3がおむつ7に取り付けられたときに取付座21がおむつ7の内側に配置されるように、位置決め部材3に取り付けられる。
【0010】
第1の実施の形態において、取付座21は取付面211を有し、位置決め部材3はクリップである。位置決め部材3は、取付座21に部分的に挿入される第1の部分31と、第1の部分31から湾曲して延びる第2の部分32と、第2の部分から延びる第3の部分33とを含む。位置決め部材3がおむつ7に留められるとき、第1の部分31はおむつ7の内面71に配置され、取付座の21取付面211はおむつ7の内面71を背にする方向を向き、第2の部分32は貫通穴73を通って延び、第3の部分33はおむつ7の外面72に当接する。
図1~3を参照すると、第1の実施形態において、位置決め部材3は、軽量化のために中空のフレームであるように設計されており、それによって着用者8の負担を軽減している。
【0011】
図2を参照すると、弾性部材22はU字形であり、取付座21に結合される固定端221と、固定端221とは反対側で取付座21から間隔を空けて配置される自由端222とを有している。いくつかの実施形態において、弾性部材22と取付座21は、一体に形成されている。
【0012】
第1の導電性シート51は、弾性部材22の自由端222に配置され、取付座21の方向を向いている。第2の導電性シート52は、取付座21の取付面211に配置され、第1の導電性シート51から間隔を空けて配置される。
【0013】
送信機モジュール6は、位置決め部材3がおむつ7に取り付けられたときに送信機モジュール6がおむつ7の外側に配置されるように、位置決め部材3に取り外し可能に取り付けられ、受信機と無線通信するように構成されている。より詳細には、送信機モジュール6は、位置決め部材3の第3の部分33に取り外し可能に取り付けられており、入力ポート61および他の構成要素(プロセッサ、無線送信機、電池、等々。図示は省略する)を含んでいる。
【0014】
第1の電線53は、位置決め部材3に沿って、そして、おむつ7の貫通穴73を通って延びており、第1の導電性シート51に電気的に接続される一端と、送信機モジュール6に取り外し可能に電気的に接続される他端とを有している。また、第2の電線54は、位置決め部材3に沿って、そして、おむつ7の貫通穴73を通って延びており、第2の導電性シート52に電気的に接続される一端と、送信機モジュール6に取り外し可能に電気的に接続される他端とを有している。より詳細には、第1の電線53の他端と第2の電線54の他端は共にコネクタ55に接続され、第1の電線53と第2の電線54は、第1の電線53の他端と第2の電線54の他端が互いに絶縁された状態で、コネクタ55に接続されている。言い換えれば、コネクタ55は、第1の電線53と第2の電線54をまとめて、入力ポート61に挿入されることによって送信機モジュール6の入力ポート61に電気的に接続する。これによって、第1の電線53と第2の電線54の両方が互いに絶縁された状態で送信機モジュール6に電気的に接続される。
【0015】
排便検知装置2は、さらに、弾性部材22の取付座21と反対側の少なくとも一方の面を取り外し可能に覆う保護部材1を含む。
図2を参照すると、第1の実施形態において、保護部材1は、取付座21、弾性部材22、第1の導電性シート51、第2の導電性シート52、第1の電線53の一部、第2の電線54の一部、および位置決め部材3の第1の部分31を取り外し可能に覆いかつ保護する袋である。おむつ7を装着した着用者8が排便すると、着用者が排泄した大便81(
図4参照)がおむつ7の内面71を汚すことになる。しかし、排便検知装置2の上述の構成要素は、保護部材1によって覆われているため、大便による汚染から保護される。但し、この構成は本開示を限定するものではなく、本開示に従う他の実施形態では、保護部材1は、位置決め部材3の第1の部分31を覆わないことに留意されたい(
図5参照)。さらに、第1の実施形態において、保護部材1は、ジップロック(登録商標)バッグなどの再封止可能なプラスチック袋であってもよいことにも留意されたい。さらに、保護部材1は、開口部10を有しており、また、防水性を有しているため、着用者8の大便がより水っぽいものである場合または着用者8がおむつ7を着用している間に排尿した場合に、取付座21、弾性部材22、第1および第2の導電性金属シート51,52などの排便検知装置2の湿気に敏感な部品が損傷するのを防ぐことができる。
【0016】
図1を参照すると、本実施形態において、受信機4はスマートフォンまたはタブレットなどの携帯機器であってもよく、送信機モジュール6は、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、またはRFID(Radio-Frequency Identification)などの無線技術を使用して受信機4と通信するように構成されている。さらに、介護者への通知をより効率的に行うため、受信機4には排便通知機能を備えたコンピュータまたはスマートフォンのソフトウェアアプリケーションがインストールされるものであってもよい。
【0017】
