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特許7290652プローブヘッドの自動化された組み立てのための装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-05
(45)【発行日】2023-06-13
(54)【発明の名称】プローブヘッドの自動化された組み立てのための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20230606BHJP
   G01R 1/06 20060101ALI20230606BHJP
   B25J 13/08 20060101ALN20230606BHJP
【FI】
H01L21/66 B
G01R1/06 D
G01R1/06 Z
B25J13/08 A
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2020543882
(86)(22)【出願日】2019-02-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-03
(86)【国際出願番号】 EP2019053725
(87)【国際公開番号】W WO2019162194
(87)【国際公開日】2019-08-29
【審査請求日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】102018000002877
(32)【優先日】2018-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】519046085
【氏名又は名称】テクノプローベ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サブランニ、ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ヘリバン、ダヴィド
(72)【発明者】
【氏名】ヴィラン、ジャン クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ペロー、ジョスリン
(72)【発明者】
【氏名】ペロショー、フロラン
(72)【発明者】
【氏名】デレトレ、アンヌ
【審査官】河合 俊英
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-161158(JP,A)
【文献】特開2015-040859(JP,A)
【文献】特開平10-221374(JP,A)
【文献】特表2018-503805(JP,A)
【文献】特開2016-042088(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/66
G01R 1/06
B25J 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスを試験するためのプローブヘッドの自動化された組み立てのための装置(1)であって、
前記装置(1)が、複数のそれぞれのガイド孔(3)が設けられている、少なくとも2つの平行ガイド(2)を支持するように構成された支持体(6)と、前記ガイド孔(3)に収容される接触プローブ(4)を保持するように構成された少なくとも1つの保持手段(7a、7b)と、を備え、
前記装置(1)は、前記支持体(6)が、前記接触プローブ(4)が前記保持手段(7a、7b)によって前記ガイド孔(3)の外側の予め決められた位置に保持されている、第1の位置と、前記予め決められた位置に保持されている前記接触プローブ(4)が互いに実質的に同心円状にあるガイド孔(3)のセットに収容されている、第2の位置との間で、予め設定された軌道に従って移動させられるように構成された可動支持体であることを特徴とし、
前記装置(1)はさらに、前記支持体(6)のアクチュエータと、前記アクチュエータに接続された中央ユニット(10)とを備え、前記軌道が、前記接触プローブ(4)のプロファイル(P)に従って前記中央ユニット(10)において計算され、前記中央ユニット(10)が、前記プロファイル(P)を、前記支持体(6)の前記アクチュエータに送信される制御命令(CI)に変換するように構成されている、装置(1)。
【請求項2】
前記装置(1)が、前記中央ユニット(10)に接続された第1の視覚システム(11’)を備え、前記第1の視覚システム(11’)が、前記予め決められた位置で前記少なくとも1つの保持手段(7a、7b)によって保持された前記接触プローブ(4)の画像(Img’a、Img’b)を取り込み、前記接触プローブ(4)の前記プロファイル(P)が、前記第1の視覚システム(11’)によって取得された前記画像(Img’a、Img’b)から計算されることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記第1の視覚システム(11’)が、前記支持体(6)に設けられた少なくとも1対の高解像度カメラ(11a、11b)を備え、前記高解像度カメラ(11a、11b)が、前記接触プローブ(4)の画像の形成のための立体視システムを形成することを特徴とする、請求項2に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記支持体(6)が、前記アクチュエータによって調整された移動の6自由度を有する6脚であることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記接触プローブ(4)の前記少なくとも1つの保持手段(7a、7b)が、前記支持体(6)と保管要素(14)との間を移動するように構成されている機械式アーム(13)の末端要素であり、前記保管要素(14)が、複数の接触プローブ(4)を収容するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記機械式アーム(13)が、第1の保持手段(7a)を含む第1の端部(13a)と、第2の保持手段(7b)を含む第2の端部(13b)とを備え、前記第1または第2の保持手段(7a、7b)の一方が、前記予め決められた位置で接触プローブ(4)を保持する傾向にあり、他方の保持手段(7b、7a)が、前記保管要素(14)から接触プローブ(4)を同時にピックアップするように構成されていることを特徴とする、請求項5に記載の装置(1)。
【請求項7】
前記装置(1)がさらに、前記保管要素(14)に収容された前記接触プローブ(4)の画像(Img”)を取り込む第2の視覚システム(11”)を備え、前記中央ユニット(10)が、前記接触プローブ(4)の予備的な廃棄を実施するように、前記第2の視覚システム(11”)によって取り込まれた前記画像(Img”)に基づいて前記保管要素(14)における前記接触プローブ(4)のプロファイル(P)の第1の評価を実施するように構成されていることを特徴とする、請求項5に記載の装置(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの保持手段(7a、7b)が、その本体(9)から延在する少なくとも1対のエンドエフェクタ(8)に加えて、前記本体(9)に一体化され、前記エンドエフェクタ(8)によって加えられた前記接触プローブ(4)の保持強度を測定するように構成されている、少なくとも1つの第1の力センサを備え、前記装置(1)が、前記エンドエフェクタ(8)によって加えられた前記接触プローブ(4)の前記保持強度を調整するように構成されたフィードバックシステムを備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの保持手段(7a、7b)が、前記支持体(6)の移動中に前記接触プローブ(4)によって前記ガイド(2)上に加えられた力を測定するように構成された少なくとも1つの第2の力センサを備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの第2の力センサが、前記中央ユニット(10)に接続され、そこに前記接触プローブ(4)によって前記ガイド(2)上に加えられた前記力に関連するデータ(Dat)を送信するように構成され、前記中央ユニット(10)が、前記ガイド(2)における前記接触プローブ(4)の位置の関数として前記力に関する情報を生成するように前記データ(Dat)を処理し、前記力が予め決められた値を超える場合、前記支持体(6)の前記軌道を補正するように構成されるか、または同じ軌道に従って前記支持体(6)の移動を中断するおよび繰り返すように構成されることを特徴とする、請求項9に記載の装置(1)。
