(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-02
(45)【発行日】2023-06-12
(54)【発明の名称】車両案内ディスプレイ及び経路ナビゲーション方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/0968 20060101AFI20230605BHJP
【FI】
G08G1/0968 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018224849
(22)【出願日】2018-11-30
【審査請求日】2021-11-29
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】321004127
【氏名又は名称】コマツ アメリカ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】ディヴィッド スコット
【審査官】小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0054133(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0046540(US,A1)
【文献】特開2017-016477(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60D 1/00-99/00
B60R 9/00-11/06、21/00-21/13、
21/34-21/38
B60W 10/00-10/30、30/00-60/00
B62D 9/00-15/02
G01C 21/00-21/36、23/00-25/00
G05D 1/00- 1/12
G08G 1/00-99/00
G09B 23/00-29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のためのディスプレイモジュールであって、
所望の進入路213と第1の線との間の第1の角度の表示を行うように構成されるコース逸脱インジケータであって、前記第1の線は、前記車両上の第1の点と仮想原点との間に延びる、コース逸脱インジケータと、
車両前部配向と
所望の進入路との間の第2の角度の表示を行うように構成される進向インジケータであって、前記車両前部配向は、前記車両上の前記第1の点を通って延びる前記車両の長手方向中心線である、進向インジケータと、
前記車両上の前記第1の点から積み込み線まで距離の表示を行うように構成される横方向逸脱インジケータであって、前記積み込み線は、積み込み点を通って延びる、横方向逸脱インジケータと、を備え、
前記積み込み点は、前記所望の進入路上に位置し、前記所望の進入路は、前記車両が前記積み込み点に接近するための所望のコースである、
ことを特徴とする車両
のためのディスプレイモジュール。
【請求項2】
前記仮想原点は、前記車両が前記積み込み点に接近しているときに、前記積み込み点の前記車両の反対側で前記所望の進入路上に位置し、前記仮想原点は、前記積み込み点からオフセットしている、
請求項1に記載の
車両のためのディスプレイモジュール。
【請求項3】
前記仮想原点と前記積み込み点との前記オフセットは、前記車両の位置を判定するために使用される測定の感度に基づいて大きさで決められる、
請求項2に記載の
車両のためのディスプレイモジュール。
【請求項4】
前記車両は、オフハイウェイダンプカーであり、前記車両上の前記第1の点は、受け入れ点である、
請求項1に記載の
車両のためのディスプレイモジュール。
【請求項5】
前記所望の進入路は、直線経路である、
請求項1に記載の
車両のためのディスプレイモジュール。
【請求項6】
前記所望の進入路の第1の側に対する前記第1の角度及び前記第2の角度の最大位置の表示を行うように構成される最大左位置マークと、
前記所望の進入路の第2の側に対する前記第1の角度及び前記第2の角度の最大位置の表示を行うように構成される最大右位置マークと、をさらに備えている、
請求項1に記載の
車両のためのディスプレイモジュール。
【請求項7】
前記コース逸脱インジケータは、大きさが変倍される前記第1の角度の表示を提示し、前記進向インジケータは、大きさが変倍される前記第2の角度の表示を提示する、
請求項1に記載の
車両のためのディスプレイモジュール。
【請求項8】
ゼロコース逸脱マークであって、前記ゼロコース逸脱マークは、前記コース逸脱インジケータが前記ゼロコース逸脱マークと整列した場合に、前記車両がコース逸脱しておらず前記所望の進入路上の留
まることを示すように構成される、ゼロコース逸脱マークをさらに備え、
前記コース逸脱インジケータは、前記車両上の前記第1の点が前記所望の進入路の第1の側にあるときに前記ゼロコース逸脱マークの第1の側にあり、前記コース逸脱インジケータは、前記車両上の前記第1の点が前記所望の進入路の第2の側にあるときに前記ゼロコース逸脱マークの第2の側にあり、
前記進向インジケータは、前記車両前部配向が前記所望の進入路の前記第1の側にあるときに前記ゼロコース逸脱マークの前記第1の側にあり、前記進向インジケータは、前記車両前部配向が前記所望の進入路の前記第2の側にあるときに前記ゼロコース逸脱マークの前記第2の側にある、
請求項1に記載の
車両のためのディスプレイモジュール。
【請求項9】
前記コース逸脱インジケータは、前記コース逸脱インジケータが前記ゼロコース逸脱マークと整列した場合に
