(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-02
(45)【発行日】2023-06-12
(54)【発明の名称】吸入器、特に電子たばこ製品
(51)【国際特許分類】
A24F 40/30 20200101AFI20230605BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20230605BHJP
A24F 47/00 20200101ALI20230605BHJP
A24F 40/42 20200101ALI20230605BHJP
【FI】
A24F40/30
A24F40/10
A24F47/00
A24F40/42
(21)【出願番号】P 2020520575
(86)(22)【出願日】2018-10-11
(86)【国際出願番号】 EP2018077728
(87)【国際公開番号】W WO2019072966
(87)【国際公開日】2019-04-18
【審査請求日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】102017123866.2
(32)【優先日】2017-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】595112018
【氏名又は名称】ケルバー・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(72)【発明者】
【氏名】ニーブーア・グンナー
(72)【発明者】
【氏名】シュミット・レーネ
(72)【発明者】
【氏名】ケスラー・マルク
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/090426(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0366898(US,A1)
【文献】国際公開第2014/066730(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0087160(US,A1)
【文献】特表2014-504142(JP,A)
【文献】国際公開第2016/099045(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/30
A24F 40/10
A24F 47/00
A24F 40/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
気化器(3)に供給された液体を気化するための電気式の少なくとも1の前記気化器(3)を有する少なくとも1つの気化器ユニット(23)と、当該少なくとも1つの気化器ユニット(23)を制御
及び調整のうちの少なくとも1つを実行するための1つの電子制御手段(56)とを備える吸入器(27)
又は電子たばこ製品
としての気化器(3)において、
前記吸入器(27)は、交換可能な少なくとも1つのカートリッジ(19)を有し、当該カートリッジ(19)は、前記気化器ユニット(23)と、接続されている又は接続可能な液体タンク(6)とを有
し、
前記気化器(3)は、導電材料、すなわちシリコンから成るブロック状のヒーター(80)によって構成されていて、
前記ヒーター(80)は、液体を導くようにこのヒーター(80)の流入面(81)を流出面(84)に接続する複数の微細流路(82)を有することを特徴とする吸入器。
【請求項2】
1つのカートリッジ(19)の場合は、このカートリッジ(19)は、複数の液体を貯蔵するために複数の貯蔵部(37A,37B,…)を構成し、
複数のカートリッジ(19)の場合は、それぞれのカートリッジ(19)は、1つの液体を貯蔵するために1つの貯蔵部(37A,37B,…)を構成することを特徴とする請求項1に記載の吸入器。
【請求項3】
前記吸入器(27)は、液体が気化されなければならない1つの貯蔵部を前記複数の貯蔵部(37A,37B,…)から選択するために操作可能な選択要素(70)を有することを特徴とする請求項2に記載の吸入器。
【請求項4】
前記選択要素(70)は、押しボタンを有し、前記複数の貯蔵部(37A,37B,…)が、前記押しボタンを繰り返し操作することによって連続してスクロールされることを特徴とする請求項3に記載の吸入器。
【請求項5】
前記吸入器(27)は、選択された前記貯蔵部(37A,37B,…)に関する情報及び/又は当該貯蔵部(37A,37B,…)内に含まれている液体に関する情報を喫煙者に知らせる表示器(72)を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の吸入器。
【請求項6】
前記表示器(72)は、選択された液体の特徴
又は風味
と作用物質の含有量
と蒸気の発生量
とのうちの少なくとも1つを表示するために適合されていることを特徴とする請求項5に記載の吸入器。
【請求項7】
前記表示器(72)は、色彩記号によって前記選択された液体の特徴を表示することを特徴とする請求項6に記載の吸入器。
【請求項8】
前記吸入器(27)は、前記カートリッジ(19)又は全てのカートリッジ(19)が配置されているヘッド(25)を有することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項9】
前記吸入器(27)は、1つの蓄電部(46)を有し、この蓄電部(46)の全体又は一部が、前記ヘッド(25)内に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の吸入器。
【請求項10】
前記吸入器(27)は、1つの吸い口(28)と、この吸い口(28)を前記ヘッド(25)に接続させる1つの吸引管(59)とを有することを特徴とする請求項8又は9に記載の吸入器。
【請求項11】
前記吸引管(59)の長さLsは、前記ヘッド(25)の長さLkよりも大きいことを特徴とする請求項10に記載の吸入器。
【請求項12】
前記吸入器(27)は、この吸入器(27)のハウジング(68)内の1つの開口部を閉鎖するために着脱式に取り外し可能な1つの蓋(61)を有し、前記少なくとも1つのカートリッジ(19)が、前記開口部を通じて前記吸入器(27)内に装着可能であり且つ取り外し可能であることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項13】
前記蓋(61)は、磁石によって前記吸入器(27)の前記ハウジング(68)に保持されていることを特徴とする請求項12に記載の吸入器。
【請求項14】
前記蓋(61)は、前記少なくとも1つのカートリッジ(19)を収容するための少なくとも1つの収容部(62)と、前記少なくとも1つのカートリッジ(19)の対応する1つの電気接触要素(7)と協働するための少なくとも1つの電気接触要素(22)とを有することを特徴とする請求項12又は13に記載の吸入器。
【請求項15】
前記少なくとも1つのカートリッジ(19)と1つの基幹部(20)とを電気接続するため、前記蓋(61)は、前記電気接触要素(22)に接続させ、且つ前記吸入器(27)の前記基幹部(20)に配置された対応する1つの接触要素と協働するように適合されている1つの電気接触手段(65)を有することを特徴とする請求項14に記載の吸入器。
【請求項16】
前記吸入器(27)は、この吸入器(27)の異なる動作変数を設定するために1つのスイッチ(73)を有することを特徴とする請求項1~15のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項17】