【請求項11】
前記装置(1)は、前記接触プローブ(4)がどのガイド孔(3)から出現するのかを評価するように構成された少なくとも1つのさらなる視覚システム(11down)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項12】
電子デバイスを試験するためのプローブヘッドの自動化された組み立てのための方法であって、前記方法が、少なくとも、
複数のそれぞれのガイド孔(3)が設けられている、少なくとも2つの平行ガイド(2)を支持体(6)上に配置する工程と、
前記それぞれのガイド孔(3)が互いに実質的に同心円状になるように、前記ガイド(2)を重ねる工程と、
少なくとも1つの保持手段(7a、7b)によって、前記ガイド(2)の前記ガイド孔(3)に収容される接触プローブ(4)を保持する工程と、を含み、
前記方法がさらに、
第1の視覚システム(11’)によって前記接触プローブ(4)の画像(Img’a、Img’b)を取り込む工程と、
前記画像(Img’aおよびImg’b)を中央ユニット10に送信し、前記画像(Img’a、Img’b)によって得られた投影画から前記接触プローブ(4)のプロファイル(P)を取得する工程と、
前記接触プローブ(4)の前記プロファイル(P)を前記支持体(6)のアクチュエータの制御命令(CI)に変換する工程と、
前記制御命令(CI)を前記中央ユニット(10)から前記支持体(6)の前記アクチュエータに送信する工程と、
前記接触プローブ(4)が前記少なくとも1つの保持手段(7a、7b)によって前記ガイド孔(3)の外側の予め決められた位置に保持されている、第1の位置と、前記予め決められた位置に保持されている前記接触プローブ(4)が、互いに実質的に同心円状にある1対のガイド孔(3)に収容されている、第2の位置との間で、軌道に従って前記支持体(6)を移動させる工程と、を含むことを特徴とする、方法。
【請求項13】
前記プロファイル(P)を前記制御命令(CI)に変換する前記工程の前には、前記接触プローブ(4)の前記プロファイル(P)と前記接触プローブ(4)の名目上の期待されるプロファイルとを比較する工程が先行し、前記方法が、前記取得されたプロファイル(P)が前記期待されるプロファイルからかけ離れている場合に、前記接触プローブ(4)を破棄する続く工程を含み、前記比較する工程には、前記接触プローブ(4)の歪みの評価および/または前記接触プローブ(4)の局所的な変形の評価が伴う、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記プロファイル(P)が、前記接触プローブ(4)の本体(4’)に沿って複数の点(12)を識別する工程と、前記点(12)を補間する工程と、を介して取得される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記ガイド(2)の前記ガイド孔(3)の座標を計算する工程と、前記中央ユニット(10)に前記座標を保存する工程と、をさらに含み、前記座標が、その回転により変化しない前記ガイド(2)の点に関して計算され、および
前記制御命令(CI)が、前記接触プローブ(4)の前記プロファイル(P)と前記ガイド孔(3)の前記座標の両方を考慮に入れる、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記支持体(6)と、複数の接触プローブ(4)を収容するように構成された保管要素(14)との間で機械式アーム(13)を移動させる工程をさらに含み、前記機械式アーム(13)が、第1の保持手段(7a)を含む第1の端部(13a)と、第2の保持手段(7b)を含む第2の端部(13b)とを備え、上記第1または第2の保持手段(7a、7b)のいずれか一方が、前記支持体(6)における前記予め決められた位置に接触プローブ(4)を保持するように構成され、他方の保持手段(7b、7a)が、前記保管要素(14)から接触プローブ(4)をピックアップするように構成され、前記保持する工程および前記ピックアップする工程が、異なる接触プローブ(4)に対して同時に行われ、それぞれ前記支持体(6)および前記保管要素(14)において前記第1の保持手段(7a)および前記第2の保持手段(7b)によって交互に実行される、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が、第2の視覚システム(11”)によって、前記保管要素(14)に収容された接触プローブ(4)の画像(Img”)を取り込む工程をさらに含み、前記第2の視覚システム(11”)の前記画像(Img”)に基づいて接触プローブを破棄する続く工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの保持手段(7a、7b)に一体化された少なくとも1つの力センサによって、前記支持体(6)の移動中に前記接触プローブ(4)によって前記ガイド(2)上に加えられた力を検出する工程をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記接触プローブ(4)によって前記ガイド(2)上に加えられた前記力を検出する前記工程の後に、前記力に関するデータ(Dat)を前記中央ユニット(10)に送信する工程と、前記ガイド(2)における前記接触プローブ(4)の位置の関数として前記力に関する情報を生成するために前記データ(Dat)を処理する工程とが続く、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記力が予め決められた値を超える場合に、前記支持体(6)の前記軌道を補正する工程、または、前記力が予め決められた値を超える場合に、同じ軌道での前記支持体(6)の移動を中断するおよび繰り返す工程を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記工程が、予め設定された順序で前記ガイド(2)の同心円状のガイド孔(3)の各セットに対して繰り返され、前記セットの各々の孔が、そこに収容される接触プローブのプロファイル(P)に従って毎回計算された特定の軌道に追従する、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ上に集積された電子デバイスを試験するためのプローブヘッドの自動化された組み立てのための装置および対応する方法に関し、以下の説明は、その提示を簡略化する唯一の目的で、この出願の分野を参照してなされる。
【背景技術】
【0002】
周知のように、プローブヘッドは、集積デバイスなどの微小構造の複数の接触パッドを、その機能性試験、特に電気的試験または包括的な試験を実施する試験装置の対応するチャネルと電気的に接続するように構成された電子デバイスである。
【0003】
集積デバイス上で実施される試験は、製造段階で早期に欠陥デバイスを検出および分離するのに特に有用である。通常、プローブヘッドは、それゆえ、格納パッケージ内で切断し、組み立てる前の、ウエハ上に集積されたデバイスの電気的試験に使用される。
【0004】