位置中心線に沿っており、前記横方向逸脱インジケータは、前記車両上の前記第1の点から積み込み線までの前記距離がゼロである場合に
目標中心線に沿っている、
請求項8に記載の
車両のためのディスプレイ
モジュール。
【請求項10】
前記積み込み線は、前記所望の進入路に平行ではない、
請求項1に記載の
車両のためのディスプレイ
モジュール。
【請求項11】
前記積み込み線は、前記所望の進入路に垂直である、
請求項1に記載の
車両のためのディスプレイ
モジュール。
【請求項12】
コース逸脱インジケータ、進向インジケータ、及び横方向逸脱インジケータを備えるディスプレイを使用して車両の位置を示す方法であって、
制御装置が、積み込み点及び仮想原点を通って延びる所望の進入路を確立するステップと、
前記制御装置が、前記所望の進入路と第1の線の間にある第1の角度を判定するステップであって、前記第1の線は、前記車両上の第1の点と前記仮想原点との間に延びる、ステップと、
前記制御装置が、車両前部配向と前記所望の進入路との間の第2の角度を判定するステップであって、前記車両前部配向は、前記車両上の前記第1の点を通って延びる前記車両の長手方向中心線である、ステップと、
前記制御装置が、前記車両上の前記第1の点から積み込み線までの距離を判定するステップであって、前記積み込み線は、前記積み込み点を通って延びる、ステップと、
前記制御装置が、前記第1の角度の表示を前記コース逸脱インジケータで行うステップと、
前記制御装置が、前記第2の角度の表示を前記進向インジケータで行うステップと、
前記車両上の前記第1の点から前記積み込み線までの前記距離の表示を前記横方向逸脱インジケータで行うステップと、を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記仮想原点は、前記車両が前記積み込み点に接近しているときに、前記積み込み点の前記車両の反対側で前記所望の進入路上に位置し、前記仮想原点は、前記積み込み点からオフセットしている、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記仮想原点と前記積み込み点との前記オフセットは、前記車両の位置を判定するために使用される測定の感度に基づいて大きさが決められる、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記車両は、オフハイウェイダンプカーであり、前記車両上の前記第1の点は、受け入れ点である、
請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記コース逸脱インジケータによって提示される前記第1の角度の表示は、大きさが変倍され、前記進向インジケータによって提示される前記第2の角度の表示は、大きさが変倍される、
請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記ディスプレイは、ゼロコース逸脱マークをさらに備え、前記ゼロコース逸脱マークは、前記コース逸脱インジケータが前記ゼロコース逸脱マークと整列した場合に、前記車両がコース逸脱しておらず前記所望の進入路上の留まるたことを示すように構成され、前記方法は、
前記制御装置が、前記車両上の前記第1の点が前記所望の進入路の第1の側にあるときに前記コース逸脱インジケータを前記ゼロコース逸脱マークの第1の側に配置するステップと、
前記制御装置が、前記車両上の前記第1の点が前記所望の進入路の第2の側にあるときに前記コース逸脱インジケータを前記ゼロコース逸脱マークの第2の側に配置するステップと、
前記制御装置が、前記車両前部配向が前記所望の進入路の前記第1の側にあるときに前記進向インジケータを前記ゼロコース逸脱マークの前記第1の側に配置するステップと、
前記制御装置が、前記車両前部配向が前記所望の進入路の前記第2の側にあるときに前記進向インジケータを前記ゼロコース逸脱マークの前記第2の側に配置するステップと、をさらに含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項18】
車両上の受け入れ点を積み込み点に配置する方法であって、
前記積み込み点及び仮想原点を通って延びる所望の進入路を確立するステップと、
前記所望の進入路と第1の線との間にある第1の角度を判定するステップであって、前記第1の線は、前記車両上の前記受け入れ点と前記仮想原点との間に延びる、ステップと、
車両前部配向と前記所望の進入路との間の第2の角度を判定するステップであって、前記車両前部配向は、前記車両上の前記受け入れ点を通って延びる前記車両の長手方向中心線である、ステップと、
前記車両上の前記受け入れ点から積み込み線までの距離を判定するステップであって、前記積み込み線は、前記積み込み点を通って延びる、ステップと、
前記車両を前記積み込み点の方に移動させるステップと、
前記車両が前記所望の進入路の方に移動するように前記車両の動き及び前記所望の進入路に対する車両前部配向を前記第1の角度及び第2の角度に基づいて調整するステップと、
前記車両を前記所望の進入路に沿って移動させるステップと、
前記車両の動きを前記車両上の前記受け入れ点から積み込み線までの前記距離に基づいて前記所望の進入路に沿って調整するステップと、
前記受け入れ点が前記積み込み点に到着したときに前記車両を停止させるステップと、
を含
み、
前記車両を自動機械制御によって導く制御装置によって実行される、
ことを特徴とする方法。
【請求項19】
前記仮想原点は、前記車両が前記積み込み点に接近しているときに、前記積み込み点の前記車両の反対側で前記所望の進入路上に位置し、前記仮想原点は、前記積み込み点からオフセットしている、