前記スイッチ(73)は、吸引ごとに発生すべき蒸気量を設定するように適合されていることを特徴とする請求項16に記載の吸入器。
【請求項18】
前記スイッチ(73)は、前記吸入器(27)の吸引抵抗を設定するように適合されていることを特徴とする請求項16又は17に記載の吸入器。
【請求項19】
前記スイッチ(73)は、前記吸入器(27)用のON・OFFスイッチとして使用されることを特徴とする請求項16~18のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項20】
前記吸入器(27)は、蓄電部(46)を電磁誘導式に充電するために電磁誘導式の充電インターフェース(42)を有することを特徴とする請求項1~19のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項21】
前記吸入器(27)は、蒸気量
及び作用物質量
のうちの少なくとも1つを短期間に増大させるために1つの操作要素(30)を有することを特徴とする請求項1~20のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項22】
吸い口(28)が、操作要素(51)によって埋設された位置と突き出されている稼働位置との間で調整可能
又は移動可能であることを特徴とする請求項1~21のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項23】
前記吸入器(27)は、前記吸い口(28)を前記埋設された位置に調整することによって停止され、前記吸入器(27)は、前記吸い口(28)を前記突き出されている位置に調整することによって起動されることを特徴とする請求項22に記載の吸入器。
【請求項24】
前記吸い口(28)を調整することによって、同時に前記吸入器(27)の吸引抵抗が変更されることを特徴とする請求項22又は23に記載の吸入器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気化器に供給された液体を気化するための電気式の少なくとも1の当該気化器を有する少なくとも1つの気化器ユニットと、当該少なくとも1つの気化器ユニットを制御及び/又は調整するための1つの電子制御手段とを備える吸入器、特に電子たばこ製品に関する。
【背景技術】
【0002】
実際の電子たばこでは、現時点では、液体を共通の1つの貯蔵部から得る1つから5つまでの気化器ヘッドが、芯繊維技術(Docht-Wendel-Technologie)に基づいて使用される。喫煙者は、気化装置の全出力だけを調整でき、当該調整によって、発生した蒸気量を調整でき、さらなる調整は不可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】独国特許出願公開第2016120803号明細書
【文献】独国特許出願公開102017111119号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、より高い階級の心地よさ、多様な機能性及び/又は喫煙体験の改善されたカスタマイズ可能性を有する吸入器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、独立請求項1に記載の特徴によって解決される。本発明によれば、当該吸入器は、当該気化器ユニットと、接続されている又は接続可能な液体タンクとを有する、交換可能な少なくとも1つのカートリッジを備える。当該カートリッジは交換可能であるので、喫煙者は、簡単に且つ希望に応じて、すなわち希望した風味及び/又は希望した作用物質の含有量及び/又は蒸気の発生量で、希望した液体を当該吸入器内に装着し消費できる。
【0006】
特に、当該カートリッジは、複数の液体を貯蔵するために複数の貯蔵部を構成する。複数の液体が、当該吸入器内に保持されることによって、希望したそれぞれの喫煙体験が、面倒なカートリッジの交換なしに実際に気化すべき液体を選択することによって達成され得る。例えば、1つの貯蔵部が、ニコチンを含み、1つの貯蔵部が、フレーバーを含む場合、ニコチン作用とフレーバー作用とが、互いに依存しないで制御され得る。このことは、従来のシングルチャンバシステムでは不可能である。異なり且つ変更可能なアロマの組み合わせも可能である。
【0007】
上記の目的のため、当該吸入器は、液体が気化されなければならない1つの貯蔵部を当該複数の貯蔵部から選択するために喫煙者によって操作可能な選択要素を有する。簡単に且つ直感的に操作すべき実施の形態では、当該選択要素は、押しボタンである。この場合、当該複数の貯蔵部が、当該押しボタンを繰り返し操作することによって連続してスクロールされる。当該選択要素の別の実施の形態が、例えばスライドスイッチとして可能である。
【0008】
既に説明したバリエーションでは、好ましくは、当該吸入器は、選択された当該貯蔵部に関する情報及び/又は当該貯蔵部内に含まれている液体に関する情報を知らせる光学表示器を有する。特に、この表示器は、選択された液体の特徴、特に風味、作用物質の含有量及び/又は蒸気の発生量を表示できる。当該表示は、色彩記号又は別の適切な方法によって実行され得る。
【0009】
本発明の好適な実施の形態では、当該吸入器は、全てのカートリッジと好ましくは当該吸入器の蓄電部の全部若しくは一部とが配置されているヘッドを有する。この実施の形態では、当該吸入器の重量が、このヘッドに集中されている。当該吸入器が、ヘッドを片手で掴むことによって典型的な喫煙用パイプのように心地よく保持され得て、且つ口に向かって延在され得るように、当該ヘッドは、好ましくは喫煙者用の柄部を形式する。こうして、当該吸入器は、非常に好適に操作され得る。
【0010】
既に説明した実施の形態では、当該吸入器は、この吸入器の吸い口を当該ヘッドに接続させる1つの吸引管を有する。可能な限り一定の作用物質/アロマを供給するため、場合によっては高温の蒸気又はガスを冷却するため、当該吸引管は、空気/蒸気/エアロゾルの混合物を均一にする役割をする。このため、当該吸引管の長さは、好ましくは当該ヘッドの長さよりも大きい。その結果、当該吸入器の操作性がさらに改善される。
【0011】
好ましくは、当該吸入器は、この吸入器のハウジング内の1つの開口部を閉鎖するために着脱式に取り外し可能な1つの蓋を有し、カートリッジが、当該開口部を通じて当該吸入器内に装着可能であり且つ取り外し可能である。この場合、当該蓋は、再使用可能でもよい。当該蓋は、好ましくは少なくとも1つの磁石によって当該吸入器の当該ハウジングに保持される。その結果、カートリッジを交換するための当該蓋の取り外しが簡単になる。例えばクリップ結合のような、別の結合要素が考えられる。
【0012】
好適な実施の形態では、当該蓋は、当該吸入器内に装着可能なカートリッジの数に相当する数のカートリッジ収容部のうちの少なくとも1つのカートリッジ収容部を有する。このとき、それぞれの収容部は、当該収容部内に装着すべき当該カートリッジの対応する1つの電気接触要素と協働するために少なくとも1つの電気接触要素を有する。喫煙者にとっては、当該蓋内への当該カートリッジの装着は、当該吸入器の基幹部内への装着よりも簡単に且つ快適に実行され得る。しかし、後者のバリエーションは任意である。既に説明した実施の形態では、当該少なくとも1つのカートリッジと当該基幹部とを電気接続するため、当該蓋は、好ましくは、当該電気接触要素に接続させ、且つ当該吸入器の当該基幹部に配置された対応する1つの接触要素と協働するように適合されている1つの電気接触手段を有する。
【0013】
