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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-02
(45)【発行日】2023-06-12
(54)【発明の名称】食品製品の販売システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/087 20230101AFI20230605BHJP
【FI】
G06Q10/087
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2023006252
(22)【出願日】2023-01-19
【審査請求日】2023-02-03
(31)【優先権主張番号】P 2022087615
(32)【優先日】2022-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】715009765
【氏名又は名称】株式会社すなおネット
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】末松 大吉
(72)【発明者】
【氏名】山口 順子
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-146485(JP,A)
【文献】特開2013-030094(JP,A)
【文献】国際公開第2020/226565(WO,A1)
【文献】国際公開第2022/168320(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第111709505(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
賞味期限を徒過した食品である第2の食品を、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記第2の食品の消費期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項2】
出荷期限を徒過した食品である第2の食品を、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記第2の食品の前記所定期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項3】
消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日である基準日を徒過した食品である第2の食品を、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記第2の食品の前記所定期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項4】
賞味期限を徒過した食品である第2の食品を、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、賞味期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、賞味期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記所定の食品の前記所定期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項5】
出荷期限を徒過した食品である第2の食品を、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、出荷期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、出荷期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記所定の食品の前記所定期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項6】
消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日である基準日を徒過した食品である第2の食品を、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記基準日を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、前記基準日を徒過した前記所定の食品である第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記所定の食品の前記所定期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項7】
前記出力手段は、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が保有している前記第2の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6に記載の食品製品の販売システム。
【請求項8】
賞味期限を徒過した食品である第2の食品を、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記第2の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項9】
出荷期限を徒過した食品である第2の食品を、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記第2の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項10】
消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日である基準日を徒過した食品である第2の食品を、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記第2の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項11】
賞味期限を徒過した食品である第2の食品を、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、賞味期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、賞味期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記所定の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項12】
出荷期限を徒過した食品である第2の食品を、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、出荷期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、出荷期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記所定の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項13】
消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日である基準日を徒過した食品である第2の食品を、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、
前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記基準日を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、前記基準日を徒過した前記所定の食品である第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、