概して、プローブヘッドは、実質的にプレート状であり互いに平行な少なくとも1つの対のガイドまたは支持体によって保持された複数の可動接触要素または接触プローブを備える。上記ガイドは、適切なガイド孔を備え、上記ガイド孔に摺動可能に収容されている接触プローブの移動および考えられる変形のための自由空間または空隙を取るために、互いに一定の距離をおいて配置されている。対のガイドは、特に、上部ガイドおよび下部ガイドを備え、両方にはガイド孔が設けられ、その中で接触プローブは軸方向に摺動し、上記接触プローブは、通常、良好な電気的および機械的な特性を有する特殊合金のワイヤによって形成される。
【0005】
試験中のプローブヘッドの接触プローブと集積デバイスの接触パッドとの間の良好な接続が、集積デバイス自体上のプローブヘッドの圧力によって保証され、接触プローブは、押圧接触の間、ガイド間の空隙内の湾曲および関連するガイド孔内の摺動を受ける。この種のプローブヘッドは、一般に「垂直プローブヘッド」と呼ばれる。
【0006】
既知の方法論によれば、上述のタイプのプローブヘッドは、接触プローブをガイドの対応するガイド孔に配置する自動装置によって組み立てられることが可能で、ガイドの対応するガイド孔は、適切な支持体上に固定されて保持され、適切な支持体も固定されて保持される。特に、可動保持手段は、接触プローブをできるだけ垂直に保持し、特定の予め設定された順序に従ってガイドのガイド孔に挿入する。
【0007】
このような解決策は、プローブヘッドの組み立てが、接触プローブの形状およびプローブヘッド自体のガイドのガイド孔の関連するアラインメントに強く依存するという欠点を有し、この特徴は、制御することができず、組み立ての有効性を制限する。いくつかの場合では、プローブが特に不規則な形状を有し、および/またはガイドの関連するガイド孔が非常にずれているときに、組み立ては成功しないかもしれず(すなわち、プローブはガイド孔に挿入され得ない)、これは、上記プローブの破損を引き起こす可能性もあり、いずれの場合でも結果として製造プロセスの不利な中断をもたらす。
【0008】
試験ピンをテキスト固定具に装填するための装置は、Gallagher(Star Technology Group,Inc.)の名の下で1998年11月24日に特許査定を受けた米国特許第5,841,292号明細書に記載されている。
【0009】
実際に、自動組み立ての方法論は、カメラおよび照明のシステムによっても支援され得る、専門のオペレータによる手動の組み立てが依然として好ましいというような問題が頻繁に生じる。明確には、上記手動の組み立てでは、特別なオペレータのスキルにリンクされている時間およびコストがかかり、高い生産規模を実現することができないか、またはリクエストのピークに対処することができず、専門のオペレータを訓練するのに必要な期間は、そのような専門のオペレータを必要とする生産のピーク期間よりも長いことが多い。
【0010】
本発明の技術的課題は、今日でさえ既知の解決策に影響を及ぼす限定および欠点を克服することを可能にするなどの、特に、接触プローブのプロファイルおよび上記接触プローブが収容されなければならないガイド孔の相対的なアラインメントに限定されることなく、有効かつ迅速にプローブヘッドを自動的に組み立てることができる、プローブヘッドの組み立てのための装置および方法を提供することにあり、これによって、制御が改善された組み立てプロセスが可能になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の根底にある解決策は、接触プローブが適切な保持手段によって予め決められた位置に保持されているプローブヘッドの自動化された組み立てのための装置を実現することであり、上記保持手段(およびそれゆえ、接触プローブ)を、組み立てられるプローブヘッドのガイドのガイド孔に向かって移動させる代わりに、上記ガイド孔が上に配置されている支持体が移動させられ、上記支持体は、移動の複数の自由度を有し、保持手段によって予め決められた位置に保持されている上記プローブ上に上記ガイドをフィット(fit)させるように、接触プローブのプロファイルに従って計算された適切な軌道に追従することができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記解決策に基づいて、上述の技術的課題は、電子デバイスを試験するためのプローブヘッドの自動化された組み立てのための装置によって解決され、上記装置は、複数のそれぞれのガイド孔が設けられた少なくとも2つのガイドを平行に保持するように構成され、互いに重ねられた支持体だけでなく、上記ガイドの上記ガイド孔に収容される接触プローブを保持するように構成された少なくとも1つの保持手段を備え、上記装置は、上記支持体が、接触プローブが、少なくとも1つの保持手段によってガイド孔の外側の予め決められた位置で保持されている、第1の位置と、上記予め決められた位置に保持されている接触プローブが、互いに実質的に同心円状にあり、上記少なくとも2つのガイドに形成された、ガイド孔のセットに収容されている、第2の位置との間で、予め設定された軌道に従って移動させられるように構成された可動支持体であることを特徴とする。
【0013】
より詳細には、本発明は、以下の追加および随意の特徴を、単独でまたは必要に応じて組み合わせて含む。
【0014】
本発明の一態様によれば、装置は、支持体のアクチュエータおよび上記アクチュエータに接続された中央ユニットを備え得、上記軌道は、接触プローブのプロファイルに従って中央ユニットにおいて計算され、上記中央ユニットは、上記プロファイルを支持体のアクチュエータに送信される制御命令に変換するように構成されている。
【0015】
本発明の別の態様によれば、装置は、支持体における予め決められた位置で少なくとも1つの保持手段によって保持された接触プローブの画像を取り込む、中央ユニットに接続された、第1の視覚システムを備え得、接触プローブのプロファイルは、上記第1の視覚システムによって取得された上記画像から計算される。
【0016】
本発明の別の態様によれば、上記第1の視覚システムは、支持体に配置された少なくとも1対の高解像度カメラを備え得、上記カメラは、接触プローブの画像の形成のために立体視システムを形成する。
【0017】
さらに、支持体は、アクチュエータによって調整された移動の6自由度を有する6脚であり得る。
【0018】
本発明の別の態様によれば、接触プローブの少なくとも1つの保持手段は、支持体と複数の接触プローブを収容するように構成された保管要素との間で移動可能である機械式アームの末端要素であり得る。
【0019】
特に、機械式アームは、第1の保持手段を含む第1の端部および第2の保持手段を含む第2の端部を備え得、第1または第2の保持手段の一方は、支持体における予め決められた位置で接触プローブを保持するように構成され、他方の保持手段は、保管要素から接触プローブを同時にピックアップするように構成されている。
【0020】
本発明の装置は、保管要素に収容された接触プローブの画像を取り込む第2の視覚システムをさらに備え得、中央ユニットは、接触プローブの予備的な廃棄を実施するように、上記第2の視覚システムによって取り込まれた画像に基づいて上記保管要素における接触プローブのプロファイルの第1の評価を実施するように構成されている。
【0021】
本発明の別の態様によれば、少なくとも1つの保持手段は、その本体から延在する少なくとも1対のエンドエフェクタに加えて、上記本体に一体化され、上記エンドエフェクタが接触プローブを保持する強度を測定するように構成されている、少なくとも1つの第1の力センサを備え得、装置は、エンドエフェクタによる接触プローブの保持強度を調整するように構成されたフィードバックシステムを備える。
【0022】
また本発明の別の態様によれば、少なくとも1つの保持手段は、支持体の移動中に接触プローブによってガイド上に加えられる力を測定するように構成された少なくとも1つの第2の力センサを備え得る。
【0023】