請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ナビゲーションに使用されかつ車両経路制御用のヒューマンインタフェースディスプレイに使用される車両経路情報に関する。より具体的には、本開示は、所定の所望の直線経路に対するその経路上の所定の所望の目標位置点までの車両の方向及び距離の両方の位置関係の判定に関する。
【背景技術】
【0002】
採鉱作業におけるオフハイウェイ大型ダンプカーなどの車両のオペレータ制御は、日常の業務で何回も所望の停止点に接近する仮想的直線経路に車両を整列させること必要とする。この停止点は、一般にスポット点と呼ばれる。スポット点に到達することを目的として、スポット点に接近中の車両の操縦は、一般にスポッティング操縦又は単にスポット操縦と呼ばれる。
【0003】
スポッティング時間は、試行中に何らかの位置での車両の位置合わせ不良のために操縦を再スタートする場合に長くなる可能性がある。この位置合わせ不良は、所望の最適経路開始点に対する開始点位置の誤差によって引き起こされる可能性がある。位置合わせ不良は誤情報で、すなわち、例えば車両の正しい位置調整で所望のスポット点に到着するために、車両経路に対して矛盾のない修正調整を行うための移動経路に沿った情報の不足によってもたらされる可能性がある。
【0004】
スポッティング時間の増加をもたらす位置合わせ不良と同様に、車両の停止点の位置の誤差は誤情報で、すなわち車速に対する矛盾のない修正調整を行うための情報の不足から生じる場合がある。このことは、結果として、より多くの車両の操縦が必要となるのでスポッティング時間が増加する原因になる可能性があり、これには、初期開始点からの全面的な完全な再度の試行を必要とする可能性がある。
【0005】
スポット操縦は、車両の後退動作であることが多い。経路及びスポット点の両方に関する情報は、スポット操縦時に制限される。その理由は、後退時には、小型の(前進動作時のフロントガラス全面と比較して)ミラーを用いることが多く、オペレータに対する奥行き認識情報に関する可視参照が少なくなることが見込まれるからである。カメラ補助では、可視化の向上はほとんど得られず、情報が限られる小さな画面を使用する場合が多く、カメラの2次元情報能力、小さいサイズ、及び他の既知の理由のために、距離、速度、及び制御入力フィードバックの判定のために最小限の補助をもたらす。
【0006】
スポッティング操縦領域では、操縦に関する多くの環境上の問題点がある場合が多い。ショベル、ゴムタイヤホイールローダー、無軌道式掘削機などの積み込み手段及び他の積み込み手段では、運搬トラックの中に落下する材料の積み込みプロセス、地面に落下する材料、回転タイヤ及び走行トラックから落下する材料、及び機械から落下する集合的残留物から発生する空気中のちり及びデブリによる視認性の低減が生じる。この視認性の低減によって、結果的に、空気環境が十分にきれいになるまでスポッティングが不可能になる状態が生じ、待機時間の増大に起因する生産性の低減が生じる。視認性低下の他の環境状況は、豪雨状態、豪雪状態、強風状態、昼間及び夜間の遮光状態、及び直射日光角傾斜状態で起こる。これらは、待機状態及び生産速度低減、並びにスポッティング操縦中の設備と運搬トラックの衝突の高いリスクをもたらす場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
人間による制御用のディスプレイに使用し、機械支援式制御用のセンサータイプ入力部として使用し、機械自動化による制御用のセンサータイプ入力部に使用することができる複数パラメータのナビゲーション位置情報を供給する方法及び装置に対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの実施形態では、車両用ディスプレイモジュールは、所望の進入路と第1の線との間の第1の角度の表示を行うように構成されるコース逸脱インジケータを備え、第1の線は、車両上の第1の点と仮想原点との間に延びる。所望の進入路は、積み込み点に接近する車両用の所望のコースである。進向インジケータは、車両前部配向と所望の進入路との間の第2の角度の表示を行うように構成され、車両前部配向は、車両上の第1の点を通って延びる車両の長手方向中心線である。横方向逸脱インジケータは、車両上の第1の点から積み込み線までの距離の表示を行うように構成され、積み込み線は、積み込み点を通って延び、積み込み点は、所望の進入路上に位置する。
【0009】
別の実施形態では、ディスプレイを使用する車両の位置を示す方法(ディスプレイは、コース逸脱インジケータ、進向インジケータ、及び横方向逸脱インジケータを備える)は、積み込み点及び仮想原点を通って延びる所望の進入路を確立するステップと、所望の進入路と第1の線の間にある第1の角度を判定するステップ(第1の線は、車両上の第1の点と仮想原点との間に延びる)と、車両前部配向と所望の進入路との間の第2の角度を判定するステップ(車両前部配向は、車両上の第1の点を通って延びる車両の長手方向中心線である)と、車両上の第1の点から積み込み線まで距離を判定するステップ(積み込み線は、積み込み点を通って延びる)と、第1の角度の表示をコース逸脱インジケータで提示するステップと、第2の角度の表示を進向インジケータで提示するステップと、車両上の第1の点から積み込み線までの距離の表示を横方向逸脱インジケータで提示するステップとを含むことができる。
【0010】