必要数に満たないカートリッジを装着すると、当該吸入器の機能性を損なわせる。しかしながら、必要数に満たないカートリッジの装着が、有益に認識され得て、用途に応じて、例えば医療の用途の場合に、当該吸入器の動作が停止される。同様に、複数のカートリッジのうちの1つのカートリッジが早く空になった場合でも、動作が続行されてもよい。特に、喫煙者に早めに知らせることで、1つ又は複数のカートリッジの消耗を抑えることによって、これらのカートリッジを均等に空にすることを保証することも可能である。
【0014】
特に、当該吸入器は、この吸入器の異なる動作変数を設定するために1つのスイッチを有する。当該スイッチは、吸引ごとに発生すべき蒸気量を設定するように適合され得る。このことには、希望した蒸気量が喫煙者によって簡単に且つ速く設定されるという利点がある。代わりに又はさらに、当該スイッチは、当該吸入器の吸引抵抗を設定するように適合されてもよい。最後に、当該スイッチは、代わりに又はさらに当該吸入器用のON・OFFスイッチとして使用されてもよい。したがって、個々の機能を実行するための対応する独立した複数のスイッチが不要であるように、当該スイッチは、複数の機能を実行できる。その結果、製造コストが減少し、当該吸入器の操作が簡単になる。
【0015】
特に、当該吸入器は、蓄電部を電磁誘導式に充電するために電磁誘導式の充電インターフェースを有する。このような無線式の充電は、任意である、例えばUSBインターフェースを介するケーブル接続式の充電よりも鈍感である。
【0016】
好ましくは、当該吸入器は、喫煙者によって蒸気量及び/又は作用物質量を短期間に増大させるために1つの操作要素、すなわち気化促進器又はブーストを有する。当該操作要素は、喫煙者によって希望された急激なニコチン作用及び/又はフレーバー作用(キック)のために非常に大量の蒸気の短期間の放出を簡単に可能にする。
【0017】
本発明の1つの実施の形態では、吸い口が、操作要素によって埋設された位置と突き出されている稼働位置との間で調整可能、特に移動可能である。その結果、当該吸入器が使用されないときに、当該吸い口は、効果的に衛生的に保護可能になる。このとき、容易に紛失し得る独立して装着可能な吸い口用の保護蓋が不要である。
【0018】
特に好ましくは、当該吸入器は、当該吸い口を埋設された位置に調整することによって停止され得て、当該吸入器は、当該吸い口を突き出されている位置に調整することによって起動され得る。このとき、説明した操作要素は、同時にON・OFFスイッチとして使用される。その結果、独立したON・OFFスイッチは不必要である。
【0019】
さらに好ましくは、当該吸い口を調整することによって、同時に当該吸入器の吸引抵抗が変更可能であり得る。この場合、吸引抵抗を調整するための独立した操作要素は不要でもよい。
【0020】
以下に、本発明を好適な実施の形態に基づいて添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態における電子たばこの概略図である。
【
図2】本発明の別の実施の形態における別の電子たばこの概略図である。
【
図3】ホイッスル形状の電子たばこ製品を斜め上から見た投影図である。
【
図4】
図3による電子たばこ製品を下から見た図である。
【
図5】
図3及び4による電子たばこ製品を斜め下から見た投影図である。
【
図6】
図3~5による電子たばこ製品の一部を斜め上から見た投影図である。
【
図7】ロッド形状の電子たばこ製品の投影図である。
【
図8】
図7による電子たばこ製品の内部の投影図である。
【
図9】
図7及び8による電子たばこ製品の一部の展開図である。
【
図10】別の実施の形態におけるロッド形状の電子たばこ製品の側面図である。
【
図11】挿入された吸い口を有する
図10によるロッド形状の電子たばこ製品の側面図である。
【
図12】電子たばこ用の例示的な気化器ユニットの概略横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
吸入器27は、1つ又は複数の液体タンク6からの1つ又は複数の液体を気化させるための気化装置1と有益に再使用可能な基幹部20とを有する。吸入器27、特に気化装置1の好適な構造が、例えば
図1,2,8及び9から分かる。
【0023】
気化装置1は、好ましくは、1つ又は複数の気化器ユニット23を有する。それぞれの気化器ユニット23は、支持板とも呼ばれ得る少なくとも1つの支持部2を有し、1つの液体タンク6が、当該支持部2に接続されているか又は接続可能である。それぞれの気化器ユニット23は、1つの気化器3(
図2)又は複数の気化器(
図1)を有する。当該気化器3は、液体タンク6から当該気化器3(
図1)に供給された液体を気化させる役割をし、当該気化器3は、好ましくは支持部2上に実装されている。好ましくは持続して形状安定な支持部2は、好ましくは適切な非導電性の適切な材料から成り得て、例えばセラミック又は適切な合成樹脂、特にPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)又は繊維強化合成樹脂、例えばPCB(ポリ塩化ビフェニル)材料から成り得る。
【0024】
図1による実施の形態では、複数の気化器3が、例えば行列形式で、ここでは、例えば4つの気化器3が、2×2の行列形式で配置されている。
【0025】
気化器3に供給された液体は、当該気化器3によって蒸気/エアロゾルに変換される。特に電気式の気化器3は、少なくとも1つの、特に複数の電気抵抗加熱要素15を有する(
図9参照)。
【0026】
それぞれの気化器ユニット23は、好ましくは、交換可能なカートリッジ19としての液体タンク6と一体的に構成されている。それぞれのカートリッジ19は、好ましくはカートリッジハウジング63を有する。このカートリッジハウジング63の少なくとも一部が、液体タンク6から構成され得て、及び/又は、その少なくとも一部が、気化器ユニット23から構成され得る。少なくとも1つの液体タンク6は再充填可能であり得る。その結果、カートリッジ19は、再使用可能な部品である。代わりに、カートリッジ19は、使い捨て部品として構成されてもよい。
【0027】
それぞれの気化器ユニット23又はそれぞれのカートリッジは、1つの蒸気流出口64を有する。吸入器27からの流出後に吸い口24を通じて喫煙者によって吸引されるように、発生した蒸気及び/又はエアロゾルが、この蒸気流出口64を通じて気化器ユニット23から流出し、吸入器を通じて流れる気流に混入され得る。
【0028】
それぞれの気化器ユニット23は、好ましくは、特に支持部2上に配置されているデジタル電子制御装置4、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)を有する。加熱要素15に密接する液体を気化させるため、気化器ユニット23の1つ又は複数の気化器3が、電子制御装置4によって個別に又はグループごとに制御され得て、蓄電部46からの電流によって加熱され得る。
【0029】
気化器ユニット23又はカートリッジ19は、ここでは複数の電気接触子10を有する電気コネクタとして電気接触要素7を備える。センサ信号、制御信号及び/又は電気エネルギーを吸入器27の基幹部20に伝送するため、当該複数の接触子10は、導電体によって電子制御装置4に接続されている。気化器ユニット23は、センサ、例えば、加熱温度を測定するための温度センサ及び/又は流れ圧力を測定するための圧力センサを有し得る。
【0030】