さらに、少なくとも1つの第2の力センサは、中央ユニットに接続され、そこに接触プローブによってガイド上に加えられる力に関するデータを送信するように構成され得、中央ユニットは、ガイドにおける接触プローブの位置の関数として上記力に関する情報を生成するべく上記データを処理するように構成され、上記力が予め決められた値を超える場合には、支持体の軌道を補正するか、または同じ軌道での上記支持体の移動を中断するおよび繰り返すことができる。
【0024】
装置は、最終的に、接触プローブがどのガイド孔から出現するかを評価するように構成された少なくとも1つのさらなる視覚システムを備え得る。
【0025】
本発明はまた、電子デバイスを試験するためのプローブヘッドの自動化された組み立てのための方法に関し、上記方法は、少なくとも、
複数のそれぞれのガイド孔が設けられている、少なくとも2つの平行ガイドを支持体上に配置する工程と、
それぞれのガイド孔が互いに実質的に同心円状になるように平行ガイドを重ねる工程と、
少なくとも1つの保持手段によって、ガイドのガイド孔に収容される接触プローブを保持する工程と、を含み、
上記方法は、予め設定された軌道に従って、接触プローブが、少なくとも1つの保持手段によってガイド孔の外側の予め決められた位置に保持されている、第1の位置と、上記予め決められた位置に保持されている接触プローブが、互いに実質的に同心円状にあるガイド孔のセットに収容されている、第2の位置との間で、支持体を移動させる工程を含むことを特徴とする。
【0026】
本発明の一態様によれば、移動させる工程の前には、少なくとも、
第1の視覚システムによって接触プローブの画像を取り込む工程と、
上記画像を中央ユニットに送信し、上記画像から得られた投影画から接触プローブのプロファイルを取得する工程と、
接触プローブのプロファイルを支持体のアクチュエータの制御命令に変換する工程であって、それにより、支持体が上記軌道に従って移動させられ得る、工程と、が先行し得る。
【0027】
本発明の別の態様によれば、プロファイルを制御命令に変換する工程の前には、接触プローブの上記プロファイルと、上記接触プローブに対して期待される名目上のプロファイルとを比較する工程が先行し得、上記方法は、取得されたプロファイルが、特定の接触プローブ対して期待される上記名目上のプロファイルとはかけ離れる場合に、上記接触プローブを破棄する続く工程を含み、比較する工程には、接触プローブの歪みの評価および/または上記接触プローブの局所的変形の評価が伴う。
【0028】
特に、プロファイルは、接触プローブの本体に沿って複数の点を識別する工程と、上記点を補間する工程と、を介して取得され得る。
【0029】
本発明の一態様によれば、当該方法は、ガイドのガイド孔の座標を計算する工程と、上記座標を中央ユニットに保存する工程と、をさらに含み得、座標は、その回転の場合には変化しないガイドの点に関して計算され、制御命令は、接触プローブのプロファイルとガイド孔の座標の両方を考慮に入れる。
【0030】
当該方法は、機械式アームを、支持体と、複数の接触プローブを収容するように構成された保管要素との間で移動させる工程をさらに含み得、機械式アームは、第1の保持手段を含む第1の端部および第2の保持手段を含む第2の端部を備え、第1または第2の保持手段の一方は、支持体における予め決められた位置で接触プローブを保持するように構成され、他方の保持手段は、保管要素から接触プローブをピックアップするように構成され、保持する工程およびピックアップする工程は、異なる接触プローブ上で同時に行われ、それぞれ支持体および保管要素において第1の保持手段および第2の保持手段によって交互に実行される。
【0031】
当該方法は、第2の視覚システムによって、閉じ込め要素に収容された接触プローブの画像を取り込む工程をさらに含み得、当該方法は、上記第2の視覚システムの上記画像に基づいて接触プローブを破棄する続く工程を含む。
【0032】
当該方法は、少なくとも1つの保持手段に一体化された少なくとも1つの力センサによって、支持体の移動中に接触プローブによって上記ガイド上に加えられる力を検出する工程をさらに含み得る。
【0033】
また、接触プローブによってガイド上に加えられた力を計算する工程の後に、上記力に関するデータを中央ユニットに送信する工程と、ガイドにおける接触プローブの位置の関数として上記力に関する情報を生成するために上記データを処理する工程が続き得るとも言える。
【0034】
当該方法は、上記力が予め決められた値を超える場合に、支持体の軌道を補正する工程、または上記力が予め決められた値を超える場合に、同じ軌道での支持体の移動を中断するおよび繰り返す工程をさらに含み得る。
【0035】
最後に、当該方法の工程は、予め設定された順序で、ガイドの同心円状のガイド孔の各セットに対して繰り返され得、上記セットの各々の孔は、そこに収容される接触プローブのプロファイルに従って毎回計算された特定の軌道に追従する。
【0036】
本発明による装置および方法の特徴および利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例によって与えられる、その実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明によるプローブヘッドの自動化された組み立てのための装置を概略的に示す。
図2】本発明の装置および方法によってプロファイルが得られる接触プローブを概略的に示す。
図3】それぞれのガイド孔に接触プローブを収容する1対の平行ガイドを概略的に示す。
図4A】本発明による接触プローブの保持手段を概略的に示す。
図4B】本発明による接触プローブの保持手段を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
上記図面、特に図1の例を参照すると、本発明による装置が本明細書に記載され、これは、全体的および概略的に1で示され、以下に例示される方法によるプローブヘッドの自動化された組み立てのための手段を含む。
【0039】
図面が、概略図を表しており、縮尺どおりに描かれておらず、代わりに、本発明の重要な特徴を強調するように描かれていることに留意されるべきである。さらに、図面では、異なる要素が概略的に示されているが、それは、それらの形状が、所望の用途に応じて変化し得るためである。図面では、同一の参照番号は、形状または機能が同一の要素を指すことにも留意されるべきである。
【0040】
装置1を介して組み立てられるプローブヘッドは、半導体ウエハ上に集積された電子デバイスを試験するように構成され、空隙によって分離された少なくとも1対の平行ガイド2を備え、上記ガイド2には、複数の接触プローブを摺動可能に収容するためのそれぞれのガイド孔3が設けられ、上記接触プローブの各々は、本明細書において参照番号4で示されている。単一の接触プローブ4が収容されている異なるガイドのそれぞれのガイド孔が、互いに実質的に同心円状にあることがさらに強調されるべきである。特に、互いに同心円状にある異なるガイドのガイド孔は、同心円状のガイド孔の複数のセットの中から同心円状のガイド孔の単一のセットを形成し、上記セットの各々は、異なる接触プローブを収容するように構成されている。
【0041】
好ましい例では、プローブヘッドは、2対の平行ガイド2、すなわち、第1の対の上部ガイドおよび第2の対の下部ガイドを備え、これらは、さらなる空隙によって互いに分離されている。これに関して、図1では、1対のガイド2のみが示されているが、上述のように、本発明が、予め定められた数のガイド2に限定されず、図面が、本発明の非限定的な例によってのみ提供されることが指摘される。
【0042】
図1に例示されるように、そのより一般的な形態では、装置1は支持要素5を備え、その上に、その主要構成要素のすべてが配置されている。本発明の非限定的な例として、支持要素5は、本発明に開示された組み立てプロセスを周囲環境の起こり得る振動から守るように、防振システム、たとえば空気を圧縮した空気システムを備えた光学テーブルであってもよい。
【0043】