前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記所定の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の注意喚起の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項14】
前記通知手段は、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記第2の食品の在庫数と前記第2の食品の保有数の和が所定の数よりも多い場合、若しくは、前記第2の食品の在庫数と前記第2の食品の保有数の和が所定の数よりも少ない場合に、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12または請求項13に記載の食品製品の販売システム。
【請求項15】
前記通知手段は、前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報、若しくは、前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の保有数の情報が変化したことを条件として、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認する
請求項14に記載の食品製品の販売システム。
【請求項16】
前記出力手段は、前記購入者の端末から、同購入者が保有している前記第2の食品の前記所定期限の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記食品情報記録手段に記録された前記所定期限の情報を確認し、前記購入者の端末に前記所定期限の情報を出力する
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12または請求項13に記載の食品製品の販売システム。
【請求項17】
前記食品情報記録手段に記録された前記所定期限の情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段を備え、
前記出力手段は、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格を、消費者の端末に出力する
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12または請求項13に記載の食品製品の販売システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品製品の販売システムに関する。詳しくは、食品ロス(フードロス)の低減を実現可能な食品製品の販売システムに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食品を中心として商品の安全性が消費者に注目されており、消費者が商品を選択する際に、消費者は商品自体や商品の原料がどの様な物であるのかという点にまで関心を示す様になっている。
【0003】
そのため、商品の提供者は、提供する商品や商品の原料の成分や産地、製造年月日等の情報を商品の包装に貼付したラベルに記載したり、ICタグに記録したりして、商品を提供している。
【0004】
しかし、単に情報を記載や記録したものを商品に添付して提供するだけでは、その情報の改竄や偽造等が容易であり、現に情報の改竄や偽造等が行われている事実もあり、消費者に信用度が低く、消費者が安心して商品を選択することが困難であった。
【0005】
そこで、本発明の発明者は、単に情報を記載や記録したものを食品に添付するのではなく、食品の原料を粉末にした原料粉末見本を食品に添付して食品を提供する技術を提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2009-5656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、食品の品質の「見える化」が実現することで、消費者が安心して食品を選択できるようになるが、近年問題視されている「食品ロス」を減らすことには直結し難い。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、食品ロスの低減を実現可能な食品製品の販売システムを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の食品製品の販売システムは、賞味期限を徒過した食品である第2の食品を、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記第2の食品の消費期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0010】
また、本発明の食品製品の販売システムは、出荷期限を徒過した食品である第2の食品を、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記第2の食品の前記所定期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0011】
更に、本発明の食品製品の販売システムは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日である基準日を徒過した食品である第2の食品を、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記第2の食品の前記所定期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0012】
また、本発明の食品製品の販売システムは、賞味期限を徒過した食品である第2の食品を、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、賞味期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、賞味期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記所定の食品の前記所定期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0013】
また、本発明の食品製品の販売システムは、出荷期限を徒過した食品である第2の食品を、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、出荷期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、出荷期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記所定の食品の前記所定期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0014】
また、本発明の食品製品の販売システムは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日である基準日を徒過した食品である第2の食品を、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記基準日を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、前記基準日を徒過した前記所定の食品である第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記購入者が保有している前記所定の食品の前記所定期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0015】