別の実施形態では、車両上の受け入れ点を積み込み点に配置する方法であって、積み込み点及び仮想原点を通って延びる所望の進入路を確立するステップと、所望の進入路と第1の線との間にある第1の角度を判定するステップ(第1の線は、車両上の受け入れ点と仮想原点との間に延びる)と、車両前部配向と所望の進入路との間の第2の角度を判定するステップ(車両前部配向は、車両上の受け入れ点を通って延びる車両の長手方向中心線である)と、車両上の受け入れ点から積み込み線まで距離を判定するステップ(積み込み線は、積み込み点を通って延びる)と、車両を積み込み点の方に移動させるステップと、車両が所望の進入路の方に移動するように車両の動き及び所望の進入路に対する車両前部配向を第1の角度及び第2の角度に基づいて調整するステップと、車両を所望の進入路に沿って移動させるステップと、車両の動きを車両上の受け入れ点から積み込み線までの距離に基づいて所望の進入路に沿って調整するステップと、受け入れ点が積み込み点に到着したときに車両を停止させるステップとを含むことができる。
【0011】
他のシステム、方法、特徴、及び利点は、当業者であれば以下の図面及び詳細な説明を検討することで理解できるはずである。全てのこのようなさらなるシステム、方法、特徴、及び利点は本明細書に含まれ、本発明の範囲内にあり、以下の特許請求項の範囲によって保護されることが意図されている。
【0012】
以下に説明する実施形態は、添付図面と併せて以下の説明を読むことによって完全に理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】1つの実施形態による車両スポッティング操縦の位置レイアウトの上面図である。
【
図3】1つの実施形態による例示的なディスプレイインタフェースモジュールである。
【
図4】1つの実施形態による車両スポッティング操縦の複数の位置レイアウトの上面図である。
【
図5】1つの実施形態による例示的な制御装置である。
【
図6】1つの実施形態による例示的なディスプレイインタフェースモジュールの等角図である。
【
図7】1つの実施形態による、様々な表示が示された例示的なディスプレイインタフェースモジュールである。
【
図8】1つの実施形態による、様々な表示が示される例示的なディスプレイインタフェースモジュールである。
【
図9】1つの実施形態による制御装置の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、採鉱環境において材料の運搬に使用されるオフハイウェイ採鉱トラックを表す例示的な車両101を示す。例示的な車両101は、単に説明のためであり、本開示がこの例に限定されると解釈すべきではない。
【0015】
例示的な車両101は、回転軸出力を発電装置103に供給するエンジン102を含み、次に、発電装置103は、駆動システム制御部104を介して電気エネルギーを供給する。駆動システム制御部104は、電気エネルギーを推進用の車輪牽引モーター105に導く。車両101は、2以上の車輪牽引モーター105を有することができる。
【0016】
車両101が、下り坂作業又は速度低減作業などの減速力(すなわち、速度低減力)が必要な状態で運転される場合、回転エネルギーを電気的に車輪牽引モーターつまりモーター105から駆動システム制御部104を介して取り出すことができる。取り出された電気エネルギーは、駆動システム構成要素の減速グリッド111を介して周囲空気に放出することができる。
【0017】
オペレータ制御ステーション106内のオペレータによる特定の操作は、機械的、電気的、電波、又は、他の伝達手段とすることができるコマンドを提供することができる。コマンドは、直接的に又は駆動システム制御部104及び/又は可能性のある他のステムの制御部を介して、車両上の駆動システム制御部104、エンジン制御部109、及び他のシステム制御部などの車両システムに命令することができる。
【0018】
オペレータ制御ステーション106内には、トラック制御装置108及びディスプレイダッシュパネル組立体107が存在し、ディスプレイダッシュパネル組立体は、インジケータ、ゲージ、ライト、及び、車両からオペレータへの情報伝達、並びにオペレータから車両への逆方向の情報伝達のための他の様々なヒューマンインタフェース装置を有し、このヒューマンインタフェース装置は、計器、スイッチ、レバー、ディスプレイ、ホイール、及び他のこの種のヒューマンマシンインタフェースを含む。また、機械制御装置108及びペイロード測定システム制御装置などの他のシステム制御装置は、この例示的な車両101に共通している。
【0019】
トラックからオフトラック装置へ情報伝達は、無線装置110、並びに全地球測位衛星信号受信、無線信号又は衛星信号によるデータ送受信、及び他のオフトラックデータ転送システム及び装置によって行うことができる。
【0020】
図2は、積み込みショベル201に向かって操縦されるダンプカー210の上面図である。目標積み込み点203は、積み込みショベル201のバケット202の中央部である。トラック210の受け入れ点211は、操縦終了時に目標積み込み点203でショベルバケット202の下となる所望の位置を有する。角度「a」209は、仮想原点207から目標積み込み点203を通って形成され、結果的に所望の進入路213を規定する水平に延びるベクトルに対する、トラック210の前部配向の方向角度209である。角度「b」208は、所望の進入路213から、仮想原点207からダンプカー210上の受け入れ点211までの位置ベクトルライン212までの角度である。仮想原点207は、所望の進入路213上でバケット線204からバケット平行線206までの距離A205だけ目標積み込み点203の後方に(トラック210の位置に対して)位置する点である。バケット線204は、目標積み込み点203を通るショベルブームに対する平行線によって形成される。距離B216は、最大側方線215で始まりバケット線204に至る領域である。最大側方線215は、バケット線204に平行である。