さらに、装置1は、支持要素5に載置された支持体6を備え、上記支持体6上には、組み立てられるプローブヘッドのガイド2が配置され、これらは互いに重ねられ、組み立てられる様々な接触プローブに対する同心円状のガイド孔のセットを形成するために、それぞれのガイド孔が同心円状に配置されている。本明細書で以下に詳細に説明されるように、支持体6は本発明の特徴的な要素である。
【0044】
装置1は、少なくとも1つの保持手段7aをさらに備え、これは、支持体6における予め決められた位置で接触プローブ4を保持するように構成されている。説明を簡単にするために、図1は、接触プローブ4のみを示し、各ガイド2に対してはガイド孔3のみを示し、これは明らかに例としてのみ示される。
【0045】
有利には、本発明によれば、接触プローブ4は、保持手段7aを介して予め決められた位置に保持され、一方で支持体6は、そこに配置されたガイド2を接触プローブ4上にフィットさせるように、上記ガイド2を接触プローブ4に向かって移動させるように構成された可動支持体である。結果として、本発明によれば、組み立てられるプローブヘッドのガイド2のガイド孔3に移動させられ、挿入されるのは、接触プローブ4ではなく、ガイド2が、上記ガイド2を上記接触プローブ4上にフィットさせるために、支持体6を通って接触プローブ4に向かって移動させられる。言い換えれば、組み立てられるプローブヘッドのガイド2が、支持体6を通って移動させられることで、ガイド2のガイド孔3は接触プローブ4に到達し、そこに収容される。
【0046】
本発明によれば、支持体6は、したがって、接触プローブ4が、ガイド孔3の外側の予め決められた位置に保持手段7aによって保持されている、第1の位置(本明細書では「休止位置」とも呼ばれる)と、保持手段7aを介して上記予め決められた位置に依然として保持されている接触プローブ4が、ガイド孔3、特に、互いに実質的に同心円状にあり、異なるガイド2で得られるガイド孔のセットに収容されている、第2の位置(本明細書では「組み立て位置」とも呼ばれる)との間の可動支持体である。
【0047】
この解決策は、以下の説明で明らかにされるように、接触プローブ4の保持手段7aの移動に対するガイド2を支持する支持体6の移動における自由度がはるかに大きく、したがって、上記接触プローブ4が不規則なプロファイルを有していても、またはガイド2のガイド孔3が互いに完全に整列していない場合であっても、効果的な組み立てを可能にするため、大きな利点を含む。接触プローブの移動が力の適用を必要とすることは周知であるが、力は、上記接触プローブの寸法が非常に縮小されることに起因して、しばしばその変形または破損を引き起こし、組み立ての全体的な障害または組み立てられたプローブヘッドの正しい動作の何らかの障害をもたらす。
【0048】
一例として、本発明の好ましい実施形態では、支持体6はロボット化された6脚であり、すなわち、適切なアクチュエータが設けられた6つの可動支持要素または脚部6’が設けられた支持体であり、上記6脚には、それゆえ、このように6自由度の移動が提供されている。このような支持体6は、移動の精度および再現性が高く、誤差が1,000分の1度(0.001°)未満である。同様に、このような支持体6は、組み立てプロセスの微調整を可能にするように、最小量の移動を実施することが可能であり、それでも誤差は0.001°未満である。
【0049】
適切には、支持体6は、装置1に含まれる、処理手段、たとえばPCまたは一般的に任意のコンピュータ化されたユニットが設けられる中央ユニット10において計算される非常に正確な軌道に従って移動させられ、上記中央ユニット10は、支持体6の移動を引き起こすアクチュエータに適切に接続される。
【0050】
特に、支持体6が移動する軌道は、ガイド孔3に収容されなければならない接触プローブ4のプロファイルPに応じて計算され、中央ユニット10は、上記軌道に応じたその移動を可能にするために、上記プロファイルPを上記支持体6のアクチュエータに送信される制御命令CIに変換するように構成されている。換言すれば、支持体6の支持要素6’、特にそのアクチュエータは、接触プローブ4のプロファイルPに応じて構成された軌道を上記支持体6に付与するように、中央ユニット10から制御命令CIを受信する。これにより、不規則なプロファイルPを有する接触プローブ4のための組み立てプロセスを実行することも可能になり、支持体6の軌道は、上記プロファイルPに従って正確に計算される。
【0051】
接触プローブ4のプロファイルPを取得するために、装置1は、保持要素7aから、予め決められた位置に保持された接触プローブ4のそれぞれの画像Img’aおよびImg’bを取り込むように構成されている少なくとも1対のカメラ11aおよび11bを順に含む、中央ユニット10に接続された、第1の視覚システム11’を備える。カメラ11aおよび11bは、中央ユニット10に接続され、そこに取り込まれた画像Img’aおよびImg’bを送信し、それにより後者は、上記画像Img’aおよびImg’bから接触プローブ4のプロファイルPを取得することができる。
【0052】
カメラ11aおよび11bは、たとえば10メガピクセルまたはそれ以上の高解像度カメラであり、最も適切な方法で予め決められた位置に保持された接触プローブ4を撮像するために支持体6に配置され(特にそれらの焦点距離に配置され)、それゆえ立体視システムを形成する。
【0053】
特に、画像Img’aおよびImg’bが、カメラ11aおよび11bを介して取り込まれ、接触プローブ4の投影画がそこから2つの直交平面上に得られると、接触プローブ4のプロファイルPは、接触プローブ4の本体4’に沿って複数の点12を識別することによって取得される。したがって、点12の補間は、図2に概略的に例示されるように、接触プローブのプロファイルPを提供する。
【0054】
明確には、上記の例示は、異なるセットで、異なるプロファイルPを有する異なる接触プローブ4が収容されなければならないため、各接触プローブ4に対して、および同心円状のガイド孔の各セットに対して繰り返される。結果として、支持体6は、異なる接触プローブ4のプロファイルPを考慮する異なる軌道に従って毎回移動させられる。
【0055】
適切には、本発明は、したがって、ガイド2、特にそのガイド孔3を、そこに収容される接触プローブ4のプロファイルPに従って毎回計算される軌道に従って、支持体6の移動により移動させる。これは図3に概略的に示されており、1対の平行ガイド2が例示され、上記1対の平行ガイド2は、支持体6の移動により、接触プローブ4をそれぞれのガイド孔3に収容する。特に、支持体6のアクチュエータ、すなわち支持要素6’に制御命令CIを送信することによって、保持手段7aによって保持された接触プローブ4を収容しなければならないガイド孔3の中心Cは、予め設定された軌道に追従するようにされ、すなわち、接触プローブ4のプロファイルPに追従するようにされる。換言すれば、支持体6の移動中に、ガイド孔3の中心Cの座標は、図3に例示されるように、接触プローブ4のプロファイルPの座標と実質的に一致する。
【0056】
これに関連して、ガイド孔3の座標がガイド2のセットの点に関して計算され、ガイド2のセットの点がさらにその回転に対しては変化せず、それゆえ上記点が上記ガイド2の回転中心であることが指摘される。上記座標は、その後本明細書においても特定されるように、支持体6の軌道を計算するための中央ユニット10に提供される。換言すれば、装置1の正しい動作を保証するために、すべてのガイド孔3の中心Cの座標は、ガイド2の回転中心を元にする共通の基準系に関して計算される。
【0057】
名目上、座標系の原点は支持フレーム(図示せず)の中心に配置され、順に、支持フレームは支持体6上に配置され、上記支持フレームは組み立て中にガイド2を支持する。特に、上記原点は、上記支持フレーム上のガイド2の配置に従って時折評価される。
【0058】