また、本発明の食品製品の販売システムは、賞味期限を徒過した食品である第2の食品を、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記第2の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0016】
また、本発明の食品製品の販売システムは、出荷期限を徒過した食品である第2の食品を、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記第2の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0017】
また、本発明の食品製品の販売システムは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日である基準日を徒過した食品である第2の食品を、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記第2の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記第2の食品の数量である保有数の情報と、前記第2の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記第2の食品の在庫数の情報と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報と、に基づいて、前記第2の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記第2の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0018】
また、本発明の食品製品の販売システムは、賞味期限を徒過した食品である第2の食品を、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、賞味期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、賞味期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記所定の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0019】
また、本発明の食品製品の販売システムは、出荷期限を徒過した食品である第2の食品を、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、出荷期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、出荷期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記所定の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0020】
また、本発明の食品製品の販売システムは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日である基準日を徒過した食品である第2の食品を、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と共に販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報と、前記所定の食品の賞味期限若しくは消費期限のいずれかである所定期限の情報と、前記所定の食品の購入者の情報と、前記購入者が保有している前記所定の食品の数量である保有数の情報と、前記所定の食品の生産者の情報と、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段と、前記食品情報記録手段に記録された情報を確認し、前記基準日を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫数の情報と、前記基準日を徒過した前記所定の食品である第2の食品の保有数の情報と、に基づいて、前記所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発する通知手段と、前記食品情報記録手段に記録された前記保有数の情報を確認し、前記購入者が、自身が保有している前記所定の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の情報を前記購入者の端末に出力する出力手段と、を備える。
【0021】
ここで、通知手段が、食品情報記録手段に記録された第2の食品の在庫数の情報と、食品情報記録手段に記録された保有数の情報と、に基づいて、第2の食品の生産者や所定の食品の生産者の端末に所定の通知を発することによって、第2の食品の生産者や所定の食品の生産者に対して、第2の食品の在庫数や保有数の状況を知らしめることができ、第2の食品の生産者が第2の食品(ここでは、各種期限が徒過する前の状態の第2の食品)の生産量の抑止の必要性を把握することができる。
【0022】
なお、第2の食品を保有している購入者は、追加して第2の食品を購入する可能性が低いと考えられるため、第2の食品の保有数の大小で第2の食品の売れやすさが異なることになる。そのため、「在庫数の情報」のみならず、「保有数の情報」にも基づいて通知を発する構成とすることによって、第2の食品の売れやすさ(第2の食品の売れ行き)に密接に関連した高精度な通知を発することができる。
【0023】
また、食品情報記録手段に記録された「第2の食品の生産者の情報」や「所定の食品の生産者の情報」に生産者の端末の情報(通知先の情報)を含むことで、食品情報記録手段に記録された情報に基づいて、通知手段による通知先(情報の送信先)を特定することができる。
【0024】
また、食品情報記録手段に記録された情報を確認し、購入者が保有している「第2の食品」の消費期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の情報を購入者の端末に出力する出力手段によって、第2の食品の購入者に対して、第2の食品(購入者が購入した第2の食品)の消費期限が迫っていることを知らしめることができ、期限切れによる食品の廃棄(未使用食品の廃棄)の抑止が期待できる。
【0025】
同様に、食品情報記録手段に記録された情報を確認し、購入者が保有している「第2の食品」や「所定の食品」の所定期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の情報を購入者の端末に出力する出力手段によって、「第2の食品」や「所定の食品」の購入者に対して、食品(購入者が購入した第2の食品や所定の食品)の賞味期限や消費期限が迫っていることを知らしめることができ、期限切れによる食品の廃棄(未使用食品の廃棄)の抑止が期待できる。
【0026】
なお、食品情報記録手段に記録された「第2の食品の購入者の情報」や「所定の食品の購入者の情報」に購入者の端末の情報(通知先の情報)を含むことで、食品情報記録手段に記録された情報に基づいて、通知手段による通知先(情報の送信先)を特定することができる。
【0027】
更に、食品情報記録手段に記録された保有数の情報を確認し、購入者が、自身が保有している第2の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の情報を購入者の端末に出力する出力手段によって、第2の食品の購入者に対して、重複購入となる旨を知らしめることができ、第2の食品の意図しない過剰購入の抑止が期待できる。
【0028】
同様に、食品情報記録手段に記録された保有数の情報を確認し、購入者が、自身が保有している所定の食品を重複して購入しようとした場合に、所定の情報を購入者の端末に出力する出力手段によって、所定の食品の購入者に対して、重複購入となる旨を知らしめることができ、所定の食品の意図しない過剰購入の抑止が期待できる。
【0029】
ところで、食品情報記録手段に記録されている保有数の情報は、購入者による「第2の食品の使用量(消費量)」や「所定の食品の使用量(消費量)」を反映させる必要があり、購入者の協力(情報を入力してもらうという意味での協力)が無ければ、正確な情報が記録されないことになる。