【0021】
トラック210の位置を測定するために使用される機器の感度に起因して、位置ベクトル線212と所望の進入路213との交差点の近くでは、交差点において位置ベクトル線212と所望の進入路213との間の差が相対的に小さいので所望の進入路213からのコース逸脱の表示がない場合がある。従って、仮想原点207は、トラック210が目標積み込み点203に非常に近いときに所望の進入路213からのコース逸脱の表示を行うために、目標積み込み点203の代わりに位置ベクトル線212及び角度「b」208を確立するために使用される。目標積み込み点203の代わりに仮想原点207を使用することによって、位置ベクトル線212及び所望の進入路213の交差点が目標積み込み点203から離れ、目標積み込み点203での所望の進入路213からのコース逸脱の表示をもたらすようになっている。目標積み込み点203の代わりに仮想原点207を使用することによって、トラック210が目標積み込み点203に非常に近い場合に、トラック210の位置を測定するために使用される機器の感度内で角度を判定することができるように、トラック210上の受け入れ点211と所望の進入路213との間の角度が増大する。例えば、目標積み込み点203の代わりに仮想原点207を使用することによって、位置ベクトル線212と目標積み込み点203との間のバケット線204に沿ったオフセット距離217が得られる。オブセット距離217は、トラック210の位置を測定するために使用される機器の感度を考慮して、目標積み込み点203近くでの所望の進入路213からのコース逸脱の表示を可能にするように十分に大きい。例えば、オブセット距離217は、約10°の最大角度「b」208及び約19フィートの距離A205で3フィートとすることができる。
【0022】
図3は、オペレーターインタフェースディスプレイ301の1つの実施形態の正面図である。オペレーターインタフェースディスプレイ301は、コース逸脱インジケータ303を含み、コース逸脱インジケータ303は、それぞれ最大左位置中央線313及び最大右位置中央線322を有する最大左位置マーク305から最大右位置マーク306までコース逸脱インジケータピボット点323で移動する針である。角度「h」308は、ゼロコース逸脱インジケータ303位置マーク307及びその関連のゼロコース逸脱インジケータ303位置中央線316に対する最大左コース逸脱インジケータ303移動角度「c」309及び最大右位置コース逸脱インジケータ303移動角度「d」310を有するコース逸脱インジケータ303の完全移動角度である。ゼロコース逸脱インジケータ位置中央線316に整列したときのコース逸脱インジケータ303は、ゼロコース逸脱インジケータ303位置マーク307と一直線になる。コース逸脱インジケータ303に類似する進向インジケータ304は、コース逸脱インジケータ303のコース逸脱インジケータピボット点323を使用して最大左位置マーク305から最大右位置マーク306まで位置を移動する。進向インジケータ304は、所望の進入路213に対するトラック210の前部配向方向の表示である。角度「e」311は、ゼロコース逸脱インジケータ位置中央線316からコース逸脱インジケータ位置中央線314まで形成されたコース逸脱インジケータ角度であり、コース逸脱インジケータ位置中央線314は、図示の左側位置又は不図示の右側位置とすることができる。角度「e」311は、トラック210のオペレータに対する角度「e」311の視覚表示を拡大させるために3:1など変倍又は比率係数によって角度「b」208に関係する。例えば、角度「e」311は、角度「b」208が5°である場合に15°とすることができる。角度「f」312は、ゼロコース逸脱インジケータ位置中央線316から進向インジケータ中央線315まで形成される進向インジケータ位置角であり、進向インジケータ位置中央線315は、図示の左側位置又は不図示の右側位置とすることができる。角度「f」312は、トラック210のオペレータに対する角度「f」312の視覚表示を拡大させるために3:1など変倍又は比率係数によって角度「b」209に関係する。例えば、角度「f」312は、角度「a」209が3°である場合に9°とすることができる。
【0023】
横方向逸脱インジケータ302は、横方向インジケータ回転点324を備え、個別の目標点中央線320に関する横方向インジケータ目標点マーク319から個別の最大横方向インジケータ中心線318に関する最大横方向インジケータマーク317までの範囲を有する。角度「i」325は、ゼロ横方向インジケータ目標中央線320から横方向インジケータ中心線326までの角度である。角度「g」321は、最大横方向インジケータ位置中心線318から横方向インジケータ目標点中央線320までの横方向インジケータ移動範囲角度である。
【0024】
明確にするために、最大左位置マーク305とゼロコース逸脱インジケータ位置マーク307の間に様々なマーキングが存在できる。同様に、最大右位置マーク306とゼロインジケータマークゼロコース逸脱インジケータ位置マーク307との間に様々なマーキングが存在できる。同様に、横方向インジケータ目標点マーク319と最大横方向インジケータマーク317との間に様々な中間マーキングが存在できる。