図4Aおよび4Bを参照すると、保持手段7aは、接触プローブ4を保持するように構成されている少なくとも1対のエンドエフェクタまたは把持要素8を備え、上記エンドエフェクタ8は、好ましくは圧電材料からなる本体9から延在する。このようにして、圧電効果により変形する、保持要素7aの本体9は、そこに接続されたエンドエフェクタ8の移動を引き起こし、これにより、上記エンドエフェクタ8は接触プローブ4をピックアップし、保持することができる。言い換えると、保持手段7aは、実質的にクランプの形状であり、把持要素は、好ましくは圧電材料からなる本体上に配置される。
【0059】
さらに、エンドエフェクタ8は、棒状体を有する接触プローブ4の有効な保持を保証するように適切に形作られ、上記エンドエフェクタ8の少なくとも1つは、その端部に上記接触プローブ4のためのハウジングシートを形成する凹部8rを備える。
【0060】
しかし、任意の他の適切な保持手段を形成することができるため、保持手段7aが、上述したタイプに限定されるものではなく、上記実施形態が、単に本発明の範囲の限定しない例として提供されることが指摘される。
【0061】
保持手段7aは、そのエンドエフェクタ8によって保持された接触プローブ4に、その局所的変形や破断を生じさせることなく、適所に保持するのに十分な力を適用するように構成されている。適切には、保持手段7aは、そこに一体化された第1の力センサを備え、上記力センサは、たとえば、そのエンドエフェクタ8が接触プローブ4を保持する強度を、約1mNの分解能で測定するように構成されている。したがって、装置1は、第1の力センサによって測定された強度値を受信した後に、エンドエフェクタ8による接触プローブ4の保持強度を調整するように構成されている、フィードバックシステムを備える。このようにして、過剰な力で接触プローブ4を保持することを回避し、それゆえ、それらの損傷を回避することができる。さらに、保持手段7aは、実質的に振動を適用することなく接触プローブ4を保持するように形成されている。
【0062】
また図1を参照すると、保持手段7aは、支持体6と複数の接触プローブ4を収容するように構成されている保管要素14との間で移動可能である、機械式アーム13の末端要素である。
【0063】
保管要素14は、複数の接触プローブ4が、たとえばゲルを介して保持される、支持体であり、その上に、上記接触プローブが容易にピックアップ可能に配置され、上記保管要素14は、従来の保管要素であるため、本開示ではさらに議論されていない。
【0064】
本発明の好ましい実施形態では、機械式アーム13は、順に、第1の保持手段7aを含む第1の端部13a、および同様に、第1の保持手段7aと同一である第2の保持手段7bを含む第2の端部13bを備える。
【0065】
特に、第1の保持手段7aまたは第2の保持手段7bの一方は、他方の保持手段7bまたは7aが、保管要素14から異なる接触プローブ4をピックアップするように構成されるのと同じ時点に、支持体6における予め決められた位置に接触プローブ4を保持するように構成されている。このようにして、接触プローブの組み立ては、さらなるおよび異なるプローブのピックアップと同時に行われ、接触プローブの組み立てが終了すると(すなわち、支持体6が休止位置に戻った後)、機械式アーム13は移動し(たとえば、その中心点を中心に回転し)、保持要素7aおよび7bは、上記機械式アーム13の移動に起因してその位置を逆転させ、それにより、既にピックアップされたさらなるおよび異なるプローブは支持体6に持ち込まれ、他の保持手段が新しい接触プローブをピックアップし、組み立てプロセスのその後の高速化、特に、新しいプローブのピックアップにリンクされた待機時間を排除することにつながる。
【0066】
さらに、本発明の一実施形態によれば、装置1はまた、保管要素14に収容された接触プローブ4の画像Img”を取り込む第2の視覚システム11”を備える。第2の視覚システム11”は、単一のカメラを備え得、これは、上記第1の視覚システム11’のカメラよりも正確でない接触プローブ4のプロファイルPのチェックを実行することが意図されているため、概して、第1の視覚システム11’の2つのカメラ11aおよび11bよりも解像度が低い。
【0067】
特に、中央ユニット10に取り込まれた画像Img”を送信した後、上記中央ユニット10は、上記画像Img”に基づいて、保管要素14における接触プローブ4のプロファイルPの第1の評価を実行する。上記画像Img”から、実際に、接触プローブのプロファイルを予備的に評価することを可能にするいくつかの予備パラメータを得ることが可能であり、結果として、画像Img”から得られたパラメータが予め決められたパラメータの外側にある接触プローブを、既にこの工程において破棄することが可能になる(それゆえ、ピックアップすることにならない)。換言すれば、第2の視覚システム11”を介して、1つのカメラのみで評価可能なパラメータに基づいて、それゆえ単一の2次元画像に基づいて、接触プローブを予備的に破棄することが可能である。
【0068】
第1の視覚システム11’は、実際に、本明細書で後でより詳細に例示されるように、(歪みおよび/または局所的変形などのパラメータを計算することによって)接触プローブの計測学的な定量的チェックを実施するように構成されており、一方で、第2の視覚システム11”は、接触プローブの定性的チェックを実施するように構成されている。
【0069】
さらに、装置は、本開示において参照番号11upおよび11downで示されている、少なくとも2つの視覚システム(たとえば、2つの他のカメラ)を備える。視覚システム11upは、支持体6の上方に配置され、装置1全体の全体的な制御を実施し、一方で、視覚システム11downは、支持体6の下方に配置され、接触プローブ4の正しい組み立てを検証するように構成されており、たとえば、組み立てプロセスの終了時に接触プローブ4がどのガイド孔3から出現するのかを検証するように構成されている。
【0070】
本発明の装置は、さらに、アキシャルまたはアニュラーのLEDタイプの照明装置によって適切に照明される。
【0071】
さらに、有利には、本発明によれば、組み立てプロセスに関する完全な情報を得るために、保持手段7aおよび7bは、少なくとも1つの第2の力センサを備え、これは、支持体6の移動中に接触プローブ4によって受けた変形を測定するように構成されている。
【0072】
より詳細には、保持手段に一体化されたセンサは、接触プローブ4によって、組み立てられるプローブヘッドのガイド2上に加えられる力を測定するように構成されている。換言すれば、支持体6の移動中に接触プローブ4によってエンドエフェクタ8上に加えられる力を測定することによって、プローブによってガイド上に加えられた力を測定して、それゆえ正しい組み立てを検証することが可能になる。
【0073】
適切には、第2の力センサは、中央ユニット10に接続され、組み立て中、およびそれゆえ支持体6の移動中に、そこに接触プローブ4によってガイド2上に加えられた力に関するデータDatを送信するように構成されている。特に、中央ユニット10は、上記ガイド2における接触プローブ4の位置の関数として、たとえば、その端部の位置の関数として、接触プローブ4によってガイド2上に加えられた力に関する情報を生成するように、受信したデータDatを処理することができる。さらに、上記情報に基づいて、ガイド2におけるその位置の関数として接触プローブ4上に加えられた力のチャートを中央ユニット10において生成することが可能であり、上記チャートは、中央ユニット10に接続された適切なディスプレイ装置(たとえば、コンピュータスクリーンなど)に表示され、したがって、入手可能な上記力についての視覚的な情報が作成される。
【0074】
測定される力が、予め決められた値を超える場合、中央ユニット10は、上記力の値を許容限度内にするために、支持体6のアクチュエータに送信された制御命令CIを補正し、それゆえ、その軌道を補正し、したがって、最適な組み立てを得るように構成される。
【0075】