基幹部20は、制御ユニット29と、この制御ユニット29に接続されている又は接続すべき蓄電装置40とを有する。制御ユニット29は、電子制御機構部21と、この電子制御機構部21に電気接続されている、ここではコネクタ7に適合するレセプタクルとしての電気接触要素22とを有する。制御ユニット29は、好ましくはユーザーインターフェース32、特に無線インターフェース、例えばブルートゥース・インターフェースをさらに有する。当該インターフェースを介することで、喫煙者は、移動通信機器、例えばスマートフォンを用いて、吸入器27を制御又は調整でき、及び/又はこの移動通信機器から情報を入手できる。電子制御機構部21及び電気接触要素22は、好ましくは共通のプリント基板26上に配置されている。電子制御装置4と電子制御機構部21とから成る全体は、この出願の範囲内では吸入器27の電子制御手段56と呼ばれる。
【0031】
電気コネクタ7と電気接触要素22とは、相補的に構成されている。その結果、コネクタ7をレセプタクル22内に差し込むことによって、気化器ユニット23と基幹部20とが、信号、データ及び/又は電力を伝送するために電気接続される。気化器ユニット23内では、供給電流及び信号が、コネクタ7から少なくとも1つの気化器3に及び/又は複数のセンサに転送される。好ましくは、コネクタ7及びレセプタクル22はそれぞれ、同じ数の電気接触子10を有する。
【0032】
例えば
図7及び8による多くの実施の形態では、気化器ユニット23を基幹部20に接続するため、カートリッジ19が、この基幹部20の長手軸に対して平行にこの基幹部20内に装着される。これにより、コネクタ7は、レセプタクル22内に差し込まれ、当該電気接続が確立される。
【0033】
個々のカートリッジ19の個別の交換を可能にするため、好ましくは基幹部20又は制御ユニット29は、カートリッジ19の数に相当する数の電気接触要素22を有する。これらのレセプタクル22は、分配器53を介して基幹部20の電子制御機構部21に接続されている。
【0034】
好ましくは、気化器ユニット23の識別コード又はID(識別情報)が、この気化器ユニット23の電子制御装置4内に不揮発性に記憶されている。気化器ユニット23が、基幹部20に接続されるので、例えば制御命令及び/又は調整命令を制御装置4に伝送することによって、電子制御機構部21が、識別コードを制御装置4から読み出しでき、それぞれの気化器3及び/又はそれぞれの気化器ユニット23の種類に応じた正確で且つそれぞれの液体に関して最適にされた制御を実行又は開始できる。このため、特に、異なる複数の気化器3又は気化器の種類及び/又は液体に対応する複数の識別コードに関する制御データが、例えばデータバンクとして基幹部20の電子制御機構部21内に記憶されている。
【0035】
蓄電装置40は、蓄電部46と、制御ユニット29を電線31経由でこの蓄電装置40に接続するためのバッテリーインターフェース41と、充電インターフェース42と、充電電子部品を有する電子回路43とを備える。制御ユニット29は、バッテリーインターフェース41を通じて給電される。さらに、アナログ信号及び/又はデジタル信号が、バッテリーインターフェース41を通じて蓄電装置40と制御ユニット29との間で伝送され得る。好適な実施の形態では、電線31は、デジタルデータバスを有する。例えば、蓄電部46の充電状態に関する情報又は制御ユニット29と蓄電装置40との間の診断データが、基幹部20と蓄電装置40との間の電線31を通じて伝送され得る。蓄電部46は、使い捨ての電池又は再使用可能な電池、例えばリチウムイオン電池でもよい。当該蓄電部46は、充電インターフェース42、例えばUSBインターフェースを通じて、又は好ましくは電磁誘導式の充電インターフェースを通じて充電され得る。
【0036】
それぞれの気化器ユニット23は、好ましくは、液体タンク6を気化器ユニット23、特に当該気化器ユニット23の支持部2に接続するために規格化された液体インターフェース47を有する。液体インターフェース47は、好ましくは、気化器3の反対側の支持部2の側面に配置されている。したがって、液体が、1つ又は複数の貯蔵部37A,37Bから液体インターフェース47で準備され、支持部2を貫通する有益な貫通開口部を通じて1つ又は複数の気化器3に送られる。液体インターフェース47は、例えばシール要素によって密封され得る。タンク6は、対応する気化器ユニット23に取り外し可能に又は取り外し不可能に接続され得る。
【0037】
1つ又は複数の液体タンク6は、それぞれ1つの液体貯蔵部37A,37B,37C(
図2~6による実施の形態)又は複数の液体貯蔵部37A,37B(
図1,7~9による実施の形態)を構成する。特に、マルチチャンバタンク6が、複数の貯蔵部37A,37B,…を構成するために設けられ得る。例えば、
図1及び7~9には、2チャンバタンク6を有するカートリッジ19が、2つの貯蔵部37A,37Bを構成するために設けられている。当然に、1つの液体タンク6が、2つの貯蔵部37A,37Bよりも多く構成されてもよい。
図1による実施の形態では、例として、それぞれ2つの気化器3が、1つの貯蔵部37A,37Bに割り当てられている。当然に、ただ1つの気化器3(
図2参照)又は2つよりも多い気化器3が1つの貯蔵部37A,37Bに割り当てられてもよい。
【0038】
図2~6による実施の形態では、貯蔵部37A,37B,37Cは、シングルチャンバタンク6A,6B,6Cによって実現されている。すなわち、それぞれのタンク6A,6B,6Cは、貯蔵部37A,37B,37Cを構成するためにただ1つのチャンバを有する。
図2による実施の形態では、例えば、それぞれ1つの気化器ユニット23とそれぞれ1つのシングルチャンバタンク6A,6B,6Cとを有する3つのカートリッジ19が設けられている。しかし、カートリッジ19又はタンク6の数は、1つ若しくは2つでもよく、又は3つよりも多くてもよい。ただ1つのシングルチャンバタンク6を有する実施の形態も含まれている。
【0039】
1つチャンバタンクと複数のチャンバタンクとの間の混合形態が可能である。例えば、
図2~6では、1つの2チャンバタンクと1つのシングルチャンバタンクとが設けられ得る。
【0040】
液体を液体タンク6の対応する開口部58から1つ又は複数の気化器3に送り、そこで気化させるため、それぞれの液体貯蔵部37A,37B,…が、割り当てられた液体供給路16を介して当該1つ又は複数の気化器3に接続されている。液体供給路16は、支持部2と液体タンク6との間の中間部品57内に例えば複数の貫通孔を有してもよい(
図9参照)。
【0041】
気化器3を湿らせ、液体の連続する搬送を保証するため、毛細管作用によって、例えば複数の微細流路によって、液体タンク6から気化器3に液体を送る毛細管要素12が、それぞれの気化器3と割り当てられた液体貯蔵部37A,37B,…,との間に、すなわち液体供給路16内に有益に設けられている。毛細管要素12は、例えば、最適な空孔サイズを有する多孔性要素、開孔性の発泡要素、スポンジ要素及び/又は層状構造から成り得る。
【0042】
1つ又は複数の気化器3が、必要に応じて且つ目的に合わせて構成され得る。独国特許出願公開第2016120803号明細書に記載されているように、例えば、流路又は微細流路を有する気化器3が使用され得る。それ故に、当該明細書の開示内容は、本出願に記載されている。このバリエーションが、
図12に基づいてさらに詳しく説明されている。生物工学によるネット(bionische Netze)のような生物工学による加熱構造(bionische Heizstrukturen)も、気化器用に可能である。独国特許出願公開102017111119号明細書に記載されているような加熱構造を有する気化器3も可能である。それ故に、当該明細書の開示内容は、本出願に記載されている。
【0043】
以下に、典型的な喫煙用パイプの形状の吸入器27の好適な実施の形態を