【0025】
ディスプレイ301は、所望の進入路213及び目標積み込み点203に対するトラック210の方向及び距離の両方の位置関係を示す。結果的に生じるディスプレイ301上への方向及び距離表示の組み込みによって、トラック210の反復可能で正確な経路制御及び位置停止点制御が可能になる。この運動制御は、人間指令だけの車両制御、人間指令の車両制御及び自動化支援車両制御の組み合わせ、及び完全自動化車両制御で実現することができる。
【0026】
図4は、積み込みショベル410に向かって操縦されるダンプカー101の複数の個々の位置に関する例示的なスポッティング操縦の上面図である。個別の位置1のトラック受け入れ点411を有する位置1のトラック401、個別の位置2のトラック受け入れ点412を有する位置2のトラック402、個別の位置3のトラック受け入れ点413を有する位置3のトラック403、個別の位置4のトラック受け入れ点414を有する位置4のトラック404、個別の位置5のトラック受け入れ点415を有する位置5のトラック405、個別の位置6のトラック受け入れ点416を有する位置6のトラック406、個別の位置7のトラック受け入れ点417を有する位置7のトラック407、個別の位置8のトラック受け入れ点418を有する位置8のトラック408、個別の位置9のトラック受け入れ点419を有する位置9のトラック409が示されている。位置9のトラック409は、個別の位置9のトラック受け入れ点419が目標積み込み点424に正確に位置するとして示されている。所望のアプローチ線420は、目標積み込み点424を通るショベルブームバケット線425の垂線から形成される。ショベルブームバケット線425は、目標積み込み点424を通るショベルブームに平行に形成される線である。最大インジケータ位置左側421及び最大インジケータ位置右側線422は、それぞれ、最大オペレーターインタフェースディスプレイ301の最大左位置マーク305及び最大右位置マーク306との位置関係を表す。他の位置左側線431及び位置右側線432は、オペレーターインタフェースディスプレイ301ゼロコース逸脱インジケータ位置マーク307との位置関係を表す所望のアプローチ線420に対する他の位置関係を表す。これらのコース位置線421、431、420、432、422は、距離E429によって目標積み込み点424を越えてオフセットする仮想原点423から始まる。最大横方向インジケータ位置線428は、オペレーターインタフェースディスプレイ301の最大横方向インジケータマーク317との位置関係を表す。ショベルブームバケット線425は、オペレーターインタフェースディスプレイ301の横方向インジケータ目標点マーク319との位置関係を表す。距離C426は、横方向インジケータ目標点マーク319に最も近いオペレーターインタフェースディスプレイ301のマーキングとの位置関係を表し、同様に、残りの横方向インジケータ位置線430は、横方向逸脱インジケータ302のより大きい角度「i」を用いて距離C426よりも大きい距離を表し、最大横方向インジケータ位置線428での最大横方向インジケータマーク317で最大を表す。距離D427は、オペレーターインタフェースディスプレイ301の横方向インジケータ移動範囲角度「g」321を表す位置距離を表す。
【0027】
図4のトラック位置に関して、
図3に示す横方向逸脱インジケータ302、コース逸脱インジケータ303、及び進向インジケータ304の方向は、
図3に示す方向とは逆であるか又は異なる場合がある。例えば、コース逸脱インジケータ303は、受け入れ点211が所望の進入路213より下の場合にはゼロコース逸脱位置マーク307の右側に配置されるように構成することができる。
【0028】
図5は、本明細書で提示する全ての図に関して説明するような車両、プロセス、又はディスプレイインタフェースのいずれかを作動させるように使用可能でありかつ構成された制御装置501の実施形態の例示的な実施例である。制御装置501は、中央演算処理装置(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、又は、各々の複合体の組み合わせ及び変形例などのプロセッサ502を含むことができる。プロセッサ502は、1又は2以上の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、サーバー、ネットワーク、デジタル回路、アナログ回路、その組み合わせ、又はデータを分析して処理する他の現在公知の又は今後開発される装置とすることができる。プロセッサ502は、手作業で生成されるか、さもなければプログラムされるコードなどのソフトウェアプログラムを実行することができる。
【0029】
制御装置501は、バス505を介して通信することができるメモリ503を含むことができる。メモリ503は、メインメモリ、スタティックメモリ、又はダイナミックメモリとすることができる。メモリ503は、限定されるものではないが、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、プログラム可能読み取り専用メモリ、電気的プログラム可能読み取り専用メモリ、電気的消去可能読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ、磁気テープ又はディスク、光媒体などを含む、様々なタイプの揮発性及び不揮発性記憶媒体などのコンピュータ可読記憶媒体を含むことができるがこれらに限定されない。一例として、メモリ503は、プロセッサ502用のキャッシュ又はランダムアクセスメモリを含むことができる。