代替的に、測定された力が予め決められた値を超える場合、中央ユニット10は、支持体6の移動を阻止し、予め決められた回数にわたって同じ軌道で最初から組み立てを再び試みるように構成される。
【0076】
概して、加えられた力の値は約10μNの規模であり、第2の力センサは40μNの分解能で40mNの範囲において動作する。
【0077】
例として、組み立ての間、接触プローブの端部がガイドの1つに当接するか、または間違ったガイド孔に挿入される場合、上記接触プローブによって加えられた力の過度の値が検出され、そのため、組み立てプロセスにおける誤差が示され、これは、支持体6の軌道を再較正することによって補正され得る。上記誤差は、前述のさらなる視覚システム11downによって容易には検出されない。それ故、第2の力センサは、視覚システム11downに加えて、組み立てプロセス全体の正確な制御を可能にする。
【0078】
支持体6に、特にそのアクチュエータに、加えて機械式アーム13に関連付けられた、電気または油圧モータなどの適切な移動手段を設けた装置1を提供することが可能であり、また、装置1の異なる動作条件下でのより良好な位置決めのためのカメラのセットをも設けることが可能である。
【0079】
前述したように、本発明はまた、半導体ウエハ上に集積された電子デバイスを試験するためのプローブヘッドの自動化された組み立てのための方法に関する。特に、上記方法は、少なくとも、複数のそれぞれのガイド孔3が設けられた、少なくとも2つの平行ガイド2を支持体6上に配置する予備的な工程、および少なくとも1つの保持手段7aを介して、上記ガイド2のそれぞれのガイド孔3に収容される接触プローブ4を保持する予備的な工程を含む。適切には、上記平行ガイド2は、互いに重ねられ、それぞれのガイド孔3が同心円状になるようにかつ同心円状のガイド孔のセットを形成するように配置され、各セットに特定の接触プローブ4が収容される。
【0080】
有利には、本発明によれば、支持体6は可動支持体であり、当該方法は、予め設定された軌道に基づいて、上記支持体6を、接触プローブ4が保持手段7aによってガイド孔3の外側の予め決められた位置に保持されている、第1の位置(「休止位置」とも呼ばれる)と、上記予め決められた位置にさらに強固に保持された接触プローブ4が、互いに実質的に同心円状にあるガイド孔に収容されている(すなわち、同心円状のガイド孔のセットに収容されている)、第2の位置(「組み立て位置」とも呼ばれる)との間で移動させられる工程を含む。上記工程の終了時には、したがって、支持体6は、第1の位置に戻され、新しい接触プローブ4をガイド2のガイド孔3に収容するように新たに移動させられる準備ができる。
【0081】
適切には、支持体6が移動させられる軌道は、互いに同心円状にあるガイド孔3に収容される接触プローブ4のプロファイルPに従って計算される。
【0082】
このため、上述の支持体6を移動させる工程の前には、第1の視覚システム11’を介して、保持手段7aによって支持体6における予め決められた位置に保持されている接触プローブ4の画像Img’aおよびImg’bを取り込む工程が先行する。
【0083】
本発明の好ましい実施形態では、第1の視覚システム11’は、立体視システムを形成する少なくとも2つのカメラ11aおよび11bを備える。これにより、接触プローブ4のプロファイルPを極めて正確に取得することが可能になる。
【0084】
したがって、画像Img’aおよびImg’bを取り込む工程の後には、上記画像Img’aおよびImg’bを中央ユニット10に送信する工程であって、中央ユニット10において、接触プローブ4のプロファイルPが、上述したように上記画像から取得される、工程が続く。
【0085】
したがって、中央ユニット10は、このようにして得られた接触プローブ4のプロファイルPを、支持体6、特にその支持要素6’のアクチュエータの制御命令CIに変換するように構成されており、上記のプロファイルPを変換する工程の後には、上記制御命令CIを中央ユニット10から上記アクチュエータに送信する工程が続き、それによって、上記支持体6を、適切な軌道に従って移動させることができる。
【0086】
保持手段7aは、中央ユニット10によって制御された可動機械式アーム13の末端要素である。プローブヘッドの組み立てを最適化するために、本発明の方法はまた、支持体6と、ガイド孔3に収容される複数の接触プローブ4を含むように構成されている保管要素14との間で機械式アーム13を移動させる工程を含む。
【0087】
特に、機械式アーム13は、順に第1の保持手段7aを含む第1の端部13a、および同様に、第2の保持手段7bを含む第2の端部13bを備える。適切には、第1の保持手段7aまたは第2の保持手段7bの一方は、支持体6における予め決められた位置に接触プローブ4を保持するように構成され、他の保持手段7bまたは7aは、保管要素14から接触プローブを同時にピックアップするように構成されている。
【0088】
本発明によれば、上記の保持する工程およびピックアップする工程は、たとえば、その中心点を中心として回転可能である機械式アーム13の端部13aおよび13bの位置決めに従って、同時に実行され、続いて、第1の保持手段7aおよび第2の保持手段7bによって交互に実行される。換言すれば、機械式アーム13の移動により、支持体6に予め存在する保持手段7aおよび7bは、保管要素14に存在し、その逆も同様である。
【0089】
さらに、本発明の方法は、保管要素14に収容された接触プローブ4の画像Img”を取り込む工程を含み、上記工程は、中央ユニット10に接続された少なくとも1つのカメラを備える第2の視覚システム11”によって行われる。この工程の後には、上記画像Img”によって評価されたプローブパラメータが、上記接触プローブの名目上のパラメータとはかなり異なる場合に、接触プローブを破棄する工程が続き得る。
【0090】
第2の視覚システム11”が極端に不規則な接触プローブの第1の廃棄を提供したとしても、支持体6における接触プローブ4のプロファイルPを制御命令CIに変換する上述の工程の前には、上記プロファイルPと上記接触プローブ用の名目上のプロファイルとを比較する工程が先行し、名目上のプロファイルは中央ユニット10に保存されている。
【0091】
したがって、本発明の方法は、上記の取得されたプロファイルPが、上記名目上のプロファイルからかけ離れている、たとえば、上記名目上のプロファイルの周囲の予め決められた範囲外であるか、または理論値からかけ離れている計算されたパラメータである場合に、接触プローブ4の続く廃棄工程を含み、このようにして、プロファイルが不規則過ぎる接触プローブの組み立てが回避される。特に、第1の視覚システム11’を介して、接触プローブ4の曲率または歪みを計算することが可能であり、上記歪み値は、上記の特定の接触プローブの名目上の歪み値と比較される。換言すれば、歪みは、接触プローブが理論的プローブからどれだけかけ離れているかの、真直性の点での測定値である。これに加えて、または代替的に、たとえばくぼみに変化を有するプロファイルの廃棄との組み立てられる接触プローブの適合性を評価するために、たとえば接触プローブのプロファイルの局所的変化(たとえば、くぼみまたはスマッジングの局所的変化)などの他の測定パラメータを計算することも可能である。いずれにしても、これらのすべてのパラメータが、特定のタイプの接触プローブに対する特定のパラメータと毎回比較されることに留意されたい。
【0092】
接触プローブ4のプロファイルPが、取り込まれた画像Img’aおよびImg’bからの2つの直交する平面上の接触プローブ4の投影画において、接触プローブ4の本体4’に沿った複数の点12が識別される工程を介して得られることが留意される。その後、この工程の後には、上記点12の補間が続き、上記補間は、支持体6の軌道が得られるプロファイルPを提供する。例として、補間は、5μmから15μmで変化する、好ましくは10μmのピッチを有する点で行われ得る。明確には、補間の基準、点の数の定義および選択は、必要性および/または状況に従って変化し得、たとえば、組み立てられる接触プローブのタイプに従って変化し得る。