排便検知装置2は、使用時には、介護者によって着用者8のおむつ7に取り付けられる。まず、取付座21、弾性部材22、第1の導電性シート51、第2の導電性シート52、および位置決め部材3の一部が、再封止可能なジップロック(登録商標)式プラスチック袋である保護部材1に開口部10から入れられる。保護部材1の開口部10は、ほぼ位置決め部材3の第1の部分31と第2の部分32の間に位置しており、次いで介護者によって開口部10が封止されることで、取付座21、弾性部材22、第1の導電性シート51、第2の導電性シート52、位置決め部材3の第1の部分31、第1および第2の電線53,54の一部が保護される。その後、介護者は、位置決め部材3の第3の部分33を操作して、おむつ7の内面71から開始して、第3の部分33を貫通穴73に通し、位置決め部材3の第2の部分32が貫通穴73を通って延び、第3の部分33がおむつ7の外面72に当接するようにする。この動作により、位置決め部材3に沿って延びる第1および第2の電線53,54の両方の他端も、貫通穴73に通されておむつ7の外面72側に位置することになり、また、取付座21は、おむつ7の内面71に当接した状態で保護部材1に取り囲まれる。その後、コネクタ55が送信機モジュール6の入力ポート61に挿入され、送信機モジュール6が(
図4に示すように)位置決め部材3に取り外し可能に配置される。送信機モジュール6は、例えば、磁石や面ファスナーなどによって位置決め部材3の第3の部分33に取り付けられるものであってもよい。
【0018】
図1~4を参照すると、排便検知装置2が取り付けられたおむつ7を着用した着用者8が排便すると、着用者8が排泄した大便81は、おむつ7と着用者8の身体の間に拘束されることになる。大便が存在することによって、弾性部材22の自由端222が押圧されて取付座21に向けた移動が生じ、自由端222上の第1の導電性シート51と取付座21上の第2の導電性シート52とが接触し、送信機モジュール6の構成要素(例えば、無線送信機、電池、等々)間の閉回路が形成される。その結果、送信機モジュール6が起動して、排便検知信号を受信機4に送信する。受信機4が送信機モジュール6から送信された排便検知信号を受信すると、受信機4のソフトウェアアプリケーションは、排便検知信号を処理して、受信機4を備える介護者に通知を出力し、着用者8が排便したこと、および着用者8のおむつ交換を手配する必要があることを介護者に通知する。例えば、受信機4が出力する通知は、振動、音、メッセージ、またはそれらの組み合わせの形式であってもよい。
【0019】
図6を参照すると、排便検知装置2の第2の実施形態が示されている。第2の実施形態は、保護部材1を除いて第1の実施形態と構造的に同様のものである。第2の実施形態では、保護部材1は、弾性部材22の一方の側に取り外し可能に取り付けられ、弾性部材22を覆って大便81によって汚染されることから保護する保護シートである。さらに、保護部材1は、繰り返して使用するために消毒することができることに留意されたい。
【0020】
以上を要約すれば、本開示に従う係る排便検知装置2は、少なくとも以下のような利点および効果を有する。
1.本開示に従う排便検知装置2は、弾性部材22を取付座21に配置し、弾性部材22の自由端222に第1の導電性シート51を配置し、第2の導電性シート52を取付座21に配置することで、排便を検知することができる。
2.排便検知装置2が排便の発生を検知した場合、送信機モジュール6は排便検知信号を受信機に無線送信し、それによって、受信機4は、介護者に警告を発することができる。
3.第1の実施形態では、保護部材1は、消毒後に繰り返し使用されるものであってもよく、取付座21、弾性部材22、第1の導電性シート51、第2の導電性シート52、第1の電線53の一部、第2の電線54の一部などの構成要素を取り外し可能に覆いかつ保護する。したがって、これらの構成要素が、大便81による汚染から保護される。さらに、保護部材1は防水性を有しているため、着用者8がおむつ7内で排尿したときに、湿気から部品を保護することができる。
4.第2の実施形態では、保護部材1は、消毒後に再利用可能なものであってもよく、弾性部材22の一方の側に取り外し可能に取り付けられる。第2の実施形態の保護部材1は、弾性部材22が大便81によって汚染されるのを防ぐことができる。
このように、本開示の目的は達成されている。
【0021】
以上の記載では、説明を目的として、実施形態の完全な理解に供するために多数の具体的な詳細が示されている。しかし、当業者であれば、これらの具体的な詳細のいくつかを備えることなく、1つまたは複数の他の実施形態を実施することが可能であることは明らかであろう。また、本明細書を通じて、「一実施形態」、「実施形態」、序数の表示を有する実施形態などへの言及は、特定の特徴、構造、または特性が本開示の実施に含まれ得ることを意味することを理解されたい。さらに、本明細書では、開示を簡素化し、様々な発明の態様の理解を助けることを目的として、様々な特徴が単一の実施形態、図、またはその説明にまとめられている場合があり、また、1つの実施形態の1つまたは複数の特徴または特定の詳細は、本開示の実施において、適切な場合には、別の実施形態の1つまたは複数の特徴または特定の詳細とともに実施されるものであってもよいことを理解されたい。