代替的に又は付加的に、メモリ503は、プロセッサ、システムメモリ、又は他のメモリのキャッシュメモリなど、プロセッサ502とは別個とすることができる。メモリ503は、データを記憶する外部記憶装置又はデータベースとすることができる。実施例としては、データを記憶するように動作するハードドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、メモリカード、メモリースティック、フロッピーディスク、ユニバーサルシリアルバス(USB)メモリ素子又は任意の他のデバイスを挙げることができる。メモリ503は、プロセッサ502によって実行可能な命令510を記憶するように動作可能とすることができる。図示又は本明細書で説明する機能、処理、作動、又は作業は、メモリ503に記憶される命令510を実行するプログラム設定されたプロセッサ502によって実行することができる。代替的に又は付加的に、本明細書で説明する機能、処理、作動又は作業を実行する命令510は、制御装置内の読み取り専用メモリ(ROM)などの、ハードウェア、ソフトウェア、又は、両方の何らかの組み合わせに組み込むことができる。機能、処理、作動、又は作業は、特定の形式の命令セット、記憶媒体、プロセッサ、又は処理ストラテジから独立することができ、単独で又は組み合わせて動作するソフトウェア、ハードウェア、集積回路、ファームウェア、マイクロコードなどによって実行することができる。同様に、処理方策は、多重プロセッシング、マルチタスキング、並列処理などを含むことができる。
【0030】
制御装置501は、ディスク又は光学ドライブユニット504を含むこともできる。ディスクドライブユニット504は、ソフトウェアとしても知られる1又は2以上の組の命令510を組み込むことができるコンピュータ可読媒体511を含むことができる。さらに、命令510は、本明細書で説明するような方法又は論理回路の1又は2以上を実行することができる。命令510は、制御装置501による実行中にメモリ503及び/又はプロセッサ502内に完全に又は少なくとも部分的に常駐することができる。メモリ503及びプロセッサ502は、上述したようにコンピュータ可読媒体も含むことができる。
【0031】
制御装置501は、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)、フラットパネルディスプレイ、固体ディスプレイ、陰極線管(CRT)など、ディスプレイ506、プロジェクタ、プリンタ、又は、判明した情報を出力する他の現在公知の又は今後開発されるディスプレイデバイスをさらに含むことができるか又はこれらと通信することができる。ディスプレイ506は、
図3を参照して説明するディスプレイの実施形態と同様に動作することができる。ディスプレイ506は、ユーザーがプロセッサ502の機能を見るためのインタフェース、又は、詳細には、メモリ503又はドライブユニット504に記憶されたソフトウェア又は命令510のインタフェースとして機能することができる。
【0032】
加えて、制御装置500は、ユーザーが制御装置501の構成要素のいずれかと対話することを可能にするように構成される入力装置507を含むか又は入力装置507と通信することができる。入力装置507は、テンキー、キーボード、又はマウスなどカーソル制御装置、ジョイスティック、タッチスクリーンディスプレイ、リモコン、又は制御装置501と対話するように動作する任意の他の装置とすることができる。入力装置507は、ディスプレイ506の一部とすることができる。
【0033】
本開示は、命令510を含むか、又は伝搬された信号に応答して命令510を受信して実行するコンピュータ可読媒体511を想定しており、ネットワーク509に接続した装置は、ネットワーク509を通じて音声、ビデオ、オーディオ、画像、又は任意の他のデータを伝達することができる。さらに、命令510は、ネットワーク509上で通信インタフェース508を介して送信又は受信することができる。通信インタフェース508は、プロセッサ502の一部とすること又は別個の構成要素とすることができる。通信インタフェース508は、ソフトウェアで作成すること又はハードウェア内の物理接続部とすることができる。通信インタフェース508は、ネットワーク509、付加装置、外部媒体、ディスプレイ506、又は制御装置501内の任意の他の構成要素、又はその組み合わせと接続するように構成することができる。通信インタフェース508との接続は、直列インタフェースRS-232接続、有線イーサネット(登録商標)接続、以下に説明する無線接続、又は任意の他の形式の接続などの、物理接続とすることができる。同様に、制御装置501の他の構成要素との追加的な接続は、物理接続とすること又は無線で確立することができる。
【0034】
ネットワーク509は、有線ネットワーク、無線ネットワーク、又はその組み合わせと共に使用される付加装置を含むことができる。無線ネットワークは、携帯電話網、802.11、802.16、802.20、又はWiMaxネットワークとすることができる。さらに、ネットワーク509は、インターネットなどの公衆回線網、イントラネットなどの専用回線網、又はその組み合わせとすることができ、TCP/IP対応ネットワークプロトコル、暗号化メッセージ及び認証、二重鍵暗号化、並びに容易に分かる派生物及び将来の派生物の両方を含むがこれらに限定されない、現在利用可能な又は今後開発される様々なネットワークプロトコルを利用することができる。
【0035】