そのため、出力手段が購入者に対して有益な情報を出力する構成を採用し、保有数の情報を登録(修正)しようという購入者のインセンティブを高めている。
そして、保有数の情報の正確性が高まることによって、通知手段による生産者への通知が、高精度なものとなることが期待できる。
【0030】
ここで、通知手段が、食品情報記録手段に記録された情報を確認し、第2の食品の在庫数と第2の食品の保有数の和が所定の数(上限値)よりも多い場合(例えば、和が100以上の場合)に通知を発することで、在庫数と保有数の和が過剰になっており、第2の食品(ここでは、各種期限が徒過する前の状態の第2の食品)の生産量を抑止する必要があることを生産者に知らしめることができる。
また、通知手段が、食品情報記録手段に記録された情報を確認し、第2の食品の在庫数と第2の食品の保有数の和が所定の数(下限値)よりも少ない場合(例えば、和が10未満の場合)に通知を発することで、在庫数と保有数の和が充分に減っており、第2の食品(ここでは、各種期限が徒過する前の状態の第2の食品)の生産量を抑止する必要がないことを生産者に知らしめることができる。
【0031】
更に、通知手段が、食品情報記録手段に記録された在庫数の情報、若しくは、食品情報記録手段に記録された保有数の情報が変化したことを条件として、食品情報記録手段に記録された情報を確認する場合には、通知手段が通知を発する可能性があるタイミングで、効率的に通知手段を機能させることができる。
【0032】
また、食品情報記録手段に記録された所定期限の情報に基づいて、第2の食品の価格を算出する価格算出手段を備え、出力手段が、価格算出手段が算出した第2の食品の価格を、消費者の端末に出力する場合には、第2の食品の所定期限の情報に応じた価格の算出ができる。
【0033】
例えば、価格算出手段が、食品情報記録手段に記録された「賞味期限(所定期限の一例)」の情報に基づいて、第2の食品の価格を算出する場合には、第2の食品の賞味期限の情報に応じた価格の算出ができる。
なお、ここでの「算出される第2の食品の価格」は、(1)賞味期限を徒過した日数によらずに一定の金額(一律価格)である場合、(2)賞味期限を徒過した日数が多いほど安価となる場合、等が考えられる。
【0034】
また、例えば、価格算出手段が、食品情報記録手段に記録された「消費期限(所定期限の一例)」の情報に基づいて、第2の食品の価格を算出する場合には、第2の食品の消費期限の情報に応じた価格の算出ができる。
なお、ここでの「算出される第2の食品の価格」は、(1)消費期限までの日数によらずに一定の金額(一律価格)である場合、(2)消費期限までの日数が少ないほど安価となる場合、等が考えられる。
【0035】
なお、「所定期限の情報に基づいて」とは、「所定期限の情報のみ」に基づく必要はなく、「所定期限の情報」及び「その他の情報」に基づいて算出しても良い。
例えば、価格算出手段が、食品情報記録手段に記録された「賞味期限(所定期限の一例)」の情報、及び、食品の「消費期限(食品情報記録手段に記録されていないその他の情報の一例)」の情報に基づいて、第2の食品の価格を算出するといった具合であり、この場合には、第2の食品の賞味期限の情報及び消費期限の情報に応じた価格の算出ができる。
なお、ここでの「算出される第2の食品の価格」は、(1)賞味期限を徒過した日数や消費期限までの日数によらずに一定の金額(一律価格)である場合、(2)賞味期限を徒過した日数が多く、消費期限までの日数が少ないほど安価となる場合、等が考えられる。
【0036】
また、出力手段が、価格算出手段が算出した第2の食品の価格の情報を、消費者の端末に出力することによって、消費者に第2の食品の価格を知らしめることができ、第2の食品の購入に結びつくことが期待できる。
【0037】
ところで、ここでの「食品」とは、「一次産品」及び「二次産品」の双方を含み、栄養素の摂取や嗜好を目的とした飲食物(生鮮食品、動物性食品、植物性食品、加工食品、冷凍食品、嗜好食品、調味用材料、健康食品、サプリメント、飲料、加工材料等)を含むことは勿論のこと、医薬品や医薬部外品をも含む趣旨である。例えば、漢方薬も含まれる。また、飼料、養殖用飼料、ドッグフード等、魚や動物を対象としたものも含む趣旨である。
【0038】
また、ここでの「一次産品」とは、加工前の生鮮食品、動物性食品、植物性食品そのものであり、例えば、大根やキャベツ等の野菜、あるいは鶏肉や牛肉等の生肉そのものが該当する。また、例えば、果物、豆類、貝類、魚類も該当する。
【0039】
また、ここでの「二次産品」とは、未加工の生鮮食品、未加工の動物性食品、未加工の植物性食品を加工した産品であり、もち、饅頭、漬物、野菜炒め、ステーキ、ハンバーグ、ラーメン、弁当、パン、牛乳、チーズ、ビール、ワイン、日本酒、ウイスキー、冷凍食品、缶詰、ペットボトル入りのお茶やジュース、コーヒー、清涼飲料等が該当する。
【0040】
更に、ここでの「二次産品」には、一次産品を原料として加工した二次産品を含むことは勿論のこと、二次産品を原料として加工した二次産品をも含む。例えば、味付け済みの卵を原料として仕入れ、焼成して製造された玉子焼きを含む。更に、ここでの「二次産品」には、二次産品を原料として仕入れた二次産品をも含む。例えば、玉子焼きを原料として仕入れ、仕入れた玉子焼きを詰めた弁当も含む。
【0041】
また、ここでの「第1の食品」は単数であっても複数であっても良く、「第2の食品」も単数であっても複数であっても良い。
即ち、食品製品としては、(1)「単数の第1の食品」と「単数の第2の食品」の組み合わせ、(2)「単数の第1の食品」と「複数の第2の食品」の組み合わせ、(3)「複数の第1の食品」と「単数の第2の食品」の組み合わせ、(4)「複数の第1の食品」と「複数の第2の食品」の組み合わせ、のいずれであっても良い。
【0042】
また、ここでの「賞味期限」とは、「品質が変わらずに美味しく食べることができる期限」を意味しており、賞味期限を過ぎたとしても、直ぐに食べられなくなることを意味するものではない。
【0043】
また、ここでの「消費期限」とは、「安全に食べることができる期限」を意味しており、消費期限を過ぎた場合には、食べられなくなることを意味している。
【0044】
更に、ここでの「出荷期限」とは、「卸売業者やメーカーが小売店に納品できる期限」を意味しており、出荷期限を過ぎた場合には、商慣行上、小売店から卸売業者やメーカーに返品されてしまうことを意味している。
なお、「出荷期限」としては、商慣行上、「食品の賞味期限の1/3」とされることが多い(例えば、製造日から数えて6ヶ月先が賞味期限の食品の場合には、製造日から数えて2ヶ月先が出荷期限となる)が、ここでの「出荷期限」は「食品の賞味期限の1/4」であっても良い。更には、「食品の賞味期限の2か月前」や「食品の消費期限の1年前」であっても良い。
【発明の効果】
【0045】
本発明の食品製品の販売システムでは、第2の食品の売れ残りの低減を通じて、食品ロスの低減を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1(a)】販売する食品製品の一例を説明する模式図(1)である。
図1(b)】販売する食品製品の一例を説明する模式図(2)である。
図1(c)】販売する食品製品の変形例を説明するための模式図である。
図2】シールの記載内容を説明するための模式図である。
図3】本発明の構成例の一例を説明するための模式図である。
図4】食品情報記録手段14Aを説明するための模式図である。
図5】食品情報記録手段14Bを説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。
ここで、本実施の形態では、2022年4月21日時点を基準として、説明を行う。そのため、賞味期限が2022年4月20日以前の場合には、賞味期限が徒過しており、賞味期限が2022年4月21日以降の場合には、賞味期限が到来していないことになる。
【0048】
[販売する食品製品の説明]