図3~6に基づいて説明する。吸入器27は、全体的に長めであり、近方の端部に、すなわち吸引端部に喫煙者用の吸引口24を有する吸い口28を備える。吸入器27は、吸い口28の反対側の遠方の端部にヘッド25を有する。吸い口28をヘッド25に結合させる柄又は吸引管25が、この吸い口28とこのヘッド25との間に設けられている。
【0044】
例えば
図3及び5から分かるように、ヘッド25は、吸引管59の長手軸線Aに対して直角にほぼ一方向に、すなわち下に向かって延在する。したがって、吸引管59及びヘッド25は、当該吸入器の連続する表面60を形成する。特に、ヘッド25は、下の方ほど、すなわち管軸線Aから遠ざかるほど細くなっている。
【0045】
ヘッド25の長さLkは、特に吸入器27の長さLの半分未満の長さである。吸引管59の長さは、特に吸入器27の長さの半分よりも長い長さである。したがって、ヘッド25の長さLkは、好ましくは吸引管59の長さLsよりも小さい。その結果、吸入器27の操作性が改善される。
【0046】
カートリッジ19を吸入器27から取り出し、この吸入器27内に装着することができるように、吸入器27は、好ましくは、喫煙者によって着脱式に互いに結合可能な2つのハウジング部61及びハウジング部67、すなわち吸入器27の主な部分のためのハウジング主要部67を有するハウジング68と、喫煙者用に取り外し可能であるヘッド25内の装着開口部を着脱式に閉鎖するための蓋61とを備える。蓋61は、ここではヘッド25の下面を閉鎖する桶状部材として形成されている。代わりに、蓋61は、ヘッド25の表面60又はヘッド25の適切な位置に配置されてもよい。
【0047】
蓋61は、好ましくは磁石によってハウジング主要部67、すなわち吸入器27に保持される。その結果、喫煙者にとっては非常に簡単に取り扱いすることができる。代わりに、例えばクリップ要素による固定、例えば嵌め込み固定が可能である。
【0048】
気化装置1は、特に、完全に又はほぼ完全に吸入器27のヘッド25内に配置されている。特に、カートリッジ19は、特に完全にヘッド25内に配置されている。
図3~6の実施の形態では、カートリッジ19は、蓋61内に装着可能である。当該装着は、
図6から分かる。このため、蓋61は、カートリッジ19用の収容部62を有する。この場合、1つのカートリッジ19が、それぞれの収容部62内に装着可能である。
【0049】
これらの収容部62内には、特に当該収容部62の底部には、複数の電気接触要素22が、複数のカートリッジ19の対応する複数の電気接触要素7と協働するために配置されている。全ての電気接触要素22が、1つの分配器53(
図2参照)を介して1つの電気接触手段65に接続されている。図示されなかった対応する電気接触手段が、ヘッド25の内部に配置されている。気化器ユニット23と基幹部20とを電気接続するため、蓋61が、ヘッド25に接続されると、電気接触手段65が、このヘッド25内の対応する電気接触手段に接触する。したがって、当該接触手段65は、カートリッジ19と基幹部20との間の通信に寄与する。
【0050】
別の実施の形態では、カートリッジ19用の収容部62は、蓋61内の代わりにヘッド25内に設けられている。すなわち、カートリッジ19は、ヘッド25内に直接に装着可能である。この場合、蓋61は、実質的にヘッド25内の装着開口部を閉鎖するためだけに使用される。このとき、接触手段65はなくてもよい。場合によっては、分配器53が、当該ヘッド内に配置されている。
【0051】
少なくとも1つの、例えばスリーブ形状の空気取入口66が、吸入器27のハウジング68内に配置されている。空気取入口66は、好ましくはヘッド25に配置されていて、さらに好ましくは蓋11内に配置されている(
図6参照)。吸引管59は、その内側に連続する空気通路を有する。喫煙者が、吸い口28又は吸引開口部24で吸引することによって負圧を吸入器27内に発生させると、周囲の空気が、空気流入口11を通じて当該吸入器内に流入し、吸引開口部24から流出するまでヘッド25及び吸引管59を通流する。先に説明したように、蒸気/エアロゾルが、気化装置1によってこの気流に混入される。可能な限り一定の作用物質/アロマを供給するため、場合によっては高温の蒸気又はガスを冷却するため、吸引管59は、空気/蒸気/エアロゾルの混合物を均一にする役割をする。
【0052】
以下では、複数の液体貯蔵部37A,37B,…が、吸入器27用に設けられていることが、一般的な事例を制限することなしに考慮される。この場合、複数の液体貯蔵部37A,37B,…が、異なる液体A,B,Cを含み得る。当該貯蔵部37A,37B,…内の1つ又は複数の液体は、好ましくは、1,2-プロピレングリコール、グリセリン、水、少なくとも1つの作用物質、特にニコチン、及び/又は少なくとも1つの芳香族物質(フレーバー)のグループから成る1つ又は複数の成分を同じ及び/又は異なる混合比で含む。
【0053】
複数の貯蔵部37A,37B,…及び対応する複数の液体供給路16を使用することによって、1つ又は複数の気化器3が、当該複数の貯蔵部37A,37B,…内に含まれていて異なる組成を成す異なる複数の液体を気化させ得る。こうして、当該1つ又は複数の気化器3から発生した蒸気又はエアロゾルの組成が適切に調整され得る。さらに、蒸気の組成/エアロゾルの組成が、異なる複数の液体を適切に気化させることによって適切に変更され得る。
【0054】
例えば、ニコチンを含む液体Aとニコチンを含まない液体Bとを有するカートリッジ19が、吸入器27内に装着されると、ニコチン含有量が、喫煙者によって調整又は変更され得る。さらに、フレーバーCを含む液体Cとフレーバーを含まないか若しくは別のフレーバーを含む液体Dとを有するカートリッジ19が、吸入器27内に装着されると、喫煙体験が、喫煙者によって調整又は変更され得る。
【0055】
当該複数のカートリッジ19は、これらのカートリッジ19内に含まれている液体又は液体成分に応じて喫煙者に対して識別可能に記号化されてもよい。例えば、カートリッジ19は、例えば、コネクタ7の反対側の、カートリッジハウジング63の表面69に色彩記号を有してもよい。その他の視覚的な記号は、例えば、グラフィックアイコン、及び/又は文字数字併用式の文字によって可能である。当該記号に起因して、喫煙者は、個々のカートリッジ19の風味、作用物質の含有量及び/又は蒸気の発生量を簡単に且つ間違いなく設定できる。
【0056】
好ましくは、喫煙者は、液体が気化されなければならない個々のカートリッジ19(
図2~6)又は個々の貯蔵部37A,37B,…(
図1,7~9)を選択できる。このため、吸入器のハウジング68、好ましくは基幹部20のハウジング部67は、対応する選択要素又は設定要素70を有する(
図5)。選択要素70は、ヘッド25に、特に吸引開口部24に面した吸引管59の下の領域71内に非常に有益に配置され得る。
【0057】
好適な実施の形態では、選択要素又は設定要素70は、押しボタンである。このとき、全ての貯蔵部37A,37B,…が、当該押しボタンを繰り返し操作することによって連続してスクロールされる。3つの貯蔵部37A,37B,37C,…の場合、当該押しボタンを繰り返し操作することによって、液体が気化されなければならない貯蔵部が、以下のシーケンスにしたがって選択される:37A,37B,37C,37A,37B,37C,37A,…等。したがって、押しボタン70は、全ての貯蔵部37A37B,…と、当該貯蔵部内に含まれている液体とを連続して繰り返し選択するために使用される。
【0058】
選択要素70は、押しボタンである必要はなく、代わりに、例えば選択可能な貯蔵部37A,37B,…に相当する数の切替位置を特に有する例えば1つのスライドスイッチでもよい。選択要素70の別の実施の形態も可能である。
【0059】