コンピュータ可読媒体511は、単一の媒体とすることができ、又はコンピュータ可読媒体511は、1又は2以上の組の命令を記憶する集中型又は分散型データベース、関連のキャッシュ、及びサーバーなどの複数の媒体とすることができる。用語「コンピュータ可読媒体」は、命令セットをプロセッサによる実行のために記憶、符号化、又は担持することができる、又はコンピュータシステムに本明細書で開示する方法又は動作の任意の1又は2以上を実行させることができる任意の媒体を含むこともできる。
【0036】
コンピュータ可読媒体511は、1又は2以上の不揮発性読取り専用メモリを収容するメモリカード又は他のパッケージなどの固体メモリを含むことができる。コンピュータ可読媒体511は、ランダムアクセスメモリ又は他の揮発性書き換え可能メモリとすることもできる。加えて、コンピュータ可読媒体511は、伝送媒体上で通信される信号などの搬送波信号を捕捉するディスク又はテープ又は他の記憶装置などの光磁気又は光学的媒体を含むことができる。電子メール又は他の内蔵式情報アーカイブ又はアーカイブセットへのデジタルファイル添付は、有形の記憶媒体とすることができる配信媒体と考えることができる。従って、本開示は、データ又は命令を記憶することができるコンピュータ可読媒体又は配信媒体及び他の同等物及び後継媒体の任意の1又は2以上を含むと考えることができる。
【0037】
図6は、ディスプレイ301と同様のディスプレイを有するインタフェースディスプレイ601の1つの実施形態の等角図である。
【0038】
図7は、上記の
図4に描かれた位置に対応する複数のディスプレイ描写セットの図である。
図7に示すディスプレイは、ディスプレイ301と同じ構成要素を含む。
図7は、横方向逸脱インジケータ302、コース逸脱インジケータ303、及び進向インジケータ304の様々な位置をトラック位置401、402、403、404、405及び406に関して示す。ディスプレイ701は、位置401に対応する。ディスプレイ702は、位置402に対応する。ディスプレイ703は、位置403に対応する。ディスプレイ704は、位置404に対応する。ディスプレイ705は、位置405に対応する。ディスプレイ706は、位置406に対応する。
【0039】
図8は、上記の
図4に描かれた位置に対応する複数のディスプレイ描写セットの図である。
図8に示すディスプレイは、ディスプレイ301と同じ構成要素を含む。
図8は、横方向逸脱インジケータ302、コース逸脱インジケータ303、及び進向インジケータ304の様々な位置をトラック位置407、408、及び409に関して示す。ディスプレイ801は、位置407に対応する。ディスプレイ802は、位置408に対応する。ディスプレイ803は、位置409に対応する。ディスプレイ804は、
図4に形式的に示されていない位置407と位置408との間の位置に対応する。
【0040】
図9は、実施形態のディスプレイ301の論理回路の実施例である。制御装置908は、経路906に沿って情報を様々なセンサ901から直接受け取ること、又は情報を間接的に制御装置903へのセンサ信号経路902及び情報経路907を介して受け取ること、又は情報を間接的に例示的な他の制御装置905から制御装置903への情報経路904及び情報経路907を介して受け取ることができる。制御装置908に供給される情報は、トラックの位置に関係する任意の形式の情報、つまり、GPS座標、GPS角度、無線方向信号、ナビゲーションデバイスデータ、算出角度又は距離などのトラックの位置を判定することができる情報を含むことができる。センサ901及び制御装置903又は905は、ナビゲーション装置、GPS装置、レーダー装置、ステアリングセンサ、速度センサ、無線センサなどの、距離又は位置を判定するために使用される任意の形式のセンサ、制御装置、又は装置とすることができる。次に、制御装置908は、経路909に沿って受け取った情報を決定位置ブロック910に送って計算を行う。次に、生成された情報及び生の情報、又はその組み合わせの情報は、情報の妥当性を判定する判定ブロック912に経路911に沿って渡される。次に、妥当性に関する真の経路913は、進向値の判定のための計算ブロック914に至り、次に、経路915に沿ってコース値の判定のための計算ブロック916に至り、次に、経路917に沿ってコース逸脱値の判定のための計算ブロック918に至り、次に、経路919に沿って横方向逸脱値の判定のための計算ブロック920に至り、次に、経路921に沿って最後の最新情報ディスプレイブロック922に至る。
【0041】
代替的に、妥当性に関する偽の経路923は、フラグ無効設定のための計算ブロック924に至り、経路925に沿ってデータ値をクリアするための計算ブロック926に至り、経路927に沿って最後の最新情報表示のための計算ブロック922に至る。また、ディスプレイの更新は、表示される情報が有効であるという表示を含み、例えば、情報が無効であるか又は信頼性が低い場合の誤り表示である。
【0042】
本明細書で説明する車両、プロセス、ディスプレイインタフェース、及び制御装置は、車両の移動経路をより正確に知らせる手段を提供することによって背景技術の欄で取り上げた問題を解決する。これによって、結果的に位置状態が最適化されかつ是正された即時フィードバック応答が可能になり、これは、人間による操作か機械自動化による操作かを問わず、制御入力の補正に容易に利用できる。
【0043】
本発明の様々な実施形態を説明してきたが、当業者であれば、より多くに実施形態及び実行例が本発明の範囲内で可能であることを理解できるはずである。従って、本発明は、特許請求の範囲及びその均等物を示す実施例に限定されると解釈すべきではない。