図1(a)、図1(b)は本発明を適用した食品製品の販売システムで販売する食品製品の一例を説明するための模式図であり、ここで示す食品製品Aは、食品1A及び食品1Bを含んで構成されている。食品製品Aは、食品1Aと食品1Bをビニール2で包装しており、ビニール2にはシール3が貼り付けられている。
【0049】
ここで、食品1Aと食品1Bとは、共に二次産品であり、同一の食品である。但し、食品1Aよりも食品1Bの製造日が早い(換言すると、食品1Bは、食品1Aよりも前に製造されている)。
【0050】
ここで、食品1Aは、単体としても取引されている食品であり、その価格(定価)は1,080円(税抜:1,000円)で流通している。即ち、本実施の形態では、食品1Bと共に提供される場合を例に挙げているが、食品1Aのみでも市場に提供されている食品である。
また、食品1Aは、その賞味期限が到来していない(賞味期限が到来していないために、消費期限も到来していない)食品である。具体的には、食品1Aは、その賞味期限が2022年8月31日の食品である。
【0051】
また、食品1Bは、その価格は108円(税抜:100円)の食品である。
更に、食品1Bは、その賞味期限を徒過しているものの、その消費期限が到来していない食品である。具体的には、食品1Bは、その賞味期限が2022年4月20日の食品である。
なお、食品1Bは、その賞味期限が到来していない場合においては、単体としても取引されていた食品であり、その際の価格(定価)は食品1Aと同じ1,080円(税抜:1,000円)で流通していた食品である。
【0052】
本実施の形態における食品1Bは、賞味期限が到来していないときには、単体として販売を行っていたが、売れ残ってしまったものにつき、食品1Aと共に提供している。
【0053】
また、シール3には、図2で示す様に、食品製品Aの価格(具体的には、「価格:1,188円(税抜:1,100円)」という表示)が記載されると共に、「食品1Aの詳細」、及び、「食品1Bの詳細」が記載されている。
【0054】
ここで、「食品1Aの詳細」としては、食品1Aの価格(具体的には、「価格:1,000円」という表示)、食品1Aの生産日の情報(具体的には、「生産日:2021年11月30日」という表示)、食品1Aの賞味期限の情報(具体的には、「賞味期限2022年8月31日」という表示)が記載されている。
【0055】
なお、本実施の形態では、食品1Aの賞味期限として日付までしか記載していない場合を例に挙げて説明を行っているが、必要に応じて時間を記載しても良い(例えば、「賞味期限:2022年8月31日 午前10時」といった表示である)。
【0056】
また、「食品1Bの詳細」としては、食品1Bの価格(具体的には、「価格:100円」という表示)、食品1Bの定価(具体的には、「定価:1,000円」という表示)、食品1Bの生産日の情報(具体的には、「生産日:2021年7月20日」という表示)、食品1Bの賞味期限の情報(具体的には、「賞味期限:2022年4月20日」という表示)が記載されている。
【0057】
なお、本実施の形態では、食品1Bの賞味期限として日付までしか記載していない場合を例に挙げて説明を行っているが、必要に応じて時間を記載しても良い(例えば、「賞味期限:2022年4月20日 午前10時」といった表示である)。
【0058】
[本発明の構成]
図3は、本発明を適用した食品製品の販売システムの構成例の一例を説明するための模式図である、図1(a)や図1(b)で示す食品製品Aを提供する(販売する)ためのシステム構成例である。
【0059】
図3で示す食品製品の販売システム11は、インターネット12を介して、食品製品Aを購入した消費者(購入者)が利用する購入者端末13A、食品1Bの生産者が利用する生産者端末13B、食品製品Aの購入を希望する消費者(購入予定者)が利用する消費者端末13Cと、各種情報をやり取り可能に構成されている。
【0060】
また、食品製品の販売システム11は、食品情報記録手段14A,14Bと、食品情報確認手段15と、価格算出手段16と、情報出力手段17を有する。
【0061】
ここで、食品情報記録手段14Aは、少なくとも、食品1Aの名称の情報14Aaと、食品1Aの在庫数の情報14Abと、食品1Aの賞味期限の情報14Acと、食品1Aの消費期限の情報14Adと、食品1Aの価格(定価)の情報14Aeと、食品1Aの購入者の情報14Afと、食品1Aを購入した購入者による食品1Aの保有数(換言すると、購入者が購入したものの、未だ消費していない食品1Aの数)の情報14Agと、食品1Aの生産者の情報14Ahと、を記録可能に構成されている。
【0062】
即ち、図4で示す様に、食品1Aについて、管理番号(No)、名称、賞味期限、消費期限、価格、購入者、生産者、状況の情報が記録されている。
なお、「管理番号」「名称」「賞味期限」「消費期限」「価格」「生産者」の情報は、食品1Aの販売前から記録されている。一方で、「購入者」は、食品製品の販売システム11が食品1Aを提供(販売)した際に、その購入者の情報を記録する。また、食品1Aを提供(販売)した際には、「状況」に「保有中」と記録する。その後、食品1Aを使用(消費)した際に、購入者自身が購入者端末13Aを通じて、「状況」を「使用済み」と修正(記録)する。
【0063】
図4では、食品1Aに「A-1」~「A-10」といった管理番号を付しており、名称として「食品1A」、賞味期限として「2022/8/31」、消費期限として「2022/12/31」、価格として「1000円」、生産者として「生産者A」といった情報が記録されている。
【0064】
更に、管理番号「A-1」「A-2」が付された食品1Aの購入者として「購入者A」、管理番号「A-3」が付された食品1Aの購入者として「購入者B」、管理番号「A-4」「A-5」が付された食品1Aの購入者として「購入者C」、管理番号「A-6」が付された食品1Aの購入者として「購入者D」といった情報が記録されている。
なお、購入者A、購入者B、購入者Cは、食品製品Aの購入者であり、食品1Aと食品1Bとをセットで購入しているため、後述する図5にも記録されている。一方、購入者Dは、食品1A(単体)の購入者であるため、後述する図5には記録されていない。
【0065】
また、管理番号「A-1」「A-3」が付された食品1Aの状況として「使用済み」、管理番号「A-2」「A-4」「A-5」「A-6」が付された食品1Aの状況として「保有中」といった情報が記録されている(即ち、管理番号「A-1」が付された食品1Aは、購入者Aが購入者端末13Aを通じて「使用済み」と記録し、管理番号「A-3」が付された食品1Aは、購入者Bが購入者端末13Aを通じて「使用済み」と記録したことを意味している)。
【0066】
なお、図4では食品1Aの在庫数が数字としては明記されていないが、購入者の情報が記録されていない食品1A(管理番号「A-7」~「A-10」が付された食品1A)が未販売であることを意味しており、在庫数は「4」ということになる。
また、図4では食品1Aの保有数が数字としては明記されていないが、状況が「保有中」となっている食品1Aの数量が相当するため、保有数は「4」ということになる。
【0067】
また、食品情報記録手段14Bは、少なくとも、食品1Bの名称の情報14Baと、食品1Bの在庫数の情報14Bbと、食品1Bの賞味期限の情報14Bcと、食品1Bの消費期限の情報14Bdと、食品1Bの価格(定価)の情報14Beと、食品1Bの購入者の情報14Bfと、食品1Bを購入した購入者による食品1Bの保有数(換言すると、購入者が購入したものの、未だ消費していない食品1Bの数)の情報14Bgと、食品1Bの生産者の情報14Bhと、を記録可能に構成されている。
【0068】
即ち、図5で示す様に、食品1Bについて、管理番号(No)、名称、賞味期限、消費期限、価格、購入者、生産者、状況の情報が記録されている。