【0093】
適切には、各ガイド2のガイド孔3の座標を計算し、上記座標を中央ユニット10に保存する工程も提供される。特に、ガイド孔3の座標の計算は、それらのアライメント前のガイド2の正確な測定に基づいている。
【0094】
特に、座標は、さらにガイド2の回転に対しては変化しないガイド2の点(ガイド2の回転中心)に関して計算される。換言すると、上記点(ガイドの回転中心)は、ガイド孔3の中心の座標などのプローブヘッドの点のすべての座標が計算されることに関する基準系の原点である。
【0095】
有利には、本発明によれば、支持体6に送信されている制御命令CI、すなわち、その軌道は、接触プローブ4のプロファイルPとガイド孔3の座標との両方を考慮に入れている。
【0096】
特に、本発明は、中央ユニット10に、接触プローブ4のプロファイルPだけでなく、異なるガイド2のガイド孔3の相対的なずれを考慮させ、上記相対的なずれは、中央ユニット10に設けられたガイド孔3の座標から計算される。さらに、軌道の計算において、中央ユニット10はまた、組み立てプロセスの最適な制御を有するように、支持体6の移動中にガイド2の各点の座標がどのように変更されるかを考慮に入れる。
【0097】
明確には、組み立てプロセスは、たとえば、支持体6の移動中にガイド孔が受ける変形が調整される、装置1の適切な初期の較正工程の後にのみ開始される。
【0098】
接触プローブ4のプロファイルPに従って、中央ユニット10が、その座標およびずれに応じて、それを収容するガイド孔3を選択するようにすることも可能である。
【0099】
組み立てプロセスの完全な制御を得るために、支持体6の移動中に接触プローブ4によってガイド2上に加えられた力を検出する工程も提供され、上記力は、保持手段7aおよび7bに一体化された少なくとも1つの力センサを介して検出される。
【0100】
接触プローブ4によって加えられた力を計算する工程の後には、上記力に関するデータDatを中央ユニット10に送信する工程が続き、上記データDatは、上記ガイド2との間の接触プローブ4の位置の関数として処理される。言い換えると、中央ユニット10は、データDatを処理し、上記ガイド2におけるその位置の関数として接触プローブ4によってガイド上に加えられた力に関する情報を生成する。さらに、中央ユニット10は、位置の関数としての接触プローブ4の力(変形)の、適切なディスプレイ装置上で見ることができるチャートを生成し、このようにして、組み立てプロセス中にガイド2との間で接触プローブ4に何が生じるかを視覚化することが可能になる。
【0101】
適切には、その後、接触プローブ4によってガイド上に加えられた力が予め決められた値を超える場合、制御命令CI、およびしたがって支持体6の軌道を補正する工程が提供されるか、または支持体6の移動を中断させ、予め規定された回数にわたって同じ軌道で再び組み立てを試みる工程が提供される。
【0102】
明確には、上述したすべての工程は、確立された順序で、ガイド2の同心円状のガイド孔3の各セットに対して繰り返される。その後、各接触プローブ4は、保管要素14からピックアップされ、支持体6における予め決められた位置に配置され、支持体6は、接触プローブ4がそれに関連付けられたガイド孔3に収容されるように適切に移動する。このようにして、各ガイド孔3は特定の軌道に追従し、これは、他のガイド孔の軌道とは異なり、そこに収容される接触プローブのプロファイルおよびガイド孔自体の座標に従って毎回計算され、各ガイド孔の中心は上記プロファイルに従い、これにより、ガイド2は、非常に正確かつ効果的に上記接触プローブ上にフィットされ得る。換言すれば、ガイド孔3の中心によって追従された軌道は、接触プローブ4のプロファイルPと実質的に一致する。
【0103】
最終的に、保持手段7aおよび7bを介して、接触プローブは、支持体6における同じ予め決められた位置に常に運ばれ、支持体6は、正しいガイド孔をそこに収容される接触プローブに接近させるように上記支持体6を平面X-Yに移動させる移動要素X-Y(図示せず)上に載置される。言い換えると、移動要素X-Yは、支持体6の第1の粗変位を提供し、支持体6は、その後、そのアクチュエータを介して接触プローブに向かって好適な方法で移動する。
【0104】
結論として、本発明は、接触プローブが適切な保持手段によって予め決められた位置に保持されるプローブヘッドの自動化された組み立てのための装置を提供し、上記保持手段(およびそれゆえ接触プローブ)を、組み立てられるプローブヘッドのガイドのガイド孔に向かってを移動させる代わりに、上記ガイドが配置される支持体上に移動させ、上記支持体は、移動の複数の自由度を有し、保持手段を介して上記予め決められた位置に保持される上記プローブ上に上記ガイドをフィットさせるように、接触プローブのプロファイルに従って計算される適切な軌道に追従することが可能になる。
【0105】
有利には、本発明によれば、接触プローブの保持手段の代わりにガイドの支持体を移動させることができることで、上記支持体に提供される軌道の選択のより大きな自由度をもたらすことが可能になり、したがって、非常に正確な方法での複雑な軌道の形成が可能になる。
【0106】
さらに、接触プローブの、その移動のない単純な保持は、それらの変形または破損のリスクを低減する。
【0107】
また、組み立てられる接触プローブのプロファイルに従った支持体の軌道の選択によって、本発明の組み立てプロセスは、上記接触プローブの形状によって限定されることはなく、ガイド孔の中心の座標は、上記プロファイルに適切に追従し、既知の解決策と比較して結果として顕著な進歩をもたらす。
【0108】
さらに、既知のガイド孔の座標(したがって、上記ガイド孔の相対的なずれを知ること)、および続いて上記座標にしたがって支持体の軌道を調整することができることによって、組み立てプロセスは、既知の解決策で発生するような上記ガイド孔の潜在的な過度のずれによって限定されることはない。
【0109】
また、本開示に記載された装置によって、完全に自動化され、かつ効果的であり、それゆえオペレータの介入を最小限に低減する組み立てプロセスが可能になることが認められる。
【0110】
カメラのシステムを介した接触プローブのプロファイルの予備的な評価によって、プロファイルが名目上のプロファイルから過度にかけ離れているプローブを破棄することがさらに可能になり、これにより、かなり不規則なプロファイルを有するプローブの場合におけるアラインメントのプロセスの中断を回避することができるだけでなく、プローブ自体の起こり得る望ましくない破損を回避することができ、したがって、結果として経済的な利点および時間節約を伴って生産速度を増加させることができる。
【0111】
6自由度を有するロボット化された支持体の使用によって、さらに、組み立ての誤差を生じさせることなくガイドを接触プローブ上に正確にフィットさせるように、非常に正確に軌道を設定することが可能になる。
【0112】
最後に、接触プローブによってガイド上に加えられた力を検出することができるセンサの一体化により、支持体の移動中にプローブに何が生じるかの正確な視覚化が可能になり、したがって、組み立てプロセスの非常に正確かつ完全な制御が可能になる。
【0113】
本質的に、本開示に例示される装置および方法は、同心円状のガイド孔の特定のセットに収容される接触プローブのプロファイルに従って、組み立てられるプローブヘッドのガイドの支持体を移動させることができるおかげで、本発明の技術的課題を効果的に解決する。
【0114】
明確には、当業者は、不特定および特定の必要性を満たすために、上記の装置および方法に対して多数の修正および変更を加えることができ、そのすべては、以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4A
図4B