1つの貯蔵部37A,37B,…が、選択要素70によって選択されるので、当該選択された貯蔵部(だけ)が、その次の気化時に、すなわちその次の喫煙者の吸引時に液体を供給するために使用される。このことは、特に当該選択された貯蔵部23に割り当てられた気化器ユニット23を個別に制御することによって実行され得る。このため、複数の貯蔵部37A,37B,…に個別に割り当てられた気化器ユニット23又は気化器3が個別に制御可能である。
【0060】
好ましくは、吸入器27は、選択された貯蔵部37A,37B,…に関する情報及び/又は選択された液体に関する情報を知らせる特別な光学表示器72を有する。当該光学表示器72は、好ましくは蓋61に配置されているが、ハウジング主要部67に配置されてもよい。光学表示器72は、例えば1つ又は複数の発光ダイオード、液晶ディスプレイ又は別の適切な電子表示要素を含む。この例では、表示器72は、2つの発光ダイオード、すなわちそれぞれ1つの発光ダイオードをヘッド25の両側に有する。当該発光ダイオードの数は、2つよりも多くてもよく又は2つ未満でもよい。
【0061】
光学表示器72は、特に、選択された液体の特徴、特に風味、作用物質の含有量及び/又は蒸気の発生量を表示するために適合されている。このことは、例えば、光学表示器72若しくは発光ダイオードの変更可能な配色によって実行され得て、又は別の方法では、例えば、グラフィックアイコンによる表示、及び/又は文字数字併用式の表示によって実行され得る。
【0062】
特に、吸入器27は、吸入器27の異なる動作変数を設定するためにスイッチ73を有する。特に、スイッチ73は、吸引ごとに発生すべき蒸気量及び/又は吸入器27の吸引抵抗を設定するために使用され、及び/又は吸入器27用の入出力スイッチとして使用される。したがって、スイッチ73は、好ましくは、吸入器27が停止される、すなわち蓄電部46による電力供給が遮断される零位置を有する。
【0063】
さらに、スイッチ73は、吸入器27が起動される少なくとも1つの別の位置を有する。特に、異なる蒸気量の発生及び/又は吸入器27の異なる吸引抵抗によって区別されるスイッチ73の2つ以上の別のON位置が設けられている。例えば、より少ない蒸気が生成され、吸入器27のより高い吸引抵抗が設定される第1位置と、より多い蒸気が生成され、吸入器27のより低い吸引抵抗が設定される第2位置とが設けられ得る。当然に、スイッチ73の3つ以上のON位置が設けられ得る。
【0064】
説明されているように、蒸気量と吸引抵抗とが、スイッチ73によって同時に変更可能である場合、特に、減少する吸引抵抗が、増大する蒸気量と共に設定され、増大する吸引抵抗が、減少する蒸気量と共に設定される。代わりに、スイッチ73は、(吸引抵抗に影響を及ぼすことなしに)発生すべき蒸気量を調整するためだけに使用されてもよく、又は(発生すべき蒸気量に影響を及ぼすことなしに)吸入器27の吸引抵抗を調整するためだけに使用されてもよい。さらに、スイッチ73に依存しないON・OFFスイッチが設けられてもよい。
【0065】
一般に、吸引抵抗は、
図1に概略的に示された、吸引抵抗に影響を及ぼす、吸入器27内の制御可能な要素52によって調整される。
【0066】
スイッチ73は、回転スイッチ又はスライドスイッチとして構成され得る。その他の適切な構成が可能である。スイッチ73は、好ましくは、ヘッド25に対して僅かに離間して吸引管59の下面に配置されている。スイッチ73は、吸入器27の別の適切な位置に配置されてもよい。
【0067】
上述したように、喫煙者は、選択要素70を用いて及び/又はスイッチ73を用いて希望した蒸気量、作用物質量、希望したアロマ及び/又は希望した吸引抵抗を柔軟に設定できる。
【0068】
図7~9による実施の形態は、主に、2つの液体37A,36Bを有する2チャンバタンク6を構成するカートリッジ19を備えるロッド形状の電子たばこ製品に関する。当該液体貯蔵部37A,37Bに割り当てられた気化器3が、互いに依存しないで制御可能である。その結果、喫煙者は、どちらの液体が気化されなければならないかを選択できる。こうして、喫煙者は、例えば、100%のニコチン体験(液体A)又は100%の風味体験(液体B)又は両体験(両液体)から成る混合物の間で選択できる。
【0069】
この実施の形態では、吸入器ハウジング68は、2つのハウジング部74,75を有する。これらのハウジング部74,75は、喫煙者用に取り外し可能に互いに接続されていて、分離された状態では、当該両ハウジング部74,75のうちの1つのハウジング部内へのカートリッジ19の着脱式の装着又は差し込みを可能にする。この場合、カートリッジ19内の気化器ユニット23を基幹部20に電気接続するため、複数の電気接触要素7,22同士が有効に接続される。
【0070】
好ましくは、吸入器内の蓄電部76の充電状態の表示器76、及び/又は、吸入器27の1つ又は複数の貯蔵部37A,37B,…内の残りの液体量の表示器が、ハウジング68の外面に、すなわち喫煙者用に目視可能に設けられている。
【0071】
蒸気を促進させるため、すなわち蒸気量及び/又は作用物質量を短期間に増大させるため(いわゆる、ブースト)、吸入器27のハウジング68は、好ましくは、喫煙者によって操作可能なブースト操作器30、例えば押しボタンを有する。増大した蒸気量及び/又は作用物質量を規定の期間に発生させるため、当該ブースト操作器30が操作されるので、電子制御手段56が、気化装置1を制御する。このことは、例えば、複数の気化器3の気化出力を増大させることによって、及び/又は複数又は全ての気化器3を同時に制御することによって実行され得る。この場合、これらの気化器3の出力は、好ましくはパルス幅変調によって調整される。
【0072】
調整可能な吸い口28を有するロッド形状の電子たばこ製品27の実施の形態が、
図10及び11に示されている。この場合、吸い口28は、特に機械式の操作要素51を用いて喫煙者によって、好ましくはロッド形状の電子たばこ製品27の長手軸線に沿って
図10及び11に示された両端部位置間で移動可能に配置されている。ハウジング68は、好ましくは、ロッド形状の電子たばこ製品27の長手軸線に対して平行に配置されていて、操作要素51がこの溝78内で移動可能に付設されている溝78を有する。
【0073】
図10に示された位置では、電子たばこ製品27がすぐに使えるように、吸い口28は、吸入器ハウジング68から完全に突き出されている。
【0074】
図11に示された位置では、吸い口28は、吸入器ハウジング68内に差し込まれていて、この吸入器ハウジング68内に完全に埋設されている。これにより、稼働されていない状態にある電子たばこ27の吸い口28が、衛生的に保護される。好ましくは、吸入器27は、操作要素51を用いて
図11に示された状態に調整することによって停止される、すなわち蓄電部46からのエネルギー供給が遮断される。さらに好ましくは、吸入器27は、操作要素51を用いて
図10に示された状態に調整することによって起動される。このとき、操作要素51は、同時にON・OFFスイッチとして使用される。その結果、独立したON・OFFスイッチは不必要である。
【0075】
吸入器27の吸引抵抗及び/又は蒸気量及び/又は作用物質の含有量を調整できるようにするため、操作要素51が、
図10及び11に示された両端部位置間の中間状態をとることも有益に可能である。
図4及び5におけるような独立したスイッチ73は不必要になり得る。
【0076】
本発明の気化器3の好適な実施の形態が、
図12に示されている。気化器3は、ここではブロック状の、好ましくは一体構造の、特に導電材料、好ましくはシリコン、ドープされたセラミック、金属セラミック、フィルタセラミック、半導体、特にゲルマニウムラジオ、グラファイト、半金属及び/又は金属から成るヒーター80よって構成されている。ヒーター80の全体が、導電材料から成る必要はない。例えば、ヒーター80の表面が、導電性に、例えば金属で被覆されていることで十分である。この場合、全ての表面が被覆される必要はなく、例えば、導電路が、非導電性の基体上に設けられてもよい。