なお、「管理番号」「名称」「賞味期限」「消費期限」「価格」「生産者」の情報は、食品1Bの販売前から記録されている。一方で、「購入者」は、食品製品の販売システム11が食品1Bを提供(販売)した際に、その購入者の情報を記録する。また、食品1Bを提供(販売)した際には、「状況」に「保有中」と記録する。その後、食品1Bを使用(消費)した際に、購入者自身が購入者端末13Aを通じて、「状況」を「使用済み」と修正(記録)する。
【0069】
図5では、食品1Bに「B-1」~「B-10」といった管理番号を付しており、名称として「食品1B」、賞味期限として「2022/4/20」、消費期限として「2022/8/20」、価格として「1000円」、生産者として「生産者A」といった情報が記録されている。
【0070】
更に、管理番号「B-1」「B-2」が付された食品1Bの購入者として「購入者A」、管理番号「B-3」が付された食品1Bの購入者として「購入者B」、管理番号「B-4」「B-5」が付された食品1Bの購入者として「購入者C」、管理番号「B-6」「B-7」が付された食品1Bの購入者として「購入者E」、管理番号「B-8」が付された食品1Bの購入者として「購入者F」といった情報が記録されている。
なお、上述した通り、購入者A、購入者B、購入者Cは、食品製品Aの購入者であり、食品1Aと食品1Bとをセットで購入しているため、上述の図4にも記録されている。一方、購入者E、購入者Fは、食品1B(単体)の購入者であるため、上述の図4には記録されていない。
【0071】
また、管理番号「B-1」「B-2」「B-3」「B-6」「B-7」が付された食品1Bの状況として「使用済み」、管理番号「B-4」「B-5」「B-8」が付された食品1Bの状況として「保有中」といった情報が記録されている(即ち、管理番号「B-1」「B-2」が付された食品1Bは、購入者Aが購入者端末13Aを通じて「使用済み」と記録し、管理番号「B-3」が付された食品1Bは、購入者Bが購入者端末13Aを通じて「使用済み」と記録し、管理番号「B-6」「B-7」が付された食品1Bは、購入者Eが購入者端末13Aを通じて「使用済み」と記録したことを意味している)。
【0072】
なお、図5では食品1Bの在庫数が数字としては明記されていないが、購入者の情報が記録されていない食品1B(管理番号「B-9」「B-10」が付された食品1B)が未販売であることを意味しており、在庫数は「2」ということになる。
また、図5では食品1Bの保有数が数字としては明記されていないが、状況が「保有中」となっている食品1Bの数量が相当するため、保有数は「3」ということになる。
【0073】
また、食品情報確認手段15、価格算出手段16、及び、情報出力手段17は、互いに協働して、各種情報を出力可能に構成されている。
以下では、
1.消費者が販売価格の情報を求めた場合
2.食品1Bの購入者が賞味期限や消費期限の情報を求めた場合
3.食品1Bの生産者へ通知を発する場合
4.食品1Bの購入者へ通知を発する場合
について説明を行う。
【0074】
[1.消費者が販売価格の情報を求めた場合]
消費者(ここでの消費者は、過去に食品1Aや食品1Bを購入した消費者である購入者も含む)が食品1Aの販売価格の情報、若しくは、食品1Bの販売価格の情報、若しくは、食品製品Aの販売価格の情報を求めた場合には、食品情報確認手段15が、食品情報記録手段14A、14Bに記録された在庫数を確認する。
具体的には、消費者端末13C(若しくは、購入者端末13A)から、食品1A、食品1B、若しくは食品製品Aの販売価格の出力を希望する旨の情報を受信した場合には、食品情報確認手段15は、食品1Aの在庫数の情報14Ab及び食品1Bの在庫数の情報14Bbにアクセスして在庫数の確認を行う。
【0075】
なお、食品情報確認手段15は、「食品1Aの在庫数の情報14Ab」や「食品1Bの在庫数の情報14Bb」に加えて、「食品1Aの消費期限の情報14Ad」や「食品1Bの消費期限の情報14Bd」の確認を行う。そして、食品1Aの消費期限14Adを徒過している場合には食品1Aは在庫切れ、食品1Bの消費期限14Bdを徒過している場合には食品1Bは在庫切れと判断する。
【0076】
また、価格算出手段16は、消費者が食品1Aの情報を求めた場合に、若しくは、食品1Bの情報を求めた場合に、若しくは、食品製品Aの情報を求めた場合に、食品情報記録手段14Aに記録された価格を確認する。
具体的には、消費者端末13A(若しくは、購入者端末13A)から、食品1A、食品1B、若しくは食品製品Aの販売価格の出力を希望する旨の情報を受信した場合に、食品1Aの価格の情報14Aeにアクセスして価格の確認を行う。
【0077】
更に、価格算出手段16は、「食品1Bの賞味期限の情報14Bcからの経過日数」と「食品1Bの価格(定価)の情報14Be」に応じて、食品1Bの価格を算出する。
例えば、食品1Bの価格(定価)が1,000円であるとした場合に、賞味期限を1日過ぎた場合には100円(定価の90%引き)、賞味期限を2日過ぎた場合には50円(定価の95%引き)、賞味期限を3日以上過ぎた場合には10円(定価の99%引き)といった具合である。
【0078】
なお、「食品1Bの賞味期限の情報14Bcからの経過日数」とは、消費者が情報を求めた日を基準として(換言すると、価格算出手段16が価格を算出する日を基準として)、食品1Bの賞味期限の情報14Bcとの比較において算出する。本実施の形態の場合では、2022年4月21日時点を基準として、食品1Bについては、「賞味期限から1日が経過している」という判断を行うことになる。
【0079】
また、情報出力手段17は、食品情報確認手段15及び価格算出手段16の確認結果や算出結果に基づいて、消費者端末13C(若しくは、購入者端末13A)に情報を出力する。
なお、本実施の形態における情報出力手段17の出力情報は、以下の通りである。
【0080】
(食品1A及び食品1Bの在庫がある場合)
食品情報確認手段15による確認の結果、食品1A及び食品1Bの在庫がある場合には、「食品1A、食品1B、及び、食品製品Aのいずれも販売が可能である旨」と「食品1A、食品1B、及び、食品製品Aの価格の情報」を出力する。
【0081】
(食品1Aが在庫切れの場合)
食品情報確認手段15による確認の結果、食品1Aのみが在庫切れの場合(換言すると、食品1Bのみ在庫がある場合)には、「食品1Aが在庫切れのため、食品1Aや食品製品Aの販売ができず、食品1Bの販売のみが可能である旨」「食品1Bの価格の情報」を出力する。
【0082】
(食品1Bが在庫切れの場合)
食品情報確認手段15による確認の結果、食品1Bのみが在庫切れの場合(換言すると、食品1Aのみ在庫がある場合)には、「食品1Bが在庫切れのため、食品1Bや食品製品Aの販売ができず、食品1Aの販売のみが可能である旨」「食品1Aの価格の情報」を出力する。
【0083】
(食品1A及び食品1Bが在庫切れの場合)
食品情報確認手段15による確認の結果、食品1A及び食品1Bが在庫切れの場合には、「食品1A及び食品1Bが在庫切れのため、食品1A、食品1B、及び、食品製品Aの販売ができない旨」を出力する。
【0084】
なお、本実施の形態では、2022年4月21日時点を基準として、説明を行っている。即ち、食品情報記録手段14Aに賞味期限が到来していない食品1Aの情報が記録され、食品情報記録手段14Bに賞味期限を徒過した食品1Bの情報が記録されている場合を例に挙げて説明を行っている。
しかし、賞味期限が到来しているか否か(賞味期限を徒過したか否か)は、判断基準日によって変わることになるため、判断基準日を考慮の上、食品情報記録手段に記録された食品につき、賞味期限を徒過した食品であるか否かを判断することになる。
【0085】
具体的には、その賞味期限が2022年8月31日である食品を食品Aとし、その賞味期限が2022年4月20日である食品を食品Bとすると、(1)2022年4月20日以前は、食品A及び食品Bのいずれも食品1A(換言すると、その賞味期限が到来していない食品)に該当し、(2)2022年4月21日~2022年8月31日は、食品Aが食品1A(換言すると、その賞味期限が到来していない食品)に該当し、食品Bが食品1B(換言すると、その賞味期限を徒過した食品)に該当し、(3)2022年9月1日以降は、食品A及び食品Bのいずれもが食品1B(換言すると、その賞味期限を徒過した食品)に該当することになる。