【0077】
ヒーター80は、液体を導くようにこのヒーター80の流入面81を流出面84に接続する複数の微細流路82を有する。流出面81は、液体を導くように、例えば芯組織90を介して液体タンク37に接続されている。芯組織90は、毛細管力によって液体を液体タンク37からヒーター80に受動的に送る役割をする。ヒーター80から芯組織90及び/又は液体タンク37中への気泡を含む液体の望ましくない逆流を回避するため、ヒーター80に対する接触領域81内の芯組織90は、液体を均一に分散させ、断熱効果を奏させ、この芯組織90の比較的小さい複数の孔及び/又は薄い毛細管によって或る種の逆止弁を構成する役割をする。
【0078】
芯組織90の代わりに、その他の受動的及び/又は能動的な送り装置が、液体を液体タンク37からヒーター80に送るために設けられてもよい。
【0079】
微細流路82の平均直径は、特に5μm~200μmの範囲内にあり、さらに好ましくは30μm~150μmの範囲内にあり、いっそうさらに好ましくは50μm~100μmの範囲内にある。これらの寸法に起因して、毛細管作用が有益に発生する。その結果、微細流路82が、液体で充填されるまで、流入面81から微細流路82内に滲入する液体が、微細流路82を通じて上に向かって上昇する。ヒーター80の多効率と呼ばれ得るヒーター80に対する微細流路82の体積比は、例えば、10%~50%の範囲内にあり、好ましくは15%~40%の範囲内にあり、さらに好ましくは20%~30%の範囲内にあり、例えば25%である。
【0080】
微細流路82を有するヒーター80の面の流路長さは、例えば0.5mm~3mmの範囲内にある。微細流路82を有するヒーター80の面の寸法は、例えば、0.95mm×1.75mm、1.9mm×1.75mm又は1.9mm×0.75mmである。ヒーター80の辺の長さは、例えば0.5mm~5mmの範囲内にあり、好ましくは0.75mm~4mmの範囲内にあり、さらに好ましくは1mm~3mmの範囲内にある。ヒーター80の面積(チップサイズ)は、例えば1mm×3mm又は2mm×3mmであり得る。
【0081】
ヒーター80の幅bは、好ましくは1mm~5mmの範囲内にあり、さらに好ましくは2mm~4mmの範囲内にあり、例えば3mmである。ヒーター80の高さhは、好ましくは0.05mm~1mmの範囲内にあり、さらに好ましくは0.1mm~0.75mmの範囲内にあり、いっそうさらに好ましくは0.2mm~0.5mmの範囲内にあり、例えば0.3mmである。
【0082】
微細流路82の数は、好ましくは4~1000の範囲内にある。こうして、支持部から微細流路82内への熱入力が最適化され得て、保証された高い気化出力と十分に大きい蒸気流出面とが実現され得る。
【0083】
複数の微細流路82が、好ましくは正方形、長方形、多角形、円形、楕円形又はその他の別の形のアレイを成して配置されている。当該アレイは、s個の列とz個の行とを有するマトリクスとして構成され得る。この場合、sは、好ましくは2~50の範囲内にあり、さらに好ましくは3~30の範囲内にあり、及び/又は、zは、好ましくは2~50の範囲内にあり、さらに好ましくは3~30の範囲内にある。こうして、保証された高い気化出力を有する効率的に且つ簡単に製造可能な複数の微細流路82の配置が実現され得る。
【0084】
これらの微細流路82の横断面は、正方形、長方形、多角形、円形、楕円形又はその他の別の形でもよく、及び/又は長手方向に部分的に変化してもよく、特に大きくしてもよく、小さくしてもよく又は一定のままでもよい。
【0085】
1つ又は複数の微細流路82の長さは、好ましくは100μm~1000μmの範囲内にあり、さらに好ましくは150μm~750μmの範囲内にあり、いっそうさらに好ましくは180μm~500μmの範囲内にあり、例えば300μmである。こうして、最適な液体吸収及び配分(Portionsbildung)が、ヒーター80から微細流路82内への十分に良好な熱入力で実現され得る。
【0086】
2つの微細流路82の間隔は、特に1つの微細流路82の細径の1.3倍である。この場合、当該間隔は、2つの微細流路82の中心軸線同士の間隔である。当該間隔は、1つの微細流路82の細径の好ましくは1.5~5倍でもよく、さらに好ましくは2~4倍でもよい。こうして、支持部から微細流路への最適な熱入力と、複数の微細流路の十分に安定な配置及び壁厚とが実現され得る。
【0087】
気化器ユニット20は、特に制御手段56によって制御可能な加熱電圧源91を有する。当該加熱電圧源91は、ヒーター80の対向する両面の複数の電極92を介してこのヒーター80に接続されている。その結果、加熱電圧源91から発生した電圧Uhが、電流をヒーター80に通電させる。導電性のヒーター80のオーミック抵抗に起因して、当該通電は、ヒーター80を加熱し、それ故に複数の微細流路82内に含まれている液体を気化させる。したがって、ヒーター80は、気化器3として作用する。
【0088】
この場合、喫煙者が、ステップごとの気化を実行しないにもかかわらず、ほぼ均一で、心地よい風味で、繰り返し可能に正確なエアロゾルの生成が保証され得るように、複数の種類の液体の個々の成分の温度及び/又は気化が異なる場合に、当該個々の気化ステップの期間が、短く保持され得て、及び/又は制御周波数によって周期的に実行され得る。特に、好ましくは、最初に、当該液体の容易に沸騰する成分が、第1気化間隔内に第1温度Aで気化され、引き続き当該液体のより高い温度で沸騰する成分が、第2気化間隔内に温度Aを超える第2温度Bで気化される。
【0089】
加熱電圧源91によって生成されたヒーター80の制御周波数は、好ましくは1Hz~50Hzの範囲内にあり、好ましくは30Hz~30kHzの範囲内にあり、いっそうさらに好ましくは100Hz~25kHzの範囲内にある。
【0090】
以下に、気化工程のシーケンスを説明する。
【0091】
初期状態では、加熱工程用の電圧源91は停止されている。
【0092】
液体を気化させるため、ヒーター80用の電圧源91が起動される。この場合、ヒーター80内と微細流路82内との気化温度が、使用される液体混合物の個々の気化挙動に適合されているように、電圧Uhが調整される。その結果、局所的な過熱の危険と、当該加熱による有害物質の発生とが阻止される。
【0093】
微細流路82の容積に相当するか又は当該容積に関連する液体量が気化した直後に、加熱電圧源91が停止される。好ましくは、液体特性及び液体量が、正確に既知であるので、この時点は、非常に正確に制御され得る。それ故に、気化器ユニット23のエネルギー消費が、公知の装置に比べて減少され得る。何故なら、必要な気化エネルギーが配量され得て、したがってより正確に生成され得るからである。
【0094】
当該加熱工程の終了後に、微細流路82が、ほぼ又は完全に空にされる。次いで、当該微細流路82が、芯組織90を通じた液体の供給によって再び充填されるまで、加熱電圧源91が、停止されたままである。当該微細流路82が、芯組織90を通じた液体の供給によって再び充填されると、次の加熱サイクルが、加熱電圧源91を起動することによって開始され得る。
【0095】
ヒーター80は、特に微小電気機械システム技術に基づいて、特にシリコンから製造されていて、それ故に、好ましくは微小電気機械システムである。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下の構成も包含し得る:
1.