【0086】
より詳しくは、食品情報確認手段15は、消費者が情報を求めた日を基準として(換言すると、食品情報確認手段15が在庫数を確認する日を基準として)、食品情報記録手段14A、14Bに記録されている食品A、食品Bにつき、それぞれ、食品1A、食品1Bのいずれに該当するかを判断した上で、食品1A及び食品1Bの在庫情報を確認するといった具合である。
【0087】
そのため、食品情報記録手段14A、14Bに記録されている情報が変わらない場合(具体的には、食品A及び食品Bの賞味期限の情報が変わらない場合)であっても、(1)(2)(3)といった判断基準日の違いによって、情報出力手段17が出力する情報が変化することになる。
【0088】
[2.食品1Bの購入者が賞味期限や消費期限の情報を求めた場合]
[2-1.賞味期限の場合]
食品1Bの購入者が購入商品の賞味期限の情報を求めた場合には、食品情報確認手段15が、食品情報記録手段14Bに記録された賞味期限の情報14Acを確認する。
【0089】
具体的には、購入者端末13Aを介して購入者A、購入者B、購入者Eから、「食品1Bの賞味期限の出力」を希望する旨の情報を受信した場合には、食品情報確認手段15は、「食品1Bの購入者の情報14Bf」と「食品1Bの状況」にアクセスし、購入者A、購入者B、購入者Eについては、食品1Bを保有していないことの確認を行う。
【0090】
また、購入者端末13Aを介して購入者C、購入者Fから、「食品1Bの賞味期限の出力」を希望する旨の情報を受信した場合には、食品情報確認手段15は、「食品1Bの購入者の情報14Bf」と「食品1Bの状況」にアクセスし、管理番号「B-4」「B-5」が付された食品1Bを購入者Cが保有し、管理番号「B-8」が付された食品1Bを購入者Fが保有していることの確認を行う。そして、食品1Bの賞味期限の情報14Bcにアクセスして賞味期限の確認を行う。
【0091】
その後、食品情報確認手段15が確認した食品1Bの賞味期限について、情報出力手段17が購入者端末13Aに出力する。
なお、「食品1Bの賞味期限の出力」を求めた購入者が、食品1Bを保有していない場合には、情報出力手段17は、「食品1Bの賞味期限」に代えて、「食品1Bを保有していない旨」を出力する。
【0092】
[2-2.消費期限の場合]
食品1Bの購入者が購入商品の消費期限の情報を求めた場合については、食品情報確認手段15が、賞味期限の情報14Bcに代えて、消費期限の情報14Bdを確認するという点を除き、[2-1.賞味期限の場合]と同様である。
[3.食品1Bの生産者へ通知を発する場合]
食品情報記録手段14Bに記録された食品1Bの在庫数14Bbが変化した場合、及び、食品情報記録手段14Bに記録された食品1Bの保有数14Bgが変化した場合には、食品情報確認手段15が、食品情報記録手段14Bに記録された「在庫数」と「保有数」を確認する。
【0093】
具体的には、(1)食品1Bや食品製品Aの販売により、食品1Bの在庫数14Bbが減った場合、(2)食品1Bの仕入れにより、食品1Bの在庫数14Bbが増えた場合、(3)時間の経過に伴って、在庫の食品1Aが賞味期限を徒過して食品1Bとなることにより、食品1Bの在庫数14Bbが増えた場合、(4)購入者端末13Aを通じて、「状況」が「使用済み」と記録されることで、食品1Bの保有数14Bgが減った場合、などに確認を行う。
なお、食品1Bや食品製品Aの販売により、「状況」に「保有中」と記録され、「保有中」が記録されることで、食品1Bの保有数14Bgが増えることになるが、同時に食品1Bの在庫数14Bbが減ることになるため、「食品1Bの保有数14Bgが増えた場合」は「食品1Bの在庫数14Bbが減った場合」と同じである。
【0094】
そして、食品情報確認手段15により「在庫数」と「保有数」を確認した結果、在庫数と保有数の和(加算した値)が、所定の上限値を上回っている場合(例えば、加算した値が100以上である場合)には、情報出力手段17が、生産者端末13Bに情報を出力する。具体的には、「在庫数と保有数の和が上限値を上回ったために、生産を控えて欲しい旨」を出力する。
【0095】
また、食品情報確認手段15により「在庫数」と「保有数」を確認した結果、在庫数と保有数の和(加算した値)が、所定の下限値を下回っている場合(例えば、加算した値が10未満である場合)には、情報出力手段17が、生産者の端末13Bに情報を出力する。具体的には、「在庫数と保有数の和が下限値を下回ったために、生産を再開して欲しい旨」を出力する。
【0096】
なお、「在庫数と保有数の和が上限値を上回ったために、生産を控えて欲しい旨」や「在庫数と保有数の和が下限値を下回ったために、生産を再開して欲しい旨」に代えて、「在庫数」や「保有数」の情報を出力しても良いし、「在庫数と保有数の和が上限値を上回ったために、生産を控えて欲しい旨」や「在庫数と保有数の和が下限値を下回ったために、生産を再開して欲しい旨」に加えて、「在庫数」や「保有数」の情報を出力しても良い。
【0097】
[4.食品1Bの購入者へ通知を発する場合]
食品1Bや食品製品Aの購入希望者(ここでの購入希望者は、過去に食品1Bや食品製品Aを購入した消費者である購入者と、過去に食品1Bや食品製品Aを購入していない消費者の、双方を含む意味である)が、食品製品の販売システム11を通じて、食品1Bや食品製品Aの購入を行おうとした場合には、食品情報確認手段15が、食品情報記録手段14Bに記録された保有数の情報14Bgを確認する。
【0098】
具体的には、購入希望者から、「食品1Bの購入」や「食品製品Aの購入」を希望する旨の情報を受信した場合には、食品情報確認手段15は、食品情報記録手段14Bの「食品1Bの購入者の情報14Bf」と「食品1Bの状況」にアクセスし、購入希望者が食品1Bを保有しているか否かの確認を行う。
例えば、購入希望者が購入者A、購入者B、購入者Eである場合には、食品1Bを保有していない(より詳しくは、食品1Bを過去に購入したものの、既に使用済みである)ことの確認を行う。
また、例えば、購入希望者が購入者C、購入者Fである場合には、食品1Bを保有していることの確認を行う。
なお、購入希望者が、食品情報記録手段14Bに購入者としての記録が無い消費者の場合には、食品1Bを保有していないことの確認を行う。
【0099】
そして、食品情報確認手段15による確認の結果、購入希望者が購入を希望する食品1Bについて、購入希望者が保有している場合には、情報出力手段17は、「購入を希望している食品1Bについては、現時点で保有している食品である」といった旨を購入者端末13Aに出力する。
【0100】
なお、情報出力手段17による出力は、購入希望者に対する注意喚起であって、食品1Bや食品製品Aの販売を行わない、という趣旨ではない。そのため、「購入を希望している食品1Bについては、現時点で保有している食品である」ことを理解した上で、食品1Bや食品製品Aを購入しようとする購入希望者に対しては、食品1Bや食品製品Aの販売を行うことになる。
【0101】
[4-2.期限通知の場合]
食品情報確認手段15は、定期的(例えば、1日に1回、2日に1回など)に食品情報記録手段14Bに記録された「消費期限の情報14Bd」を確認する。
【0102】
具体的には、食品情報確認手段15は、定期的に、食品情報記録手段14Bの「食品の購入者の情報14Bf」と「食品1Bの状況」にアクセスし、購入者が保有している食品1Bについて、消費期限の情報14Bdを確認する。
例えば、食品1Bについては、管理番号「B-4」「B-5」「B-8」が付された食品1Bにつき、購入者が保有しているために、消費期限の情報14Bdを確認する。
【0103】
そして、食品情報確認手段15による確認の結果、購入者が保有している食品1Bについて、消費期限までの日数が所定の日数を下回っている場合(例えば、30日を下回っている場合)には、情報出力手段17は、「保有している食品1Bについては、消費期限が迫っている」といった旨を購入者端末13Aに出力する。
【0104】
例えば、2022年7月21日(消費期限まで30日)に、購入者C、購入者Fに対して、「消費期限まで残り30日である」と出力する、といった具合である。
【0105】
[効果]
上記した本発明を適用した食品製品の販売システム11では、消費者が食品1Aの情報を希望する場合(換言すると、食品1Bの情報を希望していない場合)であっても、食品1Bの在庫があることを条件として、食品1Bや食品製品Aについての情報を出力することによって、食品1Bの販売促進が実現し、食品1Bの廃棄を抑止することを通じて、食品ロスの低減を実現することができる。
【0106】
また、本発明を適用した食品製品の販売システム11では、食品1Bの価格の情報を出力し、食品1Bの価格が安価に設定されていることを消費者に伝えることもでき、消費者の購買意欲を喚起することができる。
【0107】
更に、本発明を適用した食品製品の販売システム11では、食品1Bの在庫数が適正範囲(実施の形態の例では、10以上99以下の在庫数)となるように、生産者に通知を行うことにより、過剰生産を抑止することができ、結果として、食品ロスの低減を実現することができる。
【0108】
また、本発明を適用した食品製品の販売システム11では、購入者自身が保有している食品1Bについて、重複して購入しようとした購入者に対して、注意喚起を行うことにより、意図しない重複購入を抑止することができ、結果として、食品ロスの低減を実現することができる。
【0109】
更に、本発明を適用した食品製品の販売システム11では、消費期限が迫っている場合(例えば、30日を下回っている場合)に、食品1Bを保有している購入者に注意喚起を行うことにより、食品1Bの期限切れ(消費期限切れ)を抑止することができ、結果として、食品ロスの低減を実現することができる。
【0110】
[変形例1]
上記した実施の形態では、価格算出手段16が「食品1Bの賞味期限14Bcからの経過日数」に基づいて算出する場合を例に挙げて説明を行っているが、「食品1Bの消費期限の情報14Bdまでの日数」に基づいて算出を行っても良いし、「食品1Bの賞味期限14Bcからの経過日数」と「食品1Bの消費期限14Bdまでの日数」の双方に基づいて算出を行っても良い。
【0111】
[変形例2]
また、上記した実施の形態では、食品1Bが有料(100円)である場合を例に挙げて説明を行っているが、食品1Aと共に食品1Bを提供することを通じて、食品ロスの低減を実現することができれば充分であって、食品1Bは必ずしも有料である必要は無く、無料(0円)で提供しても良い。
【0112】
[変形例3]
更に、上記した実施の形態では、シール3に「食品製品Aの価格」「食品1Aの詳細」「食品1Bの詳細」が記載されている場合を例に挙げて説明を行っているが、こうした情報(シール3に記載した情報)が消費者に伝われば充分であり、必ずしもシール3に情報自体を記載する必要は無く、図1(c)で示すように、情報にアクセス可能な識別情報4(例えば、二次元バーコード等)を表示しても良い。
なお、識別情報(二次元バーコード等)にはURLが記録されており、携帯端末等で識別情報を読み取ることで、インターネットを通じて、「食品製品Aの価格」「食品1Aの詳細」「食品1Bの詳細」が記載されたウェブサイトにアクセスすることが可能となる。
【0113】
[変形例4]
また、上記した実施の形態では、シール3に「食品製品Aの価格」「食品1Aの詳細」「食品1Bの詳細」が記載されている場合を例に挙げて説明を行っているが、こうした情報(シール3に記載した情報)が消費者に伝われば充分であり、必ずしもシール3に記載する必要は無く、各種方法で消費者に情報を伝えた上で、シール3を貼付していない食品製品Aを提供しても良い。
【0114】
[変形例5]
また、上記した実施の形態では、食品1Aと食品1Bが同一食品である場合を例に挙げて説明を行っているが、食品1Aを購入しようとする消費者が、お得感を感じることで、消費者の購買意欲を喚起することができる食品であれば充分であって、食品1Bは必ずしも食品1Aと同一食品である必要は無く、「同種同類の食品」や「異なる食品」であっても良い。
【0115】
ここでの「同種同類の食品」とは、食品同士が「食品として同一視できる」といった関係を意味している。例えば、クリームパンとジャムパンとでは、菓子パンという点で共通しているものの、菓子パンの種類が異なるために同種同類の食品ではない。なお、クリームパン同士でも、クリームの色彩が異なる場合には、同種同類の食品ではない。即ち、外観の色違いは同種同類の食品ではない。また、赤ワインと白ワインとは、たとえ同一農法、同一農場であったとしても、食品として同一視できる関係には無いため、同種同類とは言えない。
【0116】
[変形例6]
また、上記した実施の形態では、食品1A及び食品1Bが二次産品である場合を例に挙げて説明を行っているが、食品1A及び食品1Bは必ずしも二次産品である必要はなく、一次産品であっても良い。
【0117】
[変形例7]
また、上記した実施の形態では、「食品1Bの詳細」として、食品1Bの価格(「価格:100円」という表示)、食品1Bの定価(「定価:1,000円」という表示)を記載して、販売価格が1/10であることを消費者に知らしめる場合を例に挙げているが、実質的な販売価格が1/10であることを表示しても良い。
例えば、「食品1Bの詳細」として、食品1Bの価格(「実質:100円(900円相当のポイントを付与)」という表示)、食品1Bの定価(「定価:1,000円」という表示)を記載して、実質的な販売価格が1/10であることを表示しても良い。この場合には、消費者は食品1Bの購入費用として1,000円を支払うことになるが、900円相当のポイントが付与されることになる。
【0118】
[変形例8]
また、上記した実施の形態では、「在庫数と保有数の和」を基準として、情報出力手段17が通知を発する場合を例に挙げて説明を行っているが、食品1Bの売れやすさ(食品1Bの売れ行き)に密接に関連した通知を発することができれば充分であり、必ずしも「在庫数と保有数の和」を基準とする必要は無い。
例えば、在庫数と保有数のそれぞれに基準値を設けて(在庫数の上限値100、在庫数の下限値10、保有数の上限値30、保有数の下限値15など)、双方の基準値を上回った場合や、双方の下限値を下回った場合に通知を発するといった態様でも良い。
【0119】
[変形例9]
また、上記した実施の形態では、「重複して食品1Bを購入しようとした場合」と「消費期限が迫っている場合」のいずれの場合にも、購入者に注意喚起を行う場合を例に挙げて説明を行っているが、いずれか一方のみの注意喚起を行うといった態様であっても良い。
即ち、食品1Bの情報を記録しようという購入者のインセンティブを高めるために、購入者にとって有益な情報を送信することができれば充分であって、必ずしも「重複して食品1Bを購入しようとした場合」と「消費期限が迫っている場合」の双方で注意喚起を行う必要は無く、いずれか一方で注意喚起を行っても良い。
【符号の説明】
【0120】
1A 食品
1B 食品
2 ビニール
3 シール
4 識別情報(二次元バーコード)
11 食品製品の販売システム
12 インターネット
13A 購入者端末
13B 生産者端末
13C 消費者端末
14A 食品情報記録手段
14B 食品情報記録手段
15 食品情報確認手段
16 価格算出手段
17 情報出力手段
【要約】      (修正有)
【課題】食品の過剰生産の抑止を通じて、食品ロスの低減を実現する販売システムを提供する。
【解決手段】食品を販売するための食品製品の販売システム11は、食品の在庫数、賞味期限若しくは消費期限、購入者情報、購入者の食品保有数、生産者情報、を含む食品情報を記録する食品情報記録手段14A,14Bと、食品の在庫数と購入者の食品保有数とに基づいて、生産者端末13Bに所定の通知を発し、購入者が保有している食品の消費期限までの日数が所定の日数を下回っている場合に、所定の情報を購入者端末13A若しくは消費者端末13Cに出力する出力手段17と、を備える。
【選択図】図3
図1(a)】
図1(b)】
図1(c)】
図2
図3
図4
図5