気化器(3)に供給された液体を気化するための電気式の少なくとも1の前記気化器(3)を有する少なくとも1つの気化器ユニット(23)と、当該少なくとも1つの気化器ユニット(23)を制御及び/又は調整するための1つの電子制御手段(56)とを備える吸入器(27)、特に電子たばこ製品において、
前記吸入器(27)は、交換可能な少なくとも1つのカートリッジ(19)を有し、当該カートリッジ(19)は、前記気化器ユニット(23)と、接続されている又は接続可能な液体タンク(6)とを有する当該吸入器。
2.
前記少なくとも1つのカートリッジ(19)は、複数の液体を貯蔵するために複数の貯蔵部(37A,37B,…)を構成する上記1に記載の吸入器。
3.
前記吸入器(27)は、液体が気化されなければならない1つの貯蔵部を前記複数の貯蔵部(37A,37B,…)から選択するために操作可能な選択要素(70)を有する上記2に記載の吸入器。
4.
前記選択要素(70)は、押しボタンを有し、前記複数の貯蔵部(37A,37B,…)が、前記押しボタンを繰り返し操作することによって連続してスクロールされる上記3に記載の吸入器。
5.
前記吸入器(27)は、選択された前記貯蔵部(37A,37B,…)に関する情報及び/又は当該貯蔵部(37A,37B,…)内に含まれている液体に関する情報を喫煙者に知らせる表示器(72)を有する上記3又は4に記載の吸入器。
6.
前記表示器(72)は、選択された液体の特徴、特に風味、作用物質の含有量及び/又は蒸気の発生量を表示するために適合されている上記5に記載の吸入器。
7.
前記表示器(72)は、色彩記号によって前記選択された液体の特徴を表示する上記6に記載の吸入器。
8.
前記吸入器(27)は、前記カートリッジ(19)又は全てのカートリッジ(19)が配置されているヘッド(25)を有する上記1~7のいずれか1つに記載の吸入器。
9.
前記吸入器(27)は、1つの蓄電部(46)を有し、この蓄電部(46)の全体又は一部が、前記ヘッド(25)内に配置されている上記8に記載の吸入器。
10.
前記吸入器(27)は、1つの吸い口(28)と、この吸い口(28)を前記ヘッド(25)に接続させる1つの吸引管(59)とを有する上記8又は9に記載の吸入器。
11.
前記吸引管(59)の長さLsは、前記ヘッド(25)の長さLkよりも大きい上記10に記載の吸入器。
12.
前記吸入器(27)は、この吸入器(27)のハウジング(68)内の1つの開口部を閉鎖するために着脱式に取り外し可能な1つの蓋(61)を有し、前記少なくとも1つのカートリッジ(19)が、前記開口部を通じて前記吸入器(27)内に装着可能であり且つ取り外し可能である上記1~11のいずれか1つに記載の吸入器。
13.
前記蓋(61)は、磁石によって前記吸入器(27)の前記ハウジング(68)に保持されている上記12に記載の吸入器。
14.
前記蓋(61)は、前記少なくとも1つのカートリッジ(19)を収容するための少なくとも1つの収容部(62)と、前記少なくとも1つのカートリッジ(19)の対応する1つの電気接触要素(7)と協働するための少なくとも1つの電気接触要素(22)とを有する上記12又は13に記載の吸入器。
15.
前記少なくとも1つのカートリッジ(19)と1つの基幹部(20)とを電気接続するため、前記蓋(61)は、前記電気接触要素(22)に接続させ、且つ前記吸入器(27)の前記基幹部(20)に配置された対応する1つの接触要素と協働するように適合されている1つの電気接触手段(65)を有する上記14に記載の吸入器。
16.
前記吸入器(27)は、この吸入器(27)の異なる動作変数を設定するために1つのスイッチ(73)を有する上記1~15のいずれか1つに記載の吸入器。
17.
前記スイッチ(73)は、吸引ごとに発生すべき蒸気量を設定するように適合されている上記16に記載の吸入器。
18.
前記スイッチ(73)は、前記吸入器(27)の吸引抵抗を設定するように適合されている上記16又は17に記載の吸入器。
19.
前記スイッチ(73)は、前記吸入器(27)用のON・OFFスイッチとして使用される上記16~18のいずれか1つに記載の吸入器。
20.
前記吸入器(27)は、蓄電部(46)を電磁誘導式に充電するために電磁誘導式の充電インターフェース(42)を有する上記1~19のいずれか1つに記載の吸入器。
21.
前記吸入器(27)は、蒸気量及び/又は作用物質量を短期間に増大させるために1つの操作要素(30)を有する上記1~20のいずれか1つに記載の吸入器。
22.
吸い口(28)が、操作要素(51)によって埋設された位置と突き出されている稼働位置との間で調整可能、特に移動可能である上記1~21のいずれか1つに記載の吸入器。
23.
前記吸入器(27)は、前記吸い口(28)を前記埋設された位置に調整することによって停止され、前記吸入器(27)は、前記吸い口(28)を前記突き出されている位置に調整することによって起動される上記22に記載の吸入器。
24.
前記吸い口(28)を調整することによって、同時に前記吸入器(27)の吸引抵抗が変更される上記22又は23に記載の吸入器。
【符号の説明】
【0096】
1 気化装置
2 支持部
3 気化器
4 電子制御装置
6 液体タンク、マルチチャンバタンク、2チャンバタンク
6A シングルチャンバタンク
6B シングルチャンバタンク
6C シングルチャンバタンク
7 電気接触要素、コネクタ
10 電気接触子、接触子
11 空気流入口
12 毛細管要素
15 加熱要素
16 液体供給路
19 カートリッジ
20 基幹部
21 電子制御機構部
22 電気接触要素、レセプタクル
23 気化器ユニット
24 吸引開口部
25 ヘッド
26 プリント基板
27 吸入器、電子たばこ製品、電子たばこ
28 吸い口
29 制御ユニット
30 ブースト操作器
31 電線
32 ユーザーインターフェース、無線インターフェース
37A 貯蔵部、液体貯蔵部、液体
37B 貯蔵部、液体貯蔵部、液体
37C 貯蔵部、液体貯蔵部、液体
40 蓄電装置
41 バッテリーインターフェース
42 充電インターフェース
43 電子回路
46 蓄電部
47 液体インターフェース
51 操作要素
53 分配器
56 電子制御手段
57 中間部品
58 開口部
59 柄、吸引管
60 表面
61 ハウジング部、蓋
62 収容部
63 カートリッジハウジング
64 蒸気流出口
65 電気接触手段
66 空気取入口
67 ハウジング部、ハウジング主要部
68 ハウジング、吸入器ハウジング
69 表面
70 選択要素、設定要素、押しボタン
71 領域
72 表示器
73 スイッチ
74 ハウジング部
75 ハウジング部
76 表示器
78 溝
80 ヒーター
81 流入面、接触領域
82 微細流路
84 流出面
90 芯組織
91 加熱電圧源
92 電極
A 液体
B 液体